説明

磁気記録媒体及び磁気記録装置

【課題】磁気記録装置の作動時に、サーボ領域の再生信号の信頼性が高い磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、前記第1磁性ドットの位置を特定するために前記第1磁性ドットの面積よりも小さい複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域とを表面に備える磁気記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報の記録及び再生に用いる磁気記録媒体、及びその磁気記録媒体を用いた磁気記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パタンドメディア方式の磁気記録媒体が、磁気記録装置の記録容量を向上させる技術を向上させる技術として注目されている。パタンドメディア方式の磁気記録媒体は、記録可能な磁性を有する微小で且つ均一の大きさの結晶粒が基板上に所定の位置に配置された記録媒体である。パタンドメディア方式の磁気記録媒体は、原理上、面記録密度の向上が可能である。
【0003】
ディスク状の磁気記録媒体(磁気ディスク媒体)は、情報の記録再生を行うための磁性体を含んでなるパタン(データパタン)と、その磁性体に対して磁気ヘッドを位置決めするための磁性体を含んでなるパタン(サーボパタン)とが基板上に形成されてなる。基板上に形成されたサーボパタンには、ディスクの径方向に長い同期信号生成部(プリアンブル部)等、面積の大きいパタンが含まれる(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
【0004】
パタンドメディア方式の磁気ディスク媒体は、磁性を有する多結晶からなる磁性部と、その磁性部の周囲の磁性体が設けられていない非磁性部とによって1ビットを形成する。パタンドメディア方式の磁気ディスクにおいて、サーボパタンにおける磁性部のように、面積の大きい多結晶からなる磁性体は磁化が反転しやすい、すなわち保磁力が小さい。このような磁性体の磁化は、外部磁場に対して安定に保持されない。このため、再生信号の信頼性に悪影響を及ぼす。
【特許文献1】特開2005−108361号公報
【特許文献2】特開2005−100499号公報
【特許文献3】特開2006−344328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、磁気記録装置に備えられる磁気記録媒体であって、磁気記録装置の作動時にサーボ領域の再生信号の信頼性が高い磁気記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によると、
情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、
該第1磁性ドットの位置を特定するために前記第1磁性ドットの面積よりも小さい複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域と
を表面に備える磁気記録媒体が提供される。
【0007】
例えば、
前記磁気記録媒体がディスク状であり、
前記サーボ領域が前記磁気記録媒体の略中心を中心とする帯状の略円周上に、断続的に配置され、
前記データ領域が前記帯状の略円周上の前記サーボ領域が配置されていない部分に配置されていてもよい。
【0008】
好ましくは更に、前記第1磁性ドット及び前記第2磁性ドットが多結晶の磁性材料からなる。
【0009】
好ましくは更に、前記サーボ領域に含まれる前記第2磁性ドットが方形状であり、
径方向に隣接する1組の前記第2磁性ドットの間隙と、該1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の前記第2磁性ドットの間隙とが前記磁気記録媒体の中心から異なる距離に位置する。
【0010】
好ましくは更に、前記サーボ領域が、前記データ領域に含まれる前記第1磁性ドットの位置を記録する機能を有する、複数の前記第2磁性ドットの集合部を含んでなる。
【0011】
好ましくは更に、前記集合部内において周方向に隣り合う2つの前記第2磁性ドットの間隔よりも、周方向に隣り合う2つの前記集合部の間隔が大きい。
【0012】
好ましくは更に、前記集合部内において複数の前記第2磁性ドットが前記磁気記録媒体の略中心を通る直線に対して線対称となるように位置する。
【0013】
本発明の他の側面によると、
情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、
該第1磁性ドットの位置を特定するために前記第1磁性ドットの面積よりも小さい複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域と
を表面に備える磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体へ磁気情報を記録する又は前記磁気記録媒体の磁気情報を再生するために前記磁気記録媒体の表面に対向するように配置された素子を有する磁気ヘッドと
を備えることを特徴とする磁気記録装置が提供される。
【0014】
好ましくは更に、前記素子の長さよりも、周方向に隣接する複数の前記第2磁性ドットの間隙の間隔が短い。
【0015】
好ましくは更に、前記素子の幅よりも、径方向に隣接する複数の前記第2磁性ドットの間隙の間隔が短い。
【発明の効果】
【0016】
本発明の磁気記録媒体は、サーボ領域の磁性ドットの面積がデータ領域のそれよりも小さいことから、サーボ領域の保磁力が高くなる。よって、このような磁気記録媒体は、磁気記録装置において使用される際、サーボ領域の再生信号の信頼性の点において優れ、且つデータ領域の記録再生の信頼性の点においても優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、後述する磁気記録媒体を備える磁気記録装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1に示す磁気記録装置はディスク状の磁気記録媒体(磁気ディスク媒体)1を備える。(以下、磁気ディスク媒体を備える磁気記録装置を磁気ディスク装置と呼称する。)
磁気ディスク装置は、ディスクエンクロージャ101と回路基板120とを含んでなる。
【0018】
ディスクエンクロージャ101は、磁気ディスク媒体1、スピンドルモータ102、磁気ヘッド103、ボイス・コイル・モータ(VCM)(図示せず)を含んでなるアクチュエータ105、ヘッドジンバル組立体108、キャリッジアーム106、シャフト110、ヘッドアンプ107等を密封して搭載する容器である。磁気ディスク媒体1はスピンドルモータ(SPM)102に装着されている。磁気ヘッド103は、磁気ディスク媒体1に磁気情報を記録する記録(ライト)素子(図示せず)、磁気ディスク媒体1に記録された磁気情報を電気信号として取り出す働きを有する再生(リード)素子(図示せず)の少なくとも一方を含む。記録素子は、例えばライトコイル、主磁極層、及び補助磁極層を含んでなる。ライトコイルは磁束を発生させる機能を有する。主磁極層は、ライトコイルにおいて発生した磁束を収容し、その磁束を磁気ディスクに向けて放出する機能を有する、補助磁極層は主磁極層から放出された磁束を磁気ディスクを経由して環流させる機能を有する。再生素子としては、例えばMR素子(磁気抵抗効果素子)などが挙げられる。ヘッドジンバル組立体108に搭載され、磁気ディスク媒体1と対向するように配置される。磁気ディスク媒体1としては、後述する種々の磁気記録媒体を使用することができる。ヘッドジンバル組立体108の磁気ヘッド103が搭載されていない端部はキャリッジアーム106の先端に固定されている。キャリッジアーム106は、VCMによりシャフト110を回転軸にして揺動駆動することができる。磁気ヘッド103はこの揺動駆動により磁気ディスク1上を概ね径方向に走査することができる。磁気ヘッド103が磁気ディスク媒体1上の所望の記録トラックに位置決めされることにより、磁気ヘッド103は磁気ディスク媒体1上の記録トラックに配列された記録ビットに情報を書き込む、あるいは磁気ディスク媒体1から情報を読み取ることができる。ヘッドアンプ107は、記録信号113を元に磁気ヘッド103に搭載される記録素子に電流を流して磁気ディスク媒体1に記録を行う、あるいは、磁気ヘッド103の再生素子が検出した磁気ディスク媒体1の磁化情報を再生信号114として変換する働きを担っている。
【0019】
回路基板120は、リードチャンネル116、マイクロ・プロセッシング・ユニット(MPU)115、スピンドルモータ(SPM)ドライバ111、ボイス・コイル・モータ(VCM)ドライバ112、ディスクコントローラ117等を含む。リードチャネル116は、ヘッドアンプ107からの再生信号114(サーボ信号あるいはデータ信号)を解読してデジタル情報に変換する、あるいは、ディスクコントローラ117から記録指示された情報を、ヘッドアンプ107を駆動するための記録信号113に変換する働きを担う。
【0020】
MPU115は、リードチャネル116が解読したサーボ信号のデジタル情報(サーボ情報)を元に、VCMドライバ112を駆動して磁気ヘッド103の位置決め制御をおこなう、あるいは、SPMドライバ111を駆動して磁気ディスク媒体1の回転制御を行う。
【0021】
ディスクコントローラ117は、ホストコンピュータ118から記録再生命令によって、MPU115に磁気ヘッド103の位置決め指示をし、磁気ヘッド103の磁気ディスク媒体1へのアドレッシングを行う働きを担う。また、ディスクコントローラ117は、リードチャネル116に記録再生するデジタル情報の送受信を行なって、結果をホストコンピュータ118へ返す動作を行う働きを担う。
【0022】
以下、本発明の磁気記録媒体の実施形態について、図2〜20を参照しながら説明する。
【0023】
図2(a)は、磁気ディスク装置に備えられた一実施形態の磁気ディスク媒体のセクタ構造を示す平面概念図である。図2(b)は、図2(a)における部分Aを拡大した図である。なお、図中、ディスクの表面において、ディスクの周方向をX軸、径方向をY軸とする(以下、図3、5、6、9、12〜20において同様とする。)。
【0024】
一般に、磁気ディスク1上に、データ領域11とサーボ領域12とが周方向に交互に配置されている。すなわち、サーボ領域12は磁気ディスク媒体1の略中心を中心とする帯状の略円周上に、断続的に配置されている。また、データ領域11は帯状の略円周上の前記サーボ領域12が配置されていない部分に配置されている。
【0025】
データ領域11は、データを記憶する領域である。データ領域11には、記録再生を行うための記憶領域であるデータセクタ13が、周方向に一定長(トラックピッチ)周期で配置されている。それぞれのデータセクタ11には磁性ドット(図示せず)が含まれている。データ領域11に設けられた磁性部の形状及び配置をデータパタンと呼称する。
【0026】
サーボ領域(サーボセクタ)12は、データ領域11に含まれる磁性ドットの位置(特にディスクの径方向の位置)を特定するために設けられる。サーボ領域12は、後述する様々な形状及び配置がなされた磁性ドットを含んでなる。サーボ領域12の形状は、磁気ディスク装置のヘッドアクセス軌跡となる円弧状で、かつサーボ領域の周方向長が、半径位置に比例して長くなるように形成される。サーボ領域12に設けられた磁性ドットの形状及び配置をサーボパタンと呼称する。
【0027】
磁気ヘッド103は、磁気ディスク媒体を回転させた状態において、サーボ領域12に含まれる磁性ドットにより形成される再生信号を読み取ることにより、磁気ヘッド103の位置情報を得る。得られた磁気ヘッド103の位置情報をもとに、磁気ヘッド103はトラックに対して位置決めされ、データ領域12の所望の位置の磁性部に記録及び再生を行うことができる。
【0028】
図3は、本実施形態の磁気ディスク媒体の表面を示す平面模式図(図3a)、及びデータ領域及びサーボ領域の磁化状態を示す概念的模式図(図3b)である。本実施形態の磁気記録媒体は、データ領域の磁性ドット及びサーボ領域の磁性ドットが所定の位置に形成された、いわゆるパタンドメディアである。
【0029】
データ領域11には複数の磁性ドット(第1磁性ドット)41が所定の位置に配置されている。磁気ディスク装置内部において、磁気ヘッドが第1磁性ドット41上を走査することにより情報ビットaを形成する。ここで「所定の位置に」配置されるとは、隣接する磁性ドットが一定の決まり、すなわち、周方向(トラック方向)に断続的に配置されることを意味する。通常、周方向に隣接する第1磁性ドットは、一定の間隔で配置される。後述するナノインプリント法やフォトリソグラフィ法を用いて形成された磁性ドットの構造は所定の位置に配置されている例である。一方、図4に示すように、非磁性体52に磁性粒子51を分散させて形成した磁性ドットの配置が不規則な構造(いわゆるグラニュラ構造)は所定の位置に配置されていない例である。第1磁性ドット41は、例えばCoCrPt等の強磁性体の多結晶からなる。第1の磁性ドット41の周囲には、シリカ、アルミナ、空気等の非磁性体44が配置される。この非磁性体44により、隣り合う2つの第1の磁性ドット41間は分断されている。磁気ディスク装置内において、磁性ドット41は、それぞれ記録素子により所望の磁場が印加される。この磁場により磁性ドット41の磁化は所望の方向を向いた状態で保持される。このように、磁性ドット41は磁気情報を蓄積することができる。また、再生素子は第1磁性ドットに記録された磁気情報を再生する。尚、図3において、第1の磁性ドット41は磁化の方向によって異なるハッチングを用いて表示している。また、垂直磁気記録方式の磁気ディスク媒体においては、磁性ドットの磁化は媒体表面の法線方向を向く。
【0030】
サーボ領域12は、磁性部42及び非磁性部43を含んでなる。磁性部42は、複数の磁性ドット(第2磁性ドット)(図示せず)及びその磁性ドットを取り巻くように配置された非磁性体(図示せず)を含んでなる。この第2磁性ドット及び非磁性体については後述する。なお、パタンドメディアにおいて、通常、第2磁性ドットの磁化はすべて同じ向きを向いている。非磁性部43は非磁性体からなる。磁気ディスク装置内部において、磁気ヘッドが磁性部42及び非磁性部43上を走査することにより、磁性と非磁性によって情報ビットaをそれぞれ形成している。
【0031】
サーボ領域12は、磁気ディスク媒体において用いられる際の機能により、同期信号生成部21、同期信号検出部22、アドレス部23、微小位置検出部24に分類できる。
【0032】
同期信号生成部21は、サーボ情報を呼び出す前に信号アンプの増幅率を調整して振幅を一定にする働き、及びA/D変換(Analog to Digital Converter)クロック信号のサンプリングタイミングを生成する働きを有する。同期信号生成部21は、媒体の内周から外周まで全てあるいは一部の範囲で径方向に連続し、かつ、周方向に一定の間隔で形成された磁性部を含んでなる。
【0033】
同期信号検出部22はサーボ情報の開始を示す特徴的なパタンである。同期信号検出部22は、媒体の内周から外周まで全てあるいは一部の範囲で径方向に連続し、かつ、周方向に同期信号生成部に比べて長いビット長の単一の磁性部又は数ビット長の既定符号を生成する複数の磁性部を含んでなる。
【0034】
アドレス部23は、サーボフレーム毎のトラック番号およびセクタ番号を示すIDパタンである。磁気記録装置において、磁気ヘッドの位置するトラック位置を示す。アドレス部23は、セクタ番号を示す周方向位置では媒体の内周から外周まで全てあるいは一部の範囲で径方向に連続し、トラック番号の上位桁を示す周方向位置では媒体の内周から外周まで全てあるいは一部の範囲で径方向に連続し、トラック番号の下位桁を示す周方向位置では媒体の径方向に断続的となる磁性体を含んでなる。
【0035】
微小位置検出部24は、磁気記録装置において、磁気ヘッドの位置のトラック中心からのずれ情報を検出するために設けられる。微小位置検出部24の一例として、周方向に特定の形状及び配列からなる1又は2種類以上の磁性パタンを有し、それぞれの磁性パタンは媒体の径方向にトラック毎に等間隔に配置されている態様が挙げられる(例えば、図5における24a、24bのように)。また、微小位置検出部24の別の例として、複数のトラックにわたり、長手方向がディスクの径方向に平行ではない、帯状の磁性パタン(以下、斜線帯状の磁性パタンと呼称する。)からなる態様が挙げられる(例えば、図6における24cように)。
【0036】
図7は、本実施形態の磁気ディスク媒体を備える磁気記録装置において、MPUが磁気ヘッドの位置決め制御を行なう際に、磁気ディスク媒体上のサーボ情報を読み取る時のリードチャネル116の動作を表わすブロック図である。図8はそのリードチャネルの動作のタイムチャートである。
【0037】
磁気ディスク媒体1が一定角速度で回転することで、ヘッドアンプからは一定の時間間隔でサーボパタン再生信号(a)が得られる。サーボパタン再生信号(a)はリードチャネル116内で低域通過フィルタ122によって高域ノイズ成分を遮断後、A/D変換器123によってA/D変換され、デジタル化された振幅情報を元に、ゲイン制御器125によって、最適な振幅が得られるように可変ゲイン121の調整がなされる。
【0038】
サーボパタンの導入部は同期信号生成部21として一定周期のパタンが書かれており、位相ロックループ(PLL)回路124が収束するのに十分な波数が得られるように予めサーボゲート信号(b)がアサートされるようになっている。
【0039】
サーボゲート信号(b)がアサートされると、サーボパタン再生信号の同期信号にPLLが掛けられ、ここから、つづいてサーボパタン再生信号に現れるアドレス部および微小位置検出部をサンプリングするのに必要なADCクロック信号(d)がPLL回路124から生成される。
【0040】
サーボパタンの同期信号生成部の終端には、サーボ情報の始まりを示すサーボシンクマークパタンが、一定長のビットあるいは特定のコードパタンビットで書かれており、これを検出すると、同期パタン検出信号(c)がアサートされる。
【0041】
同期信号検出器126が同期パタン検出信号(c)のアサートを確認して、アドレス検出ゲート信号(e)をアドレス復調器127に送ることにより、続いて再生されるアドレス部の復調が行なわれる。
【0042】
既定長のアドレス部の復調が終了すると、アドレス復調値(g)が確定され、デジタル情報としてレジスタ129に記録される。また、つづいてバーストゲート信号(f)がアサートされ、微小位置復調器128により微小位置検出部の復調が開始される。
【0043】
既定長の微小位置検出部の復調が終了すると、微小位置復調値(h)が確定され、デジタル情報としてレジスタ129に記録される。
【0044】
以上の動作により、レジスタに格納されたアドレス復調値(g)および微小位置復調値(h)をMPU115が読み取り、磁気ヘッドの位置決め制御に必要な演算を行って、VCMドライバ112を駆動する。
【0045】
図9は、図3における本実施形態の磁気記録媒体のサーボ領域のうち、同期信号生成部を拡大した模式図である。サーボ領域12は、データ領域11に含まれる第1磁性ドット41の半径位置を特定するための第2磁性ドット45の集合部、すなわちサーボ領域の磁性部42を含んでなる。サーボ領域12は、更に非磁性部43を含んでなる。
【0046】
磁性部42は、第1の磁性ドット41よりも小さい第2の磁性ドット45が所定の位置に配置されてなる。第2の磁性ドット45は方形状であるが、本発明の第2の磁性ドットの形状は特に限定されず、円形、楕円形、多角形等必要に応じて種々の形状とすることができる。また、図9において、第1の磁性ドットと第2の磁性ドットの大きさは図面によって限定されるものではない。ここで「所定の位置に」配置されるとは、隣接する磁性ドットが一定の決まりに従って配置されることを意味する。一定の決まりは、磁気記録媒体の用途に応じて変更することが可能である。いわゆるパタンドメディアは磁性ドットが所定の位置に配置されている例である。後述するナノインプリント法やフォトリソグラフィ法を用いて形成された磁性ドットの構造は所定の位置に配置されている例である。一方、非磁性体に磁性体を分散させて形成した図4に示すような磁性ドットの配置が不規則な構造(いわゆるグラニュラ構造)は所定の位置に配置されていない例である。第2磁性ドットは、例えばCoCrPt等の強磁性体の多結晶からなる。第2磁性ドットの周囲には、例えばシリカ、アルミナ、空気等の非磁性材料からなる非磁性体46が配置される。すなわち、非磁性体46により隣り合う第2磁性ドット45は分断されている。また、非磁性部43はシリカ、アルミナ、空気等の非磁性材料からなる。
【0047】
本実施形態の磁気記録媒体において、第2磁性ドットの面積は第1磁性ドットの面積よりも小さい。第1磁性ドットと第2磁性ドットとの関係が上記の場合、以下の作用を奏する。
【0048】
第2磁性ドットは、通常、磁気記録媒体の使用前に、媒体全体に強い磁場を印加することにより、サーボ情報の特定に必要な単一方向の磁化を生じさせる。しかし、従来の同期信号生成部のように第1磁性ドットに比べて大面積の第2磁性ドットは、保磁力が小さいため、すべての第2磁性ドットを単一方向に磁化することが可能な外部磁場を印加しても、一部磁化が反転してしまい、安定したサーボパタンを維持することが難しかった。
【0049】
サーボ領域の再生信号の信頼性が高い磁気記録媒体を得るため、本発明者らは、従来のパタンドメディアにおけるサーボ領域の磁性ドットと、データ領域の磁性ドットとの面積の比率に注目した。一般的な磁気ディスク装置では、回転角速度が一定となるように磁気ディスク媒体を回転させる。このような回転をする磁気ディスク媒体は、サーボ領域12の一周内に記録される情報量は、内周部と外周部とで等しくなるように設計される。よって、サーボ領域12において、サーボ情報1ビットを構成する磁性ドットの周方向の長さは、ディスクの外周部において長く、内周部において短くなる。これに対し、データ領域11を構成するデータセクタ13におけるデータ情報1ビットの周方向の長さは、データの記録密度を面内にほぼ一定とするために、ディスクの内周部と外周部とでほぼ同じである。このため、特にディスクの外周部において、サーボ領域の磁性ドットとデータ領域の磁性ドットとの周方向長さの差が顕著となる。また、データ領域はディスクの周方向および径方向に断続的に配置された独立な磁性ドットを有する。一方、サーボ領域、中でも同期信号生成部は、ディスクの径方向に連続な磁性ドットを有する。このため、サーボ領域の磁性ドットとデータ領域の磁性ドットの径方向長さの差も両者の面積の比率に対する影響が大きい。
【0050】
たとえば、130Gbpsi(1平方インチあたり130ギガビット)クラスの2.5インチ磁気ディスク媒体が、トラック密度140kTPI(1インチあたりトラック14万本)、ビット密度が950kBPI(1インチあたり950キロビット)となるように設計された場合、このときのデータセクタのサイズは、トラック幅177nm、ビット長26.1nmとなる。これを5400rpmの回転数で駆動する場合、おおよそディスクの最外周にあたる半径30mmの位置における線速度は17m/sである。サーボ周波数は、再生ヘッドから得られたサーボパタン再生信号をA/D変換によってサンプリングする際の周波数である。ここで、サーボ周波数が140Mbps(1秒当たり140メガビット)かつ、1ビットが2サンプルの長さで構成されている場合、およそ500ビットで形成されるサーボパタンの周方向の全長は0.116mmである。すなわち、サーボパタンの1ビット長は231nmであり、データビットの約9倍の長さとなっていることが分かる。
【0051】
また、特にサーボパタンうち同期信号生成部及び同期信号検出部のサーボセクタは、通常、ディスクの径方向に連続した形状となっているので、トラック幅方向には最大で約6桁大きなサイズとなる。
【0052】
図10は、基板50上に設けられた磁性ドット45の面積の大きさと、磁性ドット45から発生する磁化及び反磁界の関係を示す模式図である。磁性ドット45は結晶粒子からなり通常多結晶である。多結晶において結晶粒界で区切られた複数の結晶領域は、領域間に作用する交換結合力が強い。よって、各磁性ドット内の結晶領域は通常単一方向に磁化される。なお、図10において、便宜的にすべての結晶領域は同じ体積を占めるものとする。また、磁性ドット面積とは、磁性ドット45の上面48の面積を意味する。
【0053】
図10(a)において、磁性ドット45は3つの結晶領域C1〜C3からなる。それぞれの結晶領域には、磁化P1〜P3が発生しているものとする。結晶領域C2において、C2自身の磁化による反磁界に加えて、左右の結晶領域から生じた磁界MFが印加されることにより反磁界DFaは大きくなる。
【0054】
図10(b)において、磁性ドット45は、2つの結晶領域C1、C2からなる。それぞれの結晶領域には、磁化P1、P2が発生しているものとする。結晶領域C2において、結晶領域C1から生じた磁界MFが印加される。図10(b)において、磁性ドットの面積は図10(a)のそれよりも小さいため、磁界MFも図10(a)のそれよりも小さい。よって、C2に生じる反磁界DFbは、反磁界DFaよりも小さい。このように比較的小さな磁性ドットは、結晶領域内において、反磁界を発生しにくいため保磁力が大きい。
【0055】
図10(c)において、磁性ドット45は、5つの結晶領域C1〜C5からなる。それぞれの結晶領域には、磁化P1〜P5が発生しているものとする。結晶領域C3において、結晶領域C1、C2、C4、C5から生じた磁界MFが印加される。図10(c)において、磁性ドットの面積は図10(a)のそれより大きいため、磁界MFも図10(a)のそれよりも大きい。よって、C3に生じる反磁界DFcは、反磁界DFaよりも小さい。このように比較的面積が大きい磁性ドットは、結晶領域内において、反磁界を発生しにくいため保磁力が大きい。以上のように、磁性ドットの面積が大きいほど保磁力が小さくなる傾向にある。
【0056】
第2磁性ドットは、磁気記録装置内において使用される際、第1の磁性ドットよりも面積が小さいことにより、一度単一方向に磁化した磁性ドットの磁化の向きは変化しにくくなる。よって、このような磁気記録媒体は、サーボ領域の再生信号の信頼性の点において優れる。
【0057】
また、従来のグラニュラ構造の磁性部を有する磁気記録媒体に比べて、パタンドメディアは、サーボ領域における磁性ドットの保磁力が小さくなる傾向にある。図11は、本実施形態の磁気記録媒体の表面において、複数の磁性ドットが発生する磁化及び反磁界の関係を示す概念図である。本実施形態の磁気記録媒体のようなパタンドメディアを磁気記録装置内で使用する際、特にサーボ領域の磁性ドットは、図11に示すように通常すべて同一方向の磁化Pを有する。中央の磁性ドット45には左右の磁性ドット45’、45’’から磁界MFが印加されることにより、反磁界DFが大きくなる。よって、パタンドメディアのサーボ領域の磁性ドットは保磁力が小さくなる傾向にある。よって、パタンドメディアにおいて、サーボ領域の磁性ドットの保磁力を高くするため、第2の磁性ドットの面積を第1の磁性ドットの面積よりも小さくすることが有効である。
【0058】
プロセスの簡便性の点から、第1の磁性ドットと第2の磁性ドットは同じ材料を用いて同じプロセスで形成されることが好ましい。この場合、仮に第2磁性ドットの材料として保磁力の高い磁性材料を選択したとすると、第1の磁性ドットも保磁力の高い磁性材料により構成される。このとき、第1磁性ドットの保磁力が高すぎるため、磁気ヘッドがデータ領域の磁性ドットへ情報の記録ができないおそれがある。本実施形態の磁気記録媒体によればこのような問題は生じないため、データ領域の記録再生の信頼性の点においても優れる。
【0059】
再び図9を用いて、本実施形態の磁気ディスク媒体について説明する。サーボ領域12において、非磁性部43の周方向の長さは、隣り合う2つの第2磁性ドット45の間隔(図9におけるx)よりも大きい。このように磁性部42及び非磁性部43を配置することにより、本実施形態の磁気記録媒体が磁気記録装置内部に配置され用いられる際、磁気ヘッドは磁性部42と、非磁性部43が生成する再生信号とを識別することが容易になる。
【0060】
図12〜19は、磁気記録媒体のサーボ領域における同期信号生成部を拡大した模式図(上図)、及びその領域を磁気ヘッドが通過したときの再生信号波形(下図)である。なお、再生信号波形の横軸は磁気ディスク媒体の周方向の位置を示し、縦軸は再生信号の強度を示す。上図における周方向の矢印A〜Cは磁気ヘッドの通過位置であり、下図における再生信号波形A〜Cにそれぞれ対応する。また、第1の磁性ドットと第2の磁性ドットの大きさは図面によって限定されるものではない。
【0061】
図12は、従来の同期信号生成部を備えるサーボパタンを示す模式図である。磁気ヘッドが第2の磁性ドット45上を通過するとき、所望の再生信号が発生する。しかし、媒体の径方向に長い第2磁性ドットは保磁力が不十分な場合がある。
【0062】
図13は、本実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。尚、点線で示す再生信号の波形は、実線で示す元の再生信号が低域通過フィルタを通過した後の波形である(以下、図14〜19において同様)。上述のとおり、第2磁性ドット45aの面積が第1磁性ドット41(図示せず)のそれよりも小さいため保磁力に優れている。また、同期信号生成部は、磁性部として第2磁性ドット45aの集合部47aを含む。その集合部47a内における周方向に隣り合う1組の磁性ドットの間隔xは、周方向に隣り合う第2磁性ドットの集合部間の間隔yよりも小さい。間隔xが小さいことにより、再生信号が低域通過フィルタを通過した後の波形は、図12の再生信号の波形と比較して極端な強度の低下は認められない。使用の際の回転数や、サーボサンプリング周波数、低域通過フィルタの特性などによってx及びyの許容範囲は変化するが、通常、間隔xは間隔yの1/10以下であることが、再生信号の信頼性の点から好ましい。例えば、間隔xが20nm、間隔yが200nmとなるように、磁性ドットを配置することができる。
【0063】
また、磁気記録装置において使用される際、周方向に隣接する複数の第2磁性ドットの間隔xは、磁気ヘッド103が備える素子の長さ(磁気ディスク媒体の周方向の長さ)よりも短いことが、再生信号が低域通過フィルタを通過した後の信号強度の低下がより小さくなる点からより好ましい。特に、間隔xは、磁気ヘッド103が備える素子の長さの40%以下であることが好ましい。
【0064】
図14は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。第2磁性ドット45bの面積が第1磁性ドット41(図示せず)のそれよりも非常に小さいため、第2の磁性ドット45bは保磁力に非常に優れている。また、同期信号生成部は、第2磁性ドット45bの集合部47bを含み、その集合部47b内における周方向に隣り合う磁性ドットの間隔x、及び径方向に隣り合う磁性ドットの間隔zは、周方向に隣り合う第2磁性ドットの集合部間の間隔yよりも小さい。間隔x、zが間隔yより小さいことにより、再生信号が低域通過フィルタを通過した後の波形は、図12の再生信号の波形と比較して極端な強度の低下は認められない。しかし、図14において、第2磁性ドット45の集合部47内において径方向に隣接する1組の第2磁性ドット(図14におけるR1)の間隙r1と、その1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の第2
磁性ドット(図14におけるS1)の間隙s1とが、磁気記録媒体の中心から同じ距離に位置する。磁気ヘッドが図14におけるAの軌跡を通過したときの再生信号に比べて、図14におけるBの軌跡を通過した時の再生信号は信号振幅が低下するおそれがある。
【0065】
尚、磁気記録装置において使用される際、周方向に隣接する複数の第2磁性ドットの間隔xは、磁気ヘッド103が備える素子の長さ(磁気ディスク媒体の周方向の長さ)よりも短いことが、径方向に隣接する複数の第2磁性ドットの間隔zは、磁気ヘッド103が備える素子の幅(磁気ディスク媒体のトラック幅方向、すなわち径方向の長さ)よりも短いことが、再生信号が低域通過フィルタを通過した後の信号強度の低下がより小さくなる点からより好ましい。特に、間隔zは、磁気ヘッド103が備える素子の幅の40%以下であることが好ましい。
【0066】
図15は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。第2磁性ドット45cの集合部47c内において径方向に隣接する1組の第2磁性ドット(図15におけるR2)の間隙r2と、その1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の第2磁性ドット(図15におけるS2)の間隙s2とは、磁気記録媒体の中心から異なる距離に位置する。このような磁気記録媒体は、磁気ヘッドが磁気記録媒体上のどの軌跡を通過しても、フィルタを通過した後の再生信号の信号振幅は同程度である点から好ましい。但し、磁気ヘッドが通過する軌跡によって、再生信号のジッタが生じる。
【0067】
図16は、別の実施形態の磁気記録媒体上の同期信号生成部を示す模式図である。第2磁性ドット45dの集合部47d内において、複数の第2磁性ドットは磁気ディスク媒体の略中心を通る直線に対して線対称となるように配置される。このような磁気記録媒体は、図16のように磁気ヘッドが通過する軌跡によって、再生信号のジッタが生じにくい点から好ましい。但し、図14と同様に、第2磁性ドット45dの集合部47d内において径方向に隣接する1組の第2磁性ドット(図16におけるR3)の間隙r3と、その1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の第1磁性ドット(図16におけるS3)の間隙s3とは、磁気記録媒体の中心から同じ距離に位置する。磁気ヘッドが通過する軌跡によって、信号振幅が極端に低下する場合がある。
【0068】
図17は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。図15と同様に、第2磁性ドット45eの集合部47e内において径方向に隣接する1組の第2磁性ドット(図17におけるR4)の間隙r4と、その1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の第2磁性ドット(図17におけるS4)の間隙s4とは、磁気記録媒体の中心から異なる距離に位置する。このような磁気記録媒体は、磁気ヘッドが磁気記録媒体上のどの軌跡を通過しても、フィルタを通過した後の再生信号の信号振幅は同程度である点から好ましい。また、図16と同様に、第2磁性ドット45eの集合部47e内において、複数の第2磁性ドット45eは磁気ディスク媒体の略中心を通る直線に対して線対称となるように配置される。このような磁気記録媒体は、磁気ヘッドが通過する軌跡によって、再生信号のジッタが生じにくい点から好ましい。
【0069】
図18は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。第2磁性ドット45fは、それぞれ、図12における第2磁性ドット45aが媒体の周方向の全部にわたってX型に非磁性体で分割された一つ一つの磁性ドット形状を有する。図16と同様に、第2磁性ドット45fの集合部47f内において、複数の第2磁性ドットが磁気ディスク媒体の略中心を通る直線に対して線対称となるように配置されている。このような磁気記録媒体は、磁気ヘッドが通過する軌跡によって、再生信号のジッタが生じにくい点から好ましい。
【0070】
図19は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。第2磁性ドット45gは、それぞれ、図12における第2磁性ドット45aが媒体の周方向の全部にわたってX型に非磁性体で分割され、更に磁気ディスク媒体の略中心を通る直線で分割した一つ一つの磁性ドット形状を有する。図16と同様に、第2磁性ドット45gの集合部47g内において、複数の第2磁性ドットが磁気ディスク媒体の略中心を通る直線に対して線対称となるように配置されている。このような磁気記録媒体は、磁気ヘッドが通過する軌跡によって、再生信号のジッタが生じにくい点から好ましい。また、第2磁性ドット45gは、図18に示す第2磁性ドット45fよりも小さいため、保磁力が高い点から好ましい。
【0071】
図20は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面におけるサーボ領域を示す模式図である。サーボ領域は、同期信号生成部65、アドレス部66、微小位置検出部67、及び第2磁性ドットが存在しない非磁性体64とからなる。同期信号生成部65、アドレス部66、微小位置検出部67は、それぞれ六方格子状に配置された第2磁性ドット61を含んでなる。このような第2磁性ドット61の配置は、ジブロックポリマーや微粒子等の自己組織材料により記録材料を作成する後述の自己組織化法により形成することができる。第2磁性ドット61の大きさは、自己組織化材料の結晶性に依存するため、材料の選択により制御することができる。
【0072】
自己組織化法により配置された磁性ドットは、微小な磁性ドットを形成するために有利な方法である。自己組織化法により配置された磁性ドットは、所望の大きさの第2磁性ドットの集合部とは位置がずれたり、サイズが異なったりする場合がある。しかし、微小な磁性ドットを用いてサーボパタンを構成すれば、このような場合においても十分な精度の再生信号を得ることができる。
【0073】
以上、同期信号生成部を例として、本実施形態の磁気記録媒体を説明したが、同期信号検出部、アドレス部、及び微小位置検出部も上記と同様に第2磁性ドットを配置することにより、本発明の効果を得ることができる。
【0074】
図21は、別の実施形態の磁気記録媒体の表面における微小位置検出部及び同期信号生成部を示す模式図である。微小位置検出部24は、斜線帯状の磁性部77及び磁性部77と同じ周方向の長さを有する非磁性部78を含んでなる。磁性部77は、第2磁性ドット75と非磁性体76とが径方向に交互に配置されてなる。非磁性部78は非磁性体からなる。同期信号生成部21は、磁性部42と、磁性部42と同じ周方向の長さを有する非磁性部43とからなる。磁性部42は、複数の第2の磁性ドット(図示せず)及びその磁性ドットを取り巻くように配置された非磁性体を含んでなる。微小位置検出部の第2磁性ドット75は、同一トラック内において、同期信号生成部の磁性部42の周方向の配置ピッチ(角度位相)p1と同じ配置ピッチ(角度位相)p2で配置されている。このように配置することにより、磁気ヘッドの素子が同期信号生成部から作成したA/D変換クロック信号71に基づいて微小位置検出部の信号をサンプリングする際、非磁性部66を通過しないように磁気記録装置を動作させることができる。すなわち、磁気ヘッドの素子が微小位置検出部の信号をサンプリングする際に、磁性ドット75上を通過するように動作させることができる。
【0075】
図21において、微小位置検出部の第2磁性ドット75は、同一トラック内において、同期信号生成部における磁性部42の周方向のピッチp1と同じピッチp2で配置されているが、第2磁性ドット75は、以下のように配置されてもよい。すなわち、微小位置検出部の第2磁性ドットは、同期信号生成部における磁性部の径方向の配置ピッチ(角度位相)のn倍となるように配置されていてもよいし、同期信号生成部における磁性部の径方向のピッチ(位相)の1/n倍となるように配置されていてもよい。但し、nは自然数である。いずれの場合も、磁気ヘッドの再生素子が微小位置検出部の信号をサンプリングする際に、磁性ドット上を通過するように動作させることができる。
【0076】
また、微小位置検出部24の第2磁性ドット75と、同期信号生成部21の磁性ドット(図示せず)は、基板に対して上面の面積が同じであっても異なっていてもよい。
【0077】
図21においては、図6を従来例とした場合の微小位置検出部を例として、磁気記録媒体の一実施形態を説明したが、図5を従来例とした場合の微小位置検出部に対しても、あるいは、微小位置検出部の代わりに、同期信号検出部、及びアドレス部に上記と同様に第2磁性ドットを75を配置することによっても同様の効果を得ることができる。
【0078】
上記本実施形態の磁気記録媒体の製造方法は特に限定されるものではないが、以下の製造方法により得られる磁気記録媒体は、面積の大きい磁性体のパタンを所望の形状に精度よく形成することが容易である点において好ましい。
【0079】
パタンドメディア方式の磁気ディスク媒体を製造する際には、一般的に、ナノインプリント・リソグラフィが採用される。図22にナノインプリント・リソグラフィを用いた磁気ディスク媒体製造工程の一例を示す。この手段を用いた媒体製造プロセスは、おおよそ次のような工程を採られる。
【0080】
まず、例えば(1)〜(4)の工程を経て、ナノインプリント用のスタンパを形成する。(1)シリコン基板81上にレジスト82をスピンコート法等により塗布する。(2)電子ビーム露光および現像によりレジスト82のパタニングを行ない、パタニングされたレジスト83を得る。(3)レジスト83上にめっき処理を行ない、めっき部84を形成する。(4)めっき部84をパタニングされたレジスト83から剥離し、ナノインプリント用スタンパ85を得る。
【0081】
次いで、(5)〜(12)の工程を経て、磁気記録媒体を作成する。(5)ガラス基板86上に磁性層等、磁気記録媒体に通常形成される層87を堆積させる。(6)磁性層等87の上に(9)において行うエッチングに対して耐性を有する熱可塑性樹脂88を塗布する。(7)(4)で得たスタンパ85を、熱可塑性樹脂88上に加熱しながら加圧し、変形した樹脂層89を形成する。(8)スタンパ85を剥離し、パタニングされた樹脂層90を残す。(9)磁性層のうち、樹脂層90が覆われていない部分をエッチングし、パタニングされた磁性層91形成する。(10)パタニングされた磁性層91上の樹脂層90を除去する。(11)パタニングされた磁性層91上に非磁性体92を充填する。(12)非磁性体92の表面を研磨処理等により平坦化し、磁性体91と非磁性体92とが露出した磁気記録媒体を得る。
【0082】
以上の方法によって、製造者は、任意の位置・サイズで磁気ディスク基板上に磁性体を配置することができ、パタンドメディア方式の磁気ディスク媒体を製造することができる。なお、(6)において、熱可塑性樹脂の代わりにUV硬化性樹脂を使用する場合、(7)において公知のUVインプリントを適用してもよい。
【0083】
図20のような形状の第2磁性ドット形成する場合、例えば特開2005−100499号公報に開示された、自己組織化法を用いたスタンパの作成法を応用することができる。例えば、以下の工程によりサーボ領域形成用スタンパを作成することにより、磁気記録媒体を得ることができる。自己組織化法を用いたサーボ領域形成用スタンパの作成法を、図23を用いて説明する。
【0084】
(a)シリコン基板191上にレジスト192をスピンコート法等により塗布する。(b)電子ビーム露光および現像によりレジスト192のパタニングを行う。サーボ領域の非磁性部(非磁性による情報ビットに対応する部分)、及びデータ領域に対応する部分のレジスト193が基板191の表面に残っている。(c)レジスト193が残っていない部分に、自己組織化材料194として、ポリスチレン(PS)−ポリメチルメタクリレート(PMMA)系ジブロックコポリマーを埋めて、熱アニールによりPMMAからなるマトリックス部分195とPSからなるドット部196とに相分離する。(d)RIE(リアクティブイオンエッチング)によって、エッチングレートの高いPMMAからなるマトリックス部分195を除去し、エッチングレートの低いPSを含んでなるドット状の凸部197が形成されたサーボ領域形成用スタンパを作成するための型198を得る。(e)Ni電鋳処理等を行い、(d)において得られた型198の表面にNi層199を堆積させる。(f)型198からNi層199を剥離し、Ni製のサーボ領域形成用スタンパ200を得る。なお、このスタンパ200の表面において、ドット状の凹部201が磁気記録媒体の磁性ドットに対応する。
【0085】
次いでデータ領域形成用のスタンパを準備する。データ領域形成用のスタンパを準備する手段としては、上記(1)〜(4)の工程を応用しても、(a)〜(f)の工程を応用してもよい。第2磁性ドットを自己組織化法で配置した場合において、第1磁性ドットの配置方法は特に限定されるものではないが、例えば、第2磁性ドットと同様に自己組織化法により配置することができる。この場合、第2磁性ドットの大きさの調整は、自己組織化材料の分子量を調整することにより行うことが可能である。すなわち、第1磁性ドットよりも小さな第2磁性ドットを形成するには、第2磁性ドットを形成するための自己組織化材料の分子量を、第1磁性ドットを形成するためのそれよりも小さくすればよい。尚、データ領域形成用のスタンパはサーボ領域形成用スタンパと別に作成してもよいが、上記サーボ領域形成用スタンパ200の表面に、更に上記(1)〜(4)の工程、又は(a)〜(f)の工程を応用してサーボ領域及びデータ領域形成用スタンパを作成してもよい。
【0086】
次いで、サーボ領域用形成用スタンパ及びデータ領域形成用のスタンパを用いて、上記(5)〜(12)に準じて磁気記録媒体を作成する。すなわち、上記(7)において、サーボ領域用形成用スタンパを熱可塑性樹脂88に加熱しながら加圧し、次いでデータ領域形成用のスタンパを熱可塑性樹脂88に加熱しながら加圧することにより、変形した熱可塑性樹脂89を得る。スタンパを使用する順番はその逆であってもよい。
【0087】
パタンドメディアは、データ記録トラックが媒体の既定の位置に形成されるため、サーボパタンもその配置に合わせるように形成されている必要がある。パタンドメディアはデータパタンと同時にサーボパタンも形成したスタンパを作成することが一般的な傾向となっている。しかし、必要に応じて上記本実施形態の磁気記録媒体において、データ領域の磁性体とサーボ領域の磁性体とは異なる製造方法で形成されていてもよい。
【0088】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0089】
上記実施形態において、磁気記録媒体の一例として磁気ディスク媒体を用いて説明したが、本発明の磁気記録媒体の形状はディスク状に限定されるもではなく、例えばドラム状であってもよい。
【0090】
ここで、本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
(付記1)
情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、該第1磁性ドットの位置を特定するために複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域とを表面に備える磁気記録媒体において、
前記第2磁性ドットの表面の面積が前記第1磁性ドットの表面の面積よりも小さいことを特徴とする磁気記録媒体。
(付記2)
前記磁気記録媒体がディスク状であり、
前記サーボ領域が前記磁気記録媒体の略中心を中心とする帯状の略円周上に、断続的に配置され、
前記データ領域が前記帯状の略円周上の前記サーボ領域が配置されていない部分に配置されることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記3)
前記第1磁性ドット及び前記第2磁性ドットが多結晶の磁性材料からなることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記4)
前記第2磁性ドットが少なくとも2以上の前記帯状の円周に渡って配置されることを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体。
(付記5)
前記第2磁性ドットの周方向の長さが、前記第1磁性ドットの周方向の長さよりも短いことを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体。
(付記6)
前記サーボ領域に含まれる前記第2磁性ドットが方形状であり、
径方向に隣接する1組の前記第2磁性ドットの間隙と、該1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の前記第2磁性ドットの間隙とが前記磁気記録媒体の中心から異なる距離に位置することを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体。
(付記7)
前記サーボ領域が、複数の前記第2磁性ドットを含み、前記データ領域に含まれる前記第1磁性ドットの位置を記録する機能を有する集合部を含んでなることを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体。
(付記8)
前記集合部内において周方向に隣り合う2つの前記第2磁性ドットの間隔よりも、周方向に隣り合う2つの前記集合部の間隔が大きいことを特徴とする付記7に記載の磁気記録媒体。
(付記9)
前記集合部において、複数の前記第2磁性ドットは前記磁気記録媒体の中心を通る直線に対して線対称となるように配置されることを特徴とする、付記7に記載の磁気記録媒体。
(付記10)
前記第2の磁性ドットの集合部が周方向に奇数個の前記第2磁性ドットを有することを特徴とする付記7に記載の磁気記録媒体。
(付記11)
径方向に隣接する1組の前記第2の磁性ドットの間隔は、径方向に隣接する1組の前記第2磁性ドットの集合部の間隔よりも小さいことを特徴とする付記7に記載の磁気記録媒体。
(付記12)
隣接する前記第2の磁性ドットの間に非磁性材料が配置されることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記13)
前記第1の磁性ドットと前記第2の磁性ドットとが同じ材料からなる付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記14)
情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、該第1磁性ドットの位置を記録するために複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域とを表面に備え、前記第2磁性ドットの表面の面積が前記第1磁性ドットの表面の面積よりも小さい磁気記録媒体と、
磁気情報の記録再生を行うために前記磁気記録媒体の表面に対向するように配置された素子を有する磁気ヘッドと
を備えることを特徴とする磁気記録装置。
(付記15)
前記素子の長さよりも、周方向に隣接する複数の前記第2磁性ドットの間隙の間隔が短いことを特徴とする付記14に記載の磁気記録装置。
(付記16)
前記素子の幅よりも、径方向に隣接する複数の前記第2磁性ドットの間隙の間隔が短いことを特徴とする付記14に記載の磁気記録装置。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】磁気記録媒体を備える磁気記録装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】磁気ディスク装置に備えられた一実施形態の磁気ディスク媒体のセクタ構造を示す平面概念図である。
【図3】本実施形態の磁気ディスク媒体の表面を示す平面模式図(図3a)、及びデータ領域及びサーボ領域の磁化状態を示す概念的模式図(図3b)である。
【図4】磁気記録媒体の表面におけるグラニュラ構造を示す模式図である。
【図5】従来の磁気記録媒体の表面における微小位置検出部の表面形状の一例を示す平面模式図である。
【図6】従来の磁気記録媒体の表面における微小位置検出部の表面形状の一例を示す平面模式図である。
【図7】本実施形態の磁気ディスク装置におけるサーボ信号復調回路のブロック図である。
【図8】本実施形態の磁気ディスク装置におけるサーボ信号復調回路の動作タイミングチャートである。
【図9】図3における本実施形態の磁気記録媒体のサーボ領域のうち、同期信号生成部を拡大した模式図である。
【図10】基板上に設けられた磁性ドットの面積の大きさと、磁性ドットから発生する磁化及び反磁界の関係を示す模式図である。
【図11】本実施形態の磁気記録媒体の表面において、複数の磁性ドットが発生する磁化及び反磁界の関係を示す概念図である。
【図12】従来の磁気記録媒体の表面において、同期信号生成部を備えるサーボパタンを示す模式図である。
【図13】本実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図14】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図15】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図16】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図17】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図18】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図19】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における同期信号生成部を示す模式図である。
【図20】別の実施形態の磁気記録媒体の表面におけるサーボ領域を示す模式図である。
【図21】別の実施形態の磁気記録媒体の表面における微小位置検出部及び同期信号生成部を示す模式図である。
【図22】ナノインプリント・リソグラフィを用いた磁気ディスク媒体製造工程の一例を示す図である。
【図23】自己組織化法を用いたサーボ領域形成用スタンパの作成工程の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
1 磁気ディスク媒体
11 データ領域
12 サーボ領域(サーボセクタ)
13 データセクタ
21 同期信号生成部
22 同期信号検出部
23 アドレス部
24 微小位置検出部
41 第1磁性ドット
42 磁性部(磁性による情報ビット)
43 非磁性部(非磁性による情報ビット)
44 非磁性体
45 第2磁性ドット
46 非磁性体
47 第2磁性ドットの集合部
48 第2磁性ドットの上面
51 磁性粒子
52 非磁性体
61 第2磁性ドット
65 同期信号生成部
66 アドレス部
67 微小位置検出部
64 非磁性体
71 A/D変換クロック信号
75 第2磁性ドット
76 非磁性体
77 磁性部(磁性による情報ビット)
78 非磁性部(非磁性による情報ビット)
81 シリコン基板
82 レジスト
83 レジスト
84 めっき部
85 ナノインプリント用スタンパ
86 ガラス基板
87 磁性層
88 熱可塑性樹脂
89 樹脂層
90 樹脂層
91 磁性体
92 非磁性体
101 ディスクエンクロージャ
102 スピンドルモータ
103 磁気ヘッド
105 ボイス・コイル・モータ
106 キャリッジアーム
107 ヘッドアンプ
108 ヘッドジンバル組立体
110 シャフト
111 スピンドルモータドライバ
112 ボイス・コイル・モータドライバ
113 記録信号
114 再生信号
115 マイクロ・プロセッシング・ユニット
116 リードチャネル
117 ディスクコントローラ
118 ホストコンピュータ
120 回路基板
191 シリコン基板
192 レジスト
193 レジスト
194 自己組織化材料
195 マトリックス部分
196 ドット部
197 凸部
198 型
199 Ni層
200 サーボ領域形成用スタンパ
201 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、
前記第1磁性ドットの位置を特定するために前記第1磁性ドットの面積よりも小さい複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域と
を表面に備える磁気記録媒体。
【請求項2】
前記磁気記録媒体がディスク状であり、
前記サーボ領域が前記磁気記録媒体の略中心を中心とする帯状の略円周上に、断続的に配置され、
前記データ領域が前記帯状の略円周上の前記サーボ領域が配置されていない部分に配置されることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項3】
前記第1磁性ドット及び前記第2磁性ドットが多結晶の磁性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項4】
前記サーボ領域に含まれる前記第2磁性ドットが方形状であり、
径方向に隣接する1組の前記第2磁性ドットの間隙と、該1組の第2磁性ドットの周方向に隣接する別の1組の前記第2磁性ドットの間隙とが前記磁気記録媒体の中心から異なる距離に位置することを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
【請求項5】
前記サーボ領域が、前記データ領域に含まれる前記第1磁性ドットの位置を記録する機能を有する、複数の前記第2磁性ドットの集合部を含んでなることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
【請求項6】
前記集合部内において周方向に隣り合う2つの前記第2磁性ドットの間隔よりも、周方向に隣り合う2つの前記集合部の間隔が大きいことを特徴とする請求項5に記載の磁気記録媒体。
【請求項7】
前記集合部内において複数の前記第2磁性ドットが前記磁気記録媒体の中心を通る直線に対して線対称となるように配置されることを特徴とする、請求項5に記載の磁気記録媒体。
【請求項8】
情報を記録するために複数の第1磁性ドットを所定の位置に配置したデータ領域と、
前記第1磁性ドットの位置を特定するために前記第1磁性ドットの面積よりも小さい複数の第2磁性ドットを所定の位置に配置したサーボ領域と
を表面に備える磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体へ磁気情報を記録する又は前記磁気記録媒体の磁気情報を再生するために前記磁気記録媒体の表面に対向するように配置された素子を有する磁気ヘッドと
を備えることを特徴とする磁気記録装置。
【請求項9】
前記素子の長さよりも、周方向に隣接する複数の前記第2磁性ドットの間隙の間隔が短いことを特徴とする請求項8に記載の磁気記録装置。
【請求項10】
前記素子の幅よりも、径方向に隣接する複数の前記第2磁性ドットの間隙の間隔が短いことを特徴とする請求項8に記載の磁気記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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