直立型電気掃除機
【課題】直立型電気掃除機を提供する。
【解決手段】傾く直立体と掃除機ヘッドとを含む直立型電気掃除機を示し、掃除機ヘッドは、直立体に接続され、かつ直立体に固定されたハンドルを用いて床面の全域で操作可能である。電気器具は、可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続されて床の上方を掃除するのに用いるのに適切である実質的に剛性のワンドを更に含む。ワンドは、真空掃除機に搭載されて格納されるように構成され、ワンドの第1の部分が、ハンドルに対して拘束され、ワンドの第2の部分が、直立体の下部部分に対して拘束され、そのためにワンドがこの下部部分に対してハンドルを固定する。
【解決手段】傾く直立体と掃除機ヘッドとを含む直立型電気掃除機を示し、掃除機ヘッドは、直立体に接続され、かつ直立体に固定されたハンドルを用いて床面の全域で操作可能である。電気器具は、可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続されて床の上方を掃除するのに用いるのに適切である実質的に剛性のワンドを更に含む。ワンドは、真空掃除機に搭載されて格納されるように構成され、ワンドの第1の部分が、ハンドルに対して拘束され、ワンドの第2の部分が、直立体の下部部分に対して拘束され、そのためにワンドがこの下部部分に対してハンドルを固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に直立型電気掃除機に関する。本発明は、特に直立型真空掃除機に適用可能であるが、例えば、湿式床掃除機及び洗浄機のような他の直立型電気掃除機にも適用される。
【背景技術】
【0002】
典型的ないわゆる「直立」真空掃除機は、固定掃除機ヘッドを担持する車輪付きヘッドアセンブリと、掃除機ヘッドに対して倒すことができ、かつ床の全域で真空掃除機を操作するためのハンドルを含む「直立」体とを含む。使用時には、ユーザは、ハンドルを把持して、ハンドルがユーザに対して都合のよい高さに配置されるまで直立体を倒し、ユーザは、次に、床上のほこり及び他の屑を収集するためにハンドルを用いて床の全域で真空掃除機を転がすことができる。ほこり及び屑は、真空掃除機に搭載されかつ収容された電動ファンによって掃除機ヘッド上の下向き吸引入口を通って引き込まれる。ここから、汚れ含有空気流は、次に、ほこりが空気から分離された後に比較的清浄な空気が次に大気に排出して戻される真空掃除機に搭載された何らかの種類の分離装置までファンが発生する吸引圧力の下でダクトを通される。分離装置は、バッグ又はサイクロンを含むことができ、空気流から微細粒子を濾過するための1つ又はそれよりも多くのフィルタを含むこともできる。
【0003】
一部の直立掃除機では、直立体は、典型的には、ファン、モータ、分離装置、及びあらゆる関連ダクトを組み込む成形プラスチックから形成された比較的大きな直立ハウジングを含み、これらの機械では、ハウジングは、ハウジングが比較的背が高く、ハンドルが多くの場合にハウジングの上に、場合によってはハウジングの一体成形部品として都合良く設けられるように設計される傾向がある。
他の直立真空掃除機は、大きな主ハウジングを組み込んでおらず、これらの機械では、ハンドルが、多くの場合に代わりに剛性構造スパイン上に設けられる。この種の「開放」型の配置が図1に示されており、図1は、ハンドルbが機械aの後部をほぼ垂直に上がった剛性構造スパインcの上端で支持される型番DC15で現在販売されているDysonの直立真空掃除機の直立真空掃除機aを示している。
【0004】
歴史的には、従来の車輪付き直立真空掃除機は、順次、真っ直ぐに掃除機を押したり引いたりすることによって床の全域で操作され、ハンドルは、従って、主に「プッシュプル式」ハンドルとして機能を果たし、主ハウジング又は剛性構造スパインは、プッシュプル力を直立体を通って下に、最後には掃除機ヘッドに伝達するように作用する。多くの直立真空掃除機は、現在も依然としてこのプッシュプル方式で操作するように設計されている。
【0005】
最近になり、一部の直立真空掃除機上のハンドルは、掃除機に対して何らかの付加的機能性を提供するために直立体の縦軸線の周りで左右に回転するように構成されている。すなわち、図2を参照すると、掃除機aのハンドルbは、掃除機aの操作性能を改良するために操向機構の一部を形成し、簡単には、ハンドルbは、掃除機aが押されているか又は引かれているとスパインcの縦軸線の周りで左右に回転可能であり、ハンドルbの回転は、左又は右に相応に掃除機ヘッドを操向するように構成された操向ヨークと作動可能に接続された操向機構の何らかの中間部分にスパインcを通じて伝達される。この種の操向機構は、欧州特許第1526796号においてより詳細に説明されている。
【0006】
多くの場合、床のレベルの上方を清掃することが望ましい。例えば、棚、階段、又は部屋の上部コーナを清掃することが望ましい場合がある。この目的のために、多くの直立真空掃除機には、現在、可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続された吸引ワンドが付加的に設けられ、「直立」掃除機の方式でなくて「円筒」(又は「キャニスタ」)掃除機の方式で必要に応じて真空掃除機が作動することを可能にする。便宜上、ワンドは、通常は真空掃除機に搭載されて解除可能に格納され、ホース自体は、真空掃除機上のホースの対応する格納長を短縮するために格納式である。
【0007】
比較的大きな主ハウジングがない場合、直立真空掃除機の「開放」型の構造スパインはまた、典型的には、分離装置のための装着支持体としても作用する。すなわち、再度図1を参照すると、真空掃除機aは、掃除機aの前部において装着プラットホームe上に着座してスパインcと係合する手動解除キャッチfによって所定位置に固定された取外し可能構成要素であるいわゆる「サイクロンパック」dを含む。サイクロンパックdは、ほぼ円筒形のほこり収集容器iに給送する関連入口及び出口ダクト(例えば、入口ダクトh)と共に多段サイクロン分離システムgを組み込んでいる。掃除機aの使用中に、ほこり収集容器iは、徐々に分離システムgで分離されたほこり及び屑で満たされ、ほこり収集容器iを空にすることが望ましい時に、サイクロンパックd全体は、キャッチfを手動で押圧することによって解除され、次に、掃除機aからその全体が取り外される。サイクロンパックdが取り外された状態で、容器iは、次に、ほこり収集容器iの上部を通って空にするためにサイクロンパックdの残りの部分から順次切り離すことができ、又はほこり収集容器iの底には、その同じキャッチfを用いて開放することができる捕捉ドア(図示せず)を設けることができる。
【0008】
持ち運びハンドルjは、サイクロンパックdを取扱うためにサイクロンパックdの上に設けられ、この同じ持ち運びハンドルjはまた、サイクロンパックdが掃除機aに搭載されて固定された時に真空掃除機aを持ち上げて運ぶのにも用いることができる。持ち運びハンドルjは、サイクロンパックdを取り外す時の利便性のためにキャッチfの近くに位置し、従って、ユーザが持ち運びハンドルjを用いて掃除機aを持ち上げる時にキャッチfの偶然の押圧を防止するために、キャッチfは、サイクロンパックd全体がスパインcに対して上方に摺動することを可能にし、キャッチfの作動を妨げるように更に構成される。この形式のキャッチ配列は、英国特許第2416483号においてより詳細に説明されている。
【0009】
主ハウジング又は構造スパインは、ハンドルに対して安定支持体をもたらすために、特に、床の全域で掃除機ヘッドを操作するためにハンドルを使用中に十分な曲げ及び捩り剛性を有するように設計される。捩り剛性は、直立体の構造スパイン又は主ハウジングが、直立体の縦軸線の周りの左右のハンドルの回転を操向機構の何らかの中間部分に伝達する必要がある場所で特に望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許第1526796号明細書
【特許文献2】英国特許第2416483号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
改良された直立型電気掃除機の提供を求めることが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明により、傾く直立体と掃除機ヘッドとを含む直立型電気掃除機を提供し、掃除機ヘッドは、直立体に接続され、直立体に固定されたハンドルを用いて床面の全域で操作可能であり、電気器具は、可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続されて床の上方を掃除するのに用いるのに適切である実質的に剛性のワンドを更に含み、ワンドは、真空掃除機に搭載されて格納されるように構成され、ワンドの第1の部分が、ハンドルに対して拘束され、ワンドの第2の部分が、直立体の下部部分に対して拘束されて、ワンドが上述の下部部分にハンドルを固定する。
【0013】
本発明は、従って、ワンドの1次的清掃機能とワンドが電気器具に搭載されて格納されている時の2次的構造機能との両方を組み合わせる二重目的ワンドを有利に提供する。これは、電気器具の直立体上の構造的設計拘束の一部を有利に除去し、例えば、重量及び不可欠な「ライク・フォー・ライク(正味の)」材料費用の低減を可能にする。ハンドルは、それにも関わらず、床の上方を掃除するワンドの操作がハンドルによって妨げられないように、取外し可能なワンドの解除後に直立体上に都合良く保持される。
【0014】
好ましい実施形態では、ワンドの第1及び第2の部分は、それぞれハンドル及び下部部分に対して剛的に拘束される。「剛的に拘束される」とは、十分に拘束されることを意味し、従って、掃除機のハンドルと下部部分の間に他の物理的接続がないと仮定して、ワンド自体が、掃除機の通常の使用中に真空掃除機のハンドルと下部部分の間に有効な運動学的拘束を課す。言い換えれば、ワンドは、たとえハンドルと下部部分の間の全ての他の物理的接続が取り除かれたとしても(仮定で)、電気器具の通常の使用の関連における運動学的な対として真空掃除機のハンドル及び下部部分を直接に連結することができるであろう。
【0015】
ワンドは、電気器具の直立体の下部部分に対してハンドルを固定する。下部部分は、電気器具によって異なる場合がある。例えば、ハンドルが直立体の主ハウジングの上部で支持される場合には、下部部分は、主ハウジング自体の一部、又は代替的に主ハウジングのための支持シャーシ、フレーム、又はブラケットのような電気器具の何らかの他の部分とすることができる。ワンドが主ハウジングの一部にハンドルを固定する場合、これは、主ハウジングの脚又は基部の方向に位置したハウジングの部分とすることができ、又は主ハウジングのより高い部分とすることができる。同様に、ハンドルがスパイン上に装着される場合には、電気器具の下部部分は、スパイン、又はスパインの下端に設けられたモータバケットのような電気器具の何らかの他の部分とすることができる。ハンドルがスパインに対して固定される場合には、これは、例えば、スパインの基部の近く又はスパインの更に高いところとすることができる。
ワンドは、ホースの内側に引っ込めて格納することができ、格納位置に真空掃除機に解除可能に固定されるように構成することができ、ワンドの第2の部分は、ホースの底端部を通って真空掃除機の下部部分に対して拘束される。ホースの底を通ってワンドを拘束することにより、ワンドは、従って、構造的要素として有利に作用し、同時にワンドの格納式機能は、それにも関わらず保持される。
【0016】
ハンドルは、床の全域で掃除機ヘッドを操向するための操向機構の一部を形成することができ、その場合には、直立体の上述の下部部分は、操向軸線の周りでハンドルと共回転するように作動可能な操向機構の中間部分とすることができ、ワンドは、操向軸線に沿って解除可能に固定され、ワンドの上部部分は、上述の操向軸線の周りでハンドルと共回転するように拘束され、ワンドの下部部分は、上述の操向軸線の周りで中間部分と共回転するように拘束される。ワンドは、従って、操向トルクをハンドルから上述の中間部分に伝達するための操向機構の構造的部分を有利に形成する。ワンドが格納式である場合、格納されたワンドの下部部分は、中間部分に対して固定された伝達カラーを通って延びることができ、伝達カラーの内周は、操向軸線の周りのワンドの回転を中間部分上に伝達するためにワンドの下部部分と係合するように構成される。
【0017】
ハンドルの重量は、ハンドルが、取外し可能ワンドの取り外し後にハンドルの作動高さから落ちないように、ハンドル支持体によって直立体上に支持することができる。ハンドル支持体は、細長支持要素とするのがよい。細長支持要素は、直立体上の主ハウジングの上部から延びることができ、又は代替的にスパインの形態にすることができる。スパインは、図1に示す剛性構造スパインcに類似して、場合によっては操向軸線に沿って直立体の後部を上方に延びることができる。しかし、剛性構造スパインcと異なり、スパイン又は他の細長支持要素は、ワンドが直立体から取り外される時にそれが依然としてハンドルの重量に耐えることが可能であれば可撓性とすることができ、例えば、ハンドルによって掃除機の操向を助けるためのハンドルに対するいずれの作動的曲げ又は捩り剛性も提供する必要はない。
【0018】
細長支持要素は、縦方向チャンネルを形成することができ、ワンド及び/又はホースは、チャンネルに解除可能に固定するように構成される。これは、特に空間効率の良い配列と考えられ、ワンドは、細長支持要素内に実質的に引っ込められる。細長支持要素に課せられた構造的拘束の低減により、縦方向チャンネルは、全体として直立体の構造的一体性又は性能を損なうことなく有利に比較的深くすることができる。一実施形態では、細長支持要素は、「湾曲した(wrap around)」スパインの形態にすることができる。
【0019】
ワンドの第1の部分と、ハンドル自体又はハンドル支持体のいずれかとは、緊密滑り嵌めにおいて互いに解除可能に固定するように構成することができ、この緊密滑り嵌めは、ハンドルに対してワンドの第1の部分に上述の拘束を課す。
ワンドは、ワンドが下部部分に対してハンドルの頂部を固定するように、ハンドルの最上部分で又はその近くでハンドルと解除可能に係合するように構成することができる。
【0020】
直立型電気掃除機のハンドルと下部部分の間のいずれの望ましくない可撓性も、掃除機の下部部分に対してハンドルを構造的に固定するワンドを用いることによって有意に低減されるか又は排除することができるように想定されている。しかし、ハンドルが電気掃除機のスパイン上に装着される場合には、スパインは、ほこり収集容器又は必要に応じてほこり収集容器を組み込むより大きな取外し可能構成要素によって実質的に付加的に固定することができる。従って、電気器具は、電気器具のスパインに解除可能に固定された実質的に剛性の取外し可能構成要素の少なくとも一部を形成するほこり又は汚れ収集容器を更に含むことができ、構成要素の基部は、真空掃除機の下部部分に対して固定され、構成要素の上部部分は、取外し可能構成要素がスパインに対して構造的絞め具として作用するようにスパインのある一定の区画に対して固定される。
ここで、添付図面を参照し、一例として本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来の直立真空掃除機を示す側面図である。
【図2】床の全域で左及び右に操向される図1の従来の直立真空掃除機を示す斜視図である。
【図3】本発明による直立真空掃除機の斜視図である。
【図4】図3に示す直立真空掃除機の背面図である。
【図5】図3に示す直立真空掃除機の側面図である。
【図6】サイクロンパックが取り外された状態の図3に示す直立真空掃除機の断面側面図である。
【図7】ワンド及びホースアセンブリの解除を示す図3に示す直立真空掃除機の背面斜視図である。
【図8】図3に示す掃除機のいくつかの部分、特に、掃除機ヘッド、接続ヨーク、掃除機の直立体の一部、及びホイールの分解組立図である。
【図9】組立構成における図3の様々な部分を示すが、ホイールを省略した斜視図である。
【図10】図3に示す直立真空掃除機を直立掃除モードで用いるための倒した位置にある時に示す側面図である。
【図11a】ワンドが収容位置にある時にワンドの上部部分が掃除機に取り付けられる方法を示す図3に示す掃除機の上部部分の概略斜視図である。
【図11b】ワンドが収容位置にある時にワンドの上部部分が掃除機に取り付けられる方法を示す図3に示す掃除機の上部部分の概略斜視図である。
【図11c】ワンドが収容位置にある時にワンドの上部部分が掃除機に取り付けられる方法を示す図3に示す掃除機の上部部分の概略斜視図である。
【図12】サイクロンパック及びホースが省略された状態の図3に示す掃除機の背面斜視図である。
【図13】ワンドの伝達カラーとの係合を示す図12の一部の拡大図である。
【図14】再度サイクロンパックを取り外した状態の図3に示す掃除機の一部の更に別の斜視図である。
【図15】図3に示す掃除機のハンドルを示す斜視図である。
【図16】直立掃除モードで掃除機を使用中にユーザが典型的にハンドルを保持する方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図3から5を参照すると、直立真空掃除機1は、下向き吸引入口(図示せず)を組み込む掃除機ヘッド2、掃除機ヘッド2のすぐ後に装着された比較的大きな1対のドーム形ホイール3、直立体4、及び可撓性伸縮ホース6によって直立体4上の吸引入口に接続された吸引ワンド5を含む。
直立体4は、吸引入口及びサイクロンパック7の形態の分離装置で吸引圧力を発生させるための電動ファン(図示せず)を含み、これは、電動ファンによって掃除機1に引き込まれたほこり含有空気流からほこりを分離して堆積させるために吸引入口の下流に位置する。サイクロンパック7は、直立体4の後部で上方に延びるスパイン8の前部に解除可能に固定され、ハンドル9は、スパイン8の上端で支持される。
【0023】
図3から5では、ワンド5は、収容位置に示されている。この位置では、ホース6は、完全に引っ込められて格納され、ワンド5は、次に、ホース6(図6参照)の内側に伸縮的に引っ込められて格納される。ワンド5及びホース6の両方は、スパイン8の後部を上方に延びてハンドル9の後部を上方に延び続けた比較的深い凹部8aに沿って着座する。使用時には、ワンド5は、図7に示すように収容位置から手動で解除され、ホース6が完全に延びるまでホース6の内側から伸縮的に延びることができる。解除可能キャッチ(図示せず)は、ワンド5をこの完全に伸張した位置に自動的に固定するために設けられる。ワンドの解除後に、ハンドル9は、スパイン8によって直立体4の残りの部分に固定されたままである。
【0024】
直立体4は、ホイール3を貫通して延びる「リクライン軸線」Rの周りの掃除機ヘッド2に対する倒す移動のために掃除機ヘッド2に機械的に連結される。直立体4のこの倒す移動は、図8及び9に示す連結ヨーク10によって可能になる。連結ヨーク10は、直立体4の下端における円筒モータバケット11を掃除機ヘッド2の後部に接続する。モータバケット11は、縦軸線が「リクライン軸線」Rに沿って延びるように横方向に配列され、「リクライン軸線」Rの周りで相対回転するためにヨーク10の分岐後部区画のアーム12と13の間に回転可能に装着される。ヨーク10の前部部分は、次に、掃除機ヘッド2の後部に接続され、ホイール3は、アーム12、13の外側に設けられた1対のスタブ車軸12a、13a上に装着される。ホイール3及び掃除機ヘッド2は、従って、モータバケット11に対して「三脚」支持基部を実質的に形成し、モータバケット11は、次に、図9及び10に示すようにホイール3及び掃除機ヘッド2に対して「リクライン軸線」Rの周りの倒す移動のために直立体4の残りの部分を支持する。
【0025】
入口ダクト14は、サイクロンパック7(図4及び5)に流体連通される。切換弁15(図6)は、使用時に、電動ファンが汚れ含有空気を掃除機ヘッド2を通して引き込むように掃除機ヘッド2上の吸引入口に接続されたヘッドダクト16か、又は電動ファンが代わりに汚れ含有空気をワンド5を通して引き込むようにワンド5の端部で吸引入口に接続されたワンドダクト17のいずれかに入口ダクト14を選択的に連結する。
ヘッドダクト16及びワンドダクト17は、ホイール3の内部容積の内側に都合良く配列され、掃除機1の外側で可視のダクトの量を制限するが、これは不可欠なものではなく、機外ダクト方式も等しく用いることができると考えられる。
【0026】
使用時に、入口ダクト14を通過する汚れ含有空気は、接線方向入口7aを通ってサイクロンパック7に入る。ほこりの大部分は、次に、サイクロンパック7の一部を形成するほこり収集容器18に最終的に堆積される前に、一連のサイクロンによってサイクロンパック7の内側に従来の方式で空気流から分離される。比較的清浄な空気は、その後、サイクロンパック7の基部の出口を通って下方に排出され、ここで、それは、モータバケット11を通過し、次に、ホイール3の一方の排出孔3aを通って出る。モータ前及び後フィルタ(図示せず)は、空気流が大気に排出されて戻る前に空気流から微細粒子を除去するように、それぞれサイクロンパック7及びホイール3の内部容積の内側に設けられる。ほこり収集容器18が満たされた状態で、サイクロンパック7全体は、キャッチ28によって解除することができ、容器18は、その後、従来の方式で空にすることができる。
【0027】
掃除機1は、主に床面の掃除に用いる通常の「直立」モードと、主に床面より高い位置の掃除に用いる「円筒」モードとの2つの作動モードを有する。
「円筒」モードでは、切換弁15は、ワンド5が、いわゆる「円筒」(又は「キャニスタ」)掃除機のような方式で床面より高い位置を掃除するようにユーザによって解除して操作することができることを意図し、電動ファンが、ワンド5を通ってほこり含有空気を引き込むように作動するように、入口ダクト14をワンドダクト17に連結する。伸縮ホース6は、ワンド5の有効到達範囲を増大させ、ワンド5は、従って、例えば、部屋の上部コーナ、又は場合によってはホース6の伸縮比に応じて一続きの階段の上部に到達するように用いることができる。
【0028】
「円筒」モードで掃除機1の使用中に、掃除機1は、図7に示す完全直立位置に保たれ、直立体4は、実質的に垂直に延びている。この完全直立位置で掃除機1を安定させるために、ホイール3の背後の床と係合するスタンド19が設けられる(図3から6も参照)。
通常の「直立」モードでは、切換弁15は、電動ファンが、代わりにほこり含有空気を掃除機ヘッド2を通して引き込むように作動するように、入口ダクト14をヘッドダクト16に連結する。このモードで掃除機1を使用するために、ユーザは、ハンドル9を把持し、次に、直立体4を掃除機ヘッド2に対して倒し(図10参照)、ユーザは、次に、ホイール3上の床の全域で掃除機1の残りの部分と共に掃除機ヘッド2を都合良く転がすことができる。スタンド19は、スタンド19が床の全域で掃除機1を滑らかに転がすことを妨害しないように、直立掃除モードでは上昇される。
【0029】
スタンド19及び切換弁15の正確な構成及び作動は、本発明とは無関係であり、あらゆる適切な構成を用いることができる。例えば、スタンド19は、スタンド19及び切換弁15が互いに協調して移動するように、直立体4を倒すことによって作動させることができ、及び/又は切換弁15に連結することができるスタンド19を上げたり下げたりするための半又は全自動機構を組み込むことができる。
【0030】
掃除機1は、半球ホイール3が適切な場合に左又は右へ実質的に傾けられるように、単にハンドル9を用いることによって直立モードで床の全域で操向され、スパイン8(図9及び10)の上方に延びる縦軸線Sの周りで全直立体4を回転させることができる。軸線Sの周りの直立体4の回転移動は、モータバケット11を通ってヨーク10(図9参照)を通じてホイール3に伝達される。同様に、ヨーク10に接続された掃除機ヘッド2の対応する傾き移動を防止するために、掃除機ヘッド2は、「自己レベル軸線」Lの周りで相対回転するようにヨーク10の前部部分に回転可能に接続される。従って、ホイール3及びヨーク10が傾けられると、掃除機ヘッド2は、軸線Lの周りでそれ自体の重量の下で自由に反転する。軸線Lの周りの掃除機ヘッド2のこの反転移動は、軸線Rの周りの掃除機ヘッド2の「ヒンジ」作用と組み合わされて、掃除機ヘッド2が、ホイール3が左から右に傾けられる時に床と平面平行接触状態で左又は右に戻ることを保証する。掃除機ヘッド2は、従って、掃除機1が左及び右へ操向される時に床面との接触状態に維持することができる。
【0031】
直立モードで掃除機1の使用中に、ワンド5は、掃除機1に搭載されて収容位置に保たれ、ホース6及びワンド5は、スパイン8の凹部8aに着座して軸線Sに沿って延びる。凹部8aの比較的深い性質は、空間効率の良い収容位置にワンド5を有利に収容するが、それはまた、スパイン8の捩り及び曲げ剛性を有意に低減する傾向がある。これは、特に、スパイン8がプラスチックである場合に問題になる可能性がある。この剛性の低減をオフセットするために、ワンド5は、それが以下のように構造的に作用してモータバケット11に対してハンドル9を固定するように掃除機1上に収容される。
【0032】
最初に図11aから11cを参照すると、ワンド5の上端は、ハンドル9に対してワンド5の対応する上部部分を拘束する緊密滑り嵌めにおいてハンドル9の後部部分と係合する。ワンド5は、ハンドル9の後部上の凹部8aに設けられた対応する縦方向リブ9a、9bと係合する1対の縦方向係合リブ5a、5bによってハンドル9に装着される。リブ5a、9bのみを図11aで明瞭に見ることができる。それぞれのリブ5a、9a及び5b、9bと係合するように、ワンド5は、図11bに示すようにリブ5a、5bがそれぞれのリブ9a、9bのすぐ上に位置した状態で、最初に凹部8aに位置し、ホース6の内側に殆ど完全に引っ込められて格納される。ワンド5は、次に、リブ5a、5bが、図11cに示すようにワンド5をハンドル9に剛的に固定するためにリブ9a、9bの前部に位置するように、ワンド5の完全格納位置に対して下方に摺動することができる。リブ5a、5bとの係合を緩和するために、リブ9a、9bの各々は、リブ9a、9bの前部のリブ5a、5bを案内するためにその上部部分が傾斜部分(その1つの傾斜部分9eのみが示されている)で終端する。
【0033】
掃除機1の場合には、ワンド5の上部部分は、ハンドル9の最上部分9dから途中までハンドル9と係合するが、ワンド5は、追加的に又は代替的に、必要に応じてハンドルの最上部分9dの領域でハンドルと係合し、ハンドル9の捩りを低減することができる。同様に、ハンドル9が実質的にスパイン8よりも剛性であった場合、ワンド5は、モータバケット11に対してハンドルを依然として実質的に固定しながら、ハンドル9の基部のすぐ下でスパイン8の後部と係合することができる。
ワンド5の上端には、ワンド5が図11cに示す収容位置にある時にハンドル9に対してより「仕上がった」外観をもたらすように輪郭を描かれたシュラウド5cが設けられる。ヒンジキャップ9cも、ハンドル9の上部に設けられる。
【0034】
ここで、図6、12、及び13を参照すると、伝達カラー21が、ホース6(ホース6は、明確にするために図12及び13では省略されている)の上端において直立体4上に設けられる。伝達カラー21は、モータバケット11に剛的に接続され、図13で最も良く見ることができる1対の直径方向に向かい合ったキーイング要素21a、21bが設けられる。キーイング要素21a、21bは、ワンド5がホース6の内側の完全格納位置にある時に、ワンド5の下端上に形成された対応する盲キー溝5d、5eに差し込まれるように構成される。この位置では、キーイング要素21a、21bは、伝達カラー21に対して及び従ってモータバケット11に対してワンド5の下端を拘束する。
【0035】
リブ5a、5bは、ワンド5が、リブ5a、5bをリブ9a、9bと係合させるためにホース6の内側に引っ込められて格納される時に、キー要素5c、5dが、伝達カラー21上のキーイング要素21a、21bと係合するために整列するように、キー溝21a、21bに対して向けられる。従って、ワンド5が、掃除機1に搭載されて収容される時に、ワンド5の上部部分は、ハンドル9に対して拘束され、ワンド5の下部部分は、モータバケット11に対して拘束される(この場合は伝達カラー21を通じて)。ワンド5自体は、スパイン8よりも実質的に剛性であり、可撓性に劣る。その結果、ワンド5は、ハンドル9とモータバケット11の間で構造的絞め具として作用し、例えば、直立掃除モードで掃除機1の使用中にスパイン8の全体の屈曲を有意に低減する。
【0036】
伝達カラー21のキーイング作用は、ワンド5の縦軸線の周りでワンド5及びモータブラケット11の相対回転を防止する(又は、少なくとも有意に制限する)ように作用する。同様に、リブ5a、5b、9a、9bは、ワンド5の縦軸線の周りでワンド5及びハンドル9の相対回転を防止する(又は、少なくとも有意に制限する)ように作用する。ワンド5は、すなわち、掃除機1のための操向機構の構造的構成要素を更に形成し、ワンド5の縦軸線に沿った手動操向トルクをハンドル9からモータバケット11に伝達するように作用する。
【0037】
ワンド5は、リブ5a、5bがリブ9a、9bから外れ、キー溝5c、5dが伝達カラー21上のキーイング要素21a、21bとの係合から滑って出るまでワンド5をホース6の内側で上方に単に摺動させることにより、ワンド5の収容位置に搭載された状態から都合良く解除することができる。ワンド5の構造的機能は、従って、ワンド5の容易な解除を妨げない。
伝達カラー21は、軸線Sの周りで共回転するためにワンド5をモータバケット11に対して剛的に拘束する。リブ5a、5b、9a、9bは、ワンド5に対して僅かに多くの可撓性拘束を提供し、軸線Sの周りでワンド5及びハンドル9の非常に限られた程度の相対回転を可能にする。ワンド5及びハンドル9のこの非常に小さな相対回転が不十分と考えられる場合、リブ5a、5b、9a、9bは、ワンド5もハンドル9に対して剛的に拘束されるように別の配列と置換することができるであろう。例えば、スパインは、ワンド5をスパイン8又はハンドル9に剛的に締結するための何らかの種類の解除可能な締結配列を組み込むことができる。
いずれにせよ、ワンドがリブ及び/又は伝達カラーを用いて拘束されることは不可欠なものではなく、他の拘束配列を必要に応じて用いることができる。
【0038】
直立型電気掃除機のハンドルと下部部分の間のいずれの望ましくない可撓性も、ワンドを用いることによって有意に低減するか又は排除され、掃除機の下部部分に対してハンドルを構造的に固定することができるように想定されている。しかし、ハンドルが電気掃除機のスパイン上に装着される場合には、スパインは、ほこり収集容器又はほこり収集容器を組み込むより大きな取外し可能な構成要素によって更に固定することができる。
【0039】
例えば、掃除機1の場合には、スパイン8は、サイクロンパック7(これは、ほこり収集容器18を組み込む)によってモータバケット11に対して更に固定される。これは、サイクロンパック7が掃除機1に搭載されて装着される時に、サイクロンパック7がスパイン8及びモータバケット11の両方に対して固定的に拘束されることを保証することによって達成される。
サイクロンパック7は、解除キャッチが係合する時に、キャッチがサイクロンパック7をスパイン8に剛的に係止し、特に、英国特許第2416483号に説明されたキャッチ配列に関連付けられた摺動移動がないように解除キャッチ28を適切に構成することにより、スパイン8に対して固定的に拘束される。
【0040】
図6及び14を参照すると、サイクロンパック7は、サイクロンパック7の基部の下側に設けられた円形出口ダクト(見えない)によってモータバケット11に対して固定的に拘束される。この円形出口ダクトは、モータバケット11に剛的に接続したモータ空気入口ダクト23の内側の緊密滑り嵌めで受け入れられ、サイクロンパック7をモータバケット11の内側のモータに連結する貫通ダクトを形成する。モータ空気入口ダクト23の内径は、上部で減少され、サイクロンパック7の基部上の円形出口ダクトの下側に対して当接する段部23aをもたらす。円形出口ダクトは、従って、装着差込口として作用し、サイクロンパック7は、モータバケット11によって間接的に実質的に支持される。モータ空気入口ダクト23には、サイクロンパック7を(間接的に)装着バケット11に差し込むために、サイクロンパック7上の円形出口ダクトの下側に切り込まれた対応するノッチと係合する1対の直径方向に向かい合ったキー部材23b、23cが更に設けられる。密封ガスケット(図示せず)は、サイクロンパック上の出口ダクトとモータ入口ダクト23の間に設けることができる。
【0041】
ハンドル9は、掃除機1を操向するために特にユーザが直立体4の縦軸線の周りでハンドル9を回転している時にハンドル9がユーザにとって快適であるように構成される。
ハンドル9は、この場合にスパイン8の同軸延長部を形成するステム部分24と、前方へ延びる取っ手部分25とを組み込んでいる。
前方に延びる取っ手部分25の具備は、ユーザがワンド5の縦軸線の周りでハンドル9を都合よく回転させることを可能にし、従って、操向トルクを軸線Sに沿ってハンドル9からモータバケット11に有効に伝達する(ワンド5を通じて)。
【0042】
直立体4の最も重い構成要素は、モータバケット11の内側にファンと共に収容されたモータである。「リクライン軸線」Rの周りで直立体4の質量中心のモーメントアームを最小にするために、モータバケット11は、図9に示すように「リクライン軸線」Rと同軸に配列される。それにも関わらず、直立体4の質量中心は、「リクライン軸線」Rの上方のどこかに位置する傾向があることになり、実際に、これは、直立体4の自由なリクラインを促進するためには好ましい。直立体4の重量は、従って、前方に延びる取っ手部分25をユーザの方向に引き下ろす傾向がある「リクライン軸線」Rの周りでトルクを働かせる。取っ手部分25がその結果ユーザの握りの下を通って滑り出るのを防止する(又は、その機会を少なくとも有意に低減する)ために、取っ手部分25の前方端部には、図16に示すようにユーザの握り29の上部の当接面をもたらす横方向当接フランジ26が設けられる。これは、傾く直立体4の重量を支えるのに必要な必須のグリップ圧を低減する。更に、当接フランジ26はまた、ユーザがハンドル9を回転させる時にユーザの握りをフランジ26の下側に単にぶつけることによってユーザがワンド5の縦軸線の周りでハンドル9のてこ作用を増大させるのに利用することができるユーザの握りの上部のための有効な「トルク担持」面をもたらすことが見出されている。
【0043】
取っ手部分25は、真っ直ぐである。真っ直ぐな取っ手部分は、ハンドルが掃除機の直立体の縦軸線の周りで回転する時にユーザの手が湾曲取っ手の「上部にわたって」転がる傾向がある一般的に直立真空掃除機上に設けられる従来の湾曲取っ手部分と比べて、ワンド5の縦軸線の周りでハンドル9を回転させる時にユーザに対してより良好なてこ作用を提供することが見出されている。真っ直ぐな取っ手部分25は、特に、それを当接フランジ26と組み合わせて用いる時にユーザに対して良好なてこ作用を提供するように見える。
取っ手部分25は、湾曲上面25a、湾曲下側面25b、及び相対する真っ直ぐな側面25c及び25d(図15)を含み、断面で見るとレーストラックプロフィールを有する。このレーストラック断面プロフィールは、特に、ユーザに対して、特に、取っ手部分25の真っ直ぐな縦方向プロフィールと組み合わせた時に快適な握りを提供することが見出されている。
【0044】
取っ手部分25は、ワンド5の縦軸線(これは、直立体4に対する作動操向軸線を表す)に対して75度の角度で延びている。この場合には、スパイン8およびステム部分24の各々は、ワンド5に平行して延び、取っ手部分25も、従って、スパイン8及びステム部分24に対して75度の角度で延びている(図16)。
真っ直ぐな平たい固定支柱27は、ステム部分24に対して取っ手部分25を固定してハンドル9の剛性を増大させるために、フランジ26の下縁からステム部分24の基部まで下方かつ後方に延びている。
【符号の説明】
【0045】
1 直立真空掃除機
2 掃除機ヘッド
3 1対のドーム形ホイール
4 直立体
5 吸引ワンド
6 可撓性伸縮ホース
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に直立型電気掃除機に関する。本発明は、特に直立型真空掃除機に適用可能であるが、例えば、湿式床掃除機及び洗浄機のような他の直立型電気掃除機にも適用される。
【背景技術】
【0002】
典型的ないわゆる「直立」真空掃除機は、固定掃除機ヘッドを担持する車輪付きヘッドアセンブリと、掃除機ヘッドに対して倒すことができ、かつ床の全域で真空掃除機を操作するためのハンドルを含む「直立」体とを含む。使用時には、ユーザは、ハンドルを把持して、ハンドルがユーザに対して都合のよい高さに配置されるまで直立体を倒し、ユーザは、次に、床上のほこり及び他の屑を収集するためにハンドルを用いて床の全域で真空掃除機を転がすことができる。ほこり及び屑は、真空掃除機に搭載されかつ収容された電動ファンによって掃除機ヘッド上の下向き吸引入口を通って引き込まれる。ここから、汚れ含有空気流は、次に、ほこりが空気から分離された後に比較的清浄な空気が次に大気に排出して戻される真空掃除機に搭載された何らかの種類の分離装置までファンが発生する吸引圧力の下でダクトを通される。分離装置は、バッグ又はサイクロンを含むことができ、空気流から微細粒子を濾過するための1つ又はそれよりも多くのフィルタを含むこともできる。
【0003】
一部の直立掃除機では、直立体は、典型的には、ファン、モータ、分離装置、及びあらゆる関連ダクトを組み込む成形プラスチックから形成された比較的大きな直立ハウジングを含み、これらの機械では、ハウジングは、ハウジングが比較的背が高く、ハンドルが多くの場合にハウジングの上に、場合によってはハウジングの一体成形部品として都合良く設けられるように設計される傾向がある。
他の直立真空掃除機は、大きな主ハウジングを組み込んでおらず、これらの機械では、ハンドルが、多くの場合に代わりに剛性構造スパイン上に設けられる。この種の「開放」型の配置が図1に示されており、図1は、ハンドルbが機械aの後部をほぼ垂直に上がった剛性構造スパインcの上端で支持される型番DC15で現在販売されているDysonの直立真空掃除機の直立真空掃除機aを示している。
【0004】
歴史的には、従来の車輪付き直立真空掃除機は、順次、真っ直ぐに掃除機を押したり引いたりすることによって床の全域で操作され、ハンドルは、従って、主に「プッシュプル式」ハンドルとして機能を果たし、主ハウジング又は剛性構造スパインは、プッシュプル力を直立体を通って下に、最後には掃除機ヘッドに伝達するように作用する。多くの直立真空掃除機は、現在も依然としてこのプッシュプル方式で操作するように設計されている。
【0005】
最近になり、一部の直立真空掃除機上のハンドルは、掃除機に対して何らかの付加的機能性を提供するために直立体の縦軸線の周りで左右に回転するように構成されている。すなわち、図2を参照すると、掃除機aのハンドルbは、掃除機aの操作性能を改良するために操向機構の一部を形成し、簡単には、ハンドルbは、掃除機aが押されているか又は引かれているとスパインcの縦軸線の周りで左右に回転可能であり、ハンドルbの回転は、左又は右に相応に掃除機ヘッドを操向するように構成された操向ヨークと作動可能に接続された操向機構の何らかの中間部分にスパインcを通じて伝達される。この種の操向機構は、欧州特許第1526796号においてより詳細に説明されている。
【0006】
多くの場合、床のレベルの上方を清掃することが望ましい。例えば、棚、階段、又は部屋の上部コーナを清掃することが望ましい場合がある。この目的のために、多くの直立真空掃除機には、現在、可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続された吸引ワンドが付加的に設けられ、「直立」掃除機の方式でなくて「円筒」(又は「キャニスタ」)掃除機の方式で必要に応じて真空掃除機が作動することを可能にする。便宜上、ワンドは、通常は真空掃除機に搭載されて解除可能に格納され、ホース自体は、真空掃除機上のホースの対応する格納長を短縮するために格納式である。
【0007】
比較的大きな主ハウジングがない場合、直立真空掃除機の「開放」型の構造スパインはまた、典型的には、分離装置のための装着支持体としても作用する。すなわち、再度図1を参照すると、真空掃除機aは、掃除機aの前部において装着プラットホームe上に着座してスパインcと係合する手動解除キャッチfによって所定位置に固定された取外し可能構成要素であるいわゆる「サイクロンパック」dを含む。サイクロンパックdは、ほぼ円筒形のほこり収集容器iに給送する関連入口及び出口ダクト(例えば、入口ダクトh)と共に多段サイクロン分離システムgを組み込んでいる。掃除機aの使用中に、ほこり収集容器iは、徐々に分離システムgで分離されたほこり及び屑で満たされ、ほこり収集容器iを空にすることが望ましい時に、サイクロンパックd全体は、キャッチfを手動で押圧することによって解除され、次に、掃除機aからその全体が取り外される。サイクロンパックdが取り外された状態で、容器iは、次に、ほこり収集容器iの上部を通って空にするためにサイクロンパックdの残りの部分から順次切り離すことができ、又はほこり収集容器iの底には、その同じキャッチfを用いて開放することができる捕捉ドア(図示せず)を設けることができる。
【0008】
持ち運びハンドルjは、サイクロンパックdを取扱うためにサイクロンパックdの上に設けられ、この同じ持ち運びハンドルjはまた、サイクロンパックdが掃除機aに搭載されて固定された時に真空掃除機aを持ち上げて運ぶのにも用いることができる。持ち運びハンドルjは、サイクロンパックdを取り外す時の利便性のためにキャッチfの近くに位置し、従って、ユーザが持ち運びハンドルjを用いて掃除機aを持ち上げる時にキャッチfの偶然の押圧を防止するために、キャッチfは、サイクロンパックd全体がスパインcに対して上方に摺動することを可能にし、キャッチfの作動を妨げるように更に構成される。この形式のキャッチ配列は、英国特許第2416483号においてより詳細に説明されている。
【0009】
主ハウジング又は構造スパインは、ハンドルに対して安定支持体をもたらすために、特に、床の全域で掃除機ヘッドを操作するためにハンドルを使用中に十分な曲げ及び捩り剛性を有するように設計される。捩り剛性は、直立体の構造スパイン又は主ハウジングが、直立体の縦軸線の周りの左右のハンドルの回転を操向機構の何らかの中間部分に伝達する必要がある場所で特に望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許第1526796号明細書
【特許文献2】英国特許第2416483号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
改良された直立型電気掃除機の提供を求めることが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明により、傾く直立体と掃除機ヘッドとを含む直立型電気掃除機を提供し、掃除機ヘッドは、直立体に接続され、直立体に固定されたハンドルを用いて床面の全域で操作可能であり、電気器具は、可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続されて床の上方を掃除するのに用いるのに適切である実質的に剛性のワンドを更に含み、ワンドは、真空掃除機に搭載されて格納されるように構成され、ワンドの第1の部分が、ハンドルに対して拘束され、ワンドの第2の部分が、直立体の下部部分に対して拘束されて、ワンドが上述の下部部分にハンドルを固定する。
【0013】
本発明は、従って、ワンドの1次的清掃機能とワンドが電気器具に搭載されて格納されている時の2次的構造機能との両方を組み合わせる二重目的ワンドを有利に提供する。これは、電気器具の直立体上の構造的設計拘束の一部を有利に除去し、例えば、重量及び不可欠な「ライク・フォー・ライク(正味の)」材料費用の低減を可能にする。ハンドルは、それにも関わらず、床の上方を掃除するワンドの操作がハンドルによって妨げられないように、取外し可能なワンドの解除後に直立体上に都合良く保持される。
【0014】
好ましい実施形態では、ワンドの第1及び第2の部分は、それぞれハンドル及び下部部分に対して剛的に拘束される。「剛的に拘束される」とは、十分に拘束されることを意味し、従って、掃除機のハンドルと下部部分の間に他の物理的接続がないと仮定して、ワンド自体が、掃除機の通常の使用中に真空掃除機のハンドルと下部部分の間に有効な運動学的拘束を課す。言い換えれば、ワンドは、たとえハンドルと下部部分の間の全ての他の物理的接続が取り除かれたとしても(仮定で)、電気器具の通常の使用の関連における運動学的な対として真空掃除機のハンドル及び下部部分を直接に連結することができるであろう。
【0015】
ワンドは、電気器具の直立体の下部部分に対してハンドルを固定する。下部部分は、電気器具によって異なる場合がある。例えば、ハンドルが直立体の主ハウジングの上部で支持される場合には、下部部分は、主ハウジング自体の一部、又は代替的に主ハウジングのための支持シャーシ、フレーム、又はブラケットのような電気器具の何らかの他の部分とすることができる。ワンドが主ハウジングの一部にハンドルを固定する場合、これは、主ハウジングの脚又は基部の方向に位置したハウジングの部分とすることができ、又は主ハウジングのより高い部分とすることができる。同様に、ハンドルがスパイン上に装着される場合には、電気器具の下部部分は、スパイン、又はスパインの下端に設けられたモータバケットのような電気器具の何らかの他の部分とすることができる。ハンドルがスパインに対して固定される場合には、これは、例えば、スパインの基部の近く又はスパインの更に高いところとすることができる。
ワンドは、ホースの内側に引っ込めて格納することができ、格納位置に真空掃除機に解除可能に固定されるように構成することができ、ワンドの第2の部分は、ホースの底端部を通って真空掃除機の下部部分に対して拘束される。ホースの底を通ってワンドを拘束することにより、ワンドは、従って、構造的要素として有利に作用し、同時にワンドの格納式機能は、それにも関わらず保持される。
【0016】
ハンドルは、床の全域で掃除機ヘッドを操向するための操向機構の一部を形成することができ、その場合には、直立体の上述の下部部分は、操向軸線の周りでハンドルと共回転するように作動可能な操向機構の中間部分とすることができ、ワンドは、操向軸線に沿って解除可能に固定され、ワンドの上部部分は、上述の操向軸線の周りでハンドルと共回転するように拘束され、ワンドの下部部分は、上述の操向軸線の周りで中間部分と共回転するように拘束される。ワンドは、従って、操向トルクをハンドルから上述の中間部分に伝達するための操向機構の構造的部分を有利に形成する。ワンドが格納式である場合、格納されたワンドの下部部分は、中間部分に対して固定された伝達カラーを通って延びることができ、伝達カラーの内周は、操向軸線の周りのワンドの回転を中間部分上に伝達するためにワンドの下部部分と係合するように構成される。
【0017】
ハンドルの重量は、ハンドルが、取外し可能ワンドの取り外し後にハンドルの作動高さから落ちないように、ハンドル支持体によって直立体上に支持することができる。ハンドル支持体は、細長支持要素とするのがよい。細長支持要素は、直立体上の主ハウジングの上部から延びることができ、又は代替的にスパインの形態にすることができる。スパインは、図1に示す剛性構造スパインcに類似して、場合によっては操向軸線に沿って直立体の後部を上方に延びることができる。しかし、剛性構造スパインcと異なり、スパイン又は他の細長支持要素は、ワンドが直立体から取り外される時にそれが依然としてハンドルの重量に耐えることが可能であれば可撓性とすることができ、例えば、ハンドルによって掃除機の操向を助けるためのハンドルに対するいずれの作動的曲げ又は捩り剛性も提供する必要はない。
【0018】
細長支持要素は、縦方向チャンネルを形成することができ、ワンド及び/又はホースは、チャンネルに解除可能に固定するように構成される。これは、特に空間効率の良い配列と考えられ、ワンドは、細長支持要素内に実質的に引っ込められる。細長支持要素に課せられた構造的拘束の低減により、縦方向チャンネルは、全体として直立体の構造的一体性又は性能を損なうことなく有利に比較的深くすることができる。一実施形態では、細長支持要素は、「湾曲した(wrap around)」スパインの形態にすることができる。
【0019】
ワンドの第1の部分と、ハンドル自体又はハンドル支持体のいずれかとは、緊密滑り嵌めにおいて互いに解除可能に固定するように構成することができ、この緊密滑り嵌めは、ハンドルに対してワンドの第1の部分に上述の拘束を課す。
ワンドは、ワンドが下部部分に対してハンドルの頂部を固定するように、ハンドルの最上部分で又はその近くでハンドルと解除可能に係合するように構成することができる。
【0020】
直立型電気掃除機のハンドルと下部部分の間のいずれの望ましくない可撓性も、掃除機の下部部分に対してハンドルを構造的に固定するワンドを用いることによって有意に低減されるか又は排除することができるように想定されている。しかし、ハンドルが電気掃除機のスパイン上に装着される場合には、スパインは、ほこり収集容器又は必要に応じてほこり収集容器を組み込むより大きな取外し可能構成要素によって実質的に付加的に固定することができる。従って、電気器具は、電気器具のスパインに解除可能に固定された実質的に剛性の取外し可能構成要素の少なくとも一部を形成するほこり又は汚れ収集容器を更に含むことができ、構成要素の基部は、真空掃除機の下部部分に対して固定され、構成要素の上部部分は、取外し可能構成要素がスパインに対して構造的絞め具として作用するようにスパインのある一定の区画に対して固定される。
ここで、添付図面を参照し、一例として本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来の直立真空掃除機を示す側面図である。
【図2】床の全域で左及び右に操向される図1の従来の直立真空掃除機を示す斜視図である。
【図3】本発明による直立真空掃除機の斜視図である。
【図4】図3に示す直立真空掃除機の背面図である。
【図5】図3に示す直立真空掃除機の側面図である。
【図6】サイクロンパックが取り外された状態の図3に示す直立真空掃除機の断面側面図である。
【図7】ワンド及びホースアセンブリの解除を示す図3に示す直立真空掃除機の背面斜視図である。
【図8】図3に示す掃除機のいくつかの部分、特に、掃除機ヘッド、接続ヨーク、掃除機の直立体の一部、及びホイールの分解組立図である。
【図9】組立構成における図3の様々な部分を示すが、ホイールを省略した斜視図である。
【図10】図3に示す直立真空掃除機を直立掃除モードで用いるための倒した位置にある時に示す側面図である。
【図11a】ワンドが収容位置にある時にワンドの上部部分が掃除機に取り付けられる方法を示す図3に示す掃除機の上部部分の概略斜視図である。
【図11b】ワンドが収容位置にある時にワンドの上部部分が掃除機に取り付けられる方法を示す図3に示す掃除機の上部部分の概略斜視図である。
【図11c】ワンドが収容位置にある時にワンドの上部部分が掃除機に取り付けられる方法を示す図3に示す掃除機の上部部分の概略斜視図である。
【図12】サイクロンパック及びホースが省略された状態の図3に示す掃除機の背面斜視図である。
【図13】ワンドの伝達カラーとの係合を示す図12の一部の拡大図である。
【図14】再度サイクロンパックを取り外した状態の図3に示す掃除機の一部の更に別の斜視図である。
【図15】図3に示す掃除機のハンドルを示す斜視図である。
【図16】直立掃除モードで掃除機を使用中にユーザが典型的にハンドルを保持する方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図3から5を参照すると、直立真空掃除機1は、下向き吸引入口(図示せず)を組み込む掃除機ヘッド2、掃除機ヘッド2のすぐ後に装着された比較的大きな1対のドーム形ホイール3、直立体4、及び可撓性伸縮ホース6によって直立体4上の吸引入口に接続された吸引ワンド5を含む。
直立体4は、吸引入口及びサイクロンパック7の形態の分離装置で吸引圧力を発生させるための電動ファン(図示せず)を含み、これは、電動ファンによって掃除機1に引き込まれたほこり含有空気流からほこりを分離して堆積させるために吸引入口の下流に位置する。サイクロンパック7は、直立体4の後部で上方に延びるスパイン8の前部に解除可能に固定され、ハンドル9は、スパイン8の上端で支持される。
【0023】
図3から5では、ワンド5は、収容位置に示されている。この位置では、ホース6は、完全に引っ込められて格納され、ワンド5は、次に、ホース6(図6参照)の内側に伸縮的に引っ込められて格納される。ワンド5及びホース6の両方は、スパイン8の後部を上方に延びてハンドル9の後部を上方に延び続けた比較的深い凹部8aに沿って着座する。使用時には、ワンド5は、図7に示すように収容位置から手動で解除され、ホース6が完全に延びるまでホース6の内側から伸縮的に延びることができる。解除可能キャッチ(図示せず)は、ワンド5をこの完全に伸張した位置に自動的に固定するために設けられる。ワンドの解除後に、ハンドル9は、スパイン8によって直立体4の残りの部分に固定されたままである。
【0024】
直立体4は、ホイール3を貫通して延びる「リクライン軸線」Rの周りの掃除機ヘッド2に対する倒す移動のために掃除機ヘッド2に機械的に連結される。直立体4のこの倒す移動は、図8及び9に示す連結ヨーク10によって可能になる。連結ヨーク10は、直立体4の下端における円筒モータバケット11を掃除機ヘッド2の後部に接続する。モータバケット11は、縦軸線が「リクライン軸線」Rに沿って延びるように横方向に配列され、「リクライン軸線」Rの周りで相対回転するためにヨーク10の分岐後部区画のアーム12と13の間に回転可能に装着される。ヨーク10の前部部分は、次に、掃除機ヘッド2の後部に接続され、ホイール3は、アーム12、13の外側に設けられた1対のスタブ車軸12a、13a上に装着される。ホイール3及び掃除機ヘッド2は、従って、モータバケット11に対して「三脚」支持基部を実質的に形成し、モータバケット11は、次に、図9及び10に示すようにホイール3及び掃除機ヘッド2に対して「リクライン軸線」Rの周りの倒す移動のために直立体4の残りの部分を支持する。
【0025】
入口ダクト14は、サイクロンパック7(図4及び5)に流体連通される。切換弁15(図6)は、使用時に、電動ファンが汚れ含有空気を掃除機ヘッド2を通して引き込むように掃除機ヘッド2上の吸引入口に接続されたヘッドダクト16か、又は電動ファンが代わりに汚れ含有空気をワンド5を通して引き込むようにワンド5の端部で吸引入口に接続されたワンドダクト17のいずれかに入口ダクト14を選択的に連結する。
ヘッドダクト16及びワンドダクト17は、ホイール3の内部容積の内側に都合良く配列され、掃除機1の外側で可視のダクトの量を制限するが、これは不可欠なものではなく、機外ダクト方式も等しく用いることができると考えられる。
【0026】
使用時に、入口ダクト14を通過する汚れ含有空気は、接線方向入口7aを通ってサイクロンパック7に入る。ほこりの大部分は、次に、サイクロンパック7の一部を形成するほこり収集容器18に最終的に堆積される前に、一連のサイクロンによってサイクロンパック7の内側に従来の方式で空気流から分離される。比較的清浄な空気は、その後、サイクロンパック7の基部の出口を通って下方に排出され、ここで、それは、モータバケット11を通過し、次に、ホイール3の一方の排出孔3aを通って出る。モータ前及び後フィルタ(図示せず)は、空気流が大気に排出されて戻る前に空気流から微細粒子を除去するように、それぞれサイクロンパック7及びホイール3の内部容積の内側に設けられる。ほこり収集容器18が満たされた状態で、サイクロンパック7全体は、キャッチ28によって解除することができ、容器18は、その後、従来の方式で空にすることができる。
【0027】
掃除機1は、主に床面の掃除に用いる通常の「直立」モードと、主に床面より高い位置の掃除に用いる「円筒」モードとの2つの作動モードを有する。
「円筒」モードでは、切換弁15は、ワンド5が、いわゆる「円筒」(又は「キャニスタ」)掃除機のような方式で床面より高い位置を掃除するようにユーザによって解除して操作することができることを意図し、電動ファンが、ワンド5を通ってほこり含有空気を引き込むように作動するように、入口ダクト14をワンドダクト17に連結する。伸縮ホース6は、ワンド5の有効到達範囲を増大させ、ワンド5は、従って、例えば、部屋の上部コーナ、又は場合によってはホース6の伸縮比に応じて一続きの階段の上部に到達するように用いることができる。
【0028】
「円筒」モードで掃除機1の使用中に、掃除機1は、図7に示す完全直立位置に保たれ、直立体4は、実質的に垂直に延びている。この完全直立位置で掃除機1を安定させるために、ホイール3の背後の床と係合するスタンド19が設けられる(図3から6も参照)。
通常の「直立」モードでは、切換弁15は、電動ファンが、代わりにほこり含有空気を掃除機ヘッド2を通して引き込むように作動するように、入口ダクト14をヘッドダクト16に連結する。このモードで掃除機1を使用するために、ユーザは、ハンドル9を把持し、次に、直立体4を掃除機ヘッド2に対して倒し(図10参照)、ユーザは、次に、ホイール3上の床の全域で掃除機1の残りの部分と共に掃除機ヘッド2を都合良く転がすことができる。スタンド19は、スタンド19が床の全域で掃除機1を滑らかに転がすことを妨害しないように、直立掃除モードでは上昇される。
【0029】
スタンド19及び切換弁15の正確な構成及び作動は、本発明とは無関係であり、あらゆる適切な構成を用いることができる。例えば、スタンド19は、スタンド19及び切換弁15が互いに協調して移動するように、直立体4を倒すことによって作動させることができ、及び/又は切換弁15に連結することができるスタンド19を上げたり下げたりするための半又は全自動機構を組み込むことができる。
【0030】
掃除機1は、半球ホイール3が適切な場合に左又は右へ実質的に傾けられるように、単にハンドル9を用いることによって直立モードで床の全域で操向され、スパイン8(図9及び10)の上方に延びる縦軸線Sの周りで全直立体4を回転させることができる。軸線Sの周りの直立体4の回転移動は、モータバケット11を通ってヨーク10(図9参照)を通じてホイール3に伝達される。同様に、ヨーク10に接続された掃除機ヘッド2の対応する傾き移動を防止するために、掃除機ヘッド2は、「自己レベル軸線」Lの周りで相対回転するようにヨーク10の前部部分に回転可能に接続される。従って、ホイール3及びヨーク10が傾けられると、掃除機ヘッド2は、軸線Lの周りでそれ自体の重量の下で自由に反転する。軸線Lの周りの掃除機ヘッド2のこの反転移動は、軸線Rの周りの掃除機ヘッド2の「ヒンジ」作用と組み合わされて、掃除機ヘッド2が、ホイール3が左から右に傾けられる時に床と平面平行接触状態で左又は右に戻ることを保証する。掃除機ヘッド2は、従って、掃除機1が左及び右へ操向される時に床面との接触状態に維持することができる。
【0031】
直立モードで掃除機1の使用中に、ワンド5は、掃除機1に搭載されて収容位置に保たれ、ホース6及びワンド5は、スパイン8の凹部8aに着座して軸線Sに沿って延びる。凹部8aの比較的深い性質は、空間効率の良い収容位置にワンド5を有利に収容するが、それはまた、スパイン8の捩り及び曲げ剛性を有意に低減する傾向がある。これは、特に、スパイン8がプラスチックである場合に問題になる可能性がある。この剛性の低減をオフセットするために、ワンド5は、それが以下のように構造的に作用してモータバケット11に対してハンドル9を固定するように掃除機1上に収容される。
【0032】
最初に図11aから11cを参照すると、ワンド5の上端は、ハンドル9に対してワンド5の対応する上部部分を拘束する緊密滑り嵌めにおいてハンドル9の後部部分と係合する。ワンド5は、ハンドル9の後部上の凹部8aに設けられた対応する縦方向リブ9a、9bと係合する1対の縦方向係合リブ5a、5bによってハンドル9に装着される。リブ5a、9bのみを図11aで明瞭に見ることができる。それぞれのリブ5a、9a及び5b、9bと係合するように、ワンド5は、図11bに示すようにリブ5a、5bがそれぞれのリブ9a、9bのすぐ上に位置した状態で、最初に凹部8aに位置し、ホース6の内側に殆ど完全に引っ込められて格納される。ワンド5は、次に、リブ5a、5bが、図11cに示すようにワンド5をハンドル9に剛的に固定するためにリブ9a、9bの前部に位置するように、ワンド5の完全格納位置に対して下方に摺動することができる。リブ5a、5bとの係合を緩和するために、リブ9a、9bの各々は、リブ9a、9bの前部のリブ5a、5bを案内するためにその上部部分が傾斜部分(その1つの傾斜部分9eのみが示されている)で終端する。
【0033】
掃除機1の場合には、ワンド5の上部部分は、ハンドル9の最上部分9dから途中までハンドル9と係合するが、ワンド5は、追加的に又は代替的に、必要に応じてハンドルの最上部分9dの領域でハンドルと係合し、ハンドル9の捩りを低減することができる。同様に、ハンドル9が実質的にスパイン8よりも剛性であった場合、ワンド5は、モータバケット11に対してハンドルを依然として実質的に固定しながら、ハンドル9の基部のすぐ下でスパイン8の後部と係合することができる。
ワンド5の上端には、ワンド5が図11cに示す収容位置にある時にハンドル9に対してより「仕上がった」外観をもたらすように輪郭を描かれたシュラウド5cが設けられる。ヒンジキャップ9cも、ハンドル9の上部に設けられる。
【0034】
ここで、図6、12、及び13を参照すると、伝達カラー21が、ホース6(ホース6は、明確にするために図12及び13では省略されている)の上端において直立体4上に設けられる。伝達カラー21は、モータバケット11に剛的に接続され、図13で最も良く見ることができる1対の直径方向に向かい合ったキーイング要素21a、21bが設けられる。キーイング要素21a、21bは、ワンド5がホース6の内側の完全格納位置にある時に、ワンド5の下端上に形成された対応する盲キー溝5d、5eに差し込まれるように構成される。この位置では、キーイング要素21a、21bは、伝達カラー21に対して及び従ってモータバケット11に対してワンド5の下端を拘束する。
【0035】
リブ5a、5bは、ワンド5が、リブ5a、5bをリブ9a、9bと係合させるためにホース6の内側に引っ込められて格納される時に、キー要素5c、5dが、伝達カラー21上のキーイング要素21a、21bと係合するために整列するように、キー溝21a、21bに対して向けられる。従って、ワンド5が、掃除機1に搭載されて収容される時に、ワンド5の上部部分は、ハンドル9に対して拘束され、ワンド5の下部部分は、モータバケット11に対して拘束される(この場合は伝達カラー21を通じて)。ワンド5自体は、スパイン8よりも実質的に剛性であり、可撓性に劣る。その結果、ワンド5は、ハンドル9とモータバケット11の間で構造的絞め具として作用し、例えば、直立掃除モードで掃除機1の使用中にスパイン8の全体の屈曲を有意に低減する。
【0036】
伝達カラー21のキーイング作用は、ワンド5の縦軸線の周りでワンド5及びモータブラケット11の相対回転を防止する(又は、少なくとも有意に制限する)ように作用する。同様に、リブ5a、5b、9a、9bは、ワンド5の縦軸線の周りでワンド5及びハンドル9の相対回転を防止する(又は、少なくとも有意に制限する)ように作用する。ワンド5は、すなわち、掃除機1のための操向機構の構造的構成要素を更に形成し、ワンド5の縦軸線に沿った手動操向トルクをハンドル9からモータバケット11に伝達するように作用する。
【0037】
ワンド5は、リブ5a、5bがリブ9a、9bから外れ、キー溝5c、5dが伝達カラー21上のキーイング要素21a、21bとの係合から滑って出るまでワンド5をホース6の内側で上方に単に摺動させることにより、ワンド5の収容位置に搭載された状態から都合良く解除することができる。ワンド5の構造的機能は、従って、ワンド5の容易な解除を妨げない。
伝達カラー21は、軸線Sの周りで共回転するためにワンド5をモータバケット11に対して剛的に拘束する。リブ5a、5b、9a、9bは、ワンド5に対して僅かに多くの可撓性拘束を提供し、軸線Sの周りでワンド5及びハンドル9の非常に限られた程度の相対回転を可能にする。ワンド5及びハンドル9のこの非常に小さな相対回転が不十分と考えられる場合、リブ5a、5b、9a、9bは、ワンド5もハンドル9に対して剛的に拘束されるように別の配列と置換することができるであろう。例えば、スパインは、ワンド5をスパイン8又はハンドル9に剛的に締結するための何らかの種類の解除可能な締結配列を組み込むことができる。
いずれにせよ、ワンドがリブ及び/又は伝達カラーを用いて拘束されることは不可欠なものではなく、他の拘束配列を必要に応じて用いることができる。
【0038】
直立型電気掃除機のハンドルと下部部分の間のいずれの望ましくない可撓性も、ワンドを用いることによって有意に低減するか又は排除され、掃除機の下部部分に対してハンドルを構造的に固定することができるように想定されている。しかし、ハンドルが電気掃除機のスパイン上に装着される場合には、スパインは、ほこり収集容器又はほこり収集容器を組み込むより大きな取外し可能な構成要素によって更に固定することができる。
【0039】
例えば、掃除機1の場合には、スパイン8は、サイクロンパック7(これは、ほこり収集容器18を組み込む)によってモータバケット11に対して更に固定される。これは、サイクロンパック7が掃除機1に搭載されて装着される時に、サイクロンパック7がスパイン8及びモータバケット11の両方に対して固定的に拘束されることを保証することによって達成される。
サイクロンパック7は、解除キャッチが係合する時に、キャッチがサイクロンパック7をスパイン8に剛的に係止し、特に、英国特許第2416483号に説明されたキャッチ配列に関連付けられた摺動移動がないように解除キャッチ28を適切に構成することにより、スパイン8に対して固定的に拘束される。
【0040】
図6及び14を参照すると、サイクロンパック7は、サイクロンパック7の基部の下側に設けられた円形出口ダクト(見えない)によってモータバケット11に対して固定的に拘束される。この円形出口ダクトは、モータバケット11に剛的に接続したモータ空気入口ダクト23の内側の緊密滑り嵌めで受け入れられ、サイクロンパック7をモータバケット11の内側のモータに連結する貫通ダクトを形成する。モータ空気入口ダクト23の内径は、上部で減少され、サイクロンパック7の基部上の円形出口ダクトの下側に対して当接する段部23aをもたらす。円形出口ダクトは、従って、装着差込口として作用し、サイクロンパック7は、モータバケット11によって間接的に実質的に支持される。モータ空気入口ダクト23には、サイクロンパック7を(間接的に)装着バケット11に差し込むために、サイクロンパック7上の円形出口ダクトの下側に切り込まれた対応するノッチと係合する1対の直径方向に向かい合ったキー部材23b、23cが更に設けられる。密封ガスケット(図示せず)は、サイクロンパック上の出口ダクトとモータ入口ダクト23の間に設けることができる。
【0041】
ハンドル9は、掃除機1を操向するために特にユーザが直立体4の縦軸線の周りでハンドル9を回転している時にハンドル9がユーザにとって快適であるように構成される。
ハンドル9は、この場合にスパイン8の同軸延長部を形成するステム部分24と、前方へ延びる取っ手部分25とを組み込んでいる。
前方に延びる取っ手部分25の具備は、ユーザがワンド5の縦軸線の周りでハンドル9を都合よく回転させることを可能にし、従って、操向トルクを軸線Sに沿ってハンドル9からモータバケット11に有効に伝達する(ワンド5を通じて)。
【0042】
直立体4の最も重い構成要素は、モータバケット11の内側にファンと共に収容されたモータである。「リクライン軸線」Rの周りで直立体4の質量中心のモーメントアームを最小にするために、モータバケット11は、図9に示すように「リクライン軸線」Rと同軸に配列される。それにも関わらず、直立体4の質量中心は、「リクライン軸線」Rの上方のどこかに位置する傾向があることになり、実際に、これは、直立体4の自由なリクラインを促進するためには好ましい。直立体4の重量は、従って、前方に延びる取っ手部分25をユーザの方向に引き下ろす傾向がある「リクライン軸線」Rの周りでトルクを働かせる。取っ手部分25がその結果ユーザの握りの下を通って滑り出るのを防止する(又は、その機会を少なくとも有意に低減する)ために、取っ手部分25の前方端部には、図16に示すようにユーザの握り29の上部の当接面をもたらす横方向当接フランジ26が設けられる。これは、傾く直立体4の重量を支えるのに必要な必須のグリップ圧を低減する。更に、当接フランジ26はまた、ユーザがハンドル9を回転させる時にユーザの握りをフランジ26の下側に単にぶつけることによってユーザがワンド5の縦軸線の周りでハンドル9のてこ作用を増大させるのに利用することができるユーザの握りの上部のための有効な「トルク担持」面をもたらすことが見出されている。
【0043】
取っ手部分25は、真っ直ぐである。真っ直ぐな取っ手部分は、ハンドルが掃除機の直立体の縦軸線の周りで回転する時にユーザの手が湾曲取っ手の「上部にわたって」転がる傾向がある一般的に直立真空掃除機上に設けられる従来の湾曲取っ手部分と比べて、ワンド5の縦軸線の周りでハンドル9を回転させる時にユーザに対してより良好なてこ作用を提供することが見出されている。真っ直ぐな取っ手部分25は、特に、それを当接フランジ26と組み合わせて用いる時にユーザに対して良好なてこ作用を提供するように見える。
取っ手部分25は、湾曲上面25a、湾曲下側面25b、及び相対する真っ直ぐな側面25c及び25d(図15)を含み、断面で見るとレーストラックプロフィールを有する。このレーストラック断面プロフィールは、特に、ユーザに対して、特に、取っ手部分25の真っ直ぐな縦方向プロフィールと組み合わせた時に快適な握りを提供することが見出されている。
【0044】
取っ手部分25は、ワンド5の縦軸線(これは、直立体4に対する作動操向軸線を表す)に対して75度の角度で延びている。この場合には、スパイン8およびステム部分24の各々は、ワンド5に平行して延び、取っ手部分25も、従って、スパイン8及びステム部分24に対して75度の角度で延びている(図16)。
真っ直ぐな平たい固定支柱27は、ステム部分24に対して取っ手部分25を固定してハンドル9の剛性を増大させるために、フランジ26の下縁からステム部分24の基部まで下方かつ後方に延びている。
【符号の説明】
【0045】
1 直立真空掃除機
2 掃除機ヘッド
3 1対のドーム形ホイール
4 直立体
5 吸引ワンド
6 可撓性伸縮ホース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
傾く直立体と、
掃除機ヘッドと、
を含み、
前記掃除機ヘッドは、前記直立体の下端に接続され、かつ該直立体に固定されたハンドルを用いて床面の全域で操作可能であり、
可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続され、かつ床の上方を掃除するのに用いるのに適切である実質的に剛性のワンド、
を更に含み、
前記ワンドは、真空掃除機に搭載されて格納されるように構成され、該ワンドの第1の部分が、前記ハンドルに対して拘束され、該ワンドの第2の部分が、前記直立体の下部部分に対して拘束されて、該ワンドが該ハンドルを該下部部分に固定する、
ことを特徴とする直立型電気掃除機。
【請求項2】
前記ワンドは、前記ホースの内側に引っ込められて格納可能であり、かつ格納位置で真空掃除機に解除可能に固定されるように構成され、該ワンドの前記第2の部分は、該ホースの底端部を通って真空掃除機の前記下部部分に対して拘束されることを特徴とする請求項1に記載の直立型電気掃除機。
【請求項3】
前記ハンドルは、床の全域で前記掃除機ヘッドを操向するための操向機構の一部を形成し、真空掃除機の前記下部部分は、操向軸線の周りで該ハンドルと共回転するように作動可能な該操向機構の中間部分であり、前記ワンドは、該操向軸線に沿って電気器具に搭載されて解除可能に固定され、該ワンドの上部部分が、該操向軸線の周りで該ハンドルと共回転するように拘束され、該ワンドの下部部分が、該操向軸線の周りで該中間部分と共回転するように拘束されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の直立型電気掃除機。
【請求項4】
前記格納位置において、前記ワンドの前記下部部分は、前記中間部分に対して固定された伝達カラーを通って延び、該伝達カラーは、前記操向軸線の周りで該ワンドの前記回転を該中間部分上に伝達するように該ワンドの該下部部分と係合するように構成されることを特徴とする請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項5】
前記ハンドルの重量が、前記ワンドの脱離後の公称直立高さに該ハンドルを維持するためのハンドル支持体によって真空掃除機上に支持されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項6】
前記ワンドの前記第1の部分と前記ハンドル自体又は前記ハンドル支持体のいずれかとは、緊密滑り嵌めで互いに解除可能に固定されるように構成され、該緊密滑り嵌めは、該ハンドルに対する前記拘束を該ワンドの該第1の部分に課すことを特徴とする請求項5に記載の直立真空掃除機。
【請求項7】
前記ハンドル支持体は、縦方向チャンネルを形成する細長支持要素であり、前記ワンド及び/又はホースは、該ワンドが真空掃除機に搭載されて収容される時に該チャンネルに沿って着座するように構成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の直立真空掃除機。
【請求項8】
前記細長支持要素は、電気掃除機のスパインであることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項9】
前記ワンドは、該ワンドが、前記ハンドルの頂部を前記下部部分に固定するように、該ハンドルの最上部分と解除可能に係合するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項10】
前記ワンドが、前記長いスパインを固定するように、前記下部部分が、前記スパインの基部であることを特徴とする請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項11】
電気器具の前記スパインに解除可能に固定された実質的に剛性の取外しできる構成要素の少なくとも一部を形成するほこり又は汚れ収集容器を更に含み、
前記取外しできる構成要素が前記スパインのための構造的絞め具として作用するように、該構成要素の基部が、真空掃除機の下部部分に対して固定され、該構成要素の上部部分が、該スパインの一部分に対して固定される、
ことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項12】
真空掃除機の形態であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項1】
傾く直立体と、
掃除機ヘッドと、
を含み、
前記掃除機ヘッドは、前記直立体の下端に接続され、かつ該直立体に固定されたハンドルを用いて床面の全域で操作可能であり、
可撓性ホースによって真空掃除機上の吸引入口に接続され、かつ床の上方を掃除するのに用いるのに適切である実質的に剛性のワンド、
を更に含み、
前記ワンドは、真空掃除機に搭載されて格納されるように構成され、該ワンドの第1の部分が、前記ハンドルに対して拘束され、該ワンドの第2の部分が、前記直立体の下部部分に対して拘束されて、該ワンドが該ハンドルを該下部部分に固定する、
ことを特徴とする直立型電気掃除機。
【請求項2】
前記ワンドは、前記ホースの内側に引っ込められて格納可能であり、かつ格納位置で真空掃除機に解除可能に固定されるように構成され、該ワンドの前記第2の部分は、該ホースの底端部を通って真空掃除機の前記下部部分に対して拘束されることを特徴とする請求項1に記載の直立型電気掃除機。
【請求項3】
前記ハンドルは、床の全域で前記掃除機ヘッドを操向するための操向機構の一部を形成し、真空掃除機の前記下部部分は、操向軸線の周りで該ハンドルと共回転するように作動可能な該操向機構の中間部分であり、前記ワンドは、該操向軸線に沿って電気器具に搭載されて解除可能に固定され、該ワンドの上部部分が、該操向軸線の周りで該ハンドルと共回転するように拘束され、該ワンドの下部部分が、該操向軸線の周りで該中間部分と共回転するように拘束されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の直立型電気掃除機。
【請求項4】
前記格納位置において、前記ワンドの前記下部部分は、前記中間部分に対して固定された伝達カラーを通って延び、該伝達カラーは、前記操向軸線の周りで該ワンドの前記回転を該中間部分上に伝達するように該ワンドの該下部部分と係合するように構成されることを特徴とする請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項5】
前記ハンドルの重量が、前記ワンドの脱離後の公称直立高さに該ハンドルを維持するためのハンドル支持体によって真空掃除機上に支持されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項6】
前記ワンドの前記第1の部分と前記ハンドル自体又は前記ハンドル支持体のいずれかとは、緊密滑り嵌めで互いに解除可能に固定されるように構成され、該緊密滑り嵌めは、該ハンドルに対する前記拘束を該ワンドの該第1の部分に課すことを特徴とする請求項5に記載の直立真空掃除機。
【請求項7】
前記ハンドル支持体は、縦方向チャンネルを形成する細長支持要素であり、前記ワンド及び/又はホースは、該ワンドが真空掃除機に搭載されて収容される時に該チャンネルに沿って着座するように構成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の直立真空掃除機。
【請求項8】
前記細長支持要素は、電気掃除機のスパインであることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項9】
前記ワンドは、該ワンドが、前記ハンドルの頂部を前記下部部分に固定するように、該ハンドルの最上部分と解除可能に係合するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項10】
前記ワンドが、前記長いスパインを固定するように、前記下部部分が、前記スパインの基部であることを特徴とする請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項11】
電気器具の前記スパインに解除可能に固定された実質的に剛性の取外しできる構成要素の少なくとも一部を形成するほこり又は汚れ収集容器を更に含み、
前記取外しできる構成要素が前記スパインのための構造的絞め具として作用するように、該構成要素の基部が、真空掃除機の下部部分に対して固定され、該構成要素の上部部分が、該スパインの一部分に対して固定される、
ことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【請求項12】
真空掃除機の形態であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の直立型電気掃除機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−83608(P2011−83608A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232889(P2010−232889)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
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