説明

硬貨処理装置および硬貨処理方法

【課題】硬貨処理装置および硬貨処理方法を提供する。
【解決手段】硬貨が格納される硬貨金庫と、前記硬貨をバラ状態で出金するバラ硬貨出金部と、前記硬貨を複数枚単位で包装する硬貨包装部と、前記硬貨包装部により包装された複数枚の硬貨を出金する包装硬貨出金部と、前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じ、前記硬貨金庫に格納されている硬貨を前記バラ硬貨出金部または前記硬貨包装部のいずれに搬送するかを制御する制御部と、を備える硬貨処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬貨処理装置および硬貨処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、大口の入出金を行うため大量の紙幣・硬貨の入出金を行う現金処理装置が知られている。特に硬貨の入出金を取り扱う硬貨処理装置は、所定量の硬貨を紙やビニール等のシートで棒状(円柱状)に包装した棒金を排出することにより、大量の硬貨の出金やオペレータによる回収を容易にする。
【0003】
また、金融機関のATM(Automated teller machine)に代表される自動取引装置は、銀行、駅構内およびコンビニエンスストアなど、多様な場所に設置されている。顧客は、この自動取引装置に表示される表示画面において各種操作を行うことにより、入金、出金および残高照会などの取引を行うことができる。
【0004】
ここで、従来は上記棒金を排出する機能を有する硬貨処理装置は、行員や特定法人専用とされていたため、一般顧客は利用することができず、窓口担当者に依頼して処理を待たなければならなかった。しかし、特許文献1記載の自動取引装置は、顧客操作型のATMに上記硬貨処理装置の機能を兼用し、これにより一般顧客は自ら自動取引装置で大口の入出金処理を行うことができた。また、行員によるバラ現金回収業務負担を軽減することができ、低コスト経営が可能となった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−70486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような棒金を排出する機能を有する硬貨処理装置からバラ硬貨全回収を行う場合は、オペレータは手回収若しくは包装回収を選択することができる。
【0007】
手回収が選択された場合、硬貨処理装置は、バラ硬貨金庫に収納されるバラ硬貨を全てバラ硬貨出金リジェクト庫に搬送する。そして、オペレータはバラ硬貨出金リジェクト庫を取り出し、バラ硬貨出金リジェクト庫からバラ硬貨を回収する。
【0008】
しかしながら、バラ硬貨が大量にある場合は、バラ硬貨出金リジェクト庫が満杯になるので、1回で全てのバラ硬貨を回収することができない。したがってオペレータはバラ硬貨を一旦回収してから、空にしたバラ硬貨出金リジェクト庫を硬貨処理装置に戻し、再度バラ硬貨全回収の手回収操作を行なわなければならず、バラ硬貨回収に手間と時間がかかっていた。
【0009】
一方、包装回収が選択された場合は、硬貨処理装置はバラ硬貨金庫に収納されるバラ硬貨を全て硬貨包装部に搬送し、硬貨包装部により所定量の硬貨を包装し、包装した棒金を棒金放出部から放出する。また、硬貨包装処理により生じた端数の硬貨は、端数貨幣収納庫に搬送されるので、オペレータは端数貨幣収納庫を取り出して端数の硬貨を回収する。
【0010】
しかしながら、バラ硬貨が所定量に満たない場合はバラ硬貨を包装することができず、端数貨幣収納庫に搬送されて回収されることになるため、硬貨包装部に必要ない動作をさせることになり、バラ硬貨全回収に無駄な時間がかかっていた。
【0011】
上記問題に対して、バラ硬貨金庫に収納されるバラ硬貨の在高をディスプレイに表示させることで、オペレータがバラ硬貨の在高を確認して適切な回収方法を選択することもできるが、オペレータが毎回在高を確認して回収方法の判断を行うことは作業が煩雑になり、作業負担が増大するという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、硬貨回収作業の効率をより向上させることを可能とする、新規かつ改良された硬貨処理装置および硬貨処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、硬貨が格納される硬貨金庫と、前記硬貨をバラ状態で出金するバラ硬貨出金部と、前記硬貨を複数枚単位で包装する硬貨包装部と、前記硬貨包装部により包装された複数枚の硬貨を出金する包装硬貨出金部と、前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じ、前記硬貨金庫に格納されている硬貨を前記バラ硬貨出金部または前記硬貨包装部のいずれに搬送するかを制御する制御部と、を備える硬貨処理装置が提供される。
【0014】
また、前記制御部は、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が所定量未満である場合、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が前記バラ硬貨出金部に搬送されるように制御し、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が所定量以上である場合、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が前記硬貨包装部に搬送されるように制御してもよい。
【0015】
また、前記硬貨処理装置は、前記硬貨の出金方法の選択画面を表示する表示部をさらに備え、前記制御部は、前記出金方法の選択画面において所定項目が選択された場合に前記制御を行ってもよい。
【0016】
また、前記硬貨金庫には、前記硬貨が金種別に格納されており、前記制御部は、金種ごとに、前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じて搬送先を制御してもよい。
【0017】
また、前記硬貨金庫には、前記硬貨が金種別に格納されており、前記制御部は、前記硬貨金庫に格納されている全金種の硬貨が所定量未満である場合に前記硬貨金庫に格納されている全金種の硬貨が前記バラ硬貨出金部に搬送されるように制御し、前記硬貨金庫に格納されている少なくともいずれかの金種の硬貨が所定量以上である場合に前記硬貨金庫に格納されている硬貨が前記硬貨包装部に搬送されるように制御してもよい。
【0018】
また、前記所定量は、前記硬貨を包装する単位である複数の枚数に等しくてもよい。
【0019】
また、前記制御部は、前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量と1未満の係数との乗算結果が前記所定量未満であるか否かに応じて前記硬貨の搬送先を制御してもよい。
【0020】
また、前記所定量は、前記バラ硬貨出金部の収納容量の限界値であってもよい。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じ、前記硬貨金庫に格納されている硬貨を、前記硬貨をバラ状態で出金するバラ硬貨出金部、または前記硬貨を複数枚単位で包装する硬貨包装部のいずれに搬送するかを制御する硬貨処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、硬貨回収作業の効率をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態による硬貨処理装置の概略外観図である。
【図2】本発明の実施形態による回収方法のメニュー画面の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による硬貨処理装置のブロック構成図である。
【図4】本発明の実施形態によるバラ硬貨全回収(手回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態によるバラ硬貨全回収(手回収)時の硬貨の搬送経路を示す図である。
【図6】本発明の実施形態によるバラ硬貨全回収(包装回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態によるバラ硬貨全回収(包装回収)時の硬貨の搬送経路を示す図である。
【図8】比較例による硬貨処理装置のディスプレイに表示される回収方法のメニュー画面例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態によるバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の変形例1によるバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の変形例2による判断基準を本発明の実施形態に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の変形例2による判断基準を変形例1に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の変形例3による判断基準を本発明の実施形態に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の変形例3による判断基準を変形例1に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
また、本明細書及び図面に記載のバラ硬貨出金リジェクト庫33は、特許請求の範囲に記載のバラ硬貨出金部に含まれる。また、本明細書及び図面に記載の棒金放出口38は、特許請求の範囲に記載の包装硬貨出金部に含まれる。
【0026】
<1.硬貨処理装置1の概略>
まず、図1を参照して、本発明の実施形態による硬貨処理装置の概略について説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態による硬貨処理装置1の概略外観図である。図1に示したように、硬貨処理装置1は、キーボード20、バラ硬貨入金部30、ディスプレイ40、タッチパネル50、バラ硬貨出金口32、棒金出金口37、および棒金放出口38を備える。
【0028】
硬貨処理装置1は、顧客がキーボード20やタッチパネル50から指示した操作に応じて硬貨の処理を行う。例えば、顧客がバラ硬貨をバラ硬貨入金部30から入金し、タッチパネル50から所定の金種への両替指示を行なった場合は、硬貨処理装置1は所定の金種について、50枚単位を棒金で棒金出金口37から出金し、50枚の剰余分または50枚に満たない金種のバラ硬貨をバラ硬貨出金口32から出金する。具体的には、1円硬貨を136枚出金する場合、棒金出金口37から2本、バラ硬貨出金口32から36枚出金する。また、顧客がタッチパネル50から包装指示を行なった場合は、硬貨処理装置1に収納された包装された複数の硬貨が棒金出金口37から出金される。
【0029】
一方、硬貨全回収時には、まず、ディスプレイ40に回収方法メニュー画面が表示される。回収方法のメニュー画面の一例を図2に示す。図2に示すように、本実施形態による硬貨処理装置1の硬貨全回収の回収方法メニューとして、「バラ硬貨全回収(手回収)」の項目400、「バラ硬貨全回収(包装回収)」の項目402、「バラ硬貨全回収(自動選択)」の項目404、および「棒金一部回収」の項目406等が表示される。
【0030】
硬貨処理装置1は、上記回収方法メニューからオペレータが選択した項目に応じて硬貨出金処理を行う。例えば、「棒金一部回収」の項目406が選択された場合は、棒金金庫36が納められている筐体のロックが外れるので、オペレータは筐体を開けて棒金金庫36から棒金を手で取り出す。他の回収方法については、<3.回収方法>において詳細に説明する。
【0031】
<2.硬貨処理装置1の構成>
次に、本発明の実施形態による硬貨処理装置1の構成について図3を参照して説明する。図3は、本実施形態による硬貨処理装置1のブロック構成図である。図3に示すように、本実施形態による硬貨処理装置1は、キーボード20、バラ硬貨入金部30、ディスプレイ40、タッチパネル50、バラ硬貨金庫31、バラ硬貨出金口32、バラ硬貨出金リジェクト庫33、硬貨包装部34、端数貨収納庫35、棒金金庫36、棒金出金口37、および棒金放出口38を備える。
【0032】
キーボード20は、数字、英字、矢印などの操作入力するためのキーを有する。操作者は、キーボード20により、暗証番号、パスワード、取引金額などを入力することができる。
【0033】
ディスプレイ40は、顧客操作を誘導する表示画面を表示する。より具体的には、ディスプレイ40は、バラ硬貨全回収処理時に回収方法のメニューを表示ので、当該表示に基づいて操作者が回収方法を選択可能となる。
【0034】
タッチパネル50は、ディスプレイ40上に設けられ、画面への接触を検知して操作入力を受け付ける。
【0035】
制御部60は、硬貨処理装置1の動作全般を制御する。具体的には、図3に示すように、制御部60は硬貨処理装置1内の各構成と制御線で接続され、オペレータによるキーボード20やタッチパネル50からの入力を受信して、ディスプレイ40への表示制御、各構成への硬貨搬送などの動作指示を行なう。また、制御装置60は、各構成からの動作結果を受信してディスプレイ40への表示制御処理、各構成への動作指示を行なう。さらに、制御部60は、硬貨処理装置1内に収納される硬貨の在高、各構成の状態・情報を取得する。
【0036】
バラ硬貨入金部30は、外部からの硬貨の取り込み口を有し、取り込んだバラ硬貨を金種別に分類してバラ硬貨金庫31に搬送する。
【0037】
バラ硬貨金庫31は、バラ硬貨入金部30から搬送されてきた硬貨を金種別に収納し、制御部60からの指示により、バラ硬貨出金口32、または硬貨包装部34に搬送する。出金時において、バラ硬貨はバラ硬貨金庫31からバラ硬貨出金口32に搬送され、金種判別できなかった不良硬貨または不正な硬貨がバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される。バラ硬貨全回収時に、後述する「バラ硬貨全回収(手回収)」が選択されると、全てのバラ硬貨がバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される。また、後述する「バラ硬貨全回収(包装回収)」が選択されると、全てのバラ硬貨が硬貨包装部34に搬送される。
【0038】
硬貨包装部34は、バラ硬貨金庫31から搬送された硬貨を、包装単位枚数である所定量毎(例えば50枚毎)に包装して棒金を作成する。包装時に生じた端数のバラ硬貨は、端数貨収納庫35に搬送される。また、硬貨包装部34への搬送時に金種判別できなかった不良硬貨、または不正な硬貨も端数貨収納庫35に搬送される。
【0039】
硬貨包装部34で作成された棒金は、棒金金庫36に搬送され収納されるか、棒金放出口38から装置外に放出される。どちらに搬送されるかは業務によって変更可能である。
【0040】
棒金金庫36に収納された棒金は、出金時に制御部60の動作指示にしたがって棒金出金口37から出金される。なお、出金時に払い出す棒金が足りない場合は、硬貨包装部34はバラ硬貨金庫31から搬送された硬貨を新たに包装して棒金を作成し、棒金金庫36に搬送してから棒金出金口37から出金する。
【0041】
一方、硬貨回収時に、後述する「バラ硬貨全回収(包装回収)」が選択されると、バラ硬貨金庫31の全ての硬貨が硬貨包装部34に搬送され、所定量毎に包装した棒金が作成され、棒金放出口38から放出される。また、例えば、硬貨回収時に、「棒金一部回収」が選択されると、棒金金庫36を収納する筐体のロックが外れるので、オペレータが棒金金庫36から棒金を手で回収する。
【0042】
上述したバラ硬貨出金口32、バラ硬貨出金リジェクト庫33、端数貨収納庫35、および棒金出金口37は、通常はロックまたは蓋がされていて、硬貨が取り出せないようになっている。制御部60からの指示に応じてロック解除、または蓋が開くことで、顧客やオペレータは中の硬貨を取り出すことができる。
【0043】
<3.回収方法>
次に、本発明の実施形態による硬貨処理装置1が行うバラ硬貨全回収の各回収方法について図面を参照して説明する。
【0044】
[3−1.バラ硬貨全回収(手回収)]
図2に示したメニュー表示画面に表示された項目のうち、オペレータにより「バラ硬貨全回収(手回収)」の項目400が選択されると、制御部60の指示により、バラ硬貨金庫31に収納されるバラ硬貨が全てバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される。オペレータはバラ硬貨出金リジェクト庫33を取り出し、硬貨を回収し、空になったバラ硬貨出金リジェクト庫33を硬貨処理装置1に戻してセットする。以下、図4を参照し、このような「バラ硬貨全回収(手回収)」の動作処理をより具体的に説明する。
【0045】
図4は、本実施形態による硬貨処理装置1が行うバラ硬貨全回収(手回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0046】
まず、オペレータにより「バラ硬貨全回収(手回収)」の項目400が選択されると、ステップS221において、バラ硬貨金庫31に格納されているバラ硬貨が、制御部60からの指示に従ってバラ硬貨をバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される。次いで、ステップS223において、バラ硬貨出金リジェクト庫33が満杯、またはバラ硬貨金庫31が空と判断されると、処理はステップS225に進む。
【0047】
そして、ステップS225において、制御部60はバラ硬貨出金リジェクト庫33のロックを解除し、バラ硬貨出金リジェクト庫33の硬貨を取り出すよう促す画面をディスプレイ40に表示する。ここで、バラ硬貨全回収(手回収)時の硬貨の搬送経路を図5に示す。図5に示すように、硬貨はバラ硬貨金庫31からバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送され、オペレータにより回収される。
【0048】
次に、ステップS227においてバラ硬貨金庫31が空になったか判断し、空になるまでステップS221〜S225の処理を繰り返す。
【0049】
なお、以上説明した図4に示す動作処理(ステップS221〜S227;以下、処理A)は、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨などの金種毎に回収される場合の例であるため、金種毎に行われる。
【0050】
[3−2.バラ硬貨全回収(包装回収)]
図2に示したメニュー表示画面に表示された項目のうち、オペレータにより「バラ硬貨全回収(包装回収)」の項目402が選択されると、制御部60の指示により、バラ硬貨金庫31に収納されるバラ硬貨は金種毎に硬貨包装部34に搬送される。硬貨包装部34は、所定量毎に硬貨を包装して棒金を作成し、棒金放出口38から棒金を放出する。包装時に余った硬貨は端数貨収納庫35に搬送され、端数貨収納庫35から回収される。また、バラ硬貨が硬貨包装部34に包装される際に金種が正しく認識できなかった硬貨は端数貨収納庫35に搬送され、端数貨収納庫35から回収される。以下、図6を参照し、このような「バラ硬貨全回収(包装回収)」の動作処理についてより具体的に説明する。
【0051】
図6は、本実施形態による硬貨処理装置1が行うバラ硬貨全回収(包装回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0052】
まず、オペレータにより「バラ硬貨全回収(包装回収)」の項目402が選択されると、ステップS231において、バラ硬貨金庫31に格納されているバラ硬貨が制御部60からの指示に従ってバラ硬貨金庫31からバラ硬貨を硬貨包装部34に搬送される。次いで、ステップS233において、硬貨包装部34に所定量(例えば50枚)の硬貨が搬送されたと判断されると、処理はステップS235に進む。
【0053】
次に、ステップS235において、硬貨包装部34は所定量の硬貨を包装して棒金を作成し、作成された棒金は棒金放出口38から放出される。
【0054】
次に、ステップS237においてバラ硬貨金庫31が空になったか判断し、空になるまでステップS231〜S235の処理を繰り返す。
【0055】
また、ステップS239において、硬貨包装部34で包装時に生じた端数の硬貨は端数貨収納庫35に搬送される。
【0056】
そして、ステップS241において、制御部60は端数貨収納庫35のロックを解除し、端数貨収納庫35の硬貨を取り出すよう促す画面をディスプレイ40に表示する。ここで、バラ硬貨全回収(包装回収)時の硬貨の搬送経路を図7に示す。図7に示すように、硬貨はバラ硬貨金庫31から硬貨包装部34または端数貨収納庫35に搬送され、オペレータにより回収される。
【0057】
なお、以上説明した図6に示す動作処理(S231〜S241;以下、処理B)は、金種毎に行われる。
【0058】
(比較例)
ここで、比較例による硬貨処理装置について図8を参照して説明する。図8は、比較例による硬貨処理装置のディスプレイに表示される回収方法のメニュー画面である。図8のメニュー画面42に示すように、比較例による硬貨処理装置では、バラ硬貨全回収の方法として、「バラ硬貨全回収(手回収)」および「バラ硬貨全回収(包装回収)」しか存在しなかった。
【0059】
「バラ硬貨全回収(手回収)」では、バラ硬貨出金リジェクト庫33が満杯になった場合、オペレータはバラ硬貨出金リジェクト庫33を取り外し、中の硬貨を取り出してから、バラ硬貨出金リジェクト庫33を取り付け、再度バラ硬貨のバラ硬貨出金リジェクト庫33への搬送を待たなければならなかった。このように、バラ硬貨金庫31が空になるまで、上記図4を参照して説明したステップS221〜S227が繰り返され、オペレータはバラ硬貨出金リジェクト庫33の取り外しと取り付けを繰り返す必要があり、硬貨全回収に手間と時間がかかっていた。
【0060】
また、「バラ硬貨全回収(包装回収)」では、バラ硬貨金庫31に収納される硬貨が包装する際の所定量に満たない場合も、一旦バラ硬貨が硬貨包装部34へ搬送され、所定量に満たない硬貨として端数貨幣収納庫35に搬送される。このように、「バラ硬貨全回収(包装回収)」では、硬貨包装部34に必要のない動作(図6に示すステップS231およびS233)をさせる場合が生じ、硬貨全回収に無駄な時間がかかっていた。
【0061】
上述したように、バラ硬貨金庫31に収納されるバラ硬貨の在高をディスプレイ40に表示させることで、オペレータがバラ硬貨の在高を確認して適切な回収方法を選択することもできるが、オペレータが毎回在高を確認して回収方法の判断を行うことは作業が煩雑になり、作業負担が増大するという問題があった。
【0062】
そこで、バラ硬貨金庫31に収納されている硬貨の量に応じて自動的に回収方法を判断する「バラ硬貨全回収(自動回収)」を実現させ、硬貨回収作業の効率をより向上させる本実施形態による硬貨処理装置1に至った。以下、バラ硬貨全回収(自動回収)について詳細に説明する。
【0063】
[3−3.バラ硬貨全回収(自動回収)]
図2に示したメニュー表示画面に表示された項目のうち、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、制御部60の指示により、バラ硬貨金庫31に収納されるバラ硬貨の量に応じて、バラ硬貨がバラ硬貨出金リジェクト庫33または硬貨包装部34に搬送される。以下、図9を参照し、「バラ硬貨全回収(自動回収)」の動作処理についてより具体的に説明する。
【0064】
図9は、本実施形態による硬貨処理装置1が行うバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0065】
まず、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、ステップS245において、バラ硬貨金庫31内の全ての金種の硬貨が所定量未満であるか否かを制御部60が判断する。なお、図9においては所定量が硬貨50枚である例を示している。
【0066】
バラ硬貨金庫31に収納される全ての金種の硬貨が所定量未満の場合は、処理はステップS247に進む。そして、S247において、処理A(図4のステップS221〜S227/「バラ硬貨全回収(手回収)」)が実行される。すなわち、バラ硬貨金庫31に収納されたバラ硬貨が金種毎に順次バラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される。バラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される金種の順序は特に限定されない。なお、ここでは金種毎に搬送する例を示したが、全金種を一括してバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送してもよい。
【0067】
一方、バラ硬貨金庫31に収納される硬貨が所定量未満でない場合は、処理はステップS249に進む。S249において、処理B(図6のステップS231〜S241/「バラ硬貨全回収(包装回収)」)が実行される。すなわち、バラ硬貨金庫31に収納されたバラ硬貨は金種毎に順次硬貨包装部34に搬送される。硬貨包装部34は、所定量毎に硬貨を包装して棒金を作成し、作成した棒金は棒金放出口38から放出される。硬貨包装部34に搬送される順序は特に限定されない。なお、所定量に満たない金種の硬貨、および包装時に生じた端数の硬貨は端数貨収納庫35に搬送される。
【0068】
以上説明したように、本実施形態による硬貨処理装置1によれば、バラ硬貨金庫31に収納される全ての金種の硬貨が50枚未満の場合について、無駄に硬貨包装部34を動作させることなく、自動的にバラ硬貨全回収(手回収)が行われる。これにより、回収の処理時間を短縮することができる。また、硬貨が50枚以上格納されている金種が存在する場合には、この金種の硬貨を棒金として回収できるので、オペレータの手間を軽減することができる。
【0069】
続いて、本実施形態による硬貨処理装置1によるバラ硬貨全回収(自動回収)の変形例1から3について図10から図14を参照して説明する。
【0070】
(変形例1)
上記図9を参照して説明したバラ硬貨全回収(自動回収)は、バラ硬貨金庫31に収納される全金種の硬貨が所定量未満の場合に、硬貨包装部34の無駄な動作を回避することができるが、変形例1では、バラ硬貨金庫31に収納される硬貨について金種毎に所定量未満か否かを判断することで、さらに効果的に回収の処理時間を短縮する。以下、図10を参照し、変形例1による「バラ硬貨全回収(自動回収)」の動作処理をより具体的に説明する。
【0071】
図10は、変形例1によるバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0072】
まず、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、ステップS251において、バラ硬貨金庫31内の1の金種の硬貨が所定量未満であるか否かを制御部60が判断する。なお、図10においては所定量が硬貨50枚である例を示している。
【0073】
1の金種の硬貨が所定量未満である場合は、処理はステップS253に進む。そして、S253において、処理A(図4のステップS221〜S227/「バラ硬貨全回収(手回収)」)が実行される。すなわち、バラ硬貨金庫31に収納された1の金種のバラ硬貨がバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送される。
【0074】
一方、1の金種の硬貨が所定量未満でない場合は、処理はステップS255に進む。そして、S255において、処理B(図6のステップS231〜S241/「バラ硬貨全回収(包装回収)」)が実行される。すなわち、バラ硬貨金庫31に収納された1の金種のバラ硬貨が硬貨包装部34に搬送される。硬貨包装部34は、所定量毎に硬貨を包装して棒金を作成し、作成した棒金は棒金放出口38から放出される。また、硬貨包装部34で生じた端数の硬貨は、端数貨収納庫35に搬送される。
【0075】
なお、以上説明した図10に示す動作処理(ステップS251、S253)は、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨などの金種毎に回収される場合の例であるため、金種毎に行われる。
【0076】
例えば、バラ硬貨金庫31内の状態が、500円硬貨10枚、100円硬貨10枚、50円硬貨10枚、10円硬貨10枚、5円硬貨10枚、1円硬貨1000枚、といった状態の場合に、上記実施形態による処理だと、バラ硬貨金庫31内には全体として硬貨が所定量以上あるので全金種について「バラ硬貨全回収(包装回収)」が行われる。しかし、1円硬貨以外は所定量に満たさないため、結局は硬貨包装部34から端数貨収納庫35に搬送され、硬貨包装部34での処理等が無駄な動作となる。これに対し、上記変形例1による処理では、金種ごとに「バラ硬貨全回収(手回収)」または「バラ硬貨全回収(包装回収)」のうち適切な処理を行うことができるので、より効果的に回収の処理時間を短縮することができる。
【0077】
(変形例2)
上記実施形態による処理および変形例1による処理は、いずれもバラ硬貨金庫31内に実際に収納されている硬貨の量(在高)を所定量と比較しているが、全体的に品質の悪い硬貨が硬貨包装部34に搬送される際に不良硬貨として端数貨収納庫35に搬送されることは考慮されていない。バラ硬貨金庫31内の硬貨が、硬貨包装部34が包装できる包装単位枚数である所定量より少しだけ多いような場合は、不良硬貨がバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送された結果、硬貨包装部34に搬送される硬貨の枚数が包装単位枚数に満たなくなる場合がある。
【0078】
したがって、変形例2では、バラ硬貨金庫31内の硬貨の量(在高)から算出される支払可能量を基準として、支払可能量が所定量未満か否かを判断し、より効果的に回収の処理時間を短縮する。
【0079】
支払可能量は、以下の式(1)で求められる。
【0080】
支払可能量
=バラ硬貨金庫31内の硬貨量×(1−搬送時にリジェクトされる硬貨量の割合の予想値)
・・・式(1)
【0081】
変形例2による判断基準を、上記実施形態1に応用した場合の動作処理を、図11に示す。図11は、変形例2による判断基準を実施形態に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0082】
図11のステップS257に示すように、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、バラ硬貨金庫31内の各金種の支払可能量が全て所定量未満であるか否かを制御部60が判断する。なお、図11においては所定量が硬貨50枚である例を示している。
【0083】
バラ硬貨金庫31に収納される各金種の支払可能量の全てが所定量未満の場合は、処理はステップS259に進む。そして、S259において、処理A(図4のステップS221〜S227/「バラ硬貨全回収(手回収)」)が実行される。
【0084】
一方、バラ硬貨金庫31に収納される少なくともいずれかの金種の支払可能量が所定量未満でない場合は、処理はステップS260に進む。そして、S260において、処理B(図6のステップS231〜S241/「バラ硬貨全回収(包装回収)」)が実行される。
【0085】
また、変形例2による判断基準を、上記変形例1に応用した場合の動作処理を、図12に示す。図12は、変形例2による判断基準を変形例1に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0086】
図12のステップS261に示すように、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、バラ硬貨金庫31内のある金種の支払可能量が所定量未満か否かを制御部60が判断する。なお、図12においては所定量が硬貨50枚である例を示している。
【0087】
バラ硬貨金庫31に収納されるある金種の支払可能量が所定量未満である場合は、処理はステップS263に進む。そして、S263において、処理A(図4のステップS221〜S227/「バラ硬貨全回収(手回収)」)が実行される。
【0088】
一方、バラ硬貨金庫31に収納されるある金種の支払可能量が所定量未満でない場合は、処理はステップS264に進む。そして、S264おいて、処理B(図6のステップS231〜S241/「バラ硬貨全回収(包装回収)」)が実行される。
【0089】
なお、以上説明した図11、図12に示す各動作処理(ステップS259、S260、S261と263、およびS261とS264)は、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨などの金種毎に回収される場合の例であるため、それぞれ金種毎に行われる。
【0090】
以上説明したように、変形例2によれば、バラ硬貨が硬貨包装部34に搬送される際に不良硬貨として端数貨収納庫35に搬送されることを考慮できる。これにより、不良硬貨を除くバラ硬貨の枚数が包装単位枚数未満である場合にバラ硬貨が硬貨包装部34に搬送され、端数貨収納庫35に搬送されることを防止できるので、より効果的に回収の処理時間を短縮できる。
【0091】
(変形例3)
バラ硬貨金庫31内の硬貨の量もしくは支払可能量が所定量以上であって、「バラ硬貨全回収(包装回収)」が可能な場合であっても、硬貨包装部34の処理動作が遅いような場合であって、かつ、バラ硬貨金庫31内の硬貨量がバラ硬貨出金リジェクト33の収納容量の限界値を超えない場合は、「バラ硬貨全回収(手回収)」によりバラ硬貨出金リジェクト庫33から回収した方がより効果的に回収の処理時間を短縮できる。
【0092】
したがって、変形例3では、バラ硬貨金庫31内の硬貨の量が、バラ硬貨出金リジェクト庫33の収納容量の限界値を示す値(以下、しきい値と称す)未満か否かにより、「バラ硬貨全回収(手回収)」または「バラ硬貨全回収(包装回収)」のいずれかを選択し、より効果的に回収の処理時間を短縮する。
【0093】
変形例3による判断基準を、上記実施形態1に応用した場合の動作処理を、図13に示す。図13は、変形例3による判断基準を実施形態に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0094】
図13のステップS265に示すように、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、バラ硬貨金庫31内の全ての硬貨量が閾値未満か否かを制御部60が判断する。
【0095】
バラ硬貨金庫31に収納される硬貨量がしきい値未満の場合は、処理はステップS267に進む。そして、S267において、処理A(図4のステップS221〜S227/「バラ硬貨全回収(手回収)」)が実行される。
【0096】
一方、バラ硬貨金庫31に収納される硬貨量がしきい値未満でない場合は、処理はステップS268に進む。そして、S268において、処理B(図6のステップS231〜S241/「バラ硬貨全回収(包装回収)」)が実行される。
【0097】
また、変形例3による判断基準を上記変形例1に応用した場合の動作処理を図14に示す。図14は、変形例3による判断基準を変形例1に応用した場合のバラ硬貨全回収(自動回収)の動作処理を示すフローチャートである。
【0098】
図14のステップS271に示すように、オペレータにより「バラ硬貨全回収(自動回収)」の項目404が選択されると、バラ硬貨金庫31内の金種ごとの硬貨量がしきい値未満か否かを制御部60が判断する。
【0099】
バラ硬貨金庫31に収納される1つの金種の支払可能量がしきい値未満の場合は、処理はステップS273に進む。そして、S273において、処理A(図4のステップS221〜S227/「バラ硬貨全回収(手回収)」)が実行される。
【0100】
一方、バラ硬貨金庫31に収納される1つの金種の硬貨量がしきい値未満でない場合は、処理はステップS274に進む。そして、S274において、処理B(図6のステップS231〜S241/「バラ硬貨全回収(包装回収)」)が実行される。
【0101】
なお、以上説明した図13、図14に示す各動作処理(ステップS267、S268、S271と273、およびS271とS274)は、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨などの金種毎に回収される場合の例であるため、それぞれ金種毎に行われる。
【0102】
以上説明したように、変形例3によれば、バラ硬貨出金リジェクト庫33の収納容量の限界値を考慮することで、より効果的に回収の処理時間を短縮できる。
【0103】
<4.まとめ>
上述したように、本発明の実施形態による硬貨処理装置によれば、バラ硬貨金庫31に格納されている硬貨の量に応じてバラ硬貨出金リジェクト庫33または硬貨包装部34にバラ硬貨を搬送することで、硬貨回収作業の効率をより向上させることができる。
【0104】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0105】
例えば、上記実施形態において図4を参照して説明した「バラ硬貨全回収(手回収)」は、制御部60の指示によりバラ硬貨金庫31に収納されるバラ硬貨を金種別にバラ硬貨出金リジェクト庫33に搬送するが、本発明はかかる例に限定されない。例えばバラ硬貨金庫31から全金種のバラ硬貨を一括して搬送してもよい。
【0106】
また、上記実施形態、変形例1、変形例2、および変形例3で説明した「バラ硬貨全回収(自動選択)」のうち、どの自動選択を実行するようにするかは、予め設定していてもよいし、オペレータが回収メニュー画面から選択できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 硬貨処理装置
20 キーボード
30 バラ硬貨入金部
31 バラ硬貨金庫
32 バラ硬貨出金口
33 バラ硬貨出金リジェクト庫
34 硬貨包装部
35 端数貨収納庫
36 棒金金庫
37 棒金出金口
38 棒金放出口
40 ディスプレイ
50 タッチパネル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨が格納される硬貨金庫と、
前記硬貨をバラ状態で出金するバラ硬貨出金部と、
前記硬貨を複数枚単位で包装する硬貨包装部と、
前記硬貨包装部により包装された複数枚の硬貨を出金する包装硬貨出金部と、
前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じ、前記硬貨金庫に格納されている硬貨を前記バラ硬貨出金部または前記硬貨包装部のいずれに搬送するかを制御する制御部と、
を備える硬貨処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が所定量未満である場合、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が前記バラ硬貨出金部に搬送されるように制御し、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が所定量以上である場合、前記硬貨金庫に格納されている硬貨が前記硬貨包装部に搬送されるように制御する、請求項1に記載の硬貨処理装置。
【請求項3】
前記硬貨処理装置は、前記硬貨の出金方法の選択画面を表示する表示部をさらに備え、
前記制御部は、前記出金方法の選択画面において所定項目が選択された場合に前記制御を行う、請求項2に記載の硬貨処理装置。
【請求項4】
前記硬貨金庫には、前記硬貨が金種別に格納されており、
前記制御部は、金種ごとに、前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じて搬送先を制御する、請求項3に記載の硬貨処理装置。
【請求項5】
前記硬貨金庫には、前記硬貨が金種別に格納されており、
前記制御部は、前記硬貨金庫に格納されている全金種の硬貨が所定量未満である場合に前記硬貨金庫に格納されている全金種の硬貨が前記バラ硬貨出金部に搬送されるように制御し、前記硬貨金庫に格納されている少なくともいずれかの金種の硬貨が所定量以上である場合に前記硬貨金庫に格納されている全金種の硬貨が前記硬貨包装部に搬送されるように制御する、請求項1に記載の硬貨処理装置。
【請求項6】
前記所定量は、前記硬貨を包装する単位である複数の枚数に等しい、請求項2〜5のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記硬貨金庫に格納されている硬貨の量と1未満の係数との乗算結果が前記所定量未満であるか否かに応じて前記硬貨の搬送先を制御する、請求項6に記載の硬貨処理装置。
【請求項8】
前記所定量は、前記バラ硬貨出金部の収納容量の限界値である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
【請求項9】
硬貨金庫に格納されている硬貨の量に応じ、前記硬貨金庫に格納されている硬貨を、前記硬貨をバラ状態で出金するバラ硬貨出金部、または前記硬貨を複数枚単位で包装する硬貨包装部のいずれに搬送するかを制御する、硬貨処理方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−208806(P2012−208806A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74867(P2011−74867)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591051645)株式会社OKIソフトウェア (173)
【Fターム(参考)】