説明

眼科用レンズ材料のための二重機能性UV吸収材

開示される概要は、フリーラジカル重合を開始し得る不安定な官能基を含むUV吸収材である。本発明のUV吸収材は、UV吸収特性、およびフリーラジカル重合開始能力という、二重機能を提供する。本発明により、この二重機能性UV吸収剤を含む眼科用レンズ材料もまた提供される。本発明の二重機能性UV吸収材は、適切な官能基を含むアゾラジカル重合開始剤、有機過酸化物ラジカル重合開始剤、ホスフィン酸化物ラジカル開始剤、およびα−ヒドロキシケトンラジカル重合開始剤から合成され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、眼科用レンズ材料に関する。特に、本発明はまた、眼科用レンズ材料のための重合開始剤としても働く紫外光吸収材に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
多くのUV光吸収材は、眼科用レンズを作製するために使用されるポリマー材料のための成分として公知である。UV吸収材は、好ましくは、吸収材のレンズ材料からの移動、相分離または浸出を防ぐために、材料中に物理的に単に封入されるのではなく、レンズ材料のポリマーネットワークと共有結合される。そのような安定性は、移植可能な眼科用レンズのために特に重要である。このUV吸収材の浸出が、両方の毒物的な問題を提供し得、そしてこの移植組織片におけるUV遮断活性の喪失を導き得る。
【0003】
多数の共重合可能なベンザトリアゾールUV吸収材、ベンゾフェノンUV吸収材およびトリアジンUV吸収材が公知である。これらのUV吸収材の多くは、メタクリレート基、アクリレート基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基またはスチレン基のような従来のオレフィンの重合可能基を含む。このレンズ材料中の他の成分との共重合(代表的には、ラジカル開始剤を用いた共重合)によって、このUV吸収材は、生成するポリマー鎖へ組み込まれる。UV吸収材上でのさらなる官能基の組み込みは、UV吸収材の、UVを吸収する性質、溶解度、または反応性のうちの1つ以上に影響を及ぼし得る。このUV吸収材が、眼科用レンズ材料成分の残部またはポリマーレンズ材料の残部において十分な溶解度を有さない場合、このUV吸収材は、光と相互作用し得る領域、およびこのレンズの光学的透明度の増加をもたらし得る領域と融合し得る。
【0004】
UV吸収材を組み込んだポリマー眼科用レンズ材料の例は、米国特許第5,290,892号;同第5,331,073号および同第5,693,095号において見出され得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、二重機能性UV吸収材を提供する。これらのUV吸収材は、ラジカル重合を開始し得る不安定な官能基を含む。これらのUV吸収材は、コンタクトレンズを含む眼科用レンズにおける使用のために適切であり、および眼内レンズ(IOL)のような移植可能なレンズで特に有用である。
【0006】
他の要素の中でも、本発明は、UV吸収材が、UV吸収材のUV吸収活性、溶解度または眼科用レンズ材料の成分との反応性を排除することなく、オレフィン性眼科用レンズ材料モノマーの重合を開始し得る不安定な官能基を組み込むために改変され得るという知見に基づく。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(発明の詳細な説明)
他の方法で示されない限り、パーセンテージの用語で表される全ての成分量は、%w/wとして提示される。
【0008】
本発明の二重機能性UV吸収材(「DFUVAS」)は、フリーラジカル重合を開始し得る官能基を含む。そのため、これらのDFUVASは、コポリマー眼科用レンズ材料の調製において、2つの別々のモノマー成分の必要を排除する。従来のUV吸収材を従来の眼科用レンズ形成材料に加えて、そして別に、従来の重合開始剤を加えることの代わりに、DFUVASは、これらの2つの従来の成分の代わりに、使用され得る。
【0009】
多くの従来の末端フリーラジカル開始剤および多くのUV吸収材は、公知である。このDFUVASは、ラジカル生成結合を防ぎながら、反応性官能基を含むUV吸収材をラジカル開始剤と反応させることによって、合成され得る。例えば、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(1)は、カルボジイミドエステル化剤を用いて4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)(2)と結合され得る。この生成物(3)は、次いで、熱および/またはUV光/可視光の適用によって、ビニルモノマー(例えば、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタアクリルアミド、スチレン)のラジカル重合を開始し得、そして、このUV吸収性官能基は、このポリマー鎖に共有結合で結合される。
【0010】
【化19】

本発明は、UV吸収特性、およびフリーラジカル重合開始能力という、二重機能を提供する単一成分添加物の合成を提供する。この結果は、この生成物が浸出しないかまたは相分離せず、かつ光学的透明度の低下を誘導する、共有結合されたUV吸収材である。この合成は、UV吸収強度および開始剤の半減期の両方を調節する融合性を許容する。このレンズ材料のUVによる重合開始は、このDFUVASのUV吸収性官能基上にあるヒドロキシ基を保護しながらもなお可能である。
【0011】
このDFUVASは、適切な官能基を含むアゾラジカル重合開始剤、有機過酸化物ラジカル重合開始剤、ホスフィン酸化物ラジカル開始剤、およびα−ヒドロキシケトンラジカル重合開始剤から合成され得る。これらの開始剤の各クラス由来の必要な官能基は、UV吸収性ベンゾトリアゾール、UV吸収性ベンゾフェノン、またはUV吸収性トリアジンが共有結合され得る官能基(カルボン酸またはヒドロキシル)の存在である。好ましいDFUVASは、式[1]〜[7]によって表されるDFUVASである。
【0012】
いくつかの官能基化アゾ開始剤は、商業的に入手可能である。例えば、Wako ChemicalsからのV−501(4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸))。この開始剤は、熱不安定性アゾ結合(−N=N−)および2つの末端カルボン酸基を含む。同様に、VA−086は、2つの末端ヒドロキシル基を含む。VA−080は、この熱不安定性アゾ結合の各側にある3つのヒドロキシル基を含む。
【0013】
【化20】

それゆえ、アゾ官能性UV吸収材は、以下の構造的特徴を有するアゾ開始剤から合成され得る:
【0014】
【化21】

ここで:
Aは、−CHまたは−CHCHであり、
Dが(CHの場合、Bは、−CN、−COH、−COH、−COCH、−COCH、−SOH、−CFまたは−NOであり、そしてDがない場合、Bは、−CHまたは−CHCHであり、
Dは、ないか、または(CHであり、n=1〜10であり、
Eは、OまたはNH、NCH、またはNCHCHであり、
Fは、ないか、(CH、または(CHCHO)CHCHであり、x=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである。
【0015】
多くのベンゾトリアゾールUV吸収材およびベンゾフェノンUV吸収材は、公知であり、そして多くが種々の発売元(例えば、Ciba Specialty Chemicals)から商業的に入手可能である。このベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材の素性は、重要ではないが、この所望のUV吸収特性を与えるために、その特有のUVの遮断性に基づいて、選択されるべきである。IOLの適用のための、好ましいベンゾトリアゾールUV吸収材は、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールであり、そして好ましいベンゾフェノンUV吸収材は、ラジカル重合開始剤と共有結合され得る官能基を含むように改変されているヒドロキシフェニルベンゾフェノンである。例えば、好ましいヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールUV吸収材は、2−N−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールである。ここで、このUV吸収性基は、アゾ官能基と結合された、以下に示すとおりの、ヒドロキシフェニル基上にあるパラ位におけるエチルエーテル結合を通して結合される。
【0016】
【化22】

UV重合開始剤としての使用のために適切な官能性α−ヒドロキシケトンは、商業的に入手可能である。例えば、2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン(Irgacure(登録商標)2959,Ciba Specialty Chemicals)は、UV光不安定性α−ヒドロキシケトン結合に共有結合された遊離第一級ヒドロキシル基を含む。この第一級ヒドロキシルは、共有結合点として使用され得る。例えば、Irgacure(登録商標)2959において、この第一級ヒドロキシルは、水溶性光開始剤を作製するためのエーテル結合を通して、親水性官能基と共有結合するために使用された(Gruber,H.F.;Knaus,S.J.Polym.Sci.Part A:Polym.Chem.1995,33,929)。
【0017】
【化23】

UV発色団を共有結合するための適切な官能基を含む、総称α−ヒドロキシケトン光開始剤は、式[2]によって表される:
【0018】
【化24】

ここで:
Jは、CHまたはCHCHであり、
Lは、ないか、(CHまたは(CHCHO)であり、y=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである。
【0019】
官能基化ホスフィン酸化物光開始剤もまた、公知である。例えば、ビニル官能性ホスフィン酸化物は、ポリマーアシルホスフィン酸化物光開始剤の合成において使用された(DeGroot,J.H.;Dillingham,K.A.;Deuring,H.;Haitjema,H.J.;Van Beijma,F.J.;Hodd,K.A.;Norrby,S.Biomacromolecules 2001,2,1271)。
【0020】
【化25】

UV発色団を共有結合するための適切な官能基を含む、総称ホスフィン酸化物光開始剤は、式[3]によって表される。
【0021】
【化26】

ここで:
Qは、−H、−CH、−CHCH、−CH(CH)CH、または−C(CHであり、
Tは、ないか、−(CH、または−(OCHCHであり、z=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである。
【0022】
官能基化有機酸化物は、それほど一般的ではないが、例えばOH、NHまたはCOHのような官能基の存在は、ベンゾトリアゾール含有UV発色団またはベンゾフェノン含有UV発色団の共有結合を可能にする。UV発色団を共有結合するための適切な官能基を含む、総称アシル過酸化物開始剤は、式[4]によって表される。
【0023】
【化27】

ここで、Y=ないか、またはOであり;R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【0024】
【化28】

例示として、式[4]の中のY=OおよびRおよびR’が、このベンゾトリアゾールUV吸収材2−N−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールであるように選択され、そしてこのUV吸収性基が、ヒドロキシフェニル基の中のパラ位のエチル結合を通して、このペルオキシジカルボン酸官能基と結合される場合、以下の化合物が得られる:
【0025】
【化29】

UV発色団を共有結合するための適切な官能基を含む、総称ペルオキシエステル開始剤、ジアルキル過酸化物開始剤およびペルオキシケタール開始剤は、各々、式[5]、[6]、および[7]によって表される。
【0026】
【化30】

ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【0027】
【化31】

ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=H、ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【0028】
【化32】

ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;
R’=H;ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【0029】
【化33】

一般的に、眼科用レンズ材料中に含まれるDFUVASの量は、所望のUV遮断特徴に依存するが、代表的に1〜5wt%の範囲である。
【0030】
本発明はさらに、以下の実施例により説明され、以下の実施例は、例示であることが意図され、限定することは意図されない。
【実施例】
【0031】
(実施例1:3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコールを用いた、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)のエステル化)
50mLの3口フラスコを、一晩中120℃オーブン(oven)において乾燥させ、そしてデシケーター(desiccator)の中で冷却させた。このフラスコを、Nで洗い流し、次いで、1.9151g(7.50mmol)の3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコールを入れた。この固体を、15mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解させ、次いで、4−ジメチルアミノピリジン(0.0489g、0.400mmol)および4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)(1.0084g、3.60mmol)を加え、溶解させた。1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.5520g、7.52mmol)を加え、この反応混合物を、24時間、Nブランケット下で、周囲温度において攪拌させた。この反応混合物を、細多孔性焼結ガラス漏斗を通して濾過し、そしてこの溶媒を、遠心しながらエバポレート(rotovapped)した。この粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl)によって精製した。この溶媒を、遠心しながらエバポレートし、この生成物を、真空中で乾燥した。1.3691g(1.81mmol、51%)の薄い黄色の粉末が得られた。
【0032】
(実施例2:実施例1で調製したUV吸収性開始剤を用いて開始させた、眼科用レンズ材料の調製)
シンチレーションバイアルに、3.3572g(19.052mmol)の2−フェニルエチルアクリレート(PEA)、1.5585g(8.192mmol)の2−フェニルエチルメタクリレート(PEMA)、および0.0611g(0.308mmol)の1,4−ブタンジオールジアクリレート(BDDA)を入れた。このモノマー混合物を、Nでパージし、そして実施例1で調製した0.2290g(0.304mmol)のUV吸収性開始剤を加え、溶解させた。この開始させた調合物を、0.2ミクロンPTFEフィルターを通して濾過し、そしてポリプロピレンの型へ分配した。この型を、1時間70℃でオーブン中におき、次いで、2時間110℃で置いた。この生成物ポリマーを、16時間、室温において、アセトン中で抽出した。このポリマーを、1.5時間、風乾させ、次いで、60℃の真空オーブン中に3時間置いた。抽出後の重量の減少を、重量測定によって決定し、そしてUVスペクトル/可視スペクトルを、1mmの薄いフラット上で190〜820nmについて記録した。このデータを、表1に列挙する。
【0033】
(実施例3:実施例1で調製されたUV吸収性開始剤を用いて開始させた、眼科用レンズ材料の調製)
シンチレーションバイアルに、3.3502g(19.012mmol)の2−フェニルエチルアクリレート(PEA)、1.5516g(8.156mmol)の2−フェニルエチルメタクリレート(PEMA)、および0.0567g(0.286mmol)の1,4−ブタンジオールジアクリレート(BDDA)を入れた。このモノマー混合物を、Nでパージし、そして実施例1で調製した0.0761g(0.101mmol)のUV吸収性開始剤を加え、溶解させた。この開始させた調合物を、0.2ミクロンPTFEフィルターを通して濾過し、ポリプロピレン型へ入れた。この型を、1時間、70℃でオーブン中におき、次いで、2時間、110℃においた。この生成物ポリマーを、16時間室温でアセトン中で抽出した。このポリマーを、1.5時間、風乾させ、次いで、3時間、真空オーブン中で60℃においた。抽出後の重量の減少を、重量測定によって決定し、そしてUVスペクトル/可視スペクトルを、1mmの薄いフラット上で190〜820nmについて記録した。このデータを、表1に列挙する。
【0034】
(実施例4:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を用いて開始させた、眼科用レンズ材料の調製)
シンチレーションバイアルに、3.3580g(19.057mmol)の2−フェニルエチルアクリレート(PEA)、1.5629g(8.215mmol)の2−フェニルエチルメタクリレート(PEMA)、および0.0589g(0.297mmol)の1,4−ブタンジオールジアクリレート(BDDA)を入れた。このモノマー混合物を、Nでパージし、そして0.0502g(0.306mmol)の2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加え、溶解させた。この開始させた調合物を、0.2ミクロンPTFEフィルターを通して濾過され、そしてポリプロピレン型へ分配した。この型を、1時間、70℃でオーブン中に置き、次いで、110℃、2時間で置いた。この生成物ポリマーを、16時間、室温でアセトン中で抽出した。このポリマーを、1.5時間風乾させ、次いで、3時間、60℃真空オーブン中に置いた。抽出後の重量の減少を、重量測定によって決定し、そしてUVスペクトル/可視スペクトルを、1mmの薄いフラット上で190〜820nmについて記録した。このデータを、表1に列挙する。
【0035】
【表1】

本発明は、ある好ましい実施形態を参照して記載されている;しかし、本発明が、その特別な特性または必要不可欠な特性から逸脱することなしに、他の特定の形態またはそのバリエーションにおいて実施され得ることが、理解されるべきである。それゆえ、上述で記載の実施形態は、限定的ではなく、全ての側面において例示であると考えられ、本発明の範囲では、先の説明によってではなく、添付された特許請求の範囲によって示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重機能性UV吸収材であって、該二重機能性UV吸収材は、以下:
【化1】

ここで:
Aは、−CHまたは−CHCHであり、
Dが(CHの場合、Bは、−CN、−COH、−COH、−COCH、−COCH、−SOH、−CFまたは−NOであり、そしてDがない場合、Bは、−CHまたは−CHCHであり、
Dは、ないか、または(CHであり、n=1〜10であり、
Eは、OまたはNH、NCH、またはNCHCHであり、
Fは、ないか、(CH、または(CHCHO)CHCHであり、x=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである;
【化2】

ここで:
Jは、CHまたはCHCHであり、
Lは、ないか、(CHまたは(CHCHO)であり、y=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである;
【化3】

ここで、Qは、−H、−CH、−CHCH、−CH(CH)CH、または−C(CHであり、
Tは、ないか、−(CH、または−(OCHCHであり、z=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである;
【化4】

ここで、Y=ないか、またはOであり;R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化5】

ここで、R=ベントリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化6】

ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=H、ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化7】

ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;
R’=H;ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化8】

からなる群より選択される、二重機能性UV吸収材。
【請求項2】
前記UV吸収材が、以下の式:
【化9】

を有し、ここで:
Aは、−CHまたは−CHCHであり、
Dが、(CHの場合、Bは、−CN、−COH、−COH、−COCH、−COCH、−SOH、−CFまたは−NOであり、そしてDがない場合、Bは、−CHまたは−CHCHであり、
Dは、ないか、または(CHであり、n=1〜10であり、
Eは、OまたはNH、NCH、またはNCHCHであり、
Fは、ないか、(CH、または(CHCHO)CHCHであり、x=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項3】
前記UV吸収材が、以下の式:
【化10】

を有し、ここで:
Jは、CHまたはCHCHであり、
Lは、ないか、(CHまたは(CHCHO)であり、y=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項4】
前記UV吸収材が、以下の式:
【化11】

を有し、ここで、Qは、−H、−CH、−CHCH、−CH(CH)CH、または−C(CHであり、
Tは、ないか、−(CH、または−(OCHCHであり、z=1〜10であり、
Gは、−R、−OR、−NHR、−NRR’、−COR、または−CORであり、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり、そしてR’=−CHまたは−CHCHである、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項5】
前記UV吸収材が、以下の式:
【化12】

を有し、ここで、Y=ないか、またはOであり;R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化13】

である、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項6】
前記UV吸収材が、以下の式:
【化14】

を有し、ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化15】

である、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項7】
前記UV吸収材が、以下の式:
[6] R−O−O−R
を有し、ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=H、ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化16】

である、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項8】
前記UV吸収材が、以下の式:
【化17】

を有し、ここで、R=ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材であり;R’=H;ベンゾトリアゾールUV吸収材またはベンゾフェノンUV吸収材;
【化18】

である、請求項1に記載の二重機能性UV吸収材。
【請求項9】
請求項1に記載の二重機能性UV吸収材を含む、眼科用レンズ材料。
【請求項10】
前記二重機能性UV吸収材が、1〜5%(w/w)の量で、前記眼科用レンズ材料中に存在する、請求項9に記載の眼科用レンズ材料。

【公表番号】特表2006−513291(P2006−513291A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566548(P2004−566548)
【出願日】平成15年12月15日(2003.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/039846
【国際公開番号】WO2004/062371
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(399054697)アルコン,インコーポレイテッド (102)
【Fターム(参考)】