画像形成装置
【課題】排出装置への媒体供給装置と装置本体への媒体供給装置とを共用化しつつ無駄となる構成を低減すること。
【解決手段】排出装置(U5)の上流側に第2の媒体供給装置(U4)が配置され且つ装置本体(U3)と第2の媒体供給装置(U4)との間に媒体搬送ユニット(UH2)が配置された場合に、第2の収容部(201)の媒体(S)が排出装置(U5)に供給可能となると共に、第1の媒体供給装置(U2)と第2の媒体供給装置(U4)との間に媒体搬送ユニット(UH2)が配置された場合に、第2の収容部(201)の媒体(S)が装置本体(U3)に供給可能となることを特徴とする画像形成装置(U)。
【解決手段】排出装置(U5)の上流側に第2の媒体供給装置(U4)が配置され且つ装置本体(U3)と第2の媒体供給装置(U4)との間に媒体搬送ユニット(UH2)が配置された場合に、第2の収容部(201)の媒体(S)が排出装置(U5)に供給可能となると共に、第1の媒体供給装置(U2)と第2の媒体供給装置(U4)との間に媒体搬送ユニット(UH2)が配置された場合に、第2の収容部(201)の媒体(S)が装置本体(U3)に供給可能となることを特徴とする画像形成装置(U)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像形成装置の装置本体において画像形成された媒体の間に画像形成が不用な仕切り紙や表紙等の媒体、いわゆる、インサートシートを挿入する装置であるインサータに関し、以下の特許文献1、2に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開2009−126646号公報には、装置本体(101A)とフィニッシャ(301)との間に配置され、装置本体(101A)からフィニッシャ(301)に搬送されるシートの間にインサートシートを挿入するインサータ(201)が記載されている。特許文献1のインサータ(201)では、インサートトレイ(202)に積載されたインサートシートが、装置本体(101A)からフィニッシャ(301)への搬送路に合流される。また、インサートシートが搬送方向後端に見出しが付与されたインデックスシートであり且つフィニッシャ(301)で綴じ処理が実行されると判別された場合には、インサートシートおよびシートの束の搬送方向後端にステープルするために、インデックスシートを反転部(205)に搬送して見出しを前後反転させてから搬送路に合流させている。
【0004】
特許文献2としての特開2003−261240号公報には、シート(S)に画像を形成する画像形成部(1)と、画像形成済のシート(S)の束に対して綴じ処理等を実行するシート処理部(11)と、画像形成部(1)とシート処理部(11)との間に配置された水平方向に延びるシート搬送ユニット(10C)と、シート搬送ユニット(10C)の下方に配置され、シート搬送ユニット(10C)のシート搬送路(Pa)にインサートシート(S1)を合流させるインサータ(9a)とが記載されている。また、特許文献2の画像形成部(1)の搬送方向上流側には、シート搬送ユニット(10C)と同様に構成された2台のシート搬送ユニット(10A,10B)が搬送方向に沿って順番に配置されており、各シート搬送ユニット(10A,10B)の下方には、各シート搬送路(Pa,Pa)に新しいシート(S)を合流させる2台のシート給送ユニット(4b,4c)が配置されている。特許文献2では、シート給送ユニット(4b,4c)とインサータ(9a)とが同様に構成されており、インサート処理が不要な場合には、上流側のシート搬送ユニット(10B)およびシート給送ユニット(4c)のさらに上流側にシート搬送ユニット(10C)およびインサータ(9a)を装着して、インサータ(9a)を3台目のシート給送ユニットとして使用する技術が記載されている。
【0005】
なお、インサータに関する技術ではないが、画像形成装置に増設する媒体供給装置に関して、以下の特許文献3に記載の技術が知られている。
特許文献3としての特開2007−137581号公報には、画像形成装置(10)に増設される補給トレイ(80,100)が記載されている。特許文献3には、画像形成装置(10)の搬送方向上流側に隣接して設置された第一補給トレイ(80)と、第一補給トレイ(80)の上部に設置された搬送ユニット(150)と、第一補給トレイ(80)および搬送ユニット(150)の搬送方向上流側に隣接して設置された第二補給トレイ(100)と、第二補給トレイ(100)の上部に設置された手差しトレイ(102)とが記載されている。特許文献3では、第一補給トレイ(80)からの記録用紙(12)は、第一補給トレイ(80)の内部の搬送路を搬送されて、画像形成装置(10)に到達する。また、第二補給トレイ(100)および手差しトレイ(102)からの記録用紙(12)は、第二補給トレイ(100)、搬送ユニット(150)、第一補給トレイ(80)の順に内部の搬送路を搬送されて、画像形成装置(10)に到達する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−126646号公報(「0018」〜「0021」、「0034」〜「0039」、図1、図5)
【特許文献2】特開2003−261240号公報(「0041」〜「0044」、「0048」〜「0057」、図1〜図8)
【特許文献3】特開2007−137581号公報(「0073」、「0084」、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、排出装置への媒体供給装置と装置本体への媒体供給装置とを共用化しつつ無駄となる構成を低減することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
媒体が搬入される本体搬入部と、媒体に画像を形成する画像形成部と、を有する装置本体と、
媒体が排出される排出部と、前記画像形成部で画像が形成された媒体が送出される送出口に対応する位置に配置され且つ前記送出口から送出された媒体が搬入される排出搬入部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された排出装置と、
媒体を収容する第1の収容部と、搬送方向の下流端部が前記本体搬入部に対応する位置に配置されて前記第1の収容部の媒体を前記装置本体に供給する第1の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第1の搬入部と、前記第1の供給路の前記第1の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第1の搬入部の媒体を合流させる第1の合流部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された第1の媒体供給装置と、
媒体を収容する第2の収容部と、前記搬送方向の下流端部が前記排出搬入部に対応する位置に配置されて前記第2の収容部の媒体が供給される第2の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第2の搬入部と、前記第2の供給路の前記第2の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第2の搬入部の媒体を合流させる第2の合流部と、を有し、前記排出装置に対して着脱可能に支持された第2の媒体供給装置と、
前記搬送方向の上流端部が前記送出口および前記第2の供給路の下流端部に対応する位置に配置されると共に前記搬送方向の下流端部が前記第2の搬入部および前記第1の搬入部に対応する位置に配置される接続路、を有し、前記装置本体と前記各媒体供給装置とに対して着脱可能に支持された媒体搬送ユニットと、
を備え、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記送出口と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第2の搬入部とが接続され、前記第2の供給路の下流端部と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記排出装置に供給可能となると共に、
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記第2の供給路の下流端部と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第1の搬入部とが接続され、前記送出口と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記装置本体に供給可能となる
ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記第2の供給路の媒体の表裏を反転させて前記第2の供給路に合流させる反転路と、
前記反転路の前記搬送方向の上流端に予め設定された分岐位置に配置され且つ媒体の搬送先を前記第2の供給路と前記反転路との間で切り替え可能な切替部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記画像形成部において画像が形成された面である画像形成面を有する媒体である画像媒体が搬出される前記本体搬出部と、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、挿入用の媒体である挿入媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された挿入媒体の挿入順と表裏とを識別する識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
予め設定された画像の順番である画像順に基づいて、画像を形成する順番である形成順を設定する形成順設定手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が大きくなる昇順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記排出部に積載される媒体の下面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における画像媒体の最初の画像形成面に対応する面としての表面とが一致する場合に前記画像順が最初の画像から画像形成を行う昇順に前記形成順を設定すると共に、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が小さくなる降順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における前記最初の画像形成面の裏面に対応する面としての裏面とが一致する場合に前記画像順が最後の画像から画像形成を行う降順に前記形成順を設定する前記形成順設定手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が昇順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の裏面とが一致する場合、および、前記挿入順が降順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の表面とが一致する場合、および、前記形成順が昇順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の非画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記形成順が降順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記分岐位置に搬送される両面印刷の画像媒体の最後の画像形成面と前記判別面とが一致する場合に、媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、
前記反転路より前記搬送方向の上流側に配置され、画像媒体の厚み方向に貫通して前記画像媒体に孔を形成する孔形成部材と、
前記第2の供給路の媒体の前記搬送方向の前後を逆転させた状態で媒体の表裏を反転させる前記反転路と、
積載された複数の媒体の束である媒体束の前記搬入方向の後端に接触して揃える後端揃え部と、積載された媒体束の前記搬送方向と直交する幅方向の側縁を揃える側縁揃え部材と、を有する前記排出部と、
予め設定された画像媒体に孔形成を行うか否かを識別する孔用の識別情報を記憶する孔用の識別情報の記憶手段と、
前記孔用の識別情報に基づいて、前記孔形成部材を制御する孔形成制御手段であって、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記反転路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の前端部に孔形成を行うと共に、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記第2の供給路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の後端部に孔形成を行う前記孔形成制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
積載された媒体束の前記搬送方向の後端部に対応する位置に配置され、媒体束を綴じ針で綴じる綴じ部材、を有する前記排出部と、
予め設定された媒体束を綴じるか否かを識別する綴じ用の識別情報を記憶する綴じ用の識別情報の記憶手段と、
前記綴じ用の識別情報に基づいて、前記綴じ部材を制御して、前記排出部の媒体束の前記搬送方向の後端部を綴じる綴じ制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、画像形成用の媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された識別情報であって、画像形成用の媒体の画像形成を行う対象の面である対象面と、前記対象面の裏面である非対象面と、を識別する前記識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記画像形成部において画像が形成される面である画像形成面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記第2の供給路に切り替えると共に、前記判別面と前記非対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
媒体を収容する追加収容部と、前記第1の搬入部および前記第2の搬入部に対応する位置に配置されて前記追加収容部の媒体を前記装置本体に供給する追加供給部と、を有し、前記各媒体供給装置に対して着脱可能に支持された媒体供給ユニット、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、第2の媒体供給装置が排出装置への媒体供給装置として使用された場合に接続路が装置本体からの媒体を第2の媒体供給装置に搬送し且つ第2の媒体供給装置が装置本体への媒体供給装置として使用された場合に接続路が第2の媒体供給装置からの媒体を第1の媒体供給装置に搬送する媒体搬送ユニットを有しない場合に比べ、無駄となる構成を低減することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、分岐位置に搬送されて搬送先が反転路に切り替えられた媒体の表裏を反転することができる。
請求項3に記載の発明によれば、排出部に積載された媒体束の頁番号を順番に並べることができる。
請求項4に記載の発明によれば、後端揃え部に接触する搬送方向後端側に画像媒体の孔を配置することができ、搬送方向後端部に孔が形成された状態で画像媒体が排出部に積載されない場合に比べ、媒体束の孔を揃い易くすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、孔が形成される位置と綴じ針で綴じられる位置とを一致させることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、画像形成用の媒体の対象面に画像を形成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、第2の媒体供給装置が排出装置への媒体供給装置として使用された場合に、追加供給部と第1の搬入部とを接続して、追加収容部からの媒体を第1の媒体供給装置に搬送できると共に、第2の媒体供給装置が装置本体への媒体供給装置として使用された場合に、追加供給部と第2の搬入部とを接続して、追加収容部からの媒体を第2の媒体供給装置に搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図であり、給紙装置および装置本体の説明図である。
【図3】図3は図2の続きの全体説明図であり、シート供給装置および後処理装置の説明図である。
【図4】図4は実施例1のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合の説明図であり、図4Aは第2接続ユニットを介してシート供給装置が給紙装置の上流側に接続された状態の説明図であり、図4Bは第1接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
【図5】図5は実施例1のプリンタの制御部の機能図、いわゆるブロック図である。
【図6】図6は実施例1の装置情報の設定画像の説明図である。
【図7】図7は実施例1の識別情報の設定画像の説明図であり、図7Aは実施例1の挿入用の識別情報の設定画像の説明図、図7Bは実施例1の画像形成用の識別情報の設定画像の説明図である。
【図8】図8は実施例1の判別面の説明図であり、図8Aはシート供給装置の下段の給紙トレイのシートが第2の連結路に搬送された状態の判別面と各トレイ上のシートの下面との関係を示す説明図であり、図8Bは分岐位置におけるシートの搬送方向前端部の要部拡大図である。
【図9】図9は実施例1の待機時間の説明図である。
【図10】図10は実施例1の形成順設定処理のフローチャートの説明図である。
【図11】図11は実施例1の第2供給制御処理のフローチャートの説明図である。
【図12】図12は実施例1の挿入用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
【図13】図13は実施例1の画像形成用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
【図14】図14は実施例1の作用説明図であり、従来のシート供給装置と第2接続ユニットとの関係を示す説明図であり、図14Aはシート供給装置をインサータとして機能させた状態の説明図、図14Bはシート供給装置を増設用給紙装置として機能させた状態の説明図である。
【図15】図15は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図15Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図15Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図16】図16は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図16Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図16Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図17】図17は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図17Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図17Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図18】図18は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図18Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図18Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図19】図19は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図19Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図19Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図20】図20は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図20Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図20Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図21】図21は実施例1の作用説明図であって、給紙トレイからカールしたシートが供給される際の状態説明図であり、図21Aは給紙装置の給紙トレイに積載されたシート束が搬送方向に沿って下に凸の状態でカールしている状態の説明図、図21Bは図21Aのシート束がシート供給装置の給紙トレイに表裏反転して積載された状態の説明図である。
【図22】図22は実施例2の第3接続ユニットの説明図であり、図22Aは実施例1の図3に対応する説明図であって実施例2のシート供給装置をインサータとして使用する場合に第3接続ユニットの下流側に第2接続ユニットおよびシート供給装置が接続された状態の説明図であり、図22Bは実施例1の図4Bに対応する説明図であって実施例2のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合に第3接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
【図23】図23は実施例1の図5に対応する説明図であって実施例2のプリンタの制御部のブロック図である。
【図24】図24は実施例2の孔形成制御処理のフローチャートの説明図である。
【図25】図25は実施例2の作用説明図であって、パンチ孔が形成されたシートとコンパイルトレイに積載されたシート束とに関する説明図であり、図25Aは前端部にパンチ孔が形成されたシートが反転路で反転されてコンパイルトレイに積載されるまでの説明図、図25Bは後端部にパンチ孔が形成されたシートが反転されずにコンパイルトレイに積載されるまでの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0020】
(実施例1の画像形成装置Uの説明)
図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図であり、給紙装置および装置本体の説明図である。
図3は図2の続きの全体説明図であり、シート供給装置および後処理装置の説明図である。
図1〜図3において、画像形成装置の一例としての大型のプリンタUは、プリンタUを操作するための操作部U1、第1の媒体供給装置の一例としての給紙装置U2、装置本体U3、第2の媒体供給装置の一例としてのシート供給装置U4、排出装置の一例としての後処理装置U5を有している。
前記操作部U1は、情報を表示する表示部U1aや画像形成装置の各種設定を行うための入力釦U1bを有する。
【0021】
(実施例1の給紙装置U2の説明)
図2において、前記給紙装置U2は、内部に収容された媒体の一例としてのシートSを装置本体U3に供給する。図2において、前記給紙装置U2は、左側に配置された第1の収容部101と、第1の収容部101の右側に隣接して配置された第1の供給部102と、第1の供給部102の左側上部に配置された第1の装着部103と、を有し、第1の装着部103には、媒体供給ユニットの一例としての手差しユニット104が装着されている。
【0022】
前記第1の収容部101には、案内部材の一例としての左右一対のガイドレールGR1が2段設けられており、前記ガイドレールGR1には、第1の積載部の一例としての給紙トレイTR11、TR12が前後方向に出入可能に支持されている。給紙トレイTR11、TR12に収容された画像形成用の媒体の一例としてのシートSは、送出部材の一例としてのピックアップロールRp1により取り出され、捌き部材の一例としてのさばきロールRs1により1枚ずつ分離される。なお、実施例1では、下段の給紙トレイTR11は、上段の給紙トレイTR12よりもシートSの収容量が少ない構成となっている。
【0023】
前記手差しユニット104は、追加供給部の一例として、第1の装着部103に着脱可能なユニット本体部104aと、追加収容部の一例として、ユニット本体部104aの左方に支持される手差しトレイTRtと、を有している。前記ユニット本体部104aには、前記ピックアップロールRp1および前記さばきロールRs1と同様に構成された手差しピックアップロールRptおよび手差しさばきロールRstが設置されている。これにより、手差しトレイTRtに収容されたシートSは、手差しピックアップロールRptにより取り出され、手差しさばきロールRstにより1枚ずつ分離される。
【0024】
前記第1の供給部102には、装置本体U3の媒体搬入路の一例としてのシート供給路SH2の搬送方向の上流端部と対応する位置に、前記シート供給路SH2と接続可能な第1の供給搬出部B1が配置されている。実施例1の前記第1の供給搬出部B1は、下段の給紙トレイTR11のピックアップロールRp1の上方、且つ、中段の給紙トレイTR12のピックアップロールRp1の下方に配置されている。また、前記第1の供給搬出部B1には、下段の給紙トレイTR11から延びる第1の下段供給路SH11の下流端部と、中段の給紙トレイTR12から延びる第1の中段供給路SH12の下流端部とが接続されている。また、前記第1の中段供給路SH12の上流端部には、第1の合流部の一例としての第1合流位置105が配置されており、第1の装着部103から延びる第1の合流路SH13が合流している。実施例1の前記第1の合流路SH13には、上流端部に第1の搬入部の一例としての第1の供給搬入部106が配置されており、下流端部に第1合流位置105が配置されている。
【0025】
したがって、下段の給紙トレイTR11から供給されたシートSは、第1の下段供給路SH11を搬送され、中段の給紙トレイTR12から供給されたシートSは、第1の中段供給路SH12を搬送されて、第1の供給搬出部B1から装置本体U3に供給される。また、上段の手差しユニット104から供給されたシートSは第1の合流路SH13、第1の中段供給路SH12を搬送されて、第1の供給搬出部B1から装置本体U3に供給される。
前記第1の下段供給路SH11と前記第1の中段供給路SH12とによって実施例1の第1の供給路SH11+SH12が構成されている。
【0026】
(実施例1の装置本体U3の説明)
図2において、前記装置本体U3は、プリンタUの制御を行う制御部Cおよび前記制御部Cにより制御される潜像形成装置の駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路D、電源回路E等を有している。制御部Cにより作動を制御されるレーザ駆動回路Dは、情報端末PCから送信された画像情報に基づいて、黄色、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像情報を作成し、それに応じた駆動信号を所定の時期に各色の可視像形成装置UY,UM,UC,UKの潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出力する。なお、前記各色の可視像形成装置UY,UM,UC,UKは、装置本体U3の前方に引き出された引出位置と装置本体U3内部に装着された装着位置との間で移動可能に支持されている。
【0027】
黒の可視像形成装置UKにおいて、像保持体Pkの周囲には、帯電器CCk、現像器Gk、像保持体清掃器CLk等が配置されている。
そして、他の可視像形成装置UY,UM,UCの前記像保持体Py,Pm,Pcの周囲にもそれぞれ前記像保持体Pkの周囲と同様の帯電器CCy,CCm,CCc、現像器Gy,Gm,Gc、像保持体清掃器CLy,CLm,CLc等が配置されている。
図2において、像保持体Py,Pm,Pc,Pkは、それぞれ帯電器CCyCCm,CCc,CCkにより一様に帯電された後、前記潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkの出力する潜像書込光Ly,Lm,Lc,Lkによりその表面に静電潜像が形成される。前記像保持体Py〜Pk表面の静電潜像は、現像器Gy〜Gkにより黄色、マゼンタ、シアン、黒色の色の可視像、いわゆるトナー像に現像される。なお、現像により現像器Gy〜Gkの現像器が消費されると、装置本体U3の上部に配置された現像剤補給装置U3aから現像剤が補給される。前記現像剤補給装置U3aには、図示しない現像剤補給容器、いわゆるトナーカートリッジが着脱、交換可能に支持されている。
【0028】
像保持体Py,Pm,Pc,Pk表面上の可視像は、1次転写器の一例としての1次転写部材T1y,T1m,T1c,T1kにより、中間転写体の一例としての中間転写ベルトB上に順次重ねて転写され、中間転写ベルトB上に多色画像が形成される。中間転写ベルトB上に形成された多色画像は、2次転写領域Q4に搬送される。
なお、単色画像のみの場合は黒:Kの像保持体Pkおよび現像器Gkのみが使用され、黒の可視像のみが形成される。
1次転写後、像保持体Py〜Pk表面の残留物は、像保持体清掃器CLy〜CLkにより除去、清掃される。
【0029】
前記中間転写ベルトBは、中間転写体駆動部材Rd、張力発生部材Rt、蛇行防止部材Rw、複数の従動部材Rfおよび2次転写対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、前記1次転写部材T1y〜T1kとにより矢印Ya方向に回転可能に支持されている。実施例1では、各部材Rd,Rt,Rw,Rf,T2a、T1y〜T1kは、いわゆるロール状の部材により構成されている。
前記バックアップロールT2の下方には2次転写ユニットUtが配置されている。2次転写ユニットUtの2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bは、前記中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに接触、離隔可能に配置されており、前記2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBと圧接する領域により2次転写領域Q4が形成されている。また、実施例1では、前記バックアップロールT2aには接触給電部材の一例としてのコンタクトロールT2cが当接しており、前記コンタクトロールT2cには制御部Cにより制御される電源回路Eから所定の時期に現像剤の帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。
前記2次転写対向部材T2a、2次転写ロールT2b、コンタクトロールT2cにより、実施例1の2次転写器T2が構成されており、前記1次転写部材T1y〜T1k、中間転写ベルトB、2次転写器T2により実施例1の転写装置T1y〜T1k+T2+Bが構成されている。
【0030】
前記中間転写ベルトBの下方には前記シート供給路SH2が配置されている。前記給紙装置U2から供給されたシートSは、シート供給路SH2の搬送方向上流端部に配置され、前記第1の供給搬出部B1に接続された本体搬入部151から搬入され、搬送部材の一例としての搬送ロールRaに搬送され、給紙時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。
レジロールRrに搬送されたシートSは、多色画像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて転写前上流側媒体案内部材SGr、転写前下流側媒体案内部材SG1を通って2次転写領域Q4に搬送される。
前記中間転写ベルトB上の多色画像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2によりシートSに転写される。なお、多色画像の場合は中間転写ベルトB表面に重ねて1次転写されたトナー像が一括してシートSに2次転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器CLBにより清掃される。なお、前記2次転写ロールT2bおよび中間転写体清掃器CLBは、中間転写ベルトBと接触、離隔自在に配設されており、多色画像が形成される場合には最終色の未定着可視像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。
【0031】
未定着可視像が2次転写されたシートSは、転写後媒体案内部材SG2、媒体搬送部材BHを通って定着装置Fに搬送される。定着装置Fは、加熱部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧部材の一例としての加圧ロールFpとを有し、一対の定着部材Fh,Fpが圧力が作用した状態で接触する定着領域Q5にシートSは搬送される。シートS上の未定着可視像は定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。
前記潜像形成装置ROSy〜ROSk、前記可視像形成装置UY〜UK、前記転写装置T1y〜T1k+T2+B、前記定着装置F等によって、実施例1の画像形成部ROSy〜ROSk+UY〜UK+T1y〜T1k+T2+B+Fが構成されている。
前記定着装置Fの下流側には本体用の切替部材の一例としての本体切替ゲートG1が設けられている。前記本体切替ゲートG1はシート供給路SH2を搬送されて定着領域Q5で加熱定着されたシートSを、排出路SH3または本体反転路SH4側のいずれかに選択的に切り替える。前記排出路SH3の下流端部には、媒体搬出部材の一例としての排出ロールRhが配置されており、前記排出路SH3上の画像媒体の一例としての画像形成済のシートSは、排出ロールRhによって本体搬出部の一例としての本体搬出口152から、第1接続ユニットUH1に搬出される。実施例1の前記本体搬出口152には、装置本体U3から搬出されるシートSを検知する媒体検知部材の一例としてのシート検知センサSN1が配置されている。
【0032】
前記本体反転路SH4には、循環路SH5が接続されており、その接続部には搬送方向規制部材G2が設けられている。前記搬送方向規制部材G2は本体反転路SH4に搬送されてきたシートSをそのまま一旦通過させ、通過したシートSを逆方向に搬送して循環路SH5側に搬送する。前記循環路SH5に搬送されたシートSは前記シート供給路SH2を通って前記転写領域Q4に再送される。
前記符号SH2〜SH5で示された要素により媒体搬送路SHが構成されている。また、前記符号SH,Ra,Rr,Rh,SG1,SG2,SGr,BH、G1,G2で示された要素により媒体搬送装置SUが構成されている。
【0033】
(実施例1の第1接続ユニットUH1の説明)
図3において、実施例1の前記第1接続ユニットUH1は、前記装置本体U3の右側に隣接して配置されている。前記第1接続ユニットUH1の内部には、左端下部に配置され且つ本体搬出口152と対応する高さに配置された第1の接続搬入部161から右端上部の送出口の一例としての第1の接続搬出部162まで右斜め上方に延びる第1の接続路SHtが形成されている。すなわち、排出路SH3の本体搬出口152から搬出されたシートSは、第1の接続搬入部161から搬入されて第1の接続搬出部162から搬出される。
なお、実施例1では、前記第1の接続搬出部162の高さは、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106と対応する高さに配置されている。
【0034】
(実施例1の第2接続ユニットUH2の説明)
また、図3において、前記第1接続ユニットUH1の右側上部には、媒体搬送ユニットの一例としての第2接続ユニットUH2が隣接して配置されている。実施例1の前記第2接続ユニットUH2は、左端の第2の接続搬入部171から右端の第2の接続搬出部172まで左右方向に延びる第2の接続路SHuを有し、前記第2の接続搬入部171の高さは、前記第1の接続搬出部162と対応する高さに配置されている。すなわち、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162から搬出されたシートSは、第2の接続搬入部171から搬入されて第2の接続搬出部172から搬出される。
なお、実施例1では、前記第2の接続搬出部172の高さは、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106と対応する高さに配置されている。
【0035】
(実施例1のシート供給装置U4の説明)
図3において、前記シート供給装置U4は、前記第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172から搬出された画像形成済のシートSが搬入される。前記シート供給装置U4は、第2接続ユニットUH2の下側に配置され且つ左側の第1接続ユニットUH1の右側に配置された第2の収容部201と、第2接続ユニットUH2および第2の収容部201の右側に隣接して配置された第2の供給部202と、第2の供給部202の左側上部に配置され且つ第1の装着部103と同様に構成されて第2接続ユニットUH2が装着された第2の装着部203とを有する。
実施例1の前記第2の収容部201は、前記第1の収容部101と同様に構成されており、左右一対で2段のガイドレールGR2と、第2の積載部の一例としての給紙トレイTR21、TR22と、ピックアップロールRp1と、さばきロールRs1とを有する。
【0036】
また、実施例1の前記第2の供給部202には、前記第2の接続搬出部172に対応する高さに配置された左端上部の第2の搬入部の一例としての第2の供給搬入部211から前記第1の供給搬入部106に対応する高さに配置された右端上部の第2の供給搬出部B2まで右方に延びる第2の連結路SH20が形成されている。また、前記第2の供給部201には、下段の給紙トレイTR21から第2の連結路SH20の途中に設定された第2の合流部の一例としての第2合流位置212まで右斜め上方に延びる第2の下段供給路SH21と、中段の給紙トレイTR22から第2合流位置212まで右斜め上方に延びる第2の中段供給路SH22とが形成されている。
前記第2の連結路SH20と前記第2の下段供給路SH21と前記第2の中段供給路SH22とによって実施例1の第2の供給路SH20〜SH22が構成されている。
【0037】
前記第2の連結路SH20には、第2合流位置212の下流側に分岐位置B3が予め設定されており、前記分岐位置B3には、第2の連結路SH20から分岐して下方に延びる反転分岐路SH23の上流端が接続されている。前記反転分岐路SH23の上端部に設定された反転分岐位置B4には、前記反転分岐路SH23から分岐して、分岐位置B3と第2の供給搬出部B2との間に設定された反転合流位置B5に合流する反転合流路SH24が形成されている。また、前記分岐位置B3には、シートSの搬送先を反転分岐路SH23にするか否かを切り替える切替部材G3が配置されている。実施例1の前記切替部材G3は、シートSを第2の連結路SH20に案内する連結案内位置と反転分岐路SH23に案内する反転案内位置との間で移動することにより、シートSの搬送先を第2の連結路SH20と連結案内位置と反転分岐路SH23との間で切り替える。また、反転分岐位置B4には、弾性薄膜状部材により構成された搬送方向規制部材G4が配置されている。また、前記搬送方向規制部材G4よりも反転分岐路SH23の下流側には正逆回転が可能な反転搬送部材の一例としての反転ロールRbが配置されている。
【0038】
実施例1では、切替部材G3の切り替えによってシートSが反転分岐路SH23に搬送された場合、シートSは反転ロールRbの正回転により反転分岐路SH23の下流側に搬送される。この結果、シートSが搬送方向規制部材G4を押し退ける形で弾性変形させながら通過する。そして、搬送方向後端が反転ロールRbを通過する前に反転ロールRbが逆回転し、搬送方向規制部材G4によってシートSが反転合流路SH24に案内され、逆方向の反転合流位置B5に向けて搬送される。すなわち、シートSがスイッチバックされる。
前記反転分岐路SH23と前記反転合流路SH24とによって、実施例1の反転路SH23+SH24が構成されている。
【0039】
よって、実施例1では、第2の接続搬出部172から搬出され且つ第2の供給搬入部211から搬入されたシートSは、反転されない場合は、分岐位置B3から反転分岐路SH23に搬送されずに第2の連結路SH20の下流側に搬送され、第2の供給搬出部B2から排出される。また、前記シートSが反転される場合は、切替部材G3が制御されて、反転分岐路SH23に搬送されて搬送方向の前後が反転して表裏反転した状態で第2の供給搬出部B2から排出される。また、装置本体U3からのシートSが搬入される間に、給紙トレイTR21,TR22に収容された挿入媒体の一例としてのシートS、いわゆる、合紙:インサートシートが挿入される場合は、給紙トレイTR21,TR22から取り出され、画像形成済のシートSと同様に第2の供給搬出部B2から排出される。
【0040】
(実施例1の後処理本体U5の説明)
図3において、前記後処理装置U5は、前記第2の供給連結路SH23の第2の供給搬出部B2から搬出されたシートSが搬入される。前記後処理装置U5は、シート供給装置U4の右側に隣接して配置され、左側上部にシートSを搬入する排出搬入部251が配置されている。実施例1では、前記排出搬入部251の高さは、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106や、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162、第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171および第2の接続搬出部172、第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2と対応する高さに配置されている。前記排出搬入部251から搬入されたシートSは、排出用の第1切替部材の一例としての第1切替ゲートG5の切り替えにより、右上に延びる上端排出路SH6または下方に延びる第1後処理搬送路SH7のいずれかに搬送される。また、第1後処理搬送路SH7には第2後処理搬送路SH8が接続されており、その接続部に配置された排出用の第2切替部材の一例としての第2切替ゲートG6によりシートSは第1後処理搬送路SH7または第2後処理搬送路SH8のいずれかに搬送される。
【0041】
前記上端排出路SH6に搬送されたシートSはそのまま後処理を行われることなく、上端排出口252から搬出部の一例としてのスタッカトレイSTRに排出される。
第1後処理搬送路SH7の下流側には、綴じ部材の一例としての端綴じ装置HTSが配置されている。前記端綴じ装置HTSは、複数のシートSを積載して揃える排出部の一例としてのコンパイルトレイCTRを有し、コンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束の搬送方向後端部にコの字形の針を記録紙束に打ち込んで綴じたり、あるいは、綴じずに揃えて排出する端綴じ処理を実行する。
第2後処理搬送路SH8の下流側には、中綴じ装置NTSが配置されている。前記中綴じ装置NTSは、複数のシートSを積載して揃え、記録紙束の中央部をコの字形の針で綴じた後2つ折りにして排出したり、あるいは綴じずに二つ折りにして排出する中綴じ処理を実行する。
なお、前記端綴じ装置HTSや前記中綴じ装置NTSは、従来公知であり、例えば、特開2003−089462号公報、特開2006−069748号公報等に記載されているため、詳細な説明は省略する。
【0042】
(実施例1のシート供給装置U4を増設用給紙装置として使用する構成の説明)
また、実施例1では、前記給紙装置U2の第1の装着部103は、手差しユニット104を取り外して、第2接続ユニットUH2を装着することが可能となっている。また、実施例1では、前記シート供給装置U4の第2の装着部203は、前記第1の装着部103と同様に構成されており、第2接続ユニットUH2を取り外して、手差しユニット104を装着することが可能となっている。すなわち、給紙装置U2およびシート供給装置U4には、前記各ユニット104,UH2を着脱することが可能となっている。
なお、給紙装置U2やシート供給装置U4に、各ユニット104,UH2を着脱する構成については、例えば、特開2009−234671号公報に記載されているような従来公知の種々の構成を採用可能であるため、図示および詳細な説明については省略する。
【0043】
図4は実施例1のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合の説明図であり、図4Aは第2接続ユニットを介してシート供給装置が給紙装置の上流側に接続された状態の説明図であり、図4Bは第1接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
また、実施例1では、給紙装置U2と、装置本体U3と、第1接続ユニットUH1と、シート供給装置U4と、後処理装置U5とは、それぞれ着脱可能に支持されており、配置変更が可能になっている。図4Aにおいて、実施例1の前記シート供給装置U4は、給紙装置U2の左側に隣接した状態で配置されている。また、給紙装置U2の第1の装着部103には第2接続ユニットUH2が装着されると共に、シート供給装置U4の第2の装着部203には手差しユニット104が装着されている。
【0044】
なお、実施例1では、シート供給装置U4の第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2の高さと、第2接続ユニットUH2の第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171の高さとが対応しており、第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172の高さと、給紙装置U2の第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106の高さとが対応している。この結果、第2の連結路SH20は、第2の接続路SHuを介して、第1の合流路SH13に接続可能となっている。
また、図4Bにおいて、実施例1の前記後処理装置U5は、第1接続ユニットUH1の右側に隣接された状態で配置されている。なお、実施例1では、第1接続ユニットUH1の第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162の高さと、後処理装置U5の排出搬入部251の高さとが対応している。この結果、第1の接続路SHtは、排出搬入部251を介して上端排出路SH6や第1後処理搬送路SH7に接続可能となっている。
【0045】
(実施例1の制御部の説明)
図5は実施例1のプリンタの制御部の機能図、いわゆるブロック図である。
図5において、前記制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/O、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリ、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリ、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置、ならびに発振器等を有する小型情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0046】
(実施例1の制御部Cに接続された信号出力要素)
前記制御部Cは、操作部U1、シート検知センサSN1等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
前記操作部U1は、表示部U1a、入力釦U1b、装置情報の設定釦U1c、識別情報の設定釦U1d等を備えている。
前記シート検知センサSN1は、本体搬出口152を通過して装置本体U3から搬出されるシートSを検知する。
【0047】
(実施例1の制御部Cに接続された被制御要素)
また、制御部Cは、レーザ駆動回路D、主駆動源の駆動回路の一例としてのメインモータ駆動回路D1、電源回路E、その他の図示しない制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
レーザ駆動回路Dは、潜像形成装置ROSy〜ROSkを駆動して、感光体Py〜Pkの表面に潜像を形成する。
主駆動源の駆動回路の一例としてのメインモータ駆動回路D1は、主駆動源の一例としてのメインモータM1を介して感光体Py〜Pkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
E:電源回路
電源回路Eは、現像用電源回路Ea、帯電用電源回路Eb、転写用電源回路Ecと定着用電源回路Edとを有している。
現像用電源回路Eaは、現像器GY〜GKの現像ロールR0に現像電圧を印加する。
帯電用電源回路Ebは、帯電器CCy〜CCkに帯電電圧を印加する。
転写用電源回路Ecは、転写装置T1+B+T2+CLBの各ロールT1y〜T1k,T2cに転写電圧を印加する。
定着用電源回路Edは、定着装置Fの加熱ロールFhの加熱部材の一例としてのヒータに加熱用の電力を印加する。
【0048】
(実施例1の制御部Cの機能)
前記制御部Cは、各信号出力要素U1,SN1の出力信号に応じて各被制御要素D,D1,Eの動作を制御するためのプログラムにより、次の機能実現手段を有している。
C1:ジョブ制御手段
画像形成動作の制御手段の一例としてのジョブ制御手段C1は、情報端末PCから受信した画像情報に応じて、潜像形成装置ROSy〜ROSk、可視像形成部材UY+GY〜UK+GK、転写装置T1y〜T1k+T2+B、定着装置F、媒体搬送装置SU等を制御して、画像形成動作の一例としてのジョブを実行する。
C2:メインモータ制御手段
主駆動源の駆動制御手段の一例としてのメインモータ制御手段C2は、メインモータ駆動回路D1を介してメインモータM1の回転を制御して、感光体Py〜Pk、現像器GY〜GKの現像ロールR0、定着装置Fの加熱ロールFh、搬送ロールRa等の回転駆動を制御する。
【0049】
C3:電源制御手段
電源制御手段C3は、現像電圧の制御手段C3Aと、帯電電圧の制御手段C3Bと、転写電圧の制御手段C3Cと、定着電源の制御手段C3Dとを有し、電源回路Eの作動を制御して、各部材への電圧印加や電源供給を制御する。
現像電圧の制御手段C3Aは、現像用電源回路Eaを制御して、現像装置GY〜GYの現像ロールR0に印加する現像電圧を制御する。
帯電電圧の制御手段C3Bは、帯電用電源回路Ebを制御して、帯電器CCy〜CCkに印加する帯電電圧を制御する。
転写電圧の制御手段C3Cは、転写用電源回路Ecを制御して、転写装置T1+B+T2+CLBの各ロールT1y〜T1k,T2cに印加する転写電圧を制御する。
定着電源の制御手段C3Dは、定着用電源回路Edを制御して、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータの温度制御、すなわち、定着温度の制御を行う。
C4:潜像形成制御手段
潜像形成制御手段C4は、レーザ駆動回路Dを介して潜像形成装置ROSy〜ROSkを制御し、感光体Py〜Pk表面に静電潜像を形成する。
【0050】
図6は実施例1の装置情報の設定画像の説明図である。
C5:装置情報の設定画像の表示手段
装置情報の設定画像の表示手段C5は、図6に示すように、シート供給装置U4に関する装置情報を設定する装置情報の設定画像301を表示部U1aに表示する。実施例1の前記装置情報の設定画像の表示手段C5は、装置情報の設定釦U1cが選択された場合に、装置情報の設定画像301を表示する。
図6において、実施例1の前記装置情報の設定画像301は、シート供給装置U4を後処理装置U5にインサートシートを供給するインサータとして使用することを示す挿入用設定部の一例としてのインサータボタン301aと、シート供給装置U4を給紙装置U2の増設用給紙装置として使用することを示す増設用設定部の一例としての増設給紙ボタン301bとを有する。
C6:装置情報の記憶手段
装置情報の記憶手段C6は、前記装置情報を記憶する。実施例1の前記装置情報の記憶手段C6は、インサータボタン301aが選択された場合にシート供給装置U4を「インサータ」として使用する前記装置情報を記憶すると共に、増設給紙ボタン301bが選択された場合にシート供給装置U4を「増設用給紙装置」として使用する前記装置情報を記憶する。
【0051】
図7は実施例1の識別情報の設定画像の説明図であり、図7Aは実施例1の挿入用の識別情報の設定画像の説明図、図7Bは実施例1の画像形成用の識別情報の設定画像の説明図である。
C7:識別情報の設定画像の表示手段
識別情報の設定画像の表示手段C7は、挿入用の識別情報の設定画像の表示手段C7Aと、画像形成用の識別情報の設定画像の表示手段C7Bとを有し、図7A、図7Bに示すように、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの識別情報を設定する識別情報の設定画像302,303を表示部U1aに表示する。
C7A:挿入用の識別情報の設定画像の表示手段
挿入用の識別情報の設定画像の表示手段C7Aは、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、図7Aに示す挿入用の識別情報の設定画像302を表示する。
【0052】
図7Aにおいて、実施例1の前記挿入用の識別情報の設定画像302は、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたインサートシートの挿入順の一例としての積載順が最上位から最下位まで進むに連れてページ番号が1ページ、2ページ、…、nページの「昇順」であることを選択するための昇順選択部の一例としての昇順ラジオボタン302aを有する。また、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、積載順が最上位から最下位まで進むに連れてページ番号がnページ、…、2ページ、1ページの「降順」であることを選択するための降順選択部の一例としての降順ラジオボタン302bと、積載順が設定されていないことを選択するための順番無し選択部の一例としての順番無しラジオボタン302cとを有する。なお、実施例1では、各ラジオボタン302a〜302cのいずれか1つが選択されるように予め設定されている。
【0053】
また、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、積載されたインサートシートの最上位面が給紙装置U2からの画像形成済のシートSの最初の画像形成面に対応する面としての「表面」であることを示す表面設定部の一例としての表面ラジオボタン302dを有する。また、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、最上位面が前記最初の画像形成面の裏面に対応する面としての「裏面」であることを示す裏面設定部の一例としての裏面ラジオボタン302eとを有する。なお、実施例1では、各ラジオボタン302d,302eのいずれか1つが選択されるように予め設定されている。
そして、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、各ラジオボタン302a〜302eによって設定された積載順および表裏を識別情報として設定するための識別情報の設定部の一例としての設定ボタン302fを有する。
【0054】
C7B:画像形成用の識別情報の設定画像の表示手段
画像形成用の識別情報の設定画像の表示手段C7Bは、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、図7Bに示す画像形成用の識別情報の設定画像303を表示する。
図7Bにおいて、実施例1の前記画像形成用の識別情報の設定画像303は、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの上面が画像形成の対象の面としての対象面であることを示す対象面設定部の一例としての対象面ボタン303aと、上面が画像形成の非対象の面としての非対象面であることを示す非対象面設定部の一例としての非対象面ボタン303bとを有する。
【0055】
C8:識別情報の記憶手段
識別情報の記憶手段C8は、挿入用の識別情報の記憶手段C8Aと、画像形成用の識別情報の記憶手段C8Bとを有し、前記識別情報を記憶する。
C8A:挿入用の識別情報の記憶手段
挿入用の識別情報の記憶手段C8Aは、積載順記憶手段C8A1と、表裏記憶手段C8A2とを有し、設定ボタン302fが選択された場合にインサートシートの積載順および表裏の情報を有する識別情報を記憶する。
C8A1:積載順記憶手段
積載順記憶手段C8A1は、昇順ラジオボタン302aが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合に積載順が「昇順」であることを記憶し、降順ラジオボタン302bが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合に積載順が「降順」であることを記憶し、順番無しラジオボタン302cが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合に積載順が「なし」であることを記憶する。
C8A2:表裏記憶手段
表裏記憶手段C8A2は、表面ラジオボタン302dが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合にインサートシートの最上位面の表裏が「表面」であることを記憶し、裏面ラジオボタン302eが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合にインサートシートの最上位面の表裏が「裏面」であることを記憶する。
【0056】
なお、実施例1では、識別情報としてインサートシートの積載順が「昇順」且つ最上位面の表裏が「表面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、1枚目の「表面」、2枚目の「表面」、…、n枚目の「表面」の順番で給紙トレイTR21,TR22にインサートシート束が積載されていると識別される。また、識別情報として積載順が「降順」且つ表裏が「裏面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、n枚目の「裏面」、…、2枚目の「裏面」、1枚目の「裏面」の順番でインサートシート束が積載されていると識別される。
【0057】
また、実施例1では、識別情報として積載順が「降順」且つ表裏が「表面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、n枚目の「表面」、…、2枚目の「表面」、1枚目の「表面」の順番でインサートシート束が積載されていると識別される。また、識別情報として積載順が「昇順」且つ表裏が「裏面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、1枚目の「裏面」、2枚目の「裏面」、…、n枚目の「表面」の順番でインサートシート束が積載されていると識別される。
また、実施例1では、識別情報として積載順が「なし」且つ表裏が「表面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで積載順がなく、上面が「表面」で揃えられた状態でインサートシート束が積載されていると識別される。また、識別情報として積載順が「なし」且つ表裏が「裏面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで積載順のないインサートシートについて、上面が「裏面」で揃えられた状態でインサートシート束が積載されていると識別される。
【0058】
C8B:画像形成用の識別情報の記憶手段
画像形成用の識別情報の記憶手段C8Bは、対象面ボタン303aが選択された場合にシート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの上面を「対象面」とする前記識別情報を記憶すると共に、非対象面ボタン303bが選択された場合に上面を「非対象面」とする前記識別情報を記憶する。
【0059】
C9:形成順設定手段
形成順設定手段C9は、挿入用の形成順設定手段C9Aと、画像形成用の形成順設定手段C9Bと、画像順の再設定手段C9Cとを有し、ジョブが開始された場合に、画像を形成する順番である形成順を設定する。実施例1の前記形成順設定手段C9は、前記形成順を、画像情報の最初の画像から最後の画像までの画像順となる「昇順」、または、最後の画像から最初の画像までの前記画像順の逆の順番となる「降順」、のいずれかに設定する。
ここで、実施例1において、「画像順」とは、情報端末PCで作成、保存されている複数ページの画像情報におけるページの並び順であり、「形成順」とは、プリンタUにおいて、受信した画像情報の各ページがシートSに実際に印刷される順番のことをいう。例えば、受信した画像情報の画像順が1ページ、2ページ、…、Nページであり、形成順が「昇順」である場合、1ページ、2ページ、…、Nページの順に印刷が行われ、形成順が「降順」である場合、Nページ、…、2ページ、1ページの順に印刷が行われる。
【0060】
図8は実施例1の判別面の説明図であり、図8Aはシート供給装置の下段の給紙トレイのシートが第2の連結路に搬送された状態の判別面と各トレイ上のシートの下面との関係を示す説明図であり、図8Bは分岐位置におけるシートの搬送方向前端部の要部拡大図である。
C9A:挿入用の形成順設定手段
挿入用の形成順設定手段C9Aは、ジョブが開始され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、インサートシートの積載順が「昇順」と記憶されている場合、前記形成順を「昇順」に設定すると共に、積載順が「降順」と記憶されている場合、前記形成順を「降順」に設定する。また、前記挿入用の形成順設定手段C9Aは、インサートシートの積載順が「なし」と記憶されている場合には、図8A、図8Bに示す、後処理装置U5の各トレイSTR,CTRに積載されるシートSの下面S1に対応する第2の供給路SH20〜SH22の面としての判別面Saと、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22から供給されたシートSの「表面」とが一致する場合に、前記形成順を「昇順」に設定すると共に、前記判別面Saと前記シートSの「裏面」とが一致する場合に、前記形成順を「降順」に設定する。
【0061】
ここで、実施例1では、図8Aに示すように、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの下面S2は、前記分岐位置B3まで下を向いたまま搬送される。このため、実施例1の前記判別面Saは、各トレイSTR,CTR,TR21,TR22上のシートSの下面S1,S2に対応している。そして、前記表裏記憶手段C8A2に「裏面」と記憶されている場合、給紙トレイTR21,TR22上のシートSの下面S2となる「表面」が前記判別面Saと一致すると共に、前記表裏記憶手段C8A2に「表面」と記憶されている場合、シートSの下面S2となる「裏面」が前記判別面Saと一致する。
この結果、実施例1の前記挿入用の形成順設定手段C9Aは、前記挿入用の識別情報の記憶手段C8Aにインサートシートの積載順が「昇順」と記憶されている場合、および、積載順が「なし」且つ最上位面が「裏面」と記憶されている場合に、形成順を「昇順」に設定する。また、前記挿入用の形成順設定手段C9Aは、「降順」と記憶されている場合、および、積載順が「なし」且つ最上位面が「表面」と記憶されている場合に、形成順を「降順」に設定する。
【0062】
C9B:画像形成用の形成順設定手段
画像形成用の形成順設定手段C9Bは、ジョブが開始され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、形成順を「昇順」に設定する。
C9C:画像順の再設定手段
画像順の再設定手段C9Cは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報の画像順を再設定する。実施例1の前記画像順の再設定手段C9Cは、前記画像順が、降順、すなわち、Nページ、…、2ページ、1ページの順に並んでいた場合に、昇順、すなわち、1ページ、2ページ、…、Nページの順に前記画像順を並び替える。
【0063】
C10:供給時期の設定手段
供給時期の設定手段C10は、挿入用の供給時期の設定手段C10Aと、画像形成用の供給時期の設定手段C10Bとを有し、給紙装置U2の給紙トレイTR11,TR12からのシートSの供給時期である第1供給時期taと、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22からのシートSの供給時期である第2供給時期tbとを設定する。
C10A:挿入用の供給時期の設定手段
挿入用の供給時期の設定手段C10Aは、第1供給時期設定手段C10A1と、第2供給時期設定手段C10A2とを有し、前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、第1供給時期taと第2供給時期tbとを設定する。
【0064】
C10A1:第1供給時期設定手段
第1の媒体供給装置の供給時期の判別手段の一例としての第1供給時期設定手段C10A1は、トナー像が2次転写領域Q4に到達する転写時期tcから逆算して第1供給時期taを設定する。なお、実施例1の前記ジョブ制御手段C1では、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる画像形成済のシートSどうしの間にインサートシートが挿入されることを示す情報である挿入情報と、前記形成順設定手段C9で設定された形成順とに基づいて、インサートシートの次のシートSの転写時期tcが、1枚分だけ遅れて設定される。
【0065】
具体的には、実施例1の前記挿入情報は、一例として、画像形成済のシートSの1枚目の前に挿入する場合には「0枚目」、1枚目の後に挿入する場合には「1枚目」、最後のM枚目の後に挿入する場合には「M枚目」を含む情報により構成されている。よって、実施例1の前記ジョブ制御手段C1では、例えば、挿入情報が「1枚目」の場合、形成順が「昇順」であれば、1枚目のシートSの次の2枚目のシートSの転写時期tcが1枚分だけ遅れた時期に設定される。また、形成順が「降順」であれば、2枚目のシートSの次の1枚目のシートSの転写時期tcが1枚分だけ遅れた時期に設定される。すなわち、インサートシートが挿入される時期に画像形成が行われず、次のシートSの画像が1枚分遅れて形成される。このため、実施例1の前記第1供給時期設定手段C10A1は、インサートシートの次に後処理装置U5に供給されるシートSの供給時期taが1枚分だけ遅れて設定される。
【0066】
C10A2:第2供給時期設定手段
第2の媒体供給装置の供給時期の判別手段の一例としての第2供給時期設定手段C10A2は、前記挿入情報と前記形成順とに基づいて、インサートシートの前のシートSの搬送方向前端がシート検知センサSN1に検知された検知時期tdから給紙トレイTR21,TR22に応じて予め設定された待機時間t1,t1′が経過した時期を第2供給時期tbとして設定する。実施例1の前記第2供給時期設定手段C10A2は、例えば、挿入情報が「1枚目」の場合、形成順が「昇順」であれば、1枚目のシートS前端がシート検知センサSN1で検知された場合に第2供給時期tbを設定し、形成順が「降順」であれば、2枚目のシートS前端がシート検知センサSN1で検知された場合に第2供給時期tbを設定する。
【0067】
図9は実施例1の待機時間の説明図である。
なお、実施例1では、検知時期tdからシートSの搬送方向後端が分岐位置B3を通過する通過時期teまでの搬送時間t2と、通過時期teからインサートシート前端が分岐位置B3に到達する第2到達時期tfまでのシートSどうしの間隔時間t3とが実験等により予め設定されている。また、実施例1では、インサートシートが給紙トレイTR21,TR22から分岐位置B3に到達するまでの第2到達時間t4,t4′についても実験等により予め設定されている。このため、実施例1の給紙トレイTR21,TR22に応じた待機時間t1,t1′は、図9に示すように、搬送時間t2と間隔時間t3との合計時間t2+t3と、第2到達時間t4,t4′との差分時間t2+t3−t4,t2+t3−t4′となり、t1=t2+t3−t4,t1′=t2+t3−t4′が成立するように予め設定されている。
【0068】
C10B:画像形成用の供給時期の設定手段
画像形成用の供給時期の設定手段C10Bは、前記画像形成用の識別情報の記憶手段C8Bに記憶された識別情報が「非対象面」であるか否かを判別する対象面判別手段C10B1を有し、前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、画像形成用のシートSの第1供給時期taと第2供給時期tbとを設定する。実施例1では、ユーザインタフェースUIの設定情報や、情報端末PCから送信される画像情報に含まれるシートSを供給する各給紙トレイTR11〜TR22を指定する供給情報に応じて、前記第1供給時期設定手段C10A1と同様に、シートSの供給が行われる給紙トレイTR11〜TR22ごとに転写時期tcから逆算された供給時期ta,tbを設定する。
なお、実施例1の前記シート供給装置U4では、給紙トレイTR21,TR22からのシートSが反転されずに2次転写領域Q4に到達する連結供給時間t5,t5′と、反転路SH23+SH24を通過して2次転写領域Q4に到達する反転供給時間t6,t6′とが実験等により予め設定されている。よって、実施例1の構成では、識別情報が「対象面」と記憶されている場合、転写時期tcより連結供給時間t5,t5′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定すると共に、識別情報が「非対象面」と記憶されている場合、転写時期tcより連結供給時間t6,t6′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定する。
【0069】
C11:供給制御手段
供給制御手段C11は、給紙装置の制御手段C11Aと、シート供給装置の制御手段C11Bとを有し、供給時期の設定手段C10によって設定された供給時期ta,tbに基づいて、給紙装置U2およびシート供給装置U4によるシートSの供給を制御する。
C11A:給紙装置の制御手段
第1の媒体供給装置の制御手段の一例としての給紙装置の制御手段C11Aは、第1供給時期taになったと判別された場合に、給紙装置U2を制御して、給紙トレイTR11,TR12から画像形成用のシートSを供給する。
C11B:シート供給装置の制御手段
第2の媒体供給装置の制御手段の一例としてのシート供給装置の制御手段C11Bは、第2供給時期tbになったと判別された場合に、シート搬送装置U4を制御して、給紙トレイTR21,TR22からシートSを供給する。
【0070】
C12:切替制御手段
切替制御手段C12は、挿入用の切替制御手段C12Aと、画像形成用の切替制御手段C12Bとを有し、切替部材G3の連結案内位置と反転案内位置との間の移動を制御して、分岐位置B3に搬送されたシートSの搬送先を第2の連結路SH20と反転分岐路SH23との間で切り替える。
C12A:挿入用の切替制御手段
挿入用の切替制御手段C12Aは、情報端末PCから送信された画像情報に基づいて「片面印刷」であるか否かを判別する片面印刷の判別手段C12A1と、前記形成順設定手段C9によって設定された形成順が「昇順」であるか否かを判別する形成順判別手段C12A2とを有し、前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、切替部材G3を制御する。
【0071】
なお、実施例1では、図9に示す、シートS前端が本体搬出口152から分岐位置B3まで到達する前の第1切替時間t7と、シートS前端が各給紙トレイTR21,TR22から分岐位置B3まで到達する前の各第2切替時間t8,t8′とが実験等により予め設定されている。よって、実施例1の前記挿入用の切替制御手段C12Aは、シートSの搬送方向前端がシート検知センサSN1に検知された時期から第1切替時間t7が経過した第1切替時期tgに切替部材G3を制御して、給紙装置U2からのシートSの搬送先を切り替える。また、前記切替制御手段C12は、第2供給時期tbから第2切替時間t8,t8′が経過した第2切替時期thに切替部材G3を制御して、シート供給装置U4からのシートSの搬送先を切り替える。
【0072】
実施例1の前記挿入用の切替制御手段C12Aは、形成順が「昇順」の場合、後処理装置U5の各トレイSTR,CTRにページ順を揃えて積載するために、最初の画像形成面が下向きで積載される、いわゆる、フェイスダウンの状態で各装置U2,U4から供給されるように、切替部材G3を制御する。また、前記挿入用の切替制御手段C12Aは、形成順が「降順」の場合、各トレイSTR,CTRにページ順を揃えて積載するために、「片面印刷」であれば最初の画像形成面が上向きで積載される、いわゆる、フェイスアップの状態でページ順を揃えて積載し、「両面印刷」であればフェイスダウンの状態で各装置U2,U4から供給されるように、切替部材G3を制御する。
【0073】
具体的には、シート供給装置U4のシートSが分岐位置B3に搬送された場合には、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ「表面」の場合、または、積載順が「降順」且つ「裏面」の場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、装置本体U3から搬出されたシートSが分岐位置B3に搬送された場合には、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」且つ非画像形成面と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、「片面印刷」且つ形成順が「降順」且つ画像形成面と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、「両面印刷」の最後の画像形成面、すなわち、「両面印刷」の2面目と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。
【0074】
また、実施例1の前記挿入用の切替制御手段C12Aは、上記以外の場合、すなわち、シート供給装置U4からのインサートシートについて、積載順が「降順」且つ「表面」の場合、または、積載順が「昇順」且つ「裏面」の場合や、積載順が「なし」の場合に、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。また、給紙装置U2からのシートSについて、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」且つ画像形成面と判別面Saとが一致する場合や、「片面印刷」且つ形成順が「降順」且つ非画像形成面と判別面Saとが一致する場合や、「両面印刷」の1面目と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。
よって、実施例1の構成では、前記挿入用の切替制御手段C12Aは、シート供給装置U4からのシートSが供給された場合には、「昇順」の場合にのみ、搬送先を反転分岐路SH23に切り替え、その他の場合は、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。また、給紙装置U2からのシートSが供給された場合には、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合にのみ、搬送先を反転分岐路SH23に切り替え、その他の場合は、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。
【0075】
C12B:画像形成用の切替制御手段
画像形成用の切替制御手段C12Bは、前記対象面判別手段C10B1と同様に対象面判別手段C12B1を有し、前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、切替部材G3を制御する。実施例1の前記画像形成用の切替制御手段C12Bは、ジョブが開始してから、シートSの「対象面」に画像を形成されるように、切替部材G3を制御する。具体的には、識別情報が「非対象面」、すなわち、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの上面が「非対象面」である場合に、装置本体U5の2次転写領域Q4に搬送されるシートSの上面、すなわち、画像形成面に対応する第2の供給路SH20〜SH22の面としての判別面の一例としての画像判別面Sbと、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22から供給されたシートSの「対象面」とが一致するため、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、識別情報が「対象面」、すなわち、上面が「対象面」である場合に、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。
【0076】
(実施例1の流れ図の説明)
次に、実施例1のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
なお、装置情報の設定処理については、装置情報の設定釦U1cが選択された場合に、図6に示す装置情報の設定画像301を表示し、インサータボタン301aが選択された場合に装置情報に「インサータ」を記憶すると共に、増設給紙ボタン301bが選択された場合に装置情報に「増設用給紙装置」を記憶するだけである。
【0077】
また、挿入用の識別情報の設定処理については、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ装置情報が「インサータ」と記憶されている場合に、図7Aに示す挿入用の識別情報の設定画像302を表示し、設定ボタン302fが選択された場合に、各ラジオボタン302a〜302cに応じた積載順と、各ラジオボタン302d,302eに応じた表裏とを記憶するだけである。また、画像形成用の識別情報の設定処理については、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ装置情報が「増設用給紙装置」と記憶されている場合に、図7Bに示す画像形成用の識別情報の設定画像303を表示し、対象面ボタン303aが選択された場合に、識別情報に「対象面」を記憶すると共に、非対象面ボタン303bが選択された場合に、識別情報に「非対象面」を記憶するだけである。
【0078】
また、シート供給装置U4の前記第2供給制御処理と並行して実行される転写制御処理については、装置情報と挿入情報と形成順とに基づいて、インサートシートの次のシートSの転写時期tcの場合には、1枚分遅れた時期に設定し、それ以外のシートSの転写時期tcの場合には、使用される媒体の大きさや種類等に応じて予め設定された周期ごとに設定するだけである。また、給紙装置U2の第1供給制御処理については、ジョブが開始された後に、供給情報に応じて転写時期tcから逆算された第1供給時期taを設定すると共に、第1供給時期taになったと判別された場合に、各ロールRp1,Rs1,Ra1を回転駆動して給紙トレイTR11〜TR12からシートSを供給するだけである。よって、説明の簡単化のため、これらの処理については図示および詳細な説明については省略する。
【0079】
(実施例1の形成順設定処理のフローチャートの説明)
図10は実施例1の形成順設定処理のフローチャートの説明図である。
図10のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図10に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図10のST101において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST102に移り、ノー(N)の場合はST101を繰り返す。
【0080】
ST102において、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる画像順が降順、すなわち、Nページ、…、2ページ、1ページの順に並んでいるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST103に移り、ノー(N)の場合はST104に移る。
ST103において、画像順を昇順、すなわち、1ページ、2ページ、…、Nページに並び替える。そして、ST104に移る。
ST104において、装置情報が「インサータ」と記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST105に移り、ノー(N)の場合はST107に移る。
【0081】
ST105において、識別情報としてインサートシートの積載順が「昇順」と記憶されているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST106に移り、イエス(Y)の場合はST107に移る。
ST106において、識別情報としてインサートシートの積載順が「なし」且つ表裏が「裏面」と記憶されているか否かを判別することにより、積載順ないインサートシートの「表面」が判別面Saと一致するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST107に移り、ノー(N)の場合はST108に移る。
【0082】
ST107において、形成順を「昇順」に設定する。そして、ST109に移る。
ST108において、形成順を「降順」に設定する。そして、ST109に移る。
ST109において、ジョブを終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST101に戻り、ノー(N)の場合はST109を繰り返す。
【0083】
(実施例1の第2供給制御処理のフローチャートの説明)
図11は実施例1の第2供給制御処理のフローチャートの説明図である。
図11のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図11に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図11のST201において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST202に移り、ノー(N)の場合はST201を繰り返す。
ST202において、装置情報が「インサータ」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST203に移り、ノー(N)の場合はST209に移る。
ST203において、シート検知センサSN1がシートSの搬送方向前端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST204に移り、ノー(N)の場合はST203を繰り返す。
【0084】
ST204において、挿入情報と形成順とに基づいて、通過したシートSの枚数が挿入情報の前の順番であるか否かを判別することにより、インサートシートの前のシートSの前端を検知したか否かを判別する。例えば、挿入情報が「1枚目」且つ形成順が「昇順」の場合に、1枚目のシートSの前端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST205に移り、ノー(N)の場合はST203に戻る。
ST205において、シートS前端を検知した検知時期tdから給紙トレイTR21,TR22に応じた待機時間t1,t1′が経過した時期を第2供給時期tbとして設定する。そして、ST206に移る。
ST206において、第2供給時期tbになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST207に移り、ノー(N)の場合はST206を繰り返す。
ST207において、各ロールRp1,Rs1,Ra1を回転駆動して給紙トレイTR21〜TR22からシートSを供給する。そして、ST208に移る。
ST208において、ジョブを終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST203に戻り、イエス(Y)の場合はST201に戻る。
【0085】
ST209において、識別情報が「非対象面」であるか否かを判別することにより、2次転写領域Q4における上面と非対象面とが一致するか否かを判別する。ノー(N)の場合はST210に移り、イエス(Y)の場合はST211に移る。
ST210において、供給情報に基づいて、転写時期tcより給紙トレイTR21,TR22に応じた第1供給時間t5,t5′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定する。そして、ST212に移る。
ST211において、供給情報に基づいて、転写時期tcより給紙トレイTR21,TR22に応じた第2供給時間t6,t6′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定する。そして、ST212に移る。
ST212において、第2供給時期tbになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST213に移り、ノー(N)の場合はST212を繰り返す。
ST213において、各ロールRp1,Rs1,Ra1を回転駆動して給紙トレイTR21〜TR22からシートSを供給する。そして、ST214に移る。
ST214において、ジョブを終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST201に戻り、ノー(N)の場合はST212に戻る。
【0086】
(実施例1の挿入用の切替制御処理のフローチャートの説明)
図12は実施例1の挿入用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
図12のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図12に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図12のST301において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST302に移り、ノー(N)の場合はST301を繰り返す。
ST302において、装置情報が「インサータ」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST303に移り、ノー(N)の場合はST301に戻る。
【0087】
ST303において、第2の給紙時期tbになったか否かを判別することにより、インサートシートが分岐位置B3に搬入されるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST304に移り、ノー(N)の場合はST313に移る。
ST304において、識別情報としてインサートシートの積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」、または、積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST305に移り、ノー(N)の場合はST309に移る。
ST305において、切替部材G3が反転案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST306に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST306において、給紙トレイTR21,TR22に応じた第2切替時間t8,t8′の計時を開始する。そして、ST307に移る。
ST307において、第2切替時間t8,t8′が経過したか否かを判別することにより、第2切替時期thになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST308に移り、ノー(N)の場合はST307を繰り返す。
ST308において、切替部材G3を反転案内位置に移動して、シートSの搬送先を第2の連結路SH20から反転分岐路SH23に切り替える。そして、ST324に移る。
【0088】
ST309において、切替部材G3が連結案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST310に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST310において、給紙トレイTR21,TR22に応じた第2切替時間t8,t8′の計時を開始する。そして、ST311に移る。
ST311において、第2切替時間t8,t8′が経過したか否かを判別することにより、第2切替時期thになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST312に移り、ノー(N)の場合はST311を繰り返す。
ST312において、切替部材G3を連結案内位置に移動して、シートSの搬送先を反転分岐路SH23から第2の連結路SH20に切り替える。そして、ST324に移る。
【0089】
ST313において、シート検知センサSN1がシートS前端を検知したか否かを判別することにより、装置本体U3からのシートSが分岐位置B3に搬入されるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST314に移り、ノー(N)の場合はST324に移る。
ST314において、情報端末PCから送信された画像情報に基づいて、検知されたシートSが「片面印刷」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST315に移り、ノー(N)の場合はST320に移る。
ST315において、形成順が「昇順」に設定されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST316に移り、ノー(N)の場合はST320に移る。
【0090】
ST316において、切替部材G3が反転案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST317に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST317において、第1切替時間t7を計時開始する。そして、ST318に移る。
ST318において、第1切替時間t7が経過したか否かを判別することにより、第1切替時期tgになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST319に移り、ノー(N)の場合はST318を繰り返す。
ST319において、切替部材G3を反転案内位置に移動して、シートSの搬送先を第2の連結路SH20から反転分岐路SH23に切り替える。そして、ST320に移る。
【0091】
ST320において、切替部材G3が連結案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST321に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST321において、第1切替時間t7を計時開始する。そして、ST322に移る。
ST322において、第1切替時間t7が経過したか否かを判別することにより、第1切替時期tgになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST323に移り、ノー(N)の場合はST322を繰り返す。
ST323において、切替部材G3を連結案内位置に移動して、シートSの搬送先を反転分岐路SH23から第2の連結路SH20に切り替える。そして、ST324に移る。
ST324において、ジョブが終了されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST303に戻り、イエス(Y)の場合はST301に戻る。
【0092】
(実施例1の画像形成用の切替制御処理のフローチャートの説明)
図13は実施例1の画像形成用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
図13のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図13に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
【0093】
図13のST401において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST402に移り、ノー(N)の場合はST401を繰り返す。
ST402において、装置情報が「増設用給紙装置」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST403に移り、ノー(N)の場合はST401に戻る。
ST403において、識別情報が「非対象面」であるか否かを判別することにより、2次転写領域Q4における上面と非対象面とが一致するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST404に移り、ノー(N)の場合はST406に戻る。
【0094】
ST404において、切替部材G3が反転案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST405に移り、イエス(Y)の場合はST408に移る。
ST405において、切替部材G3を反転案内位置に移動して、シートSの搬送先を第2の連結路SH20から反転分岐路SH23に切り替える。そして、ST408に移る。
ST406において、切替部材G3が連結案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST407に移り、イエス(Y)の場合はST408に移る。
ST407において、切替部材G3を連結案内位置に移動して、シートSの搬送先を反転分岐路SH23から第2の連結路SH20に切り替える。そして、ST408に移る。
ST408において、ジョブが終了されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST403に戻り、イエス(Y)の場合はST401に戻る。
【0095】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、画像形成されたシートSの間に画像形成が不用な仕切り紙や表紙等のインサートシートを挿入する構成が必要な場合、図3に示すように、シート供給装置U4が第1接続ユニットUH1と後処理装置U5との間に配置された状態で、シート供給装置U4の第2の装着部203に第2接続ユニットUH2を装着可能となっている。
【0096】
この場合、装置本体U3の本体搬出口152に接続された第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162と、第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171とが接続される。また、第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172と、第2の連結路SH20の第2の供給搬入部211とが接続される。そして、第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2と、後処理装置U5の排出搬入部251とが接続される。
この結果、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22からのシートSが後処理装置U5に供給可能となると共に、給紙装置U2の給紙トレイTR11,TR12から給紙されて装置本体U3から搬出されたシートSが、各接続ユニットUH1,UH2を介して、後処理装置U5に供給可能となっている。
よって、図3に示す装置構成の場合、前記シート供給装置U4をインサータとして機能させることが可能となっている。
【0097】
また、前記プリンタUでは、例えば、プリンタUの導入時にインサータが必要であったが、その後、インサータが不要となり且つ大量のシートSに連続印刷する構成が必要になった場合に、シート供給装置U4を給紙装置U2側に配置することが可能となっている。すなわち、図4に示すように、シート供給装置U4が給紙装置U2の左側に配置され且つ第1接続ユニットUH1が後処理装置U5の左側に配置された状態で、給紙装置U2の第1の装着部103に第2接続ユニットUH2を装着可能且つシート供給装置U4の第2の装着部203に手差しユニット104を装着可能となっている。
【0098】
この場合、第2の連結路SH20の第2の供給搬入部211と、手差しユニット104のユニット本体部104aとが接続される。また、第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2と、第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171とが接続される。また、第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172と、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106とが接続される。そして、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162と、後処理装置U5の排出搬入部251とが接続される。
この結果、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22からのシートSが、第2接続ユニットUH2および給紙装置U2を介して、装置本体U3に供給可能となっている。
よって、図4に示す装置構成の場合、前記シート供給装置U4を増設用の給紙装置として機能させることが可能となっている。
この結果、実施例1では、第2の媒体供給装置U4をインサータまたは増設用給紙装置として共通して使用することができ、プリンタUの使用者、すなわち、ユーザの要望に柔軟に対応しつつ、プリンタUの製造費用を低減することが可能となっている。
【0099】
図14は実施例1の作用説明図であり、従来のシート供給装置と第2接続ユニットとの関係を示す説明図であり、図14Aはシート供給装置をインサータとして機能させた状態の説明図、図14Bはシート供給装置を増設用給紙装置として機能させた状態の説明図である。
ここで、特許文献2のように給紙装置とインサータが同一の構成では、図14Aに示すように、シート供給装置01をインサータとして機能させた場合、シート供給装置01の上方に支持された第2接続ユニット02には装置本体03が接続される第2の接続路02aが必要となる。したがって、シート供給装置01と同一の構成の給紙装置04に支持された接続ユニット05では上流端がどこにも接続されない接続路05aが設けられることとなる。
【0100】
また、図14Bに示すように、シート供給装置01を増設用給紙装置として機能させた場合でも、給紙装置04の上流側に接続されたシート供給装置01および第2接続ユニット02において、第2の接続路02aの上流端がどこにも接続されない。
したがって、シート供給装置01をインサータまたは増設用給紙装置のいずれか一方として機能させることが可能な特許文献2に記載の従来の構成では、上流側に配置した各ユニット05,02の各接続路05a,02aに使用されない部分が発生し、無駄が発生するという問題があった。
【0101】
これに対して、実施例1の前記プリンタUでは、給紙装置U2およびシート供給装置U4の各装着部103,203が同様に構成されており、内部に第2の接続路SHuを有する第2接続ユニットUH2が給紙装置U2およびシート供給装置U4に共通して着脱可能となっている。
よって、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合には、図3に示すように、第2接続ユニットUH2がシート供給装置U4の上方に装着されて、各接続ユニットUH1,UH2の各接続路SHt,SHuを介して、装置本体U3とシート供給装置U4とが接続される。また、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合には、図4に示すように、第2接続ユニットUH2が給紙装置U2の上方に装着されて、第2の接続路SHuを介して、シート供給装置U4と給紙装置U2とが接続される。
よって、特許文献2に記載の構成では、シート供給装置01にインサータと増設用給紙装置の両方の機能を持たせるために、不要となる各接続路02a,05aが必須の構成となっていたが、実施例1の前記プリンタUでは、共通の第2接続ユニットUH2の着脱で使用されない無駄な搬送路の発生が低減される。この結果、実施例1の前記プリンタUは、不要な各接続路02a,05aを形成するための部品や費用も抑制される。
【0102】
また、実施例では、第2接続ユニットUH2だけでなく、手差しユニット104についても給紙装置U2およびシート供給装置U4に着脱可能となっている。
よって、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合には、図3に示すように、手差しユニット104が給紙装置U2の上方に装着可能であり、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合には、図4に示すように、手差しユニット104がシート供給装置U4の上方に装着可能である。
したがって、実施例1では、第2接続ユニットUH2が装着されない装置U2,U4の上方の収容空間を利用して手差しユニット104を設置可能となっており、シート供給装置U4をインサータと増設用給紙装置との間で変更しても、第2接続ユニットUH2が脱着されて空いた収容空間を有効に利用することが可能になっている。
【0103】
また、前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、シート供給装置U4内部に、第2の連結路SH20の分岐位置B3から分岐する反転路SH23+SH24が設けられており、分岐位置B3に搬送されたシートSが表裏反転可能に構成されている。よって、実施例1では、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合、図12に示す挿入用の切替制御処理が実行され、切替部材G3を制御して、シート供給装置U4からのインサートシートや、装置本体U3から搬出されたシートSが表裏を反転された状態で後処理装置U5に搬出される。
実施例1の前記挿入用の切替制御処理では、シート供給装置U4からのインサートシートは、積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合、または積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」の場合にのみ搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられると共に、給紙装置U2からのシートSは、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合にのみ搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられる。
【0104】
図15は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図15Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図15Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
図16は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図16Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図15Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
なお、図15、図16では、説明の簡単化のため、画像形成済のシートSとインサートシートとが交互に積載される場合を例示したが、これに限定されず、インサートシートが、挿入情報に基づいて、印刷されるシートSの数枚おきに設定される挿入箇所に挿入される構成においても同様である。
【0105】
ここで、例えば、市販されたページ順ありのインサートシートの束を購入した場合には、インサートシート束の積載順は、1枚目、2枚目、…、n枚目の「昇順」となっていることが自然である。また、例えば、実施例1の前記プリンタUで両面印刷されたシートSをインサートシートとして使用する場合にも、シートSの束がフェイスダウンの状態で「昇順」で積載されている。よって、図15Aおよび図16Aの破線に示すように、これらのインサートシート束が最上位面が「表面」となるように積載された場合には、図7Aに示す挿入用の識別情報の設定画像302において、積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」に設定される。また、図15Bおよび図16Bの破線に示すように、インサートシート束が天地逆転して最上位面が「裏面」となるように積載された場合には、積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」に設定される。
【0106】
インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合には、図15Aおよび図16Aの破線に示すように、インサートシートが反転されて「表面」が下向きの状態で後処理装置U5の各トレイSTR,CTRに積載される。
また、実施例1では、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合には、給紙装置U2からのシートSの形成順が「昇順」に設定されている。よって、この場合、「片面印刷」のシートSは、図15Aの実線に示すように、反転路SH23+SH24で反転されて画像形成面が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図16Aの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されて2面目が印刷された状態で搬出されて1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。
【0107】
この結果、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「昇順」且つ「表面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが下向きで一致する。また、この場合、給紙装置U2からのシートSについては最上位から最下位まで進むに連れてページ数が小さくなる降順に積載されると共に、シート供給装置U4からのインサートシートについても降順に積載される。また、積載順が「昇順」且つ「表面」且つ「両面印刷」の場合も同様に、インサートシートの表面とシートSの1面目とが下向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ降順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスダウンの状態でページ順を揃えられる。
【0108】
また、インサートシート束の積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」の場合には、図15Bおよび図16Bの破線に示すように、インサートシートが反転されて「表面」が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、この場合、形成順が「降順」に設定され、「片面印刷」のシートSは、図15Bの実線に示すように、反転されずに画像形成面が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図16Bの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されて2面目が印刷された状態で搬出されて1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。すなわち、ページ数が2面目より大きい1面目が下向きの状態で積載される。
【0109】
この結果、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが上向きで一致する。また、この場合、給紙装置U2からのシートSについては最上位から最下位まで進むに連れてページ数が大きくなる昇順に積載されると共に、シート供給装置U4からのインサートシートについても昇順に積載される。また、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「両面印刷」の場合は、インサートシートの表面とシートSの2面目とが上向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ昇順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「降順」且つ「裏面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスアップの状態でページ順を揃えられる。
【0110】
図17は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図17Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図17Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
図18は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図18Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図18Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
なお、以下の説明では、説明の簡単化のため、図17、図18を使用して、図15、図16と同様に、画像形成済のシートSとインサートシートとが交互に積載される場合において説明を行う。
【0111】
また、例えば、実施例1の前記プリンタUで片面印刷されたシートSをインサートシートとして使用する場合には、片面印刷時に特別な設定を行わない場合、シートSの束がフェイスアップの状態でn枚目、…、2枚目、1枚目の「降順」で積載される。よって、図17Aおよび図18Aの破線に示すように、このインサートシート束が最上位面が「表面」となるように積載された場合には、積載順が「降順」且つ最上位面が「表面」に設定される。また、図17Bおよび図18Bの破線に示すように、インサートシート束が天地逆転して最上位面が「裏面」となるように積載された場合には、積載順が「昇順」且つ最上位面が「裏面」に設定される。
インサートシート束の積載順が「降順」且つ最上位面が「表面」の場合には、図17Aおよび図18Aの破線に示すように、インサートシートが反転されずに「表面」が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、この場合、形成順が「降順」に設定され、「片面印刷」のシートSは、図17Aの実線に示すように、反転されずに画像形成面が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図18Aの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されてページ数が2面目より大きい1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。
【0112】
この結果、積載順が「降順」且つ「表面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが上向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ昇順に積載される。また、積載順が「降順」且つ「表面」且つ「両面印刷」の場合は、インサートシートの表面とシートSの2面目とが上向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ昇順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「降順」且つ「表面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスアップの状態でページ順を揃えられる。
【0113】
また、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「裏面」の場合には、図17Bおよび図18Bの破線に示すように、インサートシートが反転されずに「表面」が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、この場合、形成順が「昇順」に設定され、「片面印刷」のシートSは、図17Bの実線に示すように、反転路SH23+SH24で反転されて画像形成面が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図18Bの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されて1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。
この結果、積載順が「昇順」且つ「裏面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが下向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ降順に積載される。また、積載順が「昇順」且つ「裏面」且つ「両面印刷」の場合も同様に、インサートシートの表面とシートSの1面目とが下向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ降順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「昇順」且つ「裏面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスダウンの状態でページ順を揃えられる。
【0114】
図19は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図19Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図19Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
図20は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図20Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図20Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
なお、以下の説明では、説明の簡単化のため、図19、図20を使用して、図15〜図18と同様に、画像形成済のシートSとインサートシートとが交互に積載される場合において説明を行う。
【0115】
また、例えば、市販されたページ順なしのインサートシートを購入した場合には、挿入用の識別情報の設定画像302において、インサートシート束の積載順が「なし」に設定される、最上位面が「表面」となるように積載された場合には、積載順が「なし」且つ「表面」に設定され、最上位面が「裏面」となるように積載された場合に、積載順が「なし」且つ「裏面」に設定される。
図19および図20に示すように、インサートシート束の積載順が「なし」の場合には、図17および図18に示す積載順が「降順」の場合と同様に、給紙装置U2からのシートSおよびインサートシートが各トレイSTR,CTRに積載される。
【0116】
すなわち、積載順が「なし」且つ「表面」且つ「片面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが上向きで一致し且つシートSが昇順に積載される。また、積載順が「なし」且つ「表面」且つ「両面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの2面目とが上向きで一致し且つシートSが昇順に積載される。また、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「片面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが下向きで一致し且つシートSが降順に積載される。そして、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「両面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの1面目とが下向きで一致し且つシートSが降順に積載される。
【0117】
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「なし」且つ「表面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスアップの状態でシートSのページ順が揃えられる。また、積載順が「なし」且つ「裏面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスダウンの状態でシートSのページ順が揃えられる。
この結果、実施例1の前記プリンタUでは、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,
TR22に積載されたインサートシート束の積載順および表裏が設定された識別情報に基づいて、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSやインサートシートのページ順を揃えることが可能になっている。
【0118】
また、実施例1では、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合も、シート供給装置U4内部に反転路SHSH23+SH24が配置されており、図13に示す画像形成用の切替制御処理が実行され、切替部材G3が制御される。よって、シート供給装置U4に収容されたシートSの積載状態に応じて画像形成用のシートSが表裏反転可能に構成されている。
実施例1の前記画像形成用の切替制御処理では、シート供給装置U4からのシートSは、最上位面が「非対象面」の場合にのみ搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられる。
【0119】
ここで、実施例1の構成では、給紙装置U2の給紙トレイTR11〜TR12にシートSを積載する場合には、対象面が上を向いた状態でシートSを2次転写領域Q4に供給するために、対象面が上面となるように積載する必要がある。このとき、例えば、シートSが片面コート紙の場合には、コート層の熱膨張率や吸水膨張率が紙と異なるため、片面コート紙の収容場所の温度や湿度により、前記片面コート紙には、湾曲、いわゆる、カールが形成されている可能性がある。よって、例えば、収容場所が低温や多湿の場合に、前記片面コート紙には、対象面としてのコート面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されている可能性がある。また、例えば、シートSが片面印刷済用紙の場合、すなわち、シートSの非画像形成面に対して、いわゆる、裏面印刷される場合、片面印刷時の加熱定着により、前記片面印刷済用紙には、対象面としての非画像形成面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されている可能性がある。
【0120】
図21は実施例1の作用説明図であって、給紙トレイからカールしたシートが供給される際の状態説明図であり、図21Aは給紙装置の給紙トレイに積載されたシート束が搬送方向に沿って下に凸の状態でカールしている状態の説明図、図21Bは図21Aのシート束がシート供給装置の給紙トレイに表裏反転して積載された状態の説明図である。
この結果、図21Aに示すように、給紙装置U2の給紙トレイTR11〜TR12に積載されたシートSの束には搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されている可能性があり、積載されたシートSの搬送方向前端である右端が右斜め上方に延びている可能性がある。
また、実施例1では、シートSの束の上方に配置されたピックアップロールRp1によってシートSの束を上方から押圧した状態で最上位のシートSが取り出され、シートS前端が上方に搬送され易くなっている。
【0121】
この結果、カールしたシートSの前端がピックアップロールRp1で取り出された際に、シートS前端が下流側のさばきロールRs1の上端部に到達して、さばきロールRs1がシートSを挟持する領域、いわゆる、ニップ領域に搬送されずにシートSが詰まる現象、いわゆる、ジャムが発生する可能性がある。
この場合、図21Bに示すように、下に凸の状態のシート束を表裏反転して積載して上に凸の状態にすればジャムの発生が低減するが、給紙装置U2では対象面が上面となるように積載する必要があるため、凸の状態でシート束が積載された場合、対象面が上面とならないという問題がある。
【0122】
これに対して、実施例1の前記シート供給装置U4では、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの束の最上位面が「対象面」であるか「非対象面」であるかに応じて、反転路SH23+SH24によるシートSの表裏反転が自動制御される。すなわち、対象面が下面となるように積載された場合にはシートSが自動的に反転されて装置本体U3に供給され、対象面が上面となるように積載された場合にはシートSが反転されずに供給されて、対象面が上を向いた状態でシートSが2次転写領域Q4に供給される。
【0123】
よって、シート供給装置U4では、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されてジャムが発生し易い場合に、シートSが自動的に表裏反転されて、対象面が下に向き、シートSの束が上に凸の状態で積載されても、対象面が上を向いた状態でシートSを2次転写領域Q4に供給可能になっている。
また、シート供給装置U4では、例えば、片面コート紙が高温や低湿の環境下で収容される等により、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って上に凸のカールが形成されてジャムが発生し難い場合に、対象面を上面とし、シートSの束が上に凸の状態で積載されて片面コート紙を反転せずに2次転写領域Q4に供給可能になっている。
この結果、実施例1の前記プリンタUは、シート供給装置U4内部の反転路SH23+SH24でシートSの「対象面」に応じて表裏を自動反転する構成を有しない場合に比べ、シート供給時のジャムの発生を低減することが可能になっている。
【0124】
これに対して、実施例1の前記シート供給装置U4では、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの束の最上位面が「対象面」であるか「非対象面」であるかに応じて、反転路SH23+SH24によるシートSの表裏反転が自動制御される。すなわち、対象面が下面となるように積載された場合にはシートSが自動的に反転されて装置本体U3に供給され、対象面が上面となるように積載された場合にはシートSが反転されずに供給されて、対象面が上を向いた状態でシートSが2次転写領域Q4に供給される。
【0125】
よって、シート供給装置U4では、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されてジャムが発生し易い場合に、対象面が下に向き、シートSの束が上に凸の状態で積載されても、シートSが自動的に表裏反転されて、対象面が上を向いた状態でシートSを2次転写領域Q4に供給可能になっている。
また、シート供給装置U4では、例えば、片面コート紙が高温や低湿の環境下で収容される等により、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って上に凸のカールが形成されてジャムが発生し難い場合に、対象面を上面とし、シートSの束が上に凸の状態で積載された片面コート紙を、反転せずに2次転写領域Q4に供給可能になっている。
この結果、実施例1の前記プリンタUは、シート供給装置U4内部の反転路SH23+SH24でシートSの「対象面」に応じて表裏を自動反転する構成を有しない場合に比べ、シート供給時のジャムの発生を低減することが可能になっている。
【実施例2】
【0126】
図22は実施例2の第3接続ユニットの説明図であり、図22Aは実施例1の図3に対応する説明図であって実施例2のシート供給装置をインサータとして使用する場合に第3接続ユニットの下流側に第2接続ユニットおよびシート供給装置が接続された状態の説明図であり、図22Bは実施例1の図4Bに対応する説明図であって実施例2のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合に第3接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
次に本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
【0127】
(実施例2の第3接続ユニットUH3の説明)
図22において、実施例2の第1接続ユニットUH1の右側には、第3接続ユニットUH3が隣接して配置されている。実施例2の前記第3接続ユニットUH3は、左端の第3の接続搬入部181から右端の第3の接続搬出部182まで左右方向に延びる第3の接続路SHvを有し、前記第3の接続搬入部181の高さは、前記第1の接続搬出部162と対応する高さに配置されている。すなわち、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162から搬出されたシートSは、第3の接続搬入部181から搬入されて第3の接続搬出部182から搬出される。
また、前記第3の接続搬出部182の高さは、第1の供給搬入部106や、第1の接続搬出部162、第2の接続搬入部171、第2の接続搬出部172、第2の供給搬出部B2、排出搬入部251と対応する高さに配置されている。
【0128】
図22Aにおいて、実施例2のシート供給装置U4がインサータとして使用される場合、シート供給装置U4に装着された第2接続ユニットUH2が第3接続ユニットUH3の右側に隣接された状態で配置される。よって、実施例2では、第3の接続搬出部182の高さと、第2の接続搬入部172の高さとが対応しているため、第3の接続路SHvは、第2の接続路SHuに接続可能となっている。
また、図22Bにおいて、シート供給装置U4が増設用給紙装置として使用される場合、後処理装置U5が第3接続ユニットUH3の右側に隣接された状態で配置される。よって、実施例2では、第3の接続搬出部182の高さと、第2の接続搬入部172の高さとが対応しているため、第3の接続路SHvは、排出搬入部251を介して上端排出路SH6や第1後処理搬送路SH7に接続可能となっている。
【0129】
(実施例2のパンチユニットPUの説明)
また、前記第3の接続路SHvの搬送方向中央部上方には、孔形成部材の一例として、シートSに孔、いわゆる、パンチ孔を空けるパンチユニットPUが配置されている。なお、パンチユニットPUの構成については、例えば、特開2011−013489号公報や特開2011−042483号公報等に記載されているような従来公知の種々の構成を採用可能であるため、図示および詳細な説明については省略する。
また、前記パンチユニットPUの搬送方向上流側である左側には、パンチユニットPUに搬入されるシートSを検知する孔用の媒体検知部材の一例としてのパンチセンサSN2が配置されている。
【0130】
(実施例2の制御部の説明)
図23は実施例1の図5に対応する説明図であって実施例2のプリンタの制御部のブロック図である。
図23において、実施例2の制御部Cには、パンチセンサSN2からの出力信号が入力されている。前記パンチセンサSN2は、第3の接続搬入部181を通過してパンチユニットU2に搬出されるシートSを検知する。
また、実施例2の前記制御部Cには、孔形成制御手段C13と排出制御手段C14と揃え制御手段C15と端綴じ制御手段C16とが新たに追加されており、実施例2の識別情報の記憶手段C8には、孔用の識別情報の記憶手段C8Cと、揃え用の識別情報の記憶手段C8Dと、綴じ用の識別情報の記憶手段C8Eとが新たに追加されている。
【0131】
C8C:孔用の識別情報の記憶手段
孔用の識別情報の記憶手段C8Cは、装置本体U3から搬出されたシートSに孔形成を行うか否かを識別する予め設定された孔用の識別情報を記憶する。実施例2の前記孔用の識別情報の記憶手段C8Cは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報に含まれる前記孔用の識別情報を記憶する。具体的には、孔形成を行うことを示す「孔あり」と、孔形成を行わないことを示す「孔なし」とのいずれかを記憶する。
C8D:揃え用の識別情報の記憶手段
揃え用の識別情報の記憶手段C8Dは、装置本体U3から搬出されたシートSを後処理装置U5のコンパイルトレイCTRに搬出してシートSの束を揃えるか、シートSの束を揃えずにスタッカトレイSTRに搬出するかを識別する予め設定された揃え用の識別情報を記憶する。実施例2の前記揃え用の識別情報の記憶手段C8Dは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報に含まれる前記綴じ用の識別情報を記憶する。具体的には、シートSの束を揃えることを示す「揃えあり」と、シートSの束を揃えないことを示す「揃えなし(後処理なし)」とのいずれかを記憶する。
【0132】
C8E:綴じ用の識別情報の記憶手段
綴じ用の識別情報の記憶手段C8Eは、前記揃え用の識別情報の記憶手段C8Dが「揃えあり」と記憶された場合に、後処理装置U5のコンパイルトレイCTRに搬出されたシートSに端綴じ処理を行うか否かを識別する予め設定された綴じ用の識別情報を記憶する。実施例2の前記綴じ用の識別情報の記憶手段C8Eは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報に含まれる前記綴じ用の識別情報を記憶する。具体的には、端綴じ処理を行うことを示す「端綴じあり」と、端綴じ処理を行わないことを示す「端綴じなし(整合のみ)」とのいずれかを記憶する。
【0133】
C13:孔形成制御手段
孔形成制御手段C13は、前記孔用の識別情報の記憶手段C8Cに「孔あり」と記憶されているか否かを判別する孔形成判別手段C13Aと、前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」と記憶されているか否かを判別する装置情報判別手段C13Bと、前記挿入用の切替制御手段C12Aが切替部材G3を制御して給紙装置U2からのシートSの搬送先を反転分岐路SH23に切り替えるか否かを判別する反転判別手段C13Cとを有する。前記孔形成制御手段C13は、孔用の識別情報に基づいて、パンチユニットPUを制御してシートSに孔形成を行う。実施例2の前記孔形成制御手段C13は、孔用の識別情報が「孔あり」と記憶されている場合に、パンチユニットPUを制御してシートSに孔形成を行うと共に、「孔なし」と記憶されている場合に、シートSへの孔形成を行わない。
【0134】
前記孔形成制御手段C13は、「孔あり」の場合に、装置情報が「インサータ」と記憶され、且つ、装置本体U3から搬出されたシートSの搬送先が反転分岐路SH23に設定される場合には、パンチユニットPUを制御してシートS前端部に孔形成を行う。すなわち、シート供給装置U4をインサータとして機能し且つ給紙装置U2からのシートSが「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合に、シートS前端部に孔形成を行う。具体的には、パンチセンサSN2がシートS前端を検知してから予め設定した前端用の待機時間t11が経過した場合に、シートSの搬送を停止してパンチ孔を形成する。
また、前記孔形成制御手段C13は、「孔あり」の場合に、装置情報が「増設用給紙装置」と記憶されている場合や、装置本体U3から搬出されたシートSの搬送先が第2の連結路SH20に設定される場合には、パンチユニットPUを制御してシートS後端部に孔形成を行う。具体的には、パンチセンサSN2がシートS後端を検知してから予め設定した後端用の待機時間t12が経過した場合に、シートSの搬送を停止してパンチ孔を形成する。
【0135】
C14:排出制御手段
排出制御手段C14は、揃え用の識別情報が「揃えあり」と記憶されている場合に、各切替ゲートG5,G6を制御して、シートSの排出先をコンパイルトレイCTRに切り替えると共に、「揃えなし(後処理なし)」と記憶されている場合に、第1切替ゲートG5を制御してシートSの排出先をスタッカトレイSTRに切り替える。
C15:揃え制御手段
揃え制御手段C15は、揃え用の識別情報が「揃えあり」と記憶されている場合に、媒体揃え部材の一例としての図示しないメインパドルや側縁揃え部材の一例としてのタンパCTR2を制御して、コンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束を揃える。
C16:端綴じ制御手段
綴じ制御手段の一例としての端綴じ制御手段C16は、綴じ用の識別情報に基づいて、端綴じ装置HTSを制御する。実施例2の前記端綴じ制御手段C16は、綴じ用の識別情報が「端綴じあり」と記憶されている場合に、端綴じ装置HTSを制御して、コンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束に端綴じ処理を行うと共に、「端綴じなし(整合のみ)」と記憶されている場合に、端綴じ処理を行わない。
【0136】
(実施例2の流れ図の説明)
次に、実施例2のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
なお、排出制御処理については、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる揃え用の識別情報が「揃えあり」と記憶されている場合に、各切替ゲートG5,G6を制御して、シートSの排出先をコンパイルトレイCTRに切り替えると共に、「揃えなし(後処理なし)」と記憶されている場合に、第1切替ゲートG5を制御してシートSの排出先をスタッカトレイSTRに切り替えるだけである。また、揃え制御手段については、揃え用の識別情報が「揃えあり」の場合に、メインパドルやタンパCTR2を制御してコンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束を揃えるだけである。また、端綴じ制御処理については、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる綴じ用の識別情報が「端綴じあり」の場合に、端綴じ装置HTSを制御してコンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束に端綴じ処理を行うと共に、「端綴じなし(整合のみ)」の場合に、端綴じ処理を行わないだけである。このため、説明の簡単化のため、これらの処理については図示および詳細な説明については省略する。
【0137】
(実施例2の孔形成制御処理のフローチャートの説明)
図24は実施例2の孔形成制御処理のフローチャートの説明図である。
図24のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図24に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図24のST501において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST502に移り、ノー(N)の場合はST501を繰り返す。
ST502において、孔用の識別情報が「孔あり」と記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST503に移り、ノー(N)の場合はST501に戻る。
ST503において、シート検知センサSN1がシートS前端を検知したか否かを判別することにより、装置本体U3からシートSが搬出されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST504に移り、ノー(N)の場合はST514に移る。
ST504において、装置情報が「インサータ」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST505に移り、ノー(N)の場合はST510に移る。
【0138】
ST505において、検知されたシートSの搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられるか否かを判別する。すなわち、検知されたシートSが「片面印刷」且つ形成順が「昇順」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST506に移り、ノー(N)の場合はST510に移る。
ST506において、パンチセンサSN2がシートS前端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST507に移り、ノー(N)の場合はST506を繰り返す。
ST507において、予め設定した前端用の待機時間t11の計時を開始する。そして、ST508に移る。
ST508において、前端用の待機時間t11が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST509に移り、ノー(N)の場合はST508を繰り返す。
ST509において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST514に移る。
(1)シートSの搬送を停止する。
(2)パンチユニットPUを制御してシートS前端部にパンチ孔を形成する。
【0139】
ST510において、パンチセンサSN2がシートS後端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST511に移り、ノー(N)の場合はST510を繰り返す。
ST511において、予め設定した後端用の待機時間t12の計時を開始する。そして、ST512に移る。
ST512において、後端用の待機時間t12が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST513に移り、ノー(N)の場合はST512を繰り返す。
ST513において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST514に移る。
(1)シートSの搬送を停止する。
(2)パンチユニットPUを制御してシートS後端部にパンチ孔を形成する。
ST514において、シートSの搬送を再開する。そして、ST515に移る。
ST515において、ジョブが終了されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST503に戻り、イエス(Y)の場合はST501に戻る。
【0140】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の前記プリンタUでは、図22Aに示すように、第1接続ユニットUH1と、インサータとして機能させるシート供給装置U4との間に、第3接続ユニットUH3が配置されている。また、第3接続ユニットUH3内部には、パンチユニットPUが設けられており、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる孔用の識別情報が「孔あり」の場合、図24に示す孔形成制御処理が実行され、パンチユニットPUが制御されて、装置本体U3から搬出されたシートSにパンチ孔が形成される。
実施例2の前記孔形成制御処理では、給紙装置U2からのシートSは、シート供給装置U4をインサータとして機能させ且つ搬送先が反転分岐路SH23に設定される場合、すなわち、装置情報が「インサータ」且つ「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合にのみ、前端部にパンチ孔が形成され、その他の場合、後端部にパンチ孔が形成される。
【0141】
図25は実施例2の作用説明図であって、パンチ孔が形成されたシートとコンパイルトレイに積載されたシート束とに関する説明図であり、図25Aは前端部にパンチ孔が形成されたシートが反転路で反転されてコンパイルトレイに積載されるまでの説明図、図25Bは後端部にパンチ孔が形成されたシートが反転されずにコンパイルトレイに積載されるまでの説明図である。
また、給紙装置U2からのシートSの前端部にパンチ孔が形成された場合には、図25Aに示すように、シートSが反転路SH23+SH24に搬送されて搬送方向の前後を逆転させた状態で表裏反転される。よって、シートSの後端部にパンチ孔が配置された状態で、シートSが後処理装置U5の各トレイSTR,CTRに積載される。また、給紙装置U2からのシートSの後端部にパンチ孔が形成された場合には、図25Bに示すように、シートSが反転されずに、シートSの搬送方向の後端部にパンチ孔が配置された状態で、シートSが各トレイSTR,CTRに積載される。よって、給紙装置U2からのシートSの前端部にパンチ孔が形成された場合も、後端部にパンチ孔が形成された場合も、各トレイSTR,CTRの搬送方向後端側にパンチ孔が配置された状態で積載される。
【0142】
ここで、画像情報に含まれる揃え用の識別情報が「揃えあり」の場合には、シートSがコンパイルトレイCTRに搬出され、メインパドルやタンパCTR2が制御され、シートSの束が揃えられる。この場合、シートSの束の後端が後端揃え部の一例としてのエンドウォールCTR1に突き当てられて、シートSの束が揃えられる。
この結果、実施例2の前記プリンタUでは、給紙装置U2からのシートSに形成されたパンチ孔がエンドウォールCTR1側に配置された状態で積載されており、シートSの束のパンチ孔も揃えられる。
【0143】
ここで、エンドウォールCTR1の反対側にパンチ孔が配置された状態で積載された場合には、シートSの搬送方向の長さの個体差に応じて、パンチ孔が揃わない場合もあり、スタッカトレイSTRに排出された後に、利用者としてのユーザが揃え直す手間がかかる問題がある。
しかしながら、実施例2では、エンドウォールCTR1側にパンチ孔が配置されており、パンチ孔が揃い易くなっている。したがって、実施例2の前記プリンタUは、スタッカトレイSTRに排出されたシートSの束のパンチ孔が揃い易く、綴じ紐やバインダー等に綴じる作業性が向上している。
【0144】
また、実施例2の構成では、エンドウォール側に端綴じ装置HTSが設けられており、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる綴じ用の識別情報が「端綴じあり」の場合には、エンドウォール側にステープル針が綴じられる。
よって、実施例2の前記プリンタUでは、パンチ孔の形成および端綴じの対象となる側端を一致させることが可能となっている。
この結果、実施例2の前記プリンタUは、「孔あり」且つ「端綴じあり」の場合、パンチ孔が形成されたエンドウォール側に端綴じすることが可能となっており、パンチ孔が揃った状態で積載されたシートSの束に対して端綴じを行うことが可能となっている。よって、例えば、配布資料において、配布時にステープル針で綴じて簡易的な束にしておき、配布後に配布者がステープル針を外してパンチ孔をバインダ等で綴じて他の資料と纏め易くしておく等の用途のために、パンチ孔と端綴じとが両方必要な場合に、パンチ孔と端綴じが両方設けられた前記配布資料を自動的に作成することが可能となっている。
その他、実施例2の前記プリンタUは、実施例1の前記プリンタUと同様の作用効果を奏する。
【0145】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H08)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。また、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能である。
【0146】
(H02)前記実施例において、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、給紙トレイTR21,TR22に積載されるインサートシートは、四角形状のシートに限定されず、例えば、四角形状のシートの縁にインデックスタグが付与されたインデックスシートを使用することも可能である。なお、インデックスシートを給紙トレイTR21,TR22に積載する場合には、縁から突出するインデックスタグが搬送路上で引っ掛かることによって搬送の妨げとならないようにする必要があり、例えば、インデックスタグが搬送方向下流側となるように配置する必要がある。
(H03)前記実施例において、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、給紙トレイTR21,TR22に積載される媒体は紙媒体としてのインサートシートに限定されず、例えば、表紙の前面に保護用の透明媒体を挿入する場合に、OHPシートやフィルム等の柔軟部材によって構成された透明媒体を積載することも可能である。また、前記実施例において、給紙装置U2の給紙トレイTR11,TR12に積載される媒体についても紙媒体に限定されず、OHPシート等の透明媒体を積載することも可能であり、OHPシートどうしの貼り付き防止のために、シート供給装置U4からの紙媒体としてのインサートシートをOHPシートどうしの間に挿入することも可能である。
【0147】
(H04)前記実施例2において、図22Aに示すように、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、第3接続ユニットUH3が第1接続ユニットUH1とシート供給装置U4との間に配置されているが、これに限定されず、例えば、シート供給装置U4と後処理装置U5との間に配置することも可能である。この場合、第2の連結路SH20と第3の接続路SHvと排出搬入部251とが接続され、給紙装置U2からのシートSに対してパンチ孔を形成するだけでなく、シート供給装置U4からのインサートシートに対してもパンチ孔を形成することも可能である。なお、この場合、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」のシートSが反転路SH23+SH24を通過して搬送方向の前後が逆転させた状態で表裏反転されて第3の接続路SHvに搬入されるため、「両面印刷」の場合や形成順が「降順」の場合と同様に、シートSの後端部にパンチ孔を形成すれば、実施例2と同様に、エンドウォールCTR1側にパンチ孔を配置することが可能である。
【0148】
(H05)前記実施例において、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合に、給紙装置U2の上流側にシート供給装置U4が1台配置されているが、これに限定されず、例えば、シート供給装置U4を必要に応じて複数台配置することも可能である。
(H06)前記実施例において、第2の連結路SH20上の分岐位置B3に搬送されたシートSを反転可能な反転路SH23+SH24がシート供給装置U4の内部に設けられているが、これに限定されず、例えば、各接続ユニットUH1〜UH3と同様に、反転路SH23+SH24の部分を独立したユニットとして着脱可能な構成とすることも可能である。この場合、反転路SH23+SH24が内部に配置された接続ユニットは、必要に応じて、シート供給装置U4の下流側に配置したり、取り外したりすることも可能である。
【0149】
(H07)前記実施例2において、第3接続ユニットUH3の第3の接続路SHv上にパンチユニットPUが設けられているが、パンチユニットPUを配置する位置についてはこれに限定されず、例えば、装置本体U3の排出路SH3上に設けたり、第1接続ユニットUH1の第1の接続路SHt上に設けたり、後処理装置U3の第1後処理搬送路SH7上に設けることも可能である。また、例えば、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、シート供給装置U4の第2の連結路SH20上に設けたり、第2接続ユニットUH2の第2の接続路SHu上にオプションとして着脱可能に設置する構成とすることも可能である。この場合、パンチユニットPUが内部に設けられていた第3接続ユニットUH3を省略することが可能となる。
(H08)前記実施例において、装置本体U3の下流側に第1接続ユニットUH1が設けられているが、本体搬出口152の高さを第2の接続搬入部171や排出搬入部251の高さと対応させることにより、第1接続ユニットUH1を省略することも可能である。
【符号の説明】
【0150】
101…第1の収容部、104…媒体供給ユニット、104a…追加供給部、105…第1の合流部、106…第1の搬入部、151…本体搬入部、162…送出口、171…接続路の上流端部、172…接続路の下流端部、201…第2の収容部、211…第2の搬入部、212…第2の合流部、251…排出搬入部、B1…第1の供給路の下流端部、B2…第2の供給路の下流端部、B3…分岐位置、C8…識別情報の記憶手段、C8C…孔用の識別情報の記憶手段、C8E…綴じ用の識別情報の記憶手段と、C9…形成順設定手段、C12…切替制御手段、C13…孔形成制御手段、C16…綴じ制御手段、CTR,STR…排出部、CTR1…後端揃え部、CTR2…側縁揃え部材、G3…切替部材、HTS…綴じ部材、PU…孔形成部材、ROSy〜ROSk+UY〜UK+T1y〜T1k+T2+B+F…画像形成部、S…媒体、Sa,Sb…判別面、SH11+SH12…第1の供給路、SH20〜SH22…第2の供給路、SH23+SH24…反転路、SHu…接続路、TRt…追加収容部、U…画像形成装置、U2…第1の媒体供給装置、U3…装置本体、U4…第2の媒体供給装置、U5…排出装置、UH2…媒体搬送ユニット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像形成装置の装置本体において画像形成された媒体の間に画像形成が不用な仕切り紙や表紙等の媒体、いわゆる、インサートシートを挿入する装置であるインサータに関し、以下の特許文献1、2に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開2009−126646号公報には、装置本体(101A)とフィニッシャ(301)との間に配置され、装置本体(101A)からフィニッシャ(301)に搬送されるシートの間にインサートシートを挿入するインサータ(201)が記載されている。特許文献1のインサータ(201)では、インサートトレイ(202)に積載されたインサートシートが、装置本体(101A)からフィニッシャ(301)への搬送路に合流される。また、インサートシートが搬送方向後端に見出しが付与されたインデックスシートであり且つフィニッシャ(301)で綴じ処理が実行されると判別された場合には、インサートシートおよびシートの束の搬送方向後端にステープルするために、インデックスシートを反転部(205)に搬送して見出しを前後反転させてから搬送路に合流させている。
【0004】
特許文献2としての特開2003−261240号公報には、シート(S)に画像を形成する画像形成部(1)と、画像形成済のシート(S)の束に対して綴じ処理等を実行するシート処理部(11)と、画像形成部(1)とシート処理部(11)との間に配置された水平方向に延びるシート搬送ユニット(10C)と、シート搬送ユニット(10C)の下方に配置され、シート搬送ユニット(10C)のシート搬送路(Pa)にインサートシート(S1)を合流させるインサータ(9a)とが記載されている。また、特許文献2の画像形成部(1)の搬送方向上流側には、シート搬送ユニット(10C)と同様に構成された2台のシート搬送ユニット(10A,10B)が搬送方向に沿って順番に配置されており、各シート搬送ユニット(10A,10B)の下方には、各シート搬送路(Pa,Pa)に新しいシート(S)を合流させる2台のシート給送ユニット(4b,4c)が配置されている。特許文献2では、シート給送ユニット(4b,4c)とインサータ(9a)とが同様に構成されており、インサート処理が不要な場合には、上流側のシート搬送ユニット(10B)およびシート給送ユニット(4c)のさらに上流側にシート搬送ユニット(10C)およびインサータ(9a)を装着して、インサータ(9a)を3台目のシート給送ユニットとして使用する技術が記載されている。
【0005】
なお、インサータに関する技術ではないが、画像形成装置に増設する媒体供給装置に関して、以下の特許文献3に記載の技術が知られている。
特許文献3としての特開2007−137581号公報には、画像形成装置(10)に増設される補給トレイ(80,100)が記載されている。特許文献3には、画像形成装置(10)の搬送方向上流側に隣接して設置された第一補給トレイ(80)と、第一補給トレイ(80)の上部に設置された搬送ユニット(150)と、第一補給トレイ(80)および搬送ユニット(150)の搬送方向上流側に隣接して設置された第二補給トレイ(100)と、第二補給トレイ(100)の上部に設置された手差しトレイ(102)とが記載されている。特許文献3では、第一補給トレイ(80)からの記録用紙(12)は、第一補給トレイ(80)の内部の搬送路を搬送されて、画像形成装置(10)に到達する。また、第二補給トレイ(100)および手差しトレイ(102)からの記録用紙(12)は、第二補給トレイ(100)、搬送ユニット(150)、第一補給トレイ(80)の順に内部の搬送路を搬送されて、画像形成装置(10)に到達する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−126646号公報(「0018」〜「0021」、「0034」〜「0039」、図1、図5)
【特許文献2】特開2003−261240号公報(「0041」〜「0044」、「0048」〜「0057」、図1〜図8)
【特許文献3】特開2007−137581号公報(「0073」、「0084」、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、排出装置への媒体供給装置と装置本体への媒体供給装置とを共用化しつつ無駄となる構成を低減することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
媒体が搬入される本体搬入部と、媒体に画像を形成する画像形成部と、を有する装置本体と、
媒体が排出される排出部と、前記画像形成部で画像が形成された媒体が送出される送出口に対応する位置に配置され且つ前記送出口から送出された媒体が搬入される排出搬入部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された排出装置と、
媒体を収容する第1の収容部と、搬送方向の下流端部が前記本体搬入部に対応する位置に配置されて前記第1の収容部の媒体を前記装置本体に供給する第1の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第1の搬入部と、前記第1の供給路の前記第1の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第1の搬入部の媒体を合流させる第1の合流部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された第1の媒体供給装置と、
媒体を収容する第2の収容部と、前記搬送方向の下流端部が前記排出搬入部に対応する位置に配置されて前記第2の収容部の媒体が供給される第2の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第2の搬入部と、前記第2の供給路の前記第2の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第2の搬入部の媒体を合流させる第2の合流部と、を有し、前記排出装置に対して着脱可能に支持された第2の媒体供給装置と、
前記搬送方向の上流端部が前記送出口および前記第2の供給路の下流端部に対応する位置に配置されると共に前記搬送方向の下流端部が前記第2の搬入部および前記第1の搬入部に対応する位置に配置される接続路、を有し、前記装置本体と前記各媒体供給装置とに対して着脱可能に支持された媒体搬送ユニットと、
を備え、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記送出口と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第2の搬入部とが接続され、前記第2の供給路の下流端部と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記排出装置に供給可能となると共に、
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記第2の供給路の下流端部と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第1の搬入部とが接続され、前記送出口と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記装置本体に供給可能となる
ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記第2の供給路の媒体の表裏を反転させて前記第2の供給路に合流させる反転路と、
前記反転路の前記搬送方向の上流端に予め設定された分岐位置に配置され且つ媒体の搬送先を前記第2の供給路と前記反転路との間で切り替え可能な切替部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記画像形成部において画像が形成された面である画像形成面を有する媒体である画像媒体が搬出される前記本体搬出部と、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、挿入用の媒体である挿入媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された挿入媒体の挿入順と表裏とを識別する識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
予め設定された画像の順番である画像順に基づいて、画像を形成する順番である形成順を設定する形成順設定手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が大きくなる昇順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記排出部に積載される媒体の下面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における画像媒体の最初の画像形成面に対応する面としての表面とが一致する場合に前記画像順が最初の画像から画像形成を行う昇順に前記形成順を設定すると共に、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が小さくなる降順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における前記最初の画像形成面の裏面に対応する面としての裏面とが一致する場合に前記画像順が最後の画像から画像形成を行う降順に前記形成順を設定する前記形成順設定手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が昇順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の裏面とが一致する場合、および、前記挿入順が降順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の表面とが一致する場合、および、前記形成順が昇順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の非画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記形成順が降順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記分岐位置に搬送される両面印刷の画像媒体の最後の画像形成面と前記判別面とが一致する場合に、媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、
前記反転路より前記搬送方向の上流側に配置され、画像媒体の厚み方向に貫通して前記画像媒体に孔を形成する孔形成部材と、
前記第2の供給路の媒体の前記搬送方向の前後を逆転させた状態で媒体の表裏を反転させる前記反転路と、
積載された複数の媒体の束である媒体束の前記搬入方向の後端に接触して揃える後端揃え部と、積載された媒体束の前記搬送方向と直交する幅方向の側縁を揃える側縁揃え部材と、を有する前記排出部と、
予め設定された画像媒体に孔形成を行うか否かを識別する孔用の識別情報を記憶する孔用の識別情報の記憶手段と、
前記孔用の識別情報に基づいて、前記孔形成部材を制御する孔形成制御手段であって、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記反転路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の前端部に孔形成を行うと共に、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記第2の供給路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の後端部に孔形成を行う前記孔形成制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
積載された媒体束の前記搬送方向の後端部に対応する位置に配置され、媒体束を綴じ針で綴じる綴じ部材、を有する前記排出部と、
予め設定された媒体束を綴じるか否かを識別する綴じ用の識別情報を記憶する綴じ用の識別情報の記憶手段と、
前記綴じ用の識別情報に基づいて、前記綴じ部材を制御して、前記排出部の媒体束の前記搬送方向の後端部を綴じる綴じ制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、画像形成用の媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された識別情報であって、画像形成用の媒体の画像形成を行う対象の面である対象面と、前記対象面の裏面である非対象面と、を識別する前記識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記画像形成部において画像が形成される面である画像形成面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記第2の供給路に切り替えると共に、前記判別面と前記非対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
媒体を収容する追加収容部と、前記第1の搬入部および前記第2の搬入部に対応する位置に配置されて前記追加収容部の媒体を前記装置本体に供給する追加供給部と、を有し、前記各媒体供給装置に対して着脱可能に支持された媒体供給ユニット、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、第2の媒体供給装置が排出装置への媒体供給装置として使用された場合に接続路が装置本体からの媒体を第2の媒体供給装置に搬送し且つ第2の媒体供給装置が装置本体への媒体供給装置として使用された場合に接続路が第2の媒体供給装置からの媒体を第1の媒体供給装置に搬送する媒体搬送ユニットを有しない場合に比べ、無駄となる構成を低減することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、分岐位置に搬送されて搬送先が反転路に切り替えられた媒体の表裏を反転することができる。
請求項3に記載の発明によれば、排出部に積載された媒体束の頁番号を順番に並べることができる。
請求項4に記載の発明によれば、後端揃え部に接触する搬送方向後端側に画像媒体の孔を配置することができ、搬送方向後端部に孔が形成された状態で画像媒体が排出部に積載されない場合に比べ、媒体束の孔を揃い易くすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、孔が形成される位置と綴じ針で綴じられる位置とを一致させることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、画像形成用の媒体の対象面に画像を形成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、第2の媒体供給装置が排出装置への媒体供給装置として使用された場合に、追加供給部と第1の搬入部とを接続して、追加収容部からの媒体を第1の媒体供給装置に搬送できると共に、第2の媒体供給装置が装置本体への媒体供給装置として使用された場合に、追加供給部と第2の搬入部とを接続して、追加収容部からの媒体を第2の媒体供給装置に搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図であり、給紙装置および装置本体の説明図である。
【図3】図3は図2の続きの全体説明図であり、シート供給装置および後処理装置の説明図である。
【図4】図4は実施例1のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合の説明図であり、図4Aは第2接続ユニットを介してシート供給装置が給紙装置の上流側に接続された状態の説明図であり、図4Bは第1接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
【図5】図5は実施例1のプリンタの制御部の機能図、いわゆるブロック図である。
【図6】図6は実施例1の装置情報の設定画像の説明図である。
【図7】図7は実施例1の識別情報の設定画像の説明図であり、図7Aは実施例1の挿入用の識別情報の設定画像の説明図、図7Bは実施例1の画像形成用の識別情報の設定画像の説明図である。
【図8】図8は実施例1の判別面の説明図であり、図8Aはシート供給装置の下段の給紙トレイのシートが第2の連結路に搬送された状態の判別面と各トレイ上のシートの下面との関係を示す説明図であり、図8Bは分岐位置におけるシートの搬送方向前端部の要部拡大図である。
【図9】図9は実施例1の待機時間の説明図である。
【図10】図10は実施例1の形成順設定処理のフローチャートの説明図である。
【図11】図11は実施例1の第2供給制御処理のフローチャートの説明図である。
【図12】図12は実施例1の挿入用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
【図13】図13は実施例1の画像形成用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
【図14】図14は実施例1の作用説明図であり、従来のシート供給装置と第2接続ユニットとの関係を示す説明図であり、図14Aはシート供給装置をインサータとして機能させた状態の説明図、図14Bはシート供給装置を増設用給紙装置として機能させた状態の説明図である。
【図15】図15は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図15Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図15Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図16】図16は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図16Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図16Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図17】図17は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図17Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図17Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図18】図18は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図18Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図18Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図19】図19は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図19Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図19Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図20】図20は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図20Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図20Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
【図21】図21は実施例1の作用説明図であって、給紙トレイからカールしたシートが供給される際の状態説明図であり、図21Aは給紙装置の給紙トレイに積載されたシート束が搬送方向に沿って下に凸の状態でカールしている状態の説明図、図21Bは図21Aのシート束がシート供給装置の給紙トレイに表裏反転して積載された状態の説明図である。
【図22】図22は実施例2の第3接続ユニットの説明図であり、図22Aは実施例1の図3に対応する説明図であって実施例2のシート供給装置をインサータとして使用する場合に第3接続ユニットの下流側に第2接続ユニットおよびシート供給装置が接続された状態の説明図であり、図22Bは実施例1の図4Bに対応する説明図であって実施例2のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合に第3接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
【図23】図23は実施例1の図5に対応する説明図であって実施例2のプリンタの制御部のブロック図である。
【図24】図24は実施例2の孔形成制御処理のフローチャートの説明図である。
【図25】図25は実施例2の作用説明図であって、パンチ孔が形成されたシートとコンパイルトレイに積載されたシート束とに関する説明図であり、図25Aは前端部にパンチ孔が形成されたシートが反転路で反転されてコンパイルトレイに積載されるまでの説明図、図25Bは後端部にパンチ孔が形成されたシートが反転されずにコンパイルトレイに積載されるまでの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0020】
(実施例1の画像形成装置Uの説明)
図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図であり、給紙装置および装置本体の説明図である。
図3は図2の続きの全体説明図であり、シート供給装置および後処理装置の説明図である。
図1〜図3において、画像形成装置の一例としての大型のプリンタUは、プリンタUを操作するための操作部U1、第1の媒体供給装置の一例としての給紙装置U2、装置本体U3、第2の媒体供給装置の一例としてのシート供給装置U4、排出装置の一例としての後処理装置U5を有している。
前記操作部U1は、情報を表示する表示部U1aや画像形成装置の各種設定を行うための入力釦U1bを有する。
【0021】
(実施例1の給紙装置U2の説明)
図2において、前記給紙装置U2は、内部に収容された媒体の一例としてのシートSを装置本体U3に供給する。図2において、前記給紙装置U2は、左側に配置された第1の収容部101と、第1の収容部101の右側に隣接して配置された第1の供給部102と、第1の供給部102の左側上部に配置された第1の装着部103と、を有し、第1の装着部103には、媒体供給ユニットの一例としての手差しユニット104が装着されている。
【0022】
前記第1の収容部101には、案内部材の一例としての左右一対のガイドレールGR1が2段設けられており、前記ガイドレールGR1には、第1の積載部の一例としての給紙トレイTR11、TR12が前後方向に出入可能に支持されている。給紙トレイTR11、TR12に収容された画像形成用の媒体の一例としてのシートSは、送出部材の一例としてのピックアップロールRp1により取り出され、捌き部材の一例としてのさばきロールRs1により1枚ずつ分離される。なお、実施例1では、下段の給紙トレイTR11は、上段の給紙トレイTR12よりもシートSの収容量が少ない構成となっている。
【0023】
前記手差しユニット104は、追加供給部の一例として、第1の装着部103に着脱可能なユニット本体部104aと、追加収容部の一例として、ユニット本体部104aの左方に支持される手差しトレイTRtと、を有している。前記ユニット本体部104aには、前記ピックアップロールRp1および前記さばきロールRs1と同様に構成された手差しピックアップロールRptおよび手差しさばきロールRstが設置されている。これにより、手差しトレイTRtに収容されたシートSは、手差しピックアップロールRptにより取り出され、手差しさばきロールRstにより1枚ずつ分離される。
【0024】
前記第1の供給部102には、装置本体U3の媒体搬入路の一例としてのシート供給路SH2の搬送方向の上流端部と対応する位置に、前記シート供給路SH2と接続可能な第1の供給搬出部B1が配置されている。実施例1の前記第1の供給搬出部B1は、下段の給紙トレイTR11のピックアップロールRp1の上方、且つ、中段の給紙トレイTR12のピックアップロールRp1の下方に配置されている。また、前記第1の供給搬出部B1には、下段の給紙トレイTR11から延びる第1の下段供給路SH11の下流端部と、中段の給紙トレイTR12から延びる第1の中段供給路SH12の下流端部とが接続されている。また、前記第1の中段供給路SH12の上流端部には、第1の合流部の一例としての第1合流位置105が配置されており、第1の装着部103から延びる第1の合流路SH13が合流している。実施例1の前記第1の合流路SH13には、上流端部に第1の搬入部の一例としての第1の供給搬入部106が配置されており、下流端部に第1合流位置105が配置されている。
【0025】
したがって、下段の給紙トレイTR11から供給されたシートSは、第1の下段供給路SH11を搬送され、中段の給紙トレイTR12から供給されたシートSは、第1の中段供給路SH12を搬送されて、第1の供給搬出部B1から装置本体U3に供給される。また、上段の手差しユニット104から供給されたシートSは第1の合流路SH13、第1の中段供給路SH12を搬送されて、第1の供給搬出部B1から装置本体U3に供給される。
前記第1の下段供給路SH11と前記第1の中段供給路SH12とによって実施例1の第1の供給路SH11+SH12が構成されている。
【0026】
(実施例1の装置本体U3の説明)
図2において、前記装置本体U3は、プリンタUの制御を行う制御部Cおよび前記制御部Cにより制御される潜像形成装置の駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路D、電源回路E等を有している。制御部Cにより作動を制御されるレーザ駆動回路Dは、情報端末PCから送信された画像情報に基づいて、黄色、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像情報を作成し、それに応じた駆動信号を所定の時期に各色の可視像形成装置UY,UM,UC,UKの潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出力する。なお、前記各色の可視像形成装置UY,UM,UC,UKは、装置本体U3の前方に引き出された引出位置と装置本体U3内部に装着された装着位置との間で移動可能に支持されている。
【0027】
黒の可視像形成装置UKにおいて、像保持体Pkの周囲には、帯電器CCk、現像器Gk、像保持体清掃器CLk等が配置されている。
そして、他の可視像形成装置UY,UM,UCの前記像保持体Py,Pm,Pcの周囲にもそれぞれ前記像保持体Pkの周囲と同様の帯電器CCy,CCm,CCc、現像器Gy,Gm,Gc、像保持体清掃器CLy,CLm,CLc等が配置されている。
図2において、像保持体Py,Pm,Pc,Pkは、それぞれ帯電器CCyCCm,CCc,CCkにより一様に帯電された後、前記潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkの出力する潜像書込光Ly,Lm,Lc,Lkによりその表面に静電潜像が形成される。前記像保持体Py〜Pk表面の静電潜像は、現像器Gy〜Gkにより黄色、マゼンタ、シアン、黒色の色の可視像、いわゆるトナー像に現像される。なお、現像により現像器Gy〜Gkの現像器が消費されると、装置本体U3の上部に配置された現像剤補給装置U3aから現像剤が補給される。前記現像剤補給装置U3aには、図示しない現像剤補給容器、いわゆるトナーカートリッジが着脱、交換可能に支持されている。
【0028】
像保持体Py,Pm,Pc,Pk表面上の可視像は、1次転写器の一例としての1次転写部材T1y,T1m,T1c,T1kにより、中間転写体の一例としての中間転写ベルトB上に順次重ねて転写され、中間転写ベルトB上に多色画像が形成される。中間転写ベルトB上に形成された多色画像は、2次転写領域Q4に搬送される。
なお、単色画像のみの場合は黒:Kの像保持体Pkおよび現像器Gkのみが使用され、黒の可視像のみが形成される。
1次転写後、像保持体Py〜Pk表面の残留物は、像保持体清掃器CLy〜CLkにより除去、清掃される。
【0029】
前記中間転写ベルトBは、中間転写体駆動部材Rd、張力発生部材Rt、蛇行防止部材Rw、複数の従動部材Rfおよび2次転写対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、前記1次転写部材T1y〜T1kとにより矢印Ya方向に回転可能に支持されている。実施例1では、各部材Rd,Rt,Rw,Rf,T2a、T1y〜T1kは、いわゆるロール状の部材により構成されている。
前記バックアップロールT2の下方には2次転写ユニットUtが配置されている。2次転写ユニットUtの2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bは、前記中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに接触、離隔可能に配置されており、前記2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBと圧接する領域により2次転写領域Q4が形成されている。また、実施例1では、前記バックアップロールT2aには接触給電部材の一例としてのコンタクトロールT2cが当接しており、前記コンタクトロールT2cには制御部Cにより制御される電源回路Eから所定の時期に現像剤の帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。
前記2次転写対向部材T2a、2次転写ロールT2b、コンタクトロールT2cにより、実施例1の2次転写器T2が構成されており、前記1次転写部材T1y〜T1k、中間転写ベルトB、2次転写器T2により実施例1の転写装置T1y〜T1k+T2+Bが構成されている。
【0030】
前記中間転写ベルトBの下方には前記シート供給路SH2が配置されている。前記給紙装置U2から供給されたシートSは、シート供給路SH2の搬送方向上流端部に配置され、前記第1の供給搬出部B1に接続された本体搬入部151から搬入され、搬送部材の一例としての搬送ロールRaに搬送され、給紙時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。
レジロールRrに搬送されたシートSは、多色画像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて転写前上流側媒体案内部材SGr、転写前下流側媒体案内部材SG1を通って2次転写領域Q4に搬送される。
前記中間転写ベルトB上の多色画像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2によりシートSに転写される。なお、多色画像の場合は中間転写ベルトB表面に重ねて1次転写されたトナー像が一括してシートSに2次転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器CLBにより清掃される。なお、前記2次転写ロールT2bおよび中間転写体清掃器CLBは、中間転写ベルトBと接触、離隔自在に配設されており、多色画像が形成される場合には最終色の未定着可視像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。
【0031】
未定着可視像が2次転写されたシートSは、転写後媒体案内部材SG2、媒体搬送部材BHを通って定着装置Fに搬送される。定着装置Fは、加熱部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧部材の一例としての加圧ロールFpとを有し、一対の定着部材Fh,Fpが圧力が作用した状態で接触する定着領域Q5にシートSは搬送される。シートS上の未定着可視像は定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。
前記潜像形成装置ROSy〜ROSk、前記可視像形成装置UY〜UK、前記転写装置T1y〜T1k+T2+B、前記定着装置F等によって、実施例1の画像形成部ROSy〜ROSk+UY〜UK+T1y〜T1k+T2+B+Fが構成されている。
前記定着装置Fの下流側には本体用の切替部材の一例としての本体切替ゲートG1が設けられている。前記本体切替ゲートG1はシート供給路SH2を搬送されて定着領域Q5で加熱定着されたシートSを、排出路SH3または本体反転路SH4側のいずれかに選択的に切り替える。前記排出路SH3の下流端部には、媒体搬出部材の一例としての排出ロールRhが配置されており、前記排出路SH3上の画像媒体の一例としての画像形成済のシートSは、排出ロールRhによって本体搬出部の一例としての本体搬出口152から、第1接続ユニットUH1に搬出される。実施例1の前記本体搬出口152には、装置本体U3から搬出されるシートSを検知する媒体検知部材の一例としてのシート検知センサSN1が配置されている。
【0032】
前記本体反転路SH4には、循環路SH5が接続されており、その接続部には搬送方向規制部材G2が設けられている。前記搬送方向規制部材G2は本体反転路SH4に搬送されてきたシートSをそのまま一旦通過させ、通過したシートSを逆方向に搬送して循環路SH5側に搬送する。前記循環路SH5に搬送されたシートSは前記シート供給路SH2を通って前記転写領域Q4に再送される。
前記符号SH2〜SH5で示された要素により媒体搬送路SHが構成されている。また、前記符号SH,Ra,Rr,Rh,SG1,SG2,SGr,BH、G1,G2で示された要素により媒体搬送装置SUが構成されている。
【0033】
(実施例1の第1接続ユニットUH1の説明)
図3において、実施例1の前記第1接続ユニットUH1は、前記装置本体U3の右側に隣接して配置されている。前記第1接続ユニットUH1の内部には、左端下部に配置され且つ本体搬出口152と対応する高さに配置された第1の接続搬入部161から右端上部の送出口の一例としての第1の接続搬出部162まで右斜め上方に延びる第1の接続路SHtが形成されている。すなわち、排出路SH3の本体搬出口152から搬出されたシートSは、第1の接続搬入部161から搬入されて第1の接続搬出部162から搬出される。
なお、実施例1では、前記第1の接続搬出部162の高さは、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106と対応する高さに配置されている。
【0034】
(実施例1の第2接続ユニットUH2の説明)
また、図3において、前記第1接続ユニットUH1の右側上部には、媒体搬送ユニットの一例としての第2接続ユニットUH2が隣接して配置されている。実施例1の前記第2接続ユニットUH2は、左端の第2の接続搬入部171から右端の第2の接続搬出部172まで左右方向に延びる第2の接続路SHuを有し、前記第2の接続搬入部171の高さは、前記第1の接続搬出部162と対応する高さに配置されている。すなわち、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162から搬出されたシートSは、第2の接続搬入部171から搬入されて第2の接続搬出部172から搬出される。
なお、実施例1では、前記第2の接続搬出部172の高さは、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106と対応する高さに配置されている。
【0035】
(実施例1のシート供給装置U4の説明)
図3において、前記シート供給装置U4は、前記第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172から搬出された画像形成済のシートSが搬入される。前記シート供給装置U4は、第2接続ユニットUH2の下側に配置され且つ左側の第1接続ユニットUH1の右側に配置された第2の収容部201と、第2接続ユニットUH2および第2の収容部201の右側に隣接して配置された第2の供給部202と、第2の供給部202の左側上部に配置され且つ第1の装着部103と同様に構成されて第2接続ユニットUH2が装着された第2の装着部203とを有する。
実施例1の前記第2の収容部201は、前記第1の収容部101と同様に構成されており、左右一対で2段のガイドレールGR2と、第2の積載部の一例としての給紙トレイTR21、TR22と、ピックアップロールRp1と、さばきロールRs1とを有する。
【0036】
また、実施例1の前記第2の供給部202には、前記第2の接続搬出部172に対応する高さに配置された左端上部の第2の搬入部の一例としての第2の供給搬入部211から前記第1の供給搬入部106に対応する高さに配置された右端上部の第2の供給搬出部B2まで右方に延びる第2の連結路SH20が形成されている。また、前記第2の供給部201には、下段の給紙トレイTR21から第2の連結路SH20の途中に設定された第2の合流部の一例としての第2合流位置212まで右斜め上方に延びる第2の下段供給路SH21と、中段の給紙トレイTR22から第2合流位置212まで右斜め上方に延びる第2の中段供給路SH22とが形成されている。
前記第2の連結路SH20と前記第2の下段供給路SH21と前記第2の中段供給路SH22とによって実施例1の第2の供給路SH20〜SH22が構成されている。
【0037】
前記第2の連結路SH20には、第2合流位置212の下流側に分岐位置B3が予め設定されており、前記分岐位置B3には、第2の連結路SH20から分岐して下方に延びる反転分岐路SH23の上流端が接続されている。前記反転分岐路SH23の上端部に設定された反転分岐位置B4には、前記反転分岐路SH23から分岐して、分岐位置B3と第2の供給搬出部B2との間に設定された反転合流位置B5に合流する反転合流路SH24が形成されている。また、前記分岐位置B3には、シートSの搬送先を反転分岐路SH23にするか否かを切り替える切替部材G3が配置されている。実施例1の前記切替部材G3は、シートSを第2の連結路SH20に案内する連結案内位置と反転分岐路SH23に案内する反転案内位置との間で移動することにより、シートSの搬送先を第2の連結路SH20と連結案内位置と反転分岐路SH23との間で切り替える。また、反転分岐位置B4には、弾性薄膜状部材により構成された搬送方向規制部材G4が配置されている。また、前記搬送方向規制部材G4よりも反転分岐路SH23の下流側には正逆回転が可能な反転搬送部材の一例としての反転ロールRbが配置されている。
【0038】
実施例1では、切替部材G3の切り替えによってシートSが反転分岐路SH23に搬送された場合、シートSは反転ロールRbの正回転により反転分岐路SH23の下流側に搬送される。この結果、シートSが搬送方向規制部材G4を押し退ける形で弾性変形させながら通過する。そして、搬送方向後端が反転ロールRbを通過する前に反転ロールRbが逆回転し、搬送方向規制部材G4によってシートSが反転合流路SH24に案内され、逆方向の反転合流位置B5に向けて搬送される。すなわち、シートSがスイッチバックされる。
前記反転分岐路SH23と前記反転合流路SH24とによって、実施例1の反転路SH23+SH24が構成されている。
【0039】
よって、実施例1では、第2の接続搬出部172から搬出され且つ第2の供給搬入部211から搬入されたシートSは、反転されない場合は、分岐位置B3から反転分岐路SH23に搬送されずに第2の連結路SH20の下流側に搬送され、第2の供給搬出部B2から排出される。また、前記シートSが反転される場合は、切替部材G3が制御されて、反転分岐路SH23に搬送されて搬送方向の前後が反転して表裏反転した状態で第2の供給搬出部B2から排出される。また、装置本体U3からのシートSが搬入される間に、給紙トレイTR21,TR22に収容された挿入媒体の一例としてのシートS、いわゆる、合紙:インサートシートが挿入される場合は、給紙トレイTR21,TR22から取り出され、画像形成済のシートSと同様に第2の供給搬出部B2から排出される。
【0040】
(実施例1の後処理本体U5の説明)
図3において、前記後処理装置U5は、前記第2の供給連結路SH23の第2の供給搬出部B2から搬出されたシートSが搬入される。前記後処理装置U5は、シート供給装置U4の右側に隣接して配置され、左側上部にシートSを搬入する排出搬入部251が配置されている。実施例1では、前記排出搬入部251の高さは、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106や、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162、第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171および第2の接続搬出部172、第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2と対応する高さに配置されている。前記排出搬入部251から搬入されたシートSは、排出用の第1切替部材の一例としての第1切替ゲートG5の切り替えにより、右上に延びる上端排出路SH6または下方に延びる第1後処理搬送路SH7のいずれかに搬送される。また、第1後処理搬送路SH7には第2後処理搬送路SH8が接続されており、その接続部に配置された排出用の第2切替部材の一例としての第2切替ゲートG6によりシートSは第1後処理搬送路SH7または第2後処理搬送路SH8のいずれかに搬送される。
【0041】
前記上端排出路SH6に搬送されたシートSはそのまま後処理を行われることなく、上端排出口252から搬出部の一例としてのスタッカトレイSTRに排出される。
第1後処理搬送路SH7の下流側には、綴じ部材の一例としての端綴じ装置HTSが配置されている。前記端綴じ装置HTSは、複数のシートSを積載して揃える排出部の一例としてのコンパイルトレイCTRを有し、コンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束の搬送方向後端部にコの字形の針を記録紙束に打ち込んで綴じたり、あるいは、綴じずに揃えて排出する端綴じ処理を実行する。
第2後処理搬送路SH8の下流側には、中綴じ装置NTSが配置されている。前記中綴じ装置NTSは、複数のシートSを積載して揃え、記録紙束の中央部をコの字形の針で綴じた後2つ折りにして排出したり、あるいは綴じずに二つ折りにして排出する中綴じ処理を実行する。
なお、前記端綴じ装置HTSや前記中綴じ装置NTSは、従来公知であり、例えば、特開2003−089462号公報、特開2006−069748号公報等に記載されているため、詳細な説明は省略する。
【0042】
(実施例1のシート供給装置U4を増設用給紙装置として使用する構成の説明)
また、実施例1では、前記給紙装置U2の第1の装着部103は、手差しユニット104を取り外して、第2接続ユニットUH2を装着することが可能となっている。また、実施例1では、前記シート供給装置U4の第2の装着部203は、前記第1の装着部103と同様に構成されており、第2接続ユニットUH2を取り外して、手差しユニット104を装着することが可能となっている。すなわち、給紙装置U2およびシート供給装置U4には、前記各ユニット104,UH2を着脱することが可能となっている。
なお、給紙装置U2やシート供給装置U4に、各ユニット104,UH2を着脱する構成については、例えば、特開2009−234671号公報に記載されているような従来公知の種々の構成を採用可能であるため、図示および詳細な説明については省略する。
【0043】
図4は実施例1のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合の説明図であり、図4Aは第2接続ユニットを介してシート供給装置が給紙装置の上流側に接続された状態の説明図であり、図4Bは第1接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
また、実施例1では、給紙装置U2と、装置本体U3と、第1接続ユニットUH1と、シート供給装置U4と、後処理装置U5とは、それぞれ着脱可能に支持されており、配置変更が可能になっている。図4Aにおいて、実施例1の前記シート供給装置U4は、給紙装置U2の左側に隣接した状態で配置されている。また、給紙装置U2の第1の装着部103には第2接続ユニットUH2が装着されると共に、シート供給装置U4の第2の装着部203には手差しユニット104が装着されている。
【0044】
なお、実施例1では、シート供給装置U4の第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2の高さと、第2接続ユニットUH2の第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171の高さとが対応しており、第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172の高さと、給紙装置U2の第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106の高さとが対応している。この結果、第2の連結路SH20は、第2の接続路SHuを介して、第1の合流路SH13に接続可能となっている。
また、図4Bにおいて、実施例1の前記後処理装置U5は、第1接続ユニットUH1の右側に隣接された状態で配置されている。なお、実施例1では、第1接続ユニットUH1の第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162の高さと、後処理装置U5の排出搬入部251の高さとが対応している。この結果、第1の接続路SHtは、排出搬入部251を介して上端排出路SH6や第1後処理搬送路SH7に接続可能となっている。
【0045】
(実施例1の制御部の説明)
図5は実施例1のプリンタの制御部の機能図、いわゆるブロック図である。
図5において、前記制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/O、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリ、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリ、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置、ならびに発振器等を有する小型情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0046】
(実施例1の制御部Cに接続された信号出力要素)
前記制御部Cは、操作部U1、シート検知センサSN1等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
前記操作部U1は、表示部U1a、入力釦U1b、装置情報の設定釦U1c、識別情報の設定釦U1d等を備えている。
前記シート検知センサSN1は、本体搬出口152を通過して装置本体U3から搬出されるシートSを検知する。
【0047】
(実施例1の制御部Cに接続された被制御要素)
また、制御部Cは、レーザ駆動回路D、主駆動源の駆動回路の一例としてのメインモータ駆動回路D1、電源回路E、その他の図示しない制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
レーザ駆動回路Dは、潜像形成装置ROSy〜ROSkを駆動して、感光体Py〜Pkの表面に潜像を形成する。
主駆動源の駆動回路の一例としてのメインモータ駆動回路D1は、主駆動源の一例としてのメインモータM1を介して感光体Py〜Pkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
E:電源回路
電源回路Eは、現像用電源回路Ea、帯電用電源回路Eb、転写用電源回路Ecと定着用電源回路Edとを有している。
現像用電源回路Eaは、現像器GY〜GKの現像ロールR0に現像電圧を印加する。
帯電用電源回路Ebは、帯電器CCy〜CCkに帯電電圧を印加する。
転写用電源回路Ecは、転写装置T1+B+T2+CLBの各ロールT1y〜T1k,T2cに転写電圧を印加する。
定着用電源回路Edは、定着装置Fの加熱ロールFhの加熱部材の一例としてのヒータに加熱用の電力を印加する。
【0048】
(実施例1の制御部Cの機能)
前記制御部Cは、各信号出力要素U1,SN1の出力信号に応じて各被制御要素D,D1,Eの動作を制御するためのプログラムにより、次の機能実現手段を有している。
C1:ジョブ制御手段
画像形成動作の制御手段の一例としてのジョブ制御手段C1は、情報端末PCから受信した画像情報に応じて、潜像形成装置ROSy〜ROSk、可視像形成部材UY+GY〜UK+GK、転写装置T1y〜T1k+T2+B、定着装置F、媒体搬送装置SU等を制御して、画像形成動作の一例としてのジョブを実行する。
C2:メインモータ制御手段
主駆動源の駆動制御手段の一例としてのメインモータ制御手段C2は、メインモータ駆動回路D1を介してメインモータM1の回転を制御して、感光体Py〜Pk、現像器GY〜GKの現像ロールR0、定着装置Fの加熱ロールFh、搬送ロールRa等の回転駆動を制御する。
【0049】
C3:電源制御手段
電源制御手段C3は、現像電圧の制御手段C3Aと、帯電電圧の制御手段C3Bと、転写電圧の制御手段C3Cと、定着電源の制御手段C3Dとを有し、電源回路Eの作動を制御して、各部材への電圧印加や電源供給を制御する。
現像電圧の制御手段C3Aは、現像用電源回路Eaを制御して、現像装置GY〜GYの現像ロールR0に印加する現像電圧を制御する。
帯電電圧の制御手段C3Bは、帯電用電源回路Ebを制御して、帯電器CCy〜CCkに印加する帯電電圧を制御する。
転写電圧の制御手段C3Cは、転写用電源回路Ecを制御して、転写装置T1+B+T2+CLBの各ロールT1y〜T1k,T2cに印加する転写電圧を制御する。
定着電源の制御手段C3Dは、定着用電源回路Edを制御して、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータの温度制御、すなわち、定着温度の制御を行う。
C4:潜像形成制御手段
潜像形成制御手段C4は、レーザ駆動回路Dを介して潜像形成装置ROSy〜ROSkを制御し、感光体Py〜Pk表面に静電潜像を形成する。
【0050】
図6は実施例1の装置情報の設定画像の説明図である。
C5:装置情報の設定画像の表示手段
装置情報の設定画像の表示手段C5は、図6に示すように、シート供給装置U4に関する装置情報を設定する装置情報の設定画像301を表示部U1aに表示する。実施例1の前記装置情報の設定画像の表示手段C5は、装置情報の設定釦U1cが選択された場合に、装置情報の設定画像301を表示する。
図6において、実施例1の前記装置情報の設定画像301は、シート供給装置U4を後処理装置U5にインサートシートを供給するインサータとして使用することを示す挿入用設定部の一例としてのインサータボタン301aと、シート供給装置U4を給紙装置U2の増設用給紙装置として使用することを示す増設用設定部の一例としての増設給紙ボタン301bとを有する。
C6:装置情報の記憶手段
装置情報の記憶手段C6は、前記装置情報を記憶する。実施例1の前記装置情報の記憶手段C6は、インサータボタン301aが選択された場合にシート供給装置U4を「インサータ」として使用する前記装置情報を記憶すると共に、増設給紙ボタン301bが選択された場合にシート供給装置U4を「増設用給紙装置」として使用する前記装置情報を記憶する。
【0051】
図7は実施例1の識別情報の設定画像の説明図であり、図7Aは実施例1の挿入用の識別情報の設定画像の説明図、図7Bは実施例1の画像形成用の識別情報の設定画像の説明図である。
C7:識別情報の設定画像の表示手段
識別情報の設定画像の表示手段C7は、挿入用の識別情報の設定画像の表示手段C7Aと、画像形成用の識別情報の設定画像の表示手段C7Bとを有し、図7A、図7Bに示すように、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの識別情報を設定する識別情報の設定画像302,303を表示部U1aに表示する。
C7A:挿入用の識別情報の設定画像の表示手段
挿入用の識別情報の設定画像の表示手段C7Aは、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、図7Aに示す挿入用の識別情報の設定画像302を表示する。
【0052】
図7Aにおいて、実施例1の前記挿入用の識別情報の設定画像302は、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたインサートシートの挿入順の一例としての積載順が最上位から最下位まで進むに連れてページ番号が1ページ、2ページ、…、nページの「昇順」であることを選択するための昇順選択部の一例としての昇順ラジオボタン302aを有する。また、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、積載順が最上位から最下位まで進むに連れてページ番号がnページ、…、2ページ、1ページの「降順」であることを選択するための降順選択部の一例としての降順ラジオボタン302bと、積載順が設定されていないことを選択するための順番無し選択部の一例としての順番無しラジオボタン302cとを有する。なお、実施例1では、各ラジオボタン302a〜302cのいずれか1つが選択されるように予め設定されている。
【0053】
また、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、積載されたインサートシートの最上位面が給紙装置U2からの画像形成済のシートSの最初の画像形成面に対応する面としての「表面」であることを示す表面設定部の一例としての表面ラジオボタン302dを有する。また、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、最上位面が前記最初の画像形成面の裏面に対応する面としての「裏面」であることを示す裏面設定部の一例としての裏面ラジオボタン302eとを有する。なお、実施例1では、各ラジオボタン302d,302eのいずれか1つが選択されるように予め設定されている。
そして、前記挿入用の識別情報の設定画像302は、各ラジオボタン302a〜302eによって設定された積載順および表裏を識別情報として設定するための識別情報の設定部の一例としての設定ボタン302fを有する。
【0054】
C7B:画像形成用の識別情報の設定画像の表示手段
画像形成用の識別情報の設定画像の表示手段C7Bは、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、図7Bに示す画像形成用の識別情報の設定画像303を表示する。
図7Bにおいて、実施例1の前記画像形成用の識別情報の設定画像303は、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの上面が画像形成の対象の面としての対象面であることを示す対象面設定部の一例としての対象面ボタン303aと、上面が画像形成の非対象の面としての非対象面であることを示す非対象面設定部の一例としての非対象面ボタン303bとを有する。
【0055】
C8:識別情報の記憶手段
識別情報の記憶手段C8は、挿入用の識別情報の記憶手段C8Aと、画像形成用の識別情報の記憶手段C8Bとを有し、前記識別情報を記憶する。
C8A:挿入用の識別情報の記憶手段
挿入用の識別情報の記憶手段C8Aは、積載順記憶手段C8A1と、表裏記憶手段C8A2とを有し、設定ボタン302fが選択された場合にインサートシートの積載順および表裏の情報を有する識別情報を記憶する。
C8A1:積載順記憶手段
積載順記憶手段C8A1は、昇順ラジオボタン302aが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合に積載順が「昇順」であることを記憶し、降順ラジオボタン302bが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合に積載順が「降順」であることを記憶し、順番無しラジオボタン302cが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合に積載順が「なし」であることを記憶する。
C8A2:表裏記憶手段
表裏記憶手段C8A2は、表面ラジオボタン302dが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合にインサートシートの最上位面の表裏が「表面」であることを記憶し、裏面ラジオボタン302eが選択された状態で設定ボタン302fが選択された場合にインサートシートの最上位面の表裏が「裏面」であることを記憶する。
【0056】
なお、実施例1では、識別情報としてインサートシートの積載順が「昇順」且つ最上位面の表裏が「表面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、1枚目の「表面」、2枚目の「表面」、…、n枚目の「表面」の順番で給紙トレイTR21,TR22にインサートシート束が積載されていると識別される。また、識別情報として積載順が「降順」且つ表裏が「裏面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、n枚目の「裏面」、…、2枚目の「裏面」、1枚目の「裏面」の順番でインサートシート束が積載されていると識別される。
【0057】
また、実施例1では、識別情報として積載順が「降順」且つ表裏が「表面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、n枚目の「表面」、…、2枚目の「表面」、1枚目の「表面」の順番でインサートシート束が積載されていると識別される。また、識別情報として積載順が「昇順」且つ表裏が「裏面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで進むに連れて上面が、1枚目の「裏面」、2枚目の「裏面」、…、n枚目の「表面」の順番でインサートシート束が積載されていると識別される。
また、実施例1では、識別情報として積載順が「なし」且つ表裏が「表面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで積載順がなく、上面が「表面」で揃えられた状態でインサートシート束が積載されていると識別される。また、識別情報として積載順が「なし」且つ表裏が「裏面」と記憶された場合には、最上位から最下位まで積載順のないインサートシートについて、上面が「裏面」で揃えられた状態でインサートシート束が積載されていると識別される。
【0058】
C8B:画像形成用の識別情報の記憶手段
画像形成用の識別情報の記憶手段C8Bは、対象面ボタン303aが選択された場合にシート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの上面を「対象面」とする前記識別情報を記憶すると共に、非対象面ボタン303bが選択された場合に上面を「非対象面」とする前記識別情報を記憶する。
【0059】
C9:形成順設定手段
形成順設定手段C9は、挿入用の形成順設定手段C9Aと、画像形成用の形成順設定手段C9Bと、画像順の再設定手段C9Cとを有し、ジョブが開始された場合に、画像を形成する順番である形成順を設定する。実施例1の前記形成順設定手段C9は、前記形成順を、画像情報の最初の画像から最後の画像までの画像順となる「昇順」、または、最後の画像から最初の画像までの前記画像順の逆の順番となる「降順」、のいずれかに設定する。
ここで、実施例1において、「画像順」とは、情報端末PCで作成、保存されている複数ページの画像情報におけるページの並び順であり、「形成順」とは、プリンタUにおいて、受信した画像情報の各ページがシートSに実際に印刷される順番のことをいう。例えば、受信した画像情報の画像順が1ページ、2ページ、…、Nページであり、形成順が「昇順」である場合、1ページ、2ページ、…、Nページの順に印刷が行われ、形成順が「降順」である場合、Nページ、…、2ページ、1ページの順に印刷が行われる。
【0060】
図8は実施例1の判別面の説明図であり、図8Aはシート供給装置の下段の給紙トレイのシートが第2の連結路に搬送された状態の判別面と各トレイ上のシートの下面との関係を示す説明図であり、図8Bは分岐位置におけるシートの搬送方向前端部の要部拡大図である。
C9A:挿入用の形成順設定手段
挿入用の形成順設定手段C9Aは、ジョブが開始され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、インサートシートの積載順が「昇順」と記憶されている場合、前記形成順を「昇順」に設定すると共に、積載順が「降順」と記憶されている場合、前記形成順を「降順」に設定する。また、前記挿入用の形成順設定手段C9Aは、インサートシートの積載順が「なし」と記憶されている場合には、図8A、図8Bに示す、後処理装置U5の各トレイSTR,CTRに積載されるシートSの下面S1に対応する第2の供給路SH20〜SH22の面としての判別面Saと、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22から供給されたシートSの「表面」とが一致する場合に、前記形成順を「昇順」に設定すると共に、前記判別面Saと前記シートSの「裏面」とが一致する場合に、前記形成順を「降順」に設定する。
【0061】
ここで、実施例1では、図8Aに示すように、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの下面S2は、前記分岐位置B3まで下を向いたまま搬送される。このため、実施例1の前記判別面Saは、各トレイSTR,CTR,TR21,TR22上のシートSの下面S1,S2に対応している。そして、前記表裏記憶手段C8A2に「裏面」と記憶されている場合、給紙トレイTR21,TR22上のシートSの下面S2となる「表面」が前記判別面Saと一致すると共に、前記表裏記憶手段C8A2に「表面」と記憶されている場合、シートSの下面S2となる「裏面」が前記判別面Saと一致する。
この結果、実施例1の前記挿入用の形成順設定手段C9Aは、前記挿入用の識別情報の記憶手段C8Aにインサートシートの積載順が「昇順」と記憶されている場合、および、積載順が「なし」且つ最上位面が「裏面」と記憶されている場合に、形成順を「昇順」に設定する。また、前記挿入用の形成順設定手段C9Aは、「降順」と記憶されている場合、および、積載順が「なし」且つ最上位面が「表面」と記憶されている場合に、形成順を「降順」に設定する。
【0062】
C9B:画像形成用の形成順設定手段
画像形成用の形成順設定手段C9Bは、ジョブが開始され且つ前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、形成順を「昇順」に設定する。
C9C:画像順の再設定手段
画像順の再設定手段C9Cは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報の画像順を再設定する。実施例1の前記画像順の再設定手段C9Cは、前記画像順が、降順、すなわち、Nページ、…、2ページ、1ページの順に並んでいた場合に、昇順、すなわち、1ページ、2ページ、…、Nページの順に前記画像順を並び替える。
【0063】
C10:供給時期の設定手段
供給時期の設定手段C10は、挿入用の供給時期の設定手段C10Aと、画像形成用の供給時期の設定手段C10Bとを有し、給紙装置U2の給紙トレイTR11,TR12からのシートSの供給時期である第1供給時期taと、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22からのシートSの供給時期である第2供給時期tbとを設定する。
C10A:挿入用の供給時期の設定手段
挿入用の供給時期の設定手段C10Aは、第1供給時期設定手段C10A1と、第2供給時期設定手段C10A2とを有し、前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、第1供給時期taと第2供給時期tbとを設定する。
【0064】
C10A1:第1供給時期設定手段
第1の媒体供給装置の供給時期の判別手段の一例としての第1供給時期設定手段C10A1は、トナー像が2次転写領域Q4に到達する転写時期tcから逆算して第1供給時期taを設定する。なお、実施例1の前記ジョブ制御手段C1では、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる画像形成済のシートSどうしの間にインサートシートが挿入されることを示す情報である挿入情報と、前記形成順設定手段C9で設定された形成順とに基づいて、インサートシートの次のシートSの転写時期tcが、1枚分だけ遅れて設定される。
【0065】
具体的には、実施例1の前記挿入情報は、一例として、画像形成済のシートSの1枚目の前に挿入する場合には「0枚目」、1枚目の後に挿入する場合には「1枚目」、最後のM枚目の後に挿入する場合には「M枚目」を含む情報により構成されている。よって、実施例1の前記ジョブ制御手段C1では、例えば、挿入情報が「1枚目」の場合、形成順が「昇順」であれば、1枚目のシートSの次の2枚目のシートSの転写時期tcが1枚分だけ遅れた時期に設定される。また、形成順が「降順」であれば、2枚目のシートSの次の1枚目のシートSの転写時期tcが1枚分だけ遅れた時期に設定される。すなわち、インサートシートが挿入される時期に画像形成が行われず、次のシートSの画像が1枚分遅れて形成される。このため、実施例1の前記第1供給時期設定手段C10A1は、インサートシートの次に後処理装置U5に供給されるシートSの供給時期taが1枚分だけ遅れて設定される。
【0066】
C10A2:第2供給時期設定手段
第2の媒体供給装置の供給時期の判別手段の一例としての第2供給時期設定手段C10A2は、前記挿入情報と前記形成順とに基づいて、インサートシートの前のシートSの搬送方向前端がシート検知センサSN1に検知された検知時期tdから給紙トレイTR21,TR22に応じて予め設定された待機時間t1,t1′が経過した時期を第2供給時期tbとして設定する。実施例1の前記第2供給時期設定手段C10A2は、例えば、挿入情報が「1枚目」の場合、形成順が「昇順」であれば、1枚目のシートS前端がシート検知センサSN1で検知された場合に第2供給時期tbを設定し、形成順が「降順」であれば、2枚目のシートS前端がシート検知センサSN1で検知された場合に第2供給時期tbを設定する。
【0067】
図9は実施例1の待機時間の説明図である。
なお、実施例1では、検知時期tdからシートSの搬送方向後端が分岐位置B3を通過する通過時期teまでの搬送時間t2と、通過時期teからインサートシート前端が分岐位置B3に到達する第2到達時期tfまでのシートSどうしの間隔時間t3とが実験等により予め設定されている。また、実施例1では、インサートシートが給紙トレイTR21,TR22から分岐位置B3に到達するまでの第2到達時間t4,t4′についても実験等により予め設定されている。このため、実施例1の給紙トレイTR21,TR22に応じた待機時間t1,t1′は、図9に示すように、搬送時間t2と間隔時間t3との合計時間t2+t3と、第2到達時間t4,t4′との差分時間t2+t3−t4,t2+t3−t4′となり、t1=t2+t3−t4,t1′=t2+t3−t4′が成立するように予め設定されている。
【0068】
C10B:画像形成用の供給時期の設定手段
画像形成用の供給時期の設定手段C10Bは、前記画像形成用の識別情報の記憶手段C8Bに記憶された識別情報が「非対象面」であるか否かを判別する対象面判別手段C10B1を有し、前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、画像形成用のシートSの第1供給時期taと第2供給時期tbとを設定する。実施例1では、ユーザインタフェースUIの設定情報や、情報端末PCから送信される画像情報に含まれるシートSを供給する各給紙トレイTR11〜TR22を指定する供給情報に応じて、前記第1供給時期設定手段C10A1と同様に、シートSの供給が行われる給紙トレイTR11〜TR22ごとに転写時期tcから逆算された供給時期ta,tbを設定する。
なお、実施例1の前記シート供給装置U4では、給紙トレイTR21,TR22からのシートSが反転されずに2次転写領域Q4に到達する連結供給時間t5,t5′と、反転路SH23+SH24を通過して2次転写領域Q4に到達する反転供給時間t6,t6′とが実験等により予め設定されている。よって、実施例1の構成では、識別情報が「対象面」と記憶されている場合、転写時期tcより連結供給時間t5,t5′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定すると共に、識別情報が「非対象面」と記憶されている場合、転写時期tcより連結供給時間t6,t6′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定する。
【0069】
C11:供給制御手段
供給制御手段C11は、給紙装置の制御手段C11Aと、シート供給装置の制御手段C11Bとを有し、供給時期の設定手段C10によって設定された供給時期ta,tbに基づいて、給紙装置U2およびシート供給装置U4によるシートSの供給を制御する。
C11A:給紙装置の制御手段
第1の媒体供給装置の制御手段の一例としての給紙装置の制御手段C11Aは、第1供給時期taになったと判別された場合に、給紙装置U2を制御して、給紙トレイTR11,TR12から画像形成用のシートSを供給する。
C11B:シート供給装置の制御手段
第2の媒体供給装置の制御手段の一例としてのシート供給装置の制御手段C11Bは、第2供給時期tbになったと判別された場合に、シート搬送装置U4を制御して、給紙トレイTR21,TR22からシートSを供給する。
【0070】
C12:切替制御手段
切替制御手段C12は、挿入用の切替制御手段C12Aと、画像形成用の切替制御手段C12Bとを有し、切替部材G3の連結案内位置と反転案内位置との間の移動を制御して、分岐位置B3に搬送されたシートSの搬送先を第2の連結路SH20と反転分岐路SH23との間で切り替える。
C12A:挿入用の切替制御手段
挿入用の切替制御手段C12Aは、情報端末PCから送信された画像情報に基づいて「片面印刷」であるか否かを判別する片面印刷の判別手段C12A1と、前記形成順設定手段C9によって設定された形成順が「昇順」であるか否かを判別する形成順判別手段C12A2とを有し、前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」が記憶されている場合に、切替部材G3を制御する。
【0071】
なお、実施例1では、図9に示す、シートS前端が本体搬出口152から分岐位置B3まで到達する前の第1切替時間t7と、シートS前端が各給紙トレイTR21,TR22から分岐位置B3まで到達する前の各第2切替時間t8,t8′とが実験等により予め設定されている。よって、実施例1の前記挿入用の切替制御手段C12Aは、シートSの搬送方向前端がシート検知センサSN1に検知された時期から第1切替時間t7が経過した第1切替時期tgに切替部材G3を制御して、給紙装置U2からのシートSの搬送先を切り替える。また、前記切替制御手段C12は、第2供給時期tbから第2切替時間t8,t8′が経過した第2切替時期thに切替部材G3を制御して、シート供給装置U4からのシートSの搬送先を切り替える。
【0072】
実施例1の前記挿入用の切替制御手段C12Aは、形成順が「昇順」の場合、後処理装置U5の各トレイSTR,CTRにページ順を揃えて積載するために、最初の画像形成面が下向きで積載される、いわゆる、フェイスダウンの状態で各装置U2,U4から供給されるように、切替部材G3を制御する。また、前記挿入用の切替制御手段C12Aは、形成順が「降順」の場合、各トレイSTR,CTRにページ順を揃えて積載するために、「片面印刷」であれば最初の画像形成面が上向きで積載される、いわゆる、フェイスアップの状態でページ順を揃えて積載し、「両面印刷」であればフェイスダウンの状態で各装置U2,U4から供給されるように、切替部材G3を制御する。
【0073】
具体的には、シート供給装置U4のシートSが分岐位置B3に搬送された場合には、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ「表面」の場合、または、積載順が「降順」且つ「裏面」の場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、装置本体U3から搬出されたシートSが分岐位置B3に搬送された場合には、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」且つ非画像形成面と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、「片面印刷」且つ形成順が「降順」且つ画像形成面と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、「両面印刷」の最後の画像形成面、すなわち、「両面印刷」の2面目と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。
【0074】
また、実施例1の前記挿入用の切替制御手段C12Aは、上記以外の場合、すなわち、シート供給装置U4からのインサートシートについて、積載順が「降順」且つ「表面」の場合、または、積載順が「昇順」且つ「裏面」の場合や、積載順が「なし」の場合に、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。また、給紙装置U2からのシートSについて、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」且つ画像形成面と判別面Saとが一致する場合や、「片面印刷」且つ形成順が「降順」且つ非画像形成面と判別面Saとが一致する場合や、「両面印刷」の1面目と判別面Saとが一致する場合に、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。
よって、実施例1の構成では、前記挿入用の切替制御手段C12Aは、シート供給装置U4からのシートSが供給された場合には、「昇順」の場合にのみ、搬送先を反転分岐路SH23に切り替え、その他の場合は、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。また、給紙装置U2からのシートSが供給された場合には、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合にのみ、搬送先を反転分岐路SH23に切り替え、その他の場合は、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。
【0075】
C12B:画像形成用の切替制御手段
画像形成用の切替制御手段C12Bは、前記対象面判別手段C10B1と同様に対象面判別手段C12B1を有し、前記装置情報の記憶手段C6に「増設用給紙装置」が記憶されている場合に、切替部材G3を制御する。実施例1の前記画像形成用の切替制御手段C12Bは、ジョブが開始してから、シートSの「対象面」に画像を形成されるように、切替部材G3を制御する。具体的には、識別情報が「非対象面」、すなわち、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの上面が「非対象面」である場合に、装置本体U5の2次転写領域Q4に搬送されるシートSの上面、すなわち、画像形成面に対応する第2の供給路SH20〜SH22の面としての判別面の一例としての画像判別面Sbと、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22から供給されたシートSの「対象面」とが一致するため、搬送先を反転分岐路SH23に切り替える。また、識別情報が「対象面」、すなわち、上面が「対象面」である場合に、搬送先を第2の連結路SH20に切り替える。
【0076】
(実施例1の流れ図の説明)
次に、実施例1のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
なお、装置情報の設定処理については、装置情報の設定釦U1cが選択された場合に、図6に示す装置情報の設定画像301を表示し、インサータボタン301aが選択された場合に装置情報に「インサータ」を記憶すると共に、増設給紙ボタン301bが選択された場合に装置情報に「増設用給紙装置」を記憶するだけである。
【0077】
また、挿入用の識別情報の設定処理については、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ装置情報が「インサータ」と記憶されている場合に、図7Aに示す挿入用の識別情報の設定画像302を表示し、設定ボタン302fが選択された場合に、各ラジオボタン302a〜302cに応じた積載順と、各ラジオボタン302d,302eに応じた表裏とを記憶するだけである。また、画像形成用の識別情報の設定処理については、識別情報の設定釦U1dが選択され且つ装置情報が「増設用給紙装置」と記憶されている場合に、図7Bに示す画像形成用の識別情報の設定画像303を表示し、対象面ボタン303aが選択された場合に、識別情報に「対象面」を記憶すると共に、非対象面ボタン303bが選択された場合に、識別情報に「非対象面」を記憶するだけである。
【0078】
また、シート供給装置U4の前記第2供給制御処理と並行して実行される転写制御処理については、装置情報と挿入情報と形成順とに基づいて、インサートシートの次のシートSの転写時期tcの場合には、1枚分遅れた時期に設定し、それ以外のシートSの転写時期tcの場合には、使用される媒体の大きさや種類等に応じて予め設定された周期ごとに設定するだけである。また、給紙装置U2の第1供給制御処理については、ジョブが開始された後に、供給情報に応じて転写時期tcから逆算された第1供給時期taを設定すると共に、第1供給時期taになったと判別された場合に、各ロールRp1,Rs1,Ra1を回転駆動して給紙トレイTR11〜TR12からシートSを供給するだけである。よって、説明の簡単化のため、これらの処理については図示および詳細な説明については省略する。
【0079】
(実施例1の形成順設定処理のフローチャートの説明)
図10は実施例1の形成順設定処理のフローチャートの説明図である。
図10のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図10に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図10のST101において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST102に移り、ノー(N)の場合はST101を繰り返す。
【0080】
ST102において、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる画像順が降順、すなわち、Nページ、…、2ページ、1ページの順に並んでいるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST103に移り、ノー(N)の場合はST104に移る。
ST103において、画像順を昇順、すなわち、1ページ、2ページ、…、Nページに並び替える。そして、ST104に移る。
ST104において、装置情報が「インサータ」と記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST105に移り、ノー(N)の場合はST107に移る。
【0081】
ST105において、識別情報としてインサートシートの積載順が「昇順」と記憶されているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST106に移り、イエス(Y)の場合はST107に移る。
ST106において、識別情報としてインサートシートの積載順が「なし」且つ表裏が「裏面」と記憶されているか否かを判別することにより、積載順ないインサートシートの「表面」が判別面Saと一致するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST107に移り、ノー(N)の場合はST108に移る。
【0082】
ST107において、形成順を「昇順」に設定する。そして、ST109に移る。
ST108において、形成順を「降順」に設定する。そして、ST109に移る。
ST109において、ジョブを終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST101に戻り、ノー(N)の場合はST109を繰り返す。
【0083】
(実施例1の第2供給制御処理のフローチャートの説明)
図11は実施例1の第2供給制御処理のフローチャートの説明図である。
図11のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図11に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図11のST201において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST202に移り、ノー(N)の場合はST201を繰り返す。
ST202において、装置情報が「インサータ」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST203に移り、ノー(N)の場合はST209に移る。
ST203において、シート検知センサSN1がシートSの搬送方向前端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST204に移り、ノー(N)の場合はST203を繰り返す。
【0084】
ST204において、挿入情報と形成順とに基づいて、通過したシートSの枚数が挿入情報の前の順番であるか否かを判別することにより、インサートシートの前のシートSの前端を検知したか否かを判別する。例えば、挿入情報が「1枚目」且つ形成順が「昇順」の場合に、1枚目のシートSの前端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST205に移り、ノー(N)の場合はST203に戻る。
ST205において、シートS前端を検知した検知時期tdから給紙トレイTR21,TR22に応じた待機時間t1,t1′が経過した時期を第2供給時期tbとして設定する。そして、ST206に移る。
ST206において、第2供給時期tbになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST207に移り、ノー(N)の場合はST206を繰り返す。
ST207において、各ロールRp1,Rs1,Ra1を回転駆動して給紙トレイTR21〜TR22からシートSを供給する。そして、ST208に移る。
ST208において、ジョブを終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST203に戻り、イエス(Y)の場合はST201に戻る。
【0085】
ST209において、識別情報が「非対象面」であるか否かを判別することにより、2次転写領域Q4における上面と非対象面とが一致するか否かを判別する。ノー(N)の場合はST210に移り、イエス(Y)の場合はST211に移る。
ST210において、供給情報に基づいて、転写時期tcより給紙トレイTR21,TR22に応じた第1供給時間t5,t5′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定する。そして、ST212に移る。
ST211において、供給情報に基づいて、転写時期tcより給紙トレイTR21,TR22に応じた第2供給時間t6,t6′だけ前の時期を第2供給時期tbとして設定する。そして、ST212に移る。
ST212において、第2供給時期tbになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST213に移り、ノー(N)の場合はST212を繰り返す。
ST213において、各ロールRp1,Rs1,Ra1を回転駆動して給紙トレイTR21〜TR22からシートSを供給する。そして、ST214に移る。
ST214において、ジョブを終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST201に戻り、ノー(N)の場合はST212に戻る。
【0086】
(実施例1の挿入用の切替制御処理のフローチャートの説明)
図12は実施例1の挿入用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
図12のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図12に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図12のST301において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST302に移り、ノー(N)の場合はST301を繰り返す。
ST302において、装置情報が「インサータ」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST303に移り、ノー(N)の場合はST301に戻る。
【0087】
ST303において、第2の給紙時期tbになったか否かを判別することにより、インサートシートが分岐位置B3に搬入されるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST304に移り、ノー(N)の場合はST313に移る。
ST304において、識別情報としてインサートシートの積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」、または、積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST305に移り、ノー(N)の場合はST309に移る。
ST305において、切替部材G3が反転案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST306に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST306において、給紙トレイTR21,TR22に応じた第2切替時間t8,t8′の計時を開始する。そして、ST307に移る。
ST307において、第2切替時間t8,t8′が経過したか否かを判別することにより、第2切替時期thになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST308に移り、ノー(N)の場合はST307を繰り返す。
ST308において、切替部材G3を反転案内位置に移動して、シートSの搬送先を第2の連結路SH20から反転分岐路SH23に切り替える。そして、ST324に移る。
【0088】
ST309において、切替部材G3が連結案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST310に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST310において、給紙トレイTR21,TR22に応じた第2切替時間t8,t8′の計時を開始する。そして、ST311に移る。
ST311において、第2切替時間t8,t8′が経過したか否かを判別することにより、第2切替時期thになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST312に移り、ノー(N)の場合はST311を繰り返す。
ST312において、切替部材G3を連結案内位置に移動して、シートSの搬送先を反転分岐路SH23から第2の連結路SH20に切り替える。そして、ST324に移る。
【0089】
ST313において、シート検知センサSN1がシートS前端を検知したか否かを判別することにより、装置本体U3からのシートSが分岐位置B3に搬入されるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST314に移り、ノー(N)の場合はST324に移る。
ST314において、情報端末PCから送信された画像情報に基づいて、検知されたシートSが「片面印刷」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST315に移り、ノー(N)の場合はST320に移る。
ST315において、形成順が「昇順」に設定されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST316に移り、ノー(N)の場合はST320に移る。
【0090】
ST316において、切替部材G3が反転案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST317に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST317において、第1切替時間t7を計時開始する。そして、ST318に移る。
ST318において、第1切替時間t7が経過したか否かを判別することにより、第1切替時期tgになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST319に移り、ノー(N)の場合はST318を繰り返す。
ST319において、切替部材G3を反転案内位置に移動して、シートSの搬送先を第2の連結路SH20から反転分岐路SH23に切り替える。そして、ST320に移る。
【0091】
ST320において、切替部材G3が連結案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST321に移り、イエス(Y)の場合はST324に移る。
ST321において、第1切替時間t7を計時開始する。そして、ST322に移る。
ST322において、第1切替時間t7が経過したか否かを判別することにより、第1切替時期tgになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST323に移り、ノー(N)の場合はST322を繰り返す。
ST323において、切替部材G3を連結案内位置に移動して、シートSの搬送先を反転分岐路SH23から第2の連結路SH20に切り替える。そして、ST324に移る。
ST324において、ジョブが終了されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST303に戻り、イエス(Y)の場合はST301に戻る。
【0092】
(実施例1の画像形成用の切替制御処理のフローチャートの説明)
図13は実施例1の画像形成用の切替制御処理のフローチャートの説明図である。
図13のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図13に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
【0093】
図13のST401において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST402に移り、ノー(N)の場合はST401を繰り返す。
ST402において、装置情報が「増設用給紙装置」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST403に移り、ノー(N)の場合はST401に戻る。
ST403において、識別情報が「非対象面」であるか否かを判別することにより、2次転写領域Q4における上面と非対象面とが一致するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST404に移り、ノー(N)の場合はST406に戻る。
【0094】
ST404において、切替部材G3が反転案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST405に移り、イエス(Y)の場合はST408に移る。
ST405において、切替部材G3を反転案内位置に移動して、シートSの搬送先を第2の連結路SH20から反転分岐路SH23に切り替える。そして、ST408に移る。
ST406において、切替部材G3が連結案内位置に移動しているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST407に移り、イエス(Y)の場合はST408に移る。
ST407において、切替部材G3を連結案内位置に移動して、シートSの搬送先を反転分岐路SH23から第2の連結路SH20に切り替える。そして、ST408に移る。
ST408において、ジョブが終了されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST403に戻り、イエス(Y)の場合はST401に戻る。
【0095】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、画像形成されたシートSの間に画像形成が不用な仕切り紙や表紙等のインサートシートを挿入する構成が必要な場合、図3に示すように、シート供給装置U4が第1接続ユニットUH1と後処理装置U5との間に配置された状態で、シート供給装置U4の第2の装着部203に第2接続ユニットUH2を装着可能となっている。
【0096】
この場合、装置本体U3の本体搬出口152に接続された第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162と、第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171とが接続される。また、第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172と、第2の連結路SH20の第2の供給搬入部211とが接続される。そして、第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2と、後処理装置U5の排出搬入部251とが接続される。
この結果、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22からのシートSが後処理装置U5に供給可能となると共に、給紙装置U2の給紙トレイTR11,TR12から給紙されて装置本体U3から搬出されたシートSが、各接続ユニットUH1,UH2を介して、後処理装置U5に供給可能となっている。
よって、図3に示す装置構成の場合、前記シート供給装置U4をインサータとして機能させることが可能となっている。
【0097】
また、前記プリンタUでは、例えば、プリンタUの導入時にインサータが必要であったが、その後、インサータが不要となり且つ大量のシートSに連続印刷する構成が必要になった場合に、シート供給装置U4を給紙装置U2側に配置することが可能となっている。すなわち、図4に示すように、シート供給装置U4が給紙装置U2の左側に配置され且つ第1接続ユニットUH1が後処理装置U5の左側に配置された状態で、給紙装置U2の第1の装着部103に第2接続ユニットUH2を装着可能且つシート供給装置U4の第2の装着部203に手差しユニット104を装着可能となっている。
【0098】
この場合、第2の連結路SH20の第2の供給搬入部211と、手差しユニット104のユニット本体部104aとが接続される。また、第2の連結路SH20の第2の供給搬出部B2と、第2の接続路SHuの第2の接続搬入部171とが接続される。また、第2の接続路SHuの第2の接続搬出部172と、第1の合流路SH13の第1の供給搬入部106とが接続される。そして、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162と、後処理装置U5の排出搬入部251とが接続される。
この結果、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,TR22からのシートSが、第2接続ユニットUH2および給紙装置U2を介して、装置本体U3に供給可能となっている。
よって、図4に示す装置構成の場合、前記シート供給装置U4を増設用の給紙装置として機能させることが可能となっている。
この結果、実施例1では、第2の媒体供給装置U4をインサータまたは増設用給紙装置として共通して使用することができ、プリンタUの使用者、すなわち、ユーザの要望に柔軟に対応しつつ、プリンタUの製造費用を低減することが可能となっている。
【0099】
図14は実施例1の作用説明図であり、従来のシート供給装置と第2接続ユニットとの関係を示す説明図であり、図14Aはシート供給装置をインサータとして機能させた状態の説明図、図14Bはシート供給装置を増設用給紙装置として機能させた状態の説明図である。
ここで、特許文献2のように給紙装置とインサータが同一の構成では、図14Aに示すように、シート供給装置01をインサータとして機能させた場合、シート供給装置01の上方に支持された第2接続ユニット02には装置本体03が接続される第2の接続路02aが必要となる。したがって、シート供給装置01と同一の構成の給紙装置04に支持された接続ユニット05では上流端がどこにも接続されない接続路05aが設けられることとなる。
【0100】
また、図14Bに示すように、シート供給装置01を増設用給紙装置として機能させた場合でも、給紙装置04の上流側に接続されたシート供給装置01および第2接続ユニット02において、第2の接続路02aの上流端がどこにも接続されない。
したがって、シート供給装置01をインサータまたは増設用給紙装置のいずれか一方として機能させることが可能な特許文献2に記載の従来の構成では、上流側に配置した各ユニット05,02の各接続路05a,02aに使用されない部分が発生し、無駄が発生するという問題があった。
【0101】
これに対して、実施例1の前記プリンタUでは、給紙装置U2およびシート供給装置U4の各装着部103,203が同様に構成されており、内部に第2の接続路SHuを有する第2接続ユニットUH2が給紙装置U2およびシート供給装置U4に共通して着脱可能となっている。
よって、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合には、図3に示すように、第2接続ユニットUH2がシート供給装置U4の上方に装着されて、各接続ユニットUH1,UH2の各接続路SHt,SHuを介して、装置本体U3とシート供給装置U4とが接続される。また、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合には、図4に示すように、第2接続ユニットUH2が給紙装置U2の上方に装着されて、第2の接続路SHuを介して、シート供給装置U4と給紙装置U2とが接続される。
よって、特許文献2に記載の構成では、シート供給装置01にインサータと増設用給紙装置の両方の機能を持たせるために、不要となる各接続路02a,05aが必須の構成となっていたが、実施例1の前記プリンタUでは、共通の第2接続ユニットUH2の着脱で使用されない無駄な搬送路の発生が低減される。この結果、実施例1の前記プリンタUは、不要な各接続路02a,05aを形成するための部品や費用も抑制される。
【0102】
また、実施例では、第2接続ユニットUH2だけでなく、手差しユニット104についても給紙装置U2およびシート供給装置U4に着脱可能となっている。
よって、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合には、図3に示すように、手差しユニット104が給紙装置U2の上方に装着可能であり、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合には、図4に示すように、手差しユニット104がシート供給装置U4の上方に装着可能である。
したがって、実施例1では、第2接続ユニットUH2が装着されない装置U2,U4の上方の収容空間を利用して手差しユニット104を設置可能となっており、シート供給装置U4をインサータと増設用給紙装置との間で変更しても、第2接続ユニットUH2が脱着されて空いた収容空間を有効に利用することが可能になっている。
【0103】
また、前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、シート供給装置U4内部に、第2の連結路SH20の分岐位置B3から分岐する反転路SH23+SH24が設けられており、分岐位置B3に搬送されたシートSが表裏反転可能に構成されている。よって、実施例1では、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合、図12に示す挿入用の切替制御処理が実行され、切替部材G3を制御して、シート供給装置U4からのインサートシートや、装置本体U3から搬出されたシートSが表裏を反転された状態で後処理装置U5に搬出される。
実施例1の前記挿入用の切替制御処理では、シート供給装置U4からのインサートシートは、積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合、または積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」の場合にのみ搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられると共に、給紙装置U2からのシートSは、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合にのみ搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられる。
【0104】
図15は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図15Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図15Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
図16は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図16Aは積載順が昇順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図15Bは積載順が降順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
なお、図15、図16では、説明の簡単化のため、画像形成済のシートSとインサートシートとが交互に積載される場合を例示したが、これに限定されず、インサートシートが、挿入情報に基づいて、印刷されるシートSの数枚おきに設定される挿入箇所に挿入される構成においても同様である。
【0105】
ここで、例えば、市販されたページ順ありのインサートシートの束を購入した場合には、インサートシート束の積載順は、1枚目、2枚目、…、n枚目の「昇順」となっていることが自然である。また、例えば、実施例1の前記プリンタUで両面印刷されたシートSをインサートシートとして使用する場合にも、シートSの束がフェイスダウンの状態で「昇順」で積載されている。よって、図15Aおよび図16Aの破線に示すように、これらのインサートシート束が最上位面が「表面」となるように積載された場合には、図7Aに示す挿入用の識別情報の設定画像302において、積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」に設定される。また、図15Bおよび図16Bの破線に示すように、インサートシート束が天地逆転して最上位面が「裏面」となるように積載された場合には、積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」に設定される。
【0106】
インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合には、図15Aおよび図16Aの破線に示すように、インサートシートが反転されて「表面」が下向きの状態で後処理装置U5の各トレイSTR,CTRに積載される。
また、実施例1では、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合には、給紙装置U2からのシートSの形成順が「昇順」に設定されている。よって、この場合、「片面印刷」のシートSは、図15Aの実線に示すように、反転路SH23+SH24で反転されて画像形成面が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図16Aの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されて2面目が印刷された状態で搬出されて1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。
【0107】
この結果、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「昇順」且つ「表面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが下向きで一致する。また、この場合、給紙装置U2からのシートSについては最上位から最下位まで進むに連れてページ数が小さくなる降順に積載されると共に、シート供給装置U4からのインサートシートについても降順に積載される。また、積載順が「昇順」且つ「表面」且つ「両面印刷」の場合も同様に、インサートシートの表面とシートSの1面目とが下向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ降順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「表面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスダウンの状態でページ順を揃えられる。
【0108】
また、インサートシート束の積載順が「降順」且つ最上位面が「裏面」の場合には、図15Bおよび図16Bの破線に示すように、インサートシートが反転されて「表面」が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、この場合、形成順が「降順」に設定され、「片面印刷」のシートSは、図15Bの実線に示すように、反転されずに画像形成面が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図16Bの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されて2面目が印刷された状態で搬出されて1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。すなわち、ページ数が2面目より大きい1面目が下向きの状態で積載される。
【0109】
この結果、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが上向きで一致する。また、この場合、給紙装置U2からのシートSについては最上位から最下位まで進むに連れてページ数が大きくなる昇順に積載されると共に、シート供給装置U4からのインサートシートについても昇順に積載される。また、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「両面印刷」の場合は、インサートシートの表面とシートSの2面目とが上向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ昇順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「降順」且つ「裏面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスアップの状態でページ順を揃えられる。
【0110】
図17は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図17Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図17Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
図18は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図18Aは積載順が降順且つ最上位面が表面となるようにインサートシート束が積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図18Bは積載順が昇順且つ最上位面が裏面となるようにインサートシート束が積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
なお、以下の説明では、説明の簡単化のため、図17、図18を使用して、図15、図16と同様に、画像形成済のシートSとインサートシートとが交互に積載される場合において説明を行う。
【0111】
また、例えば、実施例1の前記プリンタUで片面印刷されたシートSをインサートシートとして使用する場合には、片面印刷時に特別な設定を行わない場合、シートSの束がフェイスアップの状態でn枚目、…、2枚目、1枚目の「降順」で積載される。よって、図17Aおよび図18Aの破線に示すように、このインサートシート束が最上位面が「表面」となるように積載された場合には、積載順が「降順」且つ最上位面が「表面」に設定される。また、図17Bおよび図18Bの破線に示すように、インサートシート束が天地逆転して最上位面が「裏面」となるように積載された場合には、積載順が「昇順」且つ最上位面が「裏面」に設定される。
インサートシート束の積載順が「降順」且つ最上位面が「表面」の場合には、図17Aおよび図18Aの破線に示すように、インサートシートが反転されずに「表面」が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、この場合、形成順が「降順」に設定され、「片面印刷」のシートSは、図17Aの実線に示すように、反転されずに画像形成面が上向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図18Aの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されてページ数が2面目より大きい1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。
【0112】
この結果、積載順が「降順」且つ「表面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが上向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ昇順に積載される。また、積載順が「降順」且つ「表面」且つ「両面印刷」の場合は、インサートシートの表面とシートSの2面目とが上向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ昇順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「降順」且つ「表面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスアップの状態でページ順を揃えられる。
【0113】
また、インサートシート束の積載順が「昇順」且つ最上位面が「裏面」の場合には、図17Bおよび図18Bの破線に示すように、インサートシートが反転されずに「表面」が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、この場合、形成順が「昇順」に設定され、「片面印刷」のシートSは、図17Bの実線に示すように、反転路SH23+SH24で反転されて画像形成面が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。また、「両面印刷」のシートSは、図18Bの実線に示すように、本体反転路SH4で反転されて1面目が下向きの状態で各トレイSTR,CTRに積載される。
この結果、積載順が「昇順」且つ「裏面」且つ「片面印刷」の場合に、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが下向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ降順に積載される。また、積載順が「昇順」且つ「裏面」且つ「両面印刷」の場合も同様に、インサートシートの表面とシートSの1面目とが下向きで一致し且つシートSおよびインサートシートがそれぞれ降順に積載される。
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「昇順」且つ「裏面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスダウンの状態でページ順を揃えられる。
【0114】
図19は実施例1の作用説明図であって、ジョブが片面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図19Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図19Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
図20は実施例1の作用説明図であって、ジョブが両面印刷の場合に後処理装置の各トレイに積載されるインサートシートおよび画像形成済のシートの束の一例の説明図であり、図20Aは積載順がないインサートシート束の最上位面が表面となるように積載された場合の給紙装置とシート供給装置と後処理装置との各トレイ上のシートに関する説明図、図20Bは積載順がないインサートシート束の最上位面が裏面となるように積載された場合の各トレイ上のシートに関する説明図である。
なお、以下の説明では、説明の簡単化のため、図19、図20を使用して、図15〜図18と同様に、画像形成済のシートSとインサートシートとが交互に積載される場合において説明を行う。
【0115】
また、例えば、市販されたページ順なしのインサートシートを購入した場合には、挿入用の識別情報の設定画像302において、インサートシート束の積載順が「なし」に設定される、最上位面が「表面」となるように積載された場合には、積載順が「なし」且つ「表面」に設定され、最上位面が「裏面」となるように積載された場合に、積載順が「なし」且つ「裏面」に設定される。
図19および図20に示すように、インサートシート束の積載順が「なし」の場合には、図17および図18に示す積載順が「降順」の場合と同様に、給紙装置U2からのシートSおよびインサートシートが各トレイSTR,CTRに積載される。
【0116】
すなわち、積載順が「なし」且つ「表面」且つ「片面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが上向きで一致し且つシートSが昇順に積載される。また、積載順が「なし」且つ「表面」且つ「両面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの2面目とが上向きで一致し且つシートSが昇順に積載される。また、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「片面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの画像形成面とが下向きで一致し且つシートSが降順に積載される。そして、積載順が「降順」且つ「裏面」且つ「両面印刷」の場合、インサートシートの表面とシートSの1面目とが下向きで一致し且つシートSが降順に積載される。
【0117】
したがって、実施例1の前記プリンタUでは、積載順が「なし」且つ「表面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスアップの状態でシートSのページ順が揃えられる。また、積載順が「なし」且つ「裏面」の場合、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSおよびインサートシートの束がフェイスダウンの状態でシートSのページ順が揃えられる。
この結果、実施例1の前記プリンタUでは、シート供給装置U4の給紙トレイTR21,
TR22に積載されたインサートシート束の積載順および表裏が設定された識別情報に基づいて、各トレイSTR,CTRに積載される画像形成済のシートSやインサートシートのページ順を揃えることが可能になっている。
【0118】
また、実施例1では、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合も、シート供給装置U4内部に反転路SHSH23+SH24が配置されており、図13に示す画像形成用の切替制御処理が実行され、切替部材G3が制御される。よって、シート供給装置U4に収容されたシートSの積載状態に応じて画像形成用のシートSが表裏反転可能に構成されている。
実施例1の前記画像形成用の切替制御処理では、シート供給装置U4からのシートSは、最上位面が「非対象面」の場合にのみ搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられる。
【0119】
ここで、実施例1の構成では、給紙装置U2の給紙トレイTR11〜TR12にシートSを積載する場合には、対象面が上を向いた状態でシートSを2次転写領域Q4に供給するために、対象面が上面となるように積載する必要がある。このとき、例えば、シートSが片面コート紙の場合には、コート層の熱膨張率や吸水膨張率が紙と異なるため、片面コート紙の収容場所の温度や湿度により、前記片面コート紙には、湾曲、いわゆる、カールが形成されている可能性がある。よって、例えば、収容場所が低温や多湿の場合に、前記片面コート紙には、対象面としてのコート面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されている可能性がある。また、例えば、シートSが片面印刷済用紙の場合、すなわち、シートSの非画像形成面に対して、いわゆる、裏面印刷される場合、片面印刷時の加熱定着により、前記片面印刷済用紙には、対象面としての非画像形成面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されている可能性がある。
【0120】
図21は実施例1の作用説明図であって、給紙トレイからカールしたシートが供給される際の状態説明図であり、図21Aは給紙装置の給紙トレイに積載されたシート束が搬送方向に沿って下に凸の状態でカールしている状態の説明図、図21Bは図21Aのシート束がシート供給装置の給紙トレイに表裏反転して積載された状態の説明図である。
この結果、図21Aに示すように、給紙装置U2の給紙トレイTR11〜TR12に積載されたシートSの束には搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されている可能性があり、積載されたシートSの搬送方向前端である右端が右斜め上方に延びている可能性がある。
また、実施例1では、シートSの束の上方に配置されたピックアップロールRp1によってシートSの束を上方から押圧した状態で最上位のシートSが取り出され、シートS前端が上方に搬送され易くなっている。
【0121】
この結果、カールしたシートSの前端がピックアップロールRp1で取り出された際に、シートS前端が下流側のさばきロールRs1の上端部に到達して、さばきロールRs1がシートSを挟持する領域、いわゆる、ニップ領域に搬送されずにシートSが詰まる現象、いわゆる、ジャムが発生する可能性がある。
この場合、図21Bに示すように、下に凸の状態のシート束を表裏反転して積載して上に凸の状態にすればジャムの発生が低減するが、給紙装置U2では対象面が上面となるように積載する必要があるため、凸の状態でシート束が積載された場合、対象面が上面とならないという問題がある。
【0122】
これに対して、実施例1の前記シート供給装置U4では、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの束の最上位面が「対象面」であるか「非対象面」であるかに応じて、反転路SH23+SH24によるシートSの表裏反転が自動制御される。すなわち、対象面が下面となるように積載された場合にはシートSが自動的に反転されて装置本体U3に供給され、対象面が上面となるように積載された場合にはシートSが反転されずに供給されて、対象面が上を向いた状態でシートSが2次転写領域Q4に供給される。
【0123】
よって、シート供給装置U4では、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されてジャムが発生し易い場合に、シートSが自動的に表裏反転されて、対象面が下に向き、シートSの束が上に凸の状態で積載されても、対象面が上を向いた状態でシートSを2次転写領域Q4に供給可能になっている。
また、シート供給装置U4では、例えば、片面コート紙が高温や低湿の環境下で収容される等により、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って上に凸のカールが形成されてジャムが発生し難い場合に、対象面を上面とし、シートSの束が上に凸の状態で積載されて片面コート紙を反転せずに2次転写領域Q4に供給可能になっている。
この結果、実施例1の前記プリンタUは、シート供給装置U4内部の反転路SH23+SH24でシートSの「対象面」に応じて表裏を自動反転する構成を有しない場合に比べ、シート供給時のジャムの発生を低減することが可能になっている。
【0124】
これに対して、実施例1の前記シート供給装置U4では、給紙トレイTR21,TR22に積載されたシートSの束の最上位面が「対象面」であるか「非対象面」であるかに応じて、反転路SH23+SH24によるシートSの表裏反転が自動制御される。すなわち、対象面が下面となるように積載された場合にはシートSが自動的に反転されて装置本体U3に供給され、対象面が上面となるように積載された場合にはシートSが反転されずに供給されて、対象面が上を向いた状態でシートSが2次転写領域Q4に供給される。
【0125】
よって、シート供給装置U4では、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って下に凸のカールが形成されてジャムが発生し易い場合に、対象面が下に向き、シートSの束が上に凸の状態で積載されても、シートSが自動的に表裏反転されて、対象面が上を向いた状態でシートSを2次転写領域Q4に供給可能になっている。
また、シート供給装置U4では、例えば、片面コート紙が高温や低湿の環境下で収容される等により、対象面が上に向いた状態で搬送方向に沿って上に凸のカールが形成されてジャムが発生し難い場合に、対象面を上面とし、シートSの束が上に凸の状態で積載された片面コート紙を、反転せずに2次転写領域Q4に供給可能になっている。
この結果、実施例1の前記プリンタUは、シート供給装置U4内部の反転路SH23+SH24でシートSの「対象面」に応じて表裏を自動反転する構成を有しない場合に比べ、シート供給時のジャムの発生を低減することが可能になっている。
【実施例2】
【0126】
図22は実施例2の第3接続ユニットの説明図であり、図22Aは実施例1の図3に対応する説明図であって実施例2のシート供給装置をインサータとして使用する場合に第3接続ユニットの下流側に第2接続ユニットおよびシート供給装置が接続された状態の説明図であり、図22Bは実施例1の図4Bに対応する説明図であって実施例2のシート供給装置を増設用給紙装置として使用する場合に第3接続ユニットの下流側に後処理装置が接続された状態の説明図である。
次に本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
【0127】
(実施例2の第3接続ユニットUH3の説明)
図22において、実施例2の第1接続ユニットUH1の右側には、第3接続ユニットUH3が隣接して配置されている。実施例2の前記第3接続ユニットUH3は、左端の第3の接続搬入部181から右端の第3の接続搬出部182まで左右方向に延びる第3の接続路SHvを有し、前記第3の接続搬入部181の高さは、前記第1の接続搬出部162と対応する高さに配置されている。すなわち、第1の接続路SHtの第1の接続搬出部162から搬出されたシートSは、第3の接続搬入部181から搬入されて第3の接続搬出部182から搬出される。
また、前記第3の接続搬出部182の高さは、第1の供給搬入部106や、第1の接続搬出部162、第2の接続搬入部171、第2の接続搬出部172、第2の供給搬出部B2、排出搬入部251と対応する高さに配置されている。
【0128】
図22Aにおいて、実施例2のシート供給装置U4がインサータとして使用される場合、シート供給装置U4に装着された第2接続ユニットUH2が第3接続ユニットUH3の右側に隣接された状態で配置される。よって、実施例2では、第3の接続搬出部182の高さと、第2の接続搬入部172の高さとが対応しているため、第3の接続路SHvは、第2の接続路SHuに接続可能となっている。
また、図22Bにおいて、シート供給装置U4が増設用給紙装置として使用される場合、後処理装置U5が第3接続ユニットUH3の右側に隣接された状態で配置される。よって、実施例2では、第3の接続搬出部182の高さと、第2の接続搬入部172の高さとが対応しているため、第3の接続路SHvは、排出搬入部251を介して上端排出路SH6や第1後処理搬送路SH7に接続可能となっている。
【0129】
(実施例2のパンチユニットPUの説明)
また、前記第3の接続路SHvの搬送方向中央部上方には、孔形成部材の一例として、シートSに孔、いわゆる、パンチ孔を空けるパンチユニットPUが配置されている。なお、パンチユニットPUの構成については、例えば、特開2011−013489号公報や特開2011−042483号公報等に記載されているような従来公知の種々の構成を採用可能であるため、図示および詳細な説明については省略する。
また、前記パンチユニットPUの搬送方向上流側である左側には、パンチユニットPUに搬入されるシートSを検知する孔用の媒体検知部材の一例としてのパンチセンサSN2が配置されている。
【0130】
(実施例2の制御部の説明)
図23は実施例1の図5に対応する説明図であって実施例2のプリンタの制御部のブロック図である。
図23において、実施例2の制御部Cには、パンチセンサSN2からの出力信号が入力されている。前記パンチセンサSN2は、第3の接続搬入部181を通過してパンチユニットU2に搬出されるシートSを検知する。
また、実施例2の前記制御部Cには、孔形成制御手段C13と排出制御手段C14と揃え制御手段C15と端綴じ制御手段C16とが新たに追加されており、実施例2の識別情報の記憶手段C8には、孔用の識別情報の記憶手段C8Cと、揃え用の識別情報の記憶手段C8Dと、綴じ用の識別情報の記憶手段C8Eとが新たに追加されている。
【0131】
C8C:孔用の識別情報の記憶手段
孔用の識別情報の記憶手段C8Cは、装置本体U3から搬出されたシートSに孔形成を行うか否かを識別する予め設定された孔用の識別情報を記憶する。実施例2の前記孔用の識別情報の記憶手段C8Cは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報に含まれる前記孔用の識別情報を記憶する。具体的には、孔形成を行うことを示す「孔あり」と、孔形成を行わないことを示す「孔なし」とのいずれかを記憶する。
C8D:揃え用の識別情報の記憶手段
揃え用の識別情報の記憶手段C8Dは、装置本体U3から搬出されたシートSを後処理装置U5のコンパイルトレイCTRに搬出してシートSの束を揃えるか、シートSの束を揃えずにスタッカトレイSTRに搬出するかを識別する予め設定された揃え用の識別情報を記憶する。実施例2の前記揃え用の識別情報の記憶手段C8Dは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報に含まれる前記綴じ用の識別情報を記憶する。具体的には、シートSの束を揃えることを示す「揃えあり」と、シートSの束を揃えないことを示す「揃えなし(後処理なし)」とのいずれかを記憶する。
【0132】
C8E:綴じ用の識別情報の記憶手段
綴じ用の識別情報の記憶手段C8Eは、前記揃え用の識別情報の記憶手段C8Dが「揃えあり」と記憶された場合に、後処理装置U5のコンパイルトレイCTRに搬出されたシートSに端綴じ処理を行うか否かを識別する予め設定された綴じ用の識別情報を記憶する。実施例2の前記綴じ用の識別情報の記憶手段C8Eは、情報端末PCから送信されてプリンタUで受信した画像情報に含まれる前記綴じ用の識別情報を記憶する。具体的には、端綴じ処理を行うことを示す「端綴じあり」と、端綴じ処理を行わないことを示す「端綴じなし(整合のみ)」とのいずれかを記憶する。
【0133】
C13:孔形成制御手段
孔形成制御手段C13は、前記孔用の識別情報の記憶手段C8Cに「孔あり」と記憶されているか否かを判別する孔形成判別手段C13Aと、前記装置情報の記憶手段C6に「インサータ」と記憶されているか否かを判別する装置情報判別手段C13Bと、前記挿入用の切替制御手段C12Aが切替部材G3を制御して給紙装置U2からのシートSの搬送先を反転分岐路SH23に切り替えるか否かを判別する反転判別手段C13Cとを有する。前記孔形成制御手段C13は、孔用の識別情報に基づいて、パンチユニットPUを制御してシートSに孔形成を行う。実施例2の前記孔形成制御手段C13は、孔用の識別情報が「孔あり」と記憶されている場合に、パンチユニットPUを制御してシートSに孔形成を行うと共に、「孔なし」と記憶されている場合に、シートSへの孔形成を行わない。
【0134】
前記孔形成制御手段C13は、「孔あり」の場合に、装置情報が「インサータ」と記憶され、且つ、装置本体U3から搬出されたシートSの搬送先が反転分岐路SH23に設定される場合には、パンチユニットPUを制御してシートS前端部に孔形成を行う。すなわち、シート供給装置U4をインサータとして機能し且つ給紙装置U2からのシートSが「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合に、シートS前端部に孔形成を行う。具体的には、パンチセンサSN2がシートS前端を検知してから予め設定した前端用の待機時間t11が経過した場合に、シートSの搬送を停止してパンチ孔を形成する。
また、前記孔形成制御手段C13は、「孔あり」の場合に、装置情報が「増設用給紙装置」と記憶されている場合や、装置本体U3から搬出されたシートSの搬送先が第2の連結路SH20に設定される場合には、パンチユニットPUを制御してシートS後端部に孔形成を行う。具体的には、パンチセンサSN2がシートS後端を検知してから予め設定した後端用の待機時間t12が経過した場合に、シートSの搬送を停止してパンチ孔を形成する。
【0135】
C14:排出制御手段
排出制御手段C14は、揃え用の識別情報が「揃えあり」と記憶されている場合に、各切替ゲートG5,G6を制御して、シートSの排出先をコンパイルトレイCTRに切り替えると共に、「揃えなし(後処理なし)」と記憶されている場合に、第1切替ゲートG5を制御してシートSの排出先をスタッカトレイSTRに切り替える。
C15:揃え制御手段
揃え制御手段C15は、揃え用の識別情報が「揃えあり」と記憶されている場合に、媒体揃え部材の一例としての図示しないメインパドルや側縁揃え部材の一例としてのタンパCTR2を制御して、コンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束を揃える。
C16:端綴じ制御手段
綴じ制御手段の一例としての端綴じ制御手段C16は、綴じ用の識別情報に基づいて、端綴じ装置HTSを制御する。実施例2の前記端綴じ制御手段C16は、綴じ用の識別情報が「端綴じあり」と記憶されている場合に、端綴じ装置HTSを制御して、コンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束に端綴じ処理を行うと共に、「端綴じなし(整合のみ)」と記憶されている場合に、端綴じ処理を行わない。
【0136】
(実施例2の流れ図の説明)
次に、実施例2のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
なお、排出制御処理については、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる揃え用の識別情報が「揃えあり」と記憶されている場合に、各切替ゲートG5,G6を制御して、シートSの排出先をコンパイルトレイCTRに切り替えると共に、「揃えなし(後処理なし)」と記憶されている場合に、第1切替ゲートG5を制御してシートSの排出先をスタッカトレイSTRに切り替えるだけである。また、揃え制御手段については、揃え用の識別情報が「揃えあり」の場合に、メインパドルやタンパCTR2を制御してコンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束を揃えるだけである。また、端綴じ制御処理については、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる綴じ用の識別情報が「端綴じあり」の場合に、端綴じ装置HTSを制御してコンパイルトレイCTRに積載されたシートSの束に端綴じ処理を行うと共に、「端綴じなし(整合のみ)」の場合に、端綴じ処理を行わないだけである。このため、説明の簡単化のため、これらの処理については図示および詳細な説明については省略する。
【0137】
(実施例2の孔形成制御処理のフローチャートの説明)
図24は実施例2の孔形成制御処理のフローチャートの説明図である。
図24のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図24に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源投入により開始される。
図24のST501において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST502に移り、ノー(N)の場合はST501を繰り返す。
ST502において、孔用の識別情報が「孔あり」と記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST503に移り、ノー(N)の場合はST501に戻る。
ST503において、シート検知センサSN1がシートS前端を検知したか否かを判別することにより、装置本体U3からシートSが搬出されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST504に移り、ノー(N)の場合はST514に移る。
ST504において、装置情報が「インサータ」として記憶されているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST505に移り、ノー(N)の場合はST510に移る。
【0138】
ST505において、検知されたシートSの搬送先が反転分岐路SH23に切り替えられるか否かを判別する。すなわち、検知されたシートSが「片面印刷」且つ形成順が「昇順」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST506に移り、ノー(N)の場合はST510に移る。
ST506において、パンチセンサSN2がシートS前端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST507に移り、ノー(N)の場合はST506を繰り返す。
ST507において、予め設定した前端用の待機時間t11の計時を開始する。そして、ST508に移る。
ST508において、前端用の待機時間t11が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST509に移り、ノー(N)の場合はST508を繰り返す。
ST509において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST514に移る。
(1)シートSの搬送を停止する。
(2)パンチユニットPUを制御してシートS前端部にパンチ孔を形成する。
【0139】
ST510において、パンチセンサSN2がシートS後端を検知したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST511に移り、ノー(N)の場合はST510を繰り返す。
ST511において、予め設定した後端用の待機時間t12の計時を開始する。そして、ST512に移る。
ST512において、後端用の待機時間t12が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST513に移り、ノー(N)の場合はST512を繰り返す。
ST513において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST514に移る。
(1)シートSの搬送を停止する。
(2)パンチユニットPUを制御してシートS後端部にパンチ孔を形成する。
ST514において、シートSの搬送を再開する。そして、ST515に移る。
ST515において、ジョブが終了されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST503に戻り、イエス(Y)の場合はST501に戻る。
【0140】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の前記プリンタUでは、図22Aに示すように、第1接続ユニットUH1と、インサータとして機能させるシート供給装置U4との間に、第3接続ユニットUH3が配置されている。また、第3接続ユニットUH3内部には、パンチユニットPUが設けられており、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる孔用の識別情報が「孔あり」の場合、図24に示す孔形成制御処理が実行され、パンチユニットPUが制御されて、装置本体U3から搬出されたシートSにパンチ孔が形成される。
実施例2の前記孔形成制御処理では、給紙装置U2からのシートSは、シート供給装置U4をインサータとして機能させ且つ搬送先が反転分岐路SH23に設定される場合、すなわち、装置情報が「インサータ」且つ「片面印刷」且つ形成順が「昇順」の場合にのみ、前端部にパンチ孔が形成され、その他の場合、後端部にパンチ孔が形成される。
【0141】
図25は実施例2の作用説明図であって、パンチ孔が形成されたシートとコンパイルトレイに積載されたシート束とに関する説明図であり、図25Aは前端部にパンチ孔が形成されたシートが反転路で反転されてコンパイルトレイに積載されるまでの説明図、図25Bは後端部にパンチ孔が形成されたシートが反転されずにコンパイルトレイに積載されるまでの説明図である。
また、給紙装置U2からのシートSの前端部にパンチ孔が形成された場合には、図25Aに示すように、シートSが反転路SH23+SH24に搬送されて搬送方向の前後を逆転させた状態で表裏反転される。よって、シートSの後端部にパンチ孔が配置された状態で、シートSが後処理装置U5の各トレイSTR,CTRに積載される。また、給紙装置U2からのシートSの後端部にパンチ孔が形成された場合には、図25Bに示すように、シートSが反転されずに、シートSの搬送方向の後端部にパンチ孔が配置された状態で、シートSが各トレイSTR,CTRに積載される。よって、給紙装置U2からのシートSの前端部にパンチ孔が形成された場合も、後端部にパンチ孔が形成された場合も、各トレイSTR,CTRの搬送方向後端側にパンチ孔が配置された状態で積載される。
【0142】
ここで、画像情報に含まれる揃え用の識別情報が「揃えあり」の場合には、シートSがコンパイルトレイCTRに搬出され、メインパドルやタンパCTR2が制御され、シートSの束が揃えられる。この場合、シートSの束の後端が後端揃え部の一例としてのエンドウォールCTR1に突き当てられて、シートSの束が揃えられる。
この結果、実施例2の前記プリンタUでは、給紙装置U2からのシートSに形成されたパンチ孔がエンドウォールCTR1側に配置された状態で積載されており、シートSの束のパンチ孔も揃えられる。
【0143】
ここで、エンドウォールCTR1の反対側にパンチ孔が配置された状態で積載された場合には、シートSの搬送方向の長さの個体差に応じて、パンチ孔が揃わない場合もあり、スタッカトレイSTRに排出された後に、利用者としてのユーザが揃え直す手間がかかる問題がある。
しかしながら、実施例2では、エンドウォールCTR1側にパンチ孔が配置されており、パンチ孔が揃い易くなっている。したがって、実施例2の前記プリンタUは、スタッカトレイSTRに排出されたシートSの束のパンチ孔が揃い易く、綴じ紐やバインダー等に綴じる作業性が向上している。
【0144】
また、実施例2の構成では、エンドウォール側に端綴じ装置HTSが設けられており、情報端末PCから送信された画像情報に含まれる綴じ用の識別情報が「端綴じあり」の場合には、エンドウォール側にステープル針が綴じられる。
よって、実施例2の前記プリンタUでは、パンチ孔の形成および端綴じの対象となる側端を一致させることが可能となっている。
この結果、実施例2の前記プリンタUは、「孔あり」且つ「端綴じあり」の場合、パンチ孔が形成されたエンドウォール側に端綴じすることが可能となっており、パンチ孔が揃った状態で積載されたシートSの束に対して端綴じを行うことが可能となっている。よって、例えば、配布資料において、配布時にステープル針で綴じて簡易的な束にしておき、配布後に配布者がステープル針を外してパンチ孔をバインダ等で綴じて他の資料と纏め易くしておく等の用途のために、パンチ孔と端綴じとが両方必要な場合に、パンチ孔と端綴じが両方設けられた前記配布資料を自動的に作成することが可能となっている。
その他、実施例2の前記プリンタUは、実施例1の前記プリンタUと同様の作用効果を奏する。
【0145】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H08)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。また、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能である。
【0146】
(H02)前記実施例において、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、給紙トレイTR21,TR22に積載されるインサートシートは、四角形状のシートに限定されず、例えば、四角形状のシートの縁にインデックスタグが付与されたインデックスシートを使用することも可能である。なお、インデックスシートを給紙トレイTR21,TR22に積載する場合には、縁から突出するインデックスタグが搬送路上で引っ掛かることによって搬送の妨げとならないようにする必要があり、例えば、インデックスタグが搬送方向下流側となるように配置する必要がある。
(H03)前記実施例において、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、給紙トレイTR21,TR22に積載される媒体は紙媒体としてのインサートシートに限定されず、例えば、表紙の前面に保護用の透明媒体を挿入する場合に、OHPシートやフィルム等の柔軟部材によって構成された透明媒体を積載することも可能である。また、前記実施例において、給紙装置U2の給紙トレイTR11,TR12に積載される媒体についても紙媒体に限定されず、OHPシート等の透明媒体を積載することも可能であり、OHPシートどうしの貼り付き防止のために、シート供給装置U4からの紙媒体としてのインサートシートをOHPシートどうしの間に挿入することも可能である。
【0147】
(H04)前記実施例2において、図22Aに示すように、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、第3接続ユニットUH3が第1接続ユニットUH1とシート供給装置U4との間に配置されているが、これに限定されず、例えば、シート供給装置U4と後処理装置U5との間に配置することも可能である。この場合、第2の連結路SH20と第3の接続路SHvと排出搬入部251とが接続され、給紙装置U2からのシートSに対してパンチ孔を形成するだけでなく、シート供給装置U4からのインサートシートに対してもパンチ孔を形成することも可能である。なお、この場合、「片面印刷」且つ形成順が「昇順」のシートSが反転路SH23+SH24を通過して搬送方向の前後が逆転させた状態で表裏反転されて第3の接続路SHvに搬入されるため、「両面印刷」の場合や形成順が「降順」の場合と同様に、シートSの後端部にパンチ孔を形成すれば、実施例2と同様に、エンドウォールCTR1側にパンチ孔を配置することが可能である。
【0148】
(H05)前記実施例において、シート供給装置U4を増設用給紙装置として機能させる場合に、給紙装置U2の上流側にシート供給装置U4が1台配置されているが、これに限定されず、例えば、シート供給装置U4を必要に応じて複数台配置することも可能である。
(H06)前記実施例において、第2の連結路SH20上の分岐位置B3に搬送されたシートSを反転可能な反転路SH23+SH24がシート供給装置U4の内部に設けられているが、これに限定されず、例えば、各接続ユニットUH1〜UH3と同様に、反転路SH23+SH24の部分を独立したユニットとして着脱可能な構成とすることも可能である。この場合、反転路SH23+SH24が内部に配置された接続ユニットは、必要に応じて、シート供給装置U4の下流側に配置したり、取り外したりすることも可能である。
【0149】
(H07)前記実施例2において、第3接続ユニットUH3の第3の接続路SHv上にパンチユニットPUが設けられているが、パンチユニットPUを配置する位置についてはこれに限定されず、例えば、装置本体U3の排出路SH3上に設けたり、第1接続ユニットUH1の第1の接続路SHt上に設けたり、後処理装置U3の第1後処理搬送路SH7上に設けることも可能である。また、例えば、シート供給装置U4をインサータとして機能させる場合に、シート供給装置U4の第2の連結路SH20上に設けたり、第2接続ユニットUH2の第2の接続路SHu上にオプションとして着脱可能に設置する構成とすることも可能である。この場合、パンチユニットPUが内部に設けられていた第3接続ユニットUH3を省略することが可能となる。
(H08)前記実施例において、装置本体U3の下流側に第1接続ユニットUH1が設けられているが、本体搬出口152の高さを第2の接続搬入部171や排出搬入部251の高さと対応させることにより、第1接続ユニットUH1を省略することも可能である。
【符号の説明】
【0150】
101…第1の収容部、104…媒体供給ユニット、104a…追加供給部、105…第1の合流部、106…第1の搬入部、151…本体搬入部、162…送出口、171…接続路の上流端部、172…接続路の下流端部、201…第2の収容部、211…第2の搬入部、212…第2の合流部、251…排出搬入部、B1…第1の供給路の下流端部、B2…第2の供給路の下流端部、B3…分岐位置、C8…識別情報の記憶手段、C8C…孔用の識別情報の記憶手段、C8E…綴じ用の識別情報の記憶手段と、C9…形成順設定手段、C12…切替制御手段、C13…孔形成制御手段、C16…綴じ制御手段、CTR,STR…排出部、CTR1…後端揃え部、CTR2…側縁揃え部材、G3…切替部材、HTS…綴じ部材、PU…孔形成部材、ROSy〜ROSk+UY〜UK+T1y〜T1k+T2+B+F…画像形成部、S…媒体、Sa,Sb…判別面、SH11+SH12…第1の供給路、SH20〜SH22…第2の供給路、SH23+SH24…反転路、SHu…接続路、TRt…追加収容部、U…画像形成装置、U2…第1の媒体供給装置、U3…装置本体、U4…第2の媒体供給装置、U5…排出装置、UH2…媒体搬送ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体が搬入される本体搬入部と、媒体に画像を形成する画像形成部と、を有する装置本体と、
媒体が排出される排出部と、前記画像形成部で画像が形成された媒体が送出される送出口に対応する位置に配置され且つ前記送出口から送出された媒体が搬入される排出搬入部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された排出装置と、
媒体を収容する第1の収容部と、搬送方向の下流端部が前記本体搬入部に対応する位置に配置されて前記第1の収容部の媒体を前記装置本体に供給する第1の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第1の搬入部と、前記第1の供給路の前記第1の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第1の搬入部の媒体を合流させる第1の合流部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された第1の媒体供給装置と、
媒体を収容する第2の収容部と、前記搬送方向の下流端部が前記排出搬入部に対応する位置に配置されて前記第2の収容部の媒体が供給される第2の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第2の搬入部と、前記第2の供給路の前記第2の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第2の搬入部の媒体を合流させる第2の合流部と、を有し、前記排出装置に対して着脱可能に支持された第2の媒体供給装置と、
前記搬送方向の上流端部が前記送出口および前記第2の供給路の下流端部に対応する位置に配置されると共に前記搬送方向の下流端部が前記第2の搬入部および前記第1の搬入部に対応する位置に配置される接続路、を有し、前記装置本体と前記各媒体供給装置とに対して着脱可能に支持された媒体搬送ユニットと、
を備え、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記送出口と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第2の搬入部とが接続され、前記第2の供給路の下流端部と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記排出装置に供給可能となると共に、
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記第2の供給路の下流端部と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第1の搬入部とが接続され、前記送出口と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記装置本体に供給可能となる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の供給路の媒体の表裏を反転させて前記第2の供給路に合流させる反転路と、
前記反転路の前記搬送方向の上流端に予め設定された分岐位置に配置され且つ媒体の搬送先を前記第2の供給路と前記反転路との間で切り替え可能な切替部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部において画像が形成された面である画像形成面を有する媒体である画像媒体が搬出される前記本体搬出部と、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、挿入用の媒体である挿入媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された挿入媒体の挿入順と表裏とを識別する識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
予め設定された画像の順番である画像順に基づいて、画像を形成する順番である形成順を設定する形成順設定手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が大きくなる昇順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記排出部に積載される媒体の下面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における画像媒体の最初の画像形成面に対応する面としての表面とが一致する場合に前記画像順が最初の画像から画像形成を行う昇順に前記形成順を設定すると共に、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が小さくなる降順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における前記最初の画像形成面の裏面に対応する面としての裏面とが一致する場合に前記画像順が最後の画像から画像形成を行う降順に前記形成順を設定する前記形成順設定手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が昇順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の裏面とが一致する場合、および、前記挿入順が降順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の表面とが一致する場合、および、前記形成順が昇順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の非画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記形成順が降順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記分岐位置に搬送される両面印刷の画像媒体の最後の画像形成面と前記判別面とが一致する場合に、媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記反転路より前記搬送方向の上流側に配置され、画像媒体の厚み方向に貫通して前記画像媒体に孔を形成する孔形成部材と、
前記第2の供給路の媒体の前記搬送方向の前後を逆転させた状態で媒体の表裏を反転させる前記反転路と、
積載された複数の媒体の束である媒体束の前記搬入方向の後端に接触して揃える後端揃え部と、積載された媒体束の前記搬送方向と直交する幅方向の側縁を揃える側縁揃え部材と、を有する前記排出部と、
予め設定された画像媒体に孔形成を行うか否かを識別する孔用の識別情報を記憶する孔用の識別情報の記憶手段と、
前記孔用の識別情報に基づいて、前記孔形成部材を制御する孔形成制御手段であって、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記反転路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の前端部に孔形成を行うと共に、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記第2の供給路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の後端部に孔形成を行う前記孔形成制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
積載された媒体束の前記搬送方向の後端部に対応する位置に配置され、媒体束を綴じ針で綴じる綴じ部材、を有する前記排出部と、
予め設定された媒体束を綴じるか否かを識別する綴じ用の識別情報を記憶する綴じ用の識別情報の記憶手段と、
前記綴じ用の識別情報に基づいて、前記綴じ部材を制御して、前記排出部の媒体束の前記搬送方向の後端部を綴じる綴じ制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、画像形成用の媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された識別情報であって、画像形成用の媒体の画像形成を行う対象の面である対象面と、前記対象面の裏面である非対象面と、を識別する前記識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記画像形成部において画像が形成される面である画像形成面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記第2の供給路に切り替えると共に、前記判別面と前記非対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
媒体を収容する追加収容部と、前記第1の搬入部および前記第2の搬入部に対応する位置に配置されて前記追加収容部の媒体を前記装置本体に供給する追加供給部と、を有し、前記各媒体供給装置に対して着脱可能に支持された媒体供給ユニット、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項1】
媒体が搬入される本体搬入部と、媒体に画像を形成する画像形成部と、を有する装置本体と、
媒体が排出される排出部と、前記画像形成部で画像が形成された媒体が送出される送出口に対応する位置に配置され且つ前記送出口から送出された媒体が搬入される排出搬入部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された排出装置と、
媒体を収容する第1の収容部と、搬送方向の下流端部が前記本体搬入部に対応する位置に配置されて前記第1の収容部の媒体を前記装置本体に供給する第1の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第1の搬入部と、前記第1の供給路の前記第1の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第1の搬入部の媒体を合流させる第1の合流部と、を有し、前記装置本体に対して着脱可能に支持された第1の媒体供給装置と、
媒体を収容する第2の収容部と、前記搬送方向の下流端部が前記排出搬入部に対応する位置に配置されて前記第2の収容部の媒体が供給される第2の供給路と、前記搬送方向の上流側から搬送された媒体が搬入される第2の搬入部と、前記第2の供給路の前記第2の搬入部に隣接する位置に配置されて前記第2の搬入部の媒体を合流させる第2の合流部と、を有し、前記排出装置に対して着脱可能に支持された第2の媒体供給装置と、
前記搬送方向の上流端部が前記送出口および前記第2の供給路の下流端部に対応する位置に配置されると共に前記搬送方向の下流端部が前記第2の搬入部および前記第1の搬入部に対応する位置に配置される接続路、を有し、前記装置本体と前記各媒体供給装置とに対して着脱可能に支持された媒体搬送ユニットと、
を備え、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記送出口と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第2の搬入部とが接続され、前記第2の供給路の下流端部と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記排出装置に供給可能となると共に、
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置された場合に、前記第2の供給路の下流端部と前記接続路の上流端部とが接続され、前記接続路の下流端部と前記第1の搬入部とが接続され、前記送出口と前記排出搬入部とが接続され、前記第2の収容部の媒体が前記装置本体に供給可能となる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の供給路の媒体の表裏を反転させて前記第2の供給路に合流させる反転路と、
前記反転路の前記搬送方向の上流端に予め設定された分岐位置に配置され且つ媒体の搬送先を前記第2の供給路と前記反転路との間で切り替え可能な切替部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部において画像が形成された面である画像形成面を有する媒体である画像媒体が搬出される前記本体搬出部と、
前記排出装置の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記装置本体と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、挿入用の媒体である挿入媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された挿入媒体の挿入順と表裏とを識別する識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
予め設定された画像の順番である画像順に基づいて、画像を形成する順番である形成順を設定する形成順設定手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が大きくなる昇順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記排出部に積載される媒体の下面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における画像媒体の最初の画像形成面に対応する面としての表面とが一致する場合に前記画像順が最初の画像から画像形成を行う昇順に前記形成順を設定すると共に、前記挿入順が最初に搬送される挿入媒体から最後に搬送される挿入媒体まで進むに連れて頁番号が小さくなる降順と記憶された場合、または、前記挿入順がないと記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体における前記最初の画像形成面の裏面に対応する面としての裏面とが一致する場合に前記画像順が最後の画像から画像形成を行う降順に前記形成順を設定する前記形成順設定手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記挿入順が昇順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の裏面とが一致する場合、および、前記挿入順が降順と記憶され且つ前記判別面と前記分岐位置に搬送される挿入媒体の表面とが一致する場合、および、前記形成順が昇順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の非画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記形成順が降順に設定され且つ前記分岐位置に搬送される片面印刷の画像媒体の画像形成面と前記判別面とが一致する場合、および、前記分岐位置に搬送される両面印刷の画像媒体の最後の画像形成面と前記判別面とが一致する場合に、媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記反転路より前記搬送方向の上流側に配置され、画像媒体の厚み方向に貫通して前記画像媒体に孔を形成する孔形成部材と、
前記第2の供給路の媒体の前記搬送方向の前後を逆転させた状態で媒体の表裏を反転させる前記反転路と、
積載された複数の媒体の束である媒体束の前記搬入方向の後端に接触して揃える後端揃え部と、積載された媒体束の前記搬送方向と直交する幅方向の側縁を揃える側縁揃え部材と、を有する前記排出部と、
予め設定された画像媒体に孔形成を行うか否かを識別する孔用の識別情報を記憶する孔用の識別情報の記憶手段と、
前記孔用の識別情報に基づいて、前記孔形成部材を制御する孔形成制御手段であって、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記反転路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の前端部に孔形成を行うと共に、画像媒体に孔形成を行うと記憶され且つ画像媒体の搬送先が前記第2の供給路に設定された場合に、画像媒体の前記搬送方向の後端部に孔形成を行う前記孔形成制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
積載された媒体束の前記搬送方向の後端部に対応する位置に配置され、媒体束を綴じ針で綴じる綴じ部材、を有する前記排出部と、
予め設定された媒体束を綴じるか否かを識別する綴じ用の識別情報を記憶する綴じ用の識別情報の記憶手段と、
前記綴じ用の識別情報に基づいて、前記綴じ部材を制御して、前記排出部の媒体束の前記搬送方向の後端部を綴じる綴じ制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1の媒体供給装置の前記搬送方向の上流側に前記第2の媒体供給装置が配置され且つ前記第1の媒体供給装置と前記第2の媒体供給装置との間に前記媒体搬送ユニットが配置され、画像形成用の媒体が収容される前記第2の収容部と、
予め設定された識別情報であって、画像形成用の媒体の画像形成を行う対象の面である対象面と、前記対象面の裏面である非対象面と、を識別する前記識別情報を記憶する識別情報の記憶手段と、
前記切替部材を制御する切替制御手段であって、前記識別情報に基づいて、前記画像形成部において画像が形成される面である画像形成面に対応する前記第2の供給路の予め設定された一方の面である判別面と前記対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記第2の供給路に切り替えると共に、前記判別面と前記非対象面とが一致する場合に、画像形成用の媒体の搬送先を前記反転路に切り替える前記切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
媒体を収容する追加収容部と、前記第1の搬入部および前記第2の搬入部に対応する位置に配置されて前記追加収容部の媒体を前記装置本体に供給する追加供給部と、を有し、前記各媒体供給装置に対して着脱可能に支持された媒体供給ユニット、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2013−68785(P2013−68785A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207071(P2011−207071)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]