説明

空気調和システム及びその制御方法

【課題】空気調和システムの暖房運転時の除霜を改善すること。
【解決手段】圧縮ユニットと圧縮ユニットに連結される室内熱交換ユニットと室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと膨張ユニットと圧縮ユニットの吸入側の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットとを有する空気調和システムにおいて圧縮ユニットの吐出側冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と圧縮ユニットの吸入側を連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、バイパス管に配置されるバルブと、を含む。暖房運転を継続的に行いながら、室外熱交換機に付いた霜を除去でき消費電力を減少できる。また、室外熱交換機に暖房時より高温の冷媒を供給し除霜運転周期を延長することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和システムに関し、特に暖房運転を継続的に行いながら除霜運転を行うことができる空気調和システム及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機とは、室内空間を冷蔵または暖房する機器をいう。空気調和機は、冷媒の循環方向によって、冷房サイクルと暖房サイクルで運転される。また、空気調和機の暖房運転の際、室外温度が所定温度以下に下がる時、室外熱交換機に霜が付く。室外熱交換機に霜が付くと、室外熱交換機の性能が非情に低下する。したがって、圧縮機から吐出された高温冷媒を室外熱交換機に供給して霜を除去する、いわゆる除霜運転が行われる。
【0003】
しかし、従来の空気調和機には、次のような問題点がある。
従来の空気調和機は、除霜運転のために、暖房サイクルを停止してから冷房サイクルに切り換えるので、継続的に暖房サイクルで運転されることができない。また、除霜運転の際、室内空間に冷たい空気が吐出され、使用者はそれに不満を持つようになる。
また、従来の空気調和機は、除霜運転の際、室内熱交換機が冷却され、除霜運転の終了後、暖房運転が再開されるたび室内熱交換機が再加熱されるので、消費電力が非常に増加する。
さらに、従来の空気調和機は、室外温度が低いほど霜の結氷速度が幾何級数的に増加するので、除霜運転の周期が短くなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、暖房運転を継続的に行いながらも室外熱交換機から霜を除去することができる空気調和システム及びその制御方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、室外熱交換器の除霜が完了した後にも、室内熱交換器を再加熱する必要がない空気調和システム及びその制御方法を提供することにある。
【0006】
本発明のまた他の目的は、室外熱交換器の除霜運転周期を延長することができる空気調和システム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明の一側面によれば、冷媒を圧縮する圧縮ユニットと、圧縮ユニットに連結される室内熱交換ユニットと、室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと、膨張ユニットと圧縮ユニットの吸入側の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットと、圧縮ユニットの吐出側冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と圧縮ユニットの吸入側を連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、バイパス管に配置されるバルブと、を含むことを特徴とする空気調和システムが提供される。
【0008】
本発明の他の側面によれば、冷媒を圧縮する圧縮ユニットと、圧縮ユニットから吐出された冷媒を切り換える切換手段と、切換手段に連結される室内熱交換ユニットと、室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと、膨張ユニットと切換手段の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットと、圧縮ユニットの吐出側と切換手段の間の冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と圧縮ユニットの吸入側とを連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、バイパス管に配置されるバルブと、を含むことを特徴とする空気調和システムが提供される。
【0009】
本発明のまた他の側面によれば、少なくとも二つ以上の圧縮機を含む圧縮ユニットと、
圧縮ユニットに連結される室内熱交換ユニットと、室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと、膨張ユニットと圧縮ユニットの吸入側の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットと、圧縮ユニットの一部の圧縮機の吐出側冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と圧縮ユニットの吸入側を連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、バイパス管に配置されるバルブと、を含むことを特徴とする空気調和システムが提供される。
【0010】
バイパス管は、暖房運転の際、室外熱交換ユニットの吸入側冷媒管に連結されることができる。
バイパス管は、冷媒の圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含むことができる。
バイパス管は、圧縮ユニットの吸入側と室外熱交換ユニットの間の冷媒管に連結されることができる。
バイパス管の分岐された部分と切換手段の間の冷媒管に、バルブがさらに含まれることができる。
【0011】
本発明によれば、暖房運転するステップと、室外熱交換ユニットが既設定の除霜条件に到達したかを判断するステップと、除霜条件に到達したら、バルブを開放して、圧縮ユニットから吐出された冷媒の一部をバイパス管を介して室外熱交換ユニットの吸入側に流入させるステップと、を含むことを特徴とする空気調和システムの制御方法が提供される。
【0012】
除霜条件に到達したかを判断するステップで、室外熱交換ユニットの温度が既設定の温度以下であれば、除霜条件に到達したと判断することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、圧縮ユニットから吐出された冷媒の一部が室外熱交換ユニットの吸入側冷媒管にバイパスされるので、暖房運転と除霜運転を同時に行うことができるという効果が得られる。また、除霜運転を行うために暖房運転を停止させる必要がなくなるという効果が得られる。
【0014】
また、本発明によれば、圧縮ユニットから吐出された冷媒の一部が室外熱交換ユニットの吐出側冷媒管にバイパスされるので、除霜運転の時期を遅延することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、の目的を具体的に実現できる本発明の好ましい実施例を、添付図面に基づき詳細に説明する。
以下、本発明に係る空気調和システムにおける室内機の第1実施例について説明する。
図1は、本発明に係る空気調和システムの第1実施例を示す回路図であって、図2は、図1の空気調和システムの制御方法を示すフローチャートであって、図3は、図1の空気調和システムのP−h線図である。
【0016】
図1に示すように、空気調和システムは、圧縮ユニット10を含む。圧縮ユニット10は、多数の圧縮機11、12を含むことができる。ここで、圧縮ユニット10は、メイン圧縮機11とサブ圧縮機12を含む。メイン圧縮機11は、全ての運転の際に稼動し、サブ圧縮機12は、必要な場合にだけ稼動することができる。また、圧縮ユニット10は、一つの圧縮機からなることができる。
【0017】
圧縮ユニット10の吐出側冷媒管111には、圧縮ユニット10から吐出された冷媒が逆流しないように、チェックバルブ15がそれぞれ配置されることができる。
圧縮ユニット10の吐出側冷媒管111には、切換手段20が連結される。ここで、切換手段20としては、四方バルブ(4 way valve)が提示される。切換手段20は、冷媒循環方向を制御する。
【0018】
切換手段20には、室内熱交換ユニット30が連結される。室内熱交換ユニット30には、膨張ユニット40が連結される。膨張ユニット40としては、冷媒を膨張させるLEV(Linear Expansion Valve)または毛細管(capillary tube)を適用することができる。
膨張ユニット40には、室外熱交換ユニット50が連結される。室外熱交換ユニット50には、切換手段20が連結される。
【0019】
切換手段20と圧縮ユニット10の吸入側冷媒管114には、アキュムレータ60が配置される。アキュムレータ60は、切換手段20から流入する冷媒の仲で、気体冷媒だけを圧縮ユニット10に提供する。アキュムレータ60には、冷媒を加熱するための別途の加熱装置が設けられることができる。加熱装置に関しては、図示を省略する。
【0020】
圧縮ユニット10の吐出側冷媒管111から、バイパス管110が分岐される。ここで、バイパス管110は、圧縮ユニット10のサブ圧縮機12の吐出側冷媒管111から分岐され得る。すなわち、バイパス管110は、多数の圧縮機11、12のうち一つまたは多数の圧縮機11、12の吐出側冷媒管111からそれぞれ分岐され得る。
【0021】
バイパス管110は、暖房運転の際、膨張ユニット40の吐出側と圧縮ユニット10の吸入側とを連結する冷媒管112に連結され得る。例えば、バイパス管110は、暖房運転の際、膨張ユニット40の吐出側と室外熱交換ユニット50の吸入側冷媒管112との間に連結される。
【0022】
バイパス管110には、第1バルブ101が配置され得る。ここで、バイパス管110が、二つ以上の圧縮機11、12の吐出側冷媒管111からそれぞれ分岐された場合、第1バルブ101は各バイパス管110にそれぞれ配置され得る。第1バルブ101としては、バイパス管110を開閉する開閉バルブを適用することができる。
【0023】
また、バイパス管110には、冷媒の圧力を調節するための圧力調節手段103が配置され得る。圧力調節手段103は、圧縮ユニット10からバイパス管110を介して吐出される冷媒が、膨張ユニット40を通過した冷媒と同じ程度の圧力になるように制御する。
【0024】
また、バイパス管110が分岐される部分と切換手段20の間の冷媒管111には、第2バルブ102がさらに含まれることができる。第2バルブ102には、所定の圧縮機11、12から吐出された冷媒をバイパス管110だけに吐出させる。
【0025】
のように構成された本発明の第1実施例の作用について説明する。空気調和システムは、選択的に冷房運転または暖房運転されることができる。以下では、暖房運転に関して説明する。
図1及び図2に示すように、空気調和システムが暖房運転されると(S11)、冷媒が圧縮ユニット10により高温高圧に圧縮される。このとき、暖房容量によって、メイン圧縮機11だけを駆動したり、またはメイン圧縮機11とサブ圧縮機12の両方とも駆動することができる。
【0026】
圧縮ユニット10で圧縮された冷媒は、切換手段20により、室内熱交換ユニット30に案内される。このとき、第1バルブ101は閉鎖され、第2バルブは開放される。
室内熱交換ユニット30では、冷媒と室内空気とが熱交換される。このとき、室内熱交換ユニット30を通過する冷媒は、熱交換により凝縮する。そして、室内熱交換ユニット30と熱交換された室内空気は、室内空間に吐出されて室内空間を暖房する。
【0027】
室内熱交換ユニット30から吐出された冷媒は、膨張ユニット40に到達する。冷媒は、膨張ユニット40を通過しながら低温低圧に膨張する。膨張冷媒は、室外熱交換ユニット50に流入する。室外熱交換ユニット50の冷媒は、室外空気から熱を吸収して、気体状態に変化する。
【0028】
室外熱交換ユニット50から吐出された冷媒は、切換手段20に流入する。切換手段20は、冷媒がアキュムレータ60に流入するように切換する。アキュムレータ60は、気体冷媒だけを圧縮ユニット10に流入させる。
【0029】
一方、室外温度が低い状態で暖房運転が行われる場合、室外熱交換ユニット50の表面には、室外空気に含まれる湿気が付く。湿気は、室外熱交換ユニット50の表面に結氷されて、霜となる。このとき、室外熱交換ユニット50は蒸発器として作用するので、室外熱交換ユニット50の霜は、室外熱交換ユニット50と室外空気の熱交換を妨害する。よって、室外熱交換ユニット50から吐出される冷媒の温度が下がって、圧縮ユニット10に流入する冷媒の温度も下がるようになる。したがって、圧縮ユニット10の吐出冷媒の温度が下がってしまい、空気調和システムの暖房効率を低下させる。
【0030】
空気調和システムの暖房効率の低下を防止するために、室外熱交換ユニット50に一定量以上の霜が付くと、室外熱交換ユニット50に付いた霜を溶かす除霜運転を行う。このとき、除霜運転は、室外熱交換ユニット50の温度を感知して、温度が既設定の温度以下であるかを判断する(S12)。感知された温度が既設定の温度以下である場合、除霜運転が行われる。
また、暖房運転が所定時間行われた場合、除霜運転を行うこともできる。この時、暖房運転の時間は、室外温度にそれぞれ対応するよう、制御部(図示せず)に予め設定される必要がある。
【0031】
除霜運転が始まると、圧縮ユニット10から吐出された冷媒は、切換手段20、室内熱交換ユニット30、膨張ユニット40及び室外熱交換ユニット50を順次に流動する。このとき、室内熱交換ユニット30には、継続的に圧縮ユニット10から吐出された高温冷媒が流入して室内空間を暖房する。そして、このような冷媒流動は、暖房運転時と実質的に同一である。
【0032】
同時に、第1バルブ101は開放され(S13)、第2バルブ102は閉鎖される。この時、圧縮ユニット10の一部冷媒は、バイパス管110を通して流動する。バイパス管110の冷媒は、圧力調節手段103により一定の圧力に調節される。また、第2バルブ102を若干開放することで、切換手段20に流入する冷媒量を増加させることもできる。
【0033】
バイパス管110の高温冷媒は、室外熱交換ユニット50の吸入側冷媒管112に流入する。このとき、バイパス110の高温冷媒は、膨張ユニット40から吐出された低温冷媒と混合される。よって、室外熱交換ユニット50の吸入側冷媒管112の混合冷媒は、膨張ユニット40からと出された冷媒に比べて、温度が非常に上昇する。
【0034】
冷媒管112の混合冷媒は、室外熱交換ユニット50に流入する。混合冷媒は、室外熱交換ユニット50の表面に付いた霜を溶かす。このとき、室外熱交換ユニット50の吐出冷媒は、暖房運転時の吐出冷媒より、相対的に高温になる。したがって、圧縮ユニット10の吸入側で冷媒の温度が上昇して、空気調和システムの性能が全体的に上昇する。
【0035】
このように、室外熱交換ユニット50の吸入側に高温冷媒をバイパスさせることで、室内空間を暖房すると同時に、室外熱交換ユニット50に付いた霜を除去することができる(S14)。したがって、別途の除霜運転のために暖房運転を停止させる必要がなくなる。
では、室外熱交換ユニット50の霜を除去する運転を除霜運転と称しているが、本発明の除霜運転は、実質的に暖房運転と除霜運転を同時に行う運転を意味する。
【0036】
図3を参照すると、暖房運転サイクルと除霜運転サイクルが理想的に行われると仮定したとき、暖房運転過程では、冷媒の圧力がC1−C2−C3−C4−C1線に沿って変化し、除霜運転過程では、冷媒の圧力がC6−C7−C3−C5−C7線に沿って変化する。
このとき、暖房運転過程では、圧縮ユニット10の吐出側圧力がP1になり、膨張ユニット40の吐出側圧力がP2になる。
【0037】
一方、除霜運転サイクルが行われる場合、圧縮ユニット10の吐出圧力がP1になる。このとき、圧縮された冷媒の一部がバイパス管110を介して室外熱交換ユニット50の吸入側冷媒管112にバイパスされるので、膨張ユニット40を通過しながら、冷媒の圧力はP3になる。そして、バイパスされる冷媒が膨張ユニット40の出口側冷媒と混合されるので、混合冷媒の圧力はP3に上昇し、その温度も上昇する。このとき、室外熱交換ユニット50の入口側温度は、暖房運転時より高くなるので、室外熱交換ユニット50の表面に付いた霜が除去される。また、室外熱交換ユニット50から吐出される冷媒の温度は、暖房運転時より高くなるので、圧縮ユニット10の入口側冷媒の温度も高くなる。それによって、除霜サイクルが上側に移動して、空気調和システムの効率が全体的に向上する。
【0038】
次に、本発明に係る空気調和システムの第2実施例について説明する。
図4は、本発明に係る空気調和システムの第2実施例を示す回路図であって、図5は、図4の空気調和システムのP−h線図である。
図4に示すように、空気調和システムの第2実施例は、の第1実施例と同一な構成を有する。しかし、バイパス管120が室外熱交換ユニット50の吐出側と切換手段20との間の冷媒管113に連結されることに特徴がある。以下では、第1実施例と同一な構成に関しては同一な参照符号を付け、その説明を省略する。
【0039】
除霜運転が始まると、圧縮ユニット10から吐出された冷媒は、切換手段20、室内熱交換ユニット30、膨張ユニット40及び室外熱交換ユニット50を順次に流動する。このとき、室内熱交換ユニット30には、継続的に圧縮ユニット10から吐出された高温冷媒が流入して、室内空間を暖房する。
【0040】
同時に、第1バルブ101は開放され、第2バルブ102は閉鎖される。圧縮ユニット10の一部冷媒は、バイパス管120に沿って流動する。例えば、圧縮機11から吐出された冷媒は切換手段20に流入し、他の圧縮機12から吐出された冷媒は、バイパス管120に沿って流動する。バイパス管120の冷媒は、圧力調節手段103により室外熱交換ユニット50の吐出側冷媒管113の冷媒圧力と近くまたは同一に調節される。
【0041】
バイパス管120の高温冷媒は、室外熱交換ユニット50の吐出側冷媒管113に流入する。このとき、バイパス管120の高温冷媒は、室外熱交換ユニット50から吐出された低温冷媒と混合される。よって、混合冷媒は、暖房運転の際室外熱交換ユニット50から吐出された冷媒に比べて、相対的に高温になる。
【0042】
冷媒管113の混合冷媒は、切換手段20を経て、アキュムレータ60に流入する。したがって、圧縮ユニット10の吸入側で冷媒の温度が上昇して、圧縮ユニット10の圧縮効率が向上する。
【0043】
圧縮ユニット10の吐出側冷媒の温度は、暖房運転時より相対的に上昇する。圧縮ユニット10から吐出された冷媒は、切換手段20、室内熱交換ユニット30及び膨張ユニット40に沿って順次に流動する。
【0044】
このとき、室外熱交換ユニット50の吸入側冷媒の温度は、暖房運転時より相対的に上昇する。したがって、冷媒は、室外熱交換ユニット50を通過する間、室外熱交換ユニット50の表面に霜が付くことを遅延することができる。このように、除霜サイクルを全体的に上昇させることで、除霜時期を遅らせることができる。
【0045】
図5に示すように、暖房運転時に、冷媒の状態はC11−C12−C13−C14−C11線に沿って変化し、除霜運転時には、C15−C16−C17−C18−C15線に沿って変化する。
このとき、暖房運転過程では、圧縮ユニット10の出口圧力がP1になり、膨張ユニット40の出口圧力がP2になる。
【0046】
一方、除霜運転サイクルが行われる場合、圧縮ユニット10で圧縮された冷媒の一部がバイパス管120を介して室外熱交換ユニット50の吐出側にバイパスされるので、室外熱交換ユニット50の吐出側の混合冷媒の圧力はP4になる。そして、圧縮ユニット10の吸入側冷媒の圧力がP4になる。このとき、圧縮ユニット10から吐出された冷媒の圧力P5は、暖房運転時より高くなるので、室外熱交換ユニット50の吸入側冷媒の圧力P4も上昇する。また、室外熱交換ユニット50に吸入された冷媒の温度が上昇するので、室外熱交換ユニット50の表面温度が上昇する。したがって、室外熱交換ユニット50に霜が付くことを遅延することができる。除霜サイクルが全体的に上側に移動して、空気調和システムの効率が全体的に向上する。
【0047】
次に、本発明に係る空気調和システムの第3実施例について説明する。
図6は、本発明に係る空気調和システムの第3実施例を示す回路図である。
図6に示すように、空気調和システムの第3実施例は、の第1実施例を同一な構成を有する。しかし、バイパス管130が切換手段20の冷媒吐出側とアキュムレータ60の吸入側との間の冷媒管114に連結されることに特徴がある。以下では、第1実施例と同一な構成に関しては同一な参照符号を付け、その説明を省略する。また、第3実施例は、室外熱交換ユニット50の吐出側冷媒管114にバイパス管130が連結されることが、第2実施例の作用と実質的に同一なので、第3実施例に関する説明は省略する。
【0048】
このように、室外熱交換ユニット50の吐出側に高温冷媒をバイパスすることで、室内空間を暖房すると同時に室外熱交換ユニット50に霜が付くことを遅延することができる。
【0049】
上述した本発明の好ましい実施の形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であり、このような置換、変更などは、特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る空気調和システムの第1実施例を示す回路図である。
【図2】図1の空気調和システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図3】図1の空気調和システムのP−h線図である。
【図4】本発明に係る空気調和システムの第2実施例を示す回路図である。
【図5】図4の空気調和システムのP−h線図である。
【図6】本発明に係る空気調和システムの第3実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
【0051】
10 圧縮ユニット
11、12 圧縮機
15 チェックバルブ
20 切換手段
30 室内熱交換ユニット
40 膨張ユニット
50 室外熱交換ユニット
110、120、130 バイパス管
101 第1バルブ
102 第2バルブ
103 圧力調節手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を圧縮する圧縮ユニットと、
前記圧縮ユニットに連結される室内熱交換ユニットと、
前記室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと、
前記膨張ユニットと圧縮ユニットの吸入側の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットと、
前記圧縮ユニットの吐出側冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と前記圧縮ユニットの吸入側を連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、
前記バイパス管に配置されるバルブと、を含むことを特徴とする空気調和システム。
【請求項2】
前記バイパス管は、暖房運転の際、室外熱交換ユニットの吸入側冷媒管に連結されることを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項3】
前記バイパス管は、冷媒の圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項4】
前記バイパス管は、前記圧縮ユニットの吸入側と室外熱交換ユニットの間の冷媒管に連結されることを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項5】
冷媒を圧縮する圧縮ユニットと、
前記圧縮ユニットから吐出された冷媒を切り換える切換手段と、
前記切換手段に連結される室内熱交換ユニットと、
前記室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと、
前記膨張ユニットと前記切換手段の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットと、
前記圧縮ユニットの吐出側と切換手段の間の冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と前記圧縮ユニットの吸入側とを連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、
前記バイパス管に配置されるバルブと、を含むことを特徴とする空気調和システム。
【請求項6】
前記バイパス管は、暖房運転の際、室外熱交換ユニットの吸入側冷媒管に連結されることを特徴とする請求項5に記載の空気調和システム。
【請求項7】
前記バイパス管は、冷媒の圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の空気調和システム。
【請求項8】
前記バイパス管の分岐された部分と前記切換手段の間の冷媒管に、バルブがさらに含まれることを特徴とする請求項5に記載の空気調和システム。
【請求項9】
前記バイパス管は、暖房運転の際、前記室外熱交換ユニットの吐出側冷媒管に連結されることを特徴とする請求項5に記載の空気調和システム。
【請求項10】
少なくとも二つ以上の圧縮機を含む圧縮ユニットと、
前記圧縮ユニットに連結される室内熱交換ユニットと、
前記室内熱交換ユニットに連結される膨張ユニットと、
前記膨張ユニットと圧縮ユニットの吸入側の間の冷媒管に配置される室外熱交換ユニットと、
前記圧縮ユニットの一部の圧縮機の吐出側冷媒管から分岐されて、暖房運転の際、膨張ユニットの吐出側と前記圧縮ユニットの吸入側を連結する冷媒管に連結されるバイパス管と、
前記バイパス管に配置されるバルブと、を含むことを特徴とする空気調和システム。
【請求項11】
前記バイパス管は、暖房運転の際、室外熱交換ユニットの吸入側冷媒管に連結されることを特徴とする請求項10に記載の空気調和システム。
【請求項12】
前記バイパス管は、暖房運転の際、前記室外熱交換ユニットの吐出側冷媒管に連結されることを特徴とする請求項10に記載の空気調和システム。
【請求項13】
前記バイパス管は、冷媒の圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の空気調和システム。
【請求項14】
暖房運転するステップと、
室外熱交換ユニットが既設定の除霜条件に到達したかを判断するステップと、
前記除霜条件に到達したら、バルブを開放して、圧縮ユニットから吐出された冷媒の一部をバイパス管を介して室外熱交換ユニットの吸入側に流入させるステップと、を含むことを特徴とする空気調和システムの制御方法。
【請求項15】
前記除霜条件に到達したかを判断するステップで、
前記室外熱交換ユニットの温度が既設定の温度以下であれば、除霜条件に到達したと判断することを特徴とする請求項14に記載の空気調和システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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