説明

現金処理装置

【課題】現金の計数中に硬貨を追加投入することが可能な現金処理装置において、硬貨投入部内に残留硬貨が発生する可能性がある場合に、オペレータに注意を喚起して、残留硬貨を確実に処理する(持ち帰らせる、又は、入金する)。
【解決手段】売上金に相当する現金の計数中に、オペレータによって投入取引の取消が指示された場合に、搬送機構に計数済みの硬貨を硬貨返却部に搬送させた(S190)後、表示操作部に硬貨投入部内の残留硬貨を返却するための投入部硬貨返却誘導画面を表示させる(S195)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設に設置され、店舗での売上金の投入(入金)取引を実行する現金処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設に設置され、店舗での売上金の投入(入金)取引を実行する現金処理装置がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この現金処理装置は、オペレータによって所持されている口座情報記憶媒体に記憶された口座情報に基づいて、金融機関のホストコンピュータと通信して投入取引を実行する。
【0003】
「口座情報記憶媒体」は、売上金の投入(入金)取引を実行するための媒体である。口座情報記憶媒体は、店舗での売上金の入金先(例えば、店舗の本社や地区管理センタ等)の口座を指定する口座情報を記憶している。口座情報記憶媒体は、一般に、ICカードや磁気カードとして構成されている。以下、口座情報記憶媒体を、「投入カード」と称する。
【0004】
現金処理装置は、オペレータによって投入カードがカードリーダ部にセット(載置)されると、投入カードから口座情報をリードし、さらに、オペレータによって売上金に相当する現金が投入部に投入されると、現金の鑑別及び計数を実行する。そして、現金処理装置は、リードされた口座情報に基づいて、金融機関の現金管理センタ等に設置されたホストコンピュータと通信して、投入された現金の鑑別及び計数の実行結果である金額情報を、口座情報によって指定された入金先の口座に入金処理する。これによって、現金処理装置は、売上金の投入取引を実行する。
【0005】
現金処理装置は、一般に、(1)投入(入金)取引、(2)計数取引、(3)選別計数取引等の実行機能を有している。
【0006】
(1)投入(入金)取引は、前記した通り、店舗での売上金に相当する現金の金額情報を、投入カードに記憶されている口座情報によって指定された入金先の口座に入金処理する取引である。
【0007】
投入取引では、オペレータは、表示操作部に表示されたメニュー画面から「投入」ボタンを選択し、さらに、事前に登録された投入カードをカードリーダ部にセットして、現金処理装置に、投入カードからの口座情報のリードを実行させる。なお、「表示操作部」は、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う構成要素である。「メニュー画面」は、オペレータに、予め用意された各種の取引処理の中から実行すべき取引処理を選択させるための画面である。
【0008】
現金処理装置は、投入カードが事前に登録されたカードであると判定した場合に、投入取引を許可し、売上金に相当する現金の投入部への投入をオペレータに指示する画面(以下、「現金投入画面」と称する)を表示操作部に表示する。オペレータは、その「現金投入画面」に従って、売上金に相当する現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)を投入部に投入し、「現金投入画面」に表示された「スタート」ボタンを押下する。これに応答して、現金処理装置は、投入された現金を分離・搬送して、鑑別部で現金の鑑別及び計数を実行する。
【0009】
現金処理装置は、鑑別部によって正常券(紙幣)若しくは正常貨(硬貨)として鑑別された現金を一時保留部に集積した後、それぞれを現金処理装置内の金庫部に収納する。
【0010】
また、現金処理装置は、鑑別部によって金種不明等のリジェクト券(紙幣)若しくはリジェクト貨(硬貨)として鑑別された現金をリジェクト部に搬送して、オペレータに返却する。返却された現金は、現金処理装置に再投入されて、鑑別部による鑑別及び計数を再度実行することができる。鑑別部が再投入された現金を正常券若しくは正常貨として鑑別した場合に、再投入された現金は、現金処理装置内の金庫部に収納される。一方、鑑別部が再投入された現金をリジェクト券若しくはリジェクト貨として鑑別した場合に、再投入された現金は、再びオペレータに返却される。オペレータは、返却された現金がある場合に、後日、返却された現金を別の手段(例えば、郵送や持参等の手段)で入金先(例えば、店舗の本社や地区管理センタ等)に提出する。
【0011】
現金処理装置は、投入カードからリードされた口座情報と、現金処理装置内の金庫部に収納された現金の金額情報とを、現金管理センタのホストコンピュータに送信する。これに応答して、ホストコンピュータは、現金の金額情報を、投入カードの口座情報によって指定された入金先の口座に入金処理する。
【0012】
(2)計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を計数する取引である。
計数取引では、オペレータは、表示操作部に表示されたメニュー画面から「計数」ボタンを選択する。これに応答して、現金処理装置は、現金投入画面を表示操作部に表示する。オペレータは、その「現金投入画面」に従って、現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)を投入部に投入し、現金投入画面に表示された「スタート」ボタンを押下する。これに応答して、現金処理装置は、投入された現金を分離・搬送して、鑑別部で現金の鑑別及び計数を実行する。
【0013】
現金処理装置は、鑑別部によって正常券(紙幣)若しくは正常貨(硬貨)として鑑別された現金を一時保留部に集積した後、それぞれを現金処理装置内の金庫部に収納せずに返却部からオペレータに返却する。また、現金処理装置は、鑑別部によって金種不明等のリジェクト券(紙幣)若しくはリジェクト貨(硬貨)として鑑別された現金をリジェクト部に搬送して、オペレータに返却する。また、このとき、現金処理装置は、鑑別部による現金の鑑別及び計数結果を表示操作部に表示する。
【0014】
(3)選別計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を指定枚数の特定の金種毎に仕分けする取引である。
選別計数取引は、計数取引とほぼ同じ動作である。ただし、選別計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を、金種毎に、オペレータによって設定された指定枚数分に仕分けして一時保留部に集積した後、返却部からオペレータに返却する点で、計数取引と相違する。
【0015】
なお、現金処理装置は、出金機能を有しており、釣銭準備金の払い出しを行う構成となっている場合もある。
【0016】
この現金処理装置は、投入部として、紙幣を投入するための紙幣投入部と硬貨を投入するための硬貨投入部とを有している。ただし、現金処理装置は、自動取引装置(ATM)と異なり、計数中に、紙幣及び硬貨を追加投入することができるように、シャッタが紙幣投入部及び硬貨投入部に設けられておらず、紙幣投入部及び硬貨投入部が開放された構成となっている。
【0017】
この現金処理装置の紙幣投入部は、オペレータが紙幣を投入及び抜き取りし易いように、紙幣の一部を外部に露出させた状態で積み込む構成となっている。また、硬貨投入部は、大量の硬貨が投入できるように、底が深く形成された構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特願2010−16493号
【特許文献2】特開昭62−35994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、従来の現金処理装置は、以下に説明するように、現金(特に、硬貨)が投入部に残留したまま放置されることがあり、これにより、残留した現金が誤った入金先に入金される場合がある、という課題があった。
【0020】
現金処理装置は、紙幣投入部及び硬貨投入部が開放された構成となっており、計数中に、紙幣及び硬貨を追加投入することができる。そのため、現金処理装置は、(1)計数中に、取引の取り消しが指示された場合(計数中に、オペレータが「中止」ボタンや「返却」ボタンを押下した場合)や、(2)投入された現金の計数が終了して、入金額が確定した後に、オペレータが紙幣及び硬貨を追加投入した場合に、現金が投入部に残留する。
【0021】
紙幣投入部は、残留紙幣の一部を外部に露出させる構成となっている。しかも、紙幣投入部の各残留紙幣は、同じ姿勢に整列されて積み込まれている(すなわち、整列状態となっている)。そのため、オペレータは、紙幣投入部の残留紙幣を容易に見つけることができるとともに、残留紙幣を紙幣投入部から容易に抜き取ることができる。その結果、オペレータは、紙幣投入部内に紙幣を残留させたままの状態で現金処理装置から立ち去ることがなかった。したがって、従来の現金処理装置は、紙幣投入部内に残留紙幣が発生したままの状態で放置されることがほとんどなかった。
【0022】
これに対して、硬貨投入部は、底の深い構成となっている。しかも、硬貨投入部の各残留硬貨は、バラバラな姿勢で投入されている(非整列状態となっている)。そのため、オペレータは、硬貨投入部の残留硬貨を見逃すことがある。その結果、オペレータは、硬貨投入部内に硬貨を残留させたままの状態で現金処理装置から立ち去ることがあった。したがって、従来の現金処理装置は、硬貨投入部内に残留硬貨が発生したままの状態で放置されることがあった。
【0023】
また、現金処理装置の中には、紙幣投入部の残留紙幣及び硬貨投入部の残留硬貨を装置内部に一旦取り込んでから紙幣返却部又は硬貨返却部に搬送してオペレータに返却する構成のものがある。
【0024】
この構成の現金処理装置は、紙幣投入部の各残留紙幣が同じ姿勢に整列されて積み込まれている(すなわち、整列状態となっている)。そのため、この構成の現金処理装置は、直ちに残留紙幣を装置内部に取り込んでから紙幣返却部に搬送することができる。したがって、この構成の現金処理装置は、時間差を生じることなく、紙幣投入部の残留紙幣をオペレータに返却することができる。その結果、この構成の現金処理装置は、紙幣投入部内に残留紙幣が発生したままの状態で放置されることがほとんどなかった。
【0025】
これに対して、この構成の現金処理装置は、硬貨投入部の各残留硬貨がバラバラな姿勢で投入されている(非整列状態となっている)。そのため、この構成の現金処理装置は、直ちに残留硬貨を装置内部に取り込んでから硬貨返却部に搬送することができない。したがって、この構成の現金処理装置は、硬貨投入部の残留硬貨をオペレータに返却するまでの間に、時間差が生じる。その結果、オペレータは、残留硬貨が存在しないものと誤認して、硬貨投入部内に硬貨を残留させたままの状態で現金処理装置から立ち去る場合がある。よって、この構成の現金処理装置は、この点で、硬貨投入部内に残留硬貨が発生したままの状態で放置されることがあった。
【0026】
従来の現金処理装置は、現金(特に、硬貨)が投入部に残留した状態で、次のオペレータが取引に入ると、投入部に残留した前のオペレータの現金が次のオペレータによって投入された現金に混入するため、残留した分の金額を誤って別の口座(次のオペレータによって所持された投入カードに記憶された入金先の口座)に入金してしまう。これにより、従来の現金処理装置は、現金トラブルが発生していた。
【0027】
なお、特許文献1に記載された技術は、取引開始時に投入部の硬貨の残留確認を行う技術であるが、残留硬貨が前回の取引者のものであるのか又は現在の取引者のものであるのかを特定することができない。そのため、特許文献1に記載された技術は、このような現金トラブルを解決することができない。
【0028】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、硬貨投入部の内部に硬貨が残留している可能性がある場合に、オペレータに注意を喚起する現金処理装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
前記目的を達成するため、本発明は、店舗での売上金の投入取引を実行する現金処理装置で、かつ、当該売上金の投入取引の実行に際して、当該売上金に相当する現金の計数中に硬貨を追加投入することが可能な現金処理装置であって、前記売上金の投入取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部と、オペレータによって前記売上金に相当する現金が投入される紙幣投入部及び硬貨投入部と、オペレータによって投入された前記現金の鑑別及び計数を実行する鑑別部と、入金すべき現金を収容する紙幣金庫部及び硬貨金庫部と、オペレータに返却すべき現金を集積する紙幣返却部及び硬貨返却部と、現金を所定の場所に搬送させる搬送機構とを有し、前記取引制御部は、前記売上金に相当する現金の計数中に、オペレータによって前記投入取引の取消が指示された場合に、前記搬送機構に計数済みの硬貨を前記硬貨返却部に搬送させた後、前記表示操作部に前記硬貨投入部内の残留硬貨を返却するための投入部硬貨返却誘導画面を表示させる構成とする。
【0030】
この現金処理装置は、硬貨投入部の内部に硬貨が残留している可能性がある場合として、オペレータによって投入取引の取消が指示された場合に、表示操作部が投入部硬貨返却誘導画面を表示して、オペレータに注意を喚起する。これにより、この現金処理装置は、硬貨投入部の内部に残留硬貨が発生したままの状態で放置されるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、硬貨投入部の内部に硬貨が残留している可能性がある場合に、オペレータに注意を喚起する現金処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1に係る現金処理装置の接続関係を示す図である。
【図2】実施形態1に係る現金処理装置の主要な構成を示す図である。
【図3A】実施形態1に係る現金処理装置の動作を示すフローチャート(1)である。
【図3B】実施形態1に係る現金処理装置の動作を示すフローチャート(2)である。
【図3C】実施形態1に係る現金処理装置の動作を示すフローチャート(3)である。
【図3D】実施形態1に係る現金処理装置の動作を示すフローチャート(4)である。
【図4A】メニュー画面の一例を示す図である。
【図4B】カードリード待ち画面の一例を示す図である。
【図4C】現金投入画面の一例を示す図である。
【図4D】計数中画面の一例を示す図である。
【図4E】選択画面の一例を示す図である。
【図4F】収納中画面の一例を示す図である。
【図4G】返却部紙幣取出誘導画面の一例を示す図である。
【図4H】返却部硬貨取出誘導画面の一例を示す図である。
【図4I】投入部硬貨返却誘導画面の一例を示す図である。
【図4J】投入部硬貨返却処理中画面の一例を示す図である。
【図4K】返却部硬貨確認誘導画面の一例を示す図である。
【図4L】カードリードエラー画面の一例を示す図である。
【図5】実施形態1に係る現金処理装置の動作の変形例を示すフローチャートである。
【図6A】実施形態2に係る現金処理装置の動作を示すフローチャート(1)である。
【図6B】実施形態2に係る現金処理装置の動作を示すフローチャート(2)である。
【図7A】投入部硬貨確認中画面の一例を示す図である。
【図7B】返却確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0034】
[実施形態1]
<現金処理装置の構成>
以下、図1及び図2を参照して、本実施形態1に係る現金処理装置の構成につき説明する。図1は、実施形態1に係る現金処理装置の接続構成を示す図である。また、図2は、実施形態1に係る現金処理装置の主要な構成を示す図である。
【0035】
本実施形態1に係る現金処理装置11は、店舗での売上金の投入(入金)取引を実行する装置である。現金処理装置11は、銀行等に設置されている自動取引装置(ATM)と同様の機能を有している。現金処理装置11は、操作表示部24からの操作により、「投入(入金)」、「計数」、「選別計数」等の各種取引を実行することができる。
【0036】
図1に示すように、現金処理装置11は、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設(主に、商業施設のバックヤード)に複数台設置されている。各現金処理装置11は、通信回線13を介して、金融機関の現金管理センタ等に設置されたホストコンピュータ12と通信可能に接続されている。現金処理装置11は、オペレータによって所持されている口座情報記憶媒体14に記憶された口座情報に基づいて、ホストコンピュータ12と通信する。ホストコンピュータ12は、通信回線13を介して、現金処理装置11と各種の取引に関する電文の送受信を実行して、取引の成立の可否を判定する。
【0037】
「口座情報記憶媒体14」は、売上金の投入(入金)取引を実行するための媒体である。口座情報記憶媒体14は、店舗での売上金の入金先(例えば、店舗の本社や地区管理センタ等)の口座を指定する口座情報を記憶している。口座情報記憶媒体14は、一般に、ICカードや磁気カードとして構成されている。以下、口座情報記憶媒体14を、「投入カード14」と称する。なお、ここでは、投入カード14は、現金処理装置11の後記する非接触式カードリーダ部25(図2参照)との間で無線による非接触な通信を行う、非接触式ICカードとして構成されているものとする。
【0038】
現金処理装置11は、オペレータによって投入カード14が非接触式カードリーダ部25にセット(載置)されると、投入カード14から口座情報をリードし、さらに、オペレータによって売上金に相当する現金が紙幣投入部26及び硬貨投入部27に投入されると、現金の鑑別及び計数を実行する。そして、現金処理装置11は、リードされた口座情報に基づいて、ホストコンピュータ12と通信して、投入された現金の鑑別及び計数の実行結果である金額情報を、口座情報によって指定された入金先の口座に入金処理する。これによって、現金処理装置11は、売上金の投入取引を実行する。
【0039】
図2に示すように、現金処理装置11は、制御部21、記憶部22、近接センサ23、
表示操作部24、非接触式カードリーダ部25、紙幣投入部26、硬貨投入部27、鑑別部28、紙幣リジェクト部29、紙幣返却部30、紙幣金庫部31、硬貨リジェクト部32、硬貨返却部33、硬貨金庫部34、及び、搬送機構35を有している。
【0040】
制御部21は、現金処理装置11の動作を制御する構成要素である。制御部21は、CPUによって構成されている。制御部21は、例えば、各種の取引の実行を制御する取引制御部21aとして機能する。
【0041】
記憶部22は、各種のデータやプログラムを記憶する構成要素である。記憶部22は、ROMや、RAM、HDD等によって構成されている。記憶部22は、例えば、投入カード14からリードされる口座情報を記憶する口座記憶部22a、及び、計数された現金の金額情報を記憶する金額記憶部22bに分割されている。
【0042】
近接センサ23は、現金処理装置11の周囲にいる人物(オペレータ)を検出する検出手段である。近接センサ23は、人物が現金処理装置11から一定の範囲内に接近すると、人物が現金処理装置11に接近したことを通知する信号を取引制御部21aに出力する。取引制御部21aは、近接センサ23から出力された信号(以下、単に「出力信号」と称する)に基づいて、初期画面の表示等の処理を実行する。
【0043】
表示操作部24は、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う構成要素である。ここでは、表示操作部24は、ディスプレイ等の表示部とタッチパネル等の操作部(入力部)とを備えているものとして説明する。表示部には、例えば、紙幣の計数結果や、「金庫部フル(満杯)」等の装置の状態が表示される。
【0044】
非接触式カードリーダ部25(以下、単に「カードリーダ部25」と称する)は、投入カード14からの口座情報のリードを実行する構成要素である。ここでは、カードリーダ部25は、投入カード14が所定の位置にセット(載置)されることにより、投入カード14との間で無線による非接触な通信を行う構成になっているものとする。
【0045】
紙幣投入部26は、投入(入金)取引や、計数取引、選別計数取引等の実行時に、紙幣が投入される構成要素である。紙幣投入部26は、計数中に、紙幣を追加投入することができるように、シャッタが設けられておらず、開放された構成となっている。また、紙幣投入部26は、オペレータが紙幣を投入及び抜き取りし易いように、紙幣の一部を外部に露出させた状態で積み込む構成となっている。
【0046】
なお、仮に、紙幣投入部26に残留紙幣が発生した場合に、紙幣投入部26は、残留紙幣の一部を外部に露出させる構成となっている。しかも、紙幣投入部26の各残留紙幣は、同じ姿勢に整列されて積み込まれている(すなわち、整列状態となっている)。そのため、オペレータは、紙幣投入部26の残留紙幣を容易に見つけることができるとともに、残留紙幣を紙幣投入部26から容易に抜き取ることができる。その結果、オペレータは、紙幣投入部26内に紙幣を残留させたままの状態で現金処理装置11から立ち去ることがない。したがって、現金処理装置11は、紙幣投入部26内に残留紙幣が発生したままの状態で放置されることがほとんどない。
【0047】
硬貨投入部27は、投入(入金)取引や、計数取引、選別計数取引等の実行時に、硬貨が投入される構成要素である。硬貨投入部27は、計数中に、硬貨を追加投入することができるように、シャッタが設けられておらず、開放された構成となっている。また、硬貨投入部27は、大量の硬貨が投入できるように、底が深く形成された構成となっている。
【0048】
なお、仮に、硬貨投入部27に残留硬貨が発生した場合に、硬貨投入部27は、底の深い構成となっている。しかも、硬貨投入部27の各残留硬貨は、バラバラな姿勢で投入されている(すなわち、非整列状態となっている)。そのため、オペレータは、硬貨投入部27の残留硬貨を見逃すことがある。その結果、オペレータは、硬貨投入部27内に硬貨を残留させたままの状態で現金処理装置11から立ち去る可能性がある。
【0049】
そこで、現金処理装置11は、硬貨が硬貨投入部27の内部に残留している可能性がある場合に、オペレータに注意を喚起するための画面(投入部硬貨返却誘導画面24i(図4I参照)や選択画面24e(図4E参照)等)を表示して、表示された画面に従ってオペレータに所定の行動を行わせる。これにより、現金処理装置11は、硬貨投入部27の内部の残留硬貨をオペレータに確実に持ち帰らせたり、又は、投入部26,27の内部の現金を追加投入扱いの現金として入金処理したりすることができ、もって、硬貨投入部27の内部に残留硬貨が発生したままの状態で放置されるのを防止することができる。
【0050】
鑑別部28は、現金処理装置11内に投入された現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)、又は、現金処理装置11外に放出する現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)の金種及び真偽を鑑別する構成要素である。
【0051】
紙幣リジェクト部29は、鑑別部28によって正常券として鑑別されなかった紙幣(リジェクト券)をオペレータに返却する構成要素である。
紙幣返却部30は、計数取引等で、計数された紙幣をオペレータに返却する構成要素である。
紙幣金庫部31は、鑑別部28によって正常券として鑑別された投入紙幣を収納する構成要素である。
【0052】
硬貨リジェクト部32は、鑑別部28によって正常貨として鑑別されなかった硬貨(リジェクト貨)をオペレータに返却する構成要素である。
硬貨返却部33は、計数取引等で、計数された硬貨をオペレータに返却する構成要素である。
硬貨金庫部34は、鑑別部28によって正常貨として鑑別された投入硬貨を収納する構成要素である。
搬送機構35は、現金を所定の場所に搬送する構成要素である。
【0053】
<現金処理装置の動作>
現金処理装置11は、前記した通り、現金(特に、硬貨)が投入部26,27の内部に残留している可能性がある場合に、オペレータに注意を喚起するための画面(投入部硬貨返却誘導画面24i(図4I参照)や選択画面24e(図4E参照)等)を表示して、表示された画面に従ってオペレータに所定の行動を行わせる。これにより、現金処理装置11は、投入部26,27の内部の現金(特に、硬貨)をオペレータに確実に持ち帰らせたり、又は、投入部26,27の内部の現金を追加投入扱いの現金として入金処理したりすることができる。
【0054】
なお、「硬貨投入部27の内部に硬貨が残留している可能性がある場合」とは、例えば、(1)計数中に、取引の取り消しが指示された場合(具体的には、計数中に、オペレータが「中止」ボタンや「返却」ボタンを押下した場合)や、(2)投入された現金の計数が終了して、入金額が確定した後に、オペレータが硬貨を追加投入した場合等を指している。
【0055】
以下、図3A〜図3Dを参照して、現金処理装置11の動作につき説明する。図3A〜図3Dは、それぞれ、実施形態1に係る現金処理装置の動作を示すフローチャートである。現金処理装置11の動作は、記憶部22(図2参照)に読み出し自在に予め格納されたプログラムによって規定されており、制御部21(主に、取引制御部21a)によって実現する。また、各情報は、記憶部22に読み出し自在に一旦格納されてから、利用される。また、表示操作部24(図2参照)に表示される各画面は、記憶部22に読み出し自在に予め格納された情報に基づいて構成される。以下、これらの点については、情報処理では常套手段であるので、その詳細な説明を省略する。
【0056】
現金処理装置11の取引制御部21aは、オペレータが現金処理装置11に接近したことを近接センサ23(図2参照)によって検出すると(又は、オペレータが表示操作部24に触ったことを検知すると)、初期画面として、図4Aに示す「メニュー画面24a」を表示操作部24に表示させる。これにより、取引制御部21aが、図3A〜図3Dに示す一連の処理を開始する。
【0057】
なお、図4Aは、メニュー画面の一例を示す図である。「メニュー画面24a」は、オペレータに、各種の取引項目の中から任意の取引を選択することを指示する構成となっている。ここでは、オペレータは、メニュー画面24aの指示に従って、表示操作部24を操作して、メニュー画面24aに表示されている各種の取引項目の中から「投入(取引)」ボタンを選択して押下したものとする。
【0058】
すると、表示操作部24の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部21aに通知し、取引制御部21aが、図3Aに示すように、座標位置情報に基づいて、オペレータによるメニュー画面24aからの「投入(取引)」ボタンの選択を検出する(S105)。
【0059】
取引制御部21aは、これに応答して、図4Bに示す「カードリード待ち画面24b」を表示操作部24に表示させる(S110)。図4Bは、カードリード待ち画面の一例を示す図である。「カードリード待ち画面24b」は、オペレータに、投入カード14(図1参照)をカードリーダ部25(図2参照)の上にセット(載置)することを指示する構成となっている。ここでは、オペレータは、カードリード待ち画面24bの指示に従って、投入カード14をカードリーダ部25の上にセット(載置)したものとする。
【0060】
すると、取引制御部21aは、カードリーダ部25に、投入カード14との間で無線による非接触な通信を行わせて、リード処理を実行させる(S115)。これにより、カードリーダ部25は、投入カード14から、入金先の口座情報を含む投入取引に用いる情報(以下、「カード情報」と称する)をリードし、リードされたカード情報を取引制御部21aに出力する。
【0061】
これに応答して、取引制御部21aは、カード情報を口座記憶部22aに一旦記憶させた後、カード情報に基づいて、リードされた投入カード14が登録済みの正規の投入カードであるか否かを、特に、入金先の口座情報が適正にリードされているか否かを判定する(S120)。
【0062】
S120の判定で、リードされた投入カード14が登録済みの正規の投入カードであると判定された場合(“Yes”の場合)に、処理は、S125に進む。一方、S120の判定で、リードされた投入カード14が登録済みの正規の投入カードでないと判定された場合(“No”の場合)に、処理は、「B」を介して、S210(図3B参照)に進む。
【0063】
S120の判定で、リードされた投入カード14が登録済みの正規の投入カードであると判定された場合(“Yes”の場合)に、取引制御部21aは、図4Cに示す「現金投入画面24c」を表示操作部24に表示させる(S125)。図4Cは、現金投入画面の一例を示す図である。「現金投入画面24c」は、オペレータに、現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)を投入部26,27の中に投入して「スタート」ボタンを押下することを指示する構成となっている。ここでは、オペレータは、現金投入画面24cの指示に従って、売上金に相当する現金を投入部26,27の中に投入し、さらに、現金投入画面24cに表示されている「スタート」ボタンを押下したものとする。
【0064】
すると、投入部26,27の内部に設けられた、現金の有無を検出するための図示せぬ現金検出センサが、オペレータによる現金の投入部26,27への投入を検出してその検出信号を取引制御部21aに出力する。取引制御部21aは、その検出信号に基づいて、オペレータによる現金の投入部26,27への投入を検出する(S130)。なお、取引制御部21aは、「スタート」ボタンが押下されてから所定時間以内に、現金検出センサから検出信号が入力されなければ、処理をS105に戻し、初期画面であるメニュー画面24a(図4A参照)を表示操作部24に表示させて、S105以降の処理を再び実行する。
【0065】
S130の後、表示操作部24の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部21aに送信し、取引制御部21aが、座標位置情報に基づいて、「スタート」ボタンの押下を検出する(S135)。
【0066】
S135の後、取引制御部21aは、図3Bに示すように、投入部26,27の中に投入された現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)の鑑別及び計数の実行を開始するとともに(S140)、図4Dに示す「計数中画面24d」を表示操作部24に表示させる(S145)。図4Dは、計数中画面の一例を示す図である。「計数中画面24d」は、金種毎に、計数された現金(紙幣及び硬貨の一方又は双方)の枚数を表示する構成となっている。
【0067】
取引制御部21aは、1枚の現金の鑑別及び計数が実行される都度、搬送機構35(図2参照)に、入金処理が可能な現金(正常券及び正常貨)をそれぞれ図示せぬ一時保留部へ搬送させて一時保留部の中に収納させるとともに、入金処理が不能な現金(リジェクト券及びリジェクト貨)をそれぞれリジェクト部(ここでは、紙幣リジェクト部29(図2参照)及び硬貨リジェクト部32(図2参照)の一方又は双方)へ搬送させてリジェクト部の中に収納させてオペレータに返却する。
また、取引制御部21aは、1枚の現金の鑑別及び計数が実行される都度、計数された現金の金額情報を金額記憶部22b(図2参照)に記憶する。
また、取引制御部21aは、1枚の現金の鑑別及び計数が実行される都度、計数中画面24dに表示されている、計数された現金の枚数を更新する。
【0068】
なお、リジェクト部29,32の中に収納された現金(すなわち、リジェクト券及びリジェクト貨)は、紙幣リジェクト部29(図2参照)が露出した構成となっており、また、硬貨リジェクト部32(図2参照)が例えば自動販売機の返却口と同様の構成になっているため、オペレータがそのまま抜き取ることができる。オペレータによって抜き取られた現金は、投入部26,27に再投入されて、鑑別及び計数が実行されるか、又は、オペレータによって一時的に保管された後、別の手段(例えば、郵送や持参等の手段)で入金先(例えば、店舗の本社や地区管理センタ等)に提出される。
【0069】
取引制御部21aは、現金の計数中、図4Dに示す「計数中画面24d」からオペレータによって「中止」ボタンが押下されたか否かを判定する(S150)。
【0070】
S150の判定で、「中止」ボタンが押下されたと判定された場合(“Yes”の場合)に、取引制御部21aは、計数を中断する(S155)。この後、処理は、「C」を介して、S190に進む。
【0071】
一方、S150の判定で、「中止」ボタンが押下されていないと判定された場合(“No”の場合)に、取引制御部21aは、1枚の現金の鑑別及び計数が実行される都度、現金の鑑別及び計数が終了したか否かを判定する(S160)。この判定は、投入部26,27の内部や現金の図示せぬ搬送路の近傍に設けられた図示せぬ現金検出センサが、現金の有無を検出し、現金の有無を取引制御部21aに通知することによって行われる。
【0072】
S160の判定で、現金の鑑別及び計数が終了したと判定された場合(“Yes”の場合)に、取引制御部21aは、図4Eに示す「選択画面24e」を表示操作部24に表示させる(S165)。図4Eは、選択画面の一例を示す図である。「選択画面24e」は、計数された現金の枚数を表示するとともに、オペレータに、「確定」ボタン、「返却」ボタン、及び、「追加投入」ボタンの中からいずれか1つのボタンを選択して押下することを指示する構成となっている。
【0073】
一方、S160の判定で、現金の鑑別及び計数が終了していないと判定された場合(“No”の場合)に、処理は、S145に戻る。その結果、取引制御部21aは、S145〜S160の処理を繰り返す。
【0074】
S165の後、オペレータは、選択画面24eの指示に従って、選択画面24eに表示されている「確定」ボタン、「返却」ボタン、及び、「追加投入」ボタンの中のいずれか1つのボタンを選択して押下する。すると、表示操作部24の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部21aに通知し、取引制御部21aが、座標位置情報に基づいて、オペレータによって押下されたボタンが、いずれのボタンであるかを判定する(S170)。
【0075】
S170の判定で、オペレータによって押下されたボタンが「追加投入」ボタンである場合(“「追加投入」押下”の場合)に、取引制御部21aは、図示せぬタッチパネルによって検出された座標位置情報に基づいて、オペレータによる「追加投入」ボタンの押下を検出する。
【0076】
この場合に、取引制御部21aは、オペレータによって投入部26,27に追加投入される現金の鑑別及び計数を実行する。すなわち、取引制御部21aは、S140〜S170の処理を繰り返す。その結果、現金処理装置11は、追加投入される現金がある場合に、その現金を追加投入扱いの現金として入金処理することができる。
【0077】
また、S170の判定で、オペレータによって押下されたボタンが「確定」ボタンである場合(“「確定」押下”の場合)に、取引制御部21aは、図示せぬタッチパネルによって検出された座標位置情報に基づいて、オペレータによる「確定」ボタンの押下を検出する。
【0078】
この場合に、取引制御部21aは、図4Fに示す「収納中画面24f」を表示操作部24に表示させるとともに、搬送機構35(図2参照)に、S145の処理(「計数中画面表示」の処理)中に図示せぬ一時保留部の中に収納された現金(すなわち、正常券及び正常貨)をそれぞれ金庫部(ここでは、紙幣金庫部31(図2参照)及び硬貨金庫部34(図2参照)の一方又は双方)に搬送させて金庫部の中に収納させる(S180)。図4Fは、収納中画面の一例を示す図である。「収納中画面24f」は、投入された現金を装置内部(金庫部)に収納していることをオペレータに通知する構成となっている。
【0079】
そして、取引制御部21aは、図3Aに示すS115でリードされた投入カード14のカード情報に基づいて、投入取引を実行する(S185)。このとき、取引制御部21aは、投入部26,27に投入された現金の鑑別部28(図2参照)による鑑別及び計数の実行結果である金額情報を、投入カード14に記憶された口座情報によって指定される入金先の口座に入金処理することによって、投入取引を実行する。
【0080】
また、S170の判定で、オペレータによって押下されたボタンが「返却」ボタンである場合(“「返却」押下”の場合)に、取引制御部21aは、図示せぬタッチパネルによって検出された座標位置情報に基づいて、オペレータによる「返却」ボタンの押下を検出する。
【0081】
この場合に、取引制御部21aは、搬送機構35(図2参照)に、計数済みの紙幣と計数済みの硬貨とをそれぞれ返却部(ここでは、紙幣返却部30(図2参照)及び硬貨返却部33(図2参照))に搬送させて、オペレータに返却する(S190)。なお、このS190の処理は、S155の処理が行われた場合にも、S155の処理の後に行われる。図3Cは、このS190の処理の詳細なフローを示している。以下、図3Cを参照して、S190の処理の詳細につき説明する。
【0082】
S190の処理(「計数済みの紙幣・硬貨返却」の処理)では、図3Cに示すように、まず、取引制御部21aが、搬送機構35に、装置内部に取り込まれた計数済みの紙幣を紙幣返却部30に搬送させる(S190a)。
【0083】
次に、取引制御部21aは、図4Gに示す「返却部紙幣取出誘導画面24g」を表示操作部24に表示させる(S190b)。これによって、現金処理装置11の内部に取り込まれた紙幣が、オペレータに返却される。なお、図4Gは、返却部紙幣取出誘導画面の一例を示す図である。「返却部紙幣取出誘導画面24g」は、紙幣返却部30から紙幣を抜き取ることをオペレータに指示する構成となっている。
【0084】
この後、取引制御部21aは、搬送機構35に、計数済みの硬貨(当該鑑別及び計数時にリジェクト部29に収納された紙幣を含む)を硬貨返却部33に搬送させる(S190c)。
【0085】
次に、取引制御部21aは、図4Hに示す「返却部硬貨取出誘導画面24h」を表示操作部24に表示させる(S190d)。これによって、計数済みの硬貨が、オペレータに返却される。その結果、S190の処理(「計数済みの紙幣・硬貨返却」の処理)が終了する。なお、図4Hは、返却部硬貨取出誘導画面の一例を示す図である。「返却部硬貨取出誘導画面24h」は、硬貨返却部33から硬貨を抜き取ることをオペレータに指示する構成となっている。
【0086】
現金処理装置11は、S190dの後、取引制御部21aが、図3Bに示すS195の処理を実行する。すなわち、取引制御部21aは、図4Iに示す「投入部硬貨返却誘導画面24i」を表示操作部24に表示させる(S195)。図4Iは、投入部硬貨返却誘導画面の一例を示す図である。「投入部硬貨返却誘導画面24i」は、硬貨投入部27に硬貨が残留している場合に、硬貨を硬貨返却部33から返却することをオペレータに通知する構成となっている。
【0087】
投入部硬貨返却誘導画面24iには、オペレータが表示された画面内容を確認したことを表すボタンとして「スタート」ボタンが表示されている。ここでは、オペレータは、投入部硬貨返却誘導画面24iに表示されている「スタート」ボタンを押下したものとする。なお、現金処理装置11は、オペレータが投入部硬貨返却誘導画面24iに表示されたスタートキーを押下せずに立ち去った場合に、硬貨投入部27の内部の残留硬貨の有無を確認して、残留硬貨があれば、その残留硬貨を立ち去ったオペレータの硬貨として図示せぬ取り忘れ保管部に保管する。
【0088】
オペレータが「スタート」ボタンを押下すると、表示操作部24の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部21aに送信し、取引制御部21aが、座標位置情報に基づいて、「スタート」ボタンの押下を検出する(S200)。
【0089】
取引制御部21aは、これに応答して、硬貨投入部27の残留硬貨の返却を行う(S205)。図3Dは、このS205の処理の詳細なフローを示している。以下、図3Dを参照して、S205の処理の詳細につき説明する。
【0090】
S205の処理(「硬貨投入部の残留硬貨返却」の処理)では、図3Dに示すように、まず、取引制御部21aが、図4Jに示す「返却処理中画面24j」を表示操作部24に表示させる(S205a)。図4Jは、返却処理中画面の一例を示す図である。「返却処理中画面24j」は、硬貨投入部27の中に硬貨がある場合に、その硬貨を返却するための動作を行っていることをオペレータに通知する構成となっている。
【0091】
次に、取引制御部21aは、硬貨投入部27の内部に設けられた図示せぬ現金検出センサを作動させて、硬貨投入部27の内部の残留硬貨の有無を確認する(S205b)。
【0092】
現金検出センサは、硬貨投入部27の内部に硬貨があればこれを検出してその検出信号を取引制御部21aに出力する。取引制御部21aは、その検出信号に基づいて、硬貨投入部27の内部に残留硬貨があるか否かを判定する(S205c)。
【0093】
S205cの判定で、硬貨投入部27の内部に残留硬貨があると判定された場合(“Yes”の場合)に、取引制御部21aは、搬送機構35に、硬貨投入部27の内部の残留硬貨を硬貨返却部33に搬送させる(S205d)。そして、取引制御部21aは、図4Hに示す「返却部硬貨取出誘導画面24h」を表示操作部24に表示させる(S205e)。これにより、S205の処理(「硬貨投入部の残留硬貨返却」の処理)が終了する。
【0094】
一方、S205cの判定で、硬貨投入部27の内部に残留硬貨がないと判定された場合(“No”の場合)に、取引制御部21aは、図4Kに示す「返却部硬貨確認誘導画面24k」を表示操作部24に表示させる(S205f)。これにより、S205の処理(「硬貨投入部の残留硬貨返却」の処理)が終了する。なお、図4Kは、返却部硬貨確認誘導画面の一例を示す図である。「返却部硬貨確認誘導画面24k」は、残留硬貨がないことをオペレータに通知する(図示例では、硬貨返却部33の内部に返却された硬貨がないことを確認するようにオペレータを誘導する)構成となっている。
【0095】
現金処理装置11は、図3Aに示すS120の判定で、リードされた投入カード14が登録済みの正規の投入カードでないと判定された場合(“No”の場合)に、図3Bに示すように、取引制御部21aが、図4Lに示す「カードリードエラー画面24l」を表示操作部24に表示させる(S210)。図4Lは、カードリードエラー画面の一例を示す図である。「カードリードエラー画面24l」は、リードされた投入カード14に異常があることをオペレータに通知する構成となっている。
【0096】
また、現金処理装置11は、S205e、S205f、及び、S210のいずれかの処理の後、取引制御部21aが、図3Bに示すS215の処理を実行する。すなわち、取引制御部21aは、初期画面であるメニュー画面24a(図4A参照)を表示操作部24に表示させる(S215)。これにより、現金処理装置11は、一連の処理を終了する。
【0097】
このように、現金処理装置11は、現金(特に、硬貨)が投入部26,27の内部に残留している可能性がある場合に、オペレータに注意を喚起するための画面(投入部硬貨返却誘導画面24i(図4I参照)や選択画面24e(図4E参照)等)を表示して、表示された画面に従ってオペレータに所定の行動を行わせる。これにより、現金処理装置11は、投入部26,27の内部の現金(特に、硬貨)をオペレータに確実に持ち帰らせたり、又は、投入部26,27の内部の現金を追加投入扱いの現金として入金処理したりすることができ、もって、投入部26,27の内部に残留する現金(特に、硬貨)が発生したままの状態で放置されるのを防止することができる。
【0098】
なお、図3Bに示すフローは、運用に応じて適宜変更することができ、例えば、図5に示すフローのように変更することができる。図5は、実施形態1に係る現金処理装置の動作の変形例を示すフローチャートである。
【0099】
図5に示す変形例では、現金処理装置11は、S205の処理(「硬貨投入部の残留硬貨返却」の処理)をS185の処理(「入金処理実行(投入取引実行)」の処理)の後にも実行する構成となっている。これにより、現金処理装置11は、取引の終了時に、硬貨投入部27に残留する硬貨(すなわち、計数終了後に、硬貨投入部27に投入された硬貨)があれば、その硬貨を自動的にオペレータに返却することができる。
【0100】
以上の通り、本実施形態1に係る現金処理装置11によれば、投入部26,27の内部に残留する現金(特に、硬貨)が発生したままの状態で放置されるのを防止することができる。その結果、現金処理装置11によれば、投入部26,27に残留した前のオペレータの現金(特に、硬貨)が次のオペレータによって投入された現金に混入して別の口座に入金されるという、現金トラブルが発生するのを防止することができる。
【0101】
[実施形態2]
本実施形態2は、計数終了時に投入部27に残留した硬貨がある場合(例えば、オペレータが計数終了後に投入し忘れた硬貨を追加して硬貨投入部27に投入した場合)に、その硬貨をオペレータに返却するのか、又は、その硬貨を追加投入扱いの硬貨として入金処理するのかをオペレータに選択させる構成となっている。すなわち、本実施形態2は、計数終了後に硬貨投入部27に投入された硬貨を追加投入扱いの硬貨として入金処理することが可能な構成となっている。
【0102】
本実施形態2は、実施形態1の図3Bに示すフローを、図6A及び図6Bに示すフローに変更したものである。以下、本実施形態2の動作について、実施形態1の動作と相違する動作を重点的に説明し、実施形態1の動作と同様の動作(図3B参照)については、前記した実施形態1の動作をこの実施形態2の動作に読み替えるものとして、詳細な説明を省略する。
【0103】
図6Aに示すように、本実施形態2は、実施形態1と比較すると、(1)S170の判定でオペレータによって押下されたボタンが「確定」ボタンであると判定された場合(“「確定」押下”の場合)に、「D」を介して、図6Bに示すS305〜S355の処理を実行する点、及び、(2)図3Bに示すS205の処理(「硬貨投入部の残留硬貨返却」の処理)が削除されており、S200の処理(「スタートボタンの押下を検出」の処理)の後に、「E」を介して、図6Bに示すS305〜S355の処理を実行する点で相違している。
【0104】
図6Bに示すように、現金処理装置11の取引制御部21aは、収納中画面24f(図4F参照)を表示操作部24に表示させるとともに、搬送機構35(図2参照)に、S145の処理(「計数中画面表示」の処理)中に図示せぬ一時保留部の中に収納された現金(すなわち、正常券及び正常貨)をそれぞれ金庫部(ここでは、紙幣金庫部31(図2参照)及び硬貨金庫部34(図2参照)の一方又は双方)に搬送させて金庫部の中に収納させる(S305)。
【0105】
S305の後、取引制御部21aは、図7Aに示す「投入部硬貨確認中画面24m」を表示操作部24に表示させる(S310)。図7Aは、投入部硬貨確認中画面の一例を示す図である。「投入部硬貨確認中画面24m」は、硬貨投入部27の内部の残留硬貨の有無を確認していることをオペレータに通知する構成となっている。
【0106】
S310の後、取引制御部21aは、硬貨投入部27の内部に設けられた図示せぬ現金検出センサを作動させて、硬貨投入部27の内部の残留硬貨の有無を確認する(S315)。
【0107】
現金検出センサは、硬貨投入部27の内部に硬貨があればこれを検出してその検出信号を取引制御部21aに出力する。取引制御部21aは、その検出信号に基づいて、硬貨投入部27の内部に残留硬貨があるか否かを判定する(S320)。
【0108】
S320の判定で、硬貨投入部27の内部に残留硬貨があると判定された場合(“Yes”の場合)に、取引制御部21aは、図7Bに示す「返却確認画面24n」を表示操作部24に表示させる(S325)。図7Bは、返却確認画面の一例を示す図である。「返却確認画面24n」は、投入された現金の金額情報として、未収納分の金額、金庫(図示せぬ一時保留部)に収納済み分の金額、及び、未収納分の金額と収納済み分の金額とを合計した計数計の金額を表示する構成となっている。また、「返却確認画面24n」は、硬貨投入部27の内部の残留硬貨を追加投入扱いの硬貨として入金処理することをオペレータに選択させるための「確定」ボタンと、硬貨投入部27の内部の残留硬貨を返却すべき硬貨として返却することをオペレータに選択させるための「返却」ボタンとを含む構成となっている。
【0109】
S325の後、オペレータは、表示操作部24を操作して、返却確認画面24nに表示されている「確定」ボタン、及び、「返却」ボタンのいずれか一方を選択して押下する。すると、表示操作部24の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部21aに通知し、取引制御部21aが、座標位置情報に基づいて、オペレータによって押下されたボタンが、いずれのボタンであるかを判定する(S330)。
【0110】
S330の判定で、オペレータによって押下されたボタンが「確定」ボタンである場合(“「確定」押下”の場合)に、取引制御部21aは、図示せぬタッチパネルによって検出された座標位置情報に基づいて、オペレータによる「確定」ボタンの押下を検出する。
【0111】
この場合に、取引制御部21aは、オペレータによって硬貨投入部27に追加投入される硬貨の鑑別及び計数を開始する(S335)。そして、取引制御部21aは、1枚の現金の鑑別及び計数が実行される都度、現金の鑑別及び計数が終了した(“Yes”)と判定されるまで、現金の鑑別及び計数が終了したか否かを判定する(S340)。S340の判定で、現金の鑑別及び計数が終了したと判定された場合(“Yes”の場合)に、処理は、S305(「収納中画面表示(現金を金庫へ収納)」)に戻る。
【0112】
また、S330の判定で、オペレータによって押下されたボタンが「返却」ボタンである場合(“「返却」押下”の場合)に、取引制御部21aは、図示せぬタッチパネルによって検出された座標位置情報に基づいて、オペレータによる「返却」ボタンの押下を検出する。
【0113】
この場合に、取引制御部21aは、搬送機構35に、硬貨投入部27の内部の残留硬貨を硬貨返却部33に搬送させる(S345)。そして、取引制御部21aは、返却部硬貨取出誘導画面24h(図4H参照)を表示操作部24に表示させる(S350)。これによって、残留硬貨が、オペレータに返却される。この後、処理は、「F」を介して、図6Aに示すS215(「メニュー画面表示」)に進む。
【0114】
また、S320の判定で、硬貨投入部27の内部に残留硬貨がないと判定された場合(“No”の場合)に、取引制御部21aは、図3Aに示すS115でリードされた投入カード14のカード情報に基づいて、投入取引を実行する(S355)。この後、処理は、「F」を介して、図6Aに示すS215(「メニュー画面表示」)に進む。
【0115】
以上の通り、本実施形態2によれば、例えば、オペレータが計数終了後に投入し忘れた硬貨を追加して硬貨投入部27に投入した場合に、その硬貨をオペレータに返却するのか、又は、その硬貨を追加投入扱いの硬貨として入金処理するのかをオペレータに選択させることができる。そして、オペレータが入金処理を選択したときに、追加投入された硬貨を含む投入された現金を、1回の取引で入金処理することができる。
【0116】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
【0117】
例えば、本発明は、オンライン/オフラインに関わらず商業施設等に設置し、IDカードにて入出金を管理する現金処理装置に適用することができる。
また、例えば、本発明は、計数取引時や選別計数取引時にも適用することができる。
また、例えば、現金処理装置11の取引制御部21aは、図3Dに示すS205(「硬貨投入部の残留硬貨返却開始」)の処理時に、S205bで硬貨投入部27の残留硬貨の確認を行いながら、残留硬貨の有無に関係なく、S205dの処理(すなわち、残留硬貨の硬貨返却部33への搬送処理)を行うようにしてもよい。これにより、現金処理装置11は、図3Dに示すS205c(「残留硬貨あり?」)の判定処理及びS205f(「返却部硬貨確認誘導画面表示」)の処理を実行しなくてもよくなる。
【符号の説明】
【0118】
11 現金処理装置
12 ホストコンピュータ
13 通信回線
14 口座情報記憶媒体(投入カード)
21 制御部
21a 取引制御部
22 記憶部
22a 口座記憶部
23 近接センサ
24 表示操作部
25 カードリーダ部
26 紙幣投入部
27 硬貨投入部
28 鑑別部
29 紙幣リジェクト部
30 紙幣返却部
31 紙幣金庫部
32 硬貨リジェクト部
33 硬貨返却部
34 硬貨金庫部
35 搬送機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗での売上金の投入取引を実行する現金処理装置で、かつ、当該売上金の投入取引の実行に際して、当該売上金に相当する現金の計数中に硬貨を追加投入することが可能な現金処理装置において、
前記売上金の投入取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部と、
オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部と、
オペレータによって前記売上金に相当する現金が投入される紙幣投入部及び硬貨投入部と、
オペレータによって投入された前記現金の鑑別及び計数を実行する鑑別部と、
入金すべき現金を収容する紙幣金庫部及び硬貨金庫部と、
オペレータに返却すべき現金を集積する紙幣返却部及び硬貨返却部と、
現金を所定の場所に搬送させる搬送機構とを有し、
前記取引制御部は、前記売上金に相当する現金の計数中に、オペレータによって前記投入取引の取消が指示された場合に、前記搬送機構に計数済みの硬貨を前記硬貨返却部に搬送させた後、前記表示操作部に前記硬貨投入部内の残留硬貨を返却するための投入部硬貨返却誘導画面を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、前記搬送機構に計数済みの紙幣と硬貨とをそれぞれ前記紙幣返却部又は前記硬貨返却部に搬送させた後、前記表示操作部に前記硬貨投入部内の残留硬貨を返却するための投入部硬貨返却誘導画面を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、前記売上金に相当する現金の計数が終了して入金額が確定した後に、硬貨が前記硬貨投入部に追加投入された場合に、前記表示操作部に前記投入部硬貨返却誘導画面を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の現金処理装置において、
前記投入部硬貨返却誘導画面は、オペレータが画面内容を確認した場合に押下されるキーを含み、
前記取引制御部は、前記投入部硬貨返却誘導画面から前記キーが押下された場合に、前記硬貨投入部に、内部の残留硬貨の有無を確認させて、残留硬貨があれば、前記搬送機構に当該残留硬貨を前記硬貨返却部に搬送させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、残留硬貨がなければ、前記表示操作部に、硬貨返却部の内部に返却された硬貨がないことを確認するようにオペレータを誘導するための返却部硬貨確認誘導画面を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、前記売上金に相当する現金の計数が終了して入金額が確定した後に、硬貨が前記硬貨投入部に追加投入された場合に、前記表示操作部に、オペレータに硬貨の追加入金を選択させるための選択画面を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の現金処理装置において、
前記選択画面は、追加投入キー、確定キー、及び、返却キーを含み、
前記取引制御部は、
前記追加投入キーが押下された場合に、追加投入された硬貨を含むすべての現金を入金処理し、
前記確定キーが押下された場合に、確定した入金額の現金のみを入金処理し、かつ、前記搬送機構に、追加投入された硬貨を前記硬貨返却部に搬送させ、
前記返却キーが押下された場合に、前記搬送機構に、追加投入された硬貨を含むすべての現金を前記紙幣返却部又は前記硬貨返却部に搬送させる
ことを特徴とする現金処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図4I】
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【図4J】
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【図4K】
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【図4L】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2011−253280(P2011−253280A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125660(P2010−125660)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591089556)株式会社 沖情報システムズ (276)
【Fターム(参考)】