説明

画像形成装置

【目的】本発明は、トラブルの発生しやすい海賊版トナーカートリッジの使用を防止することを最も主要な特徴とする。
【構成】自社製のトナーカートリッジにバーコード情報を貼付しておき、これを電源オン時またはリセット時にカートリッジ装着部のバーコードリーダで読み取る。バーコード情報が読み取れた場合には、自社製のトナーカートリッジであると判別して、通常の表面電位と現像バイアスとを用いて通常のコピー動作を行う。一方、バーコード情報を読み取ることができずに、海賊版カートリッジであると判別されると、表面電位と現像バイアスとを可変してコピー動作を行い、良好な画像が得られないようにする構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば静電潜像をトナー(現像剤)により顕像化する現像装置に対し、トナーの補給を行うトナーカートリッジ(補給手段)が交換式とされている複写装置などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、現像装置にトナーカートリッジを装着し、このトナーカートリッジよりトナーを補給するようにしてなる複写装置が実用化されている。
【0003】さて、このような複写装置においては、トナーカートリッジを着脱式とし、カートリッジ内のトナーの消失に応じてカートリッジを交換するようになっているものがある。通常、この種の複写装置の場合、機体の構造や規格に応じてメーカがその性能を保証した純正のトナーカートリッジを使用するのが望ましい。
【0004】しかしながら、電子写真方式の複写装置におけるトナーとしては、各複写装置に適応したトナーが開発され、市場に供給されているにもかかわらず、コストなどの問題から、メーカが保証しない海賊版トナーが多く出回っている。
【0005】トナーカートリッジは、消耗品という性格上、たいへん模倣されやすいものであり、類似のトナーカートリッジや非保証のトナーカートリッジを使用した場合にも、ある程度の複写性能は確保できる。このため、故意または誤使用にかかわらず、海賊版トナーの使用による不都合をユーザに理解してもらうことは難しく、これが複写装置の性能を十分に発揮させ得ないばかりでなく、トラブル発生の原因にもなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来においては、複写装置の性能を十分に発揮させ得ないばかりでなく、画像不良やトナー飛散またはクリーニング不良などの不具合を起こしやすい海賊版トナーの使用を防止することができないという欠点があった。
【0007】そこで、この発明は、非常に簡単な構成でありながら、不適合な補給手段の使用による性能の低下やトラブルの発生を抑えることが可能な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、この発明の画像形成装置にあっては、静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有するものにおいて、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用の情報と、前記補給手段に設けられた情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記情報により前記補給手段の適合性が判別されないとき、前記装置本体の性能を低下させるように制御する制御手段とから構成されている。
【0009】また、この発明の画像形成装置にあっては、感光体上の静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有するものにおいて、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用のパターン情報と、前記補給手段に設けられたパターン情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記パターン情報により前記補給手段の適合性を判別する判別手段と、この判別手段で前記補給手段が不適合と判別されたとき、前記感光体の表面電位や前記現像手段のバイアス設定を変更する制御手段とから構成されている。
【0010】また、この発明の画像形成装置にあっては、感光体上の静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有するものにおいて、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用のバーコード情報と、前記補給手段に設けられたバーコード情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記バーコード情報により前記補給手段の適合性を判別する判別手段と、この判別手段で前記補給手段が不適合と判別されたとき、前記感光体の表面電位や前記現像手段のバイアス設定を変更する制御手段とから構成されている。
【0011】さらに、この発明の画像形成装置にあっては、感光体上の静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有するものにおいて、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用の凹凸情報と、前記補給手段に設けられた凹凸情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記凹凸情報により前記補給手段の適合性を判別する判別手段と、この判別手段で前記補給手段が不適合と判別されたとき、前記感光体の表面電位や前記現像手段のバイアス設定を変更する制御手段とから構成されている。
【0012】
【作用】この発明は、上記した手段により、不適合な補給手段では良好な画像が得られないようになるため、不適合な補給手段の使用を防止することが可能となるものである。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる複写装置を示すものである。
【0014】複写装置(PPC)2は、その上部に、被読取物、つまり原稿が載置される原稿載置台(透明ガラス板)10、この載置台10をとりまく上カバー10b、および開閉可能に設けられ、上記原稿を載置台10に対して保持するための原稿カバー12を有している。上記上カバー10bには、ユーザ(利用者)の操作により動作信号などが入力される操作パネル(後述する)が設けられている。
【0015】上記載置台10の内側、つまりPPC2の本体内部には、原稿を照明するランプ22、このランプ22から発生される照明光を原稿に集光する反射板24、および原稿からの反射光を反射させる第1ミラー26を有する第一キャリッジ20と、この第一キャリッジ20で反射された原稿からの反射光をさらに反射させる第2ミラー32および第3ミラー34を有する第二キャリッジ30とが配置されている。第一キャリッジ20は、図示しない歯付きベルトなどを介して、図示しないパルスモータによって載置台10と平行に移動可能に配置されている。
【0016】第二キャリッジ30は、上記第一キャリッジ20を駆動する図示しない歯付きベルトなどを介して移動可能に配置され、上記第一キャリッジ20に対して従動されるとともに、上記第一キャリッジ20に対して1/2の速度で移動されるようになっている。
【0017】上記第一キャリッジ20の下方で、かつ第二キャリッジ30を介して折り返される反射光の光軸を含む面内には、図示しない駆動機構を介して移動可能に設けられ、上記第二キャリッジ30からの反射光に集束性を与えるとともに、自身が移動することで、その反射光を所望の倍率で結像させる結像レンズ36が設けられている。
【0018】また、この反射光を折り返し、感光体40における所望の位置に結像させるとともに、結像レンズ36の移動にともなう焦点距離の変動を補正するために、図示しない駆動機構によって光軸に沿って移動可能な第4ミラー38が配置されている。なお、上記反射光は、原稿に記載されている文字あるいは図形、つまり原稿上の画像情報であることはいうまでもない。
【0019】上記レンズ36の下方で、PPC2の中心付近には、上記第4ミラー38によって導かれた反射光が結像されることで電荷の分布パターン、つまり静電潜像が形成される感光体40が配置されている。
【0020】この感光体40の周囲には、感光体40に対して所定の電荷を帯電させる帯電装置42、感光体40に形成された静電潜像をトナー(現像剤)を用いて顕像化させる現像装置44、感光体40に形成されたトナー像を後述する給紙デバイスから供給される被画像形成媒体としての複写用紙Pに転写させる転写装置46、および感光体40における電荷の分布を除去し、感光体40の帯電特性を初期状態に戻すとともに、残存トナーをかき落とすためのクリーニング装置48が順に配置されている。
【0021】現像装置44は、トナーを収納し、消費したトナーを補給するための補給手段としてのトナーカートリッジ45が装着されるトナーカートリッジ装着部(詳細については後述する)を有している。転写装置46は、転写後の用紙Pを感光体40から分離させるためのAC電圧印加装置46aを一体に有している。
【0022】こうして、上記感光体40に形成された上記潜像は、上記現像装置44によってトナー像に変換され、これにより上記原稿に含まれている画像情報がトナー像として複写され、用紙P上に形成される。
【0023】すなわち、PPC2の右方、つまり上記感光体40における回転方向の上流に対応する位置には、用紙カセット14a,14bが挿入される複数のスロット50a,50bが形成されている。
【0024】一方、PPC2の左方側面部には、上記感光体40上に形成された画像(トナー像)が転写され、定着された複写済み用紙Pがストックされる排出トレイ16aが配置されている。
【0025】PPC2の内部であって、上記感光体40の上流側に対応する位置には、上記用紙カセット14a,14bから用紙Pを1枚ずつ引き出す第1,第2の給紙ローラ51a,51bが設けられている。また、これら第1,第2の給紙ローラ51a,51bの先には、引き出された用紙Pを上記感光体40へ向けて給送する第1,第2の搬送ローラ対52a,52bが設けられている。さらに、これら第1,第2の搬送ローラ対52a,52bの先には、それぞれ給送路53a,53bが設けられている。そして、感光体40の直前で用紙Pの傾きを補正し、感光体40上の画像の先端と用紙Pの先端とを整合させ、感光体40の回転速度と同じ速度で用紙Pを給送する一対のタイミングローラ54が配置されている。
【0026】加えて、上記PPC2の上記感光体40の下流側に対応する位置には、上記感光体40上のトナー像が転写され、トナーが静電的に付着している状態の用紙Pを搬送する搬送装置56が設けられている。また、この搬送装置56の先には、定着装置58が配置されている。
【0027】この定着装置58は、中空の円筒であって、自身を加熱するヒータランプ58bを内部に収容するとともに、用紙Pに転写されたトナーを溶融定着させるために、上記感光体40における外周面の移動速度と同じ外周移動速度で駆動されるヒートローラ58aと、このヒートローラ58aに圧接され、ヒートローラ58aおよび用紙Pに圧力を与えるとともに、トナーを溶融定着させる加圧ローラ58cとから構成されている。そして、この先には、定着装置58を通過することによりトナー像が定着された複写済みの用紙Pを、PPC2の外部へ排出するための排出ローラ対16が設けられている。図2は、上カバー10bに設けられた操作パネル18を示すものである。
【0028】この操作パネル18には、複写開始信号が入力されるプリントキー18a、複写枚数の設定やデータ信号の入力に利用される“0”〜“9”の数字キー(テンキー)18b、複写動作の中断や入力途中のデータを“0”に戻すクリヤキー18c、および全ての複写動作を停止させるとともに、設定された複写モードを初期状態に戻すオールクリヤキー18dなどが含まれている。
【0029】また、操作パネル18には、入力されたデータ(たとえば、複写枚数や複写倍率)を表示可能であって、同時に、PPC2の操作手順、用紙Pあるいはトナーの補給タイミング、またはエラーメッセージなどが表示されるメッセージ表示部としての液晶表示装置(LCD)18e、およびPPC2の動作状態、たとえば選択されているカセットあるいは紙づまりの位置などを表示するモニタLED18fなどが一体に組み立てられている。次に、上記したPPC2における基本的な複写(コピー)動作について説明する。
【0030】たとえば、操作パネル18を介して複写枚数、複写倍率および用紙サイズなどの複写条件が選択され、さらにプリントキー18aからの複写開始信号が入力されることにより、原稿載置台10に載置された原稿は、読み取り時、つまり第一キャリッジ20の往路移動時に照明ランプ22からの光によって照明される。
【0031】原稿からの反射光は、反射板24によって生じたスリット領域を通過して第1ミラー26へ導かれ、これにより第二キャリッジ30の第2ミラー32に向けて反射される。第2ミラー32へ導かれた反射光は、第3ミラー34で再び反射されて、所望の倍率を提供する位置に移動されているレンズ36へ導かれ、ここで集束性の光に変換された後、第4ミラー36を介して予め所定の電荷が与えられている感光体40の所定の位置に結像される。すなわち、原稿からの反射光は、スリット露光されることにより感光体40の表面で静電的なパターンに変換され、潜像となる。
【0032】感光体40上に潜像として形成された画像は、所望の移動速度によって回転される感光体40の移動にともなって現像領域へ導かれる。この現像領域では、上記現像装置44よりトナーが供給されるようになっており、これによりトナーが上記潜像に対して選択的に付着されて現像される。
【0033】ここまでの一連の動作と並行して、指定の用紙サイズまたは原稿サイズおよび画像倍率に応じて、用紙カセット14a,14bのいづれか一つから、最適サイズの用紙Pが収容されているカセットが選択される。そして、その対応する給紙ローラ51a,51bによって、選択されたカセット内より一枚の用紙Pが引き出される。この一枚の用紙Pは、それぞれの搬送ローラ52a,52bを介して各給送路53a,53b間を送られ、上記感光体40における回転方向の上流側から、感光体40と転写装置46との間に形成される転写領域へ給送される。
【0034】転写領域へ給送される用紙Pは、その直前で、タイミングローラ54によって一旦停止される。この後、上述した第一キャリッジ20あるいは第二キャリッジ30のいづれか一方の副走査方向における移動を基準とし、画像の先端と用紙Pの先端とが整合されて、感光体40へ向かって給送される。
【0035】これに対し、感光体40に形成されたトナー像が所望の速度で回転され、感光体40と転写装置46との間に規定される転写領域へ導かれると、上記タイミングローラ54からの用紙Pが感光体40に残っている電荷に引き付けられることで、吸着(密着)される。そして、用紙Pは、感光体40の回転にともなって転写領域を通過される。
【0036】このとき、感光体40および用紙Pに対して、(潜像形成のために)既に感光体40へ与えられている電荷と同極性の電荷が転写装置46から供給される。この結果、感光体40へ付着しているトナーが用紙Pへ転写される。
【0037】トナーが転写された用紙Pは、転写装置46に一体に形成されているAC電圧印加装置46aからのAC電圧の供給によって上記感光体40との吸着から解放され、トナーを載せた状態で搬送装置56へ送出される。そして、この搬送装置56を介してヒートローラ58aおよび加圧ローラ58c間を通過されることにより、トナーは用紙Pに定着(固着)される。以上のようにして、原稿の画像が複写された用紙Pは、排出ローラ16により排出トレイ16aへ複写面を表にした(上に向けた)状態で排出される。
【0038】なお、用紙Pが分離された後の感光体40は、さらに回転され、その表面がクリーニング装置48によってクリーニングされる。すなわち、感光体40は、クリーニング装置48により残留トナーが除去されるとともに、図示しない除電ランプを介して表面の電荷分布パターンが初期状態に戻されて、次の複写が可能な状態が維持される。図3は、上記したトナーカートリッジ45の一例を示すものである。
【0039】このトナーカートリッジ45は、装置本体に対して着脱自在とされており、その内部に収納するトナーがつきたところで新しいものと交換されるようになっている。
【0040】トナーカートリッジ45は、補給用のトナーを収納するホッパ部(ケース本体)45aと、現像装置44に補給用のトナーを供給するための補給口部45bとからなっている。
【0041】そして、上記補給口部45bの一端には、このトナーカートリッジ45が自社製のカートリッジ(メーカがその性能を保証した純正トナー)であることを示すバーコード情報BJが貼付されている。すなわち、このバーコード情報BJにより、本トナーカートリッジ45がこのPPC2に適合するものか否かが指示されるようになっている。図4は、上記したトナーカートリッジ装着部60の構成を示すものである。このトナーカートリッジ装着部60は、略U字型に形成された嵌合部により、上記トナーカートリッジ45を支持するものである。
【0042】そして、トナーカートリッジ装着部60の、上記トナーカートリッジ45の補給口部45bが嵌合される部分には、上記バーコード情報BJを読み取るためのバーコードリーダ60aが設けられている。次に、上記した構成における動作について説明する。図5は、トナーカートリッジ45の装着にかかる処理の流れを示すものである。
【0043】たとえば今、PPC2が電源オンまたはリセットされたとする。すると、バーコードリーダ60aにより、トナーカートリッジ45に付されているバーコード情報BJが読み取られる。そして、その読み取られたバーコード情報BJをもとに、装着されているトナーカートリッジ45の適合性が判別される。
【0044】すなわち、バーコード情報BJが読み取られれば、当該トナーカートリッジ45は自社製カートリッジであると判別される。この場合、通常の表面電位(たとえば、−600V)と現像バイアス(たとえば、−400V)とを用いて上記したコピー動作が行われることとなり、良好な画像を得ることができる。
【0045】一方、バーコード情報BJを読み取ることができずに、当該トナーカートリッジ45が自社製カートリッジでない、つまり海賊版カートリッジであると判別されると、表面電位と現像バイアスとを可変して上記したコピー動作が行われる。たとえば、海賊版カートリッジであると判別された場合、表面電位および現像バイアスがともに下げられる。
【0046】一般に、表面電位および現像バイアスが通常よりも下げられると、良好な画像を得ることができなくなる。すなわち、図6に示す表面電位と画像濃度との関係により、表面電位が−400V程度にまで下げられ、また図7に示される現像バイアスとカブリとの関係により、現像バイアスが−200V程度にまで下げられると、ベタむらや地カブリなどが発生しやすくなる。このように、海賊版カートリッジであると判別されると、故意に、ベタむらや地カブリなどを発生させて良好な画像を得ることができないようになっている。上記したように、海賊版トナーカートリッジでは良好な画像が得られないようにしている。
【0047】すなわち、トナーカートリッジに付されているバーコード情報を読み取って自社製のカートリッジか否かを判別し、自社製以外のカートリッジが判別される場合には表面電位と現像バイアスとを通常よりも下げるようにしている。これにより、類似または非保証のカートリッジを使用すると、良好な画像を得ることができなくなる。したがって、不適合なトナーカートリッジの使用を防止することが可能となり、性能の低下および異常なトナー飛散やクリーニング不良などのトラブルの発生を未然に防ぐことができるようになるものである。また、トナー飛散によって周囲の環境が汚染されるなどの環境保護の見地からも極めて有用なものである。
【0048】なお、上記実施例においては、バーコード情報が読み取れたか否かによって自社製のカートリッジを判別するようにしたが、これに限らず、たとえばバーコード情報のコードまたはパターンによりカートリッジの適合性を判別するようにしても良い。これにより、より確実な判別が可能となる。
【0049】また、たとえば図8に示すように、トナーカートリッジ45の下部に凹凸部70を設けるとともに、図9に示すように、カートリッジ装着部60の対応する部分にセンサ60bを設け、このセンサ60bによって上記凹凸部70の有無またはパターンを読み取ることで、自社製のカートリッジを判別することも可能である。
【0050】また、たとえば図10に示すように、各バーを微細なモザイク状とし、これに暗証パターンを埋設してなるバーコード情報BJ´を付すとともに、図11に示すように、カートリッジ装着部60の対応する部分に発光素子601 とCCDセンサ602 とからなる検出器60cを設け、この検出器60cによって上記バーコード情報BJ´の暗証パターンを読み取ることで、自社製のカートリッジを判別することも可能である。この場合、より模倣のしにくいカートリッジとすることができる。さらに、複写装置に限らず、レーザプリンタなどにも容易に適用することが可能である。その他、この発明の要旨を変えない範囲において、種々変形実施可能なことは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれば、非常に簡単な構成でありながら、不適合な補給手段の使用による性能の低下やトラブルの発生を抑えることが可能な画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる複写装置の構成図。
【図2】同じく、操作パネルの一例を示す図。
【図3】同じく、バーコード情報を付したトナーカートリッジの一例を示す図。
【図4】同じく、カートリッジ装着部の構成の例を示す図。
【図5】同じく、動作にかかる処理の流れを説明するために示すフローチャート。
【図6】同じく、表面電位と画像濃度との関係を示す図。
【図7】同じく、現像バイアスとカブリとの関係を示す図。
【図8】同じく、トナーカートリッジの他の例を示す図。
【図9】同じく、カートリッジ装着部の他の構成の例を示す図。
【図10】同じく、暗証パターンを含んで構成されるバーコード情報の例を示す図。
【図11】同じく、暗証パターンを含んで構成されるバーコード情報を読み取るためのカートリッジ装着部の構成の例を示す図。
【符号の説明】
2…複写装置(PPC)、10…原稿載置台、14a,14b…用紙カセット、18…操作パネル、18a…プリントキー、18e…液晶表示装置(LCD)、22…ランプ、40…感光体、42…帯電装置、44…現像装置、45…トナーカートリッジ(補給手段)、46…転写装置、58…定着装置、60…カートリッジ装着部、60a…バーコードリーダ、60b…センサ、60c…検出器、70…凹凸部、BJ,BJ´…バーコード情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用の情報と、前記補給手段に設けられた情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記情報により前記補給手段の適合性が判別されないとき、前記装置本体の性能を低下させるように制御する制御手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 感光体上の静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用のパターン情報と、前記補給手段に設けられたパターン情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記パターン情報により前記補給手段の適合性を判別する判別手段と、この判別手段で前記補給手段が不適合と判別されたとき、前記感光体の表面電位や前記現像手段のバイアス設定を変更する制御手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】 感光体上の静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用のバーコード情報と、前記補給手段に設けられたバーコード情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記バーコード情報により前記補給手段の適合性を判別する判別手段と、この判別手段で前記補給手段が不適合と判別されたとき、前記感光体の表面電位や前記現像手段のバイアス設定を変更する制御手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】 感光体上の静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、内部に収納してなる現像剤を前記現像手段に対して供給する補給手段と、この補給手段に設けられた識別用の凹凸情報と、前記補給手段に設けられた凹凸情報を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記凹凸情報により前記補給手段の適合性を判別する判別手段と、この判別手段で前記補給手段が不適合と判別されたとき、前記感光体の表面電位や前記現像手段のバイアス設定を変更する制御手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。

【図2】
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【図4】
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【図1】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図5】
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【図8】
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【公開番号】特開平5−224479
【公開日】平成5年(1993)9月3日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−23662
【出願日】平成4年(1992)2月10日
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)