説明

画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシ

【課題】例えば固形潤滑剤を回転体に効果的に塗布することが可能な画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシを提供する。
【解決手段】基布33上に複数のパイル糸36を立設したパイル織物またはパイル編物よりなり、画像形成装置10内において前記パイル糸36が感光ドラム11の周面及び潤滑剤38に摺接するように配置されて、前記感光ドラム11の周面に前記潤滑剤38を塗布する画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシ30であって、前記基布33上には該基布33からの高さが異なる複数種類のパイル糸36a、36bが立設され、前記複数種類のパイル糸36a、36bが前記潤滑剤38に摺接するとともに、前記複数種類のパイル糸36a、36bのうち相対的に高さの高いパイル糸36bのみが前記感光ドラム11の周面に摺接するように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電子写真方式の画像形成装置内において、感光ドラム等の回転体に潤滑剤を塗布するための画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式の画像形成装置は、現像部及びクリーニング部を備えている。現像部では、ハウジング内にて帯電された現像ローラ(回転体)に付着したトナーが感光ドラム(回転体)に転写され、感光ドラムの周面にトナーの像が形成されるようになっている。そして、ハウジングにおける現像ローラの端部と対応する部位には、ハウジング外へのトナー漏れを抑制するためのシール材が現像ローラの周面と接触するように配設されている。また、クリーニング部では、回転する感光ドラムの周面に板状のブレードを接触させて該周面に付着したトナーを掻き取るようになっている。感光ドラムの周面から掻き取られたトナーは、ブレードの端部からハウジング外へ漏れ出し易いため、ハウジングにおけるブレードの端部と対応する部位にはハウジング外へのトナー漏れを抑制するためのシール材が感光ドラムの周面と接触するように配設されている。
【0003】
このような現像ローラや感光ドラム等の回転体の端部からハウジング外へのトナー漏れを抑制するシール材として、従来から特許文献1に記載のシール材が知られている。特許文献1のシール材では、弾力性を有するフォーム材上に接着剤を塗布して多数のパイル糸(毛羽)を静電植毛(以下、単に「植毛」と言う。)し、該パイル糸が回転体と接触するように、フォーム材をハウジングにおける現像ローラや感光ドラム等の回転体の端部と対応する部位に配設している。
【0004】
ここで、上記のようなシール材においては、トナー漏れを抑制するためパイル糸が高密度に植毛されている必要がある一方、回転体と接触するため、回転体に対する摺動抵抗が低いことも重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−125971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のシール材では、植毛された各パイル糸の長さがほぼ一定になっている。このため、パイル糸を高密度に植毛しようとした場合には、静電植毛時の立毛性を向上させるため、各パイル糸を短くする必要がある。この結果、パイル糸が高密度に植毛されてトナー漏れの抑制機能は高められるものの、各パイル糸が短いので該各パイル糸の剛性が高くなって回転体に対する摺動抵抗が高くなってしまうという問題があった。一方、特許文献1のシール材において、各パイル糸を長くした場合には、各パイル糸の柔軟性が確保されて回転体に対する摺動抵抗が低減されるものの、静電植毛時の立毛性が悪化してパイル糸の植毛密度が小さくなるため、トナー漏れの抑制機能が低下してしまうという問題があった。
【0007】
因みに、各パイル糸を長くした場合において静電植毛時の立毛性を向上させる方法としては、各パイル糸を太くすることが考えられるが、各パイル糸を太くすると、パイル糸の植毛密度が小さくなるだけでなく、パイル糸の剛性も高くなってしまうため、シール材としての機能が確保されなくなる。
【0008】
なお、こうした実情は、上記シール材に限らず、例えば感光ドラム等の回転体に潤滑剤を塗布したり感光ドラム等の回転体に多数のパイル糸を摺接させてトナーなどの粉粒体を掻き取ったりなどするためのブラシにも共通するものである。
【0009】
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、例えば固形潤滑剤を回転体に効果的に塗布することが可能な画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシは、基布上に複数のパイル糸を立設したパイル織物またはパイル編物よりなり、画像形成装置内において前記パイル糸が感光ドラムの周面及び潤滑剤に摺接するように配置されて、前記感光ドラムの周面に前記潤滑剤を塗布する画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシであって、前記基布上には該基布からの高さが異なる複数種類のパイル糸が立設され、前記複数種類のパイル糸が前記潤滑剤に摺接するとともに、前記複数種類のパイル糸のうち相対的に高さの高いパイル糸のみが前記感光ドラムの周面に摺接するように配置されることを要旨とする。
【0011】
上記構成によれば、潤滑剤塗布ブラシは、例えば、固形潤滑剤を回転体の周面に塗布するためのロールブラシとして好適に用いられる。すなわち、固形潤滑剤を回転体の周面に塗布する場合に、基布を支持軸に巻着して各パイル糸を外側に配置したロールブラシを設ける。そして、基布からの高さが相対的に高い高パイル糸及び基布からの高さが相対的に低い低パイル糸の双方が固形潤滑剤に摺接するとともに高パイル糸のみが回転体の周面に摺接するように、固形潤滑剤と回転体との間にそのロールブラシを配置する。この場合、高パイル糸の太さよりも低パイル糸の太さの方が太くなるように設定しておくことで、高パイル糸に比べて剛性が高い低パイル糸によって固形潤滑剤が効果的に削られ、削られた固形潤滑剤は低パイル糸に比べて柔らかい高パイル糸によって回転体の周面に塗布される。したがって、潤滑剤塗布ブラシは、低パイル糸によって固形潤滑剤を効果的に削るという性能と、高パイル糸によって固形潤滑剤を回転体の周面に該周面を傷つけることなくソフトに塗布するという性能との2つの性能を発揮することが可能となる。
【0012】
本発明の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシは、前記複数種類のパイル糸は前記基布からの高さに応じた複数の立設領域を有し、各立設領域が前記基布上にて重複していることが好ましい。
【0013】
本発明の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシは、前記パイル糸の一部は熱によって収縮する熱収縮糸によって構成され、該熱収縮糸が熱収縮されて他のパイル糸よりも基布からの高さを低く設定することが好ましい。
【0014】
上記構成によれば、基布上のパイル糸を加熱するだけで、パイル糸のうち熱収縮糸によって構成された特定のパイル糸のみが熱収縮するため、特定のパイル糸の高さを他のパイル糸の高さよりも低くすることが可能となる。
【0015】
本発明の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシは、前記パイル糸の一部は捲縮されて他のパイル糸よりも基布からの高さが低く設定されていることが好ましい。
上記構成によれば、パイル糸の一部を捲縮加工された捲縮糸によって構成することで、捲縮糸によって構成された特定のパイル糸の高さを他のパイル糸の高さよりも低くすることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、例えば固形潤滑剤を回転体に効果的に塗布することが可能な画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態のブラシを支持軸に巻着してロールブラシを形成する際の状態を示す正面図。
【図2】第1実施形態のブラシを示す斜視図。
【図3】図2のA−A線矢視拡大断面図。
【図4】図2のB−B線矢視拡大断面図。
【図5】第1実施形態におけるロールブラシの使用状態を示す簡略側面図。
【図6】第1実施形態の変更例のブラシを示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
なお、各図におけるパイル糸は模式的に描いたものであり、例えばパイル糸を構成する単繊維の本数は必ずしも実際の本数と一致するものではない。
【0019】
図1に示すように、ロールブラシ30は、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属製の丸棒よりなる支持軸31と、該支持軸31の表面に螺旋状に巻着した帯状のパイル織物よりなるブラシ32とを備えている。図2、図3及び図4に示すように、ブラシ32は、タテ糸34及びヨコ糸35を織り上げた織布よりなる帯状の基布33と、該基布33のヨコ糸35に絡ませるようにパイル織りで織り込まれたU字状の複数のパイル糸36とを備えたパイル織物によって構成されている。したがって、基布33の表面上には、複数のパイル糸36が均一に立設されている。
【0020】
基布33を構成するタテ糸34及びヨコ糸35には耐久性、柔軟性の高い糸が使用され、このような糸としてはフィラメント糸、又は紡績糸及び綿糸等が挙げられる。本実施形態では、タテ糸34及びヨコ糸35に、柔軟性が高く嵩高い紡績糸が使用されている。また、基布33における各パイル糸36が立設された面とは反対側の面である裏面には合成樹脂からなるコーティング層37が形成されており、このコーティング層37により各パイル糸36の根元と基布33とが強固に接合されている。
【0021】
各パイル糸36は、非熱収縮糸からなる複数の第1パイル糸36aと熱収縮糸からなる複数の第2パイル糸36bとを撚糸及び混毛したものである。なお、図3及び図4においては、各パイル糸36が6本の第1パイル糸36aと1本の第2パイル糸36bとによってそれぞれ構成されているように描いているが、実際にはこの限りではなく、各パイル糸36を構成する第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bのそれぞれの本数を任意に設定してもよい。
【0022】
そして、ブラシ32を構成するパイル織物の織り加工後に所定温度で熱処理を行うことで、熱収縮しない第1パイル糸36aと熱収縮する第2パイル糸36bとの間で基布33の表面からの高さに差が生じるようになっている。この場合、第1パイル糸36aは第2パイル糸36bよりも長く、基布33上において第1パイル糸36aが立設された立設領域と第2パイル糸36bが立設された立設領域とは重複している。
【0023】
また、本実施形態では、第1パイル糸36aの繊度が3デシテックスに設定され、第2パイル糸36bの繊度が10デシテックスに設定されている。さらに、第2パイル糸36bは第1パイル糸36aよりも剛性が高く設定されており、換言すれば、第1パイル糸36aは第2パイル糸36bよりも柔らかく設定されている。
【0024】
そして、このようにして構成されたロールブラシ30は、図5に示すように、画像形成装置10内において互いに対向するように所定間隔を置いて配置された感光ドラム11と固形潤滑剤38との間に配置される。すなわち、ロールブラシ30は、感光ドラム11の周面及び固形潤滑剤38の双方に接触するように配置されて、感光ドラム11の周面に固形潤滑剤38を塗布するための塗布ブラシとして使用される。固形潤滑剤38は、直方体状をなし、感光ドラム11の軸線と平行に延びている。ロールブラシ30の軸線も感光ドラム11の軸線と平行である。
【0025】
また、ロールブラシ30は、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの双方が固形潤滑剤38に摺接するとともに、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bのうち第1パイル糸36aのみが感光ドラム11の周面に摺接するように配置されている。なお、本実施形態では、図5において、ロールブラシ30及び感光ドラム11は共に反時計方向に回転されるようになっているが、ロールブラシ30と感光ドラム11とが互いに逆方向に回転するようにしてもよい。この場合、ロールブラシ30と感光ドラム11との間での回転方向の組み合わせは、使用態様に応じて適宜変更される。
【0026】
次に、ロールブラシ30の作用について説明する。
さて、感光ドラム11の周面に固形潤滑剤38を塗布する場合には、まず、ロールブラシ30及び感光ドラム11を図5の反時計方向に回転させる。すると、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bが固形潤滑剤38の表面上を摺動するとともに、第1パイル糸36aが感光ドラム11の周面上を摺動する。このとき、固形潤滑剤38は硬いため、第1パイル糸36aによってはほとんど削られず、第1パイル糸36aよりも剛性の高い第2パイル糸36bによって主に削り取られる。したがって、固形潤滑剤38の表面は粗くなり、削り取られた固形潤滑剤38が残存している。
【0027】
引き続き、粗くされた固形潤滑剤38の表面上を第1パイル糸36aが摺動することで、削り取られた固形潤滑剤38が第1パイル糸36aに付着する。そして、固形潤滑剤38が付着した第1パイル糸36aが順次感光ドラム11の周面上を摺動して、固形潤滑剤38が感光ドラム11の周面上に塗布される。このとき、感光ドラム11の周面には、第1パイル糸36aよりも剛性の高い第2パイル糸36bが接触することはなく、第2パイル糸36bよりも柔らかい第1パイル糸36aのみがソフトに接触するため、感光ドラム11の周面に傷がつくことは少ない。
【0028】
仮に、ロールブラシ30の各パイル糸36を第1パイル糸36aのみによって構成した場合には、該第1パイル糸36aにより感光ドラム11の周面が傷つけられ難くすることはできるものの、固形潤滑剤38の一部を削り取ってその表面を粗くすることが困難になってしまう。一方、ロールブラシ30の各パイル糸36を第2パイル糸36bのみによって構成した場合には、該第2パイル糸36bにより固形潤滑剤38を容易に削ることはできるものの、感光ドラム11の周面が傷つけられ易くなってしまう。
【0029】
この点、本実施形態のロールブラシ30ではパイル糸36が第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bによって構成されているため、第2パイル糸36bによって固形潤滑剤38を容易に削りつつ、第1パイル糸36aによって感光ドラム11の周面を傷つけないように該周面に固形潤滑剤38を塗布することができる。
【0030】
以上詳述した第1実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)ブラシ32のパイル糸36は、相対的に柔らかい第1パイル糸36aと、該第1パイル糸36aよりも基布33からの高さが低く、且つ相対的に剛性の高い第2パイル糸36bとによって構成されている。すなわち、ロールブラシ30におけるブラシ32は、固形潤滑剤38を削ることに適した第2パイル糸36bと、感光ドラム11の周面を傷つけないように該周面に固形潤滑剤38を塗布することに適した第1パイル糸36aとを備えている。したがって、ロールブラシ30は、第2パイル糸36bによって固形潤滑剤38を効果的に削るという性能と、第1パイル糸36aによって固形潤滑剤38を感光ドラム11の周面に該周面を傷つけることなくソフトに塗布するという性能との2つの性能を発揮することができる。
【0031】
(2)ブラシ32のパイル糸36のうち、第2パイル糸36bが熱によって収縮する熱収縮糸によって構成されている。このため、パイル糸36全体を加熱すれば、第2パイル糸36bのみが熱収縮するので、第1パイル糸36aよりも第2パイル糸36bの基布33からの高さを容易に低くすることができる。
【0032】
(変更例)
なお、上記第1実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・図6に示すように、第2パイル糸36bを捲縮させることによって、第1パイル糸36aよりも第2パイル糸36bの基布33からの高さを低くするようにしてもよい。この場合、第2パイル糸36bを捲縮糸によって構成することで、第2パイル糸36bの基布33からの高さの低減を容易に行うことができる。
【0033】
・第1パイル糸36aよりも第2パイル糸36bの方が基布33からの高さが高くなるようにしてもよい。
・第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの双方を熱収縮糸によって構成するようにしてもよい。この場合、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの熱収縮率が互いに異なるように設定して、熱収縮後における第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの基布33からの高さが互いに異なるようにする必要がある。
【0034】
・第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bのうち少なくとも一方を絶縁糸によって構成してもよいし、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bのうち少なくとも一方を導電糸によって構成してもよい。あるいは、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bのうち一方を導電糸によって構成するとともに他方を絶縁糸によって構成してもよい。
【0035】
・第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの双方を捲縮糸によって構成するようにしてもよい。この場合、第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの捲縮度合いは互いに異なるように設定して、捲縮加工後における第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの基布33からの高さが互いに異なるようにする必要がある。
【0036】
・第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの繊度が互いに同じになるように構成してもよいし互いに異なるように構成してもよい。
・第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの基布33上における密度が互いに同じになるように構成してもよいし互いに異なるように構成してもよい。
【0037】
・第1パイル糸36a及び第2パイル糸36bの材質が互いに同じになるように構成してもよいし互いに異なるように構成してもよい。
・ブラシ32のパイル糸36は、互いに基布33からの高さが異なる3種類以上のパイル糸によって構成してもよい。
【0038】
・ブラシ32は支持軸31に巻着してロールブラシ30として使用するようにしたが、ブラシ32を単独で使用するようにしてもよい。この場合、ブラシ32の形態は用途に応じて適宜変更される。
【0039】
・ロールブラシ30を、感光ドラム11の周面に付着したトナーや塵埃等を除去するためのクリーニングブラシとして使用してもよいし、感光ドラム11を帯電させるための帯電ブラシとして使用してもよいし、あるいは帯電した感光ドラム11の除電を行うための除電ブラシとして使用してもよい。
【符号の説明】
【0040】
10…画像形成装置、11…感光ドラム、30…ロールブラシ(潤滑剤塗布ブラシ)、33…基布、36…パイル糸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基布上に複数のパイル糸を立設したパイル織物またはパイル編物よりなり、画像形成装置内において前記パイル糸が感光ドラムの周面及び潤滑剤に摺接するように配置されて、前記感光ドラムの周面に前記潤滑剤を塗布する画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシであって、
前記基布上には該基布からの高さが異なる複数種類のパイル糸が立設され、
前記複数種類のパイル糸が前記潤滑剤に摺接するとともに、前記複数種類のパイル糸のうち相対的に高さの高いパイル糸のみが前記感光ドラムの周面に摺接するように配置される画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシ。
【請求項2】
前記複数種類のパイル糸は前記基布からの高さに応じた複数の立設領域を有し、各立設領域が前記基布上にて重複していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシ。
【請求項3】
前記パイル糸の一部は熱によって収縮する熱収縮糸によって構成され、該熱収縮糸が熱収縮されて他のパイル糸よりも基布からの高さが低く設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシ。
【請求項4】
前記パイル糸の一部は捲縮されて他のパイル糸よりも基布からの高さが低く設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置用の潤滑剤塗布ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−158925(P2011−158925A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114919(P2011−114919)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【分割の表示】特願2009−507425(P2009−507425)の分割
【原出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(596024426)槌屋ティスコ株式会社 (47)
【Fターム(参考)】