説明

発光装置および液晶表示装置

【課題】導光板が熱膨張しても導光板の湾曲などを抑えることが可能となる発光装置を提供する。
【解決手段】光源と、該光源が発した光を受けて発光面から出す導光板と、を備えた発光装置であって、前記導光板の熱膨張を妨げないゆとりを有する形態で、前記導光板を前記発光装置の本体側へ固定する固定機構を備えた発光装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導光板を有する発光装置、およびこれを備えた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば液晶表示装置に設けられるバックライト装置として、導光板を有する発光装置が利用されている。このような発光装置の一例(従来例)について、図12および図13を参照しながら、以下に簡潔に説明する。
【0003】
図12は、従来例に係る発光装置の概略的な断面図(導光板の発光面に垂直な面を断面とした図)を表している。図12に示すように当該発光装置101は、略板状の金属フレーム111を有しており、金属フレーム111上の一辺には放熱板112が固定されている。
【0004】
また発光装置101には、金属フレーム111に近い側から順に、反射板114、導光板115(図12における上側の面が、発光面となっている)、拡散シート116、プリズムシート117、および拡散シート118が、互いに平行となるように設けられている。なお反射板114および導光板115は、一部が放熱板112に載置されるようにして設けられている。
【0005】
また発光装置101には、光源となる複数個のLED113aが、一列に並ぶように設けられている。各LED113aは所定のLEDライトバーに設けられており、このLEDライトバーが放熱板112に取り付けられることで、LED113aの列が導光板115の一つの側面に沿うように配置されている。
【0006】
また金属フレーム111には、反射板114および導光板115の位置決め兼固定用の支柱111aが設けられており、反射板114および導光板115には、支柱111aの形状に対応した切り欠き部分が設けられている。
【0007】
そして反射板114および導光板115は、図13(ここでは反射板114の表示は省略する)に示すように、当該切り欠き部分に支柱111aが嵌め込まれる形態で、金属フレーム111に(つまり発光装置101の本体側に)固定されている。当該切り欠き部分と支柱111aの間にはゆとりが設けられておらず、導光板115は、発光面と平行である面方向に動かないように固定されている。
【0008】
発光装置101は上述した構成となっており、サイドエッジ型のバックライト装置を実現している。各LED113aが発光すると、その光は図12に矢印で示すように、導光板115へ側面から入射する。入射した光は、例えば導光板115の下部のドットパターンや反射板114に当って、導光板115の発光面から出る。
【0009】
導光板115の発光面から出た光は、拡散シート116、プリズムシート117、および拡散シート118を通り、バックライトとして外部へ照射される。バックライトは、発光装置101の前面側(図12における上側)に設けられる液晶パネルに入力され、画像表示に用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−277641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
導光板を用いている発光装置においては、導光板が熱膨張することがある。この熱膨張の主要因は、光源(上述の従来例ではLED)の発光に伴う熱であり、この熱が伝わることによって熱膨張が生じる。特にサイドエッジ型のバックライト装置の場合は、光源の数を減らし、その分電流を多く流すことが行われるため、導光板の一部に熱が集中し易い傾向にある。
【0012】
上述の従来例のように、導光板と支柱がほぼ密着している(これらの間に殆どゆとりが設けられていない)形態では、熱膨張が支柱に妨げられることで導光板に熱応力が生じ、例えば図14に示すように導光板が湾曲するおそれがある。
【0013】
なお図14の(A)に示す例では、導光板115に入射するはずの光の一部が反射板114に当り、(B)に示す例では、導光板115に入射するはずの光の一部が拡散シート116に当っている。導光板115に正しく入射しなかった光は、輝度や色温度などが正しく入射した光と異なるため、液晶画面上でのムラの要因となり、液晶表示装置の品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0014】
本発明は上述した問題に鑑み、導光板が熱膨張しても導光板の湾曲などを抑えることが可能となる発光装置、および当該発光装置を備えた液晶表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するため本発明に係る発光装置は、光源と、該光源が発した光を受けて発光面から出す導光板と、を備えた発光装置であって、前記導光板の熱膨張を妨げないゆとりを有する形態で、前記導光板を前記発光装置の本体側へ固定する固定機構を備えた構成とする。
【0016】
本構成によれば、導光板が熱膨張しても、熱膨張が妨げられないようにして熱応力の発生を抑え、導光板の湾曲などを抑えることが可能となる。なおここでの「発光装置の本体」とは、発光装置における導光板を除いた部分の一部または全部を指し、その具体的な形態は特に限定されない。
【0017】
また上記構成において、前記ゆとりの大きさは、前記導光板における、第1状態から第2状態への熱膨張を妨げないように設定されており、第1状態は、前記光源が発光しないときの状態であり、第2状態は、前記光源の発光に伴う熱が伝わることによって、熱膨張したときの状態である構成としてもよい。
【0018】
本構成によれば、光源の発光に伴う熱が伝わることにより導光板が熱膨張しても、熱膨張が妨げられないようにして熱応力の発生を抑え、導光板の湾曲などを抑えることが可能となる。
【0019】
また上記構成としてより具体的には、前記ゆとりは、前記導光板の発光面と平行である面方向について、設けられている構成としてもよい。
【0020】
また上記構成として具体的には、前記固定機構は、前記面方向に対して垂直に突出するように前記本体側に設けられた支柱と、前記導光板に設けられた穴と、を有し、前記支柱が前記穴に嵌め込まれた状態で、前記固定を行うものであり、前記ゆとりは、前記支柱が可動であること、および、前記支柱の外縁と前記穴の内縁との間に隙間が設けられていること、の少なくとも一方によって実現されている構成としてもよい。
【0021】
また上記構成として具体的には、前記光源は、前記導光板の側面に対向するように配置されたLEDである構成としてもよい。
【0022】
また本発明に係る液晶表示装置は、前記発光面から出る光がバックライトとして用いられる上記構成に係る発光装置と、複数の画素を有し、画像が表示されるように、前記バックライトの透過度合が該画素ごとに調節される液晶パネルと、を備えた構成とする。本構成によれば、上記構成に係る発光装置の利点を享受することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
上述した通り本発明に係る発光装置によれば、導光板が熱膨張しても、熱膨張が妨げられないようにして熱応力の発生を抑え、導光板の湾曲などを抑えることが可能となる。また本発明に係る液晶表示装置によれば、本発明に係る発光装置の利点を享受することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るバックライト装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るバックライト装置の断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る導光板の外観図である。
【図4】本発明の実施形態に係る金属フレームの外観図である。
【図5】本発明の実施形態に係る金属フレームの別の外観図である。
【図6】本発明の実施形態に係る支柱部品の外観図である。
【図7】放熱板および支柱部品が取り付けられた状態の説明図である。
【図8】導光板等が取り付けられた状態の説明図である。
【図9】導光板が熱膨張した状態の説明図である。
【図10】導光板等が取り付けられた状態の別の説明図である。
【図11】導光板が熱膨張した状態の別の説明図である。
【図12】従来例に係る発光装置の断面図である。
【図13】従来例に係る導光板等が取り付けられた状態の説明図である。
【図14】導光板の湾曲に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態について、液晶表示装置のバックライト装置(発光装置の一形態)を例に挙げて、以下に説明する。
【0026】
[バックライト装置の全体的な構成等]
図1は、前方斜め上視点から見た場合のバックライト装置の概略的な構成図である。また図2は、側方視点から見た場合のバックライト装置の概略的な断面図(導光板の発光面に垂直な面を断面とした図)である。なお以降の説明では、特に断りのない限り、上下左右や前後の方向は図1に矢印で示す方向であるとする。また図2では、上側が前方となっており、下側が後方となっている。
【0027】
これらの図に示すようにバックライト装置1は、金属フレーム11、放熱板12、LEDライトバー13、反射板14、導光板15、拡散シート16、プリズムシート17、および拡散シート18などを有している。
【0028】
金属フレーム11は、金属材質によって形成された略板状の部材であり、バックライト装置1の各部品の固定や外部衝撃からの保護等の役割を果たす。金属フレーム11のより詳細な構成については、改めて説明する。
【0029】
放熱板12は、金属フレーム11上の一辺に固定されており、LEDライトバー13などが発する熱を放熱させる役割を果たす。
【0030】
またバックライト装置1には、金属フレーム11に近い側から順に、反射板14、導光板15(前側の面が、発光面となっている)、拡散シート16、プリズムシート17、および拡散シート18が、互いに平行となるように設けられている。反射板14や導光板15は、一部が放熱板12に載置されるようにして設けられている。
【0031】
なお反射板14は、前方からの光を前方へ反射させるように形成された板状部品であり、導光板15は、側面から入った光を発光面から出すように形成された板状部品である。また拡散シート(16、18)は、光を拡散させるシートであり、プリズムシート17は、前方への集光効果を持たせたシートである。
【0032】
LEDライトバー13は、光源となる複数個のLED13aが一列に並ぶように設けられたものである。LEDライトバー13は、LED13aの列が導光板15の下側の側面に沿うように、放熱板12に取り付けられている。これにより各LED13aは、導光板15の下側の側面に対向するように配置されている。
【0033】
バックライト装置1は上述した構成となっており、サイドエッジ型のバックライト装置を実現している。各LED13aが発光すると、その光は図2に矢印で示すように、導光板15へ側面から入射する。入射した光は、例えば導光板15の下部のドットパターンや反射板14に当って、導光板15の発光面から出る。
【0034】
導光板15の発光面から出る光は、拡散シート16、プリズムシート17、および拡散シート18を通り、画像表示用のバックライトとして用いられる。すなわちバックライト装置1を有する液晶表示装置には、バックライト装置1の前側に液晶パネルが設けられており、この液晶パネルに向けてバックライトが照射される。液晶パネルは、複数の画素を有し、画像が表示されるように、バックライトの透過度合が該画素ごとに調節されるものである。
【0035】
図3は、前方視点による導光板15の外観図である。本図に示すように導光板15は、外縁が長方形である板状の形状となっており、左右のそれぞれには、前後方向に貫通した穴15aが設けられている。前方から見た穴15aの縁の形状は、左右方向よりも上下方向に長い長方形となっている。この穴15aは、後述する通り、導光板15を金属フレーム11に固定するための固定機構の一部として機能する。
【0036】
図4は、前方視点による金属フレーム11の外観図である。本図に示すように金属フレーム11は、外縁が長方形である板状の形状となっており、左右のそれぞれには、前後方向に貫通した穴11aが設けられている。前方から見た穴11aの縁の形状は、上下方向よりも左右方向に長い長方形となっている。この穴11aは、後述する通り、導光板15を金属フレーム11に固定するための固定機構の一部として機能する。
【0037】
また金属フレーム11の前面には、下側の辺に沿って前方へ突出するように設けられた支持部11cが設けられている。図5は、後方視点による金属フレーム11の外観図である。本図に示すように各穴11aの上下には、左右方向に伸びるように形成された溝11bがそれぞれ設けられている。
【0038】
またバックライト装置1には、導光板15の位置決め兼固定用の部品である支柱部品19が設けられている。図6は、支柱部品19の外観図である。本図に示すように支柱部品19は、板状のベース部19aの表面から、支柱部19bとガイド部19cが同じ方向に突出した形状となっている。支柱部19bの突出方向の長さは、金属フレーム11の厚さよりも十分に長くなっている。
【0039】
支柱部19bおよびガイド部19cは、突出方向を軸とする円筒形状であり、支柱部19bの直径は穴15aの幅および穴11aの幅に合わせて設定され、ガイド部19cの直径は溝11bの幅に合わせて設定されている。また支柱部19bとガイド部19cとの間隔は、穴11aと溝11bとの間隔に合わせて設定されている。支柱部品19も、後述する通り、導光板15を金属フレーム11に固定するための固定機構の一部として機能する。
【0040】
[導光板の金属フレームへの固定について]
導光板15は、支柱部品19などを用いて、金属フレーム11への固定(主に発光面と平行である面方向についての、位置決めと見ることも出来る)がなされている。次に、導光板15が金属フレーム11へどのようにして固定されているかについて、順を追って説明する。図7は、金属フレーム11に、放熱板12(LEDライトバー13が既に取り付けられている)および支柱部品19が取り付けられた状態を示している。
【0041】
放熱板12は、金属フレーム11の前面と支持部11cに支持される形態で、取り付けられている。支柱部品19は、金属フレーム11の裏側において、各ガイド部19cが各溝11bに嵌め込まれ、支柱部19bが穴11a(穴11aにおける内側の位置)に嵌め込まれた形態で、取り付けられている。支柱部19bは、金属フレーム11の前面から前方へ突出した形態となっている。
【0042】
なお、穴11aおよび溝11bは左右方向に伸びているため、支柱部品19は、穴11aおよび溝11bに沿って、左右方向に可動となっている。図7に示す状態では、各支柱部品19は、矢印で示すように左右方向の外向きに可動である。
【0043】
図8は、放熱板12および支柱部品19に加えて、導光板15が金属フレーム11に取り付けられた状態を示している。導光板15は、下側の辺が放熱板12に支持され、支柱部19bが穴15a(穴15aにおける上側の位置)に嵌め込まれた形態で、取り付けられている。図8に示す状態では、導光板15は、穴15aと支柱部19bとの大きさの差の分だけ、上向きに可動である。
【0044】
このように導光板15は、発光面と平行である面方向のゆとり(導光板15の熱膨張を妨げないようにするためのゆとり)を有する形態で金属フレーム11(バックライト装置1の本体側)へ固定(位置決め)されている。そのため、LED13aの発光に伴う熱が伝わることによって熱膨張しても、湾曲などは殆ど生じないようになっている。
【0045】
より具体的には、導光板15は、LED13aが発光しないときは、図8に示す状態となっている。そして、例えばバックライト装置1の電源がONにされてLED13aの発光が開始されると、これに伴う熱が伝わることによって導光板15は徐々に熱膨張する。
【0046】
このとき導光板15は、下側の辺は放熱板12に支持されているため、発光面と平行である面方向には概ね図9に矢印で示す方向へ熱膨張し、最終的に図9に示すような状態となる。しかしこのように熱膨張が進む過程においては、穴15aの縁に押されて支柱部品19が左右の外向き方向へ動くこと、および、上方向への穴15aの移動が支柱部19bによって阻害されないことによって、導光板15の熱膨張は妨げられない。そのため導光板15における熱応力の発生は抑制され、導光板15の湾曲などは殆ど生じないようになっている。
【0047】
また導光板15が熱膨張した後、例えばバックライト装置1の電源がOFFにされてLED13aの発光が停止されると、導光板15は徐々に冷却される。このとき導光板15は、徐々に収縮することによって熱膨張が解消され、最終的に図8に示す状態に戻ることとなる。そしてこのように収縮が進む過程においても、穴15aの縁に押されて支柱部品19が左右の内向き方向へ動くこと、および、下方向への穴15aの移動が支柱部19bによって阻害されないことによって、導光板15の収縮は妨げられない。そのため導光板15は、熱膨張する前の状態に、スムーズに戻るようになっている。
【0048】
なお上述したゆとりの大きさは、支柱部品19の可動範囲や穴15aの大きさ等を調節しておくことにより、予め所望の大きさに設定しておくことが可能である。ここで一般的には、ゆとりの大きさを大きく設定しておく程、導光板15の熱膨張を妨げないようにすることが容易とはなるが、導光板15の固定(特に上下左右の方向についての固定)が甘くなり易い。そのためゆとりの大きさは、LED13aの発光に伴う熱が伝わることによる導光板15の熱膨張を妨げないという目的が達せられる範囲で、必要最小限に設定されていることが望ましい。
【0049】
一例としては、標準的な環境温度下(例えば20℃)における導光板15の形状を、LED13aが発光しないときの定常状態(第1定常状態)、および、LED13aの発光に伴う熱が伝わることにより十分に熱膨張したときの定常状態(第2定常状態)の各々について、予め特定しておく。
【0050】
そして第1定常状態から第2定常状態までの範囲に限り、導光板15の熱膨張や収縮が妨げられないように(熱応力が生じないように)、ゆとりの大きさが設定されていることが望ましい。本実施形態ではこのようにして、ゆとりの大きさが適切に設定されている。
【0051】
[その他]
以上に説明した通り、本実施形態に係るバックライト装置1は、LED13a(光源)と、LED13aが発した光を受けて発光面から出す導光板15と、を備えている。またバックライト装置1は、導光板15の熱膨張を妨げないゆとりを有する形態で、導光板15をバックライト装置1の本体側(本実施形態の場合は特に金属フレーム11)に固定する固定機構を備えている。
【0052】
またこのゆとりの大きさは、導光板15における、LED13aが発光しないときの状態(第1状態)からLED13aの発光に伴う熱が伝わることによって熱膨張したときの状態(第2状態)への、熱膨張を妨げないように設定されている。
【0053】
そのためバックライト装置1によれば、LED13aの発光に伴う熱が伝わることにより導光板15が熱膨張しても、熱膨張が妨げられないようにして熱応力の発生を抑え、導光板15の湾曲などを抑えることが可能となっている。
【0054】
なお導光板15の熱膨張は、通常、導光板15の発光面と平行である面方向について、特に顕著である。本実施形態では、導光板15の発光面と平行である面方向(二次元の方向)についてゆとりが設けられているため、導光板15の湾曲などを効果的に抑えることが可能となっている。
【0055】
また本実施形態に係る固定機構は、導光板15の発光面と平行である面方向に対して垂直に突出するようにバックライト装置1本体に設けられた支柱部品19(特に支柱部19b)と、導光板15に設けられた穴15aと、を有し、支柱部品19が穴15aに嵌め込まれた状態で、導光板15の固定を行うものである。そして、支柱部品19が可動であること、および、支柱部19bの外縁と穴15aの内縁との間に隙間が設けられていること、の双方の組合せによってゆとりが実現されている。
【0056】
但し固定機構の具体的形態については、LED13aの発光に伴う熱が伝わることにより導光板15が熱膨張しても、熱膨張が妨げられないようにするという目的を達する限り、各種形態を採用することが可能である。
【0057】
一例としては図10(図8の一部を変形させたもの)に示すように、支柱部品19の代わりに、金属フレーム11側に動かないように固定された支柱19b1が設けられ、穴15aの代わりに、左右方向の幅をより大きくした穴15a1が設けられるようにしても良い。
【0058】
この場合、導光板15は、LED13aが発光しないときには、図10に示す状態となり、LED13aの発光に伴う熱が伝わることによって熱膨張したときには、図11に示す状態となる。導光板15の熱膨張に伴って穴15a1の位置は変動するが、支柱19b1が穴15a1の内縁に強く押されることは無いため、導光板15に熱応力が発生することは抑えられる。
【0059】
またバックライト装置1は、液晶パネルなどとともに液晶表示装置を形成することが可能である。当該液晶表示装置は、発光面から出る光がバックライトとして用いられるバックライト装置1と、複数の画素を有し、画像が表示されるようにバックライトの透過度合が該画素ごとに調節される液晶パネルと、を備えることになる。これにより当該液晶表示装置は、バックライト装置1の利点を享受することが可能である。
【0060】
また本実施形態では、光源の種類としてLEDが採用されているが、その他の種類が採用されていても構わない。例えば光源の種類としては、有機ELやCCFL[Cold Cathode Fluorescent Lamp:冷陰極蛍光ランプ]などが採用され得る。また本実施形態は、本発明に係る発光装置が液晶表示装置のバックライト装置として実施された形態となっているが、当該発光装置は、その他の各種形態として実施可能である。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、導光板を有するバックライト装置などに利用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 バックライト装置
11 金属フレーム
11a 金属フレームに設けられた穴
11b 金属フレームに設けられた溝
11c 支持部
12 放熱板
13 LEDライトバー
13a LED(光源)
14 反射板
15 導光板
15a 導光板に設けられた穴
16 拡散シート
17 プリズムシート
18 拡散シート
19 支柱部品
19a ベース部
19b 支柱部
19c ガイド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、該光源が発した光を受けて発光面から出す導光板と、を備えた発光装置であって、
前記導光板の熱膨張を妨げないゆとりを有する形態で、前記導光板を前記発光装置の本体側へ固定する固定機構を備えたことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記ゆとりの大きさは、
前記導光板における、第1状態から第2状態への熱膨張を妨げないように設定されており、
第1状態は、
前記光源が発光しないときの状態であり、
第2状態は、
前記光源の発光に伴う熱が伝わることによって、熱膨張したときの状態であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記ゆとりは、
前記導光板の発光面と平行である面方向について、設けられていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記固定機構は、
前記面方向に対して垂直に突出するように前記本体側に設けられた支柱と、前記導光板に設けられた穴と、を有し、
前記支柱が前記穴に嵌め込まれた状態で、前記固定を行うものであり、
前記ゆとりは、
前記支柱が可動であること、および、前記支柱の外縁と前記穴の内縁との間に隙間が設けられていること、の少なくとも一方によって実現されていることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記光源は、
前記導光板の側面に対向するように配置されたLEDであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の発光装置。
【請求項6】
前記発光面から出る光がバックライトとして用いられる請求項1から請求項5の何れかに記載の発光装置と、
複数の画素を有し、画像が表示されるように、前記バックライトの透過度合が該画素ごとに調節される液晶パネルと、
を備えたことを特徴とする液晶表示装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−243541(P2012−243541A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111965(P2011−111965)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】