説明

環境情報表示システム及び環境情報表示方法

【課題】 地球温暖化に対する意識を向上させるととともに、地球温暖化に関する知識を親しみやすく、わかりやすく伝えることを可能とする。
【解決手段】 環境に関する情報を記憶する記憶手段10と、植物100の近傍に設置されるとともに、環境に関する情報を表示する表示手段30と、植物100に人が接近又は接触したことを検出する検出装置50aと、この検出装置50aからの検出信号にもとづき、表示手段30に環境に関する情報を表示させる制御手段40aとを備えた

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に関する情報を表示する環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムに関し、特に、環境の改善に寄与する植物に触れることで、環境に関する種々の情報を得ることが可能な環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題、特に地球温暖化の問題は、国際的に取り組まれている重要課題の一つとなっている。
地球温暖化とは、地球表面の大気や海洋の平均気温が上昇する現象をいうが、これに伴う二次的被害が問題となっている。
例えば、異常気象の発生、砂漠化の進展、氷原・氷床の減少、海岸の浸食、さらには生物種の減少、農作物の不作など、自然環境だけでなく人間の生活にまで深刻な影響を与えつつある。
【0003】
ところで、この地球温暖化が起こる原因を説明するものに温暖化人為説がある。これは、化石燃料の燃焼やその他の人間活動(農業や森林破壊など)によって、二酸化炭素(以下、「CO」という。)に代表される温室効果ガスの排出量が増加したことが地球温暖化の原因であるとする説である。
COの排出量は、世界では約252億トン、日本では約123億トンと推定されている(EDMC/エネルギー・経済統計要覧2006年版)。この数字は、年々増加していることから、この増加を抑えて地球温暖化に歯止めを掛けようとする動きが国や民間の間で活発に行なわれている。
【0004】
我が国では、京都議定書を受けてCOの削減目標を掲げ、この目標を達成するよう、産業・民生・運輸の各部門に働きかけを行なっている。そして、製造業等の産業部門では、工場等が個々に目標を設定するなどしてCO排出の低減に努めている。
また、市民レベルでも、環境保護に対する意識は高まってきており、小規模ではあるがさまざまな工夫がなされている。例えば、節電などの省エネルギー、ゴミの量の削減、ECO製品の購入などが挙げられる。
【0005】
これらは、温室効果ガスの排出量を抑える動きであるが、一方で、排出された温室効果ガスを植物に吸収させて蓄積・固定する動きもある。森林面積の拡大や都市緑化の推進がそれである。
植物は、光合成をするときにCOを大気中から吸収する。この吸収したCOは、植物内や土壌内に蓄積・固定される。このように、植物は、COを取り込んで大気を浄化する役割を担っているが、その一方で、人間による森林の伐採や、地球温暖化による砂漠化の進展などから、COの固定量は年々減っていると推定されている。
このCO固定量を確保し増加させる取り組みとして、上述した森林面積の拡大等が行なわれているのである。
なお、植物のCO固定による大気浄化に関する技術は、従来から種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【特許文献1】特開2004−113702号公報
【特許文献2】特開2005−073680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、地球温暖化の問題は、一時的な対応で解決するようなものではなく、長期的視点に立って取り組まなければならない問題である。
また、国家間だけでなく、国民レベルでの問題意識の高まりがさらに必要であり、そのための啓蒙活動が重要となっている。
【0007】
さらに、地球温暖化への関心を促すためには、より身近な内容で、しかも親しみやすく、わかりやすく伝えることが大切である。
そのためにも、生活の中で、遊び心とともに、地球温暖化に関する知識を習得できるような発明の提案が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、地球温暖化に対する意識を向上可能とするととともに、地球温暖化に関する知識を親しみやすく、わかりやすく伝えることが可能な環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するため、本発明の環境情報表示システムは、環境に関する情報を表示する環境情報表示システムであって、環境に関する情報を記憶する記憶手段と、環境に関する情報を表示する表示手段と、植物に人が接近又は接触したことを検出する検出手段と、この検出手段からの検出信号にもとづき、表示手段に環境に関する情報を表示させる制御手段とを備えた構成としてある。
【0010】
環境情報表示システムをこのような構成とすると、環境に関する情報が表示手段に表示されるため、それを見た者に対し、地球温暖化に対する意識を向上させることができる。
しかも、その者が植物に接近または接触することで環境情報が表示されることから、親しみをもってその情報を得ることができる。
【0011】
また、本発明の環境情報表示システムは、環境に関する情報を、エネルギーを消費する所定の物が稼動したときの温室効果ガスの排出量、植物による温室効果ガスの吸収量、温室効果ガスの排出量をすべて吸収し得る植物の本数のいずれか一つ以上を含む構成とすることができる。
【0012】
環境情報表示システムをこのような構成とすれば、環境に関する情報、特に地球温暖化に関係した情報を、親しみやすく、わかりやすく人に伝えることができる。
【0013】
また、本発明の環境情報表示システムは、植物の幹周りの長さを示す幹周り情報と、植物の区分又は名称を特定する植物特定情報とを入力するデータ登録装置を備え、制御手段は、幹周り情報及び/又は植物特定情報にもとづいて植物による温室効果ガスの吸収量を算出する構成とすることができる。
【0014】
環境情報表示システムをこのような構成とすると、その場に植えられている植物についての環境情報を表示手段に表示させることができる。このため、より具体的な内容でわかりやすく環境情報を人に伝えることができる。
【0015】
また、本発明の環境情報表示システムは、植物が植えられた用土の水分の状態を検出する水分検出手段を備え、制御手段が、用土の水分の状態にもとづいて、表示手段に所定の情報を表示させる構成とすることができる。
環境情報表示システムをこのような構成とすれば、用土の水分に関することを表示手段に表示させることができる。これにより、水分を用土に補給するなどの措置を講ずることができる。
【0016】
また、本発明の環境情報表示システムは、植物を複数備え、制御手段が、人の接近又は接触した植物にもとづいて、表示手段に所定の情報を表示させる構成とすることができる。
環境情報表示システムをこのような構成とすると、人の数に応じて環境情報を表示手段に表示させることができる。このため、楽しみながら環境情報について知得できる。
【0017】
また、本発明の環境情報表示システムは、植物を複数備え、人が異なる植物に接近又は接触すると、制御手段が、表示手段に表示されていた情報を他の情報に切り換えて表示させる構成とすることができる。
環境情報表示システムをこのような構成とすれば、前回触れた植物と異なる植物に触れることで、視聴者自身が自主的に、表示手段に表示された内容を切り換えることができる。このため、視聴者が読み終わるまでその表示内容を表示させておくことができる。また、植物に次々触れることで表示内容がどんどん変わっていく様子を楽しむことができる。さらに、植物に関する情報を表示させることで、樹種や区分の異なる植物についての様々な情報をその場で知得できる。
【0018】
また、本発明の環境情報表示システムは、背の高い植物と背の低い植物とを備え、背の高い植物又は背の低い植物のうちの一方に人が接近又は接触したことが前記検出手段で検出されると、前記制御手段は、前記表示手段に表示された画面の全体を切り換え、他方に人が接近又は接触したことが前記検出手段で検出されると、前記制御手段は、前記表示手段に表示された画面の一部を切り換える構成とすることができる。
【0019】
環境情報表示システムをこのような構成とすると、触った植物によって表示内容を変えることができる。これにより、楽しみながら環境に関する情報を人に伝えることができる。
【0020】
また、本発明の環境情報表示システムは、植物に接近又は接触する人数の多少を検出する人数検出手段を備え、制御手段が、人数の多少にもとづいて、表示手段に所定の情報を表示させる構成とすることができる。
環境情報表示システムをこのような構成とすれば、人の数に応じて表示内容を変えることができる。これにより、楽しみながら環境に関する情報を人に伝えることができる。
【0021】
また、本発明の環境情報表示方法は、環境に関する情報を表示する環境情報表示方法であって、植物に人が接近又は接触したことを検出手段が検出すると、制御手段が、記憶手段から環境に関する情報を取り出して表示手段に表示させる構成とすることができる。
【0022】
環境情報表示方法をこのような構成とすると、通行人が目の前の植物に触れることで、環境情報が表示手段に表示されるため、植物という親しみ易い媒体をもって、楽しみながら、環境情報を知ることができる。
【0023】
また、本発明の環境情報表示プログラムは、環境に関する情報を表示する処理を環境情報表示システムに実行させる環境情報表示プログラムであって、植物に人が接近又は接触したことを検出すると、記憶手段から環境に関する情報を取り出して表示手段に表示させる処理を環境情報表示システムに実行させる構成とすることができる。
【0024】
環境情報表示プログラムをこのような構成とすれば、植物に触れるという簡易な行動で環境情報を容易に得ることができる。また、植物そのものが人間にとって身近な存在であることから、親しみやすく、楽しみながら、環境情報を得ることができる。
【発明の効果】
【0025】
以上のように、本発明によれば、表示手段に環境情報を表示させることで、環境問題への意識を高めさせることができる。
また、環境情報の表示が、植物に接近または接触することで行なわれるため、容易かつ親しみやすく、その情報を得ることができる。
さらに、目の前にある植物に関係した環境情報を表示させることで、具体例をもって、わかりやすくその情報を伝えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の各実施形態における環境情報表示システム及び環境情報表示方法は、プログラムに制御されたコンピュータにより実行することができる。プログラムは、例えば、記録媒体により提供される。記録媒体としては、たとえば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他コンピュータで読み取り可能な任意の手段を使用することができる。
また、記録媒体に記録されたプログラムは、記録媒体を直接コンピュータに装着して当該コンピュータに読み込ませることができ、また、通信回線を介してコンピュータに読み込ませるようにしても良い。
【0027】
[第一実施形態]
(I.環境情報表示システム)
まず、本発明の環境情報表示システムの実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態の環境情報表示システム1aは、記憶手段10と、データ登録装置20と、表示手段30と、制御手段40aと、検出装置50aと、電源手段60とを備えている。
【0028】
ここで、記憶手段10は、環境情報表示システム1が有する各種機能に関するデータやプログラムを記憶する。
具体的には、例えば、植物別CO吸収量テーブル、区分別CO吸収量テーブル、CO吸収量平均値テーブル、葉部総面積換算テーブル(高木、中低木)、葉部総面積換算テーブル(ポトス)、CO排出量テーブルなどを記憶する。
【0029】
植物別CO吸収量テーブルは、図2に示すように、植物ごと(樹種ごと)に、葉1mが1年間に吸収するCOの量(CO吸収量)を示すテーブルである。つまり、この植物別CO吸収量テーブルを参照することで、データ登録装置20で入力された植物の名称に対応する、葉1mが1年間に吸収するCOの量を検索・抽出することができる。例えば、植物の名称がポトスの場合、当該CO吸収量は2.5[kg/m・年]となる。
【0030】
区分別CO吸収量テーブルは、図3に示すように、植物の区分ごと(植物の形状区分ごと)に、葉1mが1年間に吸収するCOの量を示すテーブルである。つまり、この区分別CO吸収量テーブルを参照することで、データ登録装置20で入力された植物の区分に対応する、葉1mが1年間に吸収するCOの量を検索・抽出することができる。例えば、植物の区分が観葉植物(CO吸収量が高いもの)の場合、当該CO吸収量は2.5[kg/m・年]となる。
なお、図3の「観葉植物(CO吸収量・高)」は図2のポトスのCO吸収量をその代表として採用したものである。図3の「観葉植物(CO吸収量・低)」は図2のベンジャミンのCO吸収量をその代表として採用したものである。図3の「落葉広葉樹高木」は図2のユリノキ、オオシマザクラ、エノキの各CO吸収量の平均値を採用したものである。図3の「常緑広葉樹高木」は図2のクスノキ、アラカシ、トウネズミモチの各CO吸収量の平均値を採用したものである。図3の「中低木」は図2のサンゴジュ、ヒイラギモクセイ、トベラ、シャリンバイの各CO吸収量の平均値を採用したものである。
【0031】
CO吸収量平均値テーブルは、図4に示すように、植物の葉1mが1年間に吸収するCOの量であって、植物全体の平均的な値を示すテーブルである。このCO吸収量の平均値は、例えば、図2に示す植物別CO吸収量テーブルで挙げた各植物(ベンジャミンとシルバークイーンを除く)のCO吸収量の平均値をもって表すことができる。
【0032】
葉部総面積換算テーブル(高木、中低木)は、図5に示すように、植物の幹周りの長さと葉の総面積との関係を植物の区分ごとに示したテーブルである。つまり、この葉部総面積換算テーブル(高木、中低木)を参照することで、植物の幹周りの長さに対応する植物の区分ごとの葉部総面積を検索・抽出することができる。
例えば、幹周りの長さが10[cm]の場合、落葉広葉樹高木の葉部総面積は70[m]、常緑広葉樹高木の葉部総面積は50[m]、中低木の葉部総面積は15[m]となる。
【0033】
なお、幹周りの長さは、落葉広葉樹高木や常緑広葉樹高木と中低木とで異なる。落葉広葉樹高木や常緑広葉樹高木の場合は、胸高直径(地表面から1.3mの高さの幹の直径)が、中低木の場合は、根元直径が、それぞれ幹周りの長さとなる。
また、高木とは、樹高(植物の高さ)が3m以上のもの、中低木とは、樹高が3m未満のものをいう。
【0034】
葉部総面積換算テーブル(ポトス)は、図6に示すように、ポトスの鉢の種類と葉の総面積との関係を示したテーブルである。つまり、この葉部総面積換算テーブル(ポトス)を参照することで、ポトスの鉢の種類に対応する葉部総面積を検索・抽出することができる。
例えば、小鉢の場合の葉部総面積を0.27[m]、中鉢の場合の葉部総面積を3.5[m]とすることができる。
【0035】
これらのうち0.27[m]という値は、出願人が独自に測定して得られた値である。
測定方法の概要は、以下の通りである。
ポトスの小鉢を50鉢用意した。各鉢ごとに葉を1枚1枚剪断した。各葉ごとにその全体をスキャナで読み取り、その輪郭をパーソナルコンピュータ(PC)で解析し、この解析結果(輪郭)から葉の面積を割り出した。この割り出した各葉の面積を各鉢ごとに集計(合算)し、各鉢ごとの葉部総面積を算出した。また、この葉部総面積を葉の枚数で除算して、各鉢における葉ごとの葉部面積の平均値を算出した。さらに、各鉢ごとの葉部総面積を50鉢分合計し、これを50で除算して、1鉢あたりの葉部総面積の平均値を算出した。
ここで、ポトスは、小鉢の場合で1株あたり50〜60枚の葉があることがわかった。また、葉1枚の面積は、極端に小さいものを除くと、60[cm]前後であることがわかった。そして、1株あたりの葉部総面積は、小さい葉も合わせて平均を算出すると、2663.4[cm](約0.27[m])となった。
なお、同図における中鉢の葉部総面積は、小鉢の葉部総面積の13倍として算出した。
【0036】
また、葉部総面積換算テーブルの幹周りの長さに挙げられていない数値が幹周り情報としてデータ登録装置20で入力されたときは、次の手法で葉部総面積を算出することができる。
入力された幹周りの長さが35[cm]の場合、葉部総面積は、次の式により算出できる。
葉部総面積[m]=[{(700−400)・(35−30)}/(40−30)]+400=550[m
これは、葉部総面積換算テーブルに示された幹周りの長さのうちデータ登録装置20で入力された幹周りの長さに近い前後の値を抽出し(ここでは、35[cm]に近いの前後の値30[cm]と40[cm])、これらに対応する葉部総面積を抽出し(ここでは、落葉広葉樹高木の400[m]と700[m])、x=ay+bに各値を代入したときの(400[m]=a×30[cm]+b、700[m]=a×40[cm]+b)aとbとの値を求め(a=30、b=−500)、このx=30y−500のyに35[cm]を代入したとき(x=30×35[cm]−500)のxを算出したものである。
なお、葉部総面積換算テーブルの幹周りの長さは、本実施形態においては、図5に示す値としているが、同図に示す値に限るものではなく、任意の値を設定することができる。
【0037】
CO排出量テーブルは、図7に示すように、COの排出に関係する対象物、エネルギー消費量、換算値、CO排出量のそれぞれの対応を示すテーブルである。
ここで、対象物の具体例としては、自動販売機、エアコン、ガスファンヒーター、自家用車、人などがある。
そして、CO排出量は、自動販売機とエアコンについては、電気の消費によるCOの排出量、ガスファンヒーターについては、ガス(ここでは都市ガス)の消費によるCOの排出量、自家用車については、ガソリンの消費によるCOの排出量、人については、呼吸によるCOの排出量となる。
なお、対象物は、図7に示したものに限るものではなく、任意の物を選ぶことができる。
【0038】
また、記憶手段10は、データ登録装置20から送られてきた各種情報(植物特定方法選択情報、植物名称情報、ポトス種類情報、植物区分情報、幹周り情報、平均CO採用情報など)、制御手段40aで算出された各種データ(単位吸収量算出部41で算出されたCO吸収量、葉部総面積算出部42で算出された葉部総面積、表示データ算出部43で算出された各データなど)を記憶する。
【0039】
データ登録装置20は、植物に関するデータを入力し、これを制御手段40aへ送る。
このデータ登録装置20は、図8に示すように、登録用入力手段21と、登録用表示手段22と、登録データ記憶手段23と、登録データ送信手段24と、登録用制御手段25とを有している。
登録用入力手段21は、キーボードやタッチパネル等のユーザインタフェースであって、ユーザが操作することでデータが入力される。
【0040】
登録用表示手段22は、ディスプレイやタッチパネルなどで構成することができ、データ登録装置20が有する各種機能に関するデータや入力画面等を表示する。
具体的には、例えば、オープニング画面、植物特定方法選択画面、植物名称選択画面、ポトスの鉢の種類入力画面、植物区分選択画面、幹周り長さ入力画面、平均CO採用確認画面、登録確認画面などを表示する。
【0041】
オープニング画面は、データ登録装置20の電源(図示せず)がONにされた場合や、各処理が終了した場合(図28のステップ26等)に表示される画面である。このオープニング画面には、図9に示すように、スタートボタンが表示されており、これを選択(押下)することで、植物特定方法選択画面が表示される。
【0042】
植物特定方法選択画面は、植物の名前(樹種の名称)、植物の区分、植物の大きさのいずれによってその植物を特定するかを選択する画面であって、図10に示すように、「植物の特定の仕方を選んで下さい。」といったメッセージとともに、「植物の名前を選ぶ」,「植物の区分を選ぶ」,「植物の大きさを入力する」,「植物を特定しない」などの項目を表示する。ユーザは、これら項目のうちの一つを選び、ラジオボタンにマークすることでその項目を選択できる。
また、植物特定方法選択画面には、決定ボタンが表示されており、これを選択することで、ラジオボタンにマークした項目が植物特定方法として決定される。さらに、戻るボタンが表示されており、これを選択することで、一つ前の画面(幹周り長さ入力画面)を表示させることができる。
【0043】
植物名称選択画面は、植物特定方法選択画面で「植物の名前を選ぶ」が選択され決定されたときに表示される画面であって、複数の植物の名前が表示されており、ユーザはその中から一つを選ぶことができる。具体的には、図11に示すように、「植物の名前を選んで下さい。」といったメッセージとともに、具体的な植物の名前や、「その他」などの項目を表示する。ユーザは、植物の名前または項目のうちの一つを選択できる。
また、植物名称選択画面には、決定ボタンが表示されており、これを選択することで、ラジオボタンにマークした植物の名称又は項目が植物名称情報として決定される。さらに、戻るボタンが表示されており、これを選択することで、一つ前の画面(植物特定方法選択画面)を表示させることができる。
【0044】
ポトスの鉢の種類入力画面は、植物名称選択画面で植物の名前として「ポトス」が選択され決定されたときに表示される画面であって、ポトスの鉢の種類(鉢の大きさ)が表示されており、ユーザはその中から一つを選ぶことができる。具体的には、図12に示すように、「ポトスの鉢の種類を選んで下さい。」といったメッセージとともに、ポトスの鉢の大きさである「小鉢」や「中鉢」、さらに「不明」などの項目を表示する。ユーザは、それら鉢の大きさまたは項目のうちの一つを選択できる。
また、ポトスの鉢の種類入力画面には、決定ボタンが表示されており、これを選択することで、ラジオボタンにマークした鉢の大きさ又は項目がポトス種類情報として決定される。さらに、戻るボタンが表示されており、これを選択することで、一つ前の画面(植物名称選択画面)を表示させることができる。
【0045】
植物区分選択画面は、植物特定方法選択画面で「植物の区分を選ぶ」が選択され決定されたときに表示される画面であって、複数の植物の区分が表示されており、ユーザはその中から一つを選ぶことができる。具体的には、図13に示すように、「植物の区分を選んで下さい。」といったメッセージとともに、具体的な植物の区分である「観葉植物」や「落葉広葉樹高木」、さらに「不明」などの項目を表示する。ユーザは、植物の区分または項目のうちの一つを選択できる。
また、植物区分選択画面には、決定ボタンが表示されており、これを選択することで、ラジオボタンにマークした植物の区分又は項目が植物区分情報として決定される。さらに、戻るボタンが表示されており、これを選択することで、一つ前の画面(植物特定方法選択画面)を表示させることができる。
【0046】
幹周り長さ入力画面は、植物特定方法選択画面で「植物の大きさを入力する」が選択され決定されたときに表示される画面であって、図14に示すように、「植物の幹周りの長さを入力して下さい。」といったメッセージとともに、幹周り長さを入力するためのインプットボックス(またはテキストエリア)を表示する。
また、幹周り長さ入力画面には、決定ボタンが表示されており、これを選択することで、インプットボックスに入力された幹周り長さを決定して次の画面に移行させることができる。
【0047】
平均CO採用確認画面は、植物特定方法選択画面で「植物を特定しない」が選択されたときに表示される画面であって、葉1mあたりのCO吸収量を植物全体の平均値で表すこととするか否かをユーザに確認させる画面である。具体的には、図15に示すように、「葉1mあたりのCO吸収量は、植物全体の平均値を採用しますか。」といったメッセージとともに、「はい」や「いいえ」などのボタンを表示する。ユーザは、「はい」または「いいえ」のいずれか一つを選択できる。
ここで、「はい」が選択されたときは、葉1mあたりのCO吸収量が植物全体の平均値をもって表わされる。すなわち、図4に示すCO吸収量平均値テーブルから抽出されたCO量が採用される。
一方、「いいえ」が選択されたときは、植物特定方法選択画面が表示される。
【0048】
登録確認画面は、植物名称選択画面、ポトスの鉢の種類入力画面、植物区分選択画面、幹周り長さ入力画面、平均CO採用確認画面で入力・選択された内容を登録するか否かをユーザに確認させる画面である。
具体的には、図16に示すように、登録内容が表示される。
登録内容には、植物の名称又は区分(植物特定情報)、ポトス種類情報、幹周りの長さ(幹周り情報)の内容が表示される。具体的には、例えば、植物名として「ポトス」や「シャリンバイ」など、植物の区分として「落葉広葉樹高木」や「特定せず」など、幹周りの長さとして「5cm」、ポトスの鉢の種類として「小鉢」などが表示される。
【0049】
また、登録確認画面には、「はい」(登録),「いいえ」(変更)等の項目が表示されており、ユーザは、いずれかの項目を選択できる。
ここで、「はい」が選択されたときは、表示された登録内容が制御手段40aへ送信されて登録される。一方、「いいえ」が選択されたときは、植物特定方法選択画面が表示される。これにより、植物特定方法等の変更(再度の入力、選択)が可能となる。
【0050】
登録データ記憶手段23は、データ登録装置20の有する各種機能を実行させるためのプログラムやデータなどを記憶する。
また、登録データ記憶手段23は、登録用入力手段21での入力操作により入力された数値、選択された項目などを記憶する。具体的には、植物特定方法選択画面で選択された植物の特定方法(植物特定方法選択情報)、植物名称選択画面で選択された植物の名称(植物名称情報)、ポトスの鉢の種類入力画面で選択された鉢の種類(ポトス種類情報)、植物区分選択画面で選択された植物の区分(植物区分情報)、幹周り長さ入力画面で入力された植物の幹周りの長さ(幹周り情報)、平均CO採用確認画面で「はい」が選択されたことを示す平均CO採用情報などが記憶される。
【0051】
登録データ送信手段24は、登録データ記憶手段23に記憶されているデータを制御手段40aへ送信する。また、登録データ送信手段24は、登録確認画面で「登録しますか?」の問いに対し「はい」が選択されたときには、その登録確認画面に表示されていた登録内容を送信する。
【0052】
登録用制御手段25は、登録データ記憶手段23から読み込んだプログラムにもとづき、データ登録装置20を構成する各手段に命令を送り、または、登録用制御手段25自身が動作して、データ登録装置20の有する各種機能を実行する。
具体的には、登録用入力手段21での操作により入力・選択された各種情報を登録データ記憶手段23へ記憶・保存する処理、登録用表示手段22に所定の情報等を表示させる処理、登録データ送信手段24に所定の情報を送信させる処理などを実行する。
【0053】
なお、データ登録装置20は、制御手段40aから脱着可能とすることができる。
すなわち、通常は、このデータ登録装置20を外した状態で環境情報表示システム1を設置する。そして、植物に関する情報の登録が必要な場合に、このデータ登録装置20を制御手段40aに接続して各種情報を登録する。
【0054】
表示手段30は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管),LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ),プラズマディスプレイなどで構成することができ、植物100の近傍に設置される。また、表示手段30は、制御手段40aの表示制御部44の制御により、所定の情報を表示する。
【0055】
例えば、表示手段30は、制御手段40aから送られてきた各種情報を環境情報として表示する。
具体的には、次のような内容を環境情報として表示することができる。
「ボク(△△△)は1日に○○kgのCOを吸収できるよ!」(図17)
「ボク(△△△)が100本あれば、1日に○○kgのCOを吸収できるよ!」(図18)
「ボク(△△△)が10本あれば、飲料用自動販売機○○台が排出するCOをすべて吸収できるよ!」(図19)
「飲料用自動販売機1台が排出するCOをすべて吸収するには、ボク(△△△)が○○本必要だよ!」(図20)
これら表示内容のいずれを表示するかは、制御手段40aの表示制御部44で決められる。
【0056】
なお、これら図17〜図20に示す表示内容は、COの排出量や吸収量に関するものであるが、表示手段30に表示させるデータは、COに関するものに限るものではなく、たとえば、温室効果をもたらす気体、すなわち温室効果ガスに関するものであってもよい。
温室効果ガスには、例えば、CO、水蒸気、対流圏オゾン、メタン、一酸化二窒素(亜酸化窒素)、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄などが含まれる。
これらのうち、メタンは、同量のCOの21倍の温室効果をもたらすと言われているが、天然ガスから得られる他、工業的にも大量に生産されているため、この生産量を表示手段30に表示させることができる。
また、一酸化二窒素や六フッ化硫黄についても、工業生産されていることから、この生産量を表示手段30に表示させることができる。
【0057】
制御手段40aについては、後記の(II.制御手段)において、詳述する。
また、検出手段50aについては、後記の(III.検出手段)において、詳述する。
電源手段60は、制御手段40a等に電源を供給するための手段である。この電源手段60は、例えば、バッテリであってもよく、商用電源であってもよい。
【0058】
(II.制御手段)
次に、制御手段について、図21を参照して説明する。
制御手段40aは、プログラム制御により動作するコンピュータであって、同図に示すように、CO単位吸収量算出部41と、葉部総面積算出部42と、表示データ算出部43と、表示制御部44と、登録データ制御部45と、電源制御部46とを有している。
【0059】
CO単位吸収量算出部41は、データ登録装置60から送られてきた植物特定情報にもとづき、植物別CO吸収量テーブル、区分別CO吸収量テーブル、CO吸収量平均値テーブルのいずれかを選択する。そして、この選択したテーブルを参照して、植物特定情報にもとづくCO吸収量を検索・抽出する。
具体的には、例えば、植物特定情報が植物名称情報であるときは、植物別CO吸収量テーブルを選択し、この植物別CO吸収量テーブルを参照して、植物名称情報が示す植物の名前に対応したCO吸収量を検索・抽出する。
【0060】
また、植物特定情報が植物区分情報であるときは、区分別CO吸収量テーブルを選択し、この区分別CO吸収量テーブルを参照して、植物区分情報が示す植物の区分に対応したCO吸収量を検索・抽出する。
さらに、植物特定情報が平均CO採用情報であるときは、CO吸収量平均値テーブルを選択し、このCO吸収量平均値テーブルを参照してCO吸収量を検索・抽出する。
【0061】
葉部総面積算出部42は、記憶手段10に記憶された葉部総面積換算テーブル(高木、中低木)を参照して、データ登録装置60から送られてきた幹周り情報の示す値に対応する葉部総面積を検索・抽出する。
また、葉部総面積算出部42は、記憶手段10に記憶されたポトス種類情報にもとづき、葉部総面積換算テーブル(ポトス)を参照して、ポトスの鉢の種類に対応する葉部総面積を検索・抽出する。
これら抽出された葉部総面積は、葉部総面積情報として記憶手段10に記憶される。
【0062】
表示データ算出部43は、表示制御部44が選択した表示内容(表示手段30に表示させる表示内容)に必要なデータを算出する。
具体的には、次のデータを算出する。
(i)図17に示す表示内容のCO吸収量
このCO吸収量は、植物1本あたりのCO吸収量を示すものであり、次の式で算出される。
CO吸収量[kg/本]=葉部総面積[m]×CO単位吸収量[kg/m
ここで、葉部総面積[m]は、葉部総面積算出部42で算出されたもの、CO単位吸収量[kg/m]は、CO単位吸収量算出部41で算出されたものである。
【0063】
(ii)図18に示す表示内容のCO吸収量
このCO吸収量は、100本の植物が吸収し得るCOの量を示すものであり、次の式で算出される。
CO吸収量[kg・本]=葉部総面積[m]×CO単位吸収量[kg/m]×植物の本数[本]
なお、図18においては「100本」としてあるが、100本に限るものではなく、任意の本数にすることができる。
【0064】
(iii)図19に示す表示内容の自動販売機の台数
この台数は、10本の植物が吸収し得るCOに相当する自動販売機の台数を示すものであり、次の式で算出される。
自動販売機の台数[台]=(葉部総面積[m]×CO単位吸収量[kg/m]×植物の本数[本])/自動販売機1台が排出するCOの量[kg/台]
なお、図19においては「10本」としてあるが、10本に限るものではなく、例えば「100本」や「1500本」など、任意の本数にすることができる。
【0065】
(iv)図20に示す表示内容の植物の本数
この本数は、自動販売機1台の稼動により排出されるCOの量をすべて吸収し得る植物の本数を示すものであり、次の式で算出される。
植物の本数[本]=自動販売機1台が排出するCOの量[kg/台]/(葉部総面積[m]×CO単位吸収量[kg/m])
なお、図20においては「1台」としてあるが、1台に限るものではなく、例えば「10台」や「50台」など、任意の台数にすることができる。
【0066】
ここで、表示制御部44が自動販売機以外の対象物を指定した場合は、表示データ算出部43は、CO排出量テーブルを参照して、指定された対象物に対応するCO単位排出量を検索・抽出して、上述の算出に用いる。
また、表示データ算出部43は、上述したデータ以外のデータを算出することができる。
(v)CO排出量の算出
CO排出量は、対象物が複数台あるときのCO排出量を示すものであり、次の式で算出される。
CO排出量[kg・台]=CO単位排出量[kg]×台数[台]
【0067】
表示制御部44は、検出手段50aから検出信号が送信されてくると、表示内容を選択し、表示データ算出部43に所定のデータを算出させ、これら表示内容及びデータを表示手段30へ送信して表示させる。
また、表示制御部44は、表示内容が図19に示すもの、または、図20に示すものである場合には、対象物をCO排出量テーブルから抽出することができる。この場合、表示データ算出部43は、その抽出された対象物について所定のデータを算出する。また、表示手段30はその抽出された対象物についての表示内容を表示する。
【0068】
登録データ制御部45は、データ登録装置20から送信されてきた情報を記憶手段10へ送って記憶させる。
電源制御部46は、電源装置60からの電力供給のON/OFFを制御する。
【0069】
(III.検出手段)
次に、検出手段について、図22を参照して説明する。
同図は、検出手段の構成を示すブロック図である。
検出手段50aは、人が植物100に接近又は接触したことを検出する手段であって、同図に示すように、第一電極51と、高周波電源52と、第二電極53と、検出手段54と、検出信号出力手段55とを備えている。
【0070】
第一電極51は、植物100,用土200,容器300のうちの一つ又は二つ以上に取り付けられており、高周波電源52の電圧印加側端子に接続されている。この第一電極51は、例えば、導電性材料で形成することができる。
なお、植物100は、従来公知の任意好適な植物を用いることができ、特定の種類(樹種、区分)に限定されるものではない。
用土200とは、植物100を植えるための土をいう。この用土200には、例えば、培養土、改良用土、これらに配合される赤玉土、鹿沼土、腐葉土、パーライトなどが含まれる。この用土200についても、特定の種類に限定されるものではない。
【0071】
容器300は、用土200を入れる器であって、具体的には、例えば鉢(ポット)やプランタなどが含まれる。この容器300には、用土200とともに石や砂利などを入れることができ、さらに、そこに植物100が植えられる。
この容器300の形状や材質は、特に限定されるものではない。
なお、容器300は、同図に示すように、テーブル上に乗せるとともに、プラスチック製の皿などを敷き床面に対して充分な電気的絶縁を保ち、床面から離した位置に設置するのが望ましい。
【0072】
高周波電源(交流電源)52は、第一電極51に高周波電圧を印加する。この高周波電源52は、例えば周波数50kHz、電圧10Vの高周波を出力することができる。ここで、周波数50kHzとしたのは、商用電源の50Hzからの干渉をなくすために、それよりも充分に高い周波数としたためである。
第二電極53は、床面に置かれたアース板56(例えば、アルミ箔など)に取り付けられている。そして、第二電極53は、検出手段54を介して高周波電源52の接地側端子に接続されている。なお、アース板56は、わざわざ床面に設置しなくても電流検出手段54、検出信号出力手段55または電源手段60の内部静電容量を介して地面に接地されることを応用してもよい。
【0073】
検出手段54は、高周波電源52の接地側端子と第二電極53との間に接続されており、それら高周波電源52と第二電極53との間で生ずる電気的変化を検出する。
具体的には、アース板56と地面の間の静電容量Cgを介して地面から高周波電源52へ向かって流れ込む戻り電流を検出する。
【0074】
この検出手段54の具体的な回路構成を図23に示す。
同図に示すように、検出手段54は、電流検出用抵抗器R1と、検出用ダイオードD1と、小容量コンデンサC1と、ゲイン調整用可変抵抗器R2と、増幅器A1と、電圧比較器A2とを有している。
【0075】
ここで、電流検出用抵抗器(検出用抵抗器)R1は、戻り電流を検出する。
この検出により電流検出用抵抗器R1の両端に発生する電圧VR1は、図24に示すようになる。すなわち、人体が植物100に接近又は接触していないときは、小さい振幅の波形となり(同図(a))、一方、人体が植物100に接近又は接触すると、大きい振幅の波形となる(同図(b))。
この電流検出用抵抗器R1の抵抗値は、例えば、10kΩとすることができる。
【0076】
検出用ダイオードD1は、電流検出用抵抗器R1で検出された電圧VR1を整流する。この検出用ダイオードD1の両端の電圧VD1は、図25に示すようになる。すなわち、人体が植物100に接近又は接触したときの電圧(同図(b/2))が、接近又は接触していないときの電圧(同図(a/2))に比べて大きくなる。
なお、本実施形態においては、図24及び図25に示したように、検出用ダイオードD1にて電圧VR1を整流する構成としてあるが、その整流は半波整流に限るものではない。すなわち、ここでは、検出した交流信号を直流に変換することが目的であるため、整流の手段は、例えば全波整流、倍電圧整流、ブリッジ整流などであってもよい。
【0077】
結合用の小容量コンデンサC1は、高周波のみを通すコンデンサであって、検出用ダイオードD1で整流して得られた直流成分を電流検出用抵抗器R1に逆戻りするのを阻止するとともに、電圧VD1を平滑化する。
【0078】
ゲイン調整用可変抵抗器R2は、増幅器A1のゲインを調整する。このゲイン調整用可変抵抗器R2を備えることで、増幅器A1から出力された電圧VA1における(a/2)’と(b/2)’との間に基準電圧(閾値電圧)Vsがくるように調整することができる(図26参照)。
増幅器A1は、ゲイン調整用可変抵抗器R2で調整されたゲインにしたがって、電圧VD1を増幅し、増幅電圧VA1として出力する。
なお、基準電圧Vsは、人体が植物100に接近又は接触していないときの増幅電圧VA1を記憶保持したものを利用してもよい。
【0079】
電圧比較器A2は、基準電圧Vsと、増幅器A1からの増幅電圧VA1とを比較する。これら比較される電圧の波形を図26に示す。
比較の結果、増幅電圧VA1が基準電圧Vsよりも高いとき、すなわち増幅電圧VA1が(b/2)’のときは、電圧比較器A2から制御信号VA2が出力される。
一方、増幅電圧VA1が基準電圧Vsよりも低いとき、すなわち増幅電圧VA1が(a/2)’のときは、電圧比較器A2から制御信号VA2は出力されない。
【0080】
検出信号出力手段55は、検出手段54からの制御信号にもとづいて検出信号を出力する手段であって、例えばリレードライバ55−1により構成できる。
リレードライバ55−1は、電圧比較器A2からの制御信号VA2にもとづいて検出信号の出力時間を調整する。
このリレードライバ55−1の動作を図27に示す。同図に示すように、リレードライバ55−1は、制御信号VA2を受けると検出信号の出力を開始し(同図(s))、所定時間(T)が経過するまで、その検出信号を出力し続ける。そして、所定時間Tの経過後(同図(e))、検出信号の出力を停止する。
【0081】
(IV.環境情報表示方法)
次に、本実施形態の環境情報表示システムの動作(環境情報表示方法)について、図28〜図30を参照して説明する。
図28は、本実施形態の環境情報表示システムの動作のうちデータの登録手順を示すフローチャート、図29は、葉部総面積及びCO単位吸収量の算出手順を示すフローチャート、図30は、環境情報を表示するまでの手順を示すフローチャートである。
【0082】
(IV−1.植物特定情報及び幹周り情報の登録)
まず、前提として、データ登録装置20の登録データ送信手段24が制御手段40aに接続されている。
図28に示すように、データ登録装置20の登録用制御手段25の制御により、登録用表示手段22にオープニング画面が表示される(ステップ10)。
次いで、登録用入力手段21での操作により、オープニング画面中のスタートボタンが押下されると(ステップ11)、植物特定方法選択画面が表示される(ステップ12)。
【0083】
登録用入力手段21での操作により、植物特定方法選択画面に表示された植物特定方法のうち、一つの特定方法が選択されて決定ボタンが押下されると(植物特定方法選択情報の入力、ステップ13)、この選択された内容が判断される(ステップ14)。
判断の結果、「植物の名前を選ぶ」が選択されていたときは、次いで、植物名称選択画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ15)。そして、この植物名称選択画面に表示された植物の各名称のうちの一つが選択されて決定ボタンが押下されると(植物名称情報の入力、ステップ16)、その選択された内容が判断される(ステップ17)。
【0084】
判断の結果、植物の名前のいずれかが選択されているときは、続いて、その選択された植物の名前が「ポトス」か否かが判断される(ステップ18)。
判断の結果、「ポトス」でないときは、幹周り長さ入力画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ19)。
登録用入力手段21での操作により、幹周り長さ入力画面中のインプットボックスに植物の幹周りの長さ(幹周り情報)が入力される(ステップ20)。そして、決定ボタンが押下されると(ステップ21)、その入力された幹周り情報と、ステップ16で入力された植物の名称を示す植物名称情報を登録内容として表示する登録確認画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ22)。そして、登録用入力手段21での操作により、登録確認画面に表示された項目(「はい」,「いいえ」,「終了」)のうちの一つが選択されると(登録是非の選択、ステップ23)、この選択された項目が何であるかが判断される(登録?、ステップ24)。
判断の結果、「はい」が選択されていたときは、その登録内容である幹周り情報及び植物名称情報が登録データ送信手段24を介して制御手段40aへ送信される(ステップ25)。一方、「いいえ」が選択されていたときは、植物特定方法選択画面の表示(ステップ12)に戻る。「終了」の場合は、幹周り情報等の送信を行わずに終了する(ステップ26)。
【0085】
なお、幹周り長さ入力画面の表示中に(ステップ19〜ステップ21)終了ボタンが押下されると、登録用表示手段22にオープニング画面が表示される。
また、ステップ17にて、「戻る」が選択されたものと判断されたときは、植物特定方法選択画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ12)。さらに、「終了」が選択されたものと判断されたときは、終了する。
なお、「その他」が選択されたものと判断されたときについては、後述する。
【0086】
ステップ18にて、植物名称選択画面に表示された植物の名称のうち、「ポトス」が選択されていたときは、次いで、ポトスの鉢の種類入力画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ27)。
そして、登録用入力手段21での操作により、ポトスの鉢の種類入力画面に表示された鉢の種類又は項目のうち一つが選択され(ステップ28)、決定ボタンが押下されると(ステップ29)、その選択された鉢の種類を登録内容として表示する登録確認画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ22)。そして、登録用入力手段21での操作により、登録確認画面に表示された項目(「はい」,「いいえ」,「終了」)のうちの一つが選択されると(登録是非の選択、ステップ23)、この選択された項目が何であるかが判断される(登録?、ステップ24)。
判断の結果、「はい」が選択されていたときは、その登録内容であるポトス種類情報が登録データ送信手段24を介して制御手段40aへ送信される(ステップ25)。一方、「いいえ」が選択されていたときは、植物特定方法選択画面の表示(ステップ12)に戻る。「終了」の場合は、ポトス種類情報等の送信を行わずに終了する(ステップ26)。
【0087】
ステップ14にて、植物特定方法選択画面に表示された植物特定方法のうち、「植物の区分を選ぶ」が選択されていたときは、次いで、植物区分選択画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ30)。そして、登録用入力手段21での操作により、植物区分選択画面に表示された植物の各区分のうちの一つが選択されて決定ボタンが押下されると(植物区分情報の入力、ステップ31)、この選択された内容が判断される(ステップ32)。
判断の結果、植物の区分のいずれかが選択されていたときは、続いて、幹周り長さ入力画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ19)。
登録用入力手段21での操作により、幹周り長さ入力画面中のインプットボックスに植物の幹周りの長さ(幹周り情報)が入力され(ステップ20)、決定ボタンが押下されると(ステップ21)、その入力された幹周り情報と、ステップ27で入力された植物の区分を示す植物区分情報を登録内容として表示する登録確認画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ22)。そして、登録用入力手段21での操作により、登録確認画面に表示された項目(「はい」,「いいえ」,「終了」)のうちの一つが選択されると(登録するか否かの選択、ステップ23)、この選択された項目が何であるかが判断される(登録?、ステップ24)。
判断の結果、「はい」が選択されていたときは、その登録内容である幹周り情報及び植物区分情報が登録データ送信手段24を介して制御手段40aへ送信される(ステップ25)。一方、「いいえ」が選択されていたときは、植物特定方法選択画面の表示(ステップ12)に戻る。「終了」の場合は、幹周り情報等の送信を行わずに終了する(ステップ26)。
【0088】
また、ステップ32にて、「戻る」が選択されたものと判断されたときは、植物特定方法選択画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ12)。さらに、「終了」が選択されたものと判断されたときは、終了する。
なお、「不明」が選択されたものと判断されたときについては、後述する。
【0089】
また、ステップ14にて、植物特定方法選択画面に表示された植物特定方法のうち、「植物の大きさを入力する」が選択されていたときは、幹周り長さ入力画面が登録用表示手段22に表示され、ステップ19〜ステップ26の処理が実行される。
【0090】
さらに、ステップ14にて、植物特定方法選択画面に表示された植物特定方法のうち、「植物を特定しない」が選択されていたときは、登録用表示手段22に平均CO採用確認画面が表示される(ステップ33)。そして、この平均CO採用確認画面に表示された項目(「はい」,「いいえ」,「終了」)のいずれか一つが選択されると(平均CO採用情報の入力、ステップ34)、この選択された項目が何であるかが判断される(ステップ35)。
判断の結果、「はい」が選択されていたときは、続いて、全植物の平均CO吸収量の採用示す平均CO採用情報を登録内容として表示する登録確認画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ22)。そして、登録用入力手段21での操作により、登録確認画面に表示された項目(「はい」,「いいえ」,「終了」)のうちの一つが選択されると(ステップ23)、この選択された項目が何であるかが判断される(ステップ24)。
判断の結果、「はい」が選択されていたときは、その登録内容である平均CO採用情報が制御手段40aへ送信される(ステップ25)。一方、「いいえ」が選択されていたときは、植物特定方法選択画面の表示(ステップ12)が行なわれる。「終了」の場合は、終了する(ステップ26)。
なお、平均CO採用確認画面の表示中に終了ボタンが押下されると、登録用表示手段22にオープニング画面が表示される。
【0091】
ステップ14にて、「戻る」が選択されたものと判断されたときは、オープニング画面が登録用表示手段22に表示される(ステップ10)。
ステップ14にて、「終了」が選択されたものと判断されたときは、終了する。
ステップ17にて、「その他」が選択されたものと判断されたとき、または、ステップ32にて、「不明」が選択されたものと判断されたときは、ステップ33以降の処理が実行される。
なお、終了時には、オープニング画面を登録用表示手段22に表示させることもできる。
【0092】
(IV−2.環境情報の表示の準備)
次に、環境情報の表示の準備処理について、図29を参照して説明する。
この準備処理は、CO単位吸収量と葉部総面積とを検索し、抽出し(又は算出し)、記憶するものである。
データ登録装置20から植物特定情報及び幹周り情報が送信されてくると、制御手段40aの登録データ制御部45が、それらを記憶手段10へ送って記憶させる(ステップ40)。
【0093】
次いで、CO単位吸収量算出部41にて、植物特定情報を用いて、植物別CO吸収量テーブル,区分別CO吸収量テーブル,CO吸収量平均値テーブルのいずれを用いるかが判断される(CO吸収量算出のために用いるテーブルの選択、ステップ41)。
例えば、植物特定情報が、植物名称情報であるときは、植物別CO吸収量テーブルが選択される。また、植物区分情報であるときは、区分別CO吸収量テーブルが選択される。さらに、平均CO採用情報であるときは、CO吸収量平均値テーブルが選択される。
【0094】
そして、この選択されたテーブルを用いてCO単位吸収量が検索・抽出(算出)され、記憶手段10へ送られて記憶される(ステップ42)。
例えば、植物特定情報が「シャリンバイ」を示す植物名称情報であるときは、植物別CO吸収量テーブルが参照され、CO単位吸収量が4.2[kg/m・年]が抽出される。
また、植物特定情報が「落葉広葉樹高木」を示す植物区分情報であるときは、区分別CO吸収量テーブルが参照され、CO単位吸収量が3.2[kg/m・年]が抽出される。
さらに、植物特定情報が平均CO採用情報であるときは、CO吸収量平均値テーブルが参照され、CO単位吸収量が3.4[kg/m・年]が抽出される。
これら抽出されたCO単位吸収量(各テーブルにもとづき算出されたCO単位吸収量)が記憶される。
【0095】
続いて、葉部総面積算出部42にて、葉部総面積換算テーブル(高木、中低木)が参照され、幹周り情報の示す幹周りの長さと植物特定情報の示す植物の区分又は名称に対応する葉部総面積が検索・抽出される。この抽出された葉部総面積は、記憶手段10へ送られて記憶される(ステップ43)。
なお、データ登録装置20からポトス種類情報が送信されてきたときは、これが記憶手段10に記憶される。そして、葉部総面積算出部42にて、葉部総面積換算テーブル(ポトス)が参照され、ポトス種類情報に対応する葉部総面積が検索・抽出される。この抽出された葉部総面積は、記憶手段10へ送られて記憶される。
【0096】
(IV−3.環境情報の表示)
次に、環境情報の表示手順について、図30を参照して説明する。
人が植物に接近又は接触すると、この接近又は接触したことが検出手段50aで検出され(ステップ50)、検出信号が制御手段40aへ送られる。
制御手段40aの表示制御部44にて、検出信号を受信したことにもとづいて、表示内容が選択される(ステップ51)。表示内容としては、例えば、図17〜図20に示すものが挙げられる。また、この選択は、ランダムに選ぶことができる。
【0097】
そして、この選択された表示内容に必要な数値が表示データ算出部43で算出される(ステップ52)。
例えば、表示内容が図17に示すものである場合、必要な数値としては、「△△△が1日に吸収できるCO量」となる。これは、葉部総面積にCO単位吸収量を乗算することで算出できる。なお、「△△△」は、植物名称情報の示す植物の名称が該当する(以下同じ)。
また、表示内容が図18に示すものである場合、必要な数値としては、「△△△が100本あるときに、1日に吸収できるCO量」となる。これは、葉部総面積とCO単位吸収量と本数とを乗算することで算出できる。
【0098】
さらに、表示内容が図19に示すものである場合、必要な数値としては、「10本の△△△が吸収できるCO量に相当する自動販売機の台数」となる。これは、(葉部総面積×CO単位吸収量×10本)/(自動販売機1台が排出するCOの量)により算出できる。
また、表示内容が図20に示すものである場合、必要な数値としては、「自動販売機1台が排出するCOをすべて吸収できる△△△の本数」となる。これは、(自動販売機1台が排出するCOの量)/(葉部総面積×CO単位吸収量)により算出できる。
【0099】
続いて、表示データ算出部43での算出が終了すると、表示制御部44は、選択した表示内容と算出されたデータとを表示手段30へ送信して表示させる(ステップ53)。
なお、表示内容は、人が植物に接近又は接触するごとに変えることができる。また、所定時間経過ごとに変えることもできる。
【0100】
(IV−4.検出装置の動作)
次に、本実施形態の検出装置の動作について、図22〜図27を参照して説明する。
なお、図22に示すように、植物100(葉)と人体(手)との間の静電容量をChl、容器300と人体との間の静電容量をCsb、容器300とアース板56との間の静電容量をCsg、人体と地面(GND)との間の静電容量をCbg、地面とアース板56との間の静電容量をCgとする。
【0101】
高周波電源52が起動され、この高周波電源52から第一電極51に高周波電圧Vhfが印加される。
人体が植物100に接近又は接触していない状態では、検出手段54にて、ベース電圧(図24の電圧a)が検出される。
【0102】
その後、人体が植物100に接近又は接触すると、その植物100(葉)と人体(手)との間の静電容量Chlを介して人体に静電誘導電流が流れ、これが、さらに人体と地面との静電容量Cbgを通して地面に流れ込む。
そして、アース板56と地面との間の静電容量Cgを介して地面から高周波電源52へ戻り電流が流れ込む。
【0103】
検出手段54の電流検出用抵抗器R1では、戻り電流が検出され、電圧VR1が発生する。その電圧VR1は、人体が植物100に接近又は接触していない状態では、図24で電圧aとして示したように小さい振幅の波形となり、一方、人体が植物100に接近又は接触している状態では、図24で電圧bとして示したように大きい振幅の波形となる。すなわち、電圧bは、電圧aよりも大きい電圧値となる。
そのVR1は、検出用ダイオードD1で整流され、小容量コンデンサC1で平滑される(図25参照)。整流された後の電圧VD1は、ゲイン調整用可変抵抗器R2で調整されたゲインにもとづき、増幅器A1で増幅され、増幅電圧VA1として出力される。
【0104】
電圧比較器A2にて、増幅器A1からの増幅電圧VA1と基準電圧Vsとが比較される(図26参照)。ここで、増幅電圧VA1が基準電圧Vsよりも高い値のときは、電圧比較器A2から制御信号VA2が出力される。一方、増幅電圧VA1が基準電圧Vsよりも低い値のときは、電圧比較器A2から制御信号VA2は出力されない。
【0105】
電圧比較器A2から出力された制御信号VA2は、検出信号出力手段55へ送られ、その制御信号VA2の入力にもとづき検出信号が出力される。
検出信号は、図27のTで示された時間、出力される。これにより、制御手段40aが表示手段30への表示制御を行う。
【0106】
このように、検出装置50aは、人体が植物100に接近又は接触すると、第二電極53から高周波電源52に流れ込む戻り電流の値が変化することを利用して、検出信号の出力を制御することができる。
ここで、戻り電流が変化するのは、人体が植物100に接近又は接触している場合としていない場合とで、静電誘導電流(戻り電流)が流れるための回路構成が相違するからである。
【0107】
例えば、人体が植物100に接近又は接触していない場合の回路構成は、高周波電源52−第一電極51−容器300−静電容量Csg−アース板56−第二電極53−検出手段54−高周波電源52となる。
一方、人体が植物100に接近又は接触している場合の回路構成は、上述の回路構成に、さらに、第一電極51−植物100−静電容量Chl−人体−静電容量Cbg−静電容量Cg−アース板56という経路が加わった回路構成となる。なお、この場合は、静電容量Csbも影響する。
【0108】
このように静電誘導電流(戻り電流)が流れるための回路構成がそれぞれ相違することから、検出手段54では、人体が植物100に接近又は接触している場合としていない場合とで異なった値の戻り電流を検出できる。これにより、人間が植物100に接近又は接触したことを、検出手段100が確実に検出して検出信号を出力することができる。
【0109】
以上説明したように、本実施形態の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムによれば、COの排出量や吸収量を表示手段に表示するため、地球温暖化に対する意識を向上させることができる。
また、その表示内容が、目の前にある植物が吸収するCOの量や、自動販売機の稼動によるCOの排出量であるように、身近な話題で構成されているため、地球温暖化に関する知識を親しみやすく、わかりやすく伝えることができる。
さらに、植物に接近又は接触することで環境に関する情報が表示されるため、簡易かつ楽しみながら、その情報を得ることができる。
【0110】
[第二実施形態]
次に、本発明の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの第二の実施形態について、図31を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、植物の数と、表示手段での表示内容が相違する。すなわち、第一実施形態では、植物の数が1本であるのに対し、本実施形態では、2本である。また、第一実施形態では、表示内容の切り替えは想定していないが、本実施形態では、異なる植物に触れることで表示内容の全体又は一部を切り替えて表示させる。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図31において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0111】
図31に示すように、環境情報表示システム1bは、記憶手段10bと、データ登録装置20と、表示手段30と、制御手段40bと、検出手段50b(50b−1、50b−2)と、電源手段60とを備えている。また、植物100が2本設置されている(植物100−1、100−2)。
【0112】
ここで、記憶手段10bは、表示手段30に表示される内容を表すデータを記憶する。具体的には、例えば、次に示す表示内容を表すデータを記憶する。
「ボク(△△△)は◆◆◆日に○○○kgのCOを吸収できるよ!」(図32)
「ボク(△△△)が◆◆◆本あれば、1日に○○○kgのCOを吸収できるよ!」(図33)
「ボク(△△△)が◆◆◆本あれば、飲料用自動販売機○○○台が排出するCOをすべて吸収できるよ!」(図34)
「飲料用自動販売機◆◆◆台が排出するCOをすべて吸収するには、ボク(△△△)が○○○本必要だよ!」(図35)
これら図32〜図35に示す表示内容は、図17〜図20の表示内容と近似しているが、「◆◆◆」の部分が相違する。
表示手段30は、図32〜図35に示す表示内容を環境情報として表示する。
【0113】
制御手段40bは、図36に示すように、葉部総面積算出部42と、CO単位吸収量算出部41と、表示データ算出部43bと、表示制御部44bと、登録データ制御部45と、電源制御部46とを有している。
表示データ算出部43bは、表示制御部44bから指示を受けたデータを算出する。具体的には、図32に示す表示内容における日数、図33に示す表示内容における本数、図34に示す表示内容における本数、図35に示す表示内容における台数などを算出する。
【0114】
表示制御部44bは、検出装置50b−1からの検出信号を受けると、図32〜図35に示す表示内容のいずれか一つを選んで、そのデータを記憶手段10bから取り出し、表示手段30へ送って表示させる。また、検出装置50b−1からの検出信号を受けるごとに、その都度、図32〜図35に示す表示内容のいずれか一つを選んで表示手段30に表示させる(表示内容を切り換える)。
さらに、表示制御部44bは、検出装置50b−2からの検出信号を受けた場合において、図32〜図35に示す表示内容のいずれもが表示手段30に表示されていないときは、図32〜図35に示す表示内容のいずれか一つを選んで、そのデータを記憶手段10bから取り出し、表示手段30へ送って表示させる。また、既に図32〜図35に示す表示内容のいずれかが表示されているときは、その表示内容の一部(例えば、「△△△」、「◆◆◆」、「○○○」のうちの一又は二以上)を変更して表示させる。
【0115】
つまり、背丈の高い植物100−1に接近又は接触するたびに、表示手段30の表示内容が切り換わる。一方、背丈の低い植物100−2に接近又は接触するたびに、表示手段30に表示された内容の一部が切り換わる。
具体的には、例えば、表示内容が図32に示す「ボク(△△△)は◆◆◆日に○○kgのCO2を吸収できるよ!」の場合、次いで、植物100−2に触ると、「ボク(△△△)は1日に○○kgのCOを吸収できるよ!」のように表示され、次に触ると、「ボク(△△△)は10日で○○○kgのCOを吸収できるよ!」のように表示され、さらに触ると、「ボク(△△△)は20日で○○○kgのCOを吸収できるよ!」のように表示される。
【0116】
なお、植物100−2に接近又は接触することで「△△△」、「◆◆◆」、「○○○」の値が切り換わる場合、それら値は、規則性をもって増加または減少させてもよく、また、ランダムな値でもよい。
例えば、10日→20日→30日→40日→50日・・・でもよく、また、10日→1日→200日→50日→100日・・・などでもよい。
【0117】
検出装置50bは、各植物100ごとに設置されている。
検出装置50b−1は、人が植物100−1に接近又は接触したことを検出する装置である。つまり、検出装置50b−1の第一電極51−1は、植物100−1、用土200−1、容器300−1のいずれかに接続されている。
一方、検出装置50b−2は、人が植物100−2に接近又は接触したことを検出する装置である。つまり、検出装置50b−2の第一電極51−2は、植物100−2、用土200−2、容器300−2のいずれかに接続されている。
【0118】
植物100は、背丈の高い植物100−1と、背丈の低い植物100−2の二本が配置される。植物100−1は、用土200−1の入った容器300−1に植えられており、植物100−2は、用土200−2の入った容器300−2に植えられている。
【0119】
次に、本実施形態の環境情報表示システムの動作(環境情報表示方法)について、図37を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
まず、表示手段30にはいずれの表示内容も表示されていないものとする。
人が植物100−1又は100−2に接近又は接触したことが検出装置50b−1又は50b−2で検出されると(ステップ60)、検出信号が、制御手段40bへ送られる。
制御手段40bの表示制御部44bにて、検出信号の受信にもとづき、複数の表示内容の中から一つの表示内容が選択され、表示手段30に表示される(ステップ61)。
【0120】
なお、ステップ60においては、表示手段30にいずれの表示内容も表示されていないため、制御手段40bは、人が植物に接近又は接触したことに起因して、表示手段30にいずれか一つの表示内容を表示させる。このとき、人が接近又は接触する植物は、植物100−1であってもよく、また、植物100−2であってもよい。なお、植物100−1に人が接近又は接触したときには、検出装置50b−1が検出信号を出力し、植物100−2に人が接近又は接触したときには、検出装置50b−2が検出信号を出力する。
【0121】
表示手段30にいずれか一つの表示内容が表示され、その後、人が植物100に接近又は接触して、検出装置50bから検出信号が出力され、表示制御部44bがその検出信号を受信すると(ステップ62)、この検出信号が検出装置50b−1又は50b−2のいずれから送られてきたものかが判断される(ステップ63)。
判断の結果、検出装置50b−1から送られてきたものであるときは、表示手段30に現在表示されている表示内容以外の表示内容を選択し、表示手段30へ送って表示させる(ステップ64)。
【0122】
一方、検出装置50b−2から送られてきたものであるときは、表示手段30に現在表示されている表示内容の一部、例えば「△△△」、「◆◆◆」、「○○○」などを変更して表示させる(ステップ65)。
【0123】
このように、本実施形態の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムによれば、人の意思により、表示内容を切り換えることができる。したがって、地球温暖化に関する知識を親しみやすく知得することができる。
【0124】
[第三実施形態]
次に、本発明の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの第三の実施形態について、図38を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、植物の数と、表示手段での表示内容が相違する。すなわち、第一実施形態では、植物の数が1本であるのに対し、本実施形態では、複数本である。また、第一実施形態では、表示内容の切り替えは想定していないが、本実施形態では、異なる植物に触れることで、その触れた植物に関連付けられて表示内容に切り替えて表示させることができる。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図38において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0125】
図38に示すように、環境情報表示システム1cは、記憶手段10cと、データ登録装置20と、表示手段30と、制御手段40cと、検出手段50c(50c−1、50c−2)と、電源手段60とを備えている。また、植物100が複数本設置されている(植物100−1〜100−n)。
ここで、記憶手段10cは、表示手段30に表示される内容を表すデータを記憶する。このデータの具体例は、第一実施形態や第二実施形態と同じものとすることができる。
【0126】
また、記憶手段10cは、図39に示すように、検出信号を出力した検出装置50cと表示内容との対応を示した検出表示対応テーブルを記憶する。
この検出表示対応テーブルにおける表示内容の具体例としては、例えば、図40に示すように、検出装置50c−1〜50c−nが接続された植物100−1〜100−nの各名称と、それら植物100−1〜100−nのそれぞれのCO吸収量により構成することができる。
また、表示内容の他の具体例としては、例えば、各植物100の説明(原産地、生息地、実や花の特徴、栽培の方法、その他の事項)であってもよい。さらに、検出装置50cや植物100とは直接関係しないもの、例えば、さまざまな動物のイラストや漫画のキャラクター、クイズ、アンケート、宣伝、広告などであってもよい。
【0127】
さらに、記憶手段10cは、表示手段30に表示される内容を表すデータを記憶する。具体的には、例えば、次に示す文章を表すデータを記憶する。
「ボク(△△△)は◆◆◆年に○○○kgのCOを吸収できるよ!」(図41、図42)
この文章のうち、「△△△」や「○○○」の部分については、検出表示対応テーブルの表示内容を参照して表示させることができる。また、「◆◆◆」については、任意の数値を用いることができる。ここで、「◆◆◆年」が「1年」の場合は、検出表示対応テーブルの表示内容をそのまま用いることができる。また、「◆◆◆年」が例えば「10年」や「1日」のように「1年」と異なる場合は、その日数に相当するCO吸収量を算出して表示する。例えば、ポトスについて「10年」の場合は、2.5×10=25[kg/m2]のように計算し、この25を「○○○」に表示させる。
表示手段30は、例えば、図41や図42に示す文章などを表示する。
【0128】
制御手段40cは、図43に示すように、葉部総面積算出部42と、CO単位吸収量算出部41と、表示データ算出部43と、表示制御部44cと、登録データ制御部45と、電源制御部46とを有している。
表示制御部44cは、検出装置50cから検出信号を受けると、この検出信号がどの検出装置50cから出力されたものかを判断し、この出力元の検出装置50cに対応する表示内容を検出表示対応テーブルを参照して抽出し、この抽出した表示内容を示すデータを記憶手段10から取り出して、表示手段30へ送り表示させる。
【0129】
例えば、検出表示対応テーブルが図40に示すものである場合において、人体が植物100−1に接近又は接触したために、検出信号を送信してきた検出装置50cが検出装置50c−1であるときは、表示内容を「ポトス」と「2.5」とし、表示手段30には図41に示すように「ボク(ポトス)は1年に2.5kgのCOを吸収できるよ!」という文章を表示させる。
また、続いて、人体が植物100−1に接近又は接触し、検出信号を送信してきた検出装置50cが検出装置50c−2であるときは、表示内容を「ベンジャミン」と「0.1」とし、表示手段30には図42に示すように「ボク(ベンジャミン)は1年に0.1kgのCOを吸収できるよ!」という文章を表示させる。
このように、複数ある植物100ごとに表示内容が決められているため、人体が異なる植物100に接近又は接触するたびに、異なる表示内容を表示させることができる。
【0130】
検出装置50cは、各植物100ごとに設置されている。
検出装置50c−1は、人が植物100−1に接近又は接触したことを検出する装置である。つまり、検出装置50c−1の第一電極51−1は、植物100−1、用土200−1、容器300−1のいずれかに接続されている。また、検出装置50c−2は、人が植物100−2に接近又は接触したことを検出する装置である。つまり、検出装置50c−2の第一電極51−2は、植物100−2、用土200−2、容器300−2のいずれかに接続されている。さらに、検出装置50c−nは、人が植物100−nに接近又は接触したことを検出する装置である。つまり、検出装置50c−nの第一電極51−nは、植物100−n、用土200−n、容器300−nのいずれかに接続されている。
【0131】
植物100は、複数配置される。植物100−1は、用土200−1の入った容器300−1に植えられており、植物100−2は、用土200−2の入った容器300−2に植えられており、植物100−nは、用土200−nの入った容器300−nに植えられている。
【0132】
次に、本実施形態の環境情報表示システムの動作(環境情報表示方法)について、図44を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
複数ある植物100のいずれかに人体が接近又は接触し、その植物100に接続された検出装置50cから検出信号が出力されると(ステップ70)、この検出信号が、制御手段40cへ送られる。
制御手段40cの表示制御部44cにて、検出信号の受信にもとづき、この受信した検出信号の送信元である検出装置50cが特定される(ステップ71)。
次いで、この特定した検出装置50cに対応する表示内容が、検出表示対応テーブルを参照して特定される(ステップ72)。
そして、この特定された表示内容を示すデータが記憶手段10から取り出され、表示手段30へ送られて表示される(ステップ73)。
【0133】
続けて、複数ある植物100のいずれかに人体が接近又は接触し、その植物100に接続された検出装置50cから検出信号が出力されると(ステップ74)、この検出信号が、制御手段40cへ送られる。
制御手段40cの表示制御部44cにて、検出信号の受信にもとづき、この受信した検出信号の送信元である検出装置50cが特定される(ステップ71)。ここで、今回の検出信号の送信元である検出装置50cが前回の送信元である検出装置50cと異なる場合は、表示手段30には、前回と異なった内容が表示される。つまり、異なる植物100に接近又は接触することで、表示内容を切り換えることができる。
【0134】
このように、本実施形態の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムによれば、人の意思により、表示内容を切り換えることができる。したがって、地球温暖化に関する知識を親しみやすく知得することができる。
【0135】
[第四実施形態]
次に、本発明の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの第四の実施形態について、図45を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、検出の対象が相違する。すなわち、第一実施形態では、人が植物に接近又は接触したことを検出の対象としていたのに対し、本実施形態では、植物の植えられた用土の水分を検出対象とする。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図45において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0136】
図45に示すように、環境情報表示システム1dは、記憶手段10と、データ登録装置20と、表示手段30と、制御手段40bと、検出手段50dと、電源手段60とを備えている。
ここで、検出手段50dは、第一電極51と、高周波電源52と、第二電極53と、検出手段54dと、検出信号出力手段55とを備えている。
【0137】
検出手段54dは、高周波電源52の接地側端子と第二電極53との間に接続されており、それら高周波電源52と第二電極53との間で生ずる電気的変化を検出する。具体的には、アース板56と地面の間の静電容量Cgを介して地面から高周波電源52へ向かって流れ込む戻り電流を検出する。
この検出手段54の具体的な回路構成は、図23に示すものと同じである。ただし、電圧比較器A2の基準電圧Vsdが、図46に示すように、通常のVA1の波形より若干下の位置にある。これは、用土200の水分が少なくなってVA1の波形が下がることを検出するためである。
【0138】
制御手段40dは、検出装置50dからの検出信号を受信すると、図47に示すような画面を表示手段30に表示させる。
【0139】
次に、本実施形態の環境情報表示システムの動作について、図48を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
用土200の水分が少なくなったことが、検出装置50dで検出されると(ステップ80)、検出信号が出力される。この検出信号を受けた制御手段40の表示制御部44dが、図47に示すような画面を示すデータを記憶手段10から取り出し、表示手段30へ送って表示させる(ステップ81)。
【0140】
[第五実施形態]
次に、本発明の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの第五の実施形態について、図49を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、検出可能な人の数が相違する。すなわち、第一実施形態では、人の数自体は検出できなかったのに対し、本実施形態では、人の数の多い少ないを検出し、これにもとづく表示内容の変更を可能とする。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図49において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0141】
図49に示すように、環境情報表示システム1eは、記憶手段10と、データ登録装置20と、表示手段30と、制御手段40eと、検出手段50eと、電源手段60とを備えている。
ここで、検出手段50eは、第一電極51と、高周波電源52と、第二電極53と、検出手段54eと、検出信号出力手段55とを備えている。
【0142】
検出手段54eは、図50に示すように、電流検出用抵抗器R1と、検出用ダイオードD1と、小容量コンデンサC1と、ゲイン調整用可変抵抗器R2と、増幅器A1と、電圧比較器A2と、電圧比較器A3とを有している。
電圧比較器A3は、人が複数人であるか否かを検知する。
具体的には、検出手段54の抵抗R1の両端の電圧は、図51に示すように、人が植物100に接近又は接触していないときは「a」、一人が接近等しているときは「b」、二人が接近等しているときは「c」のようになる。
そして、電圧比較器A2の基準電圧Vsと、電圧比較器A3の基準電圧Vseをそれぞれ図52に示すような位置にすることで、図51におけるa、b、cの波形をそれぞれ検出できる。
【0143】
検出信号出力手段55は、入力した信号にもとづき異なる検出信号を制御手段40へ送る。
制御手段40dは、検出装置50dからの検出信号を受信すると、この受信した検出信号の内容にもとづいて表示内容(例えば、図53に示すような内容)を選択し表示手段30に表示させる。
【0144】
次に、本実施形態の環境情報表示システムの動作について、図54を参照して説明する。
同図は、本実施形態の環境情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
人が植物100に接近又は接触したことが、検出装置50dで検出されると(ステップ90)、検出信号が出力される。この検出信号を受けた制御手段40の表示制御部44dが、その検出信号にもとづいて人の数を特定し(ステップ91)、この人の数に応じた表示内容を選択し、この表示内容を示すデータを記憶手段10から取り出し、表示手段30へ送って表示させる(ステップ92)。
【0145】
以上、本発明の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムは上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、表示手段や植物を一つのみ備える構成としたが、一つに限るものではなく、複数備えることもできる。
また、検出装置は、図22や図23に示す構成としたが、この構成に限るものではなく、人体が植物に接近又は接触したことを検出する構成であれば、特に限定されるものではない。
【0146】
なお、本発明の環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムは、第一実施形態〜第五実施形態のそれぞれにおける環境情報表示システム、環境情報表示方法及び環境情報表示プログラムを任意に組み合わせたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明は、環境情報の表示に関する発明であるため、環境情報を表示する装置や機器に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の第一実施形態における環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】植物別CO吸収量テーブルの構成を示す図表である。
【図3】区分別CO吸収量テーブルの構成を示す図表である。
【図4】CO吸収量平均値テーブルの構成を示す図表である。
【図5】葉部総面積換算テーブル(高木、中低木)の構成を示す図表である。
【図6】葉部総面積換算テーブル(ポトス)の構成を示す図表である。
【図7】CO排出量テーブルの構成を示す図表である。
【図8】データ登録装置の構成を示すブロック図である。
【図9】オープニング画面の構成を示す図である。
【図10】植物特定方法選択画面の構成を示す図である。
【図11】植物名称選択画面の構成を示す図である。
【図12】ポトスの鉢の種類入力画面の構成を示す図である。
【図13】植物区分選択画面の構成を示す図である。
【図14】幹周り長さ入力画面の構成を示す図である。
【図15】平均CO採用確認画面の構成を示す図である。
【図16】登録確認画面の構成を示す図である。
【図17】表示手段に表示される内容の一例を示す図である。
【図18】表示手段に表示される内容の他の例を示す図である。
【図19】表示手段に表示される内容のさらに他の例を示す図である。
【図20】表示手段に表示される内容の別の例を示す図である。
【図21】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図22】検出装置の構成を示す概略図である。
【図23】検出装置における検出手段等の構成を示す回路図である。
【図24】検出手段の電流検出用抵抗器において戻り電流が検出されたときの波形を示す波形図である。
【図25】電流検出用抵抗器で発生した電圧を整流した波形を示す波形図である。
【図26】図25に示した電圧を増幅した波形を示す波形図である。
【図27】検出信号の経時変化を示す波形図である。
【図28】幹周り情報及び植物特定情報の登録の動作手順を示すフローチャートである。
【図29】葉部総面積及びCO単位吸収量の算出の動作手順を示すフローチャートである。
【図30】人が植物に接近又は接触してから表示手段に環境情報を表示させるまでの動作手順を示すフローチャートである。
【図31】第二実施形態における環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
【図32】表示手段に表示される内容の一例を示す図である。
【図33】表示手段に表示される内容の他の例を示す図である。
【図34】表示手段に表示される内容のさらに他の例を示す図である。
【図35】表示手段に表示される内容の別の例を示す図である。
【図36】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図37】第二実施形態における環境情報表示システムの動作手順を示すフローチャートである。
【図38】第三実施形態における環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
【図39】検出表示対応テーブルの構成を示す図である。
【図40】検出表示対応テーブルの具体例を示す図である。
【図41】第三実施形態における表示手段の表示例を示す図である。
【図42】第三実施形態における表示手段の他の表示例を示す図である。
【図43】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図44】第三実施形態における環境情報表示システムの動作手順を示すフローチャートである。
【図45】第四実施形態における環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
【図46】検出手段における検出波形を示す波形図である。
【図47】表示手段の表示例を示す図である。
【図48】第四実施形態における環境情報表示システムの動作手順を示すフローチャートである。
【図49】第五実施形態における環境情報表示システムの構成を示すブロック図である。
【図50】検出装置の構成を示すブロック図である。
【図51】検出手段における検出波形を示す波形図である。
【図52】検出手段における検出波形を示す波形図である。
【図53】表示手段に表示される例を示す図である。
【図54】第五実施形態における環境情報表示システムの動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0149】
1a〜1e 環境情報表示システム
10 記憶手段
20 データ登録装置
21 登録用入力手段
22 登録用表示手段
23 登録データ記憶手段
24 登録データ送信手段
25 登録用制御手段
30 表示手段
40a〜40e 制御手段
41 葉部総面積算出部
42 CO単位吸収量算出部
43 表示データ算出部
44 表示制御部
45 登録データ制御部
50a〜50e 検出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境に関する情報を表示する環境情報表示システムであって、
前記環境に関する情報を記憶する記憶手段と、
前記環境に関する情報を表示する表示手段と、
植物に人が接近又は接触したことを検出する検出手段と、
この検出手段からの検出信号にもとづき、前記表示手段に前記環境に関する情報を表示させる制御手段とを備えた
ことを特徴とする環境情報表示システム。
【請求項2】
前記環境に関する情報が、エネルギーを消費する所定の物が稼動したときの温室効果ガスの排出量、植物による温室効果ガスの吸収量又は固定量、前記温室効果ガスの排出量をすべて吸収し得る植物の本数のいずれか一つ以上を含む
ことを特徴とする請求項1記載の環境情報表示システム。
【請求項3】
植物の幹周りの長さを示す幹周り情報と、前記植物の区分又は名称を特定する植物特定情報とを入力するデータ登録装置を備え、
前記制御手段は、前記幹周り情報及び/又は前記植物特定情報にもとづいて前記植物による温室効果ガスの吸収量を算出する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の環境情報表示システム。
【請求項4】
前記植物が植えられた用土の水分の状態を検出する水分検出手段を備え、
前記制御手段が、前記用土の水分の状態にもとづいて、前記表示手段に所定の情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の環境情報表示システム。
【請求項5】
前記植物を複数備え、
前記制御手段が、前記人の接近又は接触した植物にもとづいて、前記表示手段に所定の情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の環境情報表示システム。
【請求項6】
前記植物を複数備え、
人が異なる植物に接近又は接触すると、前記制御手段が、前記表示手段に表示されていた情報を他の情報に切り換えて表示させる
ことを特徴とする請求項5記載の環境情報表示システム。
【請求項7】
背の高い植物と背の低い植物とを備え、
背の高い植物又は背の低い植物のうちの一方に人が接近又は接触したことが前記検出手段で検出されると、前記制御手段は、前記表示手段に表示された画面の全体を切り換え、
他方に人が接近又は接触したことが前記検出手段で検出されると、前記制御手段は、前記表示手段に表示された画面の一部を切り換える
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の環境情報表示システム。
【請求項8】
前記植物に接近又は接触する人数の多少を検出する人数検出手段を備え、
前記制御手段が、前記人数の多少にもとづいて、前記表示手段に所定の情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の環境情報表示システム。
【請求項9】
環境に関する情報を表示する環境情報表示方法であって、
植物に人が接近又は接触したことを検出手段が検出すると、制御手段が、記憶手段から前記環境に関する情報を取り出して表示手段に表示させる
ことを特徴とする環境情報表示方法。
【請求項10】
環境に関する情報を表示する処理を環境情報表示システムに実行させる環境情報表示プログラムであって、
植物に人が接近又は接触したことを検出すると、記憶手段から前記環境に関する情報を取り出して表示手段に表示させる処理を前記環境情報表示システムに実行させる
ことを特徴とする環境情報表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【公開番号】特開2008−268381(P2008−268381A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108690(P2007−108690)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【特許番号】特許第4091098号(P4091098)
【特許公報発行日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(598140607)株式会社竹中庭園緑化 (9)