説明

男性用電動マッサージシステム及び男性用のマッサージ器具

【目的】 トレーニングによって勃起能力を得られるようにする陰茎鍛練用のマッサージ器具に関して、必要に応じて揉む刺激以外の刺激を加えることが出来るようにしたり、また手を離すなどして揉むことを止めても別の刺激を加えることが出来るようにする。
【構成】 陰茎が挿入可能な柔軟な筒と、モータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部と、この振動発生部を着脱自在に取り付けられるようにするための前記筒に設けた着脱部と、から成る電動マッサージシステムとした。また着脱部を備えて振動発生部を着脱自在に取り付けられるようにした、陰茎が挿入可能な柔軟な筒より成るマッサージ器とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は男性用のマッサージ器具、すなわち男性の陰茎を筒の中に挿入して使用する陰茎鍛練用のマッサージ器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
男性の陰茎を鍛練する目的の一つに勃起不全あるいは勃起障害を改善して満足な性交が得られるようにすることが上げられる。これは多くの男性の悩みであるが陰茎に十分な勃起状態が得られなかったり勃起してもその状態を維持することが出来ないでいると、パートナーとの良好な関係を維持することが難しくなるものである。このような問題は他人には知られたくないことであるから、ひとりで定期的にトレーニングして勃起能力を得るための陰茎鍛練用のマッサージ器具が各種提案されている。
【0003】
特開平08−080314号の陰茎の勃起用器具は上述した勃起不全あるいは勃起障害を、投薬治療に頼らずに改善出来るものとして提案されたものである。このものは陰茎の勃起を促進させるための器具に関し、装着作業自体に注意を払う必要がなく、装着のための作業を非常に容易且つスムーズに行なえ、且つ勃起不全の解消に必要な感触や性的刺激や興奮を生じさせることが出来、ひいては必要な時期に確実に勃起させることの出来る勃起用器具を提供することを目的に、器具本体が略サック形に形成され、且つ該器具本体が少なくとも海綿状弾性層を具備し、しかも該器具本体の内面側に、少なくとも芳香剤を含有する勃起促進剤が塗布されて成ることを特徴とするものである。このものは陰茎に外嵌着して使用されるが、略サック形に形成されているために、陰茎への装着が容易且つスムーズであり、陰茎に外嵌着し揉んで使用すると勃起促進の効果があると言う。
【0004】
なお陰茎鍛練の際には上述したように必要な感触や性的刺激や興奮を生じさせて気持ち良く鍛練し得ることが大切である。この意味では特開2001−321412号の発明のような陰茎に快感刺激を与えることが可能な勃起用器具であることが望まれる。すなわち特開2001−321412号の発明は、内面の構造上の理由から十分な満足を得られず使用後に不満が残る問題を解消すべく、柔軟性に富み、復元性の高い素材より成る円筒状体の一方に挿入口を、他方に衛生的な観点から前記挿入口に通ずる貫通孔を設け、内面に所要の傾斜を持たせた波形溝を設けると共に所要箇所に亀頭を包み込むような形状の収納部を設けて成る筒状の陰茎挿入器具である。
【特許文献1】特開平08−080314号公報
【特許文献2】特開2001−321412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記特開平08−080314号によっても特開2001−321412号によっても、陰茎への装着は容易且つスムーズであり、必要な感触や性的刺激や興奮を生じさせて気持ち良くすることは出来るのであるが、ただ手の操作による刺激は単調になりがちであり、また手を離すなどして揉むことを止めると刺激が得られなくなると言う欠点を有する。
【0006】
そこでこの発明の課題は、上述の欠点を解消して、必要に応じて揉む刺激以外の刺激を加えることが出来るようにすることにある。また手を離すなどして揉むことを止めても別の刺激を加えることが出来るようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明では次のような解決手段を採用している。すなわち男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒と、モータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部と、この振動発生部を着脱自在に取り付けられるようにするための前記筒に設けた着脱部とから成ることを特徴とする、男性用電動マッサージシステムとしたものである。
【0008】
男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒は、上述した従来技術のように、それ自体で必要な感触や性的刺激や興奮を生じさせて気持ち良くすることの可能な陰茎鍛練用具であるが、これにモータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部を組み合わせて、バイブレーション刺激を与えることが出来るようにしたものである。この際に振動発生部を前記筒に対して着脱自在とすることによって、専用の振動発生部はもとより市販の振動発生機をも自由に取り付けることが出来るのである。また不要の際には一時的に取り外して前記筒のみで使用することが出来るようになっている。なお市販の振動発生機としては女性に対して使用するタイプのものも利用可能である。
【0009】
回転軸に分銅が偏心して取り付けられたモータを動作させると、この偏心分銅の作用によって振動を発生する。この振動が前記筒を振動させるため、前記筒に包まれた状態にある陰茎にはこのバイブレーション刺激が伝えられる。すなわち揉む刺激と共にバイブレーション刺激を陰茎に加えたいとするならば、あるいは揉む刺激以外のバイブレーション刺激のみ陰茎に及ぼしたいとするのであれば、このモータをONの状態にすれば良いことになる。バイブレーション刺激が陰茎に加えられると性的刺激や興奮を生ずる。揉む刺激とバイブレーション刺激とが同時にあるいは交互に加えられると、陰茎には快感の相乗効果がもたらされる。こうして陰茎を効果的に鍛練することが出来るのである。
【0010】
なお前記筒に関しては、筒に陰茎を装着してこれを手で握り、陰茎の長手方向への往復運動を主に行なうようにする。前記筒の内壁は柔軟な素材で構成されているため、この往復運動によって快感がもたらされる。なお前記筒の内壁に凹凸を付して成るものでは多様な刺激を陰茎に加えることが可能である。前記凹凸としては突起や溝や毛様体やヒダ状体など任意のものを形成すれば良い。
【0011】
さて上述したような電動マッサージシステムでは、前記着脱部が前記振動発生部を両側から抱持し得る抱持具であるものとして構成して良い。
【0012】
前記抱持具は、恰かも両腕で抱くかのように前記振動発生部を両側からしっかりと押さえて固定することが出来る。
【0013】
また前記着脱部が前記振動発生部を埋め込み得る溝であるものとして構成することが出来る。
【0014】
前記溝の中に前記振動発生部を埋め込むようにして一体化することが出来る。この溝を深く取ることによって前記筒の表面から前記振動発生部を隠すようにする構成も可能である。
【0015】
また一の前記筒に付いて複数の前記着脱部が設けられているものとすることが出来る。
【0016】
この構成によって複数の内の任意の着脱部に前記振動発生部を固定することが出来ることになる。あるいはこの着脱部の数に対応する数の振動発生部を用意しておき、全ての着脱部に振動発生部を取り付けるようにしても良い。
【0017】
また前記柔軟な筒に、手で筒を抱持しやすくするためのカバーが設けられている構成のものとしても良い。
【0018】
前記筒は陰茎を挿入するものであることから、その内壁など少なくとも陰茎に接触する部位は柔軟である必要がある。そこで前記筒の素材として医療用のシリコンゴム等が選ばれることになる。シリコンゴム等製の柔軟な筒は、筒に陰茎を装着して陰茎の長手方向への往復運動を行なう際に、ある程度の力を入れて手で握らなくてはらない。これはこれで必要な操作なのであるが、握る力を余り加えることなく筒自体の弾力性を以て挿入されている陰茎を締め付けるのが好ましいと言う場合もある。すなわち手の力は、筒を支え持つ以外は筒の往復運動に費やされることが望ましいと言う場合がある。そこで筒にカバーを被せてこれを手で握るようにすれば、その握力が筒に直接及ぶことをカバーにて防ぐことが出来るようになる。なお筒の往復運動のために握り持つ手が滑らないように筒の外壁部分に滑り止めの凹凸などを設けるようにしても良い。また使用者の好みに応じてカバーを湾曲変形させることが出来るような機能をカバーに付与するような構成としても良い。
【0019】
前記筒にはシリコンゴム以外の素材であっても陰茎に快感をもたらすものであれば自由に使用することが出来る。また前記カバーを使用する場合に、カバーと前記筒との間にスポンジゴム等の別の素材を介在させるようにすることも可能である。なお使用に際してコンドームを装着した場合でも所要の快感を与えることが出来る。なお前記筒はその奥が閉じられていても良くあるいは貫通したものであっても良い。この貫通している場合であってカバーを用いる場合に、カバーも貫通している構成とすることが出来る。
【0020】
ここまではこの発明のマッサージシステムに付いて説明した。このマッサージシステムを構成するに当たって、市販の振動発生機をそのまま利用して、これを着脱自在に取り付けるための着脱部を男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒に設けて成る男性用のマッサージ器具もこの発明の権利範囲のものとする。すなわち男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒に、モータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部を着脱自在に取り付けるための着脱部が設けられて成る、男性用のマッサージ器具である。
【0021】
またこのものに付いて、前記着脱部が前記振動発生部を両側から抱持し得る抱持具であるものとしても良い。あるいは前記着脱部が前記振動発生部を埋め込み得る溝であるものとしても良い。あるいは前記筒に、手で筒を抱持しやすくするためのカバーが設けられているものとしても良い。あるいは前記筒に複数の前記着脱部が設けられているものとしても良い。これ等の作用に関しては上述の通りである。
【発明の効果】
【0022】
この発明の男性用のマッサージ器具は、市販の振動発生機を必要に応じて取り付けるための着脱部を、男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒に設けて成るものである。こうして必要に応じて揉む刺激以外の刺激、すなわちバイブレーション刺激を与えることが出来るようになった。また手を離すなどして揉むことを止めてもバイブレーション刺激を加えることが出来るようになった。
【0023】
このような効果は、男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒と、モータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部と、この振動発生部を着脱自在に取り付けられるようにするための前記筒に設けた着脱部とから成る、男性用電動マッサージシステムに付いても同様に得ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下説明する5種類の実施形態では、男性用電動マッサージシステムと男性用のマッサージ器具とを一緒に説明する。この発明では男性用電動マッサージシステムを構成するに当たり、バイブレータはマッサージ器具専用に作るようにしても良く、あるいは市販の一般的なバイブレータが使用可能なようにマッサージ器具を作っても良い。何れにせよこの発明はこれ等5種類の実施形態に限定されるものではなく、この発明の思想の範囲内に於いて種々バリエーションを与えることが可能である。
【0025】
第1実施形態
図1乃至図3を用いてこの実施形態を説明する。図3ではマッサージ器具1に当出願人が販売しているバイブレータ3の振動発生部30を取り付けた状態が表わされている。なお振動発生部30はマッサージ器具1に対して着脱自在であるため、振動発生部30を取り付けずともマッサージ器具1単独で使用することが可能である。
【0026】
図1は振動発生部30を取り付けた状態のマッサージ器具1を表わすが、このマッサージ器具1の主体はゴム筒2であり、このゴム筒2の周りに在ってクッションとしての役割を果す発泡ウレタン22を介して合成樹脂製のシェル10で覆われている。このシェルは手で筒を抱持し易くするためのカバーとしての役割を主に有する。発泡ウレタン22はゴム筒2とシェル10との間を緩く保つことが出来、後述するようにシェル10を手で握る角度が変化してもゴム筒2と陰茎の関係に直接的には響かないようになっている。またマッサージ器具1の前面側は陰茎の挿入側に当たるが、この部位はシェル10内に納められたゴム筒2と発泡ウレタン22とを閉じ込めておくための、陰茎の挿入口24が開口された前壁部23で閉じられている。またこれとは反対側のシェル10の後方部は、振動発生部30を納めるための装着溝11を備えた腕部12が形成されている。この腕部12は装着溝11にその両側より望み、各々内方へ向かう掛止突起13が設けられている。従って前記装着溝11に押し込められた振動発生部30はその両側の掛止突起13に掛止されて自然には外れないようになっている。なお前記ゴム筒2は陰茎の挿入路20に波状の凹凸である突起21が形成されている。ここでは突起21を単純化して描いたが、これでも良いがさらに複雑な模様に構成することが可能である。またこの実施形態ではシェル10を備えるがこれは必須ではなく、シェルを用いないタイプとして第4、第5実施形態を上げる。またシェルを備える場合でも前記発泡ウレタン22のない構成とすることが可能である。またこの場合に、ゴム筒2の外周部に凹凸を設けて、シェル10の内壁とは面ではなくて多数の点などで接するように構成することも可能である。
【0027】
図2は図3で表わしたバイブレータ3の振動発生部30のみを部分断面図にて表わしたものである。半割りのハウジングをキャップのように填め合わせた形態を採っており、ハウジングの後部には電源コード34が通されて内部に導かれ、ハウジング内に納められたモータ35に配線されている。なおこのモータ35の回転軸36には偏心分銅37が固定されている。この種バイブレータ3は一般的にはハウジングを身体に接触させて使用される。次に図3のバイブレータ3部分を説明する。この実施形態のバイブレータ3は振動発生部30と電池収納部32とこれ等を電気的に接続する電源コード34とから成る。符号31はこの実施形態のコードリールであり、前記電源コード34の中間部を、内部に納めた図示しないドラムに固定して、その両側の電源コードを同時に巻き取れるようにしている。このドラム内には図示しないゼンマイとラチェット機構が納められており、電源コード34を繰り出す方向に引いた時にゼンマイが蓄勢されるように構成されており、また電源コード34を引くのを止めた時には、その位置で電源コード34が巻き戻らずに停止し、再度引っ張ると蓄勢されたゼンマイの力で巻き戻りが可能となるように、ラチェット機構が働くように構成されている。ラチェット機構はメジャー等では一般的な構造であるため、煩雑となるのを避けてこれ以上の説明を省略する。電池収納部32の内部構成は図示しないが、前記モータ35と電池とは、スイッチ付きボリュームを介して直列に接続されている。スイッチ付きボリュームの操作ダイアル33を回転させると、スイッチがOFFの状態からONの状態に移り、更に操作ダイアル33を回転させるとボリュームの抵抗値が小さい方へと変化する。これによりモータ35の回転を制御することが出来るのである。この逆の方向に操作ダイアル33を回転させるとボリュームの抵抗値が大きい方へと変化する。
【0028】
さて上述したようにマッサージ器具1は、その装着溝11に振動発生部30を取り付けずとも単独で使用することが可能である。陰茎は挿入口24から挿入路20内に挿入される。而してシェル10を握る手でマッサージ器具1をその長手方向(挿入路20の方向)へ往復運動させると言うのが一般的な使用法であり、これにより陰茎の鍛練を行なうことが出来る。挿入路20の前記突起21は無くても良いが、この実施形態では波状に形成されており、これが陰茎に対してさらなる、ほど良き快感をもたらすことが出来る。そこでさらにこの鍛練を効果的に行なうべく前記装着溝11に振動発生部30を装着して、振動発生部30を腕部12,12に抱持させ掛止突起13にて掛止固定し、前記電池収納部32の操作ダイアル33を操作して振動発生部30にバイブレーションを発生させると、このバイブレーションは前記ゴム筒2を介して陰茎に伝えられる。またこのイブレーションの強弱は操作ダイアル33にて可変させることが出来る。なおこの実施形態ではゴム筒2を直接握ることなくシェル10を握るようにして、挿入路20の方向以外の方向へ不本意な力が加わることを緩衝している。このようにシェル10を有するゴム筒2に振動発生部30によるバイブレーションを与えるための構成はこれまでになく、上述した複数の効果の相乗効果が得られるものとなっている。
【0029】
第2実施形態
次に図4及び図5にてこの実施形態を説明する。この実施形態のマッサージ器具4は上述した第1実施形態に類似する内部構造を有するも、バイブレータ6は三連のものであり、その振動発生部60はシェル40の後方部にではなく、側部外周部の3回対称の位置に設けられた装着溝41の内部に着脱自在に納められるように構成されている。装着溝41の口は適度に小さく作られているため、内部に納められた振動発生部60が不本意に出てしまうようなことは起こりにくい。なお符号61は振動発生部60間を接続するリード線を指す。このリード線61は図示しない電池収納部に接続されており、そのスイッチの操作によって三連の振動発生部60を同時に制御することが出来る。なお電池収納部に制御回路を加えて三連の振動発生部60を別々に動作させたり、連係させたりするような制御を行ない得るようにも設計可能である。
【0030】
この使用法であるが挿入口5から陰茎を挿入するようにする。図4では挿入口5の中に波状の突起50を見ることが出来る。而してシェル40の3回対称の位置に埋め込まれた振動発生部60から発せられたバイブレーションは陰茎を包み込むように陰茎にもたらされるため、その快感効果は大きくまた陰茎鍛練効果にも大なるものがある。
【0031】
第3実施形態
図6はこの実施形態のマッサージ器具7であり、このものは上述した第1実施形態に類似する内部構造を有するも、ただシェルの胴部が蛇腹筒70となっており、軽い屈伸や伸縮を行ない得る点で異なる。蛇腹筒70はポリプロピレン樹脂などの材料を使用して成型されるが。他の材料を使用して良いことは言うまでもない。この蛇腹の構造を採用することによりシェルが握り易く滑りにくてと言う効果がある。
【0032】
なおシェルの蛇腹筒70より後方のシェル71の部位には、バイブレータ3の振動発生部30を納めるための装着溝72を備えた腕部73が形成されている。この腕部73は装着溝72にその両側より望み、各々内方へ向かう掛止突起74が設けられている。従って前記装着溝72に押し込められた振動発生部30はその両側の掛止突起74に掛止されて自然には外れないようになっている。
【0033】
第4実施形態
図7はこの発明の第4実施形態のマッサージ器具8を表わす。このマッサージ器具8の前面部側は陰茎の挿入側に当たるが、ゴム筒80のこの部位には挿入口83が開口され、ここから内部の長手方向に向かって挿入路84が形成されている。この挿入路84には波状の凹凸である突起85が形成されている。ここでは突起85を単純化して描いたが、これでも良いがさらに複雑な模様に構成することが可能である。
【0034】
前記挿入口83とは反対側の後方部には延設部81が形成されており、延設部81にはその側面から貫通する装着孔82が開孔されている。この装着孔82にはバイブレータ3の振動発生部30が装着されることになる。なお装着孔82の直径を振動発生部30の直径よりも僅かに小さいものとすることによって、この部位はゴム製であるため振動発生部30をしっかりと固定して自然には外れないようにすることが出来るのである。
【0035】
陰茎は挿入口83から挿入路84内へと挿入される。而してゴム筒80を握る手でマッサージ器具8をその長手方向(挿入路84の方向)へ往復運動させると言うのが一般的な使用法であり、これにより陰茎の鍛練を行なうことが出来る。挿入路84の前記突起85は無くても良いが、この実施形態では波状に形成されており、これが陰茎に対してさらなる、ほど良き快感をもたらすことが出来る。そこでさらにこの鍛練を効果的に行なうべく前記装着孔82に振動発生部30を装着して固定し、図示しない電池収納部のスイッチを操作して振動発生部30にバイブレーションを発生させると、このバイブレーションはゴム筒80を介して陰茎に伝えられる。
【0036】
第5実施形態
図8はこの発明の第5実施形態のマッサージ器具9を表わすが、ゴム筒90の前面側の陰茎の挿入側に当たる部位に挿入口93が開口され、ここから内部の長手方向に向かって、内壁に波状の凹凸である突起95を有する挿入路94が形成されている。すなわちこの部位の構成は上述した第4実施形態のマッサージ器具8に倣うものである。ゴム筒90の前記挿入口93とは反対側の後方部には延設部91が形成されており、延設部91にはその端部から延設部91の長手方向に向けて装着穴92が掘設されており、この装着穴92にバイブレータ38が装着されることになる。この装着穴92の直径をバイブレータ38の直径よりも僅かに小さいものとすることにより、バイブレータ38が振動したとしても自然には外れないようにすることが出来る。
【0037】
なおこの実施形態で用いるバイブレータ38は、その先端部にスイッチ39を備えており、バイブレータ38の内部には図示しないモータや分銅や電池や制御回路等と言った部品が納められており、これ単独でバイブレータとして動作可能である。このバイブレータ38は一般的な構造であるため煩雑となるのを避けてこれ以上の説明を省略するが、スイッチ39を押す回数に応じてモータのON、回転数の増加、振動パターンの変化、モータのOFFという動作が前記制御回路に設定されてモータの回転を制御している。従って前記スイッチ39が外に出るような姿勢でバイブレータ38を装着穴92に納めるようにする。
【産業上の利用可能性】
【0038】
上述した実施形態では筒の挿入路は行き止りに形成されているが、これを貫通するように形成したものとする構成が可能である。このような場合陰茎にはコンドームを装着することが望ましく、このためこの発明にコンドームを組み合わせる構成も可能である。また素材や内壁構造などに関して種類の異なる筒を複数個組み合わせて、各々に振動発生部を着脱自在に取り付けられるように構成したものも提供可能である。カバーを有するものではその内部に納める筒を着脱自在として、複数個の筒を交換して使えるように構成することも出来る。またこの発明は畜産業に於ける精液採取のための器具としての利用の可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1実施形態の部分断面図である。
【図2】同実施形態の部分断面図である。
【図3】同実施形態のシステム構成図である。
【図4】第2実施形態の説明図である。
【図5】同実施形態の側面図である。
【図6】第3実施形態の側面図である。
【図7】第4実施形態の部分断面図である。
【図8】第5実施形態の部分断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 マッサージ器具
10 シェル
11 装着溝
12 腕部
13 掛止突起
2 ゴム筒
20 挿入路
21 突起
22 発泡ウレタン
23 前壁部
24 挿入口
3 バイブレータ
30 振動発生部
31 コードリール
32 電池収納部
33 操作ダイアル
34 電源コード
35 モータ
36 回転軸
37 偏心分銅
38 バイブレータ
39 スイッチ
4 マッサージ器具
40 シェル
41 装着溝
5 挿入口
50 突起
6 バイブレータ
60 振動発生部
61 リード線
7 マッサージ器具
70 蛇腹筒
71 シェル
72 装着溝
73 腕部
74 掛止突起
8 マッサージ器具
80 ゴム筒
81 延設部
82 装着孔
83 挿入口
84 挿入路
85 突起
9 マッサージ器具
90 ゴム筒
91 延設部
92 装着穴
93 挿入口
94 挿入路
95 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒と、モータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部と、この振動発生部を着脱自在に取り付けられるようにするための前記筒に設けた着脱部とから成ることを特徴とする、男性用電動マッサージシステム。
【請求項2】
前記着脱部が前記振動発生部を両側から抱持し得る抱持具である、請求項1に記載の男性用電動マッサージシステム。
【請求項3】
前記着脱部が前記振動発生部を埋め込み得る溝である、請求項1に記載の男性用電動マッサージシステム。
【請求項4】
一の筒に付き複数の前記着脱部が設けられている、請求項1に記載の男性用電動マッサージシステム。
【請求項5】
前記柔軟な筒に、手で筒を抱持しやすくするためのカバーが設けられている、請求項1に記載の男性用電動マッサージシステム。
【請求項6】
男性の陰茎が挿入可能な柔軟な筒に、モータとその回転軸に設けた分銅とから成る振動発生部を着脱自在に取り付けるための着脱部が設けられて成ることを特徴とする、男性用のマッサージ器具。
【請求項7】
前記着脱部が前記振動発生部を両側から抱持し得る抱持具である、請求項6に記載の男性用のマッサージ器具。
【請求項8】
前記着脱部が前記振動発生部を埋め込み得る溝である、請求項6に記載の男性用のマッサージ器具。
【請求項9】
前記筒に複数の前記着脱部が設けられている、請求項6に記載の男性用のマッサージ器具。
【請求項10】
前記筒に、手で筒を抱持しやすくするためのカバーが設けられている、請求項6に記載の男性用のマッサージ器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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