画像表示装置
【課題】外光による反射光量を大幅に低減することができ、高いコントラストが得られる画像表示装置を提供することを目的としている。
【解決手段】画像表示装置1は、複数の発光素子2が格子状に配列された発光素子基板3と、発光素子2の部位を除いて発光素子基板3の表面を被覆するシリコーン樹脂4と、発光素子基板3の前面に配置され発光素子2の先端部を突出させる発光素子孔5a、外光を捕捉する捕捉孔5b、発光素子2間に前記発光素子2列に沿って所定の方向に延びる庇5dを持つシェード5と、発光素子基板3を収容するケース6と、発光素子基板3から外部に取り出される配線7と、この配線7を外部に取り出すケース6に設けられた配線孔8とにより構成されている。捕捉孔5bを設けることにより外光の反射光量を抑制することができ、コントラストを向上させることができる。
【解決手段】画像表示装置1は、複数の発光素子2が格子状に配列された発光素子基板3と、発光素子2の部位を除いて発光素子基板3の表面を被覆するシリコーン樹脂4と、発光素子基板3の前面に配置され発光素子2の先端部を突出させる発光素子孔5a、外光を捕捉する捕捉孔5b、発光素子2間に前記発光素子2列に沿って所定の方向に延びる庇5dを持つシェード5と、発光素子基板3を収容するケース6と、発光素子基板3から外部に取り出される配線7と、この配線7を外部に取り出すケース6に設けられた配線孔8とにより構成されている。捕捉孔5bを設けることにより外光の反射光量を抑制することができ、コントラストを向上させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に多数の発光素子を発光させて表示を行う屋外型の画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、大型画像表示装置は、発光素子により構成される表示ユニットを平面上に多数配列することにより構成されている。発光素子として発光ダイオード(LED)が使用されるようになり、3原色の発光素子の配置や配列ピッチを任意に設計できることから、用途に応じて様々な解像度や輝度を持つ大型画像表示装置が構成できるようになった。しかし、大型画像表示装置は屋外に設置されることが多く、画像表示装置の表面で太陽光が反射することによりコントラストが低下することがあり、その対策が必要である。そこで、従来の表示装置では、発光素子の先端部を露出させるために設けられた貫通孔を備え、この貫通孔に収容された発光素子に太陽光線が当たらないようにするために、発光素子の上側横方向に発光素子の先端の高さよりも高い庇を設けたシェードを、多数の発光素子をマトリクス状に配列したプリント基板の前面に防滴、防塵のためにシリコーン等の充填材を発光素子の周囲に充填してビス等を用いて取り付けている。また、庇には、排水性を向上させるために水平方向と、下方からの視認性を向上させるために前方方向に傾斜が付けられている。さらに、コントラストを向上させるための方法としては、庇先端を更に長くすることにより太陽光の遮断量をより多くさせる方法や、庇先端以外のシェード面を下向きにすることで、太陽光を下側に反射させ正面からのコントラストを向上させる方法がある。ただし、庇先端を長くする方法は、表示装置の垂直方向の視認角度を狭くするという弊害があり、また、低い高度から太陽光が照射される場合には、庇先端により太陽光を遮断することが難しく、コントラストの低下を防ぐことが困難である。
【0003】
そこで、特許文献1の画像表示装置では、正方格子、千鳥格子配置など規則的に配設した発光素子群の中で、残りの格子点に対応する個所に発光素子が存在しないスペース領域を設け、そのスペース領域に表示面より見て凹部が形成された開口部を設けることにより、外光による反射光量を低減してコントラストを向上させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−230096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の画像表示装置では、発光素子を配列する基板に発光素子が存在しないスペース領域を設け、このスペース領域に表示面より見て凹部が形成された開口部材を取り付けることによって、外光による反射光量を低減している。しかしながら、一般的に発光素子基板の前面は、表面保護および太陽光を遮るため庇を持つ樹脂製のシェードが設置される場合が多いため、このシェードにより、充分な性能を発揮できないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、シェードが設置された画像表示装置においても、外光による反射光量を大幅に低減することができ、高いコントラストが得られる画像表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、複数の発光素子が格子状に配列された発光素子基板と、前記発光素子基板の前面に配置され、前記発光素子の先端部を突出させる発光素子孔と外光を捕捉する捕捉孔とが設けられると共に前記発光素子間に前記発光素子列に沿って所定の方向に延びる庇が設けられたシェードと、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像表示装置によれば、シェードに外光を捕捉するための孔を設け、外光のシェードからの反射光量を低減することによって、コントラストを向上させることができる画像表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1における画像表示装置の概略斜視構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における画像表示装置の概略正面図及びA−A部断面図である。
【図3】従来の画像表示装置の動作を説明する要部図である。
【図4】本発明の実施の形態1における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【図5】本発明の実施の形態2における画像表示装置の概略断面図である。
【図6】本発明の実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その1)である。
【図7】本発明の実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その2)である。
【図8】本発明の実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その3)である。
【図9】本発明の実施の形態3における画像表示装置の概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【図11】本発明の実施の形態3の他の態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【図12】本発明の実施の形態3のさらに他の態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態における画像表示装置について図1〜図12を参照して説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における画像表示装置の概略斜視構成図であり、図2は、この画像表示装置の概略正面図及びA−A部断面図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、画像表示装置1は、複数の発光素子2が格子状に配列された発光素子基板3と、発光素子2の部位を除いて発光素子基板3の表面を被覆するシリコーン樹脂4と、発光素子基板3の前面に配置され発光素子2の先端部を突出させる発光素子孔5a、外光を捕捉する矩形の開口を持つ捕捉孔5b、発光素子2間に前記発光素子2列に沿って所定の方向に延びる庇5dを持つシェード5と、発光素子基板3を収容するケース6と、発光素子基板3から外部に取り出される配線7と、この配線7を外部に取り出すケース6に設けられた配線孔8とにより構成されている。
【0013】
次に、実施の形態1による画像表示装置の動作、効果について説明する。図3は、従来
の画像表示装置の動作を説明する要部図である(発光素子部分は省略)。太陽光が画像表示装置の前面に配置されているシェード15で反射されると画像表示装置を視る人の目13にこの反射光12が入り、発光素子で表示される画像情報を視認し難くさせる。この反射光12が画像表示装置のコントラストを低下させる大きな要因である。このため、この反射光12ができるだけ目13に入らないように、シェード15には庇15dが設けられている。太陽光10の入射光11が庇5dの高さとピッチで決まる入射角α以上で入った場合には、入射光11が庇15dによって遮られ、シェード15から反射した反射光12は画像表示装置を視る人の目13には入らず、コントラストの低下は生じないが、太陽光10の入射光11が入射角α以下で入った場合には、シェード15の平坦部15cの表面で反射された反射光12が画像表示装置を視る人の目13に入る。従って、画像表示装置を視る人の位置と太陽高度にもよるが、一般的に太陽高度が高い場合には庇15dが有効であるが、太陽高度が低い場合には充分な効果が期待できない。庇15dを高くすれば発光素子(表示せず)から発せられる光も遮られ、垂直方向の視野角が狭くなるので、庇15dの高さをあまり高くすることはできない。
特許文献1では、配線基板の発光素子のない部分に凹部が形成された開口部材を取り付けることが提案されているが、保護のため配線基板前面にシェードが設置される場合が多く、この場合には効果がない。
【0014】
画像表示装置のコントラストCrは、次式で決定される。
Cr= Lh/Ld ・・・(1)
ここで、Lhは表示時の面輝度(明輝度)、Ldは非表示時の面輝度(暗輝度)であり、表示時の面輝度LhはL+Ldで表わされ、Lは発光素子の表示輝度、Ldは太陽光による反射光量である。
従って、この式から、コントラストCrを向上させるには、発光素子の表示輝度Lが同じであれば、外光である太陽光による反射等を低減すればよいことがわかる。そのため、一般的には、シェードに庇を設ける対策が採られている。しかし、シェードの庇のみでは、太陽を背にして画像表示装置を視る場合には、コントラストの向上の効果は限定的である。
【0015】
そこで、屋外で垂直に設置された画像表示装置の画像を視る場合を想定して、本発明の動作について説明する。図1及び図2に示すように実施の形態1における画像表示装置1では、シェード5に庇5dに加え、太陽光(外光)10を捕捉する捕捉孔5bが発光素子2のない平坦部5cに設けられている。これにより、図4の実施の形態1における画像表示装置の動作を説明するための要部図で示すように、太陽光10の入射光11の一部を捕捉孔5bで捕捉させ、反射光量を低減させることによって、コントラストCrを向上させることができる。すなわち、入射角がシェード5の厚さtと捕捉孔5bの縦の長さdで決まる入射角β1(=tan-1(d/2t)≦α)以上の太陽高度であれば、太陽光10の一部は捕捉孔5bで捕捉され、画像表示装置1を視る人の目13には入らず、コントラストCrを向上させることができる。ここでは、地面と垂直な方向を縦と称している。また、入射角がβ1以下の低い太陽高度では、捕捉孔5bに入った入射光11は発光素子基板3の表面を被覆しているシリコーン樹脂4の表面4cで反射されて、外部に取り出されて、目13に入るのが、表面4cでの散乱、吸光により減光されるので、シェード5の平坦部5cでの反射に比べて、コントラストCrの低下は少ない。従って、捕捉孔5bで反射されて目13に入る入射角11の角度β1は角度αよりも小さいため、従来よりも太陽高度が低い入射角がαからβ1の場合に対して、コントラストの向上に有効であり、また、β1以下の低い太陽高度での入射角に対しても、シェード5の平坦部5cの表面での反射に比べて、シリコーン樹脂4の表面4cでの反射が少ないのでコントラストCrを向上させることができる。
【0016】
シリコーン樹脂4の表面4cに凹凸を形成しておくことと、併せて捕捉孔5bのない部分でのシェード5の平坦部5c表面に凹凸を形成しておくことは、不要な反射を防ぐこともコントラストの向上に有効である。
【0017】
このように、実施の形態1における画像表示装置では、発光素子がないシェードの平坦部に捕捉孔を設けて、太陽光の一部を捕捉することにより、反射光量を低減することができるので、従来よりも低い太陽高度に対してもコントラストを向上させることができるという顕著な効果がある。
【0018】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2における画像表示装置の概略断面図であり、図6は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その1)、図7は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その2)、図8は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その3)である。
【0019】
図5に示すように、実施の形態2における画像表示装置では、図2に示す実施の形態1の画像表示装置との違いは、発光素子基板3とシェード5との間に間隙9を設けたことであり、他の構成要素は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0020】
次に、実施の形態2における画像表示装置の動作、効果について、まず、図6の画像表示装置の動作を説明するための要部図(その1)を参照して説明する。発光素子基板3とシェード5との間に間隙9を設けたことにより、シェード5の平坦部5cとシリコーン樹脂4の表面4cとの距離を増大させることができ、太陽光10がシリコーン樹脂4の表面4cで反射されて、外部に取り出される入射角β2が入射角β1よりも小さくなり、実施の形態1よりも入射角の小さい入射光11に対しても反射光量を抑制することができ、より低い太陽高度に対してもコントラストの向上を図ることができる。シェード5の厚さt、捕捉孔5bの縦の長さd及び間隙sとすると、入射角β2は、β2=tan-1(d/2(t+s))で表わされる。
【0021】
捕捉孔5bによるコントラストの向上効果は、捕捉孔5bの総面積に比例する。従って、図7の画像表示装置の動作を説明するための要部図(その2)に示すように、捕捉孔5bの数量を増加させることが好ましい。特に、捕捉孔5bの縦の長さdが小さい程シリコーン樹脂4表面4cから反射される領域が小さくなることから、縦の長さdが小さい捕捉孔5bを多数設けることが有効である。ここで、庇5dと庇5dの間に捕捉孔5bの数量を増加させると上部の捕捉孔5bに入射した外光が間隙9によるシェード5の裏面とシリコーン樹脂4の表面4cとの間で多重反射して下部の捕捉孔5bから外部に取り出される可能性があるが、多重反射により減光されるので、そのコントラストに与える影響は小さい(図8の画像表示装置の動作を説明するための要部図(その3)参照)。
【0022】
また、シェード5裏面とシリコーン樹脂4との隙間9に対して、捕捉孔5bの上下の間隔pが狭い場合、上部の捕捉孔5bより入射した太陽光10が、シリコーン樹脂4表面4cに反射して下部の捕捉孔5bを通り前方へ出射される。このため、捕捉孔5bの間隔pを、シェード5裏面とシリコーン樹脂4表面4cとの間隙9の2倍以上(p≧2s)に設定することが好ましい。
【0023】
このように、実施の形態2における画像表示装置では、発光素子がないシェードの平坦部に捕捉孔を設けると共に、シェードと発光素子基板との間に間隙を設けることにより、シェード表面とシリコーン樹脂表面の距離を増大させて、太陽光の一部を捕捉することにより、反射光量を低減することができるので、実施の形態1よりも、さらに低い太陽高度
に対してもコントラストを向上させることができるという顕著な効果がある。
【0024】
実施の形態3.
図9は、実施の形態3における画像表示装置の断面図であり、図10は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図、図11は、実施の形態2の他の実施態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図、図12は、実施の形態2のさらに他の実施態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【0025】
図9に示すように、実施の形態3における画像表示装置では、図5に示す実施の形態2の画像表示装置との違いは、捕捉孔5bに対応する位置のシリコーン樹脂4に凹部4bを設けたものであり、他の構成要素は実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
【0026】
次に、実施の形態3における画像表示装置の動作、効果について、まず、図10の画像表示装置の動作を説明するための要部図を参照して説明する。発光素子基板3とシェード5との間に間隙9を設けると共に、シリコーン樹脂4に凹部4bを設けることにより、シェード5の平坦部5cとシリコーン樹脂4の表面4cとの距離をさらに増大させることができ、太陽光10がさらに奥のシリコーン樹脂4の凹部4bで反射されて、外部に取り出される入射角β3が入射角β1よりもさらに小さくなり、実施の形態1や実施の形態2よりも入射角の小さい入射光11に対しても反射光量を抑制することができ、より低い太陽高度に対してもコントラストの向上を図ることができる。シェード5の厚さt、捕捉孔5bの縦の長さd、間隙g及び凹部深さsとすると、入射角度β3は、β3=tan-1(d/2(t+g+s))で表わされる。また、凹部4bの最深部を半球状にしておくことにより、入射光11が様々な角度で反射されるためシリコーン樹脂4凹面による局所的な反射も軽減される。
【0027】
続いて、図11を用いて実施の形態2の他の態様について説明する。図11の画像表示装置の動作を説明するための要部図に示すように、シリコーン樹脂4の凹部4bの表面を荒らしたものであり、入射光11が凹部4bの表面で、乱反射されてシリコーン樹脂4内部に吸収されることにより反射を防止することができ、外部に取り出される光量が少なくなり、コントラストの向上を図ることができる。
【0028】
また、図12を用いて実施の形態2のさらに他の態様について説明する。図12の画像表示装置の動作を説明するための要部図に示すように、発光素子基板3に貫通孔3aを設けて、発光素子基板3部に達する凹部4bを形成することにより、さらに凹部を深くすることができ、入射光11の入射角をさらに小さくすることが可能になり、低い太陽高度に対してもコントラストの向上を図ることができる。3bは、貫通孔3aの保護用延長部品である。必ずしも発光素子基板3に貫通孔3aを設ける場合だけでなく、発光素子基板3に凹部を設ける場合であってもよく、必要に応じて凹部の深さを決めればよい。
【0029】
なお、捕捉孔5bの奥にあるシリコーン樹脂4は、太陽光10を受けた時にその光を反射するが、捕捉孔5bの縦の長さdは、シェード5の平坦部5cの表面から凹部の最深部までの距離rの1/2以下、すなわち、d≦r/2とすることが好ましい。この条件では、冬季における低い日中の太陽高度においても、直接シリコーン樹脂4で反射した太陽光12が目13に入らなくなる。つまり、画像表示装置1を見上げた場合、1年を通して太陽高度の高い日中においては太陽光10が捕捉孔5bから反射されることがなく、孔開け効果により黒く見え、コントラストを向上することができる。実際のサイズ例としては、発光素子の垂直方向の間隔は8mm、水平方向の間隔は16mm程度で、シェードの厚さtは2mm程度、最深部までの距離rは4mm程度、捕捉孔の縦の長さd(垂直方向)は2mm程度である。
【0030】
このように、実施の形態3における画像表示装置では、発光素子がないシェードの平坦部に捕捉孔を設け、また、シェードと発光素子基板との間に間隙を設けると共に、シリコーン樹脂や発光素子基板に凹部を設けることにより、シェード表面と凹部の最深部までの距離を増大させて、太陽光の一部を捕捉することにより、一段と反射光量を低減することができるので、実施の形態1や実施の形態2よりも、さらに低い太陽高度に対してもコントラストを向上させることができるという顕著な効果がある。
【0031】
なお、上記実施の形態では、画像表示装置を屋外に設置する場合におけるコントラストの向上の効果について説明したが、屋内に設置する場合においても照明等の外光に対してコントラストの向上を図れることは言うまでもない。
【0032】
また、上記実施の形態では、庇と庇の間に発光素子列が一列配置される場合について説明したが、発光素子列が複数列配置される場合であってもよく、捕捉孔によるコントラストの向上が期待できる。
【0033】
また、上記実施の形態では、捕捉孔の形状が矩形である場合について説明したが、円形、楕円形等、他の形状であっても同様の効果が期待し得る。
【0034】
また、上記実施の形態では、捕捉孔の位置を発光素子間の中間に設ける例について説明したが、シェードの平坦部で発光素子の配置に影響を与えない場所であれば特に構わない。
【0035】
また、上記実施の形態では、凹部のサイズについては言及しなかったが、捕捉孔のサイズよりも大きければよい。
【0036】
また、上記実施の形態では、発光素子基板を被覆する樹脂をシリコーン樹脂と説明したが他の樹脂であってもよい。
【0037】
また、図において、同一符号は、同一または相当部分を示す。
【符号の説明】
【0038】
1 画像表示装置
2 発光素子
3 発光素子基板
4 シリコーン樹脂
4b 凹部
4c 表面
5 シェード
5a 発光素子孔
5b 捕捉孔
5c 平坦部
5d 庇
9 間隙
10 太陽光
11 入射光
12 反射光
13 目
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に多数の発光素子を発光させて表示を行う屋外型の画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、大型画像表示装置は、発光素子により構成される表示ユニットを平面上に多数配列することにより構成されている。発光素子として発光ダイオード(LED)が使用されるようになり、3原色の発光素子の配置や配列ピッチを任意に設計できることから、用途に応じて様々な解像度や輝度を持つ大型画像表示装置が構成できるようになった。しかし、大型画像表示装置は屋外に設置されることが多く、画像表示装置の表面で太陽光が反射することによりコントラストが低下することがあり、その対策が必要である。そこで、従来の表示装置では、発光素子の先端部を露出させるために設けられた貫通孔を備え、この貫通孔に収容された発光素子に太陽光線が当たらないようにするために、発光素子の上側横方向に発光素子の先端の高さよりも高い庇を設けたシェードを、多数の発光素子をマトリクス状に配列したプリント基板の前面に防滴、防塵のためにシリコーン等の充填材を発光素子の周囲に充填してビス等を用いて取り付けている。また、庇には、排水性を向上させるために水平方向と、下方からの視認性を向上させるために前方方向に傾斜が付けられている。さらに、コントラストを向上させるための方法としては、庇先端を更に長くすることにより太陽光の遮断量をより多くさせる方法や、庇先端以外のシェード面を下向きにすることで、太陽光を下側に反射させ正面からのコントラストを向上させる方法がある。ただし、庇先端を長くする方法は、表示装置の垂直方向の視認角度を狭くするという弊害があり、また、低い高度から太陽光が照射される場合には、庇先端により太陽光を遮断することが難しく、コントラストの低下を防ぐことが困難である。
【0003】
そこで、特許文献1の画像表示装置では、正方格子、千鳥格子配置など規則的に配設した発光素子群の中で、残りの格子点に対応する個所に発光素子が存在しないスペース領域を設け、そのスペース領域に表示面より見て凹部が形成された開口部を設けることにより、外光による反射光量を低減してコントラストを向上させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−230096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の画像表示装置では、発光素子を配列する基板に発光素子が存在しないスペース領域を設け、このスペース領域に表示面より見て凹部が形成された開口部材を取り付けることによって、外光による反射光量を低減している。しかしながら、一般的に発光素子基板の前面は、表面保護および太陽光を遮るため庇を持つ樹脂製のシェードが設置される場合が多いため、このシェードにより、充分な性能を発揮できないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、シェードが設置された画像表示装置においても、外光による反射光量を大幅に低減することができ、高いコントラストが得られる画像表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、複数の発光素子が格子状に配列された発光素子基板と、前記発光素子基板の前面に配置され、前記発光素子の先端部を突出させる発光素子孔と外光を捕捉する捕捉孔とが設けられると共に前記発光素子間に前記発光素子列に沿って所定の方向に延びる庇が設けられたシェードと、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像表示装置によれば、シェードに外光を捕捉するための孔を設け、外光のシェードからの反射光量を低減することによって、コントラストを向上させることができる画像表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1における画像表示装置の概略斜視構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における画像表示装置の概略正面図及びA−A部断面図である。
【図3】従来の画像表示装置の動作を説明する要部図である。
【図4】本発明の実施の形態1における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【図5】本発明の実施の形態2における画像表示装置の概略断面図である。
【図6】本発明の実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その1)である。
【図7】本発明の実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その2)である。
【図8】本発明の実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その3)である。
【図9】本発明の実施の形態3における画像表示装置の概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【図11】本発明の実施の形態3の他の態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【図12】本発明の実施の形態3のさらに他の態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態における画像表示装置について図1〜図12を参照して説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における画像表示装置の概略斜視構成図であり、図2は、この画像表示装置の概略正面図及びA−A部断面図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、画像表示装置1は、複数の発光素子2が格子状に配列された発光素子基板3と、発光素子2の部位を除いて発光素子基板3の表面を被覆するシリコーン樹脂4と、発光素子基板3の前面に配置され発光素子2の先端部を突出させる発光素子孔5a、外光を捕捉する矩形の開口を持つ捕捉孔5b、発光素子2間に前記発光素子2列に沿って所定の方向に延びる庇5dを持つシェード5と、発光素子基板3を収容するケース6と、発光素子基板3から外部に取り出される配線7と、この配線7を外部に取り出すケース6に設けられた配線孔8とにより構成されている。
【0013】
次に、実施の形態1による画像表示装置の動作、効果について説明する。図3は、従来
の画像表示装置の動作を説明する要部図である(発光素子部分は省略)。太陽光が画像表示装置の前面に配置されているシェード15で反射されると画像表示装置を視る人の目13にこの反射光12が入り、発光素子で表示される画像情報を視認し難くさせる。この反射光12が画像表示装置のコントラストを低下させる大きな要因である。このため、この反射光12ができるだけ目13に入らないように、シェード15には庇15dが設けられている。太陽光10の入射光11が庇5dの高さとピッチで決まる入射角α以上で入った場合には、入射光11が庇15dによって遮られ、シェード15から反射した反射光12は画像表示装置を視る人の目13には入らず、コントラストの低下は生じないが、太陽光10の入射光11が入射角α以下で入った場合には、シェード15の平坦部15cの表面で反射された反射光12が画像表示装置を視る人の目13に入る。従って、画像表示装置を視る人の位置と太陽高度にもよるが、一般的に太陽高度が高い場合には庇15dが有効であるが、太陽高度が低い場合には充分な効果が期待できない。庇15dを高くすれば発光素子(表示せず)から発せられる光も遮られ、垂直方向の視野角が狭くなるので、庇15dの高さをあまり高くすることはできない。
特許文献1では、配線基板の発光素子のない部分に凹部が形成された開口部材を取り付けることが提案されているが、保護のため配線基板前面にシェードが設置される場合が多く、この場合には効果がない。
【0014】
画像表示装置のコントラストCrは、次式で決定される。
Cr= Lh/Ld ・・・(1)
ここで、Lhは表示時の面輝度(明輝度)、Ldは非表示時の面輝度(暗輝度)であり、表示時の面輝度LhはL+Ldで表わされ、Lは発光素子の表示輝度、Ldは太陽光による反射光量である。
従って、この式から、コントラストCrを向上させるには、発光素子の表示輝度Lが同じであれば、外光である太陽光による反射等を低減すればよいことがわかる。そのため、一般的には、シェードに庇を設ける対策が採られている。しかし、シェードの庇のみでは、太陽を背にして画像表示装置を視る場合には、コントラストの向上の効果は限定的である。
【0015】
そこで、屋外で垂直に設置された画像表示装置の画像を視る場合を想定して、本発明の動作について説明する。図1及び図2に示すように実施の形態1における画像表示装置1では、シェード5に庇5dに加え、太陽光(外光)10を捕捉する捕捉孔5bが発光素子2のない平坦部5cに設けられている。これにより、図4の実施の形態1における画像表示装置の動作を説明するための要部図で示すように、太陽光10の入射光11の一部を捕捉孔5bで捕捉させ、反射光量を低減させることによって、コントラストCrを向上させることができる。すなわち、入射角がシェード5の厚さtと捕捉孔5bの縦の長さdで決まる入射角β1(=tan-1(d/2t)≦α)以上の太陽高度であれば、太陽光10の一部は捕捉孔5bで捕捉され、画像表示装置1を視る人の目13には入らず、コントラストCrを向上させることができる。ここでは、地面と垂直な方向を縦と称している。また、入射角がβ1以下の低い太陽高度では、捕捉孔5bに入った入射光11は発光素子基板3の表面を被覆しているシリコーン樹脂4の表面4cで反射されて、外部に取り出されて、目13に入るのが、表面4cでの散乱、吸光により減光されるので、シェード5の平坦部5cでの反射に比べて、コントラストCrの低下は少ない。従って、捕捉孔5bで反射されて目13に入る入射角11の角度β1は角度αよりも小さいため、従来よりも太陽高度が低い入射角がαからβ1の場合に対して、コントラストの向上に有効であり、また、β1以下の低い太陽高度での入射角に対しても、シェード5の平坦部5cの表面での反射に比べて、シリコーン樹脂4の表面4cでの反射が少ないのでコントラストCrを向上させることができる。
【0016】
シリコーン樹脂4の表面4cに凹凸を形成しておくことと、併せて捕捉孔5bのない部分でのシェード5の平坦部5c表面に凹凸を形成しておくことは、不要な反射を防ぐこともコントラストの向上に有効である。
【0017】
このように、実施の形態1における画像表示装置では、発光素子がないシェードの平坦部に捕捉孔を設けて、太陽光の一部を捕捉することにより、反射光量を低減することができるので、従来よりも低い太陽高度に対してもコントラストを向上させることができるという顕著な効果がある。
【0018】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2における画像表示装置の概略断面図であり、図6は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その1)、図7は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その2)、図8は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図(その3)である。
【0019】
図5に示すように、実施の形態2における画像表示装置では、図2に示す実施の形態1の画像表示装置との違いは、発光素子基板3とシェード5との間に間隙9を設けたことであり、他の構成要素は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0020】
次に、実施の形態2における画像表示装置の動作、効果について、まず、図6の画像表示装置の動作を説明するための要部図(その1)を参照して説明する。発光素子基板3とシェード5との間に間隙9を設けたことにより、シェード5の平坦部5cとシリコーン樹脂4の表面4cとの距離を増大させることができ、太陽光10がシリコーン樹脂4の表面4cで反射されて、外部に取り出される入射角β2が入射角β1よりも小さくなり、実施の形態1よりも入射角の小さい入射光11に対しても反射光量を抑制することができ、より低い太陽高度に対してもコントラストの向上を図ることができる。シェード5の厚さt、捕捉孔5bの縦の長さd及び間隙sとすると、入射角β2は、β2=tan-1(d/2(t+s))で表わされる。
【0021】
捕捉孔5bによるコントラストの向上効果は、捕捉孔5bの総面積に比例する。従って、図7の画像表示装置の動作を説明するための要部図(その2)に示すように、捕捉孔5bの数量を増加させることが好ましい。特に、捕捉孔5bの縦の長さdが小さい程シリコーン樹脂4表面4cから反射される領域が小さくなることから、縦の長さdが小さい捕捉孔5bを多数設けることが有効である。ここで、庇5dと庇5dの間に捕捉孔5bの数量を増加させると上部の捕捉孔5bに入射した外光が間隙9によるシェード5の裏面とシリコーン樹脂4の表面4cとの間で多重反射して下部の捕捉孔5bから外部に取り出される可能性があるが、多重反射により減光されるので、そのコントラストに与える影響は小さい(図8の画像表示装置の動作を説明するための要部図(その3)参照)。
【0022】
また、シェード5裏面とシリコーン樹脂4との隙間9に対して、捕捉孔5bの上下の間隔pが狭い場合、上部の捕捉孔5bより入射した太陽光10が、シリコーン樹脂4表面4cに反射して下部の捕捉孔5bを通り前方へ出射される。このため、捕捉孔5bの間隔pを、シェード5裏面とシリコーン樹脂4表面4cとの間隙9の2倍以上(p≧2s)に設定することが好ましい。
【0023】
このように、実施の形態2における画像表示装置では、発光素子がないシェードの平坦部に捕捉孔を設けると共に、シェードと発光素子基板との間に間隙を設けることにより、シェード表面とシリコーン樹脂表面の距離を増大させて、太陽光の一部を捕捉することにより、反射光量を低減することができるので、実施の形態1よりも、さらに低い太陽高度
に対してもコントラストを向上させることができるという顕著な効果がある。
【0024】
実施の形態3.
図9は、実施の形態3における画像表示装置の断面図であり、図10は、実施の形態2における画像表示装置の動作を説明するための要部図、図11は、実施の形態2の他の実施態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図、図12は、実施の形態2のさらに他の実施態様における画像表示装置の動作を説明するための要部図である。
【0025】
図9に示すように、実施の形態3における画像表示装置では、図5に示す実施の形態2の画像表示装置との違いは、捕捉孔5bに対応する位置のシリコーン樹脂4に凹部4bを設けたものであり、他の構成要素は実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
【0026】
次に、実施の形態3における画像表示装置の動作、効果について、まず、図10の画像表示装置の動作を説明するための要部図を参照して説明する。発光素子基板3とシェード5との間に間隙9を設けると共に、シリコーン樹脂4に凹部4bを設けることにより、シェード5の平坦部5cとシリコーン樹脂4の表面4cとの距離をさらに増大させることができ、太陽光10がさらに奥のシリコーン樹脂4の凹部4bで反射されて、外部に取り出される入射角β3が入射角β1よりもさらに小さくなり、実施の形態1や実施の形態2よりも入射角の小さい入射光11に対しても反射光量を抑制することができ、より低い太陽高度に対してもコントラストの向上を図ることができる。シェード5の厚さt、捕捉孔5bの縦の長さd、間隙g及び凹部深さsとすると、入射角度β3は、β3=tan-1(d/2(t+g+s))で表わされる。また、凹部4bの最深部を半球状にしておくことにより、入射光11が様々な角度で反射されるためシリコーン樹脂4凹面による局所的な反射も軽減される。
【0027】
続いて、図11を用いて実施の形態2の他の態様について説明する。図11の画像表示装置の動作を説明するための要部図に示すように、シリコーン樹脂4の凹部4bの表面を荒らしたものであり、入射光11が凹部4bの表面で、乱反射されてシリコーン樹脂4内部に吸収されることにより反射を防止することができ、外部に取り出される光量が少なくなり、コントラストの向上を図ることができる。
【0028】
また、図12を用いて実施の形態2のさらに他の態様について説明する。図12の画像表示装置の動作を説明するための要部図に示すように、発光素子基板3に貫通孔3aを設けて、発光素子基板3部に達する凹部4bを形成することにより、さらに凹部を深くすることができ、入射光11の入射角をさらに小さくすることが可能になり、低い太陽高度に対してもコントラストの向上を図ることができる。3bは、貫通孔3aの保護用延長部品である。必ずしも発光素子基板3に貫通孔3aを設ける場合だけでなく、発光素子基板3に凹部を設ける場合であってもよく、必要に応じて凹部の深さを決めればよい。
【0029】
なお、捕捉孔5bの奥にあるシリコーン樹脂4は、太陽光10を受けた時にその光を反射するが、捕捉孔5bの縦の長さdは、シェード5の平坦部5cの表面から凹部の最深部までの距離rの1/2以下、すなわち、d≦r/2とすることが好ましい。この条件では、冬季における低い日中の太陽高度においても、直接シリコーン樹脂4で反射した太陽光12が目13に入らなくなる。つまり、画像表示装置1を見上げた場合、1年を通して太陽高度の高い日中においては太陽光10が捕捉孔5bから反射されることがなく、孔開け効果により黒く見え、コントラストを向上することができる。実際のサイズ例としては、発光素子の垂直方向の間隔は8mm、水平方向の間隔は16mm程度で、シェードの厚さtは2mm程度、最深部までの距離rは4mm程度、捕捉孔の縦の長さd(垂直方向)は2mm程度である。
【0030】
このように、実施の形態3における画像表示装置では、発光素子がないシェードの平坦部に捕捉孔を設け、また、シェードと発光素子基板との間に間隙を設けると共に、シリコーン樹脂や発光素子基板に凹部を設けることにより、シェード表面と凹部の最深部までの距離を増大させて、太陽光の一部を捕捉することにより、一段と反射光量を低減することができるので、実施の形態1や実施の形態2よりも、さらに低い太陽高度に対してもコントラストを向上させることができるという顕著な効果がある。
【0031】
なお、上記実施の形態では、画像表示装置を屋外に設置する場合におけるコントラストの向上の効果について説明したが、屋内に設置する場合においても照明等の外光に対してコントラストの向上を図れることは言うまでもない。
【0032】
また、上記実施の形態では、庇と庇の間に発光素子列が一列配置される場合について説明したが、発光素子列が複数列配置される場合であってもよく、捕捉孔によるコントラストの向上が期待できる。
【0033】
また、上記実施の形態では、捕捉孔の形状が矩形である場合について説明したが、円形、楕円形等、他の形状であっても同様の効果が期待し得る。
【0034】
また、上記実施の形態では、捕捉孔の位置を発光素子間の中間に設ける例について説明したが、シェードの平坦部で発光素子の配置に影響を与えない場所であれば特に構わない。
【0035】
また、上記実施の形態では、凹部のサイズについては言及しなかったが、捕捉孔のサイズよりも大きければよい。
【0036】
また、上記実施の形態では、発光素子基板を被覆する樹脂をシリコーン樹脂と説明したが他の樹脂であってもよい。
【0037】
また、図において、同一符号は、同一または相当部分を示す。
【符号の説明】
【0038】
1 画像表示装置
2 発光素子
3 発光素子基板
4 シリコーン樹脂
4b 凹部
4c 表面
5 シェード
5a 発光素子孔
5b 捕捉孔
5c 平坦部
5d 庇
9 間隙
10 太陽光
11 入射光
12 反射光
13 目
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が格子状に配列された発光素子基板と、
前記発光素子基板の前面に配置され、前記発光素子の先端部を突出させる発光素子孔と外光を捕捉する捕捉孔とが設けられると共に前記発光素子間に前記発光素子列に沿って所定の方向に延びる庇が設けられたシェードと、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記シェードの平坦部の表面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記発光素子基板は前記発光素子の部位を除いて表面が樹脂で被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記樹脂の表面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記捕捉孔に対応する位置に前記樹脂の表面もしくは前記発光素子基板に達する凹部が形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記庇と直交する方向に対する前記捕捉孔の長さは、前記シェードの平坦部の表面から前記凹部の最深部までの距離の1/2以下に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記シェードと前記発光素子基板との間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記庇と直交する方向に対する前記捕捉孔の間隔は、前記間隙の2倍以上に設定されていることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項1】
複数の発光素子が格子状に配列された発光素子基板と、
前記発光素子基板の前面に配置され、前記発光素子の先端部を突出させる発光素子孔と外光を捕捉する捕捉孔とが設けられると共に前記発光素子間に前記発光素子列に沿って所定の方向に延びる庇が設けられたシェードと、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記シェードの平坦部の表面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記発光素子基板は前記発光素子の部位を除いて表面が樹脂で被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記樹脂の表面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記捕捉孔に対応する位置に前記樹脂の表面もしくは前記発光素子基板に達する凹部が形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記庇と直交する方向に対する前記捕捉孔の長さは、前記シェードの平坦部の表面から前記凹部の最深部までの距離の1/2以下に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記シェードと前記発光素子基板との間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記庇と直交する方向に対する前記捕捉孔の間隔は、前記間隙の2倍以上に設定されていることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−133176(P2012−133176A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285819(P2010−285819)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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