説明

磁気治療器具および磁気治療器具製造方法

【課題】身体への磁気効果を確保しつつ器具全体を軽量化することのできる磁気治療器具を提供する。
【解決手段】樹脂200と着磁された複数の粒状の固形物14とからなり、可撓性を有する長尺な磁性部10を設け、前記複数の固形物14を、前記樹脂200で覆われた状態で互いに離間した位置に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血行促進作用等を有する磁気治療器具およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気を身体に作用させると血行が促進されて健康上良好な効果が得られるといわれており、この効果を得るための種々の健康器具が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、長尺なゴム磁石とこのゴム磁石を覆うポリウレタン層とからなる磁性部を備えた磁気ネックレスが開示されている。この磁気ネックレスでは、前記磁性部が使用者の首のほぼ全周を囲むような長さを有しているとともに、前記磁性部全域にわたりほぼ均一に前記ゴム磁石が設けられており、この磁性部が首周りに装着されることで、前記ゴム磁石の磁気を使用者の身体に作用させ使用者の血行を促進させる。
【特許文献1】特開2007−111322号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のような健康器具では、装着時等の身体への負担を軽減すべく軽量化が求められている。しかしながら、前記従来の器具では、前記磁性部が比較的軽量なポリウレタン層に加えて、このポリウレタン層よりも比重の大きい磁性体であるゴム磁石で構成されており、このゴム磁石が首周りのほぼ全周を囲むような長さを有しているので、より一層の軽量化が求められている。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑み、身体への磁気効果を確保しつつ器具全体を軽量化することのできる磁気治療器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、ネックレス等に用いられて身体に血行促進作用をおよぼす磁気治療器具において、樹脂と着磁された複数の粒状の固形物とからなり、可撓性を有する長尺な磁性部を備え、前記複数の固形物は、前記樹脂で覆われた状態で互いに離間した位置に配置されていることを特徴とするものである(請求項1)。
【0007】
本発明によれば、比較的軽量な樹脂に対して、この樹脂よりも比重の大きい磁性体である固形物が互いに離間した位置に配置されているだけであり、前記磁性体である複数の固形物によって身体への血行促進作用を確保しつつ、器具全体の軽量化を図ることが可能となる。
【0008】
また、本発明において、前記複数の固形物は、前記磁性部が使用者の首周りに装着された際に各固形物が前記使用者の首の後ろ側であって当該使用者の両肩間にわたる部分にそれぞれ位置するように、配置されるのが好ましい(請求項2)。
【0009】
このようにすれば、より一層の軽量化を図ることができるとともに、本磁気治療器具が首周りに装着された際に、使用者の両肩間にわたる部位に効果的に磁気を作用させることが可能となる。
【0010】
また、本発明において、前記磁性部の一端に形成される係止部と、前記磁性部の他端に形成されるとともに、前記係止部と着脱可能に係止される被係止部とを備えるとともに、当該被係止部が前記係止部に係止されることで、リング状となるのが好ましい(請求項3)。
【0011】
このようにすれば、本磁気治療器具を使用者の首や腕等に容易に装着することが可能となり、利便性が向上する。
【0012】
また、本発明において、前記磁性部を構成する樹脂が、シリコーン樹脂であるのが好ましい(請求項4)。
【0013】
前記磁性部を構成する樹脂の具体的な材質は、特に限定されるものではないが、生理的に安定しているシリコーン樹脂を用いれば、前記磁性部が直接肌に接触する場合に、当該磁性部が皮膚に与える悪影響をより確実に抑制することが可能となる。
【0014】
一方、前記磁性部を、耐摩耗性および強度が比較的高いウレタンゴムまたはニトリルブタジエンラバーで構成すれば、磁性部の損傷を抑制することができ、耐久性を向上させることができる(請求項5)。
【0015】
また、前記のような磁気治療器具を製造する方法としては、前記磁性部に対応する上型と下型とを備えた金型に前記樹脂をセットする樹脂セット工程と、前記金型にセットされた樹脂に、前記複数の固形物を互いに離間した位置に埋め込む埋め込み工程と、前記金型によって、前記樹脂をプレス成型するプレス成型工程とを含むのが好ましい(請求項6)。
【0016】
このようにすれば、前記複数の固形物を樹脂内の所定の位置に比較的容易に配置させることが可能となる。
【0017】
ここで、予め着磁された前記固形物を前記樹脂に埋め込むようにしてもよいが、前記埋め込み工程あるいは前記プレス成型工程の後に、前記固形物を着磁するようにすれば、各固形物の磁極方向を容易に同一にすることができる(請求項7)。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明によれば、身体への磁気効果を確保しつつ軽量化することのできるとともに製造工程を簡素化することのできる磁気治療器具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る磁気治療器具を磁気ネックレスとして利用する場合について説明する。
【0020】
図1は本発明に係る磁気治療器具すなわち磁気ネックレスの正面図である。
【0021】
本磁気ネックレス1は、長尺な磁性部10と、被係止部30と、係止部50とを有している。
【0022】
前記磁性部10は、使用者の首周りに装着されることによって使用者の身体に磁気を作用させるものである。本磁気ネックレス1では、シリコーンゴム(樹脂)200に複数の磁石(固形物)14が埋め込まれることにより前記磁性部10が構成されており、前記磁石14が使用者の身体に磁気を作用させる。
【0023】
前記磁石14は、粒状を有しており、図1に示すように、前記シリコーンゴム200に覆われた状態で互いに離間した位置に配置されている。本実施形態では、本磁気ネックレス1が後述する係止部50および被係止部30を前方として首周りに装着された際に、各磁石14が使用者の首の後ろ側に位置するように設けられている。具体的には、7個の磁石14が、使用者の両肩間にわたる位置に互いに等間隔に並べられており、磁気が効果的に使用者の肩および首に作用するようになっている。この磁石14の種類は特に限定されるものではないが、比較的磁気の強いネオジウム磁石等の希土類磁石を用いるのが好ましい。
【0024】
また、前記磁性部10は、前記シリコーンゴム200が有する弾性により全体として可撓性を有しており、運動中等でも身体を傷つけるおそれがなく使用できるようになっている。さらに、この磁性部10では、その外周面が前記シリコーンゴム200で構成されるように、前記磁石14が前記シリコーンゴム200に囲まれた状態でこのシリコーンゴム200内に埋め込まれている。ここで、前記シリコーンゴム200は、他の合成樹脂等に比べて生理的に安定しており、身体への悪影響が比較的小さいと言われている。そのため、本磁気ネックレス1が直接肌に接触するように使用される場合において、生理的に安定したシリコーンゴム200が皮膚と接触することになるので、使用者の肌への悪影響が抑制される。
【0025】
前記被係止部30は、後述する係止部50に係止されるものである。この被係止部30は、保持部31と被係止突起40とを有している。前記保持部31は、シリコーンゴム200からなり、前記磁性部10の一方端にこの磁性部10と一体にプレス成型されている。
【0026】
前記被係止突起40は、後述する係止部50の係止孔51と係合することで、本磁気ネックレス1をリング状に保持するためのものである。この被係止突起40は、固定板42と、この固定板42の端面から延びる軸部44と、この軸部44の先端に設けられる球状端部46とを有している。ここで、前記固定板42は前記軸部44よりも十分に大きな外径を有する板状部材であり、前記球状端部46は、前記軸部44の外径よりも大きな外径を有する略半球状部材である。これら固定板42と軸部44と球状端部46とは互いに一体に形成されており、例えば、硬質エラストマー、ポリアセタールからなる。そして、この被係止突起40は、前記固定板42と前記軸部44の一部が前記保持部31の内側に収容されることで、この保持部31の端面から前記軸部44の一部が突出した状態で、前記保持部31に保持される。
【0027】
前記係止部50は、前記被係止部30を係止するためのものである。この係止部50は、シリコーンゴム200からなり、前記磁性部10の端部のうち前記被係止部30が設けられる部分と反対側の端部に、プレス成型によりこの磁性部10と一体に形成されている。この係止部50には、前記磁性部10と反対側の端面に開口する係止孔51が形成されている。そして、この係止部50は、前記被係止突起40と前記係止孔51とが係合することで、前記被係止部30を係止する。
【0028】
具体的には、前記係止孔51は、前記係止部50の端面に開口する入り口部52と、この入り口部よりも深い位置に設けられた狭小部54と、この狭小部54よりも深い位置に設けられた係合孔56とからなる。前記狭小部54の内径は、前記係止突起40の軸部44の外径よりも大きく、かつ、前記係止突起40の球状端部46の外径よりも小さく設定されている。一方、前記入り口部52の外径および前記係合孔56の外径は前記係止突起40の球状端部46の外径よりも大きくなっている。
【0029】
そして、前記係止部50は、図3に示すように、被係止突起40の球状端部46が前記係止孔51の狭小部54を押し広げつつ前記係合孔56内に挿入されることで、前記狭小部54と前記係合孔56との段部により前記球状端部46を抜け止め状態とし、この被係止突起40を係止する。
【0030】
ここで、前述のように、前記狭小部54の内径は、前記被係止突起40の球状端部46を抜け止め状態にすべくこの球状端部46の外径よりも小さく設定されているが、前記被係止突起40に比較的小さな力をかけることで前記抜け止め状態を解除できるような大きさに設定されている。すなわち、本磁気ネックレス1では、前記被係止突起40ひいては前記被係止部30が前記係止部50に対して容易に着脱可能となっており、この磁気ネックレス1の装着および脱着が容易に行えるように構成されている。
【0031】
次に、本磁気ネックレス1の製造方法について説明する。図4は、この磁気ネックレス1を成型するための金型100の概略正面図である。具体的には、この金型100は互いに対称な上型102と下型104とからなり、図4は、下型104の概略正面図である。図5および図6は、前記図4の部分拡大断面図である。
【0032】
前記金型100には、前記磁性部10に対応する磁性部溝110と、前記被係止部30の保持部31に対応する被係止部溝130と、前記係止部50に対応する係止部溝150とが形成されている。また、この金型100には、前記被係止部溝130に連設されて、前記被係止突起40をこの被係止部溝130とにわたって設置するための被係止突起設置用溝140が形成されている。さらに、この金型100には、前記係止部50の係止孔51の内形と対応する外形を有する係止部用金具151が設けられている。
【0033】
前記のように構成された金型100を用いた前記磁気ネックレス1の製造方法は以下の工程を含む。
【0034】
1)樹脂セット工程
この工程は、前記金型100にペースト状のシリコーンゴム200をセットする工程である。この工程では、前記上型102および下型104の各磁性部溝110、各被係止部溝130、各係止部溝150全体に同時にシリコーンゴム200をセットする。ここで、前記係止部用金具151は、前記係止部溝150にシリコーンゴム200がセットされる前に、予め前記下型104の係止部溝150に設置されており、前記係止部50の係止孔51に対応する部分には前記シリコーンゴム200が入り込まないようになっている。前記シリコーンゴム200は例えばミラブル型シリコーンゴムを用いればよい。
【0035】
2)被係止突起埋め込み工程
この工程は、前記被係止突起40を前記シリコーンゴム200に埋め込む工程である。この工程では、図7に示すように、予め形成された被係止突起40を前記被係止突起設置用溝140に沿って配置し、この被係止突起40の前記固定部46と前記軸部44の一部とを前記シリコーンゴム200がセットされた被係止部溝130に埋め込む。このとき、前記被係止突起40は、その前記軸部44が前記被係止部溝130から外側に突出するように配置される。
【0036】
3)磁性体投入工程
この工程は、前記磁石14を前記シリコーンゴム200がセットされた磁性部溝110に配置する工程である。この工程では、図8に示すように、前記磁石14を前記下型104の磁性部溝110にセットされたシリコーンゴム200に、互いに等間隔に埋め込んでいく。このとき、各磁石14は、各磁石14と下型104の磁性部溝110との間にシリコーンゴム200が介在する位置に配置される。
【0037】
4)着磁工程
この工程は、前記複数の磁石14を着磁する工程である。この工程では、所定の着磁電源装置により各磁石14を着磁する。このとき、各磁石14はその磁極方向が同一になるように着磁される。
【0038】
5)プレス成型工程
この工程は、前記シリコーンゴム200をプレス成型する工程である。この工程では、図9に示すように、前記被係止突起140と前記磁石14とが埋め込まれた状態のシリコーンゴム200を収容している下型104と、シリコーンゴム200がセットされた上型102とを合わせて、加熱および加圧する。例えば、160℃の温度下で8.5tの圧力を加える。
【0039】
このように加熱および加圧されると、前記磁性部溝110では、前記磁石14が内側に収容された状態で上型102のシリコーンゴム200と下型104のシリコーンゴム200とが一体化され、前記磁性部10が形成される。また、前記被係止部溝130では、前記被係止突起40が内側に収容された状態で上型102のシリコーンゴム200と下型104のシリコーンゴム200とが一体化され、前記被係止突起40を保持した状態の前記被係止部30が形成される。そして、前記係止部溝150では、前記係止部用金具151の一部が内側に収容された状態で上型102のシリコーンゴム200と下型104のシリコーンゴム200とが一体化され、前記係止部50が形成される。このとき、前記係止部50および前記被係止部30は、同時に前記磁性部10に一体的に成型される。
【0040】
6)仕上工程
この工程は、余分なシリコーンゴム200等を取り除き、前記磁気ネックレス1の形を整える工程である。この工程では、前記プレス成型工程時に金型100の各溝の周囲に押出された余分なシリコーンゴム200を排除する。さらに、前記係止部用金具151を前記係止部50から取り除く。この係止部用金具151は、前述のように前記係止部50の係止孔51と対応する形状を有しているので、この係止部用金具151を取り除くと前記係止部50には前記係止孔51が形成される。
【0041】
このようにして、前記磁石14を含みシリコーンゴム200からなる磁性部10と、この磁性部10と一体化された前記被係止部30と係止部50とを備えるとともに、前記係止突起40が前記被係止部30に保持され、かつ、前記係止部50に前記係止孔51が形成された磁気ネックレス1が形成される。
【0042】
以上のように、本磁気ネックレス1によれば、前記磁石14が身体に磁気を作用させるとともに、前記首周り等に装着される長尺な磁性部10が、シリコーンゴム200に複数の磁石14が互いに離間した位置に埋め込まれることにより構成されていることで、従来のように前記磁性部10全体にわたってゴム磁石が設けられる場合に比べて、全体の重量が軽量化される。
【0043】
また、前記複数の磁石14が、前記使用者の首の後ろ側であって当該使用者の両肩間にわたる部分に対応する位置にのみそれぞれ配置されていることで、磁気ネックレス1をより確実に軽量化することができるとともに、前記磁石14の磁気を効果的に使用者の両肩間にわたる部位に作用させることができる。
【0044】
また、前記磁気ネックレス1を製造する方法として、前記のような方法を用いれば、前記埋め込み工程にて、前記複数の磁石14をシリコーンゴム200内の所定の位置に容易に配置することができる。さらに、前記埋め込み工程後に前記磁石14を着磁すれば、各磁石14の磁極方向を一致させることができ、磁石14の磁気を身体により均一に作用させることが可能となる。
【0045】
ここで、前記被係止部30が成型された後に、前記被係止突起40をこの被係止部30に装着するようにしてもよいが、前述のように、被係止突起埋め込み工程にて、前記被係止突起40を埋め込んだ後に、前記プレス工程を実施すれば、この被係止突起40を前記被係止部30に容易に保持させることが可能となり、別途被係止突起40を被係止部30に取り付ける手間を省くことができる。
【0046】
また、前記製造方法において、前記係止部用金具151に代えて、プレス成型時に蒸発消滅するような部材を用いるようにしてもよい。このようにすれば、前記係止部用金具151を取り外す手間が削減される。
【0047】
また、前記被係止突起埋め込み工程の前に前記磁性体投入工程を実施してもよい。さらに、前記プレス工程の後に前記着磁工程を実施してもよい。
【0048】
また、本発明に係る磁気治療器具は、前記のように首周りに装着する磁気ネックレス以外にも適宜利用可能である。
【0049】
また、前記係止部50、被係止部30、前記被係止突起40の具体的な構造、および、前記磁石14の配置等は前記に限らない。また、前記被係止突起50の材質等は前記に限らない。また、前記プレス成型工程における圧力等は前記に限らない。
【0050】
さらに、前記シリコーンゴム200に代えて、ウレタンゴムやニトリルブタジエンラバーを用いてもよい。このウレタンゴムやニトリルブタジエンラバーは耐磨耗性および強度が高いので、これらの材料を用いれば、磁気ネックレス1の損傷が抑制され、耐久性が向上する。もちろん、これらシリコーンゴム、ウレタンゴム、ニトリルブタンジエンラバーの代わりに、他の合成樹脂あるいは天然樹脂を用いてもよい。但し、前述のように、シリコーンゴムは生理的に安定しているので、このシリコーンゴムを用いれば、使用者の肌への悪影響をより確実に抑制できる。
【0051】
また、前記磁性部10と係止部50と被係止部30とを個別の樹脂で構成するようにしてもよい。この場合には、前記樹脂セット工程にて、前記金型100の各部に対応する部分にそれぞれの樹脂をセットすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る磁気ネックレス(磁気治療器具)の正面図である。
【図2】図1に示す磁気ネックレスの部分拡大図である。
【図3】図1に示す磁気ネックレスの部分拡大図である。
【図4】図1に示す磁気ネックレスを成型する金型の概略上面図である。
【図5】図4に示す金型の部分拡大断面図である。
【図6】図4に示す金型の部分拡大断面図である。
【図7】図1に示す磁気ネックレスを成型する方法を説明するための説明図である。
【図8】図1に示す磁気ネックレスを成型する方法を説明するための説明図である。
【図9】図1に示す磁気ネックレスを成型する方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0053】
1 磁気ネックレス(磁気治療器具)
10 磁性部
14 磁石(固形物)
30 被係止部
40 被係止突起
50 係止部
51 係止孔
100 金型
110 磁性部溝
130 被係止部溝
140 被係止突起設置用溝
150 係止部溝
151 被係止突起用金具
200 シリコーンゴム(樹脂)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネックレス等に用いられて身体に血行促進作用をおよぼす磁気治療器具において、
樹脂と着磁された複数の粒状の固形物とからなり、可撓性を有する長尺な磁性部を備え、
前記複数の固形物は、前記樹脂で覆われた状態で互いに離間した位置に配置されていることを特徴とする磁気治療器具。
【請求項2】
請求項1に記載の磁気治療器具であって、
前記複数の固形物は、前記磁性部が使用者の首周りに装着された際に各固形物が前記使用者の首の後ろ側であって当該使用者の両肩間にわたる部分にそれぞれ位置するように、配置されることを特徴とする磁気治療器具。
【請求項3】
請求項1または2に記載の磁気治療器具であって、
前記磁性部の一端に形成される係止部と、
前記磁性部の他端に形成されるとともに、前記係止部と着脱可能に係止される被係止部とを備えるとともに、
当該被係止部が前記係止部に係止されることで、リング状となることを特徴とする磁気治療器具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の磁気治療器具であって、
前記磁性部を構成する樹脂が、シリコーン樹脂であることを特徴とする磁気治療器具。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の磁気治療器具であって、
前記磁性部を構成する樹脂が、ウレタンゴムまたはニトリルブタジエンラバーであることを特徴とする磁気治療器具。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の磁気治療器具を製造する方法であって、
前記磁性部に対応する上型と下型とを備えた金型に前記樹脂をセットする樹脂セット工程と、
前記金型にセットされた樹脂に、前記複数の固形物を互いに離間した位置に埋め込む埋め込み工程と、
前記金型によって、前記樹脂をプレス成型するプレス成型工程とを含むことを特徴とする磁気治療器具製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の磁気治療器具製造方法であって、
前記埋め込み工程あるいは前記プレス成型工程の後に実施されて、前記固形物を着磁する着磁工程を含むことを特徴とする磁気治療器具製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−18061(P2009−18061A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183656(P2007−183656)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(000112299)ピップフジモト株式会社 (46)
【Fターム(参考)】