説明

画像形成装置及びデータ転送装置

【課題】データ転送方法を工夫して、高解像度画像出力モードにおいても、データ伝送経路を増やすことなく、画像及び属性データを転送できるようにする。
【解決手段】画像及び属性データの解像度を設定する操作部14と、ここに設定された解像度に基づく画像及び属性データを画像入力する画像入力部11と、画像及び属性データを画像処理して所定の解像度の画像データを出力する画像処理部17と、画像及び属性データを専用の伝送路を介して画像処理部17に転送するデータ転送部16と、画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、解像度に基づいて画像データを圧縮すると共に属性データを増加し、圧縮後の画像データを専用の伝送路を介して画像入力部11から画像処理部17へ転送すると共に、圧縮後の画像データを転送する合間に、増加後の属性データを画像データ専用の伝送路を介して転送するように制御する制御部15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、低解像度画像出力モード及び高解像度画像出力モードの切り換えに基づいて所定の用紙に画像を形成するカラープリンタや、カラー用の複写機、複合機等に適用可能な画像形成装置及びデータ転送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー用の画像データに基づいて色画像を形成するカラープリンタや、原稿の画像を読み取ってカラー画像再生用の画像信号を出力するスキャン機能を備えたカラー用の複写機や、複合機が使用される場合が多くなってきた。
【0003】
例えば、カラープリンタはパーソナルコンピュータ等の外部装置から、カラー画像を構成する赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)系の画像データを入力し、画像処理後の画像データを画像形成部に出力する。電子写真方式を採用した画像形成部によれば、RGB系の画像データを色変換した後のイエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色及び黒(BK)色用の画像データに基づいてカラーのトナー像を形成する。
【0004】
画像形成部は、Y,M,C,BK色の像形成出力機能を各々分担する画像形成ユニットを備え、各作像色毎に帯電器によって一様に帯電された感光体ドラムに、画像データに基づいて静電潜像が、ポリゴンミラー等を使用した走査露光部により形成される。
【0005】
この静電潜像は各作像色毎に現像器によって現像される。このような帯電、露光、現像を行い、感光体ドラム上に形成されたカラートナー像が、例えば、中間転写ベルト上で重ね合わされ、ここに重ね合わされたカラートナー像が転写部によって所望の用紙に転写される。所定の用紙上に転写されたトナー像は、定着部により定着される。この結果、画像データに基づくカラー画像を所定の用紙に形成することができる。
【0006】
この種のカラープリンタには、データ転送系によって画像処理系間が接続される。図13は従来例に係るカラープリンタ200のデータ転送系及び画像処理系の構成例を示すブロック図である。図13に示すカラープリンタ200は、画像処理系としての画像入力部11、画像メモリ13及び画像処理部17と、データ転送系としての画像メモリ制御部12とを有して構成される。
【0007】
画像入力部11の出力は画像メモリ制御部12の一方の入力に接続される。画像メモリ制御部12の他方の入力には画像メモリ13が接続される。画像メモリ制御部12の出力には画像処理部17の入力が接続される。画像処理部17の出力には図示しない画像形成部が接続される。これらにより、カラープリンタ200のデータ転送系及び画像処理系を構成する。
【0008】
続いて、図14A〜図14Cを参照して、従来例に係るカラープリンタ200における画像及び属性データの読み出しタイミング例について説明する。図13に示したカラープリンタ200によれば、画像入力部11で、カラー画像を構成する所定の解像度に基づく画像データ{C,M,Y,K}がビットマップに展開され、例えば、8ビットの画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に2ビットの属性データA[1:0]が付加される。画像データ{C,M,Y,K}は画像形成部によって形成されるカラー画像を表現するための画素単位のデータである。属性データ{A}は、画像データ{C,M,Y,K}の画素毎に付加されて画質を指示するためのデータである。
【0009】
属性データA[1:0]は、その一つ一つの値がそれぞれ固有な意味を持っている。属性データA[1:0]において、0=”文字”、1=”写真”のような意味が付与されている。画像及び属性データは、画像メモリ制御部12の書き込み読み出し制御によって、画像入力部11又は画像メモリ13から読み出される。
【0010】
カラープリンタ200によれば、画像形成部の像担持体における当該ラインの水平画像有効期間を規定する信号、すなわち、図14Aに示す水平画像有効信号(以下でHV信号という)がハイレベルになる期間(7200[クロック])を利用して、図14Bに示す各色の8ビットの画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を画像入力部11又は画像メモリ13から画像処理部17へ読み出すと共に、図14Cに示す2ビットの属性データA[1:0]を画像入力部11又は画像メモリ13から画像処理部17へ読み出すようになされる。
【0011】
ここに読み出された画像及び属性データは画像処理部17に転送され、画像処理部17では属性データA[1:0]に応じて別々に各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]の中の各画素が画像処理され、文字や写真等に対応して画像データの輝度調整がなされる。
【0012】
この種の画像入力部11に関連して、特許文献1には画像処理装置が開示されている。この画像処理装置によれば、データ展開部、画像補正部及びデータ送信部を備える。データ展開部は、ホスト装置からの画像情報をビットマップデータに展開する。画像補正部は、データ展開部によって、ビットマップ展開されたビットマップデータを1ラインずつビデオDMA転送して画像補正を行う。データ送信部は、画像補正部から得られるシリアルのビデオデータをプリンタエンジンに送信する。プリンタエンジンは、シリアルのビデオデータに基づいて画像を印字する。
【0013】
これを前提にして、データ展開部が、ホスト装置からの画像情報をビットマップデータに展開するときに、ある1ラインと同じデータがNライン連続して存在する場合、連続しているNラインの同一データブロックに識別番号を付け、識別番号と連続ライン数Nを同一データブロックの先頭にラインヘッダとして持たせて、識別番号と連続ライン数Nが付けられたラインヘッダのビットマップデータ以外を間引いて圧縮するようにした。次のラインが直前のラインと全く同一のデータであることを示す情報を非転送期間に送信する方法を採っている。このように画像処理装置を構成すると、ビットマップデータを効率良く圧縮できるというものである。
【0014】
更に、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]の転送に関連して、特許文献2には画像処理装置が開示されている。この画像処理装置によれば、データ展開部、画像補正部及びデータ送信部を備える。データ展開部は、ホスト装置からの画像情報をビットマップデータに展開する。画像補正部は、データ展開部によって、ビットマップ展開されたビットマップデータを1ラインずつビデオDMA転送して画像補正を行う。データ送信部は、画像補正部から得られるシリアルのビデオデータをプリンタエンジンに送信する。プリンタエンジンは、シリアルのビデオデータに基づいて画像を印字する。
【0015】
これを前提にして、画像補正部がビットマップデータの1ライン毎の先頭に、1ラインをN分割した各ブロックが全て白又は黒のデータであるか白黒が混在したデータであるかを示すNビットのデータ情報をラインヘッダとして持たせ、各ブロックが全て白又は黒のデータのラインをビットマップデータから間引いて圧縮し、ラインヘッダの情報のみをビデオデータに切り替えて、プリンタエンジンに送信するようにした。次のラインが白のみ/黒のみであることを示す情報を非転送期間に送信する方法を採っている。このように画像処理装置を構成すると、DMA転送の回数を減らしてシステムバスの負担を軽減できるというものである。
【0016】
なお、画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]や、属性データA[1:0]等を非可逆圧縮して高解像度化し、高解像度化後の画像及び属性データを画像入力部11又は画像メモリ13から画像処理部17へ読み出すような要求がある。
【0017】
この種の非可逆圧縮機能を備えた画像形成装置に関連して、特許文献3には圧縮方法、伸長方法及び画像処理装置が開示されている。この画像処理装置によれば、画像のデータを量子化して圧縮する場合に、メモリ及び画像縮退変換部を備える。画像縮退変換部は、画素毎に量子化の方法を決定し、当該決定した方法に従って画素単位で画像のデータを量子化する。これを前提にして、画像縮退変換部が、当該量子化された画像のデータを量子化の方法に拘わらずメモリの同じ領域に保持させるとともに、この量子化されたデータに対応して、用いた量子化の方法を識別するための識別データをメモリに保持させるようにした。
【0018】
このように画像処理装置を構成すると、高解像度の維持が必要な画像領域の画素については高解像度の維持が可能な量子化の方法に決定する等、画素単位で画像の特性に応じた量子化を行うことができ、圧縮によって生じる画質劣化を抑制できるというものである。特許文献3によれば、同一サイズの画像に対して、同じ階調数を確保したまま解像度を2倍にすると、画像データサイズは4倍となる。当然非圧縮の高解像度画像を転送するためには4倍の帯域が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2000−138823号公報(第3頁 図2)
【特許文献2】特開2000−025275号公報(第4頁 図2)
【特許文献3】特開2009−094019号公報(第9頁 図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
ところで、従来例に係るカラープリンタ200において、低解像度画像出力モード用の画像及び属性データを高解像度画像出力モード用の画像及び属性データに変換して画像を形成出力させたいとする要求がある。しかし、次のような問題がある。
【0021】
i.図13に示したカラープリンタ200によれば、画像メモリ制御部12が、画像入力部11によって画像入力された画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[1:0]を画像メモリ13から画像処理部17へ転送する際に、画像形成部の像担持体における当該ラインの水平画像有効期間に、各色の画像データ専用のデータバス(伝送路)及び属性データ専用のデータバス(伝送路)を使用して同時に転送するようになされる。
【0022】
一般に、画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]は、一階調を連続データで表現するようになされるが、解像度を例えば2倍にして、非可逆圧縮した場合、非可逆圧縮後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]は、視認できないレベルの小さな誤差が許容される。これに対して、画素毎に付与される属性データA[1:0]は、解像度を2倍にした場合、データ量が4倍に増加する。文字や写真等の属性を指示する属性データは、すべての値が各々異なる意味を持って各画素に付与されるので、非可逆圧縮が許されない。従って、解像度を2倍にすると、データ量が4倍になる。しかし、誤差が許容できる条件下では、所定の非可逆圧縮によって、帯域を増やさずに転送することが可能である。これに対して、属性データA[1:0]だけは、Aも4倍となる帯域を必要とする。このため、従来例に係る水平画像有効期間に、増加された属性データA[7:0]等を転送する方法を採ると、低解像度画像出力モード用に設定された属性データ専用の伝送路が破綻するという問題がある。
【0023】
ii.従って、非可逆圧縮ができない属性データA[1:0]のために、データ伝送路のバスビット幅を拡張し、伝送帯域を確保しなければならない。因みに、属性データの高解像度化のために属性データ専用の伝送路を拡張する方法が考えられるが、各LSIの端子の増加や、配線の増加を伴う。LSIの端子の増加は、パッケージの大型化によるコストアップの可能性が大きい。配線の増加は、基板サイズ又は層数のアップや、複数基板を跨ぐ場合のコネクタ/ケーブル極数の増加等のコストアップ要因が多い上、バス幅の増加によって、バス内の時間的バラツキ(スキュー)が無視できなくなるリスクが伴うという問題がある。
【0024】
iii.カラープリンタ200において、低解像度画像出力モード用に設定されたデータ伝送路の構成に変更を加えないまま高解像度画像出力モードを実現しようとした場合であって、特許文献3に見られるような圧縮技術だけを採用して画像形成装置を構成した場合、高解像度化した画像データを転送することはできても、属性データ用の伝送路を拡張しなければならないという上述のi及びiiの問題が依然として残る。これにより、低解像度画像出力モード用に設定されたデータ伝送路で、何らの工夫無しに、高解像度画像出力モードを行うとしても、画像データと属性データの解像度の差分が情報欠落に等しく、根本的な解決に至たらないという問題がある。
【0025】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、データ転送方法を工夫して、高解像度画像出力モードにおいても、データ伝送経路を増やすことなく、画像及び属性データを転送できるようにした画像形成装置及びデータ転送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記課題を解決するため、請求項1に係る画像形成装置は、像担持体を有し、所定の解像度の画像データに基づいて当該像担持体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部によって形成される前記画像を表現する画像データ及び当該画像データの画素毎に付加されて画質を指示する属性データの解像度を設定する設定部と、前記設定部によって設定された前記解像度に基づく画像及び属性データを画像入力する画像入力部と、前記画像入力部によって入力された前記画像及び属性データを画像処理して所定の解像度の画像データを出力する画像処理部と、前記画像入力部によって画像入力された所定の解像度に基づく前記画像及び属性データを各々専用の伝送路を介して前記画像処理部に転送するデータ転送部と、少なくとも、前記設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、前記解像度に基づいて画像データを圧縮すると共に前記画像データの専用の伝送路を高解像度用の属性データの経路として有効化し、圧縮後の前記画像データを画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送すると共に、圧縮後の画像データを転送する合間に、前記高解像度用の属性データの一部または全部を前記画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送すると共に、圧縮後の画像データを転送する合間に、増加後の前記属性データを前記画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送するように前記データ転送部を制御する制御部とを備えることを特徴とするものである。
【0027】
請求項1に係る画像形成装置によれば、画像形成部は像担持体を有しており、所定の解像度の画像データに基づいて当該像担持体に画像を形成する。設定部は、画像形成部によって形成される画像を表現する画像データ及び当該画像データの画素毎に付加されて画質を指示する属性データの解像度を設定する。画像入力部は、設定部によって設定された解像度に基づく画像及び属性データを画像入力する。
【0028】
画像処理部は、画像入力部によって入力される画像及び属性データを画像処理して所定の解像度の画像データを出力する。データ転送部は、画像入力部によって画像入力された所定の解像度に基づく画像データを当該画像入力部から画像データ用の伝送路及び属性データ用の伝送路を介して画像処理部に転送する。
【0029】
これを前提にして、制御部が、少なくとも、設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、解像度に基づいて画像データを圧縮すると共に画像データの専用の伝送路を高解像度用の属性データの経路として有効化し、圧縮後の画像データを画像データ用の伝送路を介して画像入力部から画像処理部へ転送すると共に、圧縮後の画像データを画像入力部から画像処理部へ転送する合間に、高解像度用の属性データの一部または全部を画像データ専用の伝送路を介して画像入力部から画像処理部へ転送するようにデータ転送部を制御するようになる。
【0030】
このようなデータ転送制御によって、低解像度の画像データ専用の伝送路を利用して高解像度の画像データを転送できると共に、当該画像データを転送する合間の低解像度の画像データ専用の伝送路を利用して高解像度の属性データを転送できるようになる。この結果、高解像度画像出力モード時、不足する帯域を画像及び属性データの非転送時間によって補足できるので、属性データも画像データと同じ解像度で転送できるようになる。
【0031】
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1において、前記画像形成部の像担持体の幅方向を主走査方向とし、当該像担持体の主走査方向の1ラインを走査する期間を水平画像有効期間としたとき、前記設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、前記制御部は、前記水平画像有効期間以外の時間帯を前記データ転送部に指示し、前記データ転送部は、指示された前記時間帯に高解像度用の属性データの一部または全部を前記画像入力部から画像処理部へ転送することを特徴とするものである。
【0032】
請求項3に係る画像形成装置は、請求項2において、前記設定部によって、前記画像形成部に対して低解像度画像出力モード又は高解像度画像出力モードのいずれかが設定され、前記高解像度画像出力モードが設定されると、前記制御部は、前記画像形成部の像担持体における当該ラインの水平画像有効期間と次のラインの水平画像有効期間との間のブランキング期間を指示して、増加後の前記属性データを前記画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送するように制御することを特徴とするものである。
【0033】
請求項4に係る画像形成装置は、請求項3において、前記画像形成部はカラー画像を形成するための各色用の複数の画像形成ユニットを有し、前記設定部によって高解像度画像出力モードが設定されると、前記制御部は、前記画像形成ユニットの各像担持体における当該ラインの水平画像有効期間以外の時間帯に、前記属性データの一部又は全部を各色の画像データ専用の伝送路に分配して前記画像処理部へ転送するように前記データ転送部を制御することを特徴とするものである。
【0034】
請求項5に係る画像形成装置は、請求項4において、前記設定部によって前記画像形成部に対して低解像度画像出力モードから高解像度画像出力モードが設定された場合に、前記制御部は、当該ライン目の画像データの転送に先行して、増加後の前記属性データを合成し並列化するように前記画像入力部又はデータ転送部を制御することを特徴とするものである。
【0035】
請求項6に係る画像形成装置は、請求項5において、前記制御部は、合成され並列化された当該ライン目の属性データを当該ライン目の各色の画像データに先行して前記水平画像有効期間以外の時間帯に画像データ専用の伝送路を介して前記画像処理部に送信し、当該時間帯に続く前記水平画像有効期間に、当該ラインの各色の画像データ及び属性データを各々専用の伝送路を介して前記画像処理部に送信するように前記データ転送部を制御することを特徴とするものである。
【0036】
請求項7に係るデータ転送装置は、画像を表現する画像データ及び当該画像データの画素毎に付加されて画質を指示する属性データの解像度を設定する設定部と、前記設定部によって設定された前記解像度に基づく画像及び属性データを画像入力する画像入力部と、前記画像入力部によって画像入力された所定の解像度に基づく前記画像及び属性データを送信側から各々専用の伝送路を介して受信側に転送するデータ転送部と、少なくとも、前記設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、前記解像度に基づいて画像データを圧縮すると共に前記画像データの専用の伝送路を高解像度用の属性データの経路として有効化し、圧縮された前記画像データを専用の伝送路を介して前記送信側から受信側へ転送すると共に、圧縮された前記画像データを送信側から受信側へ転送する合間に、前記高解像度用の属性データの一部または全部を前記画像データ専用の伝送路を介して前記送信側から受信側へ転送するように前記データ転送部を制御する制御部とを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0037】
請求項1に係る画像形成装置によれば、データ転送部を制御する制御部を備え、この制御部は、画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、当該解像度に基づく画像データを圧縮すると共に、画像データの専用の伝送路を高解像度用の属性データの経路として有効化し、圧縮後の画像データを画像データ用の伝送路を介して画像入力部から画像処理部へ転送すると共に、圧縮後の画像データを画像入力部から画像処理部へ転送する合間に、高解像度用の属性データの一部または全部を画像データ用の伝送路を介して画像入力部から画像処理部へ転送するように制御するものである。
【0038】
この構成によって、低解像度の画像データ用の伝送路を利用して高解像度の画像データを転送できると共に、当該画像データを転送する合間の低解像度の画像データ用の伝送路を利用して高解像度の属性データを転送できるようになる。これにより、高解像度画像出力モード時、不足する帯域を画像及び属性データの非転送時間によって補足できるので、属性データも画像データと同じ解像度で転送できるようになる。従って、LSIの端子数や配線本数等を増加することなく、文字や写真等の画質を指示する属性データの高解像度化が可能となる。
【0039】
請求項2に記載の画像形成装置によれば、データ転送部が制御部から指示された水平画像有効期間以外の時間帯に、増加後の属性データを画像入力部から画像処理部へ転送するので、圧縮後の画像データが画像データ用の伝送路を利用していない期間に、高解像度の属性データを転送できるようになる。
【0040】
請求項3に記載の画像形成装置によれば、高解像度画像出力モードが設定されると、制御部が当該ラインの水平画像有効期間と次のラインの水平画像有効期間との間のブランキング期間を指示するので、圧縮後の画像データが画像データ用の伝送路を利用していない期間に高解像度の属性データを転送できるようになる。
【0041】
請求項4に記載の画像形成装置によれば、高解像度画像出力モードが設定されると、制御部が当該ラインの水平画像有効期間以外の時間帯に属性データの一部を各色の画像データ専用の伝送路に分配して転送するので、圧縮後の画像データが各々のカラー画像データ用の伝送路を利用していない期間に高解像度の属性データを分散して転送できるようになる。
【0042】
請求項5に記載の画像形成装置によれば、高解像度画像出力モードが設定されると、制御部が当該ライン目の画像データの転送に先行して、増加後の属性データを合成し並列化するように画像入力部又はデータ転送部を制御するので、当該ラインの画像データを転送する前に、増加後の属性データを当該ラインの水平画像有効期間以外の時間帯に転送できるようになる。
【0043】
請求項6に記載の画像形成装置によれば、制御部が、合成され並列化された当該ライン目の属性データを当該ライン目の各色の属性データに先行して水平画像有効期間以外の時間帯に画像データ専用の伝送路を介して画像処理部に送信するので、高解像度の属性データを分散して転送できるようになる。
【0044】
請求項7に記載のデータ転送装置によれば、データ転送部を制御する制御部を備え、この制御部は、画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、当該解像度に基づく画像データを圧縮して送信側から画像データ用の伝送路を介して受信側に転送するように制御すると共に、圧縮された画像データを受信側に転送する合間に、増加後の属性データを送信側から画像データ用の伝送路を介して受信側に転送するように制御するものである。
【0045】
この構成によって、低解像度の画像データ用の伝送路を利用して高解像度の画像データを転送できると共に、当該画像データを転送する合間の低解像度の画像データ用の伝送路を利用して高解像度の属性データを転送できるようになる。これにより、LSIの端子数や配線本数等を増加することなく、文字や写真等の画像表現性を指示する属性データの高解像度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る実施形態としてのカラープリンタ100の構成例を示すブロック図である。
【図2】その画像書込み部3Cの構成例を示す説明図である。
【図3】その制御部15及びデータ転送部16の構成例を示すブロック図である。
【図4】(A)〜(C)は、データ転送部16における転送タイミング例を示す動作タイムチャートである。
【図5】その送信制御部51の構成例を示す回路図である。
【図6】そのデータ送信部61の構成例を示す回路図である。
【図7】(A)〜(F)は、データ送信部61における送信タイミング例を示す動作タイムチャートである。
【図8】(A)〜(K)は、送信制御部51における送信制御例を示す動作タイムチャートである。
【図9】その受信制御部52の構成例を示す回路図である。
【図10】そのデータ受信部63の構成例を示す回路図である。
【図11】(A)〜(E)は、データ受信部63における受信タイミング例を示す動作タイムチャートである。
【図12】(A)〜(K)は、受信制御部52における受信制御例を示す動作タイムチャートである。
【図13】従来例に係るカラープリンタ200のデータ転送系及び画像処理系の構成例を示すブロック図である。
【図14】(A)〜(C)は、カラープリンタ200における読み出しタイミング例を示す動作タイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る画像形成装置及び、データ転送装置について説明をする。図1に示すカラープリンタ100は、画像形成装置の一例を構成し、例えば、タンデム型の電子写真方式の画像形成部90を備えている。画像形成部90では画像情報に基づいて像担持体上にカラートナー像を形成し、その後、像担持体から所定の用紙へカラートナー像を転写し、当該カラートナー像を定着した後の記録紙を排紙するように動作する。
【0048】
カラープリンタ100は画像入力部11、画像メモリ制御部12、画像メモリ13、操作部14、制御部15、データ転送部16、画像処理部17、露光タイミング制御部18及び画像形成部90を有して構成される。
【0049】
画像入力部11は画像メモリ制御部12の一方の入力に接続され、操作部14によって設定された解像度に基づく画像データ{C,M,Y,K}及び属性データ{A}を画像入力するように動作する。ここに画像データ{C,M,Y,K}とは画像形成部90によって形成されるカラー画像を表現するための画素単位のデータをいう。属性データ{A}とは、画像データ{C,M,Y,K}の画素毎に付加されて画質を指示するためのデータをいう。画質を指示するための、例えば、2ビットの属性データA[1:0]は、文字や写真等の属性を意味する内容となる。画像入力部11には、ラスタライザが使用され、印刷ジョブをビットマップ画像に展開する。画像入力部11には図示ないスキャナ等の原稿読取装置や、パーソナルコンピュータが接続される。
【0050】
画像メモリ制御部12の他方の入力には画像メモリ13が接続され、画像入力部11から画像入力された所定の解像度の画像データ{C,M,Y,K}及び属性データ{A}を一時記憶する。画像メモリ13には固定磁気ディスク装置(HDD)や不揮発性のメモリ等が使用される。
【0051】
画像メモリ制御部12は、例えば、8ビットの画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]や、2ビットの属性データA[1:0]等を画像メモリ13に書き込む制御を実行したり、また、当該画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]、属性データA[1:0]を画像メモリ13から読み出す制御を実行する。
【0052】
画像メモリ制御部12の出力には、本発明に係るデータ転送装置の一例を構成するデータ転送部16の入力が接続される。データ転送部16の出力は画像処理部17の入力に接続される。データ転送部16は、画像入力部11によって画像入力された画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[1:0]が高解像度化され、その高解像度後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[7:0]を、例えば、画像メモリ13から画像処理部17へ転送する際に、画像形成部90の像担持体における当該ラインの水平画像有効期間以外の時間帯に、属性データA[7:0]の一部を各色の画像データ専用のデータバス(伝送路)に分配して転送するように動作する。
【0053】
ここに水平画像有効期間とは、画像形成部90の感光体ドラム1Y等の幅方向を主走査方向として、レーザービーム光Lbが感光体ドラム1Y等の主走査方向の1ラインを走査する期間をいう。なお、データ転送部16の内部構成例及びその動作例については、図3〜図13において詳述する。
【0054】
データ転送部16の出力には画像処理部17の入力が接続される。画像処理部17は、画像入力部11によって入力された画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を属性データA[1:0]に基づいて画像処理し、例えば、画素毎に輝度調整等を施した高品質の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を作成する。
【0055】
一方、データ転送部16には制御部15が接続され、当該制御部15には設定部の一例を構成する操作部14が接続される。操作部14は、画像形成部90によって形成される画像を表現する画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び当該画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]の画素毎に付加されて画質を指示する属性データA[1:0]の解像度を設定するように操作される。
【0056】
操作部14は解像度の設定において、例えば、画像形成部90に対して低解像度画像出力モード又は高解像度画像出力モードのいずれかが設定される。制御部15は、操作部14によって高解像度画像出力モードが設定されると、水平画像有効期間以外の時間帯に、属性データA[7:0]の一部を各色の画像データ専用の伝送路に分配して転送するようにデータ転送部16を制御する。
【0057】
データ転送部16は、高解像度後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[7:0]を画像メモリ13から画像処理部17へ転送する際に、水平画像有効期間以外の時間帯に、属性データA[7:0]の一部となる属性データA[7:2]を各色の画像データ専用のデータバス(伝送路)に分配して転送するようになる。
【0058】
上述の画像処理部17には露光タイミング制御部18が接続され、画像形成部90における露光タイミング等を制御する。露光タイミング制御部18には画像形成部90が接続される。画像形成部90は、シアン(C)色用の感光体ドラム1Cを有する画像形成ユニット10Cと、マゼンタ(M)色用の感光体ドラム1Mを有する画像形成ユニット10Mと、イエロー(Y)色用の感光体ドラム1Y(像担持体)を有する画像形成ユニット10Yと、黒(K)色用の感光体ドラム1Kを有する画像形成ユニット10K及び、1つの無終端状の中間転写ベルト6(像担持体)を有している。
【0059】
画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1Cの他に、帯電器2C、画像書込み部3C、現像器4C及び像形成体用のクリーニング部8Cを有して、シアン(C)色の画像を形成する。この例で、感光体ドラム1Cは時計方向に回転される。感光体ドラム1Cの斜め左側下方には、帯電器2Cが設けられ、感光体ドラム1Cの表面を所定の電位に帯電する。
【0060】
感光体ドラム1Cのほぼ真横には、これに対峙して、画像書込み部3Cが設けられ、事前に帯電された感光体ドラム1Cに対して、C色用の画像データ{C}に基づく所定の強度を有したレーザー光を走査露光する。画像書込み部3Cには、例えば、ポリゴンミラー方式のレーザー露光走査装置が使用される。感光体ドラム1CにはC色用の静電潜像が形成される。
【0061】
画像書込み部3Cの上方には現像器4Cが設けられ、感光体ドラム1Cに形成されたC色用の静電潜像を現像するように動作する。現像器4Cは、C色用の現像ローラを有している。現像器4Cは、C色用のトナー剤により静電潜像を現像する。以下で静電潜像をトナー剤により現像した画像をトナー像という。この感光体ドラム1Cに形成されたC色のトナー像は、中間転写ベルト6に転写される。感光体ドラム1Cの右側下方には、クリーニング部8Cが設けられ、前回の書込みで感光体ドラム1Cに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するように動作する。
【0062】
この例で、画像形成ユニット10Cの下方には画像形成ユニット10Mが設けられる。画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1M、帯電器2M、画像書込み部3M、現像器4M及び像形成体用のクリーニング部8Mを有して、マゼンタ(M)色の画像を形成する。画像形成ユニット10Mの下方には画像形成ユニット10Yが設けられる。画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Y、帯電器2Y、画像書込み部3Y、現像器4Y及び像形成体用のクリーニング部8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成する。
【0063】
画像形成ユニット10Yの下方には画像形成ユニット10Kが設けられる。画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1K、帯電器2K、画像書込み部3K、現像器4K及び像形成体用のクリーニング部8Kを有して、ブラック(BK)色の画像を形成する。感光体ドラム1C,1M,1Y,1Kには有機感光体(Organic Photo Conductor;OPC)ドラムが使用される。
【0064】
なお、画像形成ユニット10M,10Y,10Kの各部材の機能については、画像形成ユニット10Cの同じ符号のものについて、CをM,Y,Kに読み替えることで適用できるので、その説明を省略する。中間転写ベルト6上に転写されたトナー像は、重合されてカラートナー像(カラー画像)が形成される。中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、所望の用紙に転写され、その定着処理されて排紙される。これらにより、カラープリンタ100を構成する。
【0065】
続いて、図2を参照して、画像形成ユニット10C等における画像書込み部3Cの構成例及びその機能例について説明をする。図2に示すC色用の画像書込み部3Cは、ポリゴンミラー走査型の露光機能を有しており、レーザーダイオード31(図中、LDで示す)、ポリゴンミラー32、インデックスセンサ(以下IDXセンサ33という)及びレーザードライブ回路34から構成される。他の色用の画像書込み部3Cの機能を有するが、その説明は省略する。
【0066】
レーザードライブ回路34は図1に示した露光タイミング制御部18に接続され、所定の解像度のC色画像データC[7:0]を入力する。レーザードライブ回路34は、ディジタルアナログ(以下D/Aという)変換機能を有しており、C色画像データC[7:0]をD/A変換して点灯強度信号S34を生成する。点灯強度信号S34は、レーザーダイオード31の発光(照射)強度を制御する信号である。
【0067】
レーザードライブ回路34にはレーザーダイオード31が接続される。レーザーダイオード31は、画像書込み部3Cの本体の所定の位置に配設される。レーザーダイオード31は、点灯強度信号S34に基づいて所定強度のレーザービーム光Lbを発生し、ポリゴンミラー32の鏡面に向けて照射される。
【0068】
レーザーダイオード31の光軸の終端部の位置には、ポリゴンミラー32が回転可能に配設される。ポリゴンミラー32は多角形状を有している。図中では六角形で示している。ポリゴンミラー32は、例えば、所定の速度で反時計方向に回転する。
【0069】
ポリゴンミラー32から所定距離を置いた位置にはIDXセンサ33が配設される。IDXセンサ33は図1に示した露光タイミング制御部18に接続され、ポリゴンミラー32によって走査されるレーザービーム光Lbを検知してIDX信号S33を露光タイミング制御部18に出力する。
【0070】
画像書込み部3Cによれば、回転するポリゴンミラー32において、図5の破線円Iに示すポリゴンミラー32の鏡面角部位によって、ビーム走査が不連続となる。つまり、レーザービーム光Lbが当該鏡面角部位付近に当たっている期間は、ビーム走査には適さないものである。
【0071】
この期間は、ブランクタイムや帰線期間等と呼ばれ、水平画像有効期間に対して非転送期間として確保される。ここに水平画像有効期間とは、ポリゴンミラー32の鏡面角部以外にレーザービーム光Lbが当たる期間をいう。データ転送部16は、水平画像有効期間に所定の解像度のC色画像データC[7:0]を入力し、1ライン分の画素に相当する点灯強度信号S34をレーザーダイオード31に出力するようなタイミングチャートに従うことなる。
【0072】
本発明者は、属性データA[1:0]や、その高解像度後の属性データA[7:0]等は、画像処理部17でのみ必要であり、それより下流には出力しない点と、上述の非転送期間(帰線期間)は、画像書込み部3C等でのみ必要であり、それより上流のディジタル処理部では不要である点に着目した。
【0073】
そして、高解像度画像出力モード時には、上述の非転送期間として確保されているブランクタイムや帰線期間等の時間帯を利用して、画像入力部11又は画像メモリ13から画像処理部17に至るデータ転送部16のデータバス62aにおいて、属性データA[7:0]を転送するようにした。
【0074】
続いて、図3を参照して、カラープリンタ100における制御部15、データ転送部16の内部構成例及びその機能例について説明する。図3に示すデータ転送部16はデータ転送装置の一例を構成し、画像入力部11によって画像入力された所定の解像度に基づく画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を当該画像入力部11からデータ伝送用の伝送路62を介して画像処理部17に転送する。データ転送部16は、データ送信部61、データ伝送用の34ビットバス幅の伝送路62及びデータ受信部63を有して構成される。
【0075】
伝送路62は、カラー画像を階調表現するための、例えば、8ビットのC色画像データC[7:0]、8ビットのM色画像データM[7:0]、8ビットのY色画像データY[7:0]、8ビットのBK色画像データK[7:0]を伝送するデータバス62aと、2ビットの属性データA[1:0]を伝送する2ビット幅のデータバス62bとに割り当てられる。データバス62aとデータバス62bとは並走している。伝送路62にはプリント配線、シート配線又は通信ケーブルが使用される。
【0076】
この例で、データ送信部61の入力は、図1に示した画像メモリ制御部12に接続される。データ送信部61については、図6に示すような回路が使用される。データ送信部61の出力は、データバス62a,62bを介してデータ受信部63の入力に接続される。データ受信部63の出力は、画像処理部17の入力に接続される。データ受信部63については、図10に示すような回路が使用される。
【0077】
一方、制御部15は送信制御部51、受信制御部52、クロック発生部53、I/Oインターフェース54及び中央演算装置(以下CPU55という)を有して構成される。送信制御部51については図5に示すような回路が使用される。受信制御部52については、図9に示すような回路が使用される。
【0078】
上述のデータ送信部61には送信制御部51が接続され、データ受信部63には受信制御部52が接続される。送信制御部51及び受信制御部52にはクロック発生部53が接続される。クロック発生部53にはCPU55が接続される。CPU55にはI/Oインターフェース54が接続される。I/Oインターフェース54は図1に示した操作部14に接続される。
【0079】
CPU55は、少なくとも、操作部14によって画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[7:2]の解像度を増加する旨が設定されると、当該解像度に基づいて画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]の圧縮制御を実行する。
【0080】
この圧縮制御によれば、画像メモリ制御部12が、まず、CPU55の制御を受けて、例えば、2ビットの属性データA[1:0]を8ビットの属性データA[7:0]のように増加する。次に、画像メモリ制御部12は、画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を圧縮し、その圧縮後のデータを画像入力部11又は画像メモリ13から画像処理部17へ転送するようにデータ転送部16を制御する。
【0081】
この例では、当該ライン目の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]の転送に先行して、CPU55が増加後の属性データA[7:0]を合成し並列化するように画像入力部11又はデータ転送部16を制御する。
【0082】
CPU55は、圧縮後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を転送する合間に、増加後の属性データA[7:2]をデータ転送部16を介して画像入力部11又は画像メモリ13から画像処理部17へ転送するようにデータ転送部16を制御する。この合間については、CPU55が水平画像有効期間以外の時間帯をデータ転送部16に指示する。
【0083】
この例では、圧縮後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]が画像データ専用の伝送路62を利用していない期間が”合間”であり、この合間に、高解像度の属性データA[7:2]を転送できるようになる。これにより、基板や実装部品の構成を変更しないまま、高解像度の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び高解像度の属性データA[7:0]を出力することが可能となる。既存のデータ転送の帯域を最大限活用して、送信側から受信側へ必要な情報をすべて伝送することができる。
【0084】
続いて、図4A〜図4Dを参照して、データ転送部16における転送タイミング例について説明する。この例では、CPU55は、合成され並列化された当該ライン目の属性データA[7:0]を当該ライン目の各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に先行して水平画像有効期間以外の時間帯にデータバス62aを介して画像処理部17に送信し、当該時間帯に続く水平画像有効期間に、当該ラインの各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[1:0]を各々データバス62a,62bを介して画像処理部17に送信するようにデータ転送部16を制御する。
【0085】
すなわち、高解像度画像出力モード時に、図4Aに示すクロック信号(以下でCLK信号という)を基準にして、図4Bに示す水平画像有効信号(以下でHV信号という)がハイレベルのとき、図4Cに示す画像データC[7:0]、画像データM[7:0]、画像データY[7:0]及び、画像データK[7:0]を画像処理部17へ転送すると共に、属性データA[1:0]を転送する。HV信号がローレベルとなる帰線期間=1350[クロック]を利用して、属性データA[7:2]を転送するようにした。
【0086】
図3に示したクロック発生部53は、所定の周波数のCLK信号を発生する。CLK信号は、送信制御部51及び受信制御部52に供給される。データ送信部61では、低解像度画像出力モード設定時、画像メモリ制御部12から入力した各々8ビットの各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を図4Bに示すHV信号がハイレベルのとき、データバス62aを介してデータ受信部63に転送する共に、画像メモリ制御部12から入力した2ビットの属性データA[1:0]をデータバス62bを介してデータ受信部63に転送する。
【0087】
データ受信部63は、データ送信部61からデータバス62aを介して転送されてくる各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]をHV信号に基づいて受信する共に、データ送信部61からデータバス62bを介して転送されてくる属性データA[1:0]を受信する。
【0088】
また、データ送信部61では、高解像度画像出力モード時に、画像メモリ制御部12から入力した当該ライン目の8ビットの属性データA[7:0]の内の6ビットの属性データA[7:2]を図4Bに示すHV信号がローレベルのとき、データバス62aを介してデータ受信部63に転送する。これに続く図4Bに示すHV信号がハイレベルのとき、画像メモリ制御部12から入力した、各々8ビットの各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]をデータバス62aを介してデータ受信部63に転送する共に、2ビットの属性データA[1:0]をデータバス62bを介してデータ受信部63に転送する。
【0089】
データ受信部63は、データ送信部61からデータバス62aを介して転送されてくる6ビットの属性データA[7:2]を受信し、その後、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]をHV信号に基づいて受信する共に、データ送信部61からデータバス62bを介して転送されてくる属性データA[7:0]を受信する。
【実施例】
【0090】
図1に示したカラープリンタ100で取り扱われる各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]は、連続的な階調レベルで表現されるデータであるため、視覚的に差を認識できない階調レベルの劣化が許容できる。このため、画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]の非可逆圧縮処理が可能となる。
【0091】
これに対して、高解像度画像出力モードにおいて、低解像度画像出力モード時の解像度を2倍にすると、属性データA[1:0]は4倍となる。増加する画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に対応して増加する画像内の各画素に付与される属性データA[7:0]は、劣化が許容されないので、非圧縮で転送する方式が採らなければならない。
【0092】
これらの前提条件に対して、低解像度、例えば、600dpiの画像出力用に設定された基板上の伝送路62のビット幅(配線)を増やすことなく、高解像度、例えば、1200dpiの画像出力用の各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]、属性データA[7:0]を画像入力部11を通じて入力し、画像処理部17で画像処理させる場合を例に挙げる。
【0093】
この例では1ライン分の画素数を7200画素とする。また、高解像度画像出力モードにおいては、低解像度画像出力モードの2倍の解像度の画像を出力するものとする。高解像度の属性データA[7:2]を転送するための必要な1ライン当たりの帯域は、(1)式、すなわち、
7200×2ビット×4色 ・・・・・(1)
となる。このとき、属性データ専用のデータバス62bの帯域を超過してしまうデータ量は、(2)式、すなわち、
7200×2ビット×4色−7200×2ビット×1色=7200×2ビット×3色
・・・・・(2)
となる。
【0094】
一方、非転送期間には、並走する全てのデータバス62a,62bを使用できる。この期間のデータバス62a,62bのビット幅は、(3)式、すなわち、
8bit×4色+2bit=34bit ・・・・・(3)
となる。
【0095】
このデータバス62a,62bの全体に属性データA[7:2]を乗せて転送するものとすれば、(4)式、すなわち、
7200×2ビット×3色/34bit=1271[クロック](端数切り上げ)
・・・・・(4)
分の時間が確保できればよいことが分かる。
【0096】
ここで非転送期間に使用する伝送路62は、各色画像データ専用のデータバス62aと、属性データ専用のデータバス62bの全ての使用を限定するものではなく、例えば、特定色用のデータバスだけを使用したり、逆に属性データ専用のデータバス62bを使用しないで、各色画像データ専用のデータバス62aだけを利用するようにしてもよい。
【0097】
以下では、説明を簡単にするため、非転送期間には各色画像データ専用のデータバス62aのみを使用する場合を例に挙げる。非転送期間に使用するデータバス62aのビット幅は、(5)式、すなわち、
8bit×4色=32bit ・・・・・(5)
となる。従来方式で帯域を超えた属性データA[7:2]を転送するのに必要な非転送期間は、(6)式、すなわち、
7200×2bit×3/32=1350[クロック]・・・・・(6)
となる(図4D参照)。
【0098】
このとき、タイミングチャート上の非転送期間に十分なクロック数を確保できていない場合には、上記の非転送期間を確保できるように転送用のクロック(CLK)の動作周波数を上げればよい。例えば、高解像度画像出力モード実行時、クロック信号の動作周波数を上昇させて、非転送期間=1350[クロック]から1440[クロック]を確保すればよい。なお、非転送期間を使用せず、クロックの動作周波数だけを高速にする場合と本発明によるデータ転送方法とを比較すると、本発明によれば、クロックの動作周波数の上昇幅を抑制できるメリットがある。
【0099】
以下で、図5〜図12を参照して、データ転送部16における送信側の構成例及びその動作例と、受信側の構成例及びその動作例とに分けて説明をする。
【0100】
<データ転送部16における送信側の構成例>
[送信制御部51の内部構成例]
図5に示す送信制御部51は、4個のカウンタ501,505,506,510、3個のインバータ502,507,511、1個の二入力論理和回路(以下OR回路503という)、1個のコンパレータ504、4個以上のフリップ・フロップ回路(以下FF回路508,509,512,513という)、2個の入力端子521,522及び8個の出力端子531〜538を有して構成される。
【0101】
入力端子521はカウンタ501の一方の入力及びインバータ502の入力に接続される。インバータ502の出力は、OR回路503の一方の入力に接続される。OR回路503の出力はカウンタ501の他方の入力に接続される。カウンタ501の出力はコンパレータ504の一方の入力に接続される。
【0102】
コンパレータ504の他方の入力は、入力端子522に接続される。コンパレータ504の出力は出力端子531及びOR回路503の他方の入力及びカウンタ505の一方の入力に接続される。カウンタ505の他方の入力は、入力端子521に接続される。カウンタ505の出力は、出力端子532に接続される。
【0103】
また、入力端子521にはインバータ507の入力及びカウンタ506の一方の入力が接続される。インバータ507の出力は、出力端子533及びカウンタ506の他方の入力に接続される。更に、入力端子521にはFF回路508の一方の入力及び出力端子536が接続される。FF回路508の出力は、図示しない直列に接続した複数のFF回路を経て、その最終段のFF回路509の入力に接続される。FF回路509の出力は出力端子535に接続される。
【0104】
また、入力端子521にはインバータ511の入力及びカウンタ510の一方の入力が接続される。インバータ511の出力はカウンタ510の他方の入力に接続される。カウンタ510の出力はFF回路512の入力及び出力端子538に接続される。FF回路512の出力は、図示しない直列に接続した複数のFF回路を経て、その最終段のFF回路513の入力に接続される。FF回路513の出力は出力端子537に接続される。これらにより、送信制御部51を構成する。
【0105】
[データ送信部61の内部構成例]
以下では、説明を簡単にするため、非転送期間に使用するデータバス62a,62bを限定する。非転送期間に使用するデータバス62a,62bのビット幅は、(7)式、すなわち、
8bit×4色+2bit=34bit ・・・・・・(7)
である。
【0106】
高解像度画像出力モード実行時、8ビット幅(4画素分)の高解像度の属性データA[7:0]のうち、属性データ専用のデータバス62bで2bit(1画素分)は転送できるので、残りの6bit(3画素分)を分配するためには、6の倍数である30bitをデータ転送に使用する場合を例に挙げる。
【0107】
従来方式の帯域を超えた属性データA[7:2]を転送するのに必要な非転送期間は、(8)式、すなわち、
7200×2bit×3/30=1440[クロック]
・・・・・・(8)
となる。高解像度画像出力モード実行時、クロック信号の動作周波数を1350[クロック]から1440[クロック]へ上昇させる。
【0108】
これらを前提にして、図6に示すデータ送信部61は、13個の入力端子621〜634、5個のFF回路601〜605、4個のFIFOメモリ606〜610、4個のセレクタ611〜614、1個のインバータ615及び5個の出力端子65〜69を有して構成される。
【0109】
データ入力用の入力端子621は、FF回路601の入力及び属性データ専用のFIFOメモリ606(図中ではFIFO−Aと示す)の一方の入力に接続される。制御入力用の入力端子622〜625はFIFOメモリ606の他方の入力に各々接続される。ライトイネーブル用の入力端子622は、図3に示した送信制御部51の出力端子535に接続され、ライトアドレス用の入力端子623は、その出力端子537に接続され、リードアドレス用の入力端子624は、その出力端子538に接続され、リードイネーブル用の入力端子625は、その出力端子536に各々接続される。
【0110】
FF回路601の出力はFF回路602の入力及び、C色の画像データ専用のFIFOメモリ607(図中ではFIFO−Cと示す)の一方の入力に接続される。FF回路602の出力はFF回路603の入力及び、M色の画像データ専用のFIFOメモリ608(図中ではFIFO−Mと示す)の一方の入力に接続される。FF回路603の出力はFF回路604の入力及び、Y色の画像データ専用のFIFOメモリ609(図中ではFIFO−Yと示す)の一方の入力に接続される。FF回路604の出力はFF回路605の入力及び、BK色の画像データ専用のFIFOメモリ610(図中ではFIFO−Kと示す)の一方の入力に接続される。
【0111】
一方、FIFOメモリ606の出力は、出力端子69に接続される。FIFOメモリ607の出力は、セレクタ611の一方の入力に接続される。セレクタ611の出力は出力端子65に接続される。セレクタ611の他方の入力は入力端子629に接続される。
【0112】
FIFOメモリ608の出力は、セレクタ612の一方の入力に接続される。セレクタ612の他方の入力は入力端子630に接続される。セレクタ612の出力は出力端子66に接続される。FIFOメモリ609の出力は、セレクタ613の一方の入力に接続される。セレクタ613の他方の入力は入力端子631に接続される。セレクタ613の出力は出力端子67に接続される。
【0113】
4個のFIFOメモリ607〜610の他方の入力は、入力端子626,627,628,633に接続される。ライトイネーブル用の入力端子626は、図3に示した送信制御部51の出力端子531に接続され、ライトアドレス用の入力端子627は、その出力端子532に接続され、リードアドレス用の入力端子628は、その出力端子533に接続され、リードイネーブル用の入力端子633は、その出力端子534に各々接続される。
【0114】
FIFOメモリ610の出力は、セレクタ614の一方の入力に接続される。セレクタ614の他方の入力は入力端子632に接続される。セレクタ614の出力は出力端子68に接続される。入力端子629〜632は、図示しない所定の電位(例えば、ロー・レベル)に接続される。FIFOメモリ607〜610は、データ書き込み制御用の入力端子626,627及び、デー読み出し制御用の入力端子628,633に接続される。
【0115】
セレクタ611〜614はインバータ615を介してデータ選択制御用の入力端子634に接続される。出力端子65〜68は各色画像データ専用の32ビットのデータバス62aに接続され、出力端子69は属性データ専用の2ビットのデータバス62bに各々接続される。FIFOメモリ607には6ビット幅のFIFOメモリが使用され、FIFOメモリ608〜610には8ビット幅のFIFOメモリが使用される。これらにより、データ送信部61を構成する。
【0116】
<データ転送部16における送信側の動作例>
続いて、図7A〜図7Fを参照して、データ転送部16における送信タイミング例について説明をする。
【0117】
この例では、低解像度画像出力モードから高解像度画像出力モードが設定された場合に、合成され並列化された属性データA[7:2]を当該ライン目の各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に先行して、水平画像有効期間以外の時間帯に、データバス62aを介して送信し、この時間帯に続く水平画像有効期間に、当該ラインの各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[1:0]をデータバス62a,62bを介して送信する場合を前提とする。
【0118】
図7Aに示すHV信号がローレベルとなる区間は水平画像有効期間以外の時間帯であり、そのハイレベルとなる区間は水平画像有効期間である。図7Bに示すシリアルの8ビットの属性データA[7:0]は、HV信号に基づいてデータ送信部61に入力される。属性データA[7:0]は、ラインバッファを利用して1ラインだけ遅延されて、1ライン目の属性データA[7:0]から1ライン目の6ビットの属性データA[7:2]が分離される。シリアルの6ビットの属性データA[7:2]は、CLK信号に基づいてFF回路601〜FF回路605によって順次シフトされる。
【0119】
そして、図7Aに示したHV信号のハイレベルに続くローレベルの期間に、図7Dに示す分離後の1ライン目の6ビットの属性データA[7:2]が並列化(パラレル化)され、図7Eに示す1ライン目の各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に先行してデータバス62aを介してデータ受信部63に送信される。
【0120】
その際に、図6に示したFF回路601では、例えば、シリアルの6ビットの属性データA[7:2]がCLK信号に基づいてFIFOメモリ607に出力される。FIFOメモリ607では、WEN信号S1及びWAD信号S2に基づいて6ビットの属性データA[7:2]が書き込まれる。6ビットの属性データA[7:2]は、FIFOメモリ607からREN信号S3及びRAD信号S4に基づいて読み出される。
【0121】
また、FF回路602では、シリアルの2ビットの属性データA[1:0]及び4ビットの属性データA[7:4]がCLK信号に基づいてFIFOメモリ608に出力される。FF回路603では、シリアルの4ビットの属性データA[3:0]及び4ビットの属性データA[7:6]がCLK信号に基づいてFIFOメモリ609に出力される。
【0122】
FF回路604で、シリアルの6ビットの属性データA[5:0]がCLK信号に基づいてFIFOメモリ609に出力される。FF回路605では、シリアルの6ビットの属性データA[7:2]がCLK信号に基づいてFIFOメモリ610に出力される。
【0123】
上述のFIFOメモリ608では、WEN信号S1及びWAD信号S2に基づいて2ビットの属性データA[1:0]及び6ビットの属性データA[7:2]が書き込まれる。8ビットの属性データA[7:0]は、REN信号S3及びRAD信号S4に基づいてFIFOメモリ608から読み出される。
【0124】
FIFOメモリ609では、WEN信号S1及びWAD信号S2に基づいて2ビットの属性データA[1:0]及び6ビットの属性データA[7:2]が書き込まれる。8ビットの属性データA[7:0]は、FIFOメモリ609からREN信号S3及びRAD信号S4に基づいて読み出される。
【0125】
FIFOメモリ610には、WEN信号S1及びWAD信号S2に基づいて2ビットの属性データA[1:0]及び6ビットの属性データA[7:2]が書き込まれる。8ビットの属性データA[7:0]は、REN信号S3及びRAD信号S4に基づいてFIFOメモリ610から読み出される。
【0126】
また、FIFOメモリ607から出力される6ビットの属性データA[7:2]又は入力端子629に入力される画像データC[7:0]のいずれか一方が反転HV信号に基づいて選択され、セレクタ611から出力端子65へ出力される。FIFOメモリ608から出力される属性データA[7:0]又は入力端子630に入力される画像データM[7:0]のいずれか一方が、反転HV信号に基づいて選択され、セレクタ612から出力端子66へ出力される。
【0127】
FIFOメモリ609から出力される属性データA[7:0]又は入力端子631に入力される画像データY[7:0]のいずれか一方が、反転HV信号に基づいて選択され、セレクタ613から出力端子67へ出力される。FIFOメモリ610から出力される属性データA[7:0]又は入力端子632に入力される画像データK[7:0]のいずれか一方が、反転HV信号に基づいて選択され、セレクタ614から出力端子68へ出力される。その際に、インバータ635が入力端子634に供給されたHV信号を反転して、セレクタ611〜614に出力する。
【0128】
そして、図7Aに示したHV信号のローレベルに続くハイレベルの期間に、図7Cに示す1ライン目の2ビットの属性データA[1:0]がデータバス62bを介して送信されると共に、図7Eに示す1ライン目の8ビットの各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]がデータバス62aを介して送信される。1ライン目の属性データA[1:0]は、WEN信号S5及びWAD信号S7に基づいてFIFOメモリ606に書き込まれる。この2ビットの属性データA[1:0]は、FIFOメモリ606からREN信号S6及びRAD信号S8に基づいて読み出される。
【0129】
これにより、図7Dに示した1ライン目の6ビットの属性データA[7:2]と、図7Eに示す1ライン目の8ビットの各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]とを合成すると、図7Fに示すような合成後のデータが得られる。
【0130】
このデータ転送方法によれば、既存の伝送路62を使用して、図7Aに示したHV信号のハイ/ローレベルに基づいて、合成され並列化された属性データA[7:2]及び、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0],属性データA[1:0]をデータ受信部63に送信できるようになる。
【0131】
これにより、低解像度の画像データ専用に設計されたデータバス62a,62bを利用して高解像度の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を送信できると共に、当該画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を転送する合間の低解像度のデータバス62aを利用して高解像度の属性データA[7:0]を送信できるようになる。
【0132】
続いて、図8A〜図8Kを参照して、送信制御部51における送信制御例について説明する。この送信制御例では、画像メモリ13からのデータ読み出しについて、属性データA[7:2]を各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に対して、早めに読み出し、非転送期間前に属性データA[7:2]を各色のデータバス62aに分配し、非転送期間には属性データA[7:2]を転送するようにする。
【0133】
この例では、画像入力部11も、画像メモリ制御部12も、1ページ単位の大きなメモリを備えているので、属性データA[7:2]を画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]よりも先行して読み出すためには、REN信号S3を1ライン早く出力するようになされる。
【0134】
これらを制御条件にして、図3に示した送信制御部51は、CLK信号及びHV信号に基づいてライトイネーブル信号(以下でWEN信号S1という)、ライトアドレス信号(以下でWAD信号S2という)、リードイネーブル信号(以下でREN信号S3という)、リードアドレス信号(以下でRAD信号S4という)、ライトイネーブル信号(以下でWEN信号S5という)、ライトアドレス信号(以下でWAD信号S7という)、リードアドレス信号(以下でRAD信号S8という)を生成する。
【0135】
送信制御部51は、HV信号をそのままリードイネーブル信号(以下でREN信号S6という)として出力する。WEN信号S1,S5、WAD信号S2,S7、REN信号S3,S6、RAD信号S4及びS8は、送信制御部51からデータ送信部61に出力される。
【0136】
この例では、図8Aに示すCLK信号の時刻t1で、図8Bに示すHV信号はハイレベルである。図8Cに示すカウント値はm−1である。図8Dに示すFIFO−C,FIFO−M,FIFO−Y,FIFO−K用のWEN信号S1はローレベルである。WEN信号S1は、コンパレータ504によってα=βが検知されると発生される。その際に、図5に示したインバータ502はHV信号を反転して反転HV信号(HV(上線を省略する))をOR回路503に出力する。
【0137】
OR回路503では反転HV信号とWEN信号S1とを入力し、二入力論理和となるリセット信号S53がカウンタ501に出力される。カウンタ501はHV信号をカウントしてカウント値α=1〜mをコンパレータ504に出力する。カウンタ501はリセット信号S53に基づいてリセットされる。コンパレータ504はカウンタ501のカウント値αと、入力端子522に入力される被比較値βとを比較して一致検出をする。
【0138】
また、図8Eに示すFIFO−C,FIFO−M,FIFO−Y,FIFO−K用のWAD信号S2を成すカウント値はnである。WAD信号S2を成すカウント値は、WEN信号S1をカウントするカウンタ505によって発生される。カウンタ505はHV信号に基づいてリセットされる。図8Fに示すFIFO−C,FIFO−M,FIFO−Y,FIFO−K用のREN信号S3は、ローレベルである。REN信号S3は、インバータ507によってHV信号が反転されることで発生される。
【0139】
図8Gに示すFIFO−C,FIFO−M,FIFO−Y,FIFO−K用のRAD信号S4を成すカウント値は0である。RAD信号S4を成すカウント値は、カウンタ506によってREN信号S3がカウントされることで発生される。カウンタ506はHV信号に基づいてリセットされる。更に、図8Hに示すFIFO−A用のWEN信号S5はハイレベルである。WEN信号S5は、FF回路508〜509によってHV信号が所定時間シフトされることで発生される。
【0140】
図8Iに示すFIFO−A用のWAD信号S7を成すカウント値はi−3である。WAD信号S7は、FF回路512〜513によってRAD信号S8を所定時間シフトすることで発生される。図8Jに示すFIFO−A用のREN信号S6はハイレベルである。REN信号S6はHV信号をそのまま出力される。
【0141】
図8Kに示すFIFO−A用のRAD信号S8を成すカウント値はi−1である。RAD信号S8を成すカウント値i−1は、カウンタ510によってHV信号がカウントされることで発生される。カウンタ510は反転HV信号に基づいてリセットされる。反転HV信号は、インバータ511によってHV信号を反転することで得られ、カウンタ510に出力される。
【0142】
これを前提にして、図8Aに示すCLK信号の時刻t3の立ち上がりに同期して、図8Bに示すHV信号がローレベルに立ち下がり、図8Fに示すREN信号S3が立ち上がる。REN信号S3は、FIFOメモリ607〜610から各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]又は属性データA[7:2]を読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S3は、図5に示したインバータ507から出力端子533/入力端子628を介してFIFOメモリ607〜610へ順次出力される。
【0143】
また、CLK信号の時刻t3の立ち上がりに同期して、図8Jに示すREN信号S6が立ち下がる。REN信号S6は、FIFOメモリ606から属性データA[1:0]を読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S6は、図5に示したカウンタ506から出力端子534/入力端子633を介してFIFOメモリ607〜610へ順次出力される。
【0144】
そして、HV信号=ローレベルの立ち下がりに同期して、カウンタ501がカウントを開始し、図8Cに示すカウント値0,1,2,3,・・・mを順次コンパレータ504に出力する。カウンタ501は、図8Bに示すHV信号=ローレベルの期間中、カウント値0を発生し、HV信号=ハイレベルの期間中、1,2,3,・・・mを順次発生する。
【0145】
図8Dに示すWEN信号S1は図3に示したコンパレータ504から出力端子531に出力される。WEN信号S1は、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]又は属性データA[7:2]をFIFOメモリ607〜610に書き込む際にその書き込みを許可する信号である。WEN信号S1は、図5に示したコンパレータ504から出力端子531/入力端子626を介してFIFOメモリ607〜610へ順次出力される。
【0146】
図8Eに示すWAD信号S2を成すカウント値0,1,2,3,・・・nは、WEN信号S1に基づいてカウンタ505から順次発生される。WAD信号S2は、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]又は属性データA[7:2]をFIFOメモリ607〜610に書き込む際にその書き込み位置のアドレス値を示す信号である。WAD信号S2は、カウンタ505から出力端子532/入力端子627を介してFIFOメモリ607〜610に出力される。
【0147】
図8Gに示すRAD信号S4を成すカウント値0,1,2は、REN信号S3に基づいてカウンタ506から順次発生される。RAD信号S4は、FIFOメモリ607〜610から各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]又は属性データA[7:2]を読み出す際にその読み出し位置のアドレス値を示す信号である。RAD信号S4は、図5に示したカウンタ506から出力端子534/入力端子633を介してFIFOメモリ607〜610に出力される。
【0148】
また、図8Jに示すREN信号S6の立ち下がりに同期して、図8Kに示すRAD信号S8を成すカウント値0,1,2,3,・・・iが順次発生される。RAD信号S8は、図3に示したカウンタ510から出力端子538へ出力される。RAD信号S8は、FIFOメモリ606から属性データA[1:0]を読み出す際にその読み出し位置のアドレス値を示す信号である。
【0149】
次に、図8Aに示すCLK信号の時刻t3から2クロック経過した時刻t5で、図8Hに示したWEN信号S5がローレベルに立ち下がると、このWEN信号S5の立ち下がりに同期して、図8Iに示すFIFO−A用のWAD信号S7を成すカウント値0,1,2,3,・・・・iが発生される。WEN信号S5は、属性データA[1:0]をFIFOメモリ606に書き込む際にその書き込みを許可する信号である。WEN信号S5は、図5に示したFF回路509から出力端子535/入力端子622を介してFIFOメモリ606に出力される。
【0150】
WAD信号S7は、図5に示したFF回路513から出力端子537/入力端子623を介してFIFOメモリ606へ順次出力される。WAD信号S7は、属性データA[1:0]をFIFOメモリ606に書き込む際にその書き込み位置のアドレス値を示す信号である。その後、CLK信号の時刻t6でHV信号及びREN信号S6がローレベルからハイレベルに立ち上がると共に、WEN信号S5がハイレベルからローレベルに立ち上がる。その後、CLK信号の時刻t8でWEN信号S5がローレベルからハイレベルに立ち上がる。
【0151】
更に、図8Aに示すCLK信号の時刻t10で、WEN信号S1が立ち上がり、時刻t11でWEN信号S1が立ち下がる。このWEN信号S1の立ち下がりに同期してWAD信号S2を成すカウント値が「0」から「1」へ遷移する。その後、図8Aに示すCLK信号の時刻t15で、WEN信号S1が立ち上がり、時刻t16でWEN信号S1が立ち下がる。このWEN信号S1の立ち下がりに同期してWAD信号S2を成すカウント値が「1」から「2」へ遷移する。
【0152】
そして、図8Aに示すCLK信号の時刻t22の立ち上がりに同期して、図8Bに示すHV信号がローレベルに立ち下がり、図8Fに示すREN信号S3が立ち上がり、図8Jに示すREN信号S6が立ち下がる。このHV信号=ローレベルの立ち下がりに同期して、カウンタ501がカウントを開始し、図8Cに示すカウント値0,1,2,3,・・・mを順次コンパレータ504に出力する。カウンタ501は、図8Bに示すHV信号=ローレベルの期間中、カウント値0を発生し、HV信号=ハイレベルの期間中、1,2,3,・・・mを順次発生する。
【0153】
図8Eに示すWAD信号S2を成すカウント値0,1,2,3,・・・nは、WEN信号S1に基づいてカウンタ505から順次発生される。図8Gに示すRAD信号S4を成すカウント値0,1,2は、REN信号S3に基づいてカウンタ506から順次発生される。また、図8Jに示すREN信号S6の立ち下がりに同期して、図8Kに示すRAD信号S8を成すカウント値0,1,2,3,・・・iが順次発生される。
【0154】
また、図8Aに示すCLK信号の時刻t22から2クロック経過した時刻t24で、図8Hに示したWEN信号S5がローレベルに立ち下がると、このWEN信号S5の立ち下がりに同期して、図8Iに示すFIFO−A用のWAD信号S7を成すカウント値0,1,2,3,・・・・iが発生される。以後は、上述した動作を繰り返すようになる。
【0155】
この例では、1ライン分の属性データA[7:0]のうち帯域不足分となるデータ量は、(9)式、すなわち、
7200×2bit×3ビット=43200[bit] ・・・・・(9)
となる。このデータ量を逐次、各色画像データ専用のデータバス62aに接続されたFIFOメモリ607〜610に所定のルールに従って分配し、1440回書き込むようになされる。
【0156】
そして、HV信号のローレベル(ネゲート)を非転送期間として検出し、各色画像データ専用のデータバス62aに属性データA[7:2]を1440個送出する。なお、非転送期間が1440クロックを越える場合、その期間には、FIFOメモリ607〜610からの読み出しは実施せず、データ転送は行わない。
【0157】
残りの属性データA[1:0]は、(10)式、すなわち、
7200×2bit=14400[bit]・・・・・(10)
となる。この属性データA[1:0]については、従来方式の通りに属性データ専用のデータバス62bを使用して画像処理部17に転送するようにした。
【0158】
これにより、高解像度画像出力モード時、画像メモリ制御部12から入力した8ビットの属性データA[7:0]の内の6ビットの属性データA[7:2]をWEN信号S1、WAD信号S2、REN信号S3、RAD信号S4に基づき、HV信号=ローレベル時に、データバス62aを介してデータ受信部63に転送できると共に、残りの2ビットの属性データA[1:0]をWEN信号S5、WAD信号S7、REN信号S6、RAD信号S8に基づいてHV信号=ハイレベル時に、データバス62bを介してデータ受信部63に転送できるようになる。
【0159】
なお、このデータ転送制御に必要なFIFOメモリ607〜610の総容量は、(11)式、すなわち、
1440[Word]×30bit+7200×2bit=57600[bit]
・・・・・(11)
となる。この総容量は、高解像度化された属性データA[7:2]の1ライン分のデータ量である。
【0160】
<データ転送部16における受信側の構成例>
[受信制御部52の内部構成例]
図9を参照して、受信制御部52の内部構成例について説明する。この例では、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に先行して受信される属性データA[7:2]を各色画像データ専用のデータバス62aから集約し、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に同期して属性データA[7:2]を出力する場合を前提とする。
【0161】
図9に示す受信制御部52は、3個のカウンタ201,214,215、2個のインバータ202,216、1個のOR回路203、5個のコンパレータ204,206,208,210,212、5個のAND回路205,207,209,211,213、5個の入力端子523〜528及び8個の出力端子541〜548を有して構成される。
【0162】
この例で、入力端子523はカウンタ201の一方の入力に接続される。入力端子523はインバータ202の入力に接続される。インバータ202の出力はOR回路203の一方の入力に接続される。OR回路203の出力はカウンタ201の他方の入力に接続される。
【0163】
カウンタ201の出力はコンパレータ204の一方の入力に接続される。コンパレータ204の他方の入力は入力端子524に接続される。コンパレータ204の出力はAND回路205の一方の入力に接続される。AND回路205の他方の入力は入力端子523に接続される。AND回路205の出力は出力端子541に接続される。
【0164】
入力端子523にはコンパレータ206の一方の入力が接続される。コンパレータ206の他方の入力は入力端子525に接続される。コンパレータ206の出力はAND回路207の一方の入力に接続される。AND回路207の他方の入力は入力端子523に接続される。AND回路207の出力は出力端子542に接続される。
【0165】
入力端子523にはコンパレータ208の一方の入力が接続される。コンパレータ208の他方の入力は入力端子526に接続される。コンパレータ208の出力はAND回路209の一方の入力に接続される。AND回路209の他方の入力は入力端子523に接続される。AND回路209の出力は出力端子543に接続される。
【0166】
入力端子523にはコンパレータ210の一方の入力が接続される。コンパレータ210の他方の入力は入力端子527に接続される。コンパレータ210の出力はAND回路211の一方の入力に接続される。AND回路211の他方の入力は530に接続される。AND回路211の出力は出力端子544に接続される。
【0167】
入力端子523にはコンパレータ212の一方の入力が接続される。コンパレータ212の他方の入力は入力端子528に接続される。コンパレータ212の出力はAND回路213の一方の入力、カウンタ214の一方の入力及び上述のインバータ202の他方の入力に接続される。
【0168】
AND回路213の他方の入力は531に接続される。AND回路213の出力は出力端子545に接続される。カウンタ214の他方の入力は入力端子523に接続される。カウンタ214の出力は出力端子546に接続される。更に、入力端子523はインバータ216の入力に接続される。インバータ216の出力はカウンタ215の一方の入力に接続される。カウンタ215の他方の入力は入力端子523に接続される。カウンタ215の出力は出力端子548に接続される。これらにより、受信制御部52を構成する。
【0169】
[データ受信部63の内部構成例]
図10を参照して、データ受信部63の構成例について説明する。この例では、当該ライン目の各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に先行して、当該ライン目の6ビットの属性データA[7:2]を受信され、その後、受信される当該ライン目の各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に同期させるために、5個のFIFOメモリ311〜315を備える。FIFOメモリ311〜315の容量は、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]又は属性データA[7:2]が入力可能な1440×30ビット(4色分)である。
【0170】
図10に示すデータ受信部63は、9個のセレクタ301〜308,316、1個のインバータ309、5個のFIFOメモリ311〜315、23個の入力端子641〜658,入力端子661〜665及び5個の出力端子71〜75を有して構成される。
【0171】
入力端子641はセレクタ301及び302の各々一方の入力に接続される。セレクタ301の他方の入力は入力端子646に接続される。セレクタ301の出力は出力端子71に接続される。セレクタ302の他方の入力は入力端子647に接続される。セレクタ302の出力はFIFOメモリ311の一方の入力に接続される。FIFOメモリ311の他方の入力は入力端子661に接続され、その出力はセレクタ316に接続される。また、FIFOメモリ311の他方の入力は、リードイネーブル用の入力端子661に接続される。
【0172】
入力端子642はセレクタ303及び304の各々一方の入力に接続される。セレクタ303の他方の入力は入力端子648に接続される。セレクタ303の出力は出力端子72に接続される。セレクタ304の他方の入力は入力端子649に接続される。セレクタ304の出力はFIFOメモリ312及び313の一方の入力に接続される。
【0173】
FIFOメモリ312の他方の入力は入力端子662に接続され、その出力はセレクタ316に接続される。また、312の他方の入力は、リードイネーブル用の入力端子662に接続される。FIFOメモリ313の他方の入力は入力端子663に接続され、その出力はセレクタ316に接続される。FIFOメモリ313の他方の入力は、リードイネーブル用の入力端子663に接続される。
【0174】
入力端子643はセレクタ305及び306の各々一方の入力に接続される。セレクタ305の他方の入力は入力端子650に接続される。セレクタ305の出力は出力端子73に接続される。セレクタ306の他方の入力は入力端子651に接続される。セレクタ306の出力はFIFOメモリ313及び314の一方の入力に接続される。FIFOメモリ314の他方の入力は入力端子664に接続され、その出力はセレクタ316に接続される。FIFOメモリ314の他方の入力は、リードイネーブル用の入力端子664に接続される。
【0175】
入力端子644はセレクタ307及び308の各々一方の入力に接続される。セレクタ307の他方の入力は入力端子652に接続される。セレクタ307の出力は出力端子74に接続される。セレクタ308の他方の入力は入力端子653に接続される。セレクタ308の出力はFIFOメモリ315の一方の入力に接続される。FIFOメモリ314の他方の入力は入力端子664に接続され、その出力はセレクタ316に接続される。FIFOメモリ315の他方の入力は、リードイネーブル用の入力端子665に接続される。上述のFIFOメモリ311〜314には6ビット幅のFIFOメモリが使用される。
【0176】
また、セレクタ316の出力は出力端子75に接続される。セレクタ316の他方の入力には入力端子657が接続される。出力端子75には入力端子658が接続される。入力端子645はインバータ309の入力及び、セレクタ301,303,305,307の他方の入力に接続される。インバータ309の出力は、セレクタ302,304,306,308の他方の入力に接続される。
【0177】
また、FIFOメモリ311〜315の他方の入力は、ライトイネーブル用の654に接続され、更に、FIFOメモリ311〜315の他方の入力は、ライトアドレス用の655に接続され、更に、FIFOメモリ311〜315の他方の入力は、リードアドレス用の656に接続される。
【0178】
上述の入力端子661は図9に示した受信制御部52の出力端子541に接続され、入力端子662はその出力端子542に接続され、入力端子663はその出力端子543に接続され、入力端子664はその出力端子544に接続され、入力端子665はその出力端子545に各々接続される。これらにより、データ受信部63を構成する。
【0179】
<データ転送部16における受信側の動作例>
図11を参照してデータ転送部16における受信タイミング例について説明をする。この例では、低解像度画像出力モードから高解像度画像出力モードが設定された場合に、合成され並列化された属性データA[7:2]を当該ラインの各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に先行して水平画像有効期間以外の時間帯にデータバス62aを介して受信し、この時間帯に続く水平画像有効期間に、当該ラインの各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[1:0]をデータバス62a,62bを介して受信する場合を前提とする。
【0180】
図11Aに示すHV信号において、ローレベルの区間は水平画像有効期間以外の時間帯であり、ハイレベルの区間は水平画像有効期間である。図11Bに示す合成され並列化された属性データA[7:2]及び、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0],属性データA[1:0]を受信する。
【0181】
この例では、HV信号がローレベルのとき、図11Bに示す合成され並列化(パラレル)された当該ライン目の属性データA[7:2],A[7:0]をデータバス62aを介して受信し、HV信号がハイレベルのとき、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]をデータバス62aを介して受信すると共に、データバス62bを介して属性データA[1:0]を受信する。
【0182】
その際に、図10に示した入力端子641に入力された6ビットの属性データA[7:2]又は入力端子646に入力された値「0」が、HV信号に基づいてセレクタ301により選択され、6ビットの属性データA[7:2]が出力端子71に出力される。入力端子642に入力された8ビットの属性データA[7:0]又は入力端子648に入力された値「0」は、HV信号に基づいてセレクタ303により選択され、8ビットの属性データA[7:0]が出力端子72に出力される。
【0183】
入力端子643に入力された8ビットの属性データA[7:0]又は入力端子650に入力された値「0」はHV信号に基づいてセレクタ305により選択され、8ビットの属性データA[7:0]が出力端子73に出力される。入力端子644に入力された8ビットの属性データA[7:0]又は入力端子652に入力された値「0」は、HV信号に基づいてセレクタ307により選択され、8ビットの属性データA[7:0]が出力端子74に出力される。
【0184】
なお、低解像度画像出力モード時には、図10に示した入力端子641に入力された8ビットの画像データC[7:0]又は入力端子646に入力された値「0」が、HV信号に基づいてセレクタ301により選択され、8ビットの画像データC[7:0]が出力端子71に出力される。入力端子642に入力された8ビットの画像データM[7:0]又は入力端子648に入力された値「0」は、HV信号に基づいてセレクタ303により選択され、8ビットの画像データM[7:0]が出力端子72に出力される。
【0185】
入力端子643に入力された8ビットの画像データY[7:0]又は入力端子650に入力された値「0」はHV信号に基づいてセレクタ305により選択され、8ビットの画像データY[7:0]が出力端子73に出力される。入力端子644に入力された8ビットの画像データK[7:0]又は入力端子652に入力された値「0」は、HV信号に基づいてセレクタ307により選択され、8ビットの画像データK[7:0]が出力端子74に出力される。
【0186】
図11Cに示す1ライン目の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]は、図11Bに示した合成され並列化された属性データA[7:2]、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]から当該並列化された属性データA[7:2]を分離したものである。
【0187】
図11Dに示す1ライン目の属性データA[7:2]は、図11Bに示した合成され並列化された属性データA[7:2]、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]から当該各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を分離して属性データA[7:2]を直列(シリアル)に戻したものである。属性データA[7:2]は、各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]のデータ転送空き時間を利用して、データバス62aを介して受信したものである。
【0188】
例えば、高解像度画像出力モード時、図10に示した入力端子641に入力された6ビットの属性データA[7:2]又は入力端子647に入力された値「0」が、反転HV信号(上線を省略する)に基づいてセレクタ302により選択され、セレクタ302からFIFOメモリ311へ6ビットの属性データA[7:2]が出力される。6ビットの属性データA[7:2]は、WEN信号S17及びWAD信号S18に基づいてFIFOメモリ311に書き込まれる。WEN信号S17は入力端子654に供給される。WAD信号S18は入力端子655に供給される。
【0189】
この6ビットの属性データA[7:2]は、REN信号S11及びRAD信号S16に基づいてFIFOメモリ311からセレクタ316へ読み出される。REN信号S11は入力端子661に供給される。RAD信号S16は入力端子656に供給される。6ビットの属性データA[7:2]は、CLK信号に基づいて、セレクタ316により選択され、FIFOメモリ311から出力端子75へ出力される。
【0190】
また、入力端子642に入力された8ビットの属性データA[7:0]又は入力端子649に入力された値「0」を反転HV信号に基づいてセレクタ304により選択され、セレクタ304からFIFOメモリ312へ2ビットの属性データA[1:0]及び4ビットの属性データA[7:4]が出力され、セレクタ304からFIFOメモリ313へ2ビットの属性データA[3:2]が出力される。
【0191】
2ビットの属性データA[1:0]及び4ビットの属性データA[7:4]は、WEN信号S17及びWAD信号S18に基づいてFIFOメモリ312に書き込まれる。2ビットの属性データA[3:2]は、WEN信号S17及びWAD信号S18に基づいてFIFOメモリ313に書き込まれる。REN信号S12は入力端子662に供給される。
【0192】
入力端子643に入力された8ビットの属性データA[7:0]又は入力端子651に入力された値「0」は、反転HV信号に基づいてセレクタ306により選択され、セレクタ306からFIFOメモリ313へ2ビットの属性データA[1:0]及び2ビットの属性データA[7:6]が出力される。
【0193】
2ビットの属性データA[3:2]、2ビットの属性データA[1:0]及び2ビットの属性データA[7:6]は、WEN信号S17及びWAD信号S18に基づいてFIFOメモリ313に書き込まれる。2ビットの属性データA[3:2]、2ビットの属性データA[1:0]及び2ビットの属性データA[7:6]は、REN信号S13及びRAD信号S16に基づいてFIFOメモリ313からセレクタ316へ読み出される。REN信号S13は入力端子663に供給される。2ビットの属性データA[3:2]、2ビットの属性データA[1:0]及び2ビットの属性データA[7:6]は、CLK信号に基づいて、セレクタ316により選択され、FIFOメモリ313から出力端子75へ出力される。
【0194】
入力端子644に入力された8ビットの属性データA[7:0]又は入力端子653に入力された値「0」は、反転HV信号に基づいてセレクタ308により選択され、セレクタ308からFIFOメモリ314へ6ビットの属性データA[5:0]が出力される。その際に、インバータ309は入力端子645に入力されたHV信号を反転して反転HV信号を出力する。
【0195】
6ビットの属性データA[5:0]はWEN信号S17及びWAD信号S18に基づいてFIFOメモリ314に書き込まれる。6ビットの属性データA[5:0]は、REN信号S14及びRAD信号S16に基づいてFIFOメモリ314からセレクタ316へ読み出される。REN信号S14は入力端子664に供給される。6ビットの属性データA[5:0]は、CLK信号に基づいて、セレクタ316によって選択され、FIFOメモリ314から出力端子75へ出力される。
【0196】
また、6ビットの属性データA[7:2]はWEN信号S17及びWAD信号S18に基づいてFIFOメモリ315に書き込まれる。6ビットの属性データA[7:2]は、REN信号S15及びRAD信号S16に基づいてFIFOメモリ315からセレクタ316へ読み出される。REN信号S15は入力端子665に供給される。6ビットの属性データA[7:2]は、CLK信号に基づいてセレクタ316により選択され、FIFOメモリ315から出力端子75へ出力される。なお、出力端子75にはデータバス62bより入力した2ビットの属性データA[1:0]が出力される。
【0197】
図11Eに示す1ライン目の属性データA[1:0]は、水平画像有効期間において、データバス62bより転送されたものである。各色の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]は水平画像有効期間において、データバス62aにより転送されたものである。
【0198】
これにより、低解像度の画像データ専用に設計されたデータバス62a,62bを利用して高解像度の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を受信できると共に、当該画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を転送する合間の低解像度のデータバス62aを利用して高解像度の属性データ[7:2]を受信できるようになる。
【0199】
続いて、図12A〜図12Kを参照して、受信制御部52における受信制御例について説明する。この例では、水平画像有効期間外を非転送期間として検出し、1350個の各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を随時、FIFOメモリ311〜315に書き込み、次の水平画像有効期間のハイレベルに立ち上がり(アサート)を待つ。HV信号がアサートされたら、前述の所定ルールに従って、元の配列に集約しつつ、各色画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に同期して画像処理部17へ属性データ[7:0]を取り込んでいく。
【0200】
これらを制御条件にして、図9に示した受信制御部52は、CLK信号及びHV信号に基づいて、属性データ読み出し用の5つのリードイネーブル信号(以下でREN信号S11〜S15という)、リードアドレス信号(以下でRAD信号S16という)、データ書き込み用のライトイネーブル信号(以下でWEN信号S17という)及び、ライトアドレス信号(以下でWAD信号S18という)を生成する。なお、REN信号S11〜S15、RAD信号S16、WEN信号S17、WAD信号S18は、受信制御部52からデータ受信部63に出力される。
【0201】
この例では、図12Aに示すCLK信号の時刻t1で、図12Bに示すHV信号はハイレベルであり、図12Cに示すカウント値はk−1である。図12D〜図12Hに示すFIFO−0〜4用のREN信号S11〜S15はローレベルである。REN信号S11は比較出力信号S24とHV信号を入力して二入力論理積演算を行ったAND回路205から出力される。その際に、インバータ202はHV信号を反転して反転HV信号(上線を省略する)を発生する。OR回路203は反転HV信号とコンパレータ212の出力を入力し、二入力論理和出力となるリセット信号S23をカウンタ201に出力する。カウンタ201はHV信号をカウントしてカウント値αを出力する。カウンタ201はリセット信号S23に基づいてリセットされる。コンパレータ204はカウント値αと被比較値β=0とを比較して比較出力信号S24を発生するようになる。
【0202】
REN信号S12は、比較出力信号S26とHV信号を入力して二入力論理積演算を行ったAND回路207から出力される。その際の比較出力信号S26はカウント値αと被比較値β=1を比較して一致検出したコンパレータ206から発生される。REN信号S13は比較出力信号S28とHV信号を入力して二入力論理積演算を行ったAND回路209から出力される。その際の比較出力信号S28はカウント値αと被比較値β=2を比較して一致検出したコンパレータ208から発生される。
【0203】
REN信号S14は比較出力信号S20とHV信号を入力して二入力論理積演算を行ったAND回路211から出力される。その際の比較出力信号S20はカウント値αと被比較値β=3を比較して一致検出したコンパレータ210から発生される。REN信号S15は比較出力信号S22とHV信号を入力して二入力論理積演算を行ったAND回路213から出力される。
【0204】
更に、図12Iに示すFIFO−0〜4用のRAD信号S16を成すカウント値(リードアドレス)は「n」である。RAD信号S16を成すカウント値は、比較出力信号S22をカウントしたカウンタ214によって発生される。カウンタ214はHV信号に基づいてリセットされる。その際の比較出力信号S22はカウント値αと被比較値β=4を比較して一致検出したコンパレータ212から発生される。
【0205】
図12Jに示すFIFO−0〜4用のWEN信号S17はローレベルである。WEN信号S17は、インバータ216によってHV信号を反転することで得られる。WEN信号S17は反転HV信号である。図12Kに示すFIFO−1〜4用のWAD信号S18を成すカウント値(ライトアドレス)は「0」である。WAD信号S18を成すカウント値は、WEN信号S17をカウントしたカウンタ215によって発生される。カウンタ215はHV信号に基づいてリセットされる。
【0206】
これらを前提にして、図12Aに示すCLK信号の時刻t3でHV信号がローレベルになると、図9に示したカウンタ201がカウントを開始して図12Cに示すカウント値を発生する。カウンタ201は、HV信号=ハイレベルの期間中、1,2,3,4・・・kを繰り返してカウント値を出力し、HV信号=ローレベルの期間中、カウント値=「0」を出力する。
【0207】
図12Jに示すWEN信号S17は、図12Aに示したCLK信号=時刻t3でHV信号がローレベルに立ち下がると共に、ハイレベルに立ち上がる。WEN信号S17は、属性データA[7:2]をFIFOメモリ311〜315に書き込みする際にその書き込みを許可する信号である。WEN信号S17は、受信制御部52のインバータ216から出力端子547/入力端子654を介してFIFOメモリ311〜315へ出力される。
【0208】
この例では、WEN信号S17がハイレベルとなる期間中、図12Kに示すWAD信号S18を成すカウント値=「1,2」(ライトアドレス)が発生され、WEN信号S17がローレベルとなる期間中、WAD信号S18を成すカウント値=「0」(ライトアドレス)が順次出力される。WAD信号S18は、属性データA[7:2]をFIFOメモリ311〜315に書き込みする際にその書き込み位置のアドレス値を示す信号である。WAD信号S18は、受信制御部52のカウンタ215から出力端子548/入力端子655を介してFIFO−0〜4へ出力される。
【0209】
そして、図12Aに示したCLK信号の時刻t6で、図12Dに示すFIFO−0用のREN信号S11が立ち上がり、その時刻t7で立ち下がる。REN信号S11は、6ビット幅分の属性データA[7:2]をFIFOメモリ311から読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S11は受信制御部52のAND回路205から出力端子541/入力端子661を介してFIFOメモリ311へ出力される。
【0210】
図12Aに示したCLK信号の時刻t7で、図12Eに示すFIFO−1用のREN信号S12が立ち上がり、その時刻t8で立ち下がる。REN信号S12、6ビット幅分の属性データA[7:2]をFIFOメモリ312から読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S12は受信制御部52のAND回路207から出力端子542/入力端子662を介してFIFOメモリ312へ出力される。
【0211】
図12Aに示したCLK信号の時刻t8で、図12Fに示すFIFO−2用のREN信号S13が立ち上がり、その時刻t9で立ち下がる。REN信号S13は、6ビット幅分の属性データA[7:2]をFIFOメモリ313から読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S13は受信制御部52のAND回路209から出力端子543/入力端子663を介してFIFOメモリ313へ出力される。
【0212】
図12Aに示したCLK信号の時刻t9で、図12Eに示すFIFO−3用のREN信号S14が立ち上がり、その時刻t10で立ち下がる。REN信号S14は、6ビット幅分の属性データA[7:2]をFIFOメモリ314から読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S14は受信制御部52のAND回路211から出力端子544/入力端子664を介してFIFOメモリ314へ出力される。
【0213】
図12Aに示したCLK信号の時刻t10で、図12Fに示すFIFO−4用のREN信号S15は、立ち上がり、その時刻t11で立ち下がる。REN信号S14は、6ビット幅分の属性データA[7:2]をFIFOメモリ315から読み出す際にその読み出しを許可する信号である。REN信号S15は受信制御部52のAND回路213から出力端子545/入力端子665を介してFIFOメモリ315へ出力される。
【0214】
この例で、CLK信号の時刻t11で、図12Iに示すRAD信号S16を成すカウント値が「0」から「1」へ遷移する。RAD信号S16は、6ビット幅分の属性データA[7:2]をFIFOメモリ311〜315から読み出す際にその読み出し位置のアドレス値を示す信号である。RAD信号S16は受信制御部52のカウンタ214から出力端子546/入力端子656を介してFIFOメモリ311〜315へ出力される。
【0215】
また、図12Dに示すFIFO−0用のREN信号S11は、CLK信号の時刻t11で立ち上がり、その時刻t12で立ち下がる。図12Eに示すFIFO−1用のREN信号S12は、CLK信号の時刻t12で立ち上がり、その時刻t13で立ち下がる。図12Fに示すFIFO−2用のREN信号S13は、CLK信号の時刻t13で立ち上がり、その時刻t14で立ち下がる。
【0216】
図12Eに示すFIFO−3用のREN信号S14は、CLK信号の時刻t14で立ち上がり、その時刻t15で立ち下がる。図12Fに示すFIFO−4用のREN信号S15は、CLK信号の時刻t15で立ち上がり、その時刻t16で立ち下がる。このCLK信号の時刻t16で、図12Iに示すRAD信号S16を成すカウント値が「1」から「2」へ遷移する。
【0217】
更に、図12Dに示すFIFO−0用のREN信号S11は、CLK信号の時刻t16で立ち上がり、その時刻t17で立ち下がる。図12Eに示すFIFO−1用のREN信号S12は、CLK信号の時刻t17で立ち上がり、その時刻t18で立ち下がる。図12Fに示すFIFO−2用のREN信号S13は、CLK信号の時刻t18で立ち上がり、その時刻t19で立ち下がる。図12Eに示すFIFO−3用のREN信号S14は、CLK信号の時刻t19で立ち上がり、その時刻t20で立ち下がる。図12Fに示すFIFO−4用のREN信号S15は、CLK信号の時刻t20で立ち上がり、その時刻t21で立ち下がる。
【0218】
そして、図12Aに示すCLK信号の時刻t22でHV信号がローレベルになると、図9に示したカウンタ201がカウントを開始して図12Cに示すカウント値を発生する。カウンタ201は、HV信号=ハイレベルの期間中、1,2,3,4・・・kを繰り返してカウント値を出力し、HV信号=ローレベルの期間中、カウント値=「0」を出力する。
【0219】
図12Jに示すWEN信号S17は、図12Aに示したCLK信号=時刻t22でHV信号がローレベルに立ち下がると共に、ハイレベルに立ち上がる。この例では、WEN信号S17がハイレベルとなる期間中、図12Kに示すWAD信号S18を成すカウント値=「1,2」(ライトアドレス)が発生され、WEN信号S17がローレベルとなる期間中、WAD信号S18を成すカウント値=「0」(ライトアドレス)が順次出力される。以後は、上述した動作を繰り返すようになる。
【0220】
これにより、高解像度画像出力モード時、8ビットの属性データA[7:0]の内の6ビットの属性データA[7:2]をREN信号S11〜S15、RAD信号S16、WEN信号S17、WAD信号S18に基づき、HV信号=ローレベル時に、データバス62aを介してデータ送信部61から受信できると共に、残りの2ビットの属性データA[1:0]をHV信号=ハイレベル時に、データバス62bを介してデータ送信部61から受信できるようになる。
【0221】
なお、この制御のために必要なFIFOメモリ311〜315の総容量は、(12)式、すなわち、
1440×30[bit]=43200[bit] ・・・・・・(12)
となる。この総容量は、1ラインの属性データA[7:0]のうち、各色画像データ専用のデータバス62aを使用して転送されてきた属性データA[7:2]の容量分である。
【0222】
このように実施形態としてのカラープリンタ100によれば、制御部15が、少なくとも、操作部14によって画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]及び属性データA[1:2]の解像度を増加する旨が設定されると、当該解像度に基づいて画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を圧縮すると共に2ビットの属性データA[1:0]→8ビットの属性データA[7:0]を増加する。
【0223】
制御部15は、圧縮後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を画像データ専用のデータバス62aを介して画像入力部11から画像処理部17へ転送すると共に、圧縮後の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を画像入力部から画像処理部17へ転送する合間に、増加後の属性データA[7:2]を画像データ専用のデータバス62aを介して画像入力部11から画像処理部17へ転送するようにデータ転送部16を制御するようになる。
【0224】
このようなデータ転送制御(手順)によって、低解像度の画像データ専用のデータバス62aを利用して高解像度の画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を転送できると共に、当該画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]を転送する合間の低解像度の画像データ専用のデータバス62aを利用して高解像度の属性データA[7:2]を転送できるようになる。
【0225】
これにより、高解像度画像出力モード時、不足する帯域を画像及び属性データの非転送時間によって補足できるので、属性データA[7:0]も画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]と同じ解像度で転送できるようになる。従って、LSIの端子数や配線本数等を増加することなく、画像データC[7:0],M[7:0],Y[7:0],K[7:0]に合わせた高解像度の属性データA[7:2]をシステム内部で転送できるようになり、文字や写真等の画質を指示する属性データA[7:0]の高解像度化が可能となる。
【0226】
特に、送信側の画像入力部11と受信側の画像処理部17とが伝送用のコネクタを使用して接続される画像伝送システムが採られる場合、配線本数がカラープリンタ100のコストに直接影響するため、本発明に係るデータ転送装置を採用することで、当該カラープリンタ100のコスト削減効果が著しく大きくなる。
【0227】
上述した実施例では、1クロックで4画素分の属性データA[7:2]を転送する場合について説明したが、これに限られることはなく、このうちの1画素分を全く分配せずに、属性データ専用のデータバス62bを使用して転送し、残りの3画素分を各色画像データ専用のデータバス62aに分配して転送するようにしてもよい。このように転送すると、データ受信側のFIFOメモリ311〜315の容量を更に低減できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0228】
この発明は、低解像度画像出力モード及び高解像度画像出力モードの切り換え機能に基づいて所定の用紙に画像を形成するカラープリンタや、カラー用の複写機や、複合機等に適用して極めて好適なものである。
【符号の説明】
【0229】
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム(像担持体)
3Y,3M,3C,3K 画像書込み部(画像形成部)
4Y,4M,4C,4K 現像器(画像形成部)
6 中間転写ベルト(像担持体)
8A,8Y,8M,8C,8K クリーニング部
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット(画像形成部)
11 画像入力部
12 画像メモリ制御部
13 画像メモリ
14 操作部
15 制御部
16 データ転送部
17 画像処理部
18 露光タイミング制御部
31 レーザーダイオード
32 ポリゴンミラー
33 IDXセンサ
34 レーザードライバ
51 送信制御部
52 受信制御部
53 クロック発生部
61 データ送信部
62 伝送路
62a,62b データバス
63 データ受信部
90 画像形成部
100 カラープリンタ
201,214,215,501,505,506,510 カウンタ
202,216,309,502,507,511,635 インバータ
203,503 OR回路
204,206,208,210,212,504 コンパレータ
205,207,209,211,213 AND回路
301〜308,316,611〜614 セレクタ
311〜315,606〜610 FIFOメモリ
508,509,512,513,601〜605 FF回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体を有し、所定の解像度の画像データに基づいて当該像担持体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって形成される前記画像を表現する画像データ及び当該画像データの画素毎に付加されて画質を指示する属性データの解像度を設定する設定部と、
前記設定部によって設定された前記解像度に基づく画像及び属性データを画像入力する画像入力部と、
前記画像入力部によって入力された前記画像及び属性データを画像処理して所定の解像度の画像データを出力する画像処理部と、
前記画像入力部によって画像入力された所定の解像度に基づく前記画像及び属性データを各々専用の伝送路を介して前記画像処理部に転送するデータ転送部と、
少なくとも、前記設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、前記解像度に基づいて画像データを圧縮すると共に前記画像データの専用の伝送路を高解像度用の属性データの経路として有効化し、圧縮後の前記画像データを画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送すると共に、圧縮後の画像データを転送する合間に、前記高解像度用の属性データの一部または全部を前記画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送するように前記データ転送部を制御する制御部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部の像担持体の幅方向を主走査方向とし、当該像担持体の主走査方向の1ラインを走査する期間を水平画像有効期間としたとき、
前記設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、
前記制御部は、
前記水平画像有効期間以外の時間帯を前記データ転送部に指示し、
前記データ転送部は、
指示された前記時間帯に高解像度用の属性データの一部または全部を前記画像入力部から画像処理部へ転送することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記設定部によって前記画像形成部に対して低解像度画像出力モード又は高解像度画像出力モードのいずれかが設定され、
前記高解像度画像出力モードが設定されると、
前記制御部は、
前記画像形成部の像担持体における当該ラインの水平画像有効期間と次のラインの水平画像有効期間との間のブランキング期間を指示して、増加後の前記属性データを前記画像データ用の伝送路を介して前記画像入力部から画像処理部へ転送するように制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部はカラー画像を形成するための各色用の複数の画像形成ユニットを有し、
前記設定部によって高解像度画像出力モードが設定されると、
前記制御部は、
前記画像形成ユニットの各像担持体における当該ラインの水平画像有効期間以外の時間帯に、
前記属性データの一部又は全部を各色の画像データ専用の伝送路に分配して前記画像処理部へ転送するように前記データ転送部を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記設定部によって前記画像形成部に対して低解像度画像出力モードから高解像度画像出力モードが設定された場合に、
前記制御部は、
当該ライン目の画像データの転送に先行して、増加後の前記属性データを合成し並列化するように前記画像入力部又はデータ転送部を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、
合成され並列化された当該ライン目の属性データを当該ライン目の各色の画像データに先行して前記水平画像有効期間以外の時間帯に画像データ専用の伝送路を介して前記画像処理部に送信し、
当該時間帯に続く前記水平画像有効期間に、当該ラインの各色の画像データ及び属性データを各々専用の伝送路を介して前記画像処理部に送信するように前記データ転送部を制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像を表現する画像データ及び当該画像データの画素毎に付加されて画質を指示する属性データの解像度を設定する設定部と、
前記設定部によって設定された前記解像度に基づく画像及び属性データを画像入力する画像入力部と、
前記画像入力部によって画像入力された所定の解像度に基づく前記画像及び属性データを送信側から各々専用の伝送路を介して受信側に転送するデータ転送部と、
少なくとも、前記設定部によって画像及び属性データの解像度を増加する旨が設定されると、前記解像度に基づいて画像データを圧縮すると共に前記伝送路を高解像度用の属性データの経路として有効化し、圧縮された前記画像データを専用の伝送路を介して前記送信側から受信側へ転送すると共に、圧縮された前記画像データを送信側から受信側へ転送する合間に、前記高解像度用の属性データの一部または全部を前記画像データ専用の伝送路を介して前記送信側から受信側へ転送するように前記データ転送部を制御する制御部とを備えることを特徴とするデータ転送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−4920(P2012−4920A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−138705(P2010−138705)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】