説明

画像処理装置およびプログラム

【課題】画像処理装置において、連続画像からそれぞれ同じ位置の領域を切り出す際に、各画像を1枚ずつ領域指定して切り出す必要なく、一括して切り出すことを可能にする。
【解決手段】連続画像Ga1〜Ga9を位置合わせすると共に、当該位置合わせされた連続画像Ga1〜Ga9から抽出した動点画像b1〜b9を背景画像BGに重ねて合成した合成画像Gacを生成する。そして、この合成画像Gacに対して例えば前記動点画像b1〜b9を含む矩形領域が解析対象の領域として指定されると、前記位置合わせされた各画像Ga1〜Ga9から、前記合成画像Gacに対して指定された矩形領域と同じ位置・大きさ・範囲の矩形領域で切り出した複数枚の解析対象画像が生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続画像などの複数の画像から当該画像を解析するための対象画像を生成する画像処理装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば移動する物体を含む連続画像を基にして、その物体の移動する軌跡を数学的に解析する場合、連続画像である各画像の解析対象となる領域を、1画像ずつ同じ領域となる位置をユーザが指定しながら切り出さなければならない。
【0003】
こうして同じ位置の領域として切り出された連続画像から、共通の背景画像を抽出すると共に、各画像間の動体画像を抽出し、この抽出された背景画像に各動体画像を重ねて合成することで、被写体の動きの軌跡や運動フォームの移行などを容易に把握することのできる画像合成システムが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−005452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、連続画像からそれぞれ同じ位置の領域を切り出すには、各画像を1枚ずつ同じ位置でユーザが領域指定して切り出す必要があり、非常に面倒で効率の悪い作業となる。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、連続画像からそれぞれ同じ位置の領域を切り出す際に、各画像を1枚ずつ領域指定して切り出す必要なく、一括して切り出すことが可能になる画像処理装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の画像処理装置は、複数の画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段により記憶された複数の画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成手段と、この合成画像生成手段により生成された合成画像を表示する合成画像表示手段と、この合成画像表示手段により表示された合成画像に対して切り出し領域を設定する領域設定手段と、前記合成画像生成手段により合成画像を生成する前の各画像から、前記領域設定手段により設定された切り出し領域と同じ領域の画像を切り出して記憶する画像切り出し手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の画像処理装置は、前記請求項1に記載の画像処理装置において、前記合成画像生成手段は、前記画像記憶手段により記憶された複数の画像を当該各画像間で位置合わせする画像位置調整手段を有し、この画像位置調整手段により位置合わせされた複数の画像を合成して合成画像を生成する、ことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の画像処理装置は、前記請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、前記画像記憶手段により記憶された複数の画像を同じ種類の画像同士にグループ分けする複数画像グループ分け手段と、この複数画像グループ分け手段によりグループ分けされた画像同士を識別して表示する画像グループ識別表示手段と、この画像グループ識別表示手段によりグループ分けされて表示された画像から、ユーザ操作に応じた任意のグループの画像を選択する画像グループ選択手段とを備え、前記合成画像生成手段は、前記画像グループ選択手段により選択されたグループの複数の画像を取り込む画像取り込み手段を有し、この画像取り込み手段により取り込まれた複数の画像を合成して合成画像を生成する、ことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の画像処理装置は、前記請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の画像処理装置において、前記領域設定手段は、前記合成画像生成手段により合成画像を生成する前の各画像に基づいて、同合成画像生成手段により生成された合成画像における動点を抽出する動点抽出手段と、この動点抽出手段により抽出された動点に対応する近似曲線を算出する近似曲線算出手段と、前記合成画像生成手段により生成された合成画像における前記近似曲線上にオブジェクトが存在する否かを判断するオブジェクト判断手段とを有し、このオブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在すると判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点と同オブジェクトとを含む切り出し領域を設定し、前記オブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在しないと判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点を含む切り出し領域を設定する、ことを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の画像処理装置は、複数の画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段により記憶された各画像に基づいて、当該画像における動点を抽出する動点抽出手段と、この動点抽出手段により抽出された動点に対応する近似曲線を算出する近似曲線算出手段と、前記画像記憶手段により記憶された画像における前記近似曲線上にオブジェクトが存在する否かを判断するオブジェクト判断手段と、このオブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在すると判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点と同オブジェクトとを含む切り出し領域を設定し、前記オブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在しないと判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点を含む切り出し領域を設定する領域設定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載のプログラムは、電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、複数の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、この画像記憶手段により記憶された複数の画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成手段、この合成画像生成手段により生成された合成画像を表示部に表示させる合成画像表示手段と、この合成画像表示手段により表示された合成画像に対して切り出し領域を設定する領域設定手段、前記合成画像生成手段により合成画像を生成する前の各画像から、前記領域設定手段により設定された切り出し領域と同じ領域の画像を切り出してメモリに記憶させる画像切り出し手段、として機能させることを特徴としている。
【0013】
請求項7に記載のプログラムは、電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、複数の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、この画像記憶手段により記憶された各画像に基づいて、当該画像における動点を抽出する動点抽出手段、この動点抽出手段により抽出された動点に対応する近似曲線を算出する近似曲線算出手段、前記画像記憶手段により記憶された画像における前記近似曲線上にオブジェクトが存在する否かを判断するオブジェクト判断手段、このオブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在すると判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点と同オブジェクトとを含む切り出し領域を設定し、前記オブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在しないと判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点を含む切り出し領域を設定する領域設定手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、連続画像からそれぞれ同じ位置の領域を切り出す際に、各画像を1枚ずつ領域指定して切り出す必要なく、一括して切り出すことが可能になる画像処理装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の画像処理装置の実施形態に係る画像処理・解析システムの外観構成を示す図。
【図2】前記画像処理・解析システムのPC10およびグラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記画像処理・解析システムのPC10により実行される解析画像生成処理の全体の流れを示すフローチャート。
【図4】前記PC10により実行される解析画像生成処理に伴う複数画像のグループ分け処理(SA)を示すフローチャート。
【図5】前記複数画像のグループ分け処理(SA)に伴いカラー表示部16に表示されるグループ分け画像の識別画面P1を示す図。
【図6】前記PC10により実行される解析画像生成処理に伴う複数画像→合成画像作成処理(SC)を示すフローチャート。
【図7】前記複数画像→合成画像作成処理(SC)に伴いカラー表示部16に表示される複数画像→合成画像作成画面P2を示す図。
【図8】前記PC10により実行される解析画像生成処理に伴う切り出し領域検出処理(SE)を示すフローチャート。
【図9】前記切り出し領域検出処理(SE)に伴う画像の表示動作と画像処理の内容を示す図。
【図10】前記画像処理・解析システムのグラフ関数電卓20により実行される動点軌跡解析処理を示すフローチャート。
【図11】前記グラフ関数電卓20の単数画像からの動点軌跡解析処理に伴うカラー液晶表示部25の表示動作を示す図。
【図12】前記グラフ関数電卓20の複数画像からの動点軌跡解析処理に伴うカラー液晶表示部25の表示動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、本発明の画像処理装置の実施形態に係る画像処理・解析システムの外観構成を示す図である。
【0018】
図2は、前記画像処理・解析システムのPC10およびグラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0019】
この画像処理・解析システムは、画像処理装置として動作するパーソナルコンピュータ(PC)10と、画像解析装置として動作するグラフ関数電卓20とを組み合わせて構成される。
【0020】
この画像処理・解析システムにおいて、PC10は、少なくとも、デジタルカメラなどにより撮影された連続画像(Ga1〜Ga9)を取り込む機能、この連続画像(Ga1〜Ga9)から抽出した動点画像(b1〜b9)を背景画像(GB)に重ねて合成した合成画像(Gac)を生成する機能、この合成画像(Gac)から解析対象の領域(R)を切り出した解析対象画像(RGac)(図9(d)参照)を生成する機能を有する。
【0021】
また、グラフ関数電卓20は、少なくとも、前記PC10により生成された解析対象画像(RGac)を外部記憶媒体13などを利用して取り込む機能、この解析対象画像(RGac)を解析しその解析結果を表示する機能を有する。
【0022】
PC10は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)11を備えている。
【0023】
プロセッサ(CPU)11は、HDDなどの補助記憶部12に予め記憶されているPC制御プログラム、あるいはメモリカードなどの外部記憶媒体13から補助記憶部12に読み込まれたPC制御プログラム、あるいは通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)からダウンロードされ前記補助記憶部12に読み込まれたPC制御プログラムに従い、RAMなどの一時記憶部14を作業用メモリとして回路各部の動作を制御する。
【0024】
そして、前記補助記憶部12に記憶されたPC制御プログラムは、入力部15からのユーザ操作に伴う入力信号に応じて起動される。
【0025】
前記プロセッサ(CPU)11には、前記補助記憶部12、一時記憶部14、入力部15が接続される他に、カラー表示部16が接続される。
【0026】
補助記憶部12には、本PC10の全体の動作を司るPC制御プログラム、ユーザ操作に応じた各種の処理を実行するためのアプリケーションプログラム、連続画像(Ga1〜Ga9)を基にした解析対象画像(RGac)の生成処理を実行するための画像処理プログラムなどからなる各種処理プログラム12aが記憶される。
【0027】
また、補助記憶部12には、作成画像データ記憶領域12bが確保される。この作成画像データ記憶領域12bには、合成画像記憶領域12b1と複数画像記憶領域12b2が確保される。
【0028】
合成画像記憶領域12b1には、前記連続画像(Ga1〜Ga9)などの複数枚の画像を位置合わせして合成した合成画像(Gac)から解析対象の領域(R)を指定して切り出した合成画像の解析対象画像(RGac)が記憶される。
【0029】
複数画像記憶領域12b2には、前記合成画像(Gac)に対して指定した解析対象の領域(R)に対応させて、前記位置合わせされた後の各画像(Ga1〜Ga9)から当該解析対象の領域(R)を切り出した複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)(図12参照)が記憶される。
【0030】
一時記憶部14には、画像データ記憶領域14a、グループ分け情報記憶領域14b、画像調整位置データ記憶領域14c、切り出し領域検出用データ記憶領域14dなどが確保される。
【0031】
画像データ記憶領域14aには、前記画像処理プログラムにより処理の対象となる前記連続画像(Ga1〜Ga9)などの各種の画像データが、外部機器との通信により、あるいは外部記憶媒体13から取り込まれて記憶される。
【0032】
グループ分け情報記憶領域14bには、前記画像データ記憶領域14aに記憶された各種の画像データを同じ種類の画像毎にグループ分けするための識別情報が、当該各種の画像データに対応付けられて記憶される。
【0033】
画像調整位置データ記憶領域14cには、前記グループ分けの識別情報に基づきユーザ任意に選択された同じ種類の連続画像(Ga1〜Ga9)を対象に各画像データを位置合わせ処理した際、当該各画像の位置を2次元または3次元方向に調整した調整位置データが記憶される。
【0034】
切り出し領域検出用データ記憶領域14dには、前記連続画像(Ga1〜Ga9)を位置合わせして合成した合成画像(Gac)から解析対象の領域(R)を手動または自動により検出する処理に伴い必要となる種々の作業データが一時記憶される。
【0035】
入力部15には、一般のPCと同様のキーボード15a、マウス/タブレット15bなどの入力デバイスが設けられる。
【0036】
なお、前記作成画像データ記憶領域12bの合成画像記憶領域12b1に記憶された合成画像の解析対象画像(RGac)や複数画像記憶領域12b2に記憶された複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)(図12参照)は、USBメモリなどの外部記憶媒体13に記憶させて取り出し、グラフ関数電卓20にて読み込み可能である。
【0037】
グラフ関数電卓20は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)21を備えている。
【0038】
プロセッサ(CPU)21は、ROM22に予め記憶されている電卓制御プログラム、あるいはメモリカードなどの外部記憶媒体13からROM22に読み込まれた電卓制御プログラム、あるいは通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)からダウンロードされ前記ROM22に読み込まれた電卓制御プログラムに従い、RAM23を作業用メモリとして回路各部の動作を制御する。
【0039】
そして、前記ROM22に記憶された電卓制御プログラムは、入力部24からのユーザ操作に伴う入力信号に応じて起動される。
【0040】
前記プロセッサ(CPU)21には、前記ROM22、RAM23、入力部24が接続される他に、ドットマトリクス型のカラー液晶表示部25が接続される。
【0041】
ROM22には、本グラフ関数電卓20の全体の動作を司る電卓制御プログラム、ユーザ操作に応じた各種の演算処理を実行するための演算処理プログラム、前記PC20により生成された解析対象画像(RGac)(RGa1〜RGa9(図12参照))を解析しその解析結果を表示するための画像解析処理プログラムなどからなる各種処理プログラム22aが記憶される。
【0042】
また、ROM22には、取り込み画像データ記憶領域22bが確保される。この取り込み画像データ記憶領域22bには、前記PC10から外部記憶媒体13を利用して読み込んだ合成画像の解析対象画像(RGac)を記憶するための合成画像記憶領域22b1、同外部記憶媒体13を利用して読み込んだ複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)(図12参照)を記憶するための複数画像記憶領域22b2が確保される。
【0043】
RAM23には、画像データ記憶領域23a、プロット点情報記憶領域23bなどが確保される。
【0044】
画像データ記憶領域23aには、前記画像解析処理プログラムにより処理の対象となる画像データが、前記取り込み画像データ記憶領域22bの合成画像記憶領域22b1または複数画像記憶領域22b2から読み込まれて記憶される。
【0045】
プロット点情報記憶領域23bには、前記画像解析処理プログラムによる画像解析処理に際し、例えば図11に示すように、前記合成画像の解析対象画像(RGac)に含まれる動点(b1〜b9)をプロットしたプロット点(PT1〜PT9)の座標情報、または例えば図12に示すように、前記複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)にそれぞれ含まれる各動点(b1〜b9)を順次プロットしたプロット点(PT1〜PT9)の座標情報が記憶される。
【0046】
入力部24には、数字・文字の入力キー、各種関数・記号の入力キー、各種機能の切り換え・設定キー、実行キー、カーソルキーなどを備えたキーボード24a、前記カラー液晶表示部25に重ねて設けられ、表示画面上でのユーザタッチ位置に対応する座標情報を検出するための透明タブレットからなるタッチパネル24bが備えられる。
【0047】
次に、前記構成による画像処理・解析システムの動作について説明する。
【0048】
(PC10による解析画像生成機能)
図3は、前記画像処理・解析システムのPC10により実行される解析画像生成処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0049】
図4は、前記PC10により実行される解析画像生成処理に伴う複数画像のグループ分け処理(SA)を示すフローチャートである。
【0050】
図5は、前記複数画像のグループ分け処理(SA)に伴いカラー表示部16に表示されるグループ分け画像の識別画面P1を示す図である。
【0051】
画像処理プログラムが起動されると、先ず、図4における複数画像のグループ分け処理(SA)が開始され、一時記憶部14内の画像データ記憶領域14aに記憶されている各画像Ga1,Ga2,…、Gb1,Gb2,…について、画像の全体または画像内の所定箇所の色調が検出される(ステップA1)。
【0052】
そして、前記各画像Ga1,Ga2,…、Gb1,Gb2,…の色調が比較されてその近似性が判断される(ステップA2)。ここで、色調の近似性の判断は、公知技術を用いて実現可能であり、例えば、特許文献:特開2009−86762号公報に記載された技術である、2つのカラー画像の類似度の算出を用いて実現できる。
【0053】
すると、色調の近似性が高い画像毎にグループ分けされると共に、このグループ分けに応じた識別情報が、前記画像データ記憶領域14a内の各画像Ga1,Ga2,…、Gb1,Gb2,…に対応付けられてグループ分け情報記憶領域14bに記憶される(ステップA3)。ここで、色調の近似性が高い画像毎のグループ分けは、例えば特許文献:特開2009−86762号公報に記載の技術を用いた場合、各画像について任意の2画像ごとの類似度をそれぞれ算出し、類似度が一定値以上であれば同一グループ、一定値未満であれば別のグループというように分類すればよい。
【0054】
すると、前記グループ分け情報記憶領域14bに記憶された各画像Ga1,Ga2,…、Gb1,Gb2,…に対応するグループ分けの識別情報に従い、例えば図5に示すように、バスケットのシュートを撮影した連続画像Ga1,Ga2,…のグループを青色で識別表示HBすると共に、飛ぶ鳥を撮影した連続画像Gb1,Gb2,…のグループを赤色で識別表示HRした識別画面P1がカラー表示部16に表示される(ステップA4)。
【0055】
このグループ分けされた画像の識別画面P1において、ユーザ操作に応じて解析対象としたい画像のグループが選択されると(ステップSB)、当該選択されたグループの各画像(Ga1,Ga2,…またはGb1,Gb2,…)を対象に、図6における複数画像→合成画像作成処理が実行される(ステップSC)。
【0056】
ここでは、前記識別画面P1において青色で識別表示HBされたバスケットの連続画像Ga1,Ga2,…が選択された場合について説明する。
【0057】
図6は、前記PC10により実行される解析画像生成処理に伴う複数画像→合成画像作成処理(SC)を示すフローチャートである。
【0058】
図7は、前記複数画像→合成画像作成処理(SC)に伴いカラー表示部16に表示される複数画像→合成画像作成画面P2を示す図である。
【0059】
この複数画像→合成画像作成処理(SC)が開始されると、前記一時記憶部14内の画像データ記憶領域14aからユーザにより選択されたバスケットの連続画像Ga1〜Ga9が取り込まれ、図7に示すように、複数画像→合成画像作成画面P2の下段に配列表示される(ステップC1)。
【0060】
すると、この連続画像Ga1〜Ga9について、各画像間で同じになる複数の固定的な画像部分(例えばゴールポストの角部の2〜3箇所)が検出され、この検出された複数の画像部分を基準点として各画像Ga1〜Ga9の位置が合うように、当該各画像の位置が2次元または3次元方向に調整される。そして、前記各画像Ga1〜Ga9に対する調整位置データが画像調整位置データ記憶領域14cに記憶される(ステップC2)。
【0061】
次に、前記各画像Ga1〜Ga9間での差分検出法や動きベクトル検出法などにより、当該各画像Ga1〜Ga9における動点画像(ボール)b1〜b9が抽出され、同各画像Ga1〜Ga9内での動点画像b1〜b9の位置情報と共に一時記憶部14に記憶される(ステップC3)。
【0062】
また、前記各画像Ga1〜Ga9のうち1枚の画像(例えばGa1)から、前記動点画像b1として抽出されなかった部分が背景画像BGとして抽出され、一時記憶部14に記憶される(ステップC4)。
【0063】
すると、前記ステップC4にて抽出・記憶された背景画像BGに対して前記ステップC3にて抽出・記憶された各動点画像b1〜b9を重ねて合成した合成画像Gacが生成され、一時記憶部14に記憶される(ステップC5)。
【0064】
そして、前記ステップC5にて生成・記憶された合成画像Gacが、図7に示すように、複数画像→合成画像作成画面P2の上段に表示される(ステップC6)。
【0065】
こうして、前記複数画像→合成画像作成処理(ステップSC)に従い生成された合成画像Gacについて、解析対象にしたい領域の切り出しを「自動」で行うか「手動」で行うかがユーザ操作に応じて設定される(ステップSD)。
【0066】
ここで、「自動」に設定されたと判断されると(ステップSD(自動))、図8における切り出し領域検出処理が実行される(ステップSE)。
【0067】
図8は、前記PC10により実行される解析画像生成処理に伴う切り出し領域検出処理(SE)を示すフローチャートである。
【0068】
図9は、前記切り出し領域検出処理(SE)に伴う画像の表示動作と画像処理の内容を示す図である。
【0069】
この切り出し領域検出処理(SE)が開始されると、先ず、図9(a)に示すように、前記複数画像→合成画像作成処理(SC)に従い生成・記憶された合成画像Gacがカラー表示部16に表示される。
【0070】
そして、図9(b)に内部処理をイメージで示すように、前記複数画像→合成画像作成処理(SC)でのステップC3に伴い記憶された各動点画像b1〜b9の位置情報M1〜M9が抽出され(ステップE1)、図9(c)に示すように、合成画像Gac上で当該各動点の位置M1〜M9を繋ぐ近似曲線Yが算出される(ステップE2)。
【0071】
この際、前記近似曲線Yは、例えば学校で習う範囲の簡単な種類の曲線(二次曲線[Y=ax2+b]、三次曲線[Y=ax3+bx2+c]、三角関数曲線[Y=sin x][Y=cos x]、対数関数曲線[Y=log x]、双曲線など)に限定して算出され、それ以外の複雑な種類の曲線は算出しない。
【0072】
すると、前記合成画像Gacにおける各動点の位置M1〜M9から離れた近似曲線Y上で、物体、人物、動物などのオブジェクトが存在するか否かが画像解析により判断される(ステップE3)。
【0073】
ここで、図9(d)に示すように、合成画像Gacにおける各動点の位置M1〜M9から離れた近似曲線Y上に人物や物体のオブジェクトOB1,OB2が存在すると判断されると(ステップE3(Yes))、当該オブジェクトOB1,OB2を囲む矩形領域が青色で識別表示R1,R2され、全ての動点の位置M1〜M9とオブジェクトOB1,OB2の領域(R1,R2)とが含まれる矩形領域(R)が検出される(ステップE4)。
【0074】
そして、前記合成画像Gacにおいて検出された全ての動点の位置M1〜M9とオブジェクトOB1,OB2の領域(R1,R2)とを含んだ矩形領域(R)が、解析対象画像RGacの切り出し領域として赤枠Rにより識別表示される(ステップE6)。
【0075】
一方、合成画像Gacにおける各動点の位置M1〜M9から離れた近似曲線Y上にオブジェクトが存在しないと判断された場合は(ステップE3(No))、全ての動点の位置M1〜M9が含まれる矩形領域(R)が検出される(ステップE5)。
【0076】
そして、前記合成画像Gacにおいて検出された全ての動点の位置M1〜M9を含んだ矩形領域(R)が、解析対象画像RGacの切り出し領域として赤枠Rにより識別表示される(ステップE6)。
【0077】
なお、前記図9(d)における動点抽出位置M1〜M9の識別表示、近似曲線Yの表示、オブジェクトOBnを囲む矩形領域の青色識別表示Rnは行わず、検出された解析対象画像RGacの切り出し領域を赤枠Rにより識別表示するだけでもよい。
【0078】
一方、前記ステップSDにおいて、「手動」に設定されたと判断されると(ステップSD(手動))、前記表示部16に表示された合成画像Gacに対してユーザ操作に応じて指定された領域が検出され、当該検出された解析対象画像RGacの切り出し領域が赤枠Rにより識別表示される(ステップSF)。
【0079】
こうして、前記合成画像Gacにおける解析対象画像RGacの切り出し領域(R)が検出されると(ステップSD→SE(SF))、解析対象画像を合成画像として作成取得するか、合成前の各画像として作成取得するかが、ユーザ操作に応じた設定により判断される(ステップSG)。
【0080】
ここで、解析対象画像を合成画像として作成取得すると判断された場合は(ステップSG(Yes))、前記合成画像Gacのうち、前記ステップSEまたはSFにより検出され赤枠Rにて識別表示された領域が切り出され、合成画像の解析対象画像RGacとして作成画像データ記憶領域12bにおける合成画像記憶領域12b1に記憶される(ステップSH)。
【0081】
一方、解析対象画像を合成前の各画像として作成取得すると判断された場合は(ステップSG(No))、前記合成画像作成処理(SC)での画像位置調整処理(C2)にて位置合わせされた各画像Ga1〜Ga9が呼び出される(ステップSI)。
【0082】
そして、前記位置合わせ調整された各画像Ga1〜Ga9から、前記ステップSEまたはSFにより検出され赤枠Rにて識別表示された領域と同じ位置・大きさ・範囲の領域が切り出され、複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)(図12参照)として作成画像データ記憶領域12bにおける複数画像記憶領域12b2に記憶される(ステップSJ)。
【0083】
こうして、前記PC10の解析画像生成処理に従い生成され、作成画像データ記憶領域12bの合成画像記憶領域12b1に記憶された合成画像の解析対象画像(RGac)や複数画像記憶領域12b2に記憶された複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)(図12参照)は、USBメモリなどの外部記憶媒体13に記憶されて取り出され、グラフ関数電卓20にて解析処理される。
【0084】
したがって、前記構成のPC10による解析画像生成機能によれば、連続画像(Ga1〜Ga9)を位置合わせすると共に、当該位置合わせされた連続画像(Ga1〜Ga9)から抽出した動点画像(b1〜b9)を背景画像(GB)に重ねて合成した合成画像(Gac)を生成する。そして、この合成画像(Gac)に対して例えば前記動点画像(b1〜b9)を含む矩形領域が解析対象の領域(R)として指定されると、この指定領域(R)で切り出した合成画像の解析対象画像(RGac)が生成される。また前記位置合わせされた各画像(Ga1〜Ga9)から前記合成画像(Gac)に対して指定された領域(R)と同じ位置・大きさ・範囲の矩形領域で切り出した複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)が生成される。
【0085】
このため、連続画像(Ga1〜Ga9)からそれぞれその動点画像(b1〜b9)を含む同じ位置の領域を解析対象画像(RGa1〜RGa9)として切り出す際に、各画像(Ga1〜Ga9)を1枚ずつ領域指定して切り出す手間なく、一括して効率よく切り出すことができる。
【0086】
また、前記構成のPC10による解析画像生成機能によれば、前記合成画像(Gac)に対して指定される解析対象の領域(R)は、自動指定の場合、前記動点画像(b1〜b9)の位置情報(M1〜M9)に基づき当該動点画像(b1〜b9)が全て含まれる矩形領域として検出されるか、または前記動点画像(b1〜b9)の位置情報(M1〜M9)を繋ぐ近似曲線Yが算出され、前記全ての動点画像(b1〜b9)と前記近似曲線Y上に存在するオブジェクトとが含まれる矩形領域として検出される。
【0087】
よって、例えば動点軌跡の解析対象とする領域(R)を、容易且つ正確な範囲で検出し、前記合成画像の解析対象画像(RGac)や複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)を生成できる。
【0088】
(グラフ関数電卓20による動点軌跡解析機能)
先ず、グラフ関数電卓20の取り込み画像データ記憶領域22bには、前記PC10の解析画像生成処理に従い生成された合成画像の解析対象画像(RGac)や複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)が外部記憶媒体13から取り込まれて記憶されている。
【0089】
図10は、前記画像処理・解析システムのグラフ関数電卓20により実行される動点軌跡解析処理を示すフローチャートである。
【0090】
この動点軌跡解析処理が起動されると、取り込み画像データ記憶領域22bに記憶されている新規の画像データが開かれる(ステップQ1)。
【0091】
そして、前記取り込み画像データ記憶領域22bから開かれた新規の画像データの種類が、単数画像か複数画像か、つまり、合成画像記憶領域22b1から読み出された合成画像の解析対象画像(RGac)か、複数画像記憶領域22b2から読み出された複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)かが判断される(ステップQ2)。
【0092】
図11は、前記グラフ関数電卓20の単数画像からの動点軌跡解析処理に伴うカラー液晶表示部25の表示動作を示す図である。
【0093】
前記取り込み画像データ記憶領域22bから開かれた新規の画像データが、合成画像記憶領域22b1から読み出された合成画像の解析対象画像RGacであって、単数画像と判断されると(ステップQ2(単数))、図11(a)に示すように、当該合成画像の解析対象画像RGacがタッチパネル24bを設けたカラー液晶表示部25に表示される(ステップQ3)。
【0094】
この表示された合成画像の解析対象画像RGacに対して、図11(b)(c)に示すように、当該画像RGac上で解析したい動点画像b1〜b9の位置がユーザのタッチ操作に応じて順次プロットされると、このプロットされた各点PT1〜PT9の座標がプロット点情報記憶領域23bに順番に記憶される(ステップQ4〜Q6)。
【0095】
すると、前記プロット点情報記憶領域23bに記憶された前記各動点画像b1〜b9に対応する各プロット点PT1〜PT9の座標が、図11(d)に示すように、カラー液晶表示部25に動点解析座標リストLとして表示される(ステップQ7)。
【0096】
これにより、前記PC10から取り込んでカラー液晶表示部25に表示させた合成画像の解析対象画像RGacから、何ら特別な画像処理を施す必要なく、直ちにその動点軌跡を解析し表示させて学習できる。
【0097】
図12は、前記グラフ関数電卓20の複数画像からの動点軌跡解析処理に伴うカラー液晶表示部25の表示動作を示す図である。
【0098】
前記取り込み画像データ記憶領域22bから開かれた新規の画像データが、複数画像記憶領域22b2から読み出された複数枚の解析対象画像RGa1〜RGa9であって、複数画像と判断されると(ステップQ2(複数))、図12(a)に示すように、当該複数枚の解析対象画像RGa1〜RGa9のうちの1枚目の解析対象画像RGa1がタッチパネル24bを設けたカラー液晶表示部25に表示される(ステップQ8)。
【0099】
この表示された1枚目の解析対象画像RGa1に対して、図12(b)に示すように、当該画像RGa1上の動点画像b1の位置がユーザのタッチ操作に応じてプロットされると(ステップQ9)、このプロットされた点PT1の座標がプロット点情報記憶領域23bに記憶される(ステップQ10)。
【0100】
ここで、ユーザ操作に応じて画像の切り替えが指示されたと判断されると(ステップQ11(Yes))、図12(c)に示すように、カラー液晶表示部25には、前記1枚目のプロット点PT1の表示を残したまま、2枚目の解析対象画像RGa2が1枚目から切り替えられて表示される(ステップQ12)。
【0101】
この後、図12(c)〜(d)に示すように、前記同様のユーザ操作に応じて、2枚目の解析対象画像RGa2から9枚目の解析対象画像RGa9まで順次切り替え表示させながら、その都度、各動点画像b2〜b9をプロットすると、各対応するプロット点PT2〜PT9の各座標が前記プロット点情報記憶領域23bに追加して記憶される(ステップQ9〜Q12)。
【0102】
すると、前記プロット点情報記憶領域23bに記憶された前記解析対象画像RGa1〜RGa9毎の各動点画像b1〜b9に対応する各プロット点PT1〜PT9の座標が、前記図11(d)で示したように、カラー液晶表示部25に動点解析座標リストLとして表示される(ステップQ7)。
【0103】
これにより、前記PC10から取り込んでカラー液晶表示部25に切り替え表示させた複数枚の解析対象画像RGa1〜RGa9から、何ら特別な画像処理を施す必要なく、直ちにその動点軌跡を解析し表示させて学習できる。
【0104】
なお、前記実施形態において記載したPC10による解析画像生成処理の動作手法、すなわち、図3のフローチャートに示す解析画像生成処理、およびこれに伴う図4のフローチャートに示す複数画像のグループ分け処理、図6のフローチャートに示す複数画像→合成画像作成処理、図8のフローチャートに示す切り出し領域検出処理などの手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体(13)に格納して配布することができる。そして、PC10のコンピュータ(11)は、この外部記憶媒体(13)に記憶されたプログラムを記憶装置(12)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明した連続画像(Ga1〜Ga9)を基にした解析画像生成機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0105】
また、前記手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された通信装置によって前記プログラムデータをPC10のコンピュータ(11)に取り込み、前述した連続画像(Ga1〜Ga9)を基にした解析画像生成機能を実現することもできる。
【0106】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0107】
例えば、補助記憶部12に予め近似曲線算出用の曲線の式を記憶しておき、ステップE2における近似曲線の算出は、この予め記憶された曲線の中で最も良く近似する曲線を選択することで行うとしても良い。
【0108】
また、ステップSJにおいて記憶される複数枚の解析対象画像(RGa1〜RGa9)は、画像ごとにそれぞれ独立したファイルとしても良いし、全画像で一つのファイルとしても良い。このとき、複数画像が画像ごとにそれぞれ独立したファイルである場合の、ステップQ2における単数画像か複数画像かの判別は、例えば、ステップQ1で開かれたファイルが1つであれば単数画像と、ステップQ1で開かれたファイルが複数であれば複数画像とすることで行える。また、複数画像が全画像で一つのファイルである場合の、ステップQ2における単数画像か複数画像かの判別は、例えば、複数画像からなるファイルが作成される際に単数画像からなるファイルの拡張子とは異なる拡張子を付加することで、拡張子の比較により行える。
【符号の説明】
【0109】
10 …PC(パーソナルコンピュータ)
11,21…プロセッサ(CPU)
12 …補助記憶部
12a,22a…各種処理プログラム
12b…作成画像データ記憶領域
12b1,22b1…合成画像記憶領域
12b2,22b2…複数画像記憶領域
13 …外部記憶媒体
14 …一時記憶部
14a,23a…画像データ記憶領域
14b…グループ分け情報記憶領域
14c…画像調整位置データ記憶領域
14d…切り出し領域検出用データ記憶領域
15,24…入力部
15a,24a…キーボード
15b…マウス/タブレット
16 …カラー表示部
20 …グラフ関数電卓
22 …ROM
22b…取り込み画像データ記憶領域
23 …RAM
23b…プロット点情報記憶領域
24b…タッチパネル
25 …カラー液晶表示部
Ga1,Ga2,…バスケットのシュートを撮影した連続画像
Gb1,Gb2,…飛ぶ鳥を撮影した連続画像
P1…グループ分け画像の識別画面
HB …画像グループの青色識別表示
HR …画像グループの赤色識別表示
P2 …複数画像→合成画像作成画面
b1〜b9…動点画像
BG …背景画像
Gac…合成画像
M1〜M9…動点画像の位置情報
Y …動点位置の近似曲線
OB1,OB2…オブジェクト
R1,R2…オブジェクトの青色識別表示
R …画像切り出し領域の赤枠
RGac…合成画像の解析対象画像
RGa1〜RGa9…複数枚の解析対象画像
PT1〜PT9…プロット点
L …動点解析座標リスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段により記憶された複数の画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成手段と、
この合成画像生成手段により生成された合成画像を表示する合成画像表示手段と、
この合成画像表示手段により表示された合成画像に対して切り出し領域を設定する領域設定手段と、
前記合成画像生成手段により合成画像を生成する前の各画像から、前記領域設定手段により設定された切り出し領域と同じ領域の画像を切り出して記憶する画像切り出し手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記合成画像生成手段は、
前記画像記憶手段により記憶された複数の画像を当該各画像間で位置合わせする画像位置調整手段を有し、
この画像位置調整手段により位置合わせされた複数の画像を合成して合成画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像記憶手段により記憶された複数の画像を同じ種類の画像同士にグループ分けする複数画像グループ分け手段と、
この複数画像グループ分け手段によりグループ分けされた画像同士を識別して表示する画像グループ識別表示手段と、
この画像グループ識別表示手段によりグループ分けされて表示された画像から、ユーザ操作に応じた任意のグループの画像を選択する画像グループ選択手段とを備え、
前記合成画像生成手段は、
前記画像グループ選択手段により選択されたグループの複数の画像を取り込む画像取り込み手段を有し、
この画像取り込み手段により取り込まれた複数の画像を合成して合成画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記領域設定手段は、
前記合成画像生成手段により合成画像を生成する前の各画像に基づいて、同合成画像生成手段により生成された合成画像における動点を抽出する動点抽出手段と、
この動点抽出手段により抽出された動点に対応する近似曲線を算出する近似曲線算出手段と、
前記合成画像生成手段により生成された合成画像における前記近似曲線上にオブジェクトが存在する否かを判断するオブジェクト判断手段とを有し、
このオブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在すると判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点と同オブジェクトとを含む切り出し領域を設定し、前記オブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在しないと判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点を含む切り出し領域を設定する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
複数の画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段により記憶された各画像に基づいて、当該画像における動点を抽出する動点抽出手段と、
この動点抽出手段により抽出された動点に対応する近似曲線を算出する近似曲線算出手段と、
前記画像記憶手段により記憶された画像における前記近似曲線上にオブジェクトが存在する否かを判断するオブジェクト判断手段と、
このオブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在すると判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点と同オブジェクトとを含む切り出し領域を設定し、前記オブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在しないと判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点を含む切り出し領域を設定する領域設定手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、
この画像記憶手段により記憶された複数の画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成手段、
この合成画像生成手段により生成された合成画像を表示部に表示させる合成画像表示手段と、
この合成画像表示手段により表示された合成画像に対して切り出し領域を設定する領域設定手段、
前記合成画像生成手段により合成画像を生成する前の各画像から、前記領域設定手段により設定された切り出し領域と同じ領域の画像を切り出してメモリに記憶させる画像切り出し手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、
この画像記憶手段により記憶された各画像に基づいて、当該画像における動点を抽出する動点抽出手段、
この動点抽出手段により抽出された動点に対応する近似曲線を算出する近似曲線算出手段、
前記画像記憶手段により記憶された画像における前記近似曲線上にオブジェクトが存在する否かを判断するオブジェクト判断手段、
このオブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在すると判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点と同オブジェクトとを含む切り出し領域を設定し、前記オブジェクト判断手段によりオブジェクトが存在しないと判断された場合は、前記動点抽出手段により抽出された動点を含む切り出し領域を設定する領域設定手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−211636(P2011−211636A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79299(P2010−79299)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】