説明

画面表示用情報提供装置、画面表示用情報提供方法、及びプログラム

【課題】ユーザ端末の能力や使用環境に適した画面表示用情報をユーザ端末に提供する。
【解決手段】ユーザ端末に画面を表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置に、ユーザ端末の端末種別を判定する手段と、前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する手段と、端末種別と算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する手段と、端末環境に対応した表示方法に従って前記画面表示用情報を変換する手段と、変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末と、ユーザ端末にアプリケーションの画面を提供するサーバ装置とがネットワークを介して接続されたシステムにおいて、アプリケーションの画面をユーザ端末の環境に適合させて表示するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ユーザ端末のWebブラウザ上で通常のOSのデスクトップのような画面を表示させ、その画面上でアプリケーションを実行することを可能とした技術が提供され始めている。当該技術におけるアプリケーションは、ユーザ端末内にインストールされた通常のアプリケーションではなく、サーバ装置とユーザ端末間の連携により実現されるものである。
【0003】
上記のような技術はいわゆるWebOSと呼ばれるものであり、例えば図1に示す構成及び手順により実現される。なお、図1に示すものは一例であり、WebOSの実現の方法には種々のものがあり得る。
【0004】
図1に示すユーザ端末1は一般的なPCでありWebブラウザが実行されている。また、サーバ装置2は、ユーザ端末1で実行されるクライアントプログラムを提供するクライアントプログラム提供部21と、ユーザ端末1で実行されるクライアントプログラムからの要求によりデータや処理結果をユーザ端末1に提供する連携機能部22と、ユーザ端末1のWebブラウザ上でデスクトップ画面やアプリケーションとしての画面を描画するために必要なコンテンツ(画像データ、ファイル等)を保持しておくためのデータベース部23とを有している。ユーザ端末1とサーバ装置2はインターネット等のネットワークを介して接続されている。
【0005】
ユーザ端末1がサーバ装置2にログインすることにより、クライアントプログラムがユーザ端末1に提供され(ステップ1)、そのクライアントプログラムがユーザ端末1で実行されることにより、ユーザ端末1はサーバ装置2の連携機能部22にデスクトップ画面の描画に必要なデータを要求し(ステップ2)、当該データを取得することにより(ステップ3)、ユーザ端末1ではWebブラウザの画面上にウィンドウやボタンといったデスクトップを構成する要素が描画されデスクトップ画面が表示される。
【0006】
そして、例えば、ユーザによりデスクトップ画面上の特定のアプリケーションが選択されることにより、ステップ1〜3と同様に、そのアプリケーションに対応したクライアントプログラムがユーザ端末1に送信され、当該クライアントプログラムが実行されることにより、ユーザ端末1は必要に応じてサーバ装置2の連携機能部22にデータ取得やデータ処理等の要求を行い、必要なデータや処理結果を取得し、アプリケーションとしての画面を適宜表示する。なお、上記のクライアントプログラムとコンテンツはそれぞれ画面表示用情報である。
【0007】
これにより、ユーザ端末1上でアプリケーションの機能が実現され、ユーザ端末1を使用するユーザから見れば、あたかもユーザ端末1内にインストールされた通常のアプリケーションを使用する場合と同様の感覚でアプリケーションを使用できる。なお、本明細書において「アプリケーション」とは、特に断らない限り、通常のアプリケーションの意味に加えて、クライアントプログラムが実行されるユーザ端末1とサーバ装置2との間の連携により実現されるアプリケーションの意味も含むものとする。
【0008】
なお、本願に関連する先行技術文献として特許文献1、2がある。
【特許文献1】特開2001−306447号公報
【特許文献2】特開2004−200831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
さて、上記のようなシステムにおいては、ユーザは様々な場所から様々な種類のユーザ端末を用いてサーバ装置2にアクセスしてアプリケーションを利用することができる。従って、上記アプリケーションは、PC(パソコン)を用いてブロードバンド環境で利用される場合がある一方、電波状態の良くない環境で携帯端末を用いて利用される場合もあり得る。
【0010】
PC向けに準備されたアプリケーションを携帯端末を用いて使用する場合、アプリケーション実行の過程で表示されるコンテンツをサーバ装置2から取得するのに長い時間がかかったり、携帯端末で表示されるファイルや画像が見にくくなったりして、ユーザにとって不便である。
【0011】
また、ユーザ端末としてPCを使用してアプリケーションを利用する場合でも、ユーザ端末をネットワークに接続するための回線の状況によっては、コンテンツをサーバ装置2から取得する時間が長くなる場合があり、この場合もユーザにとって不便である。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、サーバ装置からユーザ端末に送られる画面表示用情報に基づきユーザ端末に画面が表示されるシステムにおいて、ユーザ端末の能力や使用環境に適した画面表示用情報をユーザ端末に提供するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題は、ネットワークを介して接続されたユーザ端末に画面を表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置であって、前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出手段と、前記端末種別判定手段により判定された端末種別と、前記時間算出手段により算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定手段と、前記端末環境判定手段により判定された前記端末環境に対応した表示方法を決定する表示方法決定手段と、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って前記画面表示用情報を変換する変換手段と、変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段とを有することを特徴とする画面表示用情報提供装置により解決される。
【0014】
前記画面表示用情報提供装置は、前記ユーザ端末からのアプリケーション実行要求に基づき、前記ユーザ端末にアプリケーションの画面を表示させるための前記画面表示用情報としてのプログラムを前記ユーザ端末に送信するプログラム送信手段を更に有し、前記表示方法決定手段は、前記アプリケーション実行要求に係るアプリケーションと前記端末環境とに対応した表示方法を決定するようにしてもよい。
【0015】
前記表示方法が所定の表示方法である場合に、前記変換手段は、前記ユーザ端末が前記アプリケーションにおける予め定めたコンテンツのみを表示するように前記プログラムを変換するようにしてもよい。
【0016】
また、前記表示方法が所定の表示方法である場合に、前記変換手段は、前記画面表示用情報としての画像データを縮小又は拡大することにより、複数段階のサイズに対応した複数の画像データを生成し、ある第1の段階の画像データよりもサイズの大きな次の第2の段階の画像データを所定の数に分割し、分割した各画像データとそれに対応する前記第1の段階の画像データの各部分とを結び付けるリンク情報を生成するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明は、アプリケーションサーバ装置にネットワークを介して接続された画面表示用情報提供装置であって、ネットワークを介して接続されたユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出手段と、前記端末種別判定手段により決定された端末種別と、前記時間算出手段により算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定手段と、前記ユーザ端末からアプリケーション実行要求を受信し、前記ユーザ端末に当該アプリケーション実行要求に係るアプリケーションの画面を表示させるための画面表示用情報を前記アプリケーションサーバ装置に要求する要求手段と、前記端末環境判定手段により判定された前記端末環境と前記アプリケーション実行要求に係るアプリケーションとに対応した表示方法を決定する表示方法決定手段と、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って、前記アプリケーションサーバ装置から取得する画面表示用情報を変換する変換手段と、変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する送信手段とを有することを特徴とする画面表示用情報提供装置として構成することもできる。
【0018】
また、本発明は、複数のアプリケーションサーバ装置及びユーザ端末にネットワークを介して接続され、アプリケーションサーバ装置が提供するアプリケーションに関する画面を前記ユーザ端末に表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置であって、前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、少なくとも前記端末種別を用いて前記ユーザ端末に対応する表示方法を決定する表示方法決定手段と、前記アプリケーションサーバ装置から画面表示用情報を取得し、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って当該画面表示用情報を変換する変換手段と、変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段とを有することを特徴とする画面表示用情報提供装置として構成することもできる。
【0019】
更に、本発明は、上記各画面表示用情報提供装置において、コンピュータを当該画面表示用情報提供装置を構成する各手段として機能させるプログラムとして構成することもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、サーバ装置からユーザ端末に送られる画面表示用情報に基づきユーザ端末に画面が表示されるシステムにおいて、ユーザ端末の能力や使用環境に適した画面表示用情報をユーザ端末に提供するための技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
<第1の実施の形態>
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0022】
(システム構成、処理概要)
図2に本実施の形態におけるシステム構成図を示す。図2に示すように、本実施の形態のシステムは、サーバ装置3とユーザ端末1とを有し、サーバ装置3とユーザ端末1はネットワーク4により接続されている。サーバ装置3は、ユーザ情報格納部31、試験用プログラム格納部32、画面表示変換用データ格納部33、クライアントプログラム格納部34、コンテンツ格納部35、表示用コンテンツ格納部36、通信制御部37、ユーザ認証部38、端末識別部39、端末環境判定部40、連携・画面表示変換機能部41、及びAP処理機能部42を有する。
【0023】
ユーザ情報格納部31は、ユーザID、パスワード等を格納する。これらはユーザ登録により予め格納されるものである。また、ユーザ情報格納部31は、サーバ装置3が受信するデータ(パケット)がどのユーザIDに対応するかを識別可能とするために、ユーザ端末1の端末識別情報をユーザIDと対応付けて保持する。端末識別情報は、サーバ装置3がユーザ端末1から受信するデータに含まれるものであり、例えばアドレス情報である。この端末識別情報はユーザ端末1からのログイン毎に更新されるものである。
【0024】
試験用プログラム格納部32は、ユーザ端末1の使用環境(ユーザ端末の性能及び回線状況)を測定するための試験用プログラムを格納する。画面表示変換用データ格納部33は、ユーザ端末1の使用環境の判定結果や、ユーザ端末1の使用環境に応じてどのように画面表示を行うかを決定するための各種テーブルデータを格納する。クライアントプログラム格納部34は、ユーザ端末1のWebブラウザ画面上にデスクトップ画面を表示するためのクライアントプログラムと、各アプリケーションに対応するクライアントプログラムを格納する。なお、ユーザ端末でクライアントプログラムが実行されることにより、ユーザ端末に各種の画面が表示されるので、クライアントプログラムは画面表示用情報の1つである。
【0025】
コンテンツ格納部35は、デスクトップ画面表示用のコンテンツ、及び各アプリケーションにおいて使用されるコンテンツ(画像データ、及び、表計算アプリケーションであれば表のファイル、ワープロアプリケーションであれば文書ファイル等)等を格納する。また、表示コンテンツ格納部36は、AP処理機能部42により取得されたコンテンツを連携・画面表示変換機能部41により変換したコンテンツを格納する。なお、コンテンツも画面表示用情報の1つである。
【0026】
通信制御部37は、サーバ装置3がネットワーク4を介してユーザ端末1とデータ通信を行うための機能部である。ユーザ認証部38は、ユーザがユーザ端末1においてログイン操作を行うことによりユーザ端末1から送信されるユーザID、パスワードを受信し、ユーザ情報格納部31に格納されているデータと比較することによりユーザ認証を行う。ユーザ認証に成功すれば、以降のアクセスを許容し、ユーザ認証に失敗すれば以降のアクセスを拒否する。
【0027】
端末識別部39は、ユーザ端末1から受信するデータ(パケット)に含まれる情報に基づきユーザ端末1の種別を判別する。具体的には、ユーザ端末1から受信するデータに含まれるWebブラウザの種類によりユーザ端末1の種別を判別することができる。例えば、ユーザ端末1から受信するデータに含まれるWebブラウザの情報がブラウザAを表すものであれば当該ユーザ端末1は一般的なパソコンであると判定し、それ以外を表すものであれば、携帯端末であると判定できる。また、端末識別部39は、ユーザ端末1から受信するデータに含まれる端末識別情報を用いてユーザ情報格納部31を参照することにより、ユーザ端末1から受信するデータに対応するユーザIDを取得し、それを連携・画面表示変換機能部41に送ることができ、連携・画面表示変換機能部41はユーザ毎の処理を行うことが可能になる。なお、ユーザIDはユーザ端末1から受信するデータに含まれることとしてもよい。
【0028】
端末環境判定部40は、試験用プログラム格納部32から読み出した試験用プログラムをユーザ端末1に送信してから、ユーザ端末1における当該試験用プログラムの実行結果を受信するまでの時間と、ユーザ端末1の種別(本実施形態では、PC又は携帯端末)とに基づきユーザ端末1の端末環境を判定する。
【0029】
連携・画面表示変換機能部41は、ユーザ端末1からの要求に応じて、クライアントプログラムや種々のコンテンツをユーザ端末1に提供したり、ユーザ端末1からの要求に応じた処理(アプリケーションの機能を実現するために必要な処理)を行い、処理の結果をユーザ端末1に提供したりする連携機能を有するとともに、端末環境に応じてユーザ端末1が適切に画面を表示できるようにクライアントプログラムを変換したり、ユーザ端末に送信することとなるコンテンツをユーザ端末での表示に適するように変換(分割等)したりする変換機能を有している。
【0030】
AP処理機能部42は、サーバ装置3がサポートするアプリケーションの機能を提供する機能部であり、クライアントプログラムが実行されるユーザ端末1からの要求に基づき、アプリケーションとしての処理を行って結果を返したり、ユーザ端末1から要求されたデータ(コンテンツ、クライアントプログラム等)をユーザ端末1に返したりする機能を備えている。図2に示す例では、3種類のAP処理機能部42を備え、3種類のアプリケーションをサポートしていることを示している。
【0031】
サーバ装置3はコンピュータに上記各機能部の機能を実現させるためのプログラムを当該コンピュータに実行させることにより実現可能である。第2の実施の形態でも同様である。そのようなコンピュータの構成の一例を図3に示す。図3に示すように、このコンピュータは、CPU51、メモリ52、DVD等の記録媒体を読み取る読み取り装置53、入出力装置54、ハードディスク等の記憶装置55、及び通信装置56を有する。上記プログラムは、DVD等から読み取り装置53を介してコンピュータにインストールしてもよいし、通信装置56を介してネットワークからダウンロードすることとしてもよい。ユーザ端末1は、一般的なパソコンや携帯端末である。
【0032】
次に、図4に示すシーケンスチャートを参照して、本実施の形態のシステムの全体の処理シーケンスを説明する。
【0033】
ユーザ端末1がサーバ装置3にアクセスすると(ステップ11)、サーバ装置3は、ユーザ端末1から受信するデータに含まれるブラウザ情報に基づき、アクセスしたユーザ端末1がPCか携帯端末であるかを識別し、識別結果をユーザ端末1の端末識別情報とともに記憶手段に保持しておく。
【0034】
続いて、サーバ装置3はユーザ端末1に認証用画面を送信する(ステップ12)。ユーザ端末1にユーザIDとパスワードが入力され、それらがサーバ装置3に送られ(ステップ13)、認証処理が行われる(ステップ14)。ここでの認証は成功したものとする。
【0035】
続いて、サーバ装置3は、ユーザ端末1に試験用プログラムを送信する(ステップ15)。ユーザ端末1において試験用プログラムが実行され(ステップ16)、実行終了通知がサーバ装置3に返される(ステップ17)。サーバ装置3は、試験用プログラムを送信してから実行終了通知を受信するまでの時間と、端末種別とに基づき、ユーザ端末1の環境(端末環境と呼ぶ)を決定し、それを記憶装置に保持しておく(ステップ18)。
【0036】
続いて、サーバ装置3は、ユーザ端末1にデスクトップ画面を表示させるためのクライアントプログラムをユーザ端末1に送信する(ステップ19)。なお、ここで、サーバ装置3は、ユーザ端末1の端末環境に適したデスクトップ画面を表示するためのクライアントプログラムを選択して送信することとしてもよい。
【0037】
ユーザ端末1では、デスクトップ画面表示用のクライアントプログラムが実行され、適宜サーバ装置3からコンテンツを取得することによりデスクトップ画面を表示する。
【0038】
続いて、ユーザ端末1において、あるアプリケーションが選択されたものとする。例えば、ユーザがユーザ端末1のデスクトップ画面上に表示された特定のアプリケーションを示すアイコンをクリックしたものとする。
【0039】
すると、当該アプリケーションの実行要求(AP実行要求と表記する)がサーバ装置3に送信される(ステップ20)。このAP実行要求は、ユーザ端末1の端末識別情報とアプリケーションIDを含む。AP実行要求を受信したサーバ装置3は、AP実行要求に係るアプリケーションと、ユーザ端末1の端末環境とから、ユーザ端末1に表示する画面の表示方法を決定する(ステップ21)。そして、要求に係るアプリケーションに対応するクライアントプログラムを取得するとともに、そのクライアントプログラムを、上記決定した表示方法での表示ができるように変換するとともに、当該クライアントプログラムにより表示されることになるコンテンツの変換を必要に応じて行っておく(ステップ22)。なお、クライアントプログラムを変換するとは、クライアントプログラムの記述内容(特に画面表示のためのレイアウト等を記述する部分)を変換することのほか、クライアントプログラムが参照する画面表示のためのフォーマットデータを変換したり選択したりすることを含むものである。以下同様である。
【0040】
サーバ装置3は、上記のようにして変換したクライアントプログラムをユーザ端末1に送信する(ステップ23)。ユーザ端末1ではクライアントプログラムが実行され、コンテンツをサーバ装置3に要求して取得することにより、アプリケーションとしての画面を表示する。また、ユーザ端末1上でユーザによる操作が行われると、その操作に応じて要求(例えば次画面の要求)がサーバ装置3に送られ(ステップ24)、要求に対応したデータ(例えば次画面のデータやコンテンツ、また、要求に係る機能を実現するためのクライアントプログラムである場合もある)がサーバ装置3からユーザ端末1に送信される(ステップ25)。ステップ24、25の処理が繰り返されることによりアプリケーションによる処理が実行される。ステップ24、25でも、コンテンツ及びクライアントプログラムは、ステップ18で決定した表示方法を実現できるように適宜変換される。
【0041】
本実施の形態では、上記のように試験用プログラムを送信し、実行終了通知を受信する間の時間を用いて端末環境を決定しているので、ユーザ端末の機器仕様や回線環境を予め登録することなくユーザ端末の環境に応じたアプリケーション画面を提供できる。
【0042】
なお、サーバ装置3の機能構成は上述したものに限らず、次のように構成してもよい。つまり、当該サーバ装置3は、ネットワークを介して接続されたユーザ端末に画面を表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置であって、その画面表示用情報提供装置に、前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出手段と、前記端末種別判定手段により判定された端末種別と、前記時間算出手段により算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定手段と、前記端末環境判定手段により判定された前記端末環境に対応した表示方法を決定する表示方法決定手段と、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って前記画面表示用情報を変換する変換手段と、変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段とを備える。
【0043】
なお、この構成における端末種別判定手段は端末識別部39に対応し、時間算出手段、及び端末環境判定手段は端末環境判定部40に対応し、表示方法決定手段、変換手段、及び画面表示用情報送信手段は連携・画面表示変換機能部41に対応する。
【0044】
(サーバ装置の処理の詳細)
次に、サーバ装置3の処理の詳細を図5のフローチャートに沿って説明する。
【0045】
ユーザ端末1がサーバ装置3にアクセスすることにより、まず、端末識別部39が、ユーザ端末1から受信したデータに含まれるブラウザ情報からユーザ端末1の種別を判定し、その結果(PC又は携帯端末)をユーザ端末1の端末識別情報とともに端末環境判定部40を介して画面表示変換用データ格納部33に格納する(ステップ31)。
【0046】
続いて、ユーザ認証部38は、ユーザ端末1に認証用画面表示用データを送信する。ユーザがユーザ端末1に表示された認証用画面からユーザIDとパスワードを入力し、ログイン操作を行うことにより、ユーザIDとパスワードがサーバ装置3に送られ、サーバ装置3のユーザ認証部38がユーザ認証を行う(ステップ32)。
【0047】
ユーザ認証がOKであれば、端末環境判定部40が試験用プログラム格納部32から試験用プログラムを読み出し、それをユーザ端末1に通信制御部37を介して送信する(ステップ33)。また、端末環境判定部40は、試験用プログラムをユーザ端末1に送信した時刻を、ユーザ端末1の端末識別情報とともに画面表示変換用データ格納部33に格納する。試験用プログラムは例えばユーザ端末1で使用されているWebブラウザ上で動作するスクリプト言語で記述されたプログラムであり、描画処理、演算処理、画像処理等を行い、処理が終了したらサーバ装置3に実行終了通知を送信するプログラムである。
【0048】
端末環境判定部40がユーザ端末1から送信された実行終了通知を受信すると、それを受信した時刻から画面表示変換用データ格納部33に格納されている送信時刻を引くことにより、試験用プログラムを送信してからその実行終了通知を受信するまでにかかった時間Rを算出する(ステップ44)。そして、その時間Rと予め定めた時間T(例えば10秒)とを比較して、ユーザ端末1の応答速度(端末の処理速度と、現在の回線速度を含む意味)が"高速"であるか"低速"であるかを判定する(ステップ35)。例えば、RがTを超えていれば"低速"と判定し、RがT以下であれば"高速"であると判定する。
【0049】
そして、端末環境判定部40は、上記の"低速"か"高速"かの判定結果と、画面表示変換用データ格納部33に格納されているユーザ端末1が"PC"か"携帯"かの判定結果と、画面表示変換用データ格納部33に格納されている端末環境判定テーブルとから、ユーザ端末1の端末環境を決定する(ステップ36)。
【0050】
図6に、端末環境判定テーブルの例を示す。図6に示すように、端末環境判定テーブルには、端末種別毎、応答速度毎に端末環境が格納されている。本実施形態では、端末環境としてHQ(高品質)、LQ(低品質)、SLQ(超低品質)を図6に示すとおりに定義している。例えば、ユーザ端末1の種別が"携帯"であると判定され、応答速度が"低速"と判定された場合には、端末環境判定部40は、端末環境判定テーブルに基づき、そのユーザ端末1の端末環境はSLQであると判定し、それを端末識別情報とともに画面表示変換用データ格納部33に格納しておく。
【0051】
図5に戻り、続いて、連携・画面表示変換機能部41は、クライアントプログラム格納部34からデスクトップ画面表示用のクライアントプログラムを読み出し、それを通信制御部37を介してユーザ端末1に送信する(ステップ37)。ユーザ端末1においてクライアントプログラムが実行されると、連携・画面表示変換機能部41はデスクトップ画面に表示されるコンテンツの要求をユーザ端末1から受信し、必要なコンテンツを表示コンテンツ格納部36から取得してユーザ端末1に送信する。その後、ユーザ端末1のデスクトップ画面上で特定のアプリケーションが選択されると、そのアプリケーションIDとユーザ端末1の端末識別情報を含むアプリケーション実行要求がユーザ端末1からサーバ装置3に送信される。
【0052】
連携・画面表示変換機能部41は通信制御部37を介してアプリケーション実行要求を受信し(ステップ38)、アプリケーション実行要求のデータからアプリケーションIDとユーザ端末1の端末識別情報を取得する。そして、画面表示変換用データ格納部33から、そのユーザ端末1の端末環境(LQ、HQ、又はSLQ)を取得し、その端末環境と、画面表示変換用データ格納部33に格納されている処理パターンテーブルと、表示方法決定テーブルとから当該ユーザ端末1に対する当該アプリケーションについての画面の表示方法を決定する(ステップ39)。
【0053】
図7に処理パターンテーブルの例を示す。図7に示すように、処理パターンテーブルにはアプリケーションID毎に処理パターンが格納されている。図8に、表示方法決定テーブルの一例を示す。表示方法決定テーブルは、各処理パターンについて端末環境毎に表示方法が記録されている。
【0054】
例えば、アプリケーション実行要求に係るアプリケーションIDが1でありユーザ端末1の端末環境がSLQである場合において、連携・画面表示変換機能部41は、処理パターンテーブルを参照し、アプリケーション実行要求に係るアプリケーションがPT1に対応するものであると判定し、表示方法決定テーブルを参照することにより当該ユーザ端末1に対する表示方法は「重要な3項目まで画面に表示し、大容量データは分割表示」であると判定する。
【0055】
図5に戻り、次に、連携・画面表示変換機能部41は、アプリケーション実行要求に対応するAP処理機能部42に対してクライアントプログラム及びコンテンツを要求する。要求を受けたAP処理機能部42は、当該アプリケーションに対応するクライアントプログラムをクライアントプログラム格納部34から取得するとともに、当該アプリケーションの画面としてユーザ端末1に表示することとなるコンテンツ(画像データ、ファイル等)をコンテンツ格納部35から取得し、クライアントプログラムとコンテンツとを連携・画面表示変換機能部41に渡す(ステップ40)。
【0056】
連携・画面表示変換機能部41は、ステップ36において決定した表示方法に基づく表示がユーザ端末1においてできるように必要に応じて(表示方法がノーマルでない場合に)クライアントプログラムとコンテンツの変換を行う(ステップ41)。なお、具体的な表示方法及び変換方法の例については後述する。そして、連携・画面表示変換機能部41は、変換した表示コンテンツを表示コンテンツ格納部36に格納するとともに、変換したクライアントプログラムをユーザ端末1に送信する(ステップ42)。なお、クライアントプログラムとともにコンテンツの一部をユーザ端末1に送信することとしてもよい。
【0057】
その後、ユーザ端末1でクライアントプログラムが実行されることにより、ユーザ端末1は画面表示に必要なコンテンツをサーバ装置3に要求し、サーバ装置3はコンテンツをユーザ端末1に送信する(ステップ43、44)。このステップ43、44の処理が繰り返される。また、ステップ43、44の処理として、連携・画面表示変換機能部41は、ユーザ端末1から要求されたコンテンツが表示コンテンツ格納部36に無い場合には、コンテンツの取得をAP処理機能部42に要求し、AP処理機能部42は要求に係るコンテンツを連携・画面表示変換機能部41に渡す。連携・画面表示変換機能部41は、表示方法に応じて必要であればコンテンツの変換を行い、それを表示コンテンツ格納部36に格納するとともに一部又は全部のコンテンツをユーザ端末1に送信する。
【0058】
また、連携・画面表示変換機能部41は、アプリケーションとしての処理要求(例えば文書ファイル中の文字検索)をユーザ端末1から受信した場合には、その処理要求をAP処理機能部42に渡す。AP処理機能部42は、要求に係る処理を行い、処理結果(例えば検索結果であるファイル中の文字の位置等)を連携・画面表示変換機能部41に渡し、連携・画面表示変換機能部41は処理結果をユーザ端末1に送信する。このような処理が行われることにより、ユーザ端末1においてアプリケーションによる処理が実現される。
【0059】
次に、表示方法及び変換方法の具体例について説明する。
【0060】
図8の表示方法決定テーブルのPT2の欄に示す"線形分割"は、ワープロアプリケーション等のエディタアプリケーションを端末環境がSLQのユーザ端末1が使用する場合に行われるものである。
【0061】
連携・画面表示変換機能部41は、ステップ36において決定した該当ユーザ端末1に対する表示方法が"線形分割"であることを認識すると、ステップ41において、クライアントプログラムの画面表示のレイアウトに係る部分等を、"線形分割"されたテキストを表示するのに適した画面をユーザ端末1上に表示できるように変換して送信する。また、エディタアプリケーションでは、ユーザ端末1からの要求に基づき、当該アプリケーションに対応するAP処理機能部42が編集対象のファイルをコンテンツ格納部35から取得し、連携・画面表示変換機能部41に渡す。そして、上記編集対象のファイル内のテキストを予め定めた文字数毎に分割し、分割した各テキストを、そのテキスト自身の識別情報とその前後関係を識別するための情報を付けて表示コンテンツ格納部36に格納し、分割された1つのテキストを前後関係を識別するための情報とともにユーザ端末1に送信する。
【0062】
ユーザ端末1では、上記テキストを表示したアプリケーション画面が表示されるとともに、テキストがスクロールされ、別のテキストが必要になった場合に、それをサーバ装置3に要求し、連携・画面表示変換機能部41は要求されたテキストを表示コンテンツ格納部36から取得し、ユーザ端末1に送信する。
【0063】
図8のPT1は本実施の形態ではメーラに対応するものである。ユーザ端末1に表示されるメーラ画面の各部分はヘッダ(ヘッダはクライアントプログラム中に記述される)で識別することができる。本実施の形態では、ヘッダ毎に重要度を対応付けた重要度テーブルを画面表示変換用データ格納部33に格納している。図9に重要度テーブルの一例を示す。また、画面表示変換用データ格納部33は更に、図10に示す画面構成パターンテーブル及び図11に示すアイコン化テーブルを有している。なお、図9における"意味"はヘッダの意味を分かりやすくするために記載したものであり、処理の中で使用される情報ではない。
【0064】
図5のステップ36において"重要な3項目までの画面表示"を行うと決定された場合、連携・画面表示変換機能部41は、図5のステップ41の変換処理において重要度テーブルから重要度の高い順で3つのヘッダを抽出する。図9の例ではDate, From,Subjectを選択する。そして、連携・画面表示変換機能部41は、ユーザ端末1においてDate, From,Subjectの項目のみが表示されるようにクライアントプログラムの画面表示に係る部分を変更する。また、Date, From,Subjectに対応するコンテンツを適宜変換する。例えば、Subjectが長い場合には、要約をする。また、図11に示すアイコン化テーブルを参照して、 Fromに対応するコンテンツ(送信者アドレス等)をアイコンデータにしたりする。
【0065】
本実施の形態では、表示する項目に応じてどのような画面表示を行うかを示すフォーマットを予め定めてあり、それが図10に示すように画面構成パターンテーブルに格納されている。そして、連携・画面表示変換機能部41は、クライアントプログラムを変換する際にこの画面構成パターンテーブルから、表示する項目に対応するフォーマットデータを取得し、クライアントプログラムをこのフォーマットデータを参照するように変換する。あるいは、クライアントプログラムにこのフォーマットデータを組み込む。ユーザ端末1には、クライアントプログラムとフォーマットデータが送信され、ユーザ端末1においてクライアントプログラムは、このフォーマットデータを参照することにより適切な画面を生成するとともに、サーバ装置3から変換済のコンテンツデータを取得してメーラの画面を表示する。
【0066】
また、3項目が表示されているユーザ端末1上の画面においてスクロール等が行われることによりメールの本文が表示される。この場合は、クライアントプログラムの機能により、メール本文のデータの要求がサーバ装置3に送信され、サーバ装置3におけるメールに対応するAP処理機能部42がメール本文のデータをコンテンツ格納部35から取得し、連携・画面表示変換機能部41に渡し、連携・画面表示変換機能部41がそれをユーザ端末1に送信する。
【0067】
処理パターンがPT1で、端末環境がSLQの場合には、上記の3項目表示を行うとともにメーラの本文の欄に表示されるテキストを、PT2の場合と同様にして分割して表示する。
【0068】
このような表示方法を採用することにより、携帯電話機のように小さい画面でも、重要度の高い情報をいち早く確認することが可能となる。
【0069】
次に、処理パターンがPT3の場合の例について説明する。PT3は、ブラウザ等のコンテンツビューア等の場合であり、表示方法決定テーブルに示すように、端末環境がSLQである場合に画面のブロック分割を行う。本実施の形態におけるブロック分割の方法を図12〜図13を参照して説明する。ここでは、連携・画面表示変換機能部41は、画面表示用情報としての画像データを縮小又は拡大することにより、複数段階のサイズに対応した複数の画像データを生成し、ある第1の段階の画像データよりもサイズの大きな次の第2の段階の画像データを所定の数に分割し、分割した各画像データとそれに対応する前記第1の段階の画像データの各部分とを結び付けるリンク情報を生成する処理を行っている。より具体的には下記のとおりである。
【0070】
サーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41が該当アプリケーションに対応するコンテンツ(画像データ)をAP処理機能部42から取得すると、そのコンテンツを図12に示すように縮小、拡大、分割等して表示コンテンツ格納部36に格納する。
【0071】
図12に示す例では、連携・画面表示変換機能部41がコンテンツAを取得した場合、コンテンツAの縮小データ、コンテンツAの原画を4つに分割した原画分割データA−a〜A−d、及び、原画分割データのおのおのを拡大して4つに分割した拡大データA−a−1〜A−c−4を生成し、表示コンテンツ格納部36に格納する。また、コンテンツAの縮小データにおける原画分割データA−a〜A−dの各位置に対応する部分と、その部分に対応する原画分割データはリンク付けされている。例えば、原画分割データA−a〜A−dの各位置の情報に対応付けられた原画分割データの識別情報を保持する。同様に、各原画分割データにおける4分割した各部分と、その部分に対応する拡大データもリンク付けされている。表示コンテンツ格納部36に格納されるコンテンツは、コンテンツ自身(画像データ)に加えてリンク付けのためのデータを含むものである。
【0072】
なお、上記の例では、縮小、原画、拡大の3階層としているが、縮小及び拡大の程度や階層の数は上記の例に限るものではない。コンテンツデータのサイズに応じて適宜決めてよい。例えば、1/100縮小、1/50縮小、1/10縮小、原画の4階層としてもよい。また、分割の方法も適宜決めてよい。
【0073】
上記のように3階層にした場合におけるユーザ端末1での画面表示例を図13に示す。図13に示すように、ユーザ端末1の画面が3段に分割され、最上段に縮小データが表示され、最上段でユーザにより選択された部分(図13の斜線の部分、以下同様)に対応する原画分割データが中段に表示され、中段で選択された部分に対応する拡大データが最下段に表示される。
【0074】
この場合、例えば、ユーザ端末において最上段のコンテンツAでA−cに対応する部分が新たに選択されたことに応じてコンテンツデータ送信要求がユーザ端末1からサーバ装置3に送られ、サーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41は、原画分割データA−cにリンク付けされたA−c−1、A−c−2、A−c−3、及びA−c−4とを表示コンテンツ格納部36から取得してユーザ端末1に送信する。なお、原画分割データA−a〜A−dは既にユーザ端末1に送信済みである。
【0075】
ユーザ端末1には、拡大データのうちの1つが表示され、最下段でのスクロールによりA−c−1以外の拡大データ(A−c−2、A−c−3、又はA−c−4)を即座に表示できる。また、スクロールによりユーザ端末1が保持している範囲外のコンテンツデータが必要になった場合には、そのデータをサーバ装置3に要求し、サーバ装置3からそれを受信して表示する。
【0076】
また、この場合のクライアントプログラムの変換(図5のステップ41)としては、図13に示すような画面を表示できるようにフォーマットデータを変更したり、スクロールに応じてサーバ装置3にコンテンツデータを要求する処理を行う部分を加えたりする変換を行うことになる。また、ここで説明した画像分割の方法は、メーラにおいて画像データからなる添付ファイルをユーザ端末1に提供する場合にも使用できる。つまり、サーバ装置3において、添付ファイルがコンテンツ格納部35が読み出されて連携・画面表示変換機能部41に渡された段階で、連携・画面表示変換機能部41は上記の階層的分割を行って、表示コンテンツ格納部36に格納し、ユーザ端末1からの要求に基づき分割データを送信する。なお、いうまでもなく、上記のような階層的な分割を行うことのほか、テキストの場合と同様にして、画像データを所定のサイズ毎に単純に分割することとしてもよい。
【0077】
上記のような階層的な分割表示を採用することにり、ユーザ端末1の利用者は、コンテンツの全体を把握すると同時に、詳細な内容を把握できる。また、その詳細な内容が全体の中のどの部分に対応するかを容易に把握できる。
【0078】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では各AP処理機能部が同一サーバ装置3内にある構成を示したが、AP処理機能部を別のサーバ装置(APサーバ装置と呼ぶ)に備えてもよい。全体のシステム構成を図14に示す。図14に示すように、本実施の形態では、サーバ装置3に複数のAPサーバ装置5がネットワーク4を介して接続される。複数のAPサーバ装置5はそれぞれ独自のアプリケーションサービスを提供する装置である。
【0079】
本実施の形態のサーバ装置3の構成を図15に示し、APサーバ装置5の構成を図16に示す。
【0080】
図15に示すように、この場合のサーバ装置3は、AP処理機能部42がなく、APサーバ装置5との通信を行うためのAPサーバ通信制御部43が追加された点が図2に示した構成と異なる。また、この構成におけるクライアントプログラム格納部34は、デスクトップ画面表示用のクライアントプログラムのように、アプリケーションの種類に依存しない機能をユーザ端末1に実現させるためのクライアントプログラムが格納される。また、コンテンツ格納部35は、各APサーバ装置5が提供するアプリケーションに関係するコンテンツのデータを格納し、表示コンテンツ格納部36は、デスクトップ画面表示用のコンテンツのようにアプリケーションの種類に依存しないコンテンツと、アプリケーションに関係するコンテンツを変換した表示用コンテンツを格納する。また、各格納部は、コンテンツをユーザIDとアプリケーションIDに対応付けて格納しており、連携・画面表示変換機能部41は、ユーザIDとアプリケーションIDを用いることにより、ユーザ毎、アプリケーション毎にコンテンツを取得して、コンテンツをユーザ端末1に送信したり、処理のためにコンテンツを該当APサーバ装置5に送信することができる。
【0081】
また、図16に示すようにAPサーバ装置5は、サーバ装置3との通信を行うためのサーバ装置通信制御部61と、AP処理機能部62と、クライアントプログラム格納部64とを有する。AP処理機能部62は、第1の実施の形態で説明したAP処理機能部42と同様に、ユーザ端末1からの要求に基づき、アプリケーションとしての処理を行って結果を返したり、ユーザ端末1から要求されたデータ(クライアントプログラム等)をユーザ端末1に返したりする機能を備えている。ただし、本実施の形態では、ユーザ端末1からの要求を、サーバ装置3を介してネットワーク経由で受信することになる。また、要求に対する応答をサーバ装置3を介してユーザ端末1に送信することになる。クライアントプログラム格納部64は、このAPサーバ装置5が提供するアプリケーションに関するクライアントプログラムを格納する。
【0082】
第2の実施の形態における処理のシーケンスを図17を参照して説明する。ステップ20までは図4に示した第1の実施の形態と同じであるので、ステップ51から説明する。
【0083】
アプリケーションの実行要求(AP実行要求)がユーザ端末1からサーバ装置3に送信された後、AP実行要求を受信したサーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41は、AP実行要求に係るアプリケーションと、ユーザ端末1の端末環境とから、ユーザ端末1に表示する画面の表示方法を決定し、端末識別情報とともに保持しておく(ステップ51)。そして、AP実行要求を、AP実行要求に係るアプリケーションに対応するAPサーバ装置5に送信する(ステップ52)。当該AP実行要求を受信したAPサーバ装置5では、AP処理機能部62がクライアントプログラムをクライアントプログラム格納部64から取得し、それらをサーバ装置3に送信する(ステップ53)。
【0084】
上記クライアントプログラムを受信したサーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41は、そのクライアントプログラムを、上記決定した表示方法での表示ができるように変換するとともに、当該クライアントプログラムにより表示されることになるコンテンツをコンテンツ格納部35から取得し、表示方法に対応した変換を行い、表示コンテンツ格納部36に格納しておく(ステップ54)。これらの変換に関する処理は第1の実施の形態と同じである。
【0085】
サーバ装置3は、上記のように変換したクライアントプログラムをユーザ端末1に送信する(ステップ55)。ユーザ端末1ではクライアントプログラムが実行され、コンテンツをサーバ装置3に要求することにより、アプリケーションとしての画面を表示する。また、ユーザ端末1上でユーザによる操作が行われると、その操作に応じて要求(例えば次画面の要求)がサーバ装置3に送られ(ステップ56)、要求に対応したデータ(例えば次画面のデータやコンテンツ)がサーバ装置3からユーザ端末1に送信される(ステップ57)。連携・画面表示変換機能部41がユーザ端末1から表示コンテンツ格納部36に格納されていないコンテンツの要求を受信した場合は、連携・画面表示変換機能部41は、コンテンツ格納部35からコンテンツを取得し、必要に応じて変換を行ってユーザ端末1に送信する。
【0086】
また、連携・画面表示変換機能部41がコンテンツ(ファイル等)に対するアプリケーションによる処理要求を受信した場合には(ステップ58)、連携・画面表示変換機能部41は、処理対象のコンテンツをコンテンツ格納部35から取得し、当該コンテンツと上記要求をAPサーバ装置5に送信し(ステップ59)、APサーバ装置5は要求された処理を行ってその結果をサーバ装置3に送信する(ステップ60)。サーバ装置3は、処理の結果(処理の結果に係るコンテンツ等)をユーザ端末1に送信する(ステップ62)。なお、サーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41は、表示方法に基づき必要であれば処理の結果に係るコンテンツ等の変換を行って(ステップ61)、変換コンテンツを表示コンテンツ格納部36に格納するとともに、変換後のコンテンツの全部又は一部をユーザ端末1に送信する。ステップ58〜62、ステップ56、57等が繰り返し行われることによりユーザ端末1においてアプリケーションの機能が実現される。
【0087】
上記の例では、サーバ装置3にアプリケーションに関するコンテンツを格納するコンテンツ格納部を備えたが、コンテンツ格納部をサーバ装置3ではなくAPサーバ装置5に備えることとしてもよい。この場合のサーバ装置3の構成を図18に示し、APサーバ装置5の構成を図19に示す。図18、図19に示すように、図15、図16と比較して、サーバ装置3にコンテンツ格納部35がなく、APサーバ格納部5にコンテンツ格納部63が備えられる。
【0088】
この場合の処理ステップは基本的に図17に示すものと同様であるが、ステップ53以降のアプリケーションのコンテンツに関する処理が異なる。図18、図19に示す構成を採用する場合におけるステップ53以降の処理について説明する。
【0089】
ステップ53において、AP実行要求を受信したAPサーバ装置5では、AP処理機能部62がクライアントプログラムをクライアントプログラム格納部64から取得するとともに、当該クライアントプログラムにより表示されることになるコンテンツをコンテンツ格納部63から取得し、それらをサーバ装置3に送信する。
【0090】
上記クライアントプログラムとコンテンツを受信したサーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41は、そのクライアントプログラムを、上記決定した表示方法での表示ができるように変換するとともに、当該クライアントプログラムにより表示されることになるコンテンツの変換を行い、表示コンテンツ格納部36に格納しておく(ステップ54)。これらの変換に関する処理は第1の実施の形態と同じである。
【0091】
サーバ装置3は、上記のように変換したクライアントプログラムをユーザ端末1に送信する(ステップ55)。ユーザ端末1ではクライアントプログラムが実行され、コンテンツをサーバ装置3に要求することにより、アプリケーションとしての画面を表示する。また、ユーザ端末1上でユーザによる操作が行われると、その操作に応じて要求(例えば次画面の要求)がサーバ装置3に送られ(ステップ56)、要求に対応したデータ(例えば次画面のデータやコンテンツ)がサーバ装置3からユーザ端末1に送信される(ステップ57)。
【0092】
また、連携・画面表示変換機能部41がユーザ端末1から表示コンテンツ格納部36に格納されていないコンテンツの要求やアプリケーションによる処理要求を受信した場合には(ステップ58)、連携・画面表示変換機能部41はその要求をAPサーバ装置5に送信し(ステップ59)、APサーバ装置5は要求されたコンテンツをサーバ装置3に送信したり、要求された処理を行ってその結果をサーバ装置3に送信する(ステップ60)。サーバ装置3は、これらをユーザ端末1に送信する(ステップ62)。なお、サーバ装置3の連携・画面表示変換機能部41は、表示方法に基づき必要でればコンテンツ等の変換を行って(ステップ61)、変換コンテンツを表示コンテンツ格納部36に格納するとともに、変換後のコンテンツの全部又は一部をユーザ端末1に送信する。ステップ58〜62、ステップ56、57等が繰り返し行われることによりユーザ端末1においてアプリケーションの機能が実現される。
【0093】
なお、サーバ装置3の機能構成は上述したものに限らず、次のように構成してもよい。つまり、当該サーバ装置は、複数のアプリケーションサーバ装置及びユーザ端末にネットワークを介して接続され、アプリケーションサーバ装置が提供するアプリケーションに関する画面を前記ユーザ端末に表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置であって、その画面表示用情報提供装置に、前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、少なくとも前記端末種別を用いて前記ユーザ端末に対応する表示方法を決定する表示方法決定手段と、前記アプリケーションサーバ装置から画面表示用情報を取得し、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って当該画面表示用情報を変換する変換手段と、変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段とを備える。
【0094】
この構成における端末種別判定手段は端末識別部39に対応し、表示方法決定手段は、端末環境判定部40及び連携・画面表示変換機能部41に対応し、変換手段、及び画面表示用情報送信手段は連携・画面表示変換機能部41に対応する。
【0095】
さて、ユーザ端末との連携により各種アプリケーションを提供する仕組みを実現するための機能部(WebOSの基本的な部分)とアプリケーション固有の機能を提供する機能部とを1つのサーバ装置で実現することを前提とする場合、WebOSサービスを提供する複数の事業者はそれぞれそのようなサーバ装置を設ける状況になる。そのような状況下では、多様な端末仕様に応じたコンテンツやアプリケーションを用意できない事業者が現れたり、ユーザから見たインタフェースが事業者毎に異なる場合等が発生して、WebOSを利用して様々なアプリケーションを利用したいと考えるユーザの利便性に支障を来たすことになる。
【0096】
一方、本実施の形態の構成によれば、WebOSの基本的な機能を提供するサーバ装置3と、アプリケーション固有の機能を提供するAPサーバ装置5とを分けるとともに、サーバ装置3にはユーザ端末環境とアプリケーション種別に応じてユーザ端末1に対して適切な画面表示を行う機能を備えることとしている。このようなシステム構成を採用することにより、サーバ装置3をユーザ端末の相違を吸収して適切な画面を提供するためのポータルサーバとして使用でき、アプリケーション提供事業者は基本的にAPサーバ装置5を準備するだけでアプリケーションサービスを提供できるとともに、ユーザは各種アプリケーションを快適に使用することが可能となる。
【0097】
<本発明の適用について>
これまでは、ユーザ端末1にダウンロードされるクライアントプログラムとサーバ装置3の機能との連携によりアプリケーションが実現される構成に基づく例について説明したが、本発明はこのような構成に限らず適用可能である。例えば、アプリケーションの機能を主にサーバ装置3で実行し、ユーザ端末1には画面の情報(画面表示用情報)のみが送信される構成においても本発明を適用できる。この場合、端末環境に基づき決定された表示方法に基づき画面の情報を変換すればよい。また、一般的なWebサーバにおいても本発明を適用できる。この場合、端末環境に基づき決定された表示方法に基づきユーザ端末1に提供するプログラム(HTML記述等)及びコンテンツを変換すればよい。
【0098】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】背景技術を説明するための図である。
【図2】第1の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図3】コンピュータの構成の一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態のシステムの全体処理シーケンスを説明するための図である。
【図5】サーバ装置の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図6】端末環境判定テーブルを示す図である。
【図7】処理パターンテーブルを示す図である。
【図8】表示方法決定テーブルを示す図である。
【図9】重要度テーブルを示す図である。
【図10】画面構成パターンテーブルを示す図である。
【図11】アイコン化テーブルを示す図である。
【図12】コンテンツの分割方法を説明するための図である。
【図13】図12に示すコンテンツをユーザ端末に表示した場合の例を示す図である。
【図14】第2の実施の形態におけるシステム全体の構成図である。
【図15】第2の実施の形態におけるサーバ装置の構成図である。
【図16】第2の実施の形態におけるAPサーバ装置の構成図である。
【図17】第2の実施の形態における処理のシーケンスを示す図である。
【図18】第2の実施の形態におけるサーバ装置の他の構成例を示す図である。
【図19】第2の実施の形態におけるAPサーバ装置の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0100】
1 ユーザ端末
2、3 サーバ装置
4 ネットワーク
5 APサーバ装置
21 クライアントプログラム提供部
22 連携機能部
23 データベース部
31 ユーザ情報格納部
32 試験用プログラム格納部
33 画面表示変換用データ格納部
34 クライアントプログラム格納部
35 コンテンツ格納部
36 表示用コンテンツ格納部
37 通信制御部
38 ユーザ認証部
39 端末識別部
40 端末環境判定部
41 連携・画面表示変換機能部
42 AP処理機能部
43 APサーバ通信制御部
51 CPU
52 メモリ
53 読み取り装置
54 入出力装置
55 記憶装置
56 通信装置
61 サーバ装置通信制御部
62 AP処理機能部
63 コンテンツ格納部
64 クライアントプログラム格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されたユーザ端末に画面を表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置であって、
前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、
前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出手段と、
前記端末種別判定手段により判定された端末種別と、前記時間算出手段により算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定手段と、
前記端末環境判定手段により判定された前記端末環境に対応した表示方法を決定する表示方法決定手段と、
前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って前記画面表示用情報を変換する変換手段と、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段と
を有することを特徴とする画面表示用情報提供装置。
【請求項2】
前記画面表示用情報提供装置は、前記ユーザ端末からのアプリケーション実行要求に基づき、前記ユーザ端末にアプリケーションの画面を表示させるための前記画面表示用情報としてのプログラムを前記ユーザ端末に送信するプログラム送信手段を更に有し、
前記表示方法決定手段は、前記アプリケーション実行要求に係るアプリケーションと前記端末環境とに対応した表示方法を決定することを特徴とする請求項1に記載の画面表示用情報提供装置。
【請求項3】
前記表示方法が所定の表示方法である場合に、前記変換手段は、前記ユーザ端末が前記アプリケーションにおける予め定めたコンテンツのみを表示するように前記プログラムを変換する請求項2に記載の画面表示用情報提供装置。
【請求項4】
前記表示方法が所定の表示方法である場合に、前記変換手段は、前記画面表示用情報としての画像データを縮小又は拡大することにより、複数段階のサイズに対応した複数の画像データを生成し、ある第1の段階の画像データよりもサイズの大きな次の第2の段階の画像データを所定の数に分割し、分割した各画像データとそれに対応する前記第1の段階の画像データの各部分とを結び付けるリンク情報を生成することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の画面表示用情報提供装置。
【請求項5】
アプリケーションサーバ装置にネットワークを介して接続された画面表示用情報提供装置であって、
ネットワークを介して接続されたユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、
前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出手段と、
前記端末種別判定手段により決定された端末種別と、前記時間算出手段により算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定手段と、
前記ユーザ端末からアプリケーション実行要求を受信し、前記ユーザ端末に当該アプリケーション実行要求に係るアプリケーションの画面を表示させるための画面表示用情報を前記アプリケーションサーバ装置に要求する要求手段と、
前記端末環境判定手段により判定された前記端末環境と前記アプリケーション実行要求に係るアプリケーションとに対応した表示方法を決定する表示方法決定手段と、
前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って、前記アプリケーションサーバ装置から取得する画面表示用情報を変換する変換手段と、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する送信手段と
を有することを特徴とする画面表示用情報提供装置。
【請求項6】
複数のアプリケーションサーバ装置及びユーザ端末にネットワークを介して接続され、アプリケーションサーバ装置が提供するアプリケーションに関する画面を前記ユーザ端末に表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置であって、
前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段と、
少なくとも前記端末種別を用いて前記ユーザ端末に対応する表示方法を決定する表示方法決定手段と、
前記アプリケーションサーバ装置から画面表示用情報を取得し、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って当該画面表示用情報を変換する変換手段と、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段と
を有することを特徴とする画面表示用情報提供装置。
【請求項7】
ネットワークを介して接続されたユーザ端末に画面を表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置が実行する画面表示用情報提供方法であって、
前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定ステップと、
前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出ステップと、
前記端末種別判定ステップにより判定された端末種別と、前記時間算出ステップにより算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定ステップと、
前記端末環境判定ステップにより判定された前記端末環境に対応した表示方法を決定する表示方法決定ステップと、
前記表示方法決定ステップにより決定された前記表示方法に従って前記画面表示用情報を変換する変換ステップと、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信ステップと
を有することを特徴とする画面表示用情報提供方法。
【請求項8】
複数のアプリケーションサーバ装置及びユーザ端末にネットワークを介して接続され、アプリケーションサーバ装置が提供するアプリケーションに関する画面を前記ユーザ端末に表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置が実行する画面表示用情報提供方法であって、
前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定ステップと、
少なくとも前記端末種別を用いて前記ユーザ端末に対応する表示方法を決定する表示方法決定ステップと、
前記アプリケーションサーバ装置から画面表示用情報を取得し、前記表示方法決定ステップにより決定された前記表示方法に従って当該画面表示用情報を変換する変換ステップと、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信ステップと
を有することを特徴とする画面表示用情報提供方法。
【請求項9】
コンピュータを、ネットワークを介して接続されたユーザ端末に画面を表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置として機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、
前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段、
前記ユーザ端末に試験用プログラムを送信し、当該試験用プログラムが前記ユーザ端末で実行されることにより当該ユーザ端末から送信される実行終了通知を受信し、前記試験用プログラムを送信してから前記実行終了通知を受信するまでの時間を算出する時間算出手段、
前記端末種別判定手段により判定された端末種別と、前記時間算出手段により算出された時間とから、前記ユーザ端末の端末環境を判定する端末環境判定手段、
前記端末環境判定手段により判定された前記端末環境に対応した表示方法を決定する表示方法決定手段、
前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って前記画面表示用情報を変換する変換手段、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、複数のアプリケーションサーバ装置及びユーザ端末にネットワークを介して接続され、アプリケーションサーバ装置が提供するアプリケーションに関する画面を前記ユーザ端末に表示するための画面表示用情報を当該ユーザ端末に提供する画面表示用情報提供装置として機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、
前記ユーザ端末から接続を受けたときに、当該ユーザ端末の端末種別を判定する端末種別判定手段、
少なくとも前記端末種別を用いて前記ユーザ端末に対応する表示方法を決定する表示方法決定手段、
前記アプリケーションサーバ装置から画面表示用情報を取得し、前記表示方法決定手段により決定された前記表示方法に従って当該画面表示用情報を変換する変換手段、
変換した画面表示用情報を前記ユーザ端末に送信する画面表示用情報送信手段、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−157771(P2009−157771A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337037(P2007−337037)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】