説明

申請管理システム、申請管理方法及び申請管理プログラム

【課題】ワークフローに基づいて承認が必要な起案文書の回付を支援するための申請管理システム、申請管理方法及び申請管理プログラムを提供する。
【解決手段】ファイルサーバ40に、各部署の部署単位フォルダを設け、この中に申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを設ける。申請管理サーバ20の制御部21は、クライアント端末10から起案文書ファイルを取得した場合、ワークフローに応じてファイル名を設定し、申請中フォルダに格納する。申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認者が承認入力を行なった場合、制御部21は、起案文書ファイルのファイル名を修正し、回付中フォルダに格納する。回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認者が承認入力を行なった場合、制御部21は、起案文書ファイルのファイル名を修正し、最終承認フォルダに格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークフローに基づいて承認が必要な起案文書の回付を支援するための申請管理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、企業内等において、事務手続の申請書等のように共通様式を使用した電子ファイルが多く利用されている。そして、このような電子ファイルを集中管理するために、ファイルサーバを準備していることも多い。この場合、ファイルサーバを組織別に分割した各格納領域に、組織によらず共通的な手続に対応させたフォルダ構成を作成し、全社で統一的な格納場所、保管期限、文書ファイル名等により維持管理している。
【0003】
このようなファイルサーバにおいては、通常、利用者毎や部署毎にアクセス権を設定している。このため、企業等における組織階層に対応するフォルダ構成の作成とアクセス権設定を管理するための技術が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された文書管理装置では、指定されたフォルダの階層下に、指定された組織グループ以下の階層の各アクセス権グループに対応したフォルダを作成する。作成された各フォルダに対して、対応するアクセス権グループへのアクセス権を設定する。
【0004】
また、稟議のために起案文書を回付する場合、承認の順番や権限を定めたワークフローを用いる。そして、このワークフローに従って、中間承認や最終承認を行なう。このような稟議書の決裁を支援するための電子稟議システムも検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された電子稟議システムでは、電子稟議サーバに接続可能な利用者の個人情報が登録された個人情報データベースと、電子稟議書の起案権限、決裁権限が登録された特定個人情報データベースとを備える。更に、回付ルートが設定されている雛型電子稟議書、起案待ちの電子稟議書、回付中の電子稟議書及び決裁済みの電子稟議書が保存される稟議書データベースを備える。利用者は、電子稟議書の原稿を作成し、原稿作成者は所定の起案者を指定し、起案者は電子稟議書を起案する。
【0005】
また、案件の状況、組織の状況によって決裁の処理を画面から支援するための電子決裁処理装置も検討されている(例えば、特許文献3を参照。)。この文献に記載された電子決裁処理装置では、未決ボックス画面、既決ボックス画面、決裁画面、帳票の決裁ルートを設定する決裁ルート画面、案件に対する付箋またはコメントの入力可能な付箋入力画面、付箋表示画面、案件履歴画面、案件検索画面等を備える。そして、決裁ルートでの並列追加,直列追加,削除,変更、受付の設定、代理決裁,後閲などを明示的に表示、付箋またはコメントの入力、案件の検索を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−129644号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開2002−222297号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】特開2004−302613号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された技術を用いることにより、各フォルダに対するアクセス権を設定する。しかしながら、この文献では、稟議のためのワークフローにおけるアクセス権については想定されていない。一方、特許文献2に記載された技術においては、回付中の電
子稟議書及び決裁済みの電子稟議書が保存される稟議書データベースを用いる。また、特許文献3に記載された技術においては、案件データベースにおいて案件を検索して、未決ボックス画面に表示するために、承認対象の文書ファイルとは別に、承認状況を管理するワークフロー管理システムを用いる。
【0008】
これらの文献では、起案に用いられた電子稟議書や承認対象の文書ファイルは、所定のデータベースに格納される。この場合、これらの文書ファイルによる各起案について、文書ファイルとは別に承認ステータスを一括管理する必要があり、管理が煩雑になる。
【0009】
一方、紙媒体による承認処理においては、未承認の起案文書や承認済みの起案文書の保管場所(例えば書類トレー)を分けて保管する。これにより、承認が必要な起案文書や承認済みの起案文書を直感的に把握することができる。しかしながら、紙媒体では、起案文書の検索や管理が煩雑になる。
【0010】
そこで、起案文書を電子化するとともに、紙媒体と同様に、起案文書ファイルの格納場所を承認状況の把握に活用することに着眼して検討した。
本発明は、上記着眼によってなされたものであり、ワークフローに基づいて承認が必要な起案文書の回付を支援するための申請管理システム、申請管理方法及び申請管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを備えたファイル記憶手段と、フォルダ間のファイルの移動を制御するとともに、ファイルの名称を変更する制御手段を備えた申請管理システムであって、前記制御手段が、起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する手段と、前記申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える手段と、前記回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の申請管理システムにおいて、前記申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダは、部署毎に設けられており、前記制御手段は、起案者端末の利用者の利用者認証により所属部署を特定し、前記起案者端末から取得した起案文書ファイルを前記所属部署の申請中フォルダに格納することを要旨とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の申請管理システムにおいて、起案文書ファイルを作成するためのテンプレートファイルを記憶した文書様式データベースを備え、前記テンプレートファイルには、申請種類に応じて承認者を特定するためのワークフロー情報が記録されており、前記制御手段が、前記テンプレートファイルに基づいて作成された起案文書ファイルを取得した場合、前記起案文書ファイルからワークフロー情報を取得して、承認者を特定することを要旨とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の申請管理システムにおいて、起案者が所属する起案部署とは別の一又は複数の協議部署の承認が必要な場合、起案文書ファイルのワークフロー情報において、承認が行なわれる協議部署を特定するための協議部署情報が起
案文書ファイルに設定されており、前記制御手段は、協議部署情報が設定されている起案文書ファイルについて起案部署での承認情報を取得した場合、協議部署情報において設定されているすべての協議部署の申請中フォルダに前記起案文書ファイルのコピーを格納する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の申請管理システムにおいて、前記制御手段は、協議部署の申請中フォルダに格納した起案文書ファイルのコピーについて、現時点で前記コピーが格納されている協議部署のフォルダを特定し、前記起案文書ファイルのコピーが、すべての協議部署の最終承認フォルダに格納されている場合には、起案部署の最終承認フォルダに格納された起案文書ファイルにおいて、すべての協議部署において承認されたことを示す表示をファイル名に追加する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを備えたファイル記憶手段と、フォルダ間のファイルの移動を制御するとともに、ファイルの名称を変更する制御手段を備えた申請管理システムを用いて、申請管理を行なう方法であって、前記制御手段が、起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する段階と、前記申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える段階と、前記回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える段階とを実行することを要旨とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを備えたファイル記憶手段と、フォルダ間のファイルの移動を制御するとともに、ファイルの名称を変更する制御手段を備えた申請管理システムを用いて、申請管理を行なうプログラムであって、前記制御手段を、起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する手段、前記申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える手段、前記回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える手段として機能させることを要旨とする。
【0018】
(作用)
請求項1、6、7に記載の発明によれば、制御手段が、起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する。次に、申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える。そして、回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、起案文書ファイルを最終承認フォ
ルダに移し替える。これにより、申請ファイルの承認状況を、格納先フォルダによって管理することができる。また、起案文書ファイルのファイル名によって、承認者を特定することができるとともに、このファイル名により承認状況を把握することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、起案者端末の利用者の利用者認証により所属部署を特定し、起案者端末から取得した起案文書ファイルを所属部署の申請中フォルダに格納する。これにより、利用者は、申請時において的確なフォルダに起案文書ファイルを格納することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、制御手段が、テンプレートファイルに基づいて作成された起案文書ファイルを取得した場合、起案文書ファイルからワークフロー情報を取得して、承認者を特定する。これにより、起案文書ファイルを用いて、ワークフロー上の承認者を特定することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、協議部署情報が設定されている起案文書ファイルについて起案部署での承認情報を取得した場合、協議部署情報において設定されているすべての協議部署の申請中フォルダに起案文書ファイルのコピーを格納する。これにより、申請において他の部署の承認が必要な場合には、協議部署に展開することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、協議部署の申請中フォルダに格納した起案文書ファイルのコピーについて、現時点でコピーが格納されている協議部署のフォルダを特定する。そして、起案文書ファイルのコピーが、すべての協議部署の最終承認フォルダに格納されている場合には、起案部署の最終承認フォルダに格納された起案文書ファイルにおいて、すべての協議部署において承認されたことを示す表示をファイル名に追加する。これにより、協議部署の承認が必要な場合にも、起案文書ファイルのファイル名により承認状況を把握することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ワークフローに基づいて承認が必要な起案文書の回付を支援するための申請管理システム、申請管理方法及び申請管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】本発明の実施形態の各データベースに記録されたデータの説明図であって、(a)は利用者データベース、(b)はフォルダ管理データベース、(c)は文書様式データベース、(d)は申請管理データベースに記録されたデータの説明図。
【図3】本発明の実施形態のファイルサーバに格納されたフォルダ構成の説明図。
【図4】本発明の実施形態の回付機能画面の説明図。
【図5】本発明の実施形態の処理手順の説明図。
【図6】本発明の実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本発明の実施形態の処理手順の説明図。
【図8】本発明の実施形態の処理手順の説明図。
【図9】本発明の実施形態に用いる起案文書ファイルのファイル名の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図9に従って説明する。本実施形態では、稟議回付に用いる場合を想定する。そして、ファイルサーバに申請中、回付中、最終承認の各フォルダを設け、企業内で申請された起案文書ファイルを各フォルダに移し替えることにより、起案文書の回付処理を行なう場合に用いる申請管理システム、申請管理方法及び申請管理プログラムとして説明する。
【0026】
本実施形態では、図1に示すように、申請管理サーバ20が申請された起案文書の回付処理を実行する。この申請管理サーバ20には、ネットワークを介して、クライアント端末10、ディレクトリ管理サーバ15、ファイルサーバ40が接続されている。
【0027】
クライアント端末10は、起案者端末、中間承認者端末、最終承認者端末として機能し、企業内において申請された起案文書の起案者、中間承認や最終承認の権限者等の利用者が使用するコンピュータ端末である。このクライアント端末10は、利用者が申請管理サーバ20にアクセスしたり、起案文書を作成したりする場合に用いられる。クライアント端末10は、ネットワークを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する。このため、このクライアント端末10は、CPU、RAM、ROMからなる制御部の他、キーボード、ポインティングデバイス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を備えている。
【0028】
ディレクトリ管理サーバ15は、ネットワーク上の資源とその属性とに関する情報を記憶し、検索できるようにしたディレクトリサービスを提供するコンピュータシステムである。このディレクトリ管理サーバ15は、利用者やネットワーク資源の管理を一括して行なう。このため、ネットワークを利用する利用者や組織に関する情報(例えば、各利用者における操作権限情報)を蓄積している。具体的には、このディレクトリ管理サーバ15は、利用者データベース16を備えている。
【0029】
利用者データベース16には、図2(a)に示すように、申請管理サーバ20を利用する利用者を管理するための利用者管理レコード160が記録されている。この利用者管理レコード160は、利用者登録が行なわれた場合に記録される。利用者管理レコード160には、氏名コード、氏名、連絡先、所属部署コード、役職コード、認証コードに関するデータが記録されている。
【0030】
氏名コードデータ領域には、申請管理サーバ20の利用者を特定するための識別子(例えば、社員番号)に関するデータが記録される。
氏名データ領域には、この利用者の氏名に関するデータが記録される。
連絡先データ領域には、この利用者の連絡先(例えば、メールアドレス)に関するデータが記録される。
【0031】
所属部署コードデータ領域には、この利用者が所属する部署を特定するための識別子に関するデータが記録される。
役職コードデータ領域には、この利用者の役職を特定するための識別子に関するデータが記録される。この役職により、承認の権限を特定することができる。
認証コードデータ領域には、利用者認証を行なう場合の認証情報(例えば、パスワード)に関するデータが記録される。
【0032】
ファイルサーバ40は、ファイル記憶手段として機能し、作成された文書ファイルを蓄積して一括管理するためのコンピュータシステムである。このファイルサーバ40は、起案文書データベース42を備えている。起案文書データベース42には、図3に示すように、複数の階層からなるディレクトリ構造により、複数のフォルダが設けられている。そして、上位階層には、各部署の部署コードに関連付けられた部署単位フォルダ421が設けられている。この部署単位フォルダ421の中には、下位階層フォルダとして、申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダ、取下フォルダ、却下フォルダ、差戻フォルダが設けられている。
【0033】
申請中フォルダは、起案者によって申請された起案文書ファイルを格納するフォルダで
ある。
回付中フォルダは、中間承認者によって、中間承認された起案文書ファイルを回付する場合に格納するフォルダである。
【0034】
最終承認フォルダは、最終承認者によって、最終承認された起案文書ファイルを格納するフォルダである。なお、最終承認フォルダに格納された起案文書ファイルは定期的(例えば、年度末)に、他のデータ記憶部(過去年度の起案文書データベース)に移し替える。これにより、所定期間(例えば、今年度)の起案文書ファイルのみが最終承認フォルダに格納される。
【0035】
取下フォルダは、起案者によって取り下げられた起案文書ファイルを格納するフォルダである。
却下フォルダは、中間承認者や最終承認者によって却下された起案文書ファイルを格納するフォルダである。
差戻フォルダは、中間承認者や最終承認者によって差し戻された起案文書ファイルを格納するフォルダである。
【0036】
上述したファイルサーバ40に設けられたフォルダに起案文書ファイルを格納する場合や、各フォルダ間で、移し替える場合には、図3に示すように、回付機能画面500を用いる。この回付機能画面500は、申請管理サーバ20から提供され、クライアント端末10のディスプレイに出力される。
【0037】
この回付機能画面500は、図4に示すように、操作ボタンエリア501、フォルダ構成表示エリア502、ファイル表示エリア503を備えている。
操作ボタンエリア501には、申請や承認についての各処理を行なうための各種操作ボタンが表示される。「申請」ボタンは、起案者が起案文書ファイルを申請中フォルダに格納する場合に用いられる。「取下」ボタンは、起案者が申請中フォルダや回付中フォルダに格納された起案文書ファイルを取下フォルダに移し替える場合に用いられる。
【0038】
また、「閲覧」ボタンは、起案者や承認者が所属部署の部署単位フォルダ421に格納された起案文書ファイルを閲覧する場合に用いられる。「他部署」ボタンは、ファイルサーバ40の他部署の部署単位フォルダ421に格納された閲覧可能ファイルを表示する場合に用いられる。
【0039】
「承認」、「差戻」、「却下」の各操作ボタンは、中間承認者や最終承認者が、各起案文書ファイルについて承認入力、差戻入力、却下入力を行なう場合に用いられる。
フォルダ構成表示エリア502には、ファイルサーバ40の起案文書データベース42に格納されたフォルダがツリー構造によって表示される。
【0040】
ファイル表示エリア503には、フォルダ構成表示エリア502において選択されたフォルダに格納されている起案文書ファイルのアイコンが表示される。このアイコンには、起案文書ファイルのファイル名が表示される。ここで、所望の起案文書ファイルを選択することにより、起案文書ファイルの内容を確認することができる。
【0041】
申請管理サーバ20は、クライアント端末10において生成された起案文書ファイルの回付処理を支援するためのコンピュータシステムである。この申請管理サーバ20は、図1に示すように、制御部21、フォルダ管理データベース22、文書様式データベース23、申請管理データベース24を備える。
【0042】
この制御部21は、CPU、RAM、ROM等を有し、起案文書の回付処理を行なうた
めの各種データの管理処理等を行なう制御手段として機能する。そして、後述する処理(利用者認証段階、申請管理段階、閲覧制御段階、フォルダ制御段階、ファイル名制御段階の各処理等)を実行する。このための申請管理プログラムを実行することにより、制御部21は、図1に示すように、利用者認証手段211、申請管理手段212、閲覧制御手段213、ファイル名制御手段214、フォルダ制御手段215として機能する。
【0043】
利用者認証手段211は、申請管理サーバ20にアクセスした利用者の本人認証を行なう処理を実行する。この本人認証により、利用者の承認権限(中間承認権限、最終承認権限)やフォルダの操作権限を特定することができる。
【0044】
申請管理手段212は、起案者によって申請された起案文書ファイルを受け付けるとともに、この起案文書ファイルの回付を管理する処理を実行する。このために、申請管理手段212は、利用者が利用するクライアント端末10のディスプレイに回付機能画面500を出力し、この回付機能画面500を介して利用者の各種要求を受け付ける。
【0045】
閲覧制御手段213は、クライアント端末10からの要求に基づいて、各フォルダに格納された文書ファイルの一覧画面や、一覧画面において選択された文書ファイルをクライアント端末10のディスプレイに出力する処理を実行する。
【0046】
ファイル名制御手段214は、承認処理の結果(ステータス)に応じて、起案文書ファイルのファイル名を変更する処理を実行する。利用者は、起案文書ファイルのファイル名を確認することにより、各起案文書ファイルの承認状況を把握することができる。
フォルダ制御手段215は、利用者の操作権限に応じて、ファイルサーバ40のフォルダの閲覧、格納、ファイルの移し替えについての権限を管理する処理を実行する。
【0047】
フォルダ管理データベース22には、図2(b)に示すように、ファイルサーバ40の起案文書データベース42に設けられた各種フォルダの操作権限についてのフォルダ管理レコード220が記録されている。このフォルダ管理レコード220は、ファイルサーバ40の起案文書データベース42において各フォルダが設定されたときに登録される。このフォルダ管理レコード220には、部署コード、フォルダ種別、操作種別、権限者種別に関するデータが記録されている。
【0048】
部署コードデータ領域には、部署単位フォルダ421が割り当てられた部署を特定するための識別子に関するデータが記録される。
フォルダ種別データ領域には、部署単位フォルダ421内に設けられたフォルダの種別(申請中、回付中、最終承認、取下、却下、差戻)に関するデータが記録される。
【0049】
操作種別データ領域には、各フォルダ種別のフォルダに対して行なわれる操作(閲覧、格納、移し替え)に関するデータが記録される。
権限者種別データ領域には、各フォルダにおいて操作種別に対応した操作を行なうことができる権限者の条件(役職や利用者)を特定するためのデータが記録される。例えば、各部署に所属する利用者であれば、申請中フォルダに起案文書ファイルを格納する操作権限を有する。各部署に所属する利用者は、自身が起案者となっている起案文書ファイルを閲覧する操作権限を有する。中間承認者は、自身が中間承認者となっている起案文書ファイルを閲覧し、回付中フォルダに移し替える操作権限を有する。また、最終承認者は、自身が最終承認者となっている起案文書ファイルを閲覧し、最終承認フォルダに移し替える操作権限を有する。
【0050】
文書様式データベース23には、図2(c)に示すように、各種申請に用いられるテンプレートである文書様式ファイル230が記録されている。この文書様式ファイル230
は、各申請において用いられる起案文書のテンプレートファイルが登録された場合に記録される。この文書様式ファイル230のプロパティ情報には、文書様式番号に対してワークフロー情報(中間承認者役職コード、最終承認者役職コード、協議部署コード、回付部署コード)に関するデータが記録されている。
【0051】
文書様式番号データ領域には、申請種類に応じて文書様式を特定するための識別子に関するデータが記録される。
中間承認者役職コードデータ領域には、この文書様式を用いて申請された起案文書の中間承認を行なう権限者の役職を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0052】
最終承認者役職コードデータ領域には、この文書様式を用いて申請された起案文書の最終承認を行なう権限者の役職を特定するための識別子に関するデータが記録される。
協議部署コードデータ領域には、この文書様式を用いて申請された起案文書の協議部署を特定するための識別子に関するデータが記録される。
回付部署コードデータ領域には、この文書様式を用いて申請された起案文書の回付部署を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0053】
申請管理データベース24には、図2(d)に示すように、申請された各起案文書ファイルについての申請管理レコード240が記録されている。この申請管理レコード240は、各申請が行なわれた場合に記録される。この申請管理レコード240には、稟議番号、文書様式番号、起案日、起案者氏名コード、稟議タイトル、最終承認希望日、中間承認者氏名コード、最終承認者氏名コード、協議部署コード、回付部署コード、承認履歴に関するデータが記録されている。
【0054】
稟議番号データ領域には、申請された各起案文書ファイルを特定するための識別子に関するデータが記録される。
文書様式番号データ領域には、この起案文書ファイルに用いられた文書様式を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0055】
起案日データ領域には、起案が行なわれた年月日を特定するための識別子に関するデータが記録される。
起案者氏名コードデータ領域には、起案を行なった利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0056】
稟議タイトルデータ領域には、起案内容を特定するための識別子に関するデータが記録される。
最終承認希望日データ領域には、この申請について最終承認の完了希望日を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0057】
中間承認者氏名コードデータ領域には、この申請について中間承認を行なう権限者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
最終承認者氏名コードデータ領域には、この申請について最終承認を行なう権限者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0058】
協議部署コードデータ領域には、この申請について協議が必要な部署を特定するための識別子(部署コード)に関するデータが記録される。
回付部署コードデータ領域には、この申請について回付が必要な部署を特定するための識別子(部署コード)に関するデータが記録される。
【0059】
承認履歴データ領域には、この起案についての承認履歴に関するデータが記録される。
このデータ領域には、申請、承認や回付の各支援処理が行なわれた場合に、逐次、各処理内容を示す識別子が処理年月日に関連付けられて記録される。
【0060】
次に、本実施形態の申請管理処理について説明する。ここでは、申請支援処理(図5)、閲覧支援処理(図6)、承認支援処理(図7)、協議支援処理(図8)の順番に説明する。
【0061】
(申請支援処理)
まず、図5を用いて、申請支援処理を説明する。起案者が申請を行なう場合には、文書様式データベース23に格納された文書様式ファイル230の一覧画面を出力する。そして、一覧画面の中から、所望の文書様式ファイル230が選択された場合、申請管理サーバ20の文書様式データベース23から、所望の文書様式ファイル230を取得する。そして、クライアント端末10において、取得した文書様式ファイル230を利用して起案文書ファイルを作成し、任意のフォルダに格納しておく。そして、起案者はクライアント端末10を用いて、申請管理サーバ20にアクセスする。
【0062】
この場合、申請管理サーバ20の制御部21は、利用者認証処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21の利用者認証手段211は、クライアント端末10に対して認証画面を出力する。この認証画面には、氏名コード及び認証コードの入力欄が設けられている。利用者により各入力欄に必要情報が設定され、認証指示が入力された場合、クライアント端末10は認証要求を申請管理サーバ20に送信する。この認証要求には、認証画面において設定された氏名コード及び認証コードに関するデータを含める。
【0063】
認証要求を取得した利用者認証手段211は、ディレクトリ管理サーバ15にアクセスし、利用者の本人認証を行なう。この本人認証においては、クライアント端末10から取得した氏名コード及び認証コードが記録された利用者管理レコード160を検索する。そして、ディレクトリ管理サーバ15は、利用者管理レコード160を抽出できた場合、申請管理サーバ20に、利用者管理レコード160に記録されている属性情報(所属部署コード、役職コード)を提供する。利用者認証手段211は、受信した属性情報を申請管理手段212に引き継ぐ。
【0064】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、回付機能画面の出力処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、クライアント端末10のディスプレイに回付機能画面500を出力する。
【0065】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、処理対象ファイルの指定処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、起案者は、予め作成した起案文書ファイルを、クライアント端末10内やファイルサーバ40内の所定のフォルダに格納しておく。そして、回付機能画面500を用いて、予め作成した起案文書ファイルが格納されたフォルダを指定し、このフォルダ内の起案文書ファイルを選択する。この場合、制御部21の申請管理手段212は、クライアント端末10のディスプレイにファイル属性画面を出力する。このファイル属性画面には、文書様式番号、起案日、起案者、起案部署、稟議番号、稟議タイトル等の属性項目の入力欄や最終承認希望日の入力欄が設けられている。申請管理手段212は、これらの入力欄に、選択された起案文書ファイルや利用者の本人認証に基づいて特定された情報を設定する。ここで、起案者は、各入力欄に設定された各情報を確認し、必要に応じて各情報を修正する。
【0066】
そして、回付機能画面500の「申請」ボタンを選択する。
この場合、申請管理サーバ20の制御部21は、起案文書のアップロード処理を実行する(ステップS1−4)。制御部21の申請管理手段212は、回付機能画面500にお
いて指定された起案文書ファイルを、起案者によって指定されたフォルダから取得する。更に、申請管理手段212は、ファイル属性画面に設定された各種情報を取得し、申請管理レコード240を生成し、申請管理データベース24に記録する。
【0067】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、申請種類に応じてワークフローの特定処理を実行する(ステップS1−5)。ここでは、制御部21の申請管理手段212は、文書様式ファイル230に記憶されたワークフロー情報に基づいて中間承認者、最終承認者、協議部署、回付部署を特定する。具体的には、申請管理手段212は、ワークフロー情報の中間承認者役職コード、最終承認者役職コードをディレクトリ管理サーバ15から取得する。そして、申請管理手段212は、ファイル名制御手段214に対して、ディレクトリ管理サーバ15から取得した氏名コード、文書様式ファイル230のワークフロー情報に記憶された協議部署コード及び回付部署コードを提供する。
【0068】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じてファイル名の設定処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21のファイル名制御手段214は、申請管理手段212から取得したワークフローに基づいて、ファイル名を決定する。具体的には、起案部署、稟議番号からなるファイル名に対して、中間承認者や最終承認者の役職の略号をファイル名に追加する。更に、ワークフロー情報において協議部署コードや回付部署コードが登録されている場合には、「協」「回」の略号をファイル名に追加する。例えば、起案部署「○○部」の稟議番号「H22001」の起案文書ファイルにおいて、ワークフロー情報において、承認者役職コードとして課長、次長、部長が登録されており、更に協議部署コードが登録されている場合には、図9に示すように、「課」「次」「部」「協」の略号を付加したファイル名300を生成する。
【0069】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、申請中フォルダへの格納処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部21のフォルダ制御手段215は、ファイルサーバ40において、起案者の所属部署の部署単位フォルダ421を特定する。そして、フォルダ制御手段215は、フォルダ管理データベース22に記録されたフォルダの操作権限に基づいて、特定した部署単位フォルダ421の申請中フォルダに起案文書ファイルを格納する。
【0070】
(閲覧支援処理)
次に、図6を用いて、申請された起案文書ファイルの状況を確認する場合に用いる閲覧支援処理を説明する。この閲覧支援処理を利用する場合にも、ステップS1−1、S1−2と同様に、申請管理サーバ20の制御部21は、利用者認証処理、回付機能画面の出力処理を実行する(ステップS2−1)。
そして、回付機能画面500の「閲覧」ボタンを選択する。
【0071】
この場合、申請管理サーバ20の制御部21は、所属部署のフォルダの特定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の閲覧制御手段213は、利用者認証処理においてディレクトリ管理サーバ15から取得した属性情報に基づいて、利用者の所属部署コードを特定する。次に、閲覧制御手段213は、ファイルサーバ40から、特定した所属部署コードに関連付けられた部署単位フォルダ421に格納されたフォルダ情報を取得する。そして閲覧制御手段213は、回付機能画面500のフォルダ構成表示エリア502に、取得したフォルダ情報をツリー構造で出力する。利用者は、表示されたフォルダの中で、閲覧希望のフォルダを指定する。
【0072】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、所属部署フォルダに格納された閲覧可能ファイルの検索処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の閲覧制御手段213は、利用者認証においてディレクトリ管理サーバ15から取得した属性情報に
基づいて、役職コードを特定する。そして、閲覧制御手段213は、指定されたフォルダのフォルダ管理レコード220において、利用者の氏名コード、役職コードにおいて閲覧可能な起案文書ファイルを検索する。
【0073】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、対象ファイルの一覧表示処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の閲覧制御手段213は、所属部署の部署単位フォルダ421における検索により抽出した閲覧可能ファイルのアイコンを、回付機能画面500のファイル表示エリア503に出力する。
【0074】
起案文書ファイルの内容を確認する場合には、回付機能画面500のファイル表示エリア503に出力された起案文書ファイルのアイコンを選択する。この場合、申請管理サーバ20の制御部21は、処理対象ファイルの表示処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の閲覧制御手段213は、指定された起案文書ファイルをファイルサーバ40から取得し、クライアント端末10のディスプレイに出力する。
【0075】
ここで、承認者が起案文書を承認する場合には、「承認」ボタンを選択する。
この場合、申請管理サーバ20の制御部21は、承認支援処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、申請管理データベース24の申請管理レコード240に、承認履歴として承認を示す識別子及び処理年月日を追加記録する。そして、後述する承認支援処理を実行する。
【0076】
一方、起案文書を却下や差戻を行なう場合には、「却下」ボタン又は「差戻」ボタンを選択する。この場合、申請管理手段212は、「却下」ボタン又は「差戻」ボタンの選択に応じて、申請管理データベース24の申請管理レコード240に、承認履歴として却下又は差戻を示す識別子及び処理年月日を追加記録する。
【0077】
そして、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じてファイル名の修正処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21のファイル名制御手段214は、却下や差戻を行なった権限者の略号に「×」記号を付加したファイル名に変更する。例えば、課長が却下や差戻を行なった場合には、図9に示すファイル名301のように、「課」に対して「×」記号を付加した名称に変更する。
【0078】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じて各フォルダを特定して格納処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、制御部21のフォルダ制御手段215は、「却下」ボタンの選択を検知した場合には、部署単位フォルダ421の却下フォルダに起案文書ファイルを格納する。一方、フォルダ制御手段215は、「差戻」ボタンの選択を検知した場合には、部署単位フォルダ421の差戻フォルダに起案文書ファイルを格納する。
【0079】
ステップS2−1の後で、回付機能画面500の「他部署」ボタンが選択された場合、申請管理サーバ20の制御部21は、他部署フォルダに格納された閲覧可能ファイルの検索処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部21の閲覧制御手段213は、申請管理データベース24を用いて、他部署の部署単位フォルダ421に格納されている起案文書ファイルであって、申請管理レコード240において、この利用者が起案者又は承認者として登録されているファイルを検索する。
【0080】
そして、申請管理サーバ20の制御部21は、対象ファイルの一覧表示処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、制御部21の閲覧制御手段213は、他部署の部署単位フォルダ421における検索により抽出した閲覧可能ファイルのアイコンを、回付機能画面500のファイル表示エリア503に出力する。これにより、起案者や起案部署
の権限者は他部署の協議状況を確認する。
【0081】
(承認支援処理)
次に、図7を用いて、「承認」ボタンが選択された場合の承認支援処理を説明する。
ここでは、申請管理サーバ20の制御部21は、申請種類に応じてワークフローの特定処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、起案文書ファイルのプロパティ情報から中間承認者役職コード及び最終承認者役職コードを抽出することにより、文書様式番号に対応するワークフロー情報を取得する。
【0082】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、中間承認又は最終承認についての判定処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、承認を行なった利用者の氏名コードに関連付けられた役職コードと、ワークフロー情報から抽出した中間承認者役職コード又は最終承認者役職コードの役職コードとを比較することにより、中間承認又は最終承認のいずれかを判定する。
【0083】
利用者の役職コードが中間承認者役職コードと一致しており、中間承認と判定した場合(ステップS3−2において「中間承認」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じてファイル名の修正処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21のファイル名制御手段214は、中間承認者の略号に対して消込記号を付加したファイル名に変更する。例えば、課長の承認処理の場合には、図9に示すファイル名302のように「課」に対して消込記号を付加した名称に変更する。また、次長の承認処理の場合には、ファイル名303のように「次」に対して消込記号を付加した名称に変更する。
【0084】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じて回付中フォルダへの格納処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、起案文書ファイルがファイルサーバ40の申請中フォルダに格納されている場合には、制御部21のフォルダ制御手段215は、この起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える。起案文書ファイルが既に回付中フォルダに格納されている場合には、フォルダ制御手段215は、そのまま回付中フォルダに残す。
【0085】
一方、利用者の役職コードが最終承認者役職コードと一致しており、最終承認と判定した場合(ステップS3−2において「最終承認」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じてファイル名の修正処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21のファイル名制御手段214は、最終承認者の略号に対して消込記号を付加したファイル名に変更する。例えば、部長の承認処理の場合には、図9に示すファイル名304のように「部」に対して消込記号を付加した名称に変更する。
【0086】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じて最終承認フォルダへの格納処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21のフォルダ制御手段215は、ファイルサーバ40の回付中フォルダに格納された起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える。
【0087】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、自部署起案か又は他部署起案かについての判断処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21のフォルダ制御手段215は、最終承認フォルダに格納された起案文書ファイルの起案部署を特定する。そして、最終承認フォルダが設けられた部署と、起案文書ファイルの起案部署とを比較することにより、自部署起案か又は他部署起案かを判定する。
【0088】
他部署起案の場合(ステップS3−7において「他部署起案」の場合)、申請管理サー
バ20の制御部21は、承認完了処理を実行する(ステップS3−8)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、起案者の連絡先をディレクトリ管理サーバ15から取得し、この連絡先に対して、起案文書の承認処理が完了したことを通知する。
【0089】
一方、自部署起案の場合(ステップS3−7において「自部署起案」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、協議部署への回付が必要かどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−9)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、文書様式番号に基づいて特定されたワークフロー情報において、協議部署コードの登録の有無について確認する。
【0090】
起案文書ファイルから抽出したワークフロー情報に協議部署コードが登録されておらず、協議部署への回付が必要でない場合(ステップS3−9において「NO」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、承認完了処理を実行する(ステップS3−8)。
【0091】
一方、起案文書ファイルから抽出したワークフロー情報において協議部署コードが登録されており、協議部署への回付が必要な場合(ステップS3−9において「YES」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じて協議部署のフォルダに格納処理を実行する(ステップS3−10)。具体的には、制御部21のフォルダ制御手段215は、ワークフロー情報において特定した協議部署コードの部署単位フォルダ421を特定し、この部署単位フォルダ421の回付中フォルダに、起案文書ファイルのコピーを格納する。なお、複数の協議部署が登録されている場合には、フォルダ制御手段215は、同時期にすべての協議部署の部署単位フォルダに起案文書ファイルのコピーを格納する。この場合には、起案文書ファイルのコピーのファイル名は、起案文書ファイルのファイル名と共通させておく。そして、他部署から協議が必要な起案文書を取得した承認者は、起案文書の内容を確認する。この場合も、申請管理サーバ20は、上述の承認支援処理を実行する。
【0092】
(協議支援処理)
次に、図8を用いて、協議部署に展開したファイルについての協議支援処理を説明する。この協議支援処理は、協議部署の部署単位フォルダ421に格納された起案文書ファイルのコピーの承認状況を確認するために、定期的に実行される。
【0093】
ここでは、申請管理サーバ20の制御部21は、他部署に展開したファイルの承認状況の取得処理を実行する(ステップS4−1)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、他部署に展開した起案文書ファイルについて、協議部署コードや回付部署コードが記録された申請管理レコード240を、申請管理データベース24から抽出する。そして、申請管理手段212は、抽出した申請管理レコード240に記録された承認履歴を用いて、他部署の承認処理が行なわれたかどうかを確認する。
【0094】
次に、申請管理サーバ20の制御部21は、すべての協議部署で承認済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−2)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、この起案文書ファイルのコピーを回付したすべての他部署における承認状況を、申請管理レコード240の承認履歴を用いて確認する。そして、この申請管理レコード240に記録された承認履歴により、起案文書ファイルのコピーの格納先フォルダを特定する。なお、この承認状況は、協議部署の最終承認フォルダにアクセスして、起案文書ファイルのコピーが格納されているかどうかを確認するようにしてもよい。具体的には、起案文書ファイルのコピーが、すべての協議部署の最終承認フォルダに格納されている場合には、承認済みと判定する。
【0095】
未だ承認処理が行なわれていない協議部署が残っている場合(ステップS4−2におい
て「NO」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、待機処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、制御部21の申請管理手段212は、協議部署に展開した起案文書ファイルの監視処理を継続する。
【0096】
一方、すべての協議部署において承認処理が完了した場合(ステップS4−2において「YES」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、ファイル名の修正処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部21のファイル名制御手段214は、起案部署に格納された起案文書ファイル、及びすべての協議部署の最終承認フォルダに格納された起案文書ファイルのコピーにおいて、協議部署の略号に対して消込記号を付加したファイル名に変更する。例えば、図9に示すファイル名305のように「協」に対して消込記号を付加した名称に変更する。
そして、申請管理サーバ20の制御部21は、ステップS3−8と同様に、承認完了処理を実行する(ステップS4−5)。
【0097】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ファイルサーバ40に、上位階層として、各部署の部署コードに関連付けられた部署単位フォルダ421を設ける。この部署単位フォルダ421の中に、下位階層フォルダとして、申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダ、取下フォルダが、却下フォルダ、差戻フォルダを設ける。申請管理サーバ20の制御部21は、申請中フォルダへの格納処理を実行する(ステップS1−7)。申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じて回付中フォルダへの格納処理を実行する(ステップS3−4)。申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じて最終承認フォルダへの格納処理を実行する(ステップS3−6)。これにより、各フォルダに格納された起案文書ファイル数を確認することによって、処理すべき起案文書の流通量を把握することができる。
【0098】
(2)上記実施形態では、フォルダ管理データベース22には、ファイルサーバ40の起案文書データベース42に設けられた各種フォルダの操作権限についてのフォルダ管理レコード220が記録されている。これにより、起案文書ファイルに対する権限をフォルダの操作権限によって制御することができる。
【0099】
(3)上記実施形態では、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じてファイル名の設定処理を実行する(ステップS1−6)。これにより、起案文書のファイル名を用いて、中間承認や最終承認の権限者を把握することができる。
【0100】
また、申請管理サーバ20の制御部21は、ワークフローに応じてファイル名の修正処理を実行する(ステップS3−3、S3−5)。すべての協議部署において承認処理が完了した場合(ステップS4−2において「YES」の場合)、申請管理サーバ20の制御部21は、ファイル名の修正処理を実行する(ステップS4−4)。これにより、起案文書ファイルのファイル名により、承認状況を把握することができる。
【0101】
(4)上記実施形態では、申請管理サーバ20の制御部21は、所属部署フォルダに格納された閲覧可能ファイルの検索処理を実行する(ステップS2−3)。これにより、利用者自身が申請した起案文書ファイルの承認状況、承認者として承認処理を行なうべき起案文書ファイルを効率的に把握することができる。
【0102】
(5)上記実施形態では、回付機能画面500の「他部署」ボタンが選択された場合、申請管理サーバ20の制御部21は、他部署フォルダに格納された閲覧可能ファイルの検索処理を実行する(ステップS2−9)。これにより、他部署に展開されている自分の申請した起案文書ファイルの承認状況や、承認処理を行なうべき起案文書ファイルを効率的
に把握することができる。
【0103】
(6)上記実施形態では、申請管理データベース24には、申請された各起案文書ファイルについての申請管理レコード240が記録されている。これにより、この申請管理レコード240を一覧表示させることによって、各申請の最終承認希望日や承認状況を把握することができる。
【0104】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を稟議回付に用いる場合を想定したが、適用対象はこれに限定されるものではなく、各種申請に利用することができる。
【0105】
・上記実施形態では、起案部署の最終承認後に、協議部署の承認処理を行なうワークフローを用いる。ワークフローにおける承認の順番はこれに限定されるものではない。例えば、起案部署と協議部署とにおいて同時期に承認処理を行なうワークフローや、協議部署の最終承認後に起案部署の承認処理を行なうワークフローを用いることも可能である。
【0106】
・上記実施形態では、図9に示すように、「課」「次」「部」「協」の略号を付加したファイル名300を生成する。ファイル名の設定方法は、これに限定されるものではない。例えば、文字列によりファイル名を設定するようにしてもよい。
【0107】
・上記実施形態では、文書様式データベース23には、各種申請に用いられるテンプレートである文書様式ファイル230が記録されている。この文書様式ファイル230のプロパティ情報には、文書様式番号に対してワークフロー情報に関するデータが記録されている。ワークフロー情報の格納場所は、文書様式ファイル230のプロパティ情報に限定されるものではない。例えば、申請管理サーバ20に、ワークフロー管理データベースを設け、文書様式番号毎に、中間承認者や最終承認者、協議部署、回付部署を特定するための情報を蓄積しておくようにしてもよい。この場合には、制御部21が、このワークフロー管理データベースを参照して、承認状況を特定する。
【0108】
・上記実施形態では、文書様式ファイル230のプロパティ情報には、文書様式番号に対してワークフロー情報(中間承認者役職コード、最終承認者役職コード、協議部署コード、回付部署コード)に関するデータが記録されている。承認者を特定するためのワークフロー情報は承認者役職コードに限定されるものではない。例えば、部署毎にテンプレートファイルを準備し、各部署における中間承認者や最終承認者の氏名コードをワークフロー情報に記憶させておいてもよい。この場合には、この氏名コードの権限者に対応して、起案文書ファイルのファイル名を設定する。
【0109】
・上記実施形態では、ファイルサーバ40は、起案文書データベース42を備えている。起案文書データベース42の上位階層には、各部署の部署コードに関連付けられた部署単位フォルダ421が設けられており、下位階層フォルダとして、申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダ、取下フォルダ、却下フォルダ、差戻フォルダが設けられている。フォルダ構成は部署単位に限定されるものではなく、組織階層を複数階層にしたり、ユーザ毎にフォルダを設けたりすることも可能である。この場合には、申請中フォルダや最終承認フォルダの他に、中間承認者や最終承認者のフォルダを設ける。そして、承認者のフォルダに回付中の起案文書ファイルを格納する。また、差戻を行なう場合には、起案者のフォルダに戻す。これにより、各利用者は自分のフォルダを確認することにより、処理を行なうべき起案文書ファイルを取得することができる。
【0110】
・上記実施形態では、申請管理サーバ20には、ネットワークを介して、ディレクトリ管理サーバ15、ファイルサーバ40が接続されている。ハードウェア構成はこれらに限
定されるものではなく、申請管理サーバ20やディレクトリ管理サーバ15、ファイルサーバ40を一つの筐体中に設けることも可能である。
【0111】
・上記実施形態では、申請管理データベース24には、起案された各申請を管理するための申請管理レコード240が記録されている。この申請管理レコード240には、稟議番号に対して承認履歴に関するデータが記録されている。この承認履歴を起案文書ファイル内に記憶させるようにしてもよい。例えば、承認操作が行なわれた場合に、起案文書ファイルのプロパティ情報に承認履歴(処理内容を示す識別子及び処理年月日)を追加記録する。また、他部署に起案文書ファイルのコピーを展開した場合には、これらのコピーと起案文書ファイルとを関連付けておき、コピーに記録された内容を起案文書ファイルに追加記録するようにしてもよい。これにより、起案文書ファイルを確認することにより、承認状況を把握することができる。
【符号の説明】
【0112】
10…クライアント端末、15…ディレクトリ管理サーバ、16…利用者データベース、20…申請管理サーバ、21…制御部、211…利用者認証手段、212…申請管理手段、213…閲覧制御手段、214…ファイル名制御手段、215…フォルダ制御手段、22…フォルダ管理データベース、23…文書様式データベース、24…申請管理データベース、40…ファイルサーバ、42…起案文書データベース、421…部署単位フォルダ、500…回付機能画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを備えたファイル記憶手段と、
フォルダ間のファイルの移動を制御するとともに、ファイルの名称を変更する制御手段を備えた申請管理システムであって、
前記制御手段が、
起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する手段と、
前記申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える手段と、
前記回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える手段と
を備えたことを特徴とする申請管理システム。
【請求項2】
前記申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダは、部署毎に設けられており、
前記制御手段は、起案者端末の利用者の利用者認証により所属部署を特定し、前記起案者端末から取得した起案文書ファイルを前記所属部署の申請中フォルダに格納することを特徴とする請求項1に記載の申請管理システム。
【請求項3】
起案文書ファイルを作成するためのテンプレートファイルを記憶した文書様式データベースを備え、
前記テンプレートファイルには、申請種類に応じて承認者を特定するためのワークフロー情報が記録されており、
前記制御手段が、前記テンプレートファイルに基づいて作成された起案文書ファイルを取得した場合、前記起案文書ファイルからワークフロー情報を取得して、承認者を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の申請管理システム。
【請求項4】
起案者が所属する起案部署とは別の一又は複数の協議部署の承認が必要な場合、起案文書ファイルのワークフロー情報において、承認が行なわれる協議部署を特定するための協議部署情報が起案文書ファイルに設定されており、
前記制御手段は、協議部署情報が設定されている起案文書ファイルについて起案部署での承認情報を取得した場合、協議部署情報において設定されているすべての協議部署の申請中フォルダに前記起案文書ファイルのコピーを格納する手段を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の申請管理システム。
【請求項5】
前記制御手段は、
協議部署の申請中フォルダに格納した起案文書ファイルのコピーについて、現時点で前記コピーが格納されている協議部署のフォルダを特定し、
前記起案文書ファイルのコピーが、すべての協議部署の最終承認フォルダに格納されている場合には、起案部署の最終承認フォルダに格納された起案文書ファイルにおいて、すべての協議部署において承認されたことを示す表示をファイル名に追加する手段を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の申請管理システム。
【請求項6】
申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを備えたファイル記憶手段と、
フォルダ間のファイルの移動を制御するとともに、ファイルの名称を変更する制御手段
を備えた申請管理システムを用いて、申請管理を行なう方法であって、
前記制御手段が、
起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する段階と、
前記申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える段階と、
前記回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える段階と
を実行することを特徴とする申請管理方法。
【請求項7】
申請中フォルダ、回付中フォルダ、最終承認フォルダを備えたファイル記憶手段と、
フォルダ間のファイルの移動を制御するとともに、ファイルの名称を変更する制御手段を備えた申請管理システムを用いて、申請管理を行なうプログラムであって、
前記制御手段を、
起案者端末から起案文書ファイルを取得した場合、この起案文書ファイルに対して承認者を示すファイル名を設定するとともに、申請中フォルダに格納する手段、
前記申請中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、中間承認権限を有する中間承認者の中間承認者端末において承認入力が行なわれた場合、中間承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを回付中フォルダに移し替える手段、
前記回付中フォルダに格納された起案文書ファイルについて、最終承認権限を有する最終承認者の最終承認者端末において承認入力が行なわれた場合、最終承認者によって承認されたことを示す表示をファイル名に追加する変更を行なうとともに、前記起案文書ファイルを最終承認フォルダに移し替える手段
として機能させることを特徴とする申請管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−168721(P2012−168721A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29059(P2011−29059)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)