説明

番組予約装置及び番組処理方法

【課題】少ない計算量で、予約番組の移動の検出精度を向上させること。
【解決手段】番組予約装置100は、予約された番組と、放送される番組のそれぞれについて、放送される時間、放送されるチャンネル及び番組タイトルの構造に基づいて、番組タイトルにおいて、有効な文字が配置されている位置である有効文字位置を特定して、特定された有効文字位置以外の位置の文字を、予約番組の番組タイトル及び放送番組の番組タイトルから除外して、除外後の番組タイトルを比較することにより、予約された番組と、放送される番組とが一致するか否かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組予約装置及び番組処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の番組予約装置として、ドラマ等のように複数の回数放送される連続番組の放送時間が変更された場合に、予約時間を自動的に変更するものがある。この番組予約装置では、録画予約時に予約番組の番組タイトルを保存しておき、録画予約を翌日以降の日に変えて実行する際には、その開始時間を中心とする所定の範囲内の時間帯で、その番組タイトルを元に、その日に放送される番組を検出し、検出された番組の開始時間及び終了時間を得て録画予約を実行する(例えば、特許文献1参照)。なお、予約された番組の移動を検出する処理、言い換えると、予約された番組のうち、実際に予約された日時とは異なる日時に放送される番組を検出する処理を番組追跡という。また、番組追跡時に比較元となる番組を予約元番組といい、比較先の番組を探索対象番組という。
【0003】
他の番組予約装置として、電子番組表(EPG:Electric Program Guide)より取得された番組タイトルから、例えば、括弧等で囲まれた特定文字区間(除外文字区間ともいう)の文字を除去した後に、番組追跡を行うものも知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、番組タイトルが番組のタイトル名とサブタイトル名とから構成されており、サブタイトル名が括弧等の記号で囲まれていることが比較的多いという特徴に着目した技術である。
【0004】
また他の番組予約装置として、予約元番組と探索対象番組の番組タイトル全体から、文字共通部分の長さと個数とに基づいて、番組タイトルの類似度を算出するものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−046921号公報(段落0009、図1)
【特許文献2】特開2008−067332号公報(第9−10頁)
【特許文献3】特開2007−281750号公報(第11−13頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている従来技術では、予約元番組の番組タイトルとEPG中の番組タイトルとを比較し、文字の一致の程度によって予約番組を特定するので、予約元番組の番組タイトルに類似したタイトル(共通の文字を含むタイトル)を持つ番組が複数存在する場合には、誤った番組を予約番組であると誤検出してしまうという問題がある。
【0007】
また、特許文献2に記載されている従来技術では、番組追跡時に比較の妨げとなるサブタイトル名を予め除去してから、番組タイトルの一致性を検出することで、番組追跡に係る文字検索量(計算量)を削減できるとともに、番組追跡の精度を上げることができる。しかし、放送局や時間帯によって、番組名称の命名規則が様々であり、必ずしも、サブタイトル名が括弧等の記号によって囲まれているとは限らない。例えば、『サブタイトル名「タイトル名」』、又は、『ジャンル名「タイトル名」』といった番組タイトルがつけられている場合には、比較対象としたいタイトル名が除外されてしまうため、番組追跡時の誤検出になるといった問題がある。
【0008】
また、特許文献3に記載されている従来技術では、予約元番組又は探索対象番組の番組タイトルが非常に長い場合には、文字列の一致性を判定するための計算量が膨大になり、組込み機器のような安価なCPUでは処理時間が長くなるという問題がある。専用の演算処理チップを具備したCPUを採用すれば高速処理が行えるが、そのような装置を採用した場合、装置コストの高騰をまねくといった問題もある。
【0009】
そこで、本発明は、少ない計算量で、予約番組の移動の検出精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る番組予約装置は、
放送時間と放送チャンネルとの組み合わせ毎に、有効文字適用ルールを示す適用ルール情報、並びに、番組タイトルにおける、区間を示す予め定められた記号の配置位置を示す番組構造種別と前記有効文字適用ルールとの組み合わせ毎に、番組タイトルにおいて、有効な文字が配置されている位置である有効文字位置を示す有効文字判定情報、を含む修正ルールと、予約された番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを含む予約番組情報と、を記憶する記憶部と、
デジタル放送波を受信して、当該デジタル放送波からストリームを生成し、当該ストリームに対して予め定められた処理を行うとともに、当該ストリームから、放送される番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを含む番組情報を取得するストリーム処理部と、
前記予約番組情報に含まれている番組タイトル及び前記番組情報に含まれている番組タイトルのそれぞれにおいて、前記番組構造種別を特定する構造判定部と、
前記適用ルール情報を参照して、前記予約番組情報に含まれている放送日時により示される放送時間と、前記予約番組情報に含まれている放送チャンネルとの組み合わせ、及び、前記番組情報に含まれている放送日時により示される放送時間と、前記番組情報に含まれている放送チャンネルとの組み合わせのそれぞれに対応する有効文字適用ルールを特定する処理、
前記有効文字判定情報を参照して、前記予約番組情報に含まれている番組タイトルの番組構造種別と、前記予約番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールとの組み合わせ、並びに、前記番組情報に含まれている番組タイトルの番組構造種別と、前記番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールとの組み合わせのそれぞれに対応する有効文字位置を特定する処理、並びに、
前記予約番組情報で示される番組タイトルに含まれている文字から、前記予約番組情報に対応して特定された有効文字位置以外の文字を除外して、修正予約番組タイトルを生成するとともに、前記番組情報で示される番組タイトルに含まれている文字から、前記番組情報に対応して特定された有効文字位置以外の文字を除外して、修正放送番組タイトルを生成する処理、を行う修正部と、
前記修正予約番組タイトルと、前記修正放送番組タイトルとの比較結果により、前記予約された番組と、前記放送される番組との一致度合いが高いほど高い値を示す番組類似指数を算出する類似度判定部と、
前記放送される番組の内、前記番組類似指数が最も高い番組を、前記予約された番組と一致する番組として特定し、前記ストリーム処理部に特定された番組のストリームに対して前記予め定められた処理を行わせる全体制御部と、を備えること
を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、少ない計算量で、予約番組の移動の検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1及び2に係る番組予約装置を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1における予約番組情報のデータ構造の一例を示す概略図である。
【図3】実施の形態1における曜日モードのコード体系表を示す概略図である。
【図4】実施の形態1における除外文字情報のデータ構造の一例を示す概略図である。
【図5】実施の形態1における構造定義情報のデータ構造の一例を示す概略図である。
【図6】実施の形態1における修正ルールのデータ構造の一例を示す概略図である。
【図7】実施の形態1における適用ルール情報のデータ構造の一例を示す概略図である。
【図8】実施の形態1における番組追跡を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1における番組類似指数の算出処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2における修正ルールのデータ構造の一例を示す概略図である。
【図11】実施の形態2における番組追跡を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態2における番組類似指数の算出処理を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態3に係る番組予約装置を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
実施の形態1は、放送局及び時間帯によって、番組タイトルの命名規則が一定であることに着目し、この命名規則に基づいた修正ルールで番組タイトルを修正した後、修正後の番組タイトルの文字列の一致性から、同じ番組か否かを検出することを特徴としている。このような修正を行うことで、少ない計算量で精度よく番組追跡を実施することができる。
【0014】
図1は、実施の形態1に係る番組予約装置100を概略的に示すブロック図である。番組予約装置100は、ストリーム処理部110と、記憶部120と、システム制御部130と、計時部140と、操作部150とを備える。なお、図1の括弧内の符号は、実施の形態2における構成である。
【0015】
ストリーム処理部110は、映像音声ストリーム処理を実行する。例えば、ストリーム処理部110は、システム制御部130からの指示に応じて、デジタル放送の受信処理、ストリームの生成処理、ストリームの記録処理、ストリームの再生処理、及び、番組情報の抽出処理等を行う。
【0016】
ストリーム処理部110は、放送受信部111と、ストリーム制御部112と、番組情報取得部113と、番組記憶部114と、番組再生部115とを備える。
放送受信部111は、デジタル放送を受信して、このデジタル放送からストリームを生成する。
ストリーム制御部112は、番組予約装置100内におけるストリームの流れを統括的に制御する。
番組情報取得部113は、デジタル放送のストリーム中に含まれるEPG等、放送される番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを少なくとも含む番組情報を復号する。ここで、番組情報には、放送される番組のジャンルを示すジャンル情報が含まれていてもよい。
番組記録部114は、番組に対応する映像ストリーム及び音声ストリームを記憶する。なお、番組記録部114は、ハードディスク装置等のように、情報の読出し及び書込みを行うことのできる記録再生装置により実現することができる。ここで、本実施の形態では、番組記録部114は、ハードディスク装置であるとして説明を進めるが、光ディスクドライブ装置又はSDメディアドライブ等の可搬メディアを利用した記録再生装置であってもよい。
番組再生部115は、映像ストリーム及び音声ストリームから、番組の出力映像信号及び出力音声信号を復号する。なお、番組予約装置100に記録された番組は、番組再生部115から、外部の表示装置170に出力される。
【0017】
記憶部120は、番組予約装置100での処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部120は、予約番組情報121と、除外文字情報122と、構造定義情報123と、修正ルール124とを記憶する。
【0018】
予約番組情報121は、録画予約された番組を示す情報である。実施の形態1においては、予約番組情報121は、少なくとも、録画予約された番組の番組タイトル、放送チャンネル及び放送時間を含む。
図2は、予約番組情報121のデータ構造の一例を示す概略図である。予約番組情報121は、複数個の予約番組レコード121aから構成される。実施の形態1では、予約番組レコード121aは、32個分保持できるものとするが、このような数に限定されるものではない。ここで、予約番組レコード121aは、録画予約の詳細を示すものであり、例えば、放送種別121bと、チャンネル番号121cと、放送開始日時121dと、放送終了日時121eと、番組タイトル121fと、ジャンル情報121gと、曜日モード121hとから構成される。
【0019】
放送種別121bは、例えば、BSデジタル、地上デジタル又はCSデジタル等のように、録画予約された番組の放送種別である。
チャンネル番号121cは、例えば、番組情報の放送チャンネル欄に示される6ch等のように、録画予約された番組が放送されるチャンネル番号である。
なお、放送種別121b及びチャンネル番号121cにより、放送チャンネルが特定される。
放送開始日時121dは、例えば、2011年11月10日14時00分等のように、録画予約された番組の放送開始日時である。
放送終了日時121eは、例えば、2011年11月10日15時00分等のように、録画予約された番組の放送終了日時である。
なお、放送開始日時121d及び放送終了日時121eにより、録画予約された番組の放送日時が特定される。
番組タイトル121fは、例えば、“春のソナタ「第3回:ソニンとの別れ」”等のように、録画予約された番組の番組タイトルである。
ジャンル情報121gは、例えば、“海外ドラマ/なし/なし”等のように、録画予約された番組のジャンル属性である。ここでは、ジャンル情報は、最大三つのジャンルを示すことができるようにされており、例えば、“海外ドラマ/なし/なし”の場合は、一つのジャンルのみが示されている。
曜日モード121hは、録画予約の動作を規定するモード種類である。曜日モード121hの詳細は、図3を用いて詳細に説明する。例えば、曜日モード121hは、予約により録画を1回のみ実施するものであるか、又は、予約により録画を複数回実施するものであるかを数字で示す。なお、予約により録画を複数回実施する場合には、曜日モード121hは、さらに、予約により録画を毎日実施するものであるか、又は、予約により録画を毎週実施するものであるか等を数字で示す。
【0020】
図3は、曜日モード121hのコード体系表を示す概略図である。予約により録画を1回のみ実施する場合の曜日モードは、“1”である。予約により録画を毎日実施する場合の曜日モードは、“2”である。予約により録画を日曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“3”である。予約により録画を月曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“4”である。予約により録画を火曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“5”である。予約により録画を水曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“6”である。予約により録画を木曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“7”である。予約により録画を金曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“8”である。予約により録画を土曜日にのみ実施する場合の曜日モードは、“9”である。予約により録画を月曜日から金曜日までの毎週5日実施する場合の曜日モードは、“10”である。予約により録画を月曜日から土曜日までの毎週6日実施する場合の曜日モードは、“11”である。
【0021】
ここで、曜日モード121hとして、“1”が指定された場合と、それ以外の数字が指定された場合とでは、予約録画に関する扱いが異なる。曜日モード121hとして“1”が指定された場合は、その放送日のみの番組が録画されるが、放送日の曜日モードに“1”以外の数字が設定された場合には、曜日モード121hで示された曜日に放送される複数の番組が録画される。このため、実際に予約された日時とは異なる日時に放送される予約された番組を検出する必要がある。曜日モード121hとして“1”以外の数字が指定された録画予約を、繰り返し録画予約という。ここで、実施の形態1では、繰り返し録画予約が指定された場合に、番組追跡が行われる。
【0022】
図1の説明に戻り、除外文字情報122は、番組追跡を行う際に、番組タイトルから除外する特定の文字を示す。図4は、除外文字情報122のデータ構造の一例を示す概略図である。図4に示すように、除外文字情報122は、文字種別欄122aと、文字欄122bと、文字種類欄122cとを有するテーブル形式の情報である。
文字種別欄122aは、文字欄122bに格納された文字を識別するための識別情報である文字種別を格納する。
文字欄122bは、番組追跡を行う際に、番組タイトルから除外する特定の文字を格納する。
文字種類欄122cは、文字欄122bに格納された文字の種類を示す文字種類を格納する。
【0023】
図4に示されているように、実施の形態1においては、文字種類は、除外記号、区切り点及び除外区間指示記号の3種類が定義される。
例えば、図4においては、種別1の四角記号、種別2の逆三角記号、種別3の中点記号、及び、種別4のスペースが除外記号として定義されている。番組タイトル内に、除外記号として定義された文字が含まれている場合には、このような文字を除外することで、番組タイトルが修正される。種別1の四角記号は、番組の区切りとして用いられることが多いため、種別2の逆三角記号は、番組の内容情報の区切りとして使われることが多いため、種別3の中点記号及び種別4のスペースは、汎用的に文字列の区切り文字として使われることが多いため、これらは、除外文字として扱われる。
【0024】
また、図4においては、種別5の読点、及び、種別6の句点が区切り点として定義されている。番組タイトル内に、除外記号として定義された文字が含まれている場合には、このような文字を除外することで、番組タイトルが修正される。種別5の読点及び種別6の句点は、汎用的に区切り文字として使われることが多いため、これらは、区切り点として扱われる。
【0025】
また、図4においては、種別7のかぎ括弧のペアリング、及び、種別8のまる括弧のペアリングが除外区間指示記号として定義されている。番組タイトル内に、除外区間指示記号が含まれている場合には、このような文字を除外することで、番組タイトルが修正される。種別7のかぎ括弧のペアリング及び種別8のまる括弧のペアリングは、タイトル名とサブタイトル名との区別、又は、タイトル名と補足説明との区別のために、特定の区間を示す記号として使われることが多いため、除外区間指示記号として扱われる。なお、除外区間指示記号で挟まれている文字がある場合には、この文字が番組の一致性を判定するために有効な文字列であるか否かに基づいて、この文字を削除するか否かが判定される。
例えば、このような区間指定記号で挟まれている文字が、番組タイトルのサブタイトル名又は補足事項である場合には、番組タイトルの一致性を判断する際の妨げになることが多い。このような場合には、番組タイトルから除外区間指示記号で挟まれる文字を削除することで、有効な文字列に限定して番組追跡を行うことができる。
しかしながら、例えば、番組タイトルが“韓国ドラマ「春のソナタ」”である場合のように、除外区間指示記号で挟まれた文字が、番組タイトルのタイトル名であることもある。このような場合には、除外区間指示記号で挟まれている文字を削除してしまうと、番組追跡時に重要なタイトル名が除外されてしまうため、番組追跡が失敗することになる。
そこで、実施の形態1では、番組タイトルの命名規則が、放送局(放送チャンネル)及び時間帯で類似していることに着目し、当該放送局及び時間帯毎に、除外区間指示記号で挟まれている文字の取り扱いを変えることに特徴がある。このように構成することで、少ない計算量で精度よく番組追跡を実施することができるようになる。
【0026】
図1の説明に戻り、構造定義情報123は、番組タイトルにおいて、予め定められた除外区間指示記号が配置されている配置位置と、当該配置位置を識別するための番組構造種別とを示す。図5は、構造定義情報123のデータ構造の一例を示す概略図である。図5に示すように、構造定義情報123は、番組構造種別欄123aと、番組タイトル構造例欄123bとを有するテーブル形式の情報である。
番組構造種別欄123aは、除外区間指示記号が配置されている配置位置を識別するための番組構造種別を格納する。なお、番組タイトルは、除外区間指示記号が配置されている配置位置に応じて(除外区間指示記号がない場合を含めて)、その構造が識別されるものである。言い換えると、番組構造種別は、除外区間指示記号が配置されている配置位置を識別するとともに、番組タイトルの構造をも識別することができる。
番組タイトル構造例欄123bは、番組構造種別欄123aで示されている番組構造種別における除外区間指示記号の配置位置を示す。
例えば、番組構造種別#A1は、番組タイトルの中間に除外区間指示記号の一つ(ここでは、区間の開始を示す除外区間指示記号)が配置され、番組タイトルの最後に除外区間指示記号の一つ(ここでは、区間の終了を示す除外区間指示記号)が配置されている番組タイトルの構造を示している。
番組構造種別#A2は、番組タイトルの最初に除外区間指示記号の一つ(ここでは、区間の開始を示す除外区間指示記号)が配置され、番組タイトルの中間に除外区間指示記号の一つ(ここでは、区間の終了を示す除外区間指示記号)が配置されている番組タイトルの構造を示している。
番組構造種別#A3は、番組タイトルの最初に除外区間指示記号の一つ(ここでは、区間の開始を示す除外区間指示記号)が配置され、番組タイトルの最後に除外区間指示記号の一つ(ここでは、区間の終了を示す除外区間指示記号)が配置されている番組タイトルの構造を示している。
番組構造種別#A4は、除外区間指示記号が番組構造種別#A1〜#A3以外の配置(除外区間指示記号がない場合を含む)となっている番組タイトルの構造を示している。
【0027】
具体的には、番組構造種別#A1は、番組タイトルが、“春のソナタ「第3話:ソニンとの別れ」”という構造になっていることを示す。また、番組構造種別#A2は、番組タイトルが、“「韓国ドラマ」春のソナタ”という構造になっていることを示す。番組構造種別#A3は、番組タイトルが、“「スーパーワイドショー」”という構造になっていることを示す。なお、実施の形態1では、番組タイトルの構造が、この4パターンに大別されている例を説明しているが、更に細分化した構造としてもよい。
【0028】
なお、除外区間指示記号が入れ子の構造となっている場合は、一番外側の除外区間指示記号のペアによって、番組タイトルの構造の判定を行う。例えば、番組タイトルが、“タイトル名「サブタイトル名(話数)」”のように構成されている場合、除外区間指示記号であるかぎ括弧のペア“「」”の中に、まる括弧のペア“()”が含まれている。この場合、外側の除外区間指示記号であるかぎ括弧のペア“「」”が有効となり、まる括弧のペア“()”は無視される。従って、この場合には、番組タイトルの番組構造種別は、#A1となる。
【0029】
他にも、除外区間指示記号が、番組タイトル中に複数(2個以上)存在する場合がある。例えば、番組タイトルが、“タイトル名「サブタイトル名」(話数)”のように構成されている場合には、番組構造種別#A1〜#A3に含まれないため、このような場合の番組タイトルの番組構造種別は、#A4となる。
【0030】
図1の説明に戻り、修正ルール124は、番組タイトルを修正する際のルールを示す。図6は、修正ルール124のデータ構造の一例を示す概略図である。図6に示すように、修正ルール124は、有効文字判定情報160と、修正ルール適用文字列情報161と、適用ルール情報162とを有する。
【0031】
有効文字判定情報160は、番組構造種別と、有効文字適用ルールとの組み合わせ毎に、番組タイトルにおいて、有効な文字が配置されている位置である有効文字位置を示す。言い換えると、有効文字判定情報160は、番組タイトルを修正する際に、番組タイトルのどの部分の文字を有効文字とするかを示す。図6に示すように、有効文字判定情報160は、番組構造種別列160aと、有効文字適用ルール行160bとを備えるテーブル形式の情報である。
番組構造種別列160aの各々の列は、構造定義情報123に基づいて判断された番組タイトルの構造種別を示す。
有効文字適用ルール行160bの各々の行は、適用ルール情報162に基づいて判断された有効文字適用ルールを示す。
そして、番組構造種別列160a及び有効文字適用ルール行160bにより特定される欄に、番組タイトルを修正する際の有効文字位置が格納されている。ここで、図6に示されている有効文字判定情報160においては、番組構造種別列160a及び有効文字適用ルール行160bにより特定される欄において、“G”で示されている位置が有効文字で、“N”で示されている位置が無効文字となる。例えば、この欄に“GGG『NNN』”又は“『NNN』GGG”が格納されている場合には、番組タイトルの内、除外区間指示記号で挟まれていない位置の文字が有効文字となる。一方、この欄に“NNN『GGG』”又は“『GGG』NNN”が格納されている場合には、番組タイトルの内、除外区間指示記号で挟まれている位置の文字が有効文字となる。さらに、この欄に“GGG『GGG』”又は“『GGG』GGG”が格納されている場合には、番組タイトルの内、除外区間指示記号で挟まれている位置及び除外区間指示記号で挟まれていない位置の文字が有効文字となる。
例えば、“韓国ドラマ「春のソナタ」”という番組タイトルに対応する番組の有効文字適用ルール160bが、#B2と定義されていた場合には、この番組タイトルの番組構造種別160aは、#A1であるため、有効文字判定情報160により、除外区間指示記号で挟まれた文字が、番組タイトルとして有効な有効文字となる。その結果、修正後の番組タイトルである修正タイトルは、“春のソナタ”となり、番組追跡を行う際の一致判定の妨げとなる文字列が除外される。
【0032】
修正ルール適用文字列情報161は、修正ルール124による修正を加えるために、番組タイトルに含まれているべき特定の文字列を示す。例えば、修正ルール適用文字列情報161は、“ドラマ”、“スペシャル”、“スポーツ”、“シアター”及び“ゴールデン”等、一般的なジャンル名や特集を示す文字列を示す。このような文字列が番組タイトルに含まれている場合には、単に除外区間指示記号で示される区間の文字列を除外する方法では誤検出となる可能性が高い。具体的な例としては、番組タイトルが、“土曜スペシャル「地球の不思議」”及び“韓国ドラマ「春のソナタ」”等、このような文字列が含まれている場合には、単に除外区間指示記号で示される区間を除外してしまうと、番組追跡に失敗してしまう可能性が高い。
【0033】
適用ルール情報162は、放送局(放送チャンネル)と、時間帯との組み合わせにおける、番組タイトル中の有効文字の配置ルールである有効文字適用ルールを示す。図7は、適用ルール情報162のデータ構造の一例を示す概略図である。図7に示すように、適用ルール情報162は、チャンネル列160aと、時間帯行162bとを備えるテーブル形式の情報である。
【0034】
チャンネル列160aの各々の列は、放送種別毎のチャンネル番号を格納する。
時間帯行162bの各々の行は、所定の時間帯を格納する。
そして、チャンネル列160a及び時間帯行162bで特定される欄には、当該チャンネル列160aで特定される放送チャンネルの、当該時間帯行162bで特定される時間帯における、番組タイトル中の有効文字の配置ルールを示す有効文字適用ルールが格納されている。
例えば、図7においては、BSデジタルのCH4について、11時に開始される録画予約については、有効文字適用ルール#B2が選択される。
【0035】
なお、図7では、所定時間として2時間単位で情報を保持する例を示しているが、1時間又は30分等、他の時間単位でもよい。また、実施の形態1においては、適用ルール情報162は、全時間帯及び全チャンネル毎に有効文字適用ルールの情報を保持しているが、例えば、システム制御部130内に有効文字適用ルールのデフォルト設定を保持しておき、例外となる時間帯及びチャンネルに対応する有効文字適用ルールだけ、適用ルール情報として記録するように構成してもよい。このようにすることで、適用ルール情報162のサイズを削減することができる。
【0036】
図1の説明に戻り、システム制御部130は、番組予約装置100での処理を制御する。図示するように、システム制御部130は、全体制御部131と、構造判定部132と、修正部133と、類似度判定部134とを備える。
全体制御部131は、番組予約装置100における処理を統括的に制御する。例えば、全体制御部131は、ストリーム処理部110を制御して、デジタル放送を受信して、番組を録画し、再生する処理を制御する。また、全体制御部131は、番組追跡により特定された番組のストリームに対して特定の処理を行うように、例えば、番組記録部114に記録するように、ストリーム処理部110に指示を出す。このような指示を受けたストリーム処理部110は、指示に応じた処理を実行する。
構造判定部132は、予約元番組や探索対象番組の番組タイトルに、所定の除外区間指示記号がどのような位置に配置されているかを検出して、構造定義情報123に基づいて、番組構造種別を特定する。
修正部133は、番組追跡時に、修正ルール124に基づいて、番組タイトルを修正する。また、修正部133は、除外文字情報122に基づいて、番組タイトルを修正する。
【0037】
類似度判定部134は、修正部133にて修正された番組タイトルから、番組の一致性を検証するための番組類似度を算出する。なお、実施の形態1における類似度判定部134は、番組タイトルから番組の一致性を検証しているものとして説明をすすめているが、ジャンル情報や時間情報(番組開始時間、番組長)を組み合わせて検証してもよい。
【0038】
なお、構造判定部132、修正部133及び類似度判定部134は、システム制御部130内のファームウェア等で構成される例を示しているが、当該機能を有するハードウェアであっても構わない。また、構造判定部132、修正部133及び類似度判定部134は、これらの機能が統合されたブロック、例えば、番組追跡部として構成されていてもよい。
【0039】
計時部140は、時間を計測する。
操作部150は、操作の入力を受け付ける。
【0040】
ここで、実施の形態1における基本的な予約録画処理の流れについて説明する。
まず、ユーザは、操作部150を介して、録画予約設定を行う。
例えば、番組情報取得部113は、デジタル放送に重畳されている電子番組表等の番組情報を取得しておく。この番組情報は、システム制御部130の指示のもと、ストリーム制御部112及び番組再生部115を経由して、表示装置140に表示される。ユーザは、表示装置140に表示されている番組情報から、録画したい番組を選択することで、録画予約設定を行う。そして、システム制御部130は、番組情報に基づいて、選択された番組の放送日時、放送チャンネル及び番組タイトル等を取り出して、予約番組レコード121aを生成し、予約番組情報121に登録する。
【0041】
なお、番組情報取得部113は、操作部150を介して、ユーザから番組情報の表示指示があった後に、放送受信部111から最新の番組情報を抽出及び復号してもよい。また、番組情報取得部113は、所定の間隔で放送受信部111から最新の番組情報を抽出及び復号しておき、番組情報取得部113内にある図示しない不揮発性メモリ等のメモリに番組情報を記憶しておき、ユーザからの指示があったときに、メモリに記憶されている番組情報を出力してもよい。このように構成することで、ユーザから番組情報の表示指示があった場合に、即座に番組情報を提供することができる。
【0042】
そして、全体制御部131は、計時部140で計測されている現在の時間を監視しておくことで、予約番組情報121に登録された予約番組の放送開始日時が到来すると、ストリーム処理部110を制御することで、録画処理を実行させる。
【0043】
録画処理では、全体制御部131は、まず、録画予約されている番組のチャンネルになるように、放送受信部111に選局を行わせる。放送受信部111で選局が行われることにより、符号化圧縮された、当該チャンネルのデジタル放送のストリーム情報は、ストリーム制御部112を経由して、番組記録部114に記録される。なお、番組記憶部114には、ストリーム情報と、録画予約された番組の録画番組管理情報とが保存される。
【0044】
次に、実施の形態1における基本的な再生処理の流れについて説明する。
操作部150から任意の番組の再生指示を受けると、全体制御部131は、番組記録部114に記録されている録画番組管理情報から、当該番組を示すストリーム情報であるファイルを特定する。そして、全体制御部131からの指示により、番組記録部114に記録されているストリーム情報が読み出され、ストリーム制御部112を経由して番組再生部115に供給される。番組再生部115では、符号化圧縮された映像音声ストリームが、出力映像信号及び出力音声信号に復号され、これらの信号が表示装置140に送出される。
【0045】
図8は、実施の形態1における番組追跡を示すフローチャートである。
まず、全体制御部131は、予約番組情報121から予約元番組の予約番組レコード121aを取得する。そして、全体制御部131は、取得された予約番組レコード121aから、放送種別121b、チャンネル番号121c、放送開始日時121d、放送終了日時121e、番組タイトル121f、ジャンル情報121g及び曜日モード121hを取得しておく(S10)。
【0046】
次に、構造判定部132は、構造定義情報123に基づいて、予約元番組の番組タイトル121fの番組構造種別を特定する(S11)。例えば、構造判定部132は、予約元番組の番組タイトルに、予め定められた除外区間指示記号が含まれているか否かを判断する。そして、構造判定部132は、このような除外区間指示記号が含まれている場合には、番組タイトルにおいて、このような除外区間指示記号が配置されている位置を特定する。構造判定部132は、構造定義情報123を参照して、特定された位置に対応する番組構造種別を特定する。具体的には、番組タイトルが“韓国ドラマ「春のソナタ」”である場合には、番組構造種別は、#A01であると特定される。
【0047】
次に、修正部133は、予約元番組の番組タイトル121fに修正ルール124を適用するか否かを判定する(S12)。例えば、修正部133は、「予約元番組の番組タイトルの番組構成種別が、#A1、#A2、#A3」であり、且つ、「予約元番組の番組タイトルに、修正ルール適用文字列情報161で示されている特定の文字列が含まれている」場合に、修正ルール124を適用すると判定する。そして、修正部133は、修正ルール124を適用すると判定した場合(S12:Yes)には、ステップS13の処理に進み、修正ルール124を適用しないと判定した場合(S12:No)には、ステップS15の処理に進む。
【0048】
ステップS13では、修正部133は、記憶部120に記憶されている修正ルール124を参照して、予約元番組の放送時間及び放送チャンネルと、予約元番組の番組タイトルの番組構造種別とから、有効文字位置を取得する。例えば、修正部133は、修正ルール124の適用ルール情報162を参照することで、予約元番組の放送時間と、その放送チャンネルとから、有効文字適用ルールを特定する。具体的には、予約元番組がBSデジタル放送の6chにおいて13:00〜13:30の時間帯で放送されるものである場合には、修正部133は、適用ルール情報162を参照して、有効文字適用ルール#B2を特定する。そして、修正部133は、修正ルール124の有効文字判定情報160を参照することで、ステップS11で特定された番組構造種別と、適用ルール情報162から特定された有効文字適用ルールとから、有効文字位置を特定することができる。具体的には、予約元番組の番組タイトルが“韓国ドラマ「春のソナタ」”である場合には、ステップS11で番組構造種別#A1と判定されるため、有効文字適用ルールが#B2であれば、有効文字判定情報160により、有効文字位置は、除外区間指示記号に挟まれた位置であることを特定することができる。
【0049】
そして、修正部133は、ステップS13で特定された有効文字位置に基づいて、予約元番組の番組タイトルを修正する(S14)。具体的には、予約元番組の番組タイトルが、“韓国ドラマ「春のソナタ」”であり、有効文字位置が除外区間指示記号で挟まれた位置である場合には、番組タイトルとして“春のソナタ”を有効文字とする。また、修正部133は、このようにして特定された有効文字位置の文字に、記憶部120に記憶されている除外文字情報122で示される特定の文字が含まれる場合には、この特定の文字を除外する。ステップS14において修正された、予約元番組の番組タイトルを、修正予約番組タイトルという。
【0050】
一方、ステップS12において、修正部133が修正ルールを適用しないと判断した場合(S12:No)には、ステップS15の処理に進む。ステップS15では、修正部133は、予約元番組の番組タイトルに、記憶部120に記憶されている除外文字情報122で示される除外区間指示記号が含まれている場合には、この除外区間指示記号で挟まれている文字を削除するとともに、除外文字情報122で示される特定の文字が含まれる場合には、予約元番組の番組タイトルから、この特定の文字を除外する。
【0051】
次に、全体制御部131は、予約元番組の放送種別121b及びチャンネル番号121cで特定される放送チャンネルと同じ放送チャンネルにおいて、予約元番組の放送開始時間よりも所定時間前、例えば、1時間前以降に放送が開始される先頭番組、言い換えると、予約番組の放送開始時間よりも1時間前以降に放送が開始される番組の内で、最も早く放送開始される番組を、探索対象番組として選択する。そして、全体制御部131は、番組情報から、探索対象番組に対応する情報を、個別番組情報として取得する(S16)。例えば、個別番組情報には、探索対象番組の放送種別、チャンネル番号、放送開始日時、放送終了日時及び番組タイトルが含まれる。
【0052】
次に、全体制御部131は、探索対象番組の個別番組情報の取得に成功したか否かを判定する(S17)。例えば、全体制御部131は、個別番組情報が取得でき、かつ、探索対象番組の放送開始時間が予約元番組の放送開始時間の所定時間後以内、例えば、1時間後以内である場合には、探索対象番組の個別番組情報の取得に成功したと判断する。そして、全体制御部131は、探索対象番組の個別番組情報の取得に成功した場合(S17:Yes)には、ステップS20の処理に進み、失敗した場合(S17:No)には、ステップS26の処理に進む。
【0053】
ステップS18では、構造判定部132は、構造定義情報123に基づいて、探索対象番組の番組タイトルの番組構造種別を特定する。ここでの処理は、上述したステップS11の処理と同様である。
【0054】
次に、修正部133は、探索対象番組の番組タイトルに修正ルール124を適用するか否かを判定する(S19)。ここでの処理は、上述したステップS12の処理と同様である。そして、修正部133は、修正ルール124を適用すると判定した場合(S19:Yes)には、ステップS20の処理に進み、修正ルール124を適用しないと判定した場合(S19:No)には、ステップS22の処理に進む。
【0055】
ステップS20では、修正部133は、記憶部120に記憶されている修正ルール124を参照して、探索対象番組の放送時間及び放送チャンネルと、探索対象番組の番組タイトルの番組構造種別とから、有効文字位置を取得する。ここでの処理は、上述したステップS13の処理と同様である。ここでは、探索対象番組の放送時間及び放送チャンネルと、探索対象番組の番組タイトルの番組構造種別とから、有効文字位置を取得しているが、例えば、ステップS13で取得された有効文字位置(予約元番組に対応して取得された有効文字位置)を用いてもよい。
【0056】
そして、修正部133は、ステップS20で特定された有効文字位置に基づいて、検索対象番組の番組タイトルを修正する(S21)。ここでの処理は、上述したステップS21の処理と同様である。ステップS21において修正された、検索対象番組の番組タイトルを修正放送番組タイトルという。
【0057】
一方、ステップS19において、修正部133が修正ルールを適用しないと判断した場合(S19:No)には、ステップS22の処理に進む。ステップS22では、修正部133は、検索対象番組の番組タイトルに、記憶部120に記憶されている除外文字情報122で示される除外区間指示記号が含まれている場合には、この除外区間指示記号で挟まれている文字を削除するとともに、除外文字情報122で示される特定の文字が含まれる場合には、検索対象番組の番組タイトルから、この特定の文字を除外する。
【0058】
次に、類似度判定部134は、予約元番組と探索対象番組の一致度合いを示す番組類似指数を算出する(S23)。ここでの処理は、後述する図9にて詳細に説明を行うが、基本的にはタイトル名の一致文字数にて判定を行い、一致文字数が多いほど、番組類似指数は高い値を示すものとする。
【0059】
次に、全体制御部131は、ステップS23で算出された番組類似指数が“0”以上、言い換えると、一致する要素(文字)がある場合には、一致番組候補リストに、この検索対象番組の個別番組情報と、番組類似指数とを対応付けて登録する(S24)。なお、全体制御部131は、番組類似指数が0であった場合は、一致番組候補リストへの登録を行わない。なお、図示してはいないが、一致番組候補リストは、例えば、記憶部120に記憶されているものとする。
【0060】
次に、全体制御部131は、探索対象番組として、時間的に次の番組を選択して、番組情報から、選択された探索対象番組に対応する情報を、個別番組情報として取得する(S25)。そして、全体制御部131は、ステップS17の処理に戻る。
【0061】
一方、ステップS17において、全体制御部131が、探索対象番組の個別番組情報の取得に失敗したと判定した場合(S17:No)には、ステップS26の処理に進む。
【0062】
ステップS26では、全体制御部131は、一致番組候補リストに個別番組情報が登録されている番組があるか否かを判定する。そして、全体制御部131は、個別番組情報が登録されている番組がある場合(S26:Yes)には、ステップS27の処理に進み、そのような番組がない場合(S26:No)には、ステップS29の処理に進む。
【0063】
ステップS27では、全体制御部131は、一致番組候補リストに登録されている番組類似指数の内、最大の番組類似指数を特定し、特定した番組類似指数が所定の閾値以上の値であるか否かを判定する。そして、全体制御部131は、特定した番組類似指数が所定の閾値以上である場合(S27:Yes)には、ステップS28の処理に進み、特定した番組類似指数が所定の閾値未満である場合(S27:No)には、ステップS29の処理に進む。
【0064】
ステップS28では、全体制御部131は、一致番組候補リストにおいて、ステップS27で特定した番組類似指数、即ち、最大の番組類似指数に対応する個別番組情報で特定される番組が、予約元番組が移動した番組であると判断する。なお、最大の番組類似指数に対応する番組が複数ある場合には、予め定められた法則、例えば、予約元番組の番組開始時間に近い方の番組を、予約元番組が移動した番組であると判断すればよい。その他、ジャンル及び番組長の少なくとも何れか一方に基づいて、最大の番組類似指数に対応する複数の番組から、予約元番組が移動した番組を判断してもよい。なお、全体制御部131は、ステップS10で取得された予約番組レコード121aの情報を、ステップS28で判断された番組の情報に更新することで、検出された番組の録画を行うことができるようになる。
【0065】
一方、ステップS29においては、全体制御部131は、予約元番組が移動した番組が検出されないと判断する。このように番組類似指数が所定の閾値未満である番組を、予約元番組が移動した番組としないことにより、誤検出の番組を番組追跡結果として録画して、ユーザに不信感を与えることがなくなる。
【0066】
なお、図8のフローチャートにおいては、探索対象番組とする番組の範囲を、放送開始時間が予約元番組の放送開始時間の前後1時間以内としているが(S16、S17)、このような範囲に限定されるものではない。探索対象番組とする番組の範囲は、任意の時間範囲を設定可能である。例えば、探索対象番組とする番組の範囲を、予約元番組の放送開始時間の前後2時間以内に放送が開始されるものとしてもよく、また、予約元番組の放送開始時間の前後3時間以内に放送が開始されるものとしてもよい。
【0067】
また、図8のフローチャートにおいては、ステップS14及びステップS21において、除外文字情報122で示される特定の文字を番組タイトルから除外する処理を行っているが、このような処理を行わなくてもよい。さらに、図8のフローチャートでは、ステップS15及びS22の処理を行っているが、これらのような処理を行わなくてもよい。
【0068】
図9は、実施の形態1における番組類似指数の算出処理を示すフローチャートである。本フローチャートは、図8のステップS23を詳細に説明するものである。
まず、類似度判定部134は、予約元番組の修正後の番組タイトルを取得する(S30)。ここでの番組タイトルは、図9のステップS14又はステップS15で修正されたものである。
次に、類似度判定部134は、探索対象番組の修正後の番組タイトルを取得する(S31)。ここでの番組タイトルは、図9のステップS21又はステップS22で修正されたものである。
【0069】
次に、類似度判定部134は、予約元番組の修正後の番組タイトルと、探索対象番組の修正後の番組タイトルとを比較して、一致する文字数を特定する。そして、類似度判定部134は、一致した1文字を10ポイントとして、言い換えると、一致する文字数に“10”を乗算することにより、番組類似指数を算出する(S32)。例えば、予約元番組の修正後の番組タイトルが“趣味の音楽”、探索対象番組の修正後の番組タイトルが“趣味の園芸”であった場合には、3文字が一致しているため、番組類似指数は、30ポイントとなる。
【0070】
以上のように、実施の形態1によれば、番組追跡を行う際に、チャンネル及び時間帯毎に適した有効文字適用ルールに基づいて、番組タイトルを修正することができるため、番組一致判定において不要な文字を高精度に削除することができる。このため、番組一致判定時の計算量を少なくするとともに、高精度な番組追跡を実施することができる。
【0071】
実施の形態2.
実施の形態2は、番組類似指数を算出する際に、番組タイトルに加え、ジャンル情報、番組開始時間及び番組長等、複数の判定要素から判定する。実施の形態2では、実施の形態1に示した番組タイトルに対する修正処理の信頼度を加味して、判定要素毎に重み付けを行うことが特徴となっている。このように構成することで、番組タイトルの修正処理の信頼性が低い場合でも、番組追跡の精度を高く保つことができる。
【0072】
図1に示すように、番組予約装置200は、ストリーム処理部110と、記憶部220と、システム制御部230と、計時部140と、操作部150とを備える。実施の形態2に係る番組予約装置200は、記憶部220及びシステム制御部230において、実施の形態1に係る番組予約装置100と異なっている。
【0073】
記憶部220は、予約番組情報121と、除外文字情報122と、構造定義情報123と、修正ルール224とを記憶する。実施の形態2における記憶部220は、修正ルール224の内容において、実施の形態1における記憶部120と異なっている。
【0074】
図10は、修正ルール224のデータ構造の一例を示す概略図である。図10に示すように、修正ルール224は、有効文字判定情報160と、修正ルール適用文字列情報161と、適用ルール情報162と、重み付け係数情報263とを有する。実施の形態2における修正ルール224は、重み付け係数情報263をさらに有する点において、実施の形態1における修正ルール124と異なっている。
【0075】
図10に示すように、重み付け係数情報263は、重み付け係数列263aと、有効文字適用ルール行263bとを有するテーブル形式の情報である。
重み付け係数列263aは、番組タイトル列263a−1と、ジャンル列263a−2と、時間列263a−3とを有する。
有効文字適用ルール行263bの各々の行は、適用ルール情報162に基づいて判断された有効文字適用ルールを示す。
そして、番組タイトル列263a−1と、ジャンル列263a−2と、時間列263a−3と、有効文字適用ルール行263bとにより特定される欄には、番組類似指数を算出する際の重み付け係数の値が格納されている。重み付け係数は、大きな値ほど、番組類似指数の算出に大きな影響を与え、番組類似指数の値を大きな値にする。なお、番組タイトル列263a−1に格納されている重み付け係数は、番組タイトルから算出される番組タイトル類似指数に重み付けを行うための番組タイトル重み付け係数である。ジャンル列263a−2に格納されている重み付け係数は、ジャンル情報から算出されるジャンル類似指数に重み付けを行うためのジャンル重み付け係数である。時間列263a−3に格納されている重み付け係数は、放送開始時間から算出される時間類似指数に重み付けを行うための時間重み付け係数である。
なお、重み付け係数情報263においては、有効文字適用ルール263bが#B1及び#B2である場合には、番組タイトルの修正処理に対する信頼度が高いと判断されるため、番組タイトル重み付け係数の値が大きく設定されている。一方、有効文字適用ルール263bが#B3である場合には、番組タイトルの修正処理に対する信頼度が低いと判断されるため、ジャンル重み付け係数及び時間重み付け係数が大きく設定されている。
【0076】
図1の説明に戻り、システム制御部230は、全体制御部231と、構造判定部132と、修正部133と、類似度判定部234とを備える。実施の形態2におけるシステム制御部230は、全体制御部231及び類似度判定部234での処理において、実施の形態1におけるシステム制御部130と異なっている。
【0077】
全体制御部231は、実施の形態1における全体制御部131とほぼ同様の処理を行うが、実施の形態2においては、番組類似指数を算出する際に、番組タイトルの他に、ジャンル情報及び放送開始時間も用いるため、これらの情報を番組情報から取得する点において、実施の形態1における全体制御部131と異なっている。
類似度判定部234は、修正部133にて修正された番組タイトルと、全体制御部231が取得したジャンル情報及び放送開始時間とから、番組の一致性を検証するための番組類似指数の値を算出する。
【0078】
図11は、実施の形態2における番組追跡を示すフローチャートである。
図11のステップS10〜S15までの処理は、実施の形態1における図8のステップS10〜S15までの処理と同様である。また、図11のステップS17〜S22までの処理は、図8のステップS17〜S22までの処理と同様である。さらに、図11のステップS24〜S29までの処理は、図8のステップS24〜S29までの処理と同様である。
ステップS46においては、全体制御部231は、予約元番組の放送種別121b及びチャンネル番号121cで特定される放送チャンネルと同じ放送チャンネルにおいて、予約元番組の放送開始日時よりも所定時間前、例えば、1時間前以降に放送が開始される先頭番組、言い換えると、予約番組の放送開始時間よりも1時間前以降に放送が開始される番組の内で、最も早く放送開始される番組を、探索対象番組として選択する。そして、全体制御部231は、番組情報から、探索対象番組に対応する情報を、個別番組情報として取得する。実施の形態2においては、個別番組情報には、探索対象番組の放送種別、チャンネル番号、放送開始日時、放送終了日時及び番組タイトルの他、ジャンル情報が含まれる。
【0079】
ステップS47においては、類似度判定部234は、記憶部220に記憶されている重み付け係数情報263を参照して、ステップS20において特定された有効文字適用ルール263bに対応する番組タイトル列263a−1、ジャンル列263a−2及び時間列263a−3に格納されているそれぞれの重み付け係数の値を取得する。例えば、有効文字適用ルール263bが#B1であった場合、番組タイトル重み付け係数は“2”、ジャンル重み付け係数は“1”、時間重み付け係数は“1”となる。
【0080】
ステップS48においては、類似度判定部234は、予約元番組と探索対象番組の一致度合いを示す番組類似指数を算出する。ここでの処理は、後述する図12にて詳細に説明を行う。
【0081】
図12は、実施の形態2における番組類似指数の算出処理を示すフローチャートである。本フローチャートは、図11のステップS48を詳細に説明するものである。
まず、類似度判定部234は、予約元番組の修正後の番組タイトル、ジャンル情報及び放送開始日時を取得する(S50)。
次に、類似度判定部234は、探索対象番組の修正後の番組タイトル、ジャンル情報及び放送開始日時を取得する(S51)。
【0082】
次に、類似度判定部234は、予約元番組の修正後の番組タイトルと、探索対象番組の修正後の番組タイトルとを比較して、一致する文字数を特定する。そして、類似度判定部234は、一致した1文字を10ポイントとして、番組タイトル類似指数を算出する(S52)。
【0083】
次に、類似度判定部234は、予約元番組のジャンル情報で示されるジャンルと、探索対象番組のジャンル情報で示されるジャンルとの一致度合いから、ジャンル類似指数を算出する(S53)。例えば、番組情報には、最大3つのジャンルを設定することができるため、類似度判定部234は、1つのジャンルが一致する毎に10ポイントとして、ジャンル類似指数を算出する。従って、ジャンル類似指数の最大値は30ポイントとなる。
【0084】
次に、類似度判定部234は、予約元番組の放送開始日時で示される放送開始時間と、探索対象番組の放送開始日時で示される放送開始時間との間の乖離度合いから、時間類似指数を算出する(S54)。実施の形態2では、放送開始時間が、予約元番組の放送開始時間の前後1時間の範囲内にある番組を探索対象番組としているため、その乖離度合いに基づいて、0ポイントから10ポイントの間で時間類似指数を特定する。具体的には、予約元番組の放送開始時間と探索対象番組の放送開始時間とが同一であれば、時間類似指数は、10ポイントとする。また、予約元番組の放送開始時間と探索対象番組の放送開始時間との間の時間差が、0分より大きく、30分以内であれば、時間類似指数は、5ポイントとする。さらに、予約元番組の放送開始時間と探索対象番組の放送開始時間との間の時間差が、30分より大きく、60分以内であれば、時間類似指数は、0ポイントとする。
【0085】
次に、類似度判定部234は、ステップS52で特定された番組タイトル類似指数に図11のステップ47で取得された番組タイトル重み付け係数を乗算した値と、ステップS53で特定されたジャンル類似指数に図11のステップ47で取得されたジャンル重み付け係数を乗算した値と、ステップS54特定された時間類似指数に図11のステップS47で取得された時間重み付け係数を乗算した値との総和により番組類似指数を算出するための算式を生成する(S55)。例えば、番組類似指数をPSN、番組タイトル類似指数をNSN、番組タイトル重み付け係数をNC、ジャンル類似指数をJSN、ジャンル重み付け係数をJC、時間類似指数をTSN、時間重み付け係数をTCとした場合に、ステップS55で生成される算式は、下記の(1)式のようになる。
PSN=NSN×NC+JSN×JC+TSN×TC ・・・(1)
例えば、番組タイトル類似指数が50ポイント、ジャンル類似指数が20ポイント、時間類似指数が10ポイントであり、番組タイトル重み付け係数が“2.0”、ジャンル重み付け係数が“1.5”、時間重み付け係数が“1.0”である場合には、(1)式は、下記の(2)式のようになる。
PSN=50×2.0+20×1.5+10×1.0 ・・・(2)
なお、図11のステップS19でNoとなった場合には、ステップS47の処理が行われないが、このような場合には、番組タイトル重み付け係数、ジャンル重み付け係数及び時間重み付け係数を全て同じ値、例えば、“1.0”にすればよい。
【0086】
そして、類似度判定部234は、ステップS55で生成された算式により、番組類似指数を算出する(S56)。例えば、ステップS55で生成された算式が(2)式であった場合には、番組類似指数は、“140”ポイントとなる。
【0087】
以上のように、実施の形態2においては、番組タイトルの修正処理の信頼性が低い場合であっても、重み付け係数の値を変更することで、番組追跡の精度を高く保つことができる。
【0088】
実施の形態3.
実施の形態3は、修正ルール124を更新する。本実施の形態3では、デジタル放送波から修正ルール124を取得することで、番組編成の切替えがある等の番組タイトルの命名規則が変わった場合においても、修正ルール124を自動的に更新することができる。
【0089】
図13は、実施の形態3に係る番組予約装置300を概略的に示すブロック図である。番組予約装置300は、ストリーム処理部110と、記憶部120と、システム制御部330と、計時部140と、操作部150とを備える。実施の形態3に係る番組予約装置300は、システム制御部330において、実施の形態1に係る番組予約装置100と異なっている。
【0090】
システム制御部330は、全体制御部131と、構造判定部132と、修正部133と、類似度判定部134と、修正ルール設定部335とを備える。実施の形態3におけるシステム制御部330は、修正ルール設定部335がさらに備えられている点において、実施の形態1におけるシステム制御部130と異なっている。
【0091】
修正ルール設定部335は、デジタル放送波に新たな修正ルール124が重畳されて伝送されてきた場合に、この新たな修正ルール124を、ストリーム処理部110から取得する。例えば、修正ルール設定部335は、ストリーム処理部110を制御することにより、このような修正ルール124を抽出及び復号させることができる。そして、修正ルール設定部335は、新たな修正ルール124を取得した場合に、記憶部120に保存されている既存の修正ルール124を、新たな修正ルールに更新する。
【0092】
なお、修正ルール124の更新タイミングとしては、システム動作中に判定基準が変更されて混乱しないように、番組予約装置300が起動されるタイミングとすることが望ましい。
【0093】
以上のように、実施の形態3によれば、番組タイトルの命名規則が変更されても、修正ルール124を更新することができるため、番組予約装置300は、適切な修正ルール124を用いて、番組追跡を行うことができる。
【0094】
なお、実施の形態3においては、修正ルール設定部335は、放送波に重畳されてくる新たな修正ルール124に基づいて、既存の修正ルールの更新を行っているが、例えば、操作部150を介して行われる操作によって、新たな修正ルールを取得して、既存の修正ルールを更新してもよい。さらに、修正ルール設定部335は、番組情報取得部113が取得した番組情報に基づいて、番組タイトルの命名規則を学習することで、新たな修正ルール124を生成して、既存の修正ルールを更新するようにしてもよい。
【0095】
また、実施の形態3では、修正ルール124は、書き換え可能な記憶部120に保持されるものとして説明をしているが、番組予約装置200の読込み専用領域に存在する実行プログラム内に同様の情報を予め格納しておいてもよい。そのように構成することで、放送受信から実行プログラムを更新する際に、修正ルール124の更新も自動的に適用することができる。
【0096】
さらに、修正ルール設定部335は、システム制御部330内のファームウェア等で構成される例を示しているが、当該機能を有するハードウェアであっても構わない。また、構造判定部132、修正部133、類似度判定部134及び修正ルール設定部335の全て又は任意の組み合わせを1つの機能部とすることも可能である。
【0097】
また、実施の形態3は、実施の形態1に係る番組予約装置100に修正ルール設定部335を追加することで構成しているが、実施の形態2に係る番組予約装置200に修正ルール設定部335を追加することで構成してもよい。
【0098】
なお、実施の形態2においては、上記の(1)式で、番組類似指数を算出したが、(1)式に限定されるものではない、例えば、番組タイトル類似指数、ジャンル類似指数及び時間類似指数をそれぞれ変数とし、2つの変数を不変とし、1つの変数を増減させた場合に、この1つの変数の増減に応じて、番組類似指数の値が増減するものであれば、どのような算式であってもよい。
また、実施の形態2において、類似度判定部234は、番組タイトル類似指数に番組タイトル重み付け係数を乗算した値、ジャンル類似指数にジャンル重み付け係数を乗算した値、時間類似指数に時間重み付け係数を乗算した値、の任意の組み合わせの加算により、番組類似指数を算出してもよい。
さらに、実施の形態1において、類似度判定部134は、実施の形態2で説明されている、番組タイトル類似指数、ジャンル類似指数及び時間類似指数の任意の組み合わせの加算により、番組類似指数を算出してもよい。
【0099】
以上に記載された実施の形態1〜3に係る番組予約装置100、200、300は、録画再生装置である場合を示しているが、番組予約装置100は、テレビ受像機等のような放送番組表示装置及び放送チューナー等のような放送受信装置であってもよい。このような場合には、番組追跡により特定された番組のストリームに対する処理は、録画に限られず、再生、外部への出力等、予め定められた処理が行われればよい。従って、以上に記載された実施の形態1〜3で、番組追跡の対象となるのは、録画予約された番組だけではなく、再生予約等、他の処理を行うために予約された番組であってもよい。
【0100】
以上に記載された実施の形態では、番組タイトルにかぎ括弧のペアが含まれている場合を例に説明したが、かぎ括弧のペアの代わりに、ギュメのペア(<>)、ブラケットのペア([])、ブレースのペア({})又は引用符のペア(“”又は‘’)が含まれていてもよい。
【符号の説明】
【0101】
100,200,300:番組予約装置、 110:ストリーム処理部、 111:放送受信部、 112:ストリーム制御部、 113:番組情報取得部、 114:番組記憶部、 115:番組再生部、 120,220:記憶部、 121:予約番組情報、 122:除外文字情報、 123:構造定義情報、 124,224:修正ルール、 130,230,330:システム制御部、 131,231:全体制御部、 132:構造判定部、 133:修正部、 134,234:類似度判定部、 335:修正ルール設定部、 140:計時部、 150:操作部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送時間と放送チャンネルとの組み合わせ毎に、有効文字適用ルールを示す適用ルール情報、並びに、番組タイトルにおける、区間を示す予め定められた記号の配置位置を示す番組構造種別と前記有効文字適用ルールとの組み合わせ毎に、番組タイトルにおいて、有効な文字が配置されている位置である有効文字位置を示す有効文字判定情報、を含む修正ルールと、予約された番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを含む予約番組情報と、を記憶する記憶部と、
デジタル放送波を受信して、当該デジタル放送波からストリームを生成し、当該ストリームに対して予め定められた処理を行うとともに、当該ストリームから、放送される番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを含む番組情報を取得するストリーム処理部と、
前記予約番組情報に含まれている番組タイトル及び前記番組情報に含まれている番組タイトルのそれぞれにおいて、前記番組構造種別を特定する構造判定部と、
前記適用ルール情報を参照して、前記予約番組情報に含まれている放送日時により示される放送時間と、前記予約番組情報に含まれている放送チャンネルとの組み合わせ、及び、前記番組情報に含まれている放送日時により示される放送時間と、前記番組情報に含まれている放送チャンネルとの組み合わせのそれぞれに対応する有効文字適用ルールを特定する処理、
前記有効文字判定情報を参照して、前記予約番組情報に含まれている番組タイトルの番組構造種別と、前記予約番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールとの組み合わせ、並びに、前記番組情報に含まれている番組タイトルの番組構造種別と、前記番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールとの組み合わせのそれぞれに対応する有効文字位置を特定する処理、並びに、
前記予約番組情報で示される番組タイトルに含まれている文字から、前記予約番組情報に対応して特定された有効文字位置以外の文字を除外して、修正予約番組タイトルを生成するとともに、前記番組情報で示される番組タイトルに含まれている文字から、前記番組情報に対応して特定された有効文字位置以外の文字を除外して、修正放送番組タイトルを生成する処理、を行う修正部と、
前記修正予約番組タイトルと、前記修正放送番組タイトルとの比較結果により、前記予約された番組と、前記放送される番組との一致度合いが高いほど高い値を示す番組類似指数を算出する類似度判定部と、
前記放送される番組の内、前記番組類似指数が最も高い番組を、前記予約された番組と一致する番組として特定し、前記ストリーム処理部に特定された番組のストリームに対して前記予め定められた処理を行わせる全体制御部と、を備えること
を特徴とする番組予約装置。
【請求項2】
前記有効文字判定情報は、前記番組構造種別と、前記有効文字適用ルールとの組み合わせ毎に、番組タイトルのうち、前記区間に対応する位置及び前記区間以外の位置の少なくとも何れか一方を有効文字位置とするものであること
を特徴とする請求項1に記載の番組予約装置。
【請求項3】
前記修正ルールは、特定の文字を示す除外文字情報をさらに含み、
前記修正部は、
前記修正予約番組タイトルに前記特定の文字が含まれている場合には、前記修正予約番組タイトルから、前記特定の文字を除外し、
前記修正放送番組タイトルに前記特定の文字が含まれている場合には、前記修正放送番組タイトルから、前記特定の文字を除外すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の番組予約装置。
【請求項4】
前記記憶部は、特定の文字列を示す修正ルール適用文字列情報をさらに記憶し、
前記修正部は、
前記予約番組情報に含まれている番組タイトルに、前記特定の文字列が含まれている場合に、前記修正予約番組タイトルを生成し、
前記番組情報に含まれている番組タイトルに、前記特定の文字列が含まれている場合に、前記修正放送番組タイトルを生成すること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の番組予約装置。
【請求項5】
前記全体制御部は、前記番組情報の内、前記予約番組情報に含まれている放送チャンネルと同じ放送チャンネルにおいて放送され、かつ、前記予約番組情報に含まれている放送日時で示される放送開始時間を含む所定の時間帯に放送が開始される番組を対象に、前記構造判定部、前記修正部及び前記類似度判定部に処理を行わせること
を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の番組予約装置。
【請求項6】
前記全体制御部は、前記放送される番組のうち、前記番組類似指数で示される一致度合いが予め定められた閾値で示される一致度合い以上で、かつ、前記番組類似指数で示される一致度合いが最も高い番組を、前記予約された番組と一致する番組として特定すること
を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の番組予約装置。
【請求項7】
前記類似度判定部は、前記修正予約番組タイトルに含まれる文字と、前記修正放送番組タイトルに含まれる文字との一致数が多いほど高い値となるように、前記番組類似指数を算出すること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の番組予約装置。
【請求項8】
前記予約番組情報は、前記予約された番組のジャンルを示すジャンル情報をさらに含み、
前記番組情報は、前記放送される番組のジャンルを示すジャンル情報をさらに含み、
前記類似度判定部は、
前記修正予約番組タイトルに含まれる文字と、前記修正放送番組タイトルに含まれる文字との一致数が多いほど高い値となる番組タイトル類似指数と、
前記前記予約番組情報で示されるジャンル情報で特定されるジャンルと、前記番組情報に含まれるジャンル情報で特定されるジャンルとの一致数が多いほど高い値となるジャンル類似指数と、
前記前記予約番組情報で示される放送日時で特定される放送開始時間と、前記番組情報に含まれる放送日時で特定される放送開始時間との乖離量が小さいほど高い値となる時間類似指数と、
を加算することにより、前記番組類似指数を算出すること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の番組予約装置。
【請求項9】
前記記憶部は、前記有効文字適用ルール毎に、前記番組タイトル類似指数に重み付けを行う番組タイトル重み付け係数と、前記ジャンル類似指数に重み付けを行うジャンル重み付け係数と、前記時間類似指数に重み付けを行う時間重み付け係数と、を示す重み付け係数情報を記憶しており、
前記類似度判定部は、
前記重み付け係数情報を参照して、前記番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールに対応する番組タイトル重み付け係数、ジャンル重み付け係数及び時間重み付け係数を特定する処理をさらに行い、
前記特定された番組タイトル重み付け係数を前記番組タイトル類似指数に乗算した値と、前記特定されたジャンル重み付け係数を前記ジャンル類似指数に乗算した値と、前記特定された時間重み付け係数を前記時間類似指数に乗算した値と、を加算することにより、前記番組類似指数を算出すること
を特徴とする請求項8に記載の番組予約装置。
【請求項10】
新たな修正ルールを取得して、前記記憶部に記憶されている修正ルールを、当該新たな修正ルールに更新する修正ルール設定部をさらに備えること
を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の番組予約装置。
【請求項11】
デジタル放送波を受信して、当該デジタル放送波からストリームを生成する放送受信過程と、
前記ストリームから、放送される番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを含む番組情報を取得する番組情報取得過程と、
前記デジタル放送波を受信して、当該デジタル放送波からストリームを生成
予約された番組の番組タイトル、放送日時及び放送チャンネルを含む予約番組情報に含まれている番組タイトル及び前記番組情報に含まれている番組タイトルのそれぞれにおいて、区間を示す予め定められた記号の配置位置を示す番組構造種別を特定する構造判定過程と、
放送時間と放送チャンネルとの組み合わせ毎に、有効文字適用ルールを示す適用ルール情報を参照して、前記予約番組情報に含まれている放送日時により示される放送時間と、前記予約番組情報に含まれている放送チャンネルとの組み合わせ、及び、前記番組情報に含まれている放送日時により示される放送時間と、前記番組情報に含まれている放送チャンネルとの組み合わせのそれぞれに対応する有効文字適用ルールを特定する処理、
前記番組構造種別と、前記有効文字適用ルールとの組み合わせ毎に、番組タイトルにおいて、有効な文字が配置されている位置である有効文字位置を示す有効文字判定情報を参照して、前記予約番組情報に含まれている番組タイトルの番組構造種別と、前記予約番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールとの組み合わせ、並びに、前記番組情報に含まれている番組タイトルの番組構造種別と、前記番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールとの組み合わせのそれぞれに対応する有効文字位置を特定する処理、並びに、
前記予約番組情報で示される番組タイトルに含まれている文字から、前記予約番組情報に対応して特定された有効文字位置以外の文字を除外して、修正予約番組タイトルを生成するとともに、前記番組情報で示される番組タイトルに含まれている文字から、前記番組情報に対応して特定された有効文字位置以外の文字を除外して、修正放送番組タイトルを生成する処理、を行う修正過程と、
前記修正予約番組タイトルと、前記修正放送番組タイトルとの比較結果により、前記予約された番組と、前記放送される番組との一致度合いが高いほど高い値を示す番組類似指数を算出する類似度判定過程と、
前記放送される番組の内、前記番組類似指数が最も高い番組を、前記予約された番組と一致する番組として特定する全体制御過程と、
前記予約された番組と一致する番組のストリームに対して予め定められた処理を行うストリーム処理過程と、を備えること
を特徴とする番組処理方法。
【請求項12】
前記有効文字判定情報は、前記番組構造種別と、前記有効文字適用ルールとの組み合わせ毎に、番組タイトルのうち、前記区間に対応する位置及び前記区間以外の位置の少なくとも何れか一方を有効文字位置とするものであること
を特徴とする請求項11に記載の番組処理方法。
【請求項13】
前記修正ルールは、特定の文字を示す除外文字情報をさらに含み、
前記修正過程は、
前記修正予約番組タイトルに前記特定の文字が含まれている場合には、前記修正予約番組タイトルから、前記特定の文字を除外し、
前記修正放送番組タイトルに前記特定の文字が含まれている場合には、前記修正放送番組タイトルから、前記特定の文字を除外すること
を特徴とする請求項11又は12に記載の番組処理方法。
【請求項14】
前記修正過程は、
前記予約番組情報に含まれている番組タイトルに、特定の文字列を示す修正ルール適用文字列情報で示される特定の文字列が含まれている場合に、前記修正予約番組タイトルを生成し、
前記番組情報に含まれている番組タイトルに、前記特定の文字列が含まれている場合に、前記修正放送番組タイトルを生成すること
を特徴とする請求項11から13の何れか一項に記載の番組処理方法。
【請求項15】
前記構造判定過程、前記修正過程及び前記類似度判定過程は、前記番組情報の内、前記予約番組情報に含まれている放送チャンネルと同じ放送チャンネルにおいて放送され、かつ、前記予約番組情報に含まれている放送日時で示される放送開始時間を含む所定の時間帯に放送が開始される番組を対象にして処理を行う過程であること
を特徴とする請求項11から14の何れか一項に記載の番組処理方法。
【請求項16】
前記全体制御過程は、前記放送される番組のうち、前記番組類似指数で示される一致度合いが予め定められた閾値で示される一致度合い以上で、かつ、前記番組類似指数で示される一致度合いが最も高い番組を、前記予約された番組と一致する番組として特定すること
を特徴とする請求項11から15の何れか一項に記載の番組処理方法。
【請求項17】
前記類似度判定過程は、前記修正予約番組タイトルに含まれる文字と、前記修正放送番組タイトルに含まれる文字との一致数が多いほど高い値となるように、前記番組類似指数を算出すること
を特徴とする請求項11から16の何れか一項に記載の番組処理方法。
【請求項18】
前記予約番組情報は、前記予約された番組のジャンルを示すジャンル情報をさらに含み、
前記番組情報は、前記放送される番組のジャンルを示すジャンル情報をさらに含み、
前記類似度判定過程は、
前記修正予約番組タイトルに含まれる文字と、前記修正放送番組タイトルに含まれる文字との一致数が多いほど高い値となる番組タイトル類似指数と、
前記前記予約番組情報で示されるジャンル情報で特定されるジャンルと、前記番組情報に含まれるジャンル情報で特定されるジャンルとの一致数が多いほど高い値となるジャンル類似指数と、
前記前記予約番組情報で示される放送日時で特定される放送開始時間と、前記番組情報に含まれる放送日時で特定される放送開始時間との乖離量が小さいほど高い値となる時間類似指数と、
を加算することにより、前記番組類似指数を算出すること
を特徴とする請求項11から16の何れか一項に記載の番組処理方法。
【請求項19】
前記類似度判定過程は、
前記有効文字適用ルール毎に、前記番組タイトル類似指数に重み付けを行う番組タイトル重み付け係数と、前記ジャンル類似指数に重み付けを行うジャンル重み付け係数と、前記時間類似指数に重み付けを行う時間重み付け係数と、を示す重み付け係数情報を参照して、前記番組情報に対応して特定された有効文字適用ルールに対応する番組タイトル重み付け係数、ジャンル重み付け係数及び時間重み付け係数を特定する処理をさらに行い、
前記特定された番組タイトル重み付け係数を前記番組タイトル類似指数に乗算した値と、前記特定されたジャンル重み付け係数を前記ジャンル類似指数に乗算した値と、前記特定された時間重み付け係数を前記時間類似指数に乗算した値と、を加算することにより、前記番組類似指数を算出すること
を特徴とする請求項18に記載の番組処理方法。
【請求項20】
新たな修正ルールを取得して、前記記憶部に記憶されている修正ルールを、当該新たな修正ルールに更新する修正ルール設定過程をさらに備えること
を特徴とする請求項11から19の何れか一項に記載の番組処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−110500(P2013−110500A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252476(P2011−252476)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】