説明

熱的に安定化された高張力被包された活性剤

【課題】熱的に安定化された活性剤組成物、及び熱的に安定化された活性剤組成物を少なくとも部分的に被包する高分子量ポリマーを含むガム組成物を提供する。
【解決手段】ガムベース及び少なくとも部分的に被包されている甘味料組成物であって、シクロデキストリンと高温で劣化する活性剤との共結晶化/析出複合体を含んでなる組成物と、300,000以上の分子量を有するポリマーを含んでなる層であって、該シクロデキストリンと高温で劣化する活性剤との共結晶化/析出複合体を含んでなる組成物が被包されている層、とを含んでなる甘味料組成物を含んでなるガム組成物。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
この出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2004年9月30日に提出された米国特許出願番号第10/955,149号及び2004年9月30日に提出された米国特許出願番号第10/955,225号の両方の一部継続出願である。
【技術分野】
【0002】
本願に含まれるのは、熱的に安定化された被包された組成物である。この熱的に安定化された組成物は、高分子量ポリマーを有する熱的に安定化された組成物の押出に必要とされる温度のようなより高い温度での劣化(degradation)又は分解(decomposition)に抵抗する活性剤を含む。
【背景技術】
【0003】
被包された強甘味料は、チューインガム及びバブルガム組成物のようなガム組成物に含まれている場合、特定の利点を有する。被包された甘味料は、チューインガムに含まれている場合、砂糖のように直ぐには放出されない。対照的に、被包された甘味料組成物は、被包材料が咀嚼を受けるまで甘味料が放出されないので、咀嚼で延長された甘味を提供する。
【0004】
アスパルテーム(APM)及びアセスルファムカリウム(Ace−K)のような強甘味料は、ガム組成物中での咀嚼によるそれらのゆっくりした放出を可能にする高分子量ポリマーと組み合わせて被包された組成物で使用されてきた。
【0005】
スクラロースはスクロースから誘導されるもう一つのよく知られた強甘味料であり、一つ又はそれより多くのヒドロキシ基が塩素原子により置換されている。この化合物は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる英国特許第1,543,167号に記載されている。スクラロースは、4−クロロ−4−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル、1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−β−D−フルクトフラノシド、及び4,1’,6’,−トリクロロ−4,1’,6’−トリデオキシガラクトスクロースを包含する異なるった化学名で呼称され得る。
【0006】
スクラロースは比較的安定で不活性である。この安定性には、アスパルテームのようなペプチドに基づいた甘味料と著しく対照的に、酸水溶液での安定性を示すことが含まれる。しかしながら、完全な乾燥条件下、結晶形態で存在するスクラロースは、温度上昇に応答して変色しがちである。例えば、こうした変色は、純粋な乾燥スクラロースを100℃の温度に曝すと20分後に示し、色が薄い褐色に変化する。スクラロースのこの劣化は、商業的に許容できない物質を生じる。このスクラロースの高い温度不安定性は、被包されたAPM及びAce−K組成物を製造するために使用される溶融押出で、被包されたスクラロースを商業的に製造することを実施不能にしている。
【0007】
スクラロースの熱安定性問題は、Cherukuri, et al. による米国特許第4,971,797号で扱われている。Cherukuri は、シクロデキストリン及びスクラロースの共結晶化/析出複合体を製造する方法であって、複合体が熱に暴露されたときにスクラロースの劣化を減少させる方法を提供している。Cherukuri の方法は、その方法が室温で行われるのを可能にするため、共結晶化において、メタノールのような有機溶媒を使用する。共結晶化/析出複合体は、次ぎに、メタノール(高度に有毒な物質)の除去を確実にする追加の工程にかけられなければならない。メタノールの適切な取り扱い及び処理もこうした方法において必要とされ、それは環境問題の点から見て望ましくない。
【0008】
ガム組成物を含む多様な組成物で使用することができる被包されたスクラロース組成物が必要とされている。
いくつかの態様の本組成物は、それらに含まれる活性剤の安定性を増強するように、及びそれらをプロセシングの間及び貯蔵の間の両方において、熱に対してより抵抗性にするように設計されている。
【発明の開示】
【0009】
発明の要旨
いくつかの態様は、熱的に安定化された活性剤組成物、及び熱的に安定化された活性剤組成物を少なくとも部分的に被包する高分子量ポリマーを含む。熱的に安定化された活性剤組成物により提供される一つの利点は、それが高温で活性剤の劣化に対する抵抗性を増強することである。
【0010】
いくつかの態様において、被包された甘味料組成物があり、それは、
(a)熱的に安定化されたスクラロース組成物を調製すること;
(b)前記熱的に安定化されたスクラロース組成物をポリマーと混合すること;
(c)前記熱的に安定化されたスクラロース組成物を前記ポリマーと溶融して押出し、被包されたスクラロース組成物を提供すること;及び
(d)前記被包された組成物を適した粒子サイズに成形すること;
により提供することができる。
【0011】
被包された活性剤組成物を製造する方法も提供され:
(a)熱的に安定化された活性剤組成物を調製すること;
(b)前記熱的に安定化された活性剤組成物をポリマーと混合すること;
(c)前記熱的に安定化された活性剤組成物を前記ポリマーと溶融して押出し、被包された活性剤組成物を提供すること;及び
(d)前記被包された活性剤組成物を適した粒子サイズに成形すること;
を含む。
【0012】
いくつかの態様において、ガム組成物があり、それは、
(a)ガムベース;及び
(b)少なくとも部分的に被包された甘味料組成物であって
(i)熱的に安定化されたスクラロース組成物;及び
(ii)高分子量ポリマーであって、少なくとも部分的に前記熱的に安定化されたスクラロース組成物を被包しているポリマー;
を含んでなる甘味料組成物;
を含んでいる。
【0013】
いくつかの態様において、熱的に安定な活性剤組成物をポリマーと混合し、続いて該熱的に安定化された活性剤及び該ポリマーを溶融して押出し、被包された活性剤組成物を提供することを含んでなる、被包された活性剤を製造する方法がある。
【発明の詳細な記述】
【0014】
本明細書で使用される、「含んでいる(including)」「含有している(containing)
」又は「特徴付けられる」と同義である暫定用語「含んでなる(含んでなる )」(「含
んでなる(含んでなる )」その他も)は、非制限的又は開放的であり、特許請求の範囲
の前文又は本文におけるその使用に関わらず、追加の、列挙されていない要素又は方法工程を排除するものではない。
【0015】
本明細書で使用される、用語「バブルガム」及び「チューインガム」は相互交換的に使用され、両方ともいずれかのガム組成物を含まなければならない。
本明細書で使用される、用語「活性剤(active)」は、いくつかの態様の被包された組成物中に含まれることができる、いずれかの組成物を指し、活性剤は被包からの放出により、いくつかの望ましい特性を提供する。適した活性剤の例には、スクラロースのような甘味料、フレーバー、口臭防止剤;冷化剤、温化剤及びスパイシー成分のような感覚惹起剤;医薬品、ビタミン及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0016】
本明細書で使用される、用語「熱的に安定化された活性剤」は、活性剤の分解、劣化及び/又は変色なしに、より高い温度を受けれるように処理されている活性剤を指す。これらの温度は、遊離又は未処理活性剤が通常では分解、劣化及び/又は変色し始める温度よりも高い。
【0017】
いくつかの態様の熱的に安定化された組成物は、高温で分解又は劣化に抵抗する活性剤を含むことができる。熱的に安定化された組成物は、被包又は複合体形成のような異なった方法により製造することができる。
【0018】
いくつかの態様の被包された組成物は、被包用ポリマーと組み合わされた熱的に安定化された活性剤組成物を含む。熱的に安定化された活性剤組成物は、遊離の活性剤(特に、活性剤がスクラロースである場合)と比較して熱劣化に対して抵抗性であるので、熱的に安定化された活性剤組成物を、溶融押出によりポリマーと混合することができる。このことは、ガム組成物を含む多様な菓子製品においての使用に適した被包された組成物を提供する。活性剤は、被包された組成物の重量で約5%〜約50%のような、いずれかの望まれる量で存在することができる。
【0019】
いくつかの態様の組成物において、種々の異なった甘味料を使用することができる。これらの甘味料は、水溶性甘味料、水溶性人工甘味料、天然に存在する水溶性甘味料から誘導された水溶性甘味料、ジペプチドに基づいた甘味料及びタンパク質に基づいた甘味料を含む(それらの混合物を含んで)広範囲の材料から選択することができる。特定の甘味料に限定されるわけではないが、代表的分類及び例には以下のものが含まれる:
(a)ジヒドロカルコン、モネリン、ステビオシド、グリシリジン、ジヒドロフラバノールのような水溶性甘味料、及びソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール及び、その開示が本明細書で参照される、米国特許第4,619,834号に記載されているようなL−アミノジカルボン酸アミノアルケン酸エステルアミド、及びそれらの混合物のような糖アルコール;
(b)可溶性サッカリン塩(即ち、サッカリンナトリウム及びカルシウム塩)、サイクラミン酸塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのナトリウム、アンモニウム又はカルシウム塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩(Acesulfame-K )、サッカリンの遊離酸形態、およびそれらの混合物のような水溶性人
工甘味料;
(c)L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(アスパルテーム)、N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル(Neotame )及び米国特許第3,492,131号に記載されている物質、L−アルファアスパルチル−N−(2,2,4,4−テトラメチル−3−チエタニル)−D−アラニンアミド水和物(Alitame )、L−アスパルチル−L−フェニルグリセリン及びL−アスパルチル−L−2,5−ジヒドロフェニル−グリシンのメチルエステル、L−アスパルチル−2,5−ジヒドロ−L−フェニルアラニン;L−アスパルチル−L−(l−シクロヘキセン)−アラニン、ネオテーム及びそれらの混合物のようなL−アスパラギン酸由来甘味料のような、ジペプチドに基づいた甘味料;
(d)普通の糖(スクロース)のクロロ化誘導体のような、天然に存在する水溶性甘味料に由来する水溶性甘味料、例えば、Sucralose の製品名で知られている、クロロデオキシスクロース又はクロロデオキシガラクトスクロースの誘導体のようなクロロデオキシ糖誘導体;クロロデオキシスクロース又はクロロデオキシガラクトスクロースの誘導体の例には、限定されるわけではないが:1−クロロ−1’−デオキシスクロース;4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−アルファ−D−フルクトフラノシド、又は4−クロロ−4−デオキシガラクトスクロース;4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1−クロロ−1−デオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、又は4,1’−ジクロロ−4,1’−ジデオキシガラクトスクロース;1’,6’−ジクロロ1’,6’−ジデオキシスクロース;4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド又は4,1’,6’−トリクロロ−4,1’,6’−トリデオキシガラクトスクロース;4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−6−クロロ−6−デオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド又は4,6,6’−トリクロロ−4,6,6’−トリデオキシガラクトスクロース;6,1’.6’−トリクロロ−6,1’,6’−トリデオキシスクロース;4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、又は4,6,1’,6’−テトラクロロ−4,6,1’,6’−テトラデオキシガラクトスクロース;及び4,6,1’,6’−テトラデオキシ−スクロース、及びそれらの混合物が含まれる;及び
(e)タウマオコッカス・ダニエリ(thaumaoccous danielli )(タウマチンI及びII)のようなタンパク質に基づいた甘味料。
【0020】
強甘味付与剤を、甘さの最初の炸裂及び/又は甘さの持続性感覚を提供するため、当該技術分野では公知の多くの特有の物理形態で使用することができる。これらに限定されるわけではないが、こうした物理的形態には、噴霧乾燥化、粉末化、ビーズ形態、被包形態のような遊離形態、及びそれらの混合が含まれる。
【0021】
いくつかの態様において有用である熱的に安定化された活性剤組成物には、他の成分と組み合わされたスクラロースのような所望の活性剤の組み合わせが含まれる。活性剤の他の成分との組み合わせは、遊離スクラロースが変色し始めるであろう100℃のような高温に暴露された場合に、活性剤が分解に抵抗することを可能にする。熱的に安定化された活性剤組成物は、活性剤及びシクロデキストリンの共結晶化/析出複合体の製造、スプレーコーティング法による活性剤へのコーティングの付加、及び活性剤の分解温度以下の温度で活性剤を低又は中分子量ポリマーと押し出すことを含む、種々の方法により製造することができる。
【0022】
共結晶化/析出複合体
本共結晶化/析出複合体は、主に、スクラロースのような活性剤をシクロデキストリンと共に含むことができる。共結晶化/析出複合体内で、シクロデキストリンは、複合体の重量でゼロより多く、約25%まで、より具体的には約15%まで、又は約5%までの量で存在することができる。シクロデキストリンは、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン及びそれらの組み合わせのいずれかであることができる。
【0023】
本スクラロース及びシクロデキストリンの共結晶化/析出複合体は、最初に、水又は水と別の適した有機溶媒との組み合わせの溶液を調製することにより製造することができる。該溶液を次ぎに、約40℃〜約80℃の温度に、約10分〜約20分加熱する。溶液のこの加熱は、色の変化、即ち、以下に実施例で記載する吸光分光分析により測定される変色で測定されるような、スクラロースの認めうるほどの分解を生じないことが観察されて
いる。
【0024】
スクラロース/シクロデキストリン溶液を、スクラロース及びシクロデキストリンの共結晶化/析出複合体を形成するために十分な時間加熱下で維持した後、乾燥させて、さもなければ溶媒を徐除することで共結晶化/析出複合体を得る。必要に応じ、乾燥後に得られた粒子を所望のサイズにさせることができる。このことは、製粉(milling)、粉砕(grinding)又は他の微粉砕する方法のような、いずれかの機械的手段により達成することができる。いくつかの態様において、共結晶化/析出複合体は約1μm〜約150μmの平均粒子サイズを有する。
【0025】
スプレーコーティングによる被包された活性剤
熱的に安定化された活性剤組成物は、スプレーコーティング法により活性剤をコーティングすることによっても製造することができる。この方法は、ポリ酢酸ビニルのようなポリマーにより少なくとも部分的に被包されている活性剤を提供する。
【0026】
活性剤を取り囲むコーティング層は、ポリマーを溶解することが可能である溶媒も含むことができる。該溶媒は、この目的について既知のいずれの溶媒であってもよい。例えば、もしポリマーがポリ酢酸ビニルであれば、適した溶媒には、酢酸エチル、ジエチルエーテル、アセトン、ベンゼン、二塩化エチレン、メタノール、メチルエチルケトン、エタノール、トルエン、キシレン、酢酸アミル及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0027】
一つ又はそれより多くのコーティング層が存在することができ、それは被包用ポリマーを含み、場合により、同一の又は異なった活性剤を含んでいてもよい。一つ以上のコーティング層が存在するいくつかの態様において、第一のコーティング層は、甘味料のような別の活性剤が場合により添加されていてもよい高張力ポリマーを含むことができる。第二のコーティングは、活性剤粒子を完全に又は部分的に被包することができ、単一のポリマー、異なったポリマーの組み合わせ、又は一つ又はそれより多くのポリマー及びスクラロースのような甘味料の組み合わせを含むことができる。
【0028】
コーティング層に使用することができるポリマーには、アクリルポリマー及び共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセテートフタレート、ポリビニルピロリドン及びそれらの組み合わせが含まれる。各コーティング層に一つ又はそれより多くの異なったポリマーを使用することができる。例えば、ポリ酢酸ビニルを第一のコーティングに、ポリ酢酸ビニルと別のポリマーとの組み合わせを続く外部コーティングに含ませることができる。
【0029】
いくつかの態様の被包された粒子は、当該技術分野では公知のいずれかの適したスプレーコーティング法により製造することができる。一つの適した方法はウルスター法である。この方法は、個々の粒子性物質を被包する方法を提供する。まず、被包されるべき粒子を、一般にスプレーノズルの前で循環流を提供する流動化気流中に浮遊させる。スプレーノズルは、スクラロース、ポリマー及び適した溶媒を含むことができるコーティング液の噴霧流を吹き付ける。
【0030】
粒子はノズルから押し流されるので、噴霧コーティング液は粒子と衝突し、コーティング液でコーティングされた粒子を提供する。コーティングされるべき粒子を浮遊させるためにも働く流動化気流の温度は、コーティング液が粒子と接触した後すぐに溶媒を蒸発させるように調整することができる。このことは、粒子上のコーティングを固化するために働き、所望の被包された粒子を生じる。
【0031】
この方法を、所望の厚さのコーティングが達成されるまで繰り返すことができる。もし
くは、該方法を異なったコーティング液で実施することができて、被包された粒子組成物中に、異なった及び特有の層を提供する。
【0032】
コーティング過程に続いて、粒子を望まれる適切なサイズ、一般には約50μm〜約800μmの平均粒子サイズ範囲に形成する。このことは、粒子を細断、微粉砕、製粉又は粉砕することのような、いずれかの適した手段により達成することができる。
【0033】
押出により被包された活性剤
活性剤は低〜中分子量のポリマーと押し出すこともでき、熱的に安定化された活性剤組成物を得る。ポリマーは本明細書に記載したもののいずれであってもよい。ポリマーの分子量は、約300,000未満、具体的には約9,000〜約200,000であることができ、ポリ酢酸ビニルであることができる。
【0034】
押し出された熱的に安定化された活性剤を製造する一つの方法において、活性剤は最初にポリマーと混合され、そして溶融される。活性剤及びポリマーの組み合わせは次に押し出され、冷却され、そして所望の粒子サイズにされる。粒子は、約50μm〜約800μmの平均粒子サイズを達成するため、製粉、微粉砕又は粉砕その他により、一定の大きさにすることができる。
【0035】
熱的に安定化された組成物とポリマーの組み合わせ
前記熱的に安定化された活性剤組成物は、次に高分子量又は高張力ポリマー中に被包することができる。熱的に安定化された活性剤組成物は本明細書で前に記載したいずれの方法で製造されていてもよい。異なった活性剤の組み合わせを含む熱的に安定化された活性剤組成物の組み合わせ、及び異なる方法により製造された組成物の組み合わせを混合することができる。
【0036】
前記熱的に安定化された活性剤組成物の被包に適したポリマーの例には、ポリエチレン、架橋ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、エチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレート、ポリエチレングリコールエステル、メタクリル酸−共−メチルメタクリレート、アクリルポリマー及び共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びそれらの組み合わせが含まれ,より具体的には、該ポリマーは、単独で又は別のポリマーと組み合わされたポリ酢酸ビニルを含むであろう。例えば、ポリマーは約300,000以上の、具体的には約500,000又はより以上の分子量を有することができる。
【0037】
前記熱的に安定化された活性剤組成物は、溶融押出により被包用ポリマーと混合することができる。このことは、活性剤組成物と組み合わされた一つまたはそれより多くのポリマーの組み合わせを、約65℃〜約140℃の温度範囲で溶融させることにより実行される。上に記載した高甘味度甘味料のような別の甘味料を、組み合わせ物を溶融することに先立って加えることができる。押出物を次ぎに冷却し、所望のサイズの粒子を形成させる。このことは、切断、粉砕、微粉砕、製粉又は当該技術分野で知られている他の適切な技術により達成することができる。押出物粒子は、約50μm〜約800μmの平均粒子サイズを有することができる。
【0038】
前記被包された活性剤組成物は、場合により加えてもよい活性剤、特に甘味料に加え、いずれか所望のポリマー及び活性剤組成物の組み合わせを含むことができる。活性剤組成物は、被包された甘味料組成物の重量で約5%〜約50%の量で存在することができる。
【0039】
本明細書に記載した被包された活性剤組成物は、限定されるわけではないが、チューインガム及びバブルガムを含むガム組成物でも使用することができる(特に、活性剤がスク
ラロース又は別の甘味料である場合)。甘味料の被包は、ガムを咀嚼している人に増強された又は延長された甘味料知覚を提供することにより、ガム組成物の製造における利点を提供する。この知覚は、ガムが咀嚼されている結果として、その時間を通して甘味料が放出される様式の結果生じる。
【0040】
甘味料組成物は、達成されるべき所望の甘味料効果に適したいずれかの量で使用することができる。一般に、望まれる甘さのレベルを提供するため、有効量の甘味料を利用することができ、この量は特に、被包された甘味料に加えて甘味料が選択される時、又は被包された甘味料に加えて甘味料が加えられる場合に変化することができる。甘味料の量は、使用される甘味料又は甘味料の組み合わせに依存して、ガム組成物の重量で約0.001%〜約3%の量で存在することができる。各タイプの甘味料についての正確な範囲は、当業者が選択することができる。
【0041】
いくつかの態様のガム組成物はガムベースを含むことができる。該ガムベースは、チューインガム分野で公知のいずれかの成分を含むことができる。例えば、該ガム組成物は、エラストマー、増量剤、ワックス、エラストマー溶剤、乳化剤、可塑剤、充填剤及びそれらの混合物を含むことができる。
【0042】
本ガムベースに用いられるエラストマー(ゴム)は、望まれるガムベースのタイプ、望まれるガム組成物のコンシステンシー、及び最終チューインガム製品を製造するための組成物の他の成分のような多様な因子に多大に依存して変化するであろう。エラストマーは、当該技術分野で既知のいずれかの不溶性ポリマーであることができ、チューインガム及びバブルガムで利用されるガム用ポリマーが含まれる。ガムベースに適したポリマーの例示的例には、天然及び合成エラストマーの両方が含まれる。例えば、ガムベース組成物に適しているポリマーには、限定ではなく、チクル、天然ゴム、クラウンガム(crown gum
)、ニスペロ(nispero)、ロシジンハ(rosidinha)、ジェルトン(jelutong)、ペリッロ(perillo)、ニガーグッタ(niger gutta)、ツヌ(tunu)、バラタ(balata)、グッタペルカ(guttapercha)、レチカスピ(lechi capsi)、ソルバ(sorva)、グッタカイ
(gutta kay)など及びそれらの混合物のような天然物質(植物起源の)が含まれる。合
成エラストマーの例には、限定ではなく、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレン共重合体、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニルなど及びそれらの混合物が含まれる。
【0043】
追加の有用なポリマーには:架橋ポリビニルピロリドン、ポリメタクリル酸メチル;乳酸の共重合体、ポリヒドロキシアルカノエート、可塑化エチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレート及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0044】
本ガムベースに用いられるエラストマーの量は、使用されるガムベースのタイプ、望まれるガム組成物のコンシステンシー、及び最終チューインガム製品を製造するための組成物における他の成分のような多様な因子に多大に依存して変化するであろう。一般に、エラストマーは、約10〜約60重量%、望ましくは約35〜約40重量%の量でガムベース中に存在するであろう。
【0045】
いくつかの態様において、ガムベースはワックスを含むことができる。それはポリマー性エラストマー混合物を軟化させ、ガムベースの可塑性を改良する。存在する場合、用いられるワックスは、約60℃以下、そして好ましくは約45℃〜約55℃の間の融点を有するであろう。低融点ワックスは、パラフィンワックスであってもよい。ワックスは、ガムベースの重量で約6%〜約10%、そして好ましくは約7%〜約9.5%の量で存在することができる。
【0046】
低融点ワックスに加えて、より高い融点を有するワックスを、ガムベースの約5重量%の量で、ガムベース中に使用することもできる。こうした高融点ワックスには、蜜蝋、植物蝋、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ほとんどの石油ワックスなど及びそれらの混合物が含まれる。
【0047】
上に示した成分に加え、ガムベースは、エラストマー溶剤、乳化剤、可塑剤、充填剤及びそれらの混合物から選択される成分のような、多様な他の成分を含むことができる。
本ガムベースは、エラストマー成分を軟化させる助けとなるエラストマー溶剤を含有することができる。こうしたエラストマー溶剤には、当該技術分野で既知のエラストマー溶剤、例えば、アルファ−ピネン又はベータ−ピネンのポリマーのようなテルピネン樹脂、水素化及び二量体化及び重合化ロジンのようなロジンのメチル、グリセロール及びペンタエリトリトールエステル及び変性ロジン及びガム、及びそれらの混合物が含まれる。本明細書での使用に適したエラストマー溶剤の例には、部分水素化木材及びガムロジンのペンタエリトリトールエステル、木材及びガムロジンのペンタエリトリトールエステル、木材ロジンのグリセロールエステル、部分二量体化木材及びガムロジンのグリセロールエステル、重合化木材及びガムロジンのグリセロールエステル、トール油ロジンのグリセロールエステル、木材及びガムロジンのグリセロールエステル及び部分水素化木材及びガムロジンなど、及びそれらの混合物が含まれる。エラストマー溶剤は、ガムベースの重量で約2%〜約15%、そして好ましくは約7%〜約11%の量で、ガムベース中に用いることができる。
【0048】
本ガムベースは、いずれかの混和しない成分を単一の安定な系内に分散させる助けとなる乳化剤を含むこともできる。本発明に有用な乳化剤には、モノステアリン酸グリセリン、レシチン、脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリド、モノステアリン酸プロピレングリコールなど及びそれらの混合物が含まれる。乳化剤は、ガムベースの重量で約2%〜約15%、そしてより具体的には、約7%〜約11%の量で用いることができる。
【0049】
本ガムベースは、多様な望ましいテクスチャー及びコンシステンシー特性を提供するため、可塑剤及び軟化剤を含むこともできる。これらの成分は低分子量のため、可塑剤及び軟化剤は、ガムベースの基礎的構造を浸透することができ、それを可塑性にそしてより低い粘性にする。有用な可塑剤及び軟化剤には、ラノリン、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、グリセリルレシチン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プロピレングリコール、アセチル化モノグリセリド、グリセリンなど及びそれらの混合物が含まれる。ワックス、例えば、天然及び合成ワックス、水素化植物油、ポリウレタンワックスのような石油ワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、脂肪ワックス、モノステアリン酸ソルビタン、獣脂、プロピレングリコール、それらの混合物なども、ガムベースに組み入れることができる。可塑剤及び軟化剤は一般に、ガムベースの約20重量%までの量で、より具体的には、ガムベースの約9%〜約17重量%の量で、ガムベース中に用いる。
【0050】
可塑剤は水素化植物油も含み、単独で又は組み合わせて用いることができる大豆油及び綿実油を含む。これらの可塑剤は、良好なテクスチャー及び柔らかい咀嚼特性を有するガムベースを提供する。これらの可塑剤は、ガムベースの重量で、一般的には約5%〜約14%の量で、そしてより具体的には、約5%〜約13.5%の量で用いる。
【0051】
商業的に入手可能な米国薬局方(USP)グレードのような無水グリセリンを、軟化剤として用いることもできる。グリセリンは、甘く暖かい味覚を有するシロップ状の液体であり、サトウキビ糖の甘さの約60%の甘さを有する。グリセリンは吸湿性であるので、無水グリセリンは、チューインガム組成物の製造を通して無水条件下で維持する。
【0052】
いくつかの態様において、本発明のガムベースは充填剤又はテクスチャー付与剤として働くことができるミネラルアジュバントのような有効量の増量剤を含むこともできる。有用なミネラルアジュバントには、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウムなど及びそれらの混合物が含まれる。これらの充填剤又はアジュバントは、種々の量でガムベース用組成物において使用することができる。充填剤の量は、ガムベースの重量で約0〜約40%、そしてより具体的には約0〜約30重量%の量で存在することができる。
【0053】
着色付与剤、抗酸化剤、保存剤、フレーバー付与剤などのような多様な慣用的成分を有効量で、ガムベース中に場合により含ませることができる。例えば、F.D.&C染料として知られている、食品、薬剤及び化粧品適用に適した、二酸化チタン及び他の染料を利用することができる。ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHA)、プロピルガレート及びそれらの混合物のような抗酸化剤も含ませることができる。チューインガム分野の当業者には公知の他の慣用的チューインガム添加物もガムベース中で使用することができる。
【0054】
ガム組成物は、甘味付与剤(甘味料)、可塑剤、軟化剤、乳化剤、ワックス、充填剤、増量剤(担体、エキステンダー、増量性甘味料)、ミネラルアジュバント、フレーバー付与剤(flavor agent )(フレーバー、フレーバー付与剤(flavoring))、着色付与剤(coloring agent )(着色料(colorants )、着色付与剤(colorings ))、酸化防止剤、
酸味料、増粘剤、医薬など、及びそれらの混合物から成る群より選択される慣用的添加物量を含有することができる。これらの添加物のいくつかは、一つより多くの目的で働くことができる。例えば、無糖ガム組成物において、マルチトール又は他の糖アルコールのような甘味料は、また増量剤としても機能する。
【0055】
ガムベースにおける使用に適しているとされている、上に議論した可塑剤、軟化剤、ミネラルアジュバント、ワックス及び抗酸化剤はまた、チューインガム組成物でも使用することができる。使用することができる、他の慣用的添加物の例には、レシチン及びモノステアリン酸グリセリンのような乳化剤、単独で又はメチルセルロース、アルギン酸、カラゲーニン、キサンタンガム、ゼラチン、カロブ、トラガカントゴム、ローカストビーンゴム、ペクチン、アルギン酸塩、グアーゴムのようなガラクトマンナン、イナゴマメゴム、グルコマンナン、ゼラチン、デンプン、デンプン誘導体、デキストリン及びカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、のような他の軟化剤と組み合わせた増粘剤、リンゴ酸、アジピン酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸及びそれらの混合物のような酸味料、及びミネラルアジュバントのカテゴリーで議論されたもののような充填剤が含まれる。
【0056】
いくつかの態様において、本ガム領域は増量剤も含有することができる。適した増量剤は、水溶性であってもよく、限定されるわけではないが、単糖類、二糖類、多糖類、糖アルコール及びそれらの混合物;Danisco Sweeteners, Terre Haute, Indiana により製造
されている、LITESSE の商標名で入手可能なポリデキストロースのようなランダム結合グルコースポリマー;イソマルト(Suddeutsche Zucker によりPALATINIT の商品名で製造
されている、アルファ−D−グルコピラノシル−1,6−マンニトール及びアルファ−D−グルコピラノシル−1,6−ソルビトールのラセミ体混合物);マルトデキストリン;水素化デンプン加水分解物;水素化ヘキソース;水素化二糖類;炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、リン酸二カルシウムのようなミネラル;セルロース;及びそれらの混合物から選択される甘味付与剤を含む。
【0057】
適した糖増量剤には、キシロース、リブロース、グルコース(デキストロース)、マン
ノース、ガラクトース、フルクトース(左旋糖)、スクロース(砂糖)、マルトース、転化糖、部分加水分解デンプン及びコーンシロップ固形物及びそれらの混合物のような、単糖類、二糖類及び多糖類が含まれる。
【0058】
適した糖アルコール増量剤には、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、マルチトール、及びそれらの混合物が含まれる。
適した水素化デンプン加水分解物には、米国特許第25,959、3,356,811、4,279,931号に開示されているもの、及び、ソルビトール、水素化二糖類、水素化高級多糖類又はそれらの混合物を含有する多様な水素化グルコースシロップ及び/又は粉末が含まれる。水素化デンプン加水分解物は、コーンシロップの制御された触媒水素化により、主として製造される。生じる水素化デンプン加水分解物は、単量体、二量体及び多量体糖類の混合物である。これら異なった糖類の比は、異なった特性の異なった水素化デンプン加水分解物を与える。フランスのRoquette Freres により製造されている商業的に入手可能なLYCASSIN 及びFairlawn, N.J. のLonza, Inc. により製造されている商業的に入手可能なHYSTAR のような、水素化デンプン加水分解物の混合物もまた有用である

【0059】
上に記載したいずれの甘味付与剤も、ガム組成物へ追加の、存在してもよい、及び独立した成分として加えることができる。
使用することができるフレーバー付与剤には、天然及び人工フレーバーのような、当業者には公知のフレーバーが含まれる。これらのフレーバー付与剤は、合成フレーバー油及びフレーバー芳香薬及び/又は油、オレオレジン及び植物、葉、花、果実などからの抽出物、及びそれらの組み合わせから選択することができる。非制限的代表フレーバー油には、スペアミント油、シナモン油、ウインターグリーンの油(サリチル酸メチル)、ペパーミント油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、チミアン油、ニオイヒバ油、ナツメグの油、オールスパイス、セージの油、メース油、ビターアーモンドの油及びカシア油が含まれる。また有用なフレーバー付与剤は、バニラ、およびレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツを含む柑橘類油、及びリンゴ、西洋ナシ、モモ、ブドウ、イチゴ、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アンズなどを含む果実エッセンスなどのような人工、天然及び合成果実フレーバーである。これらのフレーバー付与剤は、液体又は固体形態で使用することができ、そして個々に、又は混合物で使用することができる。通常使用されるフレーバーには、個々に又は混合物で用いられるかどうかに関わらず、ペパーミント、メントール、スペアミント、人工バニラ、シナモン誘導体及び種々の果実フレーバーのようなミントが含まれる。フレーバーは、本明細書において以下に記載する冷感剤と組み合わせて使用する場合、口臭消臭特性(特にミントフレーバー)も提供することができる。
【0060】
他の有用なフレーバー付与剤には、酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラールジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアニソールなどのようなアルデヒド及びエステルが含まれ、使用することができる。一般的には、National Academy of Sciences によるChemicals Used in Food Processing, publication 1274, pages 63-258 、に記載されているような、いずれかのフレーバー付与剤又は食品添
加物を使用することができる。この出版物は、参照により本明細書に組み込まれる。このものは、天然ならびに合成フレーバーを含むことができる。
【0061】
アルデヒドフレーバー付与剤のさらなる例には、限定されるわけではないが、アセトアルデヒド(リンゴ)、ベンズアルデヒド(チェリー、アーモンド)、アニスアルデヒド(甘草、アニス)、ケイ皮アルデヒド(シナモン)、シトラール、即ち、アルファ−シトラール(レモン、ライム)、ネラール、即ち、ベータ−シトラール(レモン、ライム)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロープ
、即ち、ピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、アルファ−アミルシンナムアルデヒド(スパイシーな果物フレーバー)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラール(モディファイアー、多くの型)、デカナール(柑橘類果実)、アルデヒドC−8(柑橘類果実)、アルデヒドC−9(柑橘類果実)、アルデヒドC−12(柑橘類果実)、2−エチルブチルアルデヒド(ベリー果実)、ヘキセナール、即ち、トランス−2(ベリー果実)、トリルアルデヒド(チェリー、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、即ち、メロナール(メロン)、2,6−ジメチルオクタナール(緑の果実)、及び2−ドデセナール(柑橘類、マンダリン)、チェリー、ブドウ、イチゴショートケーキ、及びそれらの混合物が含まれる。
【0062】
いくつかの態様において、フレーバー付与剤を、液体形態及び/又は乾燥形態で用いることができる。後者の形態で使用された場合、油の噴霧乾燥のような、適した乾燥手段を使用することができる。もしくは、フレーバー付与剤をセルロース、デンプン、砂糖、マルトデキストリン、アラビアガムなどのような水溶性物質上に吸着させてもよいし、被包してもよい。こうした乾燥形態を製造するための実際の技術はよく知られている。
【0063】
いくつかの態様において、フレーバーの最初の炸裂及び/又はフレーバーの持続性感覚を提供するため、当該技術分野では公知の、多くの特有の物理形態で使用することができる。これらに限定されているわけではないが、こうした物理的形態には、噴霧乾燥化、粉末化、ビーズ形態、被包形態、及びそれらの混合物のような遊離形態が含まれる。
【0064】
本明細書において用いられるフレーバー付与剤の量は、最終チューインガム組成物のタイプ、個々のフレーバー、用いられるガムベース及び望まれるフレーバーの強さのような因子の優先主題の問題であることができる。それ故、フレーバー付与剤の量は、最終製品で望まれる結果を得るために変動させることができ、そしてこうした変動は、過度の実験を必要とせずに、当業者の能力内で行える。ガム組成物において、フレーバー付与剤は、チューインガム組成物の重量で、一般的には約0.02%〜約5%、より具体的には約0.1%〜約2%、そしてさらにより具体的には約0.8%〜約1.8%の量で存在する。
【0065】
冷感剤に関して、多様なよく知られた冷感剤を用いることができる。例えば、有用な冷感剤の間で、中でも、メントール、キシリトール、メンタン、メントン、ケタール、メントンケタール、メントングリセロールケタール、置換p−メンタン、非環式カルボキサミド、置換シクロヘキサンアミド、置換シクロヘキサンカルボキサミド、置換尿素及びスルホンアミド、置換メンタノール、p−メンタンのヒドロキシメチル及びヒドロキシメチル誘導体、2−メルカプト−シクロデカノン、2−イソプロパニル−5−メチルシクロヘキサノール、2〜6炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸、シクロヘキサンアミド、酢酸メンチル、乳酸メンチル、サリチル酸メンチル、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド(WS−23)、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(WS−3)、コハク酸メンチル、3,1−メントキシプロパン−1,2−ジオールが含まれる。これら及び他の適した冷感剤は、以下の米国特許(すべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)にさらに記載されている:Rowsell et al. による米国特許第4
,230,688及び4,032,661号;Amano et al. による米国特許第4,45
9,425号;Watson et al. による米国特許第4,136,163号; Grub et al.
による米国特許第5,266,592号;及びWolf et al. による米国特許第6,627,233号。これらの冷感剤は、一つ又はそれより多くの外側ガムコーティング、液体充填部分を取り囲んでいるガム領域、液体充填部分それ自体、又はこれら3つのガム領域のいずれかの組み合わせ中に、存在することができる。ガムの外側コーティング用組成物中に使用される場合、冷感剤は、一般的には、0.01%〜約1.0%の量で存在する。ガム領域又は中心部充填部分のような、ガムの他の部分に使用される場合、それらは、全チ
ューインガム片の約0.001〜約10重量%の量で存在することができる。
【0066】
温化剤は、使用者に温化の感覚信号を提供することが知られている、広い種類の化合物から選択することができる。これらの化合物は、特に口腔において暖かさの知覚感覚を与え、しばしばフレーバー、甘味及び他の感覚受容性成分の知覚を増強する。有用な温化化合物の中で、高砂香料工業、東京、日本、により供給されているバニリルアルコールn−ブチルエーテル(TK−1000)、バニリルアルコールn−プロピルエーテル、バニリルアルコールイソプロピルエーテル、バニリルアルコールイソブチルエーテル、バニリルアルコールn−アミノエーテル、バニリルアルコールイソアミルエーテル、バニリルアルコールn−ヘキシルエーテル、バニリルアルコールメチルエーテル、バニリルアルコールエチルエーテル、ジンゲロール、ショーガオール、パラドール、ジンゲロン、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、エタノール、イソプロピルアルコール、イソ−アミルアルコール、ベンジルアルコール、グリセリン、及びそれらの組み合わせ、が含まれる。
【0067】
温化又は冷感効果の感覚は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるJohnson et
al. による米国特許出願公開番号2003/0072842 A1に記載されているよ
うな疎水性甘味料の使用で延長することができる。例えば、こうした疎水性甘味料には、その中で参照された式I〜XIのものが含まれる。ペリラルチンも、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,159,509号に記載されているように加えることができる。
【0068】
臭い制御特性を有する種々の組成物である、口臭消臭剤を上記のフレーバー付与及び着色付与剤に加えて含ませることができる。これらは、限定ではなく、シクロデキストリン及びホオノキ樹皮抽出物を含むことができる。口臭消臭剤はさらに、延長された口臭消臭効果を提供するため、包み込むことができる。悪臭制御組成物の例は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれるStapler et al. による米国特許第5,300,305
号及び米国特許出願公開番号2003/0215417及び2004/0081713に含まれている。
【0069】
着色付与剤を、望まれる色を提供するために有効な量で使用することができる。着色付与剤は、顔料を含むことができ、それは、ガム組成物の約6重量%まで取り込むことができる。例えば、二酸化チタンを、ガム組成物の重量で、約2%まで、好ましくは約1%未満の量まで取り込むことができる。着色料はまた、食品、薬剤及び化粧品適用に適した天然の食品色及び染料も含むことができる。これらの着色料は、F.D.&C.染料及びレーキとして知られている。前記の使用に許容できる物質は、好ましくは水溶性である。例示的非制限例には、5,5−インジゴチンジスルホン酸の二ナトリウム塩である、F.D.&C.ブルーNo.2として知られているインジゴイド染料が含まれる。同様に、F.D.&C.グリーンNo.1として知られている染料は、トリフェニルメタン染料を含んでなり、4−[4−(N−エチル−p−スルホニウムベンジルアミノ)ジフェニルメチレン]−[1−(N−エチル−N−p−スルホニウムベンジル)−デルタ−2,5−シクロヘキサジエンイミン]の一ナトリウム塩である。すべてのF.D.&C.着色料の完全な再引用及びそれらの対応する化学構造は、参照により本明細書に組み込まれるKirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology, 3rd Edition, 第5巻の857-884 ページに見ることができる。
【0070】
ガム組成物中で使用可能な、適した油脂には、中でも、ココナッツ油、パーム穀粒油、牛脂及びラードのような水素化した植物又は動物油が含まれる。使用された場合、これらの成分は、ガム組成物の重量で、約7%まで、好ましくは約3.5%までの量で存在する。
【0071】
いくつかの態様は、チューインガム及びバブルガム組成物の両方を含むガム領域のための改良されたチューインガム組成物を製造する方法を含むことができる。チューインガム組成物は、当業者には周知の標準技術及び装置を使用して製造することができる。いくつかの態様に従った有用な装置は、チューインガム製造分野では公知の混合及び加熱装置を含んでなり、それ故、具体的装置の選択は、当業者には明らかであろう。
【0072】
多様な活性成分のいずれも、本明細書に記載した態様のいずれかに含ませることができる。活性剤は、押出組成物中に、あるいはガム組成物中に含ませることができる。活性剤の例には、甘味料、フレーバー及び口臭消臭剤(上に記載した)、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、充血除去剤及び制酸剤のような医薬品及びビタミンが含まれる。
【0073】
医薬、ハーブ、栄養剤を含む種々の薬物もまた、活性剤として含まれる。有用な薬剤の例には、ace阻害剤、抗狭心症薬、抗不整脈薬、抗喘息薬、抗コレステロール剤、鎮痛剤、麻酔薬、抗痙攣剤、抗抑制剤、抗糖尿病剤、抗下痢剤、解毒剤、抗ヒスタミン剤、抗高血圧剤、抗炎症剤、抗脂質剤、抗躁病剤、催嘔気剤、抗卒中剤、抗甲状腺剤、抗腫瘍剤、抗ウイルス剤、挫瘡剤、アルカロイド剤、アミノ酸剤、抗咳剤、抗尿酸血症剤、抗ウイルス薬、アナボリック剤、全身性及び非全身性抗感染性剤、抗腫瘍性剤、抗パーキンソン病剤、抗リューマチ剤、食欲増進剤、生物学的応答調節物質、血液改質剤、骨代謝調節剤、心血管治療薬、中枢神経系刺激剤、コリンエステラーゼ阻害剤、避妊薬、鬱血除去薬、栄養補助食品、ドーパミン受容体作動薬、抗子宮内膜症剤、酵素剤、バイアグラ(登録商標)として現在市販されているクエン酸シルデナフィルなどの勃起不全治療剤、妊娠促進薬、胃腸薬、ホメオパシー薬剤、ホルモン剤、高カルシウム血症及び低カルシウム血症管理剤、免疫変調剤、免疫抑制剤、片頭痛製剤、抗動揺病剤、筋弛緩剤、肥満治療剤、骨粗鬆症剤、分娩誘発剤、副交感神経遮断薬、副交感神経刺激薬、プロスタグランジン類、精神治療剤、呼吸剤、鎮静剤、ブロモクリプチン又はニコチンなどの禁煙補助剤、交感神経遮断剤、振戦剤、尿路剤、血管拡張剤、緩下剤、制酸剤、イオン交換樹脂、抗発熱剤、食欲抑制薬、去痰剤、抗不安誘発薬、抗潰瘍剤、抗炎症性物質、冠状動脈拡張薬、脳血管拡張薬、末梢血管拡張薬、向精神薬、刺激薬、抗高血圧剤、血管収縮剤、片頭痛治療剤、抗生物質、精神安定剤、抗精神病剤、抗腫瘍薬、抗血液凝固剤、抗血栓症薬、催眠薬、抗催吐薬、抗催嘔気剤、抗痙攣薬、神経筋作用薬、高または低血糖剤、甲状腺及び抗甲状腺剤、利尿剤、抗痙性剤、子宮弛緩剤、抗肥満薬、赤血球造血薬、抗喘息薬、咳抑制薬、粘液溶解薬、DNA及び遺伝子修飾剤及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0074】
本発明の特色及び利点は以下の実施例によりさらに詳細に示されているが、それは例示の目的で提供されており、いかようにも本発明を制限するものと解釈すべきではない。
【実施例】
【0075】
実施例1−共結晶化/析出組成物
共結晶化/析出組成物を製造するために従った一般工程には、以下の工程が含まれる。最初に、若干量のβシクロデキストリンをスクラロースに加え、生じた混合物を25mlの水に溶解し、80℃に1時間加熱した。溶液を次ぎに20℃に冷却し、冷蔵して一夜結晶化させた。結晶性沈殿を低温濾過により濾過し、風乾し、そして次ぎに均一な粒子サイズに製粉した。
【0076】
特定的には、共結晶複合体の一連の試料を試験のために調製した。従って、0.25g、0.5g及び1.0gのシクロデキストリンをスクラロースに加え、上記一般法に従って総量で5gの混合物を調製した。それ故、試料は、5%、10%及び20%シクロデキストリンを含有する混合物に対応する。比較のため、純粋なスクラロースを含有する試料を同一の様式で調製し、同様に、全く同じに製粉していかなる粒子サイズの相違も取り除
いた。
【0077】
上で調製した共結晶化/析出粒子をポリ酢酸ビニル(PVAc)と混合し、約195゜F(92℃)の温度で押出して、押出スクラロース組成物を提供した。押し出されたスクラロース組成物の色の変化(変色)を、各々の試料のMinolta 分光光度計での拡散反射率吸光度の示度を得ることにより測定した。結果は表1に示されている。
【0078】
表1を参照すると、遊離スクラロース/PVAc押出物と比較して、シクロデキストリン安定化スクラロース/PVAc押出物では色における著しい改良が得られたことが明らかである。
【0079】
押出されたスクラロースの変色/分解の測定
押出されたスクラロース組成物の色変化を、Minolta 分光光度計モデル番号CR-321 で
の拡散反射率吸光度の示度を得ることにより測定した。可視光の色スペクトルにわたる吸光度測定は、国際照明委員会(CIE)CIE L ΔE色差式(CIELab色スケール)を使用して得た。このスケールは、3つのパラメーター、L(明度−暗度スケール)、a(赤−緑彩度)、及びb(黄−青彩度)、に従って色を定量する。被包されたスクラロース組成物の全体の変化は、CIELAB式、ΔE=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2を使用して計算される。ΔE値は、各々の色因子(ΔL=(L−L)、Δa=(a−a)及びΔb=(b−b))についての全体の変化を要約し、スクラロースの分解に関連している褐色化を防止するシクロデキストリンの能力を表す。再現性のある示度を得るため、Minolta 分光光度計の3mm直径ターゲッティング開口部の上に直接、被包されたスクラロース組成物の4mm平方セグメントの中心を置くことにより測定を実施した。各々のスクラロース組成物について、L、a、及びbスケールを使用する3吸光度示度の平均をとった。シクロデキストリン−スクラロース対遊離スクラロース押出物間に著しい相違があった(83.74は76.43より白い)。褐色の尺度であるデルタbについても、シクロデキストリン−スクラロース対遊離スクラロース間に著しい相違があった(2.26と比較して、6.89はより褐色である)。
【0080】
【表1】

【0081】
実施例2−活性剤のポリマーとの押出
熱的に安定化された活性剤組成物を製造する別の方法は、高分子量ポリマーとの押出に先立って、最初にスクラロースのような活性剤を低〜中分子量ポリマーと混合する。
【0082】
比較例3Aと実施例3Bについての比較が表2に示されている。
【0083】
【表2】

【0084】
比較例3Aについては、すべての成分を混合し、約110℃の温度で実験室2軸押出機から押し出した。混合及び押出工程は、単一工程で実施した。本プロセスは、スクラロース分解の証拠である黒褐色生成物を生じた。
【0085】
実施例3Bについては、工程1に示した成分を混合し、約80℃の温度で実験室2軸押出機から押し出した。次に生じたスクラロース/ポリマーマトリックスを冷却し、粉とし、そしてサイズ分けした(590ミクロンの篩)。被包されたスクラロースについてのHPLC分析は、分解を示さなかった。
【0086】
実施例3B、工程1から生じた組成物を工程2の成分に加え、混合し、約110℃の温度で実験室2軸押出機から押し出した。生じた白色スクラロース/ポリマーマトリックスを冷却し、粉とし、そしてサイズ分けした(590ミクロンの篩)。高張力被包についてのHPLC分析は、分解を示さなかった。
【0087】
本発明の好ましい態様であると現在信じられていることを記載してきたが、当業者は、本発明の精神から離れることなしに変更及び修飾をこれらに行うことができること、及び本発明の真の範囲内に入るすべてのこうした変更及び修飾を含むように意図されていることを理解するであろう。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガム組成物であって:
ガムベース;及び
少なくとも部分的に被包されている甘味料組成物であって、シクロデキストリンと高温で劣化する活性剤との共結晶化/析出複合体を含んでなる組成物と、300,000以上の分子量を有するポリマーを含んでなる層であって、該シクロデキストリンと高温で劣化する活性剤との共結晶化/析出複合体を含んでなる組成物が被包されている層、とを含んでなる甘味料組成物
を含んでなるガム組成物。
【請求項2】
請求項1に記載のガム組成物であって、前記ガム組成物が該高温で劣化する活性剤の劣化に抵抗する組成物。
【請求項3】
請求項1に記載のガム組成物であって、該高温で劣化する活性剤がスクラロースを含んでなる組成物。
【請求項4】
請求項1に記載のガム組成物であって、前記300,000以上の分子量を有するポリマーが、アクリルポリマー及び共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセテートフタレート、ポリビニルピロリドン及びそれらの組み合わせから成る群より選択される組成物。
【請求項5】
請求項1に記載のガム組成物であって、前記組成物が50μm〜800μmの平均粒子サイズを含んでなる組成物。
【請求項6】
請求項1に記載のガム組成物であって、該シクロデキストリンと高温で劣化する活性剤との共結晶化/析出複合体を含んでなる組成物が、前記ガム組成物の5%〜50%を構成する組成物。
【請求項7】
被包された甘味料組成物であって:
(a)シクロデキストリンとスクラロースとの共結晶化/析出複合体を含んでなる熱的に安定化されたスクラロース組成物を調製すること;
(b)前記熱的に安定化されたスクラロース組成物を300,000以上の分子量を有するポリマーと混合すること;
(c)前記熱的に安定化されたスクラロース組成物を前記300,000以上の分子量を有するポリマーと溶融して押出し、被包された組成物を提供すること;及び
(d)前記被包された組成物を適した粒子サイズに成形すること;
により提供される甘味料組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の甘味料組成物であって、前記熱的に安定化されたスクラロース組成物が:
スクラロースとシクロデキストリンとの共結晶化/析出複合体であって:
(i)スクラロース及びシクロデキストリンの水溶液を調製すること;
(ii)前記溶液を、前記スクラロース及び前記シクロデキストリンの共結晶化を可能にするのに十分な時間加熱下で維持して、共結晶化/析出複合体を形成させること;
(iii)前記共結晶化/析出複合体を乾燥させること;及び
(iv)前記共結晶化/析出複合体を適した粒子サイズに成形すること
により提供される複合体
を含んでなる甘味料組成物。
【請求項9】
被包された活性剤組成物を製造する方法であって:
(a)スクラロースとシクロデキストリンとの共結晶化/析出複合体を含んでなる熱的に安定化された活性剤組成物を調製すること;
(b)前記熱的に安定化された活性剤組成物を300,000以上の分子量を有するポリマーと混合すること;
(c)前記熱的に安定化された活性剤組成物を前記300,000以上の分子量を有するポリマーと溶融して押出し、被包された組成物を提供すること;及び
(d)前記被包された組成物を適した粒子サイズに成形すること;
を含んでなる方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記熱的に安定化された活性剤組成物が:
スクラロースとシクロデキストリンとの共結晶化/析出複合体であって:
(i)活性剤及びシクロデキストリンの水溶液を調製すること;
(ii)前記溶液を、前記活性剤及び前記シクロデキストリンの共結晶化を可能にするのに十分な時間加熱下で維持して、共結晶化/析出複合体を形成させること;
(iii)前記共結晶化/析出複合体を乾燥させること;
(iv)前記共結晶化/析出複合体を9,000〜200,000の分子量を有するポリマーと混合すること;及び
(v)前記共結晶化/析出複合体を適した粒子サイズに成形すること;
により提供される複合体
を含んでなる方法。
【請求項11】
ガム組成物であって:
(a)ガムベース;及び
(b)少なくとも部分的に被包された甘味料組成物であって:
(i)スクラロースとシクロデキストリンとの共結晶化/析出複合体を含んでなるスクラロース組成物;及び
(ii)300,000以上の分子量を有するポリマーを含んでなる層であって、前記スクラロース組成物が被包される層;
を含んでなる甘味料組成物
を含んでなるガム組成物。
【請求項12】
請求項11に記載の組成物であって、前記甘味料組成物が50μm〜800μmの平均粒子サイズを有する組成物。
【請求項13】
請求項11に記載の組成物であって、前記スクラロース組成物が、前記甘味料組成物の5%〜50%を構成する組成物。
【請求項14】
請求項11に記載の組成物であって、前記甘味料組成物がさらに追加の活性剤を含んでなる組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物であって、前記追加の活性剤が、高甘味度甘味料、フレーバー、医薬品、ビタミン及びそれらの組み合わせからなる群より選択される組成物。

【公開番号】特開2012−5496(P2012−5496A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180681(P2011−180681)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【分割の表示】特願2007−534809(P2007−534809)の分割
【原出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(509008525)クラフト・フーヅ・グローバル・ブランズ・エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】