説明

物の管理情報と、人の管理情報との相互管理システム

【課題】電話局舎等の器具、設備等の物の管理情報と人の管理情報の夫々の最適マッチングを行うことにより、大幅な手順の省略と管理データの簡略化と設備コスト、人的コストの削減が望まれていた。
【解決手段】電話局舎等の管理対象物に対応した物ICタグを配置し、技術者・管理者等の管理対象者に人ICタグを持たせ、前記物ICタグ、又は人ICタグに対し、携帯端末(携帯電話又はPDA)を、接触、または非接触により入出力可能に構成し、物の管理情報と、人の管理情報とをインターネット網を通じて中央コンピュータに発受信され最適マッチング処理を行うことを特徴とする物の管理情報と人の管理情報の相互管理システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話局舎等における器具、設備等の物の管理情報Aの管理システムと、技能者・管理者等の人の管理情報Bの管理システム及びそれらの物の管理情報Aと人の管理情報Bとの相互管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電話局舎等における器具、設備等の物の建設は、元請と呼ばれる通称「ゼネコン」が、受注し、それを躯体、内装、設備等の2次下請に発注し、2次下請は、更に3次下請に発注し、最終的には、夫々の工事または、設備毎に最終施工業者が施工していた。
ビルの建設後、改造工事、保守管理を行う際も、この発注形態の順をたどり、元請より最終施工業者までを通して、保守・点検工事、改造工事が行われるため、コストと時間がかかり、きわめて非効率な形態で保守管理がなされている。
また、元請や各業者が健在なうちは良いが、廃業等が行われると、建物のオーナーには、最終施工業者がどこか判らず、各個別の工事に対し、単独施工業者を探して、夫々、改造、保守・点検工事の発注を行わねばならず、非常に手間のかかるものとなっていた。
【0003】
そのため、器具、設備等の保守管理を効率よく行う保守管理システム等が、供給されてきているが、しかし、いずれも以下に、述べるような実際上の欠点を有していた。
これら従来のシステムの例としては、[特開−2005−228025](以下、「引例」という)が提案されている。
【0004】
しかしこの引例においても、夫々の管理ビル、拠点ビル毎に現場コンピュータ端末機を設置し、ISDN回線を介してオンラインセンターと通信している。そのため、管理ビル毎に、現場コンピュータ端末機の設備と、それを操作できる一定レベルの技術者を配備する必要があり、そのシステムが、多重層に複雑となり、管理データの複雑化と設備コストの増大、人的コストの高い欠点を有していた。
加えて、見積業務、請求業務、支払業務に関しては、すべて別途の書類郵送、ファックス、電話等の従来手段により、相互のやり取りがされるためきわめて非能率的業務となっていた。
又、器具、設備等の物の管理情報Aでの最適技能者・管理者等の人の管理情報Bとのマッチングは、その都度、人為的に人選されるため、その結果に偏りが生じたり、後継者育成プログラムやオンザジョブトレーニングが効果的にでき難くなっており、
そのため物の管理情報Aと人の管理情報Bとの最適マッチング処理を、効率的に行える相互管理システムが強く望まれていた。
【特許文献1】特開2005−228025
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、特に電話局舎等の建物の物の管理情報Aを従来の複雑な構成を思い切った段階縮小で単純化しそれらに係る設備費の削減、時間の削減と管理コストの削減を図った合理的システムを提供するものである。
又、電話局舎の器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの最適マッチング処理を、管理会社のコンピュータにより行い、それらに係る設備費の削減、時間の削減と管理コストの削減を図った合理的システムを提供するものである。
従って、器具、設備等の管理を行う技術者、管理者等は、その能力、経験に適合した業務配置を行えると共に、後継者育成プログラムを加味した配置を行うことにより、それらに係る設備費の削減、時間の削減と管理コストの削減、及び人材の育成訓練を図る画期的システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの情報の相互管理システムにおいて、
管理会社には、物の管理情報Aと、人の管理情報Bの2つの管理情報を制御する中央コンピュータと、情報を貯蔵するデータベースサーバが設けられ、
器具、設備等の物の管理情報Aは、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別情報A1と、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等の施工種別情報A2とがあり、
器具、設備等の物の管理情報Aを、建物の部位、設置機器等の管理対象物の近傍または、外面、または内部に、それぞれの管理対象物に対応したICタグを配置し、前記ICタグに対し、携帯端末(携帯電話又はPDA)を、接触、または非接触により入出力可能に構成し、
前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より前記管理対象物の情報を記載または変更し、前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より管理対象物の情報を、インターネット通信網を介して中央コンピュータに送信するか、または携帯式ハードディスク、又は接続ケーブル等により、中央コンピュータに伝達し、前記中央コンピュータは、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとを連結しており、
中央コンピュータと、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとは、相互に、器具、設備等の物の管理情報Aを、インターネット網を通じて送受信することを特徴とする器具、設備等の物の管理システムを提供する。
【0007】
器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの情報の相互管理システムにおいて、
器具、設備等の物の管理情報Aは、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別情報A1と、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等の施工種別情報A2とがあり、
器具、設備等の物の管理情報Aを、建物の部位、設置機器等の管理対象物の近傍または、外面、または内部に、それぞれの管理対象物に対応したICタグを配置し、前記ICタグに対し、携帯端末(携帯電話又はPDA)を、接触、または非接触により入出力可能に構成し、
前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より前記管理対象物の情報を記載または変更し、前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より管理対象物の情報を、インターネット通信網を介して管理会社の中央コンピュータに伝達し、中央コンピュータには、情報を、記録するデータベースサーバを有しており、前記中央コンピュータは、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとを連結しており、各携帯端末(携帯電話又はPDA)から、管理対象物の器具、設備等の物の管理情報Aを、インターネット網を通じて中央コンピュータ及び/又は顧客会社コンピュータ及び/又は作業委託会社コンピュータとに、夫々相互に送受信することを特徴とする器具、設備等の物の管理システムを提供する。
【0008】
物の管理情報Aは、管理対象物の器具、設備カルテ等の情報画面、及び見積書画面、及び請求書画面等のいずれか、または夫々に、決済欄が設けられており、前記決済欄の記載により業務上の決済がコンピュータの画面上でインターネットを介して電子的に決済されることを特徴とする請求項1、又は2記載の物の管理システムを提供する。
【0009】
物の管理情報Aの作業費用の支払段階は、請求書画面の支払方法を選択し、支払者のクレジットカード番号、または請求者の支払を受ける口座番号を記載すると共に、請求書画面には、決済欄が設けられており、前記決済欄の記載を行い、送信することにより業務上の支払決済がコンピュータの画面上でインターネットを介して電子的に決済されることを特徴とする請求項1、又は2、又は3記載の物の管理システムを提供する。
【0010】
物の管理情報Aの作業費用の支払段階は、支払会社と請求会社との間で、ある特定した銀行口座内に預託金を入金しておき、請求書画面に記載されている決済欄の記載を行い、送信することにより、前記請求書に記載された金額が、請求会社の銀行口座に自動引落され、業務上の支払決済がコンピュータの画面上でインターネットを介して電子的に決済されることを特徴とする請求項1、又は2、又は3記載の物の管理情報Aの管理システムを提供する。
【0011】
器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの情報の相互管理システムにおいて、
人の管理情報Bは、技能者、管理者等の取得資格、及びそのレベルアップを図る能力育成学校等で、教育を履修した記録を記載した資格情報と、工事経験履歴と、職務遂行能力、性格気質等の人的特性情報等を記載、変更したキャリアシートを、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録し、
人の管理情報Bと、前記物の管理情報Aの管理対象物の工事種別情報A1及び施工種別情報A2に関する工事又は作業とに対し、
最適組合せを中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより行うことにより、作業部署の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担当者としての業務遂行等の選定を、物の管理情報Aからの検索画面から、又は人の管理情報Bからの検索画面から、夫々双方向から、行うことを特徴とする請求項1、又は2、又は3、又は4、又は5記載の人の管理システム及び/又は物の管理システムを提供する。
【0012】
人の管理情報Bは、技能者、管理者等の取得資格、及びそのレベルアップを図る能力育成学校等で教育を履修した記録を記載した資格情報と、工事経験履歴と、職務遂行能力と、性格気質等の人的特性情報等を記載、変更したキャリアシートを、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録し、
人の管理情報Bと、前記物の管理情報Aの管理対象物の工事種別情報A1及び施工種別情報A2に関する工事又は作業とに対し、
最適組合せを中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより行うことにより、作業部署の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担当者としての業務遂行等の選定を、物の管理情報Aからの検索画面、又は人の管理情報Bからの検索画面から行うことを特徴とする請求項1、又は2、又は3、又は4、又は5、又は6記載の人の管理システム及び/又は物の管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の相互管理システムは、次の多くの効果を有するものである。
1. 物の管理情報Aは、最新のICタグおよび携帯端末(携帯電話又はPDA) の組合せにより、管理対象の情報を、現場にて、書換送信できるため、電話 局舎の管理ビル毎のコンピュータ端末を必要としない。
2. そのため、従来のように、コンピュータを操作できるレベルの技術者を管理 ビル毎に配置しなくて良い。
作業者は、携帯端末(携帯電話又はPDA)を操作するだけでよく、携帯電 話や、電卓を操作できる程度のコンピュータの操作に詳しくない一般レベル の作業者で良い。
すなわち、各メニューのボタンを押すだけで、器具、設備カルテや、見積書 、請求書が表示でき、それを電卓式に書き換えるだけで、送信すれば可能で ある。このことは、人件費の高くない一般者を採用でき、しかも管理ビルに 拘束されず、いずれの場所にも移動でき、管理対象物の情報を送信できるた め、人員の削減も図られ、大幅な人件費の削減が図れる。
3. 管理ビルすべてを巡回管理とすることができる。
4. 中央コンピュータへの送信は、インターネットを通じてでも良いし、また携 帯端末(携帯電話又はPDA)の可搬式のハードディスク、又は接続ケーブ ルを、中央コンピュータまで、持参して来ればよいので、どんな一般レベル の作業者でもデータの搬送が可能である。
5. 前記ICタグ情報を、データベース機能に、カルテ化し記録するため、一元 管理ができる。
6. 物の管理情報Aでの管理会社の指令を、顧客会社(電話会社等)と、作業委 託会社とに、連結することにより、作業指示情報、見積請求情報の確認、書 換、決済等の業務を、直接中央コンピュータの送受信を通じて、すべてペー パーレスで行える。
7. 標準作業単価、部品単価を、顧客会社(電話会社等)毎に事前決定できるの で、管理会社、顧客会社、作業委託会社ともに、見積・請求作業が単純化さ れ、経費の節減となる。
8. 支払段階をコンピュータによる請求書発送により、口座引落、クレジット決 済により、単純化できる。
9. 支払段階に預託金口座による自動引落を連結すれば、きわめて単純化、省力 化できる。
10.各携帯端末(携帯電話又はPDA)より、管理会社、顧客会社、作業委託会 社とに、連結することにより、直接携帯端末(携帯電話又はPDA)を起点 として、作業指示情報、見積請求情報の確認、書換、決済等の業務を、行う ことができる。
11.中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより技術者の作業部署 の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担 当者としての業務遂行等の最適組合せを極めて短時間で、的確に行うことが できる。
12.又、本発明における人の管理情報Bの対象者は、育成プログラムを受けなが ら現場作業が可能となるため、従来のように、専門的経験を積んだ技術者だ けが、現場作業を担当できるのと異なり、ほとんど未経験者を教育して、力 量のある現場技術者へと育て上げる社会教育上の効果のあるシステムである 。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による相互管理システムの全体機器構成の一例である。
【図2】本発明による物の情報管理システムの全体機器構成の一例である。
【図3】物の情報管理Aの処理手順を示すブロック図である。
【図4】管理対象の画面S1の一例である。
【図5】工事内容メニュー画面S2の一例である。
【図6】器具、設備カルテ画面S3の一例である。
【図7】選択メニュー画面S4の一例である。
【図8】見積書画面S5の一例である。
【図9】請求書画面S6の一例である。
【図10】実施例2の支払段階の手順を示すブロック図である。
【図11】実施例2の請求書画面S7の一例である。
【図12】実施例3の支払段階の手順を示すブロック図である。
【図13】実施例3の請求書画面S8の一例である。
【図14】作業・部品単価表画面S9の一例である。
【図15】図面情報画面S10の一例である。
【図16】実施例4の管理システムの機器構成図である。
【図17】キャリアシートB1の一例である。
【図18】担当者マッチング検索画面の一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、発明の効果に前述した如く、電話局舎等の器具、設備等の物の管理情報と、技能者・管理者等の人の管理情報との最適マッチング処理を、管理会社とのインターネット網を介して行うことにより、大幅な段階縮小で単純化し、最小のシステム構成で、最適選択を行うことより、設備費と物・人の管理コスト、処理時間を大幅に削減できることに気づいた画期的な相互管理システムを提供するものである。
【0016】
なお、本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。以下図面に基づいて詳細を説明する。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
この実施例は、図1に示すように、例えば電話局舎の物の管理情報Aと、検査、修理を行う人の管理情報Bとをインターネット回線4を介して、管理会社の中央コンピュータ5に連結し、中央コンピュータ5には、これらの全ての情報を貯蔵処理するサーバ6が接続されており、物の管理情報Aと、人の管理情報Bとの最適マッチング処理を行うよう構成されている。
【0018】
又、連携・他社情報Dも、インターネット回線4を介して、管理会社の中央コンピュータ5に連結され、前記最適マッチング処理に、結合されている。
【0019】
物の管理情報Aは、図1、図2、図4、図5に示す如く、例えば電話局舎の器具、設備等に関する工事種別情報A1と、施工種別情報A2とに対して、個別の情報がある。
【0020】
工事種別情報A1は、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移転工事等の工事種別を選択するように構成されている。
又、施工種別情報A2は、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事等の工事より構成され、単独又は複数の工事が選択される。
【0021】
人の管理情報Bは、図1に示す如く、IDコード、パスワード等による個人情報管理システムを備え、技能者、管理者等の例えば、レベルアップを図る能力育成学校等で、教育を履修した記録の資格情報B2と、工事経験履歴B3と、職務遂行能力B4と、性格・気質等のデータB5とを記載、変更しキャリアシートB1として、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録される。
それらの個人のキャリアシートB1内に記載された情報に基づき最適実務派遣や、育成プログラムの最適マッチング処理が行われる。以上が全体構成である。
【0022】
次に、物の管理情報Aの詳細について述べる。
図2に示す如く、電話局舎等の器具、設備の管理対象物1a、1b、1c、・・・・・に対し、その近傍、または外面、または内部に、夫々に対応したICタグ2a、2b、2c、・・・・・を設置する。
【0023】
ここでいうICタグは、RFID(Radio frequency Identification)とも呼ばれるICチップを搭載した数センチ大のもので、例えば読取機である携帯端末(携帯電話又はPDA)からの電波を、搭載したアンテナを通じてICタグ内の情報を読み、書換できるものをいう。それらは接触式、又は、0〜3メートルの非接触式でも情報の発受信ができるものである。
【0024】
また、ここでいうPDAとは、PDA(Personal Digital Assistants)のことで、掌に収まるくらいの大きさの携帯式情報端末をいう。パソコンの機能の一部を装備した形態的には電卓状、もしくは携帯電話でも良い。ICチップに対しては、電波その他の媒体を通じて送受信が可能であり、またインターネットの端末機としての機能を有するものを言う。容量には制限はなく、可搬式であれば良い。
【0025】
図2に示す如く、技能者・管理者等は、それらのICタグ2a、2b、2c、・・・・・に対し、手元の携帯端末(携帯電話又はPDA)3を、例えば、接触させるか、もしくは0〜3メートルの近傍から遠隔操作により、例えば管理対象物1aのICタグ2aに向けて、電源をONすると、図4の管理対象画面S1内のICタグ2aのID番号等を読取り、「OK」ボタンをクリックすると、インターネット回線を介して、中央コンピュータ5にアクセスすることができる。
【0026】
次に、携帯端末(携帯電話又はPDA)で指定した、たとえば管理対象物1aのICタグ2a内のICタグ情報は、携帯端末(携帯電話又はPDA)より、インターネット回線4を介し、中央コンピュータ5内のデータベースサーバ6に連結され、管理対象物1aの情報を、インターネット回線4を介し、携帯端末(携帯電話又はPDA)3の画面3a中に表示することができる。
【0027】
また、中央コンピュータ5は、インターネット回線4を介し中央コンピュータ5と、顧客会社コンピュータ8a、8b、8c、・・・・・と、作業委託会社コンピュータ9a、9b、9c、・・・・・に連結されている。
【0028】
図5の画面S2に示す如く、工事種別情報A1は、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別を選択するように構成されている。
又、施工種別情報A2は、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等により構成され選択される。
【0029】
今、これらを保守・点検作業を例として、図3に示す手順に沿って詳細に説明する。
図3の中で、人間により操作される動作は、実線枠で示し、コンピュータより、自動操作される動作は、破線枠で示している。
保守・点検作業での一連の手順は、点検段階と、受注段階と、作業段階と、支払段階とに大別される。
【0030】
点検段階では、管理対象物1aを例にすると、その近傍に設置されたICタグ2aは、電波等により読取機である携帯端末(携帯電話又はPDA)3により送受信でき、管理対象物1a、の点検、補修に向かった技能者・管理者等が、携帯端末(携帯電話又はPDA)をICタグ2aに対し、例えば、接触させるか、もしくは0〜3メートルの近傍から遠隔操作により、管理対象物1aのICタグ2aに向けて、電源をONすると、図4の管理対象画面S1内のICタグ2aのID番号等を読取り、「OK」ボタンをクリックすると、インターネット回線4を介して中央コンピュータ5にアクセスすることができる。
【0031】
更に中央コンピュータ5内のデータベースサーバ6にアクセスされ、該当するID番号の管理対象物1aの各種データを携帯端末(携帯電話又はPDA)3上の画面10に表示することができる。
携帯端末(携帯電話又はPDA)画面10上で、図4の管理対象画面S1内の情報を確認し、中央コンピュータ5のデータベースサーバ6にあるデータを呼出し、例えば、図5のような管理対象物1aの工事内容メニューS2を表示する。
【0032】
図5の工事内容メニューの画面S2には、前記の工事種別情報A1は、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別を選択するように構成され、又、施工種別情報A2は、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等より選択される。
【0033】
例えば、管理対象物1aの工事種別情報A1の「保守・点検工事」のボタンにカーソルを近づけると、そのボタンの色が変わる。次に、施工種別情報A2のボタンにカーソルを近づける、そのボタンの色が変わり、例えば、「設置工事」のボタンをクリックし、「OK」ボタンを押すと、例えば、図6の器具、設備カルテの画面S3が呼出される。
これは、例として移動点検台車を示したもので、画面S3内の機器の使用状況、部品交換の要否、保守予定日等、データの書換を行う。
【0034】
図7の選択メニューの画面S4は、それらのいずれかのボタン上にカーソルを乗せると、例えば色が変わったりして、選択することができる。
例として、「器具・設備カルテ」ボタンを選択し「開く」をクリックすると、図6の器具、設備カルテの画面S3が呼出される。
また、「見積書・請求書」ボタンを押すと、後述する図8、図9、図11、図13の画面を呼出すことができる。
【0035】
また、「工事・部品単価表」ボタンを押すと、図14の画面を呼出すことができ、それを使って保守点検者は、現場にて容易に、見積書、請求書等を作成することができる。
また「図面ボタン」を選択すると、図15に示すような管理対象物1aの天井伏せ図面S10等を表示することができるのである。
【0036】
次に、技能者・管理者等が、携帯端末(携帯電話又はPDA)より書換えた器具、設備カルテS3を「点検結果表」として、決済欄に、「上記の内容で了承」、または「修正して了承」の欄をクリック記載し、「OK」ボタンをクリックすると、その内容がインターネット網4により中央コンピュータ5に発信される。
この場合に、インターネットを用いず、携帯式ハードディスク11や接続コード12等のいずれかの接続方法を用いることもできる。
そして情報は、自動的にデータベースサーバ6に蓄積される。それと同時に、同一のデータが、中央コンピュータ5、および作業委託会社コンピュータ9aに自動的に発信される。
また、図7の「見積書・請求書」のボタンを選択し、図8に示す「見積書」の画面S5等を発信する。
以上が、点検段階である。
【0037】
次の受注段階では、それを受取った管理会社の中央コンピュータ5は、顧客会社コンピュータ8aに発信し、例えば、図6の器具、設備カルテの画面S3内の機器の点検結果、保守予定日時等のデータを「点検結果表」として、および図7の「見積書・請求書」のボタンを選択し、図8に示す見積書の画面S5を呼出し、同様に決済欄に「上記内容で了承」、または「修正して了承」の欄をクリック記載し、「送信」ボタンをクリックして発信する。
【0038】
それを受けた顧客会社(電話会社等)は、図6の画面S3の「点検結果表」、および図8に示す見積書の画面S5等を確認し、同様に、数個のクリックにより了承、または修正し、顧客会社コンピュータ8aより管理会社の中央コンピュータ5に返信する。
【0039】
その返信を受取った管理会社は、中央コンピュータ5より、作業委託会社コンピュータ9aに発信し、例えば、図6の器具、設備カルテの画面S3の機器の点検結果、保守予定日時等の内容を「作業指示書」とし、および図7の「見積書・請求書」のボタンを選択し、内容を確認、修正し、および図8に示す見積書の画面S5等を「指値見積書」として確認、または数個のクリックにより、修正し発信する。
【0040】
それを受取った作業委託会社は、図6の機器の点検結果、保守予定日時等の画面S3を「作業受託書」とし、および「見積書」の画面S5等を「受託見積書」として確認または、数個のクリックにより修正し作業委託会社コンピュータ9aより発信する。
以上が受注段階である。
【0041】
次の作業段階は、作業委託会社は、保守点検者に、携帯端末(携帯電話又はPDA)を持たせ現場に派遣し、保守点検者は、保守作業を実行する。
保守点検者は、携帯端末(携帯電話又はPDA)により、図6の画面S3内の機器の保守点検結果、保守実施日時等のデータを「保守作業完了届」とし、および図9に示す請求書の画面S6を「請求書」として確認、または数個のクリックにより修正し、中央コンピュータ5および作業委託会社コンピュータ9aに発信する。
以上が作業段階である。
【0042】
そして、次は、支払い段階となる。
前記「保守作業完了届」と「請求書」を受止めた管理会社は、中央コンピュータ5より、顧客会社コンピュータ8aに発信し、例えば、図6の画面S3内のデータを「保守作業完了届」とし、および図9に示す画面S6を「請求書」とし、合わせて「納品書」(図示せず)を発信する。
【0043】
それを受けた顧客会社は、内容を確認し、了解であれば、管理会社に確認結果を送信し、納金する。
更にそれを受けた管理会社は、内容を確認し、作業委託会社に支払う。
以上により、一連の点検保守作業が完了するのである。
【0044】
本発明の特徴は前述のごとく、これらの決済事項が、数クリックで、完結するという名づけて「数クリック決済」を採用し、きわめて能率的な段階縮小を図っているところにある。
すなわち、従来は、業務の種々の段階において、決済が必要な項目は、すべて、郵便、ファックス、電話等の従来の手段により実施されていたため、そのやり取りに、多くの時間と人の介在を必要としていた。特に、日本独特の押印書類による決済は、これらの段階を非能率とする原因の一つとなっていた。
【0045】
これらを電子的に決済することにより、保守点検作業内容に関する決済事項と、見積請求事項に関する決済事項が、管理会社と、顧客会社(電話会社等)と、作業委託会社との間の極めて煩雑な決済処理が大幅に簡略化され、業務効率向上と人件費削減を図ることができる。
【実施例2】
【0046】
次に支払システムを加味したコンピュータシステムの実施例を示す。
前述の支払段階において、管理会社は、請求会社として、中央コンピュータ5より、顧客会社コンピュータ8aに発信し、例えば、図6の画面S3内の機器の保守点検結果、保守予定日時等のデータを「保守作業完了届」とし、および図11に示す「請求書」の画面S7、合わせて納品書(図示せず)を発信する。
【0047】
画面S7には、請求金額と、支払方法として例えばクレジットカードを選択する場合は、顧客会社のクレジットカード番号の記載欄を設けてある。
また、口座振込とする場合は、請求会社である管理会社の銀行、または郵便局の振込口座が示されている。
【0048】
それを受けた支払会社である顧客会社は、顧客会社コンピュータ8aより画面S3内のデータを「保守作業完了届」とし、および図11に示す「請求書」の画面S7にクレジットカード番号を記入して請求を受けるか、または管理会社の銀行、郵便局の振込口座に、インターネット送金して請求額を振込むか、銀行または郵便局の窓口で振込むかを決定し、数クリックで管理会社に返信する。
【0049】
管理会社は、入金を確認し、領収済みの報告を顧客会社コンピュータ8aにインターネットを介して返信する。
また管理会社は支払会社として、前記と同様の手段により、請求会社である作業委託会社に返信し、送金することができる。
以上により、一連の点検保守作業が完結するのである。
【実施例3】
【0050】
本システムは、更に望ましい方法で、支払段階での自動化、段階縮小を進めた方法を示す。
管理会社と、顧客会社(電話会社等)は、通常、年間保守点検契約を結んでいる。
したがって、特定された顧客会社(電話会社等)に対して、その年度内に実施する保守点検作業を、ある程度の範囲で予見することができる。その予見に基づき、その顧客会社(電話会社等)の例えば、3ケ月分の予想保守金額を、預託することができる。
【0051】
顧客会社(電話会社等)は、支払会社として、請求会社である管理会社との間で、ある特定した銀行口座を設け、その口座内に預託金を入金しておくことができる。
そうすると、「保守作業完了届」の画面S3等で、作業結果の内容を確認し、図13の「請求書」の画面S8に記載されているデータの決済欄を記入し送信すれば、前記請求書に記載された金額を、自動引落により管理会社の銀行口座に、連結される。
この時に、預託金に残金がある場合は、納金となる。
そして自動的に中央コンピュータ5からデータベース6に結果を転送し、完了となる。
【0052】
もし、預託金の残高が不足した場合は、預託金の追加請求を中央コンピュータ5より自動的に発信し、顧客会社コンピュータ8aに送信される。
顧客会社から、預託金の追加納金があり、残高ありとなると、同様の流れとなるのである。
次に支払会社である管理会社は、前記と同様の手段により、請求会社である作業委託会社に送金することができる。
以上により、一連の点検保守作業が完結する。
【実施例4】
【0053】
この実施例は、請求項2に示すもので、携帯端末(携帯電話又はPDA)の能力を更に活用することにより、大幅な段階縮小を図ったものである。
この方式は、一般には、ピアツーピア(Peer to Peer)通信網とも呼ばれるものを更に発展させたものである。
図16に示すごとく、携帯端末(携帯電話又はPDA)3a、携帯端末(携帯電話又はPDA)3b、携帯端末(携帯電話又はPDA)3c・・・・・は、夫々が、中央コンピュータ5、顧客会社コンピュータ8a、8B、8C、および作業委託会社コンピュータ9a、9b、9c・・・・の直接送受信することができる。中央コンピュータ5は、データベース6に結果を転送し、記録の蓄積の役割を果たしている。また、夫々の携帯端末(携帯電話又はPDA)間も連結することができる。
【0054】
このように構成すると、例えば携帯端末(携帯電話又はPDA)3aは、自らを中央基地として、各コンピュータにアクセスできる。従って、現場にて、書き換えた最初の点検時の点検結果表S3と見積書S5とを、直接、中央コンピュータ5、顧客会社コンピュータ8a、8b、8c、・・・、および作業委託会社コンピュータ9a、9b、9c・・・・に発信できるので、顧客会社は、その見積書S5を顧客会社コンピュータ8a、8b、8c、・・・上で確認し、すぐに発注をすることが可能になる。
【0055】
そして、その発注情報は、同時に中央コンピュータ5、および作業委託会社コンピュータ9a、9b、9c・・・・に送られ、確認了承を受けるのである。
もちろん確認了承がされないときは修正情報を携帯端末(携帯電話又はPDA)3aに発信すればよいのである。
このように構成することで、現場点検時に、その結果に基づくすべての段階を一挙に完了することができる。
効果として、保守点検者の権限範囲が拡大するため、保守点検者のモラルの向上も図れるのである。
【実施例5】
【0056】
次に、人の管理情報Bの詳細を述べると、図17に示すように、キャリアシートB1内に、各人の取得した資格と、技能士養成学校等における学習段階情報と、選択講座情報の「資格情報」B2と、「工事経験履歴」B3等に加え、人的特性情報である「職務遂行能力」B4と、「性格・気質」等のデータB5等が、記録されている。
【0057】
学習段階情報は、希望講座の受講情報により、講座修了、オンザジョブトレーニング実習、実務派遣等の段階が記入される。
選択講座情報は、技能士養成学校等における講座として、例えば、建築施工技術者、設備施工技術者、クレーン等の免許取得講座、足場組立、鉄骨組立等の技能講習資格取得、アーク溶接、高所作業車等の特別教育資格取得に加え、更に現場作業上、必要な一級又は二級技能士講座等の各種講座が設けられている。例えば、配管工、ガラス施工、塗装、木工、内装仕上げ施工、建具施工、電気工事技術者等の現場技能講座であり、これらは、実務におけるオンザジョブトレーニング実習と組合せて行われる。
更に、ビル管理者、不動産営業マン等の宅地建物取引主任者の資格取得等の、多種の必要とされる講座を選択し、受講できるようになっている。
それらの資格情報B2は、個人キャリアシートB1内に記載され、最適実務派遣や、育成プログラムに反映される。
【0058】
人の管理情報Bは、IDコード、パスワード等による個人情報管理システムを備え、技能者、管理者等のそのレベルアップを図る能力育成学校等で、教育を履修した記録の「資格情報」B2と、「工事経験履歴」B3と、「職務遂行能力」B4と、「性格・気質」等のデータB5を記載、変更し、キャリアシートとして、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録される。
【0059】
又、図17に示すように、キャリアシートB1の下段には、一実施例として、「該当現場検索」の画面S11があり、キャリアシートB1の各人の情報に適合する物の管理情報Aの情報が、「該当現場検索」のボタンをクリックすることにより、この画面に表示され、管理対象物の「派遣現場名」とその「現場ICコード」、「業務内容」とその「業務内容コード」、担当する「職責」とその「職責コード」等の該当現場情報が、中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより検索され、作業部署の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担当者としての業務遂行等の最適組合せを短時間に、行うことができる。又、「次候補を検索」で、希望現場が見つかるまで検索することができる。
又、図18に示される担当者マッチング検索画面12により、物の管理情報Aの情報に加えて、「必要資格」B2、「工事経験履歴」B3、「職務遂行能力」B4、「性格・気質」B5等の必要特性を記載し、「上記内容で検索」、又は「次候補を検索」にチェックを入れ、「マッチング検索」ボタンをクリックすることにより、適合する図17のキャリアシートB1の画面が呼び出され、「担当者」が極めて短時間で、検索できるよう構成されている。
【0060】
これらの最適マッチングプログラムは、キャリアシートB1の「資格情報」B2と、「工事経験履歴」B3と、「職務遂行能力」B4と、「性格・気質」データB5の各情報に対し、物の管理情報Aにおける「必要適性情報」とに対しマッチング優先度をつけて検索プログラムにより自動選出するのである。
その優先度は、例えば、(1)「資格情報」B2、(2)「工事経験履歴」B3、(3)「職務遂行能力」B4、(4)「性格・気質」データB5の優先順位にて、「必要適性情報」との適合を検索し、全ての条件を満たす順に表示される。又、この優先順位は、変更しても良い。
【0061】
又、本発明における人の管理情報Bの対象者は、育成プログラムを受けながら現場作業が可能となるため、従来のように、専門的経験を積んだ技術者だけが、現場作業を担当できるのと異なり、ほとんど未経験者を教育して、力量のある現場技術者へと育て上げる社会教育上の効果のあるシステムである。
【実施例7】
【0062】
次に、器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの相互管理システムの詳細を説明すると、
図1に示す如く、管理会社には、物の管理情報Aと、人の管理情報Bの2つの管理情報を制御する中央コンピュータと、情報を貯蔵するデータベースサーバが設けられ、
器具、設備等の物の管理情報Aは、例えば図5の新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別情報A1と、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等の施工種別情報A2とがある。
【0063】
該工事種別情報A1と施工種別情報A2とに関し、図2に示す如く器具の部位、設置機器等の管理対象物の近傍または、外面、または内部に、それぞれの管理対象物に対応したICタグを配置し、前記ICタグに対し、携帯端末(携帯電話又はPDA)を、接触、または非接触により入出力可能に構成し、前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より前記管理対象物の情報を記載または変更し、前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より管理対象物の情報を、インターネット通信網を介して中央コンピュータに送信するか、または携帯式ハードディスク、又は接続ケーブル等により、中央コンピュータに伝達し、前記中央コンピュータは、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとを連結しており、中央コンピュータと、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとは、相互に、器具、設備等の物の管理情報Aを、インターネット網を通じて送受信することを特徴とする器具、設備等の物の管理システムとなっている。
【0064】
次に、人の管理情報Bの詳細を述べると、図17に示すように、キャリアシートB1内に、各人の取得した資格と、技能士養成学校における学習段階情報と、選択講座情報の「資格情報」B2と、「工事経験履歴」B3等に加え、人的特性情報である「職務遂行能力」B4と、「性格・気質」等のデータB5等が、記録されている。
【0065】
B2の「資格情報」には、学習段階情報と選択講座情報等があり、学習段階情報は、希望講座の受講情報により、講座修了、オンザジョブトレーニング実習、実務派遣等の段階が記入される。
選択講座情報は、技能士養成学校における講座として、例えば、建築施工管理者、設備施工管理者、クレーン等の免許取得講座、足場組立、鉄骨組立等の技能講習資格取得、アーク溶接、高所作業車等の特別教育資格取得等に加え、更に現場作業上、必要な一級又は二級技能士講座等の各種講座が設けられている。例えば、配管工、ガラス施工、塗装、木工、内装仕上げ施工、建具施工、電気工事技術者等の現場技能講座であり、これらは、実務におけるオンザジョブトレーニング実習と組合せて行われる。
更に、ビル管理者、不動産営業マン等の宅地建物取引主任者の資格取得等の、多種の必要とされる講座を選択し、受講できるようになっている。
それらの資格情報B2は、個人キャリアシートB1内に記載され、最適実務派遣や、育成プログラムに反映される。
【0066】
人の管理情報Bは、IDコード、パスワード等による個人情報管理システムを備え、技能者、管理者等のそのレベルアップを図る能力育成学校等で、教育を履修した記録の「資格情報」B2と、「工事経験履歴」B3と、「職務遂行能力」B4と、「性格・気質」等のデータB5を記載、変更し、キャリアシートとして、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録される。
【0067】
又、前述のように、図17のキャリアシートB1の下段には、一実施例として、「該当現場検索」の画面S11があり、中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより検索され、作業部署の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担当者としての業務遂行等の最適組合せを短時間に、行うことができる。
同様に、前述のように図18に示される担当者マッチング検索画面12により、適合する「担当者」が極めて短時間で、検索できるよう構成されている。
【0068】
[変形実施例]
この発明は次のように変形して実施することを含むものである。
(1)ICタグは、アンテナを有しておれば、基板は、合成樹脂、紙、布製、金属製等 の材料でよい。
(2)ICタグのアンテナは、金属片、または金属印刷、合成樹脂等の導電性のいずれ の材質でも良い。
(3)携帯端末(携帯電話又はPDA)は、ミニコンピュータ形式のものから通常の携 帯電話、ゲーム機端末等でも良い。
(4)物の管理情報Aは、図1に示すように、連携・他社情報Dを、利用しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上説明したように、物の管理情報と、人の管理情報に関し、中央コンピュータ内の自動マッチング検索プログラムにより、最適な技能者配置が可能となることより、大幅な段階縮小が図れること、設備構成の単純化による時間短縮と、設備コストと人件費コストを画期的に削減できると共に、技能者の人材育成に寄与する画期的システムである、電話会社の集線局舎の保守管理を始め、その他の日本産業の中核である建設業または、製造業、商業施設等の活性化に大幅に寄与することができる。
【符号の説明】
【0070】
1a、1b、1c、・・・管理対象物
2a、2b、2c、・・・ICタグ
3、3a、3b、3c・・携帯端末(携帯電話又はPDA)
4 インターネット回線
5 中央コンピュータ
6 データベースサーバ
8a、8b、8c、・・・顧客会社コンピュータ
9a、9b、9c、・・・作業委託会社コンピュータ
10 携帯端末(携帯電話又はPDA)の画面
11 携帯式ハードディスク
12 接続ケーブル
A1 工事種別情報
A2 施工種別情報
B1 キャリアシート
B2 取得資格情報
B3 工事経験履歴情報
B4 職務遂行能力情報
B5 性格・気質情報
D 連携・他社情報
S1 管理対象画面
S2 工事内容メニュー画面
S3 器具、設備カルテ画面
S4 選択メニュー画面
S5 見積書画面
S6、S7、S8 請求書画面
S9 工事・部品単価表画面
S10 図面情報画面
S11 該当現場検索画面
S12 担当者マッチング検索画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの情報の相互管理システムにおいて、
管理会社には、物の管理情報Aと、人の管理情報Bの2つの管理情報を制御する中央コンピュータと、情報を貯蔵するデータベースサーバが設けられ、
器具、設備等の物の管理情報Aは、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別情報A1と、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等の施工種別情報A2とがあり、
器具、設備等の物の管理情報Aを、建物の部位、設置機器等の管理対象物の近傍または、外面、または内部に、それぞれの管理対象物に対応したICタグを配置し、前記ICタグに対し、携帯端末(携帯電話又はPDA)を、接触、または非接触により入出力可能に構成し、
前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より前記管理対象物の情報を記載または変更し、前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より管理対象物の情報を、インターネット通信網を介して中央コンピュータに送信するか、または携帯式ハードディスク、又は接続ケーブル等により、中央コンピュータに伝達し、前記中央コンピュータは、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとを連結しており、
中央コンピュータと、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとは、相互に、器具、設備等の物の管理情報Aを、インターネット網を通じて送受信することを特徴とする器具、設備等の物の管理システム。
【請求項2】
器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの情報の相互管理システムにおいて、
器具、設備等の物の管理情報Aは、新設工事、改造工事、保守・点検、清掃、移設工事等の工事種別情報A1と、設置工事、電気工事、照明工事、空調工事、電話工事、コピー機等のOA機器設置工事、コンピュータ・LAN工事、什器設置工事、セキュリティ工事等の施工種別情報A2とがあり、
器具、設備等の物の管理情報Aを、建物の部位、設置機器等の管理対象物の近傍または、外面、または内部に、それぞれの管理対象物に対応したICタグを配置し、前記ICタグに対し、携帯端末(携帯電話又はPDA)を、接触、または非接触により入出力可能に構成し、
前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より前記管理対象物の情報を記載または変更し、前記携帯端末(携帯電話又はPDA)より管理対象物の情報を、インターネット通信網を介して管理会社の中央コンピュータに伝達し、中央コンピュータには、情報を、記録するデータベースサーバを有しており、前記中央コンピュータは、顧客会社コンピュータと、作業委託会社コンピュータとを連結しており、各携帯端末(携帯電話又はPDA)から、管理対象物の器具、設備等の物の管理情報Aを、インターネット網を通じて中央コンピュータ及び/又は顧客会社コンピュータ及び/又は作業委託会社コンピュータとに、夫々相互に送受信することを特徴とする器具、設備等の物の管理システム。
【請求項3】
物の管理情報Aは、管理対象物の器具、設備カルテ等の情報画面、及び見積書画面、及び請求書画面等のいずれか、または夫々に、決済欄が設けられており、前記決済欄の記載により業務上の決済がコンピュータの画面上でインターネットを介して電子的に決済されることを特徴とする請求項1、又は2記載の物の管理システム。
【請求項4】
物の管理情報Aの作業費用の支払段階は、請求書画面の支払方法を選択し、支払者のクレジットカード番号、または請求者の支払を受ける口座番号を記載すると共に、請求書画面には、決済欄が設けられており、前記決済欄の記載を行い、送信することにより業務上の支払決済がコンピュータの画面上でインターネットを介して電子的に決済されることを特徴とする請求項1、又は2、又は3記載の物の管理システム。
【請求項5】
物の管理情報Aの作業費用の支払段階は、支払会社と請求会社との間で、ある特定した銀行口座内に預託金を入金しておき、請求書画面に記載されている決済欄の記載を行い、送信することにより、前記請求書に記載された金額が、請求会社の銀行口座に自動引落され、業務上の支払決済がコンピュータの画面上でインターネットを介して電子的に決済されることを特徴とする請求項1、又は2、又は3記載の物の管理情報Aの管理システム。
【請求項6】
器具、設備等の物の管理情報Aと、技能者・管理者等の人の管理情報Bとの情報の相互管理システムにおいて、
人の管理情報Bは、技能者、管理者等の取得資格、及びそのレベルアップを図る能力育成学校等で、教育を履修した記録を記載した資格情報と、工事経験履歴と、職務遂行能力、性格気質等の人的特性情報等を記載、変更したキャリアシートを、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録し、
人の管理情報Bと、前記物の管理情報Aの管理対象物の工事種別情報A1及び施工種別情報A2に関する工事又は作業とに対し、
最適組合せを中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより行うことにより、作業部署の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担当者としての業務遂行等の選定を、物の管理情報Aからの検索画面から、又は人の管理情報Bからの検索画面から、夫々双方向から、行うことを特徴とする請求項1、又は2、又は3、又は4、又は5記載の人の管理システム及び/又は物の管理システム。
【請求項7】
人の管理情報Bは、技能者、管理者等の取得資格、及びそのレベルアップを図る能力育成学校等で教育を履修した記録を記載した資格情報と、工事経験履歴と、職務遂行能力と、性格気質等の人的特性情報等を記載、変更したキャリアシートを、人ICタグ、及び/又は中央コンピュータに記録し、
人の管理情報Bと、前記物の管理情報Aの管理対象物の工事種別情報A1及び施工種別情報A2に関する工事又は作業とに対し、
最適組合せを中央コンピュータの最適マッチング処理プログラムにより行うことにより、作業部署の選定、及び/又はオンザジョブトレーニングによる教育実習、又は作業担当者としての業務遂行等の選定を、物の管理情報Aからの検索画面、又は人の管理情報Bからの検索画面から行うことを特徴とする請求項1、又は2、又は3、又は4、又は5、又は6記載の人の管理システム及び/又は物の管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−14111(P2011−14111A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172536(P2009−172536)
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(506236451)有限会社セルフ (8)