熱陰極蛍光ランプおよびバックライト装置
【課題】 低コストで長寿命な熱陰極蛍光ランプを提供する。
【解決手段】 放電管1と、放電管1に封入された放電媒体と、放電管1の内壁面に形成された蛍光体層2と、熱電子放射物質が塗布され、放電管1の両端に配置された電極コイル31と、を具備する。その放電管1は、断面形状が円形状である発光部11と、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部12とを有し、電極コイル収納部12の長軸方向には、その長手部分が沿うように電極コイル31が配置されている。
【解決手段】 放電管1と、放電管1に封入された放電媒体と、放電管1の内壁面に形成された蛍光体層2と、熱電子放射物質が塗布され、放電管1の両端に配置された電極コイル31と、を具備する。その放電管1は、断面形状が円形状である発光部11と、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部12とを有し、電極コイル収納部12の長軸方向には、その長手部分が沿うように電極コイル31が配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般照明、液晶ディスプレイ等のバックライト装置などに用いられる熱陰極蛍光ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の液晶ディスプレイ(LCD : Liquid Crystal Display)は、液晶パネルを背面からバックライトで照射することで映像や画像を表示している。従来、このバックライトには、LCDの薄型化に対応するために、冷陰極蛍光ランプ(CCFL : Cold Cathode Fluorescent Lamp)が使用されていた。
【0003】
しかし、近年はLCDの薄型化の一方で大型化に対する需要も強く、これに対応するにはバックライトの高輝度発光が求められる。そこで、単位本数あたりの光量が冷陰極蛍光ランプよりも大きい熱陰極蛍光ランプ(HCFL : Hot Cathode Fluorescent Lamp)をバックライトに使用することが検討されている。
【0004】
ここで、熱陰極蛍光ランプを用いて従来と同じか、それよりも薄いバックライトを実現するためには、放電管の外径を小さくする必要がある。が、放電管の外径を小さくするには、電極コイルの長さを短くしなければならない。蛍光ランプの寿命は、電極コイルに塗布されたエミッタの量で決定されるため、フィラメントを短くすると蛍光ランプの寿命が短くなる。そこで、管軸方向の全体を断面形状が扁平形状になるように形成し、フィラメントの軸をこの放電管の断面の長軸方向に一致するように形成することで、放電管内に収納できるフィラメントを長くして、エミッタの塗布量を増やすという発明が、特許文献1に提案されている。
【0005】
【特許文献1】WO 2007/032320 A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような熱陰極蛍光ランプは、放電管の断面形状を全長に亘って扁平形状に加工する必要があるため、製造設備に膨大な費用が発生してコストアップにつながったり、製造時間が長くなったりするという問題がある。さらに、このような扁平形状の放電管を用いる場合には、断面が円形の放電管を用いる場合に比較して、良好な発光特性が得られないという問題もある。すなわち、扁平形状の放電管の製造に際しては、断面円形のガラス管に蛍光体層を塗布してから扁平形状に加工する方法と、ガラス管を扁平形状に加工した後に蛍光体層を塗布する方法が考えられる。しかし、前者の方法ではガラス管の扁平加工時の熱によって蛍光体(特に青色蛍光体)が劣化するという問題があり、後者の方法では蛍光体層がガラス管断面の端部に集中し、ガラス管の内面全体に均一な膜厚で塗布されないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、低コストで長寿命な熱陰極蛍光ランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による熱陰極蛍光ランプは、放電管と、前記放電管に封入された放電媒体と、前記放電管の内壁面に形成された蛍光体層と、熱電子放射物質が塗布され、前記放電管の両端部に配置された電極コイルと、を具備する熱陰極蛍光ランプにおいて、前記放電管は、断面形状が円形状である発光部と、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部とを有し、前記電極コイル収納部の長軸方向には、その長手部分が沿うように前記電極コイルが配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低コストで長寿命な熱陰極蛍光ランプを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第1の実施の形態を示す全体図であり、(b)は、管軸を中心に(a)を90°回転させた図である。図2は、図1のランプを管軸方向に沿って見た図であり、(a)はV方向、(b)はW−W’断面の矢印方向、(c)はX−X’断面の矢印方向から見た図である。
【0011】
本実施の形態の熱陰極蛍光ランプは、放電容器として例えばソーダライムガラスなどの軟質ガラスからなる放電管1を具備している。この放電管1は、同一材料により連続的に構成された発光部11、電極コイル収納部12、境界部13及びピンチシール部14からなる。
【0012】
発光部11は、放電管1の中央に位置している部分であり、その断面形状は円形状である。ここで、「円形状」とは真円が最も望ましいが、真円の概念から逸脱しない程度の円形状も含んでいる。ただし、一般的には素管のままの形状をいう。
【0013】
電極コイル収納部12は、放電管1の両端に位置している部分であり、その断面形状は扁平形状である。ここで、「扁平形状」とは長軸と短軸とを有するような形状であることを意味し、具体的には本実施の形態のような楕円形状、後述する第2の実施の形態のような一部に直線部を有する長丸形状や長方形形状などがこれに該当する。この電極コイル収納部12の内周長さは、発光部11の内周長さとほぼ同じになるように形成するのが望ましい。これにより、発光部11の肉厚と電極コイル収納部12の肉厚がほぼ同じになるため、強度をほとんど低下させることなく電極コイル収納部12を形成することができる。また、後述する電極コイル31を従来よりも全長の長いものを使用するため、電極コイル収納部12の長軸方向の内径B1は、発光部11の内径Aより長くなるように形成されるのが望ましい。
【0014】
境界部13は、発光部11と電極コイル収納部12との間に位置する部分であり、すなわち、円形状から扁平形状に変化する部分である。図1(b)における境界部13の電極コイル収納部12に対する角度αは鈍角、さらには120°以上であるのが望ましく、長さは、ランプの外径A’=15.5mmの場合は5.0mm〜7.0mm、外径A’=8.0mmの場合は2.0mm〜3.0mmであるのが望ましい。また、境界部13の発光部側11の端部は、点灯中、放電管1内の電極コイル31周辺に形成されるファラデー暗部内に配置されるのが望ましい。
【0015】
ピンチシール部14は、放電管1の最端部に位置している部分である。その断面は、長軸と短軸とを有する矩形状であり、その長軸は電極コイル収納部12の長軸に沿うように形成されている。なお、一対形成されたピンチシール部14のうちの少なくとも一方には、放電管1内部の脱ガス・ガス導入を行うための排気管15が形成されている。
【0016】
放電管1内部の気密な放電空間には、放電媒体が封入されている。放電媒体としては、水銀と希ガスを使用している。希ガスとしては、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトンを単体または混合ガスとして使用することができる。放電管1の内壁面には、平均中央粒径3μm程度の青色、緑色、赤色蛍光体がブレンドされた3波長蛍光体からなる蛍光体層2が塗布されている。この蛍光体層2は、本実施の形態では電極コイル収納部12間に形成しているが、少なくとも発光部11全域に形成されていればよい。ただし、封着不良の原因となることを防止するため、ピンチシール部14の形成予定部分には形成しないのが望ましい。
【0017】
放電管1の両端部、すなわち電極コイル収納部12には、電極マウント3が配置されている。電極マウント3は、電極コイル31、インナーリード32、封着線33及びアウターリード34で構成されている。
【0018】
電極コイル31は、特開2004−31061号公報に記載のようなタングステンからなるトリプルフィラメントコイル(3重コイル)であり、コイル部311と線状部312とで構成されている。コイル部311は、電極コイル31の中央に位置する部分であり、その表面には熱電子放射物質(エミッタ)が塗布される。ここで、フィラメント設計では、エミッタ塗布領域を確保するために、コイル部311の外径を大きくしたり、ターン数を増やす設計が行われる。しかし、通常、コイル分311の外径を大きくすると絡みやもつれが発生しやすくなるため、ターン数を増やしてエミッタ塗布領域を確保するのが最適である。線状部312は、電極コイル31の両端に位置する部分である。
【0019】
なお、本実施の形態では、電極コイル31は、その長手部分が、電極コイル収納部12の長軸方向に沿うように配置されている。これにより、従来よりも全長の長い電極コイル31を使用することができ、ターン数を増やすことができるため、エミッタの塗布量が増し、長寿命なランプを実現できる。ここで、「電極コイルの長手部分が、電極コイル収納部の長軸方向に沿うように配置」とは、電極コイル31のうち最も長さのある線分が、電極コイル収納部12のうち最も内径の大きな線分に一致、または±10°以内の相対関係で配置されていることを意味する。なお、線状部312の端部は、電極コイル収納部12の長軸方向の内壁面と接触しない、つまりそれらの間隔d1は、d1>0mmであるのが望ましいが、できるだけ全長の長い電極コイル31を使用することを考慮すると、d1=1.0mm程度であるのが望ましい。また、コイル部311の端部と電極コイル収納部12の短軸方向の内壁との間隔d2も、d2>0mmであるのが望ましい。
【0020】
インナーリード32は、電極コイル収納部12内に配置され、その一端は180°折り曲げられ、電極コイル31の線状部312の中間をクランプする。封着線33は、一端はインナーリード32と接続され、ピンチシール部14に封着される。アウターリード34は、一端はアウターリード34と接続され、他端は外部に導出される。
【0021】
ここで、熱陰極蛍光ランプの一製造方法について図3を参照して説明する。
【0022】
まず、(a)のように、放電管1の加工前の状態である素管1’を縦に配置し、その上側を吸上装置41で固定、下側を蛍光体槽42に浸し、蛍光体液2’を吸上げて素管1’の内面に蛍光体層2を形成する。そして、(b)のように、電極コイル収納部形成予定部12’及びピンチシール部形成予定部14’をバーナー43で加熱したのち、(c)のように、電極コイル収納部12の外面形状の凹みを有する鋳型44でプレスしてその形状を転写し、電極コイル収納部12を形成する。その際、素管1’内にエアーを流すなどして、電極コイル収納部12の内径が潰れすぎないよう調整するのが望ましい。これらの工程を素管1’の両端で行い、(d)のように、中央に断面形状が円形状である発光部11、両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部12及びそれらの変化領域である境界部13を有する放電管1を形成する。
【0023】
次に、(e)のように、放電管1のうち、ピンチシール部形成予定部14’に形成された蛍光体層2を除去し、電極マウント3を導入する。その際、電極コイル収納部12の長軸方向に、電極マウント3の電極コイル31の長手部分が沿うように位置調節を行う。そして、(f)のように、ピンチシール部形成予定部14’を加熱したのち、(g)のように、ピンチャー44でプレスして、ピンチシール部14を形成する。その際、少なくとも一方のピンチシール部14は排気管15が挿入された状態で行うようにする。これらの工程を放電管1の両端で行ったのち、排気管15によって放電管1の内部空間の排気・ガス導入を行い、その排気管15をチッピングすることにより、(h)のような、熱陰極蛍光ランプを形成することができる。
【0024】
下記に本発明の放電ランプの実施例の一仕様を示す。
【0025】
放電管1;ソーダライムガラス、全長=1496mm、
発光部11;内径A=7.0mm、外径A’=8.0mm、
電極コイル収納部12;長軸内径B1=9.0mm、長軸外径B1’=10.0mm、短軸内径B2=4.0mm、短軸外径B2’=5.0mm、
境界部13;長さL1=3.0mm、角度α=150°、
放電媒体:アルゴンAr=0.67kPa、水銀Hg、
蛍光体層2;RGBの3波長蛍光体、
電極コイル31;タングステン、全長=7.0mm、
コイル部311;長さ=5.0mm、外径=2.0mm、エミッタとして(Ba,Ca,Sr)Oを塗布、
線状部312;長さ=1.0mm、
インナーリード32;ニッケル、
封着線33;ジュメット、
アウターリード34;銅メッキされた鉄。
【0026】
上記実施例の熱陰極蛍光ランプと、放電管の断面形状が円形状である熱陰極蛍光ランプ(比較例1)とで比較した結果、実施例のランプは比較例1のランプよりも約1.5倍のランプ寿命であることがわかった。また、放電管の断面形状が楕円形状である熱陰極蛍光ランプ(比較例2)とで比較した結果、実施例のランプは比較例2のランプよりも製造が容易で、かつ低コストで製造可能であることがわかった。
【0027】
また、熱陰極蛍光ランプでは、通常、バックライトに組み込んだときに、電極コイル収納部12付近は暗部となってしまうが、実施例のランプでは当該部分が暗部になりにくくなり、輝度ムラが抑制されることがわかった。これは、発光部11と電極コイル収納部12との間に形成された境界部13によって得られた効果と推測される。詳しく説明すると、熱陰極蛍光ランプでは、図4に示したように、点灯中、電極コイル31の先端付近にはファラデー暗部FDS(Faraday dark space)が発生し、ファラデー暗部FDSの端部から陽光柱PC(Positive Column)が発生する。つまり、通常は陽光柱PCの範囲が明部、ファラデー暗部FDSからランプ端部側は暗部となるが、本実施の形態では陽光柱PCからの光LIのような光を境界部13から電極コイル収納部12付近の空間に出射することができたため、電極コイル収納部12付近が暗部になりにくかったと考えられる。このように境界部13を光取り出し窓として作用させるために、角度αは少なくとも鈍角、好適には120°以上であるのが望ましい。ただし、角度αが大きすぎると境界部12での全反射等によりその効果が低下するため、170°以下に設定されるのが望ましい。
【0028】
また、実施例のランプでは、境界部13の発光部側11の端部を、点灯中、放電管1内の電極コイル31周辺に形成されるファラデー暗部FDS内に配置している。具体的には、電極コイル31先端からの境界部13及びファラデー暗部FDSの距離L1、L2との関係が、L1≦L2を満たしている。これにより、蛍光体層2の劣化や膜厚不均一などによって発光特性が不安定な境界部13を発光領域から排除できるため、熱陰極蛍光ランプの発光特性を良好に保つことができる。ちなみに、L1=L2を満たすのが最適である。なお、電極コイル収納部12の形成方法によっては、電極コイル収納部12と境界部13の境界が明確に現れない場合があるが、この場合の図4における境界部13の発光部11側の端部は、発光部11の外径A’に対して98%(90°回転させた場合では102%)の外径となった部分とする。なお、ファラデー暗部FDSの長さは、一般的には管内径に比例するという特性がある。本実施の形態では、電極コイル収納部12の短軸内径B2とほぼ一致することが確認された。すなわち、電極コイル31先端からファラデー暗部FDSまでの距離L2≒B2であるので、L1≦B2となるように境界部13とファラデー暗部FDSと電極コイル31の位置関係を設計している。
【0029】
したがって、第1の実施の形態では、放電管1が、中央に断面形状が円形状である発光部11、両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部12とを有しており、電極コイル収納部12の長軸方向には、その長手部分が沿うように電極コイル31が配置されていることにより、従来よりもターン数を増やした電極コイル31を用いることができ、もってエミッタの塗布量を増やすことができるため、長寿命な熱陰極蛍光ランプを実現することができる。また、電極コイル収納部12は、放電管1の両端に形成するのみであるので、その加工には小規模な設備で足りることになる。そのため、安価でかつ容易に製造を行うことができるとともに、製造時間を短縮することができる。
【0030】
また、発光部11と電極コイル収納部12との間に、境界部13を形成することにより、電極コイル収納部12付近が暗部となりにくくなるため、熱陰極蛍光ランプをバックライト装置に組み込んだときに、輝度ムラを抑制することができる。
【0031】
また、境界部13の発光部11側の端部を、点灯中、放電管1内の電極コイル31周辺に形成されるファラデー暗部FDS内に配置することにより、境界部13を無効発光領域に配置することになる。境界部13は、熱加工による蛍光体の劣化や膜厚不均一などにより、発光部11の発光特性とは異なる部分であるため、熱陰極蛍光ランプの管軸方向において良好な発光特性を実現することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第2の実施の形態を示す全体図、図6は、図5のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0032】
この実施の形態では、電極コイル収納部12の断面形状をそれぞれ一対の直線部121と曲線部122とを有する長丸形状としている。このような形態であっても、第1の実施の形態の熱陰極蛍光ランプと同様の効果を得ることができる。ただし、直線部121は内外圧差等によって爆縮が発生しやすい部分であるため、希ガスの圧力、当該部分の肉厚を考慮して、直線部121の長さを定めるのがよい。なお、本実施の形態では、直線部121の長さCは、4.6mmとしている。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第3の実施の形態を示す全体図、図8は、図7のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0033】
この実施の形態では、電極コイル収納部12の断面の中心を発光部11の断面の中心に対して偏芯させている。このような形態であっても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、このような構造は、例えばバックライトとの関係において、片方は幅に制限があり、もう片方は制限がない場合などには、その要求に適合させることができるため有利であったり、組み立てが容易になったりという利点がある。また、幅が大きい電極コイル収納部12の部分をバックライトの底部側に向けて配置すると、それらの距離が近接することになるため、点灯中に高温になりやすい電極コイル収納部12の熱を逃がしやすくなるという利点もある。
(第4の実施の形態)
図9は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第4の実施の形態を示す全体図、図10は、図9のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0034】
この実施の形態では、放電管1の両端にボタンステム16が配置されている。このような形態であっても、第1の実施の形態の熱陰極蛍光ランプと同様の効果を得ることができる。また、ボタンステム16は、電極コイル収納部12の内周と同じ外周をもち、放電管1と同じ材質からなる基台部分に電極マウント3があらかじめ封着されているようなステムであるので、電極コイル収納部12とボタンステム16を加熱溶着するのみで放電管1の気密封着ができるので、製造を容易に行うことができる。
(第5の実施の形態)
図11は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第5の実施の形態を示す全体図、図12は、図11のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0035】
この実施の形態では、放電管1の両端にソケット5を取着している。このソケット5は、容器部51と端子部52とで構成されている。容器部51は、耐熱性に優れたステンレス等の金属または高分子材料からなる有底開口状の容器であり、内壁面とピンチシール部14との間にセメントまたはシリコーンなどからなる接着剤6を形成することで、放電管1と接続される。端子部52は、銅などの金属からなる端子であって、容器部51の底部に形成されており、アウターリード33と電気的に接続される。その接続は溶接によって行われ、溶接箇所には溶接部53が形成される。このようなソケット5を熱陰極蛍光ランプに装着することにより、バックライトへの組付けを容易に行うことができる。
【0036】
なお、電極コイル収納部12の短軸部分を覆うソケット5の外径Dは、発光部11の外径A’よりも小さいのが望ましい。
【0037】
また、電極コイル31を覆う位置、すなわちランプの管軸に対して垂直方向から見たときに、電極コイル31が見えない位置までソケット5を形成するのが望ましい。バックライト用途の熱陰極蛍光ランプは、電極コイル31部分が高温となり、他の部材、例えば拡散板や液晶パネルに影響を与えやすいが、ソケット5で電極コイル31を覆うことにより、ソケット5が電極コイル31の熱を受け、その熱を端子部等52等を介して他に逃すことができるためである。なお、常時予熱しながら点灯する場合、本構成はさらに効果的である。
【0038】
また、本実施の形態では電極コイル31に近接する電極コイル収納部12とソケット5との間は大気雰囲気としているが、さらに熱を逃がす目的で、熱伝導性に優れた部材を介在させてもよい。
(第6の実施の形態)
図13は、第6の実施の形態の装置を示す図である。図14は、図13のY−Y’の断面を矢印方向から見た図である。
【0039】
バックライト装置を構成する筐体を構成するフレーム7は、フロントフレーム71とバックフレーム72とで構成される。フロントフレーム71はバックライト装置の蓋体であり、その大部分に開口面を有する。バックフレーム72は、バックライト装置の箱体であり、底部と側部を有する有底開口状である。その底部には、バネ製を有する金属製の一対の給電端子8が形成されている。
【0040】
バックフレーム72の内部には、複数の熱陰極蛍光ランプLAが給電端子8に接続されることによって並列配置されている。その接続は、給電端子8に形成されている凹部81に端子52が嵌合するように、熱陰極蛍光ランプLAを周方向に回転させながら捻じ込むことで行われる。
【0041】
また、バックフレーム72の発光面側には、光学部材8が配置されている。光学面材8としては、拡散板、拡散シート、プリズムシート、偏光シートなどを組み合わせて使用することができる。ちなみに、バックフレーム72の底部から光学部材8までの厚み、いわゆるバックライト内寸は20mm程度である。
【0042】
したがって、本実施の形態では、組み込みが容易で、コンパクトかつ長寿命なバックライト装置を実現できる。
【0043】
なお、本発明の実施の形態は上記に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。
【0044】
電極コイル収納部12の肉厚を、発光部11の放電管1の肉厚よりも薄くすることで、電極コイル収納部12の長軸の寸法を大きくしても良い。例えば、電極コイル収納部12の形成予定部を加熱しながら膨らまして肉薄にした後、扁平形状に成形することによって、実施形態1の電極コイル収納部12に対して、電極コイル収納部12の肉厚を0.4mm、断面の長軸外径を12.5mm、短軸外径を5mmとすることができ、同じ素管から形成しても長軸が大きな電極コイル収納部12を形成することが可能である。これにより、さらにターン数の多い電極コイル31を使用でき、その分エミッタの塗布量も増えるため、上述の実施形態よりもさらに長寿命を達成できる。
【0045】
また、図15に示したように、電極コイル収納部12の長軸部分の肉厚E1を、短軸部分の肉厚E2よりも大きくしてもよい。本発明の熱陰極蛍光ランプでは、電極コイル収納部12の長軸部分が最も突出しているため、衝撃を受けやすいが、長軸部分の肉厚E1を厚くすることにより、その衝撃による割れを抑制することができる。
【0046】
また、電極コイル収納部12は、長軸と短軸の関係により、応力が集中する箇所が変化し、割れやすい箇所が変化する。その箇所は、長軸内径B1、短軸内径B2及び希ガスの圧力により決定されるため、肉厚を設計する際には、それらの関係を考慮して行うとさらに望ましい。
【0047】
放電管1の封止形態はピンチシール方式、ボタンシール方式に限らず、フレアシール方式であってもよい。
【0048】
図16に示したように、電極コイル31の全長よりもコイル部311の直径のほうが大きい電極コイル31を使用してもよい。このような電極コイルは、例えば、4重コイルや5重コイル等、強固線で構成されるコイル線を使用することで実現できる。なお、この電極コイル31の場合には、コイル部311の直径部分が電極コイル収納部12の長軸方向に沿うように配置すれば本発明と同様の効果を得ることができる。
【0049】
また、図17に示したように、コイル部311の少なくとも一部を、境界部13内に配置してもよい。これにより、電極コイル31が電極コイル収納部12と境界部13の境界Z−Z’に近接することになり、ランプ全長を短くすることができる。
【0050】
図18に示したように、ソケット5の端子52が凹状の端子であってもよい。これにより、バックフレーム72の底部に構成される給電端子8は反対に凸部81を持つことになるため、熱陰極蛍光ランプLAを回転させることなく、給電端子8に接続することができる。つまり、本方式は、ランプを回転させることができない、U字管、L字管、W字管等の形状のランプの場合に特に有効である。
【0051】
図19に示したように、バックライト装置において、電極コイル収納部12の長軸方向がバックフレーム12の底部及び光学面材8と直交するように配置してもよい。これにより、電極コイル31の熱が光学面材8に伝わりにくくなり、光学部材8の劣化を防止することができる。
【0052】
また、バックライト装置において熱陰極蛍光ランプHCFLの配列は並列配列でなくともよく、バックライト全体が均一な輝度で発光する配置であれば、まばらに配置したり、異形のランプを組み合わせて配置したりしてもよい。
【0053】
さらに上記以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り、様々に変形することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の熱陰極蛍光ランプの第1の実施の形態を示す全体図。
【図2】図1のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図3】本発明の熱陰極蛍光ランプの一製造方法について説明するための図。
【図4】電極コイル付近の構造について説明するための図。
【図5】本発明の熱陰極蛍光ランプの第2の実施の形態を示す全体図。
【図6】図5のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図7】本発明の熱陰極蛍光ランプの第3の実施の形態を示す全体図。
【図8】図7のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図9】本発明の熱陰極蛍光ランプの第4の実施の形態を示す全体図。
【図10】図9のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図11】本発明の熱陰極蛍光ランプの第5の実施の形態を示す全体図。
【図12】図11のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図13】第6の実施の形態の装置を示す図。
【図14】図13のY−Y’の断面を矢印方向から見た図。
【図15】本発明の第1の変形例について説明するための図。
【図16】本発明の第2の変形例について説明するための図。
【図17】本発明の第3の変形例について説明するための図。
【図18】本発明の第4の変形例について説明するための図。
【図19】本発明の第5の変形例について説明するための図。
【符号の説明】
【0055】
1 放電管
11 発光部
12 電極コイル収納部
13 境界部
14 ピンチシール部
15 排気管
16 ボタンステム部
2 蛍光体層
3 電極マウント
31 電極コイル
311 コイル部
312 線状部
32 インナーリード
33 封着線
34 アウターリード
5 ソケット
51 容器部
52 端子
7 筐体
8 給電端子
9 光学面材
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般照明、液晶ディスプレイ等のバックライト装置などに用いられる熱陰極蛍光ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の液晶ディスプレイ(LCD : Liquid Crystal Display)は、液晶パネルを背面からバックライトで照射することで映像や画像を表示している。従来、このバックライトには、LCDの薄型化に対応するために、冷陰極蛍光ランプ(CCFL : Cold Cathode Fluorescent Lamp)が使用されていた。
【0003】
しかし、近年はLCDの薄型化の一方で大型化に対する需要も強く、これに対応するにはバックライトの高輝度発光が求められる。そこで、単位本数あたりの光量が冷陰極蛍光ランプよりも大きい熱陰極蛍光ランプ(HCFL : Hot Cathode Fluorescent Lamp)をバックライトに使用することが検討されている。
【0004】
ここで、熱陰極蛍光ランプを用いて従来と同じか、それよりも薄いバックライトを実現するためには、放電管の外径を小さくする必要がある。が、放電管の外径を小さくするには、電極コイルの長さを短くしなければならない。蛍光ランプの寿命は、電極コイルに塗布されたエミッタの量で決定されるため、フィラメントを短くすると蛍光ランプの寿命が短くなる。そこで、管軸方向の全体を断面形状が扁平形状になるように形成し、フィラメントの軸をこの放電管の断面の長軸方向に一致するように形成することで、放電管内に収納できるフィラメントを長くして、エミッタの塗布量を増やすという発明が、特許文献1に提案されている。
【0005】
【特許文献1】WO 2007/032320 A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような熱陰極蛍光ランプは、放電管の断面形状を全長に亘って扁平形状に加工する必要があるため、製造設備に膨大な費用が発生してコストアップにつながったり、製造時間が長くなったりするという問題がある。さらに、このような扁平形状の放電管を用いる場合には、断面が円形の放電管を用いる場合に比較して、良好な発光特性が得られないという問題もある。すなわち、扁平形状の放電管の製造に際しては、断面円形のガラス管に蛍光体層を塗布してから扁平形状に加工する方法と、ガラス管を扁平形状に加工した後に蛍光体層を塗布する方法が考えられる。しかし、前者の方法ではガラス管の扁平加工時の熱によって蛍光体(特に青色蛍光体)が劣化するという問題があり、後者の方法では蛍光体層がガラス管断面の端部に集中し、ガラス管の内面全体に均一な膜厚で塗布されないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、低コストで長寿命な熱陰極蛍光ランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による熱陰極蛍光ランプは、放電管と、前記放電管に封入された放電媒体と、前記放電管の内壁面に形成された蛍光体層と、熱電子放射物質が塗布され、前記放電管の両端部に配置された電極コイルと、を具備する熱陰極蛍光ランプにおいて、前記放電管は、断面形状が円形状である発光部と、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部とを有し、前記電極コイル収納部の長軸方向には、その長手部分が沿うように前記電極コイルが配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低コストで長寿命な熱陰極蛍光ランプを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第1の実施の形態を示す全体図であり、(b)は、管軸を中心に(a)を90°回転させた図である。図2は、図1のランプを管軸方向に沿って見た図であり、(a)はV方向、(b)はW−W’断面の矢印方向、(c)はX−X’断面の矢印方向から見た図である。
【0011】
本実施の形態の熱陰極蛍光ランプは、放電容器として例えばソーダライムガラスなどの軟質ガラスからなる放電管1を具備している。この放電管1は、同一材料により連続的に構成された発光部11、電極コイル収納部12、境界部13及びピンチシール部14からなる。
【0012】
発光部11は、放電管1の中央に位置している部分であり、その断面形状は円形状である。ここで、「円形状」とは真円が最も望ましいが、真円の概念から逸脱しない程度の円形状も含んでいる。ただし、一般的には素管のままの形状をいう。
【0013】
電極コイル収納部12は、放電管1の両端に位置している部分であり、その断面形状は扁平形状である。ここで、「扁平形状」とは長軸と短軸とを有するような形状であることを意味し、具体的には本実施の形態のような楕円形状、後述する第2の実施の形態のような一部に直線部を有する長丸形状や長方形形状などがこれに該当する。この電極コイル収納部12の内周長さは、発光部11の内周長さとほぼ同じになるように形成するのが望ましい。これにより、発光部11の肉厚と電極コイル収納部12の肉厚がほぼ同じになるため、強度をほとんど低下させることなく電極コイル収納部12を形成することができる。また、後述する電極コイル31を従来よりも全長の長いものを使用するため、電極コイル収納部12の長軸方向の内径B1は、発光部11の内径Aより長くなるように形成されるのが望ましい。
【0014】
境界部13は、発光部11と電極コイル収納部12との間に位置する部分であり、すなわち、円形状から扁平形状に変化する部分である。図1(b)における境界部13の電極コイル収納部12に対する角度αは鈍角、さらには120°以上であるのが望ましく、長さは、ランプの外径A’=15.5mmの場合は5.0mm〜7.0mm、外径A’=8.0mmの場合は2.0mm〜3.0mmであるのが望ましい。また、境界部13の発光部側11の端部は、点灯中、放電管1内の電極コイル31周辺に形成されるファラデー暗部内に配置されるのが望ましい。
【0015】
ピンチシール部14は、放電管1の最端部に位置している部分である。その断面は、長軸と短軸とを有する矩形状であり、その長軸は電極コイル収納部12の長軸に沿うように形成されている。なお、一対形成されたピンチシール部14のうちの少なくとも一方には、放電管1内部の脱ガス・ガス導入を行うための排気管15が形成されている。
【0016】
放電管1内部の気密な放電空間には、放電媒体が封入されている。放電媒体としては、水銀と希ガスを使用している。希ガスとしては、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトンを単体または混合ガスとして使用することができる。放電管1の内壁面には、平均中央粒径3μm程度の青色、緑色、赤色蛍光体がブレンドされた3波長蛍光体からなる蛍光体層2が塗布されている。この蛍光体層2は、本実施の形態では電極コイル収納部12間に形成しているが、少なくとも発光部11全域に形成されていればよい。ただし、封着不良の原因となることを防止するため、ピンチシール部14の形成予定部分には形成しないのが望ましい。
【0017】
放電管1の両端部、すなわち電極コイル収納部12には、電極マウント3が配置されている。電極マウント3は、電極コイル31、インナーリード32、封着線33及びアウターリード34で構成されている。
【0018】
電極コイル31は、特開2004−31061号公報に記載のようなタングステンからなるトリプルフィラメントコイル(3重コイル)であり、コイル部311と線状部312とで構成されている。コイル部311は、電極コイル31の中央に位置する部分であり、その表面には熱電子放射物質(エミッタ)が塗布される。ここで、フィラメント設計では、エミッタ塗布領域を確保するために、コイル部311の外径を大きくしたり、ターン数を増やす設計が行われる。しかし、通常、コイル分311の外径を大きくすると絡みやもつれが発生しやすくなるため、ターン数を増やしてエミッタ塗布領域を確保するのが最適である。線状部312は、電極コイル31の両端に位置する部分である。
【0019】
なお、本実施の形態では、電極コイル31は、その長手部分が、電極コイル収納部12の長軸方向に沿うように配置されている。これにより、従来よりも全長の長い電極コイル31を使用することができ、ターン数を増やすことができるため、エミッタの塗布量が増し、長寿命なランプを実現できる。ここで、「電極コイルの長手部分が、電極コイル収納部の長軸方向に沿うように配置」とは、電極コイル31のうち最も長さのある線分が、電極コイル収納部12のうち最も内径の大きな線分に一致、または±10°以内の相対関係で配置されていることを意味する。なお、線状部312の端部は、電極コイル収納部12の長軸方向の内壁面と接触しない、つまりそれらの間隔d1は、d1>0mmであるのが望ましいが、できるだけ全長の長い電極コイル31を使用することを考慮すると、d1=1.0mm程度であるのが望ましい。また、コイル部311の端部と電極コイル収納部12の短軸方向の内壁との間隔d2も、d2>0mmであるのが望ましい。
【0020】
インナーリード32は、電極コイル収納部12内に配置され、その一端は180°折り曲げられ、電極コイル31の線状部312の中間をクランプする。封着線33は、一端はインナーリード32と接続され、ピンチシール部14に封着される。アウターリード34は、一端はアウターリード34と接続され、他端は外部に導出される。
【0021】
ここで、熱陰極蛍光ランプの一製造方法について図3を参照して説明する。
【0022】
まず、(a)のように、放電管1の加工前の状態である素管1’を縦に配置し、その上側を吸上装置41で固定、下側を蛍光体槽42に浸し、蛍光体液2’を吸上げて素管1’の内面に蛍光体層2を形成する。そして、(b)のように、電極コイル収納部形成予定部12’及びピンチシール部形成予定部14’をバーナー43で加熱したのち、(c)のように、電極コイル収納部12の外面形状の凹みを有する鋳型44でプレスしてその形状を転写し、電極コイル収納部12を形成する。その際、素管1’内にエアーを流すなどして、電極コイル収納部12の内径が潰れすぎないよう調整するのが望ましい。これらの工程を素管1’の両端で行い、(d)のように、中央に断面形状が円形状である発光部11、両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部12及びそれらの変化領域である境界部13を有する放電管1を形成する。
【0023】
次に、(e)のように、放電管1のうち、ピンチシール部形成予定部14’に形成された蛍光体層2を除去し、電極マウント3を導入する。その際、電極コイル収納部12の長軸方向に、電極マウント3の電極コイル31の長手部分が沿うように位置調節を行う。そして、(f)のように、ピンチシール部形成予定部14’を加熱したのち、(g)のように、ピンチャー44でプレスして、ピンチシール部14を形成する。その際、少なくとも一方のピンチシール部14は排気管15が挿入された状態で行うようにする。これらの工程を放電管1の両端で行ったのち、排気管15によって放電管1の内部空間の排気・ガス導入を行い、その排気管15をチッピングすることにより、(h)のような、熱陰極蛍光ランプを形成することができる。
【0024】
下記に本発明の放電ランプの実施例の一仕様を示す。
【0025】
放電管1;ソーダライムガラス、全長=1496mm、
発光部11;内径A=7.0mm、外径A’=8.0mm、
電極コイル収納部12;長軸内径B1=9.0mm、長軸外径B1’=10.0mm、短軸内径B2=4.0mm、短軸外径B2’=5.0mm、
境界部13;長さL1=3.0mm、角度α=150°、
放電媒体:アルゴンAr=0.67kPa、水銀Hg、
蛍光体層2;RGBの3波長蛍光体、
電極コイル31;タングステン、全長=7.0mm、
コイル部311;長さ=5.0mm、外径=2.0mm、エミッタとして(Ba,Ca,Sr)Oを塗布、
線状部312;長さ=1.0mm、
インナーリード32;ニッケル、
封着線33;ジュメット、
アウターリード34;銅メッキされた鉄。
【0026】
上記実施例の熱陰極蛍光ランプと、放電管の断面形状が円形状である熱陰極蛍光ランプ(比較例1)とで比較した結果、実施例のランプは比較例1のランプよりも約1.5倍のランプ寿命であることがわかった。また、放電管の断面形状が楕円形状である熱陰極蛍光ランプ(比較例2)とで比較した結果、実施例のランプは比較例2のランプよりも製造が容易で、かつ低コストで製造可能であることがわかった。
【0027】
また、熱陰極蛍光ランプでは、通常、バックライトに組み込んだときに、電極コイル収納部12付近は暗部となってしまうが、実施例のランプでは当該部分が暗部になりにくくなり、輝度ムラが抑制されることがわかった。これは、発光部11と電極コイル収納部12との間に形成された境界部13によって得られた効果と推測される。詳しく説明すると、熱陰極蛍光ランプでは、図4に示したように、点灯中、電極コイル31の先端付近にはファラデー暗部FDS(Faraday dark space)が発生し、ファラデー暗部FDSの端部から陽光柱PC(Positive Column)が発生する。つまり、通常は陽光柱PCの範囲が明部、ファラデー暗部FDSからランプ端部側は暗部となるが、本実施の形態では陽光柱PCからの光LIのような光を境界部13から電極コイル収納部12付近の空間に出射することができたため、電極コイル収納部12付近が暗部になりにくかったと考えられる。このように境界部13を光取り出し窓として作用させるために、角度αは少なくとも鈍角、好適には120°以上であるのが望ましい。ただし、角度αが大きすぎると境界部12での全反射等によりその効果が低下するため、170°以下に設定されるのが望ましい。
【0028】
また、実施例のランプでは、境界部13の発光部側11の端部を、点灯中、放電管1内の電極コイル31周辺に形成されるファラデー暗部FDS内に配置している。具体的には、電極コイル31先端からの境界部13及びファラデー暗部FDSの距離L1、L2との関係が、L1≦L2を満たしている。これにより、蛍光体層2の劣化や膜厚不均一などによって発光特性が不安定な境界部13を発光領域から排除できるため、熱陰極蛍光ランプの発光特性を良好に保つことができる。ちなみに、L1=L2を満たすのが最適である。なお、電極コイル収納部12の形成方法によっては、電極コイル収納部12と境界部13の境界が明確に現れない場合があるが、この場合の図4における境界部13の発光部11側の端部は、発光部11の外径A’に対して98%(90°回転させた場合では102%)の外径となった部分とする。なお、ファラデー暗部FDSの長さは、一般的には管内径に比例するという特性がある。本実施の形態では、電極コイル収納部12の短軸内径B2とほぼ一致することが確認された。すなわち、電極コイル31先端からファラデー暗部FDSまでの距離L2≒B2であるので、L1≦B2となるように境界部13とファラデー暗部FDSと電極コイル31の位置関係を設計している。
【0029】
したがって、第1の実施の形態では、放電管1が、中央に断面形状が円形状である発光部11、両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部12とを有しており、電極コイル収納部12の長軸方向には、その長手部分が沿うように電極コイル31が配置されていることにより、従来よりもターン数を増やした電極コイル31を用いることができ、もってエミッタの塗布量を増やすことができるため、長寿命な熱陰極蛍光ランプを実現することができる。また、電極コイル収納部12は、放電管1の両端に形成するのみであるので、その加工には小規模な設備で足りることになる。そのため、安価でかつ容易に製造を行うことができるとともに、製造時間を短縮することができる。
【0030】
また、発光部11と電極コイル収納部12との間に、境界部13を形成することにより、電極コイル収納部12付近が暗部となりにくくなるため、熱陰極蛍光ランプをバックライト装置に組み込んだときに、輝度ムラを抑制することができる。
【0031】
また、境界部13の発光部11側の端部を、点灯中、放電管1内の電極コイル31周辺に形成されるファラデー暗部FDS内に配置することにより、境界部13を無効発光領域に配置することになる。境界部13は、熱加工による蛍光体の劣化や膜厚不均一などにより、発光部11の発光特性とは異なる部分であるため、熱陰極蛍光ランプの管軸方向において良好な発光特性を実現することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第2の実施の形態を示す全体図、図6は、図5のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0032】
この実施の形態では、電極コイル収納部12の断面形状をそれぞれ一対の直線部121と曲線部122とを有する長丸形状としている。このような形態であっても、第1の実施の形態の熱陰極蛍光ランプと同様の効果を得ることができる。ただし、直線部121は内外圧差等によって爆縮が発生しやすい部分であるため、希ガスの圧力、当該部分の肉厚を考慮して、直線部121の長さを定めるのがよい。なお、本実施の形態では、直線部121の長さCは、4.6mmとしている。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第3の実施の形態を示す全体図、図8は、図7のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0033】
この実施の形態では、電極コイル収納部12の断面の中心を発光部11の断面の中心に対して偏芯させている。このような形態であっても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、このような構造は、例えばバックライトとの関係において、片方は幅に制限があり、もう片方は制限がない場合などには、その要求に適合させることができるため有利であったり、組み立てが容易になったりという利点がある。また、幅が大きい電極コイル収納部12の部分をバックライトの底部側に向けて配置すると、それらの距離が近接することになるため、点灯中に高温になりやすい電極コイル収納部12の熱を逃がしやすくなるという利点もある。
(第4の実施の形態)
図9は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第4の実施の形態を示す全体図、図10は、図9のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0034】
この実施の形態では、放電管1の両端にボタンステム16が配置されている。このような形態であっても、第1の実施の形態の熱陰極蛍光ランプと同様の効果を得ることができる。また、ボタンステム16は、電極コイル収納部12の内周と同じ外周をもち、放電管1と同じ材質からなる基台部分に電極マウント3があらかじめ封着されているようなステムであるので、電極コイル収納部12とボタンステム16を加熱溶着するのみで放電管1の気密封着ができるので、製造を容易に行うことができる。
(第5の実施の形態)
図11は、本発明の熱陰極蛍光ランプの第5の実施の形態を示す全体図、図12は、図11のランプを管軸方向に沿って見た図である。
【0035】
この実施の形態では、放電管1の両端にソケット5を取着している。このソケット5は、容器部51と端子部52とで構成されている。容器部51は、耐熱性に優れたステンレス等の金属または高分子材料からなる有底開口状の容器であり、内壁面とピンチシール部14との間にセメントまたはシリコーンなどからなる接着剤6を形成することで、放電管1と接続される。端子部52は、銅などの金属からなる端子であって、容器部51の底部に形成されており、アウターリード33と電気的に接続される。その接続は溶接によって行われ、溶接箇所には溶接部53が形成される。このようなソケット5を熱陰極蛍光ランプに装着することにより、バックライトへの組付けを容易に行うことができる。
【0036】
なお、電極コイル収納部12の短軸部分を覆うソケット5の外径Dは、発光部11の外径A’よりも小さいのが望ましい。
【0037】
また、電極コイル31を覆う位置、すなわちランプの管軸に対して垂直方向から見たときに、電極コイル31が見えない位置までソケット5を形成するのが望ましい。バックライト用途の熱陰極蛍光ランプは、電極コイル31部分が高温となり、他の部材、例えば拡散板や液晶パネルに影響を与えやすいが、ソケット5で電極コイル31を覆うことにより、ソケット5が電極コイル31の熱を受け、その熱を端子部等52等を介して他に逃すことができるためである。なお、常時予熱しながら点灯する場合、本構成はさらに効果的である。
【0038】
また、本実施の形態では電極コイル31に近接する電極コイル収納部12とソケット5との間は大気雰囲気としているが、さらに熱を逃がす目的で、熱伝導性に優れた部材を介在させてもよい。
(第6の実施の形態)
図13は、第6の実施の形態の装置を示す図である。図14は、図13のY−Y’の断面を矢印方向から見た図である。
【0039】
バックライト装置を構成する筐体を構成するフレーム7は、フロントフレーム71とバックフレーム72とで構成される。フロントフレーム71はバックライト装置の蓋体であり、その大部分に開口面を有する。バックフレーム72は、バックライト装置の箱体であり、底部と側部を有する有底開口状である。その底部には、バネ製を有する金属製の一対の給電端子8が形成されている。
【0040】
バックフレーム72の内部には、複数の熱陰極蛍光ランプLAが給電端子8に接続されることによって並列配置されている。その接続は、給電端子8に形成されている凹部81に端子52が嵌合するように、熱陰極蛍光ランプLAを周方向に回転させながら捻じ込むことで行われる。
【0041】
また、バックフレーム72の発光面側には、光学部材8が配置されている。光学面材8としては、拡散板、拡散シート、プリズムシート、偏光シートなどを組み合わせて使用することができる。ちなみに、バックフレーム72の底部から光学部材8までの厚み、いわゆるバックライト内寸は20mm程度である。
【0042】
したがって、本実施の形態では、組み込みが容易で、コンパクトかつ長寿命なバックライト装置を実現できる。
【0043】
なお、本発明の実施の形態は上記に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。
【0044】
電極コイル収納部12の肉厚を、発光部11の放電管1の肉厚よりも薄くすることで、電極コイル収納部12の長軸の寸法を大きくしても良い。例えば、電極コイル収納部12の形成予定部を加熱しながら膨らまして肉薄にした後、扁平形状に成形することによって、実施形態1の電極コイル収納部12に対して、電極コイル収納部12の肉厚を0.4mm、断面の長軸外径を12.5mm、短軸外径を5mmとすることができ、同じ素管から形成しても長軸が大きな電極コイル収納部12を形成することが可能である。これにより、さらにターン数の多い電極コイル31を使用でき、その分エミッタの塗布量も増えるため、上述の実施形態よりもさらに長寿命を達成できる。
【0045】
また、図15に示したように、電極コイル収納部12の長軸部分の肉厚E1を、短軸部分の肉厚E2よりも大きくしてもよい。本発明の熱陰極蛍光ランプでは、電極コイル収納部12の長軸部分が最も突出しているため、衝撃を受けやすいが、長軸部分の肉厚E1を厚くすることにより、その衝撃による割れを抑制することができる。
【0046】
また、電極コイル収納部12は、長軸と短軸の関係により、応力が集中する箇所が変化し、割れやすい箇所が変化する。その箇所は、長軸内径B1、短軸内径B2及び希ガスの圧力により決定されるため、肉厚を設計する際には、それらの関係を考慮して行うとさらに望ましい。
【0047】
放電管1の封止形態はピンチシール方式、ボタンシール方式に限らず、フレアシール方式であってもよい。
【0048】
図16に示したように、電極コイル31の全長よりもコイル部311の直径のほうが大きい電極コイル31を使用してもよい。このような電極コイルは、例えば、4重コイルや5重コイル等、強固線で構成されるコイル線を使用することで実現できる。なお、この電極コイル31の場合には、コイル部311の直径部分が電極コイル収納部12の長軸方向に沿うように配置すれば本発明と同様の効果を得ることができる。
【0049】
また、図17に示したように、コイル部311の少なくとも一部を、境界部13内に配置してもよい。これにより、電極コイル31が電極コイル収納部12と境界部13の境界Z−Z’に近接することになり、ランプ全長を短くすることができる。
【0050】
図18に示したように、ソケット5の端子52が凹状の端子であってもよい。これにより、バックフレーム72の底部に構成される給電端子8は反対に凸部81を持つことになるため、熱陰極蛍光ランプLAを回転させることなく、給電端子8に接続することができる。つまり、本方式は、ランプを回転させることができない、U字管、L字管、W字管等の形状のランプの場合に特に有効である。
【0051】
図19に示したように、バックライト装置において、電極コイル収納部12の長軸方向がバックフレーム12の底部及び光学面材8と直交するように配置してもよい。これにより、電極コイル31の熱が光学面材8に伝わりにくくなり、光学部材8の劣化を防止することができる。
【0052】
また、バックライト装置において熱陰極蛍光ランプHCFLの配列は並列配列でなくともよく、バックライト全体が均一な輝度で発光する配置であれば、まばらに配置したり、異形のランプを組み合わせて配置したりしてもよい。
【0053】
さらに上記以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り、様々に変形することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の熱陰極蛍光ランプの第1の実施の形態を示す全体図。
【図2】図1のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図3】本発明の熱陰極蛍光ランプの一製造方法について説明するための図。
【図4】電極コイル付近の構造について説明するための図。
【図5】本発明の熱陰極蛍光ランプの第2の実施の形態を示す全体図。
【図6】図5のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図7】本発明の熱陰極蛍光ランプの第3の実施の形態を示す全体図。
【図8】図7のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図9】本発明の熱陰極蛍光ランプの第4の実施の形態を示す全体図。
【図10】図9のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図11】本発明の熱陰極蛍光ランプの第5の実施の形態を示す全体図。
【図12】図11のランプを管軸方向に沿って見た図。
【図13】第6の実施の形態の装置を示す図。
【図14】図13のY−Y’の断面を矢印方向から見た図。
【図15】本発明の第1の変形例について説明するための図。
【図16】本発明の第2の変形例について説明するための図。
【図17】本発明の第3の変形例について説明するための図。
【図18】本発明の第4の変形例について説明するための図。
【図19】本発明の第5の変形例について説明するための図。
【符号の説明】
【0055】
1 放電管
11 発光部
12 電極コイル収納部
13 境界部
14 ピンチシール部
15 排気管
16 ボタンステム部
2 蛍光体層
3 電極マウント
31 電極コイル
311 コイル部
312 線状部
32 インナーリード
33 封着線
34 アウターリード
5 ソケット
51 容器部
52 端子
7 筐体
8 給電端子
9 光学面材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電管と、前記放電管に封入された放電媒体と、前記放電管の内壁面に形成された蛍光体層と、熱電子放射物質が塗布され、前記放電管の両端に配置された電極コイルと、を具備する熱陰極蛍光ランプにおいて、
前記放電管は、断面形状が円形状である発光部と、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部とを有し、
前記電極コイル収納部の長軸方向には、その長手部分が沿うように前記電極コイルが配置されていることを特徴とする熱陰極蛍光ランプ。
【請求項2】
前記発光部と前記電極コイル収納部との間には、境界部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱陰極蛍光ランプ。
【請求項3】
前記境界部の前記発光部側の端部は、点灯中、前記放電管内の前記電極コイル周辺に形成されるファラデー暗部内に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱陰極蛍光ランプ。
【請求項4】
放電管と、前記放電管に封入された放電媒体と、前記放電管の内壁面に形成された蛍光体層と、熱電子放射物質が塗布され、前記放電管の両端部に配置された電極コイルと、を具備する熱陰極蛍光ランプにおいて、
前記放電管の加工前の状態である素管内面に前記蛍光体層を塗布形成後、前記素管の両端を加工して、断面形状が円形状である発光部、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部を有する前記放電管を形成し、
前記電極コイル収納部の長軸方向に、その長手部分が沿うように前記電極コイルを配置したのち、その両端を気密に封着することを特徴とする熱陰極蛍光ランプ。
【請求項5】
前記電極コイルを覆うように、前記放電管の両端にソケットが配置されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに熱陰極蛍光ランプ。
【請求項6】
筐体と、
前記筐体内に並列配置された請求項1ないし5の何れかに記載の熱陰極蛍光ランプと、
前記筐体の発光面側に配置された光学部材とを具備することを特徴とするバックライト装置。
【請求項1】
放電管と、前記放電管に封入された放電媒体と、前記放電管の内壁面に形成された蛍光体層と、熱電子放射物質が塗布され、前記放電管の両端に配置された電極コイルと、を具備する熱陰極蛍光ランプにおいて、
前記放電管は、断面形状が円形状である発光部と、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部とを有し、
前記電極コイル収納部の長軸方向には、その長手部分が沿うように前記電極コイルが配置されていることを特徴とする熱陰極蛍光ランプ。
【請求項2】
前記発光部と前記電極コイル収納部との間には、境界部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱陰極蛍光ランプ。
【請求項3】
前記境界部の前記発光部側の端部は、点灯中、前記放電管内の前記電極コイル周辺に形成されるファラデー暗部内に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱陰極蛍光ランプ。
【請求項4】
放電管と、前記放電管に封入された放電媒体と、前記放電管の内壁面に形成された蛍光体層と、熱電子放射物質が塗布され、前記放電管の両端部に配置された電極コイルと、を具備する熱陰極蛍光ランプにおいて、
前記放電管の加工前の状態である素管内面に前記蛍光体層を塗布形成後、前記素管の両端を加工して、断面形状が円形状である発光部、その両端に断面形状が扁平形状である電極コイル収納部を有する前記放電管を形成し、
前記電極コイル収納部の長軸方向に、その長手部分が沿うように前記電極コイルを配置したのち、その両端を気密に封着することを特徴とする熱陰極蛍光ランプ。
【請求項5】
前記電極コイルを覆うように、前記放電管の両端にソケットが配置されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに熱陰極蛍光ランプ。
【請求項6】
筐体と、
前記筐体内に並列配置された請求項1ないし5の何れかに記載の熱陰極蛍光ランプと、
前記筐体の発光面側に配置された光学部材とを具備することを特徴とするバックライト装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2009−158364(P2009−158364A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336897(P2007−336897)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】
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