説明

環境負荷可視化システムおよび環境負荷可視化プログラム

【課題】環境負荷を簡易に測定できるシステムの提供。
【解決手段】環境負荷可視化システムは、可視化対象となる領域Aを撮影することで当該領域Aの動画像データを取得する動画像撮影部11と、可視化対象となる領域Aの環境負荷を測定することで環境負荷データを取得する環境負荷測定部12と、動画像データと環境負荷データを取得してデータ処理を行うデータ処理部13と、データ処理部13によってデータ処理された結果を表示する表示部14とを備えている。動画像撮影部11と環境負荷測定部12は、動画像データと環境負荷データを同時に取得し、データ処理部13は、少なくとも環境負荷データの時間的推移を示す推移グラフを作成し、表示部14は、動画像データに基づく動画像と推移グラフとを、時間を基準として関連表示するとともに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバーを推移グラフ上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境負荷可視化システムおよび環境負荷可視化プログラムに係り、例えば、工場等で行われる作業環境中の作業負荷を動画像および推移グラフとして抽出し、これら動画像と推移グラフを関連表示させることで作業環境の改善を実現することが可能となる環境負荷可視化システムおよび環境負荷可視化プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、製造業を含む各産業の分野では、作業者の作業環境を改善することで作業効率を改善し、生産性の向上や労働意欲の向上等を推進していくことが実施されている。特に、「作業の遂行にあたって形態的、生理的、心理的に拘束される際の外的諸条件」として定義される作業負荷については、これを如何にして取り除いていくかが各作業現場における課題となっており、かかる課題は作業環境や安全性の向上に直結する問題である。
【0003】
そして、従来から行われてきた作業環境の改善手法としては、労働衛生担当者が各作業現場における作業内容を綿密に調査・解析し、この調査・解析結果に基づいて、作業手順の変更や環境改善機器の導入等を図ることが行われてきた。
【0004】
また、近年においては、ビデオ撮影機器等の発達が目覚ましく、手軽に動画像を撮影できる状況にあることから、上述した労働衛生担当者による調査・解析にこれらの撮影機器を活用することで、調査・解析の精度が向上し、作業環境や安全性の向上に寄与する状況にもなっている。なお、前述のように動画像を手軽に撮影し、再生することができる技術については、例えば下記特許文献1に開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−153806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、たとえ機能が向上した撮影機器を活用したとしても、労働衛生担当者などの人による調査・解析作業には限界があり、例えば粉塵やガス等の目に見えない環境負荷を計測して作業状況を把握し、かかる環境負荷を取り除く改善活動を行うことは、非常に手間のかかることである。また、単に撮影機器を用いて動画像を取得しただけでは、これらの解析作業に非常に時間を要するとともに、この動画像と環境負荷との関連付けを行うことは、非常に困難なことである。したがって、環境負荷を簡易に測定でき、しかもその測定結果を環境負荷を取り除くための改善活動に容易に活用できる従来にはないまったく新しいシステムの開発が望まれていた。
【0007】
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、環境負荷を簡易に測定でき、しかもその測定結果を環境負荷を取り除くための改善活動に容易に活用できるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明に係る環境負荷可視化システムは、可視化対象となる領域を撮影することで当該領域の動画像データを取得する動画像撮影部と、可視化対象となる領域の環境負荷を測定することで環境負荷データを取得する環境負荷測定部と、前記動画像データと前記環境負荷データを取得してデータ処理を行うデータ処理部と、前記データ処理部によってデータ処理された結果を表示する表示部と、を備える環境負荷可視化システムであって、前記動画像撮影部と前記環境負荷測定部は、前記動画像データと前記環境負荷データを同時に取得し、前記データ処理部は、少なくとも前記環境負荷データの時間的推移を示す推移グラフを作成し、前記表示部は、前記動画像データに基づく動画像と前記推移グラフとを、時間を基準として関連表示するとともに、前記動画像データの再生を行うときに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバーを前記推移グラフ上に表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る環境負荷可視化システムにおいて、前記タイムバーは、前記推移グラフ上で操作自在に構成されており、前記タイムバーを前記動画像データの再生の進度を後退させる方向又は前進させる方向に操作することによって、前記表示部上に表示される動画像を変更自在とすることができる。
【0010】
さらに、本発明に係る環境負荷可視化システムにおいて、前記タイムバーは、前記表示部上で半透明且つ前記推移グラフと異なる色で表示することができる。
【0011】
またさらに、本発明に係る環境負荷可視化システムにおいて、前記環境負荷データは、前記領域中における粉塵、ガス、振動、熱、又は音についての測定データであることとすることができる。
【0012】
本発明に係る環境負荷可視化プログラムは、環境負荷を可視化させるためのプログラムであって、コンピュータに、可視化対象となる領域を撮影することで取得される当該領域の動画像データと、可視化対象となる領域の環境負荷を測定することで取得される環境負荷データとを同時に取得させてデータ処理を行わせるデータ処理工程と、前記データ処理工程によってデータ処理された結果を表示させる表示工程と、から成る処理を実行させ、前記データ処理工程では、少なくとも前記環境負荷データの時間的推移を示す推移グラフを作成させ、前記表示工程では、前記動画像データに基づく動画像と前記推移グラフとを、時間を基準として関連表示させるとともに、前記動画像データの再生を行うときに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバーを前記推移グラフ上に表示させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、環境負荷を簡易に測定でき、しかもその測定結果を環境負荷を取り除くための改善活動に容易に活用できる従来にはないまったく新しいシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
図1は、本実施形態に係る環境負荷可視化システムの一構成例を示す模式図である。また、図2は、本実施形態に係る環境負荷可視化システムの一連の操作手順を説明するために作成された図である。なお、本実施形態では、可視化対象を溶接作業が行われる工場内と想定しており、また、測定される環境負荷データについては、溶接作業によって発生する粉塵の曝露濃度であるとして説明を行うこととする。
【0016】
本実施形態に係る環境負荷可視化システムは、可視化対象となる領域Aを撮影することで当該領域Aの動画像データを取得する動画像撮影部としてのデジタルビデオカメラ11と、可視化対象となる領域Aの粉塵曝露濃度を測定することで曝露濃度データを取得する環境負荷測定部としての曝露濃度センサ12と、動画像データと曝露濃度データを取得してデータ処理を行うデータ処理部としてのパーソナルコンピュータ13と、パーソナルコンピュータ13によってデータ処理された結果を表示する表示部としてのモニタ14とから構成されている。
【0017】
デジタルビデオカメラ11は、映像や音声をデジタルデータとして記録するビデオカメラであり、取得した映像や音声をデジタルデータに変換して記録する装置である。このデジタルビデオカメラ11では、パーソナルコンピュータ13など外部への転送もすべてデジタル形式で行われるため、従来のアナログ方式のビデオのように編集や複製の過程で画質が劣化することがないようになっている。また、撮影された映像の記録には専用の磁気テープカセットやCD−Rを用いることができるようになっている。一般的な画面サイズは720×480ピクセル、フレームレートは30fps、圧縮率は約1/5である。外部との接続、すなわち、パーソナルコンピュータ13との接続には、DV端子と呼ばれる入出力端子が使用されており、パーソナルコンピュータ13側での標準的な入出力端子であるIEEE 1394規格の入出力端子と好適に連携できるようになっている。
【0018】
曝露濃度センサ12は、可視化対象領域A中に飛散している粉塵濃度を測定するための測定機器である。本実施形態に係る曝露濃度センサ12については、光散乱方式によって粉塵濃度を計測するものであり、具体的には、領域A中に浮遊する粉塵を含む試料空気を吸い込んでこの吸引空気にレーザー光線を照射し、これによって生じた散乱光の強さをフォトダイオード(検出器)によって電気信号に変換し、カウント値として積算するという測定原理を採用したものである。なお、1分間当たりのカウント値(CPM値)はK値(質量濃度変換係数)によって相対質量濃度(mg/m)に変換されるようになっており、曝露濃度センサ12によって即座に単位体積当たりの粉塵質量が計測できるようになっている。
【0019】
曝露濃度センサ12についても、デジタルビデオカメラ11の場合と同様にパーソナルコンピュータ13に接続されており、測定された曝露濃度測定値は、曝露濃度データとしてパーソナルコンピュータ13に送信できるようになっている。
【0020】
また、デジタルビデオカメラ11と曝露濃度センサ12とは、可視化対象となる領域A中に設置されているとともに、同時間に動画像および曝露濃度を撮影および測定することが可能となっている。
【0021】
一方、パーソナルコンピュータ13については、計算処理装置等として利用される一般的なコンピュータを想定しており、コンピュータの頭脳に当たるCPUや記録装置としてのハードディスク等を備えることができる。また、図1では、出力ディスプレイとしてのモニタ14が外部接続された構成を例示しているが、もちろんパーソナルコンピュータ13の形式はどのようなものであっても良く、いわゆる固定型と呼ばれる「デスクトップ型」、「タワー型」、「一体型」などや、可搬型と呼ばれる「ラップトップ型」、「ノート型」などを採用することもできる。さらに、本実施形態に係るパーソナルコンピュータ13は、図示しない入力機器としてのマウスやキーボード等を備えており、後述する表示結果をモニタ14上で操作することも可能となっている。
【0022】
以上、本実施形態に係る環境負荷可視化システムの主要な構成機器を説明した。次に、本実施形態に係る環境負荷可視化システムの具体的な動作事例について、図2を用いて説明を行う。
【0023】
図2中の分図(a)で示されるように、デジタルビデオカメラ11は可視化対象領域Aを撮影して動画像データを取得できるようになっている。一方、曝露濃度センサ12については、作業者の呼吸域周辺部における粉塵の濃度を測定する目的から、作業者の肩部に設置がされている。そして、デジタルビデオカメラ11による動画像の撮影と、曝露濃度センサ12による曝露濃度の測定とは、同時に行われることとなる。このとき、デジタルビデオカメラ11によって得られた動画像データには、コマごとの映像データに対して撮影時間が記録されており、一方の曝露濃度センサ12によって得られた曝露濃度データについても、測定時間に応じた曝露濃度が記録されている。
【0024】
以上のようにして取得された動画像データと曝露濃度データとは、図2中の分図(b)で示されるように、パーソナルコンピュータ13に対して送信されることとなる。これら動画像データと曝露濃度データを取得したパーソナルコンピュータ13では、まず、取得した曝露濃度データに基づいて、この曝露濃度データの時間的推移を示す推移グラフ16を作成する。このグラフの具体例としては、図2中の分図(c)に例示されているように、横軸を時間とし、縦軸を相対質量濃度(mg/m)としたものである。なお、この推移グラフ16の作成ソフトについては、既存のグラフ作成ソフトを利用することが好適である。
【0025】
パーソナルコンピュータ13による推移グラフ16の作成が完了すると、続いてパーソナルコンピュータ13は、モニタ14に対して動画像15と推移グラフ16とを、時間を基準として関連表示することとなる。すなわち、パーソナルコンピュータ13は、動画像データの再生を行うときに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバー17を推移グラフ16上に表示するのである。推移グラフ16の横軸は測定時間であり、この測定時間は動画像の撮影時間と共通しているので、タイムバー17が示す時間に撮影された動画像15がモニタ14上に流れることになるのである。
【0026】
このように、動画像15と推移グラフ16とを、時間を基準として関連表示させることによって、どのような作業状態のときに作業者が最も粉塵を曝露しているのかが明確化することとなる。また、粉塵の曝露濃度が大きくなる時間の前後に作業者がどのような動作や作業工程を行っているかが一目瞭然となり、本実施形態に係る環境負荷可視化システムを用いることによって、作業環境の改善、すなわち環境負荷の極小化活動に寄与することとなる。
【0027】
なお、本実施形態に係る環境負荷可視化システムが採用するモニタ14上の画面構成の詳細について、図3を用いて説明すると、モニタ14の上方には動画像15が配置され、その下方には推移グラフ16が配置されている。推移グラフ16にはタイムバー17が重ねて配置されており、推移グラフ16の横軸に示される時間とタイムバー17とが重なる時間が、現在流れている動画像15の撮影時間と一致している。タイムバー17については、推移グラフ17上で操作自在に構成されており、図示しないマウスの操作によってモニタ14上を移動できるポインタのドラッグ操作によって、左右方向で移動ができるようになっている。つまり、タイムバー17を動画像データの再生の進度を後退させる方向(すなわち、図3の紙面左方向)又は前進させる方向(すなわち、図3の紙面右方向)に操作することによって、モニタ14上に表示される動画像15が変更自在とされているのである。したがって、本実施形態に係る環境負荷可視化システムの利用者は、所望の時間帯での動画像15を即座に選択し、映像としてモニタ14上に写し出すことができるようになっている。
【0028】
また、タイムバー17については、推移グラフ16の上に重なって配置されることから、タイムバー17の存在が推移グラフ16を見る際の邪魔とならないようにする必要がある。そのために、本実施形態に係るタイムバー17は、半透明且つ推移グラフと異なる色で表示されている。具体的には、推移グラフ16は青色で表示されており、タイムバー17は半透明の赤色で表示されている。このように構成することで、本システムの操作者は、タイムバー17が重なった位置であっても推移グラフ16のグラフデータを見ることができる。かかる構成は、本実施形態に係る環境負荷可視化システムの操作性を飛躍的に向上させるものである。なお、タイムバー17と推移グラフ16の採り得る色彩等については、当然ながら任意に変更することが可能である。
【0029】
さらに、モニタ14上での表示構成については、例えば、図3に示すように、動画像15の映像を開始および停止させるための映像操作ボタン18や、音声の大小を調節するための音量調節ボタン19等を任意に配置することが可能である。
【0030】
さらに、推移グラフ16の横軸に示される時間については、撮影および測定が行われた実際の時刻を表示するようにしても良いし、撮影および測定が開始された以降の経過時間を表示するようにしても良い。
【0031】
以上、本実施形態に係る環境負荷可視化システムが採り得る具体的な構成と操作手順を説明した。次に、図4を用いることによって、本実施形態に係る環境負荷可視化システムを実現する際に利用される環境負荷可視化プログラムが、どのような処理に基づきパーソナルコンピュータ13を動作させているかについて説明を行うこととする。ここで、図4は、本実施形態に係る環境負荷可視化プログラムの指令内容を示したフローチャートである。
【0032】
図4にて示されるように、本実施形態に係る環境負荷可視化システムでは、まず、曝露濃度センサ12を用いることで作業者の呼吸域付近の粉塵濃度を測定することで、作業中の曝露濃度が測定されることとなる(ステップS11a)。また、このステップS11aによる曝露濃度の測定とまったく同じ時間に、デジタルビデオカメラ11を用いることによって、作業の内容や作業者の姿勢、粉塵の流れなど、撮影可能な範囲での映像が撮影されることとなる(ステップS11b)。なお、デジタルビデオカメラ11によって撮影される領域Aが可視化対象となる領域であり、曝露濃度センサ12は必ずこの領域A内に設置されている必要がある。
【0033】
次に、曝露濃度センサ12によって測定された曝露濃度の測定値は、パーソナルコンピュータ13に対して送信され、これを取得したパーソナルコンピュータ13は、横軸を時間とし、縦軸を相対質量濃度(mg/m)とした推移グラフ16を作成する処理を実行する(ステップS12a)。一方、デジタルビデオカメラ11によって撮影された動画像データについても、曝露濃度の測定値と同様に、パーソナルコンピュータ13に対して送信される(ステップS12b)。
【0034】
その後、パーソナルコンピュータ13は、モニタ14上に推移グラフ16と動画像15を関連表示させる(ステップS13)。この表示内容は、図3を用いて説明した通りであり、動画像データの再生を行うときに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバー17が推移グラフ16上に表示されるので、作業内容と曝露濃度との関連性、すなわち、いかなる作業状態の場合に作業者の曝露濃度が大きくなるのかが明らかとなり、作業環境の改善活動に多大な寄与を果たすことが可能となる。
【0035】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。例えば、上述した本実施形態では、可視化対象を溶接作業が行われる工場内と想定していたが、本発明に係る環境負荷可視化システムについては、あらゆる種類の領域における環境負荷を可視化することができる。
【0036】
また、上述した本実施形態では、測定される環境負荷データが溶接作業によって発生する粉塵の曝露濃度であるとして説明を行ったが、本発明に係る環境負荷可視化システムが対象とする環境負荷データについては、例えば、領域中におけるガス、振動、熱、又は音等についての測定データであることとすることができる。特に、動画像では捕えることのできないガスや熱などについては、本発明に係る環境負荷可視化システムを用いることで容易に可視化が実現し、環境負荷の低減活動に好適に寄与することができる。
【0037】
さらに、モニタ14上に表示される表示構成については、図3にて示したものには限られず、例えば、動画像の撮影と同時に複数の環境負荷データを測定しておき、その結果をモニタ14上に示される複数の推移グラフとして示すことも好適である。動画像の表示箇所を複数個所設けるとともに当該個数に対応したタイムバー17を複数個表示することによって、複数の環境負荷データごとの複数の動画像を一度に確認でき、環境負荷低減活動に役立てることも可能である。
【0038】
またさらに、推移グラフ16に所定の閾値を設けておき、この閾値を超える環境負荷データの位置のみタイムバー17が移動するようにし、閾値を超えた場合のみの動画像を流すようにすることもできる。
【0039】
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施形態に係る環境負荷可視化システムの一構成例を示す模式図である。
【図2】本実施形態に係る環境負荷可視化システムの一連の操作手順を説明するために作成された図である。
【図3】本実施形態に係る環境負荷可視化システムが採用するモニタ上の画面構成の詳細を例示する図である。
【図4】本実施形態に係る環境負荷可視化プログラムの指令内容を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
A 領域、11 デジタルビデオカメラ、12 曝露濃度センサ、13 パーソナルコンピュータ、14 モニタ、15 動画像、16 推移グラフ、17 タイムバー、18 映像操作ボタン、19 音量調節ボタン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視化対象となる領域を撮影することで当該領域の動画像データを取得する動画像撮影部と、
可視化対象となる領域の環境負荷を測定することで環境負荷データを取得する環境負荷測定部と、
前記動画像データと前記環境負荷データを取得してデータ処理を行うデータ処理部と、
前記データ処理部によってデータ処理された結果を表示する表示部と、
を備える環境負荷可視化システムであって、
前記動画像撮影部と前記環境負荷測定部は、前記動画像データと前記環境負荷データを同時に取得し、
前記データ処理部は、少なくとも前記環境負荷データの時間的推移を示す推移グラフを作成し、
前記表示部は、前記動画像データに基づく動画像と前記推移グラフとを、時間を基準として関連表示するとともに、前記動画像データの再生を行うときに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバーを前記推移グラフ上に表示することを特徴とする環境負荷可視化システム。
【請求項2】
請求項1に記載の環境負荷可視化システムにおいて、
前記タイムバーは、前記推移グラフ上で操作自在に構成されており、
前記タイムバーを前記動画像データの再生の進度を後退させる方向又は前進させる方向に操作することによって、前記表示部上に表示される動画像が変更自在とされていることを特徴とする環境負荷可視化システム。
【請求項3】
請求項2に記載の環境負荷可視化システムにおいて、
前記タイムバーは、前記表示部上で半透明且つ前記推移グラフと異なる色で表示されていることを特徴とする環境負荷可視化システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の環境負荷可視化システムにおいて、
前記環境負荷データは、前記領域中における粉塵、ガス、振動、熱、又は音についての測定データであることを特徴とする環境負荷可視化システム。
【請求項5】
環境負荷を可視化させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
可視化対象となる領域を撮影することで取得される当該領域の動画像データと、可視化対象となる領域の環境負荷を測定することで取得される環境負荷データとを同時に取得させてデータ処理を行わせるデータ処理工程と、
前記データ処理工程によってデータ処理された結果を表示させる表示工程と、
から成る処理を実行させ、
前記データ処理工程では、少なくとも前記環境負荷データの時間的推移を示す推移グラフを作成させ、
前記表示工程では、前記動画像データに基づく動画像と前記推移グラフとを、時間を基準として関連表示させるとともに、前記動画像データの再生を行うときに、当該動画像データの再生の進度を表すタイムバーを前記推移グラフ上に表示させるようにしたことを特徴とする環境負荷可視化プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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