説明

直立真空掃除機

【課題】乾式、湿式、又は「乾湿」直立真空掃除機を含む直立真空掃除機を提供する。
【解決手段】床掃除モードで使用して床にわたって掃除機を操作する摺動格納式ハンドルと、ホースを通じて掃除機上の分離装置に滑らかに接続され、かつ必要に応じて床より高い位置を掃除するのに使用される入れ子式吸引ワンドとを有する直立真空掃除機。ワンドの上側入れ子区画は、ハンドルを組み込んだ摺動ハンドルアセンブリと解除可能に接続され、ワンドの下側入れ子区画は、掃除機の何らかの他の部分に解除可能に接続され、そのために掃除機のこの他の部分に対するハンドルアセンブリの摺動拡張及び格納が、ワンド区画の入れ子式拡張及び格納を達成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に、乾式、湿式、又は「乾湿」直立真空掃除機を含む直立真空掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
直立掃除機は、典型的には、床面と平行平面接触状態で固定掃除機ヘッドを担持する転動ヘッドアセンブリを有する。このヘッドアセンブリは、その上端でハンドルを担持するリクライニング「直立」本体上に装着される。従来の床掃除モードでは、ユーザは、ハンドルが使い勝手が良い高さになるまで「直立」本体を倒し、次に、ユーザは、ハンドルを手で使用して床にわたって掃除機を押し、掃除機ヘッドを床面と平行平面接触状態に維持する。
【0003】
床よりも高い位置で真空掃除することが望ましい場合が多い。例えば、部屋の棚、階段、又は上側コーナを真空掃除することが望ましい場合がある。通常、この目的のために主掃除機ヘッドを使用することは全く実用的でなく、掃除機は、ほぼ確実に重くなり過ぎて扱いにくく、かつ掃除機ヘッド自体が大き過ぎることになる。代わりに、多くの最新の直立真空掃除機には、可撓性ホースを通じて真空掃除機に搭載の主分離装置に接続する吸引ワンドが設けられる。このワンド及びホースアセンブリは、必要に応じて直立真空掃除機を円筒(又は「キャニスタ」)真空掃除機の方式で作動させ、「床上方掃除」を遥かに実用的にする。
【0004】
利便性のために、ワンドは、通常、真空掃除機に搭載されて格納される。図1及び図2は、「ダイソン」直立真空掃除機のDC14及びDC15モデルで使用するような種類の配置の一例を示している。ここで、ワンド1は、掃除機7上の主ハンドル5を通じてホース3に接続され、主ハンドルは、ワンド1が使用されている時(図2)にワンドハンドルとして2つ折りにすることができるようにワンド1を解除する。ハンドル5は、ホース3の上端に固定されるが、ワンド1が使用時に完全に拡張し、次に、その後に掃除機7上のコンパクトな格納のためにホース3の内側に格納することができるように、ワンド1を入れ子式に受け入れる。手動解除キャッチ9は、ワンド1を使用することが必要になるまでハンドル5を掃除機7に固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】EP1121043B1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、直立真空掃除機上の改良されたワンド及びホースアセンブリを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により、床掃除モードで使用して床にわたって掃除機を操作する摺動格納式ハンドルと、ホースを通じて掃除機上の分離装置に滑らかに接続され、かつ必要に応じて床より高い位置を掃除するのに使用される入れ子式吸引ワンドとを有する直立真空掃除機を提供し、掃除機の他の部分に対するハンドルアセンブリの摺動拡張及び格納がワンド区画の入れ子式拡張及び格納を達成するように、ワンドの上側入れ子区画は、ハンドルを組み込んだ摺動ハンドルアセンブリと解除可能に接続され、ワンドの下側入れ子区画は、掃除機の何らかの他の部分に解除可能に接続される。
【0008】
本発明の配置は、ハンドル及びワンドの両方が掃除機が使用中でない時にコンパクトな格納のために格納可能であるという利益がある。ハンドルアセンブリ及びワンドは、ワンドが、それが掃除機上に格納されている時にハンドルと同期して実質的に拡張しかつ格納されるように配置される。これは、ハンドルが使用のために拡張する時にワンドが同様に自動的に拡張し、同様に、ハンドルがコンパクトな格納位置に戻る時にワンドが同じく自動的にそのコンパクトな格納位置に戻るという付加的な利益をもたらす。ハンド及びハンドルアセンブリは、同期が失われないので、ユーザは、ワンド及びハンドルアセンブリを独立して拡張しかつ格納する必要があるという負担がかからない。
【0009】
下側ワンド区画は、掃除機に搭載するコンパクトな格納のためにホースの内側に格納されるように配置することができる。
【0010】
掃除機の他の部分は、ホースの基部を分離装置に接続する入口ダクトアセンブリとすることができる。これは、特に、下側ワンド区画が、ホースの内側を通して入口ダクトアセンブリに都合良く接続することができ、従って、下側ワンド区画がホースの内側に格納可能である配置に適している。
【0011】
ワンドが使用のために解除される時に入れ子式拡張に2つのワンド区画をロックアウトするためにロッキング位置に向けて付勢される移動可能ロッキング部材を設けることができ、このロッキング部材は、掃除機上に設けられた反応部材を通じてこのロッキング位置から解除可能であり、その反応部材に対して、ユーザは、ロックアウトされたワンドを使用してロッキング位置から付勢ロッキング部材を容易に押し出すことができる。これは、ユーザが掃除機上の反応部材に対してロックアウトされたワンドを単に操作することによってワンド区画を都合良く解除することができるという利点を有し、ワンド区画をロック解除するためにいずれの個別の手動キャッチにもユーザが手を延ばす要件はない。
【0012】
反応部材は、入口ダクトアセンブリの一部を形成することができ、ロッキング部材は、ロッキング部材を上述の解除位置の中に摺動させるために、ホースの内側の下側ワンド区画の通常格納中に反応部材に対して押し付けるように配置される。この配置では、ワンド区画の解除は、ワンドの通常格納の一部として統合され、ユーザは、ユーザが通常ワンドを格納するように、単にホースの内側にワンドを格納する必要があるに過ぎず、ワンド区画は、次に、ロッキング部材及び反応部材の協働により上述の格納中に自動的に解除される。
【0013】
ロッキング部材は、都合の良い態様では、上述のロッキング位置と解除位置の間の軸線方向摺動移動のために下側ワンド区画上に装着することができる摺動ロッキング部材とすることができる。下側ワンド区画上の軸線方向摺動ロッキング部材の使用は、例えばピボット回転ロッキング部材とは対照的に、格納のためにホースの内側で容易に収容することができるほっそりしたワンドを提供する。
【0014】
ロッキング部材は、上側ワンド区画上の第1のロッキング特徴部と協働して入れ子式拡張でワンド区画をロックアウトすることができる。このロッキング特徴部は、様々な形態を取ることができる。例えば、ロッキング特徴部は、キャッチ凹部の形態にすることができ、その場合には、ロッキング部材は、ロッキング部材とキャッチ凹部の間に補足されて保持された浮遊ボールキャッチ又はローラキャッチのような中間キャッチ部材を通じてキャッチ凹部と協働することができる。
【0015】
本発明による1つの可能な配置では、ワンド区画は、ワンドがハンドルアセンブリと入口ダクトアセンブリの間で捩り締め具として作用するように、互いに鍵結合される。ワンドは、従って、ワンドの1次掃除機能とワンドが格納されている時の2次構造機能の両方を結合する「二重目的」のものである。これは、有利な態様においては、電気器具の直立本体に対する構造設計制約のうちの一部を取り除き、例えば、重量及び必須の「既存店ベース」の材料費用の減少を可能にする。ハンドルアセンブリ上にあるハンドルは、それにも関わらず、床の上を掃除するワンドの操作がハンドルによって妨げられないように、ワンド及びホースアセンブリが使用中である時に掃除機上に都合良く保持される。
【0016】
構造締め具としてのワンドの使用は、使用するためのワンドの便利な格納及び展開に干渉しないことが好ましい。好ましい配置では、従って、下側ワンド区画及び入口ダクトアセンブリは、下側ワンド区画を入口ダクトアセンブリに鍵結合する軸線方向摺動係合に向けて配置される。これは、格納及び展開の容易さのために、構造締め具としての格納ワンドの機能性を下側ワンド区画の単純摺動格納及び拡張に一体化する。
【0017】
上側ワンド区画は、ロッキング部材と協働するための第2のロッキング特徴部を含むことができ、第2のロッキング特徴部は、ハンドルアセンブリが隆起位置にある時にその解除位置のロッキング部材が第1及び第2のロッキング特徴部の間で軸線方向に着座するように、第1のロッキング特徴部の上の上側ワンド区画上に位置決めされ、ロッキング部材と第2のロッキング特徴部の相対的軸線方向位置は、上側ワンドを上方に摺動させることで、下側ワンド区画が入口ダクトアセンブリとの鍵結合係合から滑り出る可能性がある前にロッキング部材を第2のロッキング特徴部と係合させるようなものである。すなわち、ユーザが下側ワンド区画を偶然上方に強打する場合、それは下側ワンド区画をホースの内側に格納されている時でさえもホースの上端の上方に延びる場合があるが、下側ワンド区画の上方移動は、下側ワンド区画が入口ダクトアセンブリとの鍵結合係合から滑り出る可能性がある前に有利に捕捉され、捩り締め具としてのワンドの機能が維持されることを保証する。
【0018】
上側ワンド区画及びハンドルアセンブリは、都合の良い態様では、上側ワンド区画をハンドルアセンブリに接続する軸線方向摺動係合に向けて配置することができる。このようにして、上側ワンド区画は、上側ワンド区画をハンドルアセンブリの上に「引っかける」ことによってハンドルアセンブリと実質的に係合することができる。
【0019】
一実施形態では、上側ワンド区画は、ハンドルアセンブリ上のキャッチ部材を通じてハンドルアセンブリにロックされ、このキャッチ部材は、上側ワンド区画上の協働するキャッチ特徴部とのロッキング係合のためにロッキング位置に向けて付勢される。これは、上側ワンドアセンブリをハンドルアセンブリ上に確実に保持する。
【0020】
上側ワンド区画は、上側ワンド区画上に装着された軸線方向摺動解除部材を通じてハンドルアセンブリからロック解除することができ、この解除部材は、ワンドを外すためにそのロッキング位置からキャッチ部材を押し出すようにキャッチ部材との手動摺動係合に向けて配置される。
【0021】
解除部材は、具体的には、キャッチ部材と上向き摺動係合するように装着することができ、この場合に、解除部材は、上側ワンド区画上の止め具上に頂部を形成することができる。従って、解除部材の摺動作用は、ハンドルアセンブリからワンドを外すのに必要な同じ上向き摺動作用のものである。ワンドをロック解除し、次に解除する両方の摺動作用の一貫した使用は、様々な異なる作用がワンドを展開するのに必要であった場合よりもユーザに対してより直感的である。実際に、解除部材が上側ワンド区画上で頂部を形成させるように配置される場合、同じ単一摺動作用は、上側ワンド区画をロック解除し、ハンドルアセンブリからワンドを外すその両方に使用することができる。
【0022】
付勢部材は、キャッチ部材から離れるように解除部材を付勢するように設けることができ、解除部材がキャッチ部材と手動で係合するまで、キャッチ部材から離して解除部材を実質的に保持する。これは、解除部材の単純摺動解除作動に干渉することなく、上側ワンド区画を偶然ロック解除するのを防止するのを補助する。
【0023】
解除部材自体は、上側ワンド区画上の摺動装着スリーブ上に設けられるか又はその一部を形成することができるが、これは必須ではない。
【0024】
他の実施形態では、掃除機は、更に、ホースの端部に設けられたホースキャッチを含むことができ、ホースキャッチは、ホースキャッチが拡張位置でワンドをロックするロッキング位置に向けて付勢され、ホースは、そのコイル束縛状態で、ユーザがそれに対して拡張ワンドを使用して上述のロッキング位置から付勢ホースキャッチを容易に押し出すことができる反応部材として作用するように配置されたストレッチホースである。すなわち、付勢ホースキャッチは、自動的に作動し、使用時に拡張ワンドをロックする。次に、格納するためにホースの内側にワンドを格納する必要がある時に、拡張ワンドは、格納のために拡張ワンドを解除するようにワンドをコイル束縛ホースに対して自動的に簡単に操作することができる。ワンドを解除するためにいずれの個別の手動キャッチにもユーザが手を延ばす要件はない。
【0025】
コイル束縛ホースは、ホースの端部に固定された案内部分を通じてホースキャッチに対して反応するように配置することができ、この案内部分は、ワンドの格納の軸線に沿ってホースキャッチと摺動可能に係合する。この種類の配置では、ホースキャッチの解除は、コイル束縛ホースに対してワンドが軸線方向に押圧される必要があり、これは、ホースキャッチを解除してホースを格納するその両方に同じ作用が使用される利益があり、ワンド解除及び格納を実質的に一体化して単一作動にする。
【0026】
案内部分は、ロッキング位置から付勢ホースキャッチを押し出すために斜面を通じてホースキャッチと係合することができるが、これは必須ではない。
【0027】
ここで、本発明の実施形態を一例として添付の図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来のホース及びワンドアセンブリを組み込んだ直立真空掃除機の斜視図である。
【図2】使用するためにワンドが展開された図1に示す直立真空掃除機の斜視図である。
【図3】本発明によるホース及びワンドアセンブリを組み込んだ直立真空掃除機の斜視図である。
【図4】コンパクトな格納構成に置かれた図4の直立真空掃除機の斜視図である。
【図5】更にコンパクトな格納構成の真空掃除機を示す図4に対応する背面図である。
【図6】使用するためにワンドが展開された図3から図5の直立真空掃除機の背面斜視図である。
【図7】ホースキャッチアセンブリの主な構成要素を示す分解組立図である。
【図8】図7のホースキャッチアセンブリを示すがその組み立て状態の部分切取内部図である。
【図9】ほぼ図8に対応するがワンドが含まれた別の部分切取内部図である。
【図10】係合解除位置のホースキャッチを示す図9と同様の部分切取内部図である。
【図11】ワンドキャッチアセンブリの部分切取内部図である。
【図12】図11に対応するがワンドキャッチが解除された部分切取内部図である。
【図13】ワンドがホースの内側に格納されている時の反応部材とプッシュロッドの初期係合を示すホースの基部における部分切取内部図である。
【図14】ワンドがホースの内側に完全格納位置にある図13と同様の部分切取内部図である。
【図15】ワンドの内側に上方に延びるプッシュロッドを示すようにワンドも部分的に切り欠かれた図14に対応する部分切取内部図である。
【図16】図3の真空掃除機上のワンド及びハンドルアセンブリの背面斜視図である。
【図17】ワンドをハンドルアセンブリと係合するための2次インターロック機構を示す背面斜視図である。
【図18】図17に示す2次インターロック機構の側面断面図である。
【図19】図18と同じ側面から取った解除位置の2次インターロック機構を有する図17に示す配置の側面断面図である。
【図20】拡張構成でワンド区画から見る時のワンド上の下側キャッチ凹部と係合したワンドキャッチを示す二重キャッチ配置を組み込んだ代替のワンドキャッチアセンブリの切り欠き斜視図である。
【図21】ワンドの入れ子式格納を可能にする解除位置のワンドキャッチを示す図20に類似の切り欠き斜視図である。
【図22】ハンドルアセンブリが掃除機上の拡張位置にある時にワンドキャッチと上側キャッチ凹部の相対位置を示す代替のワンドキャッチアセンブリの切り欠き斜視図である。
【図23】下側ワンド区画の独立上方移動を捕捉するための上側キャッチ凹部とワンドの係合を示す図22に類似の切り欠き斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図3は、直立真空掃除機10を示している。
【0030】
掃除機10は、固定掃除機ヘッド14を担持する転動ヘッドアセンブリ12と、ヘッドアセンブリ12に対して倒すことができ、床にわたって掃除機10を操作するためのハンドル18を含む「直立」本体16とを有する。使用時には、ユーザは、ハンドル18を把持し、ハンドル18が、ユーザに対して使い勝手が良い高さに配置されるまで直立本体16を倒し、ユーザは、次に、床上の塵埃及び他のデブリを拾い上げるために、ハンドル18を使用して床にわたって真空掃除機10を転がすことができる。塵埃及びデブリは、掃除機10に搭載されて格納された電動ファンによって掃除機ヘッド14上の下向きの吸引入口を通して引き込まれる。ここから、汚れ含有空気流は、ファン発生吸引圧力を受け入れて従来の方式でサイクロン分離装置19にダクトで通され、ここで、汚れは、比較的清浄な空気がその後に大気に再度排出される前に空気から分離される。
【0031】
ハンドル18は、ハンドルアセンブリ20の一部を形成し、これはまた、ハンドルを支持するための細長ステムを含む。ハンドルアセンブリ20全体は、図4に示すように、掃除機が使用中でない時にはコンパクトな格納のために摺動格納式である。
【0032】
掃除機は、図5に示すように、床の上を掃除するために展開することができるホース及びワンドアセンブリを付加的に組み込んでいる。このホース及びワンドアセンブリは、可撓性ホース26を通じて掃除機上の入口ダクトアセンブリ24に接続された吸引ワンド22を含む。入口ダクトアセンブリ24は、主真空モータ(図では見ることはできない)の負圧側にホースを接続する入口ダクト24aを含む。接続は、掃除機10が、床掃除モードにあるか又は「床の上」を掃除するモードにあるかに応じて入口ダクト24a又は掃除機ヘッド14のいずれかを真空モータに選択的に接続するように作動するいわゆる「切換」弁を通じるものとすることができる。真空掃除機のための従来の切換弁配置の例は、欧州特許番号EP1121043B1に説明されている。入口ダクト24aが、真空モータに接続されている時に、空気は、吸引ワンド22を通して引き込まれ、そこから、空気は、ホース26を通じて掃除機10上の分離装置19にダクトで通される。
【0033】
ワンド22及びホース26は、都合の良い態様では、使用中でない時に掃除機10に搭載されて格納される。掃除機10の直立構成と組み合わせたワンド22の相対的長さは、リクライニング本体16の後にほぼ「直立」向きでワンド22を格納するのを有利にする。それにも関わらず、ワンド22の作動的長さは、特に、摺動ハンドルアセンブリ20が格納位置にある場合にこれが掃除機10の全高を低減するので、掃除機10に搭載されて容易に収容することはできない。この問題に対処するために、ワンド22は、図6(図4に対応する背面図)に示すように、保管するためにホース26の内側に格納するように付加的に配置された2部入れ子式ワンドとして設計される。これは、ワンド及びホースアセンブリの格納長さを有意に縮小する。
【0034】
使用時には、ホース26の内側のワンド22の格納は、図5に示す拡張位置で第1の、以下では「下側」の入れ子区画22aをロックするホースキャッチアセンブリ28によって防止される。同様に、ワンド自体の入れ子式格納は、ワンド22の下側入れ子区画22aをワンド22の第2の、以下では「上側」の入れ子区画22bにロックするワンドキャッチアセンブリ30によって使用中に防止される。
【0035】
ホースキャッチアセンブリ28の主な部分の分解組立図は、図7に示されている。最終アセンブリ28は、図8に部分切取内部図で示されており、ここで、ホース26も完全性のために含まれているが、ワンド22は、アセンブリ28のより良い全体図を可能にするように省略されている。図8において、アセンブリ28は、図7に面して裏面から示されている点にも注意すべきである。
【0036】
アセンブリ28は、第1の案内部分32、ホースキャッチ34、第2の案内部分36、密封カラー38、及びホースキャッチハウジング40を含む。
【0037】
第1の案内部分32は、従来のネジ座金を通じてホース26の端部に固定される。この第1の案内部分32は、スプライン管状本体32a及び管状本体32aの上側リムから突出する対向する対のアーム32bを含む。それらのアーム32bは、アーム32bの内側上に形成されたそれぞれのラグ32c(1つのラグ32cのみは、図7で見ることができる)を通じてホースキャッチ34の側面でほぼ三角形の案内窓34aとスナップ装着される。従って、アーム32bは、ホースキャッチ34の外側の周囲に適合し、ホースキャッチ34は、アーム32b上で上下に摺動することができる。各窓34aは、斜面34bに沿ってそれぞれのラグ32cと係合する。ホースキャッチ34が、アーム32b上で上下に摺動すると、ラグ32c及び三角形の案内窓34aは、図8の水平面において前後にホースキャッチ34を移動するようにそれらの斜面34bを通じて協働する。
【0038】
窓34aは、「平面」34cに設けられ、それらは、キャッチ34が上下に摺動するとキャッチ34と第1の案内部分32の相対的回転を防止する。
【0039】
第2の案内部分36は、ホースキャッチ34においてスナップ装着されて案内チャンネル34dになる1対の細長位置付け部材36a(それらのうちの1つのみは、図7で見ることができる)を通じてホースキャッチ34に接続される。それらの案内チャンネル34dは、第2の案内部分36が、アーム32b上のキャッチ34と共に上下に摺動するようにキャッチ34及び第2の案内部分36の相対的軸線方向移動を防止するが、第1の案内部分32に対する前後のキャッチ34の上述の対応する移動を防止しないように、図7の水平面のキャッチ34及び案内部分36の相対的移動を可能にする。
【0040】
ホースキャッチハウジング40は、第1の案内部分32に対してこの第2の案内部分36と摺動協働移動をするために第2の案内部分36に固定される。キャッチハウジング40は、第2の案内部分上のそれぞれの一連の弾性タブ36bの上側にわたってスナップ装着された一連の突出要素40a(それらのうちの1つは、図8で見ることができる)を通じて第2の案内部分36に固定される。カラー42は、キャッチハウジング40の底部に付加的にスナップ装着され、このカラー(図7からは省略されているが、図8では最終アセンブリで見ることができる)は、スプライン管状本体32aに鍵結合されて、第1の案内部分32に対してキャッチハウジング40の相対的回転及び偏揺れ移動を防止する。
【0041】
密封カラー38は、キャッチハウジング40と第2の案内部分36の間の所定位置に挟まれる。この密封カラー38は、下側ワンド区画22aの周囲に移動のためのシールを形成する環状ゴム密封部材38aを含む。これは、図9に最も良く示されており、これは、図8に対応するが、下側ワンド区画22aを含む。
【0042】
図9は、ホースキャッチ34のロッキング位置を示している。ここで、キャッチ34上のロッキング突起34eは、キャッチ34を図9の右に付勢するコイルバネ44によってワンド22上のロッキングチャンネル22cと係合状態に保持される。
【0043】
ホースキャッチ34は、そのコイル束縛状態で反応部材としてホース26を使用することによって解除され、それに対してユーザは、図9に示すロッキング位置からキャッチ34を押し付けることができる。これは、手動下向き圧力をワンド22に印加することによって達成される。コイル束縛ホース26は、第1の案内部分32を通じてワンドに加わるこの下向き圧力に対して反応することができ、その結果、ワンド22に加わる圧力は、キャッチ34を押し付ける効果があり(それは、この時点でワンド22と軸線方向ロッキング係合状態にある)、第1の案内部分32(それ自体は、コイル束縛ホース26に固定される)のアーム32bを滑り落ちるようになる。ホースキャッチ34がアーム32bを滑り落ちると、ラグ32及び斜面34bは、コイルバネ44の作用に対して図9の左に同時にホースキャッチ34を押し付けるように楔の方式で協働する。図9の水平面のキャッチ34のこの移動は、ホースキャッチ34が、図10に示す解除位置を占めるように、ロッキングチャンネル22cからロッキング突起34eを外す。同時に、依然として下向き圧力下にあるワンド22は、緩み、ロッキング突起34eを超えてホース26の中に滑り落ちる。
【0044】
押しボタン35(図7)の形態の手動解除要素は、ホースキャッチ34上に設けられる。このボタン35は、ホースキャッチに固定され、コイルバネ44の作用に対してホースキャッチ34全体を解除位置の中に押し込むように手動で押圧することができる。ボタン35は、キャッチハウジング40の窓40aを通してユーザに直接アクセス可能である。
【0045】
ワンドキャッチアセンブリ30は、図11に示されている。それは、下側ワンド区画22aの上端に設けられた環状ワンドキャッチハウジング46の内側に格納され、上側ワンド区画22b上のキャッチ凹部22d、下側ワンド区画22a上に装着されたロッキング部材48、及び浮遊ワンドキャッチ50、この場合はローラキャッチの3つの協働ロッキング要素を含み、これは、図11に示すロッキング位置では、キャッチ凹部22dと係合し、そこでロッキング部材48によって保持され、ワンド区画22a、22bの相対的軸線方向移動を防止する。
【0046】
ワンドキャッチアセンブリ30のロッキング作用は、基本的には楔作用である。ロッキング部材48は、それが半径方向に(図11の左又は右に)移動することができないように配置され、キャッチ凹部22はテーパがついており、上側斜面22e及び下側斜面22fを形成し、それらは、ロッキング部材48上のロッキング面48aとそれぞれ協働し、キャッチ凹部22dと軸線方向ロッキング係合状態でワンドキャッチ50を楔で留める。
【0047】
ロッキング部材48は、それが上下に摺動することができるように下側ワンド区画22a上に装着される。これは、図12に示す解除位置に上方にロッキング部材48を摺動させることによってワンドキャッチ50が解除することを可能にする。この位置では、ワンドキャッチ50は、上側斜面22eの楔作用下で図11の左に移動することにより、ロッキング部材において凹部48bと軸線方向に整列し、ワンドキャッチ50がキャッチ凹部22dを外すのに十分な空間を可能にする。従って、解除位置のロッキング部材48を使用して、ワンド22a、22bは、ワンドキャッチ50が、上側ワンド区画22bの外側上で自由に転がるように、ワンドキャッチ50を押圧してロッキング部材48の凹部48bと係合状態になる過程でユーザによって容易に格納することができる。
【0048】
ロッキング部材48は、ホース26の基部にある入口ダクトアセンブリ24の一部を形成する反応部材52(図13)を通じて解除位置に移動し、それに対して、ロッキング部材48は、ユーザが、ホース26の内側にワンド22を下に格納すると、押圧されて解除位置にすることができる。ロッキング部材48は、ロッキング部材48(図11参照)と一体的に形成された細長プッシュロッド54を通じて反応部材52と係合する。このプッシュロッド54は、下側ワンド区画22aの下に軸線方向に拡張し、下側ワンド区画22aの基部の近くに終端する。反応部材52は、ワンド22がホースの内側に格納するとプッシュロッド54の下向き移動を捕捉するが、それが反応部材52と係合しないように切り欠き部分56を組み込むワンド22自体の下向き移動を捕捉せず、プッシュロッド54及びロッキング部材48をワンド22に対して上方に押し付ける。これは、ホース26の基部に切取内部図がある図13及び図14に示されている。図13は、ワンド22の格納中に反応部材52と最初に係合するプッシュロッド54を示している。図14は、完全格納位置にワンド22を示している。図15は、図13に対応するが、ワンド22はまた、部分的に切り欠かれており、下側ワンド区画22aの内側に拡張するプッシュロッド54を示している。
【0049】
プッシュロッド54は、キャッチハウジングのコイルバネ58の作用に対して上方に押圧される(図11及び図12と比較)。このバネ58は、次に、それが、プッシュロッド54がその後ワンド22の展開の結果反応部材52から外される時に、自動的にロッキング位置の中に戻るように、解除位置でロッキング部材48に負荷を掛ける。コイルバネ58は、ロッキング部材48の上側とキャッチハウジング46の天井との間に作用する。ロッキング部材48が解除位置にある時に、負荷コイルバネ58が下側ワンド区画22a全体を上方に押すことを防止するために、バネ付きタブ60は、下側ワンド区画22aを完全格納位置で下に保持するように、それが完全に格納している時に下側ワンド区画22aのフレアリム62と係合する入口ダクト24(図14)の内側上に設けられる。
【0050】
ホースキャッチアセンブリ28及びワンドキャッチアセンブリ30の構成は、ロッキング部材48もホースキャッチ34も通常使用中にユーザに直接アクセスできないようになっている。これは、ワンド区画22a、22bの偶然の格納及び/又はホース26へのワンド22の偶然の格納を防止するのを補助する。使用後ワンド22及びホース26を格納することが望ましい時に、ユーザは、それがコイル束縛されるまで単にホース26を格納させ、上述のように内部ホースキャッチ34を自動的に解除するようにコイル束縛ホース26に対してワンド22に下向き圧力を印加する。ホースキャッチ34が解除した状態で、ユーザは、次に、コイルバネホース26の内側にワンド22を格納することができる。次に、ホース26の内側のワンド22のこの格納は、上側ワンド区画22bが、その後に下側ワンド区画22aの内側に格納することができるように、上述のようにプッシュロッド54及びロッキング部材48を通じて内部ワンドキャッチ50を自動的に解除する。
【0051】
格納ワンド22は、ハンドルアセンブリ20の摺動軸線に平行なハンドルアセンブリ20の後方を下って延び、掃除機10(図4参照)の後に全長にわたって続くチャンネル64に沿って格納される。
【0052】
格納ワンド22を掃除機10上の所定位置に確実に保持するために、ワンド22は、その上端においてハンドルアセンブリ20に接続するように付加的に配置される。図16に示す接続配置は、摺動摩擦嵌めにおいてハンドルアセンブリ20上でそれぞれの縦方向チャンネル68と係合する上側ワンド区画22b上の1対の縦方向リブ66(1つのリブ66のみは、図16で見ることができる)を含む。ワンド22をハンドルアセンブリ20に接続するためのこの真っ直ぐなタイプの配置は、実際に格納ワンド22が、単に、ワンドキャッチ50の解除後にハンドルアセンブリ20の後の上をホックで留めて、ワンド22を展開する必要がある時にホックを外すことを可能にする。
【0053】
バネ付きタブ60を通じて上側ワンド区画22bを摺動ハンドルアセンブリ20に、及び下側ワンド区画22aを入口ダクトアセンブリ24に接続することにより、格納ワンド22は、摺動ハンドルアセンブリ20の拡張及び格納と一体で自由に拡張して格納することができる。
【0054】
図16に示すような上側ワンド区画22bをハンドルアセンブリ20に接続するための単純摩擦嵌め引っかけ配置は、使用することが容易であるが、縦方向リブ66とチャンネル68の間の摩擦嵌めは、ハンドルアセンブリ20が手動で格納すると、ワンド22とハンドルアセンブリ20との間で接続を維持するには一定の環境においては不十分である場合があるという実際的な欠点がある。
【0055】
図17から図19は、図16の単純摩擦嵌めに関連付けられたこの欠点に対処する上側ワンド区画22b及びハンドルアセンブリ20のための代替の接続配置を示している。この代替の接続配置は、上述のような摩擦嵌めにおいて摺動可能に係合する図16における配置と同じ縦方向リブ66及びチャンネル68を使用するが、上側ワンド区画22bをハンドルアセンブリ20に確実にロックするための2次インターロック機構を付加的に組み込んでいる。
【0056】
2次インターロック機構は、縦方向リブ66及びチャンネル68によって案内する上側ワンド区画22a上にロッキング歯70の形態のキャッチ特徴部を含み、ハンドルアセンブリ20上のピボット回転可能キャッチ部材72にわたって下に降りるように配置される。このキャッチ部材72は、ロッキング歯70がキャッチ部材72を掃除すると、キャッチ部材72は、次に、図18に示すロッキング位置へ迅速に動くように、キャッチバネ74によってバネ負荷される。この位置では、キャッチ部材72は、ロッキング歯と協働し、ハンドルアセンブリ20に対して上方のワンド区画22bのその後の移動を防止し、ワンド22を確実にハンドルアセンブリ20に実質的にロックする。これは、ハンドルアセンブリ20が、その後図4に示すコンパクトな格納構成まで格納されることを保証し、上側ワンド区画22bは、下側ワンド区画22aの内側に同様に格納され、ワンド22及びハンドルアセンブリ20は同期が失われるという傾向はない。
【0057】
キャッチ部材72は、手動解除部材76を通じて解除される。この解除部材76は、ワンド区画22bの上端上に摺動可能に装着されたほぼ円筒スリーブの形態である。解除部材76は、解除部材76と上側ワンド区画22bとの間で作用する個別のコイルバネ78によって図18に示す位置に向けて下向きに付勢される。解除部材76は、その下端にあるロック解除歯80を担持する。図18に示す位置では、このロック解除歯80は、キャッチ部材72の凹部82と係合する。
【0058】
格納ワンド22を解除するために、ユーザは、スリーブ76を引き上げ、これは、キャッチ部材72に対してコイルバネ78の作用に対してスリーブ76を上方に摺動させる(上側ワンド区画22b自体は、キャッチ部材72とロッキング歯70の間の機械的インターロックによってこの時点で上方に移動することが防止される)。スリーブが上方に移動すると、ロック解除歯80は、キャッチ部材72上で斜面72aと協働し、キャッチ部材72をキャッチバネ74の作用に対してそのロッキング位置から図19に示す解除位置の中に押し付ける。この解除位置のキャッチ部材72により、ロッキング歯70は、キャッチ部材72を超えて上方に自由に摺動する。
【0059】
上側ワンド区画22上の止め具84は、スリーブ76の代わりに止め具84上で頂部を形成するように、スリーブ76が上側ワンド区画22bから摺動外れるのを防止するために、スリーブ76上でそれぞれの段部86と係合するように配置される。この止め具84は、格納ワンド22の解除中に、留め具84が、キャッチ72が解除位置に移動した後にのみ段部86と係合するように配置される。これは、次に、ユーザが、キャッチ部材72を超えて上方に上側ワンド区画22b全体を引っ張ること、一実施形態では、単にスリーブ76上で引っ張り続けることによって可能にする。従って、図16の単純摩擦嵌め配置に特徴的なハンドルアセンブリ20と係合し、これからワンド22を解除する真っ直ぐな引っかけ作用は、基本的には2次インターロック機構に関係なく維持される。
【0060】
上側ワンド区画22bが、ハンドルアセンブリ20から解除された状態で、ワンド22を展開することを望むユーザは、上側ワンド区画22b上で上方に単に引っ張り続ける(上側ワンド区画22b上で、又は2次インターロック機構が設けられるところのいずれかで直接引っ張り、必要に応じてスリーブ76を通じて引っ張る)。これは、ワンド22を延ばす効果があり、ワンド区画22a、22bの間のあらゆる摺動摩擦は、所定位置に下側ワンド区画22aを保持し続けるバネ付きタブ60によって克服される。
【0061】
上側ワンド区画22bが、その完全拡張位置に達すると、キャッチ凹部22dは、ワンドキャッチ50と整列し、この時点で、上側ワンド区画22bは、下側ワンド区画22a上に設けられた止め具(見ることはできない)上で頂部を形成する。これは、ユーザが、上側ワンド区画22上で引っ張り続けると、ワンド22全体は、ホース26から引き戻し始めることを意味し、ロッキング部材48が、コイルバネ58の作用下でそのロッキング位置に戻るように、プッシュロッド54を反応部材52から外す。ロッキング部材48が、そのロッキング位置に戻ると、ロッキング部材48上の斜面48cは、ワンドキャッチ50が、横方向に押圧されてキャッチ凹部22dと係合状態になり、その時点で、ワンド区画22a、22bは、プッシュロッド54が反応部材52と再係合するまで拡張位置でロックされている。
【0062】
ホースキャッチ34をロックするために、ユーザは、下側ワンド区画22a上のロッキングチャンネル22cが、ホースキャッチ34上のロッキング突起34eと整列するまで単にワンド22を拡張し続け、その場合に、ロッキング突起34eは、コイルバネ44の作用下でロッキングチャンネル22cとの係合へ迅速に動く。ワンド22は、ここで、使用準備が整って完全にロックアウトされて拡張位置になる。
【0063】
ワンド区画22a、22bは、それらが、それらの縦軸線の周りで相対的回転を受け入れることができないように互いに鍵結合される。それによってワンド22がハンドルアセンブリ20と係合する時に、ワンド22を比較的弱いハンドルアセンブリ20に対する捩り締め具として使用することを可能にする。ハンドルアセンブリ20は、下側ワンド区画22aを入口ダクトアセンブリ24に実質的に鍵結合するように、ホース26の基部に内に位置決めされたそれぞれの1対の平坦部と摺動可能に係合する下側ワンド区画22a上の1対の平坦部を通じて補強される。
【0064】
ある一定の状況では、バネ付きタブ60は、図12に示すその完全格納位置で下側ワンド区画22aを保持するには不十分な場合がある。これがそうである可能性がある1つの特定的な場合というのは、下側ワンド区画22aが、下側ワンド区画22a上のワンドキャッチハウジング46に対してユーザが偶然に打ち上げることによって真上に押圧される場合である。これは、ハンドルアセンブリ20及び上側ワンド区画22bの重量が、次に、下側ワンド区画22aに対して実質的に作用するように、ワンドキャッチハウジング46は、円筒スリーブ76上で迅速に頂部を形成することになるので、ハンドルアセンブリ20が、格納位置(図4)にある場合に問題になる可能性は少ないが、次に、バネ付きタブ60が、下側ワンド区画22aの上方移動を制約するように作用する唯一の手段であるので、ハンドルアセンブリ20が、拡張位置(図3)にある場合に問題になる場合がある。従って、ハンドルアセンブリ20が拡張している時に、特に、下側ワンド区画22aが、格納位置でハンドルアセンブリ20を補強するように依存している場合、下側ワンド区画22aの独立上方移動を制限するための配置を提供することを好ましいとすることができる。
【0065】
図20から図23は、ワンド22が掃除機10上に格納される時に、下側ワンド区画22aの偶然の移動を制限するように、上述の2次ロッキング機構と協働する代替のタイプのワンドキャッチアセンブリ300を示している。ワンドキャッチアセンブリ300は、ワンドキャッチアセンブリ30に類似し、主な差は、ワンドキャッチアセンブリ300が、上側ワンド区画22b上に2つの軸線方向に離間したキャッチ凹部22g及び22hを含む二重キャッチ配置を組み込むことである。共通参照番号は、必要に応じて共通特徴に対して使用されている。
【0066】
下側キャッチ凹部22gは、図11の配置で単一ロッキングチャンネル22cと基本的に同じ方法で機能し、上側ワンド区画22bは、上側ワンド区画22bが完全拡張位置にある時に、ワンドキャッチ50が、具体的にはこの下側キャッチ凹部22gと整列するように、下側ワンド区画22a上の止め具上で頂部を形成するように配置される。従って、ユーザが、ワンド22を展開するように完全拡張ワンド22上で引き上げ続ける場合、使用のために互いに2つのワンド区画22a、22bをロックするために、コイルバネ58の作用下で、プッシュロッド54は、ワンドの底部で反応部材52から外し、ロッキング部材48は、次に、ワンドキャッチ50を下側キャッチ凹部22gとの係合の中に押し付ける。ワンドキャッチ50は、ワンドを使用して反応部材52に対してプッシュロッド54を押圧して戻すことによって下側キャッチ凹部22gから同様に解除され、従って、ロッキング部材48を図21に示す解除位置の中に移動する。上側ワンド区画22bは、次に、格納するために下側ワンド区画22aの中に格納し、ハンドルアセンブリ20と係合することができる。このシーケンスにわたって、ワンドキャッチ50は、上側キャッチ凹部22hと決して係合せず、これは、下側キャッチ凹部22gのように、それが下側ワンド区画22aへの上側ワンド区画22bの格納を抑制しないように(例えば、ハンドルアセンブリ20が、格納している時)ロッキング部材が解除位置にある時にワンドキャッチ50を超えて自由に摺動する。
【0067】
ハンドルアセンブリ20が拡張位置(図3)にある時に、ワンドキャッチ50は、2つのキャッチ凹部22g、22h(図22)の中間に着座する。この位置では、上側キャッチ凹部22hは、下側ワンド区画22aに対して2次ロックとして機能する。従って、ユーザが、バネ付きタブ60(図14)と外すほど十分な力で上方に下側ワンド区画22aを偶然強打する場合、プッシュロッド54は、ワンドの底部で反応部材52を外すことになり、ロッキング部材48は、次に、コイルバネ58の作用下で上側キャッチ凹部22hとの係合の中にワンドキャッチ50を付勢する。これは、下側ワンド区画22aの上方移動を捕捉する。ワンドキャッチ50と上側キャッチ凹部22hの相対的位置決めは、2次ロッキング機能の有効作動を保証するのに重要であり、ワンドキャッチ50は、下側ワンド区画22a上の平坦部がワンド22の補強機能を維持するために入口ダクトアセンブリ24上の平坦部を外す前に上側キャッチ凹部22hと係合する必要があることは認められるであろう。
【0068】
上側キャッチ凹部22hにおけるワンドキャッチ50の係合に続いて、ワンド22は、それにも関わらず、単に上側ワンド区画22bを押し上げることによって前と同じ方式で使用するために解除することができる(直接又はスリーブ76を通じて図17の配置でのいずれかで)。ワンドキャッチ50は、ワンド22が格納されるように戻るまで上側キャッチ凹部22hと係合したままであり、その時点で、プッシュロッド54は、反応部材52に対して押圧され、ロッキング部材48を解除位置に移動し、ワンド22は、次に、図5に示すデフォルト格納位置に格納することができる。
【0069】
ワンド22の拡張長さは、下側キャッチ凹部22gではなく、上側キャッチ凹部22hにおいて係合する場合に僅かに短いが、キャッチ凹部22g、22hの軸線方向分離は、それが、上述の2次ロッキング機能を依然として維持しながらユーザに感知できないようにこの差を制限するように設計することができる。
【0070】
上述したような自動ワンドキャッチの使用は、必須ではない。ワンドキャッチは、手動で作動させることができる。同様に、自動ホースキャッチの使用は、同様に必須ではない。
【符号の説明】
【0071】
10 直立真空掃除機
12 転動ヘッドアセンブリ
14 固定掃除機ヘッド
16 直立本体
18 ハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直立真空掃除機であって、
床掃除モードで使用して床にわたって掃除機を操作する摺動格納式ハンドルと、
ホースを通じて掃除機上の分離装置に滑らかに接続され、かつ必要に応じて前記床よりも高い位置を掃除するのに使用される入れ子式吸引ワンドと、
を有し、
前記ワンドの上側入れ子区画が、前記ハンドルを組み込んだ摺動ハンドルアセンブリと解除可能に接続され、該ワンドの下側入れ子区画が、掃除機の何らかの他の部分に解除可能に接続され、そのために掃除機のこの他の部分に対するハンドルアセンブリの摺動拡張及び格納が、該ワンド区画の入れ子式拡張及び格納を達成する、
ことを特徴とする直立真空掃除機。
【請求項2】
前記下側ワンド区画は、掃除機に搭載するコンパクトな格納のために前記ホースの内側に格納され、
掃除機の前記他の部分は、前記ホースの基部を前記分離装置に滑らかに接続する入口ダクトアセンブリである、
ことを特徴とする請求項1に記載の直立真空掃除機。
【請求項3】
前記ワンドが使用のために解除される時に入れ子式拡張で前記2つのワンド区画をロックアウトするためのロッキング位置に向けて付勢される移動可能ロッキング部材を含み、
前記ロッキング部材は、掃除機上に設けられた反応部材を通じてこのロッキング位置から解除可能であり、この反応部材に対して、ユーザは、前記ロックアウトされたワンドを使用して前記ロッキング位置から前記付勢されたロッキング部材を容易に押し出すことができる、
ことを特徴とする請求項2に記載の直立真空掃除機。
【請求項4】
前記ロッキング部材は、前記上側ワンド区画上の第1のロッキング特徴部と協働して入れ子式拡張で該ワンド区画をロックアウトすることを特徴とする請求項3に記載の直立真空掃除機。
【請求項5】
前記ロッキング部材は、前記ロッキング位置と解除位置の間の摺動移動のために前記下側ワンド区画上に装着された摺動ロッキング部材であることを特徴とする請求項4に記載の直立真空掃除機。
【請求項6】
前記反応部材は、前記入口ダクトアセンブリの一部を形成し、前記ロッキング部材は、該ロッキング部材を前記解除位置の中に摺動させるために前記ホースの内側の前記下側ワンド区画の通常格納中に該反応部材に対して押し付けるように配置されることを特徴とする請求項5に記載の直立真空掃除機。
【請求項7】
前記ワンド区画は、前記ワンドが前記ハンドルと前記入口ダクトアセンブリの間で捩り締め具として作用するように互いに鍵結合されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項8】
前記下側ワンド区画及び前記入口ダクトアセンブリは、該下側ワンド区画を該入口ダクトアセンブリに鍵結合する軸線方向摺動係合に向けて配置されることを特徴とする請求項7に記載の直立真空掃除機。
【請求項9】
前記ワンドは、前記ロッキング部材と協働するための第2のロッキング特徴部を含み、該第2のロッキング特徴部は、前記ハンドルが隆起位置にある時にその解除位置の該ロッキング部材が前記第1及び第2のロッキング特徴部の間で軸線方向に着座するように、該第1のロッキング特徴部の上方の前記上側ワンド区画上に位置決めされ、該ロッキング部材と該第2のロッキング特徴部の相対的軸線方向位置は、前記上側ワンドの上方への摺動が、前記下側ワンド区画が前記入口ダクトアセンブリとの鍵結合係合から滑り出ることができる前に該ロッキング部材を該第2のロッキング特徴部と係合させるようなものであることを特徴とする請求項6及び請求項8のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項10】
前記上側ワンド区画及び前記ハンドルアセンブリは、該上側ワンド区画を該ハンドルアセンブリに接続する軸線方向摺動係合に向けて配置されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項11】
前記上側ワンド区画は、前記ハンドルアセンブリ上のキャッチ部材を通じて該ハンドルアセンブリにロックし、このキャッチ部材は、該上側ワンド区画上の協働キャッチ特徴部とロッキング係合するためのロッキング位置に向けて付勢されることを特徴とする請求項10に記載の直立真空掃除機。
【請求項12】
前記上側ワンド区画は、該上側ワンド区画上に装着された軸線方向摺動解除部材を通じて前記ハンドルアセンブリからロック解除され、該解除部材は、前記ワンドを外すために前記キャッチ部材をそのロッキング位置から押し出すために該キャッチ部材との手動摺動係合に向けて配置されることを特徴とする請求項11に記載の直立真空掃除機。
【請求項13】
前記解除部材は、前記キャッチ部材と上向き摺動係合に向けて装着されることを特徴とする請求項12に記載の直立真空掃除機。
【請求項14】
前記解除部材は、前記上側ワンド区画上の止め具上に頂部を形成するように配置されることを特徴とする請求項13に記載の直立真空掃除機。
【請求項15】
前記解除部材は、前記上側ワンド区画上の摺動装着スリーブであることを特徴とする請求項14に記載の直立真空掃除機。
【請求項16】
前記ホースの端部に設けられたホースキャッチを含み、
前記ホースキャッチは、該ホースキャッチが拡張位置で前記ワンドをロックするロッキング位置に向けて付勢され、前記ホースは、そのコイル束縛状態でユーザがそれに対して該拡張したワンドを使用して該ロッキング位置から該付勢されたホースキャッチを容易に押し出すことができる反応部材として作用するように配置されたストレッチホースである、
ことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の直立真空掃除機。
【請求項17】
前記コイル束縛ホースは、前記ホースの前記端部に固定された案内部分を通じて前記ホースキャッチに対して反応するように配置することができ、この案内部分は、前記ワンドの格納の軸線に沿って該ホースキャッチと摺動可能に係合することを特徴とする請求項16に記載の直立真空掃除機。
【請求項18】
前記案内部分は、前記付勢されたホースキャッチを前記ロッキング位置から押し出すために斜面を通じて該ホースキャッチと係合することを特徴とする請求項17に記載の直立真空掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−75169(P2013−75169A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−230288(P2012−230288)
【出願日】平成24年9月28日(2012.9.28)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)