説明

燃料電池に用いるプレート、プレートアセンブリ及びそれを用いた燃料電池

【課題】燃料電池に用いるプレートアセンブリ及びそれを用いた燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池に用いるプレートは、第一反応表面と第一冷却表面を含むプレートであり、第一反応表面は、第一流体を受け入れる第一流体入口と、ほぼ第一方向に延伸し、第一流体を輸送する複数の第一流路と、第一流体を排出する第一流体出口とを有しており、第一冷却表面は、第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、ほぼ第一方向に延伸し、第一冷却液を輸送する複数の第二流路と、第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを有している。第一流体入口と第一冷却液出口は、プレートの第一側辺近くに位置し、第一流体出口と第一冷却液入口は、プレートの第二側辺近くに位置する。プレートの第二側辺は、第一側辺と反対側にある。第一及び第二の流路のそれぞれは、ほぼ同一長さである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流れ場(流体フロー用の)プレート、プレートアセンブリとそのプレートアセンブリを有する燃料電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流れ場プレート(流体フロー用の流路が形成されたプレートを意味し、以下、単にプレートとも言う)は、例えば、一種、又は、多種の流体を導き、運搬し、分流し、及び/又は、分布する流体関連アプリケーションのための構造物である。この“流体”は広義の意味で使用され、一箇所から別の箇所に流動するあらゆる物である。例えば、流体は、空気、気体、液体、粘性流体等を含み、その各々は、それ自身又は、その一部が一箇所から別の箇所に流動し、又は移動する能力を有している。
【0003】
例を挙げると、流れ場プレートの多くのアプリケーションの一つは、燃料電池に応用され、プレートは、一種、又は、多種の液体、又は、気体の形式の“燃料”の輸送、導引、及び/又は、分布に用いられる。図1は、公知技術の燃料電池の断面図である。図1を参照すると、燃料電池400、例えば、プロトン交換膜燃料電池(“PEMFC”として知られる)は、膜/電極接合体410、二個のガス拡散層405と406、及び、二個のプレート401と402を含む。図に示すように、二個のガス拡散層405と406は、膜/電極接合体410を挟み、二個のプレート401と402は、膜/電極接合体410と二個のガス拡散層405と406を挟む。プレート401と402は、それぞれ、一つ、又は、それ以上の流路、例えば、流路403と404が設けられ、反応流体が、各流路を流れる。例として、膜/電極接合体410は、プロトン交換膜409、陽極触媒層407、及び、陰極触媒層408を含む。陽極触媒層407と陰極触媒層408は、それぞれ、白金、又は、白金合金を含み、触媒となり、燃料電池の電気化学反応を促進する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効率を促進し、流体分布、又は、対応する素子、例えば、燃料電池への流体分布を更に容易にするため、流れ場プレートを提供し、流体移動や分布の容易さを増加させ、流れ抵抗を低下させ、システムや素子設計を簡潔にし、また、異なる流体流動でも、均一に分布し、また、冷却することができる燃料電池用のプレートアセンブリ及びそれを用いた燃料電池を提供することが望まれる。
【0005】
本発明は、複数の流路の長さを等しくし、かつ、直線状にすることにより、流体の分布を容易にし、また、冷却液による冷却効果を向上させた燃料電池に用いるプレートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプレートは、燃料電池用の流体流路を形成するプレートであって、第一流体を受け入れる第一流体入口と、前記第一流体を輸送する複数の第一流路と、前記第一流体を排出する第一流体出口とを含み、前記複数の第一流路は、ほぼ第一方向に延伸する第一反応表面と、第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、前記第一冷却液を輸送する複数の第一冷却液流路と、前記第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを含み、前記複数の第一冷却液流路は、ほぼ前記第一方向に延伸する第一冷却表面とを有し、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、前記第一流体入口と前記第一冷却液出口は、それぞれ、前記プレートの第一側辺近くに位置し、前記第一流体出口と第一冷却液入口は、それぞれ、前記プレートの第二側辺近くに位置し、前記第二側辺は前記第一側辺と対向する側にあり、
前記複数の第一流路と前記複数の第二流路の各々は、それぞれほぼ同一長さであることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の燃料電池は、膜/電極接合体と、第一プレートと、第二プレートとを含み、
前記第一プレートは、第一流体を受け入れる第一流体入口と、前記第一流体を輸送する複数の第一流路と、前記第一流体を排出する第一流体出口とを有し、前記複数の第一流路は、ほぼ第一方向に延伸する第一反応表面と、第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、前記第一冷却液を輸送する複数の第一冷却液流路と、前記第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを有し、前記複数の第一冷却液流路は、ほぼ前記第一方向に延伸する第一冷却表面とを有し、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記第二プレートは、第二流体を受け入れる第二流体入口と、前記第二流体を輸送する複数の第二流路と、前記第二流体を排出する第二流体出口とを有し、前記複数の第二流路は、ほぼ第二方向に延伸する第二反応表面と、第二冷却液を受け入れる第二冷却液入口と、前記第二冷却液を輸送する複数の第二冷却液流路と、前記第二冷却液を排出する第二冷却液出口とを有し、前記複数の第二冷却液流路は、ほぼ前記第二方向に延伸する第二冷却表面とを有し、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記複数の第一流路、第二流路、第一冷却液流路、及び、第二冷却液流路の各々は、それぞれほぼ同一長さであることを特徴とする。
【0008】
本発明の燃料電池装置に用いるプレートアセンブリは、第一プレートと第二プレートを含み、
前記第一プレートは、第一流体を受け入れる第一流体入口と、前記第一流体を輸送する複数の第一流路と、前記第一流体を排出する第一流体出口とを有し、前記第一流路はほぼ第一方向に延伸する第一反応表面と、第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、前記第一冷却液を輸送する複数の第二流路と、前記第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを有し、前記第二流路は、ほぼ前記第一方向に延伸する第一冷却表面とを有し、
前記第二プレートは、第二流体を受け入れる第二流体入口と、前記第二流体を輸送する複数の第二流路と、前記第二流体を排出する第二流体出口とを有し、前記第二流路は、ほぼ第二方向に沿って延伸する第二反応表面と、第二冷却液を受け入れる第二冷却液入口と、前記第二冷却液を輸送する複数の第二冷却液流路と、前記第二冷却液を排出する第二冷却液出口とを有し、
前記第二冷却液流路は、ほぼ前記第二方向に延伸する第二冷却表面と前記複数の第一流路、第二流路、第一冷却液流路、及び、第二冷却液流路の各々は、それぞれほぼ同一長さであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、流体又は冷却液を流動させる流路が、同じ流体用の複数の流路の入口から出口までの長さがほぼ等しく、かつ、直線状に形成されているため、流体の流れが速く、かつ、均一になり、温度分布も一様になる。すなわち、直線状であることにより、流体移動(流れ)の容易さを増加させ、流れ抵抗を低下(流れの速度を増加)させ、比較的少ないエネルギーでも流体を移動させることができ、システムや素子設計を簡潔にする。また、温度分布が均一になることにより、電池の電気への交換効率が向上する。さらに、板状の金属板に直線状の平行な凹溝を形成することにより、反応表面側の流体流路と、冷却表面側の冷却液流路とが形成されているため、スタンピングや打抜きなどにより、非常に容易に形成することができる。さらに、この構造にすることにより、金属板を介して反応用の流体と冷却液とが接するため、より一層冷却効果を向上させることができる。さらに、本発明によれば、燃料電池の堆積(スタック数)と重量を大幅に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来技術による燃料電池装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による燃料電池装置の斜視図である。
【図3】一実施形態による燃料電池装置の一例の燃料電池の分解図である。
【図4】前述の例による第一プレートの正面図である。
【図5】前述の例による第一プレートの背面図である。
【図6】前述の例による第二プレートの背面図である。
【図7】前述の例による第二プレートの正面図である。
【図8】前述の例によるプレートアセンブリの部分立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
燃料電池は、電気化学エネルギー変換装置で、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。燃料電池は、従来の内燃エンジンよりも、更に効果的に電力に変換することができる。例えば、燃料電池は、水素を燃料とし、酸素を酸化剤として、電気、及び、水や熱などの副産物を生成する。大部分の電源と比較して、燃料電池装置の燃料(水素)、酸化剤(酸素)、及び、副産物(水と熱)は、あったとしても、汚染は少ない。電気、ハイブリッド、又は、他の自動車が、この種の燃料電池を使用して駆動される場合、温室効果ガスの排出とガス消費(gas consumption)は、大幅に減少する。よって、燃料電池は、“環境に優しい動力(green power)”と見なされ、従来の電力と比べて、更に、環境に優しい電力ソースで、燃料電池技術は、一種の“環境保全技術(green technology)”であると言える。
【0012】
図2は、本発明の具体例による燃料電池の斜視図である。燃料電池2は、バッテリーコア21、二個の電極22と23、二個の保護カバー24と25を有する。具体例で、電極22と23は、それぞれ、バッテリーコア21の反対側に設置され、各電極は、燃料電池2の一つ、又は、それ以上の陽極、又は、一つ、又は、それ以上の陰極に結合される。保護カバー24、25は、バッテリーコア21の相反する外側に設置されて、バッテリーコア21、及び、電極22と23を保護、固定する。
【0013】
図3は、具体例による燃料電池中の燃料セルの分解図である。バッテリーコア21は、複数の、例えば、10〜20個、又は、それ以上の燃料セルを有し、各燃料セルは、燃料セル50と同じか類似の設計である。一具体例では、燃料セル50は、第一プレート100、第二プレート200、膜/電極接合体300を含んでいる。第一プレート100、第二プレート200、膜/電極接合体300は、平行に設けられるか、互いにスタックされる。膜/電極接合体300は、プロトン交換薄膜、陽極触媒層、及び、陰極触媒層を有するプレート構造である。
【0014】
この例では、第一プレート100と第二プレート200は金属プレートで、スタンピング、加圧成形、又は、その他の成形技術により形成される。第一プレート100と第二プレート200は、それぞれ、膜/電極接合体300の反対側に配置されて、一個の燃料セル50を形成する。バッテリーコア21は、複数の燃料セル50をスタックすることにより形成される。
【0015】
第一プレート100と第二プレート200は、燃料セル50の一部を形成して、燃料セル50の流体と冷却液の“流動場”を形成する。詳細に説明すると、開示された具体例では、第一プレート100と第二プレート200は、複数の流路(例えば、図3で示される第一プレート100の第一流路130)を有して、流体を燃料セル50の所に流入させ、燃料セル50から排出するように輸送する。燃料セル50内の流体の流動場パターンは、燃料セル50の膜/電極接合体300のアクティブ領域を通る流体分布に影響する。流体が均等に膜/電極接合体300のアクティブ領域に分布するとき、燃料セル50は、設計、応用、燃料等に基づいて、更に効果的に電力を生成する。更に、開示された具体例では、第一プレート100と第二プレート200は、更に、複数の冷却液流路(例えば、図3で示される第二プレート200の第二冷却液流路220)を含み、冷却液を燃料セル50に流入させ、燃料セル50から排出するように輸送する。燃料セル50内の冷却液の流動場パターンは、燃料セル50の冷却に影響する。
【0016】
この例では、燃料電池2は、各種流体が流れる複数の入口、例えば、第一流体入口h11、第二流体入口h21、第一冷却液入口h31、第二冷却液入口h41、及び、複数の出口、例えば、第一流体出口h12、第二流体出口h22、第一冷却液出口h32、及び、第二冷却液出口h42を有する。入口と出口は、横向きにバッテリーコア21と保護カバー24、25を貫通する。言い換えると、図3で示されるように、各第一プレート100、第二プレート200、及び、膜/電極接合体300は、前述の入口と出口が連続して繋がるように形成されている。そして、第一流体及び第一冷却液は第一プレート100の第一流路130及び第一冷却液流路120を流通する。また、第二流体及び第二冷却液は、第二プレート200の第二流路230及び第二冷却液流路220を流通する。また、この第一プレート100及び第二プレート200は、それぞれ矩形状の金属板に複数の直線状の凹凸が形成されることにより、両面の凹部内が流路とされている。矩形状は、長方形でも正方形でも良いが、正方形の方が好ましい。図2に示される形状は、長方形状のプレートをスタックした構造に見えるが、図3〜図7に示されるような正方形状のプレート100、200で形成されている。
【0017】
この例では、第一流体は、第一プレート100の第一流体入口h11により、燃料セル50に流入する。第二流体は、第二プレート200の第二流体入口h21により、燃料セル50に流入する。第一流体は、燃料セル50に流入後、第一プレート100の第一流路130により、膜/電極接合体300に輸送される。第二流体は、燃料セル50に流入後、第二プレート200の第二流路230により、膜/電極接合体300に輸送される。第一流体と第二流体は、膜/電極接合体300で生成される化学反応により電力を生成する。前述の化学反応で生成される電力は、電圧と電流の方式により、電極22と23から出力され、未完全反応の第一と第二の流体は、反応の副産物により、それぞれ、第一流体出口h12と第二流体出口h22から排出される。
【0018】
この他、第一冷却液は、第一プレート100の第一冷却液入口h31により、燃料セル50に流入する。第二冷却液は、第二プレート200の第二冷却液入口h41により、燃料セル50に流入する。第一冷却液は、燃料セル50に流入後、第一プレート100の第一冷却液流路120により、第二プレート200に輸送される。第二冷却液は、燃料セル50に流入後、第二プレート200の第二冷却液流路220により、第一プレート100に輸送される。その後、第一冷却液と第二冷却液は、それぞれ、第一冷却液出口h32と第二冷却液出口h42により排出される。
【0019】
一具体例では、第二流体が、水素等の燃料である場合、第一流体は、酸素や空気等の酸化剤である。他の例では、第二流体が、酸素や空気等の酸化剤である場合、第一流体は、水素等の燃料である。この具体例では、電力は、水素と酸素を反応させる、例えば、酸化還元反応(oxidation-reduction reaction)により生成される。この反応の副産物は、水である。また、第一冷却液と第二冷却液も水か、又は、冷熱交換法を促進する流体である。注意すべきことは、第一流体、第二流体、第一冷却液、第二冷却液は、燃料電池システムの設計や応用、又は、その他の考慮に基づいて、異なる流体を使用することができ、本具体例と異なる流体を使用してもよいことである。
【0020】
燃料電池装置は、環境に優しい動力源、又は、クリーンなエネルギー源として知られ、これらの装置は、クリーンなエネルギー源、例えば、水素、及び/又は、酸素を消費することにより、あったとしても僅かな汚染で、電力にする。更に、電力生成反応の副産物は、燃料電池装置により用いられる冷却液と同じく水で、汚染を生じない、又は、汚染が少ない。
【0021】
図4は、具体例による第一プレートの正面図である。この具体例では、第一プレート100は板状構造で、更に、それぞれ、第一プレート100の両面側に位置する第一冷却表面111(図4で示される)と第一反応表面112(図5で示される)を有している。第一冷却表面111と第一反応表面112は、それそれ、第一流路領域Z1を含んでいる。第一流路領域Z1は、矩形状で、更に、第一側辺Z11、第二側辺Z12、第三側辺Z13、及び、第四側辺Z14を有している。第一側辺Z11と第二側辺Z12は、反対側に位置し、第三側辺Z13と第四側辺Z14は、反対側に位置する。第一側辺Z11と第二側辺Z12は、それぞれ、第三側辺Z13と第四側辺Z14に隣接する。
【0022】
第一プレート100の第一冷却表面111で、第一冷却液流路120は、第一流路領域Z1中に設けられ、平行なリブにより区画される。図4で示されるように、第一冷却液流路120は、それぞれ、第一方向D1に沿って、直線状に延伸する。この具体例では、第一方向D1に延伸する第一冷却液流路120は、グランド面(図で水平方向に延びるD2方向)と角度A1を形成する。角度A1は、0度〜180度である。この具体例では、角度A1は45度である。各第一冷却液流路120は、第一側辺Z11に近い第一端121と、第二側辺Z12に近い第二端122を有する。第一端121は、第二端122の反対側に位置する。
【0023】
図4に示されるように、第一プレート100の第一冷却表面111で、第一流体入口h11は、第一側辺Z11に沿って設けられ、第三側辺Z13に隣接する。第二流体入口h21は、第三側辺Z13に沿って設けられ、第一側辺Z11に隣接する。第一冷却液入口h31は、第二側辺Z12に沿って設けられ、第三側辺Z13に隣接する。第二冷却液入口h41は、第四側辺Z14に沿って設けられ、第一側辺Z11に隣接する。
【0024】
更に、第一流体出口h12は、第二側辺Z12に沿って設けられ、第四側辺Z14に隣接する。第二流体出口h22は、第四側辺Z14に沿って設けられ、第二側辺Z12に隣接する。第一冷却液出口h32は、第一側辺Z11に沿って設けられ、第四側辺Z14に隣接する。第二冷却液出口h42は、第三側辺Z13に沿って設けられ、第二側辺Z12に隣接する。
【0025】
言い換えると、第一流体入口h11と第一冷却液出口h32は、どちらも、第一側辺Z11に沿って設けられる。第一冷却液入口h31と第一流体出口h12は、どちらも、第二側辺Z12に沿って設けられる。第二流体入口h21と第二冷却液出口h42は、どちらも、第三側辺Z13に沿って設けられる。第二冷却液入口h41と第二流体出口h22は、どちらも、第四側辺Z14に沿って設けられる。これにより、第一プレート100の第一冷却表面111上の第一流路領域Z1の各第一、第二、第三、及び、第四側辺は、流体/冷却液の入口と流体/冷却液の出口を含む。
【0026】
図5は、具体例による第一プレートの背面図である。この具体例では、第一プレート100の第一反応表面112上の第一流路領域Z1は、第一プレート100の第一冷却表面111(図4で示される)に対応する。第一プレート100の第一反応表面112で、第一流路130は第一流路領域Z1中に設けられ、平行なリブにより区画される。開示された具体例では、第一プレート100は、スタンピングにより形成される。これにより、凹状流路が、スタンピングにより、第一冷却表面111上に形成される時、凸状リブは、第一プレート100の第一反応表面の対応位置上に形成される。反対に、凸状リブが、スタンピングにより、第一冷却表面111上に形成される時、凹状流路は、第一プレート100の第一反応表面の対応位置上に形成される。これにより、スタンピング工程で、第一冷却液流路120と第一流路130は、同時に形成される。更に、第一冷却液流路120と第一流路130は、第一方向D1に直線状に配列される。第一方向D1は、グランド面(水平方向に延びるD2方向)と角度A1を形成する。角度A1は、0度〜180度である。この具体例では、角度A1は45度である。
【0027】
図4に示されるように、第一プレート100の第一反応表面112上に設けられる前述の流体の入口と出口の相関位置は、第一冷却表面111上の配列に対応し、ここでは詳細を省略する。
【0028】
図6は、具体例による第二プレートの背面図である。この具体例では、第二プレート200は、第一プレート100と類似した構造を有する。図5と図6で示されるように、第二プレート200は、第一プレート100を、軸AX1の回りに180度反転することにより形成され、軸AX1は、第一プレート100の対角線と一致する。これにより、この具体例では、第二プレート200の第二冷却表面211は、更に、第二流路領域Z2上に設けられ、第二方向D3に沿って延伸する第二冷却液流路220を含む。第二冷却液流路220(第二方向D3に沿って延伸する)は、グランド面(図で水平方向D2に沿って延伸する)と角度A2を形成する。角度A2は0度〜180度である。この具体例では、角度A2は45度である。
【0029】
この具体例では、第二プレート200はプレート構造を有し、更に、第二プレート200の両面にそれぞれ位置する第二冷却表面211(図6で示される)と第二反応表面212(図7で示される)を有する。第二冷却表面211と第二反応表面212は、それぞれ、第二流路領域Z2を含む。第二流路領域Z2は、更に、第一側辺Z21、第二側辺Z22、第三側辺Z23、及び、第四側辺Z24を含む。第一側辺Z21と第二側辺Z22は反対側に位置し、第三側辺Z23と第四側辺Z24は、反対側に位置する。第一側辺Z21と第二側辺Z22は、第三側辺Z23と第四側辺Z24との両方に隣接する。
【0030】
図6で示されるように、第二プレート200の第二冷却表面211で、第一流体入口h11は、第一側辺Z21に沿って設けられ、第三側辺Z23に隣接する。第二流体入口h21は、第三側辺Z23に沿って設けられ、第一側辺Z21に隣接する。第一冷却液入口h31は、第二側辺Z22に沿って設けられ、第三側辺Z23に隣接する。第二冷却液入口h41は、第四側辺Z24に沿って設けられ、第一側辺Z21に隣接する。
【0031】
更に、第一流体出口h12は、第二側辺Z22に沿って設けられ、第四側辺Z24に隣接する。第二流体出口h22は、第四側辺Z24に沿って設けられ、第二側辺Z22に隣接する。第一冷却液出口h32は、第一側辺Z21に沿って設けられ、第四側辺Z24に隣接する。第二冷却液出口h42は、第三側辺Z23に沿って設けられ、第二側辺Z22に隣接する。
【0032】
言い換えると、第一流体入口h11と第一冷却液出口h32は、共に、第一側辺Z21に沿って設けられ、第一冷却液入口h31と第一流体出口h12は、共に、第二側辺Z22に沿って設けられ、第二流体入口h21と第二冷却液出口h42は、第三側辺Z23に沿って設けられる、第二冷却液入口h41と第二流体出口h22は、共に、第四側辺Z24に沿って設けられる。これにより、第二プレート200の第二冷却表面211上の第二流路領域Z2の第一、第二、第三、及び、第四側辺のそれぞれは、燃料/冷却液の入口と燃料/冷却液の出口を含む。
【0033】
再度、図4を参照すると、前に述べたように、第一プレート100の第一冷却表面111は、第一流路領域Z1上に設けられ、第一方向D1に延伸する第一冷却液流路120を含む。図6を参照すると、第二プレート200の第二冷却表面211は、第二流路領域Z2上に設けられ、第二方向D3に延伸する第二冷却液流路220を含む。この具体例では、第一方向D1は、例えば、第二方向D3に垂直、又は、ほぼ垂直の角度を有する。上述のように、第一冷却液流路120は第一冷却液の輸送に用いられ、第二冷却液流路220は第二冷却液の輸送に用いられる。これにより、この具体例では、第一プレート100中の第一冷却液の流れ(図4のC1、C2、及び、C3で示される)は、第二プレート200中の第二冷却液の流れ(図6のC1、C2、及び、C3で示される)に、例えば、垂直、又は、ほぼ垂直の角度を有する。
【0034】
図7は、具体例による第二プレートの正面図である。この具体例では、第二プレート200の第二反応表面212は、第二流路領域Z2上に設けられ、第二方向D3に延伸する第二流路230を有する。第二流路230(第二方向D3に延伸する)は、グランド面(図で水平方向D2に延伸する)と角度A1+約90度を形成する。角度A1は、0度〜180度である。この具体例中、角度A1は約45度である。
【0035】
図5を参照すると、前に述べたように、第一プレート100の第一反応表面112は、第一流路領域Z1上に設けられ、第一方向D1に沿って延伸する第一流路130を含む。図7を参照すると、第二プレート200の第二反応表面212は、第二流路領域Z2上に設けられ、第二方向D3に延伸する第二流路230を有する。この具体例では、第一方向D1は、第二方向D3に、例えば、垂直、又は、ほぼ垂直な角度を有する。上述のように、第一流路130は第一流体を輸送するのに用いられ、第二流路230は第二流体を輸送するのに用いられる。これにより、この具体例では、第一プレート100中の流体の流れ(図5中、F1、F2、及び、F3で示される)は、第二プレート200中の第二流体の流れ(図7中、F1、F2、及び、F3で示される)に、例えば、垂直、又は、ほぼ垂直な角度を有する。
【0036】
図2と図3を参照すると、第一プレート100、第二プレート200、及び、膜/電極接合体300がバッテリーコア21に組み込まれる時、第一冷却液入口h31、第一冷却液出口h32、及び、第一冷却液流路120は相互接続される。この他、第一冷却液流路120と第二冷却液流路220は互いに連接されるが、第一流路130、又は、第二流路230とは接続されない。これにより、第一冷却液は、第一冷却液入口h31により、第一冷却液流路120、及び/又は、第二冷却液流路220に流入し、その後、第一冷却液出口h32により排出される。図4で示されるように、第一冷却液が、第一プレート100で流動する冷却液の流動経路C1、C2、C3は、ほぼ、同一長さである。
【0037】
同様に、第二冷却液入口h41、第二冷却液出口h42と第二冷却液流路220は相互接続される。この他、第一冷却液流路120と第二冷却液流路220は相互接続されるが、第一流路130、又は、第二流路230には接続されない。これにより、第二冷却液は、第二冷却液入口h41より、第二冷却液チャネル220に流入し、その後、第一冷却液流路120、及び/又は、第二冷却液流路220から排出される。図6で示されるように、第二プレート200中、第二冷却液を輸送する冷却液の流動経路C1、C2、C3は、ほぼ同一長さである。
【0038】
また、第一流体入口h11と第一流体出口h12は、第一流路130と相互接続され、第二流体、又は、第二冷却液は、第一流路130に流入しない。これにより、第一流体は、第一流体入口h11より、第一プレート100の第一流路130に流入し、その後、第一流体出口h12より排出される。図5で示されるように、第一プレート100中、第一流体を輸送する流体の流動経路F1、F2、F3は、ほぼ、同一長さである。
【0039】
更に、第二流体入口h21と第二流体出口h22は、第二流路230と相互接続され、第一流体、又は、第一冷却液は、第二流路230に流入しない。これにより、第二流体は、第二流体入口h21により、第二プレート200の第二流路230に流入し、その後、第二流体出口h22から排出される。図7で示されるように、第二プレート200中、第二流体を輸送する流体の流動経路F1、F2、F3は、ほぼ、同一長さである。
【0040】
図8は、具体例によるプレートアセンブリの部分立体図である。図2で示されるように、バッテリーコアは、複数のスタックされた燃料電池を含む。この具体例では、第一燃料セルの第一プレート100は、第一燃料セルに隣接する第二燃料セルの第二プレート200と隣り合わされる。図8で、第一燃料セルの第一プレート100上の第一冷却液流路120は、第二燃料セルの第二プレート200上の第二冷却液流路220に相互接続される。第一冷却液流路120は第一方向D1に延伸し、第二冷却液流路220は第二方向D3に延伸する。この具体例では、第一方向D1は、第二方向D3に、例えば、垂直、又は、ほぼ垂直な角度を有する。しかし、垂直で無くても、30度〜150度、さらに好ましくは60度〜120度にすることもできる。これにより、第一冷却液流路120と第二冷却液流路220は、ほぼX形状の構造(相互に交差する構造)に配列され、第一冷却液流路120は、例えば、第二冷却液流路220に垂直、又は、ほぼ垂直の角度を有する。第一冷却液は、第一冷却液流路120で直線状に流動し(矢印C1で示される)、第二冷却液も、第二冷却液流路220に直線状に流動する(矢印C2で示される)。したがって、両流路120、220の交差する部分では、第一冷却液と第二冷却液とが混合する場合もあるが、混合しても両流路を直線状に流れる。第一プレート100と第二プレート200は、それぞれ、第一冷却液と第二冷却液を輸送するので、第一冷却液と第二冷却液は、どちらも、流れ抵抗が小さい。同様に、第一流路130は第一方向D1に延伸し、第二流路230は第二方向D3に延伸する。第一方向D1は、例えば、第二方向D3に垂直、又は、ほぼ垂直な角度を有するので、この具体例では、第一流路130と第二流路230は、ほぼX形状の構造(相互に交差する構造)に配列され、第一流路130は第二流路230に垂直である。第一流体は第一流路130で直線状に流動し(矢印F1で示される)、第二流体も、第二流路230で直線状に流動する(矢印F2で示される)。よって、第一プレート100と第二プレート200が、それぞれ、第一流体と第二流体を輸送する時、第一流体と第二流体は、流れ抵抗が小さい。
【0041】
本発明によれば、プレートの冷却液流路と流体流路は直線状に延伸し、冷却液と流体が、それぞれ、冷却液流路と流体流路を流れる時、冷却液と流体は、抵抗が小さい。この方式により、本具体例中の第一と第二の冷却液、第一と第二の流体、及び、第一と第二の流体間のこの反応の副産物の輸送に用いられる燃料電池に必要な電力は小さい。
【0042】
更に、第一と第二の冷却液流路は、ほぼX形状の構造で形成され、上述のように、冷却液は、更に均一に燃料セルに分布する。これにより、本具体例中の燃料セルのプレートに対する冷却機能が改善される。
【0043】
更に、第一と第二流路も、ほぼX形状の構造で形成され、第一と第二流路は、水平面に対して傾斜角度(前述のように、例えば、45度)を形成するように第一及び第二のプレート100、200が設けられ、未反応の第一と第二の流体、及び、第一流体と第二流体との間のこの反応の副産物は、前記第一と第二の傾斜した流路に沿って流動し、その後、燃料電池から排出される。
【0044】
また、具体例では、各プレートの冷却液、流体入口と出口、流体流路と冷却液流路が設計され、流体が、各プレートの流体入口から流体出口に流れる全経路は、ほぼ同一長さで、冷却液が、各プレートの冷却液入口から冷却液出口へ流入する全経路も、ほぼ同一長さである。
【0045】
本発明では好ましい具体例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の改変や変更を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0046】
400 燃料電池
401、402 プレート
403、404 流路
405 ガス拡散層
407 陽極觸媒層
408 陰極觸媒層
409 プロトン交換膜
410 膜/電極接合体
2 燃料電池
21 バッテリーコア
22、23 電極
24、25 保護カバー
50 燃料セル
100 第一プレート
111 第一冷却表面
112 第一反応表面
120 第一冷却液流路
121 第一端
122 第二端
130 第一流路
200 第二プレート
211 第二冷却表面
212 第二反応表面
220 第二冷却液流路
230 第二流路
300 膜/電極接合体
h11 第一流体入口
h12 第一流体出口
h21 第二流体入口
h22 第二流体出口
h31 第一冷却液入口
h32 第一冷却液出口
h41 第二冷却液入口
h42 第二冷却液出口
Z1 第一流路領域
Z11 第一側辺
Z12 第二側辺
Z13 第三側辺
Z14 第四側辺
Z2 第二流路領域
Z21 第一側辺
Z22 第二側辺
Z23 第三側辺
Z24 第四側辺
D1 第一方向
D2 水平方向
D3 第二方向
F1、F2、F3 流体の流動経路
C1、C2、C3 冷却液の流動経路
A1 角度
AX1 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池であって、
膜/電極接合体と、
第一プレートと、
第二プレートと、
を含み、
前記第一プレートは、
第一流体を受け入れる第一流体入口と、前記第一流体を輸送する複数の第一流路と、前記第一流体を排出する第一流体出口とを有し、前記複数の第一流路は、ほぼ第一方向に延伸する第一反応表面と、
第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、前記第一冷却液を輸送する複数の第一冷却液流路と、前記第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを有し、前記複数の第一冷却液流路は、ほぼ前記第一方向に延伸する第一冷却表面とを有し、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記第二プレートは、
第二流体を受け入れる第二流体入口と、前記第二流体を輸送する複数の第二流路と、前記第二流体を排出する第二流体出口とを有し、前記複数の第二流路は、ほぼ第二方向に延伸する第二反応表面と、
第二冷却液を受け入れる第二冷却液入口と、前記第二冷却液を輸送する複数の第二冷却液流路と、前記第二冷却液を排出する第二冷却液出口とを有し、前記複数の第二冷却液流路は、ほぼ前記第二方向に延伸する第二冷却表面とを有し、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記複数の第一流路、第二流路、第一冷却液流路、及び、第二冷却液流路の各々は、それぞれほぼ同一長さであることを特徴とする燃料電池。
【請求項2】
前記第一プレートの前記第一流体入口と前記第一冷却液出口は、それぞれ、前記第一プレートの第一側辺近くに位置し、
前記第一プレートの前記第一流体出口と前記第一冷却液入口は、それぞれ、前記第一プレートの第二側辺近くに位置し、
前記第二側辺は、前記第一側辺と対向する側にあることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
【請求項3】
前記第一プレートは、更に、
前記第二流体を受け入れる第二流体入口と、
前記第二冷却液を排出し、前記第二流体入口と共に、前記第一プレートの第三側辺近くに位置する第二冷却液出口と、
前記第二流体を排出する第二流体出口と、
前記第二冷却液を受け入れ、前記第二流体出口と共に、前記第一プレートの第四側辺近くに位置する第二冷却液入口とを有し、
前記第四側辺は、前記第三側辺と対向する側にあることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
【請求項4】
前記第二プレートの前記第二流体入口と前記第二冷却液出口は、それぞれ、前記第二プレートの第三側辺の近くに位置し、
前記第二プレートの前記第二流体出口と前記第二冷却液入口は、それぞれ、前記第二プレートの第四側辺の近くに位置し、
前記第四側辺は、前記第三側辺と対向する側にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池。
【請求項5】
前記第二プレートは、更に、
前記第一流体を受け入れる第一流体入口と、
前記第一冷却液を排出し、前記第一流体入口と共に、前記第二プレートの第一側辺近くに位置する第一冷却液出口と、
前記第一流体を排出する第一流体出口と、
前記第一冷却液を受け入れ、前記第一流体出口と共に、前記第二プレートの第二側辺近くに位置する第一冷却液入口とを有し、
前記第二側辺は、前記第一側辺と対向する側にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池。
【請求項6】
前記第一方向と前記第二方向は、それぞれ、一方に対して30度〜150度の角度を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池。
【請求項7】
前記第二方向は、前記第一方向にほぼ垂直であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
【請求項8】
前記第一流体及び第二流体は、それぞれ、酸化剤と燃料の一つを含み、前記第一冷却液及び第二冷却液は、それぞれ、冷却液を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池。
【請求項9】
燃料電池に用いるプレートアセンブリであって、
第一プレートと第二プレートを含み、
前記第一プレートは、
第一流体を受け入れる第一流体入口と、前記第一流体を輸送する複数の第一流路と、前記第一流体を排出する第一流体出口とを有し、前記第一流路はほぼ第一方向に延伸する第一反応表面と、
第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、前記第一冷却液を輸送する複数の第二流路と、前記第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを有し、前記第二流路は、ほぼ前記第一方向に延伸する第一冷却表面とを含み、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記第二プレートは、
第二流体を受け入れる第二流体入口と、前記第二流体を輸送する複数の第二流路と、前記第二流体を排出する第二流体出口とを有し、前記第二流路は、ほぼ第二方向に沿って延伸する第二反応表面と、
第二冷却液を受け入れる第二冷却液入口と、前記第二冷却液を輸送する複数の第二冷却液流路と、前記第二冷却液を排出する第二冷却液出口とを有し、前記第二冷却液流路は、ほぼ前記第二方向に延伸する第二冷却表面とを含み、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記複数の第一流路、第二流路、第一冷却液流路、及び、第二冷却液流路の各々は、それぞれほぼ同一長さであることを特徴とするプレートアセンブリ。
【請求項10】
前記第一方向と前記第二方向は、それぞれ、一方に対して30度〜150度の角度を有することを特徴とする請求項9に記載のプレートアセンブリ。
【請求項11】
前記第二方向は、前記第一方向にほぼ垂直であることを特徴とする請求項10記載のプレートアセンブリ。
【請求項12】
前記第一流体と前記第二流体は、それぞれ、酸化剤と燃料の一つを含み、前記第一冷却液と前記第二冷却液は、それぞれ、冷却液を含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のプレートアセンブリ。
【請求項13】
前記プレートアセンブリが燃料電池の第一燃料セル及び第二燃料セルを構成するように少なくとも二組有し、前記第一プレートは前記第一燃料セル内に位置し、前記第二プレートは前記第二燃料セル内に位置することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載のプレートアセンブリ。
【請求項14】
前記第一燃料セルの前記第一プレートの第一冷却表面と、前記第二燃料セルの前記第二プレートの第二冷却表面とが隣接して接触するように組み立てられる請求項13記載のプレートアセンブリ。
【請求項15】
燃料電池用の流体流路を形成するプレートであって、
第一流体を受け入れる第一流体入口と、前記第一流体を輸送する複数の第一流路と、前記第一流体を排出する第一流体出口とを含み、前記複数の第一流路は、ほぼ第一方向に延伸する第一反応表面と、
第一冷却液を受け入れる第一冷却液入口と、前記第一冷却液を輸送する複数の第一冷却液流路と、前記第一冷却液を排出する第一冷却液出口とを含み、前記複数の第一冷却液流路は、ほぼ前記第一方向に延伸する第一冷却表面と、
を有し、外形がほぼ四角形状を有するプレートであり、
前記第一流体入口と前記第一冷却液出口は、それぞれ、前記プレートの第一側辺近くに位置し、前記第一流体出口と第一冷却液入口は、それぞれ、前記プレートの第二側辺近くに位置し、前記第二側辺は前記第一側辺と対向する側にあり、
前記複数の第一流路と前記複数の第二流路の各々は、それぞれほぼ同一長さであることを特徴とするプレート。
【請求項16】
前記プレートは、更に、第二流体入口、第二冷却液出口、第二流体出口と第二冷却液入口を有し、前記第二流体入口と第二冷却液出口は、それぞれ、前記プレートの第三側辺近くに位置し、前記第二流体出口と前記第二冷却液入口は、それぞれ、前記プレートの第四側辺近くに位置し、前記第四側辺は、前記第三側辺と対向する側にあることを特徴とする請求項15記載のプレート。
【請求項17】
前記燃料電池の使用状態で、前記第一方向が水平面に対して30度〜60度の角度を有するように前記燃料電池に組み込まれることを特徴とする請求項15又は16記載のプレート。
【請求項18】
前記第一流体は、酸化剤と燃料の一つを含むことを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載のプレート。
【請求項19】
前記第一冷却液は冷却液を含むことを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載のプレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−142286(P2012−142286A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−289423(P2011−289423)
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】