説明

空気吸引噴射装置およびこれを備える電気掃除機

【課題】電気掃除機のバキューム機能とブロアー機能とを、簡素な構成で容易に切り換えることができ、かつ、さまざまな状況においてもブロアー機能を有効に使用することができる技術を提供する。
【解決手段】本体部111の内部は空気の主流路101であり、当該本体部111に設けられている噴射流路部112の内部は空気の副流路102となっている。主流路101に吸引空気流が形成されると、吸引室115の内部の動力ファン114bが回転し、これに連動して噴射ファン114aが回転するので副流路102に噴射空気流が形成される。ここで、主流路101および副流路102の合流位置に設けられる弁部材の流路切換部116を切り換えることで、噴射空気流または吸引空気流の形成を容易に切り換えることができる。また、噴射時には回転調整孔111fが開口することで、動力ファン114bの過回転を防止する構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に用いられる空気吸引噴射装置と、当該空気吸引噴射装置を備える電気掃除機とに関し、特に、電気掃除機による空気の吸引を利用して空気を噴射できるとともに、空気の吸引および噴射を切り換えることができる空気吸引噴射装置と、これを備える電気掃除機とに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電気掃除機は、空気を吸引することによって、空気とともに塵埃を吸引する機能(以下、「バキューム機能」と称する。)を有しているが、近年では、空気を噴射して塵埃を吹き飛ばす機能(以下、「ブロアー機能」と称する。)を備えている構成も提案されている。電気掃除機がブロアー機能を備えていれば、使用者にとって見え難い位置(据え置かれた家具等の裏側、天面等)あるいは使用者から見て高い位置(前記家具の天面、照明の傘、天井等)の塵埃を掃除することが可能となる。
【0003】
具体的なブロアー機能としては、従来から排気を利用する技術が知られている。この排気は、電気掃除機の集塵室を通過してきた空気流であるが、実際のブロアー機能においては、クリーンな空気流となっている。ところが、使用者は、排気を利用するという点で不衛生なイメージを抱いてしまう。また、ブロアー機能が、吸引ホースまたは延長管等を利用する構成であれば、これらの内部に付着した微量な塵埃が噴出することが疑われるため、使用者は、やはり不衛生なイメージを抱いてしまう。そこで、最近では、排気を利用しないブロアー機能が種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、吸引力により動作する吸引ファンと、噴射力を発生する噴射ファンと、前記吸引ファンの動力を前記噴射ファンへ伝達する動力伝達手段を備えている空気吸引噴射装置が開示されている。この構成によれば、当該空気吸引噴射装置を吸引ホースに接続するだけで、電気掃除機の吸引力により噴射ファンを回転させることができる。それゆえ、排気を利用しないブロアー機能を、電気掃除機の種類を問わず付加的に利用することが可能となる。
【0005】
また、特許文献2には、吸込口に設けられた噴出ノズルに空気を送り込む圧力発生部を備えている構成の電気掃除機用吸込具が開示されている。この吸込具は、エアポンプ等の圧力発生部により生成した圧縮空気を噴出ノズルから噴射することで、被清掃面に付着したり凹凸部の奥に溜まったりした塵埃を吹き飛ばしてから吸引している。それゆえ、排気を利用しないブロアー機能を実現できるとともに、ブロアー機能により吹き飛ばした塵埃を速やかに吸引できるので、効率よい集塵が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−217746号公報
【特許文献2】特開2001−321305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記従来の技術では、簡素な構成で、空気の噴射および吸引のタイミングを容易に切り換えることができないため、電気掃除機の掃除において、ブロアー機能を十分に寄与させることができない。
【0008】
具体的には、ブロアー機能を好ましく使用できる状況としては、前述した(1)使用者にとって見え難い位置または高い位置の掃除、あるいは、(2)被清掃面に付着したり凹凸部の奥に溜まったりした塵埃の掃除だけでなく、(3)吸引口を近接させると、破損、望ましくない移動、誤操作、誤吸引のおそれがある対象物の掃除が挙げられる。しかしながら、従来の技術では、ブロアー機能とバキューム機能とを容易に切り換えることが困難であるため、前記のような多様な状況に十分対応できない。
【0009】
例えば、前記(3)の状況の例として、吸引では壊れるおそれのある造花等の置物、掃除のために直接触れると傾いてしまう壁掛けの額または時計、吸引口の近接により誤操作するおそれのある電話、FAX、パーソナルコンピュータのキーボード、もしくは、誤吸引するおそれのある小物の入った引き出しの中等が挙げられるが、これら対象物を掃除する場合、通常の吸引だけでは前述した破損、移動、もしくは誤吸込が生じるおそれがある。
【0010】
ここで、従来のブロアー機能を用いれば、空気の噴射によって、対象物から塵埃を吹き飛ばすことができるものの、単に吹き飛ばすだけでは、広く塵埃が舞い散ってしまうおそれがある。特に、気密性の高い室内では、単なるブロアー機能の使用は塵埃を拡散させるだけで、塵埃を吸引除去する範囲を拡大させることになってしまう。また、従来の技術では、通常のバキューム機能とブロアー機能とを切り換える構成については特に開示されていないので、前述した(1)〜(3)等のさまざまな状況に合わせて、バキューム機能とブロアー機能とを、簡素な構成で容易に切り換えることは困難となっている。
【0011】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、電気掃除機のバキューム機能とブロアー機能とを、簡素な構成で容易に切り換えることができ、かつ、さまざまな状況においてもブロアー機能を有効に使用することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る空気吸引噴射装置は、前記の課題を解決するために、電気掃除機が備える吸引ホースの先端に接続され、一端が前記吸引ホースの先端に接続される後端開口部をなしているとともに他端が先端開口部をなし、その内部が空気の主流路となっている管状の本体部と、外部から空気を導入する噴射空気導入口および導入した空気を外部へ噴射する噴射口を有し、その内部が前記噴射空気導入口から前記噴射口に至る副流路となっている噴射流路部と、前記本体部の内部には、前記吸引ホースを通じた空気の吸引により前記主流路に形成される吸引空気流によって回転する動力ファンと、前記動力ファンを内部に収容する動力ファン収容部が設けられ、前記動力ファン収容部には、前記主流路に面する内部吸引口および外部から空気を導入する吸引空気導入口が設けられ、前記主流路には、外部から空気を導入する回転調整孔が設けられており、前記噴射流路部の内部に設けられ、前記動力ファンに連動して回転し、前記副流路に、前記噴射空気導入口から前記噴射口に向かう噴射空気流を形成する噴射ファンと、前記噴射口から外部への前記噴射空気流の噴射を許可または制限する噴射切換部と、前記噴射切換部を動作させるための切換レバーを備え、前記吸引空気導入口と前記回転調整孔の双方の開口面積を調節する空気導入蓋部材を前記切換レバーと連動するように設けたものである。
【0013】
前記構成によれば、特定の電源を必要としない構成で副流路に噴射空気流を形成できるだけでなく、当該噴射空気流の噴射口からの噴射を、レバー部材の操作により許可したり遮断したりすることができる。また、レバー部材の操作量に応じ、噴射空気流の量を任意に調整できるのに加え、複雑な構成を用いることなく、吸引ノズル等の先端から容易に噴射空気流を噴射させることができるだけでなく、噴射切換部の動作によって、実質的に、空気の吸引(バキューム機能)と噴射(ブロアー機能)とを簡単に切り換えることができ
る。その結果、電気掃除機におけるブロアー機能とバキューム機能とを、簡素な構成で容易に切り換えることができるとともに、さまざまな状況においてもブロアー機能を有効に使用することができる。
【0014】
また、動力ファンを動力ファン収容部で保護しつつ、吸引空気導入口から動力ファン収容部に空気を取り入れることができるので、主流路による減圧が作用して動力ファン収容部の内部もそのまま減圧されて、吸引空気導入口から内部吸引口に向かって多量の吸引空気流が形成される。これによって動力ファンを勢いよく回転させることができるので、噴射ファンにより形成される噴射空気流を、流速の大きいものとすることができる。さらに、噴射空気流を形成するときのみ回転調整孔が開放され、噴射空気流を形成しないときには空気導入蓋部材で回転調整孔を閉止して、吸引空気流の流速が低下するおそれを回避することができる。
【0015】
前記空気吸引噴射装置においては、前記噴射切換部は、前記噴射口に対する前記副流路の接続または遮断を切り換える流路切換部であればよい。
【0016】
前記構成によれば、噴射口につながる副流路を接続または遮断することで、副流路から先端開口部に対する噴射空気流の流れを許可または遮断している。これにより、空気の吸引(バキューム機能)と噴射(ブロアー機能)とを簡単に切り換えることができるので、操作性をより一層向上できる。
【0017】
前記空気吸引噴射装置においては、前記噴射切換部は、前記動力ファンまたは前記噴射ファンよりも、吸引空気流の流れ方向の上流側となる位置で、前記主流路または前記副流路を開放または遮断する流路開閉部であればよい。
【0018】
前記構成によれば、主流路または副流路を開閉することで、副流路から噴射口に対する噴射空気流の流れを許可または遮断している。これにより、空気の吸引(バキューム機能)と噴射(ブロアー機能)とを簡単に切り換えることができるので、操作性をより一層向上できる。
【0019】
前記空気吸引噴射装置においては、前記先端開口部に着脱可能に設けられる吸引ノズルをさらに備えている構成であればよい。
【0020】
前記構成によれば、吸引ノズルが着脱自在となっているので、掃除の条件、掃除の対象物あるいは掃除の場所等に応じて、適切な構成の吸引ノズルを選択して用いることができる。
【0021】
本発明には、前記空気吸引噴射装置と、当該空気吸引噴射装置が設けられている吸引ホースと、を備えている電気掃除機も含まれる。本発明に係る電気掃除機においては、前記空気吸引噴射装置は、前記吸引ホースに接続されていればよいが、好ましくは、前記吸引ホースに対して着脱自在に接続されている。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明では、電気掃除機のバキューム機能とブロアー機能とを、簡素な構成で容易に切り換えることができ、かつ、さまざまな状況においてもブロアー機能を有効に使用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1に係る空気吸引噴射装置を備える電気掃除機の一例を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1に係る空気吸引噴射装置の一例を示す側面図
【図3】図2に示す空気吸引噴射装置に吸引ノズルを装着した状態の一例を示す斜視図
【図4】図3に示す空気吸引噴射装置であって、バキューム時(吸引空気流の形成時)の状態の一例を示す側面図
【図5】図4に示す空気吸引噴射装置においてバキューム時(吸引空気流の形成時)の内部構成の一例を側方から示す断面図
【図6】図3に示す空気吸引噴射装置を電気掃除機が備える手元操作部(吸引ホース)に取り付けた状態の一例を示す側面図
【図7】図3に示す空気吸引噴射装置であって、ブロアー時(噴射空気流の形成時)の状態の一例を示す側面図
【図8】図7に示す空気吸引噴射装置においてブロアー時(噴射空気流の形成時)の内部構成の一例を側方から示す断面図
【図9】図8に示す空気吸引噴射装置においてブロアー時(噴射空気流の形成時)の吸引室における状態の一例を下方(図8の矢視I方向)から示す部分断面図
【図10】図3に示す空気吸引噴射装置において吸引ノズルが備える先端ブラシを突出させた状態の一例を示す斜視図
【図11】図2に示す空気吸引噴射装置において他の構成の吸引ノズルを装着した状態の一例を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0025】
(実施の形態1)
[電気掃除機の構成例]
まず、本発明の実施の形態1に係る空気吸引噴射装置を備える電気掃除機の一例について、図1を参照して具体的に説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る空気吸引噴射装置10Aは、典型的なキャニスター型電気掃除機20に備えられているものである。すなわち、キャニスター型電気掃除機20(以下、単に電気掃除機20と略す。)は、掃除機本体21、吸引ホース22、手元操作部23、吸引延長管24、吸込口体25、および吸引ノズル26、並びに空気吸引噴射装置10Aを備えている。
【0026】
掃除機本体21は、電動送風機31、集塵室32、ホイール33、電源コード34を備えており、接続パイプ35を介して吸引ホース22の一方の端が着脱自在に接続されている。吸引ホース22の他方の端には、手元操作部23が設けられており、この手元操作部23の先端に対して、吸引延長管24の一方の端が着脱自在に接続されている。さらに、吸引延長管24の他方の端には吸込口体25が着脱自在に取り付けられている。また、手元操作部23の下方には、吸引ノズル26および空気吸引噴射装置10Aが着脱自在に取り付けられ、これら吸引ノズル26および空気吸引噴射装置10Aは、吸引延長管24の代わりに、手元操作部23の先端に取り付け可能となっている。
【0027】
掃除機本体21は、内部に電動送風機31および集塵室32が設けられており、電動送風機31の動作により吸引力が発生し、吸引ホース22、吸引延長管24を介して吸込口体25の図示しない吸込口に吸引力が発生する。また、掃除機本体21の内部には、電源コード34が引き出し可能に収納されている。また、掃除機本体21は、両側方に設けられている一対のホイール33で床面上を移動自在に構成されている。
【0028】
電気掃除機20の使用時には、まず、使用者は、使用時に電源コード34を掃除機本体
21から引き出して先端の電源プラグを電源差込口に差し込み、手元操作部23を操作して、掃除機本体21の電源を入れる。これにより、電動送風機31の動作によって吸込口体25の吸込口に吸引力が発生するので、床面上の塵埃が吸引され、吸引延長管24、吸引ホース22、接続パイプ35を介して集塵室32に集められる。
【0029】
使用者は、手元操作部23を把持して床面上で吸込口体25の位置を移動させることで、掃除する床面の領域を変える。また、掃除の場所を変える場合には、吸引ホース22を引くことで、ホイール33の回転により掃除機本体21が床面上を移動する。なお、掃除機本体21には図示しない取っ手が設けられており、これで掃除機本体21を持ち上げて移動させることもできる。
【0030】
また、床面ではなく、部屋の隅、家具等の隙間等の狭い領域を掃除したい場合には、吸引延長管24または吸込口体25を取り外し、代わりに吸引ノズル26を取り付けて、掃除を行う。さらに、(1)使用者にとって見え難い位置または高い位置の掃除、(2)被清掃面に付着したり凹凸部の奥に溜まったりした塵埃の掃除、(3)吸引口を近接させると、破損、望ましくない移動、誤操作、誤吸引のおそれがある対象物の掃除等を行いたい場合には、通常の吸引力による掃除(バキューム機能による掃除)だけでなく、ブロアー機能を好適に用いることができる。そこで、吸引延長管24または吸込口体25を取り外し、代わりに空気吸引噴射装置10Aを取り付け、さらにその先端に吸引ノズル26を取り付けて、掃除を行う。
【0031】
図1に示す電気掃除機20における具体的な構成、すなわち、掃除機本体21、吸引ホース22、手元操作部23、吸引延長管24、吸込口体25、および吸引ノズル26等は特に限定されず、電気掃除機の分野で公知の各種構成を好適に用いることができる。
【0032】
[空気吸引噴射装置の構成]
次に、本実施の形態に係る空気吸引噴射装置10Aの具体的な構成について、図2ないし図5を参照して説明する。
【0033】
図2の側面図に示すように、本実施の形態に係る空気吸引噴射装置10Aは、本体部111、噴射流路部112、レバー部材113、図2には示さないファン部、吸引室および流路切換部を備えている。また、図3の斜視図および図4の側面図に示すように、空気吸引噴射装置10Aに対しては、先端にブラシを備える吸引ノズル26Aが装着可能となっている。
【0034】
本体部111は、略管状であって、その内部が空気の主流路となっている。本体部111の両端は、それぞれ先端開口部111aおよび後端開口部111bとなっており、先端開口部111aは、吸引ノズル26A(または他の吸引ノズル26)を装着可能に構成され、後端開口部111bは、吸引ホース22(より具体的には、手元操作部23)に対して装着可能に構成されている。先端開口部111aおよび後端開口部111bは、テーパ状に形成されている。これにより、先端開口部111aまたは後端開口部111bの外周に吸引ノズル26Aまたは吸引ホース22を装着したり脱離したりすることが容易となる。
【0035】
噴射流路部112は、図2または図4に示すように、本体部111の管軸方向に対して傾斜する位置関係で、当該本体部111に一体化するように設けられている。噴射流路部112の内部は空気の副流路となっており、かつ、当該副流路は、先端開口部111aにつながるように構成されている。また、噴射流路部112には、噴射空気導入口112aが設けられている。
【0036】
空気吸引噴射装置10Aは、基本的には、噴射流路部112を上方に位置させた状態で、吸引ホース22の先端の手元操作部23に装着される。したがって、以下の説明では、噴射流路部112が位置する側を「上」と称し、反対側を「下」と称する。また、先端開口部111aの位置する側を「先端」と称し、後端開口部111bの位置する側を「後端」と称する。
【0037】
噴射流路部112において本体部111から上側に露出している部位は、図2または図4に示すように、本体部111の管軸方向に対して傾斜するように延伸しているが、その上面には、図3に示すように噴射空気導入口112aが形成されている。この噴射空気導入口112aは、噴射流路部112の内部すなわち副流路に空気を流入させるための開口である。
【0038】
また、本体部111における下側、すなわち本体部111を挟んで噴射流路部112の反対側となる位置には、当該本体部111の外周に沿って、主流路に連通する複数の吸引力調整孔111cが設けられ、吸引空気導入口115b(後述)に隣接する位置には、主流路に連通する回転調整孔111fが設けられている。この吸引力調整孔111cは、先端開口部111aが、ごみの吸引または吸い付き等により本体部111の主流路が閉塞し、空気の流入が一定以下になって、電気掃除機への負荷が過剰にならないように、先端開口部111a以外で外気を主流路に取り込むためのものである。
【0039】
レバー部材113は、切換レバー113a、レバー支持部113bおよび空気導入蓋部材113cから構成されている。図2および図4に示すように、切換レバー113aおよび空気導入蓋部材113cの間にレバー支持部113bが位置しており、このレバー支持部113bは、本体部111を貫通した状態で回動可能に保持される回動軸となっている。また、後述するように、レバー支持部113bには流路切換部が取り付けられており、切換レバー113aの操作によって流路切換部の切り換えが可能となっている。
【0040】
切換レバー113aは、図3に示すように、本体部111の下側を覆うように位置する枠状となっているが、空気導入蓋部材113cは、本体部111の側面に設けられている吸引空気導入口115bと回転調整孔111fを開閉可能にする板状材となっている。切換レバー113aは、図3に示すように、バネ等の弾性部材によって先端側に付勢されているので、空気導入蓋部材113cは基本的に後端側に位置している。
【0041】
そして、後述するように、レバー部材113はレバー支持部113bを中心として回動するので、切換レバー113aを後端側に移動させれば、空気導入蓋部材113cは先端側に移動する。このとき、空気導入蓋部材113cにより閉止されている吸引空気導入口115bおよび回転調整孔111fは開放される。また、切換レバー113aを後端側に十分に移動させると、本体部111の下側面の一部に当接して止まるので、空気導入蓋部材113cは必要以上に先端側に移動しないように構成されている。
【0042】
本体部111の先端開口部111aに装着されている吸引ノズル26Aは、図3または図4に示すように、ノズル本体261および先端ブラシ262から構成されている。ノズル本体261の先端には、図3に示すように、塵埃等を吸引するための吸引口261aが設けられている。また、先端ブラシ262は、図3または図4に示す構成では、ノズル本体261の下側に折り畳まれているが、後述するように、吸引口261aの先端側に位置するように突出可能となっている。
【0043】
空気吸引噴射装置10Aの内部には、図5の縦断面図に示すように、本体部111の内部により構成される主流路101と、噴射流路部112の内部により構成される副流路102と、噴射流路部112の下側において主流路101に面している吸引室115とが、
設けられている。噴射流路部112および吸引室115は互いに隣接し、かつ、一体化されており、その内部には、ファン部114が設けられている。言い換えれば、噴射流路部112および吸引室115はファン部収容部であり、吸引室115は動力ファン収容部である。また、吸引室115における主流路101に面する部位には、内部吸引口115aが設けられており、さらに、後述するように、本体部111の外側につながる吸引空気導入口115bも設けられている。
【0044】
ファン部114は、噴射流路部112内に位置する噴射ファン114aと、吸引室115内に位置する動力ファン114bと、これらファンを回転可能に支持するファン回転軸114cと、から構成されている。噴射ファン114aは、副流路102に、先端開口部111aに向かって流れる噴射空気流を形成するものである。動力ファン114bは、噴射ファン114aとともにファン回転軸114cを共有しているので、当該噴射ファン114aと連動して回転するように構成されている。なお、ファン部114の具体的な動作に関しては、後述する噴射空気流の形成とともに説明する。
【0045】
主流路101および副流路102が合流する部位には、流路切換部116が設けられている。流路切換部116は、少なくとも先端開口部111aに対する副流路102の接続または遮断を切り換えるように構成されていればよいが、本実施の形態では、先端開口部111aに対して主流路101または副流路102の一方が接続されるように、択一的な切り換えを行う構成となっている。
【0046】
具体的には、流路切換部116は、図5に示すように、略板状の弁部材となっており、一端がレバー支持部113bに固定支持されている。したがって、切換レバー113aを操作することで、流路切換部116は、レバー支持部113bを支点として合流部位の領域内を揺動する。それゆえ、流路切換部116の揺動角度は、切換レバー113aの操作によって自在に変えることができる。
【0047】
ここで、主流路101における合流部位を、図5の破線で囲んだ領域に示すように「本体合流口111d」と定義し、副流路102における合流部位を「噴射合流口112b」と定義すれば、弁部材である流路切換部116は、切換レバー113aの操作によって、主流路101または副流路102の一方を閉止するように角度を変える(揺動する)。なお、図5に示す構成では、流路切換部116は、噴射合流口112bを閉止している状態にある。
【0048】
また、本体合流口111dおよび噴射合流口112bのいずれにおいても、流路切換部116の揺動が、閉止状態を超えた位置にまで及ばないように、流路切換部116の移動を所定位置で止めるストッパ111e,112cが設けられている。
【0049】
本実施の形態に係る空気吸引噴射装置10Aおよび吸引ノズル26Aの具体的な構成は特に限定されず、本体部111、噴射流路部112、レバー部材113、ファン部114、吸引室115および流路切換部116等は、電気掃除機の分野あるいは広く家電製品の分野で公知の部材、材料、形状等を用いて製造できるものであればよい。
【0050】
[空気吸引噴射装置の動作]
次に、前述した構成を有する空気吸引噴射装置10Aの動作、特に、吸引口261aから噴射空気流を噴射する機能(ブロアー機能)の詳細、並びに、当該ブロアー機能と通常の吸引を行う機能(バキューム機能)との切り換えについて、図5に加えて図6ないし図10を参照して具体的に説明する。
【0051】
空気吸引噴射装置10Aは、例えば図6に示すように、吸引ホース22の先端に設けら
れている手元操作部23に直接取り付けて使用することができる。つまり、使用者は、手元操作部23に吸引延長管24および吸込口体25が取り付けられている状態(図1参照)から吸引延長管24を取り外し、代わりに空気吸引噴射装置10Aを取り付けた状態として使用する。なお、空気吸引噴射装置10Aには吸引ノズル26Aが取り付けられており(図3〜図5参照)、以下の説明でも、この状態に基づいて空気吸引噴射装置10Aの動作を説明する。
【0052】
まず、通常のバキューム機能について説明する。図5に示すように、空気吸引噴射装置10Aにおいては、切換レバー113aが先端側に位置する定常状態にあるので、主流路101および副流路102の合流部位においては、流路切換部116は、噴射合流口112bを閉止し、本体合流口111dを開放している。そして、掃除機本体21(図5には図示せず)の動作によって吸引力が発生すると、当該吸引力は吸引ホース22(図5には図示せず)を介して主流路101および吸引ノズル26Aまで達する。それゆえ、図中太線の矢印で示すように吸引口261aから外気が吸引され、先端開口部111aから後端開口部111bに向かって、主流路101に吸引空気流が形成される。
【0053】
次に、ブロアー機能への切り換えについて説明する。図7に示すように、使用者が切換レバー113aを後端側に移動させる操作を行うと、空気導入蓋部材113cは先端側に移動するので、空気導入蓋部材113cにより閉止されている吸引空気導入口115bおよび回転調整孔111fが開放される。
【0054】
さらに、図8に示すように、主流路101および副流路102の合流部位においては、流路切換部116は、噴射合流口112bを閉止している位置から、本体合流口111dを閉止する位置まで移動する。これにより噴射合流口112bは開放されるので、副流路102は先端開口部111aにつながるが、主流路101は先端開口部111aから遮断される。後端開口部111b近傍に生じる吸引力は、図中太線矢印に示すように、内部吸引口115aから吸引室115の内部の空気を吸引する。
【0055】
このとき、図8における二点鎖線の矢印Iの方向から矢視する図9に示すように、開放されている吸引空気導入口115bは、吸引室115につながっているので、吸引室115の内部は外気につながっていることになる。それゆえ、吸引空気導入口115b、吸引室115、内部吸引口115aに向かって吸引空気流が形成される。この吸引空気流は、主流路101を介して後端開口部111bから吸引ホース22(図8,図9には示さず)に向かって流れる。そして、吸引室115の内部には、動力ファン114bが設けられているので、この動力ファン114bは吸引空気流の作用によって回転する。
【0056】
より具体的には、主流路101に生じている吸引空気流により当該主流路101が減圧すれば、これにより吸引室115の内部もそのまま減圧されて、吸引空気導入口115bから内部吸引口115aに向かって多量の吸引空気流が形成される。これにより動力ファン114bは吸引室115の内部で回転する。
【0057】
さらに動力ファン114bは、噴射ファン114aとともにファン回転軸114cを共有しているので、動力ファン114bの回転に伴って噴射ファン114aも回転する。噴射ファン114aは噴射流路部112内に設けられているので、図8の太線矢印に示すように、副流路102において噴射空気流が形成され、当該噴射空気流は先端開口部111aから吸引ノズル26Aの内部に流れ、吸引口261aから噴射される。
【0058】
ここで、回転調整孔111fは開放されているので、回転調整孔111fからも空気が吸引される。掃除機本体21の吸引力が大きい場合に、動力ファン114bおよび噴射ファン114aに過大な回転力(回転数)が生じて破損に至らないように吸引力を調整して
いる。通常のバキューム時は回転調整孔111fは塞がれているので、吸引ノズル26Aに生じる吸引力が下がるということもない。
【0059】
なお、使用者が、切換レバー113aを後端側に移動させた状態を解除すれば、切換レバー113aは後端側から先端側に移動して元の位置に戻る。これに伴い、空気導入蓋部材113cは吸引空気導入口115bおよび回転調整孔111fを閉止し、流路切換部116は、噴射合流口112bを開放している位置から、本体合流口111dを開放する位置まで移動する。それゆえ、副流路102が先端開口部111aから遮断され、主流路101が先端開口部111aにつながるので、動力ファン114bおよび噴射ファン114aの回転が停止し、吸引口261aから噴射していた噴射空気流も停止する。また、主流路101には、吸引空気流が形成されるので、吸引口261aにおいては再び吸引力が生じる。
【0060】
このように、本実施の形態では、切換レバー113aの操作により流路切換部116を切り換えるだけで、先端開口部111aから噴射空気流を噴射させることができる。それゆえ、電気掃除機20の使用時に、複雑な構成を用いることなく、吸引ノズル26Aの先端から容易に噴射空気流を噴射させることができる。また、切換レバー113aを元に戻すだけで、ブロアー機能を停止してバキューム機能に戻すことができるので、操作性が向上するだけでなく、電気掃除機20の使用状況に応じて、バキューム機能とブロアー機能とを適切に切り換えることができる。
【0061】
バキューム機能とブロアー機能とを容易に切り換えることができれば、例えば、ブロアー機能により、掃除の対象物に堆積した塵埃を吹き飛ばした後に、直ちにバキューム機能に戻し、吹き飛ばされて舞い上がった塵埃を、室内に拡散する前に速やかに吸引することができる。このような掃除方法は、例えば、(1)使用者にとって見え難い位置または高い位置の掃除、(2)被清掃面に付着したり凹凸部の奥に溜まったりした塵埃の掃除、(3)吸引口を近接させると、破損、望ましくない移動、誤操作、誤吸引のおそれがある対象物の掃除等において好適に利用することができる。
【0062】
また、前記(3)の掃除においては、噴射空気流の勢いが一定であれば、対象物または塵埃の種類等によっては、噴射空気流を吹きつけることで当該塵埃が必要以上に飛散するおそれがある。ここで、本実施の形態では、弁部材である流路切換部116は、切換レバー113aの操作により、主流路101または副流路102の一方を開放し一方を閉鎖するように角度を変化する構成である。それゆえ、例えば、切換レバー113aを完全に後端側に移動させずに、中間の位置で保持すれば、噴射空気流および吸引空気流を同時に形成することができる。
【0063】
したがって、切換レバー113aの操作具合を調整することで、噴射空気流および吸引空気流の比率を自在に変更することができ、対象物に対して好適な流量の噴射空気流を当てることができる。また、切換レバー113aの操作具合を調整することで、噴射空気流の流量を微調整することが可能であるため、ブロアー機能の微調整が可能となる。
【0064】
さらに、噴射空気流を形成する噴射ファン114aは、動力ファン114bによって回転するが、この動力ファン114bは、主流路101に形成される吸引空気流によって回転する。それゆえ、噴射ファン114aは、主流路101を流れる空気流によって回転することができるので、当該噴射ファン114aを回転させるために、電源を使用する駆動源を設ける必要がなくなる。それゆえ、空気吸引噴射装置10Aの構成を簡素化でき、またコストの増加を回避することができる。
【0065】
なお、図10に示すように、吸引ノズル26Aの先端ブラシ262を吸引口261aの
先端側に位置するように突出した状態であっても、前述したように、バキューム機能とブロアー機能とを適切に切り換えることができる。すなわち、図10に示すように、切換レバー113aを後端側に移動させれば、吸引空気導入口115bが開放されるので、吸引空気導入口115bから吸引室115に空気が取り入れられ、吸引空気導入口115bから内部吸引口115aに向かって流量の大きい吸引空気流が形成される。これによって吸引室115の内部の動力ファン114bを勢いよく回転させることができるので、噴射ファン114aにより流速の大きい噴射空気流を形成することができる。
【0066】
[変形例]
本実施の形態においては、本体部111に対して噴射流路部112が一体化されるように設けられているが、本発明はこれに限定されず、本体部111に対して明確な別部材または別構成となるように噴射流路部112が設けられてもよい。すなわち、本発明においては、管状の本体部に対して、空気導入口および噴射口を有し、その内部が副流路となっている噴射流路部が設けられていればよい。
【0067】
また、本実施の形態においては、噴射流路部112に隣接する吸引室115が設けられているが、本発明はこれに限定されず、吸引室115は無くてもよい。もちろん吸引室115は、主流路101において動力ファン114bを保護するとともに、吸引空気導入口115b、吸引室115の内部(動力ファン114b)および内部吸引口115aに向かって吸引空気流を良好に形成できることから、設けられていることが好ましいが、例えば、吸引室115は「動力ファン収容部」であればよいので、動力ファン114bを保護するために好ましい形状等に構成されてもよいし、吸引空気流を良好に形成するために例えば管状に構成されてもよい。
【0068】
また、吸引室115を設けないのであれば、動力ファン114bは、吸引ホースを通じた空気の吸引により前記主流路に形成される吸引空気流によって回転できればよいので、少なくとも本体部111の内部に設けられていればよい。
【0069】
また、本実施の形態では、ファン部114が備える噴射ファン114aおよび動力ファン114bは、共通のファン回転軸114cで連動するように構成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、噴射ファン114aおよび動力ファン114bの間に公知の加減速機構を介在させてもよい。特に加速が可能な機構を介在させることで、噴射ファン114aの単位時間当たりの回転数を増加させることができるので、より強力な噴射空気流を形成することが可能となる。
【0070】
また、本実施の形態においては、空気吸引噴射装置10Aに装着する吸引ノズル26として、先端ブラシ262を備える吸引ノズル26Aを用いているが、本発明はこれに限定されず、公知のさまざまな吸引ノズルを好適に用いることができる。例えば、図11に示すように、相対的に長いノズル本体263を備える吸引ノズル26Bを用いることができる。この吸引ノズル26Bは、例えば、高い位置または家具の隙間等の掃除に好適に用いることができる。これら吸引ノズル26A,26Bは、必要に応じて適宜使い分けることができる。さらに、通常の掃除により汚れた吸引ノズルを触れさせたくない対象物、例えば、机の上、電話、FAX、パーソナルコンピュータ等を掃除する場合には、専用の吸引ノズルを予め準備しておくこともできる。
【0071】
また、本実施の形態においては、レバー部材113は、切換レバー113aだけでなく空気導入蓋部材113cを備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、空気導入蓋部材113cは無くてもよいし、さらに他の構成が付与されてもよい。レバー部材113は、本体部111の外部に設けられ、流路切換部116(弁部材)の位置の変化に連動するものであれば、公知のどのような構成でも採用することができる。
【0072】
また、本実施の形態においては、吸引室115に空気を取り入れる吸引空気導入口115bを閉止するために、レバー部材113に空気導入蓋部材113cを設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、空気導入蓋部材113cに代えて、噴射流路部112に空気を流入させる噴射空気導入口112aを閉止する部材を設けてもよい。
【0073】
また、本実施の形態では、弁部材である流路切換部116によって主流路101および副流路102を切り換えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも、噴射口(本実施の形態では先端開口部111a)から外部への噴射空気流の噴射を許可または制限する構成(噴射切換部)であればよい。噴射空気流は、前記のとおり、吸引空気流によりファン部114を回転させることで形成されるので、主流路101と先端開口部111aとの接続を完全に遮断しなくても、噴射空気流が形成されているときには、先端開口部111aにおいては実質的に噴射空気流のみが噴射される。それゆえ、噴射合流口112bの近傍に、流路切換部116の代わりに噴射空気流の許可または遮断を可能とする公知の部材等を設けることによっても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0074】
また、本実施の形態では、電気掃除機として、キャニスター型の電気掃除機20(図1参照)を例示しているが、もちろん本発明はこれに限定されるものではなく、キャニスター型であっても電気掃除機20とは異なる構成のものを用いることができ、あるいは、アップライト型の電気掃除機、あるいはハンディ型の電気掃除機等を用いることができる。さらに、本実施の形態に係る空気吸引噴射装置10Aは、吸引ホース22(手元操作部23)に対して着脱自在の構成となっているが、これに限定されず、吸引ホース22(手元操作部23)など吸引装置の本体の一部に一体化した構成であってもよい。
【0075】
なお、本発明は前述した各実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、ブロアー機能をバキューム機能とともに使用したい場合であれば、家庭用、業務用を問わず、また、キャニスター型、アップライト型を問わず、さまざまな種類の電気掃除機の分野に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0077】
10A 空気吸引噴射装置
111 本体部
111a 先端開口部
111b 後端開口部
111f 回転調整孔
112 噴射流路部
112a 噴射空気導入口
113 レバー部材
113c 空気導入蓋部材
114a 噴射ファン
114b 動力ファン
114c ファン回転軸
115 吸引室(動力ファン収容部)
115a 内部吸引口
115b 吸引空気導入口
116 流路切換部(弁部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気掃除機が備える吸引ホースの先端に接続され、一端が前記吸引ホースの先端に接続される後端開口部をなしているとともに他端が先端開口部をなし、その内部が空気の主流路となっている管状の本体部と、
外部から空気を導入する噴射空気導入口および導入した空気を外部へ噴射する噴射口を有し、その内部が前記噴射空気導入口から前記噴射口に至る副流路となっている噴射流路部と、
前記本体部の内部には、前記吸引ホースを通じた空気の吸引により前記主流路に形成される吸引空気流によって回転する動力ファンと、前記動力ファンを内部に収容する動力ファン収容部が設けられ、前記動力ファン収容部には、前記主流路に面する内部吸引口および外部から空気を導入する吸引空気導入口が設けられ、前記主流路には、外部から空気を導入する回転調整孔が設けられており、
前記噴射流路部の内部に設けられ、前記動力ファンに連動して回転し、前記副流路に、前記噴射空気導入口から前記噴射口に向かう噴射空気流を形成する噴射ファンと、
前記噴射口から外部への前記噴射空気流の噴射を許可または制限する噴射切換部と、前記噴射切換部を動作させるためのレバー部材を備え、
前記吸引空気導入口と前記回転調整孔の双方の開口面積を調節する空気導入蓋部材を前記レバー部材と連動するように設けたことを特徴とする、空気吸引噴射装置。
【請求項2】
前記噴射切換部は、前記噴射口に対する前記副流路の接続または遮断を切り換える流路切換部であることを特徴とする、請求項1に記載の空気吸引噴射装置。
【請求項3】
前記噴射切換部は、前記動力ファンまたは前記噴射ファンよりも、吸引空気流の流れ方向の上流側となる位置で、前記主流路または前記副流路を開放または遮断する流路開閉部であることを特徴とする、請求項1に記載の空気吸引噴射装置。
【請求項4】
前記先端開口部に着脱可能に設けられる吸引ノズルをさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の空気吸引噴射装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の空気吸引噴射装置と、当該空気吸引噴射装置が設けられている吸引ホースと、を備えていることを特徴とする、電気掃除機。
【請求項6】
前記空気吸引噴射装置は、前記吸引ホースに対して着脱自在に接続されていることを特徴とする、請求項5に記載の電気掃除機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate