説明

移動型広告装置および移動型広告方法

【課題】移動型広告装置の位置に対応した広告内容を取得して表示することが可能な移動型広告装置および移動型広告方法を提供する。
【解決手段】移動型広告装置は、電子ペーパーと、表示制御ユニットと、測位信号を受信し、測位信号に基づいて移動型広告装置の現在位置を生成させる測位ユニットと、サーバと無線通信し、サーバへ現在位置を送信する無線通信ユニットと、無線通信ユニットを介し、現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告をサーバから取得し、表示制御ユニットにより店の広告を電子ペーパー上へ表示する広告モジュールを有する処理ユニットとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、特に位置センサを有する広告表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
我々は日常生活において様々な移動型広告媒体(例えば、移動型広告用ライトボックス、車体広告、展示場などで使用する持ち運び可能な看板など)を街でよく見かける。これら移動型広告媒体は、どの場所でも同じ内容の広告を繰り返す。一方、このような移動型広告媒体の広告内容を設定したり新たに製作したりすることは広告メーカにしかできず、自由に変更することができなかった。このように、従来の移動型広告媒体は、その環境およびターゲットとなる消費者の分布に応じて広告内容を変更することができなかったため、広告効果が好ましくなかった。また、従来の広告は、広告主が時間帯に応じた広告内容に変更すること(例えば、タイムセールスの広告宣伝)もできず、即時性を備えていなかった。
【0003】
また、広告内容をリアルタイムで変更することが可能な大型テレビスクリーンなどの広告媒体は、体積が大きすぎる上に固定された場所に予め設置しなければならなかった。そのため、従来の広告媒体は、広告主の必要に応じて広告媒体を設置する場所をリアルタイムで変更することができない上、一旦設置すると容易に設置場所を変更することができなかった。つまり、従来の広告媒体は、広告効果が悪い場合、その広告を取り外して他の場所へ新たに設置する以外に方法は無かった。そのため、従来の広告媒体は設置コストが非常に高かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、移動型広告装置の位置に対応した広告内容を取得して表示することが可能な移動型広告装置および移動型広告方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、電子ペーパーと、表示制御ユニットと、測位信号を受信し、前記測位信号に基づいて移動型広告装置の現在位置を生成させる測位ユニットと、サーバと無線通信し、前記サーバへ前記現在位置を送信する無線通信ユニットと、前記無線通信ユニットを介し、前記現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告を前記サーバから取得し、前記表示制御ユニットにより前記店の広告を前記電子ペーパー上へ表示する広告モジュールを有する処理ユニットと、を備える移動型広告装置が提供される。
【0006】
また、前記処理ユニットは、前記無線通信ユニットを介し、前記移動型広告装置に対応した店方向を前記サーバーから取得し、前記表示制御ユニットにより前記電子ペーパー上に前記店方向を示す方向モジュールをさらに備えることが好ましい。
【0007】
また、前記処理ユニットは、前記無線通信ユニットを介し、前記移動型広告装置から店までの現在距離を前記サーバーから取得し、前記表示制御ユニットにより前記電子ペーパー上に前記現在距離を表示する距離モジュールをさらに備えることが好ましい。
【0008】
また、少なくとも1つの予備保存広告を保存する保存ユニットをさらに備え、前記処理ユニットは、前記広告モジュールが前記店の広告を取得しないとき、前記表示制御ユニットにより前記電子ペーパー上に前記予備保存広告を表示することが好ましい。
【0009】
また、前記処理ユニットは、前記店の広告を前記予備保存広告として前記保存ユニットへ保存する予備保存モジュールをさらに備えることが好ましい。
【0010】
また、本発明の第2の形態によれば、少なくとも1つの移動型広告装置が行う移動型広告方法であって、測位信号に基づき、前記移動型広告装置の現在位置を生成するステップと、前記現在位置に基づき、前記移動型広告装置の前記現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告をサーバから取得するステップと、前記移動型広告装置の電子ペーパー上に前記店の広告を表示するステップと、を含む移動型広告方法が提供される。
【0011】
また、前記現在位置に基づき、前記サーバから店方向を取得するステップと、前記電子ペーパーへ前記店方向を表示するステップと、をさらに含むことが好ましい。
【0012】
また、前記現在位置に基づき、前記サーバから前記店の現在距離を取得するステップと、前記電子ペーパー上に前記現在距離を表示するステップと、をさらに含むことが好ましい。
【0013】
また、前記店の広告を取得するか否かを判断するステップと、前記店の広告を取得しないとき、前記移動型広告装置の保存ユニットから予備保存広告を取得し、前記電子ペーパー上に前記予備保存広告を表示するステップと、前記店の広告を前記予備保存広告として前記移動型広告装置の前記保存ユニットへ保存するステップと、をさらに含むことが好ましい。
【0014】
また、前記サーバが実行するステップは、前記移動型広告装置の前記現在位置を受信するステップと、前記移動型広告装置の前記現在位置に基づき、前記移動型広告装置の前記現在位置に対応した前記店の広告を前記サーバの保存ユニットから選択するステップと、前記移動型広告装置へ前記店の広告を送信し、前記移動型広告装置により前記電子ペーパー上に前記店の広告を表示するステップと、前記移動型広告装置の作業情報を記録するステップと、を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
以上の説明から明らかなように、本発明の移動型広告装置は、その現在位置に応じた店の広告を表示することができる。さらに、本発明の移動型広告装置は、衣服、カバンまたはその他身に付けることが可能な物品に電子ペーパーを内嵌させ、広告を表示することができる。このように、広告を行う者が移動型広告装置を身に付けて街を歩くことにより、良好な広告効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態による移動型広告システムを示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態による移動型広告方法を示す流れ図である。
【図3】本発明の第3実施形態による移動型広告方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
(第1実施形態)
図1を参照する。図1は、本発明の第1実施形態による移動型広告システムを示す機能ブロック図である。移動型広告システムは、移動型広告装置100およびサーバ200を含む。移動型広告装置100は、移動型広告装置100の現在位置に応じた店の広告をサーバ200から取得して表示する。
【0019】
移動型広告装置100は、電子ペーパー(E−paper)110、表示制御ユニット120、測位ユニット130、無線通信ユニット140および処理ユニット150を含む。測位ユニット130は、測位信号を受信し、この測位信号に基づいて移動型広告装置100の現在位置を生成させる。無線通信ユニット140は、サーバ200と無線通信を行い、サーバ200へ移動型広告装置100の現在位置を送信する。処理ユニット150が無線通信ユニット140を介して移動型広告装置100の現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告をサーバ200から取得した後、表示制御ユニット120により電子ペーパー110上に店の広告111を表示する。
【0020】
測位ユニット130は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System:GPS)、援助GPS(Assisted Global Positioning System:AGPS)、セルID(cell−ID)、到着角(Angle of Arrival:AoA)、到着時間(Time of Arrival:ToA)、到達時間差(Time Difference of Arrival:TDoA)、RFID(Radio Frequency Identification)またはその他の測位方式に必要な測位信号を利用し、現在位置を生成させる。無線通信ユニット140は、3G、3.5G、4G、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(登録商標)、LTE(Long Term Evolution)、WiFi(登録商標)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)またはその他の無線通信方式によりサーバ200と通信することができる。このように、移動型広告装置100は、移動型広告装置100の現在位置に対応した店の広告を取得して表示することができる。また、電子ペーパー110は、軽量で薄型である上に折り曲げることができるため、衣服300上に移動型広告装置100を内嵌させることができる。また、他の実施形態では、他の物品(例えば、カバン、帽子またはその他身に付けることが可能な物品)上に移動型広告装置100を内嵌し、その表面に電子ペーパー110を設けてもよい。
【0021】
さらに、処理ユニット150は、方向モジュール152、距離モジュール153、選択モジュール154または予備保存モジュール155を含んでもよい。方向モジュール152は、無線通信ユニット140を介し、サーバ200から店方向を取得する。その後、方向モジュール152は、表示制御ユニット120を介して電子ペーパー110上に店方向112を表示する。つまり、電子ペーパー110上に表示された店方向112に従うと店に行くことができる。
【0022】
距離モジュール153は、無線通信ユニット140を介して移動型広告装置100から店までの距離(現在距離113)をサーバ200から取得する。その後、距離モジュール153は、表示制御ユニット120により電子ペーパー110上に現在距離113を表示する。
【0023】
選択モジュール154が取得する店の広告の数が複数である場合、表示制御ユニット120によりそのうちの1つを選択して電子ペーパー110上に表示する。つまり、移動型広告装置100は、サーバ200から複数の店の広告を同時に取得した後、そのうちの1つを選択して電子ペーパー110上に表示することができる。
【0024】
予備保存モジュール155は、移動型広告装置100の保存ユニット160へ予備保存広告として店の広告を保存するために用いる。広告モジュール151が店の広告を取得しない場合、処理ユニット150は、表示制御ユニット120を利用して保存ユニット160中に予め保存した広告を電子ペーパー110上へ表示する。つまり、移動型広告装置100は、無線通信ユニット140を介してサーバ200と通信しても店の広告を取得することができないとき、保存ユニット160に予め保存しておいた予備保存広告を表示することができる。さらに、測位ユニット130が測位信号を取得できない場合、広告モジュール151も移動型広告装置100の現在位置を取得することができないため、移動型広告装置100の現在位置に対応した店の広告を取得することができない。この際、処理ユニット150は、表示制御ユニット120により、保存ユニット160中に保存されている予備保存広告を電子ペーパー110上に表示する。
【0025】
上述したことから分かるように、サーバ200から店の広告、店方向および現在距離のそれぞれを取得することができるため、移動型広告装置100の処理ユニット150は、複雑な演算を行う必要がなく、簡単なマイクロプロセッサを採用することができる。そのため、移動型広告装置100を小型化して消費電力を低減させることができる上、携帯性も高めることができる。
【0026】
一方、サーバ200は、保存ユニット210、無線通信ユニット220および処理ユニット230を含む。保存ユニット210は、少なくとも1つの広告情報を含む。この広告情報は、広告情報に対応した店に関する所在地情報(例えば、店の座標、住所またはその他所在地に関する情報)を含む。無線通信ユニット220は、移動型広告装置100と無線通信を行い、移動型広告装置100から移動型広告装置100の現在位置を受信するために用いる。処理ユニット230は、広告生成モジュール231を含んでもよい。広告生成モジュール231は、移動型広告装置100の現在位置と、広告情報の店の所在地に関する情報とを比較し、移動型広告装置100の現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告を選択する。その後、移動型広告装置100は、無線通信ユニット220を介して広告生成モジュール231から店の広告を受信し、電子ペーパー110上に店の広告を表示する。
【0027】
サーバ200は、処理ユニット230の増加モジュール234により増やしたい店の広告を取得し、保存ユニット210へ広告情報として加える。この増加モジュール234が増やしたい店の広告を取得する方式としては、光ディスク装置、インターネットまたはその他のデータ転送方式を利用することができる。つまり、サーバ200は、増加モジュール234によりサーバ200の保存ユニット210へ新たな広告を加えることができる。
【0028】
サーバ200は、処理ユニット230のセレクトモジュール235により、サーバ200のユーザインタフェース250から取得したセレクト信号に基づき、保存ユニット210中の特定の広告を選択して移動型広告装置100へ送信し、電子ペーパー110上に特定の広告を表示する。また、ユーザは、ユーザインタフェース250を介して指定した移動型広告装置上へ送信したい広告を自ら選択することもできる。
【0029】
さらに、サーバ200は、ユーザインタフェース250を介し、処理ユニット230の編集モジュール236から広告編集信号を取得することもできる。この広告編集信号に基づき、保存ユニット210中に保存した店の広告情報の編集(例えば、削除または修正)を行う。言い換えれば、ユーザはユーザインタフェース250を介し、サーバ200の編集モジュール236により、保存ユニット210中に保存した店の広告情報の編集を行うことができる。
【0030】
さらに、サーバ200は、増加モジュール234により電子ペーパーを有する電子装置を検出し、この検出した電子装置を移動型広告装置100として増やす。サーバ200は、編集モジュール236によりユーザインタフェース250から装置編集信号を取得し、この装置編集信号に基づいて移動型広告装置100の作業情報の編集(例えば、修正または削除)を行う。このように、サーバ200は、増加および編集の機能により、移動型広告装置100を管理することができる。
【0031】
サーバ200は、3G、3.5G、4G、WiMAX(登録商標)、LTE、WiFi(登録商標)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)またはその他の無線通信方式を利用し、無線通信ユニット220を介して移動型広告装置100の現在位置に対応した店の広告を移動型広告装置100へ送信することができる。
【0032】
また、処理ユニット230は、方向生成モジュール232または距離生成モジュール233を含んでもよい。方向生成モジュール232は、移動型広告装置100の現在位置および広告を行う店の所在地情報に基づき、移動型広告装置に対して店方向112を生成する。その後、方向生成モジュール232は、無線通信ユニット220を介して移動型広告装置100へ店方向112を送信し、移動型広告装置100の電子ペーパー110上に店方向112を表示する。
【0033】
距離生成モジュール233は、移動型広告装置100の現在位置および広告を行う店の所在地情報に基づき、移動型広告装置100から店までの距離(現在距離113)を生成する。その後、距離生成モジュール233は、無線通信ユニット220を介して移動型広告装置100へ現在距離113を送信し、移動型広告装置100の電子ペーパー110上に現在距離113を表示する。
【0034】
移動型広告装置100は携帯することが可能なため、移動型広告装置100を移動型広告看板として利用することができる。具体的には、従業員が移動型広告装置100の現在位置に対応した店の広告を表示する移動型広告装置100を身に付けて外を歩く。そのため、サーバ200は、移動型広告装置100の作業情報の記録または分析に用いる記録ユニット240を含んでもよい。この移動型広告装置100の作業情報は、移動型広告装置100の識別情報、移動ルート、表示した広告数およびそのリスト、各広告の表示累計時間、各広告を表示した地域またはその他の作業に関する情報を含んでもよい。このように、サーバ200が記録した作業情報に基づき、各店に請求する広告費用を計算したり、移動型広告装置100を身に付けて広告の仕事を行った従業員の給料を計算したりすることができる。さらに、移動型広告装置の作業情報を分析し、広告生成モジュール231により選択される広告を変更したりすることができる。
【0035】
(第2実施形態)
図2を参照する。図2は、本発明の第2実施形態による移動型広告方法を示す流れ図である。移動型広告方法400を移動型広告装置が行うと、移動型広告装置の現在位置に対応した店の広告を移動型広告装置の電子ペーパー上へ表示することができる。移動型広告装置が行う移動型広告方法400は、以下のステップを含む。
【0036】
測位信号に基づき、移動型広告装置の現在位置を生成する(ステップ402)。この測位信号は、グローバル・ポジショニング・システム、援助GPS、セルID、AoA、ToA、TDoA、RFIDまたはその他の測位方式が使用する測位信号でもよい。
【0037】
移動型広告装置の現在位置に基づき、移動型広告装置の現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告をサーバから取得する(ステップ404)。サーバは、移動型広告装置の現在位置を受信すると、受信した現在位置に基づき、対応した店の広告を選択して移動型広告装置へ送信する。
【0038】
移動型広告装置は、電子ペーパー上に店の広告を表示する(ステップ407)。取得した店の広告が複数の場合、そのうちの1つを選択して電子ペーパー上に表示する。この電子ペーパーは、軽量で薄型である上に折り曲げることができるため、衣服、カバンまたはその他身に付けることが可能な物品に内嵌させることができる。このように、移動型広告方法400の製品は身に付けることができる。
【0039】
また、ステップ407を行う前に、店の広告を取得するか否かを判断する(ステップ406)。店の広告が取得されない場合、移動型広告装置の保存ユニットから予備保存広告を取得し、電子ペーパー上に表示する(ステップ408)。ステップ402において測位信号が取得できない場合、ステップ404でも店の広告を取得することができない。
【0040】
取得した店の広告を電子ペーパー上に表示する(ステップ407)。また、取得した店の広告は、予備保存広告として移動型広告装置の保存ユニットに保存し、店の広告が取得できないときに利用する。
【0041】
また、移動型広告装置の現在位置に基づき、店方向または現在距離をサーバから取得する(ステップ410)。ここで、店方向とは店の所在地方向を表し、現在距離とは移動型広告装置から店までの距離を表す。
【0042】
続いて、移動型広告装置の電子ペーパー上に店方向または現在距離を表示する(ステップ412)。そのため、電子ペーパー上に表示された店方向および現在距離に従うと店に行くことができる。
【0043】
(第3実施形態)
図3を参照する。図3は、本発明の第3実施形態による移動型広告方法を示す流れ図である。この移動型広告方法500では、サーバが移動型広告装置の現在位置に対応した店の広告を移動型広告装置へ送信し、移動型広告装置により店の広告を表示する。サーバが行う移動型広告方法500は、以下のステップを含む。
【0044】
少なくとも1つの移動型広告装置の現在位置を受信する(ステップ504)。この移動型広告方法500は、移動型広告装置の現在位置を無線通信により受信する。また、ステップ504を行う前に、電子ペーパーを有する電子装置を検出し、検出した電子装置を移動型広告装置として増やす。
【0045】
移動型広告装置の現在位置に基づき、サーバの保存ユニットから移動型広告装置の現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告を選択する(ステップ506)。サーバの保存ユニット中に保存した広告情報を予め取得し、保存ユニット中に増やしておく。さらに詳細には、サーバにより光ディスク装置、インターネットまたはその他のデータ転送方式により広告情報を予め取得して保存ユニット中に保存しておく。
【0046】
移動型広告装置へ店の広告を送信する(ステップ508)。移動型広告装置は、店の広告を受信すると、電子ペーパー上に表示する。
【0047】
移動型広告装置の作業情報を記録する(ステップ512)。この移動型広告装置の作業情報は、識別情報、移動ルート、表示した広告数およびそのリスト、広告の表示累計時間、各広告を表示したエリアまたはその他作業に関する情報、を含む。このように、サーバに移動型広告方法500を応用するとき、記録した作業情報に基づき、店に請求する広告宣伝費用を計算したり、移動型広告装置を身に付けて広告の仕事を行った従業員の給料を計算したりすることができる。
【0048】
ステップ514において、ユーザインタフェースから取得したセレクト信号に基づき、移動型広告装置へ送信する特定の広告を保存ユニットから選択する。このように、移動型広告装置の電子ペーパー上に特定の広告を表示する。
【0049】
ステップ516において、ユーザインタフェースから広告編集信号を取得し、この広告編集信号に基づき、保存ユニット中に保存された店の広告を編集する。つまり、ユーザは、ユーザインタフェースを介し、保存ユニットに保存した広告の編集(例えば、削除または修正)を行うことができる。
【0050】
ステップ518において、ユーザインタフェースから取得した装置編集信号に基づき、移動型広告装置の作業情報の編集(例えば、削除または修正)を行う。つまり、ユーザは、ユーザインタフェースを介して移動型広告装置の作業情報を編集し、移動型広告装置を管理することができる。
【0051】
さらに、店の広告を選択した後、移動型広告装置の現在位置および広告を行う店の所在地情報に基づき、店方向または現在距離を生成して移動型広告装置へ送信する(ステップ510)。ここで、店方向とは店の所在地方向を表し、現在距離とは移動型広告装置から店までの距離を表す。このように、移動型広告方法500を応用するサーバは、移動型広告装置が店方向または現在距離を演算する必要がないため、移動型広告装置として簡単なマイクロプロセッサを採用することができる。
【0052】
上述の実施形態から分かるように、本発明は以下の長所を有する。本発明の移動型広告装置は、その現在位置に応じた店の広告を表示することができる。また、この移動型広告装置は、衣服、カバンまたはその他身に付けることが可能な物品に電子ペーパーを内嵌させ、広告を表示することができる。このように、本発明は移動型広告装置を身に付けて歩くだけで、移動型広告看板の効果を得ることができる。
【0053】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0054】
100 移動型広告装置、110 電子ペーパー、111 店の広告、112 店方向、113 現在距離、120 表示制御ユニット、130 測位ユニット、140 無線通信ユニット、150 処理ユニット、151 広告モジュール、152 方向モジュール、153 距離モジュール、154 選択モジュール、155 予備保存モジュール、160 保存ユニット、200 サーバ、210 保存ユニット、220 無線通信ユニット、230 処理ユニット、231 広告生成モジュール、232 方向生成モジュール、233 距離生成モジュール、234 増加モジュール、235 セレクトモジュール、236 編集モジュール、240 記録ユニット、250 ユーザインタフェース、300 衣服、400 移動型広告方法、500 移動型広告方法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ペーパーと、
表示制御ユニットと、
測位信号を受信し、前記測位信号に基づいて移動型広告装置の現在位置を生成させる測位ユニットと、
サーバと無線通信し、前記サーバへ前記現在位置を送信する無線通信ユニットと、
前記無線通信ユニットを介し、前記現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告を前記サーバから取得し、前記表示制御ユニットにより前記店の広告を前記電子ペーパー上へ表示する広告モジュールを有する処理ユニットと、を備える移動型広告装置。
【請求項2】
前記処理ユニットは、
前記無線通信ユニットを介し、前記移動型広告装置に対応した店方向を前記サーバーから取得し、前記表示制御ユニットにより前記電子ペーパー上に前記店方向を示す方向モジュールをさらに備える請求項1に記載の移動型広告装置。
【請求項3】
前記処理ユニットは、
前記無線通信ユニットを介し、前記移動型広告装置から店までの現在距離を前記サーバーから取得し、前記表示制御ユニットにより前記電子ペーパー上に前記現在距離を表示する距離モジュールをさらに備える請求項1に記載の移動型広告装置。
【請求項4】
少なくとも1つの予備保存広告を保存する保存ユニットをさらに備え、
前記処理ユニットは、前記広告モジュールが前記店の広告を取得しないとき、前記表示制御ユニットにより前記電子ペーパー上に前記予備保存広告を表示する請求項1に記載の移動型広告装置。
【請求項5】
前記処理ユニットは、前記店の広告を前記予備保存広告として前記保存ユニットへ保存する予備保存モジュールをさらに備える請求項4に記載の移動型広告装置。
【請求項6】
少なくとも1つの移動型広告装置が行う移動型広告方法であって、
測位信号に基づき、前記移動型広告装置の現在位置を生成するステップと、
前記現在位置に基づき、前記移動型広告装置の前記現在位置に対応した少なくとも1つの店の少なくとも1つの広告をサーバから取得するステップと、
前記移動型広告装置の電子ペーパー上に前記店の広告を表示するステップと、を含む移動型広告方法。
【請求項7】
前記現在位置に基づき、前記サーバから店方向を取得するステップと、
前記電子ペーパーへ前記店方向を表示するステップと、をさらに含む請求項6に記載の移動型広告方法。
【請求項8】
前記現在位置に基づき、前記サーバから前記店の現在距離を取得するステップと、
前記電子ペーパー上に前記現在距離を表示するステップと、をさらに含む請求項6に記載の移動型広告方法。
【請求項9】
前記店の広告を取得するか否かを判断するステップと、
前記店の広告を取得しないとき、前記移動型広告装置の保存ユニットから予備保存広告を取得し、前記電子ペーパー上に前記予備保存広告を表示するステップと、
前記予備保存広告として前記店の広告を前記移動型広告装置の前記保存ユニットへ保存するステップと、をさらに含む請求項6に記載の移動型広告方法。
【請求項10】
前記サーバが実行するステップは、
前記移動型広告装置の前記現在位置を受信するステップと、
前記移動型広告装置の前記現在位置に基づき、前記移動型広告装置の前記現在位置に対応した前記店の広告を前記サーバの保存ユニットから選択するステップと、
前記移動型広告装置へ前記店の広告を送信し、前記移動型広告装置の前記電子ペーパー上に前記店の広告を表示するステップと、
前記移動型広告装置の作業情報を記録するステップと、を含む請求項6に記載の移動型広告方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−164928(P2010−164928A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−95341(P2009−95341)
【出願日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(504007741)國立中央大學 (28)