説明

番組記録装置、テレビジョン受像機、番組記録装置の制御方法、制御プログラム、および、記録媒体

【課題】より容易に所望の番組を録画設定することが可能な番組記録装置を実現する。
【解決手段】本発明の番組記録装置は、番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部21と、上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部20と、録画番組記憶部21に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付けて、番組情報記憶部20に番組情報が記憶されている候補番組のうち、選択された上記録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出部14と、検出された同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録部12とを備えていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送または配信された番組コンテンツを記録する番組記録装置、テレビジョン受像機、番組記録装置の制御方法、番組記録装置の制御プログラム、および、制御プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、放送または配信された番組コンテンツを記録する番組記録装置が普及している。番組記録装置は、テレビジョン受像機に内蔵されたり、これに接続されるDVD/HDDレコーダ、BDレコーダなどの記録再生装置として提供されたりしている。
【0003】
例えば、特許文献1には、現在放送中の番組と同一番組の、次回以降に放送される放送時間を認識し、上記同一番組の次回以降に放送される番組の記録予約を行うデジタル放送記録再生装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、録画済の光ディスクから録画情報を読み出し、ユーザが選択した録画情報の番組を録画予約番組として決定し、録画情報にしたがってこれらの番組を録画予約モードに設定する情報処理装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、録画済番組情報を用いて、EPGデータから予約録画候補データを生成し、予約録画設定の選択を容易に行うことができる予約録画設定方法およびデジタル映像録画装置が開示されている。具体的には、選択された録画済番組の録画済タイトルデータに基づいて、EPGから類似番組を抽出し、抽出した類似番組データを予約設定に用いるフォーマットに変更して予約候補データとして格納する。
【0006】
また、特許文献4には、録画済の番組の次回の録画予約を容易に行う放送記録装置が開示されている。具体的には、番組信号を番組の管理情報とともに記録し、管理情報に応じて次回の番組の予約情報を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−314914号公報(2002年10月25日公開)
【特許文献2】特開2006−005784号公報(2006年1月5日公報)
【特許文献3】特開2006−166276号公報(2006年6月22日公開)
【特許文献4】特開2007−221733号公報(2007年8月30日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の装置は、以下の問題を生じる。
【0009】
具体的には、従来の装置は、番組の放送日時情報を主に用いることによって、適度の放送周期(毎日、毎週1回など)で放送される番組を同一番組として予測して、EPGデータから録画対象の番組を検出する。
【0010】
しかしながら、番組の放送周期には、極端に短い周期(同日に複数回放送)、極端に長い周期(3〜6ヶ月に1回放送)などがあり、番組の放送周期は多様化している。通常、直近の1週間分のEPGデータを用いて録画対象の番組は検索される。そのため、放送日時情報を主に用いる従来の装置では、同一番組をもれなく正確に、今後も継続して録画予約できるとは限らない。また、非定期で放送される同一番組もある。
【0011】
このように放送周期が多様化している多数の番組の中から、今後放送される所望の同一番組を精度よくもれなく検出することによって、より確実にかつより容易に所望の番組を連続で録画設定することが可能な番組記録装置が求められる。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より容易に所望の番組を録画設定することが可能な番組記録装置、テレビジョン受像機、番組記録装置の制御方法、番組記録装置の制御プログラム、および、制御プログラムを記録した記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る番組記録装置は、上記課題を解決するために、番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部と、上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部と、上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付けて、上記番組情報記憶部に番組情報が記憶されている候補番組のうち、上記選択された録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出手段と、上記同一番組検出手段が検出した同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とが当該番組記録装置に入力されると、同一番組検出手段は、これを受け付けて、選択された録画番組と同一と推測される番組、すなわち、同一番組を上記番組情報記憶部の中から検出する。
【0015】
予約登録手段は、上記同一番組検出手段が検出した同一番組の番組情報を上記番組情報記憶部から取得して、該番組情報に基づいて、上記同一番組の録画予約を登録する。
【0016】
上記録画番組記憶部に記憶されている録画番組に付属するのは、最低限「番組名」であって、録画番組に付属するメタ情報は、番組記録装置が、録画(または録画予約)を行うために録画すべき番組を特定するのには、情報量が乏しい。一方、番組に付属する番組情報は、録画のために必要な情報を含んでいる。
【0017】
上記構成によれば、同一番組検出手段が、選択された録画番組の番組名に基づいて、番組情報記憶部の中から、録画番組と同一と推定される同一番組を検出するので、予約登録手段は、検出された同一番組の番組情報を番組情報記憶部から得ることが可能となり、したがって、選択された録画番組と同一の番組の録画予約を実行することが可能となる。
【0018】
結果として、ユーザは、録画番組を選択して、録画指示を送るだけで、その他の番組についての詳細な設定を入力することなく、所望の番組の録画予約設定を実施することが可能になるという効果を奏する。
【0019】
例えば、近年の番組記録装置は、録画機能が充実しており、ユーザの嗜好情報に基づいて装置が自動でユーザが好みそうな番組を録画していることがある。このような場合、ユーザは、その録画番組について詳細な情報を知らずに、その録画番組を視聴し、気に入り、今後継続して視聴したいと望むことが考えられる。本発明は、このようなケースにおいて、ユーザが所望の番組について詳しい情報を知らなくとも、気に入った番組を選択し、今後継続して視聴したい旨を指示するのみで、簡単に録画予約設定を行えるので特に効果が大きい。また、ユーザが元々連続して視聴することを希望していたが、誤操作で1度分の録画しか行えなかった場合にも、録画番組を選択するという簡単な操作のみで、再度録画予約設定が行えるためメリットがある。
【0020】
上記同一番組検出手段は、上記録画番組の録画番組名文字列と、上記候補番組の候補番組名文字列とを比較して、録画番組名文字列における、候補番組名文字列と一致する文字の割合を、文字列一致率として、候補番組ごとに算出し、上記文字列一致率が所定閾値以上となる候補番組を、番組名が一致する同一番組として検出することが好ましい。
【0021】
上記構成によれば、番組名が所定閾値以上一致する番組を同一番組として検出することができる。番組名が一致していれば、同一番組である可能性は高い。また、番組名に基づいて同一性を判断すれば、放送日時や放送周期に関係なく同一番組である可能性が高い番組をもれなく抽出することができる。すなわち、極端に短い周期(同日に複数回放送)、極端に長い周期(3〜6ヶ月に1回放送)など、番組の放送周期の多様化、また、非定期で放送される同一番組なども、もれなく抽出することができる。
【0022】
このため、選択された録画番組の同一番組をもれなく確実に録画予約することが可能となり、ユーザが所望の番組を見逃すといったリスクを低減させることが可能となる。
【0023】
上記同一番組検出手段は、正規化処理を施した後の上記録画番組名文字列と上記候補番組名文字列とを比較して文字列一致率を算出することが好ましい。
【0024】
詳細には、上記同一番組検出手段は、上記正規化処理として、上記録画番組名文字列および上記候補番組名文字列に、括弧で括られた文字列がある場合に、該括弧および括弧内文字列を削除することができる。
【0025】
あるいは、また、さらには、上記同一番組検出手段は、上記正規化処理として、上記録画番組名文字列および上記候補番組名文字列に、特殊文字が含まれている場合に、該特殊文字を削除することができる。
【0026】
あるいは、また、さらには、上記同一番組検出手段は、上記正規化処理として、上記録画番組名文字列および上記候補番組名文字列における文字種が統一されるように文字種を変換することができる。
【0027】
番組名は、同一番組でも表記がばらつくことが考えられる。また、放送回ごとにサブタイトルなどが含まれていることがあり、同一番組といえども完全一致するケースは少ないといえる。
【0028】
上記構成によれば、番組名の文字列に正規化処理を施すことによってこれらの表記のばらつきを、同一番組において統一することができるので、番組名の一致に基づいて番組同一性の判断をより正しく行うことが可能となる。
【0029】
上記番組記録装置は、上記録画番組記憶部において、上記番組情報のうち、さらに、録画番組の開始日時および終了日時が、該録画番組に関連付けて記憶されており、上記同一番組検出手段は、さらに、上記選択された録画番組の開始日時および終了日時に基づいて算出された放送時間長と、上記候補番組の放送時間長とを比較して放送時間長一致率を候補番組ごとに算出し、上記放送時間長一致率が所定閾値以上となる候補番組を、同一番組として検出してもよい。
【0030】
上記構成によれば、同一番組検出手段は、放送時間長が一致することを、番組の同一性を判断するための指標として利用することができる。また、候補番組が多数ある場合に、放送時間長が一致することを条件に候補番組を絞り込んでおけば、番組名の比較による番組同一性判断の処理負荷を軽減することができる。
【0031】
これにより、より精度良く、より効率的に同一番組を検出することができる。
【0032】
上記番組記録装置は、上記録画番組記憶部において、上記番組情報のうち、さらに、録画番組の開始日時および終了日時が、該録画番組に関連付けて記憶されており、上記同一番組検出手段は、さらに、上記選択された録画番組の開始日時および終了日時と、上記候補番組の開始日時および終了日時と比較して、時間のずれを放送時間帯の誤差として算出し、開始日時および終了日時の誤差が所定時間未満となる候補番組を、同一番組として検出してもよい。
【0033】
上記構成によれば、同一番組検出手段は、放送時間帯誤差が少ないことを、番組の同一性を判断するための指標として利用することができる。また、候補番組が多数ある場合に、放送時間帯誤差が少ないことを条件に候補番組を絞り込んでおけば、番組名の比較による番組同一性判断の処理負荷を軽減することができる。
【0034】
これにより、より精度良く、より効率的に同一番組を検出することができる。
【0035】
上記同一番組検出手段は、上記選択された録画番組の同一番組を録画する指示に応じて、上記予約登録手段によって録画予約された同一番組の録画が完了したとき、上記選択された録画番組の番組名に基づいて、同一番組の検出を再度実行することが好ましい。
【0036】
上記構成によれば、同一番組の録画が完了する度に、次の同一番組が検出され、再び、録画予約登録される。
【0037】
よって、ユーザは、初回に一度、気に入りの録画番組を指定するだけで、簡単に、以後継続して同一番組が録画されるように設定することができる。
【0038】
あるいは、また、さらには、上記同一番組検出手段は、上記番組情報記憶部に記憶されている番組情報が更新されたとき、上記選択された録画番組の番組名に基づいて、同一番組の検出を再度実行することが好ましい。
【0039】
上記構成によれば、番組情報が新しくなったら、その度に、同一番組が検出され、再び、録画予約登録される。
【0040】
よって、ユーザは、初回に一度、気に入りの録画番組を指定するだけで、簡単に、以後継続して同一番組が録画されるように設定することができる。
【0041】
上記番組記録装置において、上記同一番組検出手段は、さらに、指示された同一番組の録画における録画周期の指定を受け付けて、上記選択された録画番組の次の録画周期に該当する開始日時および終了日時を有する候補番組の中から、選択された上記録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出し、さらに、当該同一番組の録画が完了したとき、上記選択された録画番組の番組名および上記録画周期に基づいて、同一番組の検出を再度実行してもよい。
【0042】
上記構成によれば、同一番組検出手段は、番組名に加えて、放送周期情報に基づいて、より候補番組を絞り込んだ上で効率よく同一番組を検出し、予約登録手段がこれを録画予約することが可能となる。
【0043】
ユーザは、録画番組と放送周期とを選択するだけで、簡単に、当該番組記録装置を、繰返し録画予約機能に移行させることができる。従来、番組記録装置に繰返し録画予約機能を実行させるためには、詳細な情報の入力作業が必要であったが、上記構成によれば、以上の簡易な操作で番組記録装置に繰返し録画予約機能を実行させることが可能となる。
【0044】
上述の番組記録装置を備えているテレビジョン受像機も本発明の範疇に入る。
【0045】
本発明の番組記録装置の制御方法は、上記課題を解決するために、番組記録装置の制御方法であって、該番組記録装置は、番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部と、上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部とを備え、上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付ける操作受付ステップと、上記番組情報記憶部に番組情報が記憶されている候補番組のうち、上記選択された録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出ステップと、上記同一番組検出ステップにて検出された同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録ステップとを含むことを特徴としている。
【0046】
なお、上記番組記録装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記番組記録装置をコンピュータにて実現させる番組記録装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0047】
本発明に係る番組記録装置は、上記課題を解決するために、番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部と、上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部と、上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付けて、上記番組情報記憶部に番組情報が記憶されている候補番組のうち、上記選択された録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出手段と、上記同一番組検出手段が検出した同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録手段とを備えていることを特徴としている。
【0048】
本発明の番組記録装置の制御方法は、上記課題を解決するために、番組記録装置の制御方法であって、該番組記録装置は、番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部と、上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部とを備え、上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付ける操作受付ステップと、上記番組情報記憶部に番組情報が記憶されている候補番組のうち、上記選択された録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出ステップと、上記同一番組検出ステップにて検出された同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録ステップとを含むことを特徴としている。
【0049】
したがって、より容易に所望の番組を録画設定することが可能な番組記録装置を実現することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係るテレビの要部機能構成を示すブロック図である。
【図2】テレビの外観を示す図である。
【図3】テレビのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】テレビの番組情報記憶部に記憶されているEPGデータを構成する1つの番組情報の一例を示す図である。
【図5】テレビの録画番組記憶部に記憶されている録画番組情報の一例を示す図である。
【図6】テレビの録画条件記憶部に記憶されている録画条件の一例を示す図である。
【図7】テレビが実行する定番録画機能の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】テレビの同一番組検出部が実行する番組名文字列正規化処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】テレビが実行する定番録画機能の処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】テレビのLCDに表示される録画リスト表示画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の実施形態について、図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0052】
≪実施形態1≫
〔テレビ100の概要〕
以下で説明する実施形態では、一例として、本発明の番組記録装置をテレビ100に適用した場合について説明する。
【0053】
図2は、本発明に係るテレビ100の外観を示す図である。テレビ100は、複数の番組情報の中から、ユーザによって選択された番組情報、または、予め設定された検索条件に合致する番組情報を抽出し、これにより特定された番組を、記憶装置に記録する番組記録装置の一例である。
【0054】
本実施形態では、番組記録装置として、テレビ100を採用している。テレビ100は、番組データを受信して、受信した番組データに基づいて番組を出力する、いわゆるテレビジョン受像機である。すなわち、テレビ100は、番組記録装置を備えたテレビジョン受像機といえる。
【0055】
テレビ100としては、液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビ、ブラウン管テレビ等が挙げられる。また、テレビ100としては、例えばHDD(Hard disk drive)レコーダ内蔵テレビ、HDDプレーヤ内蔵テレビ、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ内蔵テレビ、DVDプレーヤ内蔵テレビ、BD(Blue-ray Disc)レコーダ内蔵テレビ、BDプレーヤ内蔵テレビ等が挙げられる。本実施形態では、テレビ100として、BDレコーダおよびHDDレコーダを内蔵した液晶テレビを採用している。
【0056】
テレビ100は、本体102およびリモコン104を有する。また、テレビ100は、入力装置として、リモコン104だけでなく、本体102の外面に設けられた操作ボタン106を有する。例えば、テレビ100のユーザは、リモコン104または操作ボタン106を操作することによって、テレビ100に対して、電源のON/OFF、音量調整、入力切替、選局、録画、再生等の操作を行うことができる。
【0057】
〔番組情報、EPGデータについて〕
ここで、テレビ100が扱う番組情報について説明する。テレビ100は、複数の番組についての番組情報を記憶している。これら複数の番組情報の各々には、番組名、番組内容、チャンネルID、枝番、開始時刻、終了時刻、サービスID、ネットワークID、OriginalNetwork ID、TransportStream ID、イベントID(番組ID)など、その番組を特定するための様々な情報が含まれている。例えば、テレビ100は、地上デジタル放送の番組情報や、衛星放送の番組情報を、放送波やネットワーク通信を介して取得し、取得した番組情報を記憶しておく。テレビ100は、これら複数の番組情報からEPG(電子番組表)データを生成し、これを記憶装置に保持しておく。EPGデータは、直近の約1週間分の放送スケジュールを含んでおり、該EPGデータは、電子番組表としてユーザに提示したり、ユーザに視聴・録画を希望する番組を選択させたりするときに、必要に応じてテレビ100によって読み出される。
【0058】
〔番組記録機能について〕
テレビ100は、本発明の番組記録装置として、番組記録機能を備えている。テレビ100は、上記EPGデータを番組記録機能を実施するときに利用する。
【0059】
番組記録機能とは、EPGデータに含まれる番組情報を利用して番組を特定し、特定した番組の番組データを、放送波やネットワーク通信を介して受信して、記憶装置に記録する機能である。記憶装置は、テレビ100が内蔵しているものであってもよいし、テレビ100に接続された外部の記憶装置であってもよい。
【0060】
本実施形態では、テレビ100は、以下の5種類の番組記録機能を備えている。
【0061】
(1)即時録画機能
本機能は、テレビ100が選局を行って、ある放送番組を再生しているとき(すなわちユーザが番組を視聴しているとき)に、ユーザから即時録画指示が入力されると、その選局中の放送番組の録画を即時に開始する機能である。ユーザは、視聴中の番組を録画したいと思ったとき、例えば、リモコンの録画ボタンなどを押下することによって、即時に簡単に録画を開始することができる。
【0062】
(2)単発録画予約機能
本機能は、テレビ100がEPGデータに基づいて電子番組表を表示しているときに、ユーザが電子番組表の中のある番組を選択して録画予約指示を入力すると、テレビ100が、その選択された番組の録画予約を登録し、当該番組の放送時刻になったら当該番組録画を開始する機能である。ユーザは、電子番組表を呼び出して所望の番組を選択し、例えば、決定ボタンなどを押下することによって、簡単に録画予約を行うことができる。
【0063】
(3)繰返し録画予約機能
本機能は、ユーザが電子番組表から番組を選択するとともに、当該番組の放送周期情報(例えば、毎日、毎週、毎月〜金、隔週、毎月など)を指定すると、「単発録画予約機能」と同様に、選択された番組の録画予約および録画を行うのに加えて、当該録画が完了したら、その番組の次回放送分の録画予約を行う機能である。本機能によれば、繰返し放送される番組を、指定された周期で連鎖的に繰返し録画することができる。ユーザは、1回の録画予約登録作業を行うのみで、所望の繰返し放送される番組を毎回続けて録画予約および録画することができる。
【0064】
(4)自動録画機能
本機能は、ユーザからの指示入力を受け付けることなく、テレビ100が所定の条件に合致する番組を自動で録画しておく機能である。具体的には、テレビ100は、ユーザの過去の視聴履歴や、ユーザが予め登録しておいた嗜好情報などに基づいて、所定の条件に合致する、すなわち、ユーザが好みそうな番組をEPGデータから特定し、その特定した番組の録画を自動で行う。ユーザは、自分が好む番組であるが、放送があることが知らなかった番組、または、録画予約し忘れた番組がある場合でも、テレビ100が自動で録画しておいた番組の中から、見逃した好みの番組を視聴することが可能となる。
【0065】
(5)定番録画機能
本機能は、テレビ100が録画した番組の録画リストを表示し、ユーザがある録画番組を選択しているとき、または、ある録画番組を再生しているときに、定番録画予約指示を入力すると、テレビ100が、EPGデータの今後放送される番組群の中から、選択された録画番組と同一の番組を推測して検索し、検出した同一番組の録画予約を行う機能である。さらに、本機能によれば、テレビ100は、上記同一番組の録画が完了したら、再び、次の同一番組の検索と録画予約を行う。
【0066】
これにより、ユーザは、録画されている番組の中から繰返し視聴したい気に入りの番組を見つけた場合に、即時にかつ簡単に、当該気に入りの番組について、毎回続けて録画予約および録画することができる。
【0067】
本機能によれば、テレビ100は、録画番組に付随するメタ情報を用いて予約すべき同一番組を自動で検出することができるので、ユーザは、その番組についての詳細な情報を知らなくても、気に入った録画番組を選択するだけで、簡単にその番組を定番の録画対象番組として登録することができる。すなわち、「繰返し録画予約機能」にて録画対象となっている番組と同等の扱いとすることができる。
【0068】
ここで、同一番組とは、内容が全く一致している番組同士という意味ではなく、放送内容を回ごとに変えて複数回にわたって放送されるシリーズもので、同じシリーズに属する番組同士を意味している。すなわち、同一番組において番組名は統一されている。
【0069】
従来の技術では、上述の即時録画機能、単発録画予約機能などで1度だけ録画を行った録画番組について、ユーザが、後から、連続で録画したいと希望した場合、および、自動録画機能で録画されていた録画番組の中に、連続で録画したい気に入りの番組を見つけた場合などに、気に入りの録画番組を、簡単に定番の録画対象番組として登録することができなかった。
【0070】
本発明のテレビ100が備える「定番録画機能」によれば、1度だけ録画された録画番組や、偶然録画されていた録画番組について、それらのメタ情報に基づいて、同一番組を検出し、録画予約および録画を行うことができる。したがって、ユーザが、より確実にかつより容易に所望の番組を連続で録画設定することが可能になるという効果を奏する。
【0071】
以下では、上述の番組記録機能、特に、「定番録画機能」を実現する本願発明のテレビ100の構成についてより詳細に説明する。
【0072】
〔テレビ100のハードウェア構成〕
図3は、テレビ100(本体102)のハードウェア構成を示すブロック図である。テレビ100は、図3に示すように、外部入力端子201、地上デジタル放送チューナ202、衛星放送チューナ203、録画再生部204、BDドライブ205、映像セレクタ206、映像処理回路207、OSD(On-Screen Display)生成部208、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ209、LCD210、音声セレクタ211、音声処理回路212、アンプ213、スピーカ214、外部機器インターフェース215、ROM216、RAM217、CPU218、赤外線受光部219、通信インターフェース220、および、HDドライブ221を備えている。図3においては、映像信号の経路を実線で、音声信号の経路を一点鎖線で、データや制御信号の経路(バス)を太線で示している。
【0073】
外部入力端子201は、映像入力端子201aと音声入力端子201bとを含む。映像入力端子201aは、映像信号を入力するためのものであり、例えば、DVI端子である。音声入力端子201bは、音声信号を入力するためのものであり、例えば、S/PDIF端子である。ただし、外部入力端子201は、これに限定されず、映像入力端子201aと音声入力端子201bとが一体化されたHDMI端子等であってもよい。
【0074】
地上デジタル放送チューナ202は、地上デジタル放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。地上デジタル放送チューナ202は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する復号部により構成することができる。
【0075】
地上デジタル放送チューナ202により復調されたMPEG2ストリームは、バスを介して録画再生部204に供給される。また、地上デジタル放送チューナ202により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給さる。なお、地上デジタル放送チューナ202が何れのチャンネルを復調対象として選択するかは、CPU218により制御される。
【0076】
なお、地上デジタル放送チューナ202は、異なるチャンネルを介して放送される2つのMPEG2ストリームを同時に復調することが可能なダブルチューナであることが好ましい。この場合、地上デジタル放送チューナ202は、選局対象チャンネルとして選択した第1のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部204に供給すると共に、そのMPEG2ストリームから復号した映像信号および音声信号を映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給する。また、地上デジタル放送チューナ202は、録画対象チャンネルとして選択した第2のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部204に供給する。
【0077】
もちろん、本発明に係る地上デジタル放送チューナ202は、ダブルチューナに限定されるものではなく、例えば、シングルチューナであってもよく、3つ以上のチューナを備える複数のチューナであってもよい。地上デジタル放送チューナ202がシングルチューナである場合には、ユーザが放送番組を視聴していないときに限って、放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部204に供給することができる。また、地上デジタル放送チューナ202が複数のチューナによって構成される場合には、チャンネル毎、放送波毎、又は、視聴者毎(例えば、お父さん、お母さん、及び、子供等)に、異なるチャンネルを介して放送される放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部204に供給することができる。
【0078】
衛星放送チューナ203は、衛星放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。衛星放送チューナ203は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号を復号する復号部により構成することができる。
【0079】
衛星放送チューナ203により復調されたMPEG2ストリームは、録画再生部204に供給される。また、衛星放送チューナ203により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給さる。なお、衛星放送チューナ203が何れのチャンネルを介して伝送されるMPEG2データストリームを復調するかは、CPU218により選択される。
【0080】
なお、本実施形態における衛星放送チューナ203は、地上デジタル放送チューナ202と同様、異なるチャンネルを介して放送される2つの放送番組を同時に受信することが可能なダブルチューナであることが好ましい。
【0081】
録画再生部204は、録画部204aと再生部204bとを含む。録画部204aは、地上デジタル放送チューナ202および衛星放送チューナ203の何れかからMPEG2ストリームを取得し、取得したMPEG2ストリームを記憶装置に書き込む。録画部204aは、テレビ100に内蔵されたBDドライブ205、テレビ100に内蔵されたHDドライブ221、および、外部機器インターフェース215に接続された各種レコーダ等を、MPEG2ストリームを記録するための記憶装置として利用することができる。再生部204bは、記憶装置からMPEG2ストリームを読み出し、読み出したMPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する。再生部204bにより復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給される。
【0082】
映像セレクタ206には、上述した4種類の映像信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子201(特に映像入力端子201a)から入力された映像信号、(2)地上デジタル放送チューナ202にて復号された映像信号、(3)衛星放送チューナ203にて復号された映像信号、および、(4)録画再生部204(特に再生部204b)にて復号された映像信号が入力される。映像セレクタ206は、上記(1)〜(4)の映像信号のうちの何れか1つを選択する。映像セレクタ206によって選択された映像信号は、映像処理回路207に供給される。なお、映像セレクタ206が何れの映像信号を選択するかは、CPU218によって制御される。
【0083】
映像処理回路207は、映像セレクタ206から供給された映像信号に画質調整処理を施す。また、映像処理回路207は、映像セレクタ206から供給された映像信号にスケーリング処理を施す。ここで、画質調整処理とは、例えば、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像の輝度、シャープネス、および、コントラストの少なくとも何れかを変更することを指す。また、スケーリング処理とは、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像のサイズを相似拡大または相似縮小することを指す。映像処理回路207によって加工された映像信号は、LCDコントローラ209に供給される。なお、映像処理回路207が画質およびサイズをどのように変更するかは、CPU218によって制御される。
【0084】
OSD生成部208は、CPU218から供給されたOSDデータからOSD画像を生成(レンダリング)する。OSD生成部208が生成するOSD画像としては、電子番組表、メニュー画面、操作画面等が挙げられる。OSDデータとしては、例えば、SVG(Scalable Vector Graphics)を用いることができる。OSD生成部208により生成されたOSD画像は、映像処理回路207から供給された映像信号に重畳され、LCDコントローラ209に供給される。
【0085】
LCDコントローラ209は、映像処理回路207から供給された映像信号に基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD210を駆動する。また、OSD生成部208からOSD画像が供給されている場合、LCDコントローラ209は、映像処理回路207から供給された映像信号にOSD画像が重畳されたものに基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD210を駆動する。なお、本実施形態では、テレビ100の一例として、液晶テレビを採用している。このために、テレビ100は、ディスプレイとしてLCD210を採用しており、ディスプレイコントローラとして、LCDコントローラ209を採用しているのである。したがって、テレビ100に液晶テレビ以外のテレビを採用した場合には、これに応じたディスプレイおよびディスプレイコントローラが採用されることとなる。
【0086】
音声セレクタ211には、上述した4種類の音声信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子201(特に音声入力端子201b)から入力された音声信号、(2)地上デジタル放送チューナ202にて復号された音声信号、(3)衛星放送チューナ203にて復号された音声信号、および、(4)録画再生部204(特に再生部204b)にて復号された音声信号が入力される。音声セレクタ211は、上記(1)〜(4)の音声信号のうちの何れか1つを選択する。
【0087】
音声セレクタ211によって選択された音声信号は、音声処理回路212に供給される。なお、音声セレクタ211が何れの音声信号を選択するかは、CPU218によって制御される。ただし、映像セレクタ206における映像の選択と、音声セレクタ211における音声の選択とは連動しており、例えば、映像セレクタ206が地上デジタル放送チューナ202から供給された映像信号を選択しているときには、音声セレクタ211も地上デジタル放送チューナ202から供給された音声信号を選択する。
【0088】
音声処理回路212は、音声セレクタ211から供給された音声信号に音量調整処理を施す。また、音声処理回路212は、音声セレクタ211から供給された音声信号に音質調整処理を施す。ここで、音量調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の音量を変更することを指す。また、音質調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の周波数特性を変更すること(例えば、低域の強調や高域の強調等)を指す。音声処理回路212によって加工された音声信号は、アンプ213に供給される。なお、音声処理回路212によって音量および音質をどのように変更するかは、CPU218によって制御される。
【0089】
アンプ213は、音声処理回路212から供給された音声信号に基づいて、その音声信号が表す音声を出力するようにスピーカ214を駆動する。
【0090】
CPU218は、テレビ100に対して入力された制御信号に応じて、上記各部を制御する。テレビ100に対して入力される制御信号としては、操作ボタン106によって入力された制御信号、リモコン104から送信され、赤外線受光部219が受信した制御信号、外部機器インターフェース215を介して外部機器から送信された制御信号、通信インターフェース220を介してネットワーク機器から送信された制御信号等が挙げられる。
【0091】
例えば、制御信号による制御としては、地上デジタル放送チューナ202および衛星放送チューナ203の受信チャンネルを切り替える制御や、映像セレクタ206および音声セレクタ211にて選択する映像信号および音声信号をリモコン信号に応じて制御、録画部204aに対してコンテンツの録画を実行させるための制御(番組記録機能)、再生部204bに対してコンテンツの再生を実行させるための制御等が挙げられる。
【0092】
なお、CPU218において番組記録機能を実現するための機能構成は、後に詳述する。
【0093】
ROM216は、CPU218によって実行されるプログラム等の固定データが格納される、読み出し可能かつ書き込み不能なメモリである。一方、RAM217は、CPU218が演算のために参照するデータや、CPU218が演算によって生成したデータ等の可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。
【0094】
外部機器インターフェース215は、外部機器をテレビ100に接続するためのインターフェースである。外部機器インターフェース215としては、HDMIや、iLink等が挙げられる。
【0095】
通信インターフェース220は、テレビ100をネットワークや、各種ネットワーク機器に接続するためのインターフェースである。通信インターフェース220としては、LANインターフェース等が挙げられる。
【0096】
なお、本実施形態においては、地上デジタル放送の方式として、MPEG2ストリームを多重化する方式(米国におけるATSC方式や日本におけるISDB−T方式等)を想定しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、MPEG2ストリームを多重化する代わりに、MPEG4ストリーム等を多重化する方式(欧州におけるDVB−T/DVB−T2方式等)に対しても本発明を適用することができる。後者の場合、復調したMPEG4ストリームをそのまま記録媒体に記録する構成を採用してもよいし、あるいは、復調したMPEG4ストリームをMPEG2ストリームに変換して記録媒体に記録する構成を採用してもよい。
【0097】
〔テレビ100の機能〕
テレビ100の機能構成について説明する。図1は、テレビ100の要部機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、テレビ100は、機能ブロックとして、番組決定部10、録画実行部11、予約登録部12、録画条件供給部13、および、同一番組検出部14を備えている。また、テレビ100は、番組情報記憶部20、録画番組記憶部21、録画予約情報記憶部22、および、録画条件記憶部23を備えている。
【0098】
なお、上記機能ブロックとして示される各部は、CPU(central processing unit)218がROM(read only memory)216等の記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)217等に読み出して実行することで実現できる。すなわち、上記番組決定部10、録画実行部11、予約登録部12、録画条件供給部13、および、同一番組検出部14は、上記CPU218が上記記憶装置(ROM216)に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって実現される機能ブロックである。
【0099】
また、上記記憶部の各部は、テレビ100においては、図3に示したROM216、RAM217、BDドライブ205、HDドライブ等の適宜の記憶装置によって実現される。
【0100】
ここでは、テレビ100が備える番組記録機能およびこれに関連する機能について説明する。その他の機能については、テレビ受像機が備える一般的な機能であるため、図示および説明を省略する。
【0101】
番組情報記憶部20は、複数の番組情報およびそれらから生成されるEPGデータを記憶するものである。例えば、テレビ100は、地上デジタル放送の番組情報を含む放送波を、地上デジタル放送チューナ202によって受信する。また、テレビ100は、衛星放送の番組情報を含む放送波を、衛星放送チューナ203によって受信する。そして、テレビ100は、受信した放送波に含まれる番組情報を抽出し、抽出した番組情報を番組情報記憶部20に記憶させておく。テレビ100は、定期的に最新の番組情報を取得して、番組情報記憶部20に記憶されている番組情報を更新する。番組情報記憶部20に記憶される番組情報の詳細については後述する。
【0102】
録画番組記憶部21は、テレビ100が録画した番組を記憶するものである。録画番組は、メタ情報と関連付けて録画番組記憶部21に記憶される。本実施形態では、メタ情報は、一例として、「録画番組名」、「開始時刻(開始日時)」、「終了時刻(終了日時)」を含む。さらに、番組の詳細な情報を示す「番組内容」がメタ情報に含まれていてもよい。録画番組記憶部21に記憶されている録画番組およびメタ情報は、テレビ100が録画リストを表示する際、および、録画番組を再生する際に、必要に応じて読み出される。録画番組記憶部21に記憶される録画番組およびメタ情報の詳細については後述する。
【0103】
録画予約情報記憶部22は、テレビ100が録画予約した番組情報を記憶するものである。録画予約情報記憶部22に記憶される番組情報としては、番組名、チャンネル(Service ID)、開始時刻、終了時刻、Network ID、OriginalNetwork ID、TransportStream ID、Event IDなど、テレビ100が録画を行うために、その番組を特定できるような情報がすべて含まれている。あるいは、番組情報記憶部20に記憶されているEPGデータから録画に必要な番組情報を参照できるように、必要最小限の情報が含まれる構成としてもよい。テレビ100は、録画予約情報記憶部22に記憶されている番組情報に基づいて、録画予約されている番組の開始時刻が来たら、当該番組の録画を開始する。
【0104】
録画条件記憶部23は、テレビ100が番組記録機能を実行する際に、録画または録画予約の対象となる番組を決定したり、検索したりするための録画条件を記憶するものである。本実施形態では、録画条件記憶部23は、繰返し録画予約機能を実現するための録画条件、自動録画機能を実現するための録画条件、および、定番録画機能を実現するための録画条件を記憶している。録画条件記憶部23に記憶される録画条件の詳細については後述する。
【0105】
番組決定部10は、即時録画機能、単発録画予約機能、繰返し録画予約機能、自動録画機能の各機能において、録画または録画予約の対象となる番組を、番組情報記憶部20に記憶されるEPGデータの中から決定するものである。
【0106】
例えば、即時録画機能を実行する場合、番組決定部10は、赤外線受光部219を介して即時録画指示を受信すると、現在テレビ100が選局および映像出力中の番組を録画対象番組として決定する。番組決定部10は、決定した番組を録画するように録画実行部11に指示する。単発録画予約機能を実行する場合、番組決定部10は、赤外線受光部219を介して録画予約指示を受信すると、ユーザによって選択された番組が何であるのかを特定して、それを録画予約対象番組として決定する。番組決定部10は、決定した番組の録画予約を登録するように予約登録部12に指示する。
【0107】
録画実行部11は、録画部204aを制御して、番組の録画を実行するものである。録画実行部11は、録画部204aを制御して、所定の番組と当該番組のメタ情報とを取得させて、これらを録画番組記憶部21に記憶させる。録画実行部11は、番組決定部10から番組の録画を指示されたとき、あるいは、録画予約情報記憶部22に記憶されている録画対象番組の放送開始時刻になったときに、上記録画を実行する。
【0108】
予約登録部(予約登録手段)12は、録画対象番組の録画予約登録を実行するものである。予約登録部12は、番組決定部10または同一番組検出部14から指定された番組の番組情報を録画予約情報記憶部22に記憶することにより録画予約を行う。あるいは、予約登録部12は、録画実行部11が録画対象番組の番組情報を番組情報記憶部20から直接参照できるように、番組を特定するための必要最小限の情報を録画予約情報記憶部22に登録するだけの構成であってもよい。
【0109】
録画条件供給部13は、録画条件記憶部23に記憶されている録画条件を管理するものである。具体的には、録画条件供給部13は、ユーザによって入力された録画条件を、赤外線受光部219を介して受信したとき、当該録画条件を録画条件記憶部23に登録する。
【0110】
また、録画条件供給部13は、同一番組検出部14が、定番録画機能を実行するために同一番組を検索するときに、必要な録画条件を録画条件記憶部23から読み出して、同一番組検出部14に供給する。さらに、録画条件供給部13は、番組決定部10が、繰返し録画予約機能または自動録画機能を実行するために録画または録画予約対象の番組を決定するときに、必要な録画条件を録画条件記憶部23から読み出して、番組決定部10に供給してもよい。
【0111】
同一番組検出部14は、定番録画機能を実行するものである。具体的には、同一番組検出部14は、ユーザによって入力された定番録画予約指示を赤外線受光部219を介して受信すると、このとき選択されている録画番組を、定番録画対象番組として、録画条件記憶部23に登録する。これとともに、同一番組検出部14は、上記録画番組のメタ情報に基づいて、番組情報記憶部20に記憶されているEPGデータの中から、上記録画番組と同一と推測される番組を検出する。そして、検出した番組を録画予約するように予約登録部12に指示する。同一番組検出部14は、EPGデータの中に、同一と推測される番組が複数あれば、その複数番組の録画予約を予約登録部12に指示してもよい。また、同一番組検出部14は、EPGデータの中に、同一と推測される番組が検出されなかった場合には、次にEPGデータが更新された際に、再度検索を行う構成としてもよい。
【0112】
以下では、図4〜6に示す具体例を参照しながら、各記憶部が記憶する情報のデータ構造、および、各機能ブロックの動作を詳細に説明する。なお、ここで示す具体例は、発明の理解を容易にするために一例として示すものであって、本発明を限定するものではない。
【0113】
図4は、番組情報記憶部20に記憶されているEPGデータを構成する1つの番組情報の一例を示す図である。図4に示すように、番組情報記憶部20には、複数(M件。Mは任意の整数)の番組情報が格納されている。番組決定部10および同一番組検出部14は、これら複数の番組情報の中から、録画または録画予約対象となる番組の番組情報を検出し、決定する。
【0114】
各々の番組情報は、当該番組情報に係る番組に関する様々な情報を含んでいる。例えば、図4に示す例では、各々の番組情報には、その番組の、放送種別、チャンネルID、枝番、ネットワークID、サービスID、サービス名、イベント(番組)ID、番組名、開始時刻、終了時刻、番組内容、ジャンル・・・、等の様々な情報を含んでいる。なお、開始時刻、終了時刻には、放送日(および放送曜日)の情報が含まれていてもよい。
【0115】
これらの情報は、CPU218で実現される機能ブロックの各部(番組決定部10、同一番組検出部14など)によって、必要に応じて読み出される。
【0116】
図5は、録画番組記憶部21に記憶されている録画番組情報の一例を示す図である。図5に示すように、録画番組記憶部21には、複数(N件。Nは任意の整数)の録画番組情報が格納されている。録画番組情報は、録画された録画番組の番組データ本体に、メタ情報が関連付けられたものである。本実施形態では、メタ情報の一例として、「録画番組名」、「開始時刻」、「終了時刻」を格納するものとするが、これに限定されない。録画実行部11は、図4に示す番組情報からいかなる情報を取得してもよく、録画実行部11は、録画番組の番組情報から取得したメタ情報を、録画部204aによって録画された番組データ本体に関連付けて録画番組記憶部21に格納する。
【0117】
さらに、録画実行部11は、その録画が、どの録画(予約)機能に基づくものであるのかを示す機能の種別をメタ情報として録画した番組データに付与してもよい。例えば、繰返し録画予約機能に基づく録画を行った際は、録画実行部11は、録画した番組データに「機能種別:繰返し録画」を付与する。また、自動録画機能に基づく録画を行った際には、録画実行部11は、録画した番組データに「機能種別:自動録画」を付与する。同様に、定番録画機能に基づく録画を行った再には、録画した番組データに「機能種別:定番録画」を付与する。
【0118】
これにより、テレビ100は、録画機能別にソートして録画番組の一覧をユーザに提示することが可能になる。また、テレビ100は、繰返し録画予約機能、定番録画機能に基づく録画が完了した場合に、次の録画対象番組を予約するといった判断を行える。
【0119】
図6は、録画条件記憶部23に記憶されている録画条件の一例を示す図である。本実施形態では、テレビ100は、繰返し録画予約機能、自動録画機能、および、定番録画機能を備えているので、録画条件記憶部23は、それぞれの機能で用いるそれぞれの録画条件を記憶している。
【0120】
(繰返し録画条件)
録画条件記憶部23は、繰返し録画予約機能で使用する録画条件として、繰返し録画条件231を記憶している。図6に示すとおり、繰返し録画条件231は、少なくとも、繰返し録画の対象となる番組を特定するための情報(図6に示す例では番組情報)と、ユーザによって指定された放送周期情報とを含むデータ構造である。
【0121】
録画条件供給部13は、ユーザから、繰返し録画の指示とともに、番組の選択、および、当該番組の放送周期情報を受け付けると、選択された番組の番組情報と、上記放送周期情報とを関連付けて、繰返し録画条件231として録画条件記憶部23に登録する。
【0122】
録画条件供給部13は、さらに、繰返し録画の指示を受け付けたとき、選択された番組の番組情報を番組決定部10に供給して、当該番組の録画予約を指示する。そして、番組決定部10は、指定された番組について、直近の放送予定の番組をEPGデータから検出して、録画予約対象番組として決定する。
【0123】
さらに、録画条件供給部13および番組決定部10が、繰返し録画予約機能を実行する場合、先に録画予約されていた番組の録画が完了したときに、当該番組が繰返し録画対象として録画条件記憶部23に登録されている場合には、録画条件供給部13は、繰返し録画条件231を参照して、該当する録画条件を番組決定部10に供給する。番組決定部10は、録画条件供給部13から供給される録画条件にしたがって、次に録画予約すべき番組を、番組情報記憶部20のEPGデータから検索する。番組決定部10は、録画条件に含まれる番組情報および放送周期情報に基づいて、条件に合致する次回の録画予約対象番組を1つ決定することができる。そして、番組決定部10は、決定した番組の録画予約を登録するように予約登録部12に指示する。
【0124】
このように、番組決定部10および録画条件供給部13が上述の一連の処理を繰り返すことによって繰返し録画予約機能が実現される。なお、番組決定部10が、番組情報記憶部20に記憶されるEPGデータの中から条件に合致する番組情報を検出できなかった場合には、次にEPGデータが更新された際に、再度、繰返し録画予約機能を実行するように構成すればよい。
【0125】
なお、録画条件記憶部23は、テレビ100が繰返し録画予約機能を備えていない場合には、繰返し録画条件231を含んでいなくてもよい。
【0126】
(自動録画条件)
録画条件記憶部23は、自動録画機能で使用する録画条件として、自動録画条件232を記憶している。図6に示すとおり、自動録画条件232は、一例として、自動録画対象番組を絞り込むための情報の種類と、その種類の情報でヒットさせたい内容とを含むデータ構造である。情報の種類には、例えば、「ジャンル」がある。「ジャンル」は、番組情報に含まれており、その番組の内容がどのようなジャンルに属しているのかを示す情報である。図6に示す例では、1つ目の録画条件として「ジャンル:ニュース/報道」が登録されている。この録画条件にしたがって、番組決定部10は、「ニュース/報道」のジャンルに属する番組を、自動録画対象番組として決定することができる。また、情報の種類としては、他にも、「キーワード」がある。「キーワード」のヒットさせたい内容には、ヒットさせたいキーワードを格納する。例えば、図6に示す例では、2つ目の録画条件として「キーワード:音楽」が登録されている。この録画条件にしたがって、番組決定部10は、「番組名」または「番組内容」に「音楽」のキーワードが含まれている番組情報を持つ番組を自動録画対象番組として決定することができる。なお、自動録画条件232は、図6に示すものに限定されず、番組情報のその他の項目(チャンネルIDや、出演者情報など)を録画条件として指定することができる。
【0127】
なお、番組決定部10は、複数の録画条件をAND条件として用いて、自動録画対象番組を決定してもよい。また、複数の検索条件をAND条件として用いるか、または複数の検索条件をOR条件として用いるかを、ユーザが選択できるようにしてもよい。
【0128】
また、録画条件の設定方法としては、個々の録画条件をユーザに設定させることにより、ユーザ任意の組み合わせを設定するようにしてもよいが、あらかじめ複数の組み合わせをテレビ100が記憶しておき、この複数の組み合わせの中から、ユーザに選択させるようにしてもよい。また、録画条件供給部13が、ユーザの過去の視聴(再生)履歴に基づいて、ユーザの嗜好を推測し、ユーザが好みそうなジャンル、キーワードなどを特定して、自動で録画条件を録画条件記憶部23に登録する構成であってもよい。
【0129】
番組決定部10は、自動録画機能を実行する場合、録画条件供給部13から供給される録画条件に合致する番組を、EPGデータから検索して、録画対象番組として決定する。ここで、供給される録画条件には、上述のとおり、ユーザがどのようなジャンルを好むのか、過去にどのような番組を視聴したのかなどのユーザ嗜好情報が含まれている。よって、番組決定部10は、この嗜好情報に基づいて、ユーザが好みそうな番組を推測し、録画対象番組として決定することができる。番組決定部10は、EPGデータが最新のものに更新されたとき、自動録画する録画対象番組をすべて検出して、録画予約登録するように予約登録部12に指示してもよい。あるいは、番組決定部10は、これから放送が開始される番組を監視して、当該番組が録画条件に合致する場合に録画を開始するように録画実行部11に指示してもよい。
【0130】
なお、録画条件記憶部23は、テレビ100が自動録画機能を備えていない場合には、自動録画条件232を含んでいなくてもよい。
【0131】
(定番録画条件)
録画条件記憶部23は、定番録画機能で使用する録画条件として、定番録画条件233を記憶している。図6に示すとおり、定番録画条件233は、録画番組記憶部21の中から、定番録画対象としてユーザによって選択された録画番組のメタ情報を含むデータ構造である。本実施形態では、一例として、定番録画条件233は、選択された録画番組の「録画番組名」を格納する。録画条件供給部13は、ユーザから、定番録画の指示とともに、録画番組の選択を受け付けると、選択された録画番組の録画番組名を定番録画条件233として録画条件記憶部23に登録する。しかし、本発明はこれに限定されない。録画条件供給部13は、録画番組に付随する他のメタ情報、例えば、開始時刻、終了時刻、番組内容などを定番録画条件233として格納してもよい。
【0132】
さらに、録画条件供給部13は、定番録画の指示を受け付けたとき、選択された録画番組の録画番組名を同一番組検出部14に供給して、当該選択された録画番組の同一番組についての録画予約を指示する。そして、同一番組検出部14は、指定された録画番組名に基づいて、EPGデータから同一番組を推定して検索し、同一番組として検出した番組の番組情報を予約登録部12に供給する。予約登録部12は、同一番組検出部14によって指定された番組の番組情報を録画予約情報記憶部22に登録して録画予約登録を行う。
【0133】
さらに、録画条件供給部13および同一番組検出部14が、定番録画機能を実行する場合、先に定番録画予約されていた番組の録画が完了したときに、録画条件供給部13は、定番録画条件233を参照して、該当する録画条件を同一番組検出部14に供給する。
【0134】
同一番組検出部14は、録画条件供給部13から供給された録画条件にしたがって、次に録画予約すべき同一番組を、番組情報記憶部20のEPGデータから検索する。同一番組検出部14は、録画条件に含まれる録画番組名に基づいて、条件に合致する次回の録画予約対象番組を決定することができる。同一番組検出部14は、同一番組と推測される番組を複数検出した場合には、すべてを録画予約対象番組として決定してもよく、それらの複数の番組情報を予約登録部12に供給してもよい。予約登録部12は、指定された番組の番組情報を録画予約情報記憶部22に登録して、同一番組の録画予約登録を行う。このように、選択された録画番組についての、番組名に基づく定番録画は連鎖的に続くので、放送周期情報がなくとも、同一番組の録画を継続することが可能となる。
【0135】
なお、ユーザから定番録画の指示を受け付けたのちに同一番組検出部14が検出した番組について、録画予約が既になされている場合には、予約登録済みである旨をユーザに通知してもよい。また、同一番組検出部14が、番組情報記憶部20に記憶されるEPGデータの中から条件に合致する同一番組を検出できなかった場合には、次にEPGデータが更新された際に、再度、定番録画機能を実行するように構成すればよい。
【0136】
上記構成によれば、同一番組検出部14は、ユーザから定番録画の指示とともに、録画番組の選択を受け付けると、該録画番組の録画番組名に基づいて、EPGデータから同一番組を推定し検出する。そして、予約登録部12は、検出された番組の番組情報に基づいて当該番組の録画予約登録を行う。
【0137】
さらに、録画条件供給部13は、EPGデータが更新されたとき、または、先の定番録画が完了したときに、定番録画のために必要な録画条件を同一番組検出部14に供給し、定番録画機能を実行させるので、放送周期情報がなくとも、同一番組の録画を継続することが可能となる。
【0138】
これにより、ユーザは、1度だけ録画された録画番組や、偶然録画されていた録画番組について、その録画番組を選択するだけで、次回放送予定の同一番組について、即時勝つ容易に録画予約および録画を行うことができる。さらに、同一番組の録画は、EPGデータの更新時、または、先の定番録画の完了時を契機として随時実行されるので、同一番組の定番録画を継続することが可能となる。したがって、ユーザが、より確実にかつより容易に所望の番組を連続で録画設定することが可能になるという効果を奏する。
【0139】
例えば、上述の自動録画機能では、ユーザが意図して選択した番組を録画したものではないため、自動録画機能によって録画された番組は、ユーザが好む番組ではあるが、その番組があることをユーザは知らなかったか、見過ごしていた番組である可能性が高い。従来、ユーザがこのような録画番組を視聴し、気に入り、今後継続して視聴したいと望む場合、自動録画機能によって録画されていたものを、より確実に連続して録画されるように、繰返し録画予約機能に登録しなおす必要があった。しかしながらこのための操作はユーザにとって非常に煩雑である。なぜなら、ユーザは、気に入った録画番組について、番組名、チャンネル、放送開始時刻、終了時刻、および、放送周期などを調べ、該当する番組をEPGデータから探し、繰返し録画予約機能を立ち上げて、各種情報の手動入力を行って録画予約設定を行う必要があるからである。
【0140】
しかしながら、本発明のテレビ100によれば、ユーザは、気に入った録画番組を発見したらそれを選択して定番録画の指示を送るだけで、即時かつ容易に、繰返し録画予約機能と同等の確実さで所望の番組を連続で録画設定することが可能になる。このような定番録画機能は、ユーザが自動録画機能によって録画された録画番組から偶然気に入りの番組を見つけた場合や、即時録画機能、単発録画予約機能によって1度きりの録画を行い、後から連続視聴することを望む場合や、操作ミスで1度きりの録画を行ったが今後も継続して視聴できるように録画予約したい場合などに、ユーザに対して非常に利便性の高いユーザインターフェースを提供することが可能となる。
【0141】
〔録画リスト画面〕
図10は、テレビ100のLCD210に表示される録画リスト表示画面の具体例を示す図である。なお、ここで示す具体例は、発明の理解を容易にするために一例として示すものであって、本発明を限定するものではない。
【0142】
図10に示すとおり、録画リスト表示画面には、タブ111と録画番組リスト112とメニューリスト113とが表示される。タブ111は、表示されている録画番組リスト112が、どの録画機能による録画番組の集合であるのかを表している。図10に示す例では、「録画リスト」のタブは、録画機能によらず、録画番組記憶部21に記憶されている全録画番組のリストを録画番組リスト112として表示するためのタブである。「自動録画リスト」のタブは、録画番組記憶部21に記憶されている録画番組のうち、「自動録画機能」によって録画された録画番組のリストを録画番組リスト112として表示するためのタブである。「定番録画リスト」のタブは、録画番組記憶部21に記憶されている録画番組のうち、「定番録画機能」によって録画された録画番組のリストを録画番組リスト112として表示するためのタブである。
【0143】
録画番組リスト112は、タブ111で指定された録画番組の集合を一覧表示するものである。本実施形態では、一例として、録画番組リスト112は、録画番組の録画番組名を一覧表示する。録画番組リスト112は、録画番組データの先頭フレームをサムネイル表示するものであってもよいし、放送開始(終了)時刻を表示するものであってもよい。
【0144】
ユーザは、リモコン104を操作してカーソル114を動かし、所望の録画番組名にカーソル114があたるようにすることによって、録画番組を選択する。
【0145】
メニューリスト113は、録画番組リスト112に表示される録画番組または録画番組リスト112に対して所定の操作を行うためのメニューが表示される。例えば、メニュー「最初から再生」を選択すると、ユーザは、カーソル114にてフォーカスされている録画番組の再生をテレビ100に対して指示することができる。
【0146】
そして、ユーザは、リモコン104を操作して、メニューリスト113から「今後もこの番組を録画する(定番録画)」を選択すると、カーソル114にてフォーカスされている録画番組の定番録画をテレビ100に対して指示することができる。
【0147】
録画条件供給部13および同一番組検出部14は、定番録画の指示と、カーソル114によって指定された録画番組名とを受け付けて、上述した定番録画機能を実行する。
【0148】
さらに、テレビ100は、再生されている録画番組が途中で停止された場合に、当該録画番組について定番録画を行うか否かをユーザに問い合わせるメッセージを表示してもよい。例えば、テレビ100は、「この番組の次回以降を予約しますか? はい/いいえ」というダイアログをLCD210に表示して、ユーザに選択させてもよい。ここで「はい」が選択された場合には、テレビ100の各部は、定番録画機能を実行する。
【0149】
〔定番録画機能実行フロー〕
図7は、テレビ100が実行する定番録画機能の処理の流れを示すフローチャートである。以下では、図7を参照しながら、ある録画番組について初めて定番録画が指示された場合のテレビ100の処理の流れについて説明する。
【0150】
テレビ100は、ユーザからの指示にしたがって、OSD生成部208、LCDコントローラ209、LCD210の各部を制御して、例えば、図10に示すような録画リスト表示画面を表示する(S101)。
【0151】
ここで、ユーザ操作によって、メニューリスト113から「定番録画」が選択されると(S102においてYES)、まず、録画条件供給部13は、カーソル114によって選択されている録画番組のメタ情報(録画番組名)を録画条件記憶部23に格納する(S103)。図10に示す例では、録画条件供給部13は、録画番組名“音楽街散歩「ロシア」”を定番録画条件233として録画条件記憶部23に登録する。そして、録画条件供給部13は、ユーザによって選択された録画番組名を同一番組検出部14に供給する(S104)。
【0152】
続いて、同一番組検出部14は、供給された録画番組名に基づいて、EPGデータから、ユーザによって選択された録画番組と同一と推測される番組を検出するための処理を実行する。詳細には、以下のとおりである。
【0153】
まず、同一番組検出部(同一番組検出手段)14は、番組情報記憶部20のEPGデータに含まれる、今後放送予定の各番組(以下、予約候補番組と称する)の番組情報から、番組名を取得する(S105)。同一番組検出部14は、EPGデータに含まれる全ての番組を予約候補番組(候補番組)としてもよいし、予め分母となる件数を絞り込むために所定の条件に基づいて予約候補番組を抽出しておいてもよい。
【0154】
そして、同一番組検出部14は、選択された録画番組名(録画番組名文字列)と、取得した各予約候補番組の番組名(候補番組名文字列)とを所定の規則に基づいて加工する。すなわち、番組名文字列の正規化を行う(S106)。番組名文字列正規化処理(正規化処理)の詳細な内容については別図を参照して後述する。
【0155】
次に、同一番組検出部14は、正規化された録画番組名と、正規化された予約候補番組名の各々とを比較し、予約候補番組ごとに番組名の一致率(文字列一致率)を求める(S107)。
例えば、録画番組名が“シリーズ世界遺産百選(ピエンツァ市街の歴史地区)”であり、候補予約番組名が“シリーズ世界遺産百選(ピサのドゥオモ広場)”である場合、録画番組名の全24文字中、候補予約番組名と一致しているのは先頭から12文字である。このような場合、同一番組検出部14は、上記候補予約番組における、番組名の一致率を、12÷24×100=50%と算出する。同様に、録画番組名が“シリーズ世界遺産百選”であり、候補予約番組名が“シリーズ世界遺産百選”である場合、録画番組名の全10文字中、候補予約番組名と一致しているのは10文字であるので、同一番組検出部14は、上記候補予約番組における、番組名の一致率を、10÷10×100=100%と算出する。
【0156】
同一番組検出部14は、すべての予約候補番組について一致率を求めると、当該一致率が所定閾値以上となる予約候補番組を同一番組、すなわち、録画予約対象番組として検出する(S108)。本実施形態では、一例として、所定閾値を90%とし、同一番組検出部14は、90%以上の一致率で、番組名が録画番組と一致する予約候補番組を同一番組として検出する。なお、所定閾値は、同一番組検出部14が行う番組名文字列正規化処理の内容に応じて、同一番組と判定できる番組同士が、どの程度の一致率になるのかに応じて適宜定めることが好ましい。同一番組について必ず全文一致させることが可能な番組名文字列正規化処理においては、所定閾値を100%にすることが好ましい。同一番組検出部14は、検出した同一番組を予約登録部12に伝達する。
【0157】
最後に、予約登録部12は、同一番組検出部14によって検出された同一番組の番組情報をEPGデータから取得して、録画予約情報記憶部22に登録する(S109)。
【0158】
こうして、録画番組を選択するだけで、同一番組を録画することが可能な定番録画機能が実現される。
【0159】
なお、同一番組検出部14によって検出される同一番組は、番組名の一致率によって検出されるので、放送日、チャンネルに係わらず、複数個の同一番組が検出されてもよい。例えば、同日、同チャンネルにて、放送回が異なる同一番組が連続して放送される場合がある。このようなケースにおいても、番組名の一致率に基づいて、同一番組が正しく検出される。
【0160】
〔番組名文字列正規化処理フロー〕
図8は、同一番組検出部14が実行する番組名文字列正規化処理の流れを示すフローチャートである。なお、図8に示す各ステップに付与されるステップ番号は、処理順序を現すものであるが、本発明の番組名文字列正規化処理を容易にするための、単なる具体例の提示に過ぎない。図8に示される各ステップの処理順序は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更され得る。
【0161】
まず、同一番組検出部14は、正規化処理にかける番組名文字列の中に半角文字が含まれている場合にこれを全角文字に変換する処理を実行する(S201)。番組名には例えば、数字、英字、カタカナなどの半角文字が含まれ得るが、これらはすべて対応する全角文字に変換される。
【0162】
次に、同一番組検出部14は、カタカナをひらがな変換する処理を実行する(S202)。例えば、“シリーズ世界遺産百選”は、“しりーず世界遺産百選”に変換される。次に、同一番組検出部14は、小文字を大文字に変換する処理を実行する(S203)。すなわち、同一番組検出部14は、英語のアルファベットなど、使用文字において小文字と大文字とが存在する言語については、文字を大文字に統一する。
【0163】
以上の全角文字、ひらがな、大文字への変換によって、番組名文字列の文字種が統一される。なお、文字種の統一方法は、上記に限定されず、番組名の表記に使用される言語および該言語において用いられる文字種に応じて、適宜の変換規則が適用される。
【0164】
次に、同一番組検出部14は、番組名文字列の中にスペースが含まれている場合にこのスペースを削除する処理を実行する(S204)。例えば、“しりーず 世界遺産百選”は、“しりーず世界遺産百選”に変換される。
【0165】
次に、同一番組検出部14は、番組名文字列の中に括弧で括られている文字がある場合にこの括弧内の文字列(括弧内文字列)を括弧も含めて削除する処理を実行する(S205)。例えば、“しりーず世界遺産百選(ぴえんつぁ市街の歴史地区)”は、“しりーず世界遺産百選”に変換される。本実施形態では、同一番組検出部14は、括弧の種類は問わず、すべての種類の括弧内文字を削除する。同一番組検出部14が番組名文字列の中から括弧内文字列を切り出す方法は、これに限定されないが、例えば、以下のような方法が考えられる。テレビ100は、「括弧」と認識すべき文字の情報(文字コードなど)を、ROM216などに予め保持している。そして、同一番組検出部14は、ROM216に記憶されている括弧文字の文字コードと一致する文字コードを持つ文字の対が番組名に含まれているか否かを判断する。そして、括弧文字対が番組名から検出された場合に、同一番組検出部14は、該文字対および該文字対に挟まれる文字列を削除する。
【0166】
最後に、同一番組検出部14は、番組名文字列の中に特殊文字が含まれている場合にこの特殊文字を削除する処理を実行する(S206)。特殊文字とは、新番組を示す[新]や、再放送を示す[再]など、番組の種類を表現する上で特殊な意味を持たされた文字のことである。このような特殊文字の違いは、正しい同一性判断の妨げになるので、特殊文字は削除されることが好ましい。同一番組検出部14が番組名文字列の中から特殊文字を切り出す方法は、これに限定されないが、例えば、以下のような方法が考えられる。テレビ100は、「特殊文字」と認識すべき文字の情報(文字コードなど)を、ROM216などに予め保持している。そして、同一番組検出部14は、ROM216に記憶されている特殊文字の文字コードと一致する文字コードを持つ文字が番組名に含まれている場合に、その文字を特殊文字と認識して番組名から削除する。
【0167】
以上の一連の番組名文字列正規化処理によれば、録画番組名および予約候補番組名について、それらが真に同一の番組である場合に、一致率が高くなるように番組名を正規化することが可能となる。具体例を用いれば以下のとおりである。
【0168】
例えば、録画番組名が、“[字]シリーズ世界遺産百選「ピエンツァ市街の歴史地区〜イタリア〜」”であり、予約候補番組名が“[字]シリーズ世界遺産百選「ピサのドゥオモ広場〜イタリア〜」”であるとする。これらの番組同士の同一性について、本願発明の番組名文字列正規化処理を実行しないままに判断を行うと、録画番組名の全32文字中、予約候補番組名の文字列と一致するのは前から14文字である。この場合、番組名の一致率は、14÷32×100≒44%と低い値となり、両者は異なる番組と判断されてしまう。
【0169】
しかしながら、実際には、両者は、サブタイトルが異なるだけで同じ番組である。このような誤った判断が行われるリスクを回避するために、本願発明の番組名文字列正規化処理は実行される。本願発明の番組名文字列正規化処理によれば、文字種は統一され、放送回ごとに変更され得るサブタイトル、特殊文字などは削除され、同一番組において変更され難い主要タイトルのみが残るように番組名を正規化することが可能となる。
【0170】
本発明の番組名文字列正規化処理によれば、上述の例では、録画番組名が“しりーず世界遺産百選”と変換され、予約候補番組名が“しりーず世界遺産百選”と変換される。したがって、同一番組検出部14は、番組名一致率を100%と算出し、上記予約候補番組を、上記録画番組と同一番組であると正しく判定することが可能となる。
【0171】
本発明の番組名文字列正規化処理は、上記方法に限定されない。例えば、連続ドラマなどのように、番組名文字列に繰返し放送回数(第1回、第1話、#1、Vol.1など)を表す文字列が含まれている場合に、それを繰返し放送回数を表す文字列であるとして認識し、これを削除することを行ってもよい。これにより、放送回数が異なっていても同じ主要タイトルを残すことができるため、より高い精度で同一番組であると判定することが可能となる。
【0172】
なお、上述の例では、番組名文字列が、同一番組同士でも多少の文字列の不一致があるものと想定して、文字列一致率が90%以上の番組名同士を同一番組と判断する同一番組検出部14について説明した。同一番組検出部14は、この構成に限定されず、さらに、録画番組名文字列および候補番組名文字列の文字数が、正規化処理によって、1〜2文字などと極端に少ない数に減らされた場合には、100%完全一致する場合にのみ同一番組であると判断するように、閾値を状況に応じて動的に変更してもよい。このように、正規化後の文字数に応じて、閾値を動的に変更することにより、文字数が少ない文字列同士ほど、異なる番組が同一番組と誤って判断されるリスクを低減することができる。
【0173】
〔連続録画フロー〕
図9は、テレビ100が実行する定番録画機能の処理の流れを示すフローチャートである。以下では、図9を参照しながら、ある録画番組がすでに定番録画対象番組として登録されている場合に、定番録画が継続して実行される場合のテレビ100の処理の流れについて説明する。
【0174】
録画実行部11が、録画予約情報記憶部22に登録されていた録画対象番組の録画を完了したとき(S301においてYES)、予約登録部12は、完了したばかりの当該録画番組の録画は、繰返し録画予約機能および定番録画機能のいずれかの機能に基づく録画予約にしたがったものであるのか、そうでないかを判断する(S302)。完了した録画が、繰返し録画予約機能または定番録画機能による録画ではない場合、すなわち、単発録画予約機能による録画であった場合には(S302においてNO)、予約登録部12は、録画番組記憶部21から録画が完了した番組についての録画予約を削除して(S303)、一連の処理を終了する。
【0175】
一方、完了した録画が、繰返し録画予約機能および定番録画機能のいずれかの機能に基づく録画であった場合には(S302においてYES)、次に、録画条件供給部13は、完了した録画が、繰返し録画予約機能および定番録画機能のうち、いずれの機能に基づく録画であるのかを判断する(S304)。
【0176】
完了した録画が、繰返し録画予約機能に基づく録画であった場合には(S304においてA)、録画条件供給部13は、録画が完了した番組についての繰返し録画条件231を、録画条件記憶部23から取得して、番組決定部10に供給する。番組決定部10は、繰返し録画条件231(番組情報および放送周期情報)に基づいて、次回の録画予約対象番組をEPGデータの中から決定する。続いて、予約登録部12は、番組決定部10によって決定された番組の番組情報を録画予約情報として録画予約情報記憶部22に登録して(S305)、一連の処理を終了する。
【0177】
一方、完了した録画が、定番録画機能に基づく録画であった場合には(S304においてB)、録画条件供給部13は、この完了した録画に係る定番録画条件233を参照して、その録画条件、すなわち、録画番組名を取得して、同一番組検出部14に供給する(S306)。これ以降の同一番組検出部14における定番録画のための処理は、図8に示すS105〜S109の処理と同様であるので説明を省略する。
【0178】
あるいは、番組情報記憶部20に記憶されている番組情報およびEPGデータが更新されたとき(S307においてYES)、録画条件供給部13は、録画条件記憶部23に記憶されている定番録画条件233に含まれる録画番組名を取得する。録画条件記憶部23に、複数の録画番組について定番録画条件233が記憶されている場合には、その複数のすべての録画番組名を取得する(S308)。録画条件供給部13は、取得した各録画番組名を同一番組検出部14に供給する。同一番組検出部14は、録画条件供給部13から取得したすべての録画番組名について、図8に示すS105〜S109の処理を繰り返す。
【0179】
なお、EPGデータが更新されるタイミングは、これには限定されないが、例えば、「テレビ100が起動された後に、テレビ100がROM216からRAM217にEPGデータを読み出した時」、「テレビ100が通常稼動中(番組選局(視聴)中)の所定時間間隔で更新タイミングに到達した時」、「テレビ100の電源がオフされる時」などが想定される。
【0180】
また、例えば、予約登録されていた番組を録画すべき放送時間帯にテレビ100に電源が投入されず(電源ケーブルが挿入されていないなど)、定番録画に失敗した場合には、次にテレビ100の電源が投入されたときに、予約登録部12が、録画予約情報記憶部22を参照し、失敗した録画予約を予約時刻の経過に基づいて削除する。このとき、録画条件供給部13および同一番組検出部14は、録画完了時と同様の処理フローで定番録画用の新規の録画予約のための同一番組検索を実行することができる。
【0181】
以上の各方法によれば、既に録画された録画番組の録画番組名を利用して、EPGデータから、録画番組と同一の番組であると推定される同一番組を検出し、同一番組の番組情報を取得して、番組の録画予約を行うことができる。
【0182】
録画番組のメタ情報は、EPGデータの番組情報ほどに充実していないことが多く、録画番組のメタ情報のみでは、録画実行部11が番組を特定できないので、録画予約登録が行えない。しかしながら、上記方法によれば、録画番組の録画番組名を利用するだけで、録画番組と同一とされる同一番組をEPGデータの中から検出するので、検出した同一番組の番組情報を取得することができる。そして、録画番組の同一番組について録画予約を行うことが可能となる。したがって、ユーザは、録画番組を選択し定番録画を指示するのみで、簡単に、所望の番組を録画または録画予約するように設定することが可能となる。
【0183】
さらに、同一番組検出部14は、録画番組名および予約候補番組名について、同一番組について一致率を高めるための番組名文字列正規化処理を実行するので、録画番組の同一番組をより精度よく検出することが可能となる。結果として、ユーザがより確実にかつより容易に所望の番組を連続で録画設定することが可能になるという効果を奏する。
【0184】
さらに、録画条件供給部13は、EPGデータが更新されたとき、または、定番録画対象番組の録画が完了したとき、録画条件記憶部23に登録されている定番録画条件233に基づいて、定番録画機能の実施に必要な録画条件を同一番組検出部14に供給する。これにより、1度選択された録画番組についての定番録画は、途切れることなく連鎖的に継続される。結果として、ユーザは、録画番組を選択し定番録画を指示するのみで、簡単に、繰返し録画予約機能と同等の扱いによって、所望の番組を連続して録画または録画予約するように設定することが可能となる。
【0185】
≪実施形態2≫
上述の実施形態1では、同一番組検出部14が、EPGデータから、選択された録画番組の同一番組を検索する際に、録画番組のメタ情報として、「録画番組名」のみを利用する構成について説明した。しかし、本発明の番組記録装置の構成はこれに限定されない。同一番組検出部14は、録画番組のメタ情報として、さらに、「(放送)開始時刻」および「(放送)終了時刻」の情報を利用して、定番録画機能を効率よく、あるいは、さらに精度よく実現することが可能となる。
【0186】
(1)放送時間長を利用する
同一番組検出部14は、選択された録画番組に関連付けられているメタ情報のうち、図5に示す「(放送)開始時刻」および「(放送)終了時刻」を取得して、これらより、録画番組の放送時間長を算出する。例えば、図5に示す、録画番組3の放送時間長は、“30分”と求められる。そして、同一番組検出部14は、さらに、予約候補番組の放送時間長を算出し、録画番組の放送時間長と、予約候補番組の放送時間長とを比較する。そして、放送時間長の一致率を、番組の同一性判断に利用することができる。
【0187】
例えば、録画番組の放送時間長が“1時間”であって、予約候補番組の放送時間長が“2時間半”である場合、上記予約候補番組における放送時間長の一致率は、250%となる。また、録画番組の放送時間長が“2時間半”であって、予約候補番組の放送時間長が“1時間”である場合、上記予約候補番組における放送時間長の一致率は、40%となる。同じ番組でも、通常1時間放送のところを、特別版として2時間半放送することが考えられることから、放送時間長の一致率が40%〜250%の範囲内となる予約候補番組を同一番組と判断し、上記範囲から外れる予約候補番組を異なる番組と判断することが可能である。
【0188】
(2)放送時間帯を利用する
同一番組検出部14は、選択された録画番組に関連付けられているメタ情報のうち、図5に示す「開始時刻」および「終了時刻」を取得して、これらより、録画番組の放送の開始時刻および終了時刻を特定する。そして、同一番組検出部14は、さらに、予約候補番組の開始時刻および終了時刻を特定し、両者を比較する。例えば、録画番組の放送時間帯が、8:00〜9:00で、予約候補番組の放送時間帯が、8:15〜9:15であった場合、開始時刻および終了時刻の誤差は、それぞれ15分である。例えば、誤差が3時間未満を同一番組と判断し、開始時刻および終了時刻の誤差が3時間以上の場合に異なる番組と判断することが可能である。
【0189】
本実施形態では、同一番組検出部14は、録画番組と予約候補番組との「番組名一致率」、「放送時間長一致率」、および、「放送時間帯誤差」の3つの指標を組み合わせて用いることにより、より効率よくかつ精度よく同一番組の判定を行うことができる。
【0190】
例えば、図7の定番録画機能の実行フローのS105において、EPGデータから取得された予約候補番組数が、想定以上に多数である場合には、同一番組の検索のために、膨大な処理負荷と処理時間とが発生する。そこで、予約候補番組の分母を減らすために、同一番組検出部14は、放送時間長の一致率が40%〜250%の範囲内となる番組のみを、予約候補番組として抽出することが好ましい。あるいは、開始時刻および終了時刻の誤差が3時間未満の番組のみを、予約候補番組として抽出することが好ましい。
【0191】
この構成によれば、同一番組として想定外に放送時間長がかけ離れている番組、あるいは、放送時間帯が全く異なる番組を、あらかじめ予約候補番組から除外することができ、定番録画機能のための処理効率を大幅に向上させることが可能となる。
【0192】
あるいは、3つの指標のそれぞれに重み付け係数を付与し、予約候補番組について総合的な番組一致率を求め、総合的な番組一致率に基づいて、予約候補番組から同一番組を検出する構成でもよい。この場合、同一番組検出部14は、番組名の一致率が100%に近いことが、同一番組と判断する上で最も重要であるとして、番組名の一致率に最も大きな重み付けを行い、放送時間長の一致率および放送時間帯の誤差の指標を補助的に用いることにより、より精度良く番組の同一性の判断を行うことが可能となる。
【0193】
さらに、比較対象となる何れか一方のまたは両方の番組名文字列の文字数が、文字列正規化処理によって、0文字となった場合には、同一番組検出部14は、「番組名一致率」の指標を用いずに、「放送時間長一致率」および「放送時間帯誤差」の指標のみを用いて、同一番組を検出してもよい。この場合には、同一番組検出部14は、最も重要な「番組名一致率」の指標を用いることができないので、「放送時間長一致率」が100%一致し、かつ、「放送時間帯誤差」が0分未満の番組のみを、次回録画すべき同一番組として検出する。この構成によれば、万一番組名で同一番組を検出することができなくても、放送時間長および放送時間帯がほぼ完全に一致する、同一番組である可能性が非常に高い番組を同一番組として検出することが可能となる。そのため、ユーザがまた見たいと希望する番組を録画し損なうリスクを低減することができる。
【0194】
≪実施形態3≫
上述の各実施形態では、テレビ100は、録画リスト表示画面にて、定番録画機能の実行を指示するメニュー項目(図10のメニューリスト113の「今後もこの番組を録画する(定番録画)」)を設ける構成であった。また、テレビ100は、定番録画の指示を受け付けて、メタ情報としての録画番組名(および、開始時刻・終了時刻)を用いて、定番録画機能を実施し、録画番組の同一番組を検出する構成であった。
【0195】
上記構成によれば、録画番組と同一と推定される同一番組を、もれなく、継続して録画することができるため、ユーザは気に入った番組を簡単な操作でより確実に視聴することが可能となる。
【0196】
一方、類似した番組名の別番組(ノイズ)が多数録画される可能性もあり、記憶装置がこのようなノイズ番組で埋まってしまうことを極端に避けたいユーザもいる。
【0197】
そこで、本実施形態では、テレビ100が、選択された録画番組と同一である尤度が最も高い同一番組を1つ検出し、この同一番組に基づいて、繰返し録画予約機能を実施する構成について説明する。
【0198】
本実施形態では、テレビ100は、図10に示す録画リスト表示画面を表示するとき、メニューリスト113において、「今後もこの番組を録画する(定番録画)」のメニュー項目に加えて、「この番組を毎週録画する(繰返し録画予約)」のメニュー項目を表示する。
【0199】
定番録画が選択された場合は、上述の各実施形態で説明したとおり、テレビ100は、定番録画機能を実施するが、繰返し録画予約が選択された場合は、テレビ100は、以下のように動作する。
【0200】
すなわち、まず、テレビ100の同一番組検出部14は、繰返し録画予約が指示されたときにカーソル114にてフォーカスされている録画番組についてメタ情報、すなわち、番組名、および、開始時刻と終了時刻(放送日、放送曜日を含む)を取得する。
【0201】
そして、この録画番組と同一である尤度が最も高い1つの番組を検出する。
【0202】
本実施形態では、「毎週」録画する旨の指示が入力されている。よって、同一番組検出部14は、より確実に同一と推定される番組を1つ検出するために、まず、同じ放送曜日で、放送時間帯誤差が3時間未満の予約候補番組をEPGデータから抽出する。
【0203】
次に、同一番組検出部14は、番組名を正規化し、録画番組名と抽出した予約候補番組の予約候補番組名との比較および一致率の算出を行う。
【0204】
そして、同一番組検出部14は、番組名の一致率が90%以上であって、最も高い1つの予約候補番組を同一番組として検出する。ここで、同一番組を1つに絞れなかった場合には、上述の「放送時間長一致率」、および、「放送時間帯誤差」の指標を用いて、録画番組の放送時間長および放送時間帯に、最も近い1つの予約候補番組を同一番組として検出する。ここで、同一番組検出部14は、「番組名一致率」、「放送時間長一致率」および「放送時間帯誤差」の3つの指標に基づいて総合一致率を算出し、最も総合一致率の高い予約候補番組を同一番組として検出してもよい。
【0205】
あるいは、同一番組検出部14は、同一番組を1つに絞れなかった場合に、その複数の予約候補番組の番組名を再度検証してもよい。検証の結果、主要タイトルは同一であるが、番組名にそれぞれ異なる繰返し放送回数(第1回、第1話、#1、Vol.1など)を表す文字列が含まれている場合には、同一番組検出部14は、最も初めの(数字が少ない)繰返し放送回数が含まれている番組名の番組を同一番組として決定してもよい。あるいは、前回録画した番組の放送回数に最も近い番組を同一番組として決定してもよい。
【0206】
同一番組検出部14は、検出した1つの同一番組を予約登録部12に伝達する。予約登録部12は、同一番組検出部14によって検出された同一番組の番組情報を番組情報記憶部20から取得し、当該同一番組を、繰返し録画予約対象として録画予約情報記憶部22に登録する。本実施形態では、毎週録画が指示されているので、予約登録部12は、放送周期情報「毎週」(ここでは、「録画周期」とも言える)に基づいて、上記同一番組を、繰返し録画予約することができる。
【0207】
録画条件供給部13は、予約登録部12によって予約登録された上記同一番組の番組情報と、放送周期情報「毎週」を、録画条件記憶部23の繰返し録画条件231に登録する。
【0208】
本実施形態に係るテレビ100によれば、メタ情報における情報内容が乏しい録画番組からでも、その同一番組をEPGデータから1つ検出することができ、さらに、検出された番組の番組情報を利用して繰返し録画予約の登録を行うことができる。したがって、ユーザの詳細な入力操作を必要とすることなく、録画番組を選択するだけで、簡単に、所望の1つの番組について、繰返し録画予約機能に移行することができる。これにより、ノイズ番組が記憶装置の容量を占める割合を低減することが可能である。
【0209】
なお、テレビ100は、図10のメニューリスト113において、「この番組を毎週録画する(繰返し録画予約)」のメニュー項目に加えて、「この番組を毎日録画する(繰返し録画予約)」、および、「この番組を月〜金録画する(繰返し録画予約)」などのメニュー項目を表示させてもよい。これにより、ユーザが選択できる放送周期の選択肢が広がる。
【0210】
≪変形例≫
本発明のテレビ100は、さらに、録画、録画予約の実施状況をユーザに通知するためのメッセージをLCD210に提示することが好ましい。例えば、同一番組が検出され、録画予約が完了した場合には、「同じタイトルの番組をUSB−HDD録画予約しました。予約を変更する場合は、予約リストから行ってください。」などのメッセージを表示させる。なお、予約リストとは、録画予約情報記憶部22に記憶された録画予約情報がリスト化されてLCD210に表示されたものを指す。
【0211】
一方、同じ番組名(および、同じ曜日、同じ時間帯)の条件に合致する同一番組が検出されないことも考えられる。このような場合には、テレビ100は、例えば、「同じタイトルの番組が見つからなかったため、予約できませんでした。該当番組の時間が変わっている、または、番組表が取得できていない場合がありますので、番組表で確認の上ご自身で予約を行ってください。」などのメッセージを表示させる。
【0212】
また、同一番組を録画しようとする時間帯と重複する録画予約が既に登録されていることも考えられる。このような場合には、テレビ100は、例えば、「同じ時間に重複した予約があったため予約できませんでした。この番組を予約する場合は、予約リストから重複した予約を削除して、予約しなおしてください。」などのメッセージを表示させる。
【0213】
また、同一番組を予約しようとしても、録画予約情報記憶部22において許容される最大予約数を超過する可能性もある。このような場合には、テレビ100は、例えば、「予約できる番組数を超えているため予約できません。この番組を予約する場合は、予約リストから他の予約を削除して、予約しなおしてください。」などのメッセージを表示させる。
【0214】
また、録画番組記憶部21の記憶容量が不足しており、予約はできるが録画できない可能性がある。この場合は、予約登録は行い、録画番組記憶部21の記憶容量を確保するようにユーザに注意喚起する必要がある。テレビ100は、例えば、「同じタイトルの番組をUSB−HDD録画予約しました。ハードディスクの容量が不足しています。」などのメッセージを表示させる。さらに、テレビ100は、「この番組を録画するためには、あと○○○○MB必要です。」などのメッセージを表示させてもよい。
【0215】
さらに、各番組には、年齢視聴制限が番組情報内に設けられている可能性があり、予めテレビ100に登録されているユーザの年齢情報が年齢視聴制限を満たしていなければ、当該番組の予約登録は行えない。このような場合、テレビ100は、例えば、「録画対象の番組に視聴年齢制限が設定されているため録画できませんでした。番組の視聴年齢制限と、本機に設定されている年齢情報とをご確認ください。」などのメッセージを表示させてもよい。
【0216】
また、予約しようとしている同一番組について、既に、録画予約情報記憶部22に予約登録がなされている場合がある。このような場合には、テレビ100は、例えば、「同じタイトルの番組が既に予約済みです。予約を変更する場合は予約リストから行ってください。」などのメッセージを表示させる。
【0217】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0218】
最後に、テレビ100の各ブロック、特に、番組決定部10、録画実行部11、予約登録部12、録画条件供給部13、および、同一番組検出部14は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0219】
すなわち、テレビ100(番組記録装置)は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記テレビ100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0220】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0221】
また、テレビ100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0222】
本発明は、番組を記録する番組記録装置、例えば、HDD(Hard disk drive)レコーダ(/プレーヤ)、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ(/プレーヤ)、BD(Blue-ray Disc)レコーダ(/プレーヤ)などの記録(再生)装置、および、これらを内蔵する、液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビ、ブラウン管テレビ等のテレビジョン受像機に好適に採用される。
【符号の説明】
【0223】
10 番組決定部
11 録画実行部
12 予約登録部(予約登録手段)
13 録画条件供給部(録画予約指示手段)
14 同一番組検出部(同一番組検出手段)
20 番組情報記憶部
21 録画番組記憶部
22 録画予約情報記憶部
23 録画条件記憶部
100 テレビ(番組記録装置)
102 本体
104 リモコン
106 操作ボタン
111 タブ
112 録画番組リスト
113 メニューリスト
114 カーソル
201 外部入力端子
201a 映像入力端子
201b 音声入力端子
202 地上デジタル放送チューナ
203 衛星放送チューナ
204 録画再生部
204a 録画部
204b 再生部
205 BDドライブ
206 映像セレクタ
207 映像処理回路
208 OSD生成部
209 LCDコントローラ
210 LCD
211 音声セレクタ
212 音声処理回路
213 アンプ
214 スピーカ
215 外部機器インターフェース
216 ROM
217 RAM
218 CPU
219 赤外線受光部
220 通信インターフェース
221 HDドライブ
231 繰返し録画条件
232 自動録画条件
233 定番録画条件

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部と、
上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部と、
上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付けて、上記番組情報記憶部に番組情報が記憶されている候補番組のうち、上記選択された録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出手段と、
上記同一番組検出手段が検出した同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録手段とを備えていることを特徴とする番組記録装置。
【請求項2】
上記同一番組検出手段は、
上記録画番組の録画番組名文字列と、上記候補番組の候補番組名文字列とを比較して、録画番組名文字列における、候補番組名文字列と一致する文字の割合を、文字列一致率として、候補番組ごとに算出し、
上記文字列一致率が所定閾値以上となる候補番組を、番組名が一致する同一番組として検出することを特徴とする請求項1に記載の番組記録装置。
【請求項3】
上記同一番組検出手段は、
正規化処理を施した後の上記録画番組名文字列と上記候補番組名文字列とを比較して文字列一致率を算出することを特徴とする請求項2に記載の番組記録装置。
【請求項4】
上記同一番組検出手段は、
上記正規化処理として、上記録画番組名文字列および上記候補番組名文字列に、括弧で括られた文字列がある場合に、該括弧および括弧内文字列を削除することを特徴とする請求項3に記載の番組記録装置。
【請求項5】
上記同一番組検出手段は、
上記正規化処理として、上記録画番組名文字列および上記候補番組名文字列に、特殊文字が含まれている場合に、該特殊文字を削除することを特徴とする請求項3または4に記載の番組記録装置。
【請求項6】
上記同一番組検出手段は、
上記正規化処理として、上記録画番組名文字列および上記候補番組名文字列における文字種が統一されるように文字種を変換することを特徴とする請求項3から5までのいずれか1項に記載の番組記録装置。
【請求項7】
上記録画番組記憶部において、上記番組情報のうち、さらに、録画番組の開始日時および終了日時が、該録画番組に関連付けて記憶されており、
上記同一番組検出手段は、さらに、
上記選択された録画番組の開始日時および終了日時に基づいて算出された放送時間長と、上記候補番組の放送時間長とを比較して放送時間長一致率を候補番組ごとに算出し、
上記放送時間長一致率が所定範囲内となる候補番組を、同一番組として検出することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の番組記録装置。
【請求項8】
上記録画番組記憶部において、上記番組情報のうち、さらに、録画番組の開始日時および終了日時が、該録画番組に関連付けて記憶されており、
上記同一番組検出手段は、さらに、
上記選択された録画番組の開始日時および終了日時と、上記候補番組の開始日時および終了日時と比較して、時間のずれを放送時間帯の誤差として算出し、
開始日時および終了日時の誤差が所定時間未満となる候補番組を、同一番組として検出することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の番組記録装置。
【請求項9】
上記同一番組検出手段は、
上記選択された録画番組の同一番組を録画する指示に応じて、上記予約登録手段によって録画予約された同一番組の録画が完了したとき、
上記選択された録画番組の番組名に基づいて、同一番組の検出を再度実行することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の番組記録装置。
【請求項10】
上記同一番組検出手段は、
上記番組情報記憶部に記憶されている番組情報が更新されたとき、
上記選択された録画番組の番組名に基づいて、同一番組の検出を再度実行することを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の番組記録装置。
【請求項11】
上記同一番組検出手段は、さらに、指示された同一番組の録画における録画周期の指定を受け付けて、
上記選択された録画番組の次の録画周期に該当する開始日時および終了日時を有する候補番組の中から、選択された上記録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出し、さらに、
当該同一番組の録画が完了したとき、
上記選択された録画番組の番組名および上記録画周期に基づいて、同一番組の検出を再度実行することを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の番組記録装置。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項に記載の番組記録装置を備えていることを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項13】
番組記録装置の制御方法であって、該番組記録装置は、番組を、該番組に付属する番組情報のうち少なくとも番組名と関連付けて、録画番組として記憶する録画番組記憶部と、上記番組情報を番組ごとに記憶する番組情報記憶部とを備え、
上記録画番組記憶部に記憶された録画番組の選択と、選択された録画番組の同一番組を録画する指示とを受け付ける操作受付ステップと、
上記番組情報記憶部に番組情報が記憶されている候補番組のうち、上記選択された録画番組の番組名と一致する番組名を有する候補番組を同一番組として検出する同一番組検出ステップと、
上記同一番組検出ステップにて検出された同一番組の番組情報に基づいて、当該同一番組の録画予約を登録する予約登録ステップとを含むことを特徴とする、番組記録装置の制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1から11までのいずれか1項に記載の番組記録装置の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−151686(P2012−151686A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9183(P2011−9183)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】