説明

直管形LEDランプ用照明器具

【課題】排気用のファンを使用することなく、電源ユニットの温度上昇を抑えて電源ユニットの使用寿命を改善することが可能な直管形LEDランプ用照明器具を提供すること。
【解決手段】下面に電源ユニットを固設し、両端にランプソケット(給電側ランプソケットおよびアース側ランプソケット)を垂設した長手状のシャーシと、前記シャーシの下面に当該シャーシとの間に一定空間を形成して装着した上方開口のケースと、前記ランプソケット間に着脱自在に架装した直管形LEDランプと、を備え、前記ケースの可及的上部に熱気排出口を形成するとともに、当該熱気排出口より下方位置に外気吸入口を形成した直管形LEDランプ用照明器具とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、直管形LEDランプ用照明器具に関するものであり、より具体的には、電源ユニットが発する熱を効率的に放散することが可能な構造を有する直管形LEDランプ用照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の省エネルギー志向の高まりに伴い、電気製品の省電力化が急速に進んでいる。照明器具においては、従来の白熱照明や蛍光灯に代わり、使用寿命が長く発光効率の高いLED素子を用いた製品が注目を集めている。
【0003】
特に、従来、直管形蛍光灯を備えた照明器具はオフィスや店舗等において広く使用されており、このような照明器具を直管形LEDランプを備えた照明器具に置き換えることにより、極めて大きな節電効果が期待できる。
【0004】
直管形LEDランプは、例えば、図17Aおよび図17Bで示すような形態で使用する。すなわち、電源ユニット303を固設し、両端にランプソケット304,305を垂設した長手状のシャーシ302を天井Cに取り付け、当該シャーシ302に当該シャーシ302を覆うように長手状の上方開口のケース301を装着して当該ケース301と天井Cとの間に密閉空間を形成し、当該ランプソケット304,305間に直管形LEDランプLaを着脱自在に架装した直管形LEDランプ用照明器具300としている。
【0005】
直管形LEDランプは、複数のLED素子を配列した長手状の基板を円筒状のランプケース内に設けた構造を有しており、その使用寿命は、LED素子の封止樹脂の熱による劣化に依存するところが大きい。
【0006】
そこで、例えば、特許文献1のようにLED素子の基板を熱伝導率の高い素材としたり、特許文献2のように直管形LEDランプにヒートシンクを設けたりすることにより放熱効果を高め、製品の使用寿命を改善する提案は数多くなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−281468
【特許文献2】特開2011−113876
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようにして直管形LEDランプの使用寿命が延びる一方で、電源ユニットの使用寿命は余り延びていないため、現在のところ、直管形LEDランプ用照明器具の使用寿命は、電源ユニットの使用寿命が決定していると言っても良い。従って、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具を実現するためには、電源ユニットの使用寿命を改善することが課題となる。
【0009】
電源ユニットの使用寿命も熱による劣化に依存するところが大きい。図17Aおよび図17Bで示されるように、電源ユニット303は、ケース301と天井Cとの間に形成された密閉空間に収納されている。電源ユニット303は直管形LEDランプ用照明器具300における最大の熱発生源であり、電源ユニット303が発する熱が当該密閉空間に籠もるため、電源ユニット303の使用寿命を短くしてしまうという問題があった。従って、この密閉空間に籠もった熱を如何にしてケース301外部に放散させるかが課題となる。
【0010】
このような場合、ケース301に排気用のファンを設け、ケース301内部の熱を強制的に放出させることが考えられるが、ファンの回転による騒音が発生するため好ましくない。また、ファンの回転には電力が必要であり、直管形LEDランプの省エネルギー性が損なわれてしまう。
【0011】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、排気用のファンを使用することなく、電源ユニットの温度上昇を抑えて電源ユニットの使用寿命を改善する直管形LEDランプ用照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)本発明の直管形LEDランプ用照明器具は、下面に電源ユニットを固設し、両端にランプソケットを垂設した長手状のシャーシと、前記シャーシの下面に当該シャーシとの間に一定空間を形成して装着した上方開口のケースと、前記ランプソケット間に着脱自在に架装した直管形LEDランプと、を備え、前記ケースの可及的上部に熱気排出口を形成するとともに、当該熱気排出口より下方位置に外気吸入口を形成したことを特徴とする。
【0013】
(2)また、本発明は、上記(1)に記載の直管形LEDランプ用照明器具において、前記外気吸入口は、当該外気吸入口の周縁部外側面に貼着した第1フィルタにより閉塞したことを特徴とする。
【0014】
(3)また、本発明は、上記(1)または(2)に記載の直管形LEDランプ用照明器具において、前記熱気排出口は、当該熱気排出口の周縁部外側面に貼着した第2フィルタにより閉塞したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、熱気排気口より下方位置に外気吸入口を形成したことにより、ケース内部の空気とケース外部の空気との温度差に起因する自然換気が可能となるため、排気用ファンを用いることなく、効率的に電源ユニットの温度を下げることができるという効果が得られる。その結果、電源ユニットの使用寿命が改善され、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具を提供することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、空気中を浮遊する埃等が外気吸入口からケース内部に入ることを防ぐことができる。その結果、ケース内部に配設した電気回路のショートを防止し、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具を提供することができる。また、第1フィルタは外気吸入口の周縁部外側面に貼着しているため、第1フィルタおよび接着剤の熱による劣化を可及的に防止できるとともに、第1フィルタに付着した埃等の除去や、第1フィルタが外れた場合の補修も容易である。
【0017】
請求項3の発明によれば、空気中を浮遊する埃等が熱気排気口からケース内部に入ることを防ぐことができる。その結果、ケース内部に配設した電気回路のショートを防止し、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具を提供することができる。特に、消灯時において、電源ユニットが熱を発生せずケース内部の空気の移動が起こらない場合においても、空気中を浮遊する埃等が熱気排気口からケース内部に入ることを防ぐことができる。また、第2フィルタは熱気排気口の周縁部外側面に貼着しているため、第2フィルタおよび接着剤の熱による劣化を可及的に防止できるとともに、第2フィルタに付着した埃等の除去や、第2フィルタが外れた場合の補修も容易である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】2灯形の直管形LEDランプ用照明器具の使用状態を示した斜視図である。
【図1B】2灯形の直管形LEDランプ用照明器具の使用状態を示した正面図である。
【図2】2灯形の直管形LEDランプ用照明器具の分解斜視図である。
【図3A】直管形LEDランプの給電端子を示した図である。
【図3B】直管形LEDランプのアース端子を示した図である。
【図3C】直管形LEDランプの断面図である。
【図4】図1Bで示す2灯形の直管形LEDランプ用照明器具のA−A断面図である。
【図5A】ケースに形成した外気吸入口の例を示したケースの正面図である。
【図5B】ケースに形成した外気吸入口の他の例を示したケースの正面図である。
【図5C】ケースに形成した外気吸入口の他の例を示したケースの正面図である。
【図5D】ケースに形成した外気吸入口の他の例を示したケースの正面図である。
【図6A】ケースに形成した熱気排出口の例を示したケースの長手方向の側面図である。
【図6B】ケースに形成した熱気排出口の他の例を示したケースの長手方向の側面図である。
【図7A】ケースの末端部の拡大図である。
【図7B】外気吸入口の拡大図である。
【図7C】第1フィルタを取り付けた外気吸入口の拡大図である。
【図7D】第1フィルタを取り付けた外気吸入口の拡大断面図である。
【図7E】熱気排出口の拡大図である。
【図7F】第2フィルタを取り付けた熱気排出口の拡大図である。
【図7G】第2フィルタを取り付けた熱気排出口の拡大断面図である。
【図8A】内部空間における空気の流れを示した2灯形の直管形LEDランプ用照明器具の断面図である。
【図8B】熱気排出口を側面上端縁に切り欠き状に形成した場合における熱気の排出の流れを示した断面図である。
【図8C】熱気排出口の熱気排出口下縁部に熱気ガイドを形成した場合における、熱気の排出の流れを示した断面図である。
【図9】放熱板を設けた2灯形の直管形LEDランプ用照明器具の断面図である。
【図10】直管形LEDランプと放熱板との関係を示した斜視図である。
【図11A】1灯形の直管形LEDランプ用照明器具の使用状態を示した斜視図である。
【図11B】1灯形の直管形LEDランプ用照明器具の使用状態を示した正面図である。
【図12】1灯形の直管形LEDランプ用照明器具の分解斜視図である。
【図13】図11Bで示す1灯形の直管形LEDランプ用照明器具のB−B断面図である。
【図14A】ケースに形成した外気吸入口の例を示したケースの正面図である。
【図14B】ケースに形成した外気吸入口の他の例を示したケースの正面図である。
【図14C】ケースに形成した外気吸入口の他の例を示したケースの正面図である。
【図15A】ケースの末端部の拡大図である。
【図15B】第1フィルタを取り付けた外気吸入口の拡大断面図である。
【図15C】第2フィルタを取り付けた熱気排出口の拡大断面図である。
【図16A】内部空間における空気の流れを示した1灯形の直管形LEDランプ用照明器具の断面図である。
【図16B】放熱板を設けた1灯形の直管形LEDランプ用照明器具の断面図である。
【図17A】従来技術による直管形LEDランプ用照明器具の使用状態を示した斜視図である。
【図17B】従来技術による直管形LEDランプ用照明器具の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、以下の実施形態の説明における上下方向は、直管形LEDランプ用照明器具を天井に取り付けた状態を基準として記載する。
【0020】
[実施例1]
図1Aは、本実施例による2灯形の直管形LEDランプ用照明器具100の使用状態を示した斜視図である。図1Bは、本実施例による2灯形の直管形LEDランプ用照明器具100の使用状態を示した正面図である。なお、本実施例において、下方から見た図を2灯形の直管形LEDランプ用照明器具100の正面図とする。図2は、本実施例による2灯形の直管形LEDランプ用照明器具100の分解斜視図である。直管形LEDランプ用照明器具100は、ケース101の外形で表されるように、いわゆる逆富士形の形状となっている。
【0021】
直管形LEDランプ用照明器具100は、下面に電源ユニット103を固設し、両端に2組の一対のランプソケット(給電側ランプソケット104a,104b、およびアース側ランプソケット105a,105b)を垂設した長手状のシャーシ102と、シャーシ102の下面にシャーシ102との間に一定空間を形成して装着した上方開口のケース101と、給電側ランプソケット104aとアース側ランプソケット105aとの間および給電側ランプソケット104bとアース側ランプソケット105bとの間に着脱自在に架装した2本の直管形LEDランプLと、を備えている。ケース101の可及的上部には、少なくとも1つの熱気排出口122を形成している。また、ケース101には、熱気排出口122より下方位置に、少なくとも1つの外気吸入口121を形成している。
【0022】
シャーシ102は、下面側を開放して断面略コ字状に形成された長手状の形状をしており、天井Cに設けた2つの取付ボルトC1が挿通される一対の取付ボルト挿通孔C2を形成している。すなわち、シャーシ102を天井Cに取り付ける際は、一対の取付ボルト挿通孔C2それぞれに取付ボルトC1を挿通して取付ナットC3で締め付ければよい。
【0023】
給電側ランプソケット104a,104bには、図3Aで示す直管形LEDランプLの給電端子である略L字形の2つの給電側口金L1を装着可能な給電側受金106a,106bを形成している。給電側受金106a,106bは、電線127a,127bを介して電源ユニット103に接続されている。アース側ランプソケット105a,105bには、図3Bで示す直管形LEDランプLのアース端子である略T字形のアース側口金L2を装着可能なアース側受金107a,107bを形成している。アース側受金107a,107bは、アース線128a,128bを介して接地されている。
【0024】
シャーシ102の下面側、すなわちシャーシ102の断面略コ字状の開放側には、電源ユニット103が固設されている。本実施例において、電源ユニット103は、シャーシ102の長手方向の略中央から給電側ランプソケット104a,104b寄りの位置に固設している。
【0025】
図3Cは、直管形LEDランプLの断面図である。直管形LEDランプLは、下面に複数のLED素子L4を実装した基板L3を内部に備えている。
【0026】
ケース101は断面逆富士形の長手状の形状をしており、シャーシ102を覆う金属製の長手状の主板108と、ケース101の長手方向の両端部を閉塞する2枚の逆富士形状の金属製の端板109とで構成されている。主板108には、ケース101の内部に外気を吸入するための少なくとも1つの外気吸入口121、およびケース101の内部の熱気を排出するための少なくとも1つの熱気排出口122を形成している。
【0027】
本実施例におけるケース101の具体的な構成について、図4〜図6Bを参照しながら説明する。図4は、図1Bで示す直管形LEDランプ用照明器具100のA−A断面図である。図5A〜図5Dは、ケース101に形成した外気吸入口121の例を示したケース101の正面図である。なお、本実施例において、直管形LEDランプ用照明器具100を天井Cに取り付けた状態を基準として、下方から見た図をケース101の正面図とする。図6Aおよび図6Bは、ケース101に形成した熱気排出口122の例を示したケース101の長手方向の側面図である。
【0028】
図示するように、主板108は、一枚の金属製の薄板を折り曲げ成形して断面逆富士形の形状としている。主板108の下端は下端屈曲部108aで略V字状に屈曲しており、この下端屈曲部108aから斜め上方向に伸延した2つの斜面108bを形成している。本実施例においては、この2つの斜面108bが直管形LEDランプLの取付面となり、直管形LEDランプ用照明器具100の使用時においては、2つの斜面108bそれぞれの下方に直管形LEDランプLが位置することとなる。主板108は、2つの斜面108bの斜面上端縁108cからそれぞれ鉛直上方向に屈曲して伸延しており、2つの側面108dを形成している。2つの側面108dの側面上端縁108eには、ケース101の内側に向けて略水平方向に屈曲して形成した返し部108fを形成しており、ケース101の強度を強化するとともに、天井Cへ取り付けた際に返し部108fが天井Cと略当接するようにしている。
【0029】
2つの斜面108bの長手方向の両端近傍には、給電側ランプソケット104a,104bおよびアース側ランプソケット105a,105bの横断面の形状と略同形とした、2組の一対のランプソケット挿通孔110を形成している。ケース101をシャーシ102に取り付けた際、給電側ランプソケット104a,104bおよびアース側ランプソケット105a,105bは、ランプソケット挿通孔110を挿通してケース101の下方に突出する。
【0030】
図2に示されるように、ケース101は、主板108の下端屈曲部108aの両端近傍に設けた一対のネジ挿通孔111それぞれにネジ112を挿通し、シャーシ102の両端近傍に設けた一対のネジ穴113に当該ネジ112を螺合することによって、シャーシ102を下方から覆うように取り付けられる。その結果、図4に示されるように、ケース101とシャーシ102との間には一定空間を形成するとともに、当該ケース101と天井Cとに囲まれた内部空間114を形成する。
【0031】
ケース101の2つの斜面108bには、内部空間114に外部の空気を取り入れるための外気吸入口121を少なくとも1つ形成している。図5A〜図5Dは、ケース101に形成した外気吸入口121の例を示した図である。
【0032】
図5Aに示す例においては、2組の一対のランプソケット挿通孔110の中央部をそれぞれ結んだ直線上に、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口121を形成している。図5Bに示す例においては、2組の一対のランプソケット挿通孔110の下縁部をそれぞれ結んだ直線上に、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口121を形成している。図5Cに示す例においては、2組の一対のランプソケット挿通孔110の上縁部をそれぞれ結んだ直線上に、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口121を形成している。このように外気吸入口121を一対のランプソケット挿通孔110を結んだ直線上に形成することにより、直管形LEDランプ用照明器具100の使用時において外気吸入口121が直管形LEDランプLに隠れた状態となり、美感上好ましい。
【0033】
図5A〜図5Cに示す例において、外気吸入口121は少なくとも3mm×35mmの大きさとし、2つの斜面108bそれぞれに8箇所ずつの外気吸入口121を形成している。外気吸入口121の大きさを3mm×35mmよりも大きくすれば、外気を効率的に内部空間114に取り入れることができる。電源ユニット103をより効率的に冷却するためには、外気吸入口121の大きさをより大きくし、より多数の外気吸入口121をケース101に設けることが好ましい。
【0034】
図5Dに示す例においては、ケース101の下端屈曲部108aに沿って、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口121を形成している。この例においては、ケース101の2つの斜面108bそれぞれの下端縁に、等間隔aを有する8箇所ずつの3mm×35mmの外気吸入口121を形成している。その結果、下端屈曲部108aに対して線対称に配置されたそれぞれの外気吸入口121は下端屈曲部108aで一体となり、下端屈曲部108aに沿って合計8箇所の外気吸入口121を形成している。このように外気吸入口121をケース101の最も下端に形成することにより、内部空間114への外気の吸入、および内部空間114の熱気の排出をより効率的に行うことができる。内部空間114における空気の循環の詳細については後述する。
【0035】
図6Aおよび図6Bは、ケース101に形成した熱気排出口122の例を示した図である。図示するように、ケース101の2つの側面108dの可及的上部には、電源ユニット103が発する熱をケース101の外部に排出するための熱気排出口122を少なくとも1つ形成している。
【0036】
図6Aに示す例においては、2つの側面108dの可及的上部に、複数の長方形の熱気排出口122を形成している。図6Bに示す例においては、2つの側面108dの側面上端縁108eに、複数の切り欠き状の長方形の熱気排出口122を形成している。図6Aおよび図6Bに示す例において、熱気排出口122は少なくとも3mm×35mmの大きさとし、2つの側面108dそれぞれに4箇所ずつの熱気排出口122を形成している。熱気排出口122の大きさを3mm×35mmよりも大きくすれば、内部空間114の熱気を効率的にケース101の外部に排出することができる。電源ユニット103をより効率的に冷却するためには、熱気排出口122の大きさをより大きくし、より多数の熱気排出口122をケース101に設けることが好ましい。
【0037】
熱気排出口122は、電源ユニット103の近傍において、より多く形成している。すなわち、図6Aおよび図6Bに示す例では、側面108dの長手方向の中央部に1つの熱気排出口122c,122c’を形成するとともに、熱気排出口122c,122c’の電源ユニット103側の短辺122c1,122c1’と側面108dの電源ユニット103側の端縁108d1との間において等間隔bを設けた2つの熱気排出口122a,122b,122a’,122b’を形成し、熱気排出口122c,122c’の他方の短辺122c2,122c2’と側面108dの他方の端縁108d2との間において等間隔cを設けた1つの熱気排出口122d,122d’を形成している。なお、図6Aおよび図6Bでは、それぞれ片側の側面108dに形成した熱気排出口122のみ示しているが、図示されない反対側の側面108dにおいても同様に、熱気排出口122は、電源ユニット103の近傍において、より多く形成している。
【0038】
熱気排出口122を側面108dの可及的上部に形成するのは、内部空間114の熱気とケース101外部の外気との温度差に起因する自然換気により、内部空間114の熱気を効率的にケース101の外部へ排出させるためである。熱気が内部空間114から外部へ排出される際の空気の流れの詳細については後述する。
【0039】
なお、本実施例において、電源ユニット103はシャーシ102の長手方向の略中央から給電側ランプソケット104a,104b寄りの位置に固設しているが、電源ユニット103を固設する位置は適宜変更しても良い。その場合、電源ユニット103を固設した位置の近傍において、より多数の熱気排出口122をケース101に設ければ良い。
【0040】
図7A〜図7Gに示すように、外気中に浮遊する埃等がケース101の内部空間114に入らないようにするため、外気吸入口121および熱気排出口122にフィルタを取り付けても良い。図7Aはケース101の末端部の拡大図である。図7Bは外気吸入口121の拡大図であり、図7Cは第1フィルタ123を取り付けた外気吸入口121の拡大図である。図7Dは、第1フィルタ123を取り付けた外気吸入口121の拡大断面図である。図7Eは熱気排出口122の拡大図であり、図7Fは第2フィルタ124を取り付けた熱気排出口122の拡大図である。図7Gは、第2フィルタ124を取り付けた熱気排出口122の拡大断面図である。
【0041】
第1フィルタ123および第2フィルタ124は、外部の埃等がケース101の内部空間114に入ることを防止できるものであれば、素材は特に限定されない。第1フィルタ123および第2フィルタ124は同じ素材のものを用いても、異なる素材のものを用いても良い。例えば、第1フィルタ123の網目構造よりも大きな網目構造を有する第2フィルタ124を用いることにより、第2フィルタ124を通した熱気の排気がよりスムーズとなり、電源ユニット103をより効率的に冷却することが可能となる。
【0042】
第1フィルタ123および第2フィルタ124は、エポキシ樹脂等を接着剤として用いて、外気吸入口121および熱気排出口122の周縁部外側面125,126にそれぞれ貼着している。第1フィルタ123や第2フィルタ124を用いてケース101の内部空間114に埃等が入るのを防ぐことができる。その結果、ケース101内部に配設した電気回路のショートを防止し、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具を提供することができる。また、第1フィルタ123および第2フィルタ124はケース101の外側から貼着しているため、第1フィルタ123および第2フィルタ124やエポキシ樹脂の熱劣化を防止できるとともに、第1フィルタ123および第2フィルタ124に付着した埃等の除去や、第1フィルタ123および第2フィルタ124が外れた場合の補修も容易である。
【0043】
直管形LEDランプLの点灯時は、電源ユニット103から発生する熱により内部空間114において空気の流れが生じ、常に熱気排出口122から熱気がケース101の外部に排出されているため、埃等が熱気排出口122からケース101の内部空間114に入るということは考えにくい。しかしながら、直管形LEDランプLの消灯時は内部空間114における空気の移動が起こりにくいため、熱気排出口122から内部空間114に埃等が入る可能性がある。熱気排出口122に第2フィルタ124を貼着することにより、直管形LEDランプLの消灯時においても、埃等が内部空間114に入ることを防ぐことができる。
【0044】
第1フィルタ123および第2フィルタ124の素材として、メルトブローン法により製造した不織布を用いても良い。このメルトブローン法により製造した不織布はポリプロピレンからなる超極細繊維が積層して形成した網目構造を有している。また、この不織布には静電気を帯電させる処理が施されており、一定の静電気の電荷が帯電した状態となっている。従って、この不織布は、超極細繊維の網目構造によって埃等の通過を阻止する効果を有するとともに、静電気によって埃等を吸着する効果も有するため、埃等の通過を極めて効率的に阻止することが可能である。
【0045】
図8Aは本実施例による直管形LEDランプ用照明器具100の断面図であり、直管形LEDランプ用照明器具100使用時の内部空間114における空気の流れを示している。なお、この図は、電源ユニット103、外気吸入口121、および熱気排出口122が同一平面に存在する位置における断面を示している。図中、点線で示した矢印は外気および内部空間114に吸入された外気の流れを表し、実線で示した矢印は熱気の流れを表している。
【0046】
直管形LEDランプ用照明器具100の使用時においては、内部空間114とケース101外部との温度差による自然換気が起こるものと考えられる。温度差による自然換気量は、外気吸入口121および熱気排出口122の開口面積が大きく、外気吸入口121と熱気排出口122の中心間の垂直距離が大きく、内部空間114とケース101外部の気温の差が大きいほど多くなる。従って、ケース101に形成する外気吸入口121および熱気排出口122の開口面積の合計をできるだけ大きくするとともに、外気吸入口121と熱気排出口122の中心間の垂直距離をできるだけ大きくすることにより、より効率的に電源ユニット103を自然換気によって冷却することが可能となる。
【0047】
図示されるように、電源ユニット103で熱せられて生じた熱気は、内部空間114を上昇して熱気排出口122より排出されるため、内部空間114の圧力は低下する。その結果、外気が外気吸入口121を通して内部空間114へ吸入される。本実施例による直管形LEDランプ用照明器具100の使用時は内部空間114でこのような空気の流れが自然に生じるため、電源ユニット103を効率的に冷却し、電源ユニット103の温度上昇を抑えることができる。その結果、電源ユニット103の使用寿命が改善され、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具100とすることができる。
【0048】
図8Bは、熱気排出口122を側面上端縁108eに切り欠き状に形成した場合における、熱気の排出の流れを示した断面図である。このように、熱気排出口122を側面上端縁108eに切り欠き状に形成することにより、天井C付近を熱気排出口122に向かって流れる熱気を、よりスムーズにケース101の外部に排出することができる。
【0049】
図8Cは、熱気排出口122の熱気排出口下縁部122xに熱気ガイド115を形成した場合における、熱気の排出の流れを示した断面図である。熱気ガイド115は、側面108dに熱気排出口122を開ける際に熱気排出口下縁部122xを切り取らずに残しておき、当該熱気排出口下縁部122xをケース101の内部側に向けて所定の角度αだけ折り曲げることにより形成する。
【0050】
側面108dと熱気ガイド115とがなす角度αは、90度以下とすることが望ましい。図示されるように、角度αを90度以下とすることにより、内部空間114の熱気が熱気ガイド115に導かれ、よりスムーズに排出されると考えられる。すなわち、電源ユニット103で熱せられて生じた熱気は、天井C付近を熱気排出口122に向かって水平方向に進み、側面108dの上部に当たり下方向へと進路を変えるが、その後、熱気ガイド115に当たり、外部へとスムーズに排出されると考えられる。また、このような熱気ガイド115を熱気排出口122に形成することにより、熱気排出口122に第2フィルタ124を設けない場合であっても、埃等が熱気排出口122からケース101の内部に入ることを抑える事ができる。
【0051】
図9は、給電側ランプソケット104aとアース側ランプソケット105aの間、および給電側ランプソケット104bとアース側ランプソケット105bの間に放熱板116a,116bを架設した場合における、内部空間114の空気の流れを示した直管形LEDランプ用照明器具100の断面図である。放熱板116a,116bは、熱伝導性や放熱性に優れたアルミニウム等の素材で形成し、図10で示すように直管形LEDランプLの曲面に沿う形状として直管形LEDランプLの上部にできるだけ密着させ、直管形LEDランプLが備えるLED素子L4が発する熱を放熱板116a,116bを介してできるだけ放熱しやすいようにする。このような放熱板116a,116bを直管形LEDランプLの上部に設けることにより、直管形LEDランプLが備えるLED素子L4が発する熱で暖められた空気によって、直管形LEDランプLの上方に斜面108bに沿った外気の上昇気流が発生し易くなり、外気吸入口121から内部空間114への外気の吸入、および内部空間114の熱気の熱気排出口122からの排出が促進される。その結果、より効果的に電源ユニット103を冷却することが可能となる。
【0052】
[実施例2]
図11Aは、本実施例による1灯形の直管形LEDランプ用照明器具200の使用状態を示した斜視図である。図11Bは、本実施例による1灯形の直管形LEDランプ用照明器具200の使用状態を示した正面図である。なお、本実施例において、下方から見た図を1灯形の直管形LEDランプ用照明器具200の正面図とする。図12は、本実施例による1灯形の直管形LEDランプ用照明器具200の分解斜視図である。直管形LEDランプ用照明器具200は、ケース201の外形で表されるように、いわゆる逆富士形の形状となっている。なお、実施例1で示した2灯形の直管形LEDランプ用照明器具100の形状も、ケース101の外形に基づき、いわゆる逆富士形と称されるが、ケース101とケース201とは下部の形状において若干異なっている。
【0053】
直管形LEDランプ用照明器具200は、下面に電源ユニット203を固設し、両端に一対のランプソケット(給電側ランプソケット204、およびアース側ランプソケット205)を垂設した長手状のシャーシ202と、シャーシ202の下面にシャーシ202との間に一定空間を形成して装着した上方開口のケース201と、給電側ランプソケット204とアース側ランプソケット205との間に着脱自在に架装した直管形LEDランプLと、を備えている。ケース201の可及的上部には、少なくとも1つの熱気排出口222を形成している。また、ケース201には、熱気排出口222より下方位置に、少なくとも1つの外気吸入口221を形成している。
【0054】
シャーシ202は、下面側を開放して断面略コ字状に形成された長手状の形状をしており、天井Cに設けた2つの取付ボルトC11が挿通される一対の取付ボルト挿通孔C12を形成している。すなわち、シャーシ202を天井Cに取り付ける際は、一対の取付ボルト挿通孔C12それぞれに取付ボルトC11を挿通して取付ナットC13で締め付ければよい。
【0055】
給電側ランプソケット204には、図3Aで示す直管形LEDランプLの給電端子である略L字形の2つの給電側口金L1を装着可能な給電側受金206を形成している。給電側受金206は、電線227を介して電源ユニット203に接続されている。アース側ランプソケット205には、図3Bで示す直管形LEDランプLのアース端子である略T字形のアース側口金L2を装着可能なアース側受金207を形成している。アース側受金207は、アース線228を介して接地されている。
【0056】
シャーシ202の下面側、すなわちシャーシ202の断面略コ字状の開放側には、電源ユニット203が固設されている。本実施例において、電源ユニット203は、シャーシ202の長手方向の略中央から給電側ランプソケット204寄りの位置に固設している。
【0057】
ケース201は断面逆富士形の長手状の形状をしており、シャーシ202を覆う金属製の長手状の主板208と、ケース201の長手方向の両端部を閉塞する2枚の逆富士形状の金属製の端板209とで構成されている。主板208には、ケース201の内部に外気を吸入するための少なくとも1つの外気吸入口221、およびケース201の内部の熱気を排出するための少なくとも1つの熱気排出口222を形成している。
【0058】
本実施例におけるケース201の具体的な構成について、図13〜図14Cを参照しながら説明する。図13は、図11Bで示す直管形LEDランプ用照明器具200のB−B断面図である。図14A〜図14Cは、ケース201に形成した外気吸入口221の例を示したケース201の正面図である。なお、本実施例において、直管形LEDランプ用照明器具200を天井Cに取り付けた状態を基準として、下方から見た図をケース201の正面図とする。
【0059】
図示するように、主板208は、一枚の金属製の薄板を折り曲げ成形して断面逆富士形の形状としている。主板208の下部は水平面208aを形成しており、この水平面208aの両端部から斜め上方向に伸延した2つの斜面208bを形成している。本実施例においては、この水平面208aが直管形LEDランプLの取付面となり、直管形LEDランプ用照明器具200の使用時においては、水平面208aの下方に直管形LEDランプLが位置することとなる。主板208は、2つの斜面208bの斜面上端縁208cからそれぞれ鉛直上方向に屈曲して伸延しており、2つの側面208dを形成している。2つの側面208dの側面上端縁208eには、ケース201の内側に向けて略水平方向に屈曲して形成した返し部208fを形成しており、ケース201の強度を強化するとともに、天井Cへ取り付けた際に返し部208fが天井Cと略当接するようにしている。
【0060】
水平面208aの長手方向の両端近傍には、給電側ランプソケット204およびアース側ランプソケット205の横断面の形状と略同形とした、一対のランプソケット挿通孔210を形成している。ケース201をシャーシ202に取り付けた際、給電側ランプソケット204およびアース側ランプソケット205は、ランプソケット挿通孔210を挿通してケース201の下方に突出する。
【0061】
図12に示されるように、ケース201は、主板208の水平面208aの両端近傍に設けた一対のネジ挿通孔211それぞれにネジ212を挿通し、シャーシ202の両端近傍に設けた一対のネジ穴213に当該ネジ212を螺合することによって、シャーシ202を下方から覆うように取り付けられる。その結果、図13に示されるように、ケース201とシャーシ202との間には一定空間を形成するとともに、当該ケース201と天井Cとに囲まれた内部空間214を形成する。
【0062】
ケース201の水平面208aには、内部空間214に外部の空気を取り入れるための少なくとも1つの外気吸入口221を形成している。図14A〜図14Cは、ケース201に形成した外気吸入口221の例を示した図である。
【0063】
図14Aに示す例では、水平面208aにおいて、一対のランプソケット挿通孔210の中央部を結んだ直線上に、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口221を形成している。図14Bに示す例では、水平面208aにおいて、一対のランプソケット挿通孔210の両端部をそれぞれ結んだ直線上に、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口221を形成している。図14Cに示す例にでは、斜面208bの下縁部に沿って、等間隔aを有する複数の長方形の外気吸入口221を形成している。このように外気吸入口221をケース201の下部に形成することにより、内部空間214への外気の吸入、および内部空間214の熱気の排出をより効率的に行うことができる。すなわち、上記実施例1において説明したように、直管形LEDランプ用照明器具200の使用時においても内部空間214とケース201外部との温度差による自然換気が起こるものと考えられるが、外気吸入口221と熱気排出口222の中心間の垂直距離をできるだけ大きくすることにより、内部空間214への外気の吸入、および内部空間214の熱気の排出をより効率的に行うことができる。また、図14Aおよび図14Bに示す例においては、直管形LEDランプ用照明器具200の使用時において外気吸入口221が直管形LEDランプLに隠れた状態となり、美感上好ましい。
【0064】
図14Aに示す例においては、等間隔aを有する8箇所の6mm×35mmの外気吸入口221を形成している。実施例1でも述べたように、外気吸入口221は少なくとも3mm×35mmの大きさを有すれば良いが、外気を効率よく吸入するための十分な面積を確保するため、この例においては外気吸入口221を6mm×35mmの大きさとしている。図14Bおよび図14Cに示す例では、外気吸入口221は少なくとも3mm×35mmの大きさとし、1列当たり8箇所ずつの外気吸入口221を水平面208aに形成している。
【0065】
ケース201の2つの側面208dの可及的上部には、電源ユニット203が発する熱をケース201の外部に排出するための熱気排出口222を少なくとも1つ形成している。なお、熱気排出口222の形成方法のパターン(形成位置や、熱気ガイドの形成等)やそれぞれの特徴は、上記実施例1において説明した例と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0066】
図15A〜図15Cは、外気吸入口221と熱気排出口222に第1フィルタ223と第2フィルタ224をそれぞれ取り付けた場合における、ケース201の例を示した図である。図15Aはケース201の末端部の拡大図であり、図15Bは外気吸入口221の拡大断面図であり、図15Cは熱気排出口222の拡大断面図である。図示されるように、外気中に浮遊する埃等がケース201の内部空間214に入らないようにするため、エポキシ樹脂等を用いて、外気吸入口221および熱気排出口222の周縁部外側面225,226に、第1フィルタ223および第2フィルタ224をそれぞれ貼着して取り付けても良い。なお、使用する第1フィルタ223および第2フィルタ224の特徴や、第1フィルタ223および第2フィルタ224を外気吸入口221および熱気排出口222へ取り付ける方法は、上記実施例1において説明した例と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0067】
図16Aは本実施例による直管形LEDランプ用照明器具200の断面図であり、直管形LEDランプ用照明器具200使用時の内部空間214における空気の流れを示している。なお、この図は、電源ユニット203、外気吸入口221、および熱気排出口222が同一平面に存在する位置における断面を示している。図中、点線で示した矢印は外気および内部空間214に吸入された外気の流れを表し、実線で示した矢印は熱気の流れを示している。
【0068】
実施例1の場合と同様、直管形LEDランプ用照明器具200の使用時においては、内部空間214の空気とケース201外部の空気との温度差による自然換気が起こるものと考えられる。従って、直管形LEDランプ用照明器具200の場合も、ケース201に形成する外気吸入口221および熱気排出口222の開口面積の合計をできるだけ大きくするとともに、外気吸入口221と熱気排出口222の中心間の垂直距離をできるだけ大きくすることにより、電源ユニット203をより効率的に自然換気によって冷却することが可能となる。
【0069】
図示されるように、電源ユニット203で熱せられて生じた熱気は、内部空間214を上昇して熱気排出口222より排出されるため、内部空間214の圧力は低下する。その結果、外気が外気吸入口221を通して内部空間214へ吸入される。本実施例による直管形LEDランプ用照明器具200の使用時は内部空間214でこのような空気の流れが自然に生じるため、電源ユニット203を効率的に冷却し、電源ユニット203の温度上昇を抑えることができる。その結果、電源ユニット203の使用寿命が延び、長期メンテナンスフリーの直管形LEDランプ用照明器具200とすることができる。
【0070】
図16Bは、給電側ランプソケット204およびアース側ランプソケット205の間に放熱板216を架設した場合における、内部空間214の空気の流れを示した直管形LEDランプ用照明器具200の断面図である。放熱板216の形成方法は実施例1の場合と同様である。このような放熱板216を直管形LEDランプL上部に設けることにより、直管形LEDランプLが備えるLED素子L4が発する熱で暖められた空気によって、直管形LEDランプLの上方から斜面208bに沿った外気の上昇気流が発生し易くなり、外気吸入口221から内部空間214への外気の吸入、および内部空間214の熱気の熱気排出口222からの排出が促進される。その結果、より効果的に電源ユニット203を冷却することが可能となる。
【0071】
以上、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づき、様々な組み合わせの変更を行った形態や、種々の変形、改良等を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。例えば、ケース101,201に形成する外気吸入口121,221や熱気排出口122,222の形状、大きさ、位置、数等は、図面で示された構成や組み合わせに限られず、上記実施例で述べた趣旨や技術的思想を逸脱しない範囲内で、適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0072】
100,200 直管形LEDランプ用照明器具
101,201 ケース
102,202 シャーシ
103,203 電源ユニット
104a,104b,204 給電側ランプソケット
105a,105b,205 アース側ランプソケット
121,221 外気吸入口
122,122a,122a’,122b,122b’,122c,122c’,122d,122d’,222 熱気排出口
123,223 第1フィルタ
125,225 外気吸入口の周縁部外側面
124,224 第2フィルタ
126,226 熱気排出口の周縁部外側面
L 直管形LEDランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に電源ユニットを固設し、両端にランプソケットを垂設した長手状のシャーシと、
前記シャーシの下面に当該シャーシとの間に一定空間を形成して装着した上方開口のケースと、
前記ランプソケット間に着脱自在に架装した直管形LEDランプと、
を備え、
前記ケースの可及的上部に熱気排出口を形成するとともに、当該熱気排出口より下方位置に外気吸入口を形成したことを特徴とする直管形LEDランプ用照明器具。
【請求項2】
前記外気吸入口は、当該外気吸入口の周縁部外側面に貼着した第1フィルタにより閉塞したことを特徴とする請求項1に記載の直管形LEDランプ用照明器具。
【請求項3】
前記熱気排出口は、当該熱気排出口の周縁部外側面に貼着した第2フィルタにより閉塞したことを特徴とする請求項1または2に記載の直管形LEDランプ用照明器具。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【公開番号】特開2013−89304(P2013−89304A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225835(P2011−225835)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(503224747)
【Fターム(参考)】