説明

眼鏡保持用治具

【課題】眼鏡の鼻パッドを利用せずに、眼鏡を頭部に固定する。
【解決手段】眼鏡保持用治具1は、利用者の耳周辺領域に配置されて耳周辺領域と当接して固定されるサイド固定部10と、利用者の後頭部領域に配置されて後頭部領域と当接して固定される後方固定部20と、サイド固定部10と後方固定部20を連結する連結部材30と、利用者の耳周辺領域に配置されて利用者が装着する眼鏡のテンプル部又はモダン部を着脱自在に保持する眼鏡保持部40を備えるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡を頭部に固定する為の治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、眼鏡のフレームは、レンズを保持するフロント部と、このフロント部の両側に配置されて使用者の耳に係合するテンプル部を備える。フロント部の中央には鼻当てパッドが取り付けられており、これによって眼鏡が下側にずれることを防止する。
【0003】
レンズを含むフロント部の重量は、鼻当てパッドを介して鼻にかかる。従って、長時間に亘って眼鏡を使用すると、不快感・疲労感を感じる人も多い。また、この鼻当てパッドによって鼻に圧痕が形成されたり、肌が赤く変色したりするので、特に女性は、眼鏡の着用を出来る限り避けたい傾向がある。
【0004】
そこで近年、鼻当てパッドを使用しないで頭部に固定できる眼鏡が提案されている。例えば特許文献1は、テンプル部に支持部材を設け、この支持部材を使用者のこめかみに押圧することで、鼻当てパッドを代用する眼鏡が開示されている。
【0005】
また特許文献2には、眼鏡の一方のテンプル部と長大化して、半円弧形状のバンドを形成し、このバンドによって後頭部を抱きかかえるようにして、眼鏡全体を保持する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2009/090733号公報
【特許文献2】特開2003−315742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術は、支持部材によってこめかみを押圧する構造であることから、長時間に亘って使用すると、鼻当てパッドど同様にこめかみに圧痕が形成される。また、こめかみ部分が押圧されることにより、不快感・疲労感を感じる。一方、圧痕を軽減するために、支持部材による押圧力を極力弱くすると、会話や食事による顎の動作に伴って、こめかみ部分の皮膚が動くため、眼鏡の自重によって支持部材が次第に下側にずれてしまうという問題があった。
【0008】
また特許文献2では、眼鏡フレーム全体が大型化し、携帯性に欠けるという問題があった。
【0009】
ところで眼鏡の利用者は、眼鏡販売店において、様々なデザインや色の眼鏡フレームから、自分の好みに合うものを購入する。しかし、特許文献1、2のような専用の眼鏡フレームの場合、限られたデザインや色から選択しなければならない。既にお気に入りの眼鏡を持っている使用者も、これらの眼鏡フレームに買い換えなければならないという不都合がある。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、既存の眼鏡を利用可能としながらも、鼻当てパッドを鼻から浮かすことが可能な眼鏡保持用治具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する本発明は、利用者の耳周辺領域に配置されて、該耳周辺領域と当接して固定されるサイド固定部と、利用者の後頭部領域に配置されて、該後頭部領域と当接して固定される後方固定部と、前記サイド固定部と前記後方固定部を連結する連結部材と、利用者の耳周辺領域に配置されて、該利用者が装着する眼鏡のテンプル部又はモダン部を着脱自在に保持する眼鏡保持部と、を備える事を特徴とする眼鏡保持用治具である。
【0012】
上記発明に関連して、上記眼鏡保持用治具の眼鏡保持部は、前記眼鏡の前記眼鏡の前記テンプル部又は前記モダン部を、上下方向に移動自在に保持することを特徴とする。
【0013】
上記発明に関連して、上記眼鏡保持用治具は、前記眼鏡保持部に対して前方又は後方に配置されて、前記眼鏡の前記テンプル部又は前記モダン部を着脱自在に保持する補助眼鏡保持部を備える事を特徴とする。
【0014】
上記発明に関連して、上記眼鏡保持用治具の前記補助眼鏡保持部は、前記眼鏡の前記眼鏡の前記テンプル部又は前記モダン部を、上下方向に移動自在に保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、眼鏡の鼻パッドを利用せずに、眼鏡を頭部に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態に係る眼鏡保持用治具の側面図であり、(B)は、(A)におけるB−B矢視の正面図である。
【図2】(A)は同眼鏡保持用治具の上面図であり、(B)は同眼鏡保持用治具を折りたたんだ状態の上面図である。
【図3】(A)は本発明の第2実施形態に係る眼鏡保持用治具の側面図であり、(B)は同眼鏡保持用治具において眼鏡の保持角度を調節する状態を示す側面図であり、(C)は眼鏡の角度を維持しながら眼鏡保持用治具の設置角度を調節する状態を示す側面図である。
【図4】同眼鏡保持用治具の上面図である。
【図5】同眼鏡保持用治具の他の構成例を示す図である。
【図6】同眼鏡保持用治具の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る眼鏡保持用治具について詳細に説明する。
【0018】
図1には第1実施形態に係る眼鏡保持用治具1が示されている。この眼鏡保持用治具1は、利用者が着用している眼鏡500を頭部に固定し、眼鏡500の鼻パッド510を鼻から浮かすことを可能にする。
【0019】
眼鏡保持用治具1は、一対のサイド固定部10と、後方固定部20と、連結部材30と、眼鏡保持部40を備えて構成される。
【0020】
サイド固定部10は、利用者の一対の耳周辺領域にそれぞれ配置されて、この耳周辺領域と当接して頭部に固定される。具体的にこのサイド固定部10は、耳の上方に配置される棒状の部材であって、耳の上端部に引っかけられるか、または、頭部に対して弱い力で押しつけられるかによって、耳の上方に固定される。特に本実施形態のサイド固定部10は、耳の前方に向かって下方側に湾曲した形状となっており、概して、眼鏡500のモダン部520と前後反対形状となる。従って、サイド固定部10が頭部後方にスライドしようとしても、耳の前縁と係合して後方への移動が規制される。
【0021】
後方固定部30は、利用者の後頭部領域に配置されて、この後頭部領域と当接して固定される。特に本実施形態では、スポンジやゴム、シリコンなどの弾性部材で構成されており、後頭部領域に対して摩擦係合又は髪の毛と係合することによって、頭頂側への移動が規制される。なお、ここでは後頭部領域に1つの後方固定部30が配置される場合を例示したが、所定の間隔を空けて複数の後方固定部30を配置しても良く、また、後述する連結部材30を後頭部領域に直接接触させて、それ自体に後方固定部30を兼ねさせることもできる。
【0022】
連結部材30は、サイド固定部10と後方固定部20を連結する棒状又は帯状のプラスチック部材で構成されている。図2に示されるように、この連結部材30は、利用者の両耳から後頭部に亘って部分円弧形状に延びており、途中に、長さ調節機構35が配置されている。この長さ調節機構35は、中空のプラスチック部材の中に、ステンレス等の軸部材がスライド自在に挿入された構造となっており、このスライド量を調節することで、連結部材30の長さを変更できる。なお、ここでは連結部材30を部分円弧形状とする場合を例示するが、矩形形状やその他の形状を採用しても良い。
【0023】
連結部材30の途中の2箇所にはヒンジ部38が設けられており、図2(B)に示されるように、このヒンジ部38によって連結部材30を折りたたむことが可能となっている。なお、連結部材30の材料は樹脂、金属、シリコンなど自在に選定できる。
【0024】
眼鏡保持部40は、利用者の耳周辺領域に配置されて、利用者が装着する眼鏡500のテンプル部530又はモダン部520を着脱自在に保持する。具体的に図1(B)に示されるように、眼鏡保持部40は、サイド固定部10又は連結部材30に上下方向に固定されるネジ軸42と、このネジ軸42に対して螺合する基台44と、この基台44に設けられる溝状の受け部46を備える。基台44を回転させると、ネジ軸42の軸方向に沿って基台44が上下方向に移動する。受け部46の溝は、頭部の前後方向に延びており、眼鏡500のテンプル部530又はモダン部520が挿入されることによって、互いの摩擦力等によって係合して両者が固定される。従って、この眼鏡保持部40のみによって眼鏡500全体を保持することが可能となっている。基台44を上下方向に移動させるだけで、眼鏡500の保持高さを調節できる。
【0025】
次に、この眼鏡保持用治具1の使用方法について説明する。図2(B)に示されるように、不使用時は、ヒンジ部38によって連結部材30を折りたたんで携帯する。使用時は、ヒンジ部38によって連結部材30を開放して図2(A)の状態にし、長さ調節機構35によって連結部材30の長さを調整しながら、頭部の後方に眼鏡保持用治具1を装着する。その後、利用者が通常使用している眼鏡500を、眼鏡保持部40の受け部46に固定する。眼鏡500の前後方向の位置は、受け部46の溝に沿って前後方向に移動させることで調節する。また、眼鏡500の上下方向の位置は、眼鏡保持部40の基台44を上下方向にスライドさせることで調節する。なお、上下方向位置を調節する際は、一旦、眼鏡保持用治具1を頭部から脱着する必要があるが、一旦調節が完了すれば、その後は、殆ど変更する必要は無い。
【0026】
眼鏡500のフロント部は、レンズ等の自重によって下側にずれようとする。これに連動して、眼鏡保持部40が下側にずれようとするが、この眼鏡保持部40がサイド固定部10によって頭部の両側面に固定されているので、下側への移動が抑制される。更に、眼鏡500のフロント部の自重によって眼鏡保持部40が回転しようとするが、その回転モーメントは、連結部材30を介して後方固定部20に作用する。後方固定部20は、上方に移動できないようになっているので、眼鏡保持部40の回転も抑制される。
【0027】
結果、この眼鏡保持用治具1を用いれば、鼻パッド510が鼻から微小に浮き上がった状態で、眼鏡500を頭部に固定することができる。また、眼鏡保持用治具1の受け部46に対して、眼鏡500を簡単に脱着することができるので、眼鏡500の装着や離脱が極めて簡単となる。同時に、眼鏡保持用治具1と眼鏡500が独立しているので、携帯性を高めることが出来る。
【0028】
更にこの眼鏡保持用治具1では、特に頭部の前面側(顔側)や耳の内部など、違和感を感じやすい部分に対する接触を回避し、比較的感覚の鈍い耳の上方や後頭部側を利用して眼鏡保持用治具1を装着し、既存の眼鏡500を固定できるので、快適な装着感を得ることが出来る。また、仮に外部の振動等が作用したり、食事や会話によってこめかみの皮膚を動かしたりしても、眼鏡500の保持位置がずれることない。従って、鼻パッド510によって鼻に圧痕が残ったり、皮膚が赤くなったり、化粧が押してしまったりすることを防止できる。また、この眼鏡保持用治具1は、通常、髪の毛等によって部分的に隠れてしまうので、外観上も不自然さを感じさせることも少ない。特に、この眼鏡保持用治具1を黒や透明素材で構成すれば、一層、目立たなくなる。
【0029】
また、この眼鏡保持用治具1を用いることで、専用の眼鏡500を購入する必要が無くなることから、利用者は、既存の様々なデザインの眼鏡フレームを自在に選択することができる。また、眼鏡500と眼鏡保持用治具1が独立しているので、それぞれを折りたたむことによって、携帯性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0030】
次に、第2実施形態の眼鏡保持用治具101について図3及ぶ図4を参照して説明する。なお、第1実施形態の眼鏡保持用治具1と同一又は類似する部品・部材については、互いの符号の下二桁を一致させることで、個別の説明を省略し、ここでは第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0031】
この眼鏡保持用治具101は、サイド固定部110と、後方固定部120と、連結部材130と、眼鏡保持部140と、補助眼鏡保持部150を備えて構成される。
【0032】
サイド固定部110は、耳の上方の側頭部を押圧するパッド形状になっており、その摩擦力によって頭部に対して前後方向に固定される。勿論、サイド固定部110が下方に移動する場合は耳の上端縁と係合する。このサイド固定部110に眼鏡保持部140の受け部146が直接固定される。この受け部146によって眼鏡500のテンプル部530又はモダン部520が保持される。なお、第1実施形態では、受け部とテンプル部530又はモダン部520が摩擦等によって強固に係合する場合を例示したが、この第2実施形態の眼鏡保持用治具101では、受け部146の溝の幅を、テンプル部530又はモダン部520の太さと比較して多少大きく設定しておき、受け部146に対して、テンプル部530又はモダン部520が簡単に着脱できることが好ましい。後述する補助眼鏡保持部150によって、眼鏡500と眼鏡保持用治具101が十分にされるからである。
【0033】
補助眼鏡保持部150は、眼鏡保持部140に対して後方に配置されて、眼鏡500のテンプル部530又はモダン部520を更に着脱自在に保持する。詳細に、この補助眼鏡保持部150は、連結部材130に固定される台座152と、この台座152に対して上下方向に延びる金属プレート154を備える。この金属プレート154の平面は、頭部の前後方向と平行に配置される。一方、眼鏡500のモダン部520には、側頭部に対向する磁石582付きのキャップ580が装着されている。
【0034】
このキャップ580は、眼鏡500のテンプル部530の金属棒を手作業で変形させると共に、モダン部520の樹脂材料を取り外してから装着する。従って、誰でも簡単にキャップ580を装着できる。既存のモダン部520に対して、磁石582のみをシール等で接着しても良い。
【0035】
補助眼鏡保持部150は、自身の金属プレート154に対して、眼鏡500側の磁石582を吸着させることによって、この眼鏡500を保持する。磁石582をスライドさせれば、眼鏡500のテンプル部530又はモダン部520を上下方向に自在に移動できる。
【0036】
以上、第2実施形態の眼鏡保持用治具101では、眼鏡保持部140と補助眼鏡保持部150によって、テンプル部530又はモダン部520の二箇所を保持する。結果、眼鏡500の保持状態を安定させることができる。また、この眼鏡保持用治具101では、補助眼鏡保持部150が眼鏡500を上下方向に移動自在に保持する。例えば図3(B)に示されるように、眼鏡保持部140の保持位置に対して、補助眼鏡保持部150の保持位置を上下方向に変更することで、眼鏡500の保持角度を好みに応じて調節できる。同様に、図3(C)に示されるように、眼鏡500の保持角度は固定したまま、眼鏡保持用治具101の頭部への装着角度を好みに応じて調節できる。なお、ここでは特に図示しないが、金属プレート154の面積を前後方向に拡張すれば、眼鏡500の前後方向位置もこの補助眼鏡保持部150によって自在に調節できる。更にこの眼鏡保持用治具101では、磁石582によって、眼鏡500を簡単に脱着することができる。
【0037】
なお、ここでは補助眼鏡保持部150の台座152や金属プレート154を、連結部材130に設置する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えばサイド固定部110や眼鏡保持部140側に設けることも可能である。また、ここでは磁石を眼鏡500側に設置する場合を例示したが、眼鏡500側には金属部材を設置し、眼鏡保持治具101側に磁石を設けるようにしても良い。勿論、上下方向にスライドできる構造であれば、例えばプラスチックの蛇腹係合など、他の様々な構造を採用できる。
【0038】
また、この第2実施形態では、金属プレート154の平面を前後方向と平行に配置する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図5(A)に示される第2実施形態の他の例のように、金属プレート154の平面を、前後方向に対して垂直となるように配置しても良い。この場合は、眼鏡500側に装着するキャップ580の突端に磁石580を設置すれば良い。
【0039】
更に第1、第2実施形態では、連結部材が、耳の上方から後頭部にかけて水平に配置される構造を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図5(B)に示される第1実施形態の他の例ように、耳のから後頭部にかけて下側に湾曲させることも好ましい。また、この図5(B)に示されるように、連結部材における上端縁が、頭皮の平面に対して鋭角に交わるようにして、この連結部材自体が、後方固定部を兼ねるようにすることも好ましい。このようにすると、頭皮から下側に向かって伸びる毛髪Wと、連結部材(後方固定部)の上端縁が係合するので、連結部材が上方に移動することが更に抑制される。なお。、このように連結部材が後方固定部を兼ねる場合は、この連結部材の少なくとも表面をシリコン等の柔らかい材料で構成することが好ましい。
【0040】
また更に、第1、第2実施形態では、眼鏡保持部が耳の真上に配置される場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図6(A)に示される第1実施形態の他の例のように、眼鏡保持部40を耳の真上に対して前方側に配置させても良い。このようにすると、眼鏡500のモダン部520をそのまま耳にかけながら、モダン部520の前方側を眼鏡保持部40で保持することで、眼鏡500を鼻から浮かせることが可能になる。このようにしても、眼鏡保持部40が顔面に接触することを回避できるので、快適な装着感を得ることが出来る。特に図示しないが、補助眼鏡保持部も、眼鏡保持部に対して前方に配置することも可能である。
【0041】
また例えば図6(B)に示される第1実施形態の他の例のように、眼鏡保持部40を耳の真上に対して後方側に配置させても良い。この場合は、眼鏡保持部40が、第2実施形態の補助眼鏡保持部と同様に、台座52と、この台座52に対して上下方向に延びる金属プレート54を備えることが好ましい。一方、眼鏡500のモダン部520には、側頭部に対向する磁石582付きのキャップ580を装着する。
【0042】
このようにすると、眼鏡500のモダン部520をそのまま耳にかけながら、モダン部520の後方側に設置される磁石582を利用して、眼鏡保持部40の金属プレート54で保持することができる。結果、眼鏡500を鼻から浮かせることが可能になる。特に眼鏡保持部40が、眼鏡500を上下方向に移動自在に保持できるので、簡単な構造で、眼鏡500の装着角度を自在に調節することができる。
【0043】
更にまた、第1、第2実施形態では、連結部材がプラスチック等のある程度の剛性を有する材料で構成される場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、ゴム紐などの紐状部材で構成することも可能である。この場合、一対のサイド固定部を耳に確実に係合させることによって、この一対のサイド固定部に渡される紐状部材に対して所定の張力を生じさせることが好ましい。
【0044】
なお、上記実施形態では、鼻パッド付きの眼鏡を保持する場合を例示したが、これらの眼鏡保持用治具に合わせたようなデザイン、特に鼻パッドが無いデザインの眼鏡フレームを採用することも勿論可能である。
【符号の説明】
【0045】
1、101 眼鏡保持用治具
10,110 サイド固定部
20,120 後方固定部
30,130 連結部材
40,140 眼鏡保持部
150 補助眼鏡保持部
500 眼鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の耳周辺領域に配置されて、該耳周辺領域と当接して固定されるサイド固定部と、
利用者の後頭部領域に配置されて、該後頭部領域と当接して固定される後方固定部と、
前記サイド固定部と前記後方固定部を連結する連結部材と、
利用者の耳周辺領域に配置されて、該利用者が装着する眼鏡のテンプル部又はモダン部を着脱自在に保持する眼鏡保持部と、
を備える事を特徴とする眼鏡保持用治具。
【請求項2】
前記眼鏡保持部は、前記眼鏡の前記眼鏡の前記テンプル部又は前記モダン部を、上下方向に移動自在に保持することを特徴とする、
請求項1に記載の眼鏡保持用治具。
【請求項3】
前記眼鏡保持部に対して前方又は後方に配置されて、前記眼鏡の前記テンプル部又は前記モダン部を着脱自在に保持する補助眼鏡保持部を備える事を特徴とする、
請求項1又は2に記載の眼鏡保持用治具。
【請求項4】
前記補助眼鏡保持部は、前記眼鏡の前記眼鏡の前記テンプル部又は前記モダン部を、上下方向に移動自在に保持することを特徴とする、
請求項3に記載の眼鏡保持用治具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−20102(P2013−20102A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153451(P2011−153451)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【特許番号】特許第4902805号(P4902805)
【特許公報発行日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【出願人】(505156891)ナガシマ工芸株式会社 (9)