生物活性の精製HspE7組成物
精製Hsp65−E7融合蛋白質(HspE7)の生物学的活性を増加する方法が提供される。方法はHspE7をCpG、PolyLC、PolyICLCのようなTLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤とともに混合することからなる。HspE7、およびCpG、PolyLC、PolyICLCのようなTLR3作用薬、MPL、MPL−TDMおよび抗CD40の1つあるいはそれ以上からなる組成物および組成物を使用することによりその必要に応じ哺乳類あるいは被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を縮小する方法がまた提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は免疫学の分野に関する。さらに、本発明はHspE7を含む組成物およびこれらの使用を提供する。
【0002】
[発明の背景]
ワクチン接種および免疫療法戦略は一連の細胞の相互作用の複雑に構成された系列の操作を目指している。細胞の相互反応は、一般的に抗原提示細胞(APCs)そして特に樹状細胞(DCs)が抗原に遭遇しそして吸収し、抗原からペプチドエピトープを生成し、そして必須組織適合遺伝子複合体(MHC)によって記号化される分子の認識切片内にエピトープを負荷することによる免疫の監視を含んでいる。DC表面に輸送の後、エピトープ負荷MHD分子はエピトープ−MHC複合体をT細胞に提供しそしてT細胞を活性化する。活性化したCD4+Tヘルパー(Th)細胞は他のDCsにケモカインとサイトカイン信号を供給し、これらに特別の能力をあたえ、順次、生来のCD8+T細胞を活性化し、抗原−特殊細胞傷害Tリンパ球(CTL)内にこれらの細胞の遺伝子を移転する。活性化したTヘルパー細胞はB細胞と反応し、同様に分化、クローンの拡大を制御する分子信号、およびこれらが獲得免疫の液性応答のマウンティングにおいて分泌する抗体アイソタイプの定義でこれらを提供する。
【0003】
ワクチン接種および免疫療法はある種の感染症あるいは癌のような異常な範囲の予防あるいは治療に対して興味ある手がかりである。しかしながら、このような治療の成功は免疫療法の実施要項、例えば、選ばれた細胞傷害性Tリンパ球(CTL)エピトープの貧弱な免疫原性に対するいくつかの固有の欠点によってしばしば制約される。免疫応答を増加する標準的方法は免疫原から分離されそして使用に典型的に先立って免疫原と混合されるアジュバントの使用がある。硫酸バンドおよび不完全フロイントアジュバント(IFA)がアジュバントの例として知られている。ある種の生体活性自然製品がアジュバントとして使用されることがまた示されている。一般的な例はグラム陰性細菌からのリポ多糖(LPS)およびグラム陰性そしてグラム陽性細菌の両方からのムレインあるいはペプチドグリカン(PG)としてまた知られる細菌細胞壁糖ペプチドを含んでいる。
【0004】
微生物アジュバントは哺乳類細胞におけるパターン認識受容体(PRRs)を活性化することによりアジュバントの前起炎症を働かせると考えられる。Toll様受容体(TLRs)として知られている哺乳類表面受容体はPRRシステム内の必須受容体クラスの一つである。TLRの活性化は、ケモカインおよびある種のサイトカインのような前起炎症メディエイターを符号化する遺伝子の発現を順次刺激する転写因子NFkBおよびAPIの誘発に導く細胞内部の信号化カスケードを引き起こす。11の異なるTLRがヒトにおいて始まることを確認されそして各TLRは微生物由来の組成物のユニークな小さな一組を認識する能力をもっている。
【0005】
例えば、LPSはTLR4の配位子でありそしてペプチドグリカンはTLR2の配位子である。TLRsはまたユニークな配位子特異性をもつヘテロ二量体を形成することができる。例えば、マイコプラズマからのマクロファージ活性リポペプチド2(MALP−2)はTLR2/TLR6に対する配位子であるが、一方ウイルスのリポペプチドPam3Cys−Ser−Lys(4)がTLR1/TLR2ヘテロ二量体に対する配位子である。
【0006】
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)のE7蛋白質は小さく(約10,000Mw)、網膜芽細胞種遺伝子生成物Rb(転写因子E2Fに結合しそして不活性化する腫瘍抑制)に結合する能力により発癌性をもつZn−結合リン酸蛋白質である。転写因子E2Fはこれらを符号化するチミジンキナーゼ、c−myc、ジヒドロ葉酸レダクターゼおよびDNAポリメラーゼアルファを含む数多くの増殖関連遺伝子の転写を制御する。Rb−E2F複合体形成はG0およびG1相における後の遺伝子の発現を防止し、Rb−E2F複合体が解離するようにプログラム化されるS相への発現を制約し、活性転写因子E2Fを解放する。このようにE7は、それはウイルスのライフサイクルを通して発現されそして事実それはHPV感染症により引き起こされる終末段階子宮頸肉腫の間に発現するただ2つのウイルス性蛋白質の1つであるので、乳頭種ウイルス感染症において免疫学的介在に対して魅力的な目標を提供する。
【0007】
HPV蛋白質とアジュバントの共投与が報告されている。例えば、Freyschmidt等(Freyschmidt E−J等、2004、Antiviral Ther.9:479−489)はリポ多糖(LPS)、非メチル化CpGおよびソルビトールが樹状細胞のHPV16L1−E7融合粒子誘発刺激を強調したことを論証した。Kim等(Kim T−Y等、2002 Cancer Res.62:7234−7240)はHPV E7のCpG オリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)1826の共供給がHPV16に対する防御的免疫性を増加することを教えている。E5を含む腫瘍増殖の除去はCpG ODN 1826あるいはフロイントアジュバントとHPV E5共投与を使用することをChen等(Chen Y−F等、2004、J.Virol.78:1333−1343)によってまた報告されている。
【0008】
WO99/07860はHPV感染症の間、抗E7免疫応答を引き出すためのワクチン薬剤として有用である組換え体Hsp65−E7融合蛋白質(HspE7)を開示している。ここに記述されたHspE7融合蛋白質はE.Coliによって発表されそしてE7−特異CD8免疫応答を引き出す能力に関して生物学的に活性である。
【0009】
[発明の概要]
本発明はHspE7を含む組成物およびこれらの使用の方法に関する。さらに特に、本発明は精製Hsp65−HPV E7融合体(HspE7)を含む組成物および使用の方法を提供する。
【0010】
改善されたHspE7組成物を提供することが本発明の目的である。
【0011】
本発明に従って、CpG、TLR3作用薬、モノホスホリル−リピド A(MPL)、MPL−テレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤と共にHspE7を混合することを含む精製HspE7の生体活性を増加させる方法が提供される。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量でHspE7と共に共投与される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分を含むポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0012】
本発明はまた精製HspE7およびCpG、TLR3作用薬、MPL、MPL−TDMおよび抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤を含む組成物を目指している。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量で提供される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分を含むポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0013】
本発明はまた哺乳類あるいは被験者における腫瘍の重荷あるいはウイルスの発生を減らす方法を目指しており、それを必要としている被験者に精製HspE7を含む組成物およびCpG、TLR3作用薬、MPL、MPL−TDM、および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤を投与することを含む。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量で共投与される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分からなるポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0014】
本発明はさらに精製HspE7およびCpG、TLR3作用薬、MPL、MPL−TDMおよび抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤そしてこれらの使用のための説明書を含むキットを提供する。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量で提供される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分からなるポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0015】
本発明はHPV蛋白質抗原に対する免疫応答そして特別な実施態様ではHPV蛋白質抗原を発現する腫瘍あるいはHPV感染細胞に対する免疫応答を強めるための組成物の使用に関する。組成物はそれを必要としている被験者に癌の防止あるいは治療に使用される。
【0016】
本発明はまた組成物の投与スケジュールに関する。本発明の特別の観点において、本発明の組成物は少なくとも2回の投与からなる投与スケジュールで投与される。投与は連続した日、あるいは非連続の日、あるいはこれらの組み合わせで投与される。
【0017】
本発明の概要は本発明の全ての特徴を必ずしも記述していない。
【0018】
[図面の簡単な説明]
本発明のこれらおよび他の特徴は言及が付帯する図面に対してなされる次の説明からもっと明らかとなる。
【0019】
図1は種々のHspE7調合剤の抗腫瘍活性を示す。プロセスL:プロセスL HspE7は高精製HspE7調合剤である。プロセスA HspE7はより低い純度のHspE7(WO99/07860)である。確立したE7−発現TC−1腫瘍をもつハツカネズミはプロセスAあるいはプロセスL(n=30/grp/投与量)のいずれかにより製造されたHspE7の等級のある投与で頸の首筋に皮下注射されそして49日間腫瘍増殖を続けられた。RD4−プロセスL HspE7(▼);RD5−プロセスL HspE7(◆);CL4−プロセス HspE7(○);CL6−プロセスA HspE7(□)。X軸:TC1評価でμgで使用されたHspE7の投与量。
【0020】
図2はCpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)の存在においてE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。生来のC57BI/6ハツカネズミはHspE7のみかあるいはHspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチドのいずれかの皮下注射をされそしてE7特殊脾臓細胞の数がELISPOTにより測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスA HspE7(WO99/07860に記述された低純度のHspE7);400μgプロセスA HspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチド;400μgプロセスL HspE7(高精製HspE7);400μgプロセスL HspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチドであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVコア抗原(HBVcAg)(93−100)の不適当な制御ペプチド(黒色棒);E7(49−57)特異ペプチド(灰色棒);溶媒のみ制御(中空棒)であった。
【0021】
図3はプロセスL HspE7(精製HspE7)のPolyI:C(TRL3作用薬)あるいはCpGオリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)でしかしPAM3CysSK4(TLR2作用薬)ではないものを共注射することによりE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。ハツカネズミは指示された投薬量でプロセスL HspE7プラスTLR作用薬の混合物(溶液)で皮下注射をされそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は50μgプロセスL プラス10μgCpGオリゴヌクレオチド;50μgプロセスL HspE7プラス100μgpolyI:C;50μgプロセスL HspE7プラス20μgPam3CysSK4;あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の不適当な制御ペプチド(斜線棒);E7(49−57)特異ペプチド(黒色棒);溶媒のみ制御(中空棒)であった。
【0022】
図4はモノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。生来のC57B1/6ハツカネズミはプロセスL HspE7(精製HspE7)のみで、あるいはHspE7プラスMPL+TDMのいずれかで皮下注射されそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;MPL+TDM(Ribi)中に400μgプロセスL HspE7あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(黒色棒);E7(49−57)特異ペプチド(斜線棒);溶媒のみの制御(中空棒)であった。
【0023】
図5はPoly ICLC(TLR3作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。生来のC57B1/6ハツカネズミはプロセスL HspE7(精製HspE7)のみで、あるいはHspE7プラスPolyICLCの等級のある投薬量のいずれかで皮下注射されそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;400μgプロセスL HspE7プラス100μgPolyICLC;400μgプロセスL HspE7プラス10μgPoly ICLC;400μgプロセスL HspE7プラス1μgPolyICLC;400μgプロセスL HspE7プラス0.1μgPolyICLC;100μgPolyICLCのみあるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(灰色棒);E7(49−57)特異ペプチド(斜線棒);溶媒のみの制御(中空棒)であった。
【0024】
図6は腫瘍発生率におけるプロセスL HspE7あるいはプロセスA HspE7の効果を示す。種々のHspE7調合剤の抗腫瘍活性はプロセスA HspE7(低純度のHspE7、WO99/07860に記述される)、あるいはプロセスL HspE7(精製HspE7)およびCpGオリゴヌクレオチドを共投与することにより決定された。確立したE7−発現TC−1腫瘍をもつハツカネズミはプロセスA HspE7のみあるいはCpGオリゴヌクレオチド(n=30/grp)の異なる投与量で混合されたプロセスL HspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射されそして49日間腫瘍増殖を続けられた。3μgオリゴヌクレオチド+プロセスL HspE7(■);10μgCpGオリゴヌクレオチド+プロセスL HspE7(▲);30μgCpGオリゴヌクレオチド+プロセスL HspE7(▼);プロセスA HspE7(◆);平均プロセスA HspE7 歴史的(○)。X軸はTC−1評価で使用されたHspE7のμg。
【0025】
図7はPolyI:CとプロセスL HspE7(精製HspE7)を組み合わせることによりプロセスL HspE7の抗腫瘍活性の増加を示す。確立されたE7−発現TC−1腫瘍をもつハツカネズミはプロセスL HspE7のみあるいはPolyI:C(n=20/grp)を組み合わせたプロセス L HspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射されそして49日間で腫瘍増殖を続けられた。プロセスL HspE7の800μgで注射されたハツカネズミのおおよそ50%は49日目で腫瘍をもった。HspE7(■);HspE7+PolyIC(▲)。X軸はTC−1評価で使用されたHspE7のμg。
【0026】
図8はE7特異CD8陽性Tリンパ球の誘発において精製HspE7(プロセスL HspE7)で混合されたアジュバント硫酸バンドあるいはフロイントの不完全アジュバント(IFA)の効果を示す。ハツカネズミはプロセスL HspE7のみあるいはプロセスL HspE7、CpGオリゴヌクレオチド、硫酸バンドおよびフロイント不完全アジュバント(IFA)の指示投与量で皮下注射されそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;IFA中に400μgプロセスL HspE7;IFA中に400μgプロセスL HspE7プラスCpGオリゴヌクレオチド;400μgプロセスL HspE7プラス硫酸バンド;400μgプロセスL HspE7プラス硫酸バンドプラスCpGオリゴヌクレオチド;400μgプロセスL HspE7プラスCpGオリゴヌクレオチド、あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(斜線棒);E7(49−57)特異ペプチド(平行線付棒);溶媒のみの制御(中空棒)であった。
【0027】
図9は種々のTLR作用薬あるいは作用薬の抗CD抗体の存在で共投与されたときE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにHspE7の能力の比較を示す。E7特殊T細胞の無視できる数がイミキミド(TLR7作用薬)PAM3CysSK4(TLR1/2作用薬)あるいはLPS(TLR4作用薬)とHspE7の共投与の後、引き出された。対照的にE7特異T細胞の多くの数がCpGオリゴヌクレオチドあるいは作用薬の抗CD40抗体とHspE7の共投与の後、引き出された。ハツカネズミは精製HspE7(プロセスL HspE7)プラス指示されたTLR作用薬の混合物で皮下注射され、そしてE7特異脾臓細胞の数がELISPOTによって測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;400μgプロセスL HspE7プラス100μgイミキモド;400μgプロセスL HspE7プラス30μgLPS;400μgプロセスL HspE7プラス25μgPAM3CysSK4;400μgプロセスL HspE7プラス25μg抗CD40抗体(クローン1C10);400μgプロセスL HspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチド;あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(黒色棒);E7(49−57)特殊ペプチド(平行線付棒);溶媒のみ制御(中空棒)であった。
【0028】
図10はIFMガンマELISPOTにより測定されるようにクラスI制限CD8+T細胞応答を引き出す能力への日々の主要な押し上げ戦略の効果を示す。C57B1/6ハツカネズミ(グループ当り2匹)は1日間隔で、1日当り最大4日間までHspE7(100μg)そしてpolyICLC(10μg)で免疫化された。抗体に最初の曝露の後7日、全ての動物は安楽死されそしてこれらの脾臓細胞が分析のため採取された。IFMガンマELISPOTが16E7.49−57.Dbペプチドでの刺激へのクラスI制限CD8+T細胞応答を評価するために使用された(回収抗体−中空棒;媒体−制御のみ−黒色棒)。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は40μgpolyICLCと400μgプロセスL HspE7(1回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(1回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(2回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(3回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(4回投与);生来のハツカネズミであった。
【0029】
図11は液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。C57B1/6ハツカネズミ(n=5)のグループは緩衝液、500μgHspE7、12.5μgPolyICLC、500μgHspE7+1.25μgPoly−ICLC、500μgHspE7+12.5μgPoly−ICLCあるいは500μgHspE7+125μgPoly−ICLCで毎月の間隔(1日目、28日目)で2回(X軸の左から右へ)免疫性を与えられた。血液試料は投与前に7日毎(7日目がベースライン)そして21日、49日、77日目に血清の分析のため採取された。個々のハツカネズミからの血清はE7およびHspE7に対して標準ELISAによって抗体(IgG1、IgG2b、およびIgG2c)の存在に対して試験された。データは評価プレートのバックグランド(0.2ODユニットとして定義)よりも大きい吸光度を与えた血清の最も高い希釈で表される。パネルA)抗E7 IgG1タイター;B)抗HspE7 IgG1タイター;C)抗E7 IgG2bタイター;D)抗HspE7 IgG2bタイター;E)抗E7 IgG2cタイター;F)抗HspE7 IgG2cタイター。中空棒―血出前制御;斜線棒―21日目出血;黒色棒―49日目出血;縦線棒―77日目出血。
【0030】
図12は抗原特異性CD8+T細胞応答を引き出しにおいて外因性抗原プラスpolyICLCで免疫性化の結果を示す。C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)は400μgHspE7のみ、100μgpolyICLCと400μgHspE7、10μgpolyICLCと400μgHspE7、1μgpolyICLCと400μgHspE7、0.1μgpolyICLCと400μgHspE7、100μgpolyICLCのみ、あるいは緩衝液(制御)の皮下注射で免疫性化された。免疫化7日後、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異的CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。ELISPOTのための回収抗体:空白棒―媒体制御;灰色棒―E7ペプチド;黒棒―HBVCあるいはペプチド。
【0031】
図13は大きい、確立したTC−1腫瘍の退化の誘発においてHspE7抗原プラスpolyICLCで多重投与免疫化の結果を示す。C57BI/6ハツカネズミ(同齢集団当り15匹のハツカネズミ)が0日目にE7発現TC−1.K腫瘍細胞(6×104)で移殖されそして緩衝液のみの4連続日投与で治療された(中空の4角);100μgHspE7蛋白質(中空の3角)、10μgPolyICLC(中空の円);あるいは100μgHspE7+10μgPolyICLC(黒色円)、移殖後28日目に開始。データは経過時間あたり各同齢集団に対する中央値腫瘍容積(パネルA)としてあるいは経過時間あたり各同齢集団内の個々の動物に対する腫瘍容積(パネルB)として表される。
【0032】
図14はHspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。(A)C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスTLR3作用薬PolyICLC(10μg)の自己含有で0日目に1度(黒色の4角)かあるいは0日目と2日目に2度(中空の4角)のいずれか、あるいは0日目と4日目に2回(黒色の円)免疫性化をされた。指定された時間点(最初の免疫性化後の日数)で、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。(B)C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り4匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスTLR作用薬PolyICLC(10μg)自己含有で4日の連続する日の間毎日一緒に、1日目に1度一緒に、あるいは2、3、4日目のみにPolyICLC(10μg)によって引き続けられる1日目に1度一緒に免疫性化された。最初の免疫性化7日後、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。
【0033】
図15はHspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。(A)C57BI/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスPolyICLC(10μg)、あるいはHspE7蛋白質(400μg)プラスPolyICLC(40μg)の単独投与で連続する日の指示された数に対し毎日免疫化された。最初の免疫化7日後、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗原特異的CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。B)生来のハツカネズミからの脾臓細胞(右パネル)あるいはHspE7蛋白質(100μg)プラスPolyICLC(10μg)の4日連続する毎日の投与をうけるハツカネズミ(左パネル)はE49−57ペプチドで負荷されたPE共役のH−2Db五量体(Proimmune社)で染色されそして表面は抗CD8および抗CD44mAbsで染色された。示された細胞はゲートされたCD8+ 陽性集団を表す。(C)C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスPolyICLC(10μg)で連続する日の指示された数に対し毎日免疫化された。指定された時間(最初の免疫化後の日)にH−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。
【0034】
[詳細説明]
本発明はHspE7を含む組成物およびその使用法に関する。
【0035】
次の説明は望ましい実施態様である。
【0036】
本発明はTLR作用薬に限られないような免疫刺激剤と一緒に精製HspE7および任意に他の薬学的に受け入れられる成分を含む組成物を提供する。免疫刺激剤はTLR3、あるいはTLR9作用薬であるが、しかしながら他のTLR作用薬もまた採用される。精製HspE7と混合される免疫刺激剤の例は、制約されないが、CpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)、TLR3作用薬例えば二重標準のRNA(dsRNA)あるいはPolyI:C、あるいはポリLリシン(polyICLC)をともなうPolyI:C、モノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)、あるいはMPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD−40を含む。
【0037】
精製HspE7によって、約95%から約99.99%あるいはその間の量からなり、引き続くHspE7調合および精製を提供する組成物からなる残りの成分で特徴づけられるHspE7調合を意味する。例えば、精製HspE7は約95%から約99.99%あるいはその間の量からなり、あるいは約97%から99.6%、あるいはその間のHspE7量からなることを特徴としている。精製HspE7は約95、96、97、98、99、99.2、99.4、99.6、99.8、99.9、99.95、99.99%HspE7あるいはその間のいずれかの量からなる。精製HspE7の例はプロセスL HspE7である。
【0038】
HspE7の純度、あるいはプロセスL HspE7は例えば制限されないがHPLCあるいはゲル電気泳動法を含むいずれかの純度評価の方法を使用して決定される。例えば、当業者に技術の一つとして知られる誘導および非誘導ゲル電気泳動法の組み合わせ(SDSと1%PAGE、±ベータメルカプトエタノール)。
【0039】
Hsp65−HPV E7融合生成物(HspE7)は、例えば、WO99/07860(参考としてここに組み入れられる)に開示されたような種々な方法に従って生成される。ここで記述される使用に対して、HspE7の調合はさらに精製に続けられる。さらなる精製は一つあるいはそれ以上の寸法の排除を使用するクロマトグラフィー、イオン交換(陽イオン、陰イオンあるいは両者)、親和性、逆浸透、クロマトグラフィーの他の方法、ゲル電気泳動法、寸法と電化あるいは両者によるいずれか、例えば尿素あるいは塩酸グアニジン、塩に制約されないがカオトロープ試薬を使用する変性、pH沈澱、膜濾過、および当業者に技術の一つとして知られるような同様法を含むいずれかの既知の精製法を使用して達成される。
【0040】
WO99/07860に開示されたHspE7は、例えば、約95%より低い、ここで記述する高い精製HspE7(プロセスL HspE7)よりも低い純度からなる低い純度調合である。HspE7からの低い純度形式はプロセスA HspE7、あるいはプロセスAとして参照される。理論を超えることを希望することなく、プロセスA HspE7は、もっと精製されたHspE7、例えばプロセスL HspE7(例えば、図1そして図2参照)と比較されるときその強調される生体活性となる一つあるいはそれ以上の組成物を含む。しかしながら、ここに記述されるように、先行技術HspE7(プロセスA HspE7)が、約95%から約99.99%の間の純度に、あるいはその間のいずれかの量(プロセスL HspE7)に低い毒性のHspE7を製造するためにさらに精製されたとき、HspE7の生体活性の損失が観察される(図1および2:プロセスL HspE7対プロセスA HspE7;実施例2および3参照)。図1に示されるように、プロセスL HspE7(精製HspE7)の使用は、低い純度プロセスA HspE7を使用して観察されるような腫瘍発生率における縮小を、同様な投与量範囲を超えても著しく示されない。しかしながら、以下に記述するように高い精製HspE7は、例えば、プロセスL HspE7に制約されないで、TLR作用薬に制約されないが免疫刺激剤と共投与されるとき生体活性を示す。精製HspE7そして免疫刺激剤を含む精製HspE7組成物は他の薬学的受入可能な成分をさらに含む。免疫刺激剤はTLR3あるいはTLR9作用薬であるが、しかしながら、他のTLR作用薬あるいはアジュバント、例えば、CD40がまた採用される。
【0041】
精製HspE7と混合される免疫刺激剤の例は、制約されないで、CpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)、PolyI:C、PolyICLC(TLR3作用薬)、モノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、そして抗CD−40抗体を含む。CpGオリゴヌクレオチドの制約のない例は例えばクラスB型コア配列:GACGTT、制約のない例としてCpG1982、1826、あるいは1668を含む。CpG1982は次の配列をもつ:TCC、ATG ACG TTC CTG、ATG CT(SEQ ID NO:1)。CpG1982はホスホロチオエートバックボーンと共に利用できる(Invitrogen社、そして表示されている:ZOO FZE FOE ZZO OZE FZE OT)。CpG1826は次の配列をもつ:TCC ATG ACG TTC CTG ACG TT(SEQ ID NO:2)。CpG1668は配列からなる:TCC ATG ACG TTC CTG ATG CT(SEQ ID NO:3)。望ましくは、CpGオリゴヌクレオチド1982および1668はホスホロチオエートバックボーンからなる。最適のハツカネズミのクラスB型コア配列(GACGTT)で1668を含む種々のCpG含有オリゴヌクレオチドはプロセスL HspE7活性の増大に高い活性であることを示されている。同様にCpGクラスC型オリゴヌクレオチド(2395)は高い活性であることが発見された。しかしながら、クラスA型CpG含有オリゴヌクレオチドはELISPOT評価においてHspE7の活性の増大に効果は非常に少ないことが発見された。CpGのA、BおよびCクラスの説明に対しては、Vollmer J等を参照せよ(Vollmer J.等、2004、Eur J.Immunol.34:251−262)。
【0042】
他の試薬と組み合わせた二重鎖リボ核酸(dsRNA)を含むpolyICリボ核酸は、例えば内生のRNAへの感受性を減らされた例として改善された安定した輪郭を示している。dsRNAは、例えば、リピド小嚢に包まれるかあるいは多イオン性ポリマーと複合化されている。このようなポリマーの例は制約されないが多くの陽イオン性アミノ酸、ポリリジン、ポリアルギニンあるいは同様なものからなるペプチドを含んでいる。US特許4,346,538は比較的高い分子量のpolyI:C、分子量13−35kDaの範囲のポリL−リジンそしてカルボキシメチルセルロース(“polyICLC”)からなるpolyIC複合体;およびそのような組成物を調合そして使用する方法を記述している。ある種の癌、ある種のHIVあるいはエボラのようなウイルス病そしてまた多重硬化症の治療のための治療試薬としてpolyICLCの使用はまた提案されている(US公開 2006/0223742)。
【0043】
二重鎖RNApolyICリボ核酸はある実施態様において、逆平行ベースペア立体配置でpolyIオリゴヌクレオチドとpolyCオリゴヌクレオチドからなる。このような二重鎖核酸分子の鎖は水素結合による秩序のある方式で反応する―‘Watson−Crick’塩基対としてまた参照される。異なる塩基対はHoogsteen塩基対を含む標準的でない水素結合により起きる。ある熱力学、イオン性あるいはpH状況のもとで、三重螺旋は特にリボ核酸で生じる。これらおよび他の別の水素結合あるいは塩基対は技術として知られ、そして、例えば、Lehninger―“生化学の原理”、第3版(Nelson and Cox編、Worth Publishers、ニューヨーク)に見られ、ここに参照として取り入れられる。
【0044】
“polyI” オリゴヌクレオチドは多くのイノシン、イノシン類似ヌクレオシド、あるいはその組み合わせを含む。イノシン類似ヌクレオシドは、例えば、7−デアザイノシン、2’−O−メチル−イノシン、7−チア−7,9−ジデアザイノシン、フォルマイシンB、8−アザイノシン、9− デアザイノシン、アロプリノールリボシド、8−ブロモ−イノシン、8−クロロイノシンおよび同様のものを含む。
【0045】
“polyC” オリゴヌクレオチドは多くのシチジン、シチジン類似ヌクレオシド、あるいはその組み合わせを含む。シチジン類似ヌクレオシドは、例えば、5−メチルシチジン、2’−O−メチル−シチジン、5−(1−プロピニル)シチジンおよび同様のものを含む。
【0046】
非標準的ヌクレオシドおよび/あるいはインターヌクレオシドリンケージからなる核酸はアジュバントとして使用されるとき、改善された安定容貌をまた提供しそして修正された免疫刺激効果を与え、あるいはここに記述するHspE7組成物の生物的活性を修正する。“標準的” ヌクレオシドはデオキシデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、デオキシイノシン、グアノシン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびシチジンのような自然に発生するヌクレオシドを含む。修正された免疫刺激効果は適用でき、生来のあるいは液性の免疫応答の速い応答を証明しそしてより永く続くが、しかし低い即時応答である。
【0047】
非標準的ヌクレオシドの例は技術として広く知られており、そして、例えば、‘ロックされた核酸’あるいは‘LNA’を含む。LNAはWO99/14226,WO00/56746、WO00/56748、WO01/25248、WO01/48190、WO02/28875、WO03/006475、WO03/09547、WO2004/083430、US6,268,490、US6,794,449、US7,034,133に記述された2’−4’環状リンケージをもつヌクレオシドである。他の非LNA2環ヌクレオシドはまた技術として知られており、例えば:
−付加的C−3’,C−5’−エタノブリッジをもつビシクロ[3.3.0]ヌクレオシド;
−付加的C−1’,C−6’あるいはC−6’,C−4’メタノブリッジをもつビカルボシクロ[3.1.0]ヌクレオシド
【0048】
−付加的環が天然のホスホルジエステルリンケージを置換するインターヌクレオシドリンケージの部分である未修正ヌクレオシドで2量体として合成される付加的C−2’,C−5’ジオキサレン環を含むビシクロ[3.3.0]および[4.3.0]ヌクレオシド;アミドおよびスルホンアミド型インターヌクレオシドリンケージの部分としてC−2’,C−3’メタノブリッジをもつビシクロ[3.1.0]ヌクレオシドを含む2量体。
【0049】
−フォマセタルインターヌクレオシドリンケージにより3量体の中央に合体するビシクロ[3.3.0]グルコース由来ヌクレオシド同類体
【0050】
−2つの5員環および1つの3員環がバックボーンを形成するトリシクロ−DNA
【0051】
−1,5アンヒドロヘキシトール核酸;および
【0052】
−付加的C−2’,C−3’結合した6および5員環をもつ二環[4.3.0]および[3.3.0]ヌクレオシド。
【0053】
dsRNAに使用される他の非標準ヌクレオシドおよび非標準インターヌクレオシドリンケージ(‘バックボーン’)は、例えば、Freier,1997(Nucleic Acids Res.25:4429−4443)あるいはPraseuth等(Biochimica et biophysica Acta 1489:181−206)。
【0054】
本発明の精製HspE7はプロセスL HspE7(あるいはプロセスL)として参照される。理論を超える望みはなく、一つあるいはそれ以上の組成物がプロセスL HspE7精製の間HspE7調合から除去され、そして一つあるいはそれ以上の組成物がより低い純度(プロセスA)HspE7調合にアジュバントのような活性を分け与える。しかしながら、HspE7組成物の臨床的試行および規定の承認に対して、組成物内の未知の組成物のパーセントは最小にする必要がある。
【0055】
HspE7の生物学的活性により、それはHspE7による体外あるいは体内の生物学的活性の調整、増加、刺激のいずれかを意味する。生物学的活性はHspE7による体外あるいは体内の生物学的活性の阻害をまた含む。多くのそのような活性はHspE7の生物学的活性を決定する基本として知られそして使用される。制約を考慮されない例として、E7特異CD8陽性Tリンパ球の誘発はHspE7の生物学的活性を決定するために使用される。この性質を測定するために設計された評価の一つの型(ELISPOT)は与えられた数の脾臓細胞当りのIFNガンマ産出細胞の数が関心のある化合物あるいは混合物をもつC57B1/6のハツカネズミの引き続く治療を決定する(実施例2参照)。交互の評価は関心のある化合物あるいは混合物でTC1のハツカネズミを治療しそして一定時間、例えば、49日の間隔の後、腫瘍発生率のパーセントを決定することによりHspE7の抗腫瘍活性を決定することを含む(実施例2参照)。代わりに、細胞溶解活性の刺激(CTL評価)はまた当業者に知られているように使用される。生物学的活性はまた特異な細胞仲介の誘発あるいは免疫原あるいは抗体に対する液性応答を含み、種々な型およびサブ型の特異抗体の産出を含む。
【0056】
HspE7の精製から起きる活性の損失はHspE7組成物に対して制限されないでTLR作用薬のような適当なアジュバントあるいは免疫刺激剤の添加で復活される。HspE7組成物を設計し直すためにアジュバントはHspE7活性復活におけるこれらの効率に対して試験された。これらのアジュバントはCpGオリゴヌクレオチド、PolyI:C、PolyICLC、MPL、MPL−TMD、イミキミド、粗いLPS(リポ多糖)、平滑LPS、Pam3CysSK4、抗CD40、硫酸バンド、およびフロイント不完全アジュバント(IFA)を含む。
【0057】
“アジュバント”あるいは“免疫刺激剤”は免疫原と組み合わされたとき免疫原に対して免疫応答を強化するかあるいは増強する物質あるいは組成物の組み合わせである。免疫応答の強化あるいは増強はここで記述される評価を含む標準評価を使用して決定される。アジュバントあるいは免疫刺激剤は1つあるいは1つ以上の組成物を含む。
【0058】
“免疫応答”は適応性のある、液性の、生来のそして細胞調整システムを含む免疫システムの前炎症性あるいは抗炎症性応答のいずれかを意味している。用語“調整する”あるいは“調整”あるいは同様なことは選択された変数における増加あるいは減少のいずれかを意味する。
【0059】
精製HspE7に対するいくつかの良く知られたアジュバント、例えば、硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA;図8、実施例6を参照)は、例えば、制限されないでプロセスL HspE7精製に続いて観察されたHspE7と結びついた生物学的活性の損失を回復しなかった。同様に、粗LPS(実施例7、図9)、イミキモド(実施例7、図9)、あるいはPam3CysSK(実施例7、図9)の混合はまたHspE7生物学的活性を増強しなかった。しかしながら、精製HspE7のCpGオリゴヌクレオチド(例えば、実施例3、図2および3)、PolyI:C(実施例4、図3)、PolyICLC(図5)、モノリン酸リピドA(MPL;図4)、あるいは抗CD40(図9)との混合は高精製HspE7と結びつく生物学的活性の回復の結果となった。CpGオリゴヌクレオチド、PolyI:CあるいはPolyICLCの添加はHspE7なしに投与されたとき、この活性を示さなかった。
【0060】
それ故、本発明は精製HspE7をCpGオリゴヌクレオチド、PolyI:C、PolyICLC、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−TDM、および抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤と一緒に混合あるいは共投与することからなる高精製HspEの生物学的活性の増加の方法にまた関係する。望ましくは、免疫刺激剤は約0.1μgから約20mgの量、あるいはその間のいずれかの量、例えば、約1μgから約5000μg/投与の量あるいはその間のいずれかの量、約10μgから1000μgの量あるいはその間のいずれかの量、あるいは約30μgから約1000μgの量あるいはその間のいずれかの量で提供される。例えば、約0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、30.0、35.0、40.0、50.0、60.0、70.0、80.0、90.0、100、120、140、160、180、200、250、500、750、1000、1500、2000、5000、10000、20000μgの投与量、あるいはその間の量が使用される。同様に、精製HspE7は約0.1μgから約20mgの量、あるいはその間のいずれかの量、例えば、約1μgから約2000μg/投与量あるいはその間の量、約10μgから約1000μgの量あるいはその間のいずれかの量、あるいは約30μgから約1000μgの量あるいはその間のいずれかの量が使用される。例えば、約0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、30.0、35.0、40.0、50.0、60.0、70.0、80.0、90.0、100、120、140、160、180、200、250、500、750、1000、1500、2000、5000、10000、20000μgの投与量、あるいはその間のいずれかの量が使用される。
【0061】
“効果的な量”は希望するあるいは指示された免疫学的あるいは治療効果を生むために効果のある本発明の化合物あるいは組成物の量に関する。哺乳類あるいは被験者内で達成できる投与量の制限のない例は要求により、約0.03mg/kgから約30mg/kgHspE7、免疫刺激剤、あるいは両者、あるいはその間のいずれかの量である。しかしながら、0.03mg/kgより少なく、あるいは30mg/kgより多くのHspE7、免疫刺激剤、あるいは両者の投与量はまた使用されそしてまたここで熟慮される。当業者はHspE7、免疫刺激剤、あるいは両者の適当な投与量を決定することができる。
【0062】
さらに、本発明は精製HspE7およびCpG、PolyI:C、あるいはPolyICLCのようなTLR3作用薬、MPL、およびCD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤からなる組成物を提供する。望ましくは、上記したように免疫刺激剤は約0.1μgから約20mg/投与量、あるいはその間のいずれかの量で提供する。
【0063】
本発明はまた精製HspE7およびCpG、PolyI:C、あるいはPolyICLCのようなTLR3作用薬、MPL、およびCD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤を含む組成物を投与する被験者、動物、患者の腫瘍の増殖を減らす方法に関係する。望ましくは、上記したように、それを必要とする被験者、動物、患者に免疫刺激剤は約0.1μgから約20mg/投与量、あるいはその間のいずれかの量で提供される。
【0064】
用語“患者”あるいは“被験者”はヒトそして他の霊長類、愛玩動物、制約はなく猫、犬、齧歯類、ドブネズミ、ハツカネズミ、ハムスター、兔、馬、牛、羊、豚、山羊を含む動物園および農園の動物;家禽類;その他を含む哺乳類および他の動物に適用される。
【0065】
本発明のHspE7組成物はいずれかの適切な薬学的キャリアーあるいは塩で混合される。“薬学的に適切な塩”は本発明の組成物の比較的無毒の、無機および有機酸添加塩、および塩基性添加塩に適用される。これらの塩は組成物の最終分離および精製の間にその位置で調合される。特に、酸性添加塩は適切な有機あるいは無機酸で塩基性でない精製化合物を別々に反応させそしてこのように形成された塩を分離することによって調合される。実施例の酸性添加塩は臭化水素、塩化水素、硫酸塩、酸性硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリ酸塩、硼酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、燐酸塩、トシラート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、琥珀酸塩、酒石酸塩、ナフチレート、メシレート、グルコヘプトン酸塩、ラクチオビオナート、スルファミン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、メチレン−ビス−β−ヒドロシルナフタレン酸塩、ゲンチサート、イセチオン酸塩、ジ−p−トルオイルタータレート、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファメートおよびキナテスラウリルスルホン酸塩、および同等品を含む。例えば、ここに参照として取り入れられるS.M.Berge等、“薬学的塩”、J.Pharm.Sci.、66,1−19(1955)を参照。塩基性添加塩は適切な有機あるいは無機塩基と酸性の形の精製化合物を別々に反応させそしてこのように形成された塩を分離することによって調合される。塩基性添加塩は薬学的に適切な金属およびアミン塩を含んでいる。適切な金属塩はナトリウム、燐、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウム塩を含む。ナトリウムおよび燐の塩は望ましい。適切な無機塩基性添加塩は水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛を含む金属塩基から調合される。適合するアミン塩基性塩は安定した塩を形成するために十分な塩基性をもつアミンから調合され、そして望ましくは低い毒性そして医療用のための容認性の理由で医療化学においてしばしば使用されるアミン、例えば、アンモニア、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、リジン、アルギニン、オルニシン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、tris(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エヘンアミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、例えば、リジンおよびアルギニン、およびジシクロヘキシルアミン、および同等品から調合される。
【0066】
本発明のHspE7組成物は注射、皮膚貼り付け、あるいは口を含むいずれかの適切なルートにより投与される。このように、一つの観点で、本発明は、免疫刺激剤、例えば、抗CD40、あるいはCpGを含むTLR作用薬、あるいはPolyI:C、あるいはPolyICLCのようなTLR3作用薬、あるいはMPL、あるいはそこから薬学的に許認される塩と、1つあるいはそれ以上の薬学的あるいは生理学的に許認される緩衝液、キャリアー、添加剤、希釈剤、および任意に他の治療薬剤と一緒に混合された精製HspE7を含む組成物からなるヒトおよび獣医医療使用の薬学的組成物を提供する。本発明の組成物は個々に、あるいは2つあるいはそれ以上の組成物からなる混合物として投与されることは注意すべきである。本発明は、伝染病あるいは病理学、あるいは炎病性の免疫応答が有益である病気の状況あるいは状態の予防あるいは治療のための薬剤の調合のために、CpGを含むTLR作用薬、あるいはPolyI:Cあるいはそこから薬学的に許認される塩と混合された精製HspE7を含む組成物の使用をまた包含する。
【0067】
本発明の組成物は、塩、緩衝薬剤、保存剤、同等のキャリアー、希釈剤、添加剤、分散剤、その他、および任意の他の治療成分の薬学的あるいは生理学的に許認される濃度を含む薬学的あるいは生理学的に許認される溶液中で投与される。本発明の化合物および組成物は当業者に知られた種々の標準の薬学的許認の非経口的調合でこのようにして調合される。
【0068】
本発明の薬学的組成物は薬学的あるいは生理学的に許認される緩衝液、キャリアー、添加剤、あるいは希釈剤に任意に含まれる今回開示する組成物の効果的量を含む。用語“薬学的あるいは生理学的に許認される緩衝液、キャリアー、添加剤、あるいは希釈剤”はヒトあるいは他の動物への投与に適した1つあるいはそれ以上の同等の固体あるいは液体の充填物、希釈物あるいはカプセルに入れた薬物を意味する。用語“キャリアー”は活性成分が効果を促進するために組み合わされる有機あるいは無機成分、天然あるいは合成品を意味している。薬学的組成物の配合成分は本発明のポリマーとそして互いに望ましい活性組成物の薬学的効果を本質的に弱めなく反応のないような方法で混合されることができる。
【0069】
非経口的投与に適した組成物は受容者の血液に等調な殺菌した水溶液調合から便利よくなっている。容認される媒体および溶媒の一つは水、リンゲル液、そして等調の塩化ナトリウム溶液である。付け加えると、殺菌した凝固油は溶媒あるいは懸濁培地として便利よく採用される。この目的のために、いずれの穏やかな凝固油も合成モノ−あるいはジグリセリドを含んで採用される。付け加えると、オレイン酸のような油脂性酸は注射可能な調合に効果的である。皮下、筋肉内、腹腔内、静脈等の投与に適したキャリアー調合はRemington:The Science and Practice of Pharmacy,第19版,A.R.Gennaro編、Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,(1995,参照によりここに組み込まれる)に見いだされる。
【0070】
組成物は単位投与量あるいは投与単位形式で便利よく提供され、そして薬学の技術としてよく知られたいずれかの方法により提供される。全ての方法は1つあるいはそれ以上の付属の成分を構成するキャリアーと一緒に組成物をもたらす段階を含んでいる。一般的に、組成物は液体キャリアー、綺麗に区分された固形キャリアー、あるいはその両者と一緒に組成物を均一にそして親密にもたらすことにより提供される。本発明の組成物は冷凍乾燥して保存されそして使用前に混合するためのキットとして提供される。
【0071】
他の供給システムは時間−放出、遅延−放出、あるいは維持−放出供給システムを含んでいる。このようなシステムは被験者および内科医に対して便利性を増す本発明の組成物の繰り返し投与を防止することができる。
【0072】
薬剤を含む前記ポリマーのマイクロカプセルは、例えば、US特許5,075,109に記述されている。供給システムはまた次のような非ポリマーシステムを含んでいる:コレステロール、コレステロールエステルのようなステロールおよびモノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドのような脂肪酸あるいは天然脂肪を含む脂質;水素放出システム;シラスティックシステム;ペプチドベースのシステム;ワックス被覆、従来の結合剤および添加剤を使用する圧縮された錠剤;部分的に一体となった埋め込み物;および同様なもの。
【0073】
HPV感染と関連する慢性HPV感染あるいは病理学、あるいは免疫システム刺激から利益を得る病気あるいは障害の予防あるいは治療の必要性のあるヒトあるいは動物に投与する組成物の最適量の決定は、このような組成物からなる治療あるいは薬学的組成物を投与する方法と同様に、全く薬学、医学、そして獣医学の技術の技能内である。ヒトあるいは動物の投与量は、HPV感染と関連する慢性HPVあるいは病理学あるいは治療される病気あるいは障害の性質、患者の状態、体重、一般的な健康、セックス、ダイエット、時間、継続期間、および投与のルート、吸収速度、分配、新陳代謝、および組成物の排出、他の薬剤との組み合わせ、HPV感染と関連する慢性HPVあるいは病理学あるいは治療される病気あるいは障害の重大性、そして治療される病理学あるいは病気の状況の応答性に依存し、そして効果の望ましい水準を得るために容易に最適化される。治療のコースは数日、数週あるいは数月間、あるいは治療効果があるかあるいは病気の状況の容認される縮小あるいは防止が達成されるまで続けられる。最適の投与スケジュールは治療の効果と関連して患者の身体における免疫応答の測定から計算される。通常の技能の人は容易に最適投与量、投与手順、および反復速度を決定できる。最適投与量は免疫調合ポリマー組成物の効能に依存して変化し、そして体外そして体内の動物モデルにおける効果でみられるED50 値を基準として一般的に推算される。HPV感染と関連する慢性HPVあるいは病理学あるいは治療される病気あるいは障害の治療あるいは防止のために提供される組成物、これらの組成物を含む供給媒体、作用薬の効果的な量、および治療処方箋は従来の手段で決定される。例えば、医療あるいは獣医の開業医は、最初の被験者あるいは患者に低い投与量の組成物あるいは被験者あるいは患者に最初のセットで治療を開始し、そして第2のあるいは続く被験者あるいは患者に投与量を増加するか、あるいは第2のあるいは続く被験者あるいは患者に系統的に投与量養生法あるいは第2のあるいは続く被験者あるいは患者のセットを変え、被験者あるいは患者におけるその効果を観察し、そして希望する治療的効果を最大化するための投与量あるいは治療様態を調整する。投与量および治療養生の最適化のさらなる議論はGoodmann&GilmanのBenet等、(1996、The Pharmacological Basis of Therapeutics、Ninth Editon、Hardman等編、McGraw−Hill,New York、第1章、3−27頁、参照によりここに取り入れられる);あるいはBauer(L.A.Bauer,1999,Pharmacotherapy内、A Phathophsiologic Approach、第4版、DiPiro等編、Appleton&Lange、Stamford、Connecticut、第3章、21−43頁;参照によりここに取り入れられる)にみられる。
【0074】
いくつかの投与のルートが利用できる。選らばれる特殊なモードはどのような組成物が選ばれ、治療される特殊な状態、そして治療効果のために要求される投与量に依存する。一般的に言えば、本発明の方法は、臨床の容認されない反対の効果を起こすことなく免疫応答の効果的水準を生み出すモードを意味する医療的に容認されるいずれかの投与のモードを使用して実施される。投与の望ましいモードは、経口投与はまた採用されるけれども非経口的ルートである。この目的のために、用語“非経口的”は皮下の、内皮の、静脈内の、筋肉内の、あるいは腹腔内の注射、あるいは点滴技術を含んでいる。
【0075】
本発明の背景で、ここで使用される用語“治療”、“治療法の使用”あるいは“治療の処方計画”は、本発明の組成物の投与の予防の、一時的緩和の、そしての治療法の様態を包含していることを意味し、そしてHPV感染あるいは治療される他の病気あるいは障害と関連する慢性のHPV感染のあるいは病理によっておきる病気の状況、状態、兆候、信号、あるいは障害を治療し、あるいはそれと関連する兆候、信号、状態、あるいは障害の進行を防止し、遅らせ、妨害し、あるいは逆転する本特許請求項の組成物の何れかのそして全ての使用を包含する。このように、慢性HPV感染と関連する望まない病気の状況、兆候、状態、信号、あるいは障害、あるいはHPV感染と関連する病理、あるいは身体の免疫反応の刺激から利益を得る他の病気あるいは障害のどのような防止、改善、緩和、逆転あるいは完全な排除も本発明によって包含される。
【0076】
本発明の目的に対して、用語“治療する”“治療”および癌療法に適用される
同様の用語は広範囲で そして技術において通常受け入れられている広い種々な異なる概念を含んでいる。このように、ここで使用されるこの用語は、制約されずに、進展する病気の時間の延養;腫瘍の縮小;病気の緩和;苦痛の軽減;生活の質の改善;痛み、呼吸困難、食欲の損失および体重の損失、疲労、衰弱、躁鬱状および苦悩、精神錯乱、その他のような症状の改善あるいは調整等;患者の安楽の改善等を含んでいる。別のゴールは全く完全に病気を治すことにある。
【0077】
本発明のHspE7は非上皮内腫瘍(非新生物)、HPV感染細胞、あるいは病気の状況を誘発されたHPV、例えば制約なしに生殖器のいぼ、過細胞増殖状態、ウイルス感染細胞、慢性的なウイルス感染細胞および同様なものを治療するために使用される。
【0078】
用語“癌”は多くの定義がある。米国癌協会に従えば、癌は異常な細胞の制御不可能な増殖(および時には広がり)により特徴づけられる病気のグループである。しばしば単独の状態として参照されるが、癌は200以上の異なる病気からなっている。癌性の増殖はこのような細胞が元気な器官の正常な機能を防ぎ、身体を通して拡散するとき、損傷しつつある必要不可欠なシステムを殺す。本発明の化合物あるいは組成物の効果的な量をその必要において動物あるいは被験者に投与することからなる方法で、動物あるいは被験者に受け入れられる上皮内腫瘍(新生物)を治療するために使用される。
【0079】
本発明の組成物が治療薬剤として効果的である癌の異なる制限のない例は次を含む:多形性膠芽腫、星状膠細胞腫、乏突起膠細胞腫瘍、上皮細胞腫、脈絡叢乳頭腫、松果体腫瘍、神経細胞性腫瘍、髄芽細胞腫、神経鞘腫、髄膜腫および脳軟膜肉腫を含む中枢神経系の上皮内腫瘍のような腫瘍;基底細胞癌、扁平上皮癌、黒色腫、横紋筋腫、および網膜芽細胞腫を含む眼の上皮内腫瘍;下垂体上皮内腫瘍、甲状腺上皮内腫瘍、副腎臓外皮の上皮内腫瘍、神経内分泌系の上皮内腫瘍、胃のカルチノイド腫瘍内分泌系の上皮内腫瘍および生殖腺の上皮内腫瘍を含む内分泌線の上皮内腫瘍;頭および首の癌、口腔、咽頭、および咽喉の上皮内腫瘍、および菌原生腫を含む頭および首の上皮内腫瘍;大細胞肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、悪性胸膜中皮腫、胸腺上皮腫瘍、および胸郭の原発胚細胞腫瘍を含む胸腔の上皮内腫瘍;食道、胃、肝臓、胆嚢、外分泌膵臓、小腸、虫垂、および腹膜の上皮内腫瘍、結腸および直腸の腺癌および肛門の上皮内腫瘍を含む消化器細管の上皮内腫瘍;腎臓細胞癌、腎盤、尿管、膀胱、尿道、前立腺、ペニス、睾丸の上皮内腫瘍含む泌尿生殖器路の上皮内腫瘍;外陰部および膣、子宮頸部の上皮内腫瘍、子宮体の腺癌、卵巣癌、産婦人科の肉腫および胸の上皮内腫瘍を含む女性性殖器;基底細胞癌、扁平上皮癌、隆起性皮膚線維肉腫、メルケル細胞腫および悪性黒色腫を含む皮膚の上皮内腫瘍;骨肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、原始神経外胚葉腫瘍、および脈管肉腫を含む皮膚の上皮内腫瘍;骨髄異形症候群、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、HTLV−1および5細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、および肥満細胞白血病を含む造血臓器系の上皮内腫瘍;急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、神経芽細胞腫、骨腫瘍、横紋筋肉腫、リンパ腫、腎臓腫瘍を含む子供の上皮内腫瘍。
【0080】
PCT特許出願 WO 99/07860は、HspE7の製造方法に追加して、種々の型のHPV感染の制約のない議論および慢性HPVとリンクするかあるいは結びつくことにより起きるいくつかの病理学あるいはHPV感染と結びつく病理を提供する。本発明の組成物が療法薬剤として有効であるHPV感染とむすびつく慢性HPVあるいは病理学の異なる型の他の(制約のない)例は、次のものを含む:子宮頸部上皮内腫瘍(例えば、HPV型16、18、31、33、35、39)、ボーエン様丘疹症(例えば、HPV型16、18、33、39)、ブシュケ−レーヴェンシュタイン腫瘍(例えば、HPV型6、11)、肉屋/肉の取扱者のいぼ(例えば、HPV型7)、有棘細胞癌(例えば、HPV型38、41、48)、疣贅状表皮発育異常症(例えば、HPV型1−5、7−9、10、12、14、15、17−20、23−25、36、47、50)、角質化棘細胞腫(例えば、HPV型77)、口腔病巣性粘液沈着症(ヘック病)(例えば、HPV型13、32)、腎臓移植患者のいぼ(例えば、HPV型75−77)、通常いぼ(尋常性疣贅)、糸状いぼ、扁平いぼ、足底、手掌あるいはモザイクいぼ、爪囲被角いぼ、不応性いぼ、生殖器いぼ、コンジローム、陰部湿疣、陰部いぼ、皮膚パピローマウイルス病、扁平上皮細胞乳頭腫、移行細胞乳頭腫(膀胱乳頭腫)、および同様なもの。
【0081】
特別の治療養生は、特別な慢性HPV感染あるいはHPV感染と結びつく病理あるいは他の治療される病気あるいは障害、その感度および患者の全体の状態に依存する時間の間続き、そして数日、数週間、数ヶ月、あるいはそれより永く1日に1回あるいは数回、全化合物を含む組成物の投与を含む。治療に続き、患者は彼/彼女の状態の変化そして兆候、信号あるいは障害の状態あるいは病気の状況の緩和について観察される。組成物の投与量は、患者がその時の投与量水準に十分に応答していない場合に増加されるか、あるいは障害の兆候あるいは病気の状況の緩和が観察されるか、あるいは障害あるいは病気の状況が融除されるなら減らされる。
【0082】
最適の投与スケジュールは本発明の治療効果量の組成物を引き渡すために使用される。本発明の目的のために、ここに開示される組成物に関する用語“治療効果量”あるいは“治療的な効果量”は毒性、焦燥、あるいはアレルギー性の応答のような望ましくない副効果なしに完全に意図した目的を達成するために効果的である組成物の量に関する。個々の患者の必要量は変わるけれども、薬剤組成物の効果的量の最適範囲の決定は当業者内である。ヒト投与量は動物の研究から外挿される(A.S.Katocs、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、A.R.Gennaro編、Mack Publishing Co.Easton、Pa.(1995)、第30章、参照によりここに組み込まれる)。通常、当業者により調整される薬学組成物の治療的な効果量を提供するために要求される投与量は、年齢、健康、身体的条件、体重、受容者の病気あるいは障害の型および程度、治療の頻度、同時に存在する治療の性質、そして希望する効果の性質および範囲に依存して変わる。
【0083】
本発明のいくつかの実施態様において、投与スケジュールは、治療養生として代わりに参照され、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日あるいはもっと多い日数にわたり、ここに記述する組成物の効果的な量の投与からなる。例えば、4日間の投与スケジュールに対して(日数0は最初の投与の日である)投与量は連続した日、あるいは不連続な日、あるいはこれらの組み合わせで投与される。いくつかの実施例では、投与スケジュールは0日目および1日目;0日目および2日目;0日目および3日目;0日目および4日目;0日目、1日目および2日目;0日目、1日目および3日目;0日目、1日目および4日目;0日目、2日目および3日目;0日目、2日目および4日目;0日目、2日目および4日目;0日目、3日目および4日目;および同様の投与を含む。
【0084】
他の実施態様において、投与スケジュールは、例えば、皮膚の吸収薬を経てあるいは移殖により投与される緩やかな放出調合において連続的で効果的である。
【0085】
本発明のいくつかの実施態様において、精製HspE7、免疫刺激剤、および使用のための取扱説明書を含むキットが提供される。免疫刺激剤はCpG含有オリゴヌクレオチド、PolyI:CあるいはpolyICICのようなTLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース 6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40を含み、制約なくいずれかのヌクレオシド、インターヌクレオシド結合をもつpolyIC核酸およびここに記述する組成物を含む。代わりに、キットは薬局あるいは内科医あるいは他の適当な人によって投与の箇所で単独の投与ユニットに分轄される多重投与調合を提供する。
【0086】
本発明は分子生物学、微生物学、ウイルス学、DNA組み替え技術、溶液中のペプチド合成、固相ペプチド合成、および免疫学の従来技術を使用している。このような手順は、例えば、参照として取り入れられる次の原典に記述されている。
1. Sambrook, Fritsch & Maniatis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratories, New York, Second Edition (1989), whole of VoIs I, II, and III;
2. Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach (M. J. Gait, ed., 1984) IRL Press, Oxford, including Gait, pp. 1−22; Atkinson et al., pp. 35−81; Sproat et al., pp. 83− 115; and Wu et al., pp. 135−151;
3. Animal Cell Culture: Practical Approach, Third Edition (John R.W. Masters, ed., 2000), ISBN 0199637970;
4. Immobilized Cells and Enzymes: A Practical Approach (1986) IRL Press, Oxford, whole of text;
5. J. F. Ramalho Ortigao, “The Chemistry of Peptide Synthesis” In: Knowledge database of Access to Virtual Laboratory website (Interactive, Germany);
6. Barany, G. and Merrifield, R.B. (1979) in The Peptides (Gross, E. and Meienhofer,J. eds.), vol. 2, pp.1−284, Academic Press, New York;
7. Bodanszky, M. (1984) Principles of Peptide Synthesis, Springer− Verlag, Heidelberg; Bodanszky, M. & Bodanszky, A. (1984) The Practice of Peptide Synthesis, Springer− Verlag, Heidelberg;
8. Handbook of Experimental Immunology, VoIs. 1−IV, D. M. Weir and C. C. Blackwell, eds., 1986, Blackwell Scientific Publications.
【0087】
本発明は次の実施例でさらに説明される。
【0088】
[実施例]
[実施例1:HspE7調合]
Hsp65−E7融合(HspE7)はWO99/07860に記述されるように得られた(参照としてここに組み込まれる)。HspE7はHsp65遺伝子(pET65H)のカルボキシ端末に挿入された完全HPV16E−コーディング領域からなる融合蛋白質である。HspE7はプロセスA HspE7に関連し、そして要求によりNventa Biopharmaceuticals Corporationから利用できる。
【0089】
利用に先立ち、HspE7は純度95%以上に精製される。HspE7発現のE大腸菌の種培養が250Lの発酵媒体を接種するために使用された。発酵工程の間、イースト抽出物およびグルコースが餌として添加され、そして純酸素が十分な曝気を行うため発酵容器に強く供給された。HspE7の発現はIPTG(イソプロピール−β−D−チオガラクトピラノシド)の添加によって誘発された。発酵物の内容はそれから−20℃以下に冷却されそして細胞のペーストは遠心分離によって収集された。細胞ペーストは尿素および亜硫酸分解剤を含む緩衝液に再懸濁された。亜硫酸分解剤はHspE7中のスルフヒドリル基のグループをS−スルホシステインに転換した。HspE7の溶液はPEI(ポリエチレンイミン)で沈澱することにより精製され、その等電点で製品の沈澱を続けた。HspE7はそれから一連の陽イオンおよび陰イオンのクロマトグラフィ段階を使用して均一に精製され、そして修飾スルフヒドリルはDTT(ジチオトレイトール)で希釈された。最終的に、HspE7はヒスチジン/マニトール緩衝液中に超濾過そして透析濾過され、そして−70℃で貯蔵された。HspE7の精製された形式はプロセスL HspE7と称される。
HspE7の純度はゲル電気泳動法によって決定された。
【0090】
下記に概要を示すように、高精製プロセスL HspE7はより低純度(プロセスA HspE7)製品と比較したとき、生物学的活性を失うことを観察された。低純度のHspE7製品(プロセスA HspE7)はWO99/07860に開示された生物学的活性を示した。
【0091】
[実施例2:HspE7調合の決定生物学的活性]
[INF−ガンマの脾臓細胞産生の抗原−特異刺激:ELISPOT評価]
E7特異CD8陽性Tリンパ球(IFN−ガンマ産生細胞)を誘発するHspE7の能力の増加は、次のようにELISPOTによりE7ペプチドの存在において決定された(Asai.T等、2000、Clin.Diagn.Lab.Immunol.7(2):145−154):ハツカネズミはHspE7で、アジュバントがあるあるいはなしで、200μLの全量で頸の首筋に皮下で免疫化された。5日から7日後に、ハツカネズミは犠牲にされ、その脾臓は切除され単一細胞懸濁液中で処理された。細胞は抗ハツカネズミIFNガンマ抗体で予め被覆されたMillipore社の濾過プレート上に完全なRPMIにプレートにされた。プレートは37℃で20時間培養された。細胞は洗浄されそしてIFNガンマスポットがビオチン標識された二次抗ハツカネズミIFNガンマ抗体でプレートの培養により検出された。スポットはVactastain社 ABC EliteキットおよびAEC基板で可視化された。スポットはZeiss社自動ELISPOT計数機で計数された。
【0092】
[腫瘍縮小評価]
腫瘍縮小は腫瘍細胞ラインTC−1.Kからなる評価を使用して決定され、肺上皮腫瘍はHPV16E6およびE7癌遺伝子で安定的にトランスフェクトされた。TC−1.K細胞は7日後試験試料注射およびその後通常の腫瘍触診によりハツカネズミに移殖された。評価は、Chu N.R.等(Chu N.R.等、2000、Clin Exp Immunol 121(2):216―225)に基本的に記述されたように、TC.1K腫瘍細胞を培養のため播種しそして年齢7−14週のC57BL/6ハツカネズミ内に移殖する前に細胞の数を拡大することを含む。腫瘍移植後7日後、腫瘍を帯びたハツカネズミは試験および制御試料で治療された。典型的に180のハツカネズミのグループは6の等分のグループに区分され、そして各グループは制御(賦活剤のみ)かあるいは50、100、200、400あるいは800μgのHspE7参照試料で注射される。ハツカネズミは14、28そして49日において腫瘍のため激しく動悸を打った。
【0093】
[実施例3:HspE7に対するTLR9作用薬CpGの効果]
図1に示すように、プロセスA HspE7の抗腫瘍活性は、プロセスL HspE7の同等の投与量と比較したとき、同じかあるいは減った腫瘍発生率を達成する低い投与量でプロセスL HspE7よりも大きい。この評価のため確立したTC−1腫瘍を帯びたハツカネズミはプロセスAあるいはプロセスL(n=30/grp/投与)のいずれかにより製造されたHspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射されそして49日間腫瘍増殖に従わされた。
【0094】
E7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにHspE7の活性の増大はCpGオリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)の存在で決定された。生来のC57B1/6ハツカネズミは実施例2に記述されるように、2つの異なる精製プロセス(400μgプロセスA HspE7あるいは400μgプロセスL HspE7)によって製造されたHspE7のみか、あるいはHspE7(400μgプロセスA HspE7あるいは400μgプロセスL 400μgプロセスA HspE7あるいは400μgプロセスL HspE7のいずれか)プラス30μgのCpG(TCC ATG ACG TTC CTG ATG CT;SEQ ID NO:1;ホスホロチオエートバックボーンそしてZOO FZE FOE ZZO OZE FZE OTと表示されたものからなりInvitrogen社から得られる)のいずれかで皮下注射された。5日後、脾臓はハツカネズミから切除されそしてE7特異脾臓細胞の数が、回収抗体としてE7特異クラスI MHC結合ペプチドE749―57(RAHYNIVTF;Dalton Chemical Laboratories社)、あるいは制御ペプチドHBCAg93−100(MGLKFRQL;Dalton Chemical Laboratories社)を使用するELISPOTで測定された。
【0095】
図2に示される結果は精製HspE7評価(プロセスL HspE7)がE7特異CD8陽性Tリンパ球の最小の誘発を表現すことを示している。プロセスA HspE7はE7特異CD8陽性Tリンパ球のより大きい誘発を表現する。しかしながら、プロセスL HspE7およびプロセスA HspE7の両方の誘発はTLR9作用薬CpG(プロセスA HspE7+CpGあるいはプロセスL HspE7+CpG)の存在で3から100倍強調される。
【0096】
1668を含む最適のハツカネズミのクラス7B型コア配列(GACGTT)でいくつかのCpG含有オリゴヌクレオチドはELISPOT評価およびTC−1腫瘍縮小評価においてHspE7の活性の増大に高い活性があることが示された(データは示されていない)。同様に、CpGクラスC型オリゴヌクレオチド(2395)は高い活性があることが見出された。しかしながら、クラスA型CpG含有オリゴヌクレオチドはELISPOT評価においてHspE7の活性の増大に大変低い活性であることが見出された(Vollmer J.等、2004 Eur.J.Immunol.34:251−262)。
【0097】
これらのデータは精製HspE7が生物学的活性があり、そしてHspE7の生物学的活性(プロセスAあるいはプロセスL HspE7のいずれか)が免疫刺激剤CpGを添加することにより増加することを示している。
【0098】
[HspE7に添加TLR作用薬の効果]
E7特異CD8陽性Tリンパ球のHspE7(プロセスL HspE7)誘発を増大するための代わりのTLR作用薬の能力はTLR3作用薬PolyI:C(Sigma社 Cat#1913)、およびTLR2作用薬PAM3CysSK4(Invivogen社 Cat#TLR1−pms)、およびTLR9作用薬(実施例3参照)を使用して決定された。
【0099】
ハツカネズミはHspE7プラスTLR作用薬の混合物で皮下に共注射された。この研究のためにプロセスL HspE7の50μgが10μgCpG、20μgPAM3CysSK4あるいは100μgPolyI:Cと一緒に共注射された。5日間の後、脾臓はハツカネズミより切除されそしてE7特異脾臓細胞は回収抗原としてE7特異クラスI MHC結合E749−57、あるいは制御ペプチドHBCAg93−100を使用するELISPOTによって(実施例3の概要のように)測定された。結果は図3に示される。
【0100】
図3にみられるように、HspE7そしてCpGの共注射はE7特異CD8陽性Tリンパ球の顕著な増大の結果となった。同様な増加はTLR作用薬PolyI:Cの共投与でまた観察された。しかしながら、TLR2作用薬Pam3CysSK4単独はIFNガンマ産出細胞の無視できる増大の結果になった。
【0101】
これらの結果はCpGおよびPolyI:Cが、しかしPam3CysSK4は違うが、精製HspE7(プロセスL HspE7)の増加に効果があり、そして全てのアジュバントは精製HspE7の生物学的活性の増大に効果がないことを示している。さらなる実験(図4および5)は精製HspE7とPolyICLC(Oncovir社、3203 Cleveland Ave NW,Washington DC)あるいはMPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM;Ribi ImminoChem Resrarch Inc.から;またOsio R.等、Microb Pathog.2005 Jul−Aug;39(1−2):35−43をまた参照)との混合が精製HspE7(これは95%純度よりも大きい)の免疫学的活性の増大に効果がまたあったことを示している。図5において、HspE7の免疫学的活性の増大は0.1μgのPolyICLCから100μgのPolyICLCで観察された活性の増大で免疫刺激剤の1000倍量を越して検出されたことが示されている。
【0102】
[実施例5:HspE7の抗腫瘍活性]
抗腫瘍活性への精製HspE7調合の効果は実施例3に概要を示す方法を使用して試験された。データは精製HspE7とCpGあるいはPolyI:Cの組み合わせは精製HspE7(プロセスL HspE7)単独に比較して抗腫瘍効果を顕著に増加することを示している。
【0103】
ハツカネズミは6×104TC−1腫瘍細胞で横腹に注射された。7日目に、確立したTC−1腫瘍を帯びたハツカネズミは希釈剤、精製HspE7単独(実施例1と比較;プロセスL;95%純度以下)あるいはCpG(n=30/grp)、あるいはPolyI:C(n=20/grp;図7)と混合された精製HspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射された。ハツカネズミはさらに42日間腫瘍の増殖に従がわされた。腫瘍移殖49日後の腫瘍のないハツカネズミは腫瘍がないと考えられた。希釈剤のみで注射されたハツカネズミの100%は49日目に腫瘍をもっていた。以前の研究はCpg単独、あるいはPolyI:C単独は腫瘍増殖に対して効果をもたないことを示している(データは示されていない)。
【0104】
HspE7のCpGとの共投与に対する結果は図6に示され、そしてHspE7のPolyI:Cとの共投与に対する結果は図7に示される。
【0105】
図6を参照して、95%以下の純度のHspE7の投与は、50から800μgの投与量範囲(HspE7および平均HspE7歴史的)以上で、高い(800μg)HspE7(“歴史的”)で観察される約15%の腫瘍発生率で減少した。しかしながら、精製HspE7のCpGとの共注射は約25から約200μgHspE7の投与量で5%より低い腫瘍発生率で腫瘍発生率を劇的に低下した。400μgのプロセスB HspE7で治療されたハツカネズミのおおよそ27%は、歴史的データから示されるように49日で腫瘍をもった。しかしながら、少なくとも3μgのCpGと混合された25μgのプロセスL HspE7の少量で注射されたハツカネズミは完全な腫瘍排除をした。
【0106】
図7を参照して、精製HspE7(95%の純度以上;プロセスL HspE7)の投与は、800μg(HspE7)の投与量範囲以上で、高い(800μg)HspE7で観察される約50%の腫瘍発生率で腫瘍活性を減らすことにおいて95%純度のHspE7と同様な能力はなかったことがみられる。しかしながら、精製HspE7と100μgPolyI:Cとの共注射は5%腫瘍発生率より低い結果である約200μgHspE7の投与量で腫瘍発生率において劇的な減少となった。
【0107】
これらのデータは、精製HspE7がCpGのようなTLR9作用薬、あるいはTLR3作用薬PolyI:Cと投与されたとき約5から約80倍に増加される抗腫瘍活性を示す。
【0108】
[実施例6:HspE7活性への伝統的アジュバントの効果]
E7特異CD8陽性Tリンパ球の精製HspE7誘発を増大するため硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA)のような伝統的アジュバントの能力が決定された。
【0109】
ハツカネズミは精製HspE7(400μg)プロセスL HspE7;プロセスLで皮下注射されるか、硫酸バンド(Pierce社)と1:1で混合された、あるいはIFA(Bacto社)と1:1で混合された30μgCpGと共に、あるいは硫酸バンド+30μgCpGと共に、あるいはIFA+30μgCpGと共に精製HspE7と共注射された。5日後、脾臓はハツカネズミより除去されそしてE7特異脾臓細胞は、回収抗体としてE7特異クラスI MHC結合ペプチドE7(49−57)(16.E7.49−57.Db)、あるいは制御ペプチドHBCAg(93−100)を使用するELISPOTで測定された。結果は図8に示される。
【0110】
実施例3および4に提供された結果と一致して精製HspE7(プロセスLHspE7)単独の注射は脾臓細胞によるIFNガンマの産出を増大しなかったが、しかしHspE7とCpG(プロセスL HspE7+CpG)の共注射はE7特異クラスCD陽性リンパ球の顕著な(10倍以上)増大となった(図8)。しかしながら、精製HspE7とIFA(プロセスL HspE7+IFA)と、あるいは硫酸バンド(プロセスL HspE7+硫酸バンド)との共注射はE7特異Tリンパ球の刺激の評価可能な増大にはならず、精製HspE7単独の投与の効果と釣り合った。
【0111】
精製HspE7とCpGの共投与および硫酸バンド(プロセスL HspE7+硫酸バンド+CpG)あるいはIFA(プロセスL HspE7+IFA+CpG)のいずれかとの共投与は、HspE7とCpG(プロセスL HspE7+CpG)の共注射で観察された増大と同様のE7特異Tリンパ球の刺激の増大となった。このデータは、硫酸バンドあるいはIFAが存在しているかあるいはしていないにかかわらず、HspE7の活性の増大と同様な効果をもっているため、IFAおよび硫酸バンドがHspE7を阻止あるいは刺激にかかわらず中性であることを示している。
【0112】
これらのデータは、E7特異CD8陽性Tリンパ球が精製HspE7と良く知られたアジュバントの硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA)のいずれかとの混合によって増大されないことを示している。これらの結果は、硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA)を含む全てのアジュバントが精製HspE7の生物学的活性の増大に効果があるとは言えないことをさらに示している。
【0113】
[実施例7:HspE7活性への添加TLR作用薬の効果]
この実施例において、E7特異CD陽性Tリンパ球の精製HspE7誘発を増大するために、イミキモド、LPS、Pam3CysSK4、あるいはCD40の効果が決定された。
【0114】
ハツカネズミは100μgイミキモド(Invivogen社 #TLRL−IMQ)、30μgLPS(Sigma社)、25μgPam3CysSK4(Invivogen社 Cat#TLR1−pms)、25μg抗CD40(R&D System社;クローン番号 1C10)、あるいは30μgCpGと精製HspE7混合物(400μgプロセスL HspE7;プロセスL)あるいは精製HspE7(400μg)単独と一緒に皮下注射された。5日後、脾臓はハツカネズミより除去されそしてE7特異脾臓細胞の数は、ペプチドE749−57結合のE7特異クラスI MHCを使用するELISPOTによって測定された。結果は図9に示される。
【0115】
精製HspE7とイミキモド(TLR7作用薬)、PAM3CysSK4(TLR2作用薬)あるいはLPS(TLR4作用薬)の共投与はE7特異CD陽性Tリンパ球を誘発するために精製HspE7の能力を毎週さえ増大した(図9)。しかしながら、E7特異CD陽性Tリンパ球の生成における刺激はHspE7に抗CD40あるいはCpGの添加によって観察された。
【0116】
これらの結果は、IFNガンマ分泌細胞の数の過度の増加がイミキモド(TLR7作用薬)、PAM3CysSK4(TLR2作用薬)およびLPS(TLR4作用薬)をHspE7に添加することによってのみ観察されるので、E7特異CD陽性Tリンパ球の生成の増大に効果があるとは言えないことをさらに示している。
【0117】
[実施例8:毎日の注射計画]
HspE7およびpolyICLCはハツカネズミのCD8+T細胞応答を引き出すための毎日の注射計画の有用性を評価するために使用された。C57B1/6ハツカネズミ(グループ当り2)は毎日、1日に1回最大4日間まで、HspE7(100μg)とpolyICLC(10μg)で免疫化された。最初の抗体発現の7日後、全ての動物は安楽死されそしてこれらの脾臓細胞は分析のため取得された。IFMガンマELISPOTが16E7.49−57.Dbペプチドで刺激に対するクラス1制限CD8+T細胞応答を評価するため使用された。
【0118】
HspE7+polyICLCの多重注射をされたグループは単一注射のグループと比較して応答の頻度において適度な増加を発揮した。
【0119】
毎日の注射の数の増加は応答の頻度の増加に相関する。毎日の注射の最大の回数を受けたグループは応答の頻度において最大の増加を示した(図10)。
【0120】
毎日の注射戦略の使用は、他のCoValTM抗体と組み合わせてあるいは非CoValTM抗体と組み合わせてpolyICLCを使用して増加したCD8+T細胞応答を引き出す有用性を提供する。付け加えて、この戦略は毎週あるいは2週間間隔で再挑戦に対する次の免疫応答を押し上げるために増加する能力をもっているより大きいCD8+記憶プールとなる。
【0121】
[実施例9: HspE7プラスpolyICLCで免疫化への液性応答]
poly−ICLCは抗体に対して細胞および液性免疫応答の両方の増大を示した。液性免疫性へのHspE7プラスpolyICLCで共免疫化の効果を研究するために、C57B1/6雌のハツカネズミのグループ(n=5/グループ)が毎月2回の間隔(1日、28日)で免疫化された。ハツカネズミのグループは緩衝液、500μgHspE7、12.5μgPoly−ICLC、500μgHspE7+1.25Poly−ICLC、500μgHspE7+12.5μgPoly−ICLCあるいは500μgHspE7+125μgPoly−ICLCで免疫化された。血液試料が投与に先立つ7日(7日が基準日)そして21日、49日、77日に血清抗体の分析のために採取された。個々のハツカネズミからの血清は標準ELISAによりE7およびHspE7に対する抗体(IgG1、IgG2bおよびIgG2c)の存在に対して試験された。手短に言えば、96のウエルプレートがE7あるいはHspE7で一晩被覆され、1.5%BSA溶液で洗浄されそしてブロックされた。血清はBSA溶液中の血清の50に1の希釈で開始する2倍の連続的希釈で個々のウエルに添加された。洗浄に続いて、HspE7(図11B、D、F)あるいはE7(図11A、C、E)抗原に対して結合したIgG1(図11A、B)、IgG2b(図11C、D)あるいはIgG2c(図11E、F)抗体が適切なイムノグロビンアイソタイプに対するビオチン共役抗体で培養することにより検出された。プレートはそれから洗浄されそしてストレプトアビジン共役西洋ワサビペルオキシターゼで培養された。色の発現はテトラメチルベンジジン(TMB)基板を使用して行われそして着色した成果物は自動ELISAプレート読取器により450nmで読み取られた。図11のデータは評価プレートのバックグラウンド(0.2ODユニット限界)よりも大きい吸収率を与えた血清の最も高い希釈として表現されている。
【0122】
HspE7単独での免疫化は、単独の注射に従って現れる抗HspE7応答でHspE7およびE7の両方に対して顕著な抗体応答を産出し、一方、抗E7応答は単独の注射に従って弱くそして2つの免疫化に従ってさらに完全に発現した。両方の場合において、産出した抗体のアイソタイプは顕著にIgG1で(図11A、B)、Th2シフト液性応答を示している。Poly−ICLCのみでの免疫化はE7あるいはHspE7のいずれにも抗体応答を産出しなかった。HspE7プラスPoly−ICLCでの免疫化はより強くそしてさらに速く抗体応答発現になった。これは、Poly−ICLCがHspE7で共免疫化されたとき免疫応答が単独の注射に従って不可能であるE7の場合に最も顕著であった。そこには顕著なより大きいTh1液性応答があり、産出されたIgG2b&c(図1C−F)抗体の増加した規模になった。この応答はPoly−ICLCの高い投与量でさらに特徴づけられるような投薬量依存性であった。HspE7およびPoly−ICLCが共注射されるとき、免疫応答の増加したTh−1のシフトはELISPOTにより取得されたCD8陽性Tリンパ球を産出するIFNガンマの増加した大きさと一致する。
【0123】
[実施例10:PolyICLCとHspE7の投与量範囲]
HspE7と組み合わせで共供給されたときTLR3作用薬がE7特異CD8T細胞のクロスプライミングを促進することができる投与量の範囲は検討された。図12に示すように、我々は、HspE7プラスTLR3作用薬プラスpolyICLCでハツカネズミの免疫化がIFNガンマELISPOTにより測定されたようにE749−57特異T細胞引き出しに高い効果があったことを観察した。引き出されたE749−57特異T細胞の数は使用したpolyICLCアジュバントの投与量に依存したが、しかしながら大変低い投与量ですら(0.1μgpolyICLC)HspE7のクロスプライミングを増大することができた。
【0124】
[実施例11:HspE7プラスpolyICLCの連続する日の投与で大きく確立した腫瘍の縮小]
E7発現TC−1腫瘍細胞ラインはE7直接接種戦略の効果を評価するために広く使用される攻撃的で速い増殖腫瘍モデルである。通常、ハツカネズミはTC−1腫瘍細胞ラインの105から106細胞の間で移殖されそして腫瘍が触診可能でも7から14日後、関心のある薬剤で治療される。この腫瘍モデルにおいて、腫瘍負担が抗しがたくなる前に、腫瘍が腫瘍に打ち勝つことができないよりも速く増殖するため、抗原−特異T細胞のクローン拡大は免疫学的介入が最早有用でないとき以降の治療窓である。
【0125】
これらの実験に使用されたTC−1腫瘍モデルシステムはさらに進んだ腫瘍に対して開発を許容した。図13に示すように、従来の7から14日よりもむしろTC−1腫瘍は治療前28日間体内で増殖を許容された。この時点で平均腫瘍寸法において大きい範囲であったけれども、全ての動物は触診可能な腫瘍をもちそしていくつかの動物は2000mm3を越す容積の腫瘍をもった。注目すべきことに、HspE7プラスpolyICLCで続けて4日連続免疫化を受けたハツカネズミは4日連続投与免疫養生を開始の通常1週間内に大変大きく確立した腫瘍を縮小し始めた。腫瘍容積は治療期間の間毎日測定されそしてその後2から3日毎に測定された。腫瘍は電子デジタルキャリパー(Fowler Sylvac社 Ultra−Cal Mark III)を使用して測定されそして幅の二乗×長さ×0.5で計算された。腫瘍は大多数(9の7)のハツカネズミにおいて治療に続いて17日間縮小を続けた。再現する腫瘍を示すハツカネズミでは消えた変異体のみを現れ、E749―57エピトープは最早発現しなかった(データは示されない)。緩衝液のみ、HspE7蛋白質のみ、あるいはpolyICLCアジュバントのみ4日連続投与を受けたハツカネズミはこれらの大きな腫瘍の縮小を示さなかった。
【0126】
[実施例12:CD8応答の拡大相の間の繰り返し免疫化の推進効果]
ハツカネズミがHspE7プラスpolyICLCで1、2、3あるいは4連続日間免疫化されたとき、引き出されたE749―57特異T細胞の水準は引き続く各日の免疫化の後、劇的な増加を受けた(図15A)。100μgHspE7プラス10μgpolyICLCで4連続日の免疫化後、E749―57で刺激応答において体外で直接IFMガンマを産生する細胞の数は106脾臓細胞当り10,000に達した。事実、正確なIFNガンマELISPOT定量に対して、免疫動物からの脾臓細胞は自動化ELISPOT読取器により‘計数可能’な数に減らすためにスポットに対して生来の動物から1:16脾臓細胞で希釈されねばならなかった。これは HspE7プラスpolyICLCの単独の投与量を受ける動物で観察される抗原特異細胞の数のおおよそ10倍である。最も驚くことは抗原特異細胞の大変高い数は最終の免疫化の3日以内に到達されたことである(ハツカネズミの全てのグループは最初の免疫化後7日で分析された)。4連続免疫化は抗原の量の追加的増加を単には示していない。ハツカネズミは、単独の免疫化において抗原/アジュバント提供量の4倍を含む単独免疫化を与えられたハツカネズミがE749―57特異T細胞数において増加するがしかし4連続免疫化を受けているハツカネズミにおいて観察されるE749―57特異T細胞数よりずっと低いように曝された(図15A)。E749―57特異T細胞はまたH−2Db/E749―57五量体を使用するフローサイトメトリーにより容易に観察できた(図15B)。HspE7プラスpolyICLCで4日連続免疫化の後、いくつかの動物のE749―57特異T細胞の数はCD8+脾臓細胞の全数の2.9%の高さに到達した。MHCクラスI五量体薬剤でE7特異T細胞のフローサイトメトリー定量はいくぶんELISPOTと比較して抗原−特異細胞の数を低く評価したが、しかしながら特にフローサイトメトリー分析は4連続免疫化の最後の後に3日間のみ実施されるため、これは抗原−特異T細胞の表面TCRの下方調整の反映のようである。事実、図5Bに示されるフローサイトメトリーデータの厳密な検査は、そこには生来のハツカネズミに比較された4日連続免疫化を受けているハツカネズミにおいてH−2Db/E749―57五量体−陰性であるがしかしCD44活性化マーカーを発現するCD8+の高い数であることを裏づける。これらの活性化したフェノタイプをもつCD8+細胞はこれらの生体内活性化状況の結果としてこれらの表面TCRを下方に制御する抗原−特異細胞に良く一致する。さらに、我々は、多重連続日の免疫化が次の免疫応答の間に顕著な影響力をもつかどうか評価するために免疫応答の縮小相を分析した。図15Cに示すように、7日目の後免疫化で観察されたピークの免疫応答における大きな差異にかかわらず、E7特異CD8+細胞数は1日目から4日目の連続する免疫化の数と関係なく全てのハツカネズミにおいて13日目の後免疫化によって顕著な縮小を受けた。しかしながら、E7特異CD8+細胞は13日目の後免疫化でELISPOTによってなお容易に検出できたことおよびさらに重要なことに、初生応答のピークにおける高い抗原−特異T細胞数は13日目に観察されたE7特異CD8+細胞の残りの数と相関したことは注目すべきである。
【0127】
応答の拡大相内であるがしかし次の初生のCD8T細胞応答の増強に関して第1と第2注射の間の間隔を変化して与えられる2回の注射の効果が研究された。脾臓は次の応答の動力学を調査する研究の間、変化する間隔で採取された。HspE7プラスpolyICLCの単独注射をされたハツカネズミは免疫化の後5日で容易に検出できそして免疫化後7日目に後でピークとなる応答をみせた(図14A)。この応答は9日までに衰えそして11日目までに低く(しかし安定)そして容易に検出できる水準まで衰えた。対照的に、0日にHspE7プラスpolyICLCの初生の免疫化そしてそれから2日目に第2回の同一の免疫化を与えられたハツカネズミは単独の免疫化を受けているハツカネズミに引き出されるよりももっと強い応答をみせた。単独の免疫化を受けているハツカネズミで観察されたように、CD8T細胞応答は7日目に最大であったがしかし抗体−特異細胞の顕著な高い全体の数に到達した。さらに、抗体−特異細胞の数は9日目までに減ったけれども、この時点で存在する抗体−特異細胞の全体の数は単独の免疫化を受けているハツカネズミで観察されたよりも顕著に高く保たれた。第2回の免疫化が初生免疫化後4日目に遅らされたとき、効果はもっと著しかった。この場合において、抗体−特異T細胞の数は7日を通して上昇を続けそして9日目まで最大に達せず、その時抗体−特異T細胞の頻度は単独免疫化後観察された最大数のおおよそ4倍であった。
【0128】
polyICLCの3回の連続した単独投与に続くHspE7プラスpolyICLCの単独投与は、HspE7プラスpolyICLCの単独投与を受けているハツカネズミに比べてE7特異CD8+細胞の数に顕著な増加を引き出さなかった(図14B)。この結果は連続した日々の免疫化を受けているハツカネズミに引き出されたE7特異CD8+細胞の劇的な拡大は単にアジュバントの連続的存在の間接的影響ではなく特異抗体の存在に依存した。
【0129】
全ての例示は参照によってここに組み入れられる。
【0130】
本発明は1つあるいはそれ以上の実施態様に関連して記述されている。しかしながら、多くの変形および修正が特許請求項で定義される本発明の範囲を逸脱することなくなされることは当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】種々のHspE7調合剤の抗腫瘍活性を示す。
【図2】CpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)の存在においてE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。
【図3】プロセスL HspE7(精製HspE7)のPolyI:C(TRL3作用薬)あるいはCpGオリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)でしかしPAM3CysSK4(TLR2作用薬)ではないものを共注射することによりE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。
【図4】モノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。
【図5】Poly ICLC(TLR3作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。
【図6】腫瘍発生率におけるプロセスL HspE7あるいはプロセスA HspE7の効果を示す。
【図7】PolyI:CとプロセスL HspE7(精製HspE7)を組み合わせることによりプロセスL HspE7の抗腫瘍活性の増加を示す。
【図8】E7特異CD8陽性Tリンパ球の誘発において精製HspE7(プロセスL HspE7)で混合されたアジュバント硫酸バンドあるいはフロイントの不完全アジュバント(IFA)の効果を示す。
【図9】種々のTLR作用薬あるいは作用薬の抗CD抗体の存在で共投与されたときE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにHspE7の能力の比較を示す。
【図10】IFMガンマELISPOTにより測定されるようにクラスI制限CD8+T細胞応答を引き出す能力への日々の主要な押し上げ戦略の効果を示す。
【図11A】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11B】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11C】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11D】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11E】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11F】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図12】抗原特異性CD8+T細胞応答を引き出しにおいて外因性抗原プラスpolyICLCで免疫性化の結果を示す。
【図13】大きい、確立したTC−1腫瘍の退化の誘発においてHspE7抗原プラスpolyICLCで多重投与免疫化の結果を示す。
【図14】HspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。
【図15】HspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は免疫学の分野に関する。さらに、本発明はHspE7を含む組成物およびこれらの使用を提供する。
【0002】
[発明の背景]
ワクチン接種および免疫療法戦略は一連の細胞の相互作用の複雑に構成された系列の操作を目指している。細胞の相互反応は、一般的に抗原提示細胞(APCs)そして特に樹状細胞(DCs)が抗原に遭遇しそして吸収し、抗原からペプチドエピトープを生成し、そして必須組織適合遺伝子複合体(MHC)によって記号化される分子の認識切片内にエピトープを負荷することによる免疫の監視を含んでいる。DC表面に輸送の後、エピトープ負荷MHD分子はエピトープ−MHC複合体をT細胞に提供しそしてT細胞を活性化する。活性化したCD4+Tヘルパー(Th)細胞は他のDCsにケモカインとサイトカイン信号を供給し、これらに特別の能力をあたえ、順次、生来のCD8+T細胞を活性化し、抗原−特殊細胞傷害Tリンパ球(CTL)内にこれらの細胞の遺伝子を移転する。活性化したTヘルパー細胞はB細胞と反応し、同様に分化、クローンの拡大を制御する分子信号、およびこれらが獲得免疫の液性応答のマウンティングにおいて分泌する抗体アイソタイプの定義でこれらを提供する。
【0003】
ワクチン接種および免疫療法はある種の感染症あるいは癌のような異常な範囲の予防あるいは治療に対して興味ある手がかりである。しかしながら、このような治療の成功は免疫療法の実施要項、例えば、選ばれた細胞傷害性Tリンパ球(CTL)エピトープの貧弱な免疫原性に対するいくつかの固有の欠点によってしばしば制約される。免疫応答を増加する標準的方法は免疫原から分離されそして使用に典型的に先立って免疫原と混合されるアジュバントの使用がある。硫酸バンドおよび不完全フロイントアジュバント(IFA)がアジュバントの例として知られている。ある種の生体活性自然製品がアジュバントとして使用されることがまた示されている。一般的な例はグラム陰性細菌からのリポ多糖(LPS)およびグラム陰性そしてグラム陽性細菌の両方からのムレインあるいはペプチドグリカン(PG)としてまた知られる細菌細胞壁糖ペプチドを含んでいる。
【0004】
微生物アジュバントは哺乳類細胞におけるパターン認識受容体(PRRs)を活性化することによりアジュバントの前起炎症を働かせると考えられる。Toll様受容体(TLRs)として知られている哺乳類表面受容体はPRRシステム内の必須受容体クラスの一つである。TLRの活性化は、ケモカインおよびある種のサイトカインのような前起炎症メディエイターを符号化する遺伝子の発現を順次刺激する転写因子NFkBおよびAPIの誘発に導く細胞内部の信号化カスケードを引き起こす。11の異なるTLRがヒトにおいて始まることを確認されそして各TLRは微生物由来の組成物のユニークな小さな一組を認識する能力をもっている。
【0005】
例えば、LPSはTLR4の配位子でありそしてペプチドグリカンはTLR2の配位子である。TLRsはまたユニークな配位子特異性をもつヘテロ二量体を形成することができる。例えば、マイコプラズマからのマクロファージ活性リポペプチド2(MALP−2)はTLR2/TLR6に対する配位子であるが、一方ウイルスのリポペプチドPam3Cys−Ser−Lys(4)がTLR1/TLR2ヘテロ二量体に対する配位子である。
【0006】
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)のE7蛋白質は小さく(約10,000Mw)、網膜芽細胞種遺伝子生成物Rb(転写因子E2Fに結合しそして不活性化する腫瘍抑制)に結合する能力により発癌性をもつZn−結合リン酸蛋白質である。転写因子E2Fはこれらを符号化するチミジンキナーゼ、c−myc、ジヒドロ葉酸レダクターゼおよびDNAポリメラーゼアルファを含む数多くの増殖関連遺伝子の転写を制御する。Rb−E2F複合体形成はG0およびG1相における後の遺伝子の発現を防止し、Rb−E2F複合体が解離するようにプログラム化されるS相への発現を制約し、活性転写因子E2Fを解放する。このようにE7は、それはウイルスのライフサイクルを通して発現されそして事実それはHPV感染症により引き起こされる終末段階子宮頸肉腫の間に発現するただ2つのウイルス性蛋白質の1つであるので、乳頭種ウイルス感染症において免疫学的介在に対して魅力的な目標を提供する。
【0007】
HPV蛋白質とアジュバントの共投与が報告されている。例えば、Freyschmidt等(Freyschmidt E−J等、2004、Antiviral Ther.9:479−489)はリポ多糖(LPS)、非メチル化CpGおよびソルビトールが樹状細胞のHPV16L1−E7融合粒子誘発刺激を強調したことを論証した。Kim等(Kim T−Y等、2002 Cancer Res.62:7234−7240)はHPV E7のCpG オリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)1826の共供給がHPV16に対する防御的免疫性を増加することを教えている。E5を含む腫瘍増殖の除去はCpG ODN 1826あるいはフロイントアジュバントとHPV E5共投与を使用することをChen等(Chen Y−F等、2004、J.Virol.78:1333−1343)によってまた報告されている。
【0008】
WO99/07860はHPV感染症の間、抗E7免疫応答を引き出すためのワクチン薬剤として有用である組換え体Hsp65−E7融合蛋白質(HspE7)を開示している。ここに記述されたHspE7融合蛋白質はE.Coliによって発表されそしてE7−特異CD8免疫応答を引き出す能力に関して生物学的に活性である。
【0009】
[発明の概要]
本発明はHspE7を含む組成物およびこれらの使用の方法に関する。さらに特に、本発明は精製Hsp65−HPV E7融合体(HspE7)を含む組成物および使用の方法を提供する。
【0010】
改善されたHspE7組成物を提供することが本発明の目的である。
【0011】
本発明に従って、CpG、TLR3作用薬、モノホスホリル−リピド A(MPL)、MPL−テレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤と共にHspE7を混合することを含む精製HspE7の生体活性を増加させる方法が提供される。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量でHspE7と共に共投与される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分を含むポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0012】
本発明はまた精製HspE7およびCpG、TLR3作用薬、MPL、MPL−TDMおよび抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤を含む組成物を目指している。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量で提供される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分を含むポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0013】
本発明はまた哺乳類あるいは被験者における腫瘍の重荷あるいはウイルスの発生を減らす方法を目指しており、それを必要としている被験者に精製HspE7を含む組成物およびCpG、TLR3作用薬、MPL、MPL−TDM、および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤を投与することを含む。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量で共投与される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分からなるポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0014】
本発明はさらに精製HspE7およびCpG、TLR3作用薬、MPL、MPL−TDMおよび抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤そしてこれらの使用のための説明書を含むキットを提供する。望ましくは、免疫刺激剤は投与量当り約1μgから5000μgの量で提供される。本発明のある観点では、免疫刺激剤は、陽イオン性アミノ酸の大部分からなるポリリジン、ポリアルギニン、あるいは陽イオン性ペプチドのような陽イオン性ポリマーで複合化されたPolyI:CあるいはpolyI:Cである。本発明の他の観点で、免疫刺激剤はPolyICLCである。さらに、精製HspE7はゲル電気泳動法、HPLC、あるいは両方を使用して決定された純度約95%から約99.99%である。
【0015】
本発明はHPV蛋白質抗原に対する免疫応答そして特別な実施態様ではHPV蛋白質抗原を発現する腫瘍あるいはHPV感染細胞に対する免疫応答を強めるための組成物の使用に関する。組成物はそれを必要としている被験者に癌の防止あるいは治療に使用される。
【0016】
本発明はまた組成物の投与スケジュールに関する。本発明の特別の観点において、本発明の組成物は少なくとも2回の投与からなる投与スケジュールで投与される。投与は連続した日、あるいは非連続の日、あるいはこれらの組み合わせで投与される。
【0017】
本発明の概要は本発明の全ての特徴を必ずしも記述していない。
【0018】
[図面の簡単な説明]
本発明のこれらおよび他の特徴は言及が付帯する図面に対してなされる次の説明からもっと明らかとなる。
【0019】
図1は種々のHspE7調合剤の抗腫瘍活性を示す。プロセスL:プロセスL HspE7は高精製HspE7調合剤である。プロセスA HspE7はより低い純度のHspE7(WO99/07860)である。確立したE7−発現TC−1腫瘍をもつハツカネズミはプロセスAあるいはプロセスL(n=30/grp/投与量)のいずれかにより製造されたHspE7の等級のある投与で頸の首筋に皮下注射されそして49日間腫瘍増殖を続けられた。RD4−プロセスL HspE7(▼);RD5−プロセスL HspE7(◆);CL4−プロセス HspE7(○);CL6−プロセスA HspE7(□)。X軸:TC1評価でμgで使用されたHspE7の投与量。
【0020】
図2はCpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)の存在においてE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。生来のC57BI/6ハツカネズミはHspE7のみかあるいはHspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチドのいずれかの皮下注射をされそしてE7特殊脾臓細胞の数がELISPOTにより測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスA HspE7(WO99/07860に記述された低純度のHspE7);400μgプロセスA HspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチド;400μgプロセスL HspE7(高精製HspE7);400μgプロセスL HspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチドであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVコア抗原(HBVcAg)(93−100)の不適当な制御ペプチド(黒色棒);E7(49−57)特異ペプチド(灰色棒);溶媒のみ制御(中空棒)であった。
【0021】
図3はプロセスL HspE7(精製HspE7)のPolyI:C(TRL3作用薬)あるいはCpGオリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)でしかしPAM3CysSK4(TLR2作用薬)ではないものを共注射することによりE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。ハツカネズミは指示された投薬量でプロセスL HspE7プラスTLR作用薬の混合物(溶液)で皮下注射をされそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は50μgプロセスL プラス10μgCpGオリゴヌクレオチド;50μgプロセスL HspE7プラス100μgpolyI:C;50μgプロセスL HspE7プラス20μgPam3CysSK4;あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の不適当な制御ペプチド(斜線棒);E7(49−57)特異ペプチド(黒色棒);溶媒のみ制御(中空棒)であった。
【0022】
図4はモノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。生来のC57B1/6ハツカネズミはプロセスL HspE7(精製HspE7)のみで、あるいはHspE7プラスMPL+TDMのいずれかで皮下注射されそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;MPL+TDM(Ribi)中に400μgプロセスL HspE7あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(黒色棒);E7(49−57)特異ペプチド(斜線棒);溶媒のみの制御(中空棒)であった。
【0023】
図5はPoly ICLC(TLR3作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。生来のC57B1/6ハツカネズミはプロセスL HspE7(精製HspE7)のみで、あるいはHspE7プラスPolyICLCの等級のある投薬量のいずれかで皮下注射されそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;400μgプロセスL HspE7プラス100μgPolyICLC;400μgプロセスL HspE7プラス10μgPoly ICLC;400μgプロセスL HspE7プラス1μgPolyICLC;400μgプロセスL HspE7プラス0.1μgPolyICLC;100μgPolyICLCのみあるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(灰色棒);E7(49−57)特異ペプチド(斜線棒);溶媒のみの制御(中空棒)であった。
【0024】
図6は腫瘍発生率におけるプロセスL HspE7あるいはプロセスA HspE7の効果を示す。種々のHspE7調合剤の抗腫瘍活性はプロセスA HspE7(低純度のHspE7、WO99/07860に記述される)、あるいはプロセスL HspE7(精製HspE7)およびCpGオリゴヌクレオチドを共投与することにより決定された。確立したE7−発現TC−1腫瘍をもつハツカネズミはプロセスA HspE7のみあるいはCpGオリゴヌクレオチド(n=30/grp)の異なる投与量で混合されたプロセスL HspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射されそして49日間腫瘍増殖を続けられた。3μgオリゴヌクレオチド+プロセスL HspE7(■);10μgCpGオリゴヌクレオチド+プロセスL HspE7(▲);30μgCpGオリゴヌクレオチド+プロセスL HspE7(▼);プロセスA HspE7(◆);平均プロセスA HspE7 歴史的(○)。X軸はTC−1評価で使用されたHspE7のμg。
【0025】
図7はPolyI:CとプロセスL HspE7(精製HspE7)を組み合わせることによりプロセスL HspE7の抗腫瘍活性の増加を示す。確立されたE7−発現TC−1腫瘍をもつハツカネズミはプロセスL HspE7のみあるいはPolyI:C(n=20/grp)を組み合わせたプロセス L HspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射されそして49日間で腫瘍増殖を続けられた。プロセスL HspE7の800μgで注射されたハツカネズミのおおよそ50%は49日目で腫瘍をもった。HspE7(■);HspE7+PolyIC(▲)。X軸はTC−1評価で使用されたHspE7のμg。
【0026】
図8はE7特異CD8陽性Tリンパ球の誘発において精製HspE7(プロセスL HspE7)で混合されたアジュバント硫酸バンドあるいはフロイントの不完全アジュバント(IFA)の効果を示す。ハツカネズミはプロセスL HspE7のみあるいはプロセスL HspE7、CpGオリゴヌクレオチド、硫酸バンドおよびフロイント不完全アジュバント(IFA)の指示投与量で皮下注射されそしてE7−特異脾臓細胞の数がELISPOTで測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;IFA中に400μgプロセスL HspE7;IFA中に400μgプロセスL HspE7プラスCpGオリゴヌクレオチド;400μgプロセスL HspE7プラス硫酸バンド;400μgプロセスL HspE7プラス硫酸バンドプラスCpGオリゴヌクレオチド;400μgプロセスL HspE7プラスCpGオリゴヌクレオチド、あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(斜線棒);E7(49−57)特異ペプチド(平行線付棒);溶媒のみの制御(中空棒)であった。
【0027】
図9は種々のTLR作用薬あるいは作用薬の抗CD抗体の存在で共投与されたときE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにHspE7の能力の比較を示す。E7特殊T細胞の無視できる数がイミキミド(TLR7作用薬)PAM3CysSK4(TLR1/2作用薬)あるいはLPS(TLR4作用薬)とHspE7の共投与の後、引き出された。対照的にE7特異T細胞の多くの数がCpGオリゴヌクレオチドあるいは作用薬の抗CD40抗体とHspE7の共投与の後、引き出された。ハツカネズミは精製HspE7(プロセスL HspE7)プラス指示されたTLR作用薬の混合物で皮下注射され、そしてE7特異脾臓細胞の数がELISPOTによって測定された。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は400μgプロセスL HspE7;400μgプロセスL HspE7プラス100μgイミキモド;400μgプロセスL HspE7プラス30μgLPS;400μgプロセスL HspE7プラス25μgPAM3CysSK4;400μgプロセスL HspE7プラス25μg抗CD40抗体(クローン1C10);400μgプロセスL HspE7プラス30μgCpGオリゴヌクレオチド;あるいは生来のハツカネズミであった。ELISPOT分析のために使用された回収抗原はHBVcAg(93−100)の関連性のない制御ペプチド(黒色棒);E7(49−57)特殊ペプチド(平行線付棒);溶媒のみ制御(中空棒)であった。
【0028】
図10はIFMガンマELISPOTにより測定されるようにクラスI制限CD8+T細胞応答を引き出す能力への日々の主要な押し上げ戦略の効果を示す。C57B1/6ハツカネズミ(グループ当り2匹)は1日間隔で、1日当り最大4日間までHspE7(100μg)そしてpolyICLC(10μg)で免疫化された。抗体に最初の曝露の後7日、全ての動物は安楽死されそしてこれらの脾臓細胞が分析のため採取された。IFMガンマELISPOTが16E7.49−57.Dbペプチドでの刺激へのクラスI制限CD8+T細胞応答を評価するために使用された(回収抗体−中空棒;媒体−制御のみ−黒色棒)。左から右へ(治療当り2匹のハツカネズミの同齢集団)、免疫化抗原は40μgpolyICLCと400μgプロセスL HspE7(1回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(1回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(2回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(3回投与);10μgpolyICLCと100μgプロセスL HspE7(4回投与);生来のハツカネズミであった。
【0029】
図11は液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。C57B1/6ハツカネズミ(n=5)のグループは緩衝液、500μgHspE7、12.5μgPolyICLC、500μgHspE7+1.25μgPoly−ICLC、500μgHspE7+12.5μgPoly−ICLCあるいは500μgHspE7+125μgPoly−ICLCで毎月の間隔(1日目、28日目)で2回(X軸の左から右へ)免疫性を与えられた。血液試料は投与前に7日毎(7日目がベースライン)そして21日、49日、77日目に血清の分析のため採取された。個々のハツカネズミからの血清はE7およびHspE7に対して標準ELISAによって抗体(IgG1、IgG2b、およびIgG2c)の存在に対して試験された。データは評価プレートのバックグランド(0.2ODユニットとして定義)よりも大きい吸光度を与えた血清の最も高い希釈で表される。パネルA)抗E7 IgG1タイター;B)抗HspE7 IgG1タイター;C)抗E7 IgG2bタイター;D)抗HspE7 IgG2bタイター;E)抗E7 IgG2cタイター;F)抗HspE7 IgG2cタイター。中空棒―血出前制御;斜線棒―21日目出血;黒色棒―49日目出血;縦線棒―77日目出血。
【0030】
図12は抗原特異性CD8+T細胞応答を引き出しにおいて外因性抗原プラスpolyICLCで免疫性化の結果を示す。C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)は400μgHspE7のみ、100μgpolyICLCと400μgHspE7、10μgpolyICLCと400μgHspE7、1μgpolyICLCと400μgHspE7、0.1μgpolyICLCと400μgHspE7、100μgpolyICLCのみ、あるいは緩衝液(制御)の皮下注射で免疫性化された。免疫化7日後、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異的CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。ELISPOTのための回収抗体:空白棒―媒体制御;灰色棒―E7ペプチド;黒棒―HBVCあるいはペプチド。
【0031】
図13は大きい、確立したTC−1腫瘍の退化の誘発においてHspE7抗原プラスpolyICLCで多重投与免疫化の結果を示す。C57BI/6ハツカネズミ(同齢集団当り15匹のハツカネズミ)が0日目にE7発現TC−1.K腫瘍細胞(6×104)で移殖されそして緩衝液のみの4連続日投与で治療された(中空の4角);100μgHspE7蛋白質(中空の3角)、10μgPolyICLC(中空の円);あるいは100μgHspE7+10μgPolyICLC(黒色円)、移殖後28日目に開始。データは経過時間あたり各同齢集団に対する中央値腫瘍容積(パネルA)としてあるいは経過時間あたり各同齢集団内の個々の動物に対する腫瘍容積(パネルB)として表される。
【0032】
図14はHspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。(A)C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスTLR3作用薬PolyICLC(10μg)の自己含有で0日目に1度(黒色の4角)かあるいは0日目と2日目に2度(中空の4角)のいずれか、あるいは0日目と4日目に2回(黒色の円)免疫性化をされた。指定された時間点(最初の免疫性化後の日数)で、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。(B)C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り4匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスTLR作用薬PolyICLC(10μg)自己含有で4日の連続する日の間毎日一緒に、1日目に1度一緒に、あるいは2、3、4日目のみにPolyICLC(10μg)によって引き続けられる1日目に1度一緒に免疫性化された。最初の免疫性化7日後、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。
【0033】
図15はHspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。(A)C57BI/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスPolyICLC(10μg)、あるいはHspE7蛋白質(400μg)プラスPolyICLC(40μg)の単独投与で連続する日の指示された数に対し毎日免疫化された。最初の免疫化7日後、H−2Db制約エピトープE49−57に対する抗原特異的CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。B)生来のハツカネズミからの脾臓細胞(右パネル)あるいはHspE7蛋白質(100μg)プラスPolyICLC(10μg)の4日連続する毎日の投与をうけるハツカネズミ(左パネル)はE49−57ペプチドで負荷されたPE共役のH−2Db五量体(Proimmune社)で染色されそして表面は抗CD8および抗CD44mAbsで染色された。示された細胞はゲートされたCD8+ 陽性集団を表す。(C)C57B1/6ハツカネズミ(同齢集団当り2匹のハツカネズミ)が組み替えHspE7蛋白質(100μg)プラスPolyICLC(10μg)で連続する日の指示された数に対し毎日免疫化された。指定された時間(最初の免疫化後の日)にH−2Db制約エピトープE49−57に対する抗体特異CD8T細胞応答がIFNガンマELISPOTによって評価された。
【0034】
[詳細説明]
本発明はHspE7を含む組成物およびその使用法に関する。
【0035】
次の説明は望ましい実施態様である。
【0036】
本発明はTLR作用薬に限られないような免疫刺激剤と一緒に精製HspE7および任意に他の薬学的に受け入れられる成分を含む組成物を提供する。免疫刺激剤はTLR3、あるいはTLR9作用薬であるが、しかしながら他のTLR作用薬もまた採用される。精製HspE7と混合される免疫刺激剤の例は、制約されないが、CpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)、TLR3作用薬例えば二重標準のRNA(dsRNA)あるいはPolyI:C、あるいはポリLリシン(polyICLC)をともなうPolyI:C、モノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)、あるいはMPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD−40を含む。
【0037】
精製HspE7によって、約95%から約99.99%あるいはその間の量からなり、引き続くHspE7調合および精製を提供する組成物からなる残りの成分で特徴づけられるHspE7調合を意味する。例えば、精製HspE7は約95%から約99.99%あるいはその間の量からなり、あるいは約97%から99.6%、あるいはその間のHspE7量からなることを特徴としている。精製HspE7は約95、96、97、98、99、99.2、99.4、99.6、99.8、99.9、99.95、99.99%HspE7あるいはその間のいずれかの量からなる。精製HspE7の例はプロセスL HspE7である。
【0038】
HspE7の純度、あるいはプロセスL HspE7は例えば制限されないがHPLCあるいはゲル電気泳動法を含むいずれかの純度評価の方法を使用して決定される。例えば、当業者に技術の一つとして知られる誘導および非誘導ゲル電気泳動法の組み合わせ(SDSと1%PAGE、±ベータメルカプトエタノール)。
【0039】
Hsp65−HPV E7融合生成物(HspE7)は、例えば、WO99/07860(参考としてここに組み入れられる)に開示されたような種々な方法に従って生成される。ここで記述される使用に対して、HspE7の調合はさらに精製に続けられる。さらなる精製は一つあるいはそれ以上の寸法の排除を使用するクロマトグラフィー、イオン交換(陽イオン、陰イオンあるいは両者)、親和性、逆浸透、クロマトグラフィーの他の方法、ゲル電気泳動法、寸法と電化あるいは両者によるいずれか、例えば尿素あるいは塩酸グアニジン、塩に制約されないがカオトロープ試薬を使用する変性、pH沈澱、膜濾過、および当業者に技術の一つとして知られるような同様法を含むいずれかの既知の精製法を使用して達成される。
【0040】
WO99/07860に開示されたHspE7は、例えば、約95%より低い、ここで記述する高い精製HspE7(プロセスL HspE7)よりも低い純度からなる低い純度調合である。HspE7からの低い純度形式はプロセスA HspE7、あるいはプロセスAとして参照される。理論を超えることを希望することなく、プロセスA HspE7は、もっと精製されたHspE7、例えばプロセスL HspE7(例えば、図1そして図2参照)と比較されるときその強調される生体活性となる一つあるいはそれ以上の組成物を含む。しかしながら、ここに記述されるように、先行技術HspE7(プロセスA HspE7)が、約95%から約99.99%の間の純度に、あるいはその間のいずれかの量(プロセスL HspE7)に低い毒性のHspE7を製造するためにさらに精製されたとき、HspE7の生体活性の損失が観察される(図1および2:プロセスL HspE7対プロセスA HspE7;実施例2および3参照)。図1に示されるように、プロセスL HspE7(精製HspE7)の使用は、低い純度プロセスA HspE7を使用して観察されるような腫瘍発生率における縮小を、同様な投与量範囲を超えても著しく示されない。しかしながら、以下に記述するように高い精製HspE7は、例えば、プロセスL HspE7に制約されないで、TLR作用薬に制約されないが免疫刺激剤と共投与されるとき生体活性を示す。精製HspE7そして免疫刺激剤を含む精製HspE7組成物は他の薬学的受入可能な成分をさらに含む。免疫刺激剤はTLR3あるいはTLR9作用薬であるが、しかしながら、他のTLR作用薬あるいはアジュバント、例えば、CD40がまた採用される。
【0041】
精製HspE7と混合される免疫刺激剤の例は、制約されないで、CpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)、PolyI:C、PolyICLC(TLR3作用薬)、モノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、そして抗CD−40抗体を含む。CpGオリゴヌクレオチドの制約のない例は例えばクラスB型コア配列:GACGTT、制約のない例としてCpG1982、1826、あるいは1668を含む。CpG1982は次の配列をもつ:TCC、ATG ACG TTC CTG、ATG CT(SEQ ID NO:1)。CpG1982はホスホロチオエートバックボーンと共に利用できる(Invitrogen社、そして表示されている:ZOO FZE FOE ZZO OZE FZE OT)。CpG1826は次の配列をもつ:TCC ATG ACG TTC CTG ACG TT(SEQ ID NO:2)。CpG1668は配列からなる:TCC ATG ACG TTC CTG ATG CT(SEQ ID NO:3)。望ましくは、CpGオリゴヌクレオチド1982および1668はホスホロチオエートバックボーンからなる。最適のハツカネズミのクラスB型コア配列(GACGTT)で1668を含む種々のCpG含有オリゴヌクレオチドはプロセスL HspE7活性の増大に高い活性であることを示されている。同様にCpGクラスC型オリゴヌクレオチド(2395)は高い活性であることが発見された。しかしながら、クラスA型CpG含有オリゴヌクレオチドはELISPOT評価においてHspE7の活性の増大に効果は非常に少ないことが発見された。CpGのA、BおよびCクラスの説明に対しては、Vollmer J等を参照せよ(Vollmer J.等、2004、Eur J.Immunol.34:251−262)。
【0042】
他の試薬と組み合わせた二重鎖リボ核酸(dsRNA)を含むpolyICリボ核酸は、例えば内生のRNAへの感受性を減らされた例として改善された安定した輪郭を示している。dsRNAは、例えば、リピド小嚢に包まれるかあるいは多イオン性ポリマーと複合化されている。このようなポリマーの例は制約されないが多くの陽イオン性アミノ酸、ポリリジン、ポリアルギニンあるいは同様なものからなるペプチドを含んでいる。US特許4,346,538は比較的高い分子量のpolyI:C、分子量13−35kDaの範囲のポリL−リジンそしてカルボキシメチルセルロース(“polyICLC”)からなるpolyIC複合体;およびそのような組成物を調合そして使用する方法を記述している。ある種の癌、ある種のHIVあるいはエボラのようなウイルス病そしてまた多重硬化症の治療のための治療試薬としてpolyICLCの使用はまた提案されている(US公開 2006/0223742)。
【0043】
二重鎖RNApolyICリボ核酸はある実施態様において、逆平行ベースペア立体配置でpolyIオリゴヌクレオチドとpolyCオリゴヌクレオチドからなる。このような二重鎖核酸分子の鎖は水素結合による秩序のある方式で反応する―‘Watson−Crick’塩基対としてまた参照される。異なる塩基対はHoogsteen塩基対を含む標準的でない水素結合により起きる。ある熱力学、イオン性あるいはpH状況のもとで、三重螺旋は特にリボ核酸で生じる。これらおよび他の別の水素結合あるいは塩基対は技術として知られ、そして、例えば、Lehninger―“生化学の原理”、第3版(Nelson and Cox編、Worth Publishers、ニューヨーク)に見られ、ここに参照として取り入れられる。
【0044】
“polyI” オリゴヌクレオチドは多くのイノシン、イノシン類似ヌクレオシド、あるいはその組み合わせを含む。イノシン類似ヌクレオシドは、例えば、7−デアザイノシン、2’−O−メチル−イノシン、7−チア−7,9−ジデアザイノシン、フォルマイシンB、8−アザイノシン、9− デアザイノシン、アロプリノールリボシド、8−ブロモ−イノシン、8−クロロイノシンおよび同様のものを含む。
【0045】
“polyC” オリゴヌクレオチドは多くのシチジン、シチジン類似ヌクレオシド、あるいはその組み合わせを含む。シチジン類似ヌクレオシドは、例えば、5−メチルシチジン、2’−O−メチル−シチジン、5−(1−プロピニル)シチジンおよび同様のものを含む。
【0046】
非標準的ヌクレオシドおよび/あるいはインターヌクレオシドリンケージからなる核酸はアジュバントとして使用されるとき、改善された安定容貌をまた提供しそして修正された免疫刺激効果を与え、あるいはここに記述するHspE7組成物の生物的活性を修正する。“標準的” ヌクレオシドはデオキシデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、デオキシイノシン、グアノシン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびシチジンのような自然に発生するヌクレオシドを含む。修正された免疫刺激効果は適用でき、生来のあるいは液性の免疫応答の速い応答を証明しそしてより永く続くが、しかし低い即時応答である。
【0047】
非標準的ヌクレオシドの例は技術として広く知られており、そして、例えば、‘ロックされた核酸’あるいは‘LNA’を含む。LNAはWO99/14226,WO00/56746、WO00/56748、WO01/25248、WO01/48190、WO02/28875、WO03/006475、WO03/09547、WO2004/083430、US6,268,490、US6,794,449、US7,034,133に記述された2’−4’環状リンケージをもつヌクレオシドである。他の非LNA2環ヌクレオシドはまた技術として知られており、例えば:
−付加的C−3’,C−5’−エタノブリッジをもつビシクロ[3.3.0]ヌクレオシド;
−付加的C−1’,C−6’あるいはC−6’,C−4’メタノブリッジをもつビカルボシクロ[3.1.0]ヌクレオシド
【0048】
−付加的環が天然のホスホルジエステルリンケージを置換するインターヌクレオシドリンケージの部分である未修正ヌクレオシドで2量体として合成される付加的C−2’,C−5’ジオキサレン環を含むビシクロ[3.3.0]および[4.3.0]ヌクレオシド;アミドおよびスルホンアミド型インターヌクレオシドリンケージの部分としてC−2’,C−3’メタノブリッジをもつビシクロ[3.1.0]ヌクレオシドを含む2量体。
【0049】
−フォマセタルインターヌクレオシドリンケージにより3量体の中央に合体するビシクロ[3.3.0]グルコース由来ヌクレオシド同類体
【0050】
−2つの5員環および1つの3員環がバックボーンを形成するトリシクロ−DNA
【0051】
−1,5アンヒドロヘキシトール核酸;および
【0052】
−付加的C−2’,C−3’結合した6および5員環をもつ二環[4.3.0]および[3.3.0]ヌクレオシド。
【0053】
dsRNAに使用される他の非標準ヌクレオシドおよび非標準インターヌクレオシドリンケージ(‘バックボーン’)は、例えば、Freier,1997(Nucleic Acids Res.25:4429−4443)あるいはPraseuth等(Biochimica et biophysica Acta 1489:181−206)。
【0054】
本発明の精製HspE7はプロセスL HspE7(あるいはプロセスL)として参照される。理論を超える望みはなく、一つあるいはそれ以上の組成物がプロセスL HspE7精製の間HspE7調合から除去され、そして一つあるいはそれ以上の組成物がより低い純度(プロセスA)HspE7調合にアジュバントのような活性を分け与える。しかしながら、HspE7組成物の臨床的試行および規定の承認に対して、組成物内の未知の組成物のパーセントは最小にする必要がある。
【0055】
HspE7の生物学的活性により、それはHspE7による体外あるいは体内の生物学的活性の調整、増加、刺激のいずれかを意味する。生物学的活性はHspE7による体外あるいは体内の生物学的活性の阻害をまた含む。多くのそのような活性はHspE7の生物学的活性を決定する基本として知られそして使用される。制約を考慮されない例として、E7特異CD8陽性Tリンパ球の誘発はHspE7の生物学的活性を決定するために使用される。この性質を測定するために設計された評価の一つの型(ELISPOT)は与えられた数の脾臓細胞当りのIFNガンマ産出細胞の数が関心のある化合物あるいは混合物をもつC57B1/6のハツカネズミの引き続く治療を決定する(実施例2参照)。交互の評価は関心のある化合物あるいは混合物でTC1のハツカネズミを治療しそして一定時間、例えば、49日の間隔の後、腫瘍発生率のパーセントを決定することによりHspE7の抗腫瘍活性を決定することを含む(実施例2参照)。代わりに、細胞溶解活性の刺激(CTL評価)はまた当業者に知られているように使用される。生物学的活性はまた特異な細胞仲介の誘発あるいは免疫原あるいは抗体に対する液性応答を含み、種々な型およびサブ型の特異抗体の産出を含む。
【0056】
HspE7の精製から起きる活性の損失はHspE7組成物に対して制限されないでTLR作用薬のような適当なアジュバントあるいは免疫刺激剤の添加で復活される。HspE7組成物を設計し直すためにアジュバントはHspE7活性復活におけるこれらの効率に対して試験された。これらのアジュバントはCpGオリゴヌクレオチド、PolyI:C、PolyICLC、MPL、MPL−TMD、イミキミド、粗いLPS(リポ多糖)、平滑LPS、Pam3CysSK4、抗CD40、硫酸バンド、およびフロイント不完全アジュバント(IFA)を含む。
【0057】
“アジュバント”あるいは“免疫刺激剤”は免疫原と組み合わされたとき免疫原に対して免疫応答を強化するかあるいは増強する物質あるいは組成物の組み合わせである。免疫応答の強化あるいは増強はここで記述される評価を含む標準評価を使用して決定される。アジュバントあるいは免疫刺激剤は1つあるいは1つ以上の組成物を含む。
【0058】
“免疫応答”は適応性のある、液性の、生来のそして細胞調整システムを含む免疫システムの前炎症性あるいは抗炎症性応答のいずれかを意味している。用語“調整する”あるいは“調整”あるいは同様なことは選択された変数における増加あるいは減少のいずれかを意味する。
【0059】
精製HspE7に対するいくつかの良く知られたアジュバント、例えば、硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA;図8、実施例6を参照)は、例えば、制限されないでプロセスL HspE7精製に続いて観察されたHspE7と結びついた生物学的活性の損失を回復しなかった。同様に、粗LPS(実施例7、図9)、イミキモド(実施例7、図9)、あるいはPam3CysSK(実施例7、図9)の混合はまたHspE7生物学的活性を増強しなかった。しかしながら、精製HspE7のCpGオリゴヌクレオチド(例えば、実施例3、図2および3)、PolyI:C(実施例4、図3)、PolyICLC(図5)、モノリン酸リピドA(MPL;図4)、あるいは抗CD40(図9)との混合は高精製HspE7と結びつく生物学的活性の回復の結果となった。CpGオリゴヌクレオチド、PolyI:CあるいはPolyICLCの添加はHspE7なしに投与されたとき、この活性を示さなかった。
【0060】
それ故、本発明は精製HspE7をCpGオリゴヌクレオチド、PolyI:C、PolyICLC、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−TDM、および抗CD40を含むグループから選ばれた免疫刺激剤と一緒に混合あるいは共投与することからなる高精製HspEの生物学的活性の増加の方法にまた関係する。望ましくは、免疫刺激剤は約0.1μgから約20mgの量、あるいはその間のいずれかの量、例えば、約1μgから約5000μg/投与の量あるいはその間のいずれかの量、約10μgから1000μgの量あるいはその間のいずれかの量、あるいは約30μgから約1000μgの量あるいはその間のいずれかの量で提供される。例えば、約0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、30.0、35.0、40.0、50.0、60.0、70.0、80.0、90.0、100、120、140、160、180、200、250、500、750、1000、1500、2000、5000、10000、20000μgの投与量、あるいはその間の量が使用される。同様に、精製HspE7は約0.1μgから約20mgの量、あるいはその間のいずれかの量、例えば、約1μgから約2000μg/投与量あるいはその間の量、約10μgから約1000μgの量あるいはその間のいずれかの量、あるいは約30μgから約1000μgの量あるいはその間のいずれかの量が使用される。例えば、約0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、30.0、35.0、40.0、50.0、60.0、70.0、80.0、90.0、100、120、140、160、180、200、250、500、750、1000、1500、2000、5000、10000、20000μgの投与量、あるいはその間のいずれかの量が使用される。
【0061】
“効果的な量”は希望するあるいは指示された免疫学的あるいは治療効果を生むために効果のある本発明の化合物あるいは組成物の量に関する。哺乳類あるいは被験者内で達成できる投与量の制限のない例は要求により、約0.03mg/kgから約30mg/kgHspE7、免疫刺激剤、あるいは両者、あるいはその間のいずれかの量である。しかしながら、0.03mg/kgより少なく、あるいは30mg/kgより多くのHspE7、免疫刺激剤、あるいは両者の投与量はまた使用されそしてまたここで熟慮される。当業者はHspE7、免疫刺激剤、あるいは両者の適当な投与量を決定することができる。
【0062】
さらに、本発明は精製HspE7およびCpG、PolyI:C、あるいはPolyICLCのようなTLR3作用薬、MPL、およびCD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤からなる組成物を提供する。望ましくは、上記したように免疫刺激剤は約0.1μgから約20mg/投与量、あるいはその間のいずれかの量で提供する。
【0063】
本発明はまた精製HspE7およびCpG、PolyI:C、あるいはPolyICLCのようなTLR3作用薬、MPL、およびCD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤を含む組成物を投与する被験者、動物、患者の腫瘍の増殖を減らす方法に関係する。望ましくは、上記したように、それを必要とする被験者、動物、患者に免疫刺激剤は約0.1μgから約20mg/投与量、あるいはその間のいずれかの量で提供される。
【0064】
用語“患者”あるいは“被験者”はヒトそして他の霊長類、愛玩動物、制約はなく猫、犬、齧歯類、ドブネズミ、ハツカネズミ、ハムスター、兔、馬、牛、羊、豚、山羊を含む動物園および農園の動物;家禽類;その他を含む哺乳類および他の動物に適用される。
【0065】
本発明のHspE7組成物はいずれかの適切な薬学的キャリアーあるいは塩で混合される。“薬学的に適切な塩”は本発明の組成物の比較的無毒の、無機および有機酸添加塩、および塩基性添加塩に適用される。これらの塩は組成物の最終分離および精製の間にその位置で調合される。特に、酸性添加塩は適切な有機あるいは無機酸で塩基性でない精製化合物を別々に反応させそしてこのように形成された塩を分離することによって調合される。実施例の酸性添加塩は臭化水素、塩化水素、硫酸塩、酸性硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリ酸塩、硼酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、燐酸塩、トシラート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、琥珀酸塩、酒石酸塩、ナフチレート、メシレート、グルコヘプトン酸塩、ラクチオビオナート、スルファミン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、メチレン−ビス−β−ヒドロシルナフタレン酸塩、ゲンチサート、イセチオン酸塩、ジ−p−トルオイルタータレート、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファメートおよびキナテスラウリルスルホン酸塩、および同等品を含む。例えば、ここに参照として取り入れられるS.M.Berge等、“薬学的塩”、J.Pharm.Sci.、66,1−19(1955)を参照。塩基性添加塩は適切な有機あるいは無機塩基と酸性の形の精製化合物を別々に反応させそしてこのように形成された塩を分離することによって調合される。塩基性添加塩は薬学的に適切な金属およびアミン塩を含んでいる。適切な金属塩はナトリウム、燐、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウム塩を含む。ナトリウムおよび燐の塩は望ましい。適切な無機塩基性添加塩は水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛を含む金属塩基から調合される。適合するアミン塩基性塩は安定した塩を形成するために十分な塩基性をもつアミンから調合され、そして望ましくは低い毒性そして医療用のための容認性の理由で医療化学においてしばしば使用されるアミン、例えば、アンモニア、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、リジン、アルギニン、オルニシン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、tris(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エヘンアミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、例えば、リジンおよびアルギニン、およびジシクロヘキシルアミン、および同等品から調合される。
【0066】
本発明のHspE7組成物は注射、皮膚貼り付け、あるいは口を含むいずれかの適切なルートにより投与される。このように、一つの観点で、本発明は、免疫刺激剤、例えば、抗CD40、あるいはCpGを含むTLR作用薬、あるいはPolyI:C、あるいはPolyICLCのようなTLR3作用薬、あるいはMPL、あるいはそこから薬学的に許認される塩と、1つあるいはそれ以上の薬学的あるいは生理学的に許認される緩衝液、キャリアー、添加剤、希釈剤、および任意に他の治療薬剤と一緒に混合された精製HspE7を含む組成物からなるヒトおよび獣医医療使用の薬学的組成物を提供する。本発明の組成物は個々に、あるいは2つあるいはそれ以上の組成物からなる混合物として投与されることは注意すべきである。本発明は、伝染病あるいは病理学、あるいは炎病性の免疫応答が有益である病気の状況あるいは状態の予防あるいは治療のための薬剤の調合のために、CpGを含むTLR作用薬、あるいはPolyI:Cあるいはそこから薬学的に許認される塩と混合された精製HspE7を含む組成物の使用をまた包含する。
【0067】
本発明の組成物は、塩、緩衝薬剤、保存剤、同等のキャリアー、希釈剤、添加剤、分散剤、その他、および任意の他の治療成分の薬学的あるいは生理学的に許認される濃度を含む薬学的あるいは生理学的に許認される溶液中で投与される。本発明の化合物および組成物は当業者に知られた種々の標準の薬学的許認の非経口的調合でこのようにして調合される。
【0068】
本発明の薬学的組成物は薬学的あるいは生理学的に許認される緩衝液、キャリアー、添加剤、あるいは希釈剤に任意に含まれる今回開示する組成物の効果的量を含む。用語“薬学的あるいは生理学的に許認される緩衝液、キャリアー、添加剤、あるいは希釈剤”はヒトあるいは他の動物への投与に適した1つあるいはそれ以上の同等の固体あるいは液体の充填物、希釈物あるいはカプセルに入れた薬物を意味する。用語“キャリアー”は活性成分が効果を促進するために組み合わされる有機あるいは無機成分、天然あるいは合成品を意味している。薬学的組成物の配合成分は本発明のポリマーとそして互いに望ましい活性組成物の薬学的効果を本質的に弱めなく反応のないような方法で混合されることができる。
【0069】
非経口的投与に適した組成物は受容者の血液に等調な殺菌した水溶液調合から便利よくなっている。容認される媒体および溶媒の一つは水、リンゲル液、そして等調の塩化ナトリウム溶液である。付け加えると、殺菌した凝固油は溶媒あるいは懸濁培地として便利よく採用される。この目的のために、いずれの穏やかな凝固油も合成モノ−あるいはジグリセリドを含んで採用される。付け加えると、オレイン酸のような油脂性酸は注射可能な調合に効果的である。皮下、筋肉内、腹腔内、静脈等の投与に適したキャリアー調合はRemington:The Science and Practice of Pharmacy,第19版,A.R.Gennaro編、Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,(1995,参照によりここに組み込まれる)に見いだされる。
【0070】
組成物は単位投与量あるいは投与単位形式で便利よく提供され、そして薬学の技術としてよく知られたいずれかの方法により提供される。全ての方法は1つあるいはそれ以上の付属の成分を構成するキャリアーと一緒に組成物をもたらす段階を含んでいる。一般的に、組成物は液体キャリアー、綺麗に区分された固形キャリアー、あるいはその両者と一緒に組成物を均一にそして親密にもたらすことにより提供される。本発明の組成物は冷凍乾燥して保存されそして使用前に混合するためのキットとして提供される。
【0071】
他の供給システムは時間−放出、遅延−放出、あるいは維持−放出供給システムを含んでいる。このようなシステムは被験者および内科医に対して便利性を増す本発明の組成物の繰り返し投与を防止することができる。
【0072】
薬剤を含む前記ポリマーのマイクロカプセルは、例えば、US特許5,075,109に記述されている。供給システムはまた次のような非ポリマーシステムを含んでいる:コレステロール、コレステロールエステルのようなステロールおよびモノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドのような脂肪酸あるいは天然脂肪を含む脂質;水素放出システム;シラスティックシステム;ペプチドベースのシステム;ワックス被覆、従来の結合剤および添加剤を使用する圧縮された錠剤;部分的に一体となった埋め込み物;および同様なもの。
【0073】
HPV感染と関連する慢性HPV感染あるいは病理学、あるいは免疫システム刺激から利益を得る病気あるいは障害の予防あるいは治療の必要性のあるヒトあるいは動物に投与する組成物の最適量の決定は、このような組成物からなる治療あるいは薬学的組成物を投与する方法と同様に、全く薬学、医学、そして獣医学の技術の技能内である。ヒトあるいは動物の投与量は、HPV感染と関連する慢性HPVあるいは病理学あるいは治療される病気あるいは障害の性質、患者の状態、体重、一般的な健康、セックス、ダイエット、時間、継続期間、および投与のルート、吸収速度、分配、新陳代謝、および組成物の排出、他の薬剤との組み合わせ、HPV感染と関連する慢性HPVあるいは病理学あるいは治療される病気あるいは障害の重大性、そして治療される病理学あるいは病気の状況の応答性に依存し、そして効果の望ましい水準を得るために容易に最適化される。治療のコースは数日、数週あるいは数月間、あるいは治療効果があるかあるいは病気の状況の容認される縮小あるいは防止が達成されるまで続けられる。最適の投与スケジュールは治療の効果と関連して患者の身体における免疫応答の測定から計算される。通常の技能の人は容易に最適投与量、投与手順、および反復速度を決定できる。最適投与量は免疫調合ポリマー組成物の効能に依存して変化し、そして体外そして体内の動物モデルにおける効果でみられるED50 値を基準として一般的に推算される。HPV感染と関連する慢性HPVあるいは病理学あるいは治療される病気あるいは障害の治療あるいは防止のために提供される組成物、これらの組成物を含む供給媒体、作用薬の効果的な量、および治療処方箋は従来の手段で決定される。例えば、医療あるいは獣医の開業医は、最初の被験者あるいは患者に低い投与量の組成物あるいは被験者あるいは患者に最初のセットで治療を開始し、そして第2のあるいは続く被験者あるいは患者に投与量を増加するか、あるいは第2のあるいは続く被験者あるいは患者に系統的に投与量養生法あるいは第2のあるいは続く被験者あるいは患者のセットを変え、被験者あるいは患者におけるその効果を観察し、そして希望する治療的効果を最大化するための投与量あるいは治療様態を調整する。投与量および治療養生の最適化のさらなる議論はGoodmann&GilmanのBenet等、(1996、The Pharmacological Basis of Therapeutics、Ninth Editon、Hardman等編、McGraw−Hill,New York、第1章、3−27頁、参照によりここに取り入れられる);あるいはBauer(L.A.Bauer,1999,Pharmacotherapy内、A Phathophsiologic Approach、第4版、DiPiro等編、Appleton&Lange、Stamford、Connecticut、第3章、21−43頁;参照によりここに取り入れられる)にみられる。
【0074】
いくつかの投与のルートが利用できる。選らばれる特殊なモードはどのような組成物が選ばれ、治療される特殊な状態、そして治療効果のために要求される投与量に依存する。一般的に言えば、本発明の方法は、臨床の容認されない反対の効果を起こすことなく免疫応答の効果的水準を生み出すモードを意味する医療的に容認されるいずれかの投与のモードを使用して実施される。投与の望ましいモードは、経口投与はまた採用されるけれども非経口的ルートである。この目的のために、用語“非経口的”は皮下の、内皮の、静脈内の、筋肉内の、あるいは腹腔内の注射、あるいは点滴技術を含んでいる。
【0075】
本発明の背景で、ここで使用される用語“治療”、“治療法の使用”あるいは“治療の処方計画”は、本発明の組成物の投与の予防の、一時的緩和の、そしての治療法の様態を包含していることを意味し、そしてHPV感染あるいは治療される他の病気あるいは障害と関連する慢性のHPV感染のあるいは病理によっておきる病気の状況、状態、兆候、信号、あるいは障害を治療し、あるいはそれと関連する兆候、信号、状態、あるいは障害の進行を防止し、遅らせ、妨害し、あるいは逆転する本特許請求項の組成物の何れかのそして全ての使用を包含する。このように、慢性HPV感染と関連する望まない病気の状況、兆候、状態、信号、あるいは障害、あるいはHPV感染と関連する病理、あるいは身体の免疫反応の刺激から利益を得る他の病気あるいは障害のどのような防止、改善、緩和、逆転あるいは完全な排除も本発明によって包含される。
【0076】
本発明の目的に対して、用語“治療する”“治療”および癌療法に適用される
同様の用語は広範囲で そして技術において通常受け入れられている広い種々な異なる概念を含んでいる。このように、ここで使用されるこの用語は、制約されずに、進展する病気の時間の延養;腫瘍の縮小;病気の緩和;苦痛の軽減;生活の質の改善;痛み、呼吸困難、食欲の損失および体重の損失、疲労、衰弱、躁鬱状および苦悩、精神錯乱、その他のような症状の改善あるいは調整等;患者の安楽の改善等を含んでいる。別のゴールは全く完全に病気を治すことにある。
【0077】
本発明のHspE7は非上皮内腫瘍(非新生物)、HPV感染細胞、あるいは病気の状況を誘発されたHPV、例えば制約なしに生殖器のいぼ、過細胞増殖状態、ウイルス感染細胞、慢性的なウイルス感染細胞および同様なものを治療するために使用される。
【0078】
用語“癌”は多くの定義がある。米国癌協会に従えば、癌は異常な細胞の制御不可能な増殖(および時には広がり)により特徴づけられる病気のグループである。しばしば単独の状態として参照されるが、癌は200以上の異なる病気からなっている。癌性の増殖はこのような細胞が元気な器官の正常な機能を防ぎ、身体を通して拡散するとき、損傷しつつある必要不可欠なシステムを殺す。本発明の化合物あるいは組成物の効果的な量をその必要において動物あるいは被験者に投与することからなる方法で、動物あるいは被験者に受け入れられる上皮内腫瘍(新生物)を治療するために使用される。
【0079】
本発明の組成物が治療薬剤として効果的である癌の異なる制限のない例は次を含む:多形性膠芽腫、星状膠細胞腫、乏突起膠細胞腫瘍、上皮細胞腫、脈絡叢乳頭腫、松果体腫瘍、神経細胞性腫瘍、髄芽細胞腫、神経鞘腫、髄膜腫および脳軟膜肉腫を含む中枢神経系の上皮内腫瘍のような腫瘍;基底細胞癌、扁平上皮癌、黒色腫、横紋筋腫、および網膜芽細胞腫を含む眼の上皮内腫瘍;下垂体上皮内腫瘍、甲状腺上皮内腫瘍、副腎臓外皮の上皮内腫瘍、神経内分泌系の上皮内腫瘍、胃のカルチノイド腫瘍内分泌系の上皮内腫瘍および生殖腺の上皮内腫瘍を含む内分泌線の上皮内腫瘍;頭および首の癌、口腔、咽頭、および咽喉の上皮内腫瘍、および菌原生腫を含む頭および首の上皮内腫瘍;大細胞肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、悪性胸膜中皮腫、胸腺上皮腫瘍、および胸郭の原発胚細胞腫瘍を含む胸腔の上皮内腫瘍;食道、胃、肝臓、胆嚢、外分泌膵臓、小腸、虫垂、および腹膜の上皮内腫瘍、結腸および直腸の腺癌および肛門の上皮内腫瘍を含む消化器細管の上皮内腫瘍;腎臓細胞癌、腎盤、尿管、膀胱、尿道、前立腺、ペニス、睾丸の上皮内腫瘍含む泌尿生殖器路の上皮内腫瘍;外陰部および膣、子宮頸部の上皮内腫瘍、子宮体の腺癌、卵巣癌、産婦人科の肉腫および胸の上皮内腫瘍を含む女性性殖器;基底細胞癌、扁平上皮癌、隆起性皮膚線維肉腫、メルケル細胞腫および悪性黒色腫を含む皮膚の上皮内腫瘍;骨肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、原始神経外胚葉腫瘍、および脈管肉腫を含む皮膚の上皮内腫瘍;骨髄異形症候群、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、HTLV−1および5細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、および肥満細胞白血病を含む造血臓器系の上皮内腫瘍;急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、神経芽細胞腫、骨腫瘍、横紋筋肉腫、リンパ腫、腎臓腫瘍を含む子供の上皮内腫瘍。
【0080】
PCT特許出願 WO 99/07860は、HspE7の製造方法に追加して、種々の型のHPV感染の制約のない議論および慢性HPVとリンクするかあるいは結びつくことにより起きるいくつかの病理学あるいはHPV感染と結びつく病理を提供する。本発明の組成物が療法薬剤として有効であるHPV感染とむすびつく慢性HPVあるいは病理学の異なる型の他の(制約のない)例は、次のものを含む:子宮頸部上皮内腫瘍(例えば、HPV型16、18、31、33、35、39)、ボーエン様丘疹症(例えば、HPV型16、18、33、39)、ブシュケ−レーヴェンシュタイン腫瘍(例えば、HPV型6、11)、肉屋/肉の取扱者のいぼ(例えば、HPV型7)、有棘細胞癌(例えば、HPV型38、41、48)、疣贅状表皮発育異常症(例えば、HPV型1−5、7−9、10、12、14、15、17−20、23−25、36、47、50)、角質化棘細胞腫(例えば、HPV型77)、口腔病巣性粘液沈着症(ヘック病)(例えば、HPV型13、32)、腎臓移植患者のいぼ(例えば、HPV型75−77)、通常いぼ(尋常性疣贅)、糸状いぼ、扁平いぼ、足底、手掌あるいはモザイクいぼ、爪囲被角いぼ、不応性いぼ、生殖器いぼ、コンジローム、陰部湿疣、陰部いぼ、皮膚パピローマウイルス病、扁平上皮細胞乳頭腫、移行細胞乳頭腫(膀胱乳頭腫)、および同様なもの。
【0081】
特別の治療養生は、特別な慢性HPV感染あるいはHPV感染と結びつく病理あるいは他の治療される病気あるいは障害、その感度および患者の全体の状態に依存する時間の間続き、そして数日、数週間、数ヶ月、あるいはそれより永く1日に1回あるいは数回、全化合物を含む組成物の投与を含む。治療に続き、患者は彼/彼女の状態の変化そして兆候、信号あるいは障害の状態あるいは病気の状況の緩和について観察される。組成物の投与量は、患者がその時の投与量水準に十分に応答していない場合に増加されるか、あるいは障害の兆候あるいは病気の状況の緩和が観察されるか、あるいは障害あるいは病気の状況が融除されるなら減らされる。
【0082】
最適の投与スケジュールは本発明の治療効果量の組成物を引き渡すために使用される。本発明の目的のために、ここに開示される組成物に関する用語“治療効果量”あるいは“治療的な効果量”は毒性、焦燥、あるいはアレルギー性の応答のような望ましくない副効果なしに完全に意図した目的を達成するために効果的である組成物の量に関する。個々の患者の必要量は変わるけれども、薬剤組成物の効果的量の最適範囲の決定は当業者内である。ヒト投与量は動物の研究から外挿される(A.S.Katocs、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、A.R.Gennaro編、Mack Publishing Co.Easton、Pa.(1995)、第30章、参照によりここに組み込まれる)。通常、当業者により調整される薬学組成物の治療的な効果量を提供するために要求される投与量は、年齢、健康、身体的条件、体重、受容者の病気あるいは障害の型および程度、治療の頻度、同時に存在する治療の性質、そして希望する効果の性質および範囲に依存して変わる。
【0083】
本発明のいくつかの実施態様において、投与スケジュールは、治療養生として代わりに参照され、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日あるいはもっと多い日数にわたり、ここに記述する組成物の効果的な量の投与からなる。例えば、4日間の投与スケジュールに対して(日数0は最初の投与の日である)投与量は連続した日、あるいは不連続な日、あるいはこれらの組み合わせで投与される。いくつかの実施例では、投与スケジュールは0日目および1日目;0日目および2日目;0日目および3日目;0日目および4日目;0日目、1日目および2日目;0日目、1日目および3日目;0日目、1日目および4日目;0日目、2日目および3日目;0日目、2日目および4日目;0日目、2日目および4日目;0日目、3日目および4日目;および同様の投与を含む。
【0084】
他の実施態様において、投与スケジュールは、例えば、皮膚の吸収薬を経てあるいは移殖により投与される緩やかな放出調合において連続的で効果的である。
【0085】
本発明のいくつかの実施態様において、精製HspE7、免疫刺激剤、および使用のための取扱説明書を含むキットが提供される。免疫刺激剤はCpG含有オリゴヌクレオチド、PolyI:CあるいはpolyICICのようなTLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース 6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40を含み、制約なくいずれかのヌクレオシド、インターヌクレオシド結合をもつpolyIC核酸およびここに記述する組成物を含む。代わりに、キットは薬局あるいは内科医あるいは他の適当な人によって投与の箇所で単独の投与ユニットに分轄される多重投与調合を提供する。
【0086】
本発明は分子生物学、微生物学、ウイルス学、DNA組み替え技術、溶液中のペプチド合成、固相ペプチド合成、および免疫学の従来技術を使用している。このような手順は、例えば、参照として取り入れられる次の原典に記述されている。
1. Sambrook, Fritsch & Maniatis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratories, New York, Second Edition (1989), whole of VoIs I, II, and III;
2. Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach (M. J. Gait, ed., 1984) IRL Press, Oxford, including Gait, pp. 1−22; Atkinson et al., pp. 35−81; Sproat et al., pp. 83− 115; and Wu et al., pp. 135−151;
3. Animal Cell Culture: Practical Approach, Third Edition (John R.W. Masters, ed., 2000), ISBN 0199637970;
4. Immobilized Cells and Enzymes: A Practical Approach (1986) IRL Press, Oxford, whole of text;
5. J. F. Ramalho Ortigao, “The Chemistry of Peptide Synthesis” In: Knowledge database of Access to Virtual Laboratory website (Interactive, Germany);
6. Barany, G. and Merrifield, R.B. (1979) in The Peptides (Gross, E. and Meienhofer,J. eds.), vol. 2, pp.1−284, Academic Press, New York;
7. Bodanszky, M. (1984) Principles of Peptide Synthesis, Springer− Verlag, Heidelberg; Bodanszky, M. & Bodanszky, A. (1984) The Practice of Peptide Synthesis, Springer− Verlag, Heidelberg;
8. Handbook of Experimental Immunology, VoIs. 1−IV, D. M. Weir and C. C. Blackwell, eds., 1986, Blackwell Scientific Publications.
【0087】
本発明は次の実施例でさらに説明される。
【0088】
[実施例]
[実施例1:HspE7調合]
Hsp65−E7融合(HspE7)はWO99/07860に記述されるように得られた(参照としてここに組み込まれる)。HspE7はHsp65遺伝子(pET65H)のカルボキシ端末に挿入された完全HPV16E−コーディング領域からなる融合蛋白質である。HspE7はプロセスA HspE7に関連し、そして要求によりNventa Biopharmaceuticals Corporationから利用できる。
【0089】
利用に先立ち、HspE7は純度95%以上に精製される。HspE7発現のE大腸菌の種培養が250Lの発酵媒体を接種するために使用された。発酵工程の間、イースト抽出物およびグルコースが餌として添加され、そして純酸素が十分な曝気を行うため発酵容器に強く供給された。HspE7の発現はIPTG(イソプロピール−β−D−チオガラクトピラノシド)の添加によって誘発された。発酵物の内容はそれから−20℃以下に冷却されそして細胞のペーストは遠心分離によって収集された。細胞ペーストは尿素および亜硫酸分解剤を含む緩衝液に再懸濁された。亜硫酸分解剤はHspE7中のスルフヒドリル基のグループをS−スルホシステインに転換した。HspE7の溶液はPEI(ポリエチレンイミン)で沈澱することにより精製され、その等電点で製品の沈澱を続けた。HspE7はそれから一連の陽イオンおよび陰イオンのクロマトグラフィ段階を使用して均一に精製され、そして修飾スルフヒドリルはDTT(ジチオトレイトール)で希釈された。最終的に、HspE7はヒスチジン/マニトール緩衝液中に超濾過そして透析濾過され、そして−70℃で貯蔵された。HspE7の精製された形式はプロセスL HspE7と称される。
HspE7の純度はゲル電気泳動法によって決定された。
【0090】
下記に概要を示すように、高精製プロセスL HspE7はより低純度(プロセスA HspE7)製品と比較したとき、生物学的活性を失うことを観察された。低純度のHspE7製品(プロセスA HspE7)はWO99/07860に開示された生物学的活性を示した。
【0091】
[実施例2:HspE7調合の決定生物学的活性]
[INF−ガンマの脾臓細胞産生の抗原−特異刺激:ELISPOT評価]
E7特異CD8陽性Tリンパ球(IFN−ガンマ産生細胞)を誘発するHspE7の能力の増加は、次のようにELISPOTによりE7ペプチドの存在において決定された(Asai.T等、2000、Clin.Diagn.Lab.Immunol.7(2):145−154):ハツカネズミはHspE7で、アジュバントがあるあるいはなしで、200μLの全量で頸の首筋に皮下で免疫化された。5日から7日後に、ハツカネズミは犠牲にされ、その脾臓は切除され単一細胞懸濁液中で処理された。細胞は抗ハツカネズミIFNガンマ抗体で予め被覆されたMillipore社の濾過プレート上に完全なRPMIにプレートにされた。プレートは37℃で20時間培養された。細胞は洗浄されそしてIFNガンマスポットがビオチン標識された二次抗ハツカネズミIFNガンマ抗体でプレートの培養により検出された。スポットはVactastain社 ABC EliteキットおよびAEC基板で可視化された。スポットはZeiss社自動ELISPOT計数機で計数された。
【0092】
[腫瘍縮小評価]
腫瘍縮小は腫瘍細胞ラインTC−1.Kからなる評価を使用して決定され、肺上皮腫瘍はHPV16E6およびE7癌遺伝子で安定的にトランスフェクトされた。TC−1.K細胞は7日後試験試料注射およびその後通常の腫瘍触診によりハツカネズミに移殖された。評価は、Chu N.R.等(Chu N.R.等、2000、Clin Exp Immunol 121(2):216―225)に基本的に記述されたように、TC.1K腫瘍細胞を培養のため播種しそして年齢7−14週のC57BL/6ハツカネズミ内に移殖する前に細胞の数を拡大することを含む。腫瘍移植後7日後、腫瘍を帯びたハツカネズミは試験および制御試料で治療された。典型的に180のハツカネズミのグループは6の等分のグループに区分され、そして各グループは制御(賦活剤のみ)かあるいは50、100、200、400あるいは800μgのHspE7参照試料で注射される。ハツカネズミは14、28そして49日において腫瘍のため激しく動悸を打った。
【0093】
[実施例3:HspE7に対するTLR9作用薬CpGの効果]
図1に示すように、プロセスA HspE7の抗腫瘍活性は、プロセスL HspE7の同等の投与量と比較したとき、同じかあるいは減った腫瘍発生率を達成する低い投与量でプロセスL HspE7よりも大きい。この評価のため確立したTC−1腫瘍を帯びたハツカネズミはプロセスAあるいはプロセスL(n=30/grp/投与)のいずれかにより製造されたHspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射されそして49日間腫瘍増殖に従わされた。
【0094】
E7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにHspE7の活性の増大はCpGオリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)の存在で決定された。生来のC57B1/6ハツカネズミは実施例2に記述されるように、2つの異なる精製プロセス(400μgプロセスA HspE7あるいは400μgプロセスL HspE7)によって製造されたHspE7のみか、あるいはHspE7(400μgプロセスA HspE7あるいは400μgプロセスL 400μgプロセスA HspE7あるいは400μgプロセスL HspE7のいずれか)プラス30μgのCpG(TCC ATG ACG TTC CTG ATG CT;SEQ ID NO:1;ホスホロチオエートバックボーンそしてZOO FZE FOE ZZO OZE FZE OTと表示されたものからなりInvitrogen社から得られる)のいずれかで皮下注射された。5日後、脾臓はハツカネズミから切除されそしてE7特異脾臓細胞の数が、回収抗体としてE7特異クラスI MHC結合ペプチドE749―57(RAHYNIVTF;Dalton Chemical Laboratories社)、あるいは制御ペプチドHBCAg93−100(MGLKFRQL;Dalton Chemical Laboratories社)を使用するELISPOTで測定された。
【0095】
図2に示される結果は精製HspE7評価(プロセスL HspE7)がE7特異CD8陽性Tリンパ球の最小の誘発を表現すことを示している。プロセスA HspE7はE7特異CD8陽性Tリンパ球のより大きい誘発を表現する。しかしながら、プロセスL HspE7およびプロセスA HspE7の両方の誘発はTLR9作用薬CpG(プロセスA HspE7+CpGあるいはプロセスL HspE7+CpG)の存在で3から100倍強調される。
【0096】
1668を含む最適のハツカネズミのクラス7B型コア配列(GACGTT)でいくつかのCpG含有オリゴヌクレオチドはELISPOT評価およびTC−1腫瘍縮小評価においてHspE7の活性の増大に高い活性があることが示された(データは示されていない)。同様に、CpGクラスC型オリゴヌクレオチド(2395)は高い活性があることが見出された。しかしながら、クラスA型CpG含有オリゴヌクレオチドはELISPOT評価においてHspE7の活性の増大に大変低い活性であることが見出された(Vollmer J.等、2004 Eur.J.Immunol.34:251−262)。
【0097】
これらのデータは精製HspE7が生物学的活性があり、そしてHspE7の生物学的活性(プロセスAあるいはプロセスL HspE7のいずれか)が免疫刺激剤CpGを添加することにより増加することを示している。
【0098】
[HspE7に添加TLR作用薬の効果]
E7特異CD8陽性Tリンパ球のHspE7(プロセスL HspE7)誘発を増大するための代わりのTLR作用薬の能力はTLR3作用薬PolyI:C(Sigma社 Cat#1913)、およびTLR2作用薬PAM3CysSK4(Invivogen社 Cat#TLR1−pms)、およびTLR9作用薬(実施例3参照)を使用して決定された。
【0099】
ハツカネズミはHspE7プラスTLR作用薬の混合物で皮下に共注射された。この研究のためにプロセスL HspE7の50μgが10μgCpG、20μgPAM3CysSK4あるいは100μgPolyI:Cと一緒に共注射された。5日間の後、脾臓はハツカネズミより切除されそしてE7特異脾臓細胞は回収抗原としてE7特異クラスI MHC結合E749−57、あるいは制御ペプチドHBCAg93−100を使用するELISPOTによって(実施例3の概要のように)測定された。結果は図3に示される。
【0100】
図3にみられるように、HspE7そしてCpGの共注射はE7特異CD8陽性Tリンパ球の顕著な増大の結果となった。同様な増加はTLR作用薬PolyI:Cの共投与でまた観察された。しかしながら、TLR2作用薬Pam3CysSK4単独はIFNガンマ産出細胞の無視できる増大の結果になった。
【0101】
これらの結果はCpGおよびPolyI:Cが、しかしPam3CysSK4は違うが、精製HspE7(プロセスL HspE7)の増加に効果があり、そして全てのアジュバントは精製HspE7の生物学的活性の増大に効果がないことを示している。さらなる実験(図4および5)は精製HspE7とPolyICLC(Oncovir社、3203 Cleveland Ave NW,Washington DC)あるいはMPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM;Ribi ImminoChem Resrarch Inc.から;またOsio R.等、Microb Pathog.2005 Jul−Aug;39(1−2):35−43をまた参照)との混合が精製HspE7(これは95%純度よりも大きい)の免疫学的活性の増大に効果がまたあったことを示している。図5において、HspE7の免疫学的活性の増大は0.1μgのPolyICLCから100μgのPolyICLCで観察された活性の増大で免疫刺激剤の1000倍量を越して検出されたことが示されている。
【0102】
[実施例5:HspE7の抗腫瘍活性]
抗腫瘍活性への精製HspE7調合の効果は実施例3に概要を示す方法を使用して試験された。データは精製HspE7とCpGあるいはPolyI:Cの組み合わせは精製HspE7(プロセスL HspE7)単独に比較して抗腫瘍効果を顕著に増加することを示している。
【0103】
ハツカネズミは6×104TC−1腫瘍細胞で横腹に注射された。7日目に、確立したTC−1腫瘍を帯びたハツカネズミは希釈剤、精製HspE7単独(実施例1と比較;プロセスL;95%純度以下)あるいはCpG(n=30/grp)、あるいはPolyI:C(n=20/grp;図7)と混合された精製HspE7の等級のある投与量で頸の首筋に皮下注射された。ハツカネズミはさらに42日間腫瘍の増殖に従がわされた。腫瘍移殖49日後の腫瘍のないハツカネズミは腫瘍がないと考えられた。希釈剤のみで注射されたハツカネズミの100%は49日目に腫瘍をもっていた。以前の研究はCpg単独、あるいはPolyI:C単独は腫瘍増殖に対して効果をもたないことを示している(データは示されていない)。
【0104】
HspE7のCpGとの共投与に対する結果は図6に示され、そしてHspE7のPolyI:Cとの共投与に対する結果は図7に示される。
【0105】
図6を参照して、95%以下の純度のHspE7の投与は、50から800μgの投与量範囲(HspE7および平均HspE7歴史的)以上で、高い(800μg)HspE7(“歴史的”)で観察される約15%の腫瘍発生率で減少した。しかしながら、精製HspE7のCpGとの共注射は約25から約200μgHspE7の投与量で5%より低い腫瘍発生率で腫瘍発生率を劇的に低下した。400μgのプロセスB HspE7で治療されたハツカネズミのおおよそ27%は、歴史的データから示されるように49日で腫瘍をもった。しかしながら、少なくとも3μgのCpGと混合された25μgのプロセスL HspE7の少量で注射されたハツカネズミは完全な腫瘍排除をした。
【0106】
図7を参照して、精製HspE7(95%の純度以上;プロセスL HspE7)の投与は、800μg(HspE7)の投与量範囲以上で、高い(800μg)HspE7で観察される約50%の腫瘍発生率で腫瘍活性を減らすことにおいて95%純度のHspE7と同様な能力はなかったことがみられる。しかしながら、精製HspE7と100μgPolyI:Cとの共注射は5%腫瘍発生率より低い結果である約200μgHspE7の投与量で腫瘍発生率において劇的な減少となった。
【0107】
これらのデータは、精製HspE7がCpGのようなTLR9作用薬、あるいはTLR3作用薬PolyI:Cと投与されたとき約5から約80倍に増加される抗腫瘍活性を示す。
【0108】
[実施例6:HspE7活性への伝統的アジュバントの効果]
E7特異CD8陽性Tリンパ球の精製HspE7誘発を増大するため硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA)のような伝統的アジュバントの能力が決定された。
【0109】
ハツカネズミは精製HspE7(400μg)プロセスL HspE7;プロセスLで皮下注射されるか、硫酸バンド(Pierce社)と1:1で混合された、あるいはIFA(Bacto社)と1:1で混合された30μgCpGと共に、あるいは硫酸バンド+30μgCpGと共に、あるいはIFA+30μgCpGと共に精製HspE7と共注射された。5日後、脾臓はハツカネズミより除去されそしてE7特異脾臓細胞は、回収抗体としてE7特異クラスI MHC結合ペプチドE7(49−57)(16.E7.49−57.Db)、あるいは制御ペプチドHBCAg(93−100)を使用するELISPOTで測定された。結果は図8に示される。
【0110】
実施例3および4に提供された結果と一致して精製HspE7(プロセスLHspE7)単独の注射は脾臓細胞によるIFNガンマの産出を増大しなかったが、しかしHspE7とCpG(プロセスL HspE7+CpG)の共注射はE7特異クラスCD陽性リンパ球の顕著な(10倍以上)増大となった(図8)。しかしながら、精製HspE7とIFA(プロセスL HspE7+IFA)と、あるいは硫酸バンド(プロセスL HspE7+硫酸バンド)との共注射はE7特異Tリンパ球の刺激の評価可能な増大にはならず、精製HspE7単独の投与の効果と釣り合った。
【0111】
精製HspE7とCpGの共投与および硫酸バンド(プロセスL HspE7+硫酸バンド+CpG)あるいはIFA(プロセスL HspE7+IFA+CpG)のいずれかとの共投与は、HspE7とCpG(プロセスL HspE7+CpG)の共注射で観察された増大と同様のE7特異Tリンパ球の刺激の増大となった。このデータは、硫酸バンドあるいはIFAが存在しているかあるいはしていないにかかわらず、HspE7の活性の増大と同様な効果をもっているため、IFAおよび硫酸バンドがHspE7を阻止あるいは刺激にかかわらず中性であることを示している。
【0112】
これらのデータは、E7特異CD8陽性Tリンパ球が精製HspE7と良く知られたアジュバントの硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA)のいずれかとの混合によって増大されないことを示している。これらの結果は、硫酸バンドあるいはフロイント不完全アジュバント(IFA)を含む全てのアジュバントが精製HspE7の生物学的活性の増大に効果があるとは言えないことをさらに示している。
【0113】
[実施例7:HspE7活性への添加TLR作用薬の効果]
この実施例において、E7特異CD陽性Tリンパ球の精製HspE7誘発を増大するために、イミキモド、LPS、Pam3CysSK4、あるいはCD40の効果が決定された。
【0114】
ハツカネズミは100μgイミキモド(Invivogen社 #TLRL−IMQ)、30μgLPS(Sigma社)、25μgPam3CysSK4(Invivogen社 Cat#TLR1−pms)、25μg抗CD40(R&D System社;クローン番号 1C10)、あるいは30μgCpGと精製HspE7混合物(400μgプロセスL HspE7;プロセスL)あるいは精製HspE7(400μg)単独と一緒に皮下注射された。5日後、脾臓はハツカネズミより除去されそしてE7特異脾臓細胞の数は、ペプチドE749−57結合のE7特異クラスI MHCを使用するELISPOTによって測定された。結果は図9に示される。
【0115】
精製HspE7とイミキモド(TLR7作用薬)、PAM3CysSK4(TLR2作用薬)あるいはLPS(TLR4作用薬)の共投与はE7特異CD陽性Tリンパ球を誘発するために精製HspE7の能力を毎週さえ増大した(図9)。しかしながら、E7特異CD陽性Tリンパ球の生成における刺激はHspE7に抗CD40あるいはCpGの添加によって観察された。
【0116】
これらの結果は、IFNガンマ分泌細胞の数の過度の増加がイミキモド(TLR7作用薬)、PAM3CysSK4(TLR2作用薬)およびLPS(TLR4作用薬)をHspE7に添加することによってのみ観察されるので、E7特異CD陽性Tリンパ球の生成の増大に効果があるとは言えないことをさらに示している。
【0117】
[実施例8:毎日の注射計画]
HspE7およびpolyICLCはハツカネズミのCD8+T細胞応答を引き出すための毎日の注射計画の有用性を評価するために使用された。C57B1/6ハツカネズミ(グループ当り2)は毎日、1日に1回最大4日間まで、HspE7(100μg)とpolyICLC(10μg)で免疫化された。最初の抗体発現の7日後、全ての動物は安楽死されそしてこれらの脾臓細胞は分析のため取得された。IFMガンマELISPOTが16E7.49−57.Dbペプチドで刺激に対するクラス1制限CD8+T細胞応答を評価するため使用された。
【0118】
HspE7+polyICLCの多重注射をされたグループは単一注射のグループと比較して応答の頻度において適度な増加を発揮した。
【0119】
毎日の注射の数の増加は応答の頻度の増加に相関する。毎日の注射の最大の回数を受けたグループは応答の頻度において最大の増加を示した(図10)。
【0120】
毎日の注射戦略の使用は、他のCoValTM抗体と組み合わせてあるいは非CoValTM抗体と組み合わせてpolyICLCを使用して増加したCD8+T細胞応答を引き出す有用性を提供する。付け加えて、この戦略は毎週あるいは2週間間隔で再挑戦に対する次の免疫応答を押し上げるために増加する能力をもっているより大きいCD8+記憶プールとなる。
【0121】
[実施例9: HspE7プラスpolyICLCで免疫化への液性応答]
poly−ICLCは抗体に対して細胞および液性免疫応答の両方の増大を示した。液性免疫性へのHspE7プラスpolyICLCで共免疫化の効果を研究するために、C57B1/6雌のハツカネズミのグループ(n=5/グループ)が毎月2回の間隔(1日、28日)で免疫化された。ハツカネズミのグループは緩衝液、500μgHspE7、12.5μgPoly−ICLC、500μgHspE7+1.25Poly−ICLC、500μgHspE7+12.5μgPoly−ICLCあるいは500μgHspE7+125μgPoly−ICLCで免疫化された。血液試料が投与に先立つ7日(7日が基準日)そして21日、49日、77日に血清抗体の分析のために採取された。個々のハツカネズミからの血清は標準ELISAによりE7およびHspE7に対する抗体(IgG1、IgG2bおよびIgG2c)の存在に対して試験された。手短に言えば、96のウエルプレートがE7あるいはHspE7で一晩被覆され、1.5%BSA溶液で洗浄されそしてブロックされた。血清はBSA溶液中の血清の50に1の希釈で開始する2倍の連続的希釈で個々のウエルに添加された。洗浄に続いて、HspE7(図11B、D、F)あるいはE7(図11A、C、E)抗原に対して結合したIgG1(図11A、B)、IgG2b(図11C、D)あるいはIgG2c(図11E、F)抗体が適切なイムノグロビンアイソタイプに対するビオチン共役抗体で培養することにより検出された。プレートはそれから洗浄されそしてストレプトアビジン共役西洋ワサビペルオキシターゼで培養された。色の発現はテトラメチルベンジジン(TMB)基板を使用して行われそして着色した成果物は自動ELISAプレート読取器により450nmで読み取られた。図11のデータは評価プレートのバックグラウンド(0.2ODユニット限界)よりも大きい吸収率を与えた血清の最も高い希釈として表現されている。
【0122】
HspE7単独での免疫化は、単独の注射に従って現れる抗HspE7応答でHspE7およびE7の両方に対して顕著な抗体応答を産出し、一方、抗E7応答は単独の注射に従って弱くそして2つの免疫化に従ってさらに完全に発現した。両方の場合において、産出した抗体のアイソタイプは顕著にIgG1で(図11A、B)、Th2シフト液性応答を示している。Poly−ICLCのみでの免疫化はE7あるいはHspE7のいずれにも抗体応答を産出しなかった。HspE7プラスPoly−ICLCでの免疫化はより強くそしてさらに速く抗体応答発現になった。これは、Poly−ICLCがHspE7で共免疫化されたとき免疫応答が単独の注射に従って不可能であるE7の場合に最も顕著であった。そこには顕著なより大きいTh1液性応答があり、産出されたIgG2b&c(図1C−F)抗体の増加した規模になった。この応答はPoly−ICLCの高い投与量でさらに特徴づけられるような投薬量依存性であった。HspE7およびPoly−ICLCが共注射されるとき、免疫応答の増加したTh−1のシフトはELISPOTにより取得されたCD8陽性Tリンパ球を産出するIFNガンマの増加した大きさと一致する。
【0123】
[実施例10:PolyICLCとHspE7の投与量範囲]
HspE7と組み合わせで共供給されたときTLR3作用薬がE7特異CD8T細胞のクロスプライミングを促進することができる投与量の範囲は検討された。図12に示すように、我々は、HspE7プラスTLR3作用薬プラスpolyICLCでハツカネズミの免疫化がIFNガンマELISPOTにより測定されたようにE749−57特異T細胞引き出しに高い効果があったことを観察した。引き出されたE749−57特異T細胞の数は使用したpolyICLCアジュバントの投与量に依存したが、しかしながら大変低い投与量ですら(0.1μgpolyICLC)HspE7のクロスプライミングを増大することができた。
【0124】
[実施例11:HspE7プラスpolyICLCの連続する日の投与で大きく確立した腫瘍の縮小]
E7発現TC−1腫瘍細胞ラインはE7直接接種戦略の効果を評価するために広く使用される攻撃的で速い増殖腫瘍モデルである。通常、ハツカネズミはTC−1腫瘍細胞ラインの105から106細胞の間で移殖されそして腫瘍が触診可能でも7から14日後、関心のある薬剤で治療される。この腫瘍モデルにおいて、腫瘍負担が抗しがたくなる前に、腫瘍が腫瘍に打ち勝つことができないよりも速く増殖するため、抗原−特異T細胞のクローン拡大は免疫学的介入が最早有用でないとき以降の治療窓である。
【0125】
これらの実験に使用されたTC−1腫瘍モデルシステムはさらに進んだ腫瘍に対して開発を許容した。図13に示すように、従来の7から14日よりもむしろTC−1腫瘍は治療前28日間体内で増殖を許容された。この時点で平均腫瘍寸法において大きい範囲であったけれども、全ての動物は触診可能な腫瘍をもちそしていくつかの動物は2000mm3を越す容積の腫瘍をもった。注目すべきことに、HspE7プラスpolyICLCで続けて4日連続免疫化を受けたハツカネズミは4日連続投与免疫養生を開始の通常1週間内に大変大きく確立した腫瘍を縮小し始めた。腫瘍容積は治療期間の間毎日測定されそしてその後2から3日毎に測定された。腫瘍は電子デジタルキャリパー(Fowler Sylvac社 Ultra−Cal Mark III)を使用して測定されそして幅の二乗×長さ×0.5で計算された。腫瘍は大多数(9の7)のハツカネズミにおいて治療に続いて17日間縮小を続けた。再現する腫瘍を示すハツカネズミでは消えた変異体のみを現れ、E749―57エピトープは最早発現しなかった(データは示されない)。緩衝液のみ、HspE7蛋白質のみ、あるいはpolyICLCアジュバントのみ4日連続投与を受けたハツカネズミはこれらの大きな腫瘍の縮小を示さなかった。
【0126】
[実施例12:CD8応答の拡大相の間の繰り返し免疫化の推進効果]
ハツカネズミがHspE7プラスpolyICLCで1、2、3あるいは4連続日間免疫化されたとき、引き出されたE749―57特異T細胞の水準は引き続く各日の免疫化の後、劇的な増加を受けた(図15A)。100μgHspE7プラス10μgpolyICLCで4連続日の免疫化後、E749―57で刺激応答において体外で直接IFMガンマを産生する細胞の数は106脾臓細胞当り10,000に達した。事実、正確なIFNガンマELISPOT定量に対して、免疫動物からの脾臓細胞は自動化ELISPOT読取器により‘計数可能’な数に減らすためにスポットに対して生来の動物から1:16脾臓細胞で希釈されねばならなかった。これは HspE7プラスpolyICLCの単独の投与量を受ける動物で観察される抗原特異細胞の数のおおよそ10倍である。最も驚くことは抗原特異細胞の大変高い数は最終の免疫化の3日以内に到達されたことである(ハツカネズミの全てのグループは最初の免疫化後7日で分析された)。4連続免疫化は抗原の量の追加的増加を単には示していない。ハツカネズミは、単独の免疫化において抗原/アジュバント提供量の4倍を含む単独免疫化を与えられたハツカネズミがE749―57特異T細胞数において増加するがしかし4連続免疫化を受けているハツカネズミにおいて観察されるE749―57特異T細胞数よりずっと低いように曝された(図15A)。E749―57特異T細胞はまたH−2Db/E749―57五量体を使用するフローサイトメトリーにより容易に観察できた(図15B)。HspE7プラスpolyICLCで4日連続免疫化の後、いくつかの動物のE749―57特異T細胞の数はCD8+脾臓細胞の全数の2.9%の高さに到達した。MHCクラスI五量体薬剤でE7特異T細胞のフローサイトメトリー定量はいくぶんELISPOTと比較して抗原−特異細胞の数を低く評価したが、しかしながら特にフローサイトメトリー分析は4連続免疫化の最後の後に3日間のみ実施されるため、これは抗原−特異T細胞の表面TCRの下方調整の反映のようである。事実、図5Bに示されるフローサイトメトリーデータの厳密な検査は、そこには生来のハツカネズミに比較された4日連続免疫化を受けているハツカネズミにおいてH−2Db/E749―57五量体−陰性であるがしかしCD44活性化マーカーを発現するCD8+の高い数であることを裏づける。これらの活性化したフェノタイプをもつCD8+細胞はこれらの生体内活性化状況の結果としてこれらの表面TCRを下方に制御する抗原−特異細胞に良く一致する。さらに、我々は、多重連続日の免疫化が次の免疫応答の間に顕著な影響力をもつかどうか評価するために免疫応答の縮小相を分析した。図15Cに示すように、7日目の後免疫化で観察されたピークの免疫応答における大きな差異にかかわらず、E7特異CD8+細胞数は1日目から4日目の連続する免疫化の数と関係なく全てのハツカネズミにおいて13日目の後免疫化によって顕著な縮小を受けた。しかしながら、E7特異CD8+細胞は13日目の後免疫化でELISPOTによってなお容易に検出できたことおよびさらに重要なことに、初生応答のピークにおける高い抗原−特異T細胞数は13日目に観察されたE7特異CD8+細胞の残りの数と相関したことは注目すべきである。
【0127】
応答の拡大相内であるがしかし次の初生のCD8T細胞応答の増強に関して第1と第2注射の間の間隔を変化して与えられる2回の注射の効果が研究された。脾臓は次の応答の動力学を調査する研究の間、変化する間隔で採取された。HspE7プラスpolyICLCの単独注射をされたハツカネズミは免疫化の後5日で容易に検出できそして免疫化後7日目に後でピークとなる応答をみせた(図14A)。この応答は9日までに衰えそして11日目までに低く(しかし安定)そして容易に検出できる水準まで衰えた。対照的に、0日にHspE7プラスpolyICLCの初生の免疫化そしてそれから2日目に第2回の同一の免疫化を与えられたハツカネズミは単独の免疫化を受けているハツカネズミに引き出されるよりももっと強い応答をみせた。単独の免疫化を受けているハツカネズミで観察されたように、CD8T細胞応答は7日目に最大であったがしかし抗体−特異細胞の顕著な高い全体の数に到達した。さらに、抗体−特異細胞の数は9日目までに減ったけれども、この時点で存在する抗体−特異細胞の全体の数は単独の免疫化を受けているハツカネズミで観察されたよりも顕著に高く保たれた。第2回の免疫化が初生免疫化後4日目に遅らされたとき、効果はもっと著しかった。この場合において、抗体−特異T細胞の数は7日を通して上昇を続けそして9日目まで最大に達せず、その時抗体−特異T細胞の頻度は単独免疫化後観察された最大数のおおよそ4倍であった。
【0128】
polyICLCの3回の連続した単独投与に続くHspE7プラスpolyICLCの単独投与は、HspE7プラスpolyICLCの単独投与を受けているハツカネズミに比べてE7特異CD8+細胞の数に顕著な増加を引き出さなかった(図14B)。この結果は連続した日々の免疫化を受けているハツカネズミに引き出されたE7特異CD8+細胞の劇的な拡大は単にアジュバントの連続的存在の間接的影響ではなく特異抗体の存在に依存した。
【0129】
全ての例示は参照によってここに組み入れられる。
【0130】
本発明は1つあるいはそれ以上の実施態様に関連して記述されている。しかしながら、多くの変形および修正が特許請求項で定義される本発明の範囲を逸脱することなくなされることは当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】種々のHspE7調合剤の抗腫瘍活性を示す。
【図2】CpG含有オリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)の存在においてE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。
【図3】プロセスL HspE7(精製HspE7)のPolyI:C(TRL3作用薬)あるいはCpGオリゴヌクレオチド(TLR9作用薬)でしかしPAM3CysSK4(TLR2作用薬)ではないものを共注射することによりE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためのHspE7の能力の増加を示す。
【図4】モノリン酸リピドA(MPL;TLR4作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。
【図5】Poly ICLC(TLR3作用薬)の存在でE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにプロセスL HspE7の能力の増加を示す。
【図6】腫瘍発生率におけるプロセスL HspE7あるいはプロセスA HspE7の効果を示す。
【図7】PolyI:CとプロセスL HspE7(精製HspE7)を組み合わせることによりプロセスL HspE7の抗腫瘍活性の増加を示す。
【図8】E7特異CD8陽性Tリンパ球の誘発において精製HspE7(プロセスL HspE7)で混合されたアジュバント硫酸バンドあるいはフロイントの不完全アジュバント(IFA)の効果を示す。
【図9】種々のTLR作用薬あるいは作用薬の抗CD抗体の存在で共投与されたときE7特異CD8陽性Tリンパ球を誘発するためにHspE7の能力の比較を示す。
【図10】IFMガンマELISPOTにより測定されるようにクラスI制限CD8+T細胞応答を引き出す能力への日々の主要な押し上げ戦略の効果を示す。
【図11A】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11B】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11C】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11D】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11E】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図11F】液性免疫へのHspE7プラスPoly−ICLCの共免疫性化の効果を示す。
【図12】抗原特異性CD8+T細胞応答を引き出しにおいて外因性抗原プラスpolyICLCで免疫性化の結果を示す。
【図13】大きい、確立したTC−1腫瘍の退化の誘発においてHspE7抗原プラスpolyICLCで多重投与免疫化の結果を示す。
【図14】HspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。
【図15】HspE7抗原プラスTLR3作用薬を使用する多重投与免疫化戦略の結果を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CpG含有オリゴヌクレオチド、TLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤とともにHspE7を投与することを含む精製HspE7の生物学的活性を増加する方法。
【請求項2】
免疫刺激剤が約0.1μgから約20mg/mLの量で存在する請求項1の方法。
【請求項3】
精製HspE7が1%PAGEを使用して決定された約95%から約99.99%の純度である請求項1の方法。
【請求項4】
免疫刺激剤がTLR3作用薬である請求項1の方法。
【請求項5】
TLR3作用薬がpolyICLCあるいはpolyI:Cである請求項4の方法。
【請求項6】
精製HspE7、およびCpG含有オリゴヌクレオチド、TLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤を含む組成物。
【請求項7】
免疫刺激剤が約0.1μgから約20mg/mLの量で存在する請求項6の組成物。
【請求項8】
精製HspE7が1%PAGEを使用して決定された約95%から約99.99%の純度である請求項6の組成物。
【請求項9】
免疫刺激剤がTLR3作用薬である請求項6の組成物。
【請求項10】
TLR3作用薬がpolyICLCあるいはpolyI:Cである請求項9の組成物。
【請求項11】
被験者にその必要に応じ請求項6の組成物を投与することを含む被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を縮小する方法。
【請求項12】
精製HspE7、およびCpG含有オリゴヌクレオチド、TLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤、および使用のための説明書を含むキット。
【請求項13】
免疫刺激剤が約0.1μgから約20mg/mLの量で存在し、そして精製HspE7が1%PAGEを使用して決定された約95%から約99.99%の純度である請求項12のキット。
【請求項14】
免疫刺激剤がTLR3作用薬である請求項12のキット。
【請求項15】
TLR3作用薬がpolyICLCあるいはpolyI:Cである請求項12のキット。
【請求項16】
被験者にその必要に応じ被験者の癌の予防あるいは治療ための請求項6の組成物の使用。
【請求項17】
被験者にその必要に応じ被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を縮小するための請求項6の組成物の使用。
【請求項18】
前記組成物が少なくとも2回の投与を含む投与スケジュールに従って投与される請求項11の方法。
【請求項19】
被験者にその必要に応じ請求項6の組成物を投与することを含む被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を防止する方法。
【請求項1】
CpG含有オリゴヌクレオチド、TLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)、および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤とともにHspE7を投与することを含む精製HspE7の生物学的活性を増加する方法。
【請求項2】
免疫刺激剤が約0.1μgから約20mg/mLの量で存在する請求項1の方法。
【請求項3】
精製HspE7が1%PAGEを使用して決定された約95%から約99.99%の純度である請求項1の方法。
【請求項4】
免疫刺激剤がTLR3作用薬である請求項1の方法。
【請求項5】
TLR3作用薬がpolyICLCあるいはpolyI:Cである請求項4の方法。
【請求項6】
精製HspE7、およびCpG含有オリゴヌクレオチド、TLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤を含む組成物。
【請求項7】
免疫刺激剤が約0.1μgから約20mg/mLの量で存在する請求項6の組成物。
【請求項8】
精製HspE7が1%PAGEを使用して決定された約95%から約99.99%の純度である請求項6の組成物。
【請求項9】
免疫刺激剤がTLR3作用薬である請求項6の組成物。
【請求項10】
TLR3作用薬がpolyICLCあるいはpolyI:Cである請求項9の組成物。
【請求項11】
被験者にその必要に応じ請求項6の組成物を投与することを含む被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を縮小する方法。
【請求項12】
精製HspE7、およびCpG含有オリゴヌクレオチド、TLR3作用薬、モノリン酸リピドA(MPL)、MPL−トレハロース6,6’−ジミコレート(MPL−TDM)および抗CD40からなるグループから選ばれた免疫刺激剤、および使用のための説明書を含むキット。
【請求項13】
免疫刺激剤が約0.1μgから約20mg/mLの量で存在し、そして精製HspE7が1%PAGEを使用して決定された約95%から約99.99%の純度である請求項12のキット。
【請求項14】
免疫刺激剤がTLR3作用薬である請求項12のキット。
【請求項15】
TLR3作用薬がpolyICLCあるいはpolyI:Cである請求項12のキット。
【請求項16】
被験者にその必要に応じ被験者の癌の予防あるいは治療ための請求項6の組成物の使用。
【請求項17】
被験者にその必要に応じ被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を縮小するための請求項6の組成物の使用。
【請求項18】
前記組成物が少なくとも2回の投与を含む投与スケジュールに従って投与される請求項11の方法。
【請求項19】
被験者にその必要に応じ請求項6の組成物を投与することを含む被験者の腫瘍あるいはウイルス発生を防止する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2009−538836(P2009−538836A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512380(P2009−512380)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/CA2007/000963
【国際公開番号】WO2007/137427
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508352986)ヌベンタ バイオファーマシューティカルズ コーポレイション (1)
【氏名又は名称原語表記】NVENTA BIOPHARMACEUTICALS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】5666 La Jolla Boulevard,#319,La Jolla,CA 92037−7523(US)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/CA2007/000963
【国際公開番号】WO2007/137427
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508352986)ヌベンタ バイオファーマシューティカルズ コーポレイション (1)
【氏名又は名称原語表記】NVENTA BIOPHARMACEUTICALS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】5666 La Jolla Boulevard,#319,La Jolla,CA 92037−7523(US)
【Fターム(参考)】
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