説明

硬貨包装機

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積硬貨に包装紙を巻き付ける硬貨包装機において、包装処理しようとする硬貨の金種と、包装紙の種類とが一致するか否かを確認可能な硬貨包装機に関する。
【0002】
【従来の技術】外国等においては、硬貨の金種毎に硬貨の厚さあるいは集積枚数が異なり、これによって金種毎に集積硬貨の高さも変化することから、集積させようとする硬貨の金種を変更した場合に、これに対応して包装紙を交換する必要がある。そして、このように硬貨の金種に応じて包装紙を交換可能とし、かつその交換が確実に行われたか否かを確認できる硬貨包装機としては、特公昭58−37178号公報に示されるものが知られている。この公報に示される硬貨包装機では、金種指定操作により変更操作が行われたときに、包装紙を支持する装填台の引出作業が行われないと、包装紙の交換が行われていないと判断して警報音を発し、これにより硬貨包装処理の開始を阻止するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の硬貨包装機では、装填台が機体から引き出されたことで、包装紙の交換がなされたとみなすものであるので、設定金種に対応しない他の種類の包装紙が装填台上に装填されたとしても、警報音は発せられず、これによって硬貨包装処理が開始される。従って、設定金種に対応しない他の種類の包装紙が装填台上に装填され、かつ該包装紙の紙幅が硬貨の集積高さに対して短い場合には、包装紙の端部の加締動作を充分に行えない包装不良が発生し、逆に、硬貨の集積高さに対して包装紙の紙幅が長すぎる場合には、包装紙の端部の加締部分が余り過ぎて加締ることができない包装不良が発生する。
【0004】また、実公昭60−14648号には、装填されている包装紙の筒芯に当接可能な上下方向に揺動自在なレバー、このレバーの上下方向に対する位置を検出するリードスイッチ群を有し、リードスイッチ群の出力信号に基づき、金種に応じた紙幅の包装紙が装填されているか否かを判定する包装紙検出装置が開示されているが、このような包装紙検出装置は、包装紙の紙幅を検出するためだけの理由で設けられているものであり、これにより全体の構成が複雑となるという問題があった。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、既存の構成の一部を利用することにより特別な機構を設けること無く包装紙の高さを確実に検出して、設定金種の包装紙であるか否かを容易に確認することが可能な硬貨包装機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために第1の請求項に示す発明では、集積硬貨の筒状面に包装紙ロールから繰り出した包装紙を巻回する硬貨包装機において、包装紙ロールが載置される包装紙台の近傍位置にて垂直方向に移動自在に設けられて、該包装紙台上の包装紙ロール上面に載置可能な包装紙高さ検出レバーを有する包装紙幅検出機構と、待機位置と加締位置との間で垂直方向に近接離間するように設けられて、加締位置にて、集積硬貨に巻回された包装紙の上部、下部を加締る一対の加締爪を有する加締機構と、これら包装紙幅検出機構と加締機構との間に設けられて、包装紙高さ検出レバーの高さ位置に応じて、上部加締爪の待機位置を垂直方向に移動させる連結軸とを具備してなり、前記加締機構に設けられて、これら加締爪の相互間隔を検出して前記包装紙台上の包装紙ロールの紙幅を検出する検出手段と、前記包装紙台上に載置された包装紙ロールの対応金種を入力可能な操作手段と、 金種に対応した包装紙ロールの紙幅を基準紙幅として複数記憶する記憶手段と、 前記検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、前記操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが一致しているか否かを比較し、この比較結果に基づき包装紙台上に装填した包装紙ロールが、金種に対応したものか否かを判定する判定制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】第2の請求項に示す発明では、判定制御手段は、検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、前記操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが不一致である場合にアラームを出力することを特徴とする。
【0008】第3の請求項に示す発明では、判定制御手段は、前記包装紙が巻回された集積硬貨の上部、下部を加締爪が加締した際の検出手段の検出信号に基づき、該集積硬貨の高さが集積硬貨高さ基準値に一致しているか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
【作用】第1の請求項に示す発明では、包装紙台上の包装紙ロールを交換した後、該包装紙ロール上に包装紙高さ検出レバーを載置した場合に、該包装紙高さ検出レバーは包装紙ロールの紙幅に応じてその高さ位置が変化する。そして、包装紙ロールの紙幅に応じて、高さ位置が変化した包装紙高さ検出レバーの変位は、連結軸を介して加締機構の上部加締爪に伝達されて、該上部加締爪の待機位置を垂直方向に沿って移動させる。すなわち、包装紙ロールの紙幅に応じて、上部加締爪と下部加締爪の相互間隔が変化することになる。
【0010】一方、検出手段では、このような上部加締爪と下部加締爪の相互間隔を検出して、包装紙台上の包装紙ロールの紙幅を検出するようにしており、また、操作手段では、包装紙台上に載置された包装紙ロールの対応金種を操作者に入力させるようにしており、これら検出手段での検出データと、操作手段での入力データとは共に判定制御手段に供給される。そして、この判定制御手段では、検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが一致しているか否かを比較し、この比較結果に基づき包装紙台上に装填した包装紙ロールが、金種に対応した適当なものか否かを判定するようにしており、このような判定結果に基づき、包装不良を防止し、金種に合った包装紙ロールにて集積硬貨の包装を確実に行うことができる。
【0011】第2の請求項に示す発明では、検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが不一致である場合にアラームを出力するようにしているので、アラーム出力によって作業者が包装紙の異常に気付き、これによって金種に合わない包装紙が集積硬貨に巻回されることを確実に防止することができる。
【0012】第3の請求項に示す発明では、検出手段は、加締機構の加締爪の相互間隔を検出する機能を有しているので、包装紙が巻回された集積硬貨の上部、下部を加締爪が加締した際の検出手段の検出信号に基づき、該集積硬貨の高さが集積硬貨高さ基準値に一致しているか否かを判定することも可能となる。すなわち、この検出手段は、集積硬貨の高さ検出と、包装紙ロールの紙幅検出の2つの機能を有するものであり、これにより各検出のために専用の検出手段を個々に用意する必要は無く、この点において構成の簡素化を図ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図6に基づいて説明する。まず、本発明の硬貨包装機は、図4に示されるように、硬貨を一枚ずつ送りながら計数する計数部機構35と、計数部機構35により計数した硬貨を垂直方向に所定枚数ずつ集積する集積部機構36と、集積部機構36により集積した集積硬貨を包装紙Pにより包装する包装部機構37とによって機械的な部分が構成される。また、包装部機構37は、包装紙ロールRから繰り出された包装紙Pを集積硬貨に巻回する包装紙巻回機構101と、包装紙ロールRの紙幅を検出可能な包装紙幅検出機構102と、一対の加締爪を近接離間方向に駆動させるとともに、該加締爪の待機位置を設定する加締爪駆動機構103と、加締爪を近接離間方向に移動自在に支持する加締爪支持機構104とを有するものであって、以下これら機構101〜104を順次説明する。
【0014】《包装紙巻回機構101》図1に示すように機体100には、芯金1Aを中心として回転自在であり、ロール軸を垂直にした状態で金種別包装紙ロールR(以下、包装紙ロールRという)が載置可能な包装紙台1が設けられている。一方、機体100の中央部には、中央の硬貨包装位置90に対して互いに近接離間する3本の包装ローラ19〜21と、集積部機構36にて集積された集積硬貨を硬貨包装位置90に降ろす昇降自在な硬貨リフト18とが設けられている。なお、これら包装ローラ19〜21の回転は包装モータ42(図4参照)、近接離間動作はカムモータ38(図4参照)によって行われる。
【0015】これら包装紙台1と包装ローラ19〜21との間に位置する機体100上には、包装紙台1上の包装紙ロールRを包装ローラ19〜21に案内するための方向転換ローラ45、包装紙供給ローラ46・47、包装紙供給路カバー22が設けられている。方向転換ローラ45はアーム48(後述する)の起端部近傍に設けられ、包装紙ロールRから繰り出された包装紙Pの方向を転換するためのものである。包装紙供給ローラ46・47は連動杆4とカッタ6(後述する)の中間に設けられて、包装紙Pを挟持してカッタ6に向け供給するためのものである。また、これら包装紙供給ローラ46・47は包装紙供給モータ40(図4参照)によって包装紙Pをカッタ6に向けて供給する方向に駆動される。包装紙供給路カバー22はカッタ6と包装ローラ19〜21にかけて設けられて、カッタ6を経由した包装紙Pを包装ローラ19〜21内の硬貨包装位置90に案内するためのものである。また、包装紙供給ローラ47の上部には、包装紙供給ローラ47の回転量を検出することにより、包装紙Pが適当量供給されたか否かを検出可能な紙供給量検出センサ41(図4参照)が設けられている。
【0016】そして、以上のような構成により、包装紙供給モータ40が駆動された場合に、包装紙供給ローラ46・47の回転により包装紙ロールRから包装紙Pが引き出されて、集積硬貨と包装ローラ19〜21との間に向けて供給される(包装紙供給モータ40が駆動される前の包装紙Pの先端位置はカッタ6付近にある)。そして、包装紙供給モータ40の駆動後、紙供給量検出センサ41により、該包装紙Pの先端が、包装ローラ19〜21と硬貨包装位置90に配置された集積硬貨との間にあることが検出された場合には、カムモータ38により包装ローラ19〜21が近接動作されて、これら包装ローラ19〜21の間に集積硬貨を挟持させる。この時、包装ローラ19〜21は、包装紙供給モータ40の駆動を受けて包装紙供給ローラ46・47による包装紙Pの供給速度に一致させて回転され、これにより集積硬貨の周囲に包装紙Pを巻き付ける。そして、包装紙P巻き付け後は、包装紙供給モータ40が停止され、代わりに包装モータ42により、包装ローラ19〜21のみがより高速で回転駆動される。そして、このとき包装紙供給モータ40を先に停止させることにより包装紙Pを緊張させて該包装紙Pをカッタ6により切断し、これにより包装紙巻回処理を終了する。
【0017】《包装紙幅検出機構102について》図1に示されるように包装紙台1の近傍には垂直棒3が設けられている。垂直棒3は、機体100に対して、軸方向(すなわち垂直方向)に移動自在でかつ軸周りに回転自在に支持されているものであって、包装紙高さ検知レバー2が該垂直棒3と一体に固定されている。この包装紙高さ検出レバー2は、作業者によって垂直方向に持ち上げ自在であり、かつ垂直棒3を中心として水平面内で回転自在なものであって、その先端部に位置する押圧部2Aが包装紙台1上の包装紙ロールR上面に載置された場合に、その自重により該包装紙ロールR上面を押圧して、包装紙台1上の包装紙ロールRが余計に引き出されないように、一定の負荷を掛ける。
【0018】図1及び図2に示されるように垂直棒3の下端には連動杆4が連結されている。この連動杆4は、水平方向に配置された主軸7の一端部に固定され、該主軸7と一体に回転自在に設けられるとともに、垂直棒3の垂直動に合わせて該垂直棒3に垂直方向にスイング自在に連結されている。すなわち、この連動杆4は、垂直棒3の垂直動に合わせて、主軸7の軸周りに回動し、これによって垂直棒3に連結されている側の先端部は主軸7を中心とした円弧を描くようになるが、このとき、垂直棒3と連結杆4との連結部分(符号60で示す)では、この円弧の水平移動を吸収し、垂直移動のみを互いに伝達し合う。
【0019】また、連動杆4には垂直棒5の下端部が連結されている。この垂直棒5は、主軸7と垂直棒3とのほぼ中間に位置する連動杆4に、その下端部が連結され、かつ機体100に垂直方向移動自在に支持されているものであって、その途中には、水平方向にL字型の延びるアーム48を介してカッタ6が設けられている。なお、このカッタ6は先端鋭角部分6Aがアーム48によって包装紙ロールRの中間高さに接触するように、その高さ位置が設定されている。そして、以上のような構成により、包装紙ロールR上面に包装紙高さ検出レバー2の押圧部2Aが載置された場合に、これに応じて垂直棒3を介して連結杆4が主軸7を中心として回動されるとともに垂直棒5が垂直方向に移動されて、カッタ6の高さ位置が調整される。
【0020】そして、この場合、包装紙ロールRの紙幅が標準幅の包装紙Pに対して大きくなる程、連結杆4の主軸7を中心とした反時計方向(図2参照)への回転量が大きくなって、カッタ6の高さ位置も高くなり、また、包装紙ロールRの紙幅が標準幅の包装紙Pに対して小さくなる程、連結杆4の主軸7を中心とした時計方向(図2参照)への回転量が大きくなって、カッタ6の高さ位置も低くなる。すなわち、これら包装紙高さ検出レバー2、垂直棒3、連結杆4、垂直棒5によって、包装紙ロールRの紙幅に応じてカッタ6を最適な高さ位置に調整することが可能となる。一方、カッタ6を支持する垂直棒5は、主軸7と垂直棒3とのほぼ中間に位置する連動杆4に連結されているので、包装紙高さ検出レバー2の垂直方向の移動量の半分が伝達され、これによってカッタ6の先端鋭角部分6Aは、包装紙ロールRの紙幅が変更されたとしても、常時、包装紙ロールRの紙幅の中間部分に接触されるようになっている。なお、連結杆4と垂直棒5との連結部分61は、垂直棒3と連結杆4との連結部分60と同様、動作中の垂直移動のみを互いに伝達し合う。
【0021】《加締爪駆動機構103について》図3に示すように、主軸7の連動杵4が固定された端部と反対の端部には、L字状の作動板8の一端部が固定され、主軸7と一体に回動するようになっている。作動板8は主軸7を中心として回転自在に設けられたものであって、その他端部の先端はピン24により作動板9の下端部に回転自在に連結され、更にこの作動板9の上端部は、ピン25により連動杆10の後端部に回転自在に連結されている。連動杆10は、作動板15(後述する)の先端部に支持された支軸23に回転自在に設けられたものであって、その先端部は、上部加締爪アーム11(後述する)を持ち上げ可能としている。また、作動板15の後端部は、機体100に対して支軸47を中心として回転自在に支持されている。
【0022】そして、以上のような構成により、包装紙台1上に標準幅の包装紙Pより大きい紙幅の包装紙ロールRが装填された場合には、連結杆4が主軸7を中心として回動(図2では反時計方向、図3では時計方向に回動)するので、これによって作動板8に連結された作動板9が下降して、図3に実線〜二点鎖線で示すように、連動杆10の先端に位置する上部加締爪アーム11が上昇する。また、包装紙台1上に標準幅の包装紙より小さい紙幅の包装紙ロールRが装填された場合には、連結杆4が主軸7を中心として回動(図2では時計方向、図3では反時計方向に回動)するので、これによって作動板8に連結された作動板9が上昇して、連動杆10の先端に位置する上部加締爪アーム11が下降する。すなわち、包装紙高さ検出レバー2、垂直棒3、連結杆4、主軸7、作動板8、作動板9、連動杆10によって、包装紙ロールRの紙幅に応じて、上部加締爪アーム11に固定された上部加締爪43が最適な高さ位置に調整される。
【0023】一方、作動板15は機体100に設けられた支軸47を支点にして回転自在に設けられているものであって、該作動板15の中間部には、ピン26を介して作動板14の上端部が回転自在に設けられている。また、この作動板14の下端部はピン27を介して連動杆13の後端部に回転自在に接続されている。連動杆13は機体100に支持された支軸28を中心として回転自在に設けられているものであって、その先端部は下部加締爪アーム17(後述する)を押し下げ可能に連結されている。また、連動杆13の後部側は上方に向けて突出しており、この突出部13Aの上端にはカムフォロア29が設けられている。カムフォロア29は、カムモータ38(図4参照)の出力軸62に固定されたカム16の周面に当接し、このカム16の回動に応じて揺動されるものであって、このカムフォロア29の揺動によって、加締爪支持機構104の上部加締爪アーム11、下部加締爪アーム17が近接、離間される。
【0024】具体的には、カムフォロア29がカム16の大径周面16Bから小径周面16Aに当接位置が移動される場合には、連動杆13は支軸28を中心として時計方向に回動し、これにより連動杆13の先端部に位置する下部加締爪アーム17が上昇する。一方、連動杆13が支軸28を中心として時計方向に回動した場合には、連動杆13の後端部に連結された作動板14が下降して、作動板15とともに該作動板15に支持される連動杆10が、支軸47を中心として下側に回動し、これにより連動杆10の先端部に位置する上部加締爪アーム11が下降する。従って、カムフォロア29がカム16の大径周面16Bから小径周面16Aに当接位置が移動される場合には、上部加締爪アーム11、下部加締爪アーム17が互いに離間する「待機位置」から、互いに近接する「加締位置」に移動され、更に、カムフォロア29がカム16の小径周面16Aを通過して大径周面16Bに至った場合には、上記と逆の動作が行われて、上部加締爪アーム11、下部加締爪アーム17が互いに近接する「加締位置」から、互いに離間する「待機位置」に移動される。
【0025】なお、上記カム16の近傍位置には、カムフォロア29がカム16の周面において、「包装開始タイミング位置」にあるか否か、「加締開始タイミング位置」にあるか否かを検出する回転位置検出センサ39(図4参照)が設けられている。回転位置検出センサ39にて「包装開始タイミング位置」が検出された場合には、カムフォロア29がカム16の大径周面16Bに当接して、加締爪43・44が集積硬貨から離された「待機位置」にあり、また、「加締開始タイミング位置」が検出された場合には、カムフォロア29がカム16の小径周面16Aに当接して、加締爪43・44が互いに近接し、これにより集積硬貨に巻回された包装紙Pを加締可能な「加締位置」にある。
【0026】《加締爪支持機構104について》連動杆10、13の先端部の近傍には垂直軸49が配置されている。この垂直軸49は機体100に支持されているものであって、この垂直軸49に沿って上部加締爪アーム11と下部加締爪アーム17とが垂直方向にスライド自在に設けられている。上部加締爪アーム11は、図示しないばねによって常時下方に向けて付勢され、かつ上部加締爪アーム11の当接部11Aの下面に、連動杆10の先端部が当接されているものであって、この当接部11Aを連動杆10が押し上げた場合に上部加締爪アーム11が上昇し、また、連動杆10が下降した場合に、ばねの付勢力によって上部加締爪アーム11が下降するようになっている。また、上部加締爪アーム11の上部に設けられた水平アーム部11Bの先端には上部加締爪43が設けられ、この上部加締爪43によって、連動杆10が下降した場合に、集積硬貨に巻回された包装紙ロールRに上部分が加締られるようになっている。
【0027】下部加締爪アーム17は、図示しないばねによって常時上方に向けて付勢され、かつ下部加締爪アーム17の当接部17Aの上面に、連動杆13の先端部が当接されているものであって、この当接部17Aを連動杆13が押し下げた場合に下部加締爪アーム17が下降し、また、連動杆13が上昇した場合に、ばねの付勢力によって下部加締爪アーム17が上昇するようになっている。また、下部加締爪アーム17の上部に設けられた水平アーム部17Bの先端には下部加締爪44が設けられ、この下部加締爪44によって集積硬貨に巻回された包装紙ロールRの下部分が加締められるようになっている。
【0028】一方、上部加締爪アーム11には垂直方向に沿うようにラックLが固定され、下部加締爪アーム17には、ラックLと噛み合うピニオンPが設けられている。このピニオンPはロータリーエンコーダ12の入力軸12Aに固定されているものであって、ロータリーエンコーダ12の検出信号に基づき、集積硬貨の高さが正常か否かを判断する。具体的には、ロータリーエンコーダ12の検出信号に基づき、待機位置の上下の加締爪間の距離から上下の加締爪の移動量を減算した値と、想定してある集積硬貨高さ基準値に一致しているか否かを比較し、これらが一致している場合に、集積硬貨の硬貨枚数が正常であると判断され、また、減算した値が集積硬貨高さ基準値より小さいと検出された場合は、硬貨の脱落等により集積硬貨の硬貨枚数が不足していると判断されるものである。なお、減算した値が集積硬貨高さ基準値より大きいと検出された場合も異常と判断する。
【0029】なお、上記ロータリーエンコーダ12は、ロータリーエンコーダ12の検出信号に基づき、包装紙Pの紙幅が設定金種に対応したものか否かが判断されるが、この点については詳細に後述する。また、連動杆10の下限は、高さが最も低い集積硬貨の上端部を上部加締爪43が加締る位置よりも、更に下方に設定され、これによって、ばねの付勢力により、上部加締爪43に包装紙Pを加締めさせるとともに、集積硬貨の硬貨不足を検出可能としている。また同様に、連動杆13の上限は、集積硬貨の下端部を下部加締爪44が加締る位置よりも、更に上方に設定され、これによって、ばねの付勢力により、下部加締爪44に包装紙Pを加締めさせるようにしている。
【0030】《制御回路105について》図4に示すように本実施例の硬貨包装機は、CPU30、ROM31、RAM32によって構成される制御系統と、操作部33、表示部34によって構成される操作系統と、計数部機構35、集積部機構36、包装部機構37によって構成される機械系統とからなる。ROM31は、図5、図6のフローチャートで示されるプログラム、金種と包装紙Pの紙幅との関係を示すテーブル、金種と集積硬貨高さの基準値との関係を示すテーブル等を記憶するものであり、RAM32は、操作部33で設定された設定金種等の設定データ、及びセンサ、エンコーダ等の検出データを記憶するものである。操作部33は、金種設定する金種設定ダイヤル(図示せず)、硬貨の計数枚数、包装本数などを設定可能な入力キー(図示せず)等を有している。表示部34は、操作部33で設定された金種、計数枚数、包装本数、更には誤操作などによるアラームなどを表示する。
【0031】計数部機構35は硬貨を一枚ずつ送りながら計数するものであり、集積部機構36は計数部機構35により計数した硬貨を垂直方向に所定枚数(金種により異なる)ずつ集積するものであるが、本願発明とは直接関係ないので詳細な説明は省略する。なお、これら計数部機構35、集積部機構36は、例えば特公昭58−37178号公報等に詳細に記載されている。包装部機構37は、上述したように包装紙巻回機構101、包装紙幅検出機構102、加締爪駆動機構103、加締爪支持機構104によって構成されるものであるが、これら機構101〜104において、CPU30は、カム16を回動させるカムモータ38と、カム16の位置に基づき加締爪43・44が大きく離れた「包装開始タイミング位置」にあるか否か、加締爪43・44が近接した「加締開始タイミング位置」にあるか否かを検出する回転位置検出センサ39と、包装紙供給ローラ46・47を回動させる包装紙供給モータ40と、包装紙Pの供給量を検出する紙供給量検出センサ41と、包装ローラ19〜20を駆動する包装モータ42と、上部加締爪アーム11と下部加締爪アーム17との間隔を検出するロータリーエンコーダ12とにそれぞれ接続されている。
【0032】以下、ロータリーエンコーダー12から出力されるデータに基づいたCPU30の制御内容を図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。まず、図5のフローチャートを参照して非包装動作時において金種設定をした際のCPU30の制御内容を説明する。
《ステップ20》作業者は、まず、操作部33の金種設定ダイヤル(図示せず)にて次に包装しようとする金種の設定操作を行なうとともに、包装紙台1上の包装紙ロールRの種類を当該金種に合ったものに交換する。そして、この包装紙ロールRの交換に際しては、包装紙高さ検出レバー2を垂直に持ち上げて、先に装填されていた包装紙ロールR(旧包装紙ロールRと表現する)を包装紙台1から取り外し、その後、次に包装しようとする金種に対応した紙幅の包装紙ロールR(新包装紙ロールRと表現する)を該包装紙1台上に載置させるようにする。
【0033】そして、このような包装紙ロールRの交換作業に際して、包装紙高さ検出レバー2の高さ位置が変化した場合には、その変位が、包装紙高さ検出レバー2、垂直棒3、連結杆4、主軸7、作動板8、作動板9、連動杆10を通じて上部加締爪アーム11に伝達されて、該上部加締爪アーム11を垂直軸49に沿って垂直動させる。
【0034】なお、上述したように包装紙ロールRの交換に際しては、包装紙高さ検出レバー2のみが操作され、カム16は回動動作しないために、カム16とカムフォロア29に連動する連動杆13、連動杆13に接続される作動板14、作動板14に接続される作動板15、作動板15の先端に位置する支軸23の位置は固定している。従って、図3においては、包装紙高さ検出レバー2の垂直動により支軸7が回動し、これにより作動板8、作動板9を通じて、連動杆10のみ(連動杆13は垂直動しない)が支軸23を支点にして垂直動する。
【0035】《ステップ1》包装紙高さ検出レバー2を操作して、上部加締爪アーム11が垂直軸49に沿って垂直動した場合のロータリーエンコーダ12の検出信号に基づき、上部加締爪43が移動した移動量を検出する。そして、このステップ1では、包装紙高さ検出レバー2が包装紙ロールR上に完全に載置されて、ロータリーエンコーダ12の検出信号の出力が安定したか否かを判断し、YESの場合にステップ2に進み、また、NOの場合に先のステップ20に戻って包装紙ロールRの交換処理を続行する。また、このステップ1では、上部加締爪43が上側(プラス側)に移動したか、下側(マイナス側)に移動したかも同時に検出する。
【0036】《ステップ2》ステップ1で検出した上部加締爪43の移動量に基づき、新包装紙ロールRの紙幅を算出する。なお、このステップ2では、旧包装紙ロールRの紙幅をRAM32に記憶しておき、この旧包装紙ロールRの紙幅に、ステップ1で検出した上部加締爪43の移動量をその移動方向に応じて加減算することにより、新包装紙ロールRの紙幅を算出するようにしている。
【0037】《ステップ3》ステップ20において、操作部33の金種設定ダイヤルにて設定された金種に基づき、ROM31から金種に対応した基準となる紙幅を読み出し、この基準となる紙幅と、ステップ2において算出された包装紙ロールRの紙幅とが一致しているか否かを判断し、一致しているYESの場合に本フローチャートを終了し、不一致であるNOの場合にステップ4に進む。
《ステップ4》表示部34にて、包装紙台1上に装填された包装紙Rが、金種設定ダイヤルにて設定した金種に対応したものでは無いことを表示させるアラームを出力する。この出力動作は、操作者が包装動作をスタートさせるまで常時検出を続ける。なお、ステップ4では、アラームに基づき、表示部34に異常内容を表示させる他、警報音を発生させる、カムモータ38、包装紙供給モータ40、包装モータ42の動作を停止して以後の包装処理を中止する。
【0038】次に、図6のフローチャートを参照して集積硬貨の包装加締処理時の、ロータリーエンコーダ12から出力されるデータに基づいたCPU30の制御内容について説明する。なお、以下のフローチャートは、ステップ3にて基準となる紙幅と包装紙ロールRの紙幅とが一致していると判断された場合に実行されるものである。まず、計数部機構35にて、設定金種の硬貨の選別及び計数がなされ、選別、計数された設定金種の硬貨は、集積部機構36へ送られて、集積される。そして所定枚数の硬貨が計数されると、計数部機構35は選別計数動作を一時中断し、同時にカムモータ38の駆動が始められる。そして、このカムモータ38の駆動により、集積部機構36で集積される硬貨が集積状態のまま包装部へ移動される。同時に、包装紙供給モータ40が駆動され、硬貨包装位置90に配置される集積硬貨に向けて包装紙Pを供給し、且つ、包装ローラ19,20,21が互いに接近動作することで集積硬貨を包装紙Pとともに挟持し、これにより集積硬貨の周面に包装紙を巻き付ける。その後、包装紙供給モータ40の停止に代えて、包装モータ42を駆動させることにより、該包装紙Pをカッタ6により切断する。この状態で包装開始タイミング位置を迎える。
【0039】《ステップ11》カムモータ38を駆動させた後、回転位置検出センサ39の検出信号に基づき、カムフォロア29がカム16の大径周面16Bに当接している「包装開始タイミング位置(このとき加締爪43・44は互いに離間した待機位置にある)」にあるか否かを判断し(ステップ11)、YESの場合に次のステップ12に進み、NOの場合には包装開始タイミングに達するまで待機する。
《ステップ12》ロータリーエンコーダ12の検出信号から、現時点の加締爪43・44の位置(待機位置である)を検出して加締爪43、44間の距離Lとして、RAM32に記憶する。
【0040】《ステップ13》回転位置検出センサ39の検出信号に基づき、カムフォロア29が、カム16の小径周面16Aに当接した「加締開始タイミング位置」にまで回転されたか否かを判断し、NOの場合にカムフォロア29が加締開始タイミング位置に配置されるまで待機し、YESの場合に次のステップ14に進む。そして、カムフォロア29が、カム16の大径周面16Bから小径周面16Aに至った際には、「待機位置」に配置されていた上部加締爪アーム11、下部加締爪アーム17が互いに近接して「加締位置」に配置される。また、カムフォロア29が、カム16の大径周面16Bから小径周面16Aに至った場合には、このようなカムフォロア29の動きに応じて、図示しない水平旋回機構が、上部加締爪アーム11、下部加締爪アーム17を、垂直軸49を中心として外部位置から包装紙Rを加締可能な位置にまで一体に水平旋回させるようにしている。また、包装モータ42はさらに駆動を続け、包装紙Pを巻回した集積硬貨を回転させ、加締爪43・44が互いに接近動作することで、包装紙Pの上部、下部をそれぞれ加締る。
【0041】《ステップ14》〜《ステップ15》
ロータリーエンコーダ12の検出信号から、現時点の加締爪43・44の位置(この位置は加締位置である)までの移動量を検出(ステップ14)し、移動量をMとしてRAMに記憶する。この時、包装硬貨高さHを『L(待機位置における加締爪間の距離)−M(加締位置に至る加締爪の移動量)』より算出する。(ステップ15)。
《ステップ16》〜《ステップ17》
ROM31に記憶されている、金種と集積硬貨高さの基準値との関係を示すテーブルから、ステップ20にて金種設定ダイヤルの設定金種に対応した集積硬貨高さ基準値を読み出し、この基準値が、ステップ15で算出した包装硬貨高さHに一致しているか否かを判断(ステップ16)し、不一致である場合に硬貨が脱落等により不足しているとして、ステップ17にて包装硬貨をクリアボックス(図示略)に排除し排除信号を出力する。
【0042】上記のようにして、包装硬貨高さの異常の有無が決定された状態でカムモータ38と、包装モータ42の駆動が続けられると、カムフォロア24が、カム16の小径周面16Aから大径周面16Bに移動され、これによって連動杆10・13が、加締爪43・44を互いに接近した加締位置から、互いが離間した待機位置にまで移動させる。また、これに応じて、図示しない水平旋回機構が、垂直軸49を中心として上部加締爪アーム11及び下部加締爪アーム17を、包装紙Pを加締可能な位置から外部位置にまで一体に水平旋回させる。
【0043】さらにカムモータ38の回転にしたがって包装ローラ19、20、21が、互いに離間動作することで、包装硬貨の挟持が解かれ、包装硬貨は自重で下方のシュート(図示せず)に落下する。そして、周知のようにシュート内には、ゲート(図示せず)が設けられ、前記した排除信号が出力されている場合にはゲートを切り換えてクリアボックスに排除し、排除信号が出力されていなければ、ゲートを切り換えることなく包装硬貨収納部へ収納する。上記したようなステップ11〜ステップ17の処理は、カム16の一回転分の処理である。
【0044】以上詳細に説明したように本実施例に示す硬貨包装機によれば、ロータリーエンコーダ12にて検出された包装紙ロールRの紙幅と、操作部33で入力された金種に基づき特定されたROM31中の基準紙幅とが一致しているか否かを比較し、この比較結果に基づき包装紙台1上に装填した包装紙ロールRが、金種に対応したものか否かを判定するようにしており、このような判定結果に基づき、金種に合った包装紙ロールRにて集積硬貨の包装を確実に行うことが可能となる。また、本実施例では、ロータリーエンコーダ12にて検出された包装紙ロールRの紙幅と、前記操作部33で入力された金種に基づき特定されたROM31中の基準紙幅とが不一致である場合に、アラームを出力するようにしているので、金種に合わない包装紙Pが集積硬貨に巻回されることを確実に防止でき、これによって装置の信頼性を向上させることができる。
【0045】また、本実施例では、ロータリーエンコーダ12は、加締爪43・44の相互間隔を検出する機能を有しているので、包装紙Pが巻回された集積硬貨の上部、下部を加締爪43・44が加締した際のロータリーエンコーダ12の検出信号に基づき、該集積硬貨の高さが集積硬貨高さ基準値に一致しているか否かを判定することが可能となる。すなわち、このロータリーエンコーダ12は、集積硬貨の高さ検出と、包装紙ロールRの紙幅検出の2つの機能を有するものであり、これにより各検出のために専用のロータリーエンコーダ12を個々に用意する必要は無く、この点において構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0046】なお、実施例の加締爪駆動機構103、加締爪支持機構104は特許請求の範囲の「加締機構」に相当し、実施例の主軸7は特許請求の範囲の「連結軸」に相当する。また、実施例のロータリーエンコーダ12は特許請求の範囲の「検出手段」に相当し、実施例のCPU30は特許請求の範囲の「制御判定手段」に相当し、実施例のROM31、RAM32は特許請求の範囲の「記憶手段」に相当し、実施例の操作部33は特許請求の範囲の「操作手段」に相当する。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように第1の請求項に示す発明によれば、判定制御手段にて、検出手段で検出された包装紙ロールの紙幅と、操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが一致しているか否かを比較し、この比較結果に基づき包装紙台上に装填した包装紙ロールが、金種に対応したものか否かを判定するようにしているので、このような判定結果に基づき、包装不良を防止し、金種に合った包装紙ロールにて集積硬貨の包装を確実に行うことが可能となる。
【0048】第2の請求項に示す発明では、検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが不一致である場合にアラームを出力するようにしているので、アラーム出力によって作業者が包装紙の異常に気付き、これによって金種に合わない包装紙が集積硬貨に巻回されることを確実に防止することができて、装置の信頼性を向上させることができる。
【0049】第3の請求項に示す発明では、検出手段は、加締機構の加締爪の相互間隔を検出する機能を有しているので、包装紙が巻回された集積硬貨の上部、下部を加締爪が加締た際の検出手段の検出信号に基づき、該集積硬貨の高さが集積硬貨高さ基準値に一致しているか否かを判定することが可能となる。すなわち、この検出手段は、集積硬貨の高さ検出と、包装紙ロールの紙幅検出の2つの機能を有するものであり、これにより各検出のために専用の検出手段を個々に用意する必要は無く、この点において構成の簡素化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は硬貨包装機の包装紙台、包装ローラ付近の平面図。
【図2】図1を矢印IIから見た左側面図。
【図3】図1を矢印IIIから見た右側面図。
【図4】硬貨包装機のブロック図。
【図5】CPUにより実行される非包装動作時の制御内容を示すフローチャート。
【図6】CPUにより実行される包装動作時の制御内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
2 包装紙高さ検出レバー
7 主軸(連結軸)
12 ロータリーエンコーダ(検出手段)
30 CPU(制御判定手段)
31 ROM(記憶手段)
32 RAM(記憶手段)
33 操作部(操作手段)
35 計数部機構
36 集積部機構
37 包装部機構
43 上部加締爪
44 下部加締爪
100 機体
101 包装紙巻回機構
102 包装紙幅検出機構
103 加締爪駆動機構(加締機構)
104 加締爪支持機構(加締機構)
R 包装紙ローラ
P 包装紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】 集積硬貨の筒状面に包装紙ロールから繰り出した包装紙を巻回する硬貨包装機において、包装紙ロールが載置される包装紙台の近傍位置にて垂直方向に移動自在に設けられて、該包装紙台上の包装紙ロール上面に載置可能な包装紙高さ検出レバーを有する包装紙幅検出機構と、待機位置と加締位置との間で垂直方向に近接離間するように設けられて、加締位置にて、集積硬貨に巻回された包装紙の上部、下部を加締る一対の加締爪を有する加締機構と、これら包装紙幅検出機構と加締機構との間に設けられて、包装紙高さ検出レバーの高さ位置に応じて、上部加締爪の待機位置を垂直方向に移動させる連結軸とを具備してなり、前記加締機構に設けられて、これら加締爪の相互間隔を検出して前記包装紙台上の包装紙ロールの紙幅を検出する検出手段と、前記包装紙台上に載置された包装紙ロールの対応金種を入力可能な操作手段と、金種に対応した包装紙ロールの紙幅を基準紙幅として複数記憶する記憶手段と、前記検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、前記操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが一致しているか否かを比較し、この比較結果に基づき包装紙台上に装填した包装紙ロールが、金種に対応したものか否かを判定する判定制御手段とを有することを特徴とする硬貨包装機。
【請求項2】 前記判定制御手段は、検出手段にて検出された包装紙ロールの紙幅と、前記操作手段で入力された金種に基づき特定された記憶手段中の基準紙幅とが不一致である場合にアラームを出力することを特徴とする請求項1記載の硬貨包装機。
【請求項3】 前記判定制御手段は、前記包装紙が巻回された集積硬貨の上部、下部を加締爪が加締した際の検出手段の検出信号に基づき、該集積硬貨の高さが集積硬貨高さ基準値に一致しているか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の硬貨包装機。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【特許番号】第2888762号
【登録日】平成11年(1999)2月19日
【発行日】平成11年(1999)5月10日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−245701
【出願日】平成6年(1994)10月11日
【公開番号】特開平8−113216
【公開日】平成8年(1996)5月7日
【審査請求日】平成10年(1998)1月29日
【出願人】(000116079)ローレルバンクマシン株式会社 (82)
【参考文献】
【文献】特開 平6−278708(JP,A)