説明

監視制御システム

【課題】システム相互の時刻にずれが生じた状況でも、統括側による各機場からのデータ収集や、各機場への設定操作が妥当なタイミングで行うことが可能な監視制御システムを提供する。
【解決手段】複数の機場A,B,・・・X毎に、タイムサーバにより定期的に時刻合わせ可能な時計を有する機場サーバステーションを設け、統括側にはタイムサーバにより定期的に時刻合わせ可能な時計を有する統括サーバステーションを設け、各機場サーバステーションは、自機場のアラーム情報を時刻データと共に定周期で統括サーバステーションに送信し、統括サーバステーションは、タイムサーバと時刻合わせできなくなった場合は、複数の機場サーバステーションとのデータの授受に関する処理を時刻差分ずらせ、機場サーバステーションがタイムサーバと時刻合わせできない場合は、データの授受に関する処理を時刻差分ずらせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、複数の機場を、通信ネットワークを介して統括監視制御する監視制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、この種の監視制御システムは、点在している複数のプラント(機場)内で動作している機場毎の監視制御システム(以下、機場のシステムと呼ぶ)と、統括側として設けられた監視制御システム(以下、統括側のシステムと呼ぶ)とを通信ネットワークで接続して、統括側にて、各プラントからのデータ収集や、必要に応じて設定操作を行うことで、複数プラントの管理を行っている。
【0003】
このような監視制御システムにおいて、統括側のシステム及び機場のシステムは共にそれぞれサーバステーションを持っている。統括側のサーバステーションは、通信ネットワークを介して各プラントからのデータ収集や、必要に応じた設定操作出力を行い、各プラントから収集したデータを表示するヒューマンインタフェースステーションを有する。また、機場側のサーバステーションは、プラント内のデータ収集、ヒューマンインタフェース表示用情報の作成、データファイリング、設定操作出力を行う機能を有する。そして、プラント内で収集したデータを機場内のヒューマンインタフェースステーションに表示させたり、プラント内の機器の状態を統括側へ配信したり、機器の制御を行ったりする。
【0004】
統括側及び機場のシステムは、それぞれのサーバステーションが有する時計の時刻を基準に動作する。これらサーバステーションの時計は、定期的に、統括側及び各機場内にある基準時刻を提供する機器(以下、タイムサーバと呼ぶ)の時刻に合せている。統括側及び各機場のシステムは通信ネットワークで接続されているが、この通信ネットワークが切断された状態でも正しい時刻で動作できるようにするため、それぞれタイムサーバを用意して個別に時刻合せを行っている。
【0005】
このように、統括側のシステムと各機場のシステムとは、個々にタイムサーバと定期的に時刻合せを行うことで、全ての監視制御システムの時刻はほぼ一致した状態となる。このため、統括側のシステムが各機場のシステムからのデータ収集を行う場合や、統括側のシステムから各機場のシステムへ設定操作出力を行う場合には、統括側のシステムの時刻を基に処理実行時間を判断して動作している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−199211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような監視制御システムにおいて、タイムサーバが故障したり、或いはタイムサーバに接続する部分が故障したりした場合、これに対応するサーバステーションは基準時刻との時刻合せが行われなくなり、サーバステーション自身の時計を基に動作することになる。通常、サーバステーションの時計は、精度にはばらつきがあるため、それぞれのシステム間で時刻のずれが生じてくる。
【0008】
前述のように、統括側のシステムは、各機場からのデータ収集や、各機場への設定操作を行うが、統括側と各機場のシステムとの時刻にずれがあると、統括側では必要なデータを集められなくなる場合や、正しいタイミングで機場のシステムに対して設定操作出力が行えなくなる場合がある。
【0009】
例えば、統括側のサーバステーションの時計が機場のサーバステーションの時計よりも進んでいる場合、統括側のシステムが毎正時に機場側で作成されるデータを収集しようとしても、機場側のシステムは正時になっていないためデータが作成されておらず、収集したデータが未測値になる場合がある。
【0010】
また、統括側のサーバステーションの時計が機場のサーバステーションの時計よりも遅れている場合、各機場側のシステムでは、統括側から制御に必要なパラメータが設定される時刻になっても、統括側のシステムでは設定時刻となっていないため設定が行われず、制御が行われなくなる等の影響が出る場合がある。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、基準時刻との時刻合せが行えなくなることで、システム相互の時刻にずれが生じた状況でも、統括側による各機場からのデータ収集や、各機場への設定操作が妥当なタイミングで行うことが可能な監視制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施の形態による監視制御システムは、複数の機場を、通信ネットワークを介して統括監視制御する監視制御システムであって、前記複数の機場毎に設けられ、これら機場毎にタイムサーバにより定期的に時刻合わせ可能な時計を有し、この時計が計時する時刻に基づいて、制御対象機器を監視制御する機場サーバステーションと、統括側に設けられ、タイムサーバにより定期的に時刻合わせ可能な時計を有し、この時計が計時する時刻に基づいて、前記通信ネットワークを介して前記複数の機場サーバステーションとの間で監視、制御データを授受し、これら複数の機場を統括監視制御する統括サーバステーションとを備え、前記複数の機場サーバステーションは、自機場の不具合有無に関するアラーム情報を時刻データと共に定周期で統括サーバステーションに前記通信ネットワークを介して送信するアラーム送信手段をそれぞれ有し、前記統括サーバステーションは、自己の時計がタイムサーバと時刻合わせできなくなった状態を検出する第1の時刻合わせ不可検出手段と、前記複数の機場サーバステーションから送られてくる前記アラーム情報から各機場サーバステーションの時計の中にタイムサーバと時刻合わせできなくなった時計があるかを検出する第2の時刻合わせ不可検出手段と、自己の時計の時刻と複数の機場から送られてくる時刻データとの時刻差をそれぞれ求める時刻差検出手段と、前記第1の時刻合わせ不可検出手段により自己の時計がタイムサーバと時刻合わせできない状態を検出すると、前記複数の機場サーバステーションに対する監視、制御データの授受に関する処理を前記時刻差検出手段で求められ時刻差分ずらせ、前記第2の時刻合わせ不可検出手段により何れかの機場サーバステーションの時計が時刻合わせできないことが検出されるとその機場サーバステーションに対する監視、制御データの授受に関する処理を前記時刻差検出手段で求められ時刻差分ずらせる処理実行時間調整手段とを有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係る監視制御システムを示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態における統括側のシステムの構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態における機場のシステムの構成を示す図である。
【図4】本発明に一実施の形態における通信内容を説明する図である。
【図5】本発明の一実施の形態における統括サーバステーションの構成を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態における機場サーバステーションの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る監視制御システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1はこの実施の形態に係る監視制御システムのシステム構成を示している。図1において、統括側のシステム11と複数の機場A,B,・・・Xのシステム12とは通信ネットワーク13により接続されている。
【0016】
統括側のシステム11は、図2に示すように、各プラント(機場)A,B,・・・Xからのデータ収集や、必要に応じた設定操作出力を行う統括サーバステーション21と、各プラントA,B,・・・Xから収集したデータを表示する統括ヒューマンインタフェースステーション22とを有し、機場側とはルータ23を介して前述した通信ネットワーク13により接続されている。
【0017】
統括サーバステーション21は、統括側に設けられた、基準時刻を提供する機器(以下、タイムサーバ)24により定期的に時刻合わせ可能な時計を有する。そして、この時計が計時する時刻に基づいて、通信ネットワーク13を介して複数の機場A,B,・・・Xのシステム12との間で監視、制御データを授受し、これら複数の機場A,B,・・・Xを統括監視制御する。
【0018】
機場側のシステム12は、図3に示すように、機場サーバステーション31と、プラント内で収集したデータを表示する機場ヒューマンインタフェースステーション32、プラント内の機器33の状態をサーバステーション31へ配信すると共に機器33の制御を行うリアルタイムコントロールステーション34、通信ネットワーク13により統括側のシステム11と接続するためのルータ35を有する。
【0019】
機場サーバステーション31は、複数の機場A,B,・・・X毎に設けられ、これら機場毎にタイムサーバ36により定期的に時刻合わせ可能な時計を有する。そして、この時計が計時する時刻に基づいて、制御対象機器33を監視制御する。すなわち、機場サーバステーション31は、プラント内のデータ収集、表示用情報の作成、データファイリング、設定操作出力等を行う機能を有し、これらの機能により制御対象機器33を監視制御する。
【0020】
上述したように、統括側のシステム11及び機場のシステム12はそれぞれのサーバステーション21,31が有する時計の時刻を基準に動作する。これらサーバステーション21,31の時計は、図2、図3で示したように、それぞれのタイムサーバ24,36と定期的に時刻合せされる。すなわち、これら統括側のシステム11と各機場のシステム12は通信ネットワーク13で接続されているが、通信ネットワーク13が切断された状態でも正しい時刻で動作できるように、それぞれにタイムサーバ24,36を用意して時刻合せを行っている。
【0021】
なお、図2と図3では、各サーバステーション21,31が、対応するタイムサーバ24,36に直結されているが、タイムサーバ24,36を統括側及び各機場の図示しない通信ネットワークに接続しておき、サーバステーション21,31とは、この通信ネットワーク経由で時刻合わせを行っても良い。
【0022】
統括側のシステム11と各機場のシステム12との間の通信内容は、図4に示す様に、統括側のシステム11による各機場のシステム12からの定周期でのアラーム情報読み出し、統括側のシステム11による各機場のシステム12からのデータ収集、統括側のシステム11による各機場のシステム12への設定操作出力の3種類に分類できる。
【0023】
ここで、統括側のシステム11に設けられた統括サーバステーション21は、図5で示すように、第1の時刻合わせ不可検出手段211、第2の時刻合わせ不可検出手段212、時刻差検出手段213、処理実行時間調整手段214を有する。第1の時刻合わせ不可検出手段211は、自己の時計(統括サーバステーション21の時計)がタイムサーバ24の故障などにより時刻合わせできなくなった状態を検出する。第2の時刻合わせ不可検出手段は、複数の機場サーバステーション21から送られてくる図4で示したアラーム情報から、各機場サーバステーション21の時計の中にタイムサーバ36と時刻合わせできなくなった時計があるかを検出する。時刻差検出手段213は、自己の時計(統括サーバステーション21の時計)の時刻と複数の機場から送られてくる時刻データとの時刻差をそれぞれ求める。処理実行時間調整手段214は、第1の時刻合わせ不可検出手段211により、統括サーバステーション21の時計がタイムサーバ24と時刻合わせできない状態を検出すると、複数の機場サーバステーション31に対する監視、制御データの授受に関する処理を、時刻差検出手段213で求められ時刻差分ずらせる時間調整を行う。また、第2の時刻合わせ不可検出手段212が、何れかの機場サーバステーション31の時計が時刻合わせできないことを検出すると、その機場サーバステーション31に対する監視、制御データの授受に関する処理を、時刻差検出手段213で求められ時刻差分ずらせる時間調整を行う。
【0024】
複数の機場サーバステーション31は、図6で示すように、アラーム送信手段311、データ収集手段312、パラメータ設定手段313を有する。アラーム送信手段311は、自機場の不具合有無に関するアラーム情報を時刻データと共に定周期(例えば、1秒周期)で、通信ネットワーク13を介して統括サーバステーション21へ送信する。データ収集手段312は、自プラント内のデータ(機器33の状態信号や各種の状態量計測値など)収集を行い、統括サーバステーション21からの要求に応じて、所定周期分(例えば、毎正時)の収集データを、通信ネットワーク13を介して統括サーバステーション21へ送信する。パラメータ設定手段313は、所定の制御時刻に、統括サーバステーション21から送られてくる制御に必要なパラメータを設定し、図3で示した機器33を制御すべくリアルタイムコントロールステーション34へ出力する。
【0025】
この統括側のシステム11から各機場のシステム12への、上述したデータ収集要求とパラメータ設定出力は、予め統括側のシステム11に設定された情報から実行時刻を読み込み、決められた時刻に実行する。この場合、統括側のシステム11と各機場のシステム12では、個々にタイムサーバ24,36と定期的に時刻合せを行うことで、全ての監視制御システム11,12の時刻はほぼ一致した状態となっている。このため、統括側のシステム11が各機場のシステム12へのデータ収集要求を行う場合や、統括側のシステム11から各機場のシステム12へパラメータの設定操作出力を行う場合には、統括側のシステム11の時刻(統括サーバステーション21の時計の時刻)を基に処理実行時間を判断して実行している。
【0026】
上記構成において、統括側のシステム11は、機場のシステム12から定周期でアラーム情報を読み出し、機場のシステム12で異常が発生していないかの監視を行っている。機場のシステム12は、統括側のシステム11から定周期でアラーム情報が読み出されている場合に、統括側のシステム12から監視されていると認知する。
【0027】
各システム11,12には、図2、図3に示すように、タイムサーバ24,36が接続されており、各サーバステーション21,31はタイムサーバ24,36から時刻を受け取り、基準時刻に時刻合せを行うことで、各システム11.12の時刻はほぼ一致した状態となっている。この時刻合せを行うタイミングには次のような制約がある。例えば、機場サーバステーション31は毎正時に1時間分データの集計処理を行っているものとする。この場合、正時前後数分間での時刻変更と、正時を跨ぐ時刻変更が行われない様にして、毎正時のデータ集計処理に影響が出ないようにする。また、プラントの制御が実行される時刻を跨いだ時刻変更が行われると、制御が実行されなくなる場合があるため、制御実行時刻を跨いだ時刻変更を禁止する必要がある。したがって、このような制約時間帯を避けタイムサーバ36と時刻合せを、例えば1回/1日程度の頻度で行っている。
【0028】
各サーバステーション21,31に接続されているタイムサーバ24,36が正常で、統括側のシステム11と各機場のシステム12の時刻がほぼ一致している場合には、統括側のシステム11は、機場のシステム12から1時間分のデータを集計する場合、機場のシステム12での集計処理が完了する時刻に余裕を持たせて毎正時5分後に収集を実行するように設定する。また、制御に必要なパラメータの設定は次回制御実行5分前に設定するなど、予め余裕をもたせた時刻に実行している。
【0029】
これに対し、タイムサーバ24,36のいずれかが異常となりシステム11又は12の時刻を基準時刻に合わせられない状況となった場合、統括側のシステム11と機場のシステム12の時刻にずれが生じている可能性がある。この場合、統括側のシステム11は、機場のシステム12の時刻に基づいて、1時間分データの収集や、設定操作出力を行う必要がある。
【0030】
機場のシステム12がタイムサーバ36と時刻合せを行えない状態になったことは、機場のシステム12で発生したアラーム情報から第2の時刻合わせ不可検出手段212により検出する。機場のシステム12のサーバステーション31は前述したように、定期的にタイムサーバ36と通信を行うことでタイムサーバ36の状態を監視し、タイムサーバ36との通信が行えなくなった場合に異常と判定する。統括側のシステム11は、第2の時刻合わせ不可検出手段212が、機場のシステム12から定周期で収集している各機場のアラーム情報の中にタイムサーバ36の異常があるかをチェックすることで、異常となったタイムサーバ36を検出する。
【0031】
統括側のシステム11は、自身が通信するタイムサーバ24の異常を、第1の時刻合わせ不可検出手段211により、機場のシステム12のサーバステーションと同様の方法で検知する。すなわち、定期的にタイムサーバ24と通信を行うことでタイムサーバ24の状態を監視し、タイムサーバ24との通信が行えなくなった場合に異常と判定する。
【0032】
統括側のシステム11に接続されたタイムサーバ24が異常になった場合には、統括サーバステーション21は、全機場のシステム12と時刻がずれた状態となったと判断して、アラーム情報とともに定周期で収集した各機場のシステム12からの時刻を基に、監視、制御データの授受に関する処理実行時間の調整を行う。機場のシステム12に接続されたタイムサーバ36が異常になった場合には、タイムサーバ36が異常になった機場のシステム12についてのみ、その機場の時刻を基に監視、制御データの授受に関する処理実行時間の調整を行う。
【0033】
処理実行時間の調整は、時刻差検出手段213と処理実行時間調整手段214とにより行う。すなわち、時刻差検出手段213により統括側のシステム11の時刻と、定周期で収集した各機場のシステム12の時刻との差を求める。そして、予め設定されているデータ収集を実行する時刻や、制御に必要なパラメータの設定を行う時刻を、処理実行時間調整手段214により時刻差検出手段213で求めた時刻差分だけずらす。このことで、データ収集や制御に必要なパラメータの設定操作出力を正常に実行できるようになる。
【0034】
例えば、統括側のシステム11が機場のシステム12に対して、毎正時の5分後にデータ収集要求を行う設定において、機場のシステム12の時刻が統括側のシステム11より5分遅れている場合、統括側のシステム11は、統括側のシステム11での実行時間5分に機場のシステム12の遅れ5分を加え、正時10分(機場のシステム12の時刻で正時5分)にデータ収集を実行するように統括側のシステム11の実行時間を調整する。このことで、機場のシステム12で毎正時のデータ集計処理が完了してから、統括側のシステム11によりデータ収集が実行されるため、収集したデータが未測値にならなくなる。
【0035】
以上のように、タイムサーバ24又は36との時刻合せが行えなくなった状況では、統括側のシステム11と機場のシステム12の時刻差を基に、予め設定された実行時間を調整することで、機場のシステム12の動作に合わせたデータ収集や設定操作出力が行えるようになる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0037】
11・・・統括側のシステム
12・・・機場のシステム
13・・・通信ネットワーク
21・・・統括サーバステーション
211・・・第1の時刻合わせ不可検出手段
212・・・第2の時刻合わせ不可検出手段
213・・・時間差検出手段
214・・・処理実行時間調整手段
24・・・タイムサーバ
31・・・機場サーバステーション
311・・・アラーム送信手段
312・・・データ収集手段
313・・・パラメータ設定手段
33・・・制御対象機器
36・・・タイムサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機場を、通信ネットワークを介して統括監視制御する監視制御システムであって、
前記複数の機場毎に設けられ、これら機場毎にタイムサーバにより定期的に時刻合わせ可能な時計を有し、この時計が計時する時刻に基づいて、制御対象機器を監視制御する機場サーバステーションと、
統括側に設けられ、タイムサーバにより定期的に時刻合わせ可能な時計を有し、この時計が計時する時刻に基づいて、前記通信ネットワークを介して前記複数の機場サーバステーションとの間で監視、制御データを授受し、これら複数の機場を統括監視制御する統括サーバステーションとを備え、
前記複数の機場サーバステーションは、自機場の不具合有無に関するアラーム情報を時刻データと共に定周期で統括サーバステーションに前記通信ネットワークを介して送信するアラーム送信手段をそれぞれ有し、
前記統括サーバステーションは、自己の時計がタイムサーバと時刻合わせできなくなった状態を検出する第1の時刻合わせ不可検出手段と、前記複数の機場サーバステーションから送られてくる前記アラーム情報から各機場サーバステーションの時計の中にタイムサーバと時刻合わせできなくなった時計があるかを検出する第2の時刻合わせ不可検出手段と、自己の時計の時刻と複数の機場から送られてくる時刻データとの時刻差をそれぞれ求める時刻差検出手段と、前記第1の時刻合わせ不可検出手段により自己の時計がタイムサーバと時刻合わせできない状態を検出すると、前記複数の機場サーバステーションに対する監視、制御データの授受に関する処理を前記時刻差検出手段で求められ時刻差分ずらせ、前記第2の時刻合わせ不可検出手段により何れかの機場サーバステーションの時計が時刻合わせできないことが検出されるとその機場サーバステーションに対する監視、制御データの授受に関する処理を前記時刻差検出手段で求められ時刻差分ずらせる処理実行時間調整手段とを有する
ことを特徴とする監視制御システム。
【請求項2】
前記機場サーバステーションは、前記統括サーバステーションからの要求に応じて、自機場の制御対象から収集した所定周期分の状態データを前記統括サーバステーションに送信することを特徴とする請求項1に記載の監視制御システム。
【請求項3】
前記統括サーバステーションは、前記複数の機場サーバステーションに対して、所定の制御時刻に、その制御に必要なパラメータを送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の監視制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−109710(P2013−109710A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256181(P2011−256181)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】