説明

砂及び飛翔物の飛散防止工法及び飛散防止効果回復工法

【課題】人や車両等の重量で敷き詰めた砂利が下にさがり下から砂が砂利の上に上ってくる可能性と、又自然界から新たに季節風に乗って細かい砂が砂利の上に堆積する可能性がある。せっかく覆った砂利の上に又新たな砂が堆積すると飛散防止効果が無くなってしまう恐れがある。
【解決手段】定期的に施工箇所を見回り原状回復作業の時期を選定して工事を行う。その地域や地形の特性により、その現場の原状回復作業の日時は現場の判断になる。施工責任者はその時期を検討して施工現場の砂利及び砂のクリーニングを行うことで、飛散防止効果の回復が図れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は海岸線及び河川又は湖沼における砂及び飛翔物の飛散防止が容易に行える工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海岸及び河川又は湖沼の砂及び飛翔物が吹き飛ばされ家屋や道路に堆積する。その被害を軽減するために壁や樹木を植えて防風林等の施設で飛散防止策を講じているが、この工法でも砂及び飛翔物の飛散は完全に防止することが出来ない深刻な被害が出ている。
【0003】
この飛散防止の改善策として砂浜の砂の上に2mmから30mm程度の砂利を敷き詰めることにより、砂利が現在堆積している砂の上に蓋をする。そのため砂利の下になっている細かい砂が季節風等で巻き上げられ飛散することが防げるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−018608号公報
【特許文献2】特開平07−018609号公報
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現状の砂及び飛翔物の飛散防止策を解決しようと砂を人工的に固める方法や、植物を植えてその根を張らせることにより砂地を覆うことを目的とした工法も現在検討されている様子である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
しかし、この現在の工法では砂が新たに巻き上げられ、たとえ現場を固定したとしてもその上に堆積することが容易に考えられる。本発明の砂及び飛翔物の飛散防止工法は仮に施工箇所で新たな砂が堆積したり、上に覆った砂利の重みで人や車両等が砂利の上に乗った場合砂利が沈み込み下から砂が浮き上がってきた場合は砂と砂利を両方掘り出して洗浄し分離作業を経て再度敷き詰めるリサイクルが可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の工法に必要な砂を敷き詰める方法は、自然界にあるものを利用するために自然環境や人に優しい工法である。施工箇所のメンテナンスにおける費用は砂利と砂をその場でクリーニングする方法で再利用が可能である。維持管理費が低コストで施工が可能であるから発注元への負担も少なくてすむメリットがある。
【実施例】
【0009】
一般的に砂及び飛翔物の飛散防止には季節風で巻き上げられる砂及び飛翔物を棒不倫や暴風壁で防ぎ、家屋等の建物や道路などの公共施設を守る目的で設置されている。しかし季節風が激しく吹き荒れる海岸線では施工している暴風施設や防風林などが埋まってしまうほど強烈な砂塵が直撃する。砂の比重は約1,5程度と重いわけであるが、粒体がかなり細かいことと形状により風の威力に負けて吹き飛んでしまっている。しかし本発明の工法で使用する砂利を敷き詰める方法は海岸線で砂利の浜では砂利が季節風の威力に負けずその場に留まっている事が確認取れる。
【0010】
本発明の工法では天然石を使用するが、その砂利は自然の転磨により丸まった砂利を敷き詰めるため観光客や海水客の多い場所では足の裏に痛みを生じさせない程度の丸みの砂利を使用して違和感を軽減する。その他人気の無い場所ではその場にあった適当な大きさの砂利を敷き詰める。適材適所に異なった粒径の砂利を使用することで、確実に砂及び飛翔物の飛散防止を実行できる。
【0011】
本発明はその砂及び飛翔物飛散防止の実効性を向上させるために経年変化した現場の原状回復作業を行える工法である。
【0012】
その原状回復作業とは、施工箇所に新たに堆積した場合の砂と砂利を洗砂機を使用し、海水を利用することにより現場で作業が可能になる。その作業とは砂利と砂を海水で洗い、その後分別することにより再度施工箇所へ戻すことが出来る。その場で作業が出来ることが本発明の特徴である。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明の工法は全国の自治体で砂及び飛翔物の飛散防止を目的に設置されている場所の追加工事で施工が可能であり、既存の設備と合わせることにより相乗効果が期待できるため自治体への低コスト飛散防止工法として売込みが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
砂及び飛翔物の浜辺の細かい砂に直接砂利を覆いかぶせる工法が砂及び飛翔物の飛散防止における有効性と環境対策に繋がる工法である。
【請求項2】
砂及び飛翔物の飛散防止効果を維持するために施工箇所を掘り起こし、砂及び砂利を洗い分別して再度敷き詰めることが飛散防止効果の回復を可能にする有効性と環境対策に繋がる工法である。

【公開番号】特開2012−52401(P2012−52401A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210052(P2010−210052)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(509022484)