説明

爪をメイクアップするための物品および前記物品により爪をメイクアップするための方法

本発明は、爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材を含む、爪をメイクアップするための物品に関し、前記裏材は、爪と接触させることを意図する第1の面および第1の面とは反対側の第2の面を有し、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含み、前記第1の面は、少なくとも1つの感圧接着剤材料からなる層を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、爪をメイクアップするための物品および本発明による物品により爪をメイクアップするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の付け爪は、プラスチック、例として、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)を用いて、また、実際には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)またはポリエチレンテレフタレート(PET)も用いて製造される。
【0003】
これらの材料には、爪上に配置物を十分に保持する目的で、特定の接着剤の使用が必要になる。特に、付け爪を爪に接着させるために、シアノアクリレートを使用するのが標準的である。このタイプの接着剤は、刺激性成分を含む不都合を示す。さらに、このタイプの接着剤は、その反応性の性質に起因して気密容器中で供給されるので、その使用が制限される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6136296号
【特許文献2】米国特許第5929173号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology」、3rd Edition, D. Satas
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
驚くべきことに、本出願人(会社)は、付け爪の裏材を生成するために高い透過性の特定の材料を使用することにより、感圧型の接着剤を使用することが可能になることを発見するに至り、これらの接着剤は、今までに使用された接着剤の上記の欠点を示さず、かつ爪上における保持の特性が良好である。
【0007】
保持の改善に加えて、高い透過性のこれらの材料は、爪の表面に発生する水の十分に迅速な蒸発を可能にする。このことにより、上記に列挙した低い透過性の材料を用いた場合には頻繁に発生する、例えば、爪真菌症等、爪と付け爪との間の水分の蓄積により生じる病態のリスクを最小限に留めることが可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの目的を、爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材を含む、爪をメイクアップするための物品により達成し、前記裏材は、爪と接触させることを意図する第1の面および第1の面とは反対側の第2の面を有し、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含み、前記第1の面は、少なくとも1つの感圧接着剤材料からなる層を含む。
【0009】
本発明によるメイクアップ物品は、好都合には、100MPa超、好ましくは、150MPa超、特に、200MPa超の見かけの曲げ弾性率を示す。見かけの曲げ弾性率は、代表的な、付け爪の曲げ強度であり、ISO規格178に従って測定する。分析を、23℃/50%RH、引張試験装置Instron(登録商標)1175型上で、80×10×4mm3の寸法を有する棒に対して、2mm/分の速度で実施する。
【0010】
裏材および接着剤層の総厚さは、300μm〜1mm、特に、500μm〜900μm、より好ましくは、600μm〜850μmの範囲に及ぶ。この厚さは、存在するであろう除去可能なメイクアップ層、ならびに/または裏材の第1の面および第2の面の一方および/もしくは他方を覆う保護層の厚さは含まない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
高い透過性の材料
本発明によるメイクアップ物品を生成するために使用する裏材は、透過性が高い1つまたは複数のポリマー材料を含む。
【0012】
好ましくは、本発明によるメイクアップ物品を生成するために使用する材料は、2000g/m2/24時間超、好ましくは、3000g/m2/24時間超の透過性を示す。
【0013】
裏材を形成する材料の透過性
透過性の測定値を、g/m2/24時間で示す。この値は、湿った領域から乾燥領域に向かって、1m2のフィルムを24時間かけて通過する、グラムで示す水蒸気の量を測定することによって決定する(ASTM規格E 96 E)。選択した作業条件は、90%の相対湿度および38℃の温度である。測定を、15μmの厚さを有するフィルムの試料に対して実施する。透過性の測定を、透過性を測定するための装置、例として、Labthink Instruments Co. Limitedから入手可能なPerme(商標)W3-060という品名を有する装置を使用して実施することができる。
【0014】
本発明による付け爪を生成するために使用するポリマー材料は、好ましくは、ポリアミド、ポリエーテルもしくはポリウレタンからかまたは少なくとも1つのポリアミドおよび/もしくはポリエーテルおよび/もしくはポリウレタンのブロックを含むポリマーから選ばれた少なくとも1つのポリマーを含む。好ましくは、材料を、少なくとも1つのポリエーテルのブロックを含むポリマーから選ぶ。
【0015】
好ましくは、高い透過性の材料は、特に、Arkemaにより名前Pebax(登録商標)の下で販売されている、ポリアミドのブロック(特に、PA-6ブロックまたはPA-12ブロック)を含み、ポリエーテルのブロック(特に、ポリエチレングリコールのブロックまたはポリテトラメチレンエーテルグリコールのブロック)を含むコポリマーを含む。好ましくは、Pebax(登録商標)MV 3000 SA 01、および/またはPebax(登録商標)MV 6100 SA 01、および/またはPebax(登録商標)MX 1205 SA 01、および/またはPebax(登録商標)MV 1041 SA 01、および/またはPebax(登録商標)MV 1074 SA 01のグレードから選ぶ。
【0016】
別の実施形態によれば、付け爪を生成するために使用する材料は、ポリ(エーテル/エステル)コポリマーを含む。特に、この材料は、ジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシレート、1,4-シクロ-ヘキサンジメタノールおよびポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)から生成されたコポリエステルである。そのような化合物は、特に、Eastman Chemical Companyにより、Ecdel Elastomerという品名を有する範囲下で販売されている。また、この材料は、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエーテルグリコールのブロックコポリマーから選ぶこともでき、ポリブチレンテレフタレートは、ジメチルテレフタレートおよび1,4-ブタンジオールから生成される。そのような化合物は、特に、DuPontからHytrel(登録商標)の領域において入手可能である。
【0017】
別の実施形態によれば、本発明による付け爪を生成するために使用する材料は、10μm未満、好ましくは、1μm未満、好ましくは、500nm未満、好ましくは、100nm未満の孔径を好ましくは有する微小孔性の材料、例として、微小孔性のポリオレフィン、微小孔性のポリエステル、微小孔性のポリアミド、微小孔性のポリウレタンまたは微小孔性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むことができる。微小孔性のPTFEに基づいた積層品が、特に、W. L. Gore & Associates Inc.から入手可能である。
【0018】
付け爪を生成するために使用する高い透過性のポリマー材料は、付け爪の総重量に対して、10重量%〜100重量%の範囲、好ましくは、30重量%〜100重量%の範囲、より好ましくは、50重量%〜100重量%の範囲の含有量で存在することができる。
【0019】
ろう
裏材は、70℃未満、好ましくは、60℃未満の融点を示す1つまたは複数のろうをさらに含むことができる。本発明による付け爪の裏材中のそのようなろうの存在により、付け爪を、特に、ヘアドライヤーによる加熱により付ける間に、付け爪を、それを付ける爪の輪郭に完璧に沿わせることが可能になる。
【0020】
本発明による付け爪中で場合により使用するろうは、70℃未満、好ましくは、60℃未満の融点を示す。このことにより、爪上に付ける間に、配置物の形状を、配置物を、特に、60℃〜70℃付近の温度まで加熱することにより可塑性に変化させることが可能になり、結果として、付け爪が、爪の形状とぴったり合う。前記ろうは、好ましくは、ポリオレフィン、またはオレフィンのコポリマーであり、好ましくは、エチレンおよび/またはプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーである。前記ろうは、好ましくは、CnH2n+2アルキル鎖から構成され、nは、40未満、好ましくは、20と40との間である。
【0021】
より一般的には、本発明の文脈において検討中のろうは一般に、親油性化合物であり、この化合物は、周囲温度(25℃)で固体であり、形状が変化してもまたは変化しなくてもよく、可逆的な固体/液体の状態変化を示し、30℃以上、最高70℃、特に、最高60℃に及び得る融点を有する。
【0022】
本発明が意味する範囲において、融点は、ISO規格11357 3;1999年に記載の熱分析(DSC)により観察される最も大きな吸熱ピークの温度に対応する。ろうの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、TA Instrumentsにより名前「MDSC 2920」の下で販売されている熱量計を使用して測定することができる。
【0023】
測定プロトコールを、以下に示す。
【0024】
るつぼ中に入れたろうの5mgの試料を、-20℃〜100℃の範囲の第1の温度上昇に10℃/分の加熱速度で曝し、次いで、100℃から-20℃まで10℃/分の冷却速度で冷却し、最後に、-20℃〜100℃の範囲の第2の温度上昇に5℃/分の加熱速度で曝す。第2の温度上昇の間に、空のるつぼが吸収する力とろうの試料を含有するるつぼが吸収する力との差の変化を、温度の関数として測定する。化合物の融点は、吸収された力の差の変化を温度の関数として示す曲線のピークの先端に対応する温度の値である。
【0025】
本発明による組成物中で使用することが可能であるろうを、動物、野菜、鉱物または合成を起源とするろう、およびそれらの混合物から選ぶ。これらは、周囲温度で固体である。
【0026】
本発明による組成物中で使用することができるろうは一般に、0.01MPa〜15MPaの範囲、特に、0.05MPa超、とりわけ、0.1MPa超の硬度を示す。
【0027】
Rheoにより名前TA-XT2の下で販売されているテクスチャーアナライザーを使用して20℃において測定する圧縮力を測定することによって、硬度を決定する。このアナライザーには、2mmの直径を有するステンレス鋼製シリンダーが装備されており、このシリンダーを、0.1mm/秒の測定速度で動かし、ろうに0.3mmの貫通深さまで貫通させる。
【0028】
測定プロトコールを、以下に示す。
【0029】
ろうを、ろうの融点+10℃に等しい温度で融解する。
【0030】
融解させたろうを、25mmの直径および20mmの深さを有する容器中に流し込む。ろうを、周囲温度(25℃)で24時間再結晶させ、その結果、ろうの表面は、平らかつ平滑になり、次いで、ろうを、20℃で少なくとも1時間保存してから、硬度または粘性(tack)を測定する。
【0031】
テクスチャーアナライザーの回転子を、0.1mm/秒の速度で動かし、次いで、ろうに0.3mmの貫通深さまで貫通させる。回転子を、ろうに0.3mmの深さまで貫通させたら、回転子を、1秒間(緩和時間に対応する)動かないように保持し、次いで、0.5mm/秒の速度で取り出す。
【0032】
硬度の値は、テクスチャーアナライザーのシリンダーがろうと接触する表面積で割った、圧縮力の最大測定値である。
【0033】
本発明に適しているろうの例を挙げる目的で、特に、炭化水素のろう、例として、ミツロウ、微結晶性のろう、パラフィンのろう、ポリエチレンのろう、フィッシャー-トロプシュ法による合成によって得られたろうおよびろう状のコポリマー、ならびにそれらのエステル、または直鎖もしくは分枝のC8〜C32脂肪酸鎖を有する動物油もしくは植物油の接触水素化により得られたろうについて言及することができる。また、シリコーンのろうまたはフッ素化したろうについても言及することができる。
【0034】
本発明による物品においてはろうを一般に、裏材の総重量に対して、1%〜90%、好ましくは、5%〜60%、好ましくは、10%〜30%の範囲の比率で使用する。
【0035】
もちろん、使用するろうの性質および/または量を、適切な場合には、物品が水蒸気に対する十分な透過性を保持するように選ぶ。
【0036】
接着剤層
本発明による物品は、少なくとも1つの感圧接着剤(PSA)からなる層を有する。接着剤材料は、ポリマーまたは異なる性質の1つもしくは複数のポリマーを含むことができるポリマー系を含むことができる。この接着剤材料は、可塑剤をさらに含むことができる。
【0037】
本発明による接着剤材料は、例えば、「Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology」、第3版、D. Satasに言及されているものである。
【0038】
本発明による接着剤材料は、特に、ポリウレタン;アクリルポリマー;シリコーン、特に、Bio-PSA;ブチルゴム、特に、ポリイソブチレン;エチレン/ビニルアセテートポリマー;脂肪酸鎖により改変されていてもよいポリアミド;天然ゴム;およびそれらのブレンドから選ばれたポリマーを含むことができる。
【0039】
本発明による接着剤材料は、特に、ビニルモノマーと、ポリマー実体、例えば、米国特許第6136296号に記載されているもの等との共重合から誘導された接着性コポリマーであり得る。ポリマー主鎖が0℃〜45℃に変化するTgを有する一方、他方において、アクリルモノマーおよび/またはメタクリルモノマー由来の鎖でグラフトされた、50℃〜200℃に変化するTgを有する、米国特許第5929173号記載の接着性コポリマーもまた、本発明に適切となり得る。
【0040】
本発明による接着剤材料は、特に、少なくとも1つのモノマーまたはモノマーの組合せを含むブロックコポリマーまたはランダムコポリマーから選ばれたポリマー含むことができ、結果として生じたポリマーは、周囲温度(25℃)未満のガラス転移温度を有し、これらのモノマーまたはモノマーの組合せは、ブタジエン、エチレン、プロピレン、イソプレン、イソブチレン、シリコーン、およびそれらのブレンドから選ぶことが可能である。そのような材料の例には、スチレン/ブタジエン/スチレン型、スチレン/(エチレン/ブチレン)/スチレン型またはスチレン/イソプレン/スチレン型のブロックポリマー、例として、Kratonにより商品名「Kraton」の下で販売されているものまたはDexco Polymersにより商品名「Vector」の下で販売されているものがある。
【0041】
本発明による接着剤材料は、粘着力を高める樹脂、例として、ロジンまたはロジン誘導体、例えば水素化ロジン、ロジンエステルまたは水素化ロジンエステル等、テルペン、脂肪族または芳香族の炭化水素樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、およびクマロン/インデンの樹脂をさらに含むことができる。また、セラック、サンダラック樹脂、ダンマー、エレミ、コパール、ベンゾインおよびマスティックガム等の化合物についても言及する。
【0042】
本発明の特定の形態によれば、接着剤層は、5〜25%、特に、10〜20%の少なくとも1つの残余の溶媒を含み、前記物品を、配置物が使用される前に溶媒が蒸発するのを予防するために、前記溶媒が漏れない包装中に実装する。
【0043】
本発明による物品中の接着剤材料は一般に、1μm〜100μm、特に、5μm〜50μm、好ましくは、10μm〜40μmの範囲の厚さを有する層の形態をとる。
【0044】
別の態様によれば、本発明は、爪をメイクアップするための方法に関し、この方法は、物品を爪に感圧接着剤材料によって接着により結合させるステップからなり、前記物品は、爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材を含み、前記裏材は、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含む。
【0045】
本発明による方法は、裏材の第2の面に、フィルム形成剤、可塑剤、溶媒、着色材料およびそれらの混合物から選ばれた少なくとも1つの成分を含む少なくとも1つの液体組成物を適用するステップからなる段階をさらに含むことができる。そのような組成物は、周知であり、したがって、さらなる詳細な説明はいずれも必要としない。爪の上塗りのタイプの組成物によるこのコーティングは、物品の生成の間または使用時に実施することができる。
【0046】
その上別の態様によれば、本発明は、爪をメイクアップするためのキットに関し、このキットは、
i)爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材であって、爪と接触させることを意図する第1の面および第1の面とは反対側の第2の面を有し、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含む裏材、ならびに
ii)少なくとも1つの感圧接着剤材料を含む接着剤組成物であって、裏材の第1の面を爪に接着により結合させることを意図する組成物
を含む。
【0047】
使用時に、使用者が、爪および/または裏材の第1の面に、前記接着剤組成物をコートする。それに続いて、使用者は、裏材を、その第1の面を介して爪に付ける。
【0048】
(実施例)
Pebax MV 6100 SA 01顆粒を、250℃の温度まで加熱し、次いで、テフロン(登録商標)で覆われている裏材上に、600μmの厚さを有するフィルムを得るようにコートする。
【0049】
このフィルムを生成するために使用する材料は、2000g/m2/24時間超の透過性を示す(フィルムの厚さ:15μm、38℃、90%RH)。
【0050】
それに続いて、得られたフィルムを、使用者の爪の形状に完璧に沿うように熱成型し、切断する。これを行うためには、型(mould)を、爪の形(impression)をまさしく再現するために、使用者の爪からあらかじめ調製する。それに続いて、これらの型を使用して、付け爪を爪の正確な形状に熱成型する。こうして生成した付け爪は、600μmの厚さを示す。それに続いて、付け爪に、Dow Chemicalから入手可能なPSA接着剤「Roderm MD-5800」から生成した25μmの厚さを有する接着剤層をコートする。
【0051】
評価すると、こうして生成した配置物により、接着の良好な保持を長時間にわたり得ることが可能になる。そのような保持を、Pebax MV 6100 SA 01のフィルムの代わりに、600μmの厚さを有する高密度ポリエチレン(HDPE)のフィルムを用いて得るためには、従来の付け爪のシステムにおいて使用される接着剤のタイプの接着剤を使用することが必要となるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材を含む、爪をメイクアップするための物品であって、前記裏材が、爪と接触させることを意図する第1の面および第1の面とは反対側の第2の面を有し、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含み、前記第1の面が、少なくとも1つの感圧接着剤材料からなる層を含む物品。
【請求項2】
前記少なくとも1つの材料が、2000g/m2/24時間超、好ましくは、3000g/m2/24時間超の透過性を示すことを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
100MPa超、好ましくは、150MPa超、特に、200MPa超の見かけの曲げ弾性率を示すことを特徴とする、請求項1または2に記載の物品。
【請求項4】
裏材が、ポリアミド、ポリエーテルもしくはポリウレタンからかまたは少なくとも1つのポリアミドおよび/もしくはポリエーテルおよび/もしくはポリウレタンのブロックを含むポリマーから選ばれた少なくとも1つのポリマー材料、ならびにそれらのブレンドを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項5】
ポリマー材料が、ポリアミドのブロックを含み、ポリエーテルのブロックを含むコポリマー、ジメチル1,4-シクロ-ヘキサンジカルボキシレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールおよびポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)から生成したコポリエステル、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエーテルグリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらのブレンドから選ばれることを特徴とする、請求項4に記載の物品。
【請求項6】
ポリマー材料が、10μm未満、好ましくは、1μm未満、特に、500nm未満、より好ましくは、100nm未満の直径を有する孔をもつ微小孔性の材料であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項7】
微小孔性の材料が、微小孔性のポリオレフィン、微小孔性のポリエステル、微小孔性のポリアミド、微小孔性のポリウレタンまたは微小孔性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれることを特徴とする、請求項6に記載の物品。
【請求項8】
ポリマー材料が、裏材中に、裏材の総重量に対して、10重量%〜100重量%、好ましくは、30重量%〜100重量%、特に、50重量%〜100重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の物品。
【請求項9】
裏材が、70℃未満、好ましくは、60℃未満の融点を示すろうをさらに含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の物品。
【請求項10】
ろうが、ポリオレフィンのろうまたはオレフィンのコポリマーのろう、特に、エチレンおよび/またはプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーから選ばれることを特徴とする、請求項9に記載の物品。
【請求項11】
裏材および接着剤層の総厚さが、300μm〜1mm、特に、500μm〜900μm、より好ましくは、600μm〜850μmの範囲に及ぶことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の物品。
【請求項12】
感圧接着剤が、ポリウレタン、アクリルポリマー、シリコーン、ブチルゴム、エチレン/ビニルアセテートポリマー、脂肪酸鎖により改変されていてもよいポリアミド、天然ゴム、ブタジエン、エチレン、プロピレン、イソプレン、イソブチレンまたはシリコーンから選ばれた少なくとも1つのモノマーまたはモノマーの組合せを含むブロックコポリマーまたはランダムコポリマー、ロジンまたはロジン誘導体、例えば水素化ロジン、ロジンエステルもしくは水素化ロジンエステル等、テルペン、脂肪族または芳香族の炭化水素樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、およびクマロン/インデンの樹脂、ならびにそれらのブレンドから選ばれることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の物品。
【請求項13】
接着剤層が、5〜25%、特に、10〜20%の少なくとも1つの残余の溶媒を含み、前記物品が、前記溶媒が漏れない包装中に実装されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の物品。
【請求項14】
接着剤層が、1μm〜100μm、特に、5μm〜50μm、好ましくは、10μm〜40μmの範囲の厚さを有することを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の物品。
【請求項15】
爪をメイクアップするための方法であって、物品を爪に感圧接着剤材料によって接着により結合させるステップからなり、前記物品が、爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材を含み、前記裏材が、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含む方法。
【請求項16】
爪をメイクアップするためのキットであって、
i)爪の輪郭に対応する輪郭または爪の輪郭に沿うことが可能である輪郭を有する裏材であって、爪と接触させることを意図する第1の面および第1の面とは反対側の第2の面を有し、1000g/m2/24時間超の透過性を示す少なくとも1つの材料を含む裏材、ならびに
ii)少なくとも1つの感圧接着剤材料を含む接着剤組成物であって、裏材の第1の面を爪に接着により結合させることを意図する組成物
を含むキット。

【公表番号】特表2013−503728(P2013−503728A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528337(P2012−528337)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063060
【国際公開番号】WO2011/029801
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)