説明

磁場の作用により化学物質の状態変化そして物性の変化を得る方法。

【課題】磁場の作用により化学物質の状態変化そして物性の変化を得る方法。
【解決手段】複数の永久磁石の同磁極を点、線、面で接触または近接させたときの磁場即ち素数磁場の相互作用の場に生み出されるエネルギ−は例えば1テスラの磁束密度の永久磁石を用いたとき最大で256(KJ/mol)となりこれより小さい共有結合の結合エネルギ−とか結晶エネルギ−を有する化学物質に於いては共有結合の切断による状態変化そして結晶の原子磁気モ−メントの対向整列による相転移などの状態変化そして物性の変化が為されることにより課題は解決できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は永久磁石の同磁極を点、線、面で接触または近接させたときの磁場即ち素数磁場を相互作用させた磁場内に化学物質を配置することにより相転移などの状態変化そして比熱、電気伝導度などの物性の変化を得る方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来磁場の作用により化学物質の状態変化とか物性の変化は期待できないとされてきた。その理由は磁性体の単位体積あたりの磁場エネルギ−は化学物質の結合エネルギ−とか結晶エネルギ−に比べ無視できるほど小さいという理由であった。
【0003】
永久磁石の同磁極を点、線、面で接触または近接させたときの磁場即ち素数磁場には外に仕事を与える力学的エネルギ−とか電気エネルギ−が生み出されていることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特願2008−329172
【特許文献2】特願2009−42186
【特許文献3】特願2011−125005
【特許文献4】特願2011−193521
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】固体物理学入門 丸善出版
【非特許文献2】超伝導の謎 森北出版
【非特許文献3】基礎数学ハンドブック 森北出版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は素数磁場即ち素数磁束密度の相互作用により化学物質の状態変化そして物性の変化を得ることにある。一般的には化学物質の状態変化そして物性の変化を得るには外から熱量を供給することにより為される。従って本発明は熱量の代わりに素数磁場の相互作用エネルギ−を用いることにある。
【0007】
化学物質の状態変化そして物性の変化を得るには化学物質の結合エネルギ−とか結晶エネルギ−に匹敵するエネルギ−を供給する必要がある。従って相互作用エネルギ−を具体的に求めそのエネルギ−により化学物質の状態変化そして物性の変化が得られることを説明する必要がある。その説明をするために本出願人は素数磁場の相互作用の場を代数学上の素数関数で表示し関数の因数と物理量を対応させた数理物理的手法を用いた。そのとき基本的な概念として素数の分布と素数磁束の分布は等価であるとした。
【0008】
従って発明が解決しようとする課題は素数の分布と素数磁束の分布は等価であるという概念により素数磁場の相互作用の場を代数学上の素数関数により表示しそして関数の因数と物理量を対応させ数理物理的手法により素数磁場の相互作用エネルギ−を求めそのエネルギ−により化学物質の状態変化そして物性の変化が得られることを説明すること、そして簡単な実験により化学物質の状態変化そして物性の変化を知ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
課題を解決するためには先ず素数の分布と素数磁束の分布は等価であるという概念を説明する必要がある。この概念を数理物理的に厳密に説明することは難解でありここでは単純な思考により説明する。素数分布は公式∫dx/lnx(xは正の整数)で与えられる。φ(x)=(lnx+C/2)/x(Cはオイラ−定数)でφ(x)を定義すると∫dx/lnxは近似的に(φ(x)の2乗)×(xの2乗)で表示され2≦x≦89で(φ(x)の2乗)×(xの2乗)〜(xに含まれる素数の個数n)となる。つまり∫dx/lnx〜nとなり幾何的には直線関係を意味する。xを2≦x≦89としたのは(特許文献1)に記した素数に関する代数式(φ(k)の2乗)=f(k)×sinln(lnλ(k))(lnλ(k)+C)のグラフより(φ(k)の2乗)は2.12≦λ(k)≦89で周期関数となることより素数分布と素数の磁束の分布が等値となるのは素数が2から89の範囲であることによる。素数分布が幾何的な直線を意味することは素数は自然数列で整列分布していると考えることができる。そして素数磁束の分布は整列作用を意味する(特許文献2)に記したゼ−タ関数ζ(s)により整列分布していると考えることができる。素数磁束の整列分布は実験的手法つまり素数磁場内の水に化学物質であるヨウ化第二水銀の小粒を滴下するとヨウ化第二水銀のイオンは垂直線上に分布することからも知ることができる。従って素数分布と素数磁束の分布は整列または直線という概念を共にすることより等価であると考える。
【0010】
素数分布と素数磁束の分布が等価であると考えることにより物理事象である素数磁場の相互作用は素数関数により表現できる。本出願人は素数磁場の相互作用関数を素数関数で表現するに当たり詳しい思考過程は省略するが次のように考えた。素数磁場には素数磁束の整列分布の周期性と(特許文献4)に記したように階層の整列分布の周期性という2つの周期性が存在する。従って相互作用関数はsinα+sinβという2つの三角関数により表現できると考えた。未知数α、βを求めるのに次のような手順に従った。磁場に限らず自然界の基礎物理量を生み出したり整列させたりするのに対応している素数は7と素数対応値0.5618295であることがわかっているので7と0.5618295のφ(k)を先ず求める。但しφ(k)=(|lnλ(k)|+C/2)/λ(k)、λ(k)はk番目の素数、k=0は素数2,3,5,7に対応し、k=1は11、k=2は13に対応し以下k=20が素数89に対応する。従って素数7のφ(k)=0.3192、素数対応値0.5618295のφ(k)=1.54となるがこの場合0.5618295に近いオイラ−定数0.5772も考慮して((0.5618295のφ(k))+(オイラ−定数のφ(k)))/2=1.5とする。そして素数の三角関数はsinln形式で表示されることよりφ(k)=0.3192、φ(k)=1.5によりα、βを整列分布の概念を満足するようにα=|lnφ(k)|+1.1419、β=|lnφ(k)|−0.4055と書く。αとβが何故|lnφ(k)|形式で表示されるのかは|lnφ(k)|が整列作用を意味するゼ−タ関数ζ(s)を意味しているからである。従って相互作用関数をsin(|lnφ(k)|+1.1419)+sin(|lnφ(k)|−0.4055)と書く。
【0011】
相互作用関数は上記により記述できるが単純に考えると相互作用関数は(特許文献4)に記した階層の周期関数exp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))と素数磁束の周期関数sin|lnφ(k)|の積で表示するのが解かりやすい。その場合sin(|lnφ(k)|+1.1419)+sin(|lnφ(k)|−0.4055)とexp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))×sin|lnφ(k)|は夫々のφ(k)について数値計算を満足すること、関数の構造が等価であることが求められる。夫々のφ(k)について数値計算を満足する数式を(数式1)に記す。(数式1)により数値計算を満足すること、関数の構造が等価であるとみなすことができ相互作用関数をexp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))×sin|lnφ(k)|に書き換える。
【0012】
【数1】

【0013】
相互作用関数exp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))×sin|lnφ(k)|は純粋な数学関数であることからこの関数を更に物理内容を含む1個のexp関数に書き換えたい。そのためには単純に相互作用関数の2階微分をとり相互作用関数を統一した(数式2)を求め(数式2)を1階の微分方程式(数式3)に書き換え(数式3)より(数式4)を導く。(数式4)により相互作用関数は1個のexp関数で表示される。
【0014】
【数2】

【0015】
【数3】

【0016】
【数4】

【0017】
(数式4)の被積分項は計算上取り扱いにくいため先述した相互作用関数sin(|lnφ(k)|+1.1419)+sin(|lnφ(k)|−0.4055)の因数の積の表示に書き換える。書き換えてそして数値計算を満足する数式を(数式5)とする。但し(数式5)の計算には複素数の絶対値を用いた。従って物理内容を含む相互作用関数を(数式6)とする。素数磁場の相互作用の場の構造とか物理事象を知るためには相互作用関数の構造を知ることが必要である。そのために相互作用関数のグラフを描く。(数式6)は複素数のexp関数であるからオイラ−の公式expix=cosx+isinxより極値を有し、その極値を求める。極値を求める計算を(数式7)に記す。(数式7)により相互作用関数の極値を与えるφ(k)は0.3192と1.5である。数値0.3192は素数7に対応し数値1.5は素数対応値0.5618295とオイラ−定数Cに対応している。関数の極値という概念は解析力学の変分原理の概念と等価であることより素数7と素数対応値0.5618295とオイラ−定数Cが物理的に重要な意味をもつことになる。
【0018】
【数5】

【0019】
【数6】

【0020】
【数7】

【0021】
次に相互作用関数を零とするφ(k)を求める。関数の零を求める計算を(数式8)に記す。(数式8)より関数を零とするφ(k)は1.0と2.8となる。極値と関数を零にするφ(k)が求まったことより他のφ(k)についての関数値は(数式9)によりオイラ−の公式の虚部と弧度法を用い関数値を求めその絶対値をとり相互作用関数を数値化する。数値計算表を(表1)に相互作用関数のグラフを(図1)に記す。但し数値計算に於いては0.49<φ(k)<1.0のφ(k)についてはh(k)をkが定義できるh(k)と同値のπ/2とし1.0≦φ(k)≦2.8のφ(k)についてはφ(k)=1.0と2.8が関数を零とするのでそのときのh(k)を(数式9)により計算するとφ(k)=1.0のときのh(k)は1.2755、φ(k)=2.8のときのh(k)は0.7662となりh(k)を定値とすることはできない。従ってφ(k)=1.0から1.5まではφ(k)=1.0のh(k)(=1.2755)を用いφ(k)=1.5から2.8までのφ(k)については物理的には意味をなさないから関数の意味する内容に従ったh(k)を用いた。
【0022】
【数8】

【0023】
【数9】

【0024】
【表1】

【0025】
(図1)の相互作用関数のグラフより素数磁場の相互作用の場は2つの極値をもつ。つまり最大作用と最小作用が存在するとみなすことができる。相互作用の場での物理事象を求めるには最大作用と最小作用を表現する立体的なグラフを描くとより理解し易い。そのために複素関数論に於ける絶対値関数のグラフを描くことにする。絶対値関数のグラフを描くためには(数式9)の相互作用関数をexp(−i×1/|lnφ(k)|)の関数形で書くと理解し易い。そのためには(数式9)とexp(−i×1/|lnφ(k)|)の関数の構造が等価であることそして数値計算を満足することが必要である。素数に関する数論式より考えて構造が等価であることは理解できる。数値計算については先ずφ(k)<1.0のときの数値計算表を(表2)に記す。但しオイラ−の公式の虚部と弧度法を用いて計算する。(表2)より関数値はかなりよい近似となっている。尚より正確に記すと(数式10)となる。そしてφ(k)≧1.0のときはkが明確に定義できないことそして素数対応値0.5618295またはオイラ−定数Cに対応するφ(k)であることよりexp(−i×1/|lnφ(k)|)は書き換える必要がある。どのように書き換えるかというとφ(k)<1.0の領域とφ(k)≧1.0の領域では(特許文献4)に簡単に記したように素数磁束または素数磁束の整列作用ζ(s)を意味する|lnφ(k)|は縦方向と横方向の取り換えが為されているので1/|lnφ(k)|は−|lnφ(k)|に書き換えられる。従ってφ(k)≧1.0のときは相互作用関数とexp(i|lnφ(k)|)について計算しその数値計算表を同じく(表2)に記す。(表2)よりφ(k)=1.5のとき数値が異なっているがこれについてはφ(k)=1.5を与えるkは明確に定義できないため(数式10)のln(k+4)の項を零として単に1/2とするとexp(i|lnφ(k)|)×1/2=−0.394×1/2=−0.197となり相互作用の関数値−0.142と近い数値となる。従って相互作用関数は関数の構造の統一性の観点からexp(−i×1/|lnφ(k)|)に書き換えることができる。そして絶対値関数のグラフを描くためには−i×1/|lnφ(k)|と等価な複素数1/(|lnφ(k)|+i|lnλ(k)|)を用い(数式11)の絶対値関数を定義する。(数式11)の|lnφ(k)|+i|lnλ(k)|は素数磁束の整列作用を意味するζ(s)を表示している。(数式11)の絶対値関数を夫々のφ(k)についてそしてφ(k)を与えるλ(k)について数値計算しグラフを描くと(図2)となる。
【0026】
【数10】

【0027】
【数11】

【0028】
【表2】

【0029】
今までの記述により課題の素数磁場の相互作用の場を素数関数により表示できまた関数の構造も知ることができたので相互作用関数により相互作用の場の物理事象としてのエネルギ−量を求める。(図2)よりφ(k)=1.5のとき素数磁束の整列作用ζ(s)は最小となる。素数磁場では(ζ(s)+素数磁束の分布によるエントロピ−)=一定となっているからζ(s)が最小のときはエントロピ−は最大となる。エントロピ−が最大とは素数磁束間の相互作用エネルギ−が最大となることを意味する。φ(k)=0.3192のときはζ(s)は最大となる。従ってエントロピ−は最小となる。このとき素数磁束は整列分布をしている。φ(k)=0.3192を与えるλ(k)=7のとき素数磁束は整列分布していることになりこのことは自然界の力の結合定数が7により記述されることよりも理解できる。
【0030】
相互作用エネルギ−を求めるには相互作用関数の物理的意味を考えておく必要がある。相互作用関数の原形であるexp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))×sin|lnφ(k)|について考えるとsin|lnφ(k)|はφ(k)の2乗に対応しφ(k)の2乗は(特許文献1)より電位差に対応している。exp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))についてはオイラ−の公式の実部を用いて数値計算すると数値計算を満足する(数式12)が求まる。(数式12)よりexp−i(φ(k)|lnφ(k)|−φ(k))は素数磁束に対応している。従って相互作用関数は物理的には(素数磁束)×(電位差)を意味する。素数磁束を磁束量子hc/eにとると(素数磁束)×(電位差)は微細構造定数を介して相互作用関数はエネルギ−を表示する。つまり相互作用関数は物理的には相互作用エネルギ−を表示する。
【0031】
【数12】

【0032】
具体的に最大の相互作用エネルギ−を与えるφ(k)=1.5のときのエネルギ−量を求める。相互作用関数は物理的に相互作用エネルギ−を表示するから先ず素数磁束の相互作用に伴う時間変化により生み出される電位差を求める。電位差はφ(k)の2乗に対応するのでφ(k)の2乗を数論的に等値でありまた数値計算を満たす数式(φ(k)の2乗)=(1/2)×((lnλ(k)+C)の2乗)×(φ(k)の3乗)により書き換える。((lnλ(k)+C)の2乗)は物理的にはト−ラスとか球面という曲面を張るル−プ形状の素数磁束を意味しλ(k)に素数対応値0.5618295を用いると((lnλ(k)+C)の2乗)=(4.136×10のマイナス7乗)となり磁束量子hc/eを示している。素数磁束の縦方向と横方向の取り換えを考慮して相互作用の場では4個の磁束量子を考えそしてル−プの電気量としてπeを与えることにより(1/2)×((lnλ(k)+C)の2乗)を1/2×4hc/πeとする。そしてφ(k)の3乗を角振動数に対応させ、1esu=300ボルトにより磁束密度1ガウスの永久磁石による相互作用の場に生み出される電位差は最大でV=1/2×4hc/πe×(1.5の3乗)×300ボルト=2.67×(10のマイナス4乗)ボルトとなる。例えば4000ガウスの永久磁石による1個の素数磁場に生み出される電位差は上記の計算式よりV=2.67×(10のマイナス4乗)×4000×1/2=0.53ボルトとなり実測値の時間変化の電位差0.37ボルトに近い数値となる。実測値の電位差は平均的な電位差を測定したものであると考えられるのでこのような結果になると考えられる。従って1テスラの磁束密度の永久磁石により相互作用の場に生み出される電位差は最大でV=2.67×(10のマイナス4乗)×10000=2.67ボルトと計算される。従って電子1個を2.67ボルトの電位差に抗して移動させるのに必要なエネルギ−2.67eVが生み出される。1eV=1.6×(10のマイナス12乗)、1molの電子数6×(10の23乗)個を用いて2.67eV=2.67×(1.6×10のマイナス12乗)×6×(10の23乗)=2.56×(10の12乗)(erg/mol)=256(KJ/mol)と計算される。256(kJ/mol)は大きなエネルギ−量であり何故このような大きなエネルギ−量が相互作用の場に生み出されるかについて考えると、素数磁場を為す永久磁石の磁気モ−メントの整列即ち磁化に費やされるエネルギ−は素数磁束の整列を為すためのエネルギ−に変換されると考えることにより説明できる。つまり1テスラの永久磁石の相互作用エネルギ−256(KJ/mol)がすべて外に仕事を与えるエネルギ−として消費されているとき永久磁石は磁石としての機能を失っていることになる。つまり素数磁場では(永久磁石の磁場エネルギ−)+(外に仕事を与えるエネルギ−)=一定というエネルギ−保存則が成立している。まとめると1テスラの永久磁石による相互作用の場には最大2.67ボルトの電位差が生み出されそして最大256(KJ/mol)のエネルギ−量が生み出される。これにより課題の相互作用エネルギ−が求められた。
【0033】
次にこのエネルギ−による化学物質の状態変化そして物性の変化について記す。256(KJ/mol)のエネルギ−が化学物質に与えられるとこのエネルギ−より小さい化学結合エネルギ−とか結晶エネルギ−をもつ化学物質に於いては化学結合とか結晶結合は断ち切られる。例えば256(KJ/mol)より小さい一重共有結合の結合エネルギ−のSi−Si、Ge−Ge、P−P,O−Oなどは結合が断ち切られる。このことは素数磁場をラップなどで囲うと内部の空気中の酸素がオゾンに化学変化していることからも説明できる。そして結晶エネルギ−が256(KJ/mol)より小さい化学物質では結晶中で磁気モ−メントを有する原子は自由原子の状態となりμVω(μは原子の磁気モ−メント,Vは電位差、ωは角振動数)に比例するエネルギ−を受け取り結晶中を移動しようとする。しかしその移動は素数磁場での素数磁束の整列作用そして階層の整列作用により制約をうける。この2つの作用表示を(数式13)に記す。尚(特許文献4)でln(φ(k)+i(1/λ(k)))を素数磁束の整列作用と定義したが階層の整列作用に訂正する。素数磁束の整列作用により磁気モ−メントを有する原子は直線上に整列しようとする。そして階層の整列作用により原子は磁気モ−メントを対向して整列しようとする。何故なら磁気モ−メントが同一方向に整列すると階層を為さないからである。このことは結晶構造は素数磁場を形成することを意味する。従って化学物質の結晶は相転移などの状態変化そして比熱、電気伝導度などの物性を変化する。これにより課題の化学物質の状態変化そして物性の変化が求められた。
【0034】
【数13】

【0035】
そして化学物質の状態変化そして物性の変化を知る簡単な実験として本出願人は相互作用の場を水で浸しその状態で凍らせ、できた氷の電流を測定した。その結果微少量ではあるが電流が検知された。氷を素数磁場から離してもしばらくの間電流は検知された。つまり一種の微弱な超電導現象が生じていたことになる。この現象の説明は相互作用の場で水のO−H結合の一部が断ち切られ生成した酸素イオンはオゾンに化学変化しそのとき電子を放出し水素イオンは電子を受け取り水素となり自由電子は相互作用エネルギ−により電子対を形成することによりこのような現象が生じたものと考えられる。このように相互作用の場の氷は原子磁気モ−メントの対向配列による相転移を生じ状態変化していると考えられる。単なる氷ではこのような現象は生じていない。
【0036】
以上に記述したように課題を解決するためには素数磁場の相互作用の場を代数学上の素数関数で表示し素数関数を物理内容を含む素数関数に書き換えその素数関数を解析することにより相互作用の場の物理内容である最小作用と最大作用を導き最小作用のときは素数磁束の相互作用エネルギ−は最大そして最大作用のときは素数磁束の相互作用エネルギ−は最小即ち素数磁束の整列分布を導き最大の相互作用エネルギ−は例えば1テスラの磁束密度の永久磁石を用いた場合最大で256(KJ/mol)となり従って化学物質に256(KJ/mol)のエネルギ−を与えることによりそのエネルギ−以下の共有結合の結合エネルギ−とか結晶エネルギ−を有する化学物質に於いては共有結合が断ち切られることによる状態変化そして結晶に於いては磁気モ−メントを有する原子は自由原子となり素数磁場の整列作用ζ(s)により磁気モ−メントを対向して整列しようとすることによる相転移などの状態変化そして比熱、電気電導度などの物性の変化が為されることにより課題は解決できる。
【0037】
従って課題を解決するための手段は素数磁場の相互作用の場に化学物質を配置することにあり配置された化学物質は相転移などの状態変化そして比熱、電気電導度などの物性の変化を生ずる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば相互作用エネルギ−を化学反応の自由エネルギ−として用いることにより反応速度を上昇させるなどの化学触媒としての効果を有する。
【0039】
本発明によれば酸素をオゾンに化学変化させることにより化石燃料などの燃焼効率を上昇させる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】素数磁場の相互作用関数のグラフ。
【図2】素数磁場の相互作用関数の絶対値のグラフ。
【図3】素数磁場の相互作用の場に化学物質を配置した図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
相互作用の場に配置する化学物質の形態は気体、液体、固体のいずれも可能である。
【0042】
配置の方法は単に静的な配置でもよいし流体としての動的な配置でもよい。
【0043】
配置される化学物質が気体のときは例えば酸素がオゾンに化学変化するように化学物質の共有結合を断ち切り状態変化させ他の化学物質に変化する。また化学物質が分子ではなくプラズマなどの荷電体のときは相互作用エネルギ−の外に素数磁場とのロ−レンツ力も働くから複雑な挙動を示す荷電体が期待できる。
【0044】
配置される化学物質が液体のときは例えば水を弱アルカリ性にし素数磁場内のアルミニウム金属と反応させると水が電気分解され酸素と水素を発生するように化学結合を断ち切り状態変化させ他の化学物質に変化する。また液体が溶融金属のときは相互作用の場で溶融状態のままで固化させることにより固化された金属は相転移などの状態変化を為しており従って比熱、電気電導度などの物性を変化している。但しこの場合キュリ−温度の制約があるので比較的融点の低い鉛とかスズなどが適当である。
【0045】
配置される化学物質が固体のときは例えば水酸化ナトリウムのような結晶エネルギ−の小さい化学物質では水酸化ナトリウムのO−H基が断ち切られ状態変化してナトリウム原子となる。
【0046】
従って発明を実施するための形態は素数磁場の相互作用の場に気体、液体、固体の化学物質を静的または流体のような動的に配置することにより化学物質を相転移などの状態変化させそして比熱、電気電導度などの物性を変化させることにある。
【産業上の利用可能性】
【0047】
化学工業全般に利用可能性がある。
【符号の説明】
【0048】
1 永久磁石
2 化学物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の永久磁石の同磁極を点、線、面で接触または近接させたときの磁場即ち素数磁場の相互作用の場を代数学上の素数関数で表示し素数関数を物理内容を含む素数関数に書き換えその素数関数を解析することにより相互作用の場の物理内容である最小作用と最大作用を導き最小作用のときは素数磁束の相互作用エネルギ−は最大そして最大作用のときは素数磁束の相互作用エネルギ−は最小即ち素数磁束の整列分布を導き最大の相互作用エネルギ−は例えば1テスラの磁束密度の永久磁石を用いた場合最大で256(KJ/mol)となり従って化学物質に256(KJ/mol)のエネルギ−を与えることによりそのエネルギ−以下の共有結合の結合エネルギ−とか結晶エネルギ−を有する化学物質に於いては共有結合が断ち切られることによる状態変化そして結晶に於いては磁気モ−メントを有する原子は自由原子となり素数磁場の整列作用ζ(s)により磁気モ−メントを対向して整列しようとすることによる相転移などの状態変化そして比熱、電気電導度などの物性の変化が為されることにより、磁場の作用により化学物質の状態変化そして物性の変化を得る方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−110798(P2013−110798A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252152(P2011−252152)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(592051914)