生体試料用の流路形成チップ及びその製造方法
【課題】簡易な構成で生体試料供給部材の取り付け及び取り外しを容易かつ確実にでき、生体試料に圧力を加え流路内に圧送した場合であっても、生体試料供給部材が不意に外れない構成の生体試料用流路形成チップ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】板状の基板と、生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成穴が設けられ、前記基板に装着される板状の流路構成部材と、前記流路構成穴を覆うように前記流路構成部材に装着される天板と、備え、前記天板が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している流路形成チップ。
【解決手段】板状の基板と、生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成穴が設けられ、前記基板に装着される板状の流路構成部材と、前記流路構成穴を覆うように前記流路構成部材に装着される天板と、備え、前記天板が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している流路形成チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料を流動させるための微小な流路を備える生体試料用の流路形成チップ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DNA、RNA、細胞といった種々の生体試料等に対する生化学的な分析操作を行うにあたり、流路形成チップが広く利用されている。この流路形成チップは、ポリマーからなる薄板状部材であって、その部材表面に微細な流路が形成された流路構成部材と、流路構成部材の流路が設けられている面が装着されるガラス、ポリマー等からなる基板と、から構成される。又は、基板と、基板上に載置され、流路パターンを有する貫通穴が形成された流路構成部材と、流路構成部材上に載置される天板と、から流路形成チップが構成される。微細な流路もしくは貫通溝は、半導体集積回路に用いられる微細加工技術等が利用されて形成される。そして、流路に連通する供給口を天板もしくは流路構成部材に設けて、生体試料を注入するための液送チューブを供給口に直接差し込んだり、供給口に接着したり、基板にチューブを埋設したりして、生体試料等の測定対象物を流路内へ加圧ポンプなどで圧送し、生体試料の破砕、測定、分離等を行うものである。
【0003】
特許文献1が液送チューブを基板に埋設した流路形成チップの一例を開示する。図5Aは、流路形成チップの平面図であり、図5Bは、図5Aの線VB−VBに沿った断面図である。特許文献1の流路形成チップ520は、支持基板503と、支持基板503に積層された合成樹脂層505と、合成樹脂層505に埋設された送液チューブ507と、流路511が形成されたポリマーシート513と、を備え、生体試料供給装置(不図示)に載置される。また、液送チューブ507の開口部509と、ポリマーシート513の流路511とは連通する。流路511の一端には開口515が設けられ、生体試料供給装置から生体試料が加圧送液されると、送液チューブ507の開口部509から流路511内に流れこみ、流路511の開口515を介して流路形成チップ520の外部へ排出される。
さらに、流体チューブを収容する開口に対してクランピング部材を用いて、流路形成チップに固定する方法も提案されている(特許文献2参照。)
【特許文献1】特開2006−175387
【特許文献2】特表2002−538397
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の生体試料用流路形成チップに対して液送チューブ等の生体試料供給部材を固定するための適切なものがなかった。本来、生体試料用流路形成チップは、小型で簡易な構成で容易に分析操作ができるというのが利点である。ところが、上記した従来の生体試料用流路形成チップでは、流路内に比較的高い圧力で生体試料を供給することを想定し、液送チューブが意図せずに外れることを防止するため取り付け構造が複雑になっている。さらに、生体試料供給部材を固定するための構成の複雑化に伴い、流路形成チップが大型化する傾向にあった。
【0005】
また、流路形成チップに対する生体試料供給部材の取り付けや取り外しの工程が煩雑になり、流路形成チップを用いて簡便に分析操作を行うことが困難になる傾向にあった。
そこで本発明は、簡易な構成で生体試料供給部材の取り付け及び取り外しを容易かつ確実にでき、生体試料に圧力を加え流路内に圧送した場合であっても、生体試料供給部材が意図せずに外れない構成の生体試料用流路形成チップ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の生体試料用の流路形成チップの第1の態様は、板状の基板と、生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成穴が設けられ、前記基板に装着される板状の流路構成部材と、前記流路構成穴を覆うように前記流路構成部材に装着される天板と、を備え、前記天板が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している。
【0007】
また、本発明の生体試料用の流路形成チップの第2の態様によれば、生体試料用の流路形成チップであって、板状の基板と、生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成溝が設けられ、前記流路構成溝を覆うように前記基板に装着される流路構成部材と、を備え、前記流路構成部材が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している。
【0008】
さらに、本発明の生体試料用の流路形成チップの第3の態様によれば、前記供給口は円形状であり、前記供給口の基板側の径が、前記基板側に対向する側の径より小さい。
本発明の生体試料用の流路形成チップの第4の態様によれば、前記供給口は円形状であり、前記供給口の軸方向のほぼ中間部が最小径である。
【0009】
本発明の生体試料用の流路形成チップの第5の態様によれば、前記供給口の最小径は、前記供給口に装着される生体試料供給部材の外径より小さい。
さらに、上記課題を解決するための本発明の生体試料用の流路形成チップの製造方法の第1の態様は、板状で弾性のある天板を用意し、前記天板を弾性変形させた状態で前記天板を貫通する供給口を形成し、前記天板の供給口は、軸方向断面が変化している。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、流路形成チップの天板もしくは流路構成部材の供給口の軸方向断面を変化させ、供給口内への挿入を容易にでき、かつ、生体試料供給部材を供給口内に係止し、確実に固定できるように構成できる。結果として、簡易な構成で生体試料供給部材の取り付け及び取り外しを容易かつ確実にでき、生体試料に圧力を加え流路内に圧送した場合であっても、生体試料供給部材が意図せずに外れない構成の生体試料用流路形成チップ及びその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の生体試料用流路形成チップの実施形態について図面を参照しつつ説明する。各図面中、同一要素は同一符号で示してある。
【0012】
(実施形態1)
本発明の実施形態1である生体試料用流路形成チップについて、図1A〜図1Cを参照しつつ説明する。図1Aは、生体試料用の流路形成チップの平面図であり、図1Bは図1Aの線IB−IBに沿った断面図であり、図1Cは、流路構成部材の平面図である。
【0013】
本実施形態の生体試料用流路形成チップ3は、略矩形状の薄板部材である基板5と、流路を構成する所定パターンの貫通口である流路構成穴12が設けられ、基板5の上に載置される流路構成部材7と、流路構成部材7に形成された流路構成穴12を閉じるように載置される略矩形状の薄板である天板9と、を備える。
【0014】
天板9は、流路構成部材7の流路構成穴12に連通し、生体試料を流路内に供給するための生体試料供給部材25、例えばチューブを収容し係止する供給口11、13を有する。供給口11、13は、天板9の左右方向に離間して設けられ、両供給口の形状及び寸法は同一である。供給口11は、天板の厚さ方向(供給口の軸方向)に関して、図1B中の下方に向かい先細り形状である。言い換えると、供給口の軸方向断面を変化する形状であり、天板9の上面9a側から下面9b側に向かい直径が漸減する。
【0015】
ここで、供給口11の上面9a側の径は、生体試料供給部材25の外径より大きく寸法付けされており、下面9b側の径は、生体試料供給部材25の外径より小さく寸法付けされている。従って、生体試料供給部材は、供給口11の上面9a側から容易に挿入することができ、また、供給口11の下面9b側は、生体試料供給部材25の外周を締め付けることにより生体試料供給部材25を供給口11内に係止する。
【0016】
図1Cに示されるように、流路構成部材7の流路構成穴12は、図中横方向に延びる流路15と、流路15の長手方向両端部にそれぞれ接続する平面視略三角状の貯留槽17、19と、から構成される。貯留槽17、19の一方から、生体試料が投入されると、流路を通り、他方の貯留槽に移動し生体試料が回収される。
【0017】
さらに、流路15の途中には、平面視で略三角形状の破砕構造体21(すなわち略三角柱形状)が配置されている。破砕構造体21は、流路15の底面を構成する基板5の上面5aに対して鉛直方向上方に延び、かつ、鋭角の頂部21aが流路15の上流側に向いて配置される。また、破砕構造体21と流路15の側壁15a、15bとの間隔は、破砕する対象である生体試料の寸法(例えば外径)より小さく寸法付けされている。破砕構造体21は、流路構成部材7と共に感光性樹脂材料から形成されることが好ましい。従って、貯留槽19から流路15内に導入された生体試料は破砕構造体21により破砕され、下流側の貯留槽17に回収される。
【0018】
供給口11は、生体試料を貯留する生体試料貯留部23に、生体試料供給部材25を介して連通している。また、生体試料供給部材25の途中には、生体試料を流路15内に所定圧力で供給するための圧送ポンプ27が装着されている。よって、生体試料貯留部23内の生体試料は、圧送ポンプ27を駆動することにより生体試料供給部材25を介して供給口11内に移送される。
【0019】
上記のように構成された基板5、流路構成部材7、天板9を、その順に積み重ねて接着剤等で固定する。さらに、供給部材25を供給口11に装着し、流路形成チップ3が完成する。なお、基板5、流路構成部材7、天板9を、ポリジメチルシロキサン(PDMS)から形成し、PDMSの自己吸着力を利用して接着剤無しで互いに貼り付ける構成としてもよい。
【0020】
(天板の製造方法)
天板に供給口を設ける方法について説明する。図2A〜図2Dは、天板を製造する各工程を示す図である。まず、天板を構成する矩形状で、弾性の薄板部材29を用意する(図2A参照)。次に、薄板部材29の供給口が形成される領域を除いた両端部で支持するように作業基盤31に載置する。公知の押圧手段により、薄板部材の弾性範囲内で荷重をかけ薄板部材29を撓ませる(図2B参照)。また、その撓み量は、形成する開口のテーパ(上面29a側の径及び下面29b側の径の比)をどの程度にするかによって設定する。
【0021】
薄板部材29を撓ませた状態で、所定の内径を有し、先端が鋭利な微細円筒管(例えば、インジェクションニードル)33を用いて、所定の箇所に穿孔を行う(図2C参照。)。
最後に微細円筒管を外し、荷重Wを除去すると湾曲した薄板部材29は、復元し初期の平坦形状に戻る。図2Dに示されるように、テーパ面35を有する開口35が、薄板部材29に形成される。
【0022】
また、作業基盤31と薄板部材29との間にゴムシート等の弾性部材を介在させて穿孔することも可能である。この場合、押圧手段は使用しない。ゴムシートには、薄板部材に穿孔される開口より大きな穴を設けておく。そして、微細円筒管が薄板部材に当接すると薄板部材が撓み、所定のテーパ開口を作成できる。実際、厚さが0.8mmの薄板部材を用いて穿孔をしたところ、上面29a側の径と下面29b側の径の比は、1.10対0.97となる開口を形成できた。
【0023】
なお、薄板部材29の弾性率により、供給口と供給チューブとの間のシール効果は変化する。よって、供給チューブを薄板部材に固定する際には、流路内の圧力を上回る程度の面圧が供給チューブに掛かることが必要と考えられる。通常使用される流体チップの流路内の圧力は、0.05〜1Mpa程度であるので、供給チューブの供給口に対する面圧もその程度となるように寸法付けすることが好ましい。
【0024】
(天板の変形例)
上記実施形態1では、天板9の一方の面(上面9a)から供給口11を形成し、供給口11の内径は天板9の上面9a側から下面9b側へ漸減していく構成であった。天板の変形例は、天板の両面側から穿孔して形成される。すなわち、厚さ方向においてほぼ中央に小径部(リップ)を設け、上面側及び下面側の径は、小径部に比べ大きく寸法付けされている。
【0025】
図3は、図2Dに対応する天板の変形例の断面図である。天板129は、実施形態1の天板29と同様に、図2A〜2Cの工程をヘて、天板129の上面129aから下面129bへ内径が漸減する内周面139を有する貫通孔を形成する。なお、図3は、供給口139が完成した状態を示すため、上面129a側から加工した段階における厚さ方向の天板の貫通孔の下半分は破線で示してある。
【0026】
さらに、微細円筒管を軸中心に振りながら(軸を傾けた状態で)穿孔すると、厚さ方向において中央部に最小径部137aが形成される。ここで、最小径部137aの内径は、供給チューブ(図1の部材25に相当)の外径より小さく寸法付けられている。また、供給口137の上面129a側及び下面129b側の内径は、供給チューブの外径より大きく寸法付けられている。
上記のようにして形成された天板129に対して、供給チューブ(図1の部材25に相当)を挿入すると、最小径部137aにおいて、供給チューブが係止される。
【0027】
変形例では、供給口の中央部に最小径部137aが形成されているので、実施形態1の構成と比べ、供給チューブの供給口に対する挿入、挿脱作業が容易である。また、実施形態1のようなテーパ形状の供給口の場合には、供給チューブを抜く際に、下面29b側の開口周縁に供給チューブが引っ掛かかる傾向があるので、変形例に示す供給口の形状の方が供給チューブを抜き易い。さらに、変形例の構成の場合には、供給口のいずれの方向からも容易に供給チューブを挿入することができる。
【0028】
(実施形態2)
本発明の実施形態2である流路形成チップについて、図4(a)、(b)、(c)を参照しつつ説明する。図4(a)は流路構成部材の平面図であり、図4(b)は側面図であり、図4(c)は流路構成部材を基板に装着した状態を示す流路形成チップの側面図である。
【0029】
実施形態2の流路形成チップ203は、略直方体形状の基板205と、基板205の平坦な面に載置され、流路215である凹部(流路を構成する流路構成溝)が刻設された流路構成部材209と、を備える。流路構成部材209は、PDMSからなる略矩形状の薄板部材であり、図中の左右方向に延びる流路構成溝215を備える。流路構成部材209は、流路構成溝215が形成されている面が、基板205に接するように装着される。
【0030】
また、流路構成部材209の流路構成溝215に連通し、流路構成部材209の厚さ方向(図4Bの上下方向)に貫通する供給口211及び生体試料を排出する排出口213が設けられている。しがたがって、流路構成溝215と基板205により画成される流路内に、供給口211、排出口213を介して生体試料の導入、排出が可能である。
【0031】
供給口211の内径は、流路構成部材209の上面209a側から、上面209aに対向する下面209b側に(厚さ方向に)向かい漸減している。供給口211の上面209a側の径は、生体試料供給部材の外径より大きく、下面209b側の径は、体試料供給部材より小さく寸法付けされている。従って、生体試料供給部材(図1Bの部材25に相当)は、供給口211の上面209a側から容易に挿入することができ、また、供給口211の下面209b側で、生体試料供給部材の外周を締め付けるように嵌合し、生体試料供給部材を供給口11内に係止する。
なお、供給口211の加工方法は、実施形態1の図2A〜2Dと同様の手順であるので説明は割愛する。
【0032】
上記流路構成部材209は、流路215が設けられている面を下にして基板205に貼り付けることにより、生体試料用の流路形成チップ203が完成する。そして、図1Bに示す構成と同様の不図示の生体試料貯留部から圧送ポンプにより供給口211を介して流路215内に生体試料を導入する。
【0033】
なお、実施形態1の天板を有する構成としたが、実施形態2のように天板を有さない構成とすることもでき、また、実施形態2の流路形成チップを天板を有する構成とすることができることは言うまでもない。
【0034】
上記実施形態において、圧送ポンプを用いて流路内で生体試料を移送する構成としたが、流路内に導入された生体試料に対して電気浸透流で移送する構成や、流路の両端に電圧をかけて、負電荷を帯びている生体試料を移動させる構成であってもよい。
【0035】
実施形態において、供給口を円形状の穴としたが、本発明はこれらの形状に限定されずに、その他の多角形状の穴等を適用できることは言うまでもない。
穿孔する手段として微細円筒管を用いたが、これに限らず、薄板部材を穿孔できるカッタ等の切断手段であればよい。
圧送ポンプとしては、マイクロポンプを用いることが望ましい。
【0036】
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】生体試料用流路形成チップの平面図である。
【図1B】図1Aの線IB−IBに沿った断面図である。
【図2A】天板を製造する一工程を示す図である。
【図2B】天板を製造する一工程を示す図である。
【図2C】天板を製造する工程を示す図である。
【図2D】天板を製造する工程を示す図である。
【図3】天板の変形例の断面図である。
【図4A】実施形態2に係る流路構成部材の平面図である。
【図4B】実施形態2に係る流路構成部材の側面図である。
【図4C】実施形態2に係る流路形成チップの側面図である。
【図5A】従来の流路形成チップの平面図である。
【図5B】図5Aの線VB−VBに沿った断面図である。
【符号の説明】
【0038】
3 生体試料用流路形成チップ
5 基板
7 流路構成部材
9 天板
11 供給口
23 生体試料貯留部
25 供給チューブ
27 ポンプ
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料を流動させるための微小な流路を備える生体試料用の流路形成チップ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DNA、RNA、細胞といった種々の生体試料等に対する生化学的な分析操作を行うにあたり、流路形成チップが広く利用されている。この流路形成チップは、ポリマーからなる薄板状部材であって、その部材表面に微細な流路が形成された流路構成部材と、流路構成部材の流路が設けられている面が装着されるガラス、ポリマー等からなる基板と、から構成される。又は、基板と、基板上に載置され、流路パターンを有する貫通穴が形成された流路構成部材と、流路構成部材上に載置される天板と、から流路形成チップが構成される。微細な流路もしくは貫通溝は、半導体集積回路に用いられる微細加工技術等が利用されて形成される。そして、流路に連通する供給口を天板もしくは流路構成部材に設けて、生体試料を注入するための液送チューブを供給口に直接差し込んだり、供給口に接着したり、基板にチューブを埋設したりして、生体試料等の測定対象物を流路内へ加圧ポンプなどで圧送し、生体試料の破砕、測定、分離等を行うものである。
【0003】
特許文献1が液送チューブを基板に埋設した流路形成チップの一例を開示する。図5Aは、流路形成チップの平面図であり、図5Bは、図5Aの線VB−VBに沿った断面図である。特許文献1の流路形成チップ520は、支持基板503と、支持基板503に積層された合成樹脂層505と、合成樹脂層505に埋設された送液チューブ507と、流路511が形成されたポリマーシート513と、を備え、生体試料供給装置(不図示)に載置される。また、液送チューブ507の開口部509と、ポリマーシート513の流路511とは連通する。流路511の一端には開口515が設けられ、生体試料供給装置から生体試料が加圧送液されると、送液チューブ507の開口部509から流路511内に流れこみ、流路511の開口515を介して流路形成チップ520の外部へ排出される。
さらに、流体チューブを収容する開口に対してクランピング部材を用いて、流路形成チップに固定する方法も提案されている(特許文献2参照。)
【特許文献1】特開2006−175387
【特許文献2】特表2002−538397
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の生体試料用流路形成チップに対して液送チューブ等の生体試料供給部材を固定するための適切なものがなかった。本来、生体試料用流路形成チップは、小型で簡易な構成で容易に分析操作ができるというのが利点である。ところが、上記した従来の生体試料用流路形成チップでは、流路内に比較的高い圧力で生体試料を供給することを想定し、液送チューブが意図せずに外れることを防止するため取り付け構造が複雑になっている。さらに、生体試料供給部材を固定するための構成の複雑化に伴い、流路形成チップが大型化する傾向にあった。
【0005】
また、流路形成チップに対する生体試料供給部材の取り付けや取り外しの工程が煩雑になり、流路形成チップを用いて簡便に分析操作を行うことが困難になる傾向にあった。
そこで本発明は、簡易な構成で生体試料供給部材の取り付け及び取り外しを容易かつ確実にでき、生体試料に圧力を加え流路内に圧送した場合であっても、生体試料供給部材が意図せずに外れない構成の生体試料用流路形成チップ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の生体試料用の流路形成チップの第1の態様は、板状の基板と、生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成穴が設けられ、前記基板に装着される板状の流路構成部材と、前記流路構成穴を覆うように前記流路構成部材に装着される天板と、を備え、前記天板が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している。
【0007】
また、本発明の生体試料用の流路形成チップの第2の態様によれば、生体試料用の流路形成チップであって、板状の基板と、生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成溝が設けられ、前記流路構成溝を覆うように前記基板に装着される流路構成部材と、を備え、前記流路構成部材が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している。
【0008】
さらに、本発明の生体試料用の流路形成チップの第3の態様によれば、前記供給口は円形状であり、前記供給口の基板側の径が、前記基板側に対向する側の径より小さい。
本発明の生体試料用の流路形成チップの第4の態様によれば、前記供給口は円形状であり、前記供給口の軸方向のほぼ中間部が最小径である。
【0009】
本発明の生体試料用の流路形成チップの第5の態様によれば、前記供給口の最小径は、前記供給口に装着される生体試料供給部材の外径より小さい。
さらに、上記課題を解決するための本発明の生体試料用の流路形成チップの製造方法の第1の態様は、板状で弾性のある天板を用意し、前記天板を弾性変形させた状態で前記天板を貫通する供給口を形成し、前記天板の供給口は、軸方向断面が変化している。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、流路形成チップの天板もしくは流路構成部材の供給口の軸方向断面を変化させ、供給口内への挿入を容易にでき、かつ、生体試料供給部材を供給口内に係止し、確実に固定できるように構成できる。結果として、簡易な構成で生体試料供給部材の取り付け及び取り外しを容易かつ確実にでき、生体試料に圧力を加え流路内に圧送した場合であっても、生体試料供給部材が意図せずに外れない構成の生体試料用流路形成チップ及びその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の生体試料用流路形成チップの実施形態について図面を参照しつつ説明する。各図面中、同一要素は同一符号で示してある。
【0012】
(実施形態1)
本発明の実施形態1である生体試料用流路形成チップについて、図1A〜図1Cを参照しつつ説明する。図1Aは、生体試料用の流路形成チップの平面図であり、図1Bは図1Aの線IB−IBに沿った断面図であり、図1Cは、流路構成部材の平面図である。
【0013】
本実施形態の生体試料用流路形成チップ3は、略矩形状の薄板部材である基板5と、流路を構成する所定パターンの貫通口である流路構成穴12が設けられ、基板5の上に載置される流路構成部材7と、流路構成部材7に形成された流路構成穴12を閉じるように載置される略矩形状の薄板である天板9と、を備える。
【0014】
天板9は、流路構成部材7の流路構成穴12に連通し、生体試料を流路内に供給するための生体試料供給部材25、例えばチューブを収容し係止する供給口11、13を有する。供給口11、13は、天板9の左右方向に離間して設けられ、両供給口の形状及び寸法は同一である。供給口11は、天板の厚さ方向(供給口の軸方向)に関して、図1B中の下方に向かい先細り形状である。言い換えると、供給口の軸方向断面を変化する形状であり、天板9の上面9a側から下面9b側に向かい直径が漸減する。
【0015】
ここで、供給口11の上面9a側の径は、生体試料供給部材25の外径より大きく寸法付けされており、下面9b側の径は、生体試料供給部材25の外径より小さく寸法付けされている。従って、生体試料供給部材は、供給口11の上面9a側から容易に挿入することができ、また、供給口11の下面9b側は、生体試料供給部材25の外周を締め付けることにより生体試料供給部材25を供給口11内に係止する。
【0016】
図1Cに示されるように、流路構成部材7の流路構成穴12は、図中横方向に延びる流路15と、流路15の長手方向両端部にそれぞれ接続する平面視略三角状の貯留槽17、19と、から構成される。貯留槽17、19の一方から、生体試料が投入されると、流路を通り、他方の貯留槽に移動し生体試料が回収される。
【0017】
さらに、流路15の途中には、平面視で略三角形状の破砕構造体21(すなわち略三角柱形状)が配置されている。破砕構造体21は、流路15の底面を構成する基板5の上面5aに対して鉛直方向上方に延び、かつ、鋭角の頂部21aが流路15の上流側に向いて配置される。また、破砕構造体21と流路15の側壁15a、15bとの間隔は、破砕する対象である生体試料の寸法(例えば外径)より小さく寸法付けされている。破砕構造体21は、流路構成部材7と共に感光性樹脂材料から形成されることが好ましい。従って、貯留槽19から流路15内に導入された生体試料は破砕構造体21により破砕され、下流側の貯留槽17に回収される。
【0018】
供給口11は、生体試料を貯留する生体試料貯留部23に、生体試料供給部材25を介して連通している。また、生体試料供給部材25の途中には、生体試料を流路15内に所定圧力で供給するための圧送ポンプ27が装着されている。よって、生体試料貯留部23内の生体試料は、圧送ポンプ27を駆動することにより生体試料供給部材25を介して供給口11内に移送される。
【0019】
上記のように構成された基板5、流路構成部材7、天板9を、その順に積み重ねて接着剤等で固定する。さらに、供給部材25を供給口11に装着し、流路形成チップ3が完成する。なお、基板5、流路構成部材7、天板9を、ポリジメチルシロキサン(PDMS)から形成し、PDMSの自己吸着力を利用して接着剤無しで互いに貼り付ける構成としてもよい。
【0020】
(天板の製造方法)
天板に供給口を設ける方法について説明する。図2A〜図2Dは、天板を製造する各工程を示す図である。まず、天板を構成する矩形状で、弾性の薄板部材29を用意する(図2A参照)。次に、薄板部材29の供給口が形成される領域を除いた両端部で支持するように作業基盤31に載置する。公知の押圧手段により、薄板部材の弾性範囲内で荷重をかけ薄板部材29を撓ませる(図2B参照)。また、その撓み量は、形成する開口のテーパ(上面29a側の径及び下面29b側の径の比)をどの程度にするかによって設定する。
【0021】
薄板部材29を撓ませた状態で、所定の内径を有し、先端が鋭利な微細円筒管(例えば、インジェクションニードル)33を用いて、所定の箇所に穿孔を行う(図2C参照。)。
最後に微細円筒管を外し、荷重Wを除去すると湾曲した薄板部材29は、復元し初期の平坦形状に戻る。図2Dに示されるように、テーパ面35を有する開口35が、薄板部材29に形成される。
【0022】
また、作業基盤31と薄板部材29との間にゴムシート等の弾性部材を介在させて穿孔することも可能である。この場合、押圧手段は使用しない。ゴムシートには、薄板部材に穿孔される開口より大きな穴を設けておく。そして、微細円筒管が薄板部材に当接すると薄板部材が撓み、所定のテーパ開口を作成できる。実際、厚さが0.8mmの薄板部材を用いて穿孔をしたところ、上面29a側の径と下面29b側の径の比は、1.10対0.97となる開口を形成できた。
【0023】
なお、薄板部材29の弾性率により、供給口と供給チューブとの間のシール効果は変化する。よって、供給チューブを薄板部材に固定する際には、流路内の圧力を上回る程度の面圧が供給チューブに掛かることが必要と考えられる。通常使用される流体チップの流路内の圧力は、0.05〜1Mpa程度であるので、供給チューブの供給口に対する面圧もその程度となるように寸法付けすることが好ましい。
【0024】
(天板の変形例)
上記実施形態1では、天板9の一方の面(上面9a)から供給口11を形成し、供給口11の内径は天板9の上面9a側から下面9b側へ漸減していく構成であった。天板の変形例は、天板の両面側から穿孔して形成される。すなわち、厚さ方向においてほぼ中央に小径部(リップ)を設け、上面側及び下面側の径は、小径部に比べ大きく寸法付けされている。
【0025】
図3は、図2Dに対応する天板の変形例の断面図である。天板129は、実施形態1の天板29と同様に、図2A〜2Cの工程をヘて、天板129の上面129aから下面129bへ内径が漸減する内周面139を有する貫通孔を形成する。なお、図3は、供給口139が完成した状態を示すため、上面129a側から加工した段階における厚さ方向の天板の貫通孔の下半分は破線で示してある。
【0026】
さらに、微細円筒管を軸中心に振りながら(軸を傾けた状態で)穿孔すると、厚さ方向において中央部に最小径部137aが形成される。ここで、最小径部137aの内径は、供給チューブ(図1の部材25に相当)の外径より小さく寸法付けられている。また、供給口137の上面129a側及び下面129b側の内径は、供給チューブの外径より大きく寸法付けられている。
上記のようにして形成された天板129に対して、供給チューブ(図1の部材25に相当)を挿入すると、最小径部137aにおいて、供給チューブが係止される。
【0027】
変形例では、供給口の中央部に最小径部137aが形成されているので、実施形態1の構成と比べ、供給チューブの供給口に対する挿入、挿脱作業が容易である。また、実施形態1のようなテーパ形状の供給口の場合には、供給チューブを抜く際に、下面29b側の開口周縁に供給チューブが引っ掛かかる傾向があるので、変形例に示す供給口の形状の方が供給チューブを抜き易い。さらに、変形例の構成の場合には、供給口のいずれの方向からも容易に供給チューブを挿入することができる。
【0028】
(実施形態2)
本発明の実施形態2である流路形成チップについて、図4(a)、(b)、(c)を参照しつつ説明する。図4(a)は流路構成部材の平面図であり、図4(b)は側面図であり、図4(c)は流路構成部材を基板に装着した状態を示す流路形成チップの側面図である。
【0029】
実施形態2の流路形成チップ203は、略直方体形状の基板205と、基板205の平坦な面に載置され、流路215である凹部(流路を構成する流路構成溝)が刻設された流路構成部材209と、を備える。流路構成部材209は、PDMSからなる略矩形状の薄板部材であり、図中の左右方向に延びる流路構成溝215を備える。流路構成部材209は、流路構成溝215が形成されている面が、基板205に接するように装着される。
【0030】
また、流路構成部材209の流路構成溝215に連通し、流路構成部材209の厚さ方向(図4Bの上下方向)に貫通する供給口211及び生体試料を排出する排出口213が設けられている。しがたがって、流路構成溝215と基板205により画成される流路内に、供給口211、排出口213を介して生体試料の導入、排出が可能である。
【0031】
供給口211の内径は、流路構成部材209の上面209a側から、上面209aに対向する下面209b側に(厚さ方向に)向かい漸減している。供給口211の上面209a側の径は、生体試料供給部材の外径より大きく、下面209b側の径は、体試料供給部材より小さく寸法付けされている。従って、生体試料供給部材(図1Bの部材25に相当)は、供給口211の上面209a側から容易に挿入することができ、また、供給口211の下面209b側で、生体試料供給部材の外周を締め付けるように嵌合し、生体試料供給部材を供給口11内に係止する。
なお、供給口211の加工方法は、実施形態1の図2A〜2Dと同様の手順であるので説明は割愛する。
【0032】
上記流路構成部材209は、流路215が設けられている面を下にして基板205に貼り付けることにより、生体試料用の流路形成チップ203が完成する。そして、図1Bに示す構成と同様の不図示の生体試料貯留部から圧送ポンプにより供給口211を介して流路215内に生体試料を導入する。
【0033】
なお、実施形態1の天板を有する構成としたが、実施形態2のように天板を有さない構成とすることもでき、また、実施形態2の流路形成チップを天板を有する構成とすることができることは言うまでもない。
【0034】
上記実施形態において、圧送ポンプを用いて流路内で生体試料を移送する構成としたが、流路内に導入された生体試料に対して電気浸透流で移送する構成や、流路の両端に電圧をかけて、負電荷を帯びている生体試料を移動させる構成であってもよい。
【0035】
実施形態において、供給口を円形状の穴としたが、本発明はこれらの形状に限定されずに、その他の多角形状の穴等を適用できることは言うまでもない。
穿孔する手段として微細円筒管を用いたが、これに限らず、薄板部材を穿孔できるカッタ等の切断手段であればよい。
圧送ポンプとしては、マイクロポンプを用いることが望ましい。
【0036】
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】生体試料用流路形成チップの平面図である。
【図1B】図1Aの線IB−IBに沿った断面図である。
【図2A】天板を製造する一工程を示す図である。
【図2B】天板を製造する一工程を示す図である。
【図2C】天板を製造する工程を示す図である。
【図2D】天板を製造する工程を示す図である。
【図3】天板の変形例の断面図である。
【図4A】実施形態2に係る流路構成部材の平面図である。
【図4B】実施形態2に係る流路構成部材の側面図である。
【図4C】実施形態2に係る流路形成チップの側面図である。
【図5A】従来の流路形成チップの平面図である。
【図5B】図5Aの線VB−VBに沿った断面図である。
【符号の説明】
【0038】
3 生体試料用流路形成チップ
5 基板
7 流路構成部材
9 天板
11 供給口
23 生体試料貯留部
25 供給チューブ
27 ポンプ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体試料用の流路形成チップであって、
板状の基板と、
生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成穴が設けられ、前記基板に装着される板状の流路構成部材と、
前記流路構成穴を覆うように前記流路構成部材に装着される天板と、備え、
前記天板が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している流路形成チップ。
【請求項2】
生体試料用の流路形成チップであって、
板状の基板と、
生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成溝が設けられ、前記流路構成溝を覆うように前記基板に装着される流路構成部材と、を備え、
前記流路構成部材が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している流路形成チップ。
【請求項3】
前記供給口は円形状であり、前記供給口の基板側の径が、前記基板側に対向する側の径より小さい請求項1又は2に記載の生体試料用の流路形成チップ。
【請求項4】
前記供給口は円形状であり、前記供給口の軸方向のほぼ中間部が最小径である請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体試料用の流路形成チップ。
【請求項5】
前記供給口の最小径は、前記供給口に装着される生体試料供給部材の外径より大きい請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体試料用の流路形成チップ。
【請求項6】
生体試料用の流路形成チップの製造方法であって、
板状で弾性のある天板を用意し、
前記天板を弾性変形させた状態で前記天板を貫通する供給口を形成し、
前記天板の供給口は、軸方向断面が変化している流路形成チップの製造方法。
【請求項1】
生体試料用の流路形成チップであって、
板状の基板と、
生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成穴が設けられ、前記基板に装着される板状の流路構成部材と、
前記流路構成穴を覆うように前記流路構成部材に装着される天板と、備え、
前記天板が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している流路形成チップ。
【請求項2】
生体試料用の流路形成チップであって、
板状の基板と、
生体試料を流動させるための流路を構成する流路構成溝が設けられ、前記流路構成溝を覆うように前記基板に装着される流路構成部材と、を備え、
前記流路構成部材が前記流路に連通する供給口を有し、前記供給口の軸方向断面が変化している流路形成チップ。
【請求項3】
前記供給口は円形状であり、前記供給口の基板側の径が、前記基板側に対向する側の径より小さい請求項1又は2に記載の生体試料用の流路形成チップ。
【請求項4】
前記供給口は円形状であり、前記供給口の軸方向のほぼ中間部が最小径である請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体試料用の流路形成チップ。
【請求項5】
前記供給口の最小径は、前記供給口に装着される生体試料供給部材の外径より大きい請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体試料用の流路形成チップ。
【請求項6】
生体試料用の流路形成チップの製造方法であって、
板状で弾性のある天板を用意し、
前記天板を弾性変形させた状態で前記天板を貫通する供給口を形成し、
前記天板の供給口は、軸方向断面が変化している流路形成チップの製造方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【公開番号】特開2008−224500(P2008−224500A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−64939(P2007−64939)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】
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