説明

種芋供給装置

【課題】ポテトプランターへの種芋供給作業の労力を軽減し、供給作業の安全性を向上し、搬送手段となるトラックの用途が制限されず、遠い圃場への搬送も容易な種芋供給装置を提供する。
【解決手段】種芋収穫機1は、上部が開口した矩形状の筐体10内に、種芋を内部に収容して前部に設けられた回動支点を中心として後側が上方へ傾動して種芋を前側の開口部23から送出可能なタンク20を有し、タンク20の前方の筐体10内にタンク20から送出された種芋を受け入れる受容室の一方側端部に設けられた排出口13aにタンク20から送出された種芋を排出口13aに送る前側コンベア40を受容室17の底部に設け、排出口13aの外側下部に排出口13aから排出される種芋を搬送する外部コンベア50を設けてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種芋の播種作業において、トラックに搭載された種芋を播種装置に供給可能な種芋供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種芋の播種作業を行うには、その前にポテトプランターに種芋を供給する準備作業が必要である。この種芋の準備作業は、例えば、特許文献1に記載されており、圃場にポテトプランターを設置するとともに、種芋を入れた多数のミニコンテナを搭載したトラックをポテトプランターに近接した位置に移動させ、トラックの荷台に乗った作業者がミニコンテナをポテトプランターの上方位置に運んで傾けてミニコンテナ内の種芋をポテトプランターに入れるとともに、トラックの荷台に搭載された肥料をポテトプランターのタンクに入れる。
【0003】
この準備作業において、種芋が収容されたミニコンテナの重量は作業者が持ち上げ可能な重量であるが、ミニコンテナの数が多くなると、作業者にとってこの準備作業は重労働になる。
【0004】
そこで、作業者の労力を軽減するために、各種の準備作業が提案されている。例えば、ミニコンテナよりも容量が大きいフレキシブルコンテナバッグに種芋を詰め、このバッグをクレーンが装備されたトラックに搭載して搬送し、クレーンを用いてバッグを吊り上げてポテトプランター上に移動させてバッグ内の種芋を供給する方法や、アンローダをトラックの荷台に搭載し、このアンローダに種芋を投入し、播種時に、アンローダによって種芋をポテトプランターに供給する方法や、容量の大きなコンテナをリフトで吊り上げてポテトプランター上に移動させて供給する方法等がある。
【0005】
【非特許文献1】JAオホーツク網走、“馬鈴薯の栽培履歴”、[online]、JAオホーツク網走、[平成19年3月29日検索]、インターネット〈URL:http://ja-okhotskabashiri.or.jp/hatake/potato.html〉
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の準備作業のうちフレキシブルコンテナバッグを用いた準備作業では、クレーンによって多量の種芋を収容したフレキシブルコンテナバッグを吊り上げるので、作業者にとって吊り上げ作業の労力負担は極めて小さくなるが、フレキシブルコンテナバッグをポテトプランターに誘導しながらバッグ内の種芋をポテトプランターに供給する作業を行うので、バッグの誘導を誤ると、バッグが作業者に接触して種芋の供給作業が難しくなる等の虞がある。
【0007】
またアンローダを用いた準備作業では、種芋をポテトプランターに確実且つ容易に供給することができるが、アンローダのトラックへの取り付けは一般的に困難であり、またアンローダは高価である。さらに一旦アンローダをトラックに取り付けると、このトラックは種芋を供給するための専用車両となり、トラックの用途が限定されるという問題がある。
【0008】
またリフトによって大きなコンテナを吊り上げて移動する準備作業では、コンテナの吊り上げ及び移動がリフトによって行われるので、作業者の労力負担は極めて小さくなるが、リフトを圃場まで搬送する必要がある。このため、リフトを格納する場所から圃場が遠い場合には、このリフトの搬送作業が煩わしくなり、遠い圃場ではリフトによる準備作業は不向きである。
【0009】
本発明は、このような問題に対処することを課題とするものであり、ポテトプランターへの種芋の供給作業の労力が軽減し、供給作業の安全性がより向上し、搬送手段となるトラックの用途が制限されることなく、遠い圃場への搬送も容易な種芋供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を解決するため、本発明は、以下の特徴を有する。特徴の一つは、種芋を内部に収容し、前部に設けられた回動支点を中心として後側が上方へ傾動して内部に収容された種芋を前側に移動させて前側に開口する開口部から送出可能なタンクを有し、タンクの前方に該タンクから送出された種芋を受け入れる受容室を設け、受容室の一方側端部に種芋を排出する排出口を設け、受容室に、タンクから送出された種芋を排出口に送る前側コンベアを設け、排出口の外側下部に該排出口から排出される種芋を搬送する外部コンベアを設けたことを特徴とする。
【0011】
この特徴によれば、タンクの前方に設けられた受容室の一方側端部に排出口を設け、受容室に前側コンベアを設け、排出口の外側下部に外部コンベアを設けることにより、種芋供給装置をトラックに搭載し、種芋供給装置のタンク内に種芋を収容し、圃場に設置されたポテトプランターに近接する位置にトラックを移動させ、外部コンベアの先端部がポテトプランターの上方に位置するようにトラックを移動させ、前側コンベア及び外部コンベアを作動させると、タンク内の種芋が前側コンベア及び外部コンベア上を移動してポテトプランターに供給される。このため、作業者によるポテトプランターへの種芋の供給作業は、種芋供給装置の駆動操作と外部コンベアのポテトプランターに対する位置決め作業等だけであり、作業者の労力負担を極めて少なくすることができる。また、ポテトプランターへの種芋の供給は外部コンベアのみによって行われるので、作業者が外部コンベアに接触する機会は少なく、ポテトプランターへの種芋の供給作業の安全性をより高めることができる。
【0012】
また特徴の一つは、種芋を内部に収容し、前部に設けられた回動支点を中心として後側が上方へ傾動して内部に収容された種芋を前側に移動させて前側に開口する開口部から送出可能な一対のタンクを、各前端部同士が対向して所定間隔を有して配設し、一対のタンクの前端部間の一方側端部に該タンク内に収容された種芋を排出する排出口を設け、一対のタンクの前端部間に、タンクから送出された種芋を搬送して排出口に送る前側コンベアを設け、排出口の外側下部に該排出口から排出される種芋を搬送する外部コンベアを設けたことを特徴とする。
【0013】
この特徴によれば、一対のタンクの各前端部同士を所定間隔を有して対向配置し、一対のタンクの前端部間の一方側端部に排出口を設け、一対のタンクの前端部間に前側コンベアを設け、排出口の外側下部に外部コンベアを設けることにより、種芋供給装置をトラックに搭載し、種芋供給装置のタンク内に種芋を収容し、圃場に設置されたポテトプランターに近接する位置にトラックを移動させ、外部コンベアの先端部がポテトプランターの上方に位置するようにトラックを移動させ、前側コンベア及び外部コンベアを作動させると、一対のタンク内の種芋が前側コンベア及び外部コンベア上を移動してポテトプランターに供給される。このように、ポテトプランターへの種芋の供給作業は、その殆どが種芋供給装置によって行われる。このため、作業者の労力負担を極めて少なくすることができる。また、ポテトプランターへの種芋の供給は外部コンベアのみによって行われるので、作業者が外部コンベアに接触する機会は少なく、ポテトプランターへの種芋の供給作業の安全性をより高めることができる。また、タンクは、前側コンベアを中央にしてその両側に配設されているので、種芋の収容量を増大することができ、ポテトプランターへの種芋の供給量を増加させることができる。
【0014】
特徴の一つは、種芋を内部に収容し、底部に内部コンベアを備えて該内部コンベアによって前側に開口する開口部に種芋を送出可能なタンクを有し、タンクの前方に該タンクから送出された種芋を受け入れる受容室を設け、受容室の一方側端部に種芋を排出する排出口を設け、受容室に、タンクから送出された種芋を排出口に送る前側コンベアを設け、排出口の外側下部に該排出口から排出される種芋を搬送する外部コンベアを設けたことを特徴とする。
【0015】
この特徴によれば、底部に内部コンベアを備えたタンクを有し、タンクの前方に設けられた受容室の一方側端部に排出口を設け、受容室に前側コンベアを設け、排出口の外側下部に外部コンベアを設けることにより、種芋供給装置をトラックに搭載し、種芋供給装置のタンク内に種芋を収容し、圃場に設置されたポテトプランターに近接する位置にトラックを移動させ、外部コンベアの先端部がポテトプランターの上方に位置するようにトラックを移動させ、内部コンベア、前側コンベア及び外部コンベアを作動させると、タンク内の種芋は、内部コンベア、前側コンベア及び外部コンベア上を移動してポテトプランターに供給される。このため、作業者によるポテトプランターへの種芋の供給作業は、種芋供給装置の駆動操作と外部コンベアのポテトプランターに対する位置決め作業等だけであり、作業者の労力負担を極めて少なくすることができる。また、ポテトプランターへの種芋の供給は外部コンベアのみによって行われるので、作業者が外部コンベアに接触する機会は少なく、ポテトプランターへの種芋の供給作業の安全性をより高めることができる。
【0016】
また特徴の一つは、外部コンベアが、上下且つ左右方向に回動自在に支持されることを特徴とする。
この特徴によれば、外部コンベアを上下且つ左右方向に回動自在に支持することにより、ポテトプランターに対する外部コンベアの先端部の位置調整を容易に行うことができ、ポテトプランターへの種芋の供給作業の作業性を向上することができる。
【0017】
また特徴の一つは、請求項1から4のいずれかに記載の種芋供給装置は、トラックの荷台に搭載可能であることを特徴とする。
この特徴によれば、請求項1から4のいずれかに記載の種芋供給装置をトラックの荷台に搭載可能にすることで、トラックの荷台に種芋供給装置を搭載するだけで種芋供給装置とこれに収容された種芋を同時に所望の圃場に搬送することができる。このため、遠い圃場であっても種芋供給装置と種芋を容易に搬送することができる。また、トラックを別の用途に使用したいときには、種芋供給装置を荷台から降ろせばよい。このため、トラックの用途が限定されることはない。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係わる種芋供給装置によれば、上記特徴を有することによって、ポテトプランターへの種芋の供給作業の労力を軽減するとともに、供給作業をより安全に行うことができ、搬送手段となるトラックの用途を狭めることなく、遠い圃場への搬送も容易な種芋供給装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係わる種芋供給装置の好ましい実施の形態を図1から図6に基づいて説明する。本実施の形態は、馬鈴薯の種芋供給装置を例にして、以下説明する。なお、説明の都合上、図1(斜視図)に示す矢印の方向を前後方向及び左右方向として以下説明する。
【0020】
種芋供給装置1は、図1,図2(斜視図),図3(側面図)に示すように、上部が開口した矩形状の筐体10と、筐体10内に上下方向に回動自在に取り付けられたタンク20と、筐体10内の前側に設けられた前側コンベア40と、筐体10の前側の左側端に設けられた外部コンベア50を有して構成される。
【0021】
筐体10は、複数の骨組み部材12を溶着して形成された箱状の枠体11と、枠体11の側面を覆う側板13を有してなり、側板13によって筐体10は上部及び下部が開口した箱状に形成されている。筐体10の底部には複数の脚部14が設けられるとともに、ホークリフトのホークを挿入可能な一対の差し込み口15が形成されている。このため、筐体10は、ホークリフト等によってトラックの荷台等に搬送されて載置可能である。なお、図2及び図3では、説明のし易さを考慮して、側板13の一部を省略している。
【0022】
タンク20は、矩形状の底板21と、底板21の左右両端部及び後端部から上方へ延びる側板22とを有して有底容器状に形成され、タンク20の前部及び上部には開口部23が形成されている。底板21の左右に設けられた側板22の前側は斜めに傾斜して側面視において三角状に形成されて、タンク20が上方へ回動したときに側板22の前端部が筐体10に当接するのを防止している。
【0023】
タンク20の前端下部は筐体10に回動自在に枢結されており、筐体10の底部とタンク20の底部間にはタンク20を傾動させる昇降シリンダ25が設けられている。この昇降シリンダ25の伸縮によって、タンク20は前端部の枢結部を回動支点として後側が上下方向に傾動する。昇降シリンダ25は、筐体10の底部とタンク20の底部間に配設され、ロッド側端部がタンク20の底部に枢結され、ボトム側端部が筐体10の底部に枢結されたリフトアーム26の先端部に枢結されている。
【0024】
タンク20の前方と筐体10の前側の側板13との間には、タンク20から送出される種芋を受け入れ可能な受容室17が設けられている。受容室17は、タンク前方の筐体10の側板13によって囲まれた室であり、略直方体状に形成されている。受容室17の左側端部の側板13'の下部には種芋を排出する排出口13aが設けられ、受容室17の下部には左右方向に延びてタンク20から送出された種芋を排出口13aに送る前述した前側コンベア40が設けられている。また受容室17の上下方向中間部には先端側がタンク20側に向かって斜め下方へ延びてタンク上部から送り出された種芋をタンク前端部側に落とすための案内板18が設けられている。この案内板18によって、前側コンベア40に供給される種芋の供給量を制限して、前側コンベア40による種芋の搬送を安定化している。
【0025】
外側コンベア50は、その基端部が排出口13aの下方の筐体10に取り付けられている。排出口13aの下方の筐体10には、図4(部分拡大図)に示すように、横方向へ延びる支持部材28が取り付けられており、支持部材28の上面には横方向に回動自在に枢結された揺動部材29が設けられている。この揺動部材29の両端部に外部コンベア50の基端部が取り付けられている。このため、外部コンベア50は揺動部材29を介して横方向に回動可能である。そして、外部コンベア50は揺動部材29の両端部に設けられたベアリング30を介して上下方向に回動自在に取り付けられている。従って、外部コンベア50は筐体10に対して横方向及び上下方向に回動可能である。外部コンベア50には、筐体10の上部との間に枢結された図1に示す起伏シリンダ51によって上下方向に回動可能になってなっている。
【0026】
なお、前述した昇降シリンダ25及び起伏シリンダ51の作動は図示しないコントローラによって制御され、コントローラに電気的に接続された操作スイッチの操作に応じて昇降シリンダ25及び起伏シリンダ51の伸縮制御ができるようになっている。また前側コンベア40及び外部コンベア50も、図示しないコントローラによって制御され、コントローラに電気的に接続された操作スイッチの操作に応じてこれらのコンベアの作動が制御可能になっている。
【0027】
このように構成された種芋供給装置1によって種芋の播種作業を行う場合には、図1に示すように、タンク20の底面が略水平になるようにタンク20を筐体10内に格納し、この種芋供給装置1を図示しないトラックの荷台に載置する。そして、タンク20の上方から種芋を供給してタンク20内に種芋を収容する。そして、トラックを走行させて圃場に設置されたポテトプランターに近接した位置にトラックを移動させる。そして、作業者が操作スイッチを操作して起伏シリンダ51を伸縮させて外部コンベア50を上下方向に回動させるとともに、手作業で外部コンベア50を横方向に回動させて、外部コンベア50の先端部をポテトプランターの上方位置に移動させる。そして、作業者が操作スイッチを操作して、前側コンベア40を駆動させるとともに、昇降シリンダ25を伸長させてタンク20を傾斜させる。
【0028】
タンク20が傾斜すると、タンク20内に収容された種芋は前側コンベア40に供給されて搬送され、排出口13aを通って外部コンベア50に搬送されてポテトプランターに供給される。
【0029】
このように、種芋供給装置1を用いると、作業者によるポテトプランターへの種芋の供給作業は、種芋供給装置1のスイッチ操作と外部コンベア50の横方向の回動操作だけであり、作業者の労力負担を極めて少なくすることができる。また、ポテトプランターへの種芋の供給は外部コンベア50のみによって行われ、作業者は外部コンベア50の横方向の位置調整のみを行うので、作業者が外部コンベア50に接触する機会は少ない。このため、ポテトプランターへの種芋の供給作業の安全性をより高めることができる。
【0030】
また、外部コンベア50は、上下且つ左右方向に回動自在に支持されているので、ポテトプランターに対する外部コンベア50の先端部の位置調整を容易に行うことができ、ポテトプランターへの種芋の供給作業の作業性を向上することができる。また種芋供給装置1を搭載したトラックをポテトプランターに近接した位置に移動させる場合、外部コンベア50の先端部の位置調整が可能であるので、トラックの停止位置が多少ずれてもよい。このため、トラックの運転操作を容易にすることができる。
【0031】
さらに、種芋供給装置1はトラックの荷台に搭載可能であるので、トラックの荷台に種芋供給装置1を搭載するだけで種芋供給装置1とこれに収容された種芋を同時に所望の圃場に搬送することができる。このため、遠い圃場であっても種芋供給装置1と種芋を容易に搬送することができる。また、トラックを別の用途に使用したいときには、種芋供給装置1を荷台から降ろせばよい。このため、トラックの用途が限定されることはない。
【0032】
なお、前述した実施の形態では、タンク20を傾動させる手段として昇降シリンダ25を用いたが、図5(斜視図)に示すように、筐体後部の一方側端部(図面では左側端部)の上部にウィンチ60を設置し、ウィンチ60の駆動軸に取り付けられたプーリ61にワイヤ(図示せず)を接続して掛け回し、ワイヤの他端をタンク20の後側底部に左右方向に延びて設けられた筒状部材内に挿通して筐体10の後部の他方側端部の上部に接続してもよい。このようにすると、ウィンチ60によってロープを巻き上げると、タンク20の後部が上方へ引き上げられてタンク20を傾斜させることができる。またウィンチ60によってロープを繰り出すと、タンク20の後部が下方へ移動してタンク20を水平状態にすることができる。また、ウィンチ60から繰り出されたロープをタンク20の後部に掛け回して、ロープの他端を筐体後部の他方側端部の上部に接続することで、タンク20は動滑車と同じ状態になり、ウィンチ60に作用する力を、タンク20からロープに作用する力の半分にすることができ、ウィンチ60を小型化することができる。
【0033】
また、前述した実施例では、一つのタンク20を備えた種芋供給装置1を示したが、図6(側面図)に示すように、種芋供給装置1'は、一対のタンク20,20の前端部同士を対向して所定間隔を有して配設し、一対のタンク20,20の前端部間の一方側端部にタンク20内に収容された種芋を排出する排出口13aを設け、一対のタンク20,20の前端部間に、タンク20から送出された種芋を搬送して排出口13aに送る前側コンベア(図示せず)を設け、排出口13aの外側下部に排出口13aから排出される種芋を搬送する外部コンベア50を設けて構成されたものでもよい。なお、筐体10、タンク20、前側コンベア、外部コンベア50等は前述した実施形態のそれらと同様であるので、同一符号を附してこれらの説明は省略する。
【0034】
このように、種芋供給装置1'が2つのタンク20を備えることで、種芋の収容量を増大することができ、ポテトプランターへの種芋の供給量を増加させることができる。
【0035】
また、前述した実施の形態では、タンク20が傾動可能な構成を示したが、タンク20を筐体10に固定してもよい。この場合には、タンク20の底板21に前側コンベア側に種芋を搬送する内部コンベアを設ける。このようにタンク20の底板21に内部コンベアを設けることにより、タンク20内に収容された種芋を前側コンベア側に送出可能になるとともに、タンク20の底部に残った種芋を強制的に前側コンベア側に搬送して、タンク20内の種芋を残すことなく排出することができる。なお、傾動可能なタンク20の底板21に内部コンベアを設けて、タンク20の底部に残った種芋を強制的に前側コンベア側に搬送するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる種芋供給装置の斜視図を示す。
【図2】タンクが傾いた状態にある種芋収穫機の斜視図を示す。
【図3】タンクが傾いた状態にある種芋収穫機の側面図を示す。
【図4】本発明の一実施の形態に係わる種芋供給装置の外部コンベアを支持する部分の部分拡大図を示す。
【図5】本発明の他の実施の形態に係わる種芋供給装置の斜視図を示す。
【図6】本発明の他の実施の形態に係わる種芋供給装置の側面図を示す。
【符号の説明】
【0037】
1,1' 種芋収穫機
13a 排出口
17 受容室
20 タンク
23 開口部
40 前側コンベア
50 外部コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種芋を内部に収容し、前部に設けられた回動支点を中心として後側が上方へ傾動して内部に収容された種芋を前側に移動させて前側に開口する開口部から送出可能なタンクを有し、
前記タンクの前方に該タンクから送出された種芋を受け入れる受容室を設け、
前記受容室の一方側端部に種芋を排出する排出口を設け、
前記受容室に、前記タンクから送出された種芋を前記排出口に送る前側コンベアを設け、
前記排出口の外側下部に該排出口から排出される種芋を搬送する外部コンベアを設けたことを特徴とする種芋供給装置。
【請求項2】
種芋を内部に収容し、前部に設けられた回動支点を中心として後側が上方へ傾動して内部に収容された種芋を前側に移動させて前側に開口する開口部から送出可能な一対のタンクを、各前端部同士が対向して所定間隔を有して配設し、
前記一対のタンクの前端部間の一方側端部に該タンク内に収容された種芋を排出する排出口を設け、
前記一対のタンクの前端部間に、前記タンクから送出された種芋を搬送して前記排出口に送る前側コンベアを設け、
前記排出口の外側下部に該排出口から排出される種芋を搬送する外部コンベアを設けたことを特徴とする種芋供給装置。
【請求項3】
種芋を内部に収容し、底部に内部コンベアを備えて該内部コンベアによって前側に開口する開口部に種芋を送出可能なタンクを有し、
前記タンクの前方に該タンクから送出された種芋を受け入れる受容室を設け、
前記受容室の一方側端部に種芋を排出する排出口を設け、
前記受容室に、前記タンクから送出された種芋を前記排出口に送る前側コンベアを設け、
前記排出口の外側下部に該排出口から排出される種芋を搬送する外部コンベアを設けたことを特徴とする種芋供給装置。
【請求項4】
前記外部コンベアは、上下且つ左右方向に回動自在に支持されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の種芋供給装置。
【請求項5】
前記請求項1から4のいずれかに記載の種芋供給装置は、トラックの荷台に搭載可能であることを特徴とする種芋供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−253200(P2008−253200A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99592(P2007−99592)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(596113030)サンエイ工業株式会社 (9)
【Fターム(参考)】