説明

社交および小売用ホットスポット

【課題】社交および小売用ホットスポットのためのシステム、方法および装置を提供する。
【解決手段】プロセッサと、プロセッサと通信する顧客インターフェースと、顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーン内にいる人の存在を検出するように結合されており、プロセッサと通信するセンサと、プロセッサと通信するメモリとを備える自動販売機にて社交および/または小売用ホットスポットが具現化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
【背景技術】
【0002】
しばしば分散している種々の物理的ロケーションにおいて、自動化されたサービスを提供するのに、一般に自動販売機、キオスク、自動現金支払機(ATM)、Wi−Fi(登録商標)、ホットスポット、ガソリンスタンドおよびその他のターミナルが利用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらデバイスは他の社交および/または小売用の機能を提供するために現在存在するハードウェアを活用していないし、かかるデバイスは、一般に特定の多くのタイプの社交および/または小売用サービスまたは機能を提供するための適当なハードウェアを有していない。
添付図面を検討しながら、次の詳細な説明を参照することにより、本明細書に記載の実施形態およびそれに付随する利点の多くを容易に理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(詳細な説明)
I.はしがき
本出願人は、消費者に対して多数のサービスおよび/または機能のいずれかまたはすべてを提供するための「小売および/または社交用ホットスポット」を提供することは、ある状況では有利となり得ると認識した。小売および社交用ホットスポットは、例えば消費者(および/または一般に公衆)が集い、交流し、種々のタイプの取引などを行う魅力的で、エキサイティングで、機能的なロケーションを提供できる。一部の実施形態では、小売および社交用ホットスポットは、種々の機能、例えば(i)ローカルショッピングアプリケーション、(ii)e−コマースおよび/またはデジタル小売アプリケーション、(iii)娯楽アプリケーション、(iv)ソーシャルネットワーキングアプリケーション、(v)消費者健康アプリケーション、(vi)金融サービスアプリケーション、(vii)情報および/または接続アプリケーション、(viii)通信アプリケーション、(ix)フードサービスアプリケーション、(x)ビルおよび/または作業所アプリケーション、(xi)広告およびメディア・プラットフォーム・アプリケーション、および/または(xii)個人および/またはグループホビーおよび/または収集アプリケーションを提供できる。
かかる小売および社交用ホットスポットは、一部の実施形態において、現在存在するターミナルおよび/または他のデバイスを活用できる。小売および社交用ホットスポットは、例えば自動販売機、ATM、Wi−Fi(登録商標)ホットスポットを含む無線ルータおよび/または他のデバイス、ガソリンおよび/または他の燃料スタンドまたはディスペンサー、キオスク(例えば案内所)、クーポンターミナル、水ディスペンサー、郵便料金メーター、食料品スキャナーおよび/またはディスペンサー、健康チェックアップマシン、コインスター(登録商標)マシン、小切手現金化マシンおよび/または消費者ローンターミナルおよび/またはそれらの任意の組み合わせで具現化できる。
【0005】
一部の実施形態では、プロセッサと、自動販売機の第1の面に配置され、前記プロセッサと通信する第1の顧客インターフェースと、自動販売機の第1の面と異なる第2の面に配置され、プロセッサと通信する第2の顧客インターフェースと、自動販売機の第1の面の前方にいる顧客の存在を検出するよう結合され、プロセッサと通信するセンサと、プロセッサと通信するメモリとを備える自動販売機で社交および/または小売用ホットスポットが具現化される。メモリは、例えば命令を記憶しており、その命令はプロセッサによって実行されると、プロセッサが、第1顧客による第1のインターフェースセッションを含む第1の顧客インターフェースの利用を促進し、センサから受信した情報に基づき、自動販売機の第1の面の前方に第2の顧客がいると判断し、自動販売機の第1の面の前方に第2の顧客がいるとの判断に基づき、第1の顧客の第1のインターフェースセッションを第2の顧客のインターフェースに切り換えるようにさせる。
【0006】
一部の実施形態によれば、プロセッサと、プロセッサと通信する顧客インターフェースと、顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーン内にいる人の存在を検出するように結合されており、プロセッサと通信するセンサと、プロセッサと通信するメモリとを備える自動販売機にて社交および/または小売用ホットスポットが具現化される。メモリは命令を記憶しており、これら命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサが、顧客による第1のインターフェースセッションを含む顧客インターフェースの利用を促進し、センサから受信した情報に基づき、顧客以外の人が顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーンに進入したと判断し、顧客以外の人が顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーンに進入したとの判断に基づき、第1のインターフェースセッションのためにセキュリティを高めるよう選択された態様で第1のインターフェースセッションを変更するようにさせる。
一部の実施形態によれば、コインアクセプターと、コインアクセプターに投入されたコインを識別するように結合されたコイン認識デバイスとを備え、
投入されたコインの識別は、(i)投入されたコインのタイプの識別、および(ii)投入されたコインの鋳造年の識別を含み、更にコイン認識デバイスと通信するプロセッサと、プロセッサと通信する通信デバイスと、プロセッサと通信するメモリとを備える自動販売機にて社交および/または小売用ホットスポットが具現化される。メモリは命令を記憶しており、これら命令がプロセッサによって実行されると、特にプロセッサが、顧客の表示をメモリ内に記憶し、顧客が希望するコインの表示をメモリ内に記憶し、希望するコインの表示は、(i)希望するコインのタイプ、および(ii)希望するコインの鋳造年を備え、更にコイン認識デバイスから受信した投入コイン識別情報に基づき、かつ希望するコインの記憶された表示に基づき、投入されたコインが希望するコインと等しいと判断し、自動販売機において希望するコインを入手できることを表示する電子メッセージを通信デバイスを介して顧客に対して送信するようにさせる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一部の実施形態に係わるシステムのブロック図である。
【図2】一部の実施形態に係わる装置の斜視図である。
【図3A】一部の実施形態に係わる装置の斜視図である。
【図3B】一部の実施形態に係わる装置の斜視図である。
【図4】一部の実施形態に係わる装置の斜視図である。
【図5】一部の実施形態に係わるシステムの図である。
【図6】一部の実施形態に係わる装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
II.用語および定義
次の説明全体にわたり、特に明記しない限り、次の用語は本章に記載した例示的意味を含むことができる。これら用語および説明のための例示的意味は、本明細書および添付した特許請求の範囲の双方における実施形態を記述するために選択された言葉を明確にするために記載したものであり、従ってこれらだけに限定されるものではない。
【0009】
本明細書に記載の一部の実施形態は、「社交および小売用ホットスポット」に関連する。本書で使用するような「社交および小売用ホットスポット」なる用語は、一般に1つ以上の社交および/または小売用アプリケーションを提供する任意のデバイス、ロケーション、ポータル、ターミナルおよび/またはインターフェースを意味し得る。一部の実施形態では、社交および小売用ホットスポットは、現在存在する自動販売機、キオスク、ターミナル、ATMおよび/または1つ以上の社交および/または小売用アプリケーションに対して変更され、および/または適合され、および/またはこれらを提供できるその他のデバイスを含むことができる。
【0010】
本明細書に記載の一部の実施形態は、「制御システム」に関連する。本明細書で使用する「制御システム」なる用語は、一般にハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアおよび/または本明細書に記載の実施形態を実施し、および/または促進するように作動できるマイクロコードの任意の組み合わせを意味し得る。例えば制御システムは、登録された顧客のコイン収集を促進するためのプログラムの命令を実行するプロセッサを含むことができる。一部の実施形態によれば、この制御システムは、単一デバイスおよび/またはコンポーネントを含んでもよいし、任意の実施可能な数のネットワーク化されたデバイスを含んでもよい。
【0011】
本明細書に記載の一部の実施形態は、「ネットワークデバイス」に関連する。本明細書で使用される「ネットワークデバイス」なる用語は、一般にネットワークを通して通信できる任意のデバイスを意味し得る。ネットワークデバイスの例として、パソコン、ワークステーション、サーバー、プリンタ、スキャナー、ファックス、コピー機、PDA、記憶デバイス(例えばディスクドライブ)、ハブ、ルーター、交換機およびモデムもしくは無線電話を挙げることができる。ネットワークデバイスの一部の例として、サーバーまたはコントローラ、カスタマーデバイス、自動販売機、入力デバイス、出力デバイスおよび周辺デバイスを挙げることができるが、これらだけに限定されるものではない。
【0012】
本明細書で使用する「サーバー」なる用語と「コントローラ」なる用語とは、相互に置換可能に使用することができ、これら用語は1つ以上の社交/小売用ホットスポット、1つ以上の第三者のサーバー、1つ以上のリモコン、1つ以上のカスタマーデバイス、1つ以上の周辺デバイスおよび/またはその他のネットワークノードと通信できる任意のデバイスを一般に有することができ、かかる各デバイスとの間での通信を中継できる。コントローラまたはサーバーは、例えば1つ以上のネットワークデバイスおよび/またはコンポーネントを含むことができる。
【0013】
本明細書で使用する「カスタマーデバイス」なる用語と「ユーザーデバイス」なる用語とは、相互に置換可能に使用でき、一般に顧客が所有および/または操作するか、もしくはその他の方法で顧客に関連する任意のデバイスを有することができる。このデバイスは、オンラインおよび/またはオフラインでコンテントにアクセスし、および/またはコンテントを出力できる。カスタマーデバイスは1つ以上のサーバーまたはコントローラ、1つ以上の社交/小売用ホットスポット、1つ以上の第三者のサービスプロバイダのサーバー、1つ以上のユーザーターミナルおよび/または他のネットワークデバイスもしくはノードと通信できる。一部の実施形態では、カスタマーデバイスは、例えばゲームデバイス、PCデバイス、PDAデバイス、ポイントオブセールス(POS)ターミナル、店頭表示(point of display)ターミナル、キオスク、電話、携帯電話、自動現金支払機(ATM)デバイス、ページャーおよび/またはかかるデバイスの組み合わせを含むことができる。一部の実施形態では、カスタマーデバイスは、本明細書に記載のものを含むが、それらに限定されない、任意の実施可能な無線通信ネットワーク、フォーマットおよび/またはプロトコルにより、無線で自動販売機およびリモートデバイス、および/またはコンピュータと通信できる。
【0014】
本明細書に記載の一部の実施形態は、「入力デバイス」に関連する。本明細書で使用する「入力デバイス」なる用語は、入力信号を受信し、または入力信号を処理するのに使用される任意のデバイスを一般に意味し得る。入力デバイスは、別のデバイス(例えば賭けゲームデバイス)と通信してもよいし、および/または別のデバイスの一部でもよい。入力デバイスの一つの例として、ボタン、キー、1つ以上のソフトキーおよび/または可変ファンクション入力デバイス、バーコードスキャナー、磁気ストライプリーダー、コンピュータキーボード、ポインティングデバイス(例えばコンピュータマウス、タッチパッドおよび/またはトラックボール)、ポイントオブセール(POS)ターミナルキーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォン、赤外線センサ、ソニックレンジャー、コンピュータポート、ビデオカメラ、動き検出器、加速度計、温度計、デジタルカメラ、ネットワークカード、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、全地球測位システム(GPS)受信機、無線周波数識別(RFID)受信機、RF受信機、圧力センサおよび重量計または質量バランスを挙げることができるが、これらだけに限定されない。
【0015】
本明細書に記載の一部の実施形態は、「入力デバイス」に関連する。本明細書で使用する「出力デバイス」なる用語は、情報を出力するのに使用されるデバイスを一般に意味し得る。出力デバイスは、別のデバイスと通信してもよいし、および/または別のデバイスの一部でもよい。出力デバイスの一部の例として、陰極線管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン、発光ダイオード(LED)スクリーン、プリンタ、オーディオスピーカー(またはその他のサウンドもしくはノイズ発生デバイス)、赤外線(IR)送信機、RF送信機、振動デバイス、嗅気発生器および/またはデータポートを挙げることができるが、これらだけに限定されない。
【0016】
一部のデバイスは、入力デバイス兼出力デバイスとして機能し、および/または作動できると理解すべきである。例えばタッチセンサディスプレイデバイス(または「タッチスクリーン」)は、ディスプレイスクリーンを通して圧力および/または静電表示を受信することによって入力信号を受信し、かつ同じディスプレイスクリーンを通してグラフィック、テキストおよび/またはその他のデータのような出力信号も提供できる。
【0017】
本明細書の一部の実施形態は、「通信」に関連する。本明細書で使用する「通信」なる用語は、あるエンティティにより提供され、送信され、受信され、および/または他の方法で処理され、および/または2人以上の人、2つ以上のデバイスおよび/または他のエンティティの間で共用もしくは交換される任意の情報、データおよび/または信号を意味し得る。通信は1つ以上のデバイスの外部にあってもよいし、内部(例えばデバイスおよび/またはコンポーネントの内部)にあってもよいし、有線、無線、連続的および/または間欠的でもよい。通信は、例えば情報および/またはデータの送信、受信、中継、処理および/またはその他のやり取りのうちの1つ以上と関連し得る。かかる通信のために利用し得る一部のすべてではない可能な通信ネットワークとして、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、電話回線(例えば公衆交換電話ネットワーク(PSTN))、ケーブル回線、ラジオチャンネル、光通信回線および/または衛星通信リンクを挙げることができる。かかる通信を促進し、および/または実行するのに、イーサネット(登録商標)(すなわちIEEE802.3)、インターネットワークパケット交換(IPX)、サービス広告プロトコル(SAP)、非同期転送プロトコル(ATP)、ブルートゥース(登録商標)および/または送信制御プロトコル(TCP)/インターネットプロトコル(IP)を含むが、これらに限定されない種々の通信プロトコルを利用できる。現在既知であるか、または実行可能であるか、または将来知られるか実行可能となる種々の方法のうちのいずれかで、プライバシーを守り、不正を防止するよう、通信を暗号化してもよい。
【0018】
互いに通信状態にあるデバイスは、互いに連続的に送信し合う必要はない。むしろ逆に、かかるデバイスは必要に応じて互いに送信するだけでよく、実際には大半の時間でデータの交換を回避することができる。例えばインターネットを通して別のデバイスと通信状態にあるデバイスは、何週間かの間に一度しか、別のデバイスへデータを送らないようなこともある。
【0019】
本明細書で使用する「情報」なる用語と、「データ」なる用語とは、相互に交換可能に使用でき、これら用語は任意のデータ、テキスト、音声、ビデオ、画像、メッセージ、ビット、パケット、パルス、トーン、波形および/または他のタイプもしくはコンフィギュレーションの信号および/または情報を意味し得る。情報は、例えばインターネット・エンジニアリング・タスクフォース(IETF)、ネットワーク作業グループ、S.デーリング外(1995年12月)によって発行された「インターネット・プトロコル・バージョン6(IPv6)仕様」によって定められたIPバージョン6(IPv6)規格に従って送信される情報パケットでもよいし、このような情報パケットを含んでもよい。一部の実施形態によれば、現在既知であるか、または実行可能であるか、もしくは将来知られ、または実行可能となる任意の方法にしたがって情報を圧縮、暗号化および/または他の方法でパッケージ化もしくは操作することができる。
【0020】
更に、本明細書に記載の一部の実施形態は、「表示」に関連する。本明細書で使用する「表示」なる用語は、サブジェクト、アイテム、エンティティ、および/または他のオブジェクト、および/またはアイデアを表示するか、またはこれらに関連する任意のインデックスおよび/または他の情報を意味するのに使用できる。本明細書で使用する「〜を表示する情報」および「インデックス」なるフレーズは、関連するエンティティ、サブジェクトまたはオブジェクトを示し、記述し、および/または他の方法で関連する任意の情報を意味するのに使用できる。情報のインデックスとして、例えばコード、リファレンス、リンク、信号、識別子および/またはそれらの任意の組み合わせ、および/または情報に関連する他の任意の情報表示を挙げることができる。一部の実施形態では、情報のインデックス(または情報を示すインデックス)は、情報自体および/またはその情報の任意の部分またはコンポーネントでもよいし、もしくはこれらを含むことができる。一部の実施形態では、ある表示は、リクエスト、要請(solicitation)、ブロードキャスト、および/または他の任意の形態の情報収集および/または普及を含むことができる。
【0021】
本明細書で使用する「結合された」なる用語は、現在知られているか、または実行可能であるか、将来知られるか、または実行可能となる任意のタイプまたはコンフィギュレーションの結合を一般に意味し得る。結合とは、例えば通信可能な状態に結合され、機械的に結合され、電気的に結合され、および/または磁気的に結合された2つ以上のオブジェクト、デバイスおよび/またはコンポーネントを表現できる。「通信可能な状態に結合された」なる用語は、2つ以上のオブジェクト、デバイス、コンポーネントまたは部分、要素もしくはそれらの組み合わせを通信可能な状態にする任意のタイプまたはコンフィギュレーションの結合を一般に意味する。機械的、電気的および磁気的な通信とは、かかる通信可能な状態の例である。「機械的に結合された」なる用語は、2つ以上のオブジェクト、デバイス、コンポーネントまたは部分、要素もしくはそれらの組み合わせの間の任意の物理的な結合、接着、取り付け、および/または他の形態の物理的な接触を一般に意味する。「電気的に結合された」なる用語は、電気的な信号、パルスまたは電流が1つ以上のオブジェクトの間を通過でき、よってオブジェクトが互いに電気的に通信できるように、1つ以上のオブジェクト、デバイス、コンポーネントまたは部分、要素またはそれらの組み合わせが電気的に接触している状態を示す。「磁気的に結合された」なる用語は、1つ以上のオブジェクト、デバイス、コンポーネントまたは部分、要素またはそれらの組み合わせが1つ以上の関連する磁界内にあることを示す。これらオブジェクトは、これらが物理的に取り付け、または機械的に結合されていなくても、電気的および/または磁気的に結合し得る。例えばオブジェクトは種々の無線形態の通信を通して電気的に通信したり、または物理的な接触または隣接しなくても、(少なくとも一部が)磁界内に存在し得る。
【0022】
III.システム
まず図1を参照すると、ここには一部の実施形態に係わるシステム100のブロック図が示されている。本明細書に説明する種々のシステムは、記述する実施形態を説明するために使用するように図示されたものであるが、実施形態を限定するものではない。一部の実施形態の範囲から逸脱することなく、本明細書に説明するシステムの別のタイプ、レイアウト、数量およびコンフィギュレーションを利用できる。
【0023】
システム100には、2つの社交/小売用ホットスポット110a、110nが示されているが、一部の実施形態の範囲から逸脱することなく、これよりも少ないか、またはこれよりも多い数の社交/小売用ホットスポット110が含まれてもよい。同様に、これら社交/小売用ホットスポット110a〜nは、コントローラ150、小売デバイス160、サービスプロバイダデバイス170およびカスタマーデバイス、例えばホームコンピュータおよび/またはポータブル計算デバイス)180と通信状態にあるか、および/またはこれらと結合状態にあるように示されているが、これよりも少ないかまたは多いかかるデバイス150、160、170、180が社交/小売用ホットスポット110a〜nのいずれかまたはすべてと通信状態および/または結合状態にあってもよい。
【0024】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポット110a〜nは、インターネットおよび/またはネットワーク190を介して種々のデバイス、例えばデバイス150、160、170、180と通信状態および/または結合状態となり得る。社交/小売用ホットスポット110a〜nは、例えばポータルおよび/またはアクセスポイントとして機能でき、消費者はこれらポータルおよび/またはアクセスポイントを介して種々のサービスおよび/または小売プロバイダとインターフェースし、社交/小売用ホットスポット110a〜nが提供するアプリケーションを促進できる。
【0025】
顧客は、(例えばインターネットサービスプロバイダ(ISP)デバイスを含むことができるサービスプロバイダデバイス170を介して)eメールにアクセスし、(例えばオンラインバンキングデバイスを含むことができるサービスプロバイダデバイス170を介して)オンラインバンキング取引および/または問い合わせを行い、(例えば2つ以上の社交/小売用ホットスポット110a〜nの間および/または社交/小売用ホットスポット110a〜nとカスタマーデバイス180との間でインターネットサービスプロバイダ(ISP)デバイスを含むことができるサービスプロバイダデバイス170を介して)友人、家族、仲間とのビデオおよび/またはオーディオ会議および/またはビジネスコンタクトを行い、スナックおよび/またはドリンクを購入し、および/または趣味および/または収集活動を管理および/またはこれらを強化することができる。
【0026】
IV.装置
図2を参照する。ここには一部の実施形態に係わる装置210の斜視図が示されている。これら一部の実施形態では、装置210は図1の社交/小売用ホットスポット110a〜nのいずれかと、コンフィギュレーションおよび/または機能性の点で類似している。図2に示されるように、例えば装置210は、従来の自動販売機に類似した数個のコンポーネントを収納する自動販売機のキャビネット212を含むことができる。装置210は、例えば製品貯蔵およびディスペンサーデバイス/エリア216(例えば製品貯蔵/ディスプレイエリア216aおよび/または製品ディスペンサー機構216b)および/または支払い受領および/または発行デバイス218(例えば紙幣および/またはコインの有効性判断器および/またはディスペンサー)を含むことができる(および/またはキャビネット212がこれらを収納してもよいし、および/またはキャビネット212がこれらに結合されていてもよい)。一部の実施形態では、支払い受領および/または発行デバイス218は、1つ以上のプリンタおよび/または磁気インクプリンタを含むことができる。一部の実施形態では、受領および/または発行デバイス218は、コイン(および/または貨幣)識別デバイス(図2には明瞭には示されず)を含むことができ、および/またはこの識別デバイスに結合されていてもよく、この識別デバイスは(i)装置210が受領したコイン/貨幣のタイプ(例えば1セントコイン、10セントコイン、25セントコイン、スーザン B.アンソニー ドルコイン、一連の大統領のドルコイン、1ドル札および/または5ドル札);(ii)コイン/通貨の鋳造/印刷年(例えば2005年または1954年に鋳造/打ち出しされたコイン、および/または1982年のシリーズ印刷からのドル札);(iii)コイン/通貨のミント識別マーク(例えばDはコインがデンバーのCOミントで打ち出しされたことを示す);(iv)コイン/通貨の質(例えば明瞭さ、引っ掻き傷の大きさ、着色/変色、腐食、破れまたは引き裂きの程度、消去できないマーク/汚れ、および/または曲げ、折り目および/または紙幣の張り);および/または(v)他の任意のマーク、テキスト、フィギュア、刻印、オブジェクトおよび/または関係の有り得るアイテム(例えばコイン/紙幣上の画像が適正な配置で刻印/印刷されているか、および/または、例えば潜在的に価値の高い、はみ出し、ミスプリントおよび/またはミス鋳造されたコイン/貨幣を判定するような、存在すると考えられるような特定のテキストが見られるかどうか)のうちの1つ以上を識別できる。
【0027】
装置210は、上記の他に、または上記とは異なり、1つ以上の入力デバイス220(例えば動き検出器220aおよび/またはカメラ220b)、および/または1つ以上の出力デバイス222(例えば主ディスプレイデバイス222aおよび/または副ディスプレイデバイス222b)を含むことができる。一部の実施形態によれば、主ディスプレイデバイス222aおよび/または副ディスプレイデバイス222bの機能を決定するのに、動き検出器220aを利用できる。例えば動き検出器220aが、装置210にアクセスするために行列して待っている別の消費者がいることを検出するまで、一人の消費者が、非小売および/または非購入指向の取引(例えばeメールのチェック)をするために主ディスプレイデバイス222aを利用することが認められる。行列が検出された場合、装置210を使った最初の消費者のインターフェースセクションは、副ディスプレイデバイス222bに切り換えられ、待っている消費者が装置210にアクセスすることを可能にできる。一部の実施形態では、ディスプレイデバイス222a、222bのいずれかに近くに別の消費者がいることが検出された場合、最初のユーザーがそのときに行っている操作を保護するため、プライバシーおよび/またはセキュリティ機能をスタートさせてもよい。これらプライバシーおよび/またはセキュリティ機能は、最初の消費者が行っている取引のタイプに応じて、および/または別の消費者の検出された距離に応じて、および/または検出された他の消費者の人数に応じて、規模および/または作用を大きくしてもよい。例えば検出される別の消費者の人数が多くなればなるほど、装置210によるセキュリティおよび/またはプライバシーへの介入度を大きくする。同様に、最初のユーザーが利用しているディスプレイデバイス222a、222bに別の消費者が接近すればするほど、セキュリティも厳しくする。
【0028】
アプリケーション、例えば消費者識別証明および/または二方向のビデオ会議を容易にするため、一般にカメラ220bを利用できる。上記に加え、または上記の他に、顧客の識別、顧客の検出、および/または装置210および/またはその装置の種々のディスプレイデバイス222a、222bの近くにいる顧客の検出および/またはカウントを容易にするために、カメラ220bを利用できる。一部の実施形態では、装置210の近くにいる種々の消費者がとる行動および/または位置の潜在的なセキュリティのリスクを解析するためのプログラムへ画像データを提供するのに、カメラ220bを利用してもよい。行列内の最初の顧客の後方に立っている2番目の顧客に対しては、一般にセキュリティ対策は保証できないが、主の顧客が装置210の端末を使用しているときの写真および/またはビデオを副の顧客が撮っていることを検出するのにカメラ220bを利用するというとき、セキュリティ対策を実行することになる。
【0029】
一部の実施形態では、主ディスプレイデバイス222aを所定の機能(例えばローカルに貯蔵されている製品および/または他の小売アプリケーションを販売すること)を専用とし、他方、副ディスプレイデバイス222bを、他のすべての利用可能なアプリケーション(例えばeメールのチェック、ビデオ会議など)専用とすることができる。一部の実施形態では、装置210(例えば社交/小売用ホットスポット)が提供するアプリケーションとインターフェースするために、主ディスプレイデバイス222aを利用してもよい。この主ディスプレイデバイス222aは、例えば利用できるサービスのメニューを提供し、および/またはこれに加え、またはその代わりに装置210が統合されている任意のホストデバイス(例えば図2の場合のような自動販売機)に固有の機能を消費者が活用できるようにしてもよい。一部の実施形態によれば、装置210の主のまたは第1の側面または表面に、主ディスプレイデバイス222aを配置し、および/または位置させ、もしくはここに結合させてもよい。例えば図2に示されるように、主ディスプレイデバイス222aは通常、装置/自動販売機210の正面と見なされる部分に位置するかまたは結合される。
【0030】
一部の実施形態では、上記の他に、または上記の代わりに、副ディスプレイデバイス222bを利用し、社交/小売用ホットスポットアプリケーションとインターフェースさせることができる。一部の実施形態によれば、副ディスプレイデバイス222bの方を主ディスプレイデバイス222aよりも大きくすることができ、従って副ディスプレイデバイスの方が所定のアプリケーション(例えば図2に示されるようなビデオ会議)に対して、より有効となる。一部の実施形態によれば、図2に示されるように、装置210の副のまたは第2の側面または表面(例えば図2に示されるように、通常、装置/自動販売機210の1つの側面と考えられている部分)に、副ディスプレイデバイス222bを配置し、および/または位置させ、または結合させることができる。一部の実施形態では、装置210の正面と反対の面に、より小型のディスプレイデバイス222a、222bを組み込むことができる。
【0031】
一部の実施形態では、装置210に結合されたアーム(図示せず)にディスプレイデバイス222a、222bの一方または双方を取り付け、よってアームを異なる配向の間でスイングし、ディスプレイデバイス222a、222bの一方または双方の位置を変えるようにできる。ディスプレイデバイス222a、222bの1つ以上を、装置210の正面から装置210の側面に位置決めし直すことができるように、例えばアームを取り付けてもよい。一部の実施形態では、アームを副ディスプレイデバイス222bに結合し、アームが装置の正面でデフォルト配向/位置を有し、副ディスプレイデバイス222bが主ディスプレイデバイス222aをブロックし、および/または実質的にカバーするようにしてもよい。主ディスプレイデバイス222aをブロック/カバーしないように(例えば主ディスプレイデバイス222aおよび/または装置210の側面に隣接するよう)、アームおよび結合された副ディスプレイデバイス222bを位置決めし直し、二人以上の消費者または顧客が装置210を利用したい場合(および/または二人以上の消費者または顧客が、例えば動きセンサ220aおよび/またはカメラ220bによって検出された場合)、ディスプレイデバイス222a、222bの双方を(例えば別々の顧客用インターフェースセッションに対して)同時に利用できるようになる。かかる構造では、アームおよび/または他の移動可能なデバイス(例えばスライドもしくはトラックなど)に結合されたディスプレイデバイス222a、222bは、主、第1、および/またはデフォルト位置にあるときには、主ディスプレイデバイス222aと見なすことができ、副、第2、および/または別個の位置に再位置決めされたときには副ディスプレイデバイス222bと見なすことができることは、明らかとなろう。
【0032】
一般に、社交および小売用ホットスポット(例えば装置210)は、複数の社交および/または小売用アプリケーションを容易にするように作動できる広範な種々のハードウェアコンポーネントを含むことができる。一部の実施形態では、異なる社交および小売用ホットスポットは、現在望ましく、および/または実行可能であり、もしくは将来望ましくなるか、および/または実行可能となるような別のハードウェアコンポーネントを含むことができる。例えば図2には、2つのタイプの入力デバイス220a、220bおよび2つの出力デバイス222a、222bしか示されていないが、少なくとも一部の実施形態の範囲および意図から逸脱することなく、装置210に上記よりも少ない数または上記よりも多い数の任意のかかるデバイスおよび/または異なるタイプもしくはコンフィギュレーションの、もしくは追加的タイプもしくはコンフィギュレーションのデバイスを結合できると理解すべきである。
【0033】
社交および小売用ホットスポットが含むことのできるハードウェアコンポーネントのいくつかは、次のものを含むことができるが、これらだけに限定されない。すなわち(i)1つ以上の生体認証デバイス(例えば指紋、親指の指紋、掌紋、音声および/または音声パターン認識、顔認識、瞳および/または網膜認識および/または指の静脈スキャニング装置);(ii)1つ以上のカメラ(静止およびビデオ)−例えばカメラ220b;(iii)1つ以上のプリントデバイス(インク、レーザーおよび/または磁気インクまたは他のプリンタ)−例えば支払い発行デバイス218によって表示されるようなデバイス;(iv)1つ以上のディスプレイデバイス(例えば主ディスプレイデバイスおよび副ディスプレイデバイス、異なるサイズの複数のディスプレイデバイス、1つ以上の画像プロジェクタ、タッチスクリーンデバイスおよび/または1つ以上のディスプレイおよび/またはバーチャルディスプレイを内蔵するメガネ、帽子および/またはヘルメットもしくはバイザーのようなウェアラブルディスプレイデバイス)、例えば主ディスプレイデバイス222aおよび/または副ディスプレイデバイス222b;(v)1つ以上の健康スクリーニングまたはチェックアップデバイス(例えば血圧モニタ、コレステロールスキャナ、体脂肪計および/または体重計またはマスバランス);(vi)1つ以上の通信デバイス(例えば電話ハンドセットおよび/またはダイヤルパッド、ルーター、モデムおよび/またはビデオ会議または通話ターミナル);(vii)1つ以上の通貨の受領および/またはディスペンサーデバイス;(viii)1つ以上の動きおよび/または他のセンサ(例えば温度センサ、湿度センサ、水分センサおよび/またはノイズセンサ)−例えば動きセンサ220a;(ix)1つ以上の入力デバイス(例えばマイクロフォン、スピーカー、スタイラスおよび/またはキーボードおよび/またはキーパッド−物理的および/または仮想/投影);および/または(x)コイン識別デバイス(例えば顧客のコイン/通貨収集活動を促進するために有益な、コイン、通貨のタイプ、日にち、条件および/または他の特徴を識別できるデバイス)を含むが、これらに限定されない。
【0034】
V.アプリケーション
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットを通して利用できるものは、次のものを含むことができるが、これらだけに限定されない。
A.ローカルショッピングアプリケーション(例えば統合されたローカルグローサリーストアのバーコードの付いたクーポンおよびプロモーション、モールおよびローカルショッピング、調査プログラム−20の質問に対する回答;回答に基づき、クーポンを入手する(例えば個人用)
B.eコマースおよびデジタル小売アプリケーション(物理的世界にリンクされたeコマース、ワンタッチ支払いによるオンラインオーダー、商品、電子機器、最後のわずかな過剰在庫および特別品、旅行の取り扱い、オンラインショッピング、低価格サーチエンジン、オークション;他の場所で行われた購入およびポイント制に対する、リンクされた自動報賞システム−継続報賞、個人用クーポン発行)
C.娯楽アプリケーション(例えばビデオのダウンロード、新作映画クリップ、予告編、リリース版、スポーツ、ニュース、くじ、ゲーム、上位者スコアボードによる技能の競争ゲーム、トーナメントおよびファンタジースポーツリーグ、ブログ)
D.ソーシャルネットワーキングアプリケーション(例えばYouTube(登録商標)クリップ、ユーザーポストクリップ、交換クリップ、e−メール、テキストメッセージ、デーティング、「わたしはそこにいた」メッセージ)
E.消費者健康アプリケーション(例えば緊急でない質問に関する医師/看護師への「革新健康」トーク)
F.金融サービスアプリケーション(例えばユーザーの別のオンライン口座による統合された生体認証口座アクセス、内蔵された継続報賞システムによるアフィニティクレジットカード、オンラインによる保険の見積もり、住宅ローン、ホームエクイティローン、小切手および預金口座へのアクセス、現金の支払い、小切手のモーゲージバランス、電話料金の期限がきたことを電話会社が知らせることを許可するサービス、匿名の現金支払い、世界中どこへでも送金するウェスタンユニオン(登録商標)のサービス、安全な認証された取引、ATMサービス、バンキングサービス、小切手の支払いの現金化サービス、支払い小切手の印刷、個人小切手の印刷、マネーオーダーの印刷)
G.情報/通信サービス(例えば地域のレストランの照会、映画館−チケットの購入およびプリント、地域の娯楽ファインダー、ウェブ/インターネットアクセス、eメールアクセス、ウェブサーチ、無料印刷された使用法またはeメールを通した使用法、テキストメッセージ、通信アクセス−電話、ビデオフォン、テレビ会議、統合されたモバイル取引−携帯電話、スカイプ(登録商標)、およびVOIP長距離通話による支払い)
H.フードサービスアプリケーション(スナックおよび飲料販売、ギフトカード、バルク購入、新製品の紹介および発表、試食および製品サンプリング、プリントクーポン、バックエンドピックパック収入管理システム)
I.ビルおよび作業場アプリケーション(例えば作業場電子掲示ボード、ヒューマンリソースインセンティブ、認識、無料製品、現金、作業場サービス−深夜残業ボーナス、被雇用者報賞、問題のレポート)
J.広告およびメディア・プラットフォーム・アプリケーション(例えば24時間ストリーミングニュース、スポーツ、娯楽、健康ニュース、放送クオリティプログラミング、インタラクティブなネットワーク−テキストメッセージング、eメールキャプチャ、および
K.趣味および/または収集アプリケーション(例えばコイン/通貨収集の促進、レシピの共有および/または投稿など)
【0035】
VI.プロセス
一部の実施形態に関連する方法、手順および/またはプロセスを参照して、以下、種々の実施形態について説明する。本明細書に記載する方法、手順および/またはプロセスは、図1のシステムおよび/または本明細書に記載の多数のコンポーネントおよび/またはデバイスのいずれかにより(例えば図1の社交/小売用ホットスポット110a〜nおよび/または図2の社交/小売用ホットスポット210により)一般に実行できる。一部の実施形態の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法を実行するのに、上記に加え、または上記の代わりに、他のコンフィギュレーションのシステムおよびデバイスも利用できる。本明細書に記載の手順は、必ずしも動作に対する固定された順序を意味するものではなく、実施例は実現可能な任意の順序も実行できる。本明細書に記載の方法のいずれも、ハードウェア、(マイクロコードを含む)ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせによって実行できる。例えば記憶メディアはその上に命令を記憶することができ、この命令はマシンによって実行されると、その結果、本明細書に記載の実施形態のいずれかに従って作動する。
【0036】
一部の実施形態は、社交/小売用ホットスポットとインターフェースし、および/またはインターフェースすることを望む消費者、ユーザーおよび/またはその他の人を識別するステップを含む。ユーザーを識別するステップは多数の方法で行うことができる。一部の実施形態では、本明細書に記載するような1つ以上の生体認証デバイスを通して行うことができる。かかる実施形態では、ユーザーを識別するステップは、(例えば生体認証センサまたはスキャナーから)ユーザーの生体認証情報を収集し、および/またはその他の方法で測定し、および/または例えばユーザーの社交/小売用ホットスポットの口座と第2システム上のユーザーの口座(例えば銀行口座、給料の口座、eメールアドレス、携帯電話番号、州の識別システム、例えば運転免許証の番号および生年月日、クレジットカード)とを照合することにより、キオスクに対するユーザーの口座または第2システムでのユーザーの口座に基づき、(例えば生体認証情報とローカルおよび/またはリモートデータベースに記憶されている情報とを比較することにより、)かかる生体認証情報を証明することを含むことができる。一部の実施形態によれば、ユーザーのアイデンティティの識別および/または証明時に、ユーザーに対して1つ以上の利点を提供できる。このことは、例えば提供すべきかかる利点を認可することを含むことができる。
【0037】
本明細書で使用する「利点」なる用語は、現在知られているか、または実行可能となっているか、もしくは将来知られ、または実行可能となる任意のタイプの利点も一般に含むことができる。一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポットの機能のホストとなっているデバイスによって提供される製品またはサービスを含む「ホストの利点」と見なすことができる。社交/小売用ホットスポットが、例えばATMを含み、および/またはATM内で具現化されている場合、ホストの利点は、通貨の支払いまたはその他の金融口座の取引を含むことになる。他方、「ポータルの利点」は、「ホスト」デバイスからは一般に利用できない製品またはサービスを含む。「ホスト」が例えばATMである場合、ユーザーによるeメールのチェックは、ポータルの利点(例えば社交/小売用ホットスポットの機能が存在しない場合には、ATMが一般に可能にできないようなもの)となる。
【0038】
社交/小売用ホットスポットが別のデバイスで具現化されず、および/または別のデバイスに結合されていない(例えば社交/小売用ホットスポットが自ら充足するデバイスおよび/または別個のスタンドアローンデバイスを含む)実施形態では、提供されるすべての利点を「ポータルの利点」と見なすことができる。
【0039】
社交/小売用ホットスポットが提供する生体認証デバイスを設けるいくつかの長所として、(i)ユーザーは家庭のコンピュータ/携帯電話のために自らの生体認証デバイスを購入しなくてもよいこと;(ii)消費者が家庭で使用するために生体認証デバイスを1台購入した場合よりも、より良好な品質の生体認証デバイスを実現できること、すなわち、より良好なセキュリティが得られること;(iii)別の方法で収入が得られ、このことは生体認証センサおよびその他のセンサの設置コストの支払いに役立ち、このようなセンサは、収入がない場合には、専用のために設置する場合、極めて高価となること;および(iv)ターミナルは、公共的エリアに位置していることが多いので、破壊を防止するよう、十分良好にメンテナンスすることが可能であること、を挙げることができる。
【0040】
一部の実施形態では、キオスク/自動販売機の内部にストックされており、販売のために利用できる製品の3D画像をディスプレイするのに(図2の副ディスプレイデバイス222bのような)大型スクリーンを使用できる。これによって、例えばより多数の製品をストックできる奥行きの深い自動販売機を設けることができ、および/または第1自動販売機の後方に第2自動販売機を設置した、リンクされた自動販売機を設けることもできる。この大型スクリーンは、PureDepth(TM)(このPureDepthはカリフォルニア州レッドウッドショアに本社がある)からのマルチレイヤーディスプレイとすることができる。一部の実施形態では、この正面の大型スクリーンを使って内部の製品(暑い日の冷たいコーラのコマーシャル)の広告を改善できる。
【0041】
上記大型スクリーンに加え、または上記大型スクリーンの代わりに、正面スクリーンまたは側面のスクリーンを使って顧客に補助的サービスを提供できる。この補助的サービス(例えば「ポータルの利点」)の例として次のことを挙げることができるが、これらだけに限定されない。すなわちインターネットアクセス(例えば道案内、eメールを読むこと、映画チケットを探すこと、ディナーの予約);プレミアムメディアアクセス(例えば音楽を聴くこと、ビデオクリップまたは映画を観ること);通信サービス(例えばテレビ電話、テレビ会議);金融サービス(例えばバンキング、送金、投資情報、小切手の現金化);健康サービス(例えば血圧、BMI、水分補給率);職業紹介サービス(例えば申し込み書のフォームおよび雇用情報を更新し、これらにアクセスできる、給料、採用人数);ソーシャルネットワーキング(例えばFacebook(登録商標)、Myspace(登録商標)、会社のイントラネット);および/またはコレクターサービス(例えばポータルの在庫をコインコレクターに通知すること)を挙げることができる。
【0042】
一部の実施形態では、正面スクリーンが大型であるか、または良好な画質(例えばより明るいか、良好なカラーであるか、3Dディスプレイなど)である場合、社交/小売用ホットスポットの正面スクリーン(例えば図2の主ディスプレイデバイス222a)を使用することによって顧客は開始できる。その理由は、顧客には正面スクリーンに補助的サービスの広告が表示されており、および/またはより良好な周辺機器(例えば3Dメガネ、サラウンドサウンドスピーカー)がスクリーンと連動しているからである。しかしながら、一人の顧客が社交/小売用ホットスポットの正面スクリーンを独り占めにしている場合、これによって他の顧客が社交/小売用ホットスポットを使用することが阻害され得る(例えば社交/小売用ホットスポットが1台の自動販売機を含む場合は、他の顧客がスナックまたは飲料を購入するためにその自動販売機を使用したいことがあり、および/または社交/小売用ホットスポットが1台のクーポンターミナルを備えている場合には、他の顧客がクーポンを取得したいことがあり、または社交/小売用ホットスポットが1台のATMを備える場合は、他の顧客はお金を引き出したいことがある)。
【0043】
一部の実施形態では、別の顧客が社交/小売用ホットスポットを使用したがっている状況を判断および/または検出することができる。社交/小売用ホットスポットのセンサは、(例えばビデオカメラ、IRセンサ、動き検出器などにより)大型スクリーンをそのときに見ているユーザーの後方で、社交/小売用ホットスポットの使用したがっている別の人がいることを検出できる。例えば図3Aおよび図3Bには、自動販売機の一例310が示されている。一部の実施形態では、この自動販売機310は図1の社交/小売用ホットスポット110a〜nおよび/または図2の装置210とコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてもよい。この自動販売機310は、例えば製品貯蔵および/またはディスペンサーデバイス316(例えば製品貯蔵エリア316aおよび/または製品分配エリア316b)を収納しているかおよび/またはそうでなければこれに結合しているキャビネットまたはケーシング312と、支払い処理デバイス318と、入力デバイス320(例えば動き検出器320a、第1カメラ320b−1および/または第2カメラ320b−2)および/または出力デバイス322(主ディスプレイデバイス322aおよび/または副ディスプレイデバイス322b)とを含むことができる。この自動販売機310のコンポーネント312、316a〜b、318、320a〜b、322a〜bのいずれかまたはすべては、本明細書に説明する同様な名称および/または番号のついたデバイスとコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてもよい。
【0044】
一部の実施形態では、自動販売機310により、(および/または動き検出器320aおよび/または第1カメラ320b−1により、)最初の顧客を検出できる。動き検出器320aは、例えば図3Aの第1位置340に立っている最初の顧客を検出できる。一部の実施形態では、主ディスプレイデバイス322aを通して最初の顧客がインターフェースセッションを実行中/インターフェースセッションに参加中の場合、第1位置に最初の顧客がいると想定できる。これに加え、またはこの代わりに、動き検出器320aは、自動販売機310上の所定位置に図示されているが、別の位置および/またはコンフィギュレーションとすることが適当である場合もあると理解すべきである。一実施形態では、例えば動き検出器320aは、第1位置340にいる最初の顧客を検出するように位置する感圧マットおよび/またはセンサを含むことができる。図3Aに示されるように、最初の顧客は、例えば自分のeメールをチェックすることにより、主ディスプレイデバイス322aを通して第1インターフェースセッションを開始および/または実行できる。
【0045】
一部の実施形態では、例えば主ディスプレイデバイス322aを通して自動販売機310で分配される製品を注文し、および/または選択するだけである場合、特に最初の顧客が既に自動販売機310から製品を購入済みであるとき、および/または最初のインターフェースセッションによって最初の顧客が非購入取引を行っているときには、最初の顧客の後方に行列が生じるのを防止することが望ましい。上記に加え、または上記の代わりに、最初の顧客の第1インターフェースセッションを副ディスプレイデバイス322bに切り換えることが望ましい場合がある。従って、一部の実施形態によれば、第1の顧客を副ディスプレイ/スクリーン322bに移すかどうかを判断する場合がある。
【0046】
例えば、図3Bの待機位置342にて2番目の顧客が検出された場合、最初の顧客を副ディスプレイデバイス322bへ容易におよび/または適当に移すことができるかどうかを判断できる(例えばアルゴリズムが現在の主スクリーン322bのユーザーの活動を判断する;ユーザーの活動を(短い時間)中断できる場合、ユーザーを副スクリーン322bに移し、ユーザーの活動が中断できない場合、検出された待機中のユーザーが副スクリーン322bを使用するように待機中のユーザーに促し、ユーザーの活動が一般的な個人的な性質である場合、別の操作をする)。最初のユーザーを副ディスプレイデバイス322bに移さなければならないと判断された場合、例えば主スクリーン322aにメッセージを表示し、オーディオメッセージを起動し、待機ユーザーに対して副スクリーン322bが存在することを示す絵のサインを表示し、および/または副スクリーン322bを点滅させることにより、最初の顧客に対して促しをすることができる。このように、例えば最初の顧客が図3Bの支所の位置340aから第2の位置340bに移り、(図示するように)自分のeメールを読み続けることにより、副ディスプレイ322bを通して第1インターフェースセッションを続けることができる。これによって2番目の顧客は、待機位置342から第1位置340aへ移ることができる(よって2番目の顧客は、主ディスプレイ322aを通して自動販売機とインターフェースすることができる)。最初の顧客のあるスクリーンから別のスクリーンへの切り換えは、より小さい主ディスプレイ322aから、より大型の副ディスプレイ322bへの切り換えを参照して説明したが、この反対の切り換え方法も可能である。一部の実施形態では、例えば主ディスプレイ322aは、例えばより大型のスクリーンを含むことができ、および/またはこの主ディスプレイ322aは自動販売機310の側面に位置していてもよい。更に、ディスプレイ322a、322bのうちの少なくとも1つが移動自在となっている(例えば再位置決めアームまたはデバイスに結合されている)実施形態では、この切り換えは、主ディスプレイ322aを再位置決めすることを最初の顧客に命令するステップ、および/または(副ディスプレイ322bとなるように)(例えばモータにより)主ディスプレイ322aを自動的に再位置決めするステップを含むことができる。本明細書の他の場所で説明するように、ディスプレイ322a、322bは、一般に出力デバイス322として説明されているが、これらディスプレイ322a、322bがタッチスクリーンディスプレイを含む場合には、これらディスプレイ322a、322bは、入力デバイス320としても機能し得る。
【0047】
上記に加え、または上記の代わりに、社交/小売用ホットスポットは、多数のユーザーおよびそれらの予想される使用回数により、システムの使用を検出することもできる。あるユーザーがあるアイテムを購入している場合、予想される使用時間は短いが、別のユーザーがインターネットのインターフェースを使用している場合には、予想される使用時間は、長くなる。その場合、社交/小売用ホットスポットは、例えばどのスクリーンが最初に利用できる可能性が高いかを表示し、予想される待機時間を待機中のユーザーに通知し、キオスクに接近中の新しいユーザーが検出されたときには、無料または収入の少ない活動を、側面のより小さいスクリーンに移したり、および/またはそのユーザーのアイデンティティを検出することができる。
【0048】
一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポット(例えば図3Aおよび図3Bの自動販売機310)をユーザーが操作できる時間に関して、制限を課すことができる。例えば大型スクリーンの使用時間に関する制限、大型または小型のスクリーンを使用する時間の制限、時刻に基づく制限(例えば午後4時〜午前8時は10分間)、および/または使用量に基づく制限(例えば1ギガバイトのデータ転送)、各ユーザーが1日あたり補助サービスを利用できる回数の制限、ユーザーのアイデンティティ(例えば顧客の履歴)に基づいて決定され得る制限、ゴールドレベルの顧客は、10分間、社交/小売用ホットスポットでインターネットアクセスを利用できるが、プラチナレベルの顧客は20分間しかインターネットのアクセスを利用できないという制限、および/またはすべてのスクリーンが使用中であり、複数の待機ユーザーがいるときに、儲けの少ない活動の長さを短縮できるという制限を課すことができる。
【0049】
一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポットのどのスクリーンもプライバシー機能を有することができる。このプライバシー機能の例として、ビュー角を制限するためのスクリーンガード、すなわち顧客は、特殊なメガネを着用しなければならないが、メガネを着用していない他の人は、スクリーンを容易には見ることができないようにする機能、および/またはそのときのユーザーの後方で、例えば歩いている他の人がいるかどうかを判断するのにセンサ(例えばカメラ、動きセンサ)を使用する機能を挙げることができるが、これら機能だけに限定されない。例えば図4を参照すると、ここにはホットスポットの一例410が示されている。一部の実施形態では、このホットスポット410は、図1の社交/小売用ホットスポット110a〜n、図2の装置210および/または図3Aおよび図3Bの自動販売機310とコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてよい。このホットスポット410は、例えばカメラ420および/またはインターフェーススクリーン422を含むことができ、これらのいずれかまたは双方は本明細書に説明した同様な名称および/または番号の付いたデバイスとコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてよい。
【0050】
一部の実施形態では、顧客は(例えばホットスポット410とインターフェースするためにインターフェーススクリーンを利用できるよう)図4に示されるロケーション440に立っていてもよいし、および/または位置していてもよい。このホットスポット410は、顧客のロケーション440の近くの1つ以上のゾーン444内に別の人がいるかどうかを識別するように構成できる。カメラ420は、ビジュアルデータをプログラムに提供し、プログラムは(i)顧客のロケーション440の近くに別の人がいるかどうか、および/または(ii)1つ以上のゾーン444のうちのどこに、検出された人がいるのかを分析する。かかる目的のために、上記に加え、または上記の代わりに、動きセンサおよび/または圧力センサのような他のセンサも利用できる。
【0051】
一部の実施形態では、(例えばカメラ420により、および/またはホットスポット410と通信する別のデバイスにより)別の人が検出された場合、ユーザーに対し、警告メッセージ446を出力し、および/または他の人がスクリーンを見ることを防止するよう、スクリーン422を無効化(または部分的に無効化)することができる(顧客がウェブブラウジングしたり、eメールを読んだり、医療もしくは金融の情報を得るために社交/小売用ホットスポット410を使用する場合、これに類似するプライバシー機能が役立つことになる)。一部の実施形態によれば、ホットスポット410は、例えば他の人が1つ以上のゾーン444のうちのどこで検出されたかに基づき、ある階層のプライバシー機能を実行できる。例えば単なる例を挙げるとすれば、図4は第1ゾーン444a、第2ゾーン444b、第3ゾーン444cおよび第4ゾーン444dを示すが、他の人がこれらのゾーンのどこにいるかを判断できるようにホットスポット410にプログラムを組み込むことができる。
【0052】
例えば第4ゾーン444dで別の人が検出された場合、インターフェーススクリーン422に警告メッセージ446を表示できる。一部の実施形態では、このことは、第1レベルのセキュリティおよび/またはプライバシー保護と見なすことができる。第3ゾーン444cで別の人が検出された場合(または別の人が第4ゾーン444dから第3ゾーン444cに移動したと検出された場合)、ホットスポット410は第2レベルのセキュリティおよび/またはプライバシーを実行できる(例えばインターフェーススクリーン422を通して顧客に情報を表示するのに使用されるフォントのテキストサイズを縮小することができる)。第2ゾーン444bで別の人が検出された場合(または別の人が第3ゾーン444cから第2ゾーン444bに移動したと検出された場合)、ホットスポット410は第3レベルのセキュリティおよび/またはプライバシーを実行できる(例えば顧客の体が別の人の視線を遮りやすいよう、インターフェーススクリーン422を介して表示される情報を戦略的に移動および/または構成できる)。第1ゾーン444aで別の人が検出された場合(または別の人が第2ゾーン444bから第1ゾーン444aに移動したと検出された場合)、ホットスポット410は第4および/または最高レベルのセキュリティおよび/またはプライバシーを実行できる(例えばインターフェーススクリーン422を一時的に無効化し、および/または顧客のインターフェースセッションを、例えばホットスポット410の別の側面にあるより小さい副スクリーンに切り換えることができる)。
【0053】
図4に示されたゾーン444a〜dの数、サイズおよび形状は、単なる例であると理解すべきである。ホットスポット410のインターフェーススクリーン422のセキュリティ/プライバシー機能を実行するのに、図示されているゾーンの数よりも少ないかまたは多い数のゾーン444を利用できる。図解を容易にするために、図4のゾーン444は、検出された別の人のおおまかな足の位置を示すように図示されていると、更に理解すべきである。実際にゾーン444は、上記に加え、または上記の代わりに、第3次元で垂直方向に定義することもできる。顧客の周囲を越える動きを動きセンサ(図4には明瞭に示されず)が検出してもよい。例えば別の人の足がどこに位置しているかには特に関係なく、顧客の肩越しに見ている別の人を検出するようにもできる。一部の実施形態では、例えば顧客および/または別の人を検出するのに、感圧マットを利用する場合、かかる人がどこに立っているかによってのみ、いずれかまたはすべてのゾーン444を定義してもよい。
【0054】
VII.コイン収集アプリケーション
一部の実施形態によれば、顧客の趣味、例えばコイン収集を社交/小売用ホットスポットが促進できる。例えば図5に示されるように、ここには一部の実施形態にかかわるシステムが示されている。一部の実施形態では、このシステムは、自動販売機510と、顧客のデータベース534と、コイン在庫データベース536と、コイン548と、eメール582を受信するようになっている顧客のデバイス580とを備える。自動販売機は次の実施形態によれば、図1の社交/小売用ホットスポット110a〜n、図2の装置210、図3Aおよび図3Bの自動販売機310および/または図4のホットスポット410とコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてよい。顧客のデバイス580の一部の実施形態によれば、図1の顧客のデバイス180とコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてよい。
【0055】
一部の実施形態では、顧客、特に自動販売機510に登録されており、および/または登録されていない場合には自動販売機510が識別できる顧客は、顧客がどんなコインを収集したがっているかに関する情報を自動販売機510および/または自動販売機510に関連するデバイス(例えばウェブサイト、サーバーおよび/またはコントローラ−例えば図1のコントローラ150)に提供できる。顧客のデータベース534は、例えば図5に示されるように、顧客のための識別子、顧客のためのeメールアドレス(および/または他のコンタクトもしくは識別情報)、顧客が希望する1つ以上のコイン(または他の通貨)の表示(例えば希望するコイン/通貨のリスト)および/または希望するコイン/通貨が自動販売機510の在庫としてあるかどうかに関する表示を記憶できる。
【0056】
コイン在庫データベース536は、例えば図5に示されるように、自動販売機510内に保管(または潜在的に保管)されている各コイン/通貨に対する識別子、および/または保管されているコイン/通貨のタイプ、特定のコイン/通貨および/またはコイン/通貨のタイプが現在自動販売機510に在庫としてあるかどうかに関する表示、自動販売機510の在庫となっているコイン/通貨の数量の表示、1つ以上の単位のコイン/通貨が(例えば特定タイプのコイン/通貨を望む顧客により)予約されているかの表示、および/または適用できる場合にはその予約の識別子を記憶できる。
【0057】
例を挙げると、図5の顧客データベース534内の番号「99276」によって識別される顧客は、サンフランシスコにおいて鋳造されたスーザン B.アンソニーのドルコインを望んでおり、かかる希望の表示を(例えば自動販売機510に関連するウェブサイトを通し、自動販売機510および/またはこの自動販売機に関連するデバイスへ提供できる。この顧客は一部の実施形態によれば、自動販売機510が顧客の希望するコインを取得した場合、顧客「99276」だけに所望するコイン(またはその少なくとも1単位)を分配するよう、希望されるコインを予約しておく。一実施形態では、顧客は(例えば加入料金および/または継続料金の支払い、または所望するコイン/通貨アイテムを探すために自動販売機のもとに行ったときに)予約サービスに対し、および/または自動販売機510を通して提供されるコイン収集管理サービスに対する支払いを行わなければならない。
【0058】
(例えば自動販売機510における顧客の取引を通し)自動販売機510のストック時または自動販売機510に投入された新しいコインの受領時のいずれかにおいて、自動販売機510はコイン在庫データベース536を更新し、自動販売機510の現在の在庫を表すことができる。この自動販売機510は次に、例えば図5でAと表示された矢印が示すように、顧客「99276」および顧客「3887901」が望むコインが在庫として存在すると判断できる。次に自動販売機510は、図5内でBと表示された矢印が示すように、このコインは顧客「99276」によって予約されていると判断できる。一部の実施形態によれば、自動販売機510およびそれに関連するデバイス(例えばコントローラまたはサーバー)は、自動販売機510で所望するコインを入手できることを顧客「99276」に通知できる。例えば図5におけるCのラベルの付いた矢印が示すように、顧客のデータベース534から顧客のeメールアドレスを検索し、このアドレスを使って顧客のデバイス580にeメール582を送ることができる。携帯電話を含む顧客のデバイス580が示されているが、顧客のデバイスは、(i)メールボックス、(ii)無線電話、(iii)ぺージャー、(iv)パソコン、(v)ラップトップコンピュータ、(vi)ゲームコンソールおよび/または(vii)任意のタイプの、またはコンフィギュレーションの形態、無線および/またはモバイル通信デバイスを含むが、これらに限定されない任意のタイプのデバイスおよび/または顧客に関連する電子デバイスを含むことができる。
【0059】
図5に示されるように、eメール582は、自動販売機510で希望するコインを入手できることを表示できる。複数の自動販売機が共にネットワーク化されている(例えばコントローラによって管理されている)場合に、eメール(および/またはその他の通知用通信)は、特定の自動販売機の識別子および/または自動販売機510のロケーションの表示を示すこともできる。eメール582は、上記に加え、または上記の代わりに、自動販売機510に対する指示、例えば顧客の現在のロケーション(および/または顧客のデバイス580の現在のロケーション)に基づき、オンザフライの指示を含むようにしてもよい。このeメール582は、上記に加え、または上記の代わりに、顧客が所望するコインをどのように入手できるかを記述する情報も提供できる。例えば一部の実施形態では、顧客はコインを得るための金額を支払わなければならないようにしたり、自動販売機510から、ある物品を購入するか、および/または特定の物品を購入(例えば自動販売機510が貯蔵している食品および/または飲料製品の購入)しなければならないようにしたり、および/または自動販売機510にあるコードを入力しなければならないようにしてもよい。一部の実施形態では、例えば自動販売機がバーコードスキャナ(図示せず)を含む場合、eメール582(および/またはその他の通知用通信)は、所望するコインを示すバーコードの表示を含むことができる。
【0060】
次に、図5でDと表示された矢印が示すように、顧客は自動販売機510とインターフェースし、顧客に分配される1つのユニット(このユニットは、図示する例のように在庫中の唯一のユニットでもよい)の希望するコイン548を入手する。顧客は(例えば親指の指紋リーダー(明瞭には示されず)を通して)生体認証データおよび/または自動販売機510が顧客を識別し得るその他の情報を提供できる。(支払いのための、または支払いのためでない)希望するコイン584の前の予約が、顧客用のコイン548を保障している場合、顧客の識別子に希望するコイン548のユニットを自動的に分配してもよい。一部の実施形態では、顧客は(例えばeメール582を通して受信した)コイン買い受けコードを入力し、(例えば顧客のデバイス580のディスプレイスクリーンを通し、および/またはeメール582を通して受信した)希望するコイン584を識別するバーコードの表示を示し、および/または自動販売機を通して提供された製品在庫のアイテムを購入するための取引を完了しなければならない(例えば顧客は希望するコイン548を受け取るために満たさなければならない「いずれかのドリンク」または「いずれかのMars(登録商標)キャンディ」を購入し、適当な購入に対する支払いおよび/または選択をすると、顧客に対してコイン548が分配される)。
【0061】
図5に示されるデータベース534、536は、単なる例にすぎないと理解すべきである。これよりも少ないか、または多いデータベース、データテーブル、ファイル、マトリックスおよび/または他のデータの記憶装置を利用してもよい。上記に加え、または上記の代わりに、一部の実施形態の範囲から逸脱することなく、現在の望ましいか、または将来望ましくなる任意の数または任意のタイプのフィールドも利用できる。
【0062】
VIII.ハードウェア
次に、図6を参照すると、ここには一部の実施形態にかかわる社交/小売用ホットスポット610の一例のブロック図が示されている。この社交/小売用ホットスポット610は、図1の社交/小売用ホットスポット110a〜n、図2の装置210、図3Aおよび図3Bの自動販売機310、図4のホットスポット410および/または図5の自動販売機510とコンフィギュレーションおよび/または機能が類似していてもよい。この社交/小売用ホットスポット610は、例えば1つ以上のプロセッサ614を収納するケーシング612と、在庫およびディスペンサーデバイス616と、支払い処理デバイス618と、入力デバイス620(例えば動き検出器620aおよび/またはカメラ620b)と、出力デバイス622(例えば主ディスプレイ622aまたは副ディスプレイ622b)と、通信デバイス624と、コイン識別デバイス626および/またはデータ記憶デバイス630とを含むことができる。一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポット610は、本明細書に記載した実施形態に従い、プロセスを実行し、および/または促進するように構成できる。社交/小売用ホットスポット610は、顧客のコイン/通貨収集を管理し、および/または促進し、社交/小売用ホットスポット610に近い検出された人の特徴に基づき、階層的セキュリティおよび/またはプライバシープロトコルを実施し、および/または提供されている出力デバイス622の間でユーザーを切り換えることにより、サービスを待つ待ち行列を少なくし、および/またはサービスを強化するように利用できる。
【0063】
A.ケーシング/キャビネット
一部の実施形態では、(1)(例えば外部パネルおよび内部棚用の)業務用グレードの16ゲージスチール、(2)(例えば製品ディスプレイウィンドー用の)透明材料、例えばガラスまたはプレキシグラス、(3)(例えば防水断熱用)ゴム、(4)プラスチックおよび/または(5)アルミを含むが、これらに限定されない適当な材料から適当なケース612および/またはキャビネットを製造できる。
【0064】
市販されている多くのケーシング612は、種々の実施形態に従って作動できる。例えば自動販売機(および特にスナック販売機)の実施形態では、適当なケーシング612として、ミネソタ州セントポールのオートマティックプロダクツインターナショナル社によって製造されている「129スナックショップ」を挙げることができる。このスナックショップは1829mm(72インチ(72”))の高さで立っており、988mm(38+7/8インチ(38 7/8”))の幅であり、889mm(35インチ(35”))の奥行きとなっている。他の適当なスナックマシンのケーシング112として、オートマティックプロダクツ社のアラカルト(登録商標)マシン、およびコネティカット州スタンフォードのクレインマーチャンダイジングシステムズ/クレイン社のGPLスナックベンダーモデル#159を挙げることができる。
【0065】
飲料自動販売機の実施形態では、サウスカロライナ州ウィリストンのディクシーナルコ社から市販されているケーシング612を利用できる。この飲料自動販売機のケーシング212は、顧客が販売用の在庫を見ることができるようになっている透明なフロントパネル(例えばガラス)を特徴とする「クーラー」または「ガラスフロント」スタイルのフロントパネルを含むことができる。これとは異なり、この飲料自動販売機のケーシング212は、(例えばかかるデバイスが自動販売機を含む場合の)社交/小売用ホットスポット610の運転について、商業的に関心のある製品メーカーのロゴを広告するのに一般的に使用される装飾的フロントパネルを特徴とする「バブルフロント」スタイルのフロントパネルを含むことができる。
【0066】
クレイン社から市販されているような、スナックと飲料の自動販売機の実施形態を含むような別の実施形態も可能である。当業者では、自動販売機のケーシング612および/またはキャビネットの適性に関する更なる詳細は周知であるので、本明細書ではこれ以上説明する必要はないであろう。
【0067】
B.プロセッサ/コントローラ
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポット610は、プロセッサ414を含むことができ、このプロセッサ414は、現在知られているか、または将来知られる任意のタイプ、品質および/またはコンフィギュレーションのプロセッサでもよいし、またはこのようなプロセッサを含むことができる。このプロセッサ414として、例えばインテル(登録商標)IXP2800ネットワークプロセッサまたはインテル(登録商標)E7501チップセットに結合されたインテル(登録商標)XEON(TM)プロセッサを挙げることができる。一部の実施形態では、このプロセッサ214は、マルチ相互接続プロセッサ、マイクロプロセッサ、および/またはマイクロエンジンを含むことができる。一部の実施形態によれば、プロセッサ414は、1つ以上のクロックまたはタイマー(明瞭には示されていない)および通信デバイス624を含むか、これらに結合でき、一部の実施形態によれば、プロセッサ414は通信デバイス624を通して他のデバイス、例えば1つ以上の周辺デバイス、1つ以上のサーバーおよび/または1つ以上のユーザーデバイス(例えば図1のカスタマーデバイス180)と通信できる。この通信デバイス624は、例えば現在知られているか実行できるか、もしくは将来知られるか実行できる任意のタイプまたはコンフィギュレーションの通信ポート、テーブル、モデルおよび/または信号トランシーバを含むことができる。
【0068】
一部の実施形態では、上記に加え、または上記の代わりにプロセッサ614は、社交/小売用ホットスポット610の任意の数の他のコンポーネント、例えば在庫およびディスペンサー機構616、支払い機構618、入力デバイス620、出力デバイス622、コイン識別デバイス626および/またはデータ記憶デバイス630と通信でき、および/またはこれらに結合できる。
【0069】
C.在庫の保管およびディスペンサーデバイス
一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポット610は、在庫保管およびディスペンサーデバイス616を含むことができる。この在庫保管およびディスペンサーデバイス616は、社交/小売用ホットスポット610を通して入手できる製品またはサービスの保管および/または分配を容易にし、および/またはこれらに関連する任意の数および/またはコンフィギュレーションのデバイスおよび/またはコンポーネントを含むことができる。自動販売機の実施形態に従って構成された社交/小売用ホットスポット610の製品在庫保管および製品分配機能は、例えば(i)ドライブモータ、(ii)金属棚、(iii)製品送りシステム(例えばシュート、製品トレイおよび/または製品トレイドア)、(iv)デュアルスパイラル(例えばダブル螺旋)アイテムディスペンサーロッド、(v)コンバーチブルな(例えば伸長可能な)棚、および/または(vi)冷凍ユニットのうちの1つ以上を含むことができる。オートマティックプロダクツ社によって製造された「モデル129のスナックショップ」のケーシング612を使用する実施形態では、30の製品列および185〜522の一般に販売されるスナック製品の在庫容量を可能にする、3つの取り外し自在な棚を使用できる。
【0070】
飲料自動販売機の実施形態に従って構成された社交/小売用ホットスポット610の在庫保管および分配機能は、(i)金属および/またはプラスチック棚、(ii)製品ディスペンサーアクチュエータ/モータ、(iii)製品送りシュートおよび/または(iv)冷凍ユニットを含む従来の1つ以上のコンポーネントを含むことができる。
【0071】
多くのタイプの飲料およびスナック自動販売機では、オペレータはコラム状に直線状に配置された同じ製品の数ユニットを一般にストックし、コマンド時にここのユニットを分配できるようにしている。2つ以上のコラムに同じ製品をストックすることもできる。同様に、同じコラムに2つ以上の製品をストックすることもできる。社交/小売用ホットスポット610を通して1つ以上のサービスを利用できる場合、在庫保管およびディスペンサーデバイス616は、記憶、送信、(例えば暗号化および暗号解読を含む)符号化または復号化、および/またはかかるサービスのその他の処理、ルーティングまたは電子的な送り、または現金回収に関連するデバイスまたはコンポーネントを含むことができる。
【0072】
当技術では自動販売機の在庫保管およびディスペンサーデバイス616に関する更なる詳細は、周知であるので、本明細書ではこれ以上詳細に説明する必要はない。
【0073】
D.支払い処理デバイス
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポット610は、支払い処理デバイス618を含むことができる。この支払い処理デバイス618は、一部の実施形態によれば、コイン受け入れ器(アクセプタ)、紙幣有効性判断器、カードリーダー(例えば磁気ストライプリーダー)および/または釣銭ディスペンサーを含む、釣銭を分配するための任意の数および/または構成のデバイス、および/またはコンポーネントを含むことができる。
【0074】
一部の実施形態では、磁気ストライプカードリーダーでは、例えばクレジットカードまたはデビットカードの磁気ストライプ上のデータを読み出すことができ、従来のPOSクレジットカード処理機器と連動し、従来の取引認証ネットワークを通して、カードに基づく購入の有効性を判断できる。ペンシルベニア州ウェインのUSAテクノロジー社(TM)から適当なカードに基づく取引処理システムおよび方法を入手できる。一部の実施形態では、コイン受け入れ器、紙幣有効性判断器および/または釣銭ディスペンサーは、通貨保管装置(図示しないホッパー)と通信し、および/またはこの装置に結合でき、従来のデバイス、例えばペンシルベニア州ウェストチェスターのマース社(TM)によって販売されているモデルAE−2400、MC5000、TRC200またはコインコ社(TM)のモデル9300−Lを含むことができる。
【0075】
コイン受け入れ器および/または紙幣有効性判断器は、通貨保管装置によって保管されている通貨を受け入れ、有効性を判断できる。更に、紙幣有効判断器またはコイン受け入れ器は、「コインチューブモニタ手段」を発明の名称とする米国特許第4,587,984号を参照して説明されるように、保管されている通貨をモニタし、保管されている通貨の運用総量を維持でき、前記米国特許の支払いおよびコインに関係する特徴を、本明細書で参考例として援用する。一部の実施形態によれば、釣銭ディスペンサーは、適切である場合(例えば顧客用に予約されたコインをその顧客が収集する場合)、顧客に対するコインの戻しを起動する。かかる装置は当技術で知られているようなマルチドロップバス(MDB)および/またはマイクロメック周辺機能を特徴とし得る。
【0076】
別の実施形態では、顧客のデバイス(例えば図示しない携帯電話、図1の顧客デバイス180)から直接または間接的に、(例えば通信デバイス624を介し)無線デバイスの通信ネットワークを通して支払い認証および/または製品選択コマンドを受信するようにできる。かかる実施形態では、支払い処理デバイス618は、かかる信号を受信し、送信し、および/または処理するためのプロセッサ614に作動的に接続された携帯電話を含むことができる。携帯電話を通して自動販売機の製品に対する選択および支払いを可能にするシステムおよび方法は、USAテクノロジー社(TM)によって提供されている。更に、かかる実施形態では、顧客の携帯電話が本明細書の別の場所で説明するように、入力デバイス620および/または出力デバイス622として働くことができる。
【0077】
当技術分野では、自動販売機の支払い処理デバイス618に関する更なる細部は周知であるので、本明細書ではこれ以上詳細に説明する必要はないであろう。
【0078】
E.入力および出力デバイス
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポット610は、入力デバイス620および/または出力デバイス622を含むことができる。一部の実施形態では、入力デバイス620は、(i)製品および/またはオファー選択(例えばコイン収集(希望リスト))を示す顧客、(ii)社交/小売用ホットスポット610のストック中またはメンテナンス中のオペレータ(またはそのエージェント)および/または(iii)第三者からの入力を受信するように作動できる。また、出力デバイス622も、製品および/またはオファー情報(例えば加入および/またはパッケージ取り扱い情報および/またはプロモーション)を顧客、オペレータおよび/または第三者に出力するように構成できる。
【0079】
種々の実施形態によれば、入力デバイス620と出力デバイス622との多くの組み合わせを使用できる。一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポット610は、2つ以上の入力デバイス620を含むことができる。例えば社交/小売用ホットスポット610は、動き検出器620a、カメラ620bおよび/または顧客の入力を受信するための外部入力デバイス620およびオペレータの入力を受信するための内部入力デバイス620(いずれの入力デバイスも別個には示されていない)を含むことができる。一部の実施形態では、入力デバイス620は、オペレータと顧客の双方(および/または第三者)からの入力データを受信する二重の機能を奏することができる。同様に、社交/小売用ホットスポット610は、2つ以上の出力デバイス622、(例えば主ディスプレイ622a、副ディスプレイ622b、および/またはLCDスクリーンおよびいくつかのLEDデバイス)を含むことができる。(本明細書の他の場所で説明する)タッチスクリーンを特徴とするような一部の実施形態では、単一デバイスおよび/または単一タイプのデバイスにより、入力デバイス620と出力デバイス622の双方の機能を提供できる。
【0080】
入力デバイス620の多くを想到できる。従って、入力デバイス620は、例えば次のもののうちの1つ以上を含むことができる。すなわち(i)プログラマブルマスターメニュー(登録商標)キーパッドのような、自動販売機へ入力を提供するための一組のアルファベット/数字キー(アルファニューメリックキー)、(ii)選択ダイアル、(iii)それぞれのセットのアイテムディスペンサーに関連する一組のボタン、(iv)動きセンサ、(v)バーコードリーダー(例えば1次元または2次元のバーコードリーダー)、(vi)音声認識モジュール、(vii)デュアルトーンマルチ周波数受信機/デコーダ、(viii)無線デバイス(例えばセルラー受信機、無線周波数受信機、赤外線受信機、無線アクセスポイントまたは無線ルータ、その他の無線デバイス)、(ix)スマートカードリーダー、(x)磁気ストライプリーダー、(xi)生体認証識別装置(例えば虹彩スキャナー、網膜スキャナー、親指指紋リーダーなど)、(xii)顧客のデバイスおよび/または(xiii)知られ得るか、または実行できるか、もしくは将来知られるか、実行可能となる、他の任意のタイプの、またはコンフィギュレーションの入力デバイス620のうちの1つ以上を含むことができる。
【0081】
一部の実施形態では、入力デバイス620は、バーコード、例えばユーザーの携帯電話、PDA、ブラックベリー(登録商標)、ビジネスフォン、ブラックベリー(登録商標)のハンドヘルドまたはその他のハンドヘルドデバイスのスクリーンまたはモニタに表示されるバーコードをスキャンできる光学リーダー(例えば2次元バーコードスキャナー)を含むことができる。かかる技術を使用するあるシステム、すなわちCモード(登録商標)サービスがコカコーラ(登録商標)社と日本のNTTdocomo(TM)社との間のパートナーシップによって既に開発されている。一部の実施形態によれば、この入力デバイス620は、指紋(および/または親指の指紋)リーダー、例えば富士通(登録商標)社のMBF200スキャナーを含むことができ、このスキャナーは台湾・台北市のタコマテクノロジー社および日本・東京の富士通マイクロエレクトロニクスアメリカ社によって製造されている。富士通のMBF200は、2.54cm(1インチ)当たり500ドットの解像度(500dpi)、12.8×15mm(0.5”×0.6”)の画像捕捉面積および60×40×15mm(2.4”×1.6”×0.6”)のユニットサイズを提供している。この富士通のMBF200は、USBインターフェースのような実行可能なインターフェースを通して自動販売機のプロセッサ214と通信できる。リナックス(登録商標)に基づくオペレーティングシステムを通して、自動販売機のプロセッサ214に命令が出されるような実施形態では、この富士通のMBF200が望ましい。富士通のMBF200を特徴とする実施形態では、指紋照合ソフトウェアを使用できる。指紋照合ソフトウェアの例として、例えばリトアニア・ヴィルニウスのニューロテクノロジヤ社からの、VeriFinger(TM)4.2を挙げることができる。
【0082】
一部の実施形態では、入力デバイス620として使用するための適当な指紋リーダーとして、フロリダ州メルボルンのAuthen Tec(登録商標)からのAF−S2FingerLoc(TM)を挙げることができる。このAF−S2FingerLoc(TM)は、1インチ当たり250ドットの解像度(250dpi)、13×13mm(0.51”×0.51”)の画像捕捉面積、および24×24×3.5mm(0.94”×0.94”×0.14”)のユニットサイズを提供する。このAF−S2FingerLoc(TM)は、USBインターフェースのような実行可能なインターフェースを通してプロセッサ614と通信できる。このAF−S2FingerLoc(TM)は、マイクロソフト(登録商標)のウィンドウズ(登録商標)に基づくオペレーティングシステムを通してプロセッサ614に命令するようになっている実施形態で望ましい。AF−S2FingerLoc(TM)を特徴とする実施形態では、指紋照合ソフトウェアを利用できる。指紋照合ソフトウェアの例として、例えばリトアニア・ヴィルニウスのニューロテクノロジヤ社からの、VeriFinger(TM)4.2を挙げることができる。
【0083】
同様に、多くのタイプの出力デバイス622も想到できる。例えば出力デバイス622は、LCDスクリーンまたはデバイスを含むことができる。上記の代わりに、または上記に加え、出力デバイス622は、1つ以上のLEDディスプレイまたはデバイス(例えば在庫製品の各列にほぼ関連する自動販売機の棚の上に設けられたいくつかのアルファベット/数字対応(アルファニューメリック)のマルチカラーまたは単一カラーのLEDディスプレイ)を含むことができる。
【0084】
一実施形態では、(ボルトまたはその他の取り付けハードウェアにより)社交/小売用ホットスポット610の上部にLEDディスプレイスクリーンが取り付けられ、このディスプレイスクリーンは、見込みのある顧客にオファーおよびその他のメッセージ(例えば製品の広告、例えばパッケージの取り扱いおよび/または加入のオファーまたはプロモーション)を伝えるのに使用される。698.5mm(約27.5インチ)の長さ、107.95mm(4.25インチ)の高さ、および44.5mm(約1.75インチ)の奥行きを有するアルミケース内に、かかる実施形態のための適当なLEDディスプレイスクリーンを収納できる。かかるディスプレイスクリーンは、約13のアルファベット/数字および/またはグラフィックキャラクターを示すことができるディスプレイ面積を有することができる。更に、かかるLEDディスプレイスクリーンは、プロセッサ614と通信するためのシリアルコンピュータインターフェース、例えばRJ45/RS232コネクタを含むことができる。更に、かかるLEDディスプレイは現在および将来のプロモーションに関するいくつかのカラー(例えば赤、黄、緑、黒)のテキストおよびグラフィックを出力できる。
【0085】
更に一部の実施形態では、出力デバイス622はプリンタを備えることができる。一実施形態では、0.15mm以下(約100分の1インチ以下)の厚さのカードストックペーパーにプリントするようなプリンタ(例えばエプソンEU−T400シリーズのキオスクプリンタ)を構成できる。更にプリンタは、種々のタイプのペーパーに(例えば9ポイントから24ポイントまでの)種々のフォントサイズで種々のアルファベット/数字およびグラフィック記号をサーマルラインプリントすることができる。更に、かかるプリンタはRS232/IEEE12834および/または双方向のパラレル接続を介し、プロセッサ614と通信できる。かかるプリンタは、種々の実行可能なサイズ、例えば約4キロバイト(4KB)のデータバッファを含むことができる。一部の実施形態では、プリンタは(例えばバウチャーを印刷することにより)顧客にコードおよび/または識別子を出力し、および/または社交/小売用ホットスポット610により販売される製品に取り付ける印刷ステッカー、ラベルおよび/またはその他の表示を印刷できる。上記に加え、または上記の代わりに、(例えば社交/小売用ホットスポット610内の棚にある製品を、オペレータが充填する際に、および/または製品を分配する際に)出力デバイス622は、社交/小売用ホットスポット610の1つ以上の製品にアクセスコードの表示を取り付けたり、および/または印刷するよう作動するデバイス、例えばホッパープリントまたは結合機構も含むことができる。一部の実施形態によれば、上記に加え、または上記の代わりに、出力デバイス622は、顧客に、音による情報を出力するオーディオモジュール、例えばオーディオスピーカーも含むことができる。
【0086】
説明するように、一部の実施形態では、入力デバイス620の機能と出力デバイス622の機能の双方を実行するように、タッチ感応センサを使用できる。種々の実施形態に従って使用するための市販されている適当なタッチスクリーンは、カリフォルニア州フレモントのEloTouchSystems社によって製造されており、このスクリーンとして、例えばElo社のAccuTouchシリーズのタッチスクリーンが製造されている。かかるタッチスクリーンは、(i)ぎらつき防止仕上げ材がコーティングされた第1の(例えば最も外側の)硬質表面スクリーン層、(ii)透明な導電性コーティング材がコーティングされた第2スクリーン層および/または(iii)均一な導電性コーティングを有するガラス基板を含む第3スクリーン層を含むことができる。更に、かかるタッチスクリーンは、所定の位置の精度内の入力、例えば±2mm(100分の8インチ)未満の誤差の標準偏差内の入力を検出するように構成できる。かかるタッチスクリーンの感度の分解能は、13インチのタッチスクリーンにおいて、1平方センチ当たり15500タッチポイント(1平方インチ当たり10万タッチポイント)より多くすることができる。かかるタッチスクリーンに対し、タッチスクリーンを通してプロセッサ614への入力信号をトリガーするのに必要なタッチ起動力は、一般に57〜113g(約2〜4オンス)とすることができる。更に種々の実施形態に従って使用するためのタッチスクリーンは、環境ストレス、例えば水、湿度、化学薬品、静電エネルギーなどに耐えることができる。当技術分野では、タッチスクリーンの上記およびそれ以外の作動上の詳細(例えばドライブ電流、信号電流、容量、開回路抵抗および閉回路抵抗)は周知であるので、本明細書ではこれ以上説明する必要はないであろう。
【0087】
一部の実施形態では、ラップトップコンピュータまたは携帯電話のような顧客のデバイス(例えば図1の顧客のデバイス180)との間でデータを送受信するように構成された無線デバイスを通して、社交/小売用ホットスポット610の入力および/または出力機能を促進できる。一部の実施形態では、かかる無線デバイスは、顧客のデバイスからの信号を検出するセンサを含むことができる。かかる信号として、無線周波数信号および/またはIR信号を含むことができるが、これら信号だけに限定されない。従って、1つ以上の実施形態では、無線入力デバイス620として、2.4GHzで送信する802.11b規格および802.11g規格、または5GHzで送信する802.11a規格を含むIEEE802.11規格に従って作動するように構成されたWAPまたはルーターを含むことができる。かかる無線入力デバイス620は、一部の実施形態では干渉を低減し、および/またはセキュリティを高めるよう、無線周波数の間を周波数ホッピングする能力を有することができる。上記に加え、または上記とは異なり、送信のセキュリティを高めるために、暗号化技術も利用できる。カリフォルニア州コンプトンのBelkin(TM)社およびカリフォルニア州サンノゼのCisco(TM)システムズ社から適当なWAPを入手できる。本明細書で説明したように、通信リンクを確立するのに一部の実施形態では、無線入力デバイス620を使用できる。
【0088】
更に一部の実施形態では、出力デバイス622は、顧客に音による情報を出力するオーディオモジュール、例えばオーディオスピーカーを含むことができる。これらスピーカーとして、従来のスピーカーおよび/または最新のハイパーソニックスピーカーを含むことができる。出力デバイス622として、例えば音の焦点が合焦される位置にいない人を煩わせないようにしながら、特定のロケーションまたは顧客だけに音を選択的に合焦できる、単一方向および/またはハイパーソニックスピーカーを挙げることができる。かかるスピーカーの説明に関しては、http://www.popsci.com/popsci/science/article/0,12543,351353,00.htmlで見ることができる、スザンヌ・カントラ・クリシュナーによる記事、「ハイパーソニックサウンドを聴いた。このサウンドはすべてを変える」、ポピュラーサイエンス誌を参照されたい。この記事の単一方向および/またはハイパーソニックスピーカーの原理および説明を、本明細書で参考例として援用する。
【0089】
一部の実施形態では、出力デバイス622は、テレビのゲームショーであるWheel of Fortune(TM)またはThe Price is Right(TM)を特徴とするゲームに類似するような回転「賞のホイール」、ルーレットホイール、機械式スロットマシンリール、または同様なもののようなゲームテーマを有する物理的デバイスを含むことができる。かかるホイールは、種々の情報を顧客に伝えることができる。例えばこのホイールは回転し、賞の受給権を示すアイコンの上でストップする。自動販売機に対し、Wheel of Fortune(TM)ゲームショーのホイールの一般的な外観をした物理的ホイールを取り付けることができる。
【0090】
ホイールに加え、またはホイールの代わりに、社交/小売用ホットスポット610に取り付けられ、このホットスポットと通信する周辺デバイスとなっている別の出力デバイス622が、ゲームに関連する情報を伝えてもよい。かかる出力デバイス622を利用することにより、社交/小売用ホットスポット610に対し、ゲームをテーマにしたプロモーションを利用するための別個のデバイスを後付けすることができる。(例えば内部のロケーションへのドアの通路が低くなっているような)所定の状況では、取り外し可能な周辺デバイスを使用することが重要となり得る。その理由は、運搬中に、かかるサテライトデバイスを取り外すことができ、社交/小売用ホットスポット610を使用する位置に移動したときに、サテライトデバイスを取り付けできるからである。同じように、天井の高さがこの周辺機器の他の設置を妨げる場合、かかる周辺デバイスを側面に取り付けてもよい。更に、別個のデバイスを使用することは、このデバイスが2つ以上の社交/小売用ホットスポット610と通信し、多数の社交/小売用ホットスポット610がゲームをテーマにした販売プロモーションに参加できるようにするという点で、有利である。
【0091】
F.コイン識別デバイス
一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポット610は、コイン識別デバイス626を含むことができる。このコイン識別デバイス626は、社交/小売用ホットスポット610に保管されているコインおよび/または紙の通貨の特性からデータを読み出し、および/または決定するように作動できる任意のタイプの、または任意のコンフィギュレーションの既知のデバイスを一般に含むことができる。このコイン識別デバイス626は、一部の実施形態によれば、所定の在庫のコインが10セントであるか25セントであるかなど、または在庫の紙幣が1ドルであるか5ドルであるかを一般に判断するように構成されたデバイスよりも、より複雑および/または高度にできる。かかるデバイスは周知であり、広く使用されている。多くの実施形態にかかわるコイン識別デバイス626は、在庫のコインおよび/または紙幣のお金に関する、より詳細な情報を決定できる。例えばこのコイン識別デバイス626は、光学スキャナーを含み、および/または光学式文字認識(OCR)を使用して、コインが鋳造された年、ドル紙幣はどのシリーズの年のものであるか、所定の紙幣ユニットにどの財務長官がサインしたか、コインまたは紙幣の(コインのエッジを含む)所定の領域に書き込み/銘刻があるかどうか、などを判断できる。
【0092】
上記に加え、または上記の代わりに、コイン識別デバイス626を使ってコインおよび/または紙幣の質を判断することもできる。例えばコイン識別デバイス626は、引っ掻き傷、裂け目、引き裂き、へこみ、腐食および/または収集目的のためのコインまたは紙幣のサンプルの質を識別するのに使用されるその他の特徴を識別できる。顧客はかかる実施形態において、(タイプ、鋳造年などと共に)希望するコインまたは紙幣の特定の質またはグレードを特定し、および/または顧客は(例えば少額の料金で、またはスナックもしくは飲料(または他の製品)を購入すれば)収集サンプルのグレードを単に定めるためにコインまたは紙幣を投入できる。
【0093】
G.データ記憶装置/メモリ
データ記憶デバイス630は、磁気メモリ、光学メモリおよび/または半導体メモリの適当な組み合わせを含むことができ、更に、例えば別のプロセッサ、通信ポート、RAM、読み出し専用メモリ(ROM)、コンパクトディスクおよび/またはハードディスクも含むことができる。プロセッサ614と記憶デバイス630の各々は、例えば(i)全体が1つのコンピュータまたは他の計算デバイス内にあってもよいし、または(ii)リモート通信メディア、例えばシリアルポートケーブル、ローカルエリアネットワーク(LAN)、電話回線、RFトランシーバ、光ファイバー接続および/または同様なものにより、互いに接続できる。例えば一部の実施形態では、社交/小売用ホットスポット610は、1つ以上のコンピュータ(またはプロセッサ614)を含むことができ、これらコンピュータは、(例えば通信デバイス624を通して)データベースを維持するように働くリモートサーバーコンピュータに接続され、この場合、データ記憶デバイス630はリモートサーバーコンピュータと、それに関連するデータベースとの組み合わせから成る。
【0094】
データ記憶デバイス630は、プロセッサ614を制御するための1つ以上のプログラム632を一般に記憶できる。プロセッサ614は、例えばプログラム632の命令を実行でき、よって一部の実施形態に従い、特に本明細書に詳細に説明した方法にしたがって作動できる。一部の実施形態によれば、プログラム632は、現在知られているか、または実行可能であるか、もしくは将来知られるか、または実行可能となる任意の数または任意のタイプのプログラムを含むことができる。一部の実施形態では、このプログラム632は、実世界、物理的オブジェクトおよびそれらの相互の関係を示す抽象クラス(abstractions)を、モジュラーオブジェクトを有する複雑なシステムのモデルが作成できるようにするオブジェクト指向のプログラム言語を使って開発できる。しかしながら、当業者によれば、本明細書に記載の実施形態は、広範なプログラム技術だけでなく、汎用ハードウェアシステムまたは専用コントローラも使用することにより、多くの異なる方法で実施することもできる。
【0095】
プログラム632は、圧縮されたフォーマット、コンパイルされていないフォーマットおよび/または暗号化されたフォーマットで記憶できる。プログラム632は更に、一般に有効なプログラム要素、例えばオペレーティングシステム、データベース管理システムおよび/またはコンピュータ周辺デバイス、および/または社交/小売用ホットスポット610の種々のコンポーネントとプロセッサ614がインターフェースできるようにするためのデバイスドライバーを含むことができる。当業者には、適当な汎用プログラム要素が知られているので、本明細書では詳細に説明する必要はないであろう。
【0096】
更にプログラム632は、コインの在庫を判断し、顧客が社交/小売用ホットスポット610の特定部分に接近しているかどうかを判断し、顧客のセッションを第1インターフェースから第2インターフェースに切り換えるべきかどうかを判断し、セキュリティ/プライバシープロトコルを実行するかどうかを判断し、在庫のコインが顧客が希望するコインに一致しているかどうかを判断し、コインを予約するかどうかを判断し、特定のコインを分配するかどうかを判断する、などを行う1つ以上のサブルーチンを含むが、必ずしもこれらに限定されない、多数の本発明固有のオブジェクト、モジュールおよび/またはサブルーチンを実行するように作動できる。上記に加えて、または上記の代わりに、プログラム632は、プロセッサ614が在庫中のコインまたは通貨の特定の特徴(例えば鋳造年)を識別し、および/または特定コインまたは紙幣の収集固有のグレードまたは質を決定するための1つ以上の手順も含むことができる。これらサブルーチンおよびそれらの作動の一部の例は、本明細書の他の部分で説明するプロセスに関連し、詳細に説明する。
【0097】
一部の実施形態によれば、ROMからRAMまでのような別のコンピュータが読み取り可能なメディア(例えばデータ記憶デバイス630)からプロセッサ614のメインメモリ(明瞭には示されず)へ、プログラム632の命令を読み込むことができる。プログラム632内の命令のシーケンスの実行によって、プロセッサ614は本明細書に記載のプロセスのステップを実行できる。別の実施形態では、本明細書に記載のプロセスを実行するためのソフトウェア命令の代わりに、またはこれらソフトウェア命令と組み合わせて、ハード配線回路または集積回路を使用することもできる。したがって、一部の実施形態はハードウェア、ファームウェアおよび/またはソフトウェアの任意の組み合わせだけに限定されない。
【0098】
データ記憶デバイス630は、プログラム632の他に、情報、例えば(i)顧客データ634および/または(ii)コイン在庫データ636を含む1つ以上のデータベース、ファイルおよび/またはテーブルも記憶するように作動できる。図示した表が示すものの他に、任意の数の別の装置も使用できる。例えば2つの別個のデータテーブル、記憶装置、ファイルおよび/またはデータベースが示されているが、これよりも少ないかまたはこれよりも多い数の、機能的に等しいデータベースまたは同様な構造体を使って、実施形態を有効に実施できる。上記の他に、または上記の代わりに、これらデータベースおよび/または他のデータベース(図示せず)は、セキュリティプロトコルおよび/またはコイン収集データ/管理に関連する情報を記憶することもできる。社交/小売用ホットスポット610を通して実施される本明細書に記載の実施形態を容易にするために、コードおよび/または識別子、ルールまたはパラメータ、取引履歴データ、第三者のデータおよび/またはその他の計量値を記憶することができる。
【0099】
更に、データを表として示しているが、オブジェクトに基づくモデルを使用し、データのタイプを記憶し、操作することができ、本明細書に記載のプロセスを実施するためにオブジェクト方法またはその行動を使用することもできる。
【0100】
H.その他の別個のデバイス
一部の実施形態では、本明細書に記載する機能および方法ステップの一部またはすべてを1つ以上の別個のデバイス(明瞭には示されず)により、部分的に、または完全に実行できる。別個のデバイスは、必ずしも社交/小売用ホットスポット610に後付けされたものではない。かかる実施形態と共に使用するための別個のデバイスとして、キオスクおよび顧客のデバイス(PDAデバイス、ラップトップコンピュータおよび携帯電話)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。別個のデバイスを特徴とする一部の実施形態では、かかるデバイスは、本明細書に記載の本発明の機能を容易にするよう、制御システムに(例えばブルートゥース(登録商標)の接続により)直接的に、または(例えばウェブサーバーもしくはIVRUにより)間接的に、通信できる。別個のデバイスを特徴とする一部の実施形態では、かかる別個のデバイスはリモートコンピュータと通信できる。
【0101】
IX.その他の実施形態
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットは、多数の副スクリーンを含み、よって2人以上の顧客が社交/小売用ホットスポットを同時に利用できるようになっている(例えば自動販売機の正面に1つの主スクリーンを設け、自動販売機の各側に各1つの副スクリーンを設け、よって合計3つのスクリーンを設ける;またはキオスクの正面に1つの主スクリーンを設け、キオスクの各側に各2つの副スクリーンを設け、合計5つのスクリーンを設ける)。社交/小売用ホットスポットは、上記に加え、または上記の代わりに、社交/小売用ホットスポットに近いが、このホットスポットに物理的に結合されていないスクリーンおよび/または他のデバイスと通信することもできる(例えば社交/小売用ホットスポットの近くの壁に1つ以上の大型スクリーンモニタおよび/またはTVデバイスを取り付ける。
【0102】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットは、ユーザーに個人専用のクーポンを印刷できる。例えば公共スペースにある、生体認証デバイスに結合されたデバイスで印刷し;個人の指紋/生体認証値に基づいて個人に一連のクーポンを発行し;小売業者がクーポンを誰に発行したかを判断できるようにするバーコードをクーポンに印刷でき;小売業者がクーポン利用者のIDをチェックし、ユーザーが、クーポン、例えば使用専用譲渡不可クーポン、アドホックな写真IDクーポンを利用する資格があるかどうかをユーザーの携帯電話でチェックし、自動販売キオスクにあるビデオカメラでクーポン用の写真を撮るようにできる。
【0103】
一部の実施形態では、一人以上のユニークなユーザーに対して、クーポンを印刷できるプリンタを、社交/小売用ホットスポットに設けることができる。このプリンタは、カラーまたは磁気インクで印刷できる。一例では、プリンタは、透かし入りの紙に安全クーポンを印刷できる。このクーポンは、クーポンを利用する資格のある個人の写真を含むことができる。
【0104】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットはクーポンに対するリクエストを受信できる。社交/小売用ホットスポットは、プリントのために利用できる1つ以上のクーポンを検討するためのリクエストをユーザーから受信できる。リクエストを待っている間、社交/小売用ホットスポットはディスプレイデバイス上に「クーポンをブラウジングするにはここを押す」と表示できる。ユーザーは、1つ以上のクーポンを検討したいという自分の関心を多数の方法で表示できる。ユーザーは、生体認証入力を提供することにより関心を表示できる。例えばユーザーは、親指指紋リーダー上で自分の親指をなぞることができる。ユーザーは入力デバイスを使ってユーザーネームおよび/またはパスワードを入力できる。ユーザーは別の識別を提供できる(例えばユーザーはカードリーダー内で自分のクレジットカードをスキャンすることができる)。ユーザーは、利用できるクーポンを検討する間、匿名性を維持したい場合がある。すなわちユーザーは、「ゲストユーザー/匿名」と表示されたオプションを選択できる。
【0105】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットはユーザークーポンを判断できる。プリントのために利用できるクーポンを1つ以上のファクターに基づき決定できる。これらファクターとして、ユーザーが以前利用したクーポン、ユーザープロフィル内の情報(例えばユーザーのお気に入りの店、お気に入りアイテム、住宅のアドレス、仕事場のアドレス)、一日のうちの時刻、社交/小売用ホットスポットにおける温度(例えば寒い日にはホットココアまたはホットコーヒーのクーポンを分配できる)、社交/小売用ホットスポットと店の間の近接度(例えば自動販売機の社交/小売用ホットスポットの1000フィート以内にある店だけのクーポンをユーザーに表示できる)を挙げることができる。
【0106】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットはユーザーからの検討事項を判断できる。ユーザーはクーポンを受け取るために交換するある種の検討事項を提供しなければならないことがある。これら検討事項の例として、加入のためのサインアップ、識別/生体認証値の提供、後で送られた/示された、ターゲットとされる広告、タスクを実行するための約束を挙げることができる。上記とは異なり、検討事項のフォームを不要としてもよい。
【0107】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットは、クーポンの表示を提供できる。自動販売機の社交/小売用ホットスポットは、ユーザーが受け取る資格のある1つ以上のクーポンをユーザーに当てることができる。社交/小売用ホットスポットは、ユーザーがクーポンを受け取るために認めなければならない同意をユーザーに伝えることもできる。
【0108】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットはリクエストされたクーポンの表示を受信できる。自動販売機の社交/小売用ホットスポットは、ユーザーが印刷のためにリクエストする1つ以上のクーポンの選択を受信できる。
【0109】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットは、ユニークなユーザーの識別子の表示を受信できる。社交/小売用ホットスポットは、クーポンに関連し得る1つ以上のユニークな識別子をユニークが提供することをリクエストできる。このユニークな識別子は、ユーザーがクーポンを利用する資格のあることを証明するための最少量の情報を提供できる。例えばクーポンはユーザーの氏名、年齢または住所ではなく、ユーザーの顔の写真を表示できる。ユニークなユーザーの識別子の例として、ユーザーの顔の写真、ユーザーに関連するバーコードまたはその他のユニークなユーザーの識別子、クーポンの利用者の親指の指紋と比較できるユーザーの親指の指紋の写真、資格のあるユーザーに対する携帯電話の番号およびメールアドレスを挙げることができる。
【0110】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットは、ユーザーにクーポンを提供できる。社交/小売用ホットスポットに設置されたプリンタは、ユーザーのための選択されたクーポンを印刷できる。クーポン上に1つ以上のユニークなユーザーの識別子を印刷することもできる。ユニークなユーザー識別子は、クーポン利用者が実際にクーポンを利用する資格があるかどうかの判断を店舗ができるようにする。
【0111】
一部の実施形態によれば、社交/小売用ホットスポットは、この社交/小売用ホットスポットを使って案内を提供できる。案内のためのリクエストの受信は次のとおりである:ユーザーは自分が行きたい目的地を示し、特定の店舗をサーチできる(例えば「ファストフードのレストラン、コーヒーショップ、映画などを示してください」、「映画Xが上映中の、近くの映画館を示してください」など)。ユーザーへの案内の提供は次のとおりである:社交/小売用ホットスポットはプリンタを有することができ、プリントアウトされた紙で案内を行うことができる。顧客は社交/小売用ホットスポットの一部であるビデオスクリーン上で案内を見ることができる。顧客が形態できる電子デバイスに案内をダウンロードすることができる(例えばオーディオの案内をMP3プレイヤーにダウンロードでき、顧客のPDAに案内のJPGマップをダウンロードできる。電子デバイスは、顧客が提供してもよいし(例えば顧客が所有している)、もしくは(例えば社交/小売用ホットスポットが自動販売機である場合には)社交/小売用ホットスポットから分配してもよいことに留意されたい。
【0112】
一部の実施形態では顧客は、ホットスポットをコイン収集保管所またはエスクローエージェントとして利用できる。例えば2人のコイン収集家は、コインの交換または購入を次のように実行する。一方の顧客は、ある特定のコインをホットスポットの在庫保管箇所に預けるか、そうでなければ保管し、その顧客はもう一方の顧客を(例えばお金、その他の特定のコイン、製品および/またはサービスのユニットによる支払いと交換で)認証して、(例えばコードの入力、識別情報の提示および/または特定のコインがホットスポットの在庫保管箇所への預託があったとき)その特定のコインをもう一方の顧客に対して分配させるようにする。
【0113】
X.解釈のルール
本明細書では、多数の実施形態について説明し、単なる説明のためにこれら実施形態を示した。ここに説明した実施形態は、いかなる意味においても限定的なものではない。現時点で開示している発明は、本明細書から容易に理解できるように多数の実施形態に対して広く適用できる。ここに開示した発明は、種々の変形または変更、例えば構造的、論理的、ソフトウェアおよび電気的な変更をしながら、開示した発明を実施できることが認識できよう。1つ以上の特定の実施形態および/または図面を参照して、ここに開示した発明の特別な特徴について説明したが、かかる特徴は、特に明記しない限り、1つ以上の特定の実施形態または実施形態を説明する際に参照した図面内の使用だけに限定されないと理解すべきである。
【0114】
本開示はすべての実施形態の文字による説明ではないし、更にすべての実施形態で存在しなければならない発明の特徴のリストでもない。
【0115】
(本明細書の最初のページの冒頭に記載した発明の名称および(本明細書の末尾に記載した)要約書のいずれも、開示した発明の範囲を限定するものと考えてはならない。
【0116】
「製品」なる用語は、特に明記しない限り、米国特許法第101条が定める装置、物質の製造および/または組成を意味する。
【0117】
「1つの実施形態」、「実施形態」、「複数の実施形態」、「この実施形態」、「これら実施形態」、「1つ以上の実施形態」、「一部の実施形態」、「ある実施形態」なる用語および同様な用語は、特に明記しない限り、「1つ以上の(しかしながらすべてではない)開示された実施形態」を意味する。
【0118】
「この発明」および「本発明」なる用語、および同様な用語は、「本発明の1つ以上の実施形態」を意味する。
【0119】
一実施形態を記述する際の「別の実施形態」の記載は、特に明記しない限り別の実施形態(例えば引用した実施形態よりも前に記述された実施形態)と相互に排他的であることを意味しない。
【0120】
「含む」、「備える」なる用語およびそれらの変形例は、特に明記しない限り「含むが、〜だけに限定されない」ことを意味する。
【0121】
「1つの」、「ある」および/または「この」なる用語は、特に明記しない限り、「1つ以上」を意味する。
【0122】
「複数」なる用語は、特に明記しない限り、2つ以上を意味する。
【0123】
「ここで」なる用語は、特に明記しない限り、「参考例として援用できるものを含む、本明細書における」を意味する。
【0124】
「〜のうちの少なくとも1つ」なるフレーズは、かかるフレーズが複数のもの(例えばもののリスト)を修飾したとき、特に明記しない限り、これらの列挙されたものの1つ以上の組み合わせを意味する。例えば、「装置と自動車と車輪のうちの少なくとも1つ」なるフレーズは、(i)装置、(ii)自動車、(iii)車輪、(iv)装置と自動車、(v)装置と車輪、(vi)自動車と車輪または(vii)装置、自動車および車輪のうちのいずれかを意味する。
【0125】
「〜に基づく」なるフレーズは、特に明記しない限り、「〜だけに基づく」ことを意味するものではない。換言すれば、「〜に基づく」なるフレーズは、「〜だけに基づく」と「少なくとも〜に基づく」の双方を記述するものである。
【0126】
第1請求項の限定が1つの特徴だけでなく、2つ以上の特徴のうちの1つをカバーする(例えば「少なくとも1つの装置」なる限定は1つの装置だけでなく2つ以上の装置もカバーする)場合、および第1請求項に従属する第2請求項において、限定(例えばその装置)を意味するために、第2請求項が定冠詞「the(この、またはその)」を使用している場合、このことは第1請求項が特徴事項のうちの1つだけをカバーしていることを意味するものではなく、このことは、第2請求項が特徴事項のうちの1つしかカバーしないことを意味するものではない。例えば「その装置」なる表現は、1つの装置および2つ以上の装置のいずれもカバーできる。
【0127】
各プロセス(この用語は方法、アルゴリズムまたは他の用語で表現される)は、本来1つ以上のステップを含むので、プロセスのうちの「1つのステップ」または「複数のステップ」のすべての記載は、「プロセス」なる用語または同様な用語の単なる記載において固有の先行詞が存在する根拠を有する。したがって、請求項におけるプロセスのうちの「1つのステップ」または「複数のステップ」の記載は、先行詞が存在するとの十分な根拠を有する。
【0128】
ある用語の前の形容詞として序数(例えば「最初の、または第1の」「第2の」、「第3の」など)を使用したとき、この序数は(特に明記しない限り)単に特別な特徴を示すために使用したにすぎない。例えば特別な特徴と同じ用語または類似する用語で説明した別の特徴とを区別するために使用したものである。例えば「第1の装置」は、これを例えば「第2の装置」と単に区別するために、このような記載とすることができる。従って、「装置」なる用語の前の序数「第1の」および「第2の」を単に使用しても、2つの装置の間に他の関係があることを示すものではなく、同様に一方の装置または双方の装置の別の特徴を示すものでもない。例えば、「装置」なる用語の前で序数「第1の」および「第2の」を単に使用したことは、(1)順序または位置に関して一方の装置が他方の装置の前後に位置することを意味するものでもなく、(2)時間に関して一方の装置が他方の装置の前後で発生または作動することを意味するものでもなく、(3)重要性および質に関して一方の装置が他方の装置の上下にランクされることを意味するものでもない。更に、序数の単なる使用は、これら序数によって識別される特徴に対する数値限定を定めるものでもない。例えば「装置」なる用語の前に序数「第1の」および「第2の」を単にしても、わずか2つの装置だけしか存在しないことを意味するものではない。
【0129】
本明細書において、単一のデバイスまたは物品が記載されているとき、記載されているこの単一のデバイスまたは物品の代わりに(互いに協働するかどうかとは無関係に)2つ以上のデバイスまたは物品を使用することもできる。従って、装置が保有していると記載されている機能は、このこととは異なり(互いに協働するかどうかとは無関係に)2つ以上のデバイスまたは物品が保有することができる。
【0130】
同様に、(互いに協働するかどうかとは無関係に)本明細書に2つ以上のデバイスまたは物品が記載されている場合、これとは異なり、記載されている2つ以上のデバイスまたは物品の代わりに1つのデバイスまたは物品も使用できる。例えば複数のコンピュータに基づくデバイスも、1つのコンピュータに基づくデバイスに置換できる。例えば2つ以上のデバイスまたは物品が保有すると記載されている種々の機能を、単一のデバイスまたは物品が保有することもできる。
【0131】
記載されている単一デバイスの機能および/または特徴は、記載されているが、かかる機能および/または特徴を有するとは明瞭に記載されていない1つ以上の別のデバイスによっても、実現できる。従って、別の実施形態は、記述されたデバイス自体を含まなくてもよく、むしろ別の実施形態において、かかる機能/特徴を有する1つ以上の別のデバイスを含むこともできる。
【0132】
互いに通信するデバイスは、特に明記しない限り、互いに連続して通信状態にある必要はない。逆に、かかるデバイスは必要に応じて、または望ましい場合に、互いに送信するだけでよく、実際にほとんどの時間においてデータ交換を控えることができる。例えばインターネットを通して別のマシンと通信状態にあるマシンが、数週間にわたって一度しか他のマシンにデータを送信しないようなこともあり得る。更に、互いに通信状態にあるデバイスは、直接通信してもよいし、または1つ以上の中間物を通して間接的に通信することができる。
【0133】
数個のコンポーネントまたは特徴事項を有する一実施形態の説明は、かかるコンポーネントおよび/または特徴事項のすべてまたはいずれかが必要であることを意味するものではない。逆に、本発明の種々の可能な実施形態を示すために、種々のオプションのコンポーネントが記載されている。特に明記しない限り、コンポーネントおよび/または特徴事項は、不可欠でもないし、また必要でもない。
【0134】
プロセスのステップ、アルゴリズムなどをシーケンシャルな順序で記述できるが、かかるプロセスは別の異なる順序でも作動できるように構成できる。換言すれば、明瞭に記載できるステップのシーケンスまたは順序は、必ずしもこれらステップをその順序で実行しなければならないことを意味するものではない。本明細書に記載されているプロセスのステップは、任意の時に最適な順序で実行できる。更に一部のステップは、(例えばあるステップが他のステップよりも後に記載されているので)同時には起きないと記載または示唆されていても、一部のステップは同時に実行し得る。更に、図によるプロセスの図解は、図示されたプロセスが他の変形例または変更例を排除することを意味するものではなく、本発明にとって図示されたプロセスまたはそのステップのいずれかが必要であることを意味するものではなく、図示されたプロセスが好ましいことを意味するものでもない。
【0135】
複数のステップを含むと、あるプロセスを説明できるが、このことは、それらステップのすべてまたはいずれかが不可欠または必要であることを意味するものではない。本発明の範囲内にある他の種々の実施形態は、説明されたステップの一部またはすべてを省略したプロセスを含む。特に明記しない限り、ステップは不可欠なものでもないし、かつ必要もない。
【0136】
複数のコンポーネント、アスペクト、質、特性および/または機能を含むものとして、ある製品を記述することがあるが、このことは、これらすべての複数のものが不可欠または必要であることを意味するものではない。説明した本発明の範囲内の他の種々の実施形態は、説明した複数のものの一部またはすべてを含まない他の製品も含む。
【0137】
(番号をつけたり、またはつけないことがある)列挙したアイテムのリストは、特に明記しない限り、これらアイテムのいずれかまたはすべてが相互に排他的であることを意味するものではない。同様に、(番号をつけたり、またはつけないことがある)列挙したアイテムのリストは、特に明記しない限り、これらアイテムのいずれかまたはすべてが任意のカテゴリーを包括するものであることを意味するものではない。例えば「コンピュータ、ラップトップ、PDA」を列挙したリストは、このリストのうちの3つのアイテムのうちのいずれかまたはすべてが相互に排他的であることを意味せず、かつこのリストのうちの3つのアイテムのいずれかまたはすべてが任意のカテゴリーを包括することを意味するものでもない。
【0138】
本明細書に記載した章の見出しは、単に便宜的なものであり、いかなる意味においても本明細書の開示を限定すると見なしてはならない。
【0139】
何かを「判断または決定すること」は、種々の態様で実行できるので、「決定または判断」なる用語(および同様な用語)は、計算、コンピューティング、誘導、(例えばテーブル、データベースまたはデータ構造における)ルックアップ、確認、認識などを含む。
【0140】
本明細書で使用する「ディスプレイ」なる用語とは、ビューアーに情報を伝える領域のことである。この情報は、ダイナミックとすることができ、この場合、ディスプレイを形成するのにLCD、LED、CRT、デジタル光処理(DLP)、リアプロジェクション、フロントプロジェクションまたは同等物を使用できる。このディスプレイのアスペクト比を4:3、16:9または同様な比とすることができる。更に、ディスプレイの解像度は、480i、480p、720p、1080i、1080pなどとすることができる。ディスプレイに送られる情報のフォーマットは、任意の適当なフォーマット、例えば標準品位TV(SDTV)、強化品位TV(EDTV)、高品位TV(HDTV)または同様なフォーマットとすることができる。同様に、この情報はスタティックでもよく、この場合、ディスプレイを形成するのにぺイントされたガラスを使用することができる。所望であれば、ダイナミック情報を表示できるディスプレイにこのスタティック情報を提示できると理解できよう。一部のディスプレイは、インタラクティブとすることができ、周知のようにタッチスクリーン機能または関連するキーパッドを含むことができる。
【0141】
本明細書では「コンピュータ」に言及していることが多い。この用語のような制御システムは、オペレーティングシステム、デバイスドライバーおよび制御システムのために説明した機能を提供するための命令を有する適当なプログラム(「ソフトウェア」と総称)に結合されたコンピュータプロセッサとすることができる。このソフトウェアは、関連するメモリデバイス(コンピュータで読み取り可能なメディアと称されることもある)に記憶される。適当なプログラムが組み込まれた汎用コンピュータまたは計算デバイスを使用できるようにすることができ、更に、種々の実施形態のプロセスを実施するためにソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハード配線された回路またはカスタムハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))も使用できるようにすることも可能である。従って、これら実施形態は、ハードウェアとソフトウェアの特定の組み合わせだけに限定されない。
【0142】
「プロセッサ」とは、任意の1つ以上のマイクロプロセッサ、中央処理ユニット(CPU)デバイス、計算デバイス、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサまたは同様なデバイスを意味する。これらプロセッサの例として、INTEL PENTIUM(登録商標)またはAMD ATHLONプロセッサがある。
【0143】
「コンピュータ読み取り可能なメディア」なる用語は、コンピュータ、プロセッサまたは同様なデバイスが読み取ることのできるデータ(例えば命令)を提供することに関与する任意の媒体を意味する。かかるメディアは、多くの形態をとることができ、この形態は不揮発性メディア、揮発性メディアおよび伝送メディアを含むが、これらだけに限定されない。不揮発性メディアとして、例えば光学または磁気ディスクもしくはその他の永続的メモリがあり、揮発性メディアとして、一般にメインメモリを構成するDRAMがある。伝送メディアとして、同軸ケーブル、銅線または光ファイバーがあり、ワイヤーはプロセッサに結合されたシステムバスも含む。伝送メディアは音波、光波、およびRFおよびIRデータ送信中に発生されるような電磁放射を含むことができるか、またはこれらを伝えることができる。コンピュータ読み取り可能なメディアの一般的なフォームは、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気メディア、CD−ROM、デジタルビデオディスク(DVD)、他の任意の光学メディア、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理的メディア、RAM、PROM、EPROM、フラッシュ−EEPROM、USBメモリスティック、ドングル、他の任意のメモリチップまたはカートリッジ、後に説明するような搬送波またはコンピュータが読み取りできる他の任意のメディアを含む。「コンピュータ読み取り可能なメディア」および/または「有形のメディア(tangible media)なる用語は、信号、波、波形またはその他のコンピュータによって読み取り可能ではあるが無形のメディア(intangible media)を明確に除外する。
【0144】
種々の形態のコンピュータで読み取り可能なメディアは、プロセッサで命令シーケンスを搬送するのに関与し得る。例えば命令のシーケンスは、(i)RAMからプロセッサへ送ることができ、(ii)無線送信メディアを通して搬送でき、および/または(iii)多数のフォーマット、規格またはプロトコルに従ってフォーマット化できる。プロトコルの、より網羅的リストのために、「ネットワーク」なる用語を以下のように提示し、この用語はここでも適用できるプロトコルの多くの例を含む。
【0145】
本明細書に記載の種々の方法およびアルゴリズムは、制御システムによって実現でき、ソフトウェアの命令は本発明のプロセスを実行するように設定できる。
【0146】
データベースについて説明する場合、当業者であれば、(i)説明したデータベース構造とは異なる別のデータベース構造を容易に使用できること、および(ii)データベース以外の他のメモリ構造も容易に使用できることが理解できよう。本明細書に示された任意のデータベースのサンプルの図解または説明は、情報の記憶された表示を説明するための構造である。例えば図面またはその他の場所に示されたテーブルが示唆する構造以外の任意の数の他の構造も利用できる。同様に、データベースの図示されているエントリーは、単なる情報の例だけを示し、当業者であればこれらエントリーの数およびコンテントは本明細書に説明したものと異なっていてもよいことが理解できよう。更に、データベースはテーブルとして示されているにもかかわらず(リレーショナルデータベース、オブジェクトに基づくモデル、階層的電子ファイル構造および/または分散データベースを含む)その他のフォーマットを使って本明細書に記載したデータタイプを記憶し、操作することができる。同様に、種々のプロセス、本明細書に説明したようなプロセスを実施するようにオブジェクト方法またはデータベースの作動を使用できる。更に、かかるデータベースにアクセスするデバイスから公知の態様でローカルに、または遠隔的にデータベースを記憶できる。更に、統一されたデータベースを考えつくこともできるが、種々のデバイスの間でデータベースを分散させたり、および/または二重にしたりすることもできる。
【0147】
本明細書で使用する「ネットワーク」とは、1つ以上の計算デバイスが互いに通信できるような環境のことである。かかるデバイスは、有線または無線メディア、例えばインターネット、LAN、WANまたはイーサネット(登録商標)(またはIEEE802.3)、トークンリングを介して、または他の任意の適当な通信手段または通信手段の組み合わせを介して、直接または間接的に通信できる。プロトコルの例は、ブルートゥース(TM)、時分割多重アクセス(TDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、無線通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、GSM発展のための拡張されたデータレート(EDGE)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、広帯域CDMA(WCDMA)、先進移動電話システム(AMPS)、デジタルAMPS(D−AMPS)、IEEE802.11(WI−FI)、IEEE802.3、SAP、IGTによるSAS(TM)、アリストクラートテクノロジー社によるOASIS(TM)、バリー・ゲーミング・アンド・システムズ社によるSDS、ATP、TCP/IP、カリフォルニア州フレモントのゲーム規格協会により発表されたGDS、ベストオブブリード(BOB)、システムツーシステム(S2S)または同様な規格を含むが、これだけに限定されるものではない。ネットワークを通してビデオ信号または大きいファイルが送られている場合、かかる大きいファイルを転送することに関連した遅れを解消するために、ブロードバンドネットワークを使用できる。しかしながらこのようなことは厳密に必要とされるわけではない。デバイスの各々はかかる通信手段で通信するようになっている。ネットワークを介して任意の数およびタイプのマシンが通信できる。ネットワークがインターネットにある場合、インターネットを通した通信はリモートサーバー上のコンピュータによって維持されたウェブサイトまたは商業的オンラインサービスプロバイダ、掲示板システムなどを含むオンラインデータネットワークを通して行うことができる。更に別の実施形態では、デバイスはRF、ケーブルTV、衛星リンクなどを通して互いに通信できる。適当な場合には、所有権のある情報または秘密情報を保護するために暗号化またはその他のセキュリティ対策、例えばログインおよびパスワードを提供できる。
【0148】
当業者に周知の種々の方法のいずれかでプライバシーを保証し、不正を防止するために、コンピュータおよびデバイスの間の通信を暗号化できる。シュナイアー著、「応用暗号学、プロトコル、アルゴリズムおよびC言語によるソースコード」(ジョン・ウィリーアンドサンズ社、第2版、1996年)(この著作の全体を本書で参考例として援用する)には、システムのセキュリティを高めるための適当な暗号プロトコルが記載されている。
【0149】
「よって(whereby)」なる用語は、本明細書では、前にかつ明瞭に記載した何かの意図する結果、目的および既決だけを示す節または単語の他の組の前に先行するようにしか使用しない。従って、「whereby」なる用語を、請求項内で使用するとき、「よって(whereby)」なる用語が修飾する節またはその他の単語は、請求項の特定の更なる限定を確立するものではないし、または特許請求の範囲の意義を限定するものでもない。
【0150】
例えば適当にプログラムされた汎用コンピュータおよび計算デバイスにより、本明細書に説明した種々の方法およびアルゴリズムを実施できることは、容易に明らかとなろう。一般にプロセッサ(例えば1つ以上のマイクロプロセッサ)は、メモリまたは同様なデバイスから命令を受け、これら命令を実行し、よってこれら命令が定める1つ以上のプロセスを実施する。更に多数の態様で種々のメディア(例えばコンピュータで読み取り可能なメディア)を使って、かかる方法およびアルゴリズムを実行するプログラムを記憶したり、伝送することができる。一部の実施形態では、種々の実施形態のプロセスを実施するためのソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハード配線された回路またはカスタムハードウェアを使用できる。従って、実施形態は、ハードウェアとソフトウェアとの特定の組み合わせだけに限定されるものではない。
【0151】
本明細書は、当業者に対し、いくつかの実施形態および/または発明を実施できる程度に説明するものである。これら実施形態および/または発明の一部は、本願に請求されていない場合があるが、それにもかかわらず、これらは本願の優先権の利益を請求する1つ以上の後願で請求できるものである。本出願人は、本願に開示し、可能とされたが、本願では請求されていない要旨に対して特許を求めるために、更に別の出願をする意図を有する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサと通信する顧客インターフェースと、
前記顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーン内にいる人の存在を検出するよう結合され、前記プロセッサと通信するセンサと、
前記プロセッサと通信するメモリとを備え、前記メモリは、命令を記憶しており、前記命令が前記プロセッサによって実行されると、
顧客による第1のインターフェースセッションを含む前記顧客インターフェースの利用を促進し、
前記センサから受信した情報に基づき、前記顧客以外の人が前記顧客インターフェースの近くの前記1つ以上のゾーンに進入したと判断し、
前記顧客以外の人が前記顧客インターフェースの近くの前記1つ以上のゾーンに進入したとの判断に基づき、前記第1のインターフェースセッションについてのセキュリティを高めるよう選択された態様で前記第1のインターフェースセッションを変更するようにさせる、自動販売機。
【請求項2】
前記センサは、動きセンサおよびカメラのうちの少なくともいずれか1つを含み、前記顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーンは、前記顧客の肩に近いゾーンを含む、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記変更は、前記顧客以外の人が前記顧客インターフェースの近くの1つ以上のゾーンに進入したことを前記顧客に警告する表示を出力することを含む、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記変更は、前記第1のインターフェースセッションにおいて表示されるフォントおよびグラフィックのうちの少なくとも1つのサイズを縮小することを含む、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記変更は、前記顧客の体が前記顧客以外の人が情報を見ることを遮りやすいように、前記第1のインターフェースセッションに伴って表示される情報を再構成することを含む、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記変更は、
(i)前記第1のインターフェースセッションにおける情報の表示を無効化すること、および
(ii)前記第1のインターフェースセッションにおける前記情報の表示を、前記自動販売機の異なる顧客インターフェースへと切り替えること
のうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記顧客インターフェースの近くの前記1つ以上のゾーンは、前記顧客インターフェースに対して最も近いゾーンから最も離れたゾーンまでの範囲の複数のゾーンを含み、前記第1のインターフェースセッションについてのセキュリティを高めるために前記第1のインターフェースセッションを変更するよう選択された前記態様が、前記第1のインターフェースセッションに対する影響が最も小さいものから、前記第1のインターフェースセッションに対する影響が最も大きいものまでの範囲の態様の階層を含み、前記切り替えは、前記顧客以外の前記人が前記複数のゾーンのいずれを占有しているかに基づいて、変更についての前記態様の階層のうちの1つを選択することを含む、請求項1に記載の自動販売機。


【図1】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate


【公開番号】特開2013−65359(P2013−65359A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−5275(P2013−5275)
【出願日】平成25年1月16日(2013.1.16)
【分割の表示】特願2010−541580(P2010−541580)の分割
【原出願日】平成21年1月5日(2009.1.5)
【出願人】(504335862)ウオーカー ディジタル、エルエルシー (11)
【Fターム(参考)】