説明

画像形成装置および画像形成方法

【課題】画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理を実行できるとともに、生産性を優先させた印刷処理も実行できる画像形成装置および画像形成方法を提供する。
【解決手段】形成する画像のサイズを算出する算出手段401と、算出手段401が算出した画像のサイズに基づいて、潜像形成手段7が画像に応じた潜像の形成を開始する像保持体6上の位置を調整する調整手段402とを有することを特徴とする。これにより、画像のサイズに応じて、画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理、または、生産性を優先させた印刷処理を実行できる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ等の画像形成装置としては、感光体を用いて帯電、露光、現像、転写、クリーニング等の工程を順次行う装置が広く知られている。このような画像形成装置では、画質を一定レベルに保つために補正動作を行っている。カラー画像が形成可能な画像形成装置では、色味、濃度等の画質の変化が用紙上でわかりやすいため、よりレベルの高い画質や安定性が求められている。
【0003】
特許文献1では、ホームポジションセンが検知されたタイミングで補正用パッチを作成し、補正用パッチの濃度を検知している。
【特許文献1】特開2007−148248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理を実行できるとともに、生産性を優先させた印刷処理も実行できる画像形成装置および画像形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の画像形成装置の発明は、形成する画像のサイズを算出する算出手段と、 前記算出手段が算出した画像のサイズが第1のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置が常に特定の位置になるように調整し、画像のサイズが第2のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置を任意の位置に調整する調整手段とを有することを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の画像形成装置の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記第1のサイズは前記像保持体の周長の整数倍であり、前記第2のサイズは前記像保持体の周長の非整数倍であることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の画像形成装置の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記像保持体は、前記潜像形成手段が潜像の形成を開始する位置として、予め定められた複数の異なる位置を有し、前記調整手段は、1つの画像形成処理に含まれる複数の画像を形成する場合に、前記予め定められた複数の異なる位置のうちいずれか1つの位置に、前記潜像形成手段が前記複数の画像に応じた潜像の形成を開始する位置を調整することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の画像形成装置の発明は、請求項1から3のいずれか一項記載の画像形成装置において、前記調整手段は、画像形成装置の動作モードに基づいて、前記潜像形成手段が潜像の形成を開始する前記像保持体上の位置を調整することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の画像形成装置の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記動作モードは、形成する画像の画質を優先する画質優先モードと、形成する画像の生産性を優先する生産性優先モードとを含み、前記調整手段は、画質優先モードの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する位置を調整し、生産性優先モードの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する位置を調整しないことを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の画像形成装置の発明は、請求項4または5に記載の画像形成装置において、画像形成装置の動作モードをユーザから受付ける受付手段を更に備え、前記調整手段は、前記受付手段が受付けた前記動作モードに基づいて、前記潜像形成手段が潜像の形成を開始する前記像保持体上の位置を調整することを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の画像形成方法の発明は、形成する画像のサイズを算出する算出ステップと、前記算出ステップが算出した画像のサイズが第1のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置が常に特定の位置になるように調整し、画像のサイズが第2のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置を任意の位置に調整する調整ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、画像のサイズに応じて、画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理、または、生産性を優先させた印刷処理を実行できる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、画像のサイズが像保持体の周長の整数倍である場合には、画質を優先させた印刷処理を実行し、画像のサイズが像保持体の周長の非整数倍である場合には、生産性を優先させた印刷処理を実行できる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、1つの画像形成処理に含まれる複数の画像の画質を一定レベルに保つことができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、画像のサイズと動作モードとに基づいて、画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理、または、生産性を優先させた印刷処理を実行できる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、画像のサイズに関わらず、画質優先モードの場合には、画質を優先させた印刷処理を実行でき、生産性優先モードの場合には、生産性を優先させた印刷処理を実行できる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、ユーザが優先させたい事項に応じた印刷処理を実行できる。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、画像のサイズに応じて、画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理、または、生産性を優先させた印刷処理を実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明が適用される画像形成装置の一例を示した図である。
画像形成装置1は、画像データに基づく画像を電子写真方式で形成する画像形成部20と、画像形成部20に記録材を供給する給紙部30とを備える。
給紙部30は、画像形成装置1が受付けた画像データにて指定されたサイズおよび種類の記録材を画像形成部20に供給する。
【0020】
画像形成部20は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)、K(ブラック)の各色の画像形成ユニット5C、5M、5Y、5Kと、中間転写体10と、二次転写部11と、定着部12とを備える。
各画像形成ユニットは、それぞれ、感光体ドラム(像保持体)6C、6M、6Y、6Kと、潜像形成手段7C、7M、7Y、7Kと、現像器8C、8M、8Y、8Kと、クリーナ9C、9M、9Y、9Kとを備える。
各画像形成ユニットでは、潜像形成手段7C、7M、7Y、7KがレーザスキャンまたはLEDヘッド等により光走査し、画像データに基づきそれぞれの感光体ドラム6C、6M、6Y、6Kの表面に潜像を形成する。各感光体ドラム6C、6M、6Y、6K上に形成された潜像は、現像器8C、8M、8Y、8KによってそれぞれC、M、Y、Kの各色のトナー像として現像される。クリーナ9C、9M、9Y、9Kは、トナー像が中間転写体10に転写された後の感光体ドラム6C、6M、6Y、6Kの表面に残るトナーを取り除く。
以後、特に区別する必要のない限り、画像形成ユニット5C、5M、5Y、5Kを画像形成ユニット5と、感光体ドラム6C、6M、6Y、6Kを感光体ドラム6と、潜像形成手段7C、7M、7Y、7Kを潜像形成手段7と、現像器8C、8M、8Y、8Kを現像器8と、クリーナ9C、9M、9Y、9Kをクリーナ9と記載する。
【0021】
中間転写体10は、感光体ドラム6と接しながら回転することで、感光体ドラム6上に現像されたトナー像が転写される。
中間転写体10上に転写されたトナー像は、中間転写体10の回転によって二次転写部11の転写位置に送られる。
給紙部30は、中間転写体10上のトナー像が二次転写部11の転写位置に到達するタイミングに記録材が二次転写部11へ到達するように、給紙を行う。二次転写部11は、給紙部30から搬送された記録材に、中間転写体10上のトナー像を転写する。定着部12は、記録材上のトナー像を用紙に定着させる。定着部12でトナー像が定着された記録材は、排紙口13に順次排出される。
【0022】
次に、図2を用いて画像形成装置のシステム構成について説明する。図2は、画像形成装置1のシステム構成の一例を示した図である。
画像形成装置1は、操作部50と、画像形成部20と、給紙部30と、制御部40とを備える。
画像形成部20の構成および給紙部30については、図1において説明したので、ここでは制御部40について説明する。
制御部40は、外部装置100と、画像形成部20の各構成要素と、給紙部30と接続される。制御部40は、外部装置100から、画像データを出力する要求を入力すると、画像データに基づいて潜像形成手段7が感光体ドラム6上に潜像を形成するように、感光体ドラム6および潜像形成手段7を制御する。このとき、制御部40は、形成する画像のサイズ(以後、画像サイズと略記する)に基づいて、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整する。
ここで、外部装置100は、画像形成装置1に画像データの出力を要求する機器であり、具体的には、画像の出力を要求するパーソナルコンピュータ、ファクシミリ、スキャナ等である。また、画像形成装置1は、出力対象の画像が形成されている用紙から画像を読み取る画像読取装置(不図示)を備え、外部装置100から受付けた画像データだけでなく、画像読取装置から読み取った画像データに基づいて、感光体ドラム6と潜像形成手段7を制御することもできる。
【0023】
次に、制御部40は、感光体ドラム6上に形成された潜像にトナーを吸着させ現像するため、現像器8および感光体ドラム6を制御する。そして、制御部40は、感光体ドラム6上のトナー像が中間転写体10へ転写されるよう感光体ドラム6および中間転写体10を制御する。制御部40は、中間転写体10を制御して、中間転写体10上に転写されたトナー像を二次転写部11の転写位置に送る。制御部40は、中間転写体10上のトナー像が二次転写部11の転写位置に到達するタイミングに、給紙部30から給紙される記録材が二次転写部11の転写位置に到着するように給紙部30を制御する。制御部40は、記録材に画像が適切に形成されるように、二次転写部11と定着部12とを制御する。
また、制御部40は、操作部50にユーザが入力した画像形成装置1の動作モードを受付け、動作モードに基づいて画像形成部20の各構成を制御する。
【0024】
次に、制御部40について図3を参照しながら説明する。図3は、制御部40のハードウェア構成の一例を示す図である。
制御部40は、信号の入出力を行う入出力部44と、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置を調整するプログラム(詳細は後述)などが格納されたROM43と、ROM43に格納されたプログラムを読み込んで実行する中央処理演算装置(CPU)41と、プログラムを実行する際に使用される一時的なデータを保存するRAM42とから構成される。
また、ROM43に格納されたプログラムのCPU41による演算によって、図4に示す、算出手段401および調整手段402が構成される。
【0025】
図4は、上述したCPU41などのハードウェアとROM43に格納されたソフトウェアとの協働によって実現される制御部40の機能ブロック図の一例である。
制御部40は、算出手段401と、調整手段402と、受付手段403とを備える。
算出手段401は、外部装置100と、調整手段402と、受付手段403と接続される。算出手段401は、外部装置100から画像データを入力し、感光体ドラム6の周長と、画像データに含まれる画像の搬送方向の長さとを比較して、画像サイズを算出する。画像サイズは、画像の搬送方向の長さが感光体ドラム6の周長の何倍にあたるかで表現する。以後、画像サイズが感光体ドラム6の周長のn倍であることを、nドラム間隔と記載する。算出手段401は、算出した画像サイズを調整手段402へ出力する。
【0026】
受付手段403は、操作部50と調整手段402と接続される。受付手段403は、操作部50にユーザが入力した画像形成装置1の動作モードを受付ける。ここで、動作モードとは、画像形成装置1が、形成される画像の画質を優先する(以後、画質優先モードという)のか、それとも生産性を優先する(以後、生産性優先モードという)のか、それとも予め定めた設定に従うのか(以後、通常モードという)等を定めたものである。
受付手段403は、受付けた動作モードを調整手段402に出力する。
【0027】
調整手段402は、算出手段401と、受付手段403と、感光体ドラム6と、潜像形成手段7と接続される。調整手段402は、算出手段401から画像サイズを入力する。本発明の画像形成装置1では、形成される画像の画質を一定レベルに保つために、潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置は、可能な限り、同じ位置であることが望まれる。したがって、調整手段402は、画像サイズが整数倍ドラム間隔である場合、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置が、感光体ドラム6上の特定の位置となるように、感光体ドラム6および潜像形成手段7とを調整する。一方、調整手段402は、画像サイズが非整数倍ドラム間隔である場合、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整しない。
【0028】
ここで、画像サイズと潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整手段402が調整する場合との関係について図5から図10を用いて説明する。
図5は、本実施例の画像形成装置1で用いられる感光体ドラム6の一例を拡大した図である。感光体ドラム6には、潜像の形成を開始できる位置として、A・B・C・Dの4箇所の位置が定められている。なお、潜像の形成を開始できる感光体ドラム6上の位置は、図5のように4箇所に固定されるわけではなく、2箇所や3箇所であっても良い。あるいは、潜像の形成を感光体ドラム上のいずれの位置からも開始できる感光体ドラムを感光体ドラム6に用いても良い。
【0029】
図6は、画像サイズが整数倍ドラム間隔である場合に、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置と、中間転写体10上に転写されるトナー像との関係を示したものである。
図6(1)は、画像サイズが1ドラム間隔で片面印刷(A)および両面印刷(B)を実施する場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置および中間転写体10上に転写されるトナー像の関係の一例を示した図である。図6は、中間転写体10を回転方向に展開したもので、中間転写体10上に配置された長方形がトナー像を示し、長方形中に記載された番号は、形成される画像のページ番号を示している。また、中間転写体10の上方に示される逆三角形は、図5で示した感光体ドラム6上の位置を表し、各トナー像に対応する潜像の形成を開始した位置をアルファベットで表示している。
画像サイズが1ドラム間隔の場合、感光体ドラム6のAから潜像の形成を開始すると、片面印刷の場合、いずれのページについてもAから潜像の形成を開始することができる。図6では、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置がAの場合を示しているが、B・C・Dの場合も同様である。
両面印刷の場合も同様に、感光体ドラム6のAから潜像の形成を開始すると、表面および裏面(図中、ハッチングで示す)はいずれのページについてもAから潜像の形成を開始することができる。
【0030】
図6(2)は、画像サイズが2ドラム間隔の場合を示した図である。画像サイズが2ドラム間隔の場合も、1ドラム間隔の場合と同様に、片面印刷(A)および両面印刷(B)に関わらず、いずれのページについてもAから潜像の形成を開始することができる。
なお、本実施例で示した1ドラム間隔および2ドラム間隔の場合だけでなく、画像サイズが整数倍ドラム間隔の場合には、各ページの潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を同じ位置にすることができる。
前述したように、本発明の画像形成装置1では、形成される画像の画質を一定レベルに保つために、潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置は、可能な限り、同じ位置であることが望まれる。したがって、整数倍ドラム間隔の場合には、潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を同じ位置にすることができるため、形成される画像の画質を一定レベルに保つことができる。
【0031】
次に、図7を用いて画像サイズが非整数倍ドラム間隔の場合について説明する。図7は画像サイズが非整数倍ドラム間隔である場合に、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置と、中間転写体10上に転写されるトナー像との関係を示したものである。
図7(1)は、画像サイズが1.25ドラム間隔で片面印刷(A)および両面印刷(B)を実施する場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置および中間転写体10上に転写されるトナー像の関係の一例を示した図である。
画像サイズが1.25ドラム間隔の場合、Aから潜像の形成を開始すると、潜像像の形成が終了するのはBの前である。したがって、形成される画像の画質を一定レベルに保とうとして、次の画像の潜像もAから形成しようとすると、潜像形成手段7は、感光体ドラム6が回転してAが潜像の形成ができる位置に到達するまで、潜像の形成を開始するのを待たなければならない。すると、中間転写体10上に転写されるトナー像は(a)のようになり、画像形成装置1が一定時間内に画像を形成できる記録材の数量(以後、生産性と記載する)が低下する。したがって、調整手段402は、非整数倍ドラム間隔の場合は、画質よりも生産性を優先し、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整しない。すると、各画像に対する潜像の形成は、Aからだけでなく、(b)のように、B・C・Dといった他の位置からも開始される。
両面印刷の場合についても、形成される画像の画質を一定レベルに保とうとして、次の画像の潜像もAから形成しようとすると、トナー像は(c)のように配置されることとなり生産性が低下する。したがって、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整しない。すると、各画像に対する潜像の形成は、Aからだけでなく、(d)のように、B・C・Dといった他の位置からも開始される。
【0032】
図7(2)は、画像サイズが2.5ドラム間隔の場合を表した図である。画像サイズが2.5ドラム間隔の場合、潜像形成手段7はAから潜像の形成を開始し、各画像の潜像の形成をAから開始しようとすると、片面印刷の場合(A)および両面印刷の場合(B)のいずれも、1.25ドラム間隔で説明した場合と同様に生産性が低下する。したがって、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整しない。すると、各画像に対する潜像の形成は、AからだけでなくCからも開始される。
図7から明らかなように、画像サイズが非整数倍ドラム間隔である場合には、調整手段402は潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整しない。したがって、画像形成装置1は生産性を優先した印刷処理を実行する。
【0033】
次に、図8を用いて、画像サイズが整数倍ドラム間隔の印刷処理を実行中に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の印刷処理またはセットアップを割り込みで行う場合について説明する。図8は、画像サイズが整数倍ドラム間隔の印刷処理を実行中に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の印刷処理(図中、ハッチングで示す)が割り込まれた場合の、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置および中間転写体10上に転写されるトナー像の関係の一例を示した図である。画像サイズが整数倍ドラム間隔である画像1の潜像の形成をAから開始し、画像2の潜像を形成後に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔である画像の潜像の形成を開始したとする。
本発明を適用しない場合、画像サイズが整数倍ドラム間隔であろうと非整数倍間隔であろうと、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置は調整されない。したがって、図8(1)に示すように、整数倍ドラム間隔の画像について、潜像形成手段7は、画像1および画像2の潜像はAから形成を開始するが、画像3以降はCから形成を開始する。したがって、画像形成装置1は形成する画像の画質を一定レベルに保つことができない。
一方、本発明を適用した場合、潜像形成手段7は、画像1および画像2の潜像の形成をAから開始する。続いて、潜像形成手段7は、画像1Aおよび画像2Aの潜像を形成する。ここで、画像1Aおよび画像2Aの画像サイズは非整数倍であるため、調整手段402は、潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、画像1Aの潜像の形成をAから開始し、画像2Aの潜像の形成をBから開始する。
画像1Aおよび画像2Aの潜像の形成を終了した後、潜像形成手段7は、画像3の潜像の形成を開始する。ここで、調整手段402は、画像3の画像サイズが整数倍ドラム間隔であるので、潜像の形成を開始する位置がAとなるように、感光体ドラム6および潜像形成手段7を調整する。したがって、図8(2)(A)のように、潜像形成手段7は、Aから画像3の潜像を形成する。すると、潜像形成手段7は、画像3以降の整数倍ドラム間隔の画像について、Aから潜像の形成を開始できる。したがって、画像形成装置1は、形成する画像の画質を一定レベルに保つことができる。
図8(2)(B)〜(D)は、画像1の潜像の形成を開始する位置が、B・C・Dの各位置であった場合について調整手段402が、潜像の形成を開始する位置を調整する様子を示した図である。調整手段402が実行する処理については、(A)の場合と異なるところがないため、説明を省略する。
【0034】
次に、図9および図10を用いて、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の印刷処理を実行中に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の他の印刷処理またはセットアップを割り込みで行う場合について説明する。図9は、画像サイズが1.25ドラム間隔の印刷処理の実行中に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔である他の印刷処理(図中、ハッチングで示す)が割り込まれた場合の、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置および中間転写体10上に転写されるトナー像の関係の一例を示した図である。
図9(A)において、潜像形成手段7が画像1の潜像の形成を開始する位置をAとすると、画像2の画像サイズは非整数倍ドラム間隔であるため、調整手段402は画像2の潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、Bから画像2の潜像の形成を開始する。次に、潜像形成手段7は、画像1Aの潜像の形成を開始する。画像1Aの画像サイズも非整数倍ドラム間隔であるため、調整手段402は、画像1Aの潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、Cから画像1Aの潜像の形成を開始する。残りの画像についても同様に、画像サイズが非整数倍であるため、調整手段402は潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、画像形成装置1は、生産性を優先した画像形成処理を実行する。
図9(B)〜(D)は、画像1の潜像の形成を開始する位置が、B・C・Dの各位置であった場合について調整手段402が、潜像の形成を開始する位置を調整する様子を示した図である。調整手段402が実行する処理については、(A)の場合と異なるところがないため、説明を省略する。
【0035】
図10は、画像サイズが2.5ドラム間隔の印刷処理を実行中に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔である他の印刷処理(図中、ハッチングで示す)が割り込まれた場合の、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置および中間転写体10上に転写されるトナー像の関係の一例を示した図である。
図10(A)において、潜像形成手段7が画像1の潜像の形成を開始する位置をAとすると、画像2の画像サイズは非整数倍ドラム間隔であるため、調整手段402は、画像2の潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、Cから画像2の潜像の形成を開始する。次に、潜像形成手段7は、画像1Aの潜像の形成を開始する。画像1Aの画像サイズも非整数倍ドラム間隔であるため、調整手段402は、画像1Aの潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、Aから画像1Aの潜像の形成を開始する。残りの画像についても同様に、画像サイズが非整数倍であるため、調整手段402は、潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、画像形成装置1は、生産性を優先した画像形成処理を実行する。
図10(B)〜(D)は、画像1の潜像の形成を開始する位置が、B・C・Dの各位置であった場合について、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置および中間転写体10上に転写されるトナー像の関係の一例を示した図である。調整手段402が実行する処理については、(A)の場合と異なるところがないため、説明を省略する。
【0036】
ここで、再度、図4を用いて調整手段402について更に説明する。調整手段402は、受付手段403から画像形成装置1の動作モードを入力する。調整手段402は、受付手段403から入力した動作モードおよび画像サイズに基づいて、潜像の形成を開始する位置を調整する。
【0037】
ここで、図11を用いて、調整手段402が、画像サイズおよび動作モードに基づいて潜像の形成を開始する位置を調整するか否か説明する。図11は、画像サイズおよび動作モードに基づいて、調整手段402が潜像の形成を開始する位置を調整するか否かを定めた表の一例である。
まず、画像サイズが整数倍ドラム間隔の場合について説明する。画像サイズが整数倍ドラム間隔で、受付手段403から通常モードまたは画質優先モードを入力した場合、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整する。画像サイズが整数倍ドラム間隔で、受付手段403から生産性優先モードを入力した場合、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置を調整しない。
次に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の場合について説明する。画像サイズが非整数倍ドラム間隔で、受付手段403から通常モードまたは生産性優先モードを入力した場合、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置を調整しない。画像サイズが非整数倍ドラム間隔で、受付手段403から画質優先モードを入力した場合、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整する。
【0038】
上記の関係について、図12を用いて説明する。図12は、画像サイズおよび動作モードの違いによる、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置と中間転写体10上に配置されるトナー像との関係の一例を示したものである。
図12(1)は、画像サイズが整数倍である場合に、各動作モードの違いによる潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置と中間転写体10上に配置されるトナー像との関係の一例を示したものである。
図12(1)では、画像サイズが整数倍ドラム間隔の画像を印刷している間に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の印刷処理を割り込みで行う場合を例に用いて説明する。どの動作モードについても、潜像形成手段7が画像1の潜像の形成をAから開始したとする。
動作モードが通常モードの場合(A)および画質優先モードの場合(C)、調整手段402は図8で説明したように、画像3の潜像の形成を開始する位置がAからとなるように、潜像形成手段7および感光体ドラム6を調整する。
しかし、動作モードが生産性優先モード(B)の場合、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置を調整しないので、潜像形成手段7は、画像3の潜像の形成をCから開始し、画像3以降の画像についても同様に、Cから潜像の形成を開始する。
【0039】
図12(2)は、画像サイズが非整数倍である場合に、各動作モードの違いによる潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置と中間転写体10上に配置されるトナー像との関係の一例を示したものである。
図12では、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の画像を印刷している間に、画像サイズが非整数倍ドラム間隔である画像の他の印刷処理を割り込みで行う場合を例に用いて説明する。どの動作モードについても、潜像形成手段7が画像1の潜像の形成をAから開始したとする。
動作モードが通常モードの場合(A)および生産性優先モードの場合(B)、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、連続してトナー像が配置されるように各画像の潜像の形成を行う。
次に、動作モードが画質優先モードの場合について説明する。図12(2)(C)において画像1を含む印刷処理については画質優先モードが選択され、画像1Aを含む印刷処理については通常モードが選択されていたとする。すると、調整手段402は、画像1を含む印刷処理については、動作モードが画質優先モードであるため、潜像の形成を開始する位置が特定の位置になるように調整する。したがって、潜像形成手段7は、画像2の潜像の形成をAから開始し、割り込みで印刷処理が行われた画像2Aの後に来る画像3の潜像の形成もAから開始する。また、潜像形成手段7は、画像4以降の画像についても潜像の形成をAから開始する。一方、画像1Aおよび画像2Aについては、動作モードが通常モードであるため、調整手段402は、潜像形成手段7が潜像を形成する位置を調整しない。
本構成により、画像サイズが非整数倍ドラム間隔であっても、動作モードが画質優先モードであれば、画像形成装置1は形成する画像の画質を一定レベルに保つよう画質を優先した画像形成処理を実行できる。また、画像サイズが整数倍ドラム間隔であっても、動作モードが生産性優先モードであれば、画像形成装置1は生産性を優先した画像形成処理を実行できる。
【0040】
次に、図13を用いて、画像データを入力した画像形成装置が行う処理について説明する。図13は画像データを入力した画像形成装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
制御部40は、まず画像データに含まれる画像サイズを確認し、画像サイズが整数倍ドラム間隔の印刷処理か否かを判定する(ステップS10)。画像サイズが整数倍ドラム間隔の印刷処理の場合(ステップS10/YES)、制御部40は、動作モードが生産性優先モードか否かを確認する(ステップS11)。生産性優先モードの場合(ステップS11/YES)、制御部40は潜像の形成を開始する位置の調整を行わず、潜像形成手段7は潜像を形成する(ステップS12)。画像形成部20は、潜像を現像し、中間転写体10を介して記録材へと転写し、画像データに基づく画像の形成処理を実行する(ステップS13)。画像形成部20が画像の形成処理を実行した後、制御部40は、画像データに含まれる全ての画像の形成処理を終了したか否かを確認する(ステップS14)。画像データに含まれる全ての画像の形成処理が終了していない場合(ステップS14/NO)、制御部40および画像形成部20は、画像データに含まれる画像の形成が終了するまでステップ12からステップ14までの処理を繰り返す。そして、画像データに含まれる画像の形成処理が終了したら(ステップS14/YES)、画像形成装置1は画像形成処理を終了する。
【0041】
画像サイズが整数倍ドラム間隔の印刷処理であり(ステップS10/YES)、かつ、生産性優先モードではない場合(ステップS11/NO)、制御部40は、感光体ドラム6上の特定の位置から潜像を形成するように感光体ドラム6と潜像形成手段7を制御する。まず、制御部40は、画像データに含まれる最初の画像に基づく潜像の開始位置を調整する(ステップS15)。そして、最初の潜像を配置した感光体ドラム上の位置をRAM42に記憶する(ステップS16)。画像形成部20は、感光体ドラム6上に形成されたトナー像により、画像形成処理を行う(ステップS17)。次に、制御部40は、ステップS16で記憶した位置から潜像の形成を開始するように、感光体ドラム6と潜像形成手段7とを調整する(ステップS18)。そして、画像形成部20は、画像の形成処理を実行する(ステップS19)。制御部40は、画像データに含まれる全ての画像について画像形成処理が終了したか否かを確認する(ステップS20)。画像データに含まれる全ての画像について画像形成処理が終了していない場合(ステップS20/NO)、制御部40および画像形成部20は、画像データに含まれる画像の形成が終了するまでステップS18からステップS20を繰り返す。そして、画像データに含まれる画像の形成処理が終了したら(ステップS20/YES)、画像形成装置1は画像形成処理を終了する。
【0042】
画像形成装置1が入力した画像データに含まれる画像サイズが整数倍ドラム間隔でない場合(ステップS10/NO)、制御部40は、動作モードが画質優先モードか否かを確認する(ステップS30)。動作モードが画質優先モードではない場合(ステップS30・NO)、潜像の形成を開始する位置の調整を行わず、潜像形成手段7は潜像を形成する(ステップS31)。画像形成部20は、画像の形成処理を実行する(ステップS32)。制御部40は、画像データに含まれる画像の形成処理を終了したか否かを確認する(ステップS33)。画像データに含まれる全ての画像について画像形成処理が終了していない場合(ステップS33/NO)、制御部40および画像形成部20は、画像データに含まれる画像の形成が終了するまでステップS31からステップS33を繰り返す。そして、画像データに含まれる全ての画像の形成処理が終了したら(ステップS33/YES)、画像形成装置1は画像形成処理を終了する。
【0043】
画像サイズが非整数倍ドラム間隔の印刷処理であり(ステップS10/NO)、かつ、画質優先モードではない場合(ステップS30/YES)、制御部40は、感光体ドラム6上の特定の位置から潜像を形成するように感光体ドラム6と潜像形成手段7とを制御する。まず、制御部40は、画像データに含まれる最初の画像に基づく潜像の開始位置を調整する(ステップS34)。そして、最初の潜像を配置した感光体ドラム6上の位置をRAM42に記憶する(ステップS35)。画像形成部20は、画像の形成処理を行う(ステップS36)。次に、制御部40は、ステップS16で記憶した位置から潜像の形成を開始するように、感光体ドラム6と潜像形成手段7とを調整する(ステップS37)。そして、画像形成部20は、画像の形成処理を実行する(ステップS38)。制御部40は、画像データに含まれる全ての画像について画像形成処理が終了したか否かを確認する(ステップS39)。画像データに含まれる全ての画像について画像形成処理が終了していない場合(ステップS39/NO)、制御部40および画像形成部20は、画像データに含まれる画像の形成が終了するまでステップS37からステップS39を繰り返す。そして、画像データに含まれる全ての画像の形成処理が終了したら(ステップS39/YES)、画像形成装置1は画像形成処理を終了する。
なお、ステップS10の処理を実行するCPUが算出手段401に該当する。また、ステップS11、ステップS12、ステップS15、ステップS16、ステップS18、ステップS30、ステップS31、ステップS34、ステップS35、ステップS37の処理を実行するCPUが調整手段402に該当する。
【0044】
以上の説明から明らかなように、本実施例によれば、画像形成装置1は、画像サイズに応じて、画質を一定のレベルに保つよう画質を優先させた印刷処理、または、生産性を優先させた印刷処理を選択し、印刷処理を実行することができる。また、動作モードが画質優先モードであれば、画像サイズが非整数倍ドラム間隔であっても、潜像の形成を開始する位置を調整して画質を優先させた印刷処理を実行できる。一方、動作モードが生産性優先モードであれば、画像サイズが整数倍ドラム間隔であっても、画像形成装置1は、生産性を優先させた印刷処理を実行できる。
さらに、動作モードをユーザが選択することにより、ユーザは自己が所望する画質を実現した画像を得ることができる。
【0045】
上述した実施例は、本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
例えば、本実施例では、感光体ドラム6には、図5のように潜像の形成を開始できる位置として、A・B・C・Dの4箇所の位置が定められていたが、図14に示すように、A・B・Cの3箇所の位置が定められていても良い。図14は、潜像の形成を開始できる位置として、A・B・Cの3箇所の位置が定められている感光体ドラム6を拡大した図である。図14に示す感光体ドラム6によって、画像サイズが整数倍ドラム間隔および非整数倍ドラム間隔である場合の、潜像形成手段7が潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置と、中間転写体10上に転写されるトナー像との関係を示したものが図15である。
潜像の形成が開始できる位置として4箇所の位置を定めた場合と同様に、潜像形成手段7がAから潜像の形成を開始した場合、調整手段402は、画像サイズが整数倍ドラム間隔の場合は、他のページについても潜像の形成をAから開始するように、感光体ドラム6および潜像形成手段7を調整する。一方、画像サイズが非整数倍ドラム間隔の場合は、調整手段402は、潜像の形成を開始する感光体ドラム6上の位置を調整しない。したがって、潜像形成手段7は、中間転写体10上に連続してトナー像が転写されるように、潜像を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の一例を示した図である。
【図2】本発明が適用される画像形成装置のシステム構成の一例を示した図である。
【図3】制御部のハードウェア構成の一例を示した図である。
【図4】制御部の機能ブロック図の一例を示した図である。
【図5】潜像の形成を開始できる感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図6】画像サイズが整数倍ドラム間隔である場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図7】画像サイズが非整数倍ドラム間隔である場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図8】画像サイズが整数倍ドラム間隔である印刷処理に本発明を適用した場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図9】画像サイズが1.25ドラム間隔である印刷処理に本発明を適用した場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図10】画像サイズが2.5ドラム間隔である印刷処理に本発明を適用した場合に、潜像の形成が開始される感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図11】画像サイズおよび動作モードに基づいて、調整手段が潜像の形成を開始する位置を調整するか否かについて示した図である。
【図12】画像サイズおよび動作モードの違いによる、潜像の形成が開始される感光体ドラム6上の位置と中間転写体10上に配置されるトナー像との関係の一例を示したものである。
【図13】画像形成装置が実行する処理の一例を示したフローチャートである。
【図14】潜像の形成を開始できる感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【図15】潜像の形成が開始される感光体ドラム上の位置の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0047】
1…画像形成装置
5C、5M、5Y、5K…画像形成ユニット
6C、6M、6Y、6K…感光体ドラム(像保持体)
7C、7M、7Y、7K…潜像形成手段
8C、8M、8Y、8K…現像器
9C、9M、9Y、9K…クリーナ
10…中間転写体
11…二次転写部
12…定着部
13…排出口
20…画像形成部
30…給紙部
40…制御部
41…CPU
42…RAM
43…ROM
44…入出力部
50…操作部
100…外部装置
401…算出手段
402…調整手段
403…受付手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形成する画像のサイズを算出する算出手段と、
前記算出手段が算出した画像のサイズが第1のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置が常に特定の位置になるように調整し、画像のサイズが第2のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置を任意の位置に調整する調整手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1のサイズは前記像保持体の周長の整数倍であり、前記第2のサイズは前記像保持体の周長の非整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像保持体は、前記潜像形成手段が潜像の形成を開始する位置として、予め定められた複数の異なる位置を有し、
前記調整手段は、1つの画像形成処理に含まれる複数の画像を形成する場合に、前記予め定められた複数の異なる位置のうちいずれか1つの位置に、前記潜像形成手段が前記複数の画像に応じた潜像の形成を開始する位置を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記調整手段は、画像形成装置の動作モードに基づいて、前記潜像形成手段が潜像の形成を開始する前記像保持体上の位置を調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記動作モードは、形成する画像の画質を優先する画質優先モードと、形成する画像の生産性を優先する生産性優先モードとを含み、
前記調整手段は、画質優先モードの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する位置を調整し、生産性優先モードの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する位置を調整しないことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像形成装置の動作モードをユーザから受付ける受付手段を更に備え、
前記調整手段は、前記受付手段が受付けた前記動作モードに基づいて、前記潜像形成手段が潜像の形成を開始する前記像保持体上の位置を調整することを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
形成する画像のサイズを算出する算出ステップと、
前記算出ステップが算出した画像のサイズが第1のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置が常に特定の位置になるように調整し、画像のサイズが第2のサイズの場合に、潜像形成手段が潜像の形成を開始する像保持体上の位置を任意の位置に調整する調整ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−134119(P2010−134119A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308964(P2008−308964)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】