説明

発熱体折り畳み装置

【課題】 高速運転をしても、安定して良好な折りたたみ仕上がり品が得られる発熱体折りたたみ装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、内側に位置する前記区分発熱部を搬送するための中央ベルトを備え、前記中央ベルトの側方の外縁部から立ち上がって、前記区分発熱部の搬送方向に沿って漸次前記中央ベルト側に向かって湾曲する折り畳み案内板を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み支持手段により搬送手段の表面に積層維持されて搬送される発熱体の折り畳み部を折り畳み案内手段により発熱体を折り畳む装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発熱剤収納部が略中央に形成された略直線状の中間シール部により区分され、各発熱剤収納部が前記非通気性シートに対して前記通気性シート側に膨出する片側膨出状に形成されたカイロ本体を、包装シートの一面に剥離層を設け、前記剥離層に重ねて形成した粘着層上に重ねるように装着した包装シートを使用し、前記包装シートを、押さえロールの下流側で折り畳み半面をその固定半面側に重ね合わせた状態で折り畳み案内板と折り畳み搬送ベルトとの間に挟み込み、プレスベルトにより所定の張力で下流側に引っ張り、押さえロールは、その軸方向一端側がカイロ本体の中間シール部に沿って相対移動し、折り畳み半面側はその中間シール部に沿って谷折り状に立ち上げられ、前記カイロ本体の前記中間シール部に沿って折り畳む。
前記剥離層を前記粘着層の外側に密着させた状態で、その折り曲げ部を除く周縁部の互いに対向する縁部同士をシールすることにより袋状に封止する方法が特許文献1に開示されている。
【0003】
しかし、特許文献1では、包装シート側の剥離層に重ねて粘着剤層を形成しておき、その粘着層に重ねるようにカイロ本体を装着するタイプのいわゆる外袋一体型のカイロのみに適用できる折り込み装置であり、折り込み方法であった。
通常、一般に使用されている、カイロ本体側に粘着剤層を形成して、非通気性の包装シートに装着する、即ち、非通気性の収納袋である外袋にセパレータ付き粘着剤層を設けた発熱体の折り込みには適用できなかった。
また、外袋に設けられた粘着剤層にカイロが固定されていることが必須条件であるため、外袋に粘着剤層を介して固定されていない発熱体には適用できなかった。
また、カイロを使用するときのカイロ固定層としての粘着剤層が外袋に設けられ、前記粘着剤層にカイロが固定されている場合以外で、3つ以上複数の区分発熱部を有する発熱体のに場合、各区分発熱部の間で折れ曲がり、押さえロールによるカイロ本体の中間シール部に沿って谷折り状の立ち上げがうまく起動せず、折り畳みに不具合が生じた。
また、折りたたみの仕上がりが不安定で不良品が生じやすいというような問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−344328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上記課題を解消するためになされたもので、高速運転をしても、安定して良好な折りたたみ仕上がり品が得られる発熱体折りたたみ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意研究を重ね、前記問題を解決し、本発明を完成した。
即ち、本発明の発熱体折り畳み装置は、請求項1に記載の通り、成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、前記発熱体の一端側に位置する前記区分発熱部を搬送するためのベルトと、前記発熱体の他端側に位置する前記区分発熱部を、前記搬送方向に下流側に向かって支持しながら、前記発熱体の一端側に重ねるために、前記搬送方向において、前記ベルトの他端側から一端側に向かって湾曲する折り畳み案内板を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発熱体折り畳み装置において、前記発熱体折り畳み装置は、ガス供給装置を備え、前記ガス供給装置からのガスを、前記案内板の内側面に沿って吹き出すようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の発熱体折り畳み装置において、前記中央ベルトの側方にも、前記外側の区分発熱部を搬送するためのベルトを備え、前記ベルト表面にも、前記ガス供給装置からのガスを吹き出すようにしたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発熱体折りたたみ装置において、前記折り畳み案内板の外側の外縁部側に沿って磁石を設けたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、前記発熱体の一端側に位置する前記区分発熱部を搬送するためのベルトと、前記発熱体の他端側に位置する前記区分発熱部を、前記搬送方向に下流側に向かって支持しながら、前記発熱体の一端側に重ねるために、前記搬送方向において、前記ベルトの他端側から一端側に向かって曲面を有する折り畳み案内台を備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発熱体折り畳み装置において、前記折り畳み案内板及び前記折り畳み案内台の少なくとも何れかの前記発熱体と接触する側の表面に、摺動性を有する材料を設けたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発熱体折り畳み装置は、成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、前記区分発熱部を搬送するためのベルトを備え、前記ベルト面に対して交わる関係にある軸のローラを備えることを特徴とする。
また、請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の発熱体折り畳み装置において、前記ベルトと前記搬送ベルトとの間に、包装シートを供給するため包装シート供給装置を設けることを特徴とする。
また、請求項9に記載の本発明は、請求項5乃至8の何れかに記載の発熱体折り畳み装置において、前記発熱体及び前記包装シートから選ばれた少なくとも1種の一部に外仮着用の粘着剤を設けるための粘着剤設置装置を備えることを特徴とする。
【0007】
以下に、本発明の好ましい態様を説明する。
本発明の発熱体折り畳み装置は、搬送手段の表面に積層維持されて搬送される発熱体の折り畳み部を折り畳み支持手段と折り畳み案内手段により折り畳む装置であって、前記発熱体の折り畳まない部分が少なくとも搬送手段上に積層され、前記折り畳み支持手段が該発熱体の折り畳まない部分を支持し、搬送手段の移動に伴い、折り畳み支持手段と折り畳み案内手段により発熱体の折り畳み部を折り畳み、発熱体を折り畳む機能を有するように、搬送手段、折り畳み支持手段、折り畳み案内手段が配置され、該搬送手段が無端状ベルト、包装材から選ばれた少なくとも1種であり、該折り畳み案内手段が折り畳み案内板、折り畳み無端状ベルト、包装材、押さえ板の中から選択された少なくとも1種であり、折り畳み支持手段が折り畳み案内台、板状折り畳み案内台、枠組み押さえロール。磁石から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の発熱体折り畳み装置は、搬送手段の表面に積層維持されて搬送される発熱体の折り畳み部を折り畳み支持手段と折り畳み案内手段により折り畳む装置であって、前記発熱体の折り畳まない部分が少なくとも搬送手段上に積層され、前記折り畳み支持手段が該発熱体の折り畳まない部分を支持し、搬送手段の移動に伴い、折り畳み支持手段と折り畳み案内手段により発熱体の折り畳み部を折り畳み、発熱体を折り畳む機能を有するように、搬送手段、折り畳み支持手段、折り畳み案内手段が配置され、該搬送手段が無端状ベルト、包装材から選ばれた少なくとも1種であり、該折り畳み案内手段が折り畳み案内板、折り畳み無端状ベルト、包装材、押さえ板の中から選択された少なくとも1種であり、折り畳み支持手段が折り畳み案内台、板状折り畳み案内台、枠組み押さえロール、磁石から選ばれた少なくとも1種であり、前記無端状ベルトを発熱体の中央部分の幅の中央とその両側の無端状ベルトとに三分割し、少なくとも発熱体の中央部は折り畳み支持手段により支持され、両側の無端状ベルトは前記発熱体の両側折り畳み部を掬い上げるまでに必要な最小限の長さとし、前記発熱体の両側張り出し部を掬い上げる部分を前記中央ベルトと両側のベルトとの間の折り込み支持手段が作用しない間隔部に着設したことが好ましい。
また、折り畳み装置は、前記案内手段の先端部と前記搬送手段との間にガスを吹きつけるようにガスノズル及びガス供給装置を設けたことが好ましい。
また、折り畳み装置は、前記折り畳み案内手段の発熱体反対側に位置する裏面部に磁石を設けたことが好ましい。
また、折り畳み装置は、前記折り畳み案内手段及び折り畳み支持手段から選ばれた少なくとも1種の少なくとも発熱体側の表面の材質を摺動性を有する素材としたことが好ましい。
本発明の発熱体折り畳み装置は、搬送手段の表面に積層維持されて搬送される発熱体の折り畳み部を折り畳み支持手段と折り畳み案内手段により折り畳む装置であって、搬送手段を折り畳み支持手段と折り畳み案内手段とにより折り畳むことにより、搬送手段に積層された発熱体を折り畳む機能を有し、該搬送手段が包装材であり、該案内手段及び支持手段が2本の無端状ベルトからなる1対の無端状ベルトとからなり、該1対の無端状ベルトの一端部である入側と他の一端部である出側が90°ずれ、且つ、一端部では回転軸が同じであり、他の一端部では各回転軸が平行であり、該搬送手段を挟めるように2つの無端状ベルトの一面が相対して配置されていることが好ましい。
本発明の発熱体折り畳み装置は、搬送手段の表面に積層維持されて搬送される発熱体の折り畳み部を折り畳み支持手段と折り畳み案内手段により折り畳む装置であって、搬送手段を折り畳み支持手段と折り畳み案内手段とにより折り畳むことにより、搬送手段に積層された発熱体を折り畳み且つ搬送手段のTD方向軸が折り畳み前と折り畳み後で、同じである機能を有し、該搬送手段が包装材であり、該案内手段及び支持手段が前部折り畳み手段と後部折り畳み手段からなる2組の1対の無端状ベルトからなり、前部折り畳み手段は該1対の無端状ベルトの一端部である入側と他の一端部である出側が90°ずれ、且つ、一端部では回転軸が同じであり、他の一端部では各回転軸が平行であり、該搬送手段を挟めるように2つの無端状ベルトの一面が相対して配置されており、後部折り畳み手段は、該1対の無端状ベルトの一端部である入側と他の一端部である出側が90°ずれ、且つ、一端部と、他の一端部では各回転軸が平行であり、該搬送手段を挟めるように2つの無端状ベルトの一面が一端部と他の一端部との間において相対するように配置されていることが好ましい。
また、折り畳み装置は、前記無端状ベルトの搬送面と発熱体との間に包装シートが存在し、発熱体を包みながら発熱体を入り畳むように包装シート供給装置が設けられたことが好ましい。
また、折り畳み装置は、前記発熱体が発熱組成物を含有する、3個以上複数の区分発熱部が発熱組成物を含有しない区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられた発熱体であることが好ましい。
また、折り畳み装置は、前記折り畳み案内板及び折り畳み案内台から選ばれた少なくとも1種に、発熱体が折り畳まれる経路に沿って磁石を設けたことが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
以上のようにこの発明によれば、
1.これまで手作業で行っていた折り畳みを自動的に行うことができるため、極めて簡単で且つ効率的に、折り畳まれた発熱体や折り畳まれて非通気性の収納体である外袋の封入された発熱体を製造することができる。
2.折り畳み案内台を設けることにより、複数の区分発熱部を有する柔軟性の高い発熱体も連続的に、円滑に、容易に折り畳み作業ができ、作業性を向上し作業効率を高め、極めて簡単で且つ効率的に、折り畳まれた発熱体や折り畳まれて非通気性の収納体である外袋の封入された発熱体を製造することができる。
3.折り畳まれる発熱体の搬送に合わせて発熱体を自動供給する自動供給装置を設ければ、単独に作成された少量の発熱体の折り畳み作業も部分自動化を図ることができ、作業性をより一層高めることができる。
4.発熱体折りたたみ装置の無端状ベルトの幅を、発熱体の中央部分の幅としたので、発熱体の両側折り畳み部を掬い上げて折りたたむ折り畳み案内板は、このベルトに接触せず摩擦熱が発生しない。
5.ガスノズルにより折り畳み案内板の先端部と無端状ベルトとの間にガスを吹きつけると、噴出したガスが無端状ベルトと発熱体の片側又は両側の折り畳み部との間に入り込み、発熱体の折り畳む部分を押し上げるので、発熱体の片側又は両側折り畳み部の掬い上げが更に円滑になる。
6.無端状ベルトを三分割し、磁石の吸着力下にある無端状ベルトを発熱体の中央部の幅のみとし、短い両側の無端状ベルトベルトは発熱体の両側折り畳み部を掬い上げるまでに必要な最小限の長さとし、両側の無端状ベルト領域に折り畳み手段を設けているので、容易に3つ折り畳みができる。
7.少なくとも前記発熱体及び及び/又は包装材と接触する表面の材質を摺動性の優れた素材を採用しているので、摩擦が減り、発熱体の折り畳み作業が更に円滑になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の発熱体折り畳み装置は、
各種搬送手段、各種折り畳み支持手段、各種折り畳み案内手段は、それぞれ、重複を含めて、任意の組み合わせができる。
前記折り畳み案内手段は、掬い案内、はね上げ案内、内寄せ案内及び折込み案内から構成される機能を有しており、一つの手段が全機能を有していてもよいし、複数の手段を組み合わせて全機能を有してもよい。
例えば、折り畳み案内板や折り畳み案内バーは一つの手段の中に、掬い案内部、はね上げ案内部、内寄せ案内部及び折込み案内部を連続的に設けたものである。
また、面状物で折り畳みを行う折り畳み案内板、線状物又は帯状物で折り畳みを行う折り畳み案内バーのように機能を残して、物理的に変形してもよいし、折り畳み案内板や折り畳み案内バーに磁石を設けてもよい。
折り畳み案内板や折り畳み案内バーの発熱体本体の折り畳まれる進行路に沿って磁石を設けることが好ましい。磁石は折り畳み案内板や折り畳み案内バーの発熱体本体と接触しない側でも、接触しない側と接触する側の間でも、発熱体本体の折り畳みに支障がなければ任意の領域に設けてよい。折り畳み案板やバーを中空西その内側、又は内壁に設けてよい。又発熱体本体と接触する側に設ける場合は、前記面に埋め込むことが好ましい。
折り畳み支持手段である磁石は、磁力を有するものであればよく、電磁石や永久磁石が一例として挙げられる。
また、搬送手段である無端状ベルトと折り畳み支持手段である磁石を組み合わせる場合、磁石は発熱体と接触する面と反対側の他面側設けることが好ましい。
設置の方法は制限はなく、前記他面に接触せず固定されたもの、回転自在に固定されたもの、無端状ベルトに取り付けられ、無端状ベルトと共に移動するもの等が一例として挙げられる。
発熱体が包装材に積層されて、折り畳まれる場合は、発熱体の露出部の少なくとも一部が包装材に弱粘着剤等により仮着されていてもよし、仮着されていなくてもよい。
ここで仮着とは、移動の時や折り畳む時に、発熱体が移動しないように、一時的に発熱体を包装材に留めておくためのものである。
仮着を場合は、発熱体及び/又は包装材に粘着剤等からなる仮着層を設けるための塗布装置を設ける。セパレータを有する発熱体の場合は、セパレータも発熱体として扱う。
【0010】
発熱体は、非通気性収納袋である外袋の内面と仮着(以下、外仮着という)されていてもよい。発熱体が外袋の内面に仮着されている場合、発熱体が折り畳まれる前に外袋内面に仮着されていてもよいし、折り畳まれた後に外袋内面に仮着されていてもよい。
外仮着とは、発熱体と非通気性収納袋とが再剥離製弱粘着剤層を介して、少なくとも一部で接触していることである。これにより、少なくとも発熱体が折り畳まれるまで、発熱体の外袋の包装材上の移動が防止できる。
【0011】
外仮着に使用される再剥離製弱粘着剤層を構成する粘着剤(以下この粘着剤を「外仮着型粘着剤」と称する)は、粘着力が弱く、折り畳み作業が終わるまで、発熱体を包装材に保留させることができれば、制限はない。使用可能な再剥離性粘着剤の一例を挙げるとすれば、弱粘着性接着剤が挙げられる。
具体的には、ホットメルト型粘着剤、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤等がある。
特に、ガラス転移温度を高くした配合のものが好ましく、アクリル系ではアクリル酸の成分の比率を高くしたもの、ゴム系では高融点のタッキファイヤーを配合したもの等が好ましい。
また、ポストイット/POSTIT(スリーエム社の商品名)として販売されている着脱型の付箋紙に使用される粘着剤も使用できる。
また、ホットメルト型粘着剤、特に、ホットメルト系粘着剤(ポリプロピレン系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、エチレン−プロピレン共重合体系粘着剤等)が好ましい。
【0012】
ホットメルト型粘着剤としては、エラストマー(熱可塑性エラストマー等)や熱可塑性樹脂等をベースポリマーとしている。尚、ベースポリマーは、単独又は混合してもよい。
ホットメルト型粘着剤におけるベースポリマーの熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体(SEP)等のスチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン系ブロックコポリマー;例えば、スチレン含有5重量%以上のスチレン系ブロックコポリマー);ポリウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリエステル系熱可塑性エラストマー;ポリプロピレンとEPT(三元系エチレン−プロピレンゴム)とのポリマーブレンド等のブレンド系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
【0013】
また、ホットメルト型粘着剤におけるベースポリマーの熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。尚、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン系共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体;アイオノマー;エチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−ビニルアルコール共重合体等)の他、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒法ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン、α−オレフィン共重合体(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等)等のポリオレフィン;ポリプロピレン変性樹脂等が挙げられる。また、酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−ビニルエステル共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
【0014】
ホットメルト型粘着剤としては、ベースポリマーが熱可塑性エラストマー(特に、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーやスチレン系熱可塑性エラストマー)であるホットメルト型粘着剤が好適である。
【0015】
また、エマルジョン系粘着剤や溶剤系粘着剤等の粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、フッ素系粘着剤等の粘着剤であって、それぞれの形態(例えば、エマルジョンの形態、溶液の形態等)の粘着剤が挙げられる。
【0016】
尚、粘着剤は、粘着性成分(ベースポリマー)等のポリマー成分の他に、粘着剤の種類等に応じて、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン化合物系架橋剤等)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂等)、可塑剤、充填剤、老化防止剤等の適宜添加剤を含んでもよい。
【0017】
前記粘着力については、折り畳み作業が終わるまで、発熱体と包材とを貼着しておくことができるものであれば制限はないが、好ましくは、180度ピール強度(JISZ−0237)は、0.001〜0.9kg/25mmであり、より好ましくは、0.001〜0.5kg/25mmであり、更に好ましくは、0.001〜0.1kg/25mmであり、更に好ましくは、0.005〜0.1kg/25mmであり、より好ましくは0.1〜100g/25mmであり、より好ましくは0.1〜50g/25mm、より好ましくは0.1〜30g/25mmであり、より好ましくは0.1〜25g/25mmである。
【0018】
また、その塗布厚についても特に制限はないが、好ましくは40μm以下であり、より好ましくは0.01〜40μmであり、より好ましくは0.1〜40μmであり、より好ましくは0.1〜30μmであり、より好ましくは1〜30μmであり、より好ましくは5〜30μmであり、更に好ましくは5〜30μmである。
【0019】
塗布乃至形成方法については、公知の形成方法を採用することができる。例えば、ホットメルト塗工方法や、溶液型塗工方法等が挙げられる。また、全面、部分的、ソリッド状、網状、棒状、ストライプ状、水玉状等の任意の形態とすることができる。
【0020】
尚、仮着部位についての制限もなく、好ましくは袋の開口部付近、より好ましくは、開口に対して平行に設けることが好ましい。
また、発熱体にセパレータが設けられている場合には、セパレータが発熱体から剥離しないように設けることが好ましい。
【0021】
少なくとも、折り畳み案内台の発熱体及び包装材と接触する面は摺動性に優れた面が好ましい。
摺動性に優れた素材を使用したり、素材の摺動性を改良(潤滑性、滑り性の付与)した、折り畳み支持手段や折り畳み案内手段が好ましい。
摺動性に優れた素材としては、金属、セラミックス、樹脂等が挙げられる。
樹脂としては、熱硬化性樹脂、結晶性熱可塑性エンプラ、エラストマー系:ポリエステル系及びウレタン系のもの、ポリオレフィン系(超高分子ポリエチレン)が好ましく、好ましい具体例としては、
熱硬化性樹脂:フェノール樹脂、ポリエステル等、カーボン繊維やPTFEを配合、熱硬化性エンプラ(加熱すると硬化する)フェノール、ユリア、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ、ジアリルブタレート、シリコーン、ポリウレタン等
熱可塑性樹脂:ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、エラストマー系:ポリエステル系およぴウレタン系のもの、ポリオレフィン系(ポリエチレン、超高分子ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
エンプラ:ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブレンテレフタレート(PBT)、ポリエチテレフタレート、シンジオタウチック・ポリスチレン(SPS)
スーパー:ポリフェニレンサルファイドくPPS)、ポリエーテルエーテルケトン
エンプラ PEEK)、液晶ポリマ−(LCP)、フッ素樹脂、ポリーテルニトリル(PEN)
摺動性の改良(潤滑性、滑り性の付与)として、
1.ふっ素樹脂、黒鉛、二硫化モリブデン、オイル等の固体潤滑材を配合。
2.表面の粗化(表面に凹凸形状を形成して滑り性を付与する)
1)作成時に表面に凹凸形状を賦型する。
2)サンドブラストにより凹凸形状を形成する。
3)硬化反応型樹脂や熱可塑性樹脂をバインダーとしてマット剤を塗工する。
4)作成時にシリカ、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等の微粒子からなるマット剤を繰り込む。
3.表面処理
1)ライニング:テフロン(登録商標)フィルム(PTFE)貼り
2)二重構造:テフロン(登録商標)(PFA,FEP)+ゴム
3)コーティング:テフロン(登録商標)コート,シリコーンコート
4表面化学処理:ハロゲン処理
等が一例として挙げられる。
また、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル(mPPE)ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリアリレー卜(PAR)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、熱可塑性ポリイミド(PI)等も条件によっては使用できる。
また、前記樹脂の静摩擦係数(フィルム表−金属、フィルム表−表、 JIS K7125)は、好ましくは1.0以下であり、より好ましくは0.7以下であり、更に好ましくは0.5以下であり、更に好ましくは0.4以下であり、更に好ましくは0.2以下である。
【0022】
本発明の発熱体は、折り畳み可能な部分が少なくとも一カ所以上有する発熱体であれば制限はないが、発熱組成物成形体を含有する区分発熱部が発熱組成物成形体を含有しない、シール部である区分け部を間隔として間隔をおいて設けられた発熱体が好ましく、特に鉄粉と、炭素成分と、反応促進剤と水とを必須成分とし、易動水値が0.01以上〜14未満の成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体を、基材上に積層し更にその上を被覆材で被覆し、前記発熱組成物成形体の周縁部の基材及び被覆材をヒートシールしたことからなり、一面であるA面と他の一面であるB面を有する一体成形された発熱領域である複数の区分発熱部を有し、前記区分発熱部の長さが5mm〜200mm、幅が1mm以上〜25mm未満、高さが0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率が2.1〜30であり、区分け部の幅が1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、前記基材及び前記被覆材のうち少なくとも1種は通気性(酸素透過性)を有し、前記A面は通気性を有し、前記A、Bの両面が凸状区分発熱部と凹状(平坦状)区分け部とから形成される発熱体が好ましい。
更に前記発熱体の最低剛軟度が100mm以下であり、最低剛軟度を有する方向以外は容易に曲がらず、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが極端に曲がりやすい構造を有している発熱体が好ましい。
【0023】
前記区分発熱部又は前記発熱組成物成形体のサイズは制限はないが、好ましいサイズは以下の通りである。
1)円形状、ディスク形状及びディスク類似形状の場合
直径は、好ましくは約1mm〜約60mmであり、より好ましくは2mm〜50mmであり、更に好ましくは10mm〜40mmであり、更に好ましくは20mm〜30mmである。
高さは、好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、更に好ましくは0.5mm〜20mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、より好ましくは1.5mm〜10mmであり、更に好ましく3mm〜9mmであり、更に好ましくは4mm〜8mmであり、更に好ましくは5mm〜7mmである。
容積は、好ましくは約0.0045cm〜約20cmであり、より好ましくは約0.2cm〜約11cmである。
2)前記1)以外の形状(矩形、矩形類似形状等)である場合
幅は、好ましくは0.5mm〜60mmであり、より好ましくは0.5mm〜50mmであり、好ましくは0.5mm〜50mmであり、更に好ましくは1mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜30mmであり、更に好ましくは5mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
また、高さは、好ましくは0.1mm〜30mmであり、より好ましくは0.1mm〜20mmであり、更に好ましくは0.1mm〜10mmであり、更に好ましくは0.3mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは1mm〜10mmであり、更に好ましくは2mm〜10mmである。
また、長さは、好ましくは5mm〜300mmであり、より好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜100mmであり、更に好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
また、表面積は区分発熱部としての機能を有すれば制限はないが、好ましくは約50cm以下であり、より好ましくは約40cm以下であり、更に好ましくは約25cm未満であり、更に好ましくは20cm未満である。
前記区分発熱部の容積又は発熱組成物成形体の容積は、好ましくは0.015cm〜500cmであり、好ましくは0.04cm〜500cmであり、より好ましくは0.04cm〜30cmであり、更に好ましくは0.1cm〜30cmであり、更に好ましくは1cm〜30cmであり、更に好ましくは1.25cm〜20cmであり、更に好ましくは1.25cm〜10cmであり、更に好ましくは3cm〜10cmである。
【0024】
前記区分発熱部において、発熱組成物成形体の収納領域である区分発熱部に発熱組成物成形体が収容された時に、発熱組成物成形体占有領域である発熱組成物成形体の容積積と発熱組成物収納領域である区分発熱部の容積との容積比は通常0.6〜1であり、好ましくは0.7〜1であり、より好ましくは0.8〜1であり、更に好ましくは0.9〜1である。
【0025】
本発明の発熱部は、スジ状に間隔をおいて設けることが好ましく、「スジ状に間隔をおいて設ける」とは、複数の区分発熱部が、スジ状に間隔をおいて(平行線状に)設けられたものである。1本のスジは1個の区分発熱部により構成されていることが好ましい。
また、下記の条件を満たしていれば、1本のスジは2個以上の区分発熱部と1個以上の区分け部とから構成されていてもよい。
Tは、T≧2Sであり、好ましくは、T≧2.5Sである。
Pは、P≦Tであり、好ましくは、P≦0.5Tである。
T :1個の区分発熱部の長さ
S :1個の区分発熱部の幅
P : 区分け部の長さ
平行縞状(縦縞、横縞、斜め縞、縦波縞、横波縞、斜め波縞等)に区分発熱部からなるスジを配置することが一例として挙げられる。
【0026】
前記区分け部の幅は区分発熱部を間隔を置いて設けることができる区分けができれば制限はないが、通常0.1mm〜50mmであり、好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
【0027】
本発明の発熱組成物成形体としては、空気(酸素)と接触して発熱し、基材上に積層でき、形状を維持でき、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることができれば制限はないが、
1)成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体、
2)発熱シート及びその切断加工品からなり、幅は制限はないが、好ましくは1〜30mmからなるシート状発熱片である発熱組成物成形体(幅は、制限はないが、好ましくは1mm〜30mm、好ましくは1mm〜25mm、より好ましくは1mm〜24.5mmである。
3)上記発熱シートに幅は、制限はないが、好ましくは、0.1〜50mmのストライプ状の空間を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付き発熱シート及びその切断加工品である発熱組成物成形体、
4)上記シート状発熱片に幅は、制限はないが、好ましくは0.1〜50mmのストライプ状の空間を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付き発熱シート及びその切断加工品である発熱組成物成形体
等が一例として挙げられる。
【0028】
発熱シートは空気(酸素)と接触して発熱するシート状物であれば制限はないが、分散型発熱シート、抄紙型発熱シート、加圧加工型発熱シート等が一例として挙げられる。
上記の本発明の各シートの製造方法は素材発熱シートの切り出し、スリット、孔あけ、孔あけ/切り出し等の加工や小幅(幅は制限はないが、好ましくは1mm〜30mm、より好ましくは1mm〜25mm、より好ましくは1mm〜24.5mmである。シートの製造が挙げられるが、素材シートの製造方法は公知の製造方法が使用できる。例えば、WO96/11654や特開2003−102761やWO00/13626等が一例として挙げられる。
【0029】
本発明の発熱組成物は、発熱組成物成形体が形成でき、空気と接触して発熱するものであれば制限はないが、好ましくは、鉄粉、活性炭等の炭素成分、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機電解質等からなる反応促進剤及び水を必須成分とし、易動水値が0.01以上14未満の余剰水を含有する成形性含余剰水発熱組成物がこのましい。
また、前記成形性含余剰水発熱組成物は、上記成分の他に、木粉、バーミキュライト等の保水剤、デンプン−アクリル酸塩グラフト共重合体、ポリアクリル酸塩架橋物等の吸水性ポリマー、亜硫酸ナトリウム等の水素発生抑制剤、消石灰等のpH調整剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン、両性イオン、アニオン、カチオンの界面活性剤、ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子化合物、ジメチルシリコーンオイル等の有機ケイ素化合物、焦電物質、セラミック等の遠赤外線放射物質、トルマリン等のマイナスイオン発生剤、FeCl等の発熱助剤、ケイ素やアルミニウム等の鉄以外の金属、二酸化マンガン等の酸化鉄以外の金属酸化物、塩酸やマレイン酸や酢酸等の酸性物質、パルプ等の繊維状物、尿素等の肥料成分、グリセリンやD−ソルビトール等の保湿剤、成形助剤、離型剤、骨材、機能性物質、又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも一種を含有してもよい。
尚、本発明の発熱組成物の成分は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される発熱組成物の如何なる成分をも適宜選択して使用できる。
【0030】
前記発熱組成物は、その配合割合は特に限定されるものではないが、鉄粉100重量部に対して、炭素成分1.0〜50重量部、反応促進剤1.0〜50重量部、水1.0〜60重量部を必須成分とする混合物である。
更に、前記発熱組成物に下記のものを下記の配合割合で加えてもよい。
即ち、鉄粉100重量部に対して、保水剤0.01〜10重量部、吸水性ポリマー0.01〜20重量部、pH調整剤0.01〜5重量部、水素発生抑制剤0.01〜12重量部、鉄以外の金属1.0〜50重量部、酸化鉄以外の金属酸化物1.0〜50重量部、界面活性剤0.01〜5重量部、疎水性高分子化合物、骨材、繊維状物、機能性物質、有機ケイ素化合物、焦電物質はそれぞれ0.01〜10重量部、保湿剤、肥料成分、発熱助剤はそれぞれ0.01〜10重量部、成形助剤、離型剤はそれぞれ0.001〜5重量部、酸性物質0.01〜1重量部である。尚、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
尚、この配合割合は、反応混合物、発熱混合物にも適用することができる。また、反応混合物の易動水値は通常0.01未満である。
また、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
【0031】
前記鉄粉は、限定はされないが、鋳鉄鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉、還元鉄粉、スポンジ鉄粉及びそれらの鉄合金粉等が一例として使用できる。更に、これら鉄粉が炭素や酸素を含有していてもよく、また、鉄を50%以上含む鉄で、他の金属を含んでいてもよい。合金等として含まれる金属の種類は鉄成分が発熱組成物の成分として働けば特に制限はないが、アルミニウム、マンガン、銅、ケイ素等の金属、半導体が一例として挙げられる。本発明の金属には半導体も含める。
本発明の鉄粉において、前記鉄以外の金属の含有量は、鉄粉全体に対して通常0.01〜50重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。
【0032】
成形助剤とは、水分との組み合わせにより、含余剰水発熱組成物の成形性を改善する成形性改善剤である。
【0033】
成形助剤としては、水溶性又は親水性があり、含余剰水発熱組成物の成形性を改善するものであれば制限はないが、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マルトース、ラクトース、サッカロース、トレハロース、ペクチン等の糖類、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール類、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、コーンスターチ、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシルメチルスターチ、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、プルラン糖のデンプン類、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム、寒天、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンシロップ、マンニットシロップ、カラギーナン、トラントガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジュランガム、プルラン、ガードラン、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、大豆蛋白質、小麦蛋白質、アラピノガラクタン、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、タラガム、トラガカントゴム、ポリ−N−ビニルアセトアミド、アクリル酸−デンプン共重合体、微晶質セルロース、N−ビニルアセトアミド共重合体、ベントナイト、カオリン、珪酸ソーダ、塩化カルシウム、モンモリロナイト、珪酸アルミニウム又はポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水分散エマルジョン等の単独又は組み合わせの使用が一例として挙げられる。
【0034】
前記骨材としては、充填剤として有用であり、及び/又は、発熱組成物の多孔質化に有用であれば制限はない。化石サンゴ(サンゴ化石、風化造礁サンゴ等)、竹炭、備長炭、シリカ−アルミナ粉、シリカ−マグネシア粉、カオリン、結晶セルロース、コロイダルシリカ、軽石、シリカゲル、シリカ粉、マイカ粉、クレー、タルク、合成樹脂の粉末やペレット、発泡ポリエステル及びポリウレタンのような発泡合成樹脂、藻土、アルミナ、繊維素粉末等が一例として挙げられる。
【0035】
前記離型剤としては、制限はないが、鉱物油、合成油、動植物油等で構成される潤滑油、グリース、天然ワックス、合成ワックス等の高粘性潤滑油、シリコーンオイル、フッ素樹脂、ステアリン酸、ステアリン酸塩類等が一例として挙げられる。
【0036】
前記機能性物質としては、薬効、芳香等の何らかの機能を有していればいかなるものでもよい。香料、薬草、ハーブ、漢方薬、経皮吸収性薬物、医薬活性物質、芳香剤、化粧水、乳液、湿布剤、防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤、消臭剤又は脱臭剤、磁気体等が一例として挙げられる。
更に、機能性物質としては、具体的に一例を挙げれば、酸性ムコポリサッカライド、カミツレ、セイヨウトチノキ、ビタミンE、ニコチン酸誘導体、アルカロイド化合物等の血行促進剤;セイヨウトチンキ、フラボン誘導体、アントシアニジン、ビタミンP、きんせんか、シラノール、テルミナリア、マユス等のむくみ改善剤;アミノフィリン、茶エキス、カフェイン、キサンテン誘導体、イノシット、デキストラン硫酸誘導体、セイヨウトチノキ、エスシン、アントシアニジン、有機ヨウ素化合物、オトギリ革、スギナ、マンネンロウ、朝鮮人参、ヒアルウロニダーゼ等のスリム化剤;インドメタシン、dl−カンフル、ケトプロフェン、ショーガエキス、トウガラシエキス、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等の鎮痛剤;ラベンダー、ローズマリー、シトロン、ジェニパー、ペパーミント、ユーカリ、ローズウッド、オレンジ等の香料等が挙げられ、一種以上を用いることができる。
【0037】
前記経皮吸収性薬物としては、経皮吸収性のものであれば特に限定されるものではないが、例えば、皮膚刺激剤、サリチル酸やインドメタシン等の沈痛消炎剤、中枢神経作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿剤、血圧降下剤、蓮血管拡張剤、鎮咳去疾剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、局所麻酔剤等が挙げられる。これら薬剤は、一種又は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。
【0038】
本発明の成形性含余剰水発熱組成物の易動水値(0〜100)は、好ましくは0.01以上〜14未満であり、より好ましくは0.01〜13.5であり、更に好ましくは0.01〜13であり、更に好ましくは0.01〜12であり、更に好ましくは0.01〜12であり、更に好ましくは1〜12であり、更に好ましくは2〜12であり、更に好ましくは2〜11であり、更に好ましくは3〜11である。0.01以下であると成形性が落ち、14を越えると発熱特性が悪くなる。
【0039】
易動水値とは、発熱組成物中に存在する水分の中で発熱組成物外へ移動できる余剰水分の量を示す値である。この易動水値について説明する。
中心点から放射状に45度間隔で8本の線が書かれたNo.2(JIS P 3801 2種)の濾紙を、ステンレス板上に置き、前記濾紙の中心に、内径20mm×高さ8mmの中空円筒状の穴を持つ長さ150mm×幅100mmの型板を置き、その中空円筒状の穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら中空円筒状の穴へ入れ、型板面に沿って、試料を擦り切る(型押し込み成形)。
次に、測定中に発熱反応が起こらないようにするために、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置き、5分間保持する。その後、濾紙を取り出し、放射状に書かれた線に沿って、水又は水溶液の浸みだし軌跡を中空円筒の穴の縁である円周部から浸みだし先端までの距離として、mm単位で読み取る。同様にして、各線上からその距離を読み取り、合計8個の値を得る。読み取った8個の各値(a,b,c,d,e,f,g,h)を測定水分値とする。その8個の測定水分値を算術平均したものをその試料の水分値(mm)とする。また、真の水分値を測定するための水分量は内径20mm×高さ8mmの前記発熱組成物等の重量に相当する前記発熱組成物等の配合水分量とし、その水分量に相当する水のみで同様に測定し、同様に算出したものを真の水分値(mm)とする。水分値を真の水分値で除したものに100をかけた値が易勤水値である。即ち、
易動水値=[水分値(mm)/真の水分値(mm)]×100
同一試料に対して、5点測定し、その5個の易勤水値を平均し、その平均値をその試料の易勤水値とする。また、発熱体中の発熱組成物の易動水値を測定する場合、真の水分値を測定する水分量は発熱組成物の赤外線水分計による水分量測定から発熱組成物の含水率を算出し、それを基に、測定に必要な水分量を算出し、前記水分量により真の水分値を測定算出する。
また、易動水値(0〜100)が0.01以上〜14未満、特に0.01〜13.5の発熱組成物は、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置く代わりに、風防を被せた場合は本発明の発熱組成物は測定中に発熱反応が起こり、測定不能になる。
【0040】
本発明の基材、被覆材支持体、通気調整材等の包装材としては、制限はなく、例えば、包材として非通気性素材、通気性素材、吸水性素材、非吸水性素材、非伸長性素材、伸長性素材、伸縮性素材、非伸縮性素材、発泡素材、非発泡素材、非ヒートシール性素材、ヒートシール性素材等が一例として挙げられ、フィルム、シート、不織布、織布等及びそれらの積層体等の所望の形態で、所望の用途により適宜使用できる。
尚、本発明の発熱発熱体に使用される包装材は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている如何なる包装材をも適宜選択して使用できる。
【0041】
前記通気性フィルムは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化エチレンフィルム等を使用した多孔質フィルムが好適に用いられ、必要通気量に応じて孔径が定められる。通気量は必要発熱量、温度に応じて、用いる発熱剤に関連して設計される。
前記多孔質フィルムとは、メタノールバブリング法による最大孔径が0.001〜20μm程度の微細な貫通孔を有するフィルムであり、例えば、合成樹脂フィルムをこ軸延伸することによって貫通孔を設けたもの、或いは、溶融したポリエチレン、ポリプロピレン等に炭酸カルシウム等の無機系微細粉末を分散させた後、フィルム状に押出し、得られたフィルムを更に延伸させて、貫通孔を設けたもの等である。
また、繊維が積層され熱圧着されて通気性を制御された不織布よりなる包装材やポリエチレンフィルム等比通気性フィルムに穿孔により孔を開けたものも使用できる。
【0042】
前記非通気性フィルムとしては、実質的に酸素を透過しないフィルムであれば良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプタジエン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアミド製で、厚さが20μm〜1mm程度のものが好ましい。
【0043】
固定手段としては、発熱体を所要部に固定できる固定能力を有するものであれば制限はない。更に、固定手段は取り外しができることが好ましい。前記固定手段として一般的に採用されている、粘着剤層、鍵ホック、ホックボタン、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、マグネット、バンド、ひも等及びそれらを組み合わせたものを任意に使用できる。尚、バンドの場合、面ファスナーと粘着剤層との組み合わせで調整用固定手段を更に構成しても構わない。
また、使用されるまでの間の保護としてセパレータを固定手段に付与してもよい。前記セパレータには背割り等の切り込み等を設けてその剥離が容易となるようにしてもよい。
尚、本発明の固定手段は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される固定手段(含取り外しできる取り付け手段等)を適宜選択して使用できる。
前記粘着剤層を構成する粘着剤としては、皮膚や衣服に付着するに必要な粘着力を有するものであれば、制限はなく、溶剤系、水性系、エマルジョン型、ホットメルト型、反応性、感圧系、或いは、非親水性粘着剤、混合粘着剤、親水性粘着剤(ジェル等)等の各種形態が用いられる。
前記粘着剤層は、保水剤、吸水性ポリマー、pH調整剤、界面活性剤、有機ケイ素化合物、疎水性高分子化合物、焦電物質、酸化防止剤、骨材、繊維状物、保湿剤、機能性物質又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも1種を含有してもよい。例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコン系、ポリイソプレン系、ポリイソブテレン系、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)系、スチレン−イソプレン系等の粘着剤や親水性ポリマーや水溶性ポリマーを主成分とする親水性粘着剤してが一例として挙げられる。
尚、前記粘着剤は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される粘着剤が使用できる。
【0044】
つぎに、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1(a)は、本発明の発熱体折り畳み装置の一例を示す斜視図である。
図1(b)は、同平面図である。
図1(c)は、同説明側面断面図である。
無端状ベルト12の側方に沿って、折り畳み案内板2が無端状ベルト12沿い、やがて覆うようにに取り付けられ、中空ロール11内と無端状ベルト12の中央部の下には固定磁石50が設けられ、折り畳み案内板2の始点は、無端状ベルト12の片側で、表面が中央ベルトの表面と水平又はより下になるように形成されている。また、折り畳み案内板2は後方へ行くに従って外側を次第に持ち上げてはね上げ案内部となり、更に、内側へ折り曲げて内寄せ案内部となり、更に、折込み案内部となり、折り曲げれた発熱体の折り畳み部を磁石50に支持されている部分の上に折り畳むように形成されている。
これらの折り畳み案内板2は発熱体33が接触して摺動するので、自己潤滑性があって摩擦係数が小さい摺動性のある面を有することが好ましく、例えば、フッ素系樹脂等で作るとか表面を被覆するとかすることが望ましい。
【0045】
次に、動作について説明する。
回転する前段ロール11に巻回された無端状ベルト12の外周面に積層されて搬送されてきた発熱体33は、中空ロール11内の固定磁石50により無端状ベルト12に吸着され、折り畳み案内板2と前記無端状ベルト12に積層され、発熱体の折り畳まれない部分は無端状ベルト12の中央部下の固定磁石50により無端状ベルト12の表面に吸着され、支持され、搬送される。折り畳み案内板2は、表面が無端状ベルト12の表面と水平又は下になるようにして始点があり、掬い案内部の先端縁は無端状ベルト12の面に沿うように形成されているので、発熱体33の先端縁が掬い案内部の始点にくると、発熱体33の折り畳まれる部分は折り畳み案内板2上に積層される。
また、折り畳み案内板2は、後方へ行くに従って外側を次第に持ち上げてはね上げ案内部となり、更に、内側へ折り曲げて内寄せ案内部となるように形成されているので、発熱体33が無端状ベルト12の上に吸着、積層されて搬送されるにともない、発熱体33の右側の折り畳み部を、はね上げ案内部が持ち上げ、内寄せ案内部が内側に折り曲げ、折込み案内部が磁石50に支持された折り畳まれない部分の上に折り畳む。折り畳まれた発熱体33は押さえ板により押さえられ、更に、次工程に搬送される。
【0046】
図2(a)は、本発明の3つ折り畳みの発熱体折り畳み装置1の一例を示す平面図である。
図2(b)は、同説明側面断面図である。
無端状ベルト12の右側には、掬い案内部、はね上げ案内部,内寄せ案内部及び折込み案内部から構成される折り畳み案内板2が無端状ベルト12の端部に沿って取り付けられ、折り畳み案内板2の始点は、無端状ベルト12の片側で、表面が中央の無端状ベルト12の表面と水平又はより下になるように形成されている。折り畳み案内板2が無端状ベルト12沿い、やがて覆うようにに取り付けられ、中空ロール11内と無端状ベルト12の中央部下には固定磁石50が設けられ、折り畳み案内板2は後方へ行くに従って外側を次第に持ち上げてはね上げ案内部となり、更に、内側へ折り曲げて内寄せ案内部となり、更に、折込み案内部となり、折り曲げれた発熱体の折り畳み部を磁石50に支持されている部分の上に折り畳むように形成されている。
無端状ベルト12の左側には、掬い案内部,はね上げ案内部,内寄せ案内部及び折込み案内部から構成される折り畳み案内板2が右側と同様に無端状ベルト12の端部に沿って取り付けられている。
これらの折り畳み案内板2は発熱体33が接触して摺動するので、自己潤滑性があって摩擦係数が小さい摺動性のある面を有することが好ましく、例えば、フッ素系樹脂等で作るとか表面を被覆するとかすることが望ましい。
【0047】
次に、動作について説明する。
回転する前段ロール11の無端状ベルト12の外周面に積層されて搬送されてきた発熱体33は、中空ロール11内の固定磁石50により無端状ベルト12に吸着され、折り畳み案内板2と前記無端状ベルト12に積層され、発熱体33の折り畳まれない部分は無端状ベルト12の中央部下の固定磁石50により無端状ベルト12の表面に吸着され、支持され、搬送される。
右側の折り畳み案内板2は、表面が中央の無端状ベルト12の表面と水平又は下になるようにして始点があり、掬い案内部の先端縁は無端状ベルト12の面に沿うように形成されているので、発熱体33の先端縁が掬い案内部の始点にくると、発熱体の折り畳まれる部分は折り畳み案内板2上に積層される。
また、右側の折り畳み案内板2は、後方へ行くに従って外側を次第に持ち上げてはね上げ案内部となり、更に、内側へ折り曲げて内寄せ案内部となるように形成されているので、発熱体33が無端状ベルト112の上に吸着、積層されて搬送されるにともない、発熱体33の右側の折り畳み部を、はね上げ案内部が持ち上げ、内寄せ案内部が内側に折り曲げ、折込み案内部が磁石50に支持された折り畳まれない部分の上に折り畳む。
続いて、左側の折り畳み案内板2は、発熱体33の左側の折り畳み部を、はね上げ案内部が持ち上げ、内寄せ案内部が内側に折り曲げ、折込み案内部が磁石50に支持された折り畳まれない部分の上に折り畳む。折り畳まれた発熱体は押さえ板により押さえられ、更に、次工程に搬送される。はね上げ案内部はこの間隔部から緩い傾斜で滑らかに持ち上がるように形成されているので、円滑に、容易に発熱体を掬い上げることができる。
【0048】
図3(a)は、本発明の3つ折り畳みの発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す平面図である。図3(b)は、同説明側面断面図である。
本例は無端状ベルト12を中央と右側ベルトと左側ベルトとに三分割している。中央の無端状ベルト12が発熱体33の折り畳まれない部分を積層、支持し、他の2本の無端状ベルト12はそれぞれ右側の折り畳み案内板2まで、左側の折り畳み案内板2まで、発熱体33を搬送し、それぞれの折り畳み案内板2に発熱体33を積層する。中央の無端状孔ベルト12は、幅が発熱体の折り畳まれない部分の幅と同じである。両側のベルトの幅は、発熱体の折り畳み部を乗せることができる幅があればよい。
続いて、右側の折り畳み案内板2が発熱体33の左側の折り畳み部を、はね上げ案内部が持ち上げ、内寄せ案内部が内側に折り曲げ、折込み案内部が磁石50に支持された折り畳まれない部分の上に折り畳み、更に押さえ板が折り畳まれた発熱体33を押える。続いて、左側の折り畳み案内板2が発熱体33の左側の折り畳み部を、折り畳み、更に押さえ板が折り畳まれた発熱体33を押える。そして、次工程に搬送される。
はね上げ案内部はこの間隔部から緩い傾斜で滑らかに持ち上がるように形成されているので、円滑に、容易に発熱体33を掬い上げることができる。
【0049】
図4は、本発明の発熱体折り畳み装置1のガスノズル51を設けた他の一例を示す説明断面図である。
ガスノズル51の先端は横長スリット状(例えば、幅約15mm,開口隙間約0.5mm)に形成され、ロール11の外周面と折り畳み案内板2との間にガスを噴射するように設置されている。ガスノズル51は図示しないガス(空気等)供給装置に連結されている。図示しないガス供給装置からガスノズル51に、ガスを供給して噴射させると(例えば、毎分約10リットルのガス)、ガスはロール11の外周面と折り畳み案内板2との間に入り、折り畳み案内板2の先端縁とロール11の外周面との隙間から噴出し、この噴出するガスは、この部分に搬送されてくる発熱体33の折り畳み部を浮き上がらせて、折り畳み案内板2の先端縁による掬い上げを円滑にする。
【0050】
図5(a)は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す平面図である。
図5(b)は、同説明側面断面図である。
本例は図1に示した例において固定磁石50を使用せず、押さえ板8を発熱体33の支持手段に使用した例である。押さえ板7、8は少なくとも発熱体33と接触する面において、摺動性に優れた表面を有するものか、又は、回転自在のロール10を有するものが好ましい。
【0051】
図6(a)は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す平面図である。
図6(b)は、同説明側面断面図である。
本例は図1に示した例において、押さえ板7、8を発熱体33の支持手段に使用した例である。押さえ板7、8は少なくとも発熱体と接触する面において、摺動性に優れた表面を有するもの7か、又は、回転自在のロール10を有するものが好ましい。固定磁石50と押さえ板7、8により発熱体33を支持した一例である。
【0052】
図7(a)は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す斜視図である。
折り畳み案内台3が曲面ではなく、ほぼ垂直な面を始点とし、回転自在のロール10を有し、回転自在のロール10が発熱体33の折り畳まれない部分を支持している。
入り側は断面形状が曲面形状出なく、ほぼ垂直な面をしているが進行方向に移るに従い、曲面状に曲がり、更に進行に従い、扁平形状に連続的に変化する形状を有した折り畳み案内台3である。折り畳み案内手段である折り畳み案内板2の包装材41と接触する側と反対側(外側)の面に磁石50が設けられ、折り畳みの際に、発熱体33の折り畳まれる側を磁力で、包装材へ押しつけながら発熱体33を折り畳む。
折り畳み案内手段の外側の面に設けられる磁石50は、掬い案内、はね上げ案内、内寄せ案内及び折込み案内の機能に沿って設けられることが好ましい。
折り畳み案内台3の、発熱体33の折り畳まない部分と接触する下面部には、複数の回転自在のロール10が設けられている。
また、本発明の折り畳み案内板2の発熱体33の折り畳まれる進行路に沿って磁石を設けてもよい。磁石は折り畳み案内板2の外面でも、中空の折り畳み案内板2の内側、又は内壁に設けてよい。又外面に設ける場合は、外面に埋め込むことが好ましい。 発熱体本体の折り畳まれない部分を支持する折り畳み案内台の下側に回転自在のロールやボール等を設けてもよい。折り畳まれた発熱体や包装材が移動するの抵抗がないようにしてもよい。磁石は、磁力を有するものであればよく、電磁石や永久磁石が一例として挙げられる。
図7(b)は、曲面ではなく、ほぼ垂直な面を始点とし、回転自在のロール10を有する折り畳み案内台3の他の一例を示す斜視図である。
図7(c)は、本発明の曲面ではなく、ほぼ垂直な面を始点とし、回転自在のロール10を有する折り畳み案内台3と折り畳み案内板2と無端状ベルト12とより、発熱体33を折り畳んでいる状態を示す断面図である。
【0053】
図8(a)は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す平面図である。
図2と同型の発熱体折り畳み装置1に、入り側が曲面状の面を有する折り畳み案内台3を設けた発熱体折り畳み装置1である。
図8(b)は、本発明の折り畳み案内台3の他の一例を示す斜視図である。
入り側は断面形状が円、楕円等の曲面形状をしているが進行方向に移るに従い扁平形状に連続的に変化する形状を有した折り畳み案内台3である。更に、発熱体33の折り畳まない部分と接触する下面部には、複数の回転自在のロール10が設けられている。
図8(c)は、本発明の折り畳み案内台3を示の一例を示す斜視図である。
入り側は断面形状が円、楕円等の曲面形状をしているが進行方向に移るに従い扁平形状に連続的に変化する形状を有した折り畳み案内台3である。
発熱体の折り畳まない部分と接触する下面部は、摺動性の優れた面担っている。
【0054】
図9(a)〜(j)は、本発明の発熱体折り畳み装置1の折り畳みの一例を示す正面断面図である。
畳み案内板2と折り畳み案内台3と無端状ベルト12により、搬送方向に搬送された発熱体33は搬送に従って発熱体の両側部は畳み案内板2と相対摺動し、徐々に立ち上げられ折り返されてゆく。
模式的に示すと図7に示したようになる。即ち、図9(a)〜(d)は発熱体33の右側を折り畳み、図9(e)〜(h)は発熱体の左側を折り畳む。
図9(i)は押さえ板7で、3つに折り畳まれた発熱体33を押さえる。
図9(j)は無端状ベルト12上に積層された3つに折り畳まれた発熱体33を示す。
まず右側の折り畳み案内板2と折り畳み案内台3とによって先に折曲され(図9(a)〜(d))、続いて左側の折り畳み案内板2と折り畳み案内台3とによって先に折曲した部分の上に重なるように折曲され(図9(e)〜(h))、三つ折り状態となる。
搬送手段の後段部において、上記三つ折り状態で折り畳み案内板2と折り畳み案内台3から抜けるとともに、押さえ板7に挟まれ押さえられながら更に搬送され、排出される。押さえ板7では、弾力的に及び/又は一定間隔を保持して押圧されるので、折り畳まれて平らになった状態を得ることができるとともに、開くことの容易性も得られる。押さえ板7の代わりに枠組み押さえロール板8を使用してもよい。
【0055】
図10は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は折り畳み案内台4の斜視図、(c)は折り畳み案内台4の側面図、(c)は折り畳み案内台4の平面図である。
図10(a)は、2つ折り畳み型の発熱体折り畳み装置1であり、入り側が曲面状の面を有する折り畳み案内台4を設けた発熱体折り畳み装置1である。
図10(b)は、本発明の折り畳み案内台4の他の一例を示す斜視図である。
入り側は断面形状が円、楕円等の曲面形状をしているが進行方向に移るに従い扁平形状に連続的に変化する形状を有した折り畳み案内台4である。即ち、少なくとも円の曲面形状、楕円の曲面形状を経て扁平形状になる形状を有する折り畳み案内台である。更に、発熱体33の折り畳まない部分と接触する下面部には、複数の回転自在のロール10が設けられている。
図10(c)は、同側面図である。図10(d)は、平面図である。
【0056】
図11(a)、(b)本発明の発熱体折り畳み装置1の自動供給装置21の一例を示す断面図である。
図11(a)は、折り畳み処理前の発熱体を自動的に供給するための自動供給装置21を取り付けた状態を示している。この自動供給装置21は、発熱体33を積層して収容する収容部20を設け、前記収容部20の底部に、押出し手段を設けて構成している。
【0057】
収容部20の前面に発熱体33を一枚抜き出せる隙間を形成している。底板22の後部は切欠いて、この切欠部に前記押出し手段13を備えている。押出し手段13は、押出し凸部を外周面に有した無端状ベルト12で構成し、この押出し手段13を駆動する駆動モータは、一回の駆動で所定量回転するステップモータ等で構成する。つまり押出し凸部を一番下の発熱体33に引っ掛かる位置から、その押出し凸部がその対角線上の位置まで移動するようにして、1つ以上の押出し凸部で、発熱体33の押し出しを形成している。押し出し凸部は磁石(押し出し磁石)50でもよい。
【0058】
駆動モータの駆動は、図示しないが、折り畳み装置1の折り畳み手段の入り側ある入り口に設けた投光器と受光器からなる光電センサの検知により行う。即ち光電センサでは搬送手段に設けられた目印が、折り畳み装置1の折り畳み手段の入り側ある入り口に対応する位置を通過することを検知して、この検知倍号により駆動モータの駆動が行われるようにする。
【0059】
駆動モータが駆動して発熱体33が押し出されると、発熱体33は搬送手段へ移動し、折り畳みがなされる。すべてが同調して駆動されており、このように構成すると、発熱体33の供給が自動的に行えるので、折り畳み処理の完全な自動化を図ることができる。
【0060】
図12本発明の発熱体折り畳み装置1の折り畳みの一例を示し、図12(a)、(d)、(g)は平面図、図12(b)、(c)、(e)、(f)は説明断面図である。
本例の発熱体折り畳み装置1は、折り畳み無端状ベルト24による発熱体折り畳み装置1であり、発熱体33のみを投入すれば、発熱体33を折り畳む発熱体折り畳み装置1であり、発熱体33を積層した包装材41を投入すれば、包装材41を発熱体33と共に折り畳む発熱体折り畳み装置1になる。
次に、折り畳み無端状ベルト24による発熱体33の折り曲げ工程について説明する。
図12(a)〜(c)は、折り畳まれていない発熱体33が搬送されてくる”入り口”から”折り畳み完了”間での工程を示す図である。
図12(d)〜(f)は、折り畳まれた発熱体33の方向転換の工程を示す図である。
図12(h)は、入り口から方向転換後までの工程を示す平面図である。
【0061】
図12(a)に示すように、製造ラインの進行方向Eに向かって、一対の無端状ベルト24が対向するようにして配置されている。この両無端状ベルト24は、進行方法の上流から下流に向かって漸次水平から垂直になるように捻った状態で位置付けられている。即ち、無端状ベルト24が両側から起き上がるようにして90°捻られているので、この両無端状ベルト24上を搬送される発熱体33は、両側から折り畳まれるようになる。
【0062】
即ち、折り畳みの入り口においては、無端状ベルト24の下にロール11が配され、無端状ベルト24の下にロール11が配されている。そして、折り畳み完了後の出口においては、入り口における状態と比較して両無端状ベルトが90°になるように捻られているので、入り口側の一対のロールも折り畳み完了後の出口側の一対のロール11に対して直角となるように配されている。無端状ベルト24の上を流れる発熱体33は、図12(b)(c)に示されるように、発熱体33及び包装材41上に積層された発熱体33が、それぞれ、徐々に2つ折り状態となっていく。以上のような構成となっていることから、当前記工程が終了するまでの間に、入り口側の一対のロール11、出口側の一対のロール11と、捻られた無端状ベルト24とにより、発熱体33が、一体的に折り畳まれる。
【0063】
図12(d)に示すような工程を経ることにより、前記折り畳まれた発熱体は、図12(e)(f)に示すように、発熱体33及び包装材41上に積層された発熱体33が、それぞれ、徐々に水平方向に向きを変えられる。そして、一対のロールにより次工程へと搬送される。
【0064】
尚、包装材に積層した発熱体33の場合、このような方向転換工程を設けずに、図12(g)に示すように、シール装置31を垂直方向に配置して発熱体を垂直状態のままにし、包装材をシールし、シールされた個々の発熱体33を90°に捻られた一対の無端状ベルト24に挟んで搬送することにより、封入された発熱体を水平方向にすることも可能である。
【0065】
図13は本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す斜視図である。
押さえロールに支持された発熱体33を積層した包装材41が折り畳み案内台3に発熱体33を押しつけながら、折り畳み案内台3に沿って、進行し、下流に設けられた押さえ板7、8により、包装材41を折り畳み、折り畳まれない部分へ押さえることにより、発熱体33を折り畳む。
折り畳み案内台3が曲面を有し、円形又は楕円形の曲面を始点とし、回転自在のロール10を有し、回転自在のロール10が発熱体33の折り畳まれない部分を支持している。発熱体が折り畳まれる前に発熱体の一部と包装シートの一部は弱粘着剤により外仮着59されている。
入り側は断面形状が円形又は楕円形の曲面形状であり、進行方向に移るに従い、曲面状に曲がり、更に進行に従い、扁平形状に連続的に変化する形状を有した折り畳み案内台3である。発熱体33の折り畳まない部分と接触する下面部には、複数の回転自在のロールが設けられている。
【0066】
図14は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す斜視図である。
押さえロール11Aに支持された発熱体33を積層した包装材41が折り畳み案内台3に発熱体33を押しつけながら、折り畳み案内台3に沿って、進行し、下流に設けられた押さえ板7(枠組み押さえロール板8)により、包装材41を折り畳み、折り畳まれない部分へ押さえることにより、発熱体33を折り畳む。発熱体が折り畳まれる前に発熱体の一部と包装シートの一部は弱粘着剤により外仮着59されている。
折り畳み案内台3が曲面ではなく、ほぼ垂直な面を始点とし、回転自在のロールを有し、回転自在のロール10が発熱体33の折り畳まれない部分を支持している。
入り側は断面形状が曲面形状出なく、ほぼ垂直な面をしているが進行方向に移るに従い、曲面状に曲がり、更に進行に従い、扁平形状に連続的に変化する形状を有した折り畳み案内台3である。発熱体33の折り畳まない部分と接触する下面部には、複数の回転自在のロール10がが設けられている。
【0067】
図15は、発熱体33が3列に包装材41上に積層され搬送され、枠組み押さえロール板8に押さえられながら、スリットされ、一列毎に発熱体33が折り畳まれる本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示す平面図である。図15に示すように、スリットカットロール53と折り畳み手段からなる。
【0068】
スリットカットロール53は、並列方向に発熱体の複数個(3個)分が繋がった状態となっている幅広状の包装材41を、並列方向1個分ずつとなるように搬送方向にカットするもので、発熱体本体装着装置1の下流側に配置され、包装材41上の一部に、発熱体33が積層されている。
【0069】
スリットカットロール53は、包装材41を幅方向に3等分する軸方向位置に周方向の切り刃を備えており、包装材は、この切り刃により、並列方向に装着された3個の発熱体33の間の夫々中央で搬送方向に連続的にカットされる。
【0070】
折り畳み装置1は、スリットカットロール53により搬送方向にカットされて発熱体1個分ずつの複数本(3本)の列状となった包装材41を、その上に積層された発熱体33と共にその発熱体33の中間シール部に沿って幅方向2つ折り状に折り畳むもので、枠組み押さえロール板8、無端状ベルト12、折り畳み案内台3、折り畳み案内板2、押さえ板7を備え、包装材41が、折り畳み案内板2を兼ねている。
【0071】
無端状ベルト12は、スリットカットロール53で搬送方向にカットされた発熱体33積層済みの包装材41を、押さえロール11A、折り畳み案内台3、押さえ板7を経てプレスロールまで搬送するもので、包装材41の外面側(発熱体本体が積層されていない側)、即ち、包装材41の下側に沿って配置されている。尚、無端状ベルト12は、並列方向の複数本(3本)の包装材41に沿って配置してもよいし、それら複数本の包装材41に夫々対応するように複数本並列に配置してもよい。
【0072】
押さえロール11Aは、発熱体33の両端部より外側の包装シート41を押さえ、折り畳み案内板2、折り畳み案台3へ発熱体33と包装シート41を供給する。
【0073】
折り畳み案内台3は、長い形状に形成され、発熱体33及び包装材41の折り畳み半面(固定半面と反対側の半面)を、折り畳み案内台3に押しつけるようにして、固定半面側に重ね合わせるように案内するもので、搬送方向に、掬い案内、はね下げ案内、内寄せ案内及び折込み案内から構成される機能面を受け取る機能を有し、発熱体33を包装材41と共同して折り畳む。
本発明の折り畳み案内台3の発熱体33の折り畳まれる進行路に沿って磁石50を設けてもよい。磁石50は折り畳み案内台3の外面でも、中空の折り畳み案内台3の内側、又は内壁に設けてよい。又外面に設ける場合は、外面に埋め込むことが好ましい。
発熱体33の折り畳まれない部分を支持する折り畳み案内台3の下側に回転自在のロールやボール10等を設けてもよい。折り畳まれた発熱体33や包装材41が移動するの抵抗がないようにしてもよい。磁石50は、磁力を有するものであればよく、電磁石や永久磁石が一例として挙げられる。
【0074】
発熱体33積層済みの包装材41は、押さえロール11Aの下流側で、折り畳み半面を発熱体33が内側となるように固定半面側に折り重ねた状態で、無端状ベルト12と押さえ板7、8との間に挿通され、更に押さえ板7、8の下流側のプレスロールにより下流側に搬送される。
【0075】
押さえ板7は、発熱体33積層済みの包装材41を覆いながら、折り畳み案内台3と包装材14を補助し内寄せ案内及び折込み案内を行い、折り畳みが完了する。
【0076】
プレスロールは、折り畳み案内台3と包装材41と押さえ板で2つ折り状態に折り畳まれた発熱体33積層済みの包装材41を、その上流側に一定のテンションを付与しつつ下流側に搬送するもので、上下一対のロールを備えている。プレスロールは包装材を上流側に一定のテンションを付与しつつ下流側に搬送できれば制限はなく、空気を内蔵したバルーンロール、発熱体33部分に部分を抜いた凹部付きロール、包装材41の両端部を挟んだ両端部挟みロール等が一例として挙げられる。又ロールの代わりに上下一対の無端状ベルト12を使用してもよい。
【0077】
以上のような折り畳み装置1によれば、スリットカットロール53により搬送方向にカットされて発熱体1個分ずつの複数本(3本)の列状となった発熱体33積層済みの包装材41は、押さえロール11Aの下流側で折り畳み半面を折り畳み案内台3面に接触しながらプレスロールにより所定の張力で下流側に引っ張られる。このとき、折り畳み案内台3は、その表面が発熱体33の中間シール部に沿って湾曲しているため、折り畳み半面側はその湾曲部に沿って立ち上げあられる。その後、発熱体33積層済みの包装材41の折り畳み半面側は、折り畳み案内台3の曲面に沿って、下流側へ移動するにつれて中間シール(折り曲げ部)側から幅方向に徐々に固定半面側に折り重ねられ、折り畳み案内台3の最下流側では幅方向の全面が固定半面側に重なった2つ折り状態となり、更にその下流側のプレスロールでその2つ折り状態のままで押圧されて下流側の封止装置側に送られる。
【0078】
図16は、本発明の発熱体折り畳み装置1の他の一例を示し、図16(a)は斜視図、(b)は斜視図、(c)は正面断面図、(d)は正面断面図である。
本例の折り畳み装置1は、無端状ベルト12の上に積層された発熱体33の包装材41を被せ、搬送し、包装材41と共にその発熱体33の中間シール部に沿って幅方向2つ折り状に折り畳むもので、図16に示すように、押さえ無端状ベルト(押さえロール)12、板状の折り畳み案内台3、無端状ベルト12、支持板25を備えて、板状の折り畳み案内台3上の、発熱体33を包装材41で包み込み、板状折り畳み案内台3を挟んで、包装材41で包み込み、押さえ無端状ベルト(押さえロール)12と支持板25で挟むことにより発熱体33を2つ折り状態に折り畳み、折り畳み案内台3を抜き、発熱体33と包装材41を2つ折りにしたまま、次工程へ搬送する。
【0079】
押さえ無端状ベルト12は、包装材41の上に位置し、包装材41と板状折り畳み案内台3に挟まれた発熱体を支持板25と共に2つ折り状態に折り畳む。
押さえ無端状ベルトの上流側が、下流側の上流側、即ち、板状の折り畳み案内台の面の垂直方向に突出して板状の折り畳み案内台の面に進行して、折り畳み案内台の面と平行になって進行していく形態でもよい。
【0080】
板状折り畳み案内台3は、長い形状に形成され、その固定半面側の側線部が、上流側では発熱体33の折り畳む部分も含め、折り畳み案内台が発熱体33全体を覆うように配し、上流側から下流側に発熱体33の中間シール部に近づくように斜めに穏やかなくびれが形成され、折り畳みが完了する位置以降は発熱体33の中間シール部等の折り畳み部に沿って、延びた折り込み案内部となっている。
発熱体33及び包装材41の折り畳み半面(固定半面と反対側の半面)を、折り畳み案内台を挟み固定半面側に重ね合わせるように案内するもので、搬送方向に、掬い案内、はね下げ案内、内寄せ案内及び折込み案内から構成される機能面を受け取る機能を有し、発熱体33を包装材41と共同して折り畳む。
尚、板状折り畳み案内台3は、任意の支持手段(図示省略)を介して上記配置位置に支持されている。
【0081】
発熱体33積層済みの包装材41は、押さえ無端状ベルト12の下流側で、折り畳み半面を発熱体33が内側となるように折り畳み案内台を挟んで、固定半面側に折り重ねた状態で、押さえ無端状ベルト12と支持板25との間に挿通され、更に支持板25の下流側のシールロール31により下流側に搬送される。
【0082】
支持板板25は、包装材を折り畳み案内台3へ押し付け、発熱体33と包装材41を2つに折り畳む。支持板25の代わりに無端状ベルト12を使用してもよい。
【0083】
折り畳み案内台3と支持板25の表面、少なくとも発熱体33及び/又は包装材41と接触する面は、摺動性の優れた面や回転自在のロール10面や回転自在のボール10面であることが好ましい。
【0084】
図16(b)は、押さえ無端状ベルト12と摺動性に優れた表面を有する折り畳み案内台3及び発熱体が2つに折り畳まれていく過程を説明した説明斜視図である。
【0085】
図16(c)は、押さえ無端状ベルト12と摺動性に優れた表面を有する折り畳み案内台3及び支持台25を使用して発熱体33と包装材41を折り畳んだ状態を示す断面図である。
【0086】
図16(d)は、回転自在のロール面を有する枠組み押さえロール板8、回転自在のロール面を有する板状折り畳み案内台3及び回転自在のロール面を有する支持板25を使用して発熱体33を折り畳んだ状態の他の一例をを示す断面図である。
【0087】
図17は、本発明の発熱体折り畳み装置1の枠組押さえロール8他の一例を示す。
【0088】
図17(a)は、入り口側が発熱体33全体を積層し、上流側から下流側に発熱体33本体の中間シール部に近づくように斜めに穏やかなくびれが形成され、折り畳みが完了する位置以降は発熱体33の中間シール部に沿って、延びた折り込み案内部となり、出口側は折り畳まれた発熱体33がスムースに抜けるように厚みが薄くなっている板状折り畳み案内台3を示す斜視図である。複数の回転自在のロールが両面に設けられ、折り畳まれた発熱体33や包装材41が移動するの抵抗がないようにされている。図17(b)は、同Z−Zの断面図である。
図17(c)〜(h)は、枠組みロール54の他の一例を示す。板状折り畳み案内台3、支持板25、折り込み案内台の下側部等に使用できる。
図17(c)は隙間塞ぎ板を設けた複数のロールからなる枠組みロール54の他の一例の平面図であり、図17(d)は、図17(c)のY−Yの断面図である。ロール10をボールベアリング等のボール10代えても同じ機能の枠組みボール54ができる。
図17(e)(f)(h)に示した枠組みロール54の他の一例の側面断面図であり、ロール11が設けられた面と反対側の面に摺動性の優れた表面を設けたものは両面が発熱体33や包装材41が移動するの抵抗がない面となり、図17(b)に示した同複数の回転自在のロール10が両面に設けられ枠組みロール54と同じ機能を有する。
図17(g)は、摺動性に優れた表面を有する支持板25、押さえ板7、8(摺動性面を有す)の他の一例を示す側面図である。
【0089】
図18は、(a)〜(c)は本発明の外袋折り畳み装置の他の一例を示す斜視図である。
図18(a)は、折り畳まれた発熱体33を非通気性の収納体である外袋に3方シールで封入するときの観音折りでのシールを示す外袋折り畳み装置55の他の一例の斜視図である。本明細書において、「観音折り」とは、真ん中から左右に観音開きできるように折り畳む折り畳み方をいう。
図18(b)(c)は、外袋折り畳み案内台56の他の一例を示す斜視図である。
図19は、本実施の形態の非通気性収納袋である外袋に封入された折り畳み発熱体の製造26の一例を示す説明図である。
発熱体の製造装置26、整列間隔変更装置29、外仮着用の粘着剤設置装置58、発熱体の折り畳み装置30、シール装置31、カット装置32が設けられ、発熱体の製造、発熱体の折り畳み、折り畳まれた発熱体の外袋への封入、外袋に封入された折り畳み発熱体34へのカットが連続的に行われる。
【0090】
図20(a)は、本発明の8個の区分発熱部38がシール部42である区分け部57を間隔として、間隔をおいてストライプ状に設けられ、通気面側に、メルトブロー法により設けられた網(目)状の通気性粘着剤層44を有するプリーツ型長方形形状の発熱体33の折り畳まれる前の一例を示す平面図である。
図20(b)は、同X−Xの断面図で、セパレータが通気性粘着材層44の上に設けられている。
図20(c)は、セパレータ付きの発熱体33が2つに折り畳まれて非通気性の収納袋である外袋49に封入された34状態を示す断面図である。
図20(d)は、セパレータ付きの発熱体33が2つに折り畳まれて非通気性の収納袋である外袋49に封入された34状態を示す平面図である。
図20(e)は、本発明の2個の区分発熱部38がシール部42である区分け部57を間隔として、間隔をおいて設けられ、通気面側に、ストライプ状に粘着剤層43が設けられた通気性粘着剤層44を有する長方形形状の発熱体33の折り畳まれる前の一例を示す平面図である。
図20(f)は、同X−Xの断面図で、セパレータ45が通気性粘着材層44の上に設けられている。
図20(g)は、セパレータ付きの同発熱体33が2つに折り畳まれて非通気性の収納袋である外袋49に封入された状態を示す断面図である。
図20(h)は、セパレータ付きソリッドタイプの粘着剤層43が非通気性面側に設けられた発熱体33の他の一例を示す断面図平面図である。
図20(i)は、本発明の8個の区分発熱部38がシール部42である区分け部57を間隔として、間隔をおいてストライプ状に設けられ、通気面側に、メルトブロー法により設けられた網(目)状の通気性粘着剤層44を有するプリーツ型そら豆形形状の発熱体33の折り畳まれる前の一例を示す平面図である。
図20(j)は、本発明の8個の区分発熱部38がシール部42である区分け部57を間隔として、間隔をおいてストライプ状に設けられ、発熱体33の非通気性面側の両端部にソリッド型の粘着剤層43を有するプリーツ型の中央がくびれた提灯型発熱体33の折り畳まれる前の一例を示す平面図である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の発熱体折り畳み装置の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面断面図である。
【図2】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面断面図である。
【図3】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面断面図である。
【図4】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示す側面断面図である。
【図5】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面断面図、である。
【図6】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面断面図、である。
【図7】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)、(b)は斜視図、(c)は正面断面図である。
【図8】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)は平面図、(b)は折り畳み案内台の斜視図、(c)は折り畳み案内台の斜視図である。
【図9】(a)〜(j)本発明の発熱体折り畳み装置の折り畳みの一例を示す、正面断面図である。
【図10】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は折り畳み案内台の斜視図、(c)は折り畳み案内台の側面図、(d)は折り畳み案内台の平面図である。
【図11】(a)、(b)本発明の発熱体折り畳み装置の自動充填装置の一例を示す断面図である。
【図12】本発明の発熱体折り畳み装置の折り畳みの一例を示し、(a)、(e)、(h)は平面図、(b)、(d)、(f)、(g)は説明断面図である。
【図13】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示す斜視図である。
【図14】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示す斜視図である。
【図15】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示す平面図である。
【図16】本発明の発熱体折り畳み装置の他の一例を示し、(a)、(b)は斜視図、(c)は正面断面図、(d)は正面断面図である。
【図17】本発明の発熱体折り畳み装置の枠組押さえロール他の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は側面断面図、(c)は平面図、(d)〜(h)は側面断面図、(i)は押さえ板(摺動性面を有す)の側面図である。
【図18】(a)〜(c)本発明の外袋折り畳み装置の他の一例を示す斜視図である。
【図19】本実施の形態の非通気性収納袋である外袋に封入された折り畳み発熱体の製造工程を説明するための側面断面図である。
【図20】本発明の発熱体を示し、(a)、(d)、(e)、(i)、(j)は平面図、(b)、(c)、(f)、(g)、(h)は断面図である。
【図21】本発明の発熱体の変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0092】
1 折り畳み装置
2 折り畳み案内板
3 折り畳み案内台
4 折り畳み案内台
7 押さえ板(摺動性面)
8 枠組み押さえロール板
9 枠
9A 隙間塞ぎ板
10 回転自在ロール又は回転自在ボール
11 ロール
11A 押さえロール
12 無端状ベルト
13 押し出し手段
20 収納部
21 自動供給装置
22 押し出し凸部又は押し出し磁石
23 底板
24 折り畳み無端状ベルト
25 支持板
26 外袋に封入された発熱体発熱体製造装置
27 発熱体製造装置
28 発熱組成物成形体製造装置
29 整列間隔変更装置
30 折り畳み装置
31 シール装置
32 カット装置(カットロール等)
33 発熱体
34 外袋に封入された発熱体
35 発熱組成物
36 発熱組成物成形体
37 発熱部
38 区分発熱部
39 被覆材
40 基材
41 包装材
42 シール部
43 粘着剤層
44 通気性粘着剤層
45 セパレータ
46 折り畳み部
47 2つに折り畳まれた発熱体
48 3つに折り畳まれた発熱体
49 外袋
50 磁石
51 ガスノズル
52 押圧手段
53 スリットカットロール
54 枠組みロール、枠組みボール
55 外袋折り畳み装置。
56 外袋折り畳み台
57 区分け部
58 粘着剤設置装置
59 外仮着

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、前記発熱体の一端側に位置する前記区分発熱部を搬送するためのベルトと、前記発熱体の他端側に位置する前記区分発熱部を、前記搬送方向に下流側に向かって支持しながら、前記発熱体の一端側に重ねるために、前記搬送方向において、前記ベルトの他端側から一端側に向かって湾曲する折り畳み案内板を備えることを特徴とする発熱体折り畳み装置。
【請求項2】
前記発熱体折り畳み装置は、ガス供給装置を備え、前記ガス供給装置からのガスを、前記案内板の内側面に沿って吹き出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の発熱体折り畳み装置。
【請求項3】
前記中央ベルトの側方にも、前記外側の区分発熱部を搬送するためのベルトを備え、前記ベルト表面にも、前記ガス供給装置からのガスを吹き出すようにしたことを特徴とする請求項2に記載の発熱体折り畳み装置。
【請求項4】
前記折り畳み案内板の外側の外縁部側に沿って磁石を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の発熱体折りたたみ装置。
【請求項5】
成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、前記発熱体の一端側に位置する前記区分発熱部を搬送するためのベルトと、前記発熱体の他端側に位置する前記区分発熱部を、前記搬送方向に下流側に向かって支持しながら、前記発熱体の一端側に重ねるために、前記搬送方向において、前記ベルトの他端側から一端側に向かって曲面を有する折り畳み案内台を備えることを特徴とする発熱体折り畳み装置。
【請求項6】
前記折り畳み案内板及び前記折り畳み案内台の少なくとも何れかの前記発熱体と接触する側の表面に、摺動性を有する材料を設けたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の発熱体折り畳み装置。
【請求項7】
成形された発熱組成物を、基材上に隣接して配置するとともに被覆材により被覆して、前記成形された発熱組成物の周縁部をシールして、発熱組成物を含む区分発熱部を、シール部である区分け部を介して複数備える発熱体を、前記区分け部を折り目にして折り畳むための発熱体折り畳み装置であって、前記発熱体折り畳み装置は、前記区分発熱部を搬送するためのベルトを備え、前記ベルト面に対して交わる関係にある軸のローラを備えることを特徴とする発熱体折り畳み装置。
【請求項8】
前記ベルトと前記搬送ベルトとの間に、包装シートを供給するため包装シート供給装置を設けることを特徴とする請求項7に記載の発熱体折り畳み装置。
【請求項9】
前記発熱体及び前記包装シートから選ばれた少なくとも1種の一部に外仮着用の粘着剤を設けるための粘着剤設置装置を備えることを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の発熱体折り畳み装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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