説明

環境騒音の汎用予測システム

【目的】 騒音源の形態に関わらず画一的な処理で解析作業を行えるようにし、解析処理の簡略化、汎用化、専門知識を有する人員の不要化、及び人為的なミスの防止を達成することができる環境騒音の汎用予測システムを提供する。
【構成】 所定領域内に建設される新規構造物や、該新規構造物を騒音源とする騒音によって変動する該所定領域内の環境騒音の予測解析を行うシステムであって、データ入力処理11にて入力処理された、所定領域内に既存する既設構造物や新規構造物の位置データと、この新規構造物を含む、所定領域内の騒音源にて発生する騒音の音量及び該騒音源の形態データとに基づいて、点音源変換処理13にて点音源以外の騒音源を点音源の集合体に変換し、変換された点音源を含む所定領域内の点音源の位置と該点音源の騒音の音量に基づいて、一般騒音予測解析処理14にて所定領域内における騒音の受音量の予測解析を行うようにした。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビルや工場といった構造物の建設による環境騒音の変動を予測解析する環境騒音の汎用予測システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばビルや工場等の構造物を建設する場合には、建設される構造物やその構造物から発生する騒音によって変動する建設予定地物周辺の環境騒音の予測解析を行って、その予測結果が建設予定地やその周辺の環境基準以内に納まるように構造物の躯体等の設計を行っており、また、それらの結果は建設予定地の周辺住民に対して環境アセスメント等において公表されるのが通常である。
【0003】ところで、建設される構造物としては、先に述べたようにビルや工場等種々のものがあり、また、同種の構造物であっても夫々構造が異なったり構造物の使用状況が異なったりするため、その構造物から発生する騒音の音源の形態にも点音源や線音源、面音源等様々なものがある。このため従来は、ある地点における騒音の受音量を解析するための解析ソフトとして、騒音源の音源形態毎に異なる個別のソフトが用意され、解析の際には、専門知識を有する人員が、建設予定の構造物から発生すると予想される騒音の形態に対応する解析ソフトに合わせてその予想される騒音に関するデータを加工し、解析ソフトによる解析処理を実行する解析処理用のコンピュータに対して加工されたデータを入力処理しているのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したように従来は騒音源の音源形態毎に異なる解析ソフトが用いられているため、複数の解析ソフトを運用しなければならず、また、使用する解析ソフトに合わせてデータを加工するために専門知識を有する人員が必要となるという不具合があった。また、騒音源の音源形態が変わると使用する解析ソフトも変わるので、データの加工や、加工データの入力処理、或は解析結果の評価の段階で人為的なミスが発生し易いという不具合があった。さらに、建設される構造物以外にも既存の騒音源があり、その既存の騒音源の音源形態が建設される構造物による騒音の音源形態と異なる場合には、個々の騒音源について異なる解析ソフトで解析を行った後に夫々の解析結果を合成処理しなければならず、解析処理の煩雑化を招くという不具合があった。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、騒音源の形態に関わらず画一的な処理で解析作業を行えるようにし、これにより、解析処理の簡略化、汎用化、専門知識を有する人員の不要化、及び人為的なミスの防止を達成することができる環境騒音の汎用予測システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、所定領域内に建設される新規構造物や、該新規構造物を騒音源とする騒音によって変動する該所定領域内の環境騒音の予測解析を行うシステムであって、前記新規構造物や前記所定領域内に既存する既設構造物の位置データを入力する構造物データ入力手段と、前記新規構造物を含む、前記所定領域内の騒音源にて発生する騒音の音量及び該騒音源の形態を入力する騒音源データ入力手段と、前記構造物データ入力手段及び騒音源データ入力手段による入力データに基づいて、点音源以外の騒音源を点音源の集合体に変換し、各点音源の3次元位置座標及び該点音源の騒音の音量を算出する音源変換手段と、前記所定領域内における騒音の伝搬条件を入力する伝搬条件データ入力手段と、前記音源変換手段による算出データや、構造物データ入力手段、騒音源データ入力手段、及び伝搬条件データ入力手段による入力データに基づいて、前記所定領域内における騒音の受音量の予測解析を行う受音量予測解析手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例による環境騒音の汎用予測システムにて行われる処理の概略を示すブロック図であり、各ブロック間を接続する線はそれらの処理間におけるデータの授受を示している。尚、ハードウェアとしては、例えばエンジニアリングワークステーション(以下、EWSと略記する)等が用いられ、データの入力処理は使用者によるEWSのキーボード操作により行われる。また、解析結果の出力はEWSのディスプレイ、或はEWSに接続されたプリンタ、プロッタにより夫々行われる。
【0008】図1において引用符号10で示す本実施例の環境騒音の汎用予測システムでは、データ入力処理11、前処理12、音源変換処理13、一般騒音予測解析処理14、交通騒音予測解析処理15、解析結果合成処理16、予測解析データ抽出処理17、レポート作成処理18、及びレポート出力処理19の各処理が行われる。
【0009】そして、図2に示すように、集合住宅3や、交通音源となる高速自動車道4、面音源となる工場5が既存する所定領域内に、これらの既設構造物に隣接して面音源となる清掃工場1(新規構造物)や、この清掃工場1に至る専用自動車道2(交通音源)を建設する際に、清掃工場1及びその周辺の環境騒音の変動を本実施例の予測システム10を用いて予測、解析する場合には、次のような処理が行われる。
【0010】まず、データ入力処理11において、清掃工場1の内装に使用される各種仕上げ材別の表面積Sn 及び吸音率αn 、騒音が外壁を透過する際の透過損失TL1、清掃工場1の内部で発生すると予想される騒音の音量(パワーレベル)L1Wの各前処理用データと、清掃工場1、専用自動車道2、集合住宅3、高速自動車道4、及び工場5の3次元位置座標値と、専用自動車道2及び高速自動車道4で発生する騒音のパワーレベルの実測値と、工場5内で発生する騒音のパワーレベルL2W や該工場5の外壁面(天井を含む)を騒音源(面音源)とする騒音のパワーレベルL2W01 と、これら清掃工場1、専用自動車道2、集合住宅3、高速自動車道4、及び工場5の音源形態(点音源、線音源、面音源、交通音源)との入力処理を行う。
【0011】さらに、データ入力処理11において、前記所定領域内で伝搬される騒音に対する地表面吸収の有無、回折減衰の有無、反射の有無等の伝搬条件データの入力処理と、前記所定領域内に設定される騒音の受音点の高さの入力処理と、交通音源、つまり、専用自動車道2や高速自動車道4に関する道路構造、通過する自動車の平均速度、時間当たりの通行量、大型車混入率等の交通条件の入力処理と、予測解析する騒音の周波数指定(特性指定、オクターブバンド、任意周波数)データと、プリンタ及びプロッタからプリントアウトするデータやディスプレイ上に表示するデータの内容、フォーム、出力先等の出力指定に関するデータとの入力処理を行う。
【0012】尚、EWSのキーボードによる上記各データの入力は、ディスプレイ上に表示されるデータ入力メニューとの対話形式で行われ、入力データに明らかなミスがある場合には、各データの入力後に入力データのエラーリストが出力され、プリンタからプリントアウトされるか或はディスプレイ上に表示される。
【0013】次に、前処理12において、データ入力処理11で入力処理された各前処理用データに基づいて、清掃工場1の壁面、屋根から外部に放出される騒音(面音源)のパワーレベルL1W01 の算出処理を行う。この算出処理を具体的に示すと、まず、仕上げ材別表面積Sn と仕上げ材別吸音率αn に基づいて、清掃工場1の内表面(天井面を含む)に関する平均吸音率αを、式α=Σαn ・Sn /ΣSn により算出し、この平均吸音率αと仕上げ材別表面積Sn に基づいて、清掃工場1の室定数Rを、式R=α・ΣSn /(1−α)により算出する。
【0014】そして、この室定数Rと、清掃工場1の内部で発生する騒音のパワーレベルL1W とに基づいて、清掃工場1の内壁面へ入射する騒音の入射パワーレベルL1W1を、式L1W1=L1W −10・log10Rにより算出し、この入射パワーレベルL1W1と、騒音が清掃工場1の外壁面を透過する際の透過損失TL1 とに基づいて、該外壁面を騒音源とした場合の各外壁面(面音源)における騒音のパワーレベルL1W01 を、式L1W01 =L1W1−TL1 により算出する。
【0015】尚、清掃工場1の内部で発生する騒音のパワーレベルL1W と、上式により算出されたパワーレベルL1W01 は、次の音源変換処理13の点音源変換プログラムに対して入力処理される。
【0016】続いて、点音源変換処理13において、線音源や面音源の騒音源を点音源に変換する処理を行う。尚、図2に示す構造物には線音源がなく、清掃工場1及び工場5が面音源であるため、本実施例の場合には、前処理12で算出され入力処理された、清掃工場1の各面音源における騒音のパワーレベルL1W01 と、データ入力処理11で入力処理された、清掃工場1の内部で発生する騒音のパワーレベルL1W と、工場5内で発生する騒音のパワーレベルL2W と、該工場5の各面音源における騒音のパワーレベルL2W01 とに基づいて、清掃工場1及び工場5の各面音源をマトリクス状に分割した複数の点音源に変換し、各点音源における騒音のパワーレベルL1,L2の算出処理を行う。
【0017】この算出処理を具体的に示すと、まずに清掃工場1に関しては、求める点音源のパワーレベルをL1W02 、点音源変換プログラム中にて最適値が選択される面音源の点音源への分割数をn1 として、L1W =L1W01 +10logS1 、L1W =L1W02 +log2πr21 (但し、S1 は清掃工場1に関する面音源の表面積、r=1)の連立方程式を解き、点音源のパワーレベルL1W02 を算出する。このとき、面音源の表面積S1 は、データ入力処理11で入力処理された清掃工場1の3次元位置座標値に基づいて別途算出し、また、この3次元位置座標値と分割数n1 とに基づいて、分割された各点音源の3次元位置座標値も同時に算出される。
【0018】一方、工場5に関しては、求める点音源のパワーレベルをL2W02 、点音源変換プログラム中にて最適値が選択される面音源の点音源への分割数をn2 として、L2W =L2W01 +10logS2 、L2W =L2W02 +log2πr22(但し、S2 は工場5に関する面音源の表面積、r=1)の連立方程式を解き、点音源のパワーレベルL2W02 を算出する。このとき、面音源の表面積S2 は、データ入力処理11で入力処理された工場5の3次元位置座標値に基づいて別途算出し、また、この3次元位置座標値と分割数n2 とに基づいて、分割された各点音源の3次元位置座標値も同時に算出される。
【0019】尚、上式により算出された清掃工場1及び工場5に関する点音源のパワーレベルL1W02 ,L2W02 や分割された各点音源の3次元位置座標値は、次の一般騒音予測解析処理14の解析プログラムに対して入力処理される。また、変換する音源が線音源である場合には、その線音源内で発生する騒音のパワーレベルをLW 、線音源の線上における騒音のパワーレベルをL1 、線音源の長さをP、求める点音源のパワーレベルをL2 、点音源変換プログラム中にて最適値が選択される線音源の点音源への分割数をnとし、LW =L1 +10log2πrP、LW =L2 +log4πr2 nの連立方程式を解いて、点音源のパワーレベルL2 を算出する。さらに、元来点音源である騒音源に関しては、本点音源変換処理13による変換は行われず、データ入力処理11から直接次の一般騒音予測解析処理14の解析プログラムに入力処理される。
【0020】次に、一般騒音予測解析処理14において、点音源に変換された線及び面音源や元来よりの点音源による騒音の、前記所定領域内における受音量の算出処理を行う。本実施例の場合には、例えば図2に示すように5m間隔で平面マトリクス状に並んだ受音点7,7,…における前記高さデータで指定された高さでの、指定された周波数帯域における清掃工場1及び工場5による一般騒音の受音量を算出する。尚、この算出処理は、点音源変換処理13において算出された、清掃工場1及び工場5に関する点音源のパワーレベルL1W02 ,L2W02 や分割された各点音源の3次元位置座標値と、データ入力処理11で入力処理された、清掃工場1、専用自動車道2、集合住宅3、高速自動車道4、及び工場5の3次元位置座標値と、前記所定領域内で伝搬される騒音に対する地表面吸収の有無、回折減衰の有無、反射の有無等の伝搬条件データと、前記所定領域内に設定される騒音の受音点の高さデータと、解析する騒音の周波数指定データとに基づいて行われる。また、元来点音源である騒音源がある場合には、その騒音源にて発生する騒音もこの一般騒音予測解析処理14での算出処理に反映される。
【0021】続いて、交通騒音予測解析処理15において、交通音源による騒音の前記所定領域内における受音量の算出処理を行う。本実施例の場合には、まず、データ入力処理11で入力処理された清掃工場1、専用自動車道2、集合住宅3、高速自動車道4、及び工場5の音源形態に基づいて、データ入力処理11で入力処理されたデータから、専用自動車道2及び高速自動車道4で発生する騒音のパワーレベルの実測値や、道路構造、通過する自動車の平均速度、時間当たりの通行量、大型車混入率等の交通条件データを抽出する。
【0022】そして抽出されたデータと、清掃工場1、専用自動車道2、集合住宅3、高速自動車道4、及び工場5の3次元位置座標値と、前記所定領域内で伝搬される騒音に対する地表面吸収の有無、回折減衰の有無、反射の有無等の伝搬条件データと、前記所定領域内に設定される騒音の受音点の高さデータとに基づいて、前記受音点7,7,…における前記高さデータで指定された高さでの、指定された周波数帯域における専用自動車道2及び高速自動車道4(トンネルがある場合にはそのトンネルを含む)による交通騒音の受音量を、例えば日本音響学会式に準拠して算出する。
【0023】解析結果合成処理16では、一般騒音予測解析処理14で算出された清掃工場1及び工場5による一般騒音の受音点7,7,…における受音量と、交通騒音予測解析処理15において算出された専用自動車道2及び高速自動車道4による交通騒音の受音点7,7,…における受音量との合成処理を行う。尚、この解析結果合成処理16では、合成された受音点7,7,…における受音量に対する、各騒音源、つまり清掃工場1、専用自動車道2、高速自動車道4、及び工場5から発生する騒音の寄与率も合わせて算出される。
【0024】予測解析データ抽出処理17では、データ入力処理11で入力処理された、プリンタ及びプロッタからプリントアウトするデータやディスプレイ上に表示するデータの内容の出力指定に関するデータに基づいて、例えば建物配置、音源位置、音源形状等を出力する指定がなされている場合には、清掃工場1、専用自動車道2、集合住宅3、高速自動車道4、及び工場5の3次元位置座標値を、コンター図出力、受音点の騒音レベル出力、騒音源別寄与率出力等を出力する指定がなされている場合には、解析結果合成処理16の処理結果を夫々抽出して、次のレポート作成処理18のレポート作成プログラムに対して入力処理する。
【0025】レポート作成処理18では、予測解析データ抽出処理17により抽出されたデータと、データ入力処理11で入力処理されたフォームに関するデータとに基づいて、プリンタ及びプロッタからプリントアウトし或はディスプレイ上に表示するレポート画像の作成処理を行い、作成されたレポート画像はレポート出力処理19において、出力フォームデータにより指定された出力先へ信号出力処理される。
【0026】このように、本実施例の予測システム10によれば、面音源である清掃工場1や工場5から発生する騒音や、図2中にはないが線音源から発生する騒音を全て点音源に変換して受音点7,7…における環境騒音の予測、解析を行うため、受音点7,7,…における受音量の算出を単一の解析ソフトで行うことができ、解析処理の簡略化、汎用化を図ることができる。また、解析ソフトが一本化されるため、実測等で得たデータを解析ソフトへの入力用のデータに加工する必要がなくなるので、データ加工に伴う人為的なミスを防止し且つデータ加工のための専門知識を有する人員を不要とすることができ、通常のオペレータだけでも正確な予測評価を行うことができる。
【0027】尚、本実施例では、新たに建設される清掃工場1が騒音源騒音を発する場合について説明したが、本実施例の予測システムは、騒音を発しない新たな建築物の建設による環境騒音の変動を予測する場合についても適用可能であることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】上述したように本発明の環境騒音の汎用予測システムによれば、所定領域内に建設される新規構造物や、該新規構造物を騒音源とする騒音によって変動する該所定領域内の環境騒音の予測解析を行うシステムであって、前記新規構造物や前記所定領域内に既存する既設構造物の位置データを入力する構造物データ入力手段と、前記新規構造物を含む、前記所定領域内の騒音源にて発生する騒音の音量及び該騒音源の形態を入力する騒音源データ入力手段と、前記構造物データ入力手段及び騒音源データ入力手段による入力データに基づいて、点音源以外の騒音源を点音源の集合体に変換し、各点音源の3次元位置座標及び該点音源の騒音の音量を算出する音源変換手段と、前記所定領域内における騒音の伝搬条件を入力する伝搬条件データ入力手段と、前記音源変換手段による算出データや、構造物データ入力手段、騒音源データ入力手段、及び伝搬条件データ入力手段による入力データに基づいて、前記所定領域内における騒音の受音量の予測解析を行う受音量予測解析手段とを備える構成とした。このため、騒音源の形態に関わらず画一的な処理で解析作業を行えるようにし、これにより、解析処理の簡略化、汎用化、専門知識を有する人員の不要化、及び人為的なミスの防止を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による環境騒音の汎用予測システムにて行われる処理の概略を示すブロック図である。
【図2】図1の環境騒音の汎用予測システムを利用して環境騒音の変動を予測解析をする清掃工場及びその周辺の配置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 建築物(新規構造物、面音源)
5 工場(既設構造物、面音源)
11 データ入力処理(構造物データ入力手段、騒音源データ入力手段、伝搬条件データ入力手段)
12 前処理(騒音源データ入力手段)
13 点音源変換処理(音源変換手段)
14 一般騒音予測解析処理(音量予測解析手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定領域内に建設される新規構造物や、該新規構造物を騒音源とする騒音によって変動する該所定領域内の環境騒音の予測解析を行うシステムであって、前記新規構造物や前記所定領域内に既存する既設構造物の位置データを入力する構造物データ入力手段と、前記新規構造物を含む、前記所定領域内の騒音源にて発生する騒音の音量及び該騒音源の形態を入力する騒音源データ入力手段と、前記構造物データ入力手段及び騒音源データ入力手段による入力データに基づいて、点音源以外の騒音源を点音源の集合体に変換し、各点音源の3次元位置座標及び該点音源の騒音の音量を算出する音源変換手段と、前記所定領域内における騒音の伝搬条件を入力する伝搬条件データ入力手段と、前記音源変換手段による算出データや、構造物データ入力手段、騒音源データ入力手段、及び伝搬条件データ入力手段による入力データに基づいて、前記所定領域内における騒音の受音量の予測解析を行う受音量予測解析手段と、を備えることを特徴とする環境騒音の汎用予測システム。

【図2】
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【図1】
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【公開番号】特開平5−282282
【公開日】平成5年(1993)10月29日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−109227
【出願日】平成4年(1992)4月1日
【出願人】(000112668)株式会社フジタ (20)