説明

玩具銃の給弾装置及び玩具銃

【課題】押出コイルスプリングの付勢力が生じない状態にして弾丸を装填できるようにし、弾丸の装填作業を容易にして作業性の向上を図る。
【解決手段】弾丸Bを一列にして貯留するとともに前端の開口が銃腔の供給部に連通した貯留路20と、貯留路20の途中に設けられ弾丸Bを装填する装填口30と、貯留路20内に移動可能に挿入され弾丸Bの列の最後尾の弾丸Bに当接して弾丸Bを供給部4に向けて押し出すためのフォロア31と、貯留路20内に設けられフォロア31を供給部側に付勢する押出コイルスプリング32と、フォロア31に連結され押出コイルスプリング32の付勢力に抗してフォロア31を貯留路20の後端20b側に引っ張ることによりフォロア31を装填口30の位置よりも後端側に移動させる索体33と、索体33を貯留路20の後端に設けた連通口26を通して引っ張る引張機構34とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライフル型,自動小銃型,機関銃型等の玩具銃に設けられ、弾丸を供給する玩具銃の給弾装置及びこれを用いた玩具銃に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の玩具銃として、例えば、特許文献1(特開2003−75096号公報)に記載されたものが知られている。図12に示すように、この玩具銃Gaは、擬似的動作を行うボルトアクション機構100を備えたライフル型のガス式玩具銃であり、カセット式の給弾装置101から銃本体102の銃腔103の基端部に設けた供給部104に弾丸B(BB弾)を供給し、トリガ105の操作によりガス蓄圧室106からガスを供給して供給部104にある弾丸Bを発射させる。
【0003】
この給弾装置101は、弾丸Bを一列にして貯留するとともに前端の開口が供給部104に連通した貯留路107と、貯留路107内に設けられ貯留路107の後端側に圧縮されて弾丸Bの列を供給部104側に付勢する押出コイルスプリング108とを備えている。押出コイルスプリング108の先端は貯留路107に装填された弾丸Bの列の最後尾の弾丸Bに当接して弾丸Bの列を供給部104に向けて押し出す。
給弾装置101に弾丸Bを装填するときは、給弾装置101を外し、貯留路107の開口から押出コイルスプリング108の付勢力に抗して1つずつ押し込んで装填する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−75096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この従来の玩具銃Gaの給弾装置101においては、給弾装置101に弾丸Bを装填するときは、給弾装置101を外し、貯留路107の開口から押出コイルスプリング108の付勢力に抗して1つずつ押し込んで装填するので、押出コイルスプリング108の付勢力に抗して押さなければ弾丸Bを装着できないことから、それだけ、作業が煩雑になっているという問題があった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みて為されたもので、押出コイルスプリングの付勢力が生じない状態にして弾丸を装填できるようにし、弾丸の装填作業を容易にして作業性の向上を図った玩具銃の給弾装置及びこれを用いた玩具銃を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するための本発明の玩具銃の給弾装置は、弾丸が通過する銃腔の基端側から弾丸を発射させる玩具銃に設けられ上記銃腔の基端側に形成した供給部に弾丸を供給する玩具銃の給弾装置において、
弾丸を一列にして貯留するとともに前端の開口が上記供給部に連通した貯留路と、該貯留路の途中に設けられ弾丸を装填する装填口と、上記貯留路内に移動可能に挿入され該貯留路に装填された弾丸の列の最後尾の弾丸に当接して該弾丸の列を供給部に向けて押し出すためのフォロアと、上記貯留路内に設けられ該貯留路の後端側に圧縮されて上記フォロアを供給部側に付勢する押出コイルスプリングと、上記フォロアに連結され上記押出コイルスプリングの付勢力に抗して該フォロアを上記貯留路の後端側に引っ張ることにより該フォロアを上記装填口の位置よりも後端側に移動させる索体と、該索体を上記貯留路の後端に設けた連通口を通して引っ張る引張機構とを備えた構成としている。
【0008】
これにより、弾丸を装填するときは、先ず、引張機構を作動させて索体を引っ張り、フォロアを押出コイルスプリングの付勢力に抗して貯留路の後端側に移動させ、フォロアを装填口よりも後側に位置させ、装填口を開放する。この状態で、装填口から弾丸を貯留路に装填する。この場合、フォロアは索体により押出コイルスプリングの付勢力に抗して装填口よりも後側に移動させられているので、装填時に押出コイルスプリングの付勢力が生じない状態にして弾丸を装填でき、そのため、弾丸をまとめて装填でき、装填作業が極めて容易になり、作業性の向上が図られる。また、索体でフォロアを引っ張るのでフォロアの移動が安定する。
【0009】
弾丸を所要量装填したならば、引張機構を作動させて索体を緩める。これにより、押出コイルスプリングの付勢力が有効になり、フォロアが貯留路に装填された弾丸の列の最後尾の弾丸に当接してこの弾丸の列を供給部に向けて押し出す。そして、玩具銃を作動させて供給部に供給された弾丸を順次発射する。弾丸がなくなったならば、再び上記のようにして弾丸を装填する。
【0010】
そして、必要に応じ、上記貯留路の後端と上記装填口より僅かに下流側の部位との間に摺動可能に挿入され、上記装填口を閉塞する閉塞位置及び該装填口を開放する開放位置の2位置に移動可能な開閉管を設け、該開閉管に上記索体を挿通するとともに上記押出コイルスプリングの圧縮により該押出コイルスプリング及びフォロアを収容可能にし、上記開閉管の一端に上記索体が挿通される挿通孔を有し内側で上記押出コイルスプリングの後端を支持する支持部を設け、上記貯留路の後端と上記開閉管の支持部との間に該開閉管を開放位置から閉塞位置側に付勢する移動コイルスプリングを設け、上記索体を引っ張ることにより、上記押出コイルスプリングを圧縮させ上記押出コイルスプリング及びフォロアを上記開閉管内に収容するとともに、上記移動コイルスプリングの付勢力に抗して該開閉管を閉塞位置から開放位置に移動させるようにした構成としている。
【0011】
これにより、弾丸を装填するときは、先ず、引張機構を作動させて索体を引っ張り、フォロアを押出コイルスプリングの付勢力に抗して貯留路の後端側に移動させ、フォロアを装填口よりも後側に位置させる。この場合、押出コイルスプリング及びフォロアは開閉管内に収容され、開閉管は移動コイルスプリングの付勢力に抗して閉塞位置から開放位置に移動させられ、装填口を開放する。この状態で、装填口から弾丸を貯留路に装填する。この場合、フォロアは索体により押出コイルスプリングの付勢力に抗して装填口よりも後側に移動させられているので、装填時に押出コイルスプリングの付勢力が生じない状態にして弾丸を装填でき、そのため、弾丸をまとめて装填でき、装填作業が極めて容易になり、作業性の向上が図られる。
【0012】
弾丸を所要量装填したならば、引張機構を作動させて索体を緩めると、押出コイルスプリングの付勢力が有効になり、フォロアが貯留路に装填された弾丸の列の最後尾の弾丸に当接してこの弾丸の列を供給部に向けて押し出す。また、索体を緩めると、移動コイルスプリングの付勢力も有効になり、この移動スプリングの付勢力により開閉管が開放位置から閉塞位置に位置させられる。この場合、開閉管によって装填口が閉塞されるので、移動する弾丸,フォロアや押出コイルスプリングが装填口から飛び出たり引っ掛かったりする事態が防止され、フォロアや押出コイルスプリングの押し出し機能を円滑に行わせることができる。そして、玩具銃を作動させて供給部に供給された弾丸を順次発射する。弾丸がなくなったならば、再び上記のようにして弾丸を装填する。
【0013】
また、必要に応じ、上記開閉管内に、該開閉管と同軸に且つ上記支持部に連続して設けられ上記押出コイルスプリングに挿通されて該押出コイルスプリングをガイドするとともに、上記支持部の挿通孔に連通して上記索体が引き通されてガイドされる索体ガイド孔を有したガイド管を設け、該ガイド管の先端を上記押出コイルスプリングの圧縮時に上記フォロアを停止させる停止部として構成している。
これにより、引張機構を作動させて索体を引っ張り、フォロアを押出コイルスプリングの付勢力に抗して貯留路の後端側に移動させる際、押出コイルスプリング及びフォロアは開閉管内に収容されるが、押出コイルスプリングはガイド管にガイドされるので、安定して縮小することができる。また、ガイド管の索体ガイド孔により索体もガイドされるので索体の移動も安定する。更に、押出コイルスプリングが開閉管内に入った所定位置でフォロアがガイド管の先端の停止部に衝止して停止するので、押出コイルスプリングが縮み過ぎて変形してしまう事態が防止される。
【0014】
また、必要に応じ、上記引張機構を、ベース部材と、該ベース部材に回転軸を中心に回転可能に設けられ上記索体を巻き取る巻取リールと、該巻取リールをその巻取時に巻き取り方向のみの回転を許容し巻き戻し方向への回転をロックする一方、ロック解除により巻き戻し方向への回転を許容するラチェット機構とを備えて構成している。
これにより、引張機構を、ラチェット機構で構成したので、構造を比較的簡易にすることができるとともに、操作性も極めて良いものにすることができる。特に、ロック時に巻取リールに巻き取った索体を確実に保持できるので、弾丸の装填時に押出コイルスプリングの付勢力を確実に無効にすることができ、弾丸の装填作業を容易にすることができる。
【0015】
更に、必要に応じ、上記ラチェット機構を、上記巻取リールと一体に上記回転軸を中心に回転する爪歯車と、上記ベース部材に回動可能に設けられ回動により爪歯車に係止して該爪歯車の一方向のみの回転を許容するロック位置及び両方向への回転を許容するロック解除位置の2位置に位置させられる係止爪と、該係止爪をロック位置方向に付勢するロックスプリングと、上記ベース部材に出没可能に設けられ没入時に上記係止爪を上記ロックスプリングの付勢力に抗して押圧して回動させてロック解除位置にし突出時に上記係止爪を上記ロックスプリングの付勢力に従って回動させてロック位置に位置せしめるノブと、該ノブを没入状態に保持するノブ保持部とを備えて構成している。
【0016】
これにより、弾丸を装填するときは、先ず、ノブ保持部の保持を解除し、ノブをロックスプリングの付勢力により突出させる。この場合、係止爪がロック位置に位置させられて、爪歯車に係止し、爪歯車の一方向のみの回転を許容する。次に、爪歯車を回転させると、巻取リールが回転して索体を引っ張るので、フォロアを押出コイルスプリングの付勢力に抗して貯留路の後端側に移動させ、フォロアを装填口よりも後側に位置させることができる。この状態で、装填口から弾丸を貯留路に装填する。
一方、弾丸を所要量装填したならば、ノブを没入させてノブ保持部によりこのノブを没入状態に保持する。この場合、係止爪がロック解除位置に位置させられて、爪歯車の係止が解除され、爪歯車の両方向の回転を許容する。これにより、巻取リールから索体が緩んで繰り出し可能になるので、押出コイルスプリングの付勢力が有効になり、フォロアが貯留路に装填された弾丸の列の最後尾の弾丸に当接してこの弾丸の列を供給部に向けて押し出す。この際、ノブはノブ保持部により保持されているので、弾丸の押し出しを安定して行わせることができる。
即ち、ノブの操作によりラチェット機構を操作させることができ、それだけ操作性が向上させられる。
【0017】
更にまた、必要に応じ、上記ベース部材に回動可能に設けられ上記貯留路の後端に設けた連通口を通して上記巻取リールに至る索体が巻き掛けられてガイドされるガイドローラを備えた構成としている。ガイドローラにより索体がガイドされるので、巻取リールに対する巻き取り,巻き戻しが円滑に行われる。
【0018】
また、必要に応じ、上記爪歯車の一部を指で回転させることができるように上記ベース部材から露出させた構成としている。爪歯車の一部を指で回転させて、操作できるので、操作性を向上させることができる。
更に、必要に応じ、上記ノブ保持部を上記ベース部材に対して着脱可能にするとともに、装着時に上記露出した爪歯車の一部を覆う形状にした構成としている。ノブ保持部により爪歯車を覆うことができるので、爪歯車が露出することがなく、外観品質が向上させられる。
【0019】
この場合、必要に応じ、上記ノブ保持部を玩具銃本体に着脱可能に設けられる疑似部品で構成したことが有効である。疑似部品として、例えば、実銃のマガジンフロアプレートや弾倉に対応させることができる。そのため、より一層、実銃に近づけて作成することができる。
【0020】
そしてまた、必要に応じ、上記貯留路の前端部に上記フォロアが衝止して該フォロアを該開口から上記銃腔の供給部内への突出を規制するストッパを設けた構成としている。
一度装填した弾丸は、全弾を使用して残弾がないことが安全上好ましい。全弾を使用する場合は、最後の弾丸(最後尾の弾丸)を供給口に装填するが、その際、最後の弾丸を発射した後、フォロアが押出コイルスプリングに押されて銃腔の供給部に突出すると、発射機構等に少なからず悪影響を及ぼす虞があるが、本願のこの構成によれば、フォロアはストッパに衝止して銃腔の供給部内への突出が規制されるので、悪影響を及ぼす事態が防止される。
【0021】
また、必要に応じ、上記玩具銃は、上記銃腔の供給部に供給された弾丸をトリガガードによりガードされたトリガの操作により発射させるボルトアクション式の発射機構を備えて構成され、
上記貯留路の後端を上記トリガガードの前側近傍に位置させるとともに、該貯留路を、該貯留路の後端を含み上記銃腔の軸線に沿って設けられる長手部と、該貯留路の前端を含み上記長手部から立ち上がる起立部とを備えて構成し、上記引張機構を上記トリガガードの前側近傍に設けた構成としている。
【0022】
一般に、ボルトアクション式の発射機構が空気圧縮式のタイプの場合、ガス式のタイプに比較して、空気圧を高めるために、空気を圧縮するピストンが摺動するシリンダの長さを長くとる関係上、銃腔の弾丸の供給部がトリガの位置より銃口側に離間する距離がどうしても長くなり、そのため、従来においては、給弾用の弾倉を供給部のところに設けるなどしなければならず、そのため、実銃とは異なる位置に弾倉が装着され、実銃との関係で不自然で疑似性が損なわれることがあるという問題があったが、本願のこの構成によれば、貯留路を銃腔の軸線に沿って設け、引張機構をトリガガードの前側近傍に設けることで、疑似弾倉等をトリガから大きく離れた部位に位置させなくても良くなり、そのため、より一層、実銃に近づけて作成することができる。
【0023】
また、上記課題を解決するため、本発明の玩具銃は、上記何れかに記載の給弾装置を備えた構成としている。上記と同様の作用,効果を奏する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、弾丸を装填するときは、引張機構を作動させて索体を引っ張り、フォロアを押出コイルスプリングの付勢力に抗して貯留路の後端側に移動させ、フォロアを装填口よりも後側に位置させ、装填口を開放した状態で弾丸を装填することができる。そのため、フォロアは索体により押出コイルスプリングの付勢力に抗して装填口よりも後側に移動させられているので、装填時に押出コイルスプリングの付勢力が生じない状態にして弾丸を装填でき、その結果、弾丸をまとめて装填でき、装填作業が極めて容易になり、作業性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置が適用される玩具銃の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る玩具銃及びその給弾装置を給弾時の状態で示す縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る玩具銃及びその給弾装置を弾丸の発射時の状態で示す縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置を示す一部断面斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置を示す横断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置を給弾時の状態で示す拡大断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置を弾丸の発射時の状態で示す拡大断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置において供給部近傍の構造を示す要部断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置において供給部への弾丸の供給状態を示す図であり、(a)はボルトを後退させた状態を示す要部断面図、(b)はボルトを前進させた状態を示す要部断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置において供給部への最後の弾丸の供給状態を示す要部断面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置においてノブ保持部の別の例を示す斜視図である。
【図12】従来の玩具銃の給弾装置の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る玩具銃の給弾装置及びこれを用いた玩具銃について詳細に説明する。
図1乃至図3,図9及び図10に示すように、実施の形態に係る玩具銃Gは、銃本体1に周知のボルトアクション式の発射機構10を備えたライフル型のものであり、銃身部2の銃腔3の基端部内に設けられた供給部4に本発明の実施の形態に係る給弾装置Sから球形の弾丸B(BB弾)を供給し、トリガガード6によりガードされたトリガ5の操作によりこの弾丸Bを発射させる。銃身部2は、外管7と、外管7に挿入され基端部に弾丸Bを一時的に保持するゴム製の保持部8を有した内管9とを備えて構成されている。図9及び図10において、符号4aは、供給部4に供給された弾丸Bが発射機構10側に移動しないように押さえる逆止弁である。尚、供給部4の上部は弾丸Bを保持するために弾丸Bの円弧に倣って窪み形成されている。
【0027】
発射機構10は、図2及び図3に示すように、銃身部2の銃腔3に連通する摺動管部12を有したレシーバ11と、レシーバ11の摺動管部12に摺動可能に設けられハンドル13の操作により前後動させられるボルト14とを備えている。ボルト14は、ピストン15が設けられる空圧シリンダ16と、シリンダ16の先端に設けられ前進時に銃腔3の基端部内に挿通されて供給部4に供給された弾丸Bを内管9の保持部8に移動させて保持させる管状のボルトヘッド17とを備えている。ピストン15は、コイルスプリング18により進出方向に付勢されており、ボルト14の後退時にコイルスプリング18の付勢力に抗してボルト14と同動して後退し、その基端部がトリガ5に連動する係止機構19に係止される。また、ピストン15は、ボルト14の前進時にトリガ5を引くことにより係止機構19の係止が解除されて、コイルスプリング18の付勢力により進出させられてシリンダ16内の空気を圧縮して保持部の弾丸Bを発射させる。
【0028】
本発明の実施の形態に係る給弾装置Sは、図2乃至図10に示すように、弾丸Bを一列にして貯留するとともに前端の開口20aが供給部4に連通した貯留路20を備えている。貯留路20においては、その後端がトリガガード6の前側近傍に位置させられ、貯留路20の後端を含み銃腔3の軸線に沿って設けられる長手部21と、貯留路20の前端を含み長手部21から立ち上がる起立部22とを備えて構成されている。長手部21と起立部22との連接部23は湾曲形成されている。長手部21の後端側は後述のベース部材35に形成され、中間部は管体24で構成され銃本体1に固定されている。また長手部21の前端部及び起立部22の基端側は銃本体1に取り付けられたブロック体25に形成され、起立部22の先端側(貯留路20の前端の開口20a側)は銃身部2の外管7に形成されている。
【0029】
また、本給弾装置Sは、貯留路20の途中に設けられ弾丸Bを装填する装填口30と、貯留路20内に移動可能に挿入され貯留路20に装填された弾丸Bの列の最後尾の弾丸Bに当接して弾丸Bの列を供給部4に向けて押し出すためのフォロア31と、貯留路20内に設けられ貯留路20の後端側に圧縮されてフォロア31を供給部4側に付勢する押出コイルスプリング32と、フォロア31に連結され押出コイルスプリング32の付勢力に抗してフォロア31を貯留路20の後端側に引っ張ることによりフォロア31を装填口30の位置よりも後端側に移動させる索体33と、索体33を貯留路20の後端に設けた連通口26を通して引っ張る引張機構34とを備えて構成されている。
【0030】
引張機構34は、トリガガード6の前側近傍に設けられており、装填口30が設けられた樹脂製のケース状のベース部材35と、ベース部材35内に回転軸36を中心に回転可能に設けられ索体33を巻き取る巻取リール37と、巻取リール37をその巻取時に巻き取り方向のみの回転を許容し巻き戻し方向への回転をロックする一方、ロック解除により巻き戻し方向への回転を許容するラチェット機構40とを備えて構成されている。
【0031】
ラチェット機構40は、ベース部材35に内蔵され、巻取リール37と一体に回転軸36を中心に回転する爪歯車41と、ベース部材35に回動可能に設けられ回動により爪歯車41に係止してこの爪歯車41を一方向のみの回転を許容するロック位置La及び両方向への回転を許容するロック解除位置Lbの2位置に位置させられる係止爪42と、係止爪42をロック位置La方向に付勢するロックスプリング43と、ベース部材35に出没可能に設けられ没入時に係止爪42をロックスプリング43の付勢力に抗して押圧して回動させてロック解除位置Lbにし突出時に係止爪42をロックスプリング43の付勢力に従って回動させてロック位置Laに位置せしめるノブ44と、ノブ44を没入状態に保持するノブ保持部45とを備えている。46はベース部材35の突起に支持されてノブ44を突出方向に付勢する突出コイルスプリングである。引張機構34をラチェット機構40で構成したので、構造を比較的簡易にすることができるとともに、操作性も極めて良いものにすることができる。
【0032】
また、ベース部材35は、回動可能に設けられ貯留路20の後端20bに設けた連通口26を通して巻取リール37に至る索体33が巻き掛けられてガイドされるガイドローラ47を備えている。ガイドローラ47により索体33がガイドされるので、巻取リール37に対する巻き取り,巻き戻しが円滑に行われる。更に、爪歯車41の一部は、指で回転させることができるようにベース部材35から露出させられている。更にまた、ベース部材35の装填口30を含む前側は切除されており、銃本体1と共同して凹所48を構成し、図2及び図6に示すように、玩具銃Gを天地逆転させた状態で、弾丸Bの装填時に複数の弾丸Bを収容可能にしている。
【0033】
ノブ保持部45は、図3及び図7に示すように、ベース部材35に対して着脱可能で、装着時に露出した爪歯車41の一部を含むベース部材35の露出した部分を覆う形状に形成されている。また、ノブ保持部45は、銃本体1に着脱可能に設けられる疑似部品で構成されている。実施の形態では、ノブ保持部45は、疑似部品として実銃のマガジンフロアプレートに対応させて形成されている。そのため、より一層、実銃に近づけて作成することができる。ノブ保持部45は、図3に示すように、一端に設けた係止片45aが凹所48の前側に設けた係止孔45bに係止し、他端に設けた係止穴45cをトリガガード6に設けた係止突起45dに係止させることにより、銃本体1に取り付けられる。トリガガード6の係止突起45dは回動可能になっており、コイルバネ45eで係止穴45cへの係止方向に付勢されており、係止突起45dに連続するレバー49の操作によりコイルバネ45eの付勢力に抗して係止突起45dを移動させて係止を解除し、ノブ保持部45を外すことを可能にしている。このレバー49も実銃の模擬部品であり、より一層、実銃に近づけて作成することができる。
【0034】
そして、本給弾装置Sのベース部材35においては、貯留路20の後端と装填口30より僅かに下流側の部位との間に摺動可能に挿入され、装填口30を閉塞する閉塞位置Ka及び装填口30を開放する開放位置Kbの2位置に移動可能な開閉管50が設けられている。この開閉管50は、索体33が挿通されるとともに、押出コイルスプリング32の圧縮により押出コイルスプリング32及びフォロア31を収容可能になっており、開閉管50の一端には、索体33が挿通される挿通孔51を有し内側で押出コイルスプリング32の後端を支持する支持部52が設けられている。また、貯留路20の後端20bと開閉管50の支持部52との間に、開閉管50を開放位置Kbから閉塞位置Ka側に付勢する移動コイルスプリング53が設けられており、索体33を引っ張ることにより、押出コイルスプリング32を圧縮させ、押出コイルスプリング32及びフォロア31を開閉管50内に収容するとともに、移動コイルスプリング53の付勢力に抗して開閉管50を閉塞位置Kaから開放位置Kbに移動させるようにしている。移動コイルスプリング53は、押出スプリング32が縮小して開閉管50内に収納された後から、縮小するようにその付勢力が定められている。
【0035】
また、開閉管50内には、開閉管50と同軸に且つ支持部52に連続して設けられ押出コイルスプリング32に挿通されてこの押出コイルスプリング32をガイドするとともに、支持部52の挿通孔51に連通して索体33が引き通されてガイドされる索体ガイド孔54を有したガイド管55が設けられている。ガイド管55の先端は、押出コイルスプリング32の圧縮時にフォロア31を停止させる停止部56として構成されている。
【0036】
そしてまた、図8乃至図10に示すように、貯留路20の前端部に、フォロア31が衝止して開口20aから銃腔3の供給部4内への突出を規制するストッパ60が設けられている。フォロア31は、先端側が半球状で基端側に押出コイルスプリング32が遊嵌して保持される軸部31aを有した形状に形成され、中心線に沿って段付きの貫通孔31bを備えている。索体33は、紐やワイヤなど適宜の材料で形成され、この貫通孔31bを貫通させられて端部が結束され、結束部33aを段部31cに係止することにより、フォロア31に連係している。
【0037】
ストッパ60は、図8に示すように、貯留路20の供給部4側の開口20aの内径を一般部より小径にして、貯留路20の前端の直前に形成した段差部61で構成されている。弾丸Bの直径をD、フォロア31の最大径をY、貯留路20の一般径をX1、貯留路20の供給部4側の開口の内径をX2としたとき、D<X2<Y<X1となる関係にしている。実施の形態では、例えば、D(=5.8〜5.9mm)<X2(=6.1mm)<Y(=6.3mm)<X1(=7.0mm)に設定している。
【0038】
従って、この実施の形態に係る玩具銃Gによれば、以下のようにして弾丸Bの給弾,発射が行われる。
弾丸Bを装填するときは、先ず、図2及び図6に示すように、引張機構34において、ノブ保持部45の保持を解除する。この場合は、トリガガード6のレバー49を操作して、コイルバネ45eの付勢力に抗して係止突起45dを移動させてノブ保持部45の係止穴45cから係止を解除し、ノブ保持部45を外す。これにより、ノブ44は、ロックスプリング43及び突出コイルスプリング46の付勢力により突出し、係止爪42がロック位置Laに位置させられて、爪歯車41に係止し、爪歯車41の一方向のみの回転を許容する。次に、指で爪歯車41を回転させると、巻取リール37が回転して索体33を巻取リール37に巻き取って引っ張るので、フォロア31を押出コイルスプリング32の付勢力に抗して貯留路20の後端側に移動させる。この場合、露出した爪歯車41の一部を指で回転させて、操作できるので、操作性を向上させることができる。また、索体33でフォロア31を引っ張るのでフォロア31の移動が安定する。
【0039】
この際、先ず、開閉管50は、押出コイルスプリング32よりも付勢力の強い移動コイルスプリング53に支持されているので、索体33を巻取リール37に巻き取って引っ張ると、押出コイルスプリング32及びフォロア31が開閉管50内に収容されていく。この場合、押出コイルスプリング32はガイド管55にガイドされるので、安定して縮小することができる。また、ガイド管55の索体ガイド孔54により索体33もガイドされるので索体33の移動も安定する。更に、押出コイルスプリング32が開閉管50内に入った所定位置でフォロア31がガイド管55の先端の停止部56に衝止して停止するので、押出コイルスプリング32が縮み過ぎて変形してしまう事態が防止される。
フォロア31がガイド管55の先端の停止部56に衝止して停止した後、更に、索体33を巻取リール37に巻き取って引っ張ると、図6に示すように、今度は、移動コイルスプリング53が縮み、開閉管50は移動コイルスプリング53の付勢力に抗して閉塞位置Kaから開放位置Kbに移動させられ、装填口30を開放する。即ち、フォロア31が装填口30よりも後側に位置させられる。
【0040】
この状態で、図2に示すように、玩具銃Gを逆さにして凹所48を上向きにし、凹所48内に弾丸Bを複数個入れ、装填口30から弾丸Bを貯留路20に装填する。この場合、フォロア31は索体33により押出コイルスプリング32の付勢力に抗して装填口30よりも後側に移動させられているので、装填時に押出コイルスプリング32の付勢力が生じない状態にして弾丸Bを装填でき、そのため、弾丸Bをまとめて装填でき、装填作業が極めて容易になり、作業性の向上が図られる。また、引張機構34をラチェット機構40で構成したことから、特に、ロック時に巻取リール37に巻き取った索体33を確実に保持できるので、弾丸Bの装填時に押出コイルスプリング32の付勢力を確実に無効にすることができ、弾丸Bの装填作業を容易にすることができる。
【0041】
弾丸Bを所要量装填したならば、図3及び図7に示すように、ノブ44を没入させてノブ保持部45によりこのノブ44を没入状態に保持する。即ち、ノブ保持部45を、その係止片45aを凹所48の係止孔45bに係止し、係止穴45cをトリガガード6に設けた係止突起45dに係止させる。この場合、ノブ保持部45は、ワンタッチで装着できる。
これにより、ノブ44がロックスプリング43及び突出コイルスプリング46の付勢力に抗して係止爪42を押し、係止爪42がロック解除位置Lbに位置させられて、爪歯車41の係止が解除され、爪歯車41の両方向の回転を許容する。これにより、巻取リール37から索体33が緩んで繰り出し可能になる。
【0042】
そのため、押出コイルスプリング32の付勢力より移動コイルスプリング53の付勢力が大きいので、索体33を緩めると、先ず、移動コイルスプリング53の付勢力が有効になり、この移動コイルスプリング53の付勢力により開閉管50が開放位置Kbから閉塞位置Kaに位置させられる。次に、図7に示すように、押出コイルスプリング32の付勢力が有効になり、フォロア31が貯留路20に装填された弾丸Bの列の最後尾の弾丸Bに当接してこの弾丸Bの列を供給部4に向けて押し出す。この際、ノブ44はノブ保持部45により保持されているので、弾丸Bの押し出しを安定して行わせることができる。
【0043】
この場合、開閉管50によって装填口30が閉塞されるので、移動する弾丸B,フォロア31や押出コイルスプリング32が装填口30から飛び出たり引っ掛かったりする事態が防止され、フォロア31や押出コイルスプリング32の押し出し機能を円滑に行わせることができる。
ノブ保持部45が装着された状態では、ノブ保持部45により、爪歯車41を覆うことができるので、爪歯車41が露出することがなく、外観品質が向上させられる。
【0044】
そして、玩具銃Gを作動させて供給部4に供給された弾丸Bを順次発射する。この場合は、先ず、図3及び図9(a)に示すように、ハンドル13の操作によりボルト14を後退させる。これにより、ピストン15は、コイルスプリング18の付勢力に抗してボルト14と同動して後退し、その基端部がトリガ5に連動する係止機構19に係止される。次に、図3及び図9(b)に示すように、ハンドル13の操作によりボルト14を前進させる。これにより、ボルトヘッド17が銃腔3の基端部内に挿通されて供給部4に供給された弾丸Bを内管9の保持部8に移動させて保持させる。
この状態で、照準を合わせてトリガ5を引く。これにより、係止機構19の係止が解除されて、ピストン15は、コイルスプリング18の付勢力により進出させられてシリンダ16内の空気を圧縮して保持部8の弾丸Bを発射させる。このようにして、順次、弾丸Bを発射させる。
【0045】
このようにして、貯留路20の弾丸Bが発射により消費されていくが、本実施の形態では、図8に示すように、最後の弾丸B(最後尾の弾丸B)まで、発射させることができる。その際、最後の弾丸Bを発射した後、フォロア31が押出コイルスプリング32に押されて銃腔3の供給部4に突出すると、発射機構10等に少なからず悪影響を及ぼす虞があるが、本実施の形態では、図8に示すように、フォロア31はストッパ60に衝止して銃腔3の供給部4内への突出が規制されるので、悪影響を及ぼす事態が防止される。そのため、一度装填した弾丸Bを支障なく全部使用することができるようになる。
【0046】
また、本玩具銃Gにおいては、貯留路20の後端をトリガガード6の前側近傍に位置させるとともに、貯留路20を、貯留路20の後端20bを含み銃腔3の軸線に沿って設けられる長手部21と、貯留路20の前端20aを含み長手部21から立ち上がる起立部22とを備えて構成し、引張機構34をトリガガード6の前側近傍に設けた構成としているので、以下の作用,効果を奏する。
一般に、ボルトアクション式の発射機構10が空気圧縮式のタイプの場合、ガス式のタイプに比較して、空気圧を高めるために、空気を圧縮するピストン15が摺動するシリンダ16の長さを長くとる関係上、銃腔3の弾丸Bの供給部4がトリガ5の位置より銃口側に離間する距離がどうしても長くなり、そのため、従来においては、給弾用の弾倉を供給部4のところに設けるなどしなければならず、そのため、実銃とは異なる位置に弾倉が装着され、実銃との関係で不自然で疑似性が損なわれることがあるという問題があったが、本実施の形態では、貯留路20を銃腔3の軸線に沿って設け、引張機構34をトリガガード6の前側近傍に設けることで、疑似弾倉等をトリガ5から大きく離れた部位に位置させなくても良くなり、そのため、より一層、実銃に近づけて作成することができる。
【0047】
尚、上記実施の形態において、ノブ保持部45を、疑似部品として実銃のマガジンフロアプレートに対応させて形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、図11に示すように、ノブ保持部45を、疑似部品として、実銃の弾倉に対応させて形成しても良く、適宜変更して差し支えない。
また、上記の実施の形態においては、本願発明をライフル型の銃に適用したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、自動小銃型,機関銃型等の別のタイプの玩具銃Gに適用してよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0048】
G 玩具銃
S 給弾装置
B 弾丸
1 銃本体
2 銃身部
3 銃腔
4 供給部
4a 逆止弁
5 トリガ
6 トリガガード
8 保持部
10 発射機構
11 レシーバ
12 摺動管部
13 ハンドル
14 ボルト
15 ピストン
16 シリンダ
17 ボルトヘッド
18 コイルスプリング
19 係止機構
20 貯留路
20a 開口(前端)
20b 後端
21 長手部
22 起立部
23 連接部
26 連通口
30 装填口
31 フォロア
32 押出コイルスプリング
33 索体
34 引張機構
35 ベース部材
36 回転軸
37 巻取リール
40 ラチェット機構
41 爪歯車
42 係止爪
La ロック位置
Lb ロック解除位置
43 ロックスプリング
44 ノブ
45 ノブ保持部
45a 係止片
45b 係止孔
45c 係止穴
45d 係止突起
45e コイルバネ
46 突出コイルスプリング
47 ガイドローラ
48 凹所
49 レバー
50 開閉管
Ka 閉塞位置
Kb 開放位置
51 挿通孔
52 支持部
53 移動コイルスプリング
54 索体ガイド孔
55 ガイド管
56 停止部
60 ストッパ
61 段差部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾丸が通過する銃腔の基端側から弾丸を発射させる玩具銃に設けられ上記銃腔の基端側に形成した供給部に弾丸を供給する玩具銃の給弾装置において、
弾丸を一列にして貯留するとともに前端の開口が上記供給部に連通した貯留路と、該貯留路の途中に設けられ弾丸を装填する装填口と、上記貯留路内に移動可能に挿入され該貯留路に装填された弾丸の列の最後尾の弾丸に当接して該弾丸の列を供給部に向けて押し出すためのフォロアと、上記貯留路内に設けられ該貯留路の後端側に圧縮されて上記フォロアを供給部側に付勢する押出コイルスプリングと、上記フォロアに連結され上記押出コイルスプリングの付勢力に抗して該フォロアを上記貯留路の後端側に引っ張ることにより該フォロアを上記装填口の位置よりも後端側に移動させる索体と、該索体を上記貯留路の後端に設けた連通口を通して引っ張る引張機構とを備えたことを特徴とする玩具銃の給弾装置。
【請求項2】
上記貯留路の後端と上記装填口より僅かに下流側の部位との間に摺動可能に挿入され、上記装填口を閉塞する閉塞位置及び該装填口を開放する開放位置の2位置に移動可能な開閉管を設け、該開閉管に上記索体を挿通するとともに上記押出コイルスプリングの圧縮により該押出コイルスプリング及びフォロアを収容可能にし、上記開閉管の一端に上記索体が挿通される挿通孔を有し内側で上記押出コイルスプリングの後端を支持する支持部を設け、上記貯留路の後端と上記開閉管の支持部との間に該開閉管を開放位置から閉塞位置側に付勢する移動コイルスプリングを設け、上記索体を引っ張ることにより、上記押出コイルスプリングを圧縮させ上記押出コイルスプリング及びフォロアを上記開閉管内に収容するとともに、上記移動コイルスプリングの付勢力に抗して該開閉管を閉塞位置から開放位置に移動させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項3】
上記開閉管内に、該開閉管と同軸に且つ上記支持部に連続して設けられ上記押出コイルスプリングに挿通されて該押出コイルスプリングをガイドするとともに、上記支持部の挿通孔に連通して上記索体が引き通されてガイドされる索体ガイド孔を有したガイド管を設け、該ガイド管の先端を上記押出コイルスプリングの圧縮時に上記フォロアを停止させる停止部として構成したことを特徴とする請求項2記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項4】
上記引張機構を、ベース部材と、該ベース部材に回転軸を中心に回転可能に設けられ上記索体を巻き取る巻取リールと、該巻取リールをその巻取時に巻き取り方向のみの回転を許容し巻き戻し方向への回転をロックする一方、ロック解除により巻き戻し方向への回転を許容するラチェット機構とを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項5】
上記ラチェット機構を、上記巻取リールと一体に上記回転軸を中心に回転する爪歯車と、上記ベース部材に回動可能に設けられ回動により爪歯車に係止して該爪歯車を一方向のみの回転を許容するロック位置及び両方向への回転を許容するロック解除位置の2位置に位置させられる係止爪と、該係止爪をロック位置方向に付勢するロックスプリングと、上記ベース部材に出没可能に設けられ没入時に上記係止爪を上記ロックスプリングの付勢力に抗して押圧して回動させてロック解除位置にし突出時に上記係止爪を上記ロックスプリングの付勢力に従って回動させてロック位置に位置せしめるノブと、該ノブを没入状態に保持するノブ保持部とを備えて構成したことを特徴とする請求項4記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項6】
上記ベース部材に回動可能に設けられ上記貯留路の後端に設けた連通口を通して上記巻取リールに至る索体が巻き掛けられてガイドされるガイドローラを備えたことを特徴とする請求項5記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項7】
上記爪歯車の一部を指で回転させることができるように上記ベース部材から露出させたことを特徴とする請求項5または6記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項8】
上記ノブ保持部を上記ベース部材に対して着脱可能にするとともに、装着時に上記露出した爪歯車の一部を覆う形状にしたことを特徴とする請求項7記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項9】
上記ノブ保持部を玩具銃本体に着脱可能に設けられる疑似部品で構成したことを特徴とする請求項8記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項10】
上記貯留路の前端部に上記フォロアが衝止して該フォロアを該開口から上記銃腔の供給部内への突出を規制するストッパを設けたことを特徴とする請求項1乃至9何れかに記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項11】
上記玩具銃は、上記銃腔の供給部に供給された弾丸をトリガガードによりガードされたトリガの操作により発射させるボルトアクション式の発射機構を備えて構成され、
上記貯留路の後端を上記トリガガードの前側近傍に位置させるとともに、該貯留路を、該貯留路の後端を含み上記銃腔の軸線に沿って設けられる長手部と、該貯留路の前端を含み上記長手部から立ち上がる起立部とを備えて構成し、上記引張機構を上記トリガガードの前側近傍に設けたことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の玩具銃の給弾装置。
【請求項12】
上記請求項1乃至11何れかに記載の給弾装置を備えたことを特徴とする玩具銃。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−44460(P2013−44460A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181502(P2011−181502)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(511205507)有限会社ケー・ティー・ダブリュ (1)
【Fターム(参考)】