説明

着脱が容易な自動車用カーテン

【課題】自動車のフロントガラスやドア窓用として簡単に着脱できるカーテンを提供する。また、一つのカーテンでフロントガラス半面および片方のドア窓を遮光することができ、取り外し時は折り畳んでコンパクトに収納できるカーテンを提供する。
【解決手段】フロントガラス側カーテンを保持するメインフレーム20とドア窓側カーテンを保持するサイドフレーム30およびカーテン布10とで構成する。メインフレーム20は使用状態のサンバイザー上部に引っ掛ける上フック21とサンバイザー下部に引っ掛ける下フック22を有する。下フック22は上フック21に対し離れる方向に開くことができ、異なるサンバイザーの大きさを吸収する。また、サイドフレーム30をメインフレーム20に対して約90度に開閉可能に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
自動車のフロントガラスおよび前席両側ドア窓のカーテンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車用のカーテンとして後部ガラスや後部座席の側面などに取り付け可能なものはあるがフロントガラスおよび前席の両側ドア窓部には視界を遮るような物を取り付けて運転してはいけないために既存のレールを用いたカーテンを適用するのは困難であった。また、サンバイザーに取り付けて使用することができるカーテンが考案されてはいるが完全に隙間なく遮光するのは難しい巻き込み式カーテンであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−067139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車中の自動車のフロントガラスおよび前席両側ドア窓用のカーテンであり、簡単に着脱することが可能なカーテンを提供する。
【0005】
また、フロントガラス半面および片方の前席ドア窓を一つのカーテンで遮光することができ、折り畳んでコンパクトに収納できるカーテンを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
サンバイザーに取り付けることができるフレームとそのフレームに取り付けることができるカーテン布とで構成する。フレームには使用状態にしたサンバイザー上部に引っ掛けるための上フックとサンバイザー下部に引っ掛けるための下フックを設ける。
【0007】
下フックは上フックに対して離れる方向に伸縮できる構造にする。これは異なるサンバイザーの大きさを吸収し、着脱を容易にする効果もある。
【0008】
更にドア窓を遮光するためのカーテンを取り付けることができるフレームをサンバイザーに取り付けることができるフレームに連結させる。連結は約90度の開閉が可能な構造とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明品の使用手順は、先ず下フックを使用状態にしたサンバイザーの下部に引っ掛け、次に上フックをサンバイザーの上部に引っ掛ける。そしてサンバイザーに取り付けたフレームに折り重なったフレーム側のカーテンを約90度開く。これだけの手順でフロントガラスの半面および片方のドア窓を遮光することができる。対称のカーテンをもう一方のサンバイザーに同様に取り付けることでフロントガラスの全面と運転席および助手席のドア窓すべてを遮光することが出来る。取り外す場合は取り付け時と逆の手順で行う。この様に着脱が簡単で効果的な遮光が可能である。使用しない場合は取り外して折り畳んでおくことで邪魔にならないカーテンである。またカーテンを運転席側と助手席側に分けており、どちらか一方だけでの使用も可能である。本カーテンは自動車の外からの眩しい光を遮るのに有効である。また、車中の温度上昇や外の寒さを防ぐものとしても有効である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の使用時の斜視図
【図2】本発明のフレームを針金で形成した場合のフレームの構造図
【図3】本発明のフレーム連結部の断面図
【図4】本発明のフレームを折り畳んだ状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
基本構成としては図1に示すようにカーテン布10とそれを保持させるためのメインフレーム20およびサイドフレーム30の3つの部品で構成される。またメインフレーム20にはサンバイザーの上部に引っ掛けるための上フック21とサンバイザーの下部に引っ掛けるための下フック22がある。メインフレーム20とサイドフレーム30の材質や連結方法については生産形態によって異なる。
【実施例1】
【0012】
メインフレーム20およびサイドフレーム30を針金で形成した場合の構造を図2に示す。メインフレーム20とサイドフレーム30の連結には連結具40を用いている。連結具40はメインフレーム20に固定し、ロール状に形成した穴にサイドフレーム30の針金を回転の軸芯として通している。この軸芯の位置はサイドフレーム30をメインフレーム20に重ねるように閉じた時にカーテン布10を挟み込める程度の隙間ができるようにメインフレーム20から離している。
【0013】
またサイドフレーム30をメインフレーム20に対して90度に開いた状態で保持させるために補強具50をサイドフレーム30にとりつけている。補強具50の中央には軸芯よりやや突出した突出部51があり、この部分に連結具40の板ばね41を添わせている。サイドフレーム30をメインフレーム20に対して約90度に開いた状態では突出部51は板ばね41より力をほとんど受けていないが、サイドフレーム30をメインフレーム20側へ閉じてゆくと突出部51が板ばね41を押し広げるためその反力を受ける構造になっている。この部分の詳細を図3に示す。
【0014】
メインフレーム20の下フック22は弾性を有した下側梁23と24に繋がっている。また下側梁23と24は下フック22側が高くなるように傾斜をつけている。これは下フック22を上フック21に対して離れる方向へ引いた時に生じる上側梁25と26の撓みを軽減する。
【0015】
メインフレーム20の上部には上フック21と反対方向に突き出た取手27を設けている。この取手27はサイドフレーム30を折り畳んだ状態でも手で持つことが可能である。サイドフレームを折り畳んだ状態を図4に示す。
【0016】
カーテン布10は図1に示すようにメインフレーム20の一部分を収納する袋11とサイドフレーム30全体を収納する袋12を有しており、袋11は下フック22の可動範囲を制限し下側梁23および24が弾性限界を超えて変形することを防いでいる。また、カーテン上部の紐13はサイドフレーム30が必要以上に開くことを制限している。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明品は自動車のサンバイザーに簡単に取り付けて使用することができるので、運転者が仮眠をとる場合に外の眩しい光を遮る目的やプライバシーを守る目的で使用する道具として有効である。また駐車中の車内の温度上昇や外の寒さを防ぐものとしても有効である。
【0018】
本発明のフレームを樹脂成型でつくることも可能である。樹脂成型では軽くて丈夫なフレームをつくることができ、大量生産量することによってより安価に提供することができる。
【符号の説明】
【0019】
10 カーテン布
11 メインフレーム20を収納するカーテン布10の袋
12 サイドフレーム30を収納するカーテン布10の袋
13 カーテン布10の開く角度を制限する紐
20 メインフレーム
21 メインフレーム20の上部に形成した上フック
22 メインフレーム20の下部に形成した下フック
23 メインフレーム20の下フック22に繋がる下側梁
24 メインフレーム20の下フック22に繋がる下側梁
25 メインフレーム20の上フック21に繋がりカーテン布を保持するための上側梁
26 メインフレーム20の上フック21に繋がりカーテン布を保持するための上側梁
27 メインフレーム20上部に設けた取手
30 サイドフレーム
40 メインフレーム20とサイドフレーム30とを連結するための連結具
41 サイドフレーム30の角度を保持するため連結具40に設けた板ばね
50 サイドフレーム30の連結部を補強するための補強具
51 サイドフレーム30の角度を保持するため補強具50に設けた突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のサンバイザーに取り付けることができるフレームを有したカーテンであり、そのフレームは使用状態のサンバイザーに引っ掛けることができる上フックと下フックを有し、下フックが上フックと離れる方向に伸縮できる構造の自動車用カーテン。
【請求項2】
自動車のサンバイザーに取り付けることができるフレームを有したカーテンにおいて、サンバイザーに取り付けるフレームに対して約90度開閉することができるフレーム構造を有した自動車用カーテン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−189816(P2011−189816A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56881(P2010−56881)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(505238625)