説明

監視画像記録装置

【課題】ラックマウントに設置する環境でも、ネットワーク環境の構成変更などが行われた場合や監視画像記録装置が接続されたネットワークに障害が発生した場合に対して、極めて容易に操作及び保守を行うことができる監視画像記録装置を提供する。
【解決手段】監視画像記録装置11の本体の前面に、他のネットワーク接続ポートと比べて帯域を狭く制限したネットワーク接続ポート12を設ける。これにより、監視画像記録装置11をラックマウントに設置する環境であっても、ネットワーク環境の構成変更などが行われた場合、あるいは監視画像記録装置11が接続されたネットワークに障害が発生した場合に対して、極めて容易に操作又は保守を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク経由で配信される画像データを記録する監視画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視(セキュリティ)画像記録装置やサーバを含む一般的なネットワークシステムは、図11に示すように、サーバ61、クライアントコンピュータ62、監視コンピュータ63、システム管理者用コンピュータ64、サーバーシステムネットワーク65、HUB(ハブ)66、ルータ67で構成される監視対象サーバシステム6aと、ネットワーク60を介して接続された監視センタ用コンピュータ68及び担当保守拠点用コンピュータ69とから構成される(例えば、特許文献1参照)。監視センタ用コンピュータ68と担当保守拠点用コンピュータ69は、監視対象サーバシステム6aの設置場所とは異なる別の場所(遠隔地)に設置される場合が多い。このような構成において、監視コンピュータ63と監視センタ用コンピュータ68とがネットワーク60を介して情報を送受し、サーバ61における障害発生及び性能や稼働状況等を監視対象サーバシステム6aから離れた監視センタ側で迅速かつ的確に把握することが可能になる。
【0003】
ところで、監視サーバシステム6aの保守を行う場合、サービスマンが監視サーバシステム6aの設置されている場所に行き、保守用パーソナルコンピュータ(図示略)を監視サーバシステム6a内のHUB66に接続し、ネットワーク60を介して監視センタの担当保守拠点用コンピュータ69から保守情報を取り出す。このときネットワーク60やHUB66に障害が有った場合や保守情報に不足が有った場合、各装置(サーバ61、クライアントコンピュータ62、監視コンピュータ63、システム管理者用コンピュータ64、サーバーシステムネットワーク65)に直接保守用コンピュータを接続して保守・障害情報を取り出す必要がある。このようなシステムにおいては、各装置(サーバ61、クライアントコンピュータ62、監視コンピュータ63、システム管理者用コンピュータ64、サーバーシステムネットワーク65)のネットワーク接続ポートが装置本体の背面に設けられていることが多い。
【0004】
【特許文献1】特開2001−306510号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の監視用ネットワークシステムにおいては、保守作業を行う際に保守用パーソナルコンピュータを監視画像記録装置の本体背面に設けられたインタフェースに接続する必要があるが、監視画像記録装置をラックマウントに設置する環境では、装置本体の背面への取り回しが困難であり、また監視画像記録装置がLAN等のネットワークに接続されている場合にはネットワーク経由でのアクセスが可能であるものの、ネットワーク環境の構成変更などが行われた場合あるいは監視画像記録装置が接続されたネットワークに障害が発生した場合は操作及び保守を容易を行えないという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ラックマウントに設置する環境でも、ネットワーク環境の構成変更などが行われた場合や監視画像記録装置が接続されたネットワークに障害が発生した場合に対して、極めて容易に操作及び保守を行うことができる監視画像記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は下記構成により達成される。
(1) ネットワーク経由で配信される画像データを記録する監視画像記録装置であって、複数のネットワーク接続ポートを有し、そのうちの少なくとも1つのネットワーク接続ポートを他のネットワーク接続ポートと比べて帯域を狭く制限し、且つ該ネットワーク接続ポートを装置本体の前面に設けた。
【0008】
(2) 上記(1)に記載の監視画像記録装置において、前記装置本体の前面に設けた前記ネットワーク接続ポートは、他のネットワーク接続ポートに対して機能も制限されている。
【0009】
(3) 上記(1)又は(2)に記載の監視画像記録装置において、前記装置本体の前面に設けた前記ネットワーク接続ポートは、DHCPサーバとDNSサーバ夫々の機能と同等の機能を有し、操作又は保守を行うために接続するパーソナルコンピュータのIPアドレスを含むネットワーク設定を自動的に付与し、前記パーソナルコンピュータによる自己の装置や該自己の装置に接続されるカメラへのアクセスを可能とする。
【0010】
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の監視画像記録装置において、前記装置本体の前面に設けた前記ネットワーク接続ポートに、特定の処理手順が記述されたファイルが記録された記録媒体が接続されると、該記録媒体に記録された前記特定の処理手順を自動的に実行する機能を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の監視画像記録装置は、複数のネットワーク接続ポートのうち少なくとも1つを装置本体の前面に設けたので、そのネットワーク接続ポートを用いることによって、装置がラック内に設置してある場合でも容易にアクセスすることができ、極めて容易に操作・保守を行うことができる。また、帯域を制限してあるため、装置の本来の性能を提供する他のネットワーク接続ポートの性能に対する影響を最小限に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る監視画像記録装置の外観を示す斜視図である。また、図2は、本実施の形態に係る監視画像記録装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、本実施の形態の監視画像記録装置11は、装置本体の前面に、帯域制限されたネットワーク接続ポート12を有し、また装置本体の背面に、監視システムの運用のためのネットワークカメラや制御用コンピュータを接続するためのネットワーク接続ポート13及び14を有する。また、ネットワーク接続ポート12〜14の他には、図2に示すように、ネットワーク制御部15と、記録再生機能や装置全体の制御を行う記録再生システム制御部16と、記録媒体インタフェース部17と、記録媒体18とを備えている。ネットワーク接続ポート12〜14の帯域を制限する等のネットワークに関する機能はネットワーク制御部15により実現される。なお、本実施の形態ではネットワーク制御部15と記録再生システム制御部16は1つのCPU(中央処理装置)で構成するが、それぞれ別個のCPUで構成することも可能である。また、本実施の形態では記録媒体18を装置に内蔵させているが、外付けにしても構わない。また、記録媒体18としては、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光記録媒体、半導体記録媒体等がある。
【0014】
図3は、監視画像記録装置11を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図である。この図に示すネットワーク型監視システムは、監視画像記録装置11を除いて、ネットワークカメラ23〜26と、各ネットワークカメラ23〜26の出力信号を多重化するスイッチングハブと呼ばれる信号切替器27と、システムの制御と監視映像のモニタリングを行う制御用パーソナルコンピュータ22と、制御用パーソナルコンピュータ22と他のパーソナルコンピュータ等の情報機器(図示略)夫々の出力信号を多重化するスイッチングハブと呼ばれる信号切替器28と、保守用パーソナルコンピュータ21とを備えている。信号切替器27は監視画像記録装置11のネットワーク接続ポート13に接続され、信号切替器28はネットワーク接続ポート14に接続され、保守用パーソナルコンピュータ21はネットワーク接続ポート12に接続される。
【0015】
次に、上記構成の監視画像記録装置11の動作について説明する。まず、ネットワークカメラ23〜26で撮影して得られる画像データの記録処理について説明する。図4は、画像データの記録処理を示すフロー図である。この図において、監視画像記録装置11は、ネットワークカメラ23〜26からの画像データを受信する(ステップS10)。監視画像記録装置11のネットワーク制御部15は、ネットワークカメラ23〜26からの画像データを受信した後、受信した画像データがモニタリング対象のカメラ画像であるかどうか判定する(ステップS11)。受信した画像データがモニタリング対象のカメラ画像であると判定すると、受信した画像データを制御用パーソナルコンピュータ22に渡す(ステップS12)。更に、録画対象カメラ画像であるかどうか判定し(ステップS13)、録画対象カメラ画像でなければ受信した画像データを廃棄し(ステップS14)、録画対象カメラ画像であれば受信した画像データを記録再生システム制御部16に渡して記録媒体18に記録させる(ステップS15)。
【0016】
次に、記録済みカメラ画像データの再生処理について説明する。図5は、記録済みカメラ画像データの再生処理を示すフロー図である。この図において、制御用パーソナルコンピュータ22から記録済み画像の再生要求を受信すると(ステップS20)、監視画像記録装置11のネットワーク制御部15は、再生要求指示を解釈し、記録再生システム制御部16に伝える。記録再生システム制御部16は、要求画像の検索を行い(ステップS21)、該当する画像の有無を判定する(ステップS22)。該当する画像が有ると判定すると、その画像データを読み出し、ネットワーク制御部15を介して制御用パーソナルコンピュータ22に送信する(ステップS23)。これに対して該当する画像が無いと判定すると、その画像データが無いことを制御用パーソナルコンピュータ22に通知する(ステップS24)。
【0017】
ところで、ネットワークの特性を活かすために、制御用パーソナルコンピュータ22は、監視画像記録装置11とは異なる場所、即ち距離が離れた場所に設置される場合が多い。そして、監視用画像記録装置11はラックマウントに設置され、背面のネットワーク接続ポート13及び14には簡単にアクセスできない場合も多くある。また、システムに障害が生じた場合、装置の保守のために監視用画像記録装置11の状態を確認しながら装置に記録された障害情報や設定情報を確認する必要がある。本実施の形態の監視画像記録装置11には装置本体の前面にネットワーク接続ポート12を有するので、信号切替器28に障害が発生して制御用パーソナルコンピュータ22から制御できなくなった場合には、ネットワーク接続ポート12を使用することで、極めて容易に保守用パーソナルコンピュータ21を監視画像記録装置11に接続でき、ネットワークカメラ23〜26並びに監視画像記録装置11の状態や設定情報を確認することができる。
【0018】
このように本実施の形態の監視画像記録装置11によれば、装置本体の前面にネットワーク接続ポート12を有するので、監視画像記録装置11をラックマウントに設置する環境であっても、ネットワーク環境の構成変更などが行われた場合、あるいは監視画像記録装置11が接続されたネットワークに障害が発生した場合に対して、極めて容易に操作又は保守を行うことができる。
【0019】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る監視画像記録装置について説明する。図6は、本実施の形態に係る監視画像記録装置11を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図である。なお、この図おいて前述した図3と共通する部分には同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0020】
本実施の形態に係る監視画像記録装置11に設けられた3つのネットワーク接続ポート12〜14は、ネットワーク制御部15により、その帯域が10、100Mbpsで切替可能となっている。通常、ネットワーク接続ポート12〜14の帯域は外部に接続される信号切替器との接続において自動的に設定される。しかしながら、同時にそれらのネットワーク接続ポート12〜14はその帯域を固定する機能を有していることが多く、例えば画像データの送受信が多く発生するネットワーク接続ポート13及び14は自動設定として、信号切替器27及び28との接続において最大帯域が取れるように自動設定とするが、保守が主たる目的となるネットワーク接続ポート12は固定値10Mbpsに設定することができる。
【0021】
このように、保守用のネットワーク接続ポート12は、帯域を他のネットワーク接続ポートより制限した構成をとることが可能となる。更に、制御用パーソナルコンピュータ22は、監視画像記録装置11の全機能を利用することができ、その性能は100Mbpsを使用することが可能なように構成されている。
【0022】
また、監視画像記録装置11の画像データ処理能力が140Mbpsで、ネットワーク接続ポート12の帯域が10Mbps、ネットワーク接続ポート13及び14の帯域が100Mbpsであったとする。このような処理能力を有した監視画像記録装置11で、例えばネットワークカメラ23〜26から送出される画像データが16Mbpsの帯域を有する場合、その合計は64Mbpsになる。仮に、その画像データストリームをネットワーク接続ポート13で受信し、制御用パーソナルコンピュータ22が接続されるネットワーク接続ポート14に送出し、更にネットワーク接続ポート12にも同じ帯域のストリームを送出すると、ストリームの合計は64Mbps×3=192Mbpsになってしまい、監視画像記録装置11の処理能力の140Mbpsを超えてしまう。このため、ネットワーク接続ポート12に接続された保守用パーソナルコンピュータ21が64Mbpsの処理を行ってしまうと、ネットワーク接続用ポート14に接続された制御用パーソナルコンピュータ22で処理できるストリームは12Mbpsに制限されてしまい、監視システムとしての機能・性能に問題が発生する。しかしながら、ネットワーク接続ポート12の帯域が10Mbpsに制限されていれば、130Mbps分の処理能力が監視用に主として用いられるネットワーク接続ポート13及び14に振り分けられ、監視システムの機能・性能を維持することが可能となる。
【0023】
更に、ネットワーク接続用ポート12の機能は、監視画像記録装置11の記録再生システム制御部16によって、設定を確認・変更する機能、ネットワークカメラ23〜26の映像を静止画として取得する機能、記録された画像の一覧を取得する機能など、帯域(性能)を必要としない機能に制限されている。
【0024】
このように本実施の形態の監視画像記録装置11によれば、帯域制限されたネットワーク接続ポート12で提供される機能・性能に制限を設けることにより、ネットワーク接続ポート14に帯域に影響を与えることなく、監視システムの運用と保守を行うことができる。
【0025】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係る監視画像記録装置について説明する。図7は、本実施の形態に係る監視画像記録装置11を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図である。なお、この図では、監視画像記録装置11の構成要素を一部省略しているが、前述した図3と同一であり、共通する部分には同一の符号を付けている。
【0026】
図7において、監視画像記録装置11のネットワーク制御部15は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能とDNS(Domain Name Server)サーバ機能をそれぞれ有している。DHCPサーバ機能とDNSサーバ機能を有する監視画像記録装置11では、監視画像記録装置11と保守用パーソナルコンピュータ21を接続すると、保守用パーソナルコンピュータ21はIPアドレス付与要求を送信する。この要求送信を受け取った監視画像記録装置11は、IPアドレス他のネットワーク接続に必要な情報を返信する。監視画像記録装置11のネットワーク制御部15は、IPアドレスとネットワークカメラ23〜26とを対応付けたIPアドレス変換テーブル31を有している。
【0027】
監視画像記録装置11からの返信を受け取った制御用パーソナルコンピュータ22は、付与されたIPアドレスを自己の設定に反映すると共に、受け取ったことを応答する。このようにDHCPの機能を使用することで自動的に監視画像記録装置11と保守用パーソナルコンピュータ21は通信可能な状態になる。因みに、DHCPサーバは、クライアントからのIPアドレス要求に対し、未使用のものを選択して該クライアントに割り当ている処理を行うものである。DNSサーバは、クライアントにドメイン名とグローバルIPアドレスの情報を提供するものである。
【0028】
次に、DNSサーバ機能について説明する。この場合、ネットワークカメラ23〜26には、例えば以下に示す固有のIPアドレスが付与されているとする。
カメラ23(C1):192.168.0.1
カメラ24(C2):192.168.0.2
カメラ25(C3):192.168.0.3
カメラ26(C4):192.168.0.4
【0029】
ここで、ネットワーク接続ポート12に接続された保守用パーソナルコンピュータ21で、カメラ23(C1)の操作・保守を行うためにアクセスする場合、通常は「IPアドレス192.168.0.1」を保守用パーソナルコンピュータ21に入力しなければならない。しかし、DNSサーバ機能を有している監視画像記録装置11では、IPアドレスを入力することなく、「カメラC1」と入力することでアクセスが可能となる。
【0030】
即ち、図8のフロー図に示すように、保守用パーソナルコンピュータ21を監視画像記録装置11に接続すると、保守用パーソナルコンピュータ21から、DHCPの手順に従ってIPアドレスの要求を送信する(ステップS30)。監視画像記録装置11が保守用パーソナルコンピュータ21からのIPアドレス要求を受信すると、該要求に対してIPアドレスを付与する(ステップS31)。保守用パーソナルコンピュータ21は、受け取ったIPアドレスを自己の設定に反映しつつ、監視画像記録装置11に返信を行う(ステップS32)。この返信により、監視画像記録装置11は、送信したIPアドレスに装置即ち保守用パーソナルコンピュータ21が存在することを認識する(ステップS33)。
【0031】
このように本実施の形態の監視画像記録装置11によれば、監視システムの保守を行う際に、煩雑なネットワーク関連の設定を行うこと無く、またシステム毎に固有のIPアドレスを意識すること無く、カメラ番号などを用いた簡単な方法で監視システムの保守を行うことができる。
【0032】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係る監視画像記録装置について説明する。図9は、本実施の形態に係る監視画像記録装置11を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図である。なお、この図において前述した図3と共通する部分には同一の符号を付けている。
【0033】
本実施の形態では、図9に示すようにネットワーク接続ポート12にIPアドレスなどネットワークの設定を自動的に取得する機能を有した記録媒体41を接続している。なお、記録媒体41としては、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光記録媒体、半導体記録媒体等がある。このような構成のネットワーク型監視システムにおいて、図10に示すメモリマップを用いてその動作を説明する。この図に示すメモリマップは、例としてネットワーク接続ポート12に接続された記録媒体41の記録内容を示すものである。アドレス(000000)から(100000)までの記録領域が存在し、その中にプログラムP1とプログラムP2で示されるファイルが記録されている。ここで、例えばプログラムP1には監視画像記録装置11の設定内容を記録媒体41に書き出す処理手順が記述され、プログラム2には監視画像記録装置11の障害ログを書き出す処理手順が記述されているとする。
【0034】
監視画像記録装置11の記録再生システム制御部16は、ネットワーク接続ポート12に記録媒体41が接続されたことをネットワーク制御部15を介して検出すると、その記録媒体41上に記録された特定のファイルを検索する。プログラムP1やプログラムP2を検出すると、記録再生システム制御部16はその内容を解析し、処理手順に従って処理を行う。監視システムの保守を行うサービスマンは、ネットワークに関する知識を有さなくとも、記録媒体41をネットワーク接続ポート12に接続するだけで、簡単にシステムの保守に必要な情報を取り出すことができる。なお、処理手順を記述したファイルには、記録画像を取り出す手順が記述されていたり、監視画像記録装置11のファームウェアのバージョンアップの手順が記述されていても良い。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、監視画像記録装置をラックマウントに設置する環境でも、ネットワーク環境の構成変更などが行われた場合や監視画像記録装置が接続されたネットワークに障害が発生した場合に対して、極めて容易に操作及び保守を行うことができるといった効果を有し、ネットワーク型監視システムへの適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1に係る監視画像記録装置の外観を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1に係る監視画像記録装置の概略構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1に係る監視画像記録装置を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態1に係る監視画像記録装置の画像データ記録処理を説明するためのフロー図
【図5】本発明の実施の形態1に係る監視画像記録装置の記録済みカメラ画像データの再生処理を説明するためのフロー図
【図6】本発明の実施の形態2に係る監視画像記録装置を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態3に係る監視画像記録装置を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態3に係る監視画像記録装置を用いたネットワーク型監視システムにおけるIPアドレス設定処理を説明するためのフロー図
【図9】本発明の実施の形態4に係る監視画像記録装置を用いたネットワーク型監視システムの基本構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態4に係る監視画像記録装置に記録されたファイルの例を示す図
【図11】従来の監視用ネットワークシステムの概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0037】
11 監視画像記録装置
12、13、14 ネットワーク接続ポート
15 ネットワーク制御部
16 記録再生システム制御部
17 記録媒体インタフェース部
18 記録媒体
21 保守用パーソナルコンピュータ
22 制御用パーソナルコンピュータ
23、24、25、26 ネットワークカメラ
27、28 信号切替器
31 IPアドレス変換テーブル
41 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク経由で配信される画像データを記録する監視画像記録装置であって、
複数のネットワーク接続ポートを有し、そのうちの少なくとも1つのネットワーク接続ポートを他のネットワーク接続ポートと比べて帯域を狭く制限し、且つ該ネットワーク接続ポートを装置本体の前面に設けた監視画像記録装置。
【請求項2】
前記装置本体の前面に設けた前記ネットワーク接続ポートは、他のネットワーク接続ポートに対して機能も制限されている請求項1に記載の監視画像記録装置。
【請求項3】
前記装置本体の前面に設けた前記ネットワーク接続ポートは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバとDNS(Domain Name Server)サーバ夫々の機能と同等の機能を有し、操作又は保守を行うために接続するパーソナルコンピュータのIPアドレスを含むネットワーク設定を自動的に付与し、前記パーソナルコンピュータによる自己の装置や該自己の装置に接続されるカメラへのアクセスを可能とする請求項1又は請求項2に記載の監視画像記録装置。
【請求項4】
前記装置本体の前面に設けた前記ネットワーク接続ポートに、特定の処理手順が記述されたファイルが記録された記録媒体が接続されると、該記録媒体に記録された前記特定の処理手順を自動的に実行する機能を有する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の監視画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−319777(P2006−319777A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−141492(P2005−141492)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】