画像記憶装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気ディスク等の記憶媒体から画像を検索する画像記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種画像をファイルする電子ファイルシステムにおいては、ファイルした画像データを検索する場合、そのファイルを記憶する際に付しておいたファイル名を指定することにより、そのファイルを呼び出して表示部に表示し、これを操作者が目視で所望のファイルかどうか判断し、所望のファイルであれば、それを出力し、所望のファイルでなければ、別のファイルを呼び出すというような手順で処理していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような検索方法をとる場合、ファイル名を忘れてしまったときには、少数のファイルに絞って有効に検索することができず、やみくもに多くのファイルを読み出して所望のファイルを探さなければならず、作業が極めて煩雑となる。
【0004】本発明は、ファイル名を厳格に覚えていなくとも、容易に検索を行うことができる画像記憶装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の画像データを記憶した記憶媒体から画像データを読み出す読出手段と、原稿画像を読み取る読取手段と、操作者の指示に基づき、前記読取手段によって読み取られた画像データと前記記憶手段に記憶された画像データの全部または所定ページとを比較することにより画像を検索する画像検索手段とを有することを特徴とする。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例のシステム構成を示すブロック図である。
【0007】このシステムにおける画像形成装置5はスキャナ1とプリンタ2と原稿送り装置(以下、DFという)6を設けたものであり、通常は、DF6にセットした原稿をスキャナ1から読み込み、この画像データをプリンタ2から出力する。また、スキャナ1から読み込んだ画像データをファイリングする場合には、通信ライン3を介して光磁気ディスクドライブ4にデータを転送する。なお、本実施例の画像形成装置は、読み込んだ画像データをディジタル信号で処理することができ、様々な画像処理を取り扱えるようになっている。
【0008】図2は、このような画像形成装置において、前記ファイリング動作の制御を行うための構成を示すブロック図である。
【0009】装置本体5には、装置全体を制御するCPU12と、前記画像データに対する各種画像処理を司る画像処理ユニット21と、前記スキャナ1を制御するスキャナコントローラ16と、各種入力や表示を行う操作パネル10とが設けられている。
【0010】一方、光磁気ディスクドライブ4側には、図示のようなファイリングユニット11が設けられており、このファイリングユニット11には、光磁気ディスクドライブ4側の制御を司るCPU15と、光磁気ディスクドライブ4の動作を制御するディスクコントローラ19と、光磁気ディスクが着脱自在にセットされ、データのリードライトを行うディスクドライブユニット20と、画像データの展開用のメモリ18とを有する。
【0011】また、装置本体5とファイリングユニット11との間は、ファイリングインタフェース13によって接続されている。
【0012】図3は、装置本体5におけるスキャナ1や画像処理ユニット21等の構成を示すブロック図である。
【0013】CCDセンサ101は、原稿上の画像を読み取って、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の電気信号(画像信号)に変換する。
【0014】A/Dコンバータ102は、CCDセンサ101が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。
【0015】シェーディング補正部103は、A/Dコンバータ102からのデジタル信号に対し、シェーディング補正を施すものであり、色認識部104は、シェーディング補正部103の出力より、原稿上に付されたマーカー等による所定の色領域を認識するものである。そして、この色認識部104で読み取られた領域の座標は、CPU12内のRAMに記憶される。
【0016】色認識部104で色領域の認識が行われると、この認識領域を除いた画像データが、光色濃度変換部105に入力される。この光色濃度変換部105では、画像データを濃度情報に変換する。ここで濃度は、例えば16階調の多値画像データに変換され、その値が「0」なら最も薄く、「15」なら最も濃くなるように決められている。
【0017】次に、この多値画像データは、セレクタ106に入力される。このセレクタ106は、スキャナ1から入力された画像データと、光磁気ディスクから読み出された画像データとを選択するものである。
【0018】編集部107は、セレクタ106により選択された画像データに対し、各画素を所定の閾値と比較して2値の画像データに変換したり、画像の空間周波数を解析して原稿を文字データの部分と中間調や網点の部分に分離したり、あるいは色認識部104で識別されたマーカー指定領域だけを別に抜き出したりすることができる。
【0019】また、編集部107から出力された画像データは、2つのビットマップメモリ108、110へ出力される。つまり、スキャナ1からの画像データはビットマップメモリ108に、光磁気ディスクからの画像データはビットマップメモリ110に出力され、各メモリ108、110に展開された画像に対して一致回路109が1ビット単位でパターンマッチングを行い、2つの画像データが一致しているかどうか判定する。
【0020】図4は、前記操作パネル10の構成を示す平面図である。
【0021】この操作パネル10には、画像データのファイリングを指示するファイル操作キー40と、各種操作画面等を表示するLCD表示部41と、拡大縮小キー43と、カーソル/セットキー43〜46と、テンキー47と、リセットキー48と、スタートキー49等が設けられている。また、前記表示部41には通常、画像形成装置としての操作画面が表示されている。
【0022】次に、このような装置における動作について説明する。
【0023】図7は、画像のファイリング動作を示すフローチャートである。
【0024】まず、操作パネル10のファイル操作キー40を押し(S1)、表示部41に図4に示すメニュー選択画面を呼び出す(S2)。ここで画像入力を選択すれば(S3)、図5に示す画像番号入力画面に移行し(S4)、テンキー47により画像番号3を入力する(図6)。そして、「#」キー43を押すことにより(S5)、DF6に登載された一枚もしくは複数枚の原稿を一組として画像入力動作が行われる(S6)。
【0025】つまり、CPU12は、スキャナ1で読み取った多値画像データを、画像処理ユニット21、ファイリングインタフェース13を介してファイリングユニット11に送信する(S7)。そこで、ファイリングユニット11のCPU15は、ディスクコントローラ19を介してディスクドライブユニット20にセットされた光磁気ディスクに多値画像データの状態で記憶する(S8)。
【0026】図8は、画像の出力動作を示すフローチャートである。
【0027】この場合にも、まず、前記ファイル操作キー40を押し(S21)、図4に示す画面を表示させて(S22)、画像出力を選択すると(S23)、図5に示す画像選択画面に移行する(S24)。そして、図6に示すようにして、所望の画像データを選択し(S25)、「#」キー43を押すと(S26)、CPU12は、その指示をCPU15に伝えて前記光磁気ディスクに記憶した画像データをファイリングインタフェース13を介して前記画像処理ユニット21に送信する(S27)。これにより、CPU12は、画像データを出力する(S28)。
【0028】図9は、画像ファイルの検索動作を示すフローチャートである。
【0029】この場合も、まず、前記ファイル操作キー40を押し(S41)、図4に示す画面を表示させる(S42)。ここで画像検索を選択すると(S43)、図10に示す検索ガイド画面に移行し(S44)、これに従って検索したい原稿画像をDF6に登載しコピーキー(「#」キー43)を押す(S46)。
【0030】すると、CPU12からの指令に基づき、DF6は原稿画像をスキャナ1の画像読み取り位置にセットし(S47)、スキャナコントローラ16がスキャナ1の走査を開始して原稿画像をCCD101で読み取り(S48)、画像処理ユニット21を介して多値画像データがビットマップメモリ108に記憶される(S49)。
【0031】次に、CPU12からインタフェース13を介してCPU15に指令が送られ、光磁気ディスクに記憶されている1つ目のファイルの多値画像データが、ディスクコントローラ19により読み出され(S50)、メモリ18、インタフェース13を介して画像処理ユニット21のセレクタ106に送られ、ビットマップメモリ110に記憶される(S51)。
【0032】そこで、一致回路109によって各ビットマップメモリ108、110の内容が比較される(S52)。そして、両者が一致しなければ、一致するまで光磁気ディスクの画像データを次々に読み出してビットマップメモリ110にセットし、ビットマップメモリ108の内容と比較する動作を繰り返す(S53)。
【0033】なお、この比較処理は、全ビットの一致を比較するようにしても良いし、例えば全体の90%のデータが一致している場合に、両者が一致したと判定しても良い。また、検索用の原稿画像はディスクに記憶されている1ページ分の画像全体でなくても部分的な画像でも良い。
【0034】そして、一致回路109よりCPU12に一致信号が送られてきたならば、CPU12は一致した画像データの画像番号を第11図に示すように表示部41に表示する(S54)。このようにして、検索したい原稿をスキャナ1にかけることにより、光磁気ディスクの画像データを目視で確認することなく検索することができる。
【0035】なお、以上の実施例においては、画像の検索時に、検索用の読み取り原稿画像データと光磁気ディスクの画像ファイルデータとを全体で比較する構成について説明したが、検索用の読み取り原稿画像データとして、例えば表示ページのみを読み取り、これを光磁気ディスクの各画像ファイルの1枚目のデータと比較して検索を行うようにしても良い。
【0036】これは、上記S50において各ファイルの1枚目の画像データのみを読み出すことにより実施でき、その他の動作は上記実施例と同様である。このように、1ページ目だけで検索することにより、処理の迅速化を達成できる。また、各ビットマップメモリ108、110の容量を小さくできるのでコスト的にも有利である。
【0037】また、上記実施例では、多値画像データ同士を比較したが、圧縮後の画像データを比較しても良い。この場合、上記S48で読み取った多値画像データを編集部107で2値画像データに圧縮変換してビットマップメモリ108に記憶するとともに、上記S50で光磁気ディスクより読み出した多値画像データを編集部107で2値画像データに圧縮変換してビットマップメモリ110に記憶する。この後は、上記第1実施例と同様の動作で両画像データを比較し、一致する画像を探すことにより検索を行う。このようにして、比較するデータ量を多値から2値に減少し、処理の迅速化を達成できる。また、各ビットマップメモリ108、110の容量を小さくできるのでコスト的にも有利である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、画像検索時に検索用の原稿を読み取って各ファイル画像と比較することにより検索を行うことから、ファイル名をはっきり覚えていない場合にも、容易にファイル検索を行うことができる効果がある。
【0039】また、上記画像を比較する場合、予め設定した特定ページのみを比較したり、双方の圧縮データを比較すことにより、検索時間の短縮を図ることができ、さらに比較に使用するビットマップメモリの容量も小さくでき、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるシステム構成を示すブロック図である。
【図2】上記第1実施例におけるファイリング動作を行うための構成を示すブロック図である。
【図3】上記第1実施例におけるスキャナや画像処理ユニット等の構成を示すブロック図である。
【図4】上記第1実施例における操作パネルの構成を示す平面図である。
【図5】上記第1実施例における表示部の画像選択画面を示す平面図である。
【図6】図5に示す画像選択画面で画像番号を指定した状態を示す平面図である。
【図7】上記第1実施例におけるファイリング動作を示すフローチャートである。
【図8】上記第1実施例における画像出力動作を示すフローチャートである。
【図9】上記第1実施例における画像検索動作を示すフローチャートである。
【図10】上記第1実施例における画像検索時のガイド表示を示す平面図である。
【図11】上記第1実施例における画像検索時の検索結果表示を示す平面図である。
【符号の説明】
1…スキャナ、
2…プリンタ、
3…通信ライン、
4…光磁気ディスクドライブ、
5…装置本体、
6…原稿送り装置(DF)、
10…操作パネル、
11…ファイリングユニット、
13…ファイリングインタフェース、
12、15…CPU、
16…スキャナコントローラ、
18、108、110…メモリ、
19…ディスクコントローラ、
20…ディスクドライブユニット、
21…画像処理ユニット、
40…ファイル操作キー、
41…表示部、
43…拡大縮小キー、
43〜46…カーソル/セットキー、
47…テンキー、
48…リセットキー、
49…スタートキー、
101…CCDセンサ、
102…A/Dコンバータ、
103…シェーディング補正部、
104…色認識部、
105…光色濃度変換部、
106…セレクタ、
107…編集部、
109…一致回路。
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気ディスク等の記憶媒体から画像を検索する画像記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種画像をファイルする電子ファイルシステムにおいては、ファイルした画像データを検索する場合、そのファイルを記憶する際に付しておいたファイル名を指定することにより、そのファイルを呼び出して表示部に表示し、これを操作者が目視で所望のファイルかどうか判断し、所望のファイルであれば、それを出力し、所望のファイルでなければ、別のファイルを呼び出すというような手順で処理していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような検索方法をとる場合、ファイル名を忘れてしまったときには、少数のファイルに絞って有効に検索することができず、やみくもに多くのファイルを読み出して所望のファイルを探さなければならず、作業が極めて煩雑となる。
【0004】本発明は、ファイル名を厳格に覚えていなくとも、容易に検索を行うことができる画像記憶装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の画像データを記憶した記憶媒体から画像データを読み出す読出手段と、原稿画像を読み取る読取手段と、操作者の指示に基づき、前記読取手段によって読み取られた画像データと前記記憶手段に記憶された画像データの全部または所定ページとを比較することにより画像を検索する画像検索手段とを有することを特徴とする。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例のシステム構成を示すブロック図である。
【0007】このシステムにおける画像形成装置5はスキャナ1とプリンタ2と原稿送り装置(以下、DFという)6を設けたものであり、通常は、DF6にセットした原稿をスキャナ1から読み込み、この画像データをプリンタ2から出力する。また、スキャナ1から読み込んだ画像データをファイリングする場合には、通信ライン3を介して光磁気ディスクドライブ4にデータを転送する。なお、本実施例の画像形成装置は、読み込んだ画像データをディジタル信号で処理することができ、様々な画像処理を取り扱えるようになっている。
【0008】図2は、このような画像形成装置において、前記ファイリング動作の制御を行うための構成を示すブロック図である。
【0009】装置本体5には、装置全体を制御するCPU12と、前記画像データに対する各種画像処理を司る画像処理ユニット21と、前記スキャナ1を制御するスキャナコントローラ16と、各種入力や表示を行う操作パネル10とが設けられている。
【0010】一方、光磁気ディスクドライブ4側には、図示のようなファイリングユニット11が設けられており、このファイリングユニット11には、光磁気ディスクドライブ4側の制御を司るCPU15と、光磁気ディスクドライブ4の動作を制御するディスクコントローラ19と、光磁気ディスクが着脱自在にセットされ、データのリードライトを行うディスクドライブユニット20と、画像データの展開用のメモリ18とを有する。
【0011】また、装置本体5とファイリングユニット11との間は、ファイリングインタフェース13によって接続されている。
【0012】図3は、装置本体5におけるスキャナ1や画像処理ユニット21等の構成を示すブロック図である。
【0013】CCDセンサ101は、原稿上の画像を読み取って、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の電気信号(画像信号)に変換する。
【0014】A/Dコンバータ102は、CCDセンサ101が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。
【0015】シェーディング補正部103は、A/Dコンバータ102からのデジタル信号に対し、シェーディング補正を施すものであり、色認識部104は、シェーディング補正部103の出力より、原稿上に付されたマーカー等による所定の色領域を認識するものである。そして、この色認識部104で読み取られた領域の座標は、CPU12内のRAMに記憶される。
【0016】色認識部104で色領域の認識が行われると、この認識領域を除いた画像データが、光色濃度変換部105に入力される。この光色濃度変換部105では、画像データを濃度情報に変換する。ここで濃度は、例えば16階調の多値画像データに変換され、その値が「0」なら最も薄く、「15」なら最も濃くなるように決められている。
【0017】次に、この多値画像データは、セレクタ106に入力される。このセレクタ106は、スキャナ1から入力された画像データと、光磁気ディスクから読み出された画像データとを選択するものである。
【0018】編集部107は、セレクタ106により選択された画像データに対し、各画素を所定の閾値と比較して2値の画像データに変換したり、画像の空間周波数を解析して原稿を文字データの部分と中間調や網点の部分に分離したり、あるいは色認識部104で識別されたマーカー指定領域だけを別に抜き出したりすることができる。
【0019】また、編集部107から出力された画像データは、2つのビットマップメモリ108、110へ出力される。つまり、スキャナ1からの画像データはビットマップメモリ108に、光磁気ディスクからの画像データはビットマップメモリ110に出力され、各メモリ108、110に展開された画像に対して一致回路109が1ビット単位でパターンマッチングを行い、2つの画像データが一致しているかどうか判定する。
【0020】図4は、前記操作パネル10の構成を示す平面図である。
【0021】この操作パネル10には、画像データのファイリングを指示するファイル操作キー40と、各種操作画面等を表示するLCD表示部41と、拡大縮小キー43と、カーソル/セットキー43〜46と、テンキー47と、リセットキー48と、スタートキー49等が設けられている。また、前記表示部41には通常、画像形成装置としての操作画面が表示されている。
【0022】次に、このような装置における動作について説明する。
【0023】図7は、画像のファイリング動作を示すフローチャートである。
【0024】まず、操作パネル10のファイル操作キー40を押し(S1)、表示部41に図4に示すメニュー選択画面を呼び出す(S2)。ここで画像入力を選択すれば(S3)、図5に示す画像番号入力画面に移行し(S4)、テンキー47により画像番号3を入力する(図6)。そして、「#」キー43を押すことにより(S5)、DF6に登載された一枚もしくは複数枚の原稿を一組として画像入力動作が行われる(S6)。
【0025】つまり、CPU12は、スキャナ1で読み取った多値画像データを、画像処理ユニット21、ファイリングインタフェース13を介してファイリングユニット11に送信する(S7)。そこで、ファイリングユニット11のCPU15は、ディスクコントローラ19を介してディスクドライブユニット20にセットされた光磁気ディスクに多値画像データの状態で記憶する(S8)。
【0026】図8は、画像の出力動作を示すフローチャートである。
【0027】この場合にも、まず、前記ファイル操作キー40を押し(S21)、図4に示す画面を表示させて(S22)、画像出力を選択すると(S23)、図5に示す画像選択画面に移行する(S24)。そして、図6に示すようにして、所望の画像データを選択し(S25)、「#」キー43を押すと(S26)、CPU12は、その指示をCPU15に伝えて前記光磁気ディスクに記憶した画像データをファイリングインタフェース13を介して前記画像処理ユニット21に送信する(S27)。これにより、CPU12は、画像データを出力する(S28)。
【0028】図9は、画像ファイルの検索動作を示すフローチャートである。
【0029】この場合も、まず、前記ファイル操作キー40を押し(S41)、図4に示す画面を表示させる(S42)。ここで画像検索を選択すると(S43)、図10に示す検索ガイド画面に移行し(S44)、これに従って検索したい原稿画像をDF6に登載しコピーキー(「#」キー43)を押す(S46)。
【0030】すると、CPU12からの指令に基づき、DF6は原稿画像をスキャナ1の画像読み取り位置にセットし(S47)、スキャナコントローラ16がスキャナ1の走査を開始して原稿画像をCCD101で読み取り(S48)、画像処理ユニット21を介して多値画像データがビットマップメモリ108に記憶される(S49)。
【0031】次に、CPU12からインタフェース13を介してCPU15に指令が送られ、光磁気ディスクに記憶されている1つ目のファイルの多値画像データが、ディスクコントローラ19により読み出され(S50)、メモリ18、インタフェース13を介して画像処理ユニット21のセレクタ106に送られ、ビットマップメモリ110に記憶される(S51)。
【0032】そこで、一致回路109によって各ビットマップメモリ108、110の内容が比較される(S52)。そして、両者が一致しなければ、一致するまで光磁気ディスクの画像データを次々に読み出してビットマップメモリ110にセットし、ビットマップメモリ108の内容と比較する動作を繰り返す(S53)。
【0033】なお、この比較処理は、全ビットの一致を比較するようにしても良いし、例えば全体の90%のデータが一致している場合に、両者が一致したと判定しても良い。また、検索用の原稿画像はディスクに記憶されている1ページ分の画像全体でなくても部分的な画像でも良い。
【0034】そして、一致回路109よりCPU12に一致信号が送られてきたならば、CPU12は一致した画像データの画像番号を第11図に示すように表示部41に表示する(S54)。このようにして、検索したい原稿をスキャナ1にかけることにより、光磁気ディスクの画像データを目視で確認することなく検索することができる。
【0035】なお、以上の実施例においては、画像の検索時に、検索用の読み取り原稿画像データと光磁気ディスクの画像ファイルデータとを全体で比較する構成について説明したが、検索用の読み取り原稿画像データとして、例えば表示ページのみを読み取り、これを光磁気ディスクの各画像ファイルの1枚目のデータと比較して検索を行うようにしても良い。
【0036】これは、上記S50において各ファイルの1枚目の画像データのみを読み出すことにより実施でき、その他の動作は上記実施例と同様である。このように、1ページ目だけで検索することにより、処理の迅速化を達成できる。また、各ビットマップメモリ108、110の容量を小さくできるのでコスト的にも有利である。
【0037】また、上記実施例では、多値画像データ同士を比較したが、圧縮後の画像データを比較しても良い。この場合、上記S48で読み取った多値画像データを編集部107で2値画像データに圧縮変換してビットマップメモリ108に記憶するとともに、上記S50で光磁気ディスクより読み出した多値画像データを編集部107で2値画像データに圧縮変換してビットマップメモリ110に記憶する。この後は、上記第1実施例と同様の動作で両画像データを比較し、一致する画像を探すことにより検索を行う。このようにして、比較するデータ量を多値から2値に減少し、処理の迅速化を達成できる。また、各ビットマップメモリ108、110の容量を小さくできるのでコスト的にも有利である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、画像検索時に検索用の原稿を読み取って各ファイル画像と比較することにより検索を行うことから、ファイル名をはっきり覚えていない場合にも、容易にファイル検索を行うことができる効果がある。
【0039】また、上記画像を比較する場合、予め設定した特定ページのみを比較したり、双方の圧縮データを比較すことにより、検索時間の短縮を図ることができ、さらに比較に使用するビットマップメモリの容量も小さくでき、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるシステム構成を示すブロック図である。
【図2】上記第1実施例におけるファイリング動作を行うための構成を示すブロック図である。
【図3】上記第1実施例におけるスキャナや画像処理ユニット等の構成を示すブロック図である。
【図4】上記第1実施例における操作パネルの構成を示す平面図である。
【図5】上記第1実施例における表示部の画像選択画面を示す平面図である。
【図6】図5に示す画像選択画面で画像番号を指定した状態を示す平面図である。
【図7】上記第1実施例におけるファイリング動作を示すフローチャートである。
【図8】上記第1実施例における画像出力動作を示すフローチャートである。
【図9】上記第1実施例における画像検索動作を示すフローチャートである。
【図10】上記第1実施例における画像検索時のガイド表示を示す平面図である。
【図11】上記第1実施例における画像検索時の検索結果表示を示す平面図である。
【符号の説明】
1…スキャナ、
2…プリンタ、
3…通信ライン、
4…光磁気ディスクドライブ、
5…装置本体、
6…原稿送り装置(DF)、
10…操作パネル、
11…ファイリングユニット、
13…ファイリングインタフェース、
12、15…CPU、
16…スキャナコントローラ、
18、108、110…メモリ、
19…ディスクコントローラ、
20…ディスクドライブユニット、
21…画像処理ユニット、
40…ファイル操作キー、
41…表示部、
43…拡大縮小キー、
43〜46…カーソル/セットキー、
47…テンキー、
48…リセットキー、
49…スタートキー、
101…CCDセンサ、
102…A/Dコンバータ、
103…シェーディング補正部、
104…色認識部、
105…光色濃度変換部、
106…セレクタ、
107…編集部、
109…一致回路。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の画像データを記憶した記憶媒体から画像データを読み出す読出手段と;原稿画像を読み取る読取手段と;操作者の指示に基づき、前記読取手段によって読み取られた画像データと前記記憶手段に記憶された画像データの全部または所定ページとを比較することにより画像を検索する画像検索手段と;を有することを特徴とする画像記憶装置。
【請求項2】 請求項1において、前記読取手段によって読み取られた画像データを圧縮する圧縮手段を有し、前記画像検索手段は圧縮画像データ同士を比較、検索することを特徴とする画像記憶装置。
【請求項3】 請求項1または2において、前記画像検索手段が比較検索する所定ページの画像データとは、表紙ページの画像データであることを特徴とする画像記憶装置。
【請求項1】 複数の画像データを記憶した記憶媒体から画像データを読み出す読出手段と;原稿画像を読み取る読取手段と;操作者の指示に基づき、前記読取手段によって読み取られた画像データと前記記憶手段に記憶された画像データの全部または所定ページとを比較することにより画像を検索する画像検索手段と;を有することを特徴とする画像記憶装置。
【請求項2】 請求項1において、前記読取手段によって読み取られた画像データを圧縮する圧縮手段を有し、前記画像検索手段は圧縮画像データ同士を比較、検索することを特徴とする画像記憶装置。
【請求項3】 請求項1または2において、前記画像検索手段が比較検索する所定ページの画像データとは、表紙ページの画像データであることを特徴とする画像記憶装置。
【図1】
【図5】
【図2】
【図4】
【図6】
【図10】
【図3】
【図11】
【図7】
【図8】
【図9】
【図5】
【図2】
【図4】
【図6】
【図10】
【図3】
【図11】
【図7】
【図8】
【図9】
【特許番号】特許第3017851号(P3017851)
【登録日】平成11年12月24日(1999.12.24)
【発行日】平成12年3月13日(2000.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−214739
【出願日】平成3年7月31日(1991.7.31)
【公開番号】特開平5−37748
【公開日】平成5年2月12日(1993.2.12)
【審査請求日】平成10年6月29日(1998.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【参考文献】
【文献】特開 平2−104168(JP,A)
【登録日】平成11年12月24日(1999.12.24)
【発行日】平成12年3月13日(2000.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成3年7月31日(1991.7.31)
【公開番号】特開平5−37748
【公開日】平成5年2月12日(1993.2.12)
【審査請求日】平成10年6月29日(1998.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【参考文献】
【文献】特開 平2−104168(JP,A)
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