説明

空気圧駆動の硝子体切除プローブを動作させ制御するためのシステム

空気圧駆動の硝子体切除プローブシステムは、入口と出口を有する、閉鎖型圧力室を画成するシリンダ内に配置された可動部材を含む。圧力変換器は閉鎖型圧力室内の圧力レベルを検出し、その圧力レベルに基づいて、弁が加圧空気を閉鎖型圧力室の入口に伝達する。可動部材に連結された変位装置は、閉鎖型圧力室内で可動部材を延ばしたり、引っ込めたりして、圧力室の出口を介して伝達される加圧空気の圧力レベルを増やしたり減らしたりする。加圧空気は、空気圧駆動される硝子体切除プローブ内の閉鎖容積に伝達される。このプローブは、中空外側部材内に配置された中空内側切断部材を備えている。変位部材が延ばされた際に、閉鎖容積内の加圧空気の圧力レベルが結果として増加して、付勢バネに対して作用して、中空内側切断部材を動かし、中空外側部材内に延在する硝子体物質を切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硝子体切除プローブなどの眼科超微細手術プローブ、およびそのような硝子体切除プローブの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
この章では、必ずしも従来技術ではない本開示に関連する背景情報を提供する。
【0003】
後眼部への眼科手術手法では、一般に、後眼部を満たす透明なゼリー状物質である硝子体液の切断および/または除去が必要である。硝子体液または硝子体は、しばしば網膜にくっついた多数の微視的透明線維からなる。したがって、硝子体の切断および除去は、網膜上の牽引(traction)(すなわち、網膜の脈絡膜からの剥離)、網膜の断裂、または網膜自体の切断と除去を回避するように非常に注意深く行わなければならない。
【0004】
後眼部の眼科手術に超微細手術切断プローブを使用することがよく知られている。そのような硝子体切除プローブは、典型的に、経扁平部近くの強膜を切開することによって挿入される。外科医は、後眼部の手術中に、光ファイバ照明装置、灌流カニューレ、または吸引プローブなどの他の超微細手術器具を挿入することがある。外科医は、顕微鏡で眼を見ながら、手術手法を実施するであろう。
【0005】
従来の硝子体切除プローブは、典型的に、硝子体液をそこを通して吸引される中空外側切断部材内に同軸に配置された中空内側切断部材を備えている。内側と外側の切断部材の両方は、共同して硝子体を切断し、次いで、切断された硝子体は内側切断部材を通して吸引除去される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
この章では、本開示の一般的な概要を提供するが、全範囲または特徴の全ての包括的開示ではない。本開示は、空気圧駆動の硝子体切除プローブを動作し制御するためのシステムに関する。本開示のある態様によれば、入口と出口を有する閉鎖型圧力室を画成するシリンダ内に配置された可動部材を備えた、空気圧駆動の硝子体切除プローブシステムが提供される。圧力変換器が閉鎖型圧力室内の圧力レベルを検出し、検出された圧力レベルに基づいて、弁が加圧空気を閉鎖型圧力室の入口に伝達する。可動部材に連結された変位装置は、閉鎖型圧力室内で可動部材を延ばしたり、引っ込めたりして、圧力室の出口を介して伝達される加圧空気の圧力レベルを、それぞれ、増やしたり減らしたりする。加圧空気は、空気圧駆動される硝子体切除プローブ内の閉鎖容積に伝達される。このプローブは、中空外側部材内に配置された中空内側切断部材を備えている。変位部材が延ばされた際に、閉鎖容積内の加圧空気の圧力レベルが結果として増加して、付勢バネに対して作用して、中空内側切断部材を動かし、中空外側部材内に延在する硝子体物質を切断する。
【0007】
本開示の別の態様によれば、可動部材は、シリンダ内に配置されたピストンまたは可動隔膜を含んでもよい。変位装置は、モータが回転するたびに、可動部材が閉鎖型圧力室内で延びたり引っ込んだりするような様式で、可動部材に接続されたクランク・シャフトに連結された駆動モータを備えてもよい。変位装置は、あるいは、ソレノイドが電気的に起動されたときに閉鎖型圧力室内で可動部材を延ばし、ソレノイドが停止されたときに可動部材を引っ込めるために、可動部材に連結された駆動ソレノイドを備えてもよい。この駆動機構は、それぞれ、空気圧動作された硝子体切除プローブ内の閉鎖容積および閉鎖型圧力室内の圧力を増加させたり、減少させたりする。
【0008】
ここに与えられた説明から、適用可能なさらに別の分野が明らかになる。この概要における説明および特別な実施例は、説明目的だけが意図されており、本開示の範囲を制限することは意図されていない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本開示の原理による、空気圧駆動の硝子体切除プローブのためのシステムの第1の実施の形態の断面図
【図2】本開示の原理による、空気圧駆動の硝子体切除プローブのためのシステムの第2の実施の形態の断面図
【図3】本開示の原理による、空気圧駆動の硝子体切除プローブのためのシステムの第3の実施の形態の断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここに記載された図面は、可能な実施の全てではなく、選択された実施の形態だけの説明目的のためであり、本開示の範囲を制限することは意図されていない。
【0011】
対応する参照番号は、いくつかの図面に亘り対応する部品を表す。
【0012】
ここで、添付の図面を参照して、例示の実施の形態をより詳しく説明する。実施の形態の以下の記載は、説明と記載の目的で提供したものである。その記載は、網羅的であることも、本発明を制限することも意図していない。特定の実施の形態の個々の要素または特徴は、一般に、その特定の実施の形態に制限されないが、適用できる場合、具体的に示されたり記載されたりしていない場合でさえも、交換可能であり、選択された実施の形態に使用して差し支えない。それらは、多くの様式で変えてもよい。そのような変種は、本発明からの逸脱と見なすべきではなく、そのような改変の全ては、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
【0013】
様々な実施の形態において、空気圧駆動の硝子体切除プローブのための制御システムが提供される。この制御システムは、一般に、閉鎖型圧力室を画成するように、その中に可動部材が配置された、開放端を有するシリンダを備えている。シリンダ内の閉鎖型圧力室は、そこに入口と出口も有する。圧力室内の圧力レベルを検出するための圧力変換器が、閉鎖型圧力室と連通している。検出された圧力レベルに基づいて、弁の出口が、加圧空気源からの加圧空気を閉鎖型圧力室の入口に伝達する。
【0014】
空気圧駆動の硝子体切除プローブのための制御システムは、閉鎖型圧力室内の可動部材を延ばしたり引っ込めたりして、圧力室の出口を介して伝達される加圧空気および圧力レベルを、それぞれ、増やしたり減らしたりするように、可動部材に連結された変位装置をさらに備えている。圧力室の出口での加圧空気は、空気圧駆動の硝子体切除プローブ内の閉鎖容積と連通している。空気圧駆動の硝子体切除プローブは、遠心端の近くにポートを有する中空外側部材、およびこの中空外側部材内に、バネによりポートから離れるように付勢された中空内側切断部材をさらに備えている。変位装置が延びた際に、閉鎖容積および閉鎖型圧力室内の圧力が結果として増加すると、付勢バネに対して作用して、中空内側切断部材をポートに向けて動かす。それによって、中空内側切断部材は、中空外側部材のポートを通って延在する硝子体物質を切断する。
【0015】
可動部材は、シリンダ内に配置されたピストンまたは可動隔膜を含んでもよい。変位装置は、モータが回転するたびに、可動部材が閉鎖型圧力室内で延びたり引っ込んだりするような様式で、可動部材に接続されたクランク・シャフトに連結された駆動モータを備えてもよい。変位装置は、あるいは、ソレノイドが電気的に起動されたときに閉鎖型圧力室内で可動部材を延ばし、ソレノイドが停止されたときに可動部材を引っ込めるために、可動部材に連結された駆動ソレノイドを備えてもよい。したがって、この駆動機構は、空気圧動作された硝子体切除プローブ内の閉鎖容積および閉鎖型圧力室内の圧力を、それぞれ、増加させたり、減少させたりする。加圧空気を大気中に放出するために圧力排気サイクルを使用した、切断機を閉じ、次いで、切断機を開くために加圧空気に依存する空気圧ソレノイドを利用する現行の硝子体切除プローブとは異なり、以下に開示する実施の形態は、空気圧ソレノイドを使用しないので、ずっと静かである。
【0016】
図1を参照すると、空気圧駆動の硝子体切除プローブのための制御システム100の第1の実施の形態が示されている。空気圧駆動の硝子体切除プローブ100は、閉鎖型圧力室110を画成するように、可動部材またはピストン120が中に配置された、開放端104を有するシリンダ102を備えている。シリンダ102内の閉鎖型圧力室110は、加圧空気を受け入れるための入口112、および加圧空気を空気圧駆動の硝子体切除プローブに伝達するための出口114を有する。閉鎖型圧力室110内の圧力レベルを検出するための圧力変換器118が閉鎖型圧力室110と連通している。閉鎖型圧力室110への入口112と連通した出口132を有する弁130が設けられている。弁130は、圧力変換器118により検出された圧力レベルに基づいて、加圧空気源134からの加圧空気を閉鎖型圧力室110の入口112に伝達する。これは、変換器に印加される圧力レベルに対応して電圧レベルを生じる圧力変換器118により行ってもよい。圧力室が所望の圧力レベルにあるときに、変換器118は、アースするために電圧Vを切り換えるためのスイッチ122(トライアックなどの)をゲートで制御する回路に電圧を出力する。圧力室の圧力が所望の圧力レベルを下回ると、対応して減少した変換器の圧力は、スイッチ122をゲート制御するのに不十分となり、よって、電圧Vがスイッチ124をゲート制御して弁130を駆動し、それによって、圧力室110の入口112に加圧空気を供給する。弁130が加圧空気源134からの加圧空気を閉鎖型圧力室110の入口112に伝達して、所望の圧力レベルを維持することが好ましい。
【0017】
空気圧駆動の硝子体切除プローブ100は、モータ140が回転するたびに、ピストン120が閉鎖型圧力室110内で延びたり引っ込んだりするような様式で、ピストン120に接続された変位装置またはクランク・シャフト142に連結された駆動モータ140を備えている。延びたり引っ込むことによって、圧力室110の出口114を介して伝達された加圧空気および閉鎖型圧力室110内の圧力レベルを、それぞれ、増加させたり、減少させたりする。ピストン120の連続した延びと引っ込みにより、空気圧駆動の硝子体切除プローブ150が切断部材を往復動作で前後に移動させる。
【0018】
システム100は、閉鎖型圧力室110の出口114と連通している閉鎖容積152を有する空気圧駆動の硝子体切除プローブ150をさらに備えている。空気圧駆動の硝子体切除プローブ150は、遠心端近くにポート156を有する中空外側部材154、およびこの中空外側部材154内に中空内側切断部材158をさらに含む。中空内側切断部材158は、バネ160によりポート156から離れるように付勢されている。ピストン120が延びた際に、プローブの閉鎖容積152内の圧力レベルが結果として増加して、付勢バネ160に作用して、中空内側切断部材158をポート156に向かって動かす。動作において、弁130は加圧空気を圧力室110に伝達して、ピストン120の延びた際に、中空内側切断部材158を付勢バネ160に対して、中空内側切断部材158がポート156を閉鎖する位置まで動かす所望の圧力レベルを維持する。それによって、中空内側切断部材158の端部は、中空外側部材154内のポート156を通って延在する硝子体物質を切断する。
【0019】
空気圧駆動の硝子体切除プローブが、スリーブ154の遠心端部分まで延在する内腔155を有する中空外側部材またはスリーブ154を含む端部切断硝子体切除プローブ150であることが好ましい。中空外側部材またはスリーブ154は、中空スリーブ154の遠心端部分の側にある開口またはポート156、および閉じた遠心端157を有する。端部切断硝子体切除プローブ150は、円周切断エッジ159を画成する遠心端を有する中空外側部材158を中空スリーブ154内にさらに含む。したがって、中空外側部材154は、その遠心端部分に中空スリーブの側に開放ポート156を有する中空スリーブを含み、中空内側切断部材158は、中空スリーブ内に摺動可能に配置された、切断エッジ159を画成する遠心端を有する。中空内側切断部材158は中空スリーブ154の遠心端に向かって可動であり、よって、切断エッジ159は、切断エッジ159とポート156との間に配置された硝子体組織を切断する。詳しくは、中空内側切断部材158は、スリーブ154の遠心端157に向かって動き、よって、円周切断エッジ159がポート156に近接して摺動し、それを閉鎖し、それによって、円周切断エッジ159とポート156との間に配置された硝子体組織を切断する。閉鎖容積152内の圧力レベルを増減させると、中空内側切断部材158が往復動作で中空スリーブ154内を動き、よって、切断部材158が、ポート156と係合する位置と、ポート156から間隔をおいた位置との間で行ったり来たりする。
【0020】
駆動モータ140はピストン120を延ばしたり引っ込ませたりして、圧力を増減させ、中空内側切断部材158を往復動作で中空スリーブ158内で摺動可能に動かす。中空内側切断部材158は、中空内側切断部材158が開放ポート156を閉じる切断位置と、中空内側切断部材158が開放ポート156から間隔がおかれている引っ込み位置との間で行ったり来たりする。したがって、駆動モータ140は、それによって、中空内側切断部材158の反復切断動作を行う。
【0021】
駆動モータ140は、連続様式で動作し、ピストン120を延ばす作用、またはピストン120を引っ込める作用のいずれを具体的に原因とする大きな可聴ノイズも発生させずに、定常の低レベルノイズしか発生しない。端部切断硝子体切断プローブは、開放ポート156を通じて中空外側スリーブ154中に硝子体組織を吸引するために、当該技術分野によく知られているように、中空外側スリーブ154の内部を真空に引くように構成された空気圧装置(図示せず)をさらに備えてもよい。これにより、スリーブ154中に硝子体組織の部分が導入され、その組織は切断され、中空内側切断部材158の内部を通して取り出される。
【0022】
図2を参照すると、空気圧駆動の硝子体切除プローブのための制御システム200の第2の実施の形態が示されている。空気圧駆動の硝子体切除プローブ200は、閉鎖型圧力室210を画成するように、可動隔膜220が中に配置された、開放端204を有するシリンダ202を備えている。シリンダ202内の閉鎖型圧力室210は、加圧空気を受け入れるための入口212、および加圧空気を空気圧駆動の硝子体切除プローブに伝達するための出口214を有する。閉鎖型圧力室210内の圧力レベルを検出するための圧力変換器218が閉鎖型圧力室210と連通している。閉鎖型圧力室210への入口212と連通した出口232を有する弁230が設けられている。弁230は、圧力変換器218により検出された圧力レベルに基づいて、加圧空気源234からの加圧空気を閉鎖型圧力室210の入口212に伝達する。これは、変換器に印加される圧力レベルに対応して電圧レベルを生じる圧力変換器218により行ってもよい。圧力室が所望の圧力レベルにあるときに、変換器218は、アースするために電圧Vを切り換えるためのスイッチ222(トライアックなどの)をゲートで制御する回路に電圧を出力する。圧力室の圧力が所望の圧力レベルを下回ると、対応して減少した変換器の圧力は、スイッチ222をゲート制御するのに不十分となり、よって、電圧Vがスイッチ224をゲート制御して弁230を駆動し、それによって、圧力室210の入口212に加圧空気を供給する。弁230が加圧空気源234からの加圧空気を閉鎖型圧力室210の入口212に伝達して、所望の圧力レベルを維持することが好ましい。
【0023】
空気圧駆動の硝子体切除プローブ200の第2の実施の形態は、クランク・シャフト242に連結された駆動モータ240を備えている。クランク・シャフト242は、モータ240が回転するたびに、可動隔膜220が閉鎖型圧力室210内で延びたり引っ込んだりするような様式で、可動隔膜220に接続されている。延びたり引っ込むことによって、それぞれ、圧力室210の出口214を介して伝達された加圧空気および閉鎖型圧力室210内の圧力レベルを増加させたり、減少させたりする。可動隔膜220の連続した延びと引っ込みにより、空気圧駆動の硝子体切除プローブ250が切断部材を往復動作で前後に移動させる。
【0024】
システム200は、閉鎖型圧力室210の出口214と連通している閉鎖容積252を有する空気圧駆動の硝子体切除プローブ250をさらに備えている。空気圧駆動の硝子体切除プローブ250は、遠心端近くにポート256を有する中空外側部材254、およびこの中空外側部材254内の中空内側切断部材258をさらに含む。中空内側切断部材258は、バネ260によりポート256から離れるように付勢されている。可動隔膜220が延びた際に、プローブの閉鎖容積252内の圧力レベルが結果として増加して、付勢バネ260に作用して、中空内側切断部材258をポート256に向かって動かす。動作において、弁230は加圧空気を圧力室210に伝達して、可動隔膜220の延びた際に、中空内側切断部材258を付勢バネ260に対して、中空内側切断部材258がポート256を閉鎖する位置まで動かす所望の圧力レベルを維持する。それによって、中空内側切断部材258の端部は、中空外側部材254内のポート256を通って延在する硝子体物質を切断する。
【0025】
空気圧駆動の硝子体切除プローブが、スリーブ254の遠心端部分まで延在する内腔255を有する中空外側部材またはスリーブ254を含む端部切断硝子体切除プローブ250であることが好ましい。中空外側部材またはスリーブ254は、中空スリーブ254の遠心端部分の側にある開口またはポート256、および閉じた遠心端257を有する。端部切断硝子体切除プローブ250は、円周切断エッジ259を画成する遠心端を有する中空外側部材258を中空スリーブ254内にさらに含む。したがって、中空外側部材254は、その遠心端部分に中空スリーブの側に開放ポート256を有する中空スリーブを含み、中空内側切断部材258は、中空スリーブ内に摺動可能に配置された、切断エッジ259を画成する遠心端を有する。中空内側切断部材258は中空スリーブ254の遠心端に向かって可動であり、よって、切断エッジ259は、切断エッジ259と開放ポート256との間に配置された硝子体組織を切断する。詳しくは、中空内側切断部材258は、スリーブ254の遠心端257に向かって動き、よって、円周切断エッジ259がポート256に近接して摺動し、それを閉鎖し、それによって、円周切断エッジ259とポート256との間に配置された硝子体組織を切断する。閉鎖容積252内の圧力レベルを増減させると、中空内側切断部材258が往復動作で中空スリーブ254内で動き、よって、切断部材258が、ポート256と係合する位置と、ポート256から間隔をおいた位置との間で行ったり来たりする。
【0026】
駆動モータ240は可動隔膜220を延ばしたり引っ込ませたりして、圧力を増減させ、中空内側切断部材258を往復動作で中空スリーブ258内で摺動可能に動かす。中空内側切断部材258は、中空内側切断部材258が開放ポート256を閉じる切断位置と、中空内側切断部材258が開放ポート256から間隔がおかれている引っ込み位置との間で行ったり来たりする。したがって、駆動モータ240は、それによって、中空内側切断部材258の反復切断動作を行う。
【0027】
駆動モータ240は、連続様式で動作し、可動隔膜220を延ばす作用、または可動隔膜220を引っ込める作用のいずれを具体的に原因とする大きな可聴ノイズも発生させずに、定常の低レベルノイズしか発生しない。端部切断硝子体切断プローブは、開放ポート256を通じて中空外側スリーブ254中に硝子体組織を吸引するために、中空外側スリーブ254の内部を真空に引くように構成された空気圧装置(図示せず)をさらに備えてもよい。これにより、スリーブ254中に硝子体組織の部分が導入され、その組織は切断され、中空内側切断部材258の内部を通して取り出される。
【0028】
図3を参照すると、空気圧駆動の硝子体切除プローブのための制御システム300の第3の実施の形態が示されている。空気圧駆動の硝子体切除プローブ300は、閉鎖型圧力室310を画成するように、ピストン320が中に配置された、開放端304を有するシリンダ302を備えている。シリンダ302内の閉鎖型圧力室310は、加圧空気を受け入れるための入口312、および加圧空気を空気圧駆動の硝子体切除プローブに伝達するための出口314を有する。閉鎖型圧力室310内の圧力レベルを検出するための圧力変換器318が閉鎖型圧力室310と連通している。閉鎖型圧力室310への入口312と連通した出口332を有する弁330が設けられている。弁330は、圧力変換器318により検出された圧力レベルに基づいて、加圧空気源334からの加圧空気を閉鎖型圧力室310の入口312に伝達する。これは、変換器に印加される圧力レベルに対応して電圧レベルを生じる圧力変換器318により行ってもよい。圧力室が所望の圧力レベルにあるときに、変換器318は、アースするために電圧Vを切り換えるためのスイッチ322(トライアックなどの)をゲートで制御する回路に電圧を出力する。圧力室の圧力が所望の圧力レベルを下回ると、対応して減少した変換器の圧力は、スイッチ322をゲート制御するのに不十分となり、よって、電圧Vがスイッチ324をゲート制御して弁330を駆動し、それによって、圧力室310の入口312に加圧空気を供給する。弁330が加圧空気源334からの加圧空気を閉鎖型圧力室310の入口312に伝達して、所望の圧力レベルを維持することが好ましい。
【0029】
空気圧駆動の硝子体切除プローブ300は、ビストン320に接続されたシャフト342に連結された駆動機構340を備えている。駆動機構340は、例えば、ソレノイドであってよく、このソレノイドは、ソレノイドが電気的に起動したときにピストン320を延ばし、ソレノイドが停止されたときにピストン320を引っ込める。シャフト342は、駆動機構340の起動と停止により、ピストン320が閉鎖型圧力室310内で延びたり引っ込んだりするような様式で、ピストン320に接続されている。延びたり引っ込むことによって、それぞれ、圧力室310の出口314を介して伝達された加圧空気および閉鎖型圧力室310内の圧力レベルを増加させたり、減少させたりする。ピストン320の連続した延びと引っ込みにより、空気圧駆動の硝子体切除プローブ350が切断部材を往復動作で前後に移動させる。
【0030】
システム300は、閉鎖型圧力室310の出口314と連通している閉鎖容積352を有する空気圧駆動の硝子体切除プローブ350をさらに備えている。空気圧駆動の硝子体切除プローブ350は、遠心端近くにポート356を有する中空外側部材354、およびこの中空外側部材354内の中空内側切断部材358をさらに含む。中空内側切断部材358は、バネ360によりポート356から離れるように付勢されている。ピストン320が延びた際に、プローブの閉鎖容積352内の圧力レベルが結果として増加して、付勢バネ360に作用して、中空内側切断部材358をポート356に向かって動かす。動作において、弁330は加圧空気を圧力室310に伝達して、ピストン320の延びた際に、中空内側切断部材358を付勢バネ360に対して、中空内側切断部材358がポート356を閉鎖する位置まで動かす所望の圧力レベルを維持する。それによって、中空内側切断部材358の端部は、中空外側部材354内のポート356を通って延在する硝子体物質を切断する。
【0031】
空気圧駆動の硝子体切除プローブが、スリーブ354の遠心端部分まで延在する内腔355を有する中空外側部材またはスリーブ354を含む端部切断硝子体切除プローブ350であることが好ましい。中空外側部材またはスリーブ354は、中空スリーブ354の遠心端部分の側にある開口またはポート356、および閉じた遠心端357を有する。端部切断硝子体切除プローブ350は、円周切断エッジ359を画成する遠心端を有する中空外側部材358を中空スリーブ354内にさらに含む。したがって、中空外側部材354は、その遠心端部分に中空スリーブの側に開放ポート356を有する中空スリーブを含み、中空内側切断部材358は、中空スリーブ内に摺動可能に配置された、切断エッジ359を画成する遠心端を有する。中空内側切断部材358は中空スリーブ354の遠心端に向かって可動であり、よって、切断エッジ359は、切断エッジ359と、開放ポート356との間に配置された硝子体組織を切断する。詳しくは、中空内側切断部材358は、スリーブ354の遠心端357に向かって動き、よって、円周切断エッジ359がポート356に近接して摺動し、それを閉鎖し、それによって、円周切断エッジ359とポート356との間に配置された硝子体組織を切断する。閉鎖容積352内の圧力レベルを増減させると、中空内側切断部材358が往復動作で中空スリーブ354内で動き、よって、切断部材358が、ポート356と係合する位置と、ポート356から間隔をおいた位置との間で行ったり来たりする。
【0032】
駆動機構340はピストン320を延ばしたり引っ込ませたりして、圧力を増減させ、中空内側切断部材358を往復動作で中空スリーブ358内で摺動可能に動かす。中空内側切断部材358は、中空内側切断部材358が開放ポート356を閉じる切断位置と、中空内側切断部材358が開放ポート356から間隔がおかれている引っ込み位置との間で行ったり来たりする。したがって、駆動機構340は、それによって、中空内側切断部材358の反復切断動作を行う。
【0033】
駆動機構340は、連続様式で動作し、ピストン320を延ばす作用、またはピストン320を引っ込める作用のいずれを具体的に原因とする大きな可聴ノイズも発生させずに、定常の低レベルノイズしか発生しない。端部切断硝子体切断プローブは、開放ポート356を通じて中空外側スリーブ354中に硝子体組織を吸引するために、中空外側スリーブ354の内部を真空に引くように構成された空気圧装置(図示せず)をさらに備えてもよい。これにより、スリーブ354中に硝子体組織の部分が導入され、その組織は切断され、中空内側切断部材358の内部を通して取り出される。
【0034】
上述した実施の形態から、そのような設計のある態様は、空気圧硝子体切除プローブまたはカッターを静かに、正確に、効率的に駆動すべきであることが理解されよう。上述の設計は、高速で容易に駆動でき、駆動モータまたは機構の速度のみにより制限される。上述した実施の形態の重要な特徴の1つは、シリンダまたは閉鎖型圧力室と硝子体切除プローブの容積との間の空気の閉鎖容積である。この特徴は、加圧空気の量を維持するために圧力室内の圧力レベルを制御する能力と組み合わされたときに、硝子体切除プローブを全ての切断速度で動作することを可能にする。上述した設計は、硝子体を切断するための効果的な圧力サイクルを提供するだけでなく、カッターを完全に開く定圧ストロースを生成して、硝子体の効率的な吸引も可能にする。上述した設計は、空気圧ソレノイドのオペレータにより駆動されるプローブのようには、空気圧を周囲に排出する必要がないので、上述した設計は特有により静かであり、ここでは、駆動機構からの音しか生じない。
【0035】
上記から、本発明は、吸引流体流制御への改善を提供し、それによって、手術部位から吸引される流体の流量を制御することが認識されよう。本発明はここに実施例により例証され、様々な改変が当業者によって行われるであろう。本発明の動作および構成は、先の記載から明白であると考えられる。先に図示されたまたは記載された装置および方法は、好ましいと特徴付けられているが、以下の特許請求の範囲に定義された本発明の精神および範囲から逸脱せずに、ここに様々な変更および改変を行ってもよい。
【符号の説明】
【0036】
100,200,300 制御システム
110,210,310 閉鎖型圧力室
118,218,310 圧力変換器
120,320 可動部材またはピストン
130,230,330 弁
140,240 駆動モータ
150,250,350 空気圧駆動の硝子体切除プローブ
160,260,360 付勢バネ
220 可動隔膜
340 駆動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気圧駆動の硝子体切除プローブシステムにおいて、
閉鎖型圧力室を画成するように可動部材が中に配置された、開いた端部を有するシリンダであって、前記閉鎖型圧力室が入口と出口を有するものであるシリンダ、
前記閉鎖型圧力室内の圧力レベルを検出するための、該閉鎖型圧力室と連通した圧力変換器、
前記閉鎖型圧力室の入口と連通した出口を有する弁であって、検出された前記圧力レベルに基づいて、加圧空気源からの加圧空気を前記閉鎖型圧力室の入口に伝達する弁、
前記閉鎖型圧力室内で前記可動部材を延ばしたり引っ込めたりして、前記閉鎖型圧力室の出口を通じて連通している前記加圧空気および前記圧力室の圧力レベルをそれぞれ増減するように、前記可動部材に連結された変位装置、および
前記閉鎖型圧力室の出口と連通している閉鎖容積を有する空気圧駆動の硝子体切除プローブであって、遠心端の近くにポートを有する中空外側部材、および該中空外側部材内に前記ポートから離れるようにバネにより付勢された中空内側切断部材をさらに含み、前記変位部材が延びた際に、前記閉鎖容積内の圧力の結果としての増加が、付勢バネに対して作用して、前記中空内側切断部材を前記ポートに向かって動かし、それによって、前記中空外側部材内の前記ポートを通って延在する硝子体物質を切断するものである硝子体切除プローブ、
を備えた空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項2】
前記弁が、前記圧縮空気源からの前記圧縮空気を前記閉鎖型圧力室の入口に伝達して、前記変位装置が延びた際に、前記中空内側切断部材を前記付勢バネに対して、該中空内側切断部材が前記ポートを閉じる位置に動かす圧力レベルを維持することを特徴とする請求項1記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項3】
前記変位装置の動作により、前記中空内側切断部材が往復動作で前記ポートに対して前後に動くことを特徴とする請求項1記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項4】
前記中空外側部材が、その遠心端部分に中空スリーブの側に開放ポートを有する中空スリーブを含み、前記中空内側切断部材が、前記中空スリーブ内で摺動可能に配置され、切断エッジを画成する遠心端を有し、該中空内側切断部材が、前記切断エッジが該切断エッジと前記開放ポートとの間に配置された硝子体組織を切断するように、前記中空スリーブの遠心端に向かって可動性であることを特徴とする請求項1記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項5】
前記変位装置により、前記中空内側切断部材が往復動作で前記中空スリーブ内に摺動可能に配置され、よって、前記切断部材が、該中空内側切断部材が前記開放ポートを閉じる切断位置と、該中空内側切断部材が前記開放ポートから間隔をおいている位置との間で行ったり来たりし、それによって、反復切断動作が行われることを特徴とする請求項4記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項6】
前記可動部材が、前記シリンダ内に摺動可能に配置されたピストンを含み、前記変位装置が、駆動モータの全ての回転毎に、前記ピストンが前記閉鎖型圧力室内で延びたり引っ込められたりし、それによって、該閉鎖型圧力室内の圧力および前記空気圧駆動の硝子体切除プローブ内の閉鎖容積をそれぞれ増減させるような様式で、該ピストンに接続されたクランク・シャフトを含むことを特徴とする請求項1記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項7】
前記可動部材が、前記シリンダ内に摺動可能に配置された可動隔膜を含み、前記変位装置が、駆動モータの全ての回転毎に、前記可動隔膜が前記シリンダ内の前記閉鎖型圧力室中に伸縮可能に配置され、次いで、引っ込められ、それによって、該閉鎖型圧力室内の圧力および前記空気圧駆動の硝子体切除プローブ内の閉鎖容積をそれぞれ増減させるような様式で、該可動隔膜に接続されたクランク・シャフトを含むことを特徴とする請求項1記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項8】
前記可動部材が、前記シリンダ内に摺動可能に配置されたピストンを含み、前記変位装置が、前記ピストンに連結された駆動ソレノイドを含み、該駆動ソレノイドが、該ソレノイドが電気的に起動されたときに前記閉鎖型圧力室内で前記ピストンを延ばし、該ソレノイドが停止されたときに該ピストンを引っ込め、それによって、該閉鎖型圧力室内の圧力および前記空気圧駆動の硝子体切除プローブ内の閉鎖容積をそれぞれ増減させることを特徴とする請求項1記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項9】
空気圧駆動の硝子体切除プローブシステムにおいて、
閉鎖型圧力室を画成するようにピストンが中に配置された、開いた端部を有するシリンダであって、前記閉鎖型圧力室が、加圧空気を受け入れるための入口、および加圧空気を空気圧駆動の硝子体切除プローブに伝達するための出口を有するものであるシリンダ、
前記閉鎖型圧力室内の圧力レベルを検出するための、該閉鎖型圧力室と連通した圧力変換器、
前記閉鎖型圧力室への入口と連通した出口を有する弁であって、前記圧力レベルに基づいて、加圧空気源からの加圧空気を前記閉鎖型圧力室の入口に伝達する弁、
駆動モータであって、該モータの全ての回転毎に、前記ピストンが前記閉鎖型圧力室内で延びたり引っ込められたりし、それによって、前記閉鎖型圧力室の出口を通じて連通している前記加圧空気および前記圧力室の圧力レベルをそれぞれ増減するように、前記ピストンに接続されたクランク・シャフトに連結された駆動モータ、および
前記閉鎖型圧力室の出口と連通している閉鎖容積を有する空気圧駆動の硝子体切除プローブであって、遠心端の近くにポートを有する中空外側部材、および該中空外側部材内に、前記ポートから離れるようにバネにより付勢された中空内側切断部材をさらに含み、前記ピストンが延びた際に、前記閉鎖容積内の圧力レベルの結果としての増加が、付勢バネに対して作用して、前記中空内側切断部材を前記ポートに向かって動かし、それによって、前記中空外側部材内の前記ポートを通って延在する硝子体物質を切断するものである硝子体切除プローブ、
を備えた空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項10】
前記弁が、前記圧縮空気源からの前記圧縮空気を前記閉鎖型圧力室の入口に伝達して、前記ピストンが延びた際に、前記中空内側切断部材を前記付勢バネに対して、該中空内側切断部材が前記ポートを閉じる位置に動かす圧力レベルを維持することを特徴とする請求項9記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項11】
前記ピストンの連続した延びと引っ込みにより、前記中空内側切断部材が往復動作で前記ポートに対して前後に動くことを特徴とする請求項9記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項12】
前記中空外側部材が、その遠心端部分に中空スリーブの側に開放ポートを有する中空スリーブを含み、前記中空内側切断部材が、前記中空スリーブ内で摺動可能に配置され、切断エッジを画成する遠心端を有し、該中空内側切断部材が、前記切断エッジが該切断エッジと前記開放ポートとの間に配置された硝子体組織を切断するように、前記中空スリーブの遠心端に向かって可動性であることを特徴とする請求項9記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項13】
前記ピストンの延びと引っ込みにより、前記中空内側切断部材が往復動作で前記中空スリーブ内に摺動可能に配置され、よって、前記切断部材が、該中空内側切断部材が前記開放ポートを閉じる切断位置と、該中空内側切断部材が前記開放ポートから間隔をおいている位置との間で行ったり来たりし、それによって、反復切断動作が行われることを特徴とする請求項12記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項14】
空気圧駆動の硝子体切除プローブシステムにおいて、
閉鎖型圧力室を画成するように可動隔膜が中に配置された、開いた端部を有するシリンダであって、前記閉鎖型圧力室が、加圧空気を受け入れるための入口、および加圧空気を空気圧駆動の硝子体切除プローブに伝達するための出口を有するものであるシリンダ、
前記閉鎖型圧力室内の圧力レベルを検出するための、該閉鎖型圧力室と連通した圧力変換器、
前記閉鎖型圧力室への入口と連通した出口を有する弁であって、前記圧力レベルに基づいて、加圧空気源からの加圧空気を前記閉鎖型圧力室の入口に伝達する弁、
駆動モータであって、該モータの全ての回転毎に、前記可動隔膜が前記シリンダ内の前記閉鎖型圧力室中に伸縮可能に配置され、次いで、引っ込められ、それによって、前記閉鎖型圧力室内の圧力および前記空気圧駆動の硝子体切除プローブ内の閉鎖容積をそれぞれ増減するような様式で、前記可動隔膜に接続されたクランク・シャフトに連結された駆動モータ、および
前記閉鎖型圧力室の出口と連通している閉鎖容積を有する空気圧駆動の硝子体切除プローブであって、遠心端の近くにポートを有する中空外側部材、および前記ポートから離れるようにバネにより付勢された、該中空外側部材内の中空内側切断部材をさらに含み、前記可動隔膜が延びた際に、前記閉鎖容積内の圧力レベルの結果としての増加が、付勢バネに対して作用して、前記中空内側切断部材を前記ポートに向かって動かし、それによって、前記中空外側部材内の前記ポートを通って延在する硝子体物質を切断するものである硝子体切除プローブ、
を備えた空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項15】
前記弁が、前記圧縮空気源からの前記圧縮空気を前記閉鎖型圧力室の入口に伝達して、前記隔膜が延びた際に、前記中空内側切断部材を前記付勢バネに対して、該中空内側切断部材が前記ポートを閉じる位置に動かす圧力レベルを維持することを特徴とする請求項14記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項16】
前記隔膜の連続した延びと引っ込みにより、前記中空内側切断部材が往復動作で前記ポートに対して前後に動くことを特徴とする請求項14記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項17】
前記中空外側部材が、その遠心端部分に中空スリーブの側に開放ポートを有する中空スリーブを含み、前記中空内側切断部材が、前記中空スリーブ内で摺動可能に配置され、切断エッジを画成する遠心端を有し、該中空内側切断部材が、前記切断エッジが該切断エッジと前記開放ポートとの間に配置された硝子体組織を切断するように、前記中空スリーブの遠心端に向かって可動性であることを特徴とする請求項14記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。
【請求項18】
前記可動隔膜の延びと引っ込みにより、前記中空内側切断部材が往復動作で前記中空スリーブ内に摺動可能に配置され、よって、前記切断部材が、該中空内側切断部材が前記開放ポートを閉じる切断位置と、該中空内側切断部材が前記開放ポートから間隔をおいている位置との間で行ったり来たりし、それによって、反復切断動作が行われることを特徴とする請求項12記載の空気圧駆動の硝子体切除プローブシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−510884(P2012−510884A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540789(P2011−540789)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/066791
【国際公開番号】WO2010/077576
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(391008847)ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッド (137)
【氏名又は名称原語表記】BAUSCH & LOMB INCORPORATED