説明

着脱可能なミニダウンを備えた衣服

【課題】羽毛を用いた衣服であり、羽毛量を増減し、保温の度合いを調整すること及び着脱自在とすることにより洗濯も可能とする衣服を提供する。
【解決手段】衣服に羽毛を挿入するためのポケット2をつけ、その中に羽毛を専用の布に挿入したミニダウン1の脱着を可能にした。衣服を洗濯する時はミニダウンを取り外し、洗濯が可能となる。ミニダウンは挿入する羽毛の量が異なるものを用意する事により、衣服を着た際の温度調節が可能である。また、ミニダウンを装着する位置を選択する事により、保温部位を選択できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣服であり、着脱可能なミニダウン(注)とそれを着脱可能な衣服に関するものである。(注)ミニダウンとは、羽毛を専用の布に挿入した小袋の呼称とする。
【背景技術】
【0002】
衣服には保温のため、綿などを挿入しているものがある。シャツなどの上にはおり、着用し保温ためには十分であった。
【0003】
しかし、気温の低い屋外、省エネルギー等のために気温を下げた室内、十分に保温できないとう欠点があった。
【0004】
コートなどで内側に脱着式の保温素材を備えた物があるが、体感温度の微調整には出来なかった。
【0005】
この解決策として綿などに替え、羽毛を挿入した衣服がある。しかし、気温や体感温度の変化など、環境に応じて羽毛量の調節をする事が出来ないという欠点があった。
【0006】
ダウン入り衣服は、丸洗いをすると、空気を含んだ構造上、様々な工夫をする必要や、羽毛の品質が落ちる欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−194649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、衣服が環境に応じて保温素材の微調整出来ない点、衣服を洗濯する時に羽毛も同時に丸洗いせざるを得ない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、衣服に専用のポケットを備え、羽毛を専用の布に挿入したミニダウンを着脱可能にすることにより、異なる羽毛量のミニダウンを選択し、着脱可能にしたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の衣服にはミニダウンを着脱するためのポケットと、そこに挿入可能なミニダウンを備えており、任意のポケットに任意のミニダウンを挿入する事が出来る。その機構により、以下の2点の効果がある。その1、保温が必要な衣服の部分のポケットを選択し、ミニダウンを装着することにより、保温したい箇所を選択でき、かつ日常の動作性を確保できるという利点がある。その2、羽毛を用いた従来衣服は洗濯時には羽毛を含めたすべてを丸洗いしなければならないため、洗濯により羽毛の品質劣化が避けられなかった。本発明の衣服は羽毛部をミニダウンとして着脱可能としているため、羽毛以外の衣服部のみ洗濯する事が可能で、衣服を清潔に保ちかつ、羽毛の品質の劣化を防ぐことが可能となるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1はミニダウン用のポケットを備えた衣服とミニダウンを示した説明図である。(実施例1)
【図2】図2はミニダウン用のポケットを備えた衣服にミニダウンを装着した説明図である。(実施例2)
【図3】図3はミニダウン用のポケットを備えた巻きスカートとミニダウンを示した説明図である。(実施例3)
【図4】図4はミニダウン用のポケットを備えた腹巻きとミニダウンを示した説明図である。(実施例4)
【発明を実施するための形態】
【0012】
衣服の内側に、ミニダウンを脱着可能なポケットを装備する。羽毛を専用の布に挿入したミニダウンを用意し、それを衣服のポケットに脱着することで実現した。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の衣服とミニダウンの図であって、衣服の裏面または外面、全面または一部にポケットを配置する。ミニダウンを装着する部位が保温部位となるので、ポケットは衣服の前面、側面、背面、上部、中部、下部、左、中央、右等に独立して配置される。ポケットは布を重ねたり、ファスナーを取り付けることでミニダウンが飛び出さない機構をもつ。本発明のミニダウンは、保温の度合いにより、異なる量の羽毛を挿入し作成する。ミニダウン内の羽毛の偏りを防ぐため、縫い目により小室に分け羽毛を挿入する。ミニダウンの周囲は羽毛を封入する布よりも強度や弾力や張りのある布やプラスック等で縁取りをすることにより、衣服のポケット部に装着し使用している時に、ポケット内でミニダウンが偏ることを防止する事が出来る。
【実施例2】
【0014】
図2は、本発明の衣服とミニダウンの図であって、衣服にミニダウンを装着したときの断面図を示す。
【実施例3】
【0015】
図3は、本発明のミニダウン用のポケットを備えた巻きスカートの外観とミニダウン用ポケット面を広げた場合と、ミニダウンの図であり、巻きスカートに横長のポケットをもうけ、そこに細長い形状のミニダウンを任意のポケットに脱着することが出来る。
【実施例4】
【0016】
図4は、本発明のミニダウン用のポケットを備えた腹巻きと、ミニダウンの図であり、腹巻きのミニダウン挿入部より、細長い形状のミニダウンを任意のポケットに脱着することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0017】
外着、シャツ、寝間着、靴下、靴、レッグウォマー、腹巻き、マフラー、ベスト、スカート、ズボン、帽子、まくら、布団等に適用できる。
【符号の説明】
【0018】
1 ミニダウン
2 ミニダウン用ポケット
3 細長ミニダウン
4 巻きスカートの細長ミニダウン用ポケット
5 腹巻き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服の任意の部分にミニダウンを着脱するためのポケットを配置すること。ミニダウンを装着する部位が保温部位となるので、ポケットは衣服裏面または外面の前面、側面、背面、上部、中部、下部、左、中央、右に縫い目で区切る事により、独立して配置されること。
【請求項2】
専用の衣服のポケットに装着するためのミニダウンは、羽毛を専用の布に挿入したものである。保温の度合いにより、異なる量の羽毛が挿入されたミニダウンをそろえる。ミニダウンの周囲は羽毛を封入する布よりも強度や弾力や張りのある布やプラスチック等で縁取りをすることにより、衣服のポケット部に装着し使用している時に、ポケット内でミニダウンが偏ることを防止する事も出来る。また、大きいサイズのミニダウンは、ボタンや布テープやホック、フックで止めて使用する事により、衣服のポケット部に装着し使用している時に、ポケット内でミニダウンが偏ることを防止する事が出来る。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−36548(P2012−36548A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180650(P2010−180650)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【出願人】(510209797)
【Fターム(参考)】