説明

空気調和機のドレン水の処理構造

【課題】 エバポレータで発生したドレン水をコンデンサに誘導する構造を備えた空気調和機のドレン水の処理構造に関する。
【解決手段】 枠体1内に圧縮機2とコンデンサ3とエバポレータ4とを設けて冷凍サイクルを構成し、エバポレータ4の下部にはドレン受け皿5を設け、ドレン受け皿5のドレン水をコンデンサ3へ誘導する導水路6を設け、導水路6の端部6aはコンデンサ3に接触させる。導水路6の底面板6bの両側部にはコンデンサ3との間に間隙7を形成する切欠き部6cを設け、切欠き部6cの両側方の側面板6dの下部にはガイド部8を設け、ガイド部8の下部はコンデンサ3側に向かって下方に傾斜し、導水路6のドレン水は底面板6の間隙7から流出してガイド部8に沿ってコンデンサ3に流れ、ドレン水と一緒に流れるゴミも間隙7から排出できるから、ゴミ詰まりによるドレン受け皿5のオーバーフローを防いで確実にドレン水をコンデンサ3に誘導できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、冷凍サイクルを利用した空気調和機のドレン水の処理構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
窓用として枠体を建物の窓に取り付けた空気調和機は、枠体内に圧縮機・コンデンサ・エバポレータ等からなる冷凍サイクルを備え、建物の窓部分が境界となるように枠体内が隔壁によって前後に仕切られており、室外側にコンデンサを、室内側にエバポレータを配置し、送風ファンによって枠体内に送られた室内空気がエバポレータを通過するときに冷却され、この冷却された室内空気を室内に戻すことによって、室内の空気調和が行なわれる。
【0003】
また、室内空気がエバポレータを通過するときに室内中に含まれる水分がエバポレータの表面で結露してドレン水となり、エバポレータの下部に配置したドレン受け皿に落下し、ドレン受け皿に溜まったドレン水は導水路によってコンデンサに向けて誘導され、コンデンサの下部に配置したドレン溜めに落下する。そして、ドレン溜めには回転板を設けて、ドレン溜めに落下したドレン水を回転板によってコンデンサにかきあげて散水し、コンデンサの熱によって蒸発させている。
【0004】
しかしながら、ドレン溜めのドレン水をコンデンサに散水してコンデンサの熱で蒸発させる構造では、室外空気の相対湿度が高いときは期待した蒸発量が得られないときがあり、ドレン溜めからドレン水を溢れさせる心配があるため、導水路から落下するドレン水がコンデンサの表面をつたって流れるようにして、ドレン水の一部をコンデンサの熱で蒸発させてドレン溜めに落下するドレン水の量を少なくすることで、ドレン溜めからのオーバーフローを防止している(特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平4−36535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、導水路から落下するドレン水をコンデンサに誘導するためには、導水路とコンデンサとの間に隙間ができないように導水路の端部をコンデンサに接触させる必要があるが、この構造ではドレン水と一緒に流れてくるゴミがコンデンサにひっかかり、このひっかかったゴミによってドレン水がせき止められ、ドレン受け皿からドレン水が溢れだすという問題が発生した。
【0006】
また、空気調和機は枠体の大部分が室内側に突出した状態で設置されるため、枠体が前方側に傾いて設置されやすく、枠体が傾くとドレン受け皿や導水路も室内側が低く傾斜することがあり、導水路から流出するドレン水の一部が導水路の下面に回り込んで導水路やドレン受け皿の下面をつたって室内側に流れる恐れがある。
このようにドレン受け皿からドレン水が溢れたり、ドレン受け皿の下面にドレン水が回り込むと、ドレン水がドレン受け皿の下部に配置した圧縮機や電線等の電装部品にかかってショートするなどのトラブルを発生させる恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上記の課題を解決するもので、枠体1内に冷媒を圧縮する圧縮機2と、高温のガス状冷媒が送られるコンデンサ3と、液化した冷媒がキャピラリを介して送られるエバポレータ4とを設け、前記エバポレータ4で気化した冷媒が圧縮機2に戻される冷凍サイクルを構成すると共に、前記エバポレータ4の下部にはドレン水を受け止めるドレン受け皿5を設け、該ドレン受け皿5のドレン水を前記コンデンサ3に誘導する導水路6を設けた空気調和機において、前記導水路6の端部6aは前記コンデンサ3の側面に接触し、その導水路6の底面板6bの両側部にはコンデンサ3との間に間隙7を形成する切欠き部6cを設けると共に、該切欠き部6cの両側方の側面板6dの下部には下方に伸びるガイド部8を設け、該ガイド部8の下部はコンデンサ3側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする。
【0008】
また、前記導水路6の底面板6bは中央部がコンデンサ3の側面に接触し、切欠き部6cを設けた両側部がエバポレータ4方向に傾斜してガイド部8に連続したもので、導水路6から流出するドレン水がエバポレータ4側に戻ろうとするときでも、ドレン水は底面板6bの両側部をつたってガイド部8に向かうので、ガイド部8によってコンデンサ3に誘導することができる。
【0009】
また、前記ガイド部8は底面板6bに設けた切欠き部6cよりもエバポレータ4側から形成することで、底面板6bの切欠き部6cから流出するドレン水がガイド部8の側面をつたってガイド部8の下部に流れるから、ドレン水がエバポレータ4側に向かうことはないものである。
【0010】
また、前記ドレン受け皿5と導水路6には断熱部材9を備え、該断熱部材9の端部9aは前記間隙7の上方で、コンデンサ3とは間隔10をあけて配置したから、断熱部材9から流出するドレン水をガイド部8に誘導することができると共に、ドレン水と一緒に流れるゴミを間隙7から排出することができる。
【0011】
また、前記導水路6の底面板6bにはエバポレータ4側を高くする段部6eを形成することで、断熱部材9から流出したドレン水が導水路6の底面板6bと断熱部材9の下面との隙間に向かおうとしても、段部6eによってドレン水の流れを阻止するから、ドレン水がエバポレータ4側に戻ることはない。
【発明の効果】
【0012】
この発明では、ドレン受け皿5のドレン水をコンデンサ3に誘導する導水路6を設け、この導水路6の端部6aをコンデンサ3の側面に接触させ、導水路6の底面板6bの端部の両側に切欠き部6cを設けてコンデンサ3との間に間隙7を形成し、この間隙7の両側方の側面板6dの下部には下方に伸ばしたガイド部8を形成し、このガイド部8の下部をコンデンサ3側に向かって下方に傾斜したものである。
このため、導水路6のドレン水は底面板6bの両側部の間隙7から流出し、ガイド部8に沿ってコンデンサ3に向かって流れるものとなり、ドレン水と一緒に流れてくるゴミは間隙7を通過して排出することができるので、導水路6の端部6aがゴミで塞がれることはなくなり、ドレン受け皿5からドレン水がオーバーフローする問題はなくなったものである。
【0013】
また、導水路6の底面板6bは切欠き部6cを設けた両側部をエバポレータ4方向に傾斜して、ガイド部8に連続させた構造にしており、空気調和機が室内側に傾いて設置されてドレン受け皿5や導水路6がエバポレータ4側に低く傾斜していると、導水路6から流出するドレン水が底面板6bの下面に回り込もうとするが、このドレン水は底面板6bの両側部を流れてガイド部8に向かい、ガイド部8によってコンデンサ3に誘導されるので、ドレン受け皿5や導水路6の下面にドレン水が回り込むことはなく、圧縮機2等の電装部品にドレン水がかかる心配はなくなった。
【0014】
また、ガイド部8は底面板6bの切欠き部6cよりもエバポレータ4側から形成して、導水路6から流出するドレン水がガイド部8の側面から下部に流れるようにしたから、ガイド部8を流れるドレン水がエバポレータ4側に向かうことはなく、確実にコンデンサ3に誘導することができるものである。
【0015】
また、ドレン受け皿5や導水路6はドレン水によって低温度となるため、ドレン受け皿5や導水路6の下面に室内空気が触れて結露することがあり、この結露を防止するためにドレン受け皿5と導水路6に断熱部材9を備えている。このときは断熱部材9の端部9aを導水路6の底面板6bの切欠き部6cの上方で、コンデンサ3とは間隔10をあけて配置したから、断熱部材9から流出するドレン水とドレン水と一緒に流れるゴミは導水路6の底面板6bの間隙7に向かうことができ、断熱部材9を備えた構造でも確実にコンデンサ3にドレン水を誘導することができると共に、ゴミ詰まりによるドレン水のオーバーフローを発生させることがない。
【0016】
また、導水路6の底面板6bには、エバポレータ4側が高くなるように段部6eを形成し、断熱部材9から流出するドレン水が断熱部材9と導水路6の底面板6bとの間に流入しても、段部6eによってドレン水の流れを阻止することができ、この段部6eに溜まるドレン水は間隙7から排水できるから、ドレン水を確実にコンデンサ3に誘導することができるものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図に示す実施例によってこの発明を説明すると、1は空気調和機の枠体、2は枠体1内に配置した冷媒圧縮用の圧縮機、3は圧縮機2で加圧された高温高圧のガス状冷媒が送られるコンデンサ、4は図示しない減圧器で減圧された冷媒が送られるエバポレータであり、圧縮機2で加圧された高温高圧のガス状冷媒はコンデンサ3で液化し、液化した冷媒は減圧器を介してエバポレータ4に送られて気化し、冷媒の気化熱によって周囲を冷却する。その後、エバポレータ4で気化した冷媒ガスは圧縮機2に戻され、再び圧縮機2で加圧された冷媒がコンデンサ3に送られて循環することによって冷凍サイクルを構成している。
【0018】
11は建物の窓部分に設置された枠体1の内部を前後に仕切る隔壁、3a・4aは隔壁11の前後の枠体1内に配置した送風ファンであり、コンデンサ3は隔壁11より室外側に配置し、エバポレータ4は隔壁11より室内側に配置しており、隔壁11が建物の窓部分の境界になるよう配置されている。
【0019】
12は枠体1の背面に設けた空気排出口、13は枠体1の背面に設けた室外空気取入口、14は隔壁11より室外側で室外空気取入口13から空気排出口12に至る送風通路であり、送風通路14内にコンデンサ3と送風ファン3aが配置されている。送風ファン3aによって室外空気が室外空気取入口13から送風通路14に流入し、コンデンサ3を通過するときに高温高圧の冷媒を冷却し、高温となった室外空気は空気排出口12から室外に排出される。
【0020】
15は枠体1の前面に設けた空気吹出口、16は枠体1の前面に設けた室内空気取入口、17は隔壁11より室内側で室内空気取入口16から空気吹出口15に至る送風通路であり、この送風通路17内にエバポレータ4と送風ファン4aが配置されている。送風ファン4aによって室内空気が室内空気取入口16から送風通路17内に流入し、エバポレータ4を通過するときに冷却され、冷風となって空気吹出口15から室内に吹出し、室内を冷房することができる。
【0021】
5はエバポレータ4の下部に配置したドレン受け皿、6はドレン受け皿5のドレン水をコンデンサ3に誘導する導水路、6aは導水路6の端部、18はコンデンサ3の下部に配置したドレン溜めであり、室内空気がエバポレータ4を通過するときに空気中に含まれる水分が結露して水滴となり、ドレン水となってドレン受け皿5に落下し、ドレン受け皿5のドレン水は導水路6の端部6aから流出してコンデンサ3をつたって下方に流れ、ドレン水は一部がコンデンサ3の熱で蒸発しながらドレン溜め18に溜まるものである。
【0022】
19はドレン溜め18のドレン水をコンデンサ3にかきあげるための回転板であり、回転板19の下部はドレン溜め18に溜まったドレン水の中に位置しており、回転板19が回転するとドレン溜め18のドレン水がかきあげられてコンデンサ3に散水し、高温のコンデンサ3に付着したドレン水が蒸発して水蒸気となって室外に排出される。
【0023】
このように、エバポレータ4で発生するドレン水をコンデンサ3によって蒸発させることで、ドレン溜め18のドレン水を室外に排水することなく処理できると共に、ドレン水によってコンデンサ3が冷却されることで冷媒の冷却効率が良くなり、冷房能力の向上に有効である。
しかしながら、導水路6から流出するドレン水がコンデンサ3に流れるようにするためには、導水路6の端部6aをコンデンサ3に接触させる必要があり、導水路6の端部6aをコンデンサ3に接触させるとコンデンサ3のフィンの端が潰れてしまい、ドレン水と一緒に流れるゴミがコンデンサ3にひっかかりやすくなり、導水路6の端部にゴミが詰まってドレン水をせき止めてしまい、ドレン受け皿5からオーバーフローさせる問題があり、ドレン受け皿5の下部に配置された圧縮機2や電線等の電装部品にドレン水がかかる恐れがあった。
【0024】
6bは導水路6の底面板、6dは導水路6の側面板、6cは底面板6bの両側部に形成した切欠き部であり、底面板6bの端部は中央部がコンデンサ3と接触しており、この両側部に切欠き部6cが形成されている。7は底面板6bに設けた切欠き部6cによってコンデンサ3との間に形成された間隙、8は間隙7の側方の側面板6dの下部から下方に伸ばしたガイド部であり、ガイド部8の下部はコンデンサ3側に向かって下方に傾斜している。
【0025】
この構成では、導水路6のドレン水が底面板6bの両側部の間隙7から流出するようになり、ドレン水と一緒に流れるゴミも間隙7から排出できるようになったから、導水路6の端部6aにゴミが詰まることはなくなり、ドレン受け皿5のオーバーフローの問題が解消できるものとなった。
また、間隙7から流出したドレン水は側面板6dの下方に形成したガイド部8に流れ、ガイド部8の下部はコンデンサ3側に向かって下方に傾斜しているから、ドレン水はガイド部8の下部をつたってコンデンサ3に向かって流れるものであり、底面板6bとコンデンサ3との間に間隙7を形成していても、ガイド部8の働きによってドレン水が落下することなく確実にコンデンサ3に誘導できるものである。
【0026】
また、空気調和機を窓に設置したときは、枠体1の大部分が室内側に位置しているため、枠体1が前方側に傾いた状態になりやすく、枠体1が前方に傾くと枠体1内のドレン受け皿5や導水路6もエバポレータ4側が低く傾斜することがあり、ドレン受け皿5に落下したドレン水が導水路6に流れにくくなる。この場合でも、ドレン受け皿5の水位が一定の水位になれば導水路6の端部6bからドレン水を流出させることができるが、導水路6の端部6aから流出したドレン水が導水路6の下面側に回り込んでエバポレータ4側に流れてしまうことがある。
【0027】
この発明では導水路6の底面板6bの端部の形状を、中央部がコンデンサ3と接触し、切欠き部6cを設けた中央部の両側部がエバポレータ4方向に傾斜してガイド部8に連続するように構成したから、導水路6の端部6aから流出するドレン水が底面板6bの下面に回り込んでエバポレータ4側に戻ろうとしたときは、このエバポレータ4側に流れようとするドレン水はエバポレータ4側に傾斜した底面板6bの両側部の端部をつたってガイド部8に向かうので、ガイド部8によってコンデンサ3に誘導することができるものとなり、枠体1が室内側に傾いてドレン受け皿5と導水路6が傾斜しているときでも、ドレン水が導水路6の下面に回り込むことなく確実にコンデンサ3に誘導できるものとなった。
【0028】
また、ドレン受け皿5や導水路6がエバポレータ4側に低く傾斜しているときは、ガイド部8のエバポレータ4側の端部にドレン水が付着すると導水路6の下面をつたってエバポレータ4側に流れる可能性がある。この発明では、ガイド部8を底面板6bの切欠き部6cよりもエバポレータ4側から形成して、間隙7から流出するドレン水がガイド部8の側面をつたってガイド部8の下部に流れるようにしたから、切欠き部6cよりエバポレータ4側に位置するガイド部8の端部にドレン水が付着することはなく、ドレン水を確実にコンデンサ3に誘導することができるものとなった。
【0029】
ところで、エバポレータ4で発生するドレン水は冷たい水であるため、冷たい水が流れるドレン受け皿5や導水路6も低温になり、ドレン受け皿5の下面に室内空気が触れると結露して水滴が付着することがあり、この水滴が圧縮機2や電線にかかる恐れがある。この対策として、9はドレン受け皿5と導水路6に取り付けた断熱部材であり、ドレン水が断熱部材9の内部を流れることによってドレン受け皿5や導水路6の温度低下を防いでおり、ドレン受け皿5や導水路6の結露を防止している。
【0030】
9aは断熱部材9の端部であり、この断熱部材9の端部9aは導水路6の端部6aより短くして、底面板6bに設けた切欠き部6cの上方に位置するように構成している。このため、断熱部材9の端部9aから流出するドレン水は、切欠き部6cを設けた底面板6aの両側部や側面板6bをつたってガイド部8に流れることができ、断熱部材9を備えた構造でも確実にドレン水をコンデンサ3に誘導することができる。
【0031】
また、10は断熱部材9の端部9aとコンデンサ3との間に形成される間隔であり、この間隔10によってドレン水と一緒に流れるゴミも断熱部材9の端部9aから流出して底面板6bの間隙7から排出することができるから、断熱部材9を備えた構造でもゴミ詰まりによるオーバーフローを発生させることがない。
【0032】
また、断熱部材9はドレン受け皿5や導水路6とは別部品で構成されているため、断熱部材9から流出したドレン水が断熱部材9の下面と導水路6の底面板6bとの間に浸入する可能性がある。この対策として、6eは切欠き部6cよりエバポレータ4側の底面板6bに形成した段部であり、底面板6bはエバポレータ4側が高くなるように形成されている。
この構成によって、導水路6の底面板6bと断熱部材9との間に浸入するドレン水の流れを段部6eによって阻止することができ、段部6eでせき止められたドレン水は間隙7から流出させることができるから、断熱部材9の下面と導水路6の底面板6bとの間にドレン水が浸入することがなく、確実にコンデンサ3にドレン水を誘導することができるので、空気調和機の冷房性能を低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施例を示す空気調和機の縦断面図である。
【図2】この発明の実施例を示す空気調和機の横断面図である。
【図3】この発明を実施する導水路部分の要部の斜視図である。
【図4】図3に示す導水路に断熱部材を取り付けた状態を示す要部の斜視図である。
【図5】この発明の他の実施例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 枠体
2 圧縮機
3 コンデンサ
4 エバポレータ
5 ドレン受け皿
6 導水路
6a 端部
6b 底面板
6c 切欠き部
6d 側面板
6e 段部
7 間隙
8 ガイド部
9 断熱部材
9a 端部
10 間隔



【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体(1)内に冷媒を圧縮する圧縮機(2)と、高温のガス状冷媒が送られるコンデンサ(3)と、液化した冷媒がキャピラリを介して送られるエバポレータ(4)とを設け、
前記エバポレータ(4)で気化した冷媒が圧縮機(2)に戻される冷凍サイクルを構成すると共に、
前記エバポレータ(4)の下部にはドレン水を受け止めるドレン受け皿(5)を設け、該ドレン受け皿(5)のドレン水を前記コンデンサ(3)に誘導する導水路(6)を設けた空気調和機において、
前記導水路(6)の端部(6a)は前記コンデンサ(3)の側面に接触し、
その導水路(6)の底面板(6b)の両側部にはコンデンサ(3)との間に間隙(7)を形成する切欠き部(6c)を設けると共に、
該切欠き部(6c)の両側方の側面板(6d)の下部には下方に伸びるガイド部(8)を設け、該ガイド部(8)の下部はコンデンサ(3)側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする空気調和機のドレン水の処理構造。
【請求項2】
前記導水路(6)の底面板(6b)は中央部がコンデンサ(3)の側面に接触し、切欠き部(6c)を設けた両側部がエバポレータ(4)方向に傾斜してガイド部(8)に連続していることを特徴とする請求項1記載の空気調和機のドレン水の処理構造。
【請求項3】
前記ガイド部(8)は底面板(6b)に設けた切欠き部(6c)よりもエバポレータ(4)側から形成したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機のドレン水の処理構造。
【請求項4】
前記ドレン受け皿(5)と導水路(6)には断熱部材(9)を備え、該断熱部材(9)の端部(9a)は前記間隙(7)の上方で、コンデンサ(3)とは間隔(10)をあけて配置したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機のドレン水の処理構造。
【請求項5】
前記導水路(6)の底面板(6b)にはエバポレータ(4)側を高くする段部(6e)を形成したことを特徴とする請求項4記載の空気調和機のドレン水の処理構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−32339(P2008−32339A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−207917(P2006−207917)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000003229)株式会社トヨトミ (124)
【Fターム(参考)】