説明

燃料交換機

【課題】伸縮管とつかみ具を含んでなる燃料把持部を備えた原子炉用の燃料交換機について、その製造コストの低減を可能とする構造を実現する。
【解決手段】燃料交換機は、走行台車と横行台車を備えるとともに、その横行台車に取り付けられた燃料把持部を備え、走行台車と横行台車の走行により燃料把持部を必要位置に位置決めできるようにされている。またその燃料把持部4は、伸縮自在に形成された伸縮管11、燃料集合体を把持したりその把持を開放したりすることができるように形成されたつかみ具12、および横行台車からつかみ具を懸垂支持するワイヤロープ23の伸縮でつかみ具に昇降動をなさせる昇降装置22を含んでいる。そしてそのつかみ具は、クランプ機構のクランプ金具31により、伸縮管に拘束された拘束状態と伸縮管による拘束から開放されてワイヤロープにより自由な状態に懸垂される自由懸垂状態を選択的にとれるようにされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所における原子炉の燃料交換に用いられる燃料交換機に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所の原子炉では、原子炉の停止中に行われる定期検査時に、原子炉内の燃料、具体的には燃料集合体の交換を行っている。その燃料交換作業では、使用済燃料集合体を原子炉から取り出して使用済燃料貯蔵プールに移動させる一方で、新しい燃料集合体を原子炉に装荷する作業がなされ、また炉心内において均等に燃料集合体が燃焼するように、シャッフルと呼ばれる燃料集合体の配置換えの作業がなされる。
【0003】
こうした燃料交換作業は、燃料交換機を用いて行われる。燃料交換機は、1つの方向に水平走行する走行台車、この走行台車上で走行台車の走行方向と直交する方向に水平走行する横行台車、およびこの横行台車に取り付けられた燃料把持部を備えており、原子炉の上方の使用済燃料貯蔵プールや原子炉ウェルプールなどをまたぐように設置されている。
【0004】
その燃料把持部は、伸縮管、つかみ具、および昇降装置を備えている。伸縮管は、つかみ具で把持した燃料集合体を原子炉ウェルプールや使用済燃料貯蔵プールに貯水の水中で移動させる動作を行う場合の水の抵抗に耐えることができるようにするための要素であり、径の異なる複数のマストと呼ばれる金属管をテレスコピック式に組み合わせることで伸縮自在に形成されている。つかみ具は、燃料集合体を把持したり、その把持を開放したりすることができる構造に形成されており、伸縮管の先端に取り付けられている。昇降装置は、懸垂支持用の線状体としてワイヤロープを備えるとともに、ワイヤロープの伸縮を行わせる伸縮手段としてウインチを備え、そしてそのワイヤロープで横行台車からつかみ具を懸垂支持しており、ウインチによる巻取りや繰出しによるワイヤロープの伸縮でつかみ具に昇降動をなさせるとともに、その昇降動に伴う伸縮管の伸縮をなさせるようにされている。
【0005】
このような燃料交換機による燃料集合体の交換や配置換えの作業は、走行台車と横行台車それぞれの走行の組合せにより燃料把持部のつかみ具を必要位置に位置決めさせながら行われる。具体的には、原子炉から燃料集合体を取り出す作業の場合、以下のように進められる。まず、原子炉の上蓋を開け、走行台車の走行で燃料交換機を原子炉ウェルプール位置に移動させる。次いで、走行台車や横行台車の走行で燃料把持部のつかみ具を取出し対象の使用済燃料集合体の真上に位置決めさせ、その位置決め状態で伸縮管を伸ばして使用済燃料集合体をつかみ具で把持する。それから、伸縮管を縮めて使用済燃料集合体を原子炉から取り出した後、燃料交換機を使用済燃料貯蔵プール位置に移動する。そして、走行台車や横行台車の走行で使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プールにおける貯蔵ラックのいずれかの真上に位置決めさせ、その位置決め状態で再び伸縮管を伸ばして使用済燃料集合体を貯蔵ラック内に下すとともに、つかみ具から使用済燃料集合体を開放して貯蔵ラックに貯蔵する。また配置換え作業の場合、以下のように進められる。まず、走行台車や横行台車の走行で燃料把持部のつかみ具を配置換え対象の燃料集合体の真上に位置決めさせ、その位置決め状態で伸縮管を伸ばして燃料集合体をつかみ具で把持する。それから、伸縮管を縮めて燃料集合体をその装荷位置から取り出した後、当該燃料集合体を走行台車や横行台車の走行で移動先の装荷位置の直上に位置決めさせ、その位置決め状態で伸縮管を再び伸ばして燃料集合体を移動先の装荷位置に下すとともに、つかみ具から燃料集合体を開放して当該装荷位置に装荷する。
【0006】
以上のような燃料交換機については、例えば特許文献1〜特許文献5に開示の例が知られている。
【0007】
【特許文献1】特開2006−84178号公報
【特許文献2】特開2004−245728号公報
【特許文献3】特開2002−71879号公報
【特許文献4】特開2002−82193号公報
【特許文献5】特開2000−19289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のような燃料交換機による燃料集合体の交換作業は、燃料交換機の動作を遠隔的に制御する自動運転で行われる。そしてその遠隔自動運転では、走行台車と横行台車の位置に基づいて伸縮管の先端におけるつかみ具の位置を推定することになり、その位置推定には、ミリメートルオーダーの精度が求められる。そのため走行台車や横行台車あるいはそれらが走行するレール、さらに燃料把持部の伸縮管などには、十分な剛性と精度を確保することが求められることになる。
【0009】
こうした高剛性・高精度要求は、燃料交換機のコスト面で大きな負担となっている。例えば伸縮管の場合、つかみ具の垂直方向での位置決めにも関与し、その垂直方向位置決めにおける伸縮管の伸縮長さは、十数メートルに達するのが通常で、原子炉圧力容器の深さが深くなると、その伸縮長さはさらに長くなる。こうした伸縮管には、伸縮管がつかみ具の位置を規定していることから、十数メートルあるいはそれ以上という長さにあって、高い真直性、つまり伸縮管の中心線が鉛直線に一致する状態を安定的に維持することが求められる。また伸縮管には、伸縮を繰り返すなかでも高い真直性を安定的に維持することが求められる。このことは伸縮管に対する高剛性・高精度要求を特に大きくする。そのため伸縮管は、きわめて特殊な加工法により製作する必要があり、このことが大きなコスト負担をもたらし、結果として燃料交換機の製造コスト上昇の大きな要因となっている。
【0010】
以上が伸縮管などに対する高剛性・高精度要求に起因した燃料交換機の製造コスト問題であるが、この他にも従来の燃料交換機には、製造コスト問題がある。それは、つかみ具の向きやつかみ具で把持した燃料集合体の向きを調整する向き合せ機構に関するものである。燃料交換などの作業においては、つかみ具やつかみ具で把持した燃料集合体の向きを調整する向き合せのためにつかみ具を鉛直軸周りに回転させる必要がある。これについて、従来の燃料交換機では、伸縮管ごとつかみ具を回転させるようにした向き合せ機構を用いている。このためその向き合せ機構が大がかりなものとなり、その結果として燃料把持部の重量の増大を招いている。そして燃料把持部の重量増大は、走行台車や横行台車の負担増大をもたらし、そのことが走行台車や横行台車あるいはそれらが走行するレールに対する高剛性・高精度要求をさらに厳しいものとし、燃料交換機の製造コストをさらに押し上げる結果を招いている。
【0011】
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、伸縮管とつかみ具を含んでなる燃料把持部を備えた燃料交換機について、その製造コストの低減を可能とする構造を実現することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述のように、燃料交換機におけるコスト問題には、高剛性・高精度要求に起因するもの、特に燃料把持部における伸縮管の高剛性・高精度要求に起因するものと、向き合せ機構に起因するものがある。
【0013】
本発明では、伸縮管の高剛性・高精度要求問題に起因するコスト問題を解決するについて、伸縮管に精度的なラフ性、具体的には伸縮管の真直性についてのラフ性を許容するという考え方を採っている。伸縮管に高剛性・高精度が求められるのは、走行台車と横行台車の走行でつかみ具を燃料集合体などに対して位置決めさせるについて、伸縮管を介してつかみ具の位置決めを行わせる、つまり伸縮管が高い剛性によってつかみ具を拘束している状態下でつかみ具に位置決めを行わせるからである。このことは次のように言い換えることができる。すなわちつかみ具を拘束している伸縮管を基準にしてつかみ具の位置を推定しており、そのために伸縮管に高い真直性があってその中心軸が鉛直であり、その鉛直な中心軸上につかみ具の中心軸があるということを前提にしてかみ具の位置を推定することになるが故に、伸縮管に高剛性・高精度が求められることになる。したがって伸縮管による拘束を受けた状態ではつかみ具の中心軸が伸縮管の中心軸(これは鉛直である場合もあれば、そうでない場合もある)上にあることを必要としない構造を実現できれば、伸縮管に対する高剛性・高精度要求のレベルを下げることが可能となる。つまり伸縮管に精度的なラフ性を許容することができる。
【0014】
次に、伸縮管に精度的なラフ性を許容した上で、最終的なつかみ具の位置決めを高精度で行えるようにするのにはどのようにするかであるが、これについては、必要時に伸縮管による拘束からつかみ具を開放することで、つかみ具を自由懸垂状態、つまり重力の作用を自由に受けることのできる懸垂状態にし、この自由懸垂状態における重力の作用を利用してつかみ具の中心軸を鉛直軸(これは、走行台車と横行台車の走行によるつかみ具の位置決めの際に基準とした基準点から下りる鉛直軸)上に重ならせるようにする。このようにすることにより、伸縮管による拘束を受けた状態ではつかみ具の中心軸が鉛直軸上にある必要がなくなり、したがって伸縮管に精度的なラフ性を許容することができる。
【0015】
本発明は、以上のような考え方で伸縮管に関するコスト問題を解決するものである。具体的には、原子炉の燃料の交換作業を行うために、ある方向に水平走行する走行台車、前記走行台車上で前記走行台車の走行方向と直交する方向に水平走行する横行台車、および前記横行台車に取り付けられた燃料把持部を備え、前記燃料把持部は、伸縮自在に形成された伸縮管、前記燃料を把持したりその把持を開放したりすることができるように形成されたつかみ具、および前記横行台車から前記つかみ具を懸垂支持する線状体の伸縮で前記つかみ具に昇降動をなさせる昇降装置を含んでいる燃料交換機において、前記つかみ具は、前記伸縮管により拘束された拘束状態と前記伸縮管による拘束から開放されて前記線状体により自由状態に懸垂される自由懸垂状態を選択的にとれるようにされていることを特徴としている。
【0016】
このような本発明による燃料交換機では、例えば原子炉から燃料集合体を取り出す場合であれば、例えば横行台車による伸縮管の懸垂支持における支持中心を基準点として、走行台車と横行台車の走行により燃料把持部を取出し対象の使用済燃料集合体の真上に位置決めさせ、それからつかみ具を拘束状態としたままで伸縮管を伸ばしてつかみ具を使用済燃料集合体の把持が可能な位置まで下降させる。この状態では、伸縮管が十分に真直でないと、この非真直な伸縮管に拘束されたつかみ具はその中心軸が前記基準点からの鉛直線上にない状態にある。つまりそのままではつかみ具で使用済燃料集合体を把持し損ねるおそれのある状態にある。この状態でつかみ具を自由懸垂状態にすると、その自由懸垂状態における重力の作用によりつかみ具の中心軸を前記鉛直線上に来させることができ、つかみ具で使用済燃料集合体を把持できるようになる。すなわち本発明による燃料交換機では、伸縮管が真直でない場合でも遠隔自動運転による燃料の交換作業を容易に行うことができるようになり、したがって伸縮管に精度的なラフ性を許容でき、伸縮管の高剛性・高精度要求問題に起因するコスト問題を解決することが可能となる。
【0017】
上記のような燃料交換機については、前記つかみ具と前記伸縮管の間にクランプ機構を介在させ、このクランプ機構を動作させることにより前記拘束状態と前記自由懸垂状態を選択的にとれるようにするのが好ましい形態の1つである。このような形態によれば、つかみ具に拘束状態と自由懸垂状態をとらせるための機構を簡易なもので済ませることができる。
【0018】
また上記のような燃料交換機におけるクランプ機構は、前記つかみ具と前記伸縮管の間に介在するクランプ体を備えるとともに、前記クランプ体に、前記伸縮管の内側面に押し付けられた状態である押付け状態と前記伸縮管の内側面から離れた状態である非押付け状態を選択的にとらせるクランプ駆動手段を備え、前記クランプ体の押付け状態により前記拘束状態とし、前記クランプ体の非押付け状態により前記自由懸垂状態とするような機構とするのが好ましい形態の1つである。このような形態によれば、クランプ機構を簡易なもので済ませることができる。
【0019】
また上記のような燃料交換機におけるクランプ機構のクランプ駆動手段は、錐体状に形成されたこま、このこまに上下方向で貫通するように螺合するねじ部材、およびこのねじ部材を回転駆動するモータを備え、前記モータによる前記ねじ部材の回転駆動で前記こまに上下方向で進退動を行わせ、このこまの進退動により前記クランプ体を横方向に移動させることで前記押付け状態と前記非押付け状態をとらせるような構成とするのが好ましい形態の1つである。このような形態によれば、クランプ駆動手段を簡易なもので済ませることができる。
【0020】
また上記のような燃料交換機については、前記つかみ具が前記自由懸垂状態にある際に、前記つかみ具が鉛直軸回りに回転するのを防止する回転止め機構を設けるのが好ましい。このようにすることにより、自由懸垂状態でのつかみ具の向きの調整を行い易くなる。
【0021】
また本発明では、向き合せ機構に起因するコスト問題を解決するについて、つかみ具を伸縮管とは独立に回転させ、つかみ具に比べて質量が格段に大きい伸縮管の回転を不要にすることで、向き合せ機構の簡素化を図り、これによりコスト増大要因を減らすようにしている。
【0022】
具体的には、原子炉の燃料の交換作業を行うために、ある方向に水平走行する走行台車、前記走行台車上で前記走行台車の走行方向と直交する方向に水平走行する横行台車、および前記横行台車に取り付けられた燃料把持部を備え、前記燃料把持部は、伸縮自在に形成された伸縮管、前記燃料を把持したりその把持を開放したりすることができるように形成されたつかみ具、および前記横行台車から前記つかみ具を懸垂支持する線状体の伸縮で前記つかみ具に昇降動をなさせる昇降装置を含んでいる燃料交換機において、前記つかみ具を鉛直軸回りで前記伸縮管に対して相対的に回転させるつかみ具回転機構が前記燃料把持部に設けられていることを特徴としている。
【0023】
このような燃料交換機では、つかみ具回転機構が向き合せ機構となる。そしてそのつかみ具回転機構は、つかみ具やつかみ具が把持している燃料集合体の向き合せをなすについて、つかみ具だけを回転させるだけで済む。このためつかみ具回転機構は、簡素なもので済み、コスト増大要因を減らすことができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のような本発明によれば、伸縮管とつかみ具を含んでなる燃料把持部を備えた燃料交換機について、その製造コストの低減を可能とする構造を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、一実施形態による燃料交換機の全体構成を示す。本実施形態の燃料交換機1は、走行台車2、横行台車3および燃料把持部4を備えている。
【0026】
走行台車2は、放射線遮蔽のための水が張られた原子炉ウエルプール5とこれに隣接して設けられた使用済燃料貯蔵プール6の両側で平行にして設置された2本の走行レール7上で原子炉ウェルプール5と使用済燃料貯蔵プール6をまたぐように水平走行することで、水平面内の1つの方向(以下、X方向と呼ぶ)について自由に位置を変えることができるようにされている。
【0027】
横行台車3は、走行レール7と直交する方向で平行になるようにして走行台車2の上に設置された2本の横行レール8上を走行することで、水平面内の上記X方向と直交するY方向について自由に位置を変えることができるようにされている。
【0028】
燃料把持部4は、伸縮管11とつかみ具12を備え、横行台車3に懸垂状態で取り付けられており、走行台車2のX方向走行と横行台車3のY方向走行の組合せにより原子炉ウェルプール5と使用済燃料貯蔵プール6の上方における水平面内の任意の位置に位置決めできるようにされている。
【0029】
伸縮管11は、図2に示すように、金属管を用いて径が順に細くなるように形成された複数のマスト13a、13b、13cをテレスコピック式に組み合わせて伸縮自在となる構造とされ、その基端部において横行台車3に懸垂支持部(図示を省略)を介して懸垂支持されている。このような伸縮管11の伸縮動作は、伸縮操作装置15が行わせる。伸縮操作装置15は、伸縮管11の最下部のマスト13cに接続する線状体であるワイヤロープ16とこのワイヤロープ16の実効長さを巻取りと繰出しで伸縮させる伸縮手段であるウインチ17からなる。したがって伸縮管11は、ワイヤロープ16の伸縮に応じて任意の伸縮状態をとることができ、ワイヤロープ16の実効長さを最長にすれば、図2(a)のように最大に伸びた状態となり、ワイヤロープ16の実効長さを最短にすれば図2(b)のように最小に縮んだ状態となる。
【0030】
つかみ具12は、懸垂体18とつかみ具本体19からなる。懸垂体18は、後述のクランプ機構21(図3)によるクランプ作用を受けるクランプ受け部であり、例えば金属管を用いて筒構造に形成されている。つかみ具本体19は、燃料集合体の把持動作を行う要素であり、燃料集合体を把持したり、その把持を開放したりすることができる構造に形成されており、懸垂体18の先端に取り付けられている。
【0031】
こうしたつかみ具12は、昇降装置22により昇降動を行えるようにされている。昇降装置22は、線状体であるワイヤロープ23a、23bとこれらワイヤロープ23a、23bそれぞれの実効長さを巻取りと繰出しで伸縮させる伸縮手段であるウインチ24a、24bからなり、そのワイヤロープ23a、23bが懸垂体18を懸垂支持している。したがってつかみ具12は、ワイヤロープ23a、23bの伸縮に応じて任意の昇降状態をとることができ、ワイヤロープ23a、23bの実効長さを最長にすれば、図2(a)のように最も下降した状態となり、ワイヤロープ23a、23bの実効長さを最短にすれば図2(b)のように最も上昇した状態となる。ここで、ワイヤロープ23a、23bによるつかみ具12の懸垂支持は、その懸垂支持中心が横行台車3による伸縮管11の懸垂支持における支持中心と一致するようにしてなされている。またつかみ具12の昇降と伸縮管11の伸縮は同調するようにされている。つまりウインチ17とウインチ24a、24bは常に同じタイミングと速度で巻取りや繰出し動作をなすようにされている。
【0032】
以上のようなつかみ具12は、図3に示すように、クランプ機構21により拘束状態と自由懸垂状態を選択的にとれるようにされ、またつかみ具回転機構26によりつかみ具本体19を伸縮管11に対して相対的に鉛直軸回りで回転させることができるようにされ、さらに自由懸垂状態にある際に回転止め機構27(図5参照)により鉛直軸回りでの自由回転を防止できるようにされている。ここで、拘束状態とは、つかみ具12が伸縮管11のマスト13cにより拘束された状態であり、自由懸垂状態とは、マスト13cによる拘束から開放されてワイヤロープ23、23により自由状態に懸垂される状態である。以下、これらクランプ機構21、つかみ具回転機構26、回転止め機構27のそれぞれについて順に説明する。
【0033】
まずクランプ機構21について説明する。クランプ機構21は、図3と図4に示すように、複数のクランプ金具31とこれらクランプ金具31を駆動するクランプ駆動手段32を備えている。なお、図3は、燃料把持部の要部を縦方向に断面した状態で簡略化し示しており、図4(a)は、図3(a)のA−A断面であり、図4(b)は、図3(b)のB−B断面である。
【0034】
クランプ金具31は、クランプ体であり、金属材などを用いてブロック状に形成され、つかみ具12の懸垂体18と伸縮管11のマスト13cの間に介在させられている。より具体的にいうと、クランプ金具31は、懸垂体18の側面を貫通するようにして設けられ、図示を省略してあるガイド部材によるガイドを受けつつクランプ駆動手段32による後述のような駆動力で懸垂体18の半径方向で進退動を行い、その進退動でマスト13cの内側面に押し付けられた状態である押付け状態(図3(b)の状態)とマスト13cの内側面から離れた状態である非押付け状態(図3(a)の状態)を選択的にとれるようにされ、また図示を省略してあるばねなどの付勢手段によりにマスト13cの内側面から離れる方向に向けて常時的に付勢されている。こうしたクランプ金具31は、図の例の場合、8個設けられており、そのうちの4個ずつが同一の水平面上で放射状に配置されてクランプグループ31gとなるようにされている。つまり8個のクランプ金具31は、2組のクランプグループ31gを形成するようにして設けられている。
【0035】
クランプ駆動手段32は、懸垂体18の内部で懸垂体18に固定した状態にして設けられた駆動モータ33、駆動モータ33の出力軸に接続されたねじ部材であるボールねじ34、およびボールねじ34に螺合するこま35を含んでいる。こま35は、例えば切頭正方錐あるいは切頭円錐などの錐体状に形成されており、2組のクランプグループ31gのそれぞれについて設けられ、その錐体面に対してクランプグループ31gにおける放射状配置の4個のクランプ金具31が上記付勢手段による付勢力で押接する状態にして設けられている。
【0036】
したがって駆動モータ33によりボールねじ34が回転させられると、こま35が上下方向で前進(上昇)または後退(下降)する。そしてこま35が上昇すれば、その錐体面に押されてクランプグループ31gにおける各クランプ金具31が懸垂体18の半径方向でマスト13cの内側面に向けて前進し、それにより各クランプ金具31がマスト13cの内側面に押し付けられた状態である押付け状態をとり、この押付け状態によりつかみ具12が伸縮管11のマスト13cにより拘束された拘束状態となる。一方、こま35が下降すれば、その錐体面による押圧が解除され、それに応じて付勢手段による付勢力でクランプグループ31gにおける各クランプ金具31が懸垂体18の半径方向で後退してマスト13cの内側面から離れた状態である非押付け状態をとり、この非押付け状態によりつかみ具12が伸縮管11のマスト13cによる拘束から開放されてワイヤロープ23、23により自由状態に懸垂される自由懸垂状態となる。ここで、以上のようなクランプ機構21の動作は、つかみ具12に振動を与えることがないような速度で行わせることが望ましい。
【0037】
次に、つかみ具回転機構26について説明する。つかみ具回転機構26は、つかみ具12による燃料集合体の把持やその開放に際して必要な向き合せをつかみ具12に行わせるのに機能する向き合せ機構であり、つかみ具12におけるつかみ具本体19を鉛直軸回りで伸縮管11に対して相対的に回転させる、つまりつかみ具本体19を単独に鉛直軸回りで回転させることができるように構成される。具体的には、懸垂体18の内部に固定して設けたつかみ具回転モータ36の出力軸につかみ具本体19を接続した構成とされている。このようなつかみ具回転機構26では、つかみ具回転モータ36を作動させると、つかみ具本体19を単独に鉛直軸周りで回転させることができ、これによりつかみ具本体19やつかみ具本体19が把持している燃料集合体の向きを自由に調整することができる。つまり、つかみ具本体19の向きを把持しようとする燃料集合体のハンドルの向きに合せたり、つかみ具本体19が把持している燃料集合体の向きを例えば使用済燃料貯蔵プールにおける貯蔵ラックに合せたりすることが自由に行える。
【0038】
以上のようにつかみ具回転機構26は、燃料集合体の把持やその開放に際して必要な向き合せをつかみ具本体19の単独回転だけで可能とする。このため伸縮管11の全体を回転させて向き合せを行う従来の向き合せ機構に比べて、大幅に小型化することができ、燃料交換機全体の軽量化を図ることが可能となる。
【0039】
次に、回転止め機構27について説明する。回転止め機構27は、自由懸垂状態にあるつかみ具12が鉛直軸回りで自由に回転するのを伸縮管11により規制して防止する一方で、つかみ具12の自由懸垂状態を保証するための伸縮管11に対するつかみ具12の相対的な横振れは許容するように機能する。このように機能する回転止め機構27は、図3と図5に示すように、つかみ具12の基端部つまり懸垂体18の基端部に設けられており、ワイヤロープ接続部37、回転拘束板38、およびガイド部39を含んでいる。なお、図5は、図3(a)のC−C断面を図3(a)中の矢印の方向から見た状態を示している。
【0040】
ワイヤロープ接続部37は、つかみ具12の懸垂支持用の線状体であるワイヤロープ23が接続される線状体接続部であり、両側に摺接面41を有したブロック状に形成され、懸垂体18の基端部に固定されている。
【0041】
回転拘束板38は、ワイヤロープ接続部37が鉛直軸回りで自由に回転するのを拘束する回転拘束部で、長方形の板状に形成されており、細長い嵌合孔42が設けられている。そしてその嵌合孔42にワイヤロープ接続部37がその摺接面41を摺接させるようにして嵌め合わされており、この嵌め合せによりワイヤロープ接続部37は、鉛直軸回りでの自由回転を回転拘束板38にて拘束される一方で、1つの方向(図5における左右方向である嵌合孔42の長手方向)について自由に直動変位可能とされ、この自由直動変位によりつかみ具12の伸縮管11に対する一つの方向での相対的な横振れを許容するようにされている。
【0042】
ガイド部39は、細長いブロック状に形成され、互いに対向するようにして1対にして設けられ、それぞれがマスト13cに形成のリブ43を介してマスト13cに固定されている。このガイド部39は、回転拘束板38を他の1つの方向(図5における上下方向)での直動変位のみが可能となるようにガイドするように支持している。つまり回転拘束板38は、ガイド部39により回転拘束板38の自由変位方向と直交する方向にのみ自由に直動変位可能とされ、この自由直動変位によりつかみ具12の伸縮管11に対する他の一つの方向での相対的な横振れを許容するようにされている。
【0043】
以上のように回転止め機構27は、つかみ具12に横振れを許容することでつかみ具12の自由懸垂状態を保証する一方で、つかみ具12が自由懸垂時に鉛直軸回りで自由に回転するのを防止することができる。したがって後述のようにして自由懸垂状態における重力の作用を利用してつかみ具12の中心軸を鉛直軸に重ならせた状態でつかみ具回転機構26によりつかみ具本体19の向き合せをなす際のその向き合せを高い精度で行うことができるようになる。
【0044】
以下では、以上のような燃料交換機1による燃料交換作業の例について説明する。図6に示すのは、原子炉における燃料集合体の配置換えの作業、つまり炉心に装荷されている複数の燃料集合体Fから特定の燃料集合体Faを取り出し、その燃料集合体Faを燃料集合体未装荷の移動先Vに再度装荷する作業における経時的な燃料交換機1の動作の様子である。
【0045】
図6(a)は作業開始前の様子であり、この時点では燃料交換機1は燃料把持部4のつかみ具12を燃料集合体Faに対して位置決めさせておらず、またつかみ具12は図3のクランプ機構21を介して伸縮管11に拘束された状態にある。
【0046】
作業が開始されると、まず燃料交換機1は走行台車2と横行台車3を走行させて、つかみ具12を目標の燃料集合体Faの真上に来させるように水平方向の位置合せを行う。またこの水平方向の位置決めと同時に伸縮管11を伸ばし、つかみ具12を燃料集合体Faの直近の真上に位置させる。さらに、必要に応じて図3のつかみ具回転機構26を作動させてつかみ具12を回転させることでその向きを燃料集合体Faの向きに合せる。この際、図3の懸垂体18は回転止め機構27により伸縮管11に拘束されているために回転変位せず、つかみ具12のみが回転変位する。この時点の様子を図示したのが図6(b)である。ここで、走行台車2と横行台車3の走行によるつかみ具12の水平方向の位置決めは、例えば伸縮管11の基端部における中心点(これは、横行台車3による伸縮管11の懸垂支持における支持中心でもある)を基準点にして横行台車3の位置を制御することで行われる。より具体的には、伸縮管11の基端部中心点からの鉛直線を燃料集合体Faの直上に位置させるように横行台車3の位置を制御することで行われる。
【0047】
以上のような水平方向の位置決めがなされた状態で、伸縮管11の真直度が十分に高くない場合、図7(a)に示すように、伸縮管11の基端部中心点、つまりつかみ具12の水平方向の位置決めにおける基準点Sは燃料集合体Faの真上に位置しているものの、真直でない伸縮管11に拘束されているつかみ具12はその中心軸Cが燃料集合体Faの真上から外れている、つまりつかみ具12の中心軸Cが基準点Sからの鉛直線Pから外れた状態にあり、このまま燃料集合体Faの把持を行わせると、把持し損ねるおそれがある。
【0048】
そこで、燃料集合体Faの把持に先立ってクランプ機構21を作動させることでつかみ具12を伸縮管11による拘束から開放して自由懸垂状態にする。図7(a)の状態で図3のクランプ機構21を作動させてつかみ具12を自由懸垂状態にすると、図7(b)に示すようになる。すなわちつかみ具12は、上述のようにその懸垂支持中心が横行台車3による伸縮管11の懸垂支持における支持中心、つまり基準点Sと一致するようにされているので、重力の作用を受けることによりその中心軸Cを鉛直線Pに重ならせるようになり、これにより、伸縮管11に十分な真直がない場合でも、つかみ具12による燃料集合体Faの把持を容易に行うことが可能な状態へのつかみ具12の最終的な位置決めを実現できる。
【0049】
以上のようにして、つかみ具12の水平方向についての高精度な最終位置決めがなされたら、図6(c)に示すように、つかみ具12を自由懸垂状態にしたままさらに伸縮管11を伸ばすとともにつかみ具12を下降させ、つかみ具12が燃料集合体Faのハンドルを把持可能な高さ位置につかみ具12を位置させ、それから燃料集合体Faを把持する。
【0050】
つかみ具12が燃料集合体Faを把持したら、つかみ具12を自由懸垂状態にしたまま伸縮管11を縮めるとともにつかみ具12を引き上げて燃料集合体Faを装荷位置から引き抜く。この際の伸縮管11を縮め量とつかみ具12を引き上げ量は、燃料集合体Faを装荷位置から完全に引き抜くのに必要最小限の範囲とする。燃料集合体Faを引き抜き終わったら、図3のクランプ機構21を作動させてつかみ具12を拘束状態にする。その後、必要に応じて移動先Vにおける適正な挿入方向に燃料集合体Faの向きを合せるために、図3のつかみ具回転機構26を作動させてつかみ具12が把持している燃料集合体Faの向きを調整する。この時点の様子を図示したのが図6(d)である。
【0051】
次に、走行台車2と横行台車3を走行させて、つかみ具12が把持している燃料集合体Faを移動先Vの真上に来させるように水平方向の位置決めを行い、この位置決め動作で燃料集合体Faに生じた振動が収まるのを待つ。燃料集合体Faの振動が収まったら、再びつかみ具12を自由懸垂状態にする。ここで、燃料集合体Faは、つかみ具12に対する相対回転を自由に行える状態でつかみ具12に把持されている。また燃料集合体Faは、断面形状がほぼ正方形であり、重量バランスもほぼ対称となっている。このためつかみ具12に把持されている燃料集合体Faは、自由懸垂状態にあるつかみ具12の中心軸が上述の場合と同様にして鉛直線と一致するのと同様にしてその中心軸を鉛直線と一致させるようになり、この結果、燃料集合体Faの移動先Vに対する高い精度での最終的な位置決めが実現される。この時点の様子を図示したのが図6(e)である。
【0052】
燃料集合体Faの移動先Vへの最終的な位置決めがなされたら、次に、つかみ具12を自由懸垂状態にしたまま伸縮管11を伸ばすとともにつかみ具12を下降させることで燃料集合体Faを移動先Vに挿入して装荷する。この時点の様子を図示したのが図6(f)である。
【0053】
以上のように燃料交換機1では、伸縮管11に曲がりなどがあることで伸縮管11が十分に真直でない場合でも遠隔自動運転による燃料集合体の交換作業を容易に行うことができるようになる。したがって伸縮管11に精度的なラフ性を許容でき、それだけ伸縮管11に対する剛性や精度についての要求レベルを下げることができ、その結果としてコスト低減を図ることが可能となる。
【0054】
以上、本発明を実施するための1つ形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明は、その趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば上記実施形態では、つかみ具12拘束状態と自由懸垂状態を選択的にとらせる構造とつかみ具回転機構26によりつかみ具12を単独で回転させて向き合せを行う構造を併せ持つ構成としていたが、これら何れか一方だけを持つ構成とする形態も可能である。また上記実施形態では、伸縮管11に伸縮動作を行わせるための伸縮操作装置15を設けるようにしていたが、伸縮操作装置15は必ずしも必要でなく、省略することもできる。伸縮操作装置15を省略する場合には、例えば昇降装置22によるつかみ具12の昇降動で伸縮管11に伸縮動作を行わせる構成とすることになる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】一実施形態による燃料交換機の全体構成を示す図である。
【図2】燃料把持部の構成を縦方向に断面した状態で簡略化して示す図である。
【図3】燃料把持部の要部を縦方向に断面した状態で簡略化して示す図である。
【図4】燃料把持部の要部を横方向に断面した状態で簡略化して示す図である。
【図5】回転止め機構の構成を示す図である。
【図6】原子炉における燃料集合体の配置換えの作業の様子を模式化して示す図である。
【図7】つかみ具の拘束状態と自由懸垂状態の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 燃料交換機
2 走行台車
3 横行台車
4 燃料把持部
11 伸縮管
12 つかみ具
21 クランプ機構
22 昇降装置
23 ワイヤロープ(線状体)
26 つかみ具回転機構
27 回転止め機構
31 クランプ金具(クランプ体)
32 クランプ駆動手段
33 モータ
34 ボールねじ(ねじ部材)
35 こま
F 燃料集合体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉の燃料の交換作業を行うために、ある方向に水平走行する走行台車、前記走行台車上で前記走行台車の走行方向と直交する方向に水平走行する横行台車、および前記横行台車に取り付けられた燃料把持部を備え、前記燃料把持部は、伸縮自在に形成された伸縮管、前記燃料を把持したりその把持を開放したりすることができるように形成されたつかみ具、および前記横行台車から前記つかみ具を懸垂支持する線状体の伸縮で前記つかみ具に昇降動をなさせる昇降装置を含んでいる燃料交換機において、
前記つかみ具は、前記伸縮管により拘束された拘束状態と前記伸縮管による拘束から開放されて前記線状体により自由状態に懸垂される自由懸垂状態を選択的にとれるようにされていることを特徴とする燃料交換機。
【請求項2】
前記つかみ具と前記伸縮管の間にクランプ機構が介在され、前記クランプ機構を動作させることにより前記拘束状態と前記自由懸垂状態を選択的にとれるようにされていることを特徴とする請求項1に記載の燃料交換機。
【請求項3】
前記クランプ機構は、前記つかみ具と前記伸縮管の間に介在するクランプ体を備えるとともに、前記クランプ体に、前記伸縮管の内側面に押し付けられた状態である押付け状態と前記伸縮管の内側面から離れた状態である非押付け状態を選択的にとらせるクランプ駆動手段を備えており、前記クランプ体の押付け状態により前記拘束状態とし、前記クランプ体の非押付け状態により前記自由懸垂状態とするようにされていることを特徴とする請求項2に記載の燃料交換機。
【請求項4】
前記クランプ駆動手段は、錐体状に形成されたこま、前記こまに上下方向で貫通するように螺合するねじ部材、および前記ねじ部材を回転駆動するモータを含んでなり、前記モータによる前記ねじ部材の回転駆動で前記こまに上下方向で進退動を行わせ、このこまの進退動により前記クランプ体を横方向に移動させることで前記押付け状態と前記非押付け状態をとらせるようにされていることを特徴とする請求項3に記載の燃料交換機。
【請求項5】
前記自由懸垂状態にある際に前記つかみ具が鉛直軸回りで自由に回転するのを防止する回転止め機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料交換機。
【請求項6】
原子炉の燃料の交換作業を行うために、ある方向に水平走行する走行台車、前記走行台車上で前記走行台車の走行方向と直交する方向に水平走行する横行台車、および前記横行台車に取り付けられた燃料把持部を備え、前記燃料把持部は、伸縮自在に形成された伸縮管、前記燃料を把持したりその把持を開放したりすることができるように形成されたつかみ具、および前記横行台車から前記つかみ具を懸垂支持する線状体の伸縮で前記つかみ具に昇降動をなさせる昇降装置を含んでいる燃料交換機において、
前記つかみ具を鉛直軸回りで前記伸縮管に対して相対的に回転させるつかみ具回転機構が前記燃料把持部に設けられていることを特徴とする燃料交換機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−145261(P2008−145261A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−332489(P2006−332489)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)